説明

マルチインタフェースモジュール

【課題】複数のインタフェースのうち、必要なインタフェースを選択することのできるマルチインタフェースモジュールを提供する。
【解決手段】複数のインタフェース(例えばRS232C、USB、LAN、無線)のプロトコルを、共通のプロトコル(例えばマザーボードのプロトコル)に変換するプロトコル変換コントローラと、複数のインタフェースのプロトコルの入出力をそれぞれ行う複数のコネクタ3a〜3dと、共通のプロトコルの入出力を行う複数のコネクタ8a〜8dと、を有している。複数のコネクタ3a〜3dはそれぞれマルチインタフェースモジュール1の異なる側面に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報技術に関し、特に、異なるインタフェース(interface, I/F)を有するモジュール(マルチインタフェースモジュール)に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータで制御される製造装置、家電製品などの端末装置は、コンピュータが有するインタフェースに対応して、例えばRS232C、USB、LAN、または無線など、様々なインタフェースが一つ、あるいは複数で実装されている。ここで、インタフェースとは、情報技術に関し、複数の装置を接続して通信する際の規約で、コネクタの形状や電気信号の形式などを定めているものである。
【0003】
特開2001−109697号公報(特許文献1)には、異なるインタフェースに対応した装置に関して、どのインタフェースのコネクタにも対応可能な共通コネクタとして単一のコネクタを有する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−109697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
製造装置、家電製品などの端末装置では、その製造時点で採用するインタフェースを特定しており、必要に応じて一つ、あるいは、複数のインタフェースを実装している。図9は本発明者が検討した端末装置101a、101b、101cの概略図であり、(a)はRS232Cのみ、(b)はUSBのみ、(c)はLANおよびRS232Cを固定で実装した場合を示している。なお、図中の符号3aはRS232Cのインタフェースコネクタ、3bはUSBのインタフェースコネクタ、3cはLANのインタフェースコネクタを示している。
【0006】
端末装置101a、101b、101cを利用するユーザによっては、当初利用を予定していたインタフェースを変更する場合があり、インタフェースが固定されているものは、その装置自体が利用できなくなる場合がある。例えば、RS232Cに対応した端末装置101aを利用するユーザによっては、RS232Cがないコンピュータに買い換えた場合、その端末装置101a自体が利用できなくなる場合がある。
【0007】
また、端末装置が一つのインタフェースのみに対応したものである場合、例えば、大量のデータ通信をする初期設定の際にはUSBで通信を行い、運用時にはLANなどでデータ通信を行いたいなどの、運用上のインタフェースの切り替えに柔軟な対応ができない。また、端末装置によっては小型化が求められており、異なるインタフェースに対応したインタフェースコネクタのそれぞれを端末装置の側面(外部)に露出して設けることには物理的に制限されてしまう。
【0008】
そこで、異なるインタフェース間で通信を行うことができる変換ケーブルなどを用いる場合が考えられる。図10にはRS232Cのみを有する端末装置101aとUSBのみを有するコンピュータ102において、USB−RS232C間で通信を行うための変換ケーブル103を示している。なお、図10では、変換ケーブル103の一端は端末装置101aのRS232Cのインタフェースコネクタ3aと、その他端はコンピュータ102のUSBのインタフェースコネクタ3bと接続されることとなる。
【0009】
しかしながら、変換ケーブル103を用いることによって、コンピュータ102にインストールするデバイスドライバと端末装置101aとの相性により、動作が安定しない場合がある。また、端末装置の製造メーカとしては、どのような変換ケーブルが利用されているか想定できないため動作保障することができない。
【0010】
また、異なるインタフェースの全てのインタフェースコネクタに対応した共通のコネクタを端末装置に設けることも考えられる。しかしながら、共通のコネクタの形状が複雑となり困難であると考えられる。
【0011】
