説明

マルチチャネル広告環境に対して入札生成するコンピュータ実行方法およびシステム

実施形態において、マルチチャネル広告モデルを生成することを含む、マルチチャネル広告環境に対して入札を生成することに関連する方法、装置、システム、及び固定の有形なコンピュータ可読媒体について開示する。様々なモデル化した広告チャネルに亘り個々の被広告者に発生する様々な広告及び/又はイベントの効果を推定するために、マルチチャネル広告モデルを、生成及び使用してもよい。例えば被広告者が様々なウェブサイトを訪れた際の1つ又は複数のクッキーを使用する等して、複数のチャネルに亘り、被広告者を追跡してもよい。実施形態では、販売の漏斗的流れに沿って発生した様々な広告イベントによる変換イベントに対する限界貢献度について計算してもよい。実施形態では、広告者に、時系列で見た場合の被広告者の価値観だけでなく、被広告者の価値観が、被広告者が取るイベントに基づいて及び/又は複数のチャネルに亘る露出レベルを変化させて、どのように被広告者の価値観が進展するかの推定を、広告者に提供してもよい。こうした推定から、広告イベントに対する入札を指示する入札戦略を、広告者が使用するために生成してもよい。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
オンラインチャネルに広告を出したい広告者には、選択すべき多数のオプションが提示される。そうしたオプションには異なる値段が付けられており、異なる結果を齎す可能性がある。例えば、検索エンジンでは、広告者はリスティングに対して料金を支払うことが可能で、検索エンジンからビジターがクリックして閲覧する毎に支払う料金は、キーワード又はリスティングの順位に応じて、異なる。また、別の例では、ウェブサイトでは、広告を、異なるサイズ及び/又は位置で、閲覧者が訪問したキーワード又はアドレスに基づいて、表示できる。
【0002】
現在のシステムは、広告者が様々なオンラインチャネルに亘りリソースを割当て易いようにしている。システムによっては、閲覧者(又は、「被広告者 (advertisee)」)への宣伝効果をモデル化するものもある。そうしたモデルは、広告者が、ウェブサイトで広告スペースを入札する、又は検索結果リストの順位に対して支払う等の広告イベントを実行するユーティリティを決定できるようにするデータを作成するのに、役立つかも知れない。
【0003】
しかしながら、多くの現行システムは、変換時点(例えば、被広告者が、広告者が提供する商品又はサービスを、広告者の製品ページ又はウェブサイトで購入又は取引する時点)前の被広告者の直近のイベントに基づいて、収益属性をモデル化している。そうしたモデルでは、全体的な販売の漏斗的流れ(sales funnel)(例えば、意識、関心、願望、意図という広告の各段階を通した被広告者の行路)ではなく、被広告者が意図した瞬間である変換瞬間だけを捕捉するだけである。かかるシステムの中には、そうした意図に基づくチャネルの投資利益率が、意識、関心、又は願望を喚起するのに関与するものより高いと決めつけているものもある。
【0004】
例えば、仮に、企業が検索と表示キャンペーンの両方をオンラインで行うとする。検索は、ウェブサーファーが記した明白な意図を表すので、収益変換の大部分が検索に起因する。しかしながら、表示キャンペーンの広告では、直接変換という結果にならないため、表示キャンペーンによるブランド確立や製品に対する関心への寄与度は、割り引いて考えられる。システムによっては、所定のヒューリスティックスを利用して、被広告者の経路に沿って存在すると考えらえる様々なイベントに対する収益に関する部分を分配はするものの、これらのアプローチの多くは、チャネル横断的な(cross−channel)入札戦略の最適化には対応していない。その代わりに、現在のシステムは、単に所定のヒューリスティックスを利用して、様々な媒体に亘り予算を割当てている。また、現在のシステムは単に、特定の広告者の全被広告者に関するデータを集約した後に、広告対象となるウェブサーファー全員に対して共通な入札を決定する。こうしたシステムでは、個々の被広告者に関する分析を提供していない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】マルチチャネル入札生成システムの選択構成要素のブロック図を示す。
【図2】被広告者に関するイベント履歴に基づいて、入札戦略を生成及び遂行するプロセスを示す。
【図3】収益イベント履歴を追跡するプロセスを示す。
【図4】マルチチャネル広告環境モデルを生成するプロセスを示す。
【図5】生成したモデルに関する潜在因子を決定するプロセスを示す。
【図6】生成したモデル用に被広告者とメタデータのクラスタを生成するプロセスを示す。
【図7】生成したモデルで被広告者に対して価値推定を実行する第1プロセスを示す。
【図8】図7の価値推定に使用するネットワークフローモデル例を示す。
【図9】生成したモデルで被広告者に対して価値推定を実行する第2プロセスを示す。
【図10】様々な予算額に基づく、予測収益の視覚化例を示す。
【図11】提案予算割当の視覚化例を示す。
【図12】本開示の種々の実施形態により全て網羅した、前述した方法の様々な態様を実行するように構成されたコンピューティング装置例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を成す添付図面を参照する。図面中、文脈から明らかにそうでないと分かる以外は、通常、同様の記号は同様の構成要素を特定するものとする。詳細な説明、図面、及びクレームに記載した例示的な実施形態は、限定を意味するものではない。他の実施形態を使用してもよく、他の変更についても、本明細書に開示した対象の精神又は範囲を逸脱することなく、これを行ってもよい。本明細書に概略的に記載し、図面で説明したように、本開示の態様を、様々な異なる構成で配置、置換、組合せ、分離、設計できることは容易に理解されよう。それら全ては明らかに本明細書で企図されているものとする。
【0007】
本明細書に記載した主題は、異なる他の構成要素若しくは要素に含まれる、又は接続される、異なる構成要素若しくは要素を説明することもある。当然ながら、かかる図示したアーキテクチャは実施例に過ぎず、事実上、同じ機能性を達成する多くの他のアーキテクチャも実装してもよい。概念的な意味で、同じ機能性を達成するための構成要素の任意の構成は、その所望する機能性を達成するために効果的に「関連付けられる」。従って、特定の機能性を達成するように本明細書で組合せた如何なる2構成要素も、アーキテクチャや中間構成要素とは関係なく、所望する機能性を達成するように、互いに「関連付けられる」ものと考えてもよい。また、同様に、そのように関連付けされた如何なる2構成要素も、所望する機能性を達成するように互いに、「動作可能に接続され」ている、又は「動作可能に結合され」ているとして見なしてもよく、また、そのように関連付けできる如何なる2構成要素も、所望する機能性を達成するように互いに、「動作可能に結合可能」であると見なしてもよい。動作可能に結合可能な特定の例としては、物理的に接合可能な及び/若しくは物理的に対話する構成要素、並びに/又は無線で対話可能な及び/若しくは無線で対話する構成要素、並びに/又は論理的に対話する及び/若しくは論理的に対話可能な構成要素を挙げられるが、これらに限定されない。
【0008】
本明細書に記載した主題の様々な態様について、当業者が他の当業者に作業の内容を伝えるのに一般的に用いる用語を使用して、記載する。しかしながら、当業者には、記載した態様の一部のみを用いて代替の実装を実行してもよいことは、明らかである。説明目的で、特定の数字、材料、及び構成を、図示した実施例を完全に理解してもらうために、記載する。しかしながら、当業者には、そうした特定の詳細無しで、代替の実施形態を実行してもよいことは、明らかである。他の例では、例示的な実施形態を不明確にしないために、周知の特徴については省略又は簡素化している。
【0009】
本明細書における、実質的に全ての複数及び/又は単数の用語の使用に関して、当業者は、文脈及び/又は用途に応じて適切に、複数から単数に、及び/又は単数から複数に置換えてもよい。明瞭化するために、様々な単数/複数の置換を、本明細書に明記してもよい。
【0010】
一般的に、本明細書中、特にクレーム中で使用する用語は、概して「非限定的な(open)」用語として意図されたもの(例えば、用語「含む(including)」は、「〜を含むが、限定しない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は、「少なくとも〜を有する(having at least)」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「〜を含むが、限定しない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである等)として、当業者には理解されるであろう。更に、導入されたクレーム記載(introduced claim recitation)において特定の数が意図される場合、そのような意図は当該クレーム中に明確に記載され、そのような記載がない場合は、そのような意図も存在しないことが当業者には理解されるであろう。理解を促すために、例えば、以下に付記するクレームでは、「少なくとも1つの(at least one)」および「1つ又は複数(one or more)」といった導入句を使用を含んで、クレーム記載を導入することがある。しかしながら、このような句を使用するからといって、「a」又は「an」といった不定冠詞によりクレーム記載を導入した場合に、たとえ同一のクレーム内に、「1つ又は複数の」又は「少なくとも1つの」といった導入句と「a」又は「an」といった不定冠詞との両方が含まれるとしても、当該導入されたクレーム記載を含む特定のクレームが、当該記載事項を1つのみ含む発明に限定されると示唆されると解釈されるべきではない(例えば、「a」及び/又は「an」は、通常は、「少なくとも1つの」又は「1つ又は複数の」を意味すると解釈されるべきである)。定冠詞を使用してクレーム記載を導入する場合にも同様のことが当てはまる。また、導入されたクレーム記載において特定の数が明示されている場合であっても、そのような記載は、通常、少なくとも記載された数を意味するものとして解釈されるべきであると、当業者には理解されるであろう(例えば、他に修飾語のない、単なる「2つの記載事項」という記載がある場合、この記載は、通常、少なくとも2つの記載事項、又は2つ以上の記載事項を意味する)。更にまた、「A、B及びC等のうち少なくとも1つ」に類する表記が使用される場合、一般的に、そのような構造は、当業者がそうした表記を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B及びCのうち少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、及び/又はAとBとCの全て、等を有するシステムを含むがこれに限定されない)。「A、B又はC等のうち少なくとも1つ」に類する表記が使用される場合、一般的に、そのような構造は、当業者がそうした表記を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B又はCのうち少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、及び/又はAとBとCの全て、等を有するシステムを含むがこれに限定されない)。更に、2つ以上の選択可能な用語を表す実質的にあらゆる離接語及び/又は離接句は、説明文内であろうと、クレーム内であろうと、又は図面内であろうと、それら用語のうちの1つ、それらの用語のうちのいずれか、又はそれらの用語の両方を含む可能性を企図すると理解されるべきであると、当業者には理解されるであろう。例えば、「A又はB」という句は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むものと理解されよう。
【0011】
様々な動作を、多数の別個の動作として記載することで、実施形態の理解を促す場合があるが、記載の順序は、これらの動作が順序に依存することを示唆していると解釈されるべきではない。また、実施形態は、記載したより動作が少ない場合がある。複数の別個な動作を記載している場合でも、全ての動作が必要であることを示唆するものと解釈されるべきではない。
【0012】
本開示は、とりわけ、被広告者を追跡することによってマルチチャネル広告環境で広告イベントに対する入札を生成することに関連する技術、方法、装置、システム、製品、及び固定の有形なコンピュータ可読媒体に関する。
【発明の概要】
【0013】
記載した実施形態は、マルチチャネル広告環境に対する入札を生成することに関連付けられ得る技術、方法、装置、システム、製品、及び固定の有形なコンピュータ可読媒体を含み、実施形態では、マルチチャネル広告モデルを生成することも含む。種々の実施形態では、マルチチャネル広告モデルを使用して、様々なモデル化した広告チャネルに亘り個々の被広告者に対して発生する様々な広告及び/又はイベントの効果を追跡及び推定してもよい。種々の実施形態では、例えば、被広告者がウェブブラウザで様々なウェブサイトを訪れた際に、1つ又は複数のクッキーを使用する等して、複数のチャネルに亘り被広告者を追跡してもよい。種々の実施形態では、システムを、販売の漏斗的流れ(sales funnel)に沿って発生した様々な広告イベントによる変換イベントへの増加貢献度について計算するように構成してもよい。種々の実施形態では、様々な収益属性を、イベントが最終変換時に有する限界貢献度の関数として生成してもよい。種々の実施形態では、モデルにより、時系列で見た場合の被広告者の価値観だけでなく、どのように被広告者の価値観が、被広告者が取る行動に基づいて及び/又は複数のチャネルに亘る露出レベルを変化させて進展するかの推定を、広告者に提供してもよい。