本発明の目的は、複数のインタフェースのうち、必要なインタフェースを選択することのできるマルチインタフェースモジュールを提供することにある。
【0012】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0014】
本発明におけるマルチインタフェースモジュールは、複数のインタフェースのプロトコルを、共通のプロトコルに変換するプロトコル変換コントローラと、前記複数のインタフェースのプロトコルの入出力をそれぞれ行う複数の第1コネクタと、前記共通のプロトコル信号の入出力を行う複数の第2コネクタと、を有するマルチインタフェースモジュールであって、前記複数の第1コネクタはそれぞれ前記マルチインタフェースモジュールの異なる側面に配置している。
【0015】
ここで、前記複数の第2コネクタは同一のピン配置であることを特徴とする。この場合、マルチインタフェースモジュールをマザーボートに装着する際に、どの向きに装着しても同期をとることができる。
【0016】
また、前記複数の第1コネクタを囲うパネルを有することを特徴とする。この場合、マルチインタフェースモジュールを端末装置に取り付けた際に、端末装置の筐体内に塵埃が侵入するのを防止することができる。
【発明の効果】
【0017】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0018】
本発明によれば、複数のインタフェースのうち、必要なインタフェースを選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0020】
(実施の形態1)
本実施の形態では、複数のインタフェースに対応したマルチインタフェースモジュール(以下、モジュールという)について図面を参照して説明する。複数のインタフェースとして、例えばRS232C、USB、LANおよび無線(SMA端子を用いるもの)の4つの異なる場合を適用して説明する。
【0021】
図1〜図3はそれぞれ本実施の形態におけるモジュール1を模式的に示す上面図、下面図および側面図である。図3(a)は図1、図2のA面方向、(b)は図1、図2のB面方向、(c)は図1、図2のC面方向、(d)は図1、図2のD面方向から見た側面を示している。また、図4はモジュール1のブロック図である。また、図5はモジュール1が装着されるマザーボート11の平面図であり、図6はモジュール1が取り付けられた端末装置21の概略図である。
【0022】
モジュール1は、マザーボート11側に設けられているコネクタ12を介してマザーボード11に装着され、マザーボート11と共に端末装置21の筐体に収容される。図5ではマザーボート11に装着されたモジュール1の位置を明確にするために破線で示している。端末装置21の筐体の側面では、モジュール1が有する複数のインタフェースのうち、選択されたインタフェースに対応したコネクタ3が一つ露出するように設けられている。
【0023】
このモジュール1は、支持体2と、支持体2の上面(上部)で設けられている複数のコネクタ3およびプロトコル変換コントローラ(以下、コントローラという)5と、支持体2の下面(下部)で設けられている複数の接続端子4を有する複数のコネクタ8と、を備えている。
【0024】
モジュール1の支持体2は、2つのプリント基板6t、6bとその間のスペーサ7とを含んで構成されている。支持体2の上部側のプリント基板6tおよび支持体2の下部側のプリント基板6bは平面形状が共に四角形状の場合としている。また、スペーサ7は上下のプリント基板6t、6bに設けられている配線を互いに電気的に接続すると共に、下部側のプリント基板6bから上部側のプリント基板6t、すなわちコネクタ3までの高さを調整するために設けられている。
【0025】
コネクタ3(3a〜3d)は、複数のインタフェースのプロトコルの入出力をそれぞれ行うものであり、支持体2の上面上、すなわちプリント基板6t上に設けられている。複数のコネクタ3は、異なるインタフェースのそれぞれに対応した形状であり、例えばコネクタ3aはRS232C、コネクタ3bはUSB、コネクタ3cはLAN、コネクタ3dは無線に対応している。コネクタ3a〜3dはプリント基板6tの周辺部に配置されている。本実施の形態では、支持体2の上面(プリント基板6t)の平面形状を四角形としており、各周辺部にそれぞれコネクタ3a〜3dを一つずつ配置している。したがって、コネクタ3a〜3dはそれぞれモジュール1の異なる側面(A面〜D面)に配置されている。
【0026】