【0014】
種々の実施形態では、マルチチャネル入札生成システムは、生成したモデルを使用して、特定の複合目標及びパフォーマンス基準を満たすように、検索キーワードや広告購入(advertising buy)等のマーケティングオプションや広告イベントに、リソースを振り分ける入札戦略を生成する。こうした戦略は、広告者が次のイベントに対して1つ又は複数の入札を決定するのに役立つかも知れない。種々の実施形態では、入札の生成を、リアルタイム環境でシステムによって実行してもよい。種々の実施形態では、システムにより、広告者が広告又は入札予算を決定する際に、視覚化を提示して、広告者を支援してもよい。実施形態によっては、そうした視覚化により、予算額と予想収益との関係を示してもよい。他の実施形態では、そうした視覚化により、1チャネル当たりの予算及び/又は収益に分けて、広告者が広告に関する決定を下す際の助けとしてもよい。
【0015】
図1は、種々の実施形態によるマルチチャネル入札生成システム100の選択構成要素のブロック図を示している。図示した実施例では、マルチチャネル入札生成システム100は広告者105と通信して、広告者が容易に、検索キーワード及び/又は掲載広告等だがこれらに限定されない、様々な広告イベントに対する入札を選択できるようにする。種々の実施形態では、広告者は、利点、サービス、場所(実際又は仮想の)、若しくは他の製品、又は広告が有用であることが分かるエンティティの広告を出してもよい。種々の実施形態では、広告者は一個人又は企業であってもよい。種々の実施形態では、広告者はマルチチャネル入札生成システム100と、ウェブベースのインタフェースを介して又は専用アプリケーションを介して等、マルチチャネル入札生成システム100が提供したインタフェースを介して、対話してもよい。種々の実施形態では、そうした対話は、以下で記載するように、マルチチャネル入札生成システム100が広告者105にそれ提供する場合には、1つ又は複数の視覚化を含んでもよい。
【0016】
また、図1に示すように、一人又は複数の被広告者は、本システムで、被広告者のイベント履歴を追跡する及び/又は受信する等して、マルチチャネル入札生成システム100と対話してもよく、該イベント履歴を、イベント履歴記憶部115に記憶してもよい。種々の実施形態では、被広告者110を、ウェブサイトを訪れる人等の一個人としてもよい。他の実施形態では、被広告者110は、対象者属性(demographics)、仕事、物理的な場所等に従い纏めて関連付けられ得る複数の個人としてもよい。図示したように、種々の実施形態では、複数の被広告者110は、一度にマルチチャネル入札生成システム100と対話してもよい。種々の実施形態では、イベント履歴を、複数の製品について様々な被広告者に関して追跡、受信、記憶してもよく、他の実施形態では、同じ製品について複数の被広告者を追跡してもよい。イベント履歴情報を追跡する実施例について以下で更に詳細に説明する。
【0017】
また、種々の実施形態では、パッケージ出荷簡易化システム100も、ウェブページ181、検索エンジン183、及び/又はモバイル機器185等、マーケティングオプションを提供する1つ又は複数のエンティティと対話してもよい。例えば、マルチチャネル入札生成システム100により、ウェブページ、検索エンジン、及び/又はモバイル機器で広告イベントの入札を容易にしてもよい。種々の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100は、広告イベントを入札する市場として機能してもよく、様々な広告イベントに入札するように直接機能してもよい。他の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100は、広告イベントを提供するエンティティと直接対話しないが、その代わりに、広告者105自身が広告イベントに入札できるように、1つ又は複数の入札戦略を広告者105に提供してもよい。
【0018】
種々の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100は、様々なモデル化、最適化、及び入札生成動作を実行するために、ソフトウェア、ハードウェア、及び/又はファームウェアモジュール等の1つ又は複数のモジュールを備えてもよい。種々の実施形態では、モジュール自体が、広告者105、被広告者110、及び/又はマーケティングオプション181、183、185を提供するエンティティと対話してもよい。種々の実施形態では、モジュールを互いに統合、更に分割、又は一括して省略してもよい。
【0019】
種々の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100は、潜在因子決定モジュール120を備えてもよく、該モジュールにより、イベント履歴記憶部に記憶したイベント履歴を分析して、1つ又は複数の潜在因子を決定してもよいが、潜在因子については、必ずしも意味論的意味を関連付けする必要はない。種々の実施形態では、潜在因子の例を、旅行する意図は高いが株取引に関しては意図が低いこととできる。潜在因子決定モジュール120で実行するプロセスの実施形態について、以下で述べる。また、マルチチャネル入札生成システム100は、種々の実施形態では、マルチチャネルのモデル化中に被広告者及び/又はメタデータをクラスタリングできるクラスタリングモジュール130を備えてもよい。種々の実施形態では、クラスタの例として、カリフォルニア在住の20〜25歳の年齢層に属する、旅行する傾向は高いが、株取引に対する意図は低い傾向にある男性とする。以下で、クラスタリングモジュール130で実行するプロセスの実施形態について述べる。種々の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100は、価値推定モジュール140を更に備えてもよく、該モジュールにより、一人又は複数の被広告者に対して価値推定を実行して、変換に向かって被広告者が提供した価値を、イベント履歴のイベントに基づいて決定してもよい。以下で、価値推定モジュール140が実行するプロセスの実施形態について述べる。
【0020】