接続端子4を有するコネクタ8(8a〜8d)は、共通のプロトコル(マザーボード11のプロトコル)の入出力を行うものであり、支持体2の下面上、すなわちプリント基板6b上に設けられており、マザーボート11のコネクタ12と接続される。接続端子4を有するコネクタ8は支持体2の下面の周辺部に配置されている。本実施の形態では、支持体2の下面(プリント基板6b)の平面形状を四角形としており、各周辺部にそれぞれコネクタ8a〜8dを一つずつ配置している。また、マザーボート11との接続用の端子である接続端子4はピンヘッドを構成しており、コネクタ8a〜8dのそれぞれに6ピンずつ配置している。このようにコネクタ8a〜8dは同一のピン配置としている。
【0027】
モジュール1の接続端子4を有するコネクタ8に対してマザーボート11には、接続端子4(ピン)を嵌着する接続端子16を有するコネクタ12(12a〜12d)が設けられている。本実施の形態における4つのコネクタ12は、モジュール1のコネクタ8に対応する位置に設けられており、図5の波線で示す平面四角形の周辺部のそれぞれに位置するように配置されている。
【0028】
マザーボート11の端部側に設けられているコネクタ12a、12b、12dは、その接続端子16をノンコレクト(NC)としており、モジュール1をマザーボード11に安定して装着するためにコネクタ8と接続される。一方、マザーボート11の内部側に設けられているコネクタ12cの接続端子16は、マザーボート11に設けられている配線14と電気的に接続されている。この配線14はマザーボート11に設けられている制御回路13と電気的に接続されている。例えば、外部の通信プロトコルによるデータを、マザーボート11(内部)に対応する内部の通信プロトコルで解読できるデータにモジュール1で変換して、そのデータに基づく制御回路13の指令によって端末装置21が駆動される。
【0029】
このように、本実施の形態では、マザーボート11に複数のインタフェースを有するモジュール1が装着されたとしても、選択されたインタフェースのみが端末装置21と対応するようにしている。また、本実施の形態では、マザーボート11への接続端子4は、コネクタ8a〜8dのそれぞれに6ピンずつが配置された同一のピン配置としている。したがって、マザーボート11に対してモジュール1をどの向きでも装着することができ、また、どの向きに装着しても同期をとることができる。このため、複数のインタフェースのうちユーザが必要に応じて必要なインタフェースを選択することができる。
【0030】
例えば、図6では、複数のインタフェースのうちRS232Cを選択した場合について示しており、端末装置21の側面でRS232C用のコネクタ3aが露出している。また、モジュール1がコネクタ3を囲う目隠し用のパネル22を有していれば、端末装置21の筐体内への塵埃の侵入を防止することができる。
【0031】
これに限らず、USB、LANまたは無線のいずれかのインタフェースを選択しても良く、選択されたインタフェースのコネクタ3が端末装置21の側面に露出することとなる。モジュール1ではコネクタ8の接続端子4が同一のピン配置とされている。このため、モジュール1をマザーボート11へ装着するに際して、どの向きに対しても同期をとることができる。図6では、RS232Cを有効にした場合であり、コネクタ3aが端末装置21の側面に露出している。
【0032】
また、モジュール1を右回りに90°回転させて装着することでUSBに切り替えることができ、コネクタ3bが端末装置21の側面に露出する。さらに、90°回転させて装着することでLANに切り替えることができ、コネクタ3cが端末装置21の側面に露出する。あるいはRS232Cが選択された状態からモジュール1を左回りに90°回転させて装着することで無線に切り替えることができ、コネクタ3dが端末装置21の側面に露出する。
【0033】
ところで、複数のインタフェースの実装が要求されるモジュールは、端末装置の小型化の要求に対して、端末装置の側面(外部)に設けられるコネクタの数に制限がかかることが考えられる。この場合であっても、本実施の形態におけるモジュール1では、端末装置21の側面では1つのインタフェースに対応したコネクタ3を1つだけ露出することができるので、端末装置21の小型化を図ることができる。前述したように、他のインタフェースに対応させたい場合には、必要とするコネクタ3を端末装置21の側面で露出させる位置にモジュール1を回転させてマザーボート11に装着することができるからである。
【0034】
コントローラ5は、例えばMCUからなり、複数のインタフェース(本実施の形態ではRS232C、USB、LAN、無線)のプロトコルを、共通のプロトコル(マザーボード11のプロトコル)に変換するものである。例えば、モジュール1でRS232Cを有効とした場合について図4を参照して、モジュール1の動作説明を行う。モジュール1では、外部と接続されるRS232Cのコネクタ3aとコントローラ5のRS232Cプロトコル変換機能との間でデータの送受信が行われる。また、このRS232Cプロトコル変換機能と内部と接続される接続端子4を有するコネクタ8aとの間でデータの送受信が行われる。
【0035】
本実施の形態では、インタフェースセレクト信号として、ロウアクティブの端子(図4中、#ISと記す)を用意し、モジュール1内でプルアップ(pull-up)している。また、マザーボート11では、ロウアクティブの端子(図5中、#IS)がGND(基準電位)になっているインタフェースが有効な設定となるようにしている。このため、コントローラ5は、ロウアクティブの端子(#IS)が選択されているインタフェースであるRS232Cのプロトコルを、マザーボート11との通信プロトコルに変換する。
【0036】
このように、外部と接続されるRS232Cのコネクタ3aに対して、コントローラ5のRS232Cプロトコル変換機能を介して、内部と接続されるコネクタ8aの接続端子4が対応している。同様に、USBのコネクタ3bに対して、コントローラ5のUSBプロトコル変換機能を介して、コネクタ8bの接続端子4が対応している。また、LANのコネクタ3cに対して、コントローラ5のLANプロトコル変換機能を介して、コネクタ8cの接続端子4が対応している。また、無線のコネクタ3dに対して、コントローラ5の無線プロトコル変換機能を介して、コネクタ8dの接続端子4が対応している。なお、RS232C、USB、LAN、無線などの一般的なインタフェース通信プロトコルは、仕様として公開されているため、コントローラ5に、複数のプロトコルの変換機能を実装することは可能である。
【0037】
モジュール1では、端末装置21の側面で露出するコネクタ3と、マザーボート11への接続端子4を有するコネクタ8とを、コントローラ5を介して1対1で対応させている。すなわち、本実施の形態におけるモジュール1では、異なるインタフェースのコネクタ3a〜3dによるデータ信号であっても、コントローラ5を介して同一の通信プロトコル信号であるマザーボート11の通信プロトコルによるデータ信号に変換されるため、コネクタ8a〜8dの接続端子4を同一のレイアウト(同一ピン配置)とすることができる。
【0038】
ここで、コネクタ3a〜3dとコネクタ8a〜8dのモジュール1での位置関係を、例えば、モジュール1でRS232Cを選択した場合について説明する。モジュール1のA面に設けられているRS232Cのコネクタ3aに対応するコネクタ8aは、モジュール1のC面に設けられている(図1、図2参照)。一方、モジュール1が装着されるマザーボート11では、コネクタ3を端末装置21の側面で露出させるためマザーボート11の端部側にコネクタ12aを設け、配線抵抗を低減するため制御回路13の近傍(マザーボート11の内部側)に接続端子12cを設けている(図5、図6参照)。したがって、RS232Cを選択した場合、端末装置21の側面側(端部側)にモジュール1のA面、端末装置21の内部側にモジュール1のC面が配置されることとなる。
【0039】
このように、RS232Cに対応するコネクタ3aとコネクタ8aとは互いにモジュール1の対向する側面(それぞれA面、C面)に設けられている。同様に、USBに対応するコネクタ3bとコネクタ8bとは互いにモジュール1の対向する側面(それぞれB面、D面)に設けられている。また、LANに対応するコネクタ3cとコネクタ8cとは互いにモジュール1の対向する側面(それぞれC面、A面)に設けられている。また、無線に対応するコネクタ3dとコネクタ8dとは互いにモジュール1の対向する側面(それぞれD面、B面)に設けられている。
【0040】
本実施の形態におけるモジュール1は、複数のインタフェースを実装し、かつ、それぞれに対応したマザーボート11へのコネクタ8の接続端子4を同一のレイアウトとしているので、どのようなインタフェースが選択されても、マザーボート11に装着することができる。すなわち、複数のインタフェースのうち、ユーザが必要に応じて必要なインタフェースを選択することができる。
【0041】
また、モジュール1を端末装置21の一部として提供した場合、モジュール1に実装されたインタフェースであれば端末装置21としての動作保障をすることができる。
【0042】
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、ピンヘッド構造のモジュールをマザーボートに直接装着する方式について説明したが、本実施の形態では、モジュール自体をカートリッジ化し、端末装置の筐体の外側から挿抜可能な方式について説明する。他の構成については前記実施の形態1と同様であるため、その説明は省略する。