更に、種々の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100は、前述の潜在因子モデル化モジュール120、クラスタリングモジュール130及び価値推定モジュール140の動作によって生成したモデルを最適化するために使用する更なるモジュールを、更に備えてもよい。そうしたモジュールは、広告を表示できる様々なウェブサイト/プラットホームでの被広告者の到達率を予測し得る到達予測モジュール150を含んでもよい。また、そうしたモジュールは、掲載1000回当たりの料金(CPM:cost−per−thousand impressions)又はクリック単価(CPC:cost−per−click)評価等の、入札と該入札にかかる費用との関係を推定する入札/費用関係推定モジュール160も含んでもよい。種々の実施形態では、入札/費用関係推定モジュール160は、過去の支出及び入札データを利用して、推定を実行してもよい。種々の実施形態では、過去のデータを、過去の支出及び入札データ記憶部165等に記憶してもよい。
【0021】
また、マルチチャネル入札生成システム100は、種々の実施形態では、入札生成モジュール170を含んでもよい。種々の実施形態では、入札生成モジュール170により、1回又は複数の入札を指示する入札戦略を開発すること等を通して、1回又は複数の入札を生成してもよい。種々の実施形態では、入札生成モジュール170により、他のモジュールの動作によって生成したモデルを最適化して、入札戦略を生成してもよい。一実施形態では、この最適化を、1つ又は複数の制約を設けながらモデルを使用して1つ又は複数の目的関数の値を求めることによって、実行してもよい。以下で、入札生成モジュール170が実行するプロセスの実施形態について述べる。
【0022】
また、種々の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100は視覚化モジュール180を含んでもよい。種々の実施形態では、広告者に入札生成プロセスについて又は他のメトリクスについて報告するために、視覚化モジュール180により、広告者に提示する1つ又は複数の視覚化を生成してもよい。種々の実施形態では、視覚化モジュール180により、例えば、予想収益と割当てる広告予算額との関係、生成した入札戦略の費用配分、及び/又は生成した入札戦略の収益配分に関する視覚化を生成してもよい。種々の実施形態では、視覚化モジュール180により、ウェブブラウザを介して視覚化を含むウェブページを生成する、又は専用のソフトウェアアプリケーションで視覚化を提示する等して、様々な手段を通して広告者に視覚化を提供してもよい。
【0023】
図2では、マルチチャネル入札生成システム100により、少なくとも部分的に被広告者が経験したイベント履歴に基づいて、1つ又は複数の入札を生成するプロセス例200について説明している。種々の実施形態では、プロセス200で説明した動作を組合せる、複数の別個な動作に分ける、又は完全に省略してもよい。このプロセスは、動作210で開始してもよく、動作210では、マルチチャネル入札生成システム100により、個々の被広告者の暗黙的な(implicit)収益イベント履歴を追跡してもよい。以下で、動作210の一部として実行する様々な動作の実施形態について記載する。
【0024】
動作220では、マルチチャネル入札生成システム100により、マルチチャネル広告環境モデルを生成してもよい。種々の実施形態では、動作220を、潜在因子決定モジュール120、クラスタリングモジュール130及び/又は価値推定モジュール140の中の1つ又は複数によって実行してもよい。以下で、動作220の一部として実行する様々な動作の実施形態について記載する。
【0025】
次に、動作230で、マルチチャネル入札生成システム100により、モデルを使用して最適化を実行して、入札戦略で提供する1つ又は複数の入札を決定してもよい。種々の実施形態では、動作220を、イベント予測モジュール140及び入札/費用関係推定モジュール160から得た情報を使用して、入札生成モジュール170で実行してもよい。種々の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100により、所定の計画対象期間に亘り1つ又は複数の広告者の所定可測目標を増加及び/又は最大化する目的で数学の最適化問題を解決して、最適化を実行してもよい。可測目標を、目的関数によって規定してもよい。これらの目的関数の例としては、収益最大化、利益最大化、トラフィック最大化、及び/又はトラフィック獲得/顧客獲得費用最小化が挙げられるが、これらに限定するものではない。更に、種々の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100により、所定の制約を観測しながら、モデルに最適化を実行してもよい。かかる制約としては以下が挙げられるが、これらに限定するものではない:
・ 特定のウェブサイト、キーワード、広告ネットワーク、及び/又はマーケティングチャネルに向かうトラフィック量に関する最小/最大制約。
・ キーワードに関する最小/最大順位及び入札制約。
・ ディスプレイプラットホームに対する入札に関する最小/最大入札制約。
・ キーワード、キーワード群、ウェブサイト、ネットワーク、及び/又はチャネルに対する最大コストパーサウザンド又はクリック単価制約。
・ 特定の目標を超えられない顧客獲得単価制約。
【0026】
種々の実施形態では、最適化問題を、数理計画法問題としてモデル化してもよい。例えば、対象とするモデルが線形モデルの場合、システムは、CPLEX又はMINOSのような標準的線形計画法/最適法ソルバを使用して、線形計画問題を解決することによって最適化してもよい。他の実施形態では、最適化問題を、非線形問題として定式化し、数ある非線形最適化手法のいずれか一つを用いて解決してもよい。最適化問題に対する解決法を、入札戦略及び/又は広告予算割当戦略とすることもできる。種々の実施形態では、入札生成モジュール170は、広告者が広告を出すのを諦めても構わない、履歴データが疎な被広告者層のセグメントの収益額について、広告者からの情報を利用してもよい。
【0027】
動作240では、マルチチャネル入札生成システム100は、広告者に対して取り得る入札戦略を広告者に説明するために、及び/又は広告予算を変更することで、得られる予測収益にどのように影響するかを示すために、広告者に視覚化を提示する。種々の実施形態では、動作240を、視覚化モジュール180によって実行してもよい。実施形態によっては、視覚化モジュール180は、予測収益と広告予算額との関係に関して視覚化を提示してもよい。種々の実施形態では、視覚化モジュール180は、入札戦略を複数のチャネルに亘りどのように配分してもよいかについて、視覚表示を広告者に提示してもよい。種々の実施形態では、そうした配分は、マルチチャネル収益の配分を含んでもよい。種々の実施形態では、そうした配分は、入札戦略の一部として薦める入札額を示す等のマルチチャネル費用の配分を含んでもよい。
【0028】