【0043】
本実施の形態においても、複数のインタフェースとして、例えばRS232C、USB、LANおよび無線(SMA端子を用いるもの)の4つの異なる場合に対応して説明する。図7は本実施の形態におけるモジュール31を模式的に示す斜視図である。また、図8は本実施の形態におけるモジュール31を有する端末装置41の概略図であり、(a)はRS232C、(b)はUSB、(c)はLAN、(d)は無線を選択した場合を示している。モジュール31は、端末装置41のカートリッジスロット43に挿し入れることができ、取り出しボタン42により抜き出すことができる。
【0044】
図7に示すように、モジュール31はカートリッジ化されており、その形状が平面四角形を有する箱形(直方体)となっている。モジュール31の1つの側面(B面)にはUSBのコネクタ3bが設けられており、隣の側面(C面)にはLANのコネクタ3cが設けられている。また、コネクタ3bが設けられている側面(B面)とは反対の側面(D面)には無線のコネクタ(3d)が設けられており、またコネクタ3cが設けられている側面(C面)とは反対の側面(A面)にはRS232Cのコネクタ(3a)が設けられている。すなわち、これらコネクタ3a〜3dは、図1を参照して説明した配置と同様に、平面四角形状の周辺部のそれぞれに設けられている。
【0045】
また、モジュール31は、端末装置41のカートリッジスロット43に挿抜するためにモジュール31のA面〜D面にコネクタ33(33a〜33d)を有している。なお、図8に示すように、コネクタ33a〜33dのうち端末装置41の側面側で露出するものにはカバー34を取り付けることによって塵埃から保護することができる。
【0046】
このコネクタ33(33a〜33d)の接続端子32は、モジュール1のコネクタ8a〜8dの接続端子4と同様に、コネクタ33aの接続端子32がRS232Cのコネクタ3aと対応し、コネクタ33bの接続端子32がUSBのコネクタ3bと対応し、コネクタ33cの接続端子32がLANのコネクタ3cと対応し、コネクタ33dの接続端子32が無線のコネクタ3dと対応している。
【0047】
また、コネクタ3aとコネクタ33aとは互いにモジュール31の対向する側面(それぞれA面、C面)に設けられている。また、USBに対応するコネクタ3bとコネクタ33bとは互いにモジュール31の対向する側面(それぞれB面、D面)に設けられている。また、LANに対応するコネクタ3cとコネクタ33cとは互いにモジュール31の対向する側面(それぞれC面、A面)に設けられている。また、無線に対応するコネクタ3dとコネクタ33dとは互いにモジュール1の対向する側面(それぞれD面、B面)に設けられている。
【0048】
カートリッジ化したモジュール31においても、異なるインタフェースによるデータ信号を、コントローラを介して同一の通信プロトコルであるマザーボートの通信プロトコルのデータ信号に変換するため、コネクタ33a〜33dの接続端子32を同一のレイアウトとすることができる。このため、どのようなインタフェースが選択されても、モジュール31をマザーボード(端末装置41)に装着することができる。すなわち、複数のインタフェースのうちユーザが必要に応じて必要なインタフェースを容易に選択することができる。
【0049】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0050】
例えば、前記実施の形態1では、実装するインタフェースとして、RS232C、USB、LANおよび無線(SMA端子)を適用した場合について説明したが、他のインタフェース(例えば、IEEE1394)にも適用することができる。
【0051】
また、例えば、前記実施の形態1では、各インタフェースのコネクタに対応するモジュールの接続端子を6ピンとした場合について説明したが、これに限らず、例えばVcc(電源電位)やGND(基準電位)として複数のピンを設けても良い。
【0052】
また、例えば、前記実施の形態1では、モジュールの支持体としてプリント基板2枚とスペーサによる構成について説明したが、支持体は多層配線基板やPoP(Package on Package)などの他の実装方法であっても良い。
【0053】
また、例えば、前記実施の形態1では、モジュールの平面形状を四角形とし、その各周辺部に4つのインタフェースのコネクタを配置する場合について説明したが、ある周辺部にはコネクタを配置しないで、残りの周辺部のそれぞれに3つのインタフェースを配置しても良い。このように、モジュールに実装するインタフェースの数を調整することもできる。
【0054】
また、例えば、前記実施の形態1では、モジュールの平面形状を四角形としたが、これに限らず、五角形、六角形の多角形としても良い。例えば、六角形とした場合、その各周辺部に6つのインタフェースのコネクタを配置することができ、より複数のインタフェースを実装することができる。
【0055】
また、例えば、前記実施の形態1では、モジュールの側面のそれぞれに複数のインタフェースのコネクタを配置する場合について説明したが、一つの側面に複数のインタフェースのコネクタを配置した場合にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、インタフェースが実装された製造装置、家電製品などの端末装置の製造業に幅広く利用されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施の形態におけるマルチインタフェースモジュールの上面図である。
【図2】図1のマルチインタフェースモジュールに対応する下面図である。
【図3】図1のマルチインタフェースモジュールに対応する側面図であり、(a)は図1、図2のA面方向、(b)は図1、図2のB面方向、(c)は図1、図2のC面方向、(d)は図1、図2のD面方向から見た側面を示している。
【図4】本発明の一実施の形態におけるマルチインタフェースモジュールのブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるマルチインタフェースモジュールが装着されるマザーボートの平面図である。
【図6】本発明の一実施の形態におけるマルチインタフェースモジュールが取り付けられた端末装置の概略図である。
【図7】本発明の他の実施の形態におけるマルチインタフェースモジュールの斜視図である。
【図8】本発明の他の実施の形態におけるマルチインタフェースモジュールを有する端末装置の概略図であり、(a)はRS232C、(b)はUSB、(c)はLAN、(d)は無線を選択した場合を示している。
【図9】本発明者が検討した端末装置の概略図であり、(a)はRS232C、(b)はUSB、(c)はLANおよびRS232Cを実装した場合を示している。
【図10】本発明者が検討した変換ケーブルの概略図である。
【符号の説明】
【0058】
1 モジュール(マルチインタフェースモジュール)
2 支持体
3、3a、3b、3c、3d コネクタ
4 接続端子
5 コントローラ(プロトコル変換コントローラ)
6t、6b プリント基板
7 スペーサ
8、8a、8b、8c、8d コネクタ
11 マザーボート
12、12a、12b、12c、12d コネクタ
13 制御回路
14 配線
16 接続端子
21 端末装置
22 パネル
31 モジュール(マルチインタフェースモジュール)
32 接続端子
33 コネクタ
34 カバー
41 端末装置
42 取り出しボタン
43 カートリッジスロット
101a、101b、101c 端末装置
102 コンピュータ
103 変換ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のインタフェースのプロトコルを、共通のプロトコルに変換するプロトコル変換コントローラと、
前記複数のインタフェースのプロトコルの入出力をそれぞれ行う複数の第1コネクタと、
前記共通のプロトコルの入出力を行う複数の第2コネクタと、
を有するマルチインタフェースモジュールであって、
前記複数の第1コネクタはそれぞれ前記マルチインタフェースモジュールの異なる側面に配置していることを特徴とするマルチインタフェースモジュール。
【請求項2】
請求項1記載のマルチインタフェースモジュールにおいて、
前記複数の第2コネクタは同一のピン配置であることを特徴とするマルチインタフェースモジュール。
【請求項3】
請求項1記載のマルチインタフェースモジュールにおいて、
前記複数の第1コネクタを囲うパネルを有することを特徴とするマルチインタフェースモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−122808(P2010−122808A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−294586(P2008−294586)
【出願日】平成20年11月18日(2008.11.18)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)