次に、動作250では、マルチチャネル入札生成システム100により、容易に入札を遂行できるようにしてもよい。種々の実施形態では、動作250を、入札生成モジュール170で実行してもよい。種々の実施形態では、動作250の一部として、入札生成モジュール170により、利用可能なマーケティングオプションを変更する状況において、広告者のマーケティング戦略又は支出決定を、実行、モニタリング、及び/又は調節してもよい。種々の実施形態では、入札生成モジュール170により、モデルを使用して再度最適化する等して、組織の目的、予算、及び要求の変更を考慮に入れてもよい。種々の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100を、被広告者が変換する傾向が高いことを示唆する最近の被広告者110のイベントに基づいて、様々なイベントを解釈するように構成してもよい。例えば、被広告者が変換する可能性が高いと決定した場合、入札生成モジュール170は、特定のサイト、表示切替及び/若しくはディスプレイネットワークでより多くの広告を示すように、検索エンジンで追加リスティングに代金を支払うように、又は恐らくユーザがクリックすると考えられるキーワードに対する最大支払意欲を変更するように、入札を生成してもよい。動作250後に、プロセスを終了してもよい。
【0029】
図3では、マルチチャネル入札生成システム100が、そこから入札戦略を生成し得る暗黙的な収益イベントの履歴を追跡するプロセス例300を説明している。種々の実施形態では、プロセス300で説明する動作を、組合せる、複数の別個な動作に分ける、又は完全に省略してもよい。種々の実施形態では、プロセス300を、プロセス200の動作210の実装として実行してもよい。このプロセスは動作310で開始してもよく、動作310では、実施形態によっては、マルチチャネル入札生成システム100により、データを獲得する適当な被広告者の集団を容易に選択できるようにしてもよい。動作320では、マルチチャネル入札生成システム100により、データを選択した集団に関して収集する時間窓を容易に計算できるようにしてもよい。例えば、マルチチャネル入札生成システム100により、事前に規定した時間窓中に初めてマルチチャネル入札生成システム100が認識した全被広告者の集団を選択し、時間窓を選択した当該集団と一致するように計算してもよい。種々の実施形態では、集団をユーザが、マルチチャネル入札生成システム100によってユーザに提示されたオプションから選択する等して、選択してもよい。他の実施形態では、マルチチャネル入札生成システム100自体で、適当な集団を選択してもよい。種々の実施形態では、例えば対象者の属性、地理的位置、収入、興味、及び/又はシステム100との対話等によって異なる様々な個人的又は他のデータに応じて、集団を規定してもよい。種々の実施形態では、時間窓を、マルチチャネル入札生成システム100自体で計算してもよい、又はマルチチャネル入札生成システム100が提供するインタフェース等で、ユーザが入力してもよい。実施形態によっては、マルチチャネル入札生成システム100により、最初のイベントからの日数以内でイベントの詳細を得た一部の被広告者について計算してもよい。
【0030】
動作330では、マルチチャネル入札生成システム100により、イベントデータを追跡してもよい。種々の実施形態では、イベントデータは、広告者が表現した暗黙的な収益意図を表す。種々の実施形態では、イベントデータにより、検索広告、ディスプレイ広告、ソーシャルメディア等複数のチャネルでのインプレッション、クリック、及び/又は変換を追跡してもよい。種々の実施形態では、これらの対話を、ウェブページ、メール、及び/又はソーシャルアプリケーションの中の1つ又は複数で、ビューによって追跡してもよい。また、一実施形態では、データは、異なるイベント種類に対する合計カウント数を含んでもよい。動作340では、収集したデータを、イベント履歴記憶部115等に記憶する。
【0031】
図4では、マルチチャネル入札生成システム100が、入札戦略を生成するのに本システム100が使用し得る、マルチチャネル広告モデルを生成するプロセス例400について説明している。種々の実施形態では、プロセス400で説明する動作を、組合せる、複数の別個な動作に分ける、又は完全に省略してもよい。種々の実施形態では、プロセス400を、プロセス200の動作220の実装として実行してもよい。このプロセスは動作420で開始してもよく、動作420では、マルチチャネル入札生成システム100により、モデルを生成する際に使用する1つ又は複数の潜在因子を決定してもよい。種々の実施形態では、動作420を、潜在因子決定モジュール120で実行してもよい。以下で、動作410の一部として実行する様々な動作の実施形態について記載する。
【0032】
動作430では、マルチチャネル入札生成システム100により、モデルを生成する際に使用するための、被広告者及び/又はイベントメタデータのクラスタ等のクラスタを生成してもよい。種々の実施形態では、クラスタリングモジュール130で動作430を実行してもよい。以下で、動作430の一部として実行する様々な動作の実施形態について説明する。動作440では、マルチチャネル入札生成システム100により、被広告者に対して価値推定を実行してもよい。例えば、動作440を通して、一組のイベント及びイベントタイムスタンプが被広告者に対して発生すると仮定して、マルチチャネル入札生成システム100により、広告者が興味を示す収益基準に被広告者が変換する確率を推定してもよい。種々の実施形態では、本システム100により、推定確率から被広告者によって発生する収益を予測してもよい。種々の実施形態では、動作440を、価値推定モジュール140で実行してもよい。以下で、動作440の一部として実行する様々な動作の実施形態について記載する。
【0033】
ブロック450では、マルチチャネル入札生成システム100により、様々な被広告者のサイト到達率を決定してもよい。種々の実施形態では、動作450を、到達予測モジュール150で実行してもよい。ブロック460では、マルチチャネル入札生成システム100により、入札と該入札から発生する費用との関係を推定してもよい。種々の実施形態では、動作460を、入札/費用関係推定モジュール160によって、過去の支出及び入札データ記憶部165に記憶した過去の支出及び入札データを使用する等して実行し、推定を実行してもよい。種々の実施形態では、この関係を推定する方法は、線形回帰、対数線形回帰、非線形回帰及び時系列モデル等の手法を含む。
【0034】
図5では、潜在因子決定モジュール120がマルチチャネル広告モデルに関する潜在因子を決定するプロセス例500を説明している。種々の実施形態では、プロセス500で説明する動作を、組合せる、複数の別個な動作に分ける、又は完全に省略してもよい。種々の実施形態では、プロセス500を、プロセス400の動作420の実装として実行してもよい。このプロセスは動作510で開始してもよく、動作510では、潜在因子決定モジュール120により、イベント履歴記憶部に記憶したイベントデータから、メタデータ情報を含む暗黙的な意図行列(matrix)を生成する。種々の実施形態では、暗黙的な意図行列により、各メタデータに対して広告者が表現した暗黙的な収益意図を得てもよい。メタデータは、種々の実施形態では、イベント数の計測値と共に、被広告者が対話したキーワード、ウェブサイト、広告、及び/又は画像の中の1つ又は複数を示すことを含んでもよい。種々の実施形態では、イベント数に基づいて、マルチチャネル入札生成システム100は、各被広告者に関して観測されたイベントを時間で重み付けし、凸結合させて、暗黙的な収益意図価値を見つけ出す。種々の実施形態では、暗黙的な意図行列は、疎行列を含む。
【0035】
動作520では、暗黙的な意図行列を生成したなら、当業者には明らかなように、潜在因子決定モジュール120により、行列を因数分解してもよい。種々の実施形態では、この因数分解により、元の行列に対してスケール(scaled)及び回転近似を作成してもよい。種々の実施形態では、潜在因子決定モジュールにより、正則化パラメータで最適化問題を解決して、近似行列を推定してもよい。実施形態によっては、最適化目的関数を、被広告者に関して観測された暗黙的な意図と各被広告者−メタデータ組合わせに関する混合効果モデル推定値との差としてもよい。種々の実施形態では、オーバーフィットを防ぐために、混合効果モデルのパラメータの値に比例する正則化パラメータを、最適化関数に加えてもよい。
【0036】
動作530では、潜在因子決定モジュール120により、行列分解に基づいて潜在次元を選択してもよい。一実施形態では、潜在因子決定モジュール120により、行列の最も高い固有値nに対応する第1n次元を選択することによって、潜在次元を選択してもよい。種々の実施形態では、これらのn固有値により、データにおける観測した変動性の殆どを説明してもよい。その後、動作540では、潜在因子決定モジュール120により、選択したn次元に対するプロファイルを作成してもよい。一実施形態では、潜在因子決定モジュール120により、選択したn次元の縮小セットに関して、メタデータ次元の負荷量(loading)を評価することによって、これらのプロファイルを作成してもよい。次に、モジュール120は、ウェブサイト型のような情報、キーワード分類、ソーシャルアプリケーションの対象領域(domain)等を使用して、選択した次元をプロファイリングしてもよい。その後、このプロセスを終了してもよい。
【0037】
図6では、クラスタリングモジュール130が、マルチチャネル広告モデルに使用する被広告者及びメタデータのクラスタリングを生成するプロセス例600を説明している。種々の実施形態では、プロセス600で示す動作は、結合するか、複数の別々の動作に分けるか、又は完全に省略してもよい。種々の実施形態では、プロセス600を、プロセス400の動作430の実装として実行してもよい。
【0038】
このプロセスは動作610で開始してもよく、動作610では、クラスタリングモジュール130により、図5のプロセス中に決定した潜在次元に関する被広告者の負荷量及び/又は重み付けを計算してもよい。動作620では、クラスタリングモジュール130により、これらの同じ潜在次元に関するメタデータの負荷量について計算してもよい。計算した各負荷量セットに対する次の2動作中、クラスタリングモジュール130は、K平均(k−means)、階層プロセス、確率的プロセス等の標準的なクラスタリングプロセスを使用して、クラスタを生成してもよい。例えば、動作630では、クラスタリングモジュールにより、被広告者のクラスタを生成してもよい。一実施形態では、これらのクラスタは、ユーザのセグメンテーションを表してもよい。動作640では、クラスタリングモジュールにより、ウェブサイト又は広告者のクラスタ等、メタデータからのクラスタを生成してもよい。種々の実施形態では、クラスタリングモジュールがメタデータのクラスタ生成に成功した度合いを、メタデータ空間における集合のレベルによって決定してもよい。その後、プロセスを終了してもよい。
【0039】
図7では、価値推定モジュール140が、マルチチャネル広告モデルに使用する価値推定を実行する第1プロセス例700を説明している。種々の実施形態では、一組のイベント及びイベントタイムスタンプが被広告者に対して発生すると仮定して、被広告者の変換の確率を推定するために、プロセス700を実行してもよい。種々の実施形態では、プロセス700で説明した動作は、結合するか、複数の別々の動作に分けるか、又は完全に省略してもよい。種々の実施形態では、プロセス700を、プロセス400の動作440の実装として実行してもよい。
【0040】
説明したプロセス700の種々の実施形態では、該プロセスを、特定のイベントの価値を見つけるために、所定の時点で、被広告者が特定のイベントの前に行った一組及び一連の前イベントを考慮に入れて、実行してもよい。プロセス700の種々の実施形態を、時間データ又は時間ベースのデータを参照せずに、実行してもよい。これらの実施形態では、価値推定モジュール140により、被広告者が販売の漏斗的流れにおいて第1収益イベントに変換する確率について計算してもよい。この情報を受けて、価値推定モジュール140は、計算した確率に基づいて、被広告者の総合的な価値を見出してもよい。
【0041】
種々の実施形態では、プロセス700は、動的計画法、又は後向き帰納法で、そのパラメータを再帰的に推定するネットワークフローモデルを生成してもよい。種々の実施形態では、ネットワークフローモデルにおける状態は、第1イベントと、検討中の変換イベントの発生との間で発生したイベント組を表してもよい。種々の実施形態では、イベントとしては、検索エンジンマーケティングのクリック、オーガニック検索から等のページビューのクリック、表示クリック、表示インプレッション、ソーシャルメディアインプレッション、ソーシャルメディアのクリック、モバイル広告インプレッション、及び/又はモバイル広告クリックを、一例として挙げられるが、これらに限定しない。
【0042】
図8では、プロセス700で作成できるようなネットワークフローモデルの例示的実施形態について説明している。図8の実施例では、各状態は、第1イベントと現在時刻との間に発生した一連のイベントを表しており、図8では、「P」は検索エンジン最適化(「SEO」)で追跡したクリックを表し、「S」は検索エンジンマーケティング(「SEM」)で追跡したクリックに相当し、「I」はバナー広告インプレッションを表している。従って、ノード810は、検索エンジンで最適化されたクリック後の状態を表し、ノード820は、ノード810のSEOクリックの次に更に2つのSEOクリックが続いた後に達した状態を表している。また、種々の実施形態では、ネットワークフローモデルは、変換状態(ノード830)、無変換状態(ノード840)の他、「プール状態」(ノード850)を明示するノードを含んでもよい。種々の実施形態では、無変換状態は、唯の1回も変換にならなかった状態組に相当してもよい。種々の実施形態では、プール状態は、交換率分散を減少させ、データ疎性効果に対処するために、一緒にグループ化する一組のイベント列状態を含んでもよい。
【0043】
プロセス700は、動作720で開始してもよく、動作720では、価値推定モジュール140により、結果的に変換となる状態(例えば、イベント組)を識別してもよい。例えば、動作720では、価値推定モジュール140により、変換に繋がるかも知れない状態として、ノード820で表した状態を識別してもよい。動作730では、価値推定モジュール140により、第1イベントと変換状態との間のイベント列を表す中間状態を作成してもよい。中間状態の実施例を、ノード815で、図8に示している。動作740では、価値推定モジュール140により、変換、無変換の状態の他、プール状態を加えてもよい。
【0044】
動作750では、価値推定モジュール140により、予め作成した第1状態、変換状態、無変換状態、プール状態、中間状態を表すノードを用いた有向非巡回グラフを生成してもよい。次に、動作760では、価値推定モジュール140により、各状態の状態変換確率を推定してもよい。種々の実施形態では、価値推定モジュール140は、推定を実行するために、後向き帰納法等の動的計画法を使用してもよい。次に、動作770では、価値推定モジュール140により、各状態での被広告者に関する収益価値について計算してもよい。種々の実施形態では、価値推定モジュール140により、被広告者の価値を、被広告者の現在ある状態と予め計算した変換確率との関数として計算してもよい。
【0045】
図9では、価値推定モジュール140がマルチチャネル広告モデルで使用する価値推定を実行する第2プロセス例900について説明している。種々の実施形態では、一組のイベント及びイベントタイムスタンプが被広告者に対して発生すると仮定して、被広告者に関する被広告者の変換確率の値を推定するために、プロセス900を実行してもよい。種々の実施形態では、プロセス900で説明した動作は、結合するか、複数の別々の動作に分けるか、又は完全に省略してもよい。種々の実施形態では、プロセス900を、プロセス400の動作440の実装として実行してもよい。
【0046】
説明したプロセス900の種々の実施形態では、価値推定モジュール140により、一連のイベントのタイムスタンプを伴う、被広告者に発生した一連のイベントに基づいて、被広告者の価値を推定してもよい。図7のプロセスとは対照的に、プロセス900の種々の実施形態を、そうしたタイムスタンプを参照して実行してもよい。これらの実施形態では、価値推定モジュール140は、離散時間ハザードモデルに適合させて、所与の時点で被広告者の変換確率を推定してもよい。種々の実施形態では、モデルに対する共変量としては、ウェブサイト、ウェブサイトカテゴリ、検索キーワードカテゴリ、ソーシャルメディアの興味、言語、広告サイズ、広告の種類(例えば、flash、html)、地理的位置、第1イベントからの時間、第1イベントタイプ、最近のイベントからの時間、他が挙げられるが、これらに限定されない。
【0047】
種々の実施形態では、プロセス900の動作で生成するモデルは、特定の共変量に基づいて、ベースラインハザード関数を得てもよい。他の実施形態では、プロセス900の動作で生成するモデルは、他の共変量を条件とする、ベースラインハザード関数へのシフトを組込んでもよい。プロセス900の結果として、条件付き変換確率を、共変量と該共変量のイベントが発生した関連時間とのロジスティック関数として、再パラメータ化するモデルが得られる可能性がある。実施形態によっては、モデルは、変換確率を推定した期間前の任意の期間に変換しなかった被広告者を条件としてもよい。
【0048】
このプロセスは、動作910で開始してもよく、動作910では、価値推定モジュール140により、各被広告者に対する離散時間イベント履歴を生成してもよい。動作910の種々の実施形態では、価値推定モジュール140により、離散時間間隔にインデックス付けし、イベントカウントを含む一連のダミー変数を使用して、モデルにおける時間効果を得てもよい。
【0049】
次に、動作920では、価値推定モジュール140により、共変量行列を事前設定してもよい。また、種々の実施形態では、変換等、興味のイベントの発生を、ダミー変数として値1で、変換が発生した期間に記録してもよい。種々の実施形態では、ダミー変数は、特定の被広告者に対する他の全期間には値0としてもよい。また、実施形態によっては、価値推定モジュール140は、クッキー消失(drop−out)及び/又はクッキーを使用しないチャネルの追跡コード削除に対する値で、共変量行列を事前設定してもよい。種々の実施形態では、そうした消失又は削除を、各被広告者に対して、0と1の値から捕捉してもよい。この捕捉により、被広告者に対して検閲が行われたと価値推定モジュール140が認めることを示してもよい。
【0050】
動作930では、価値推定モジュール140により、共変量に関して離散時間ハザード関数の対数尤度関数を構築してもよい。種々の実施形態では、これには、ダミー変数とハザード確率パラメータを含んでもよい。動作940では、価値推定モジュール140により、変更したロジスティクス回帰法を使用してモデルのパラメータを推定してもよい。実施形態によっては、直接最尤推定法の代わりに、この方法を使用する。これらのモデルパラメータから、動作950では、価値推定モジュール140により、被広告者に関する収益価値について計算してもよい。その後、このプロセスを終了してもよい。
【0051】
図10では、様々な予算額に基づく予測収益を視覚化した例について説明している。種々の実施形態では、図10で説明した視覚化の例を、マルチチャネル入札生成システム100の視覚化モジュール180によって生成してもよい。種々の実施形態では、視覚化モジュール180により、図10で説明した例等の予算/収益関係視覚化1010を生成してもよい。この予算/収益関係視覚化1010により、様々な広告予算額に基づいて、どの程度の収益が広告者に予測されるかについて広告者に示してもよい。その結果、説明した実施例では、予測収益が増加するにつれて、広告予算が増大する。しかしながら、その関係は、例えば図10に示すように、線形でないこともある。種々の実施形態では、予測収益と広告予算との関係を、少なくとも部分的に、価値推定モジュール140から受信した情報に基づいて生成してもよい。
【0052】
種々の実施形態では、視覚化モジュール180により、広告者が、図10のエントリポイント1020等で予算額を入力可能にしてもよく、1つ又は複数の予算割当を示す要素を、図10の要素1030等で、起動可能にしてもよい。図11では、種々の実施形態で、そうした起動に応じて生成してもよい提案予算割当について視覚化した例を示している。図11の実施例では、5000ドルの予算案額に関して視覚化している。種々の実施形態では、予算割当の視覚化を、少なくとも部分的に、価値推定モジュール140及び/又は入札生成モジュール170から受信した情報に基づいて、生成してもよい。
【0053】
種々の実施形態では、予算割当の視覚化は、費用配分の視覚化を含んでもよい。視覚化では、視覚化モジュール180により、費用配分視覚化1110を生成する。この視覚化では、検索マーケティング、ディスプレイ広告、ソーシャルメディア等の様々なチャネルの中でどのように5000ドルの広告予算を分割してもよいかを示している。種々の実施形態では、予算割当の視覚化は、収益配分視覚化1120等の収益配分の視覚化を含んでもよい。この視覚化は、どのように予測収益22,251.69ドル(図10の視覚化における5000ドルの予算割当に対応していると考えられる)が、各種チャネルから産出されると予測されるかについて示している。例えば、視覚化1120では、収益は、検索マーケティング、ディスプレイ広告、ソーシャルメディア等の各種チャネルから得てもよい。
【0054】
また、実施形態によっては、費用及び収益情報を、予算割当ポートフォリオ1130といった定量的な形で視覚化してもよい。これは、視覚化1110及び1120で示したのと同じ情報を示しているが、各チャネルに具体的な数値を付けている。種々の実施形態では、視覚化モジュール180が提供する視覚化により、入札戦略を選択する際に、広告者を支援してもよい。一実施例では、これらの視覚化を使用することで、広告者は、各種チャネルに支出する費用と当該チャネルから得られると予測される収益との関係を一層容易に理解可能になる。従って、図11の視覚化を見た広告者は、ディスプレイ広告が、実際に検索マーケティングより対費用収益が高いことが分かるかも知れない。これにより、意識、関心、及び/又は願望を提供するチャネルより、意図ベースのチャネルの結果を強調し過ぎる傾向がある前述したシステム等の他のシステムでは得られない知見を提供する可能性がある。種々の実施形態では、視覚化の例、及び視覚化モジュール180で提供する他の視覚化を、ウェブブラウザ上のウェブページとして広告者に提示してもよい。他の実施形態では、視覚化を、専用ソフトウェアアプリケーションで提示してもよい。
【0055】
本明細書に記載した技術及び装置を、所望に応じて構成された適当なハードウェア及び/又はソフトウェアを使用して、システムに実装してもよい。図12では、一実施形態のために、システム例1200は、1つ又は複数のプロセッサ1204と、少なくとも1つのプロセッサ1204に結合するシステム制御論理部1208と、システム制御論理部1208に結合するシステムメモリ1212と、システム制御論理部1208と結合する不揮発性メモリ(NVM)/記憶部1216と、システム制御論理部1208と結合する1つ又は複数の通信用インタフェース1220とを備える。
【0056】
一実施形態のためのシステム制御論理部1208は、少なくとも1つのプロセッサ1204との、及び/又はシステム制御論理部1208と通信する任意の適当な装置又は構成要素との適当なインタフェースを提供するために、任意の適当なインタフェースコントローラを含んでもよい。
【0057】
一実施形態のためのシステム制御論理部1208は、システムメモリ1212とのインタフェースを提供するために、1つ又は複数のメモリコントローラを含んでもよい。システムメモリ1212を使用して、例えば、システム1200に関するデータ及び/又は命令をロード及び記憶してもよい。一実施形態のためのシステムメモリ1212は、例えば、適当なダイナミックRAM(DRAM)等、任意の適当な揮発性メモリを含んでもよい。
【0058】
一実施形態のためのシステム制御論理部1208は、NVM/記憶部1216及び通信用インタフェース1220とのインタフェースを提供するために、1つ又は複数の入出力(I/O)コントローラを含んでもよい。
【0059】
NVM/記憶部1216を使用して、例えばデータ及び/又は命令を記憶してもよい。NVM/記憶部1216は、例えば、フラッシュメモリ等の任意の適当な不揮発性メモリ又は固定の有形なコンピュータ可読媒体を含んでもよく、及び/又は、例えば、1つ又は複数のハードディスクドライブ(HDD)、1つ又は複数のソリッドステートドライブ、1つ又は複数のコンパクトディスク(CD)ドライブ、及び/又は1つ又は複数のデジタル多目的ディスク(DVD)等、任意の適当な不揮発性記憶装置を含んでもよい。
【0060】
NVM/記憶部1216は、ストレージリソースを含み、このストレージリソースは、システム1200を設置する装置の物理的な一部となるか、又は必ずしも該装置の一部ではなく、該装置によってアクセス可能であってもよい。例えば、NVM/記憶部1216に、通信用インタフェース1220を介してネットワーク上でアクセスしてもよい。
【0061】
システムメモリ1212及びNVM/記憶部1216は、特に、一時的及び永続的な論理コピー1224を含んでもよい。論理1224を、システム1200が、論理の動作に対応して、前述したマルチチャネル入札生成技術の一部の又は全ての態様を実行可能にするように構成してもよい。種々の実施形態では、論理1224を、C、C++、C#、HTML、XML等を含むが、これらに限定しない、多くのプログラミング言語の何れか1つのプログラム命令で実装してもよい。
【0062】
通信用インタフェース1220は、システム1200が1つ若しくは複数のネットワーク上で、及び/又は任意の他の適当な装置と通信するためのインタフェースを提供してもよい。 通信用インタフェース1220は、任意の適当なハードウェア及び/又はファームウェアを含んでもよい。一実施形態のための通信用インタフェース1220は、例えば、ネットワークアダプタ、無線ネットワークアダプタ、電話モデム、及び/又は無線モデムを含んでもよい。無線通信用に、一実施形態のための通信用インタフェース1220は、1つ又は複数のアンテナを使用してもよい。
【0063】
一実施形態において、少なくとも1つのプロセッサ1204を、システム制御論理部1208の1つ又は複数のコントローラに対する論理と共にパッケージ化してもよい。 一実施形態において、少なくとも1つのプロセッサ1204を、システム制御論理部1208の1つ又は複数のコントローラに対する論理と共にパッケージ化して、SiP(System in Package)を形成してもよい。一実施形態においては、少なくとも1つのプロセッサ1204を、システム制御論理部1208の1つ又は複数のコントローラの論理を有する同じダイに組込んでもよい。一実施形態においては、少なくとも1つのプロセッサ1204を、システム制御論理部1208の1つ又は複数のコントローラの論理を有する同じダイに組込んで、SoC(System on Chip)を形成してもよい。
【0064】
種々の実施形態では、システム1200は、より多くの若しくはより少ない構成要素、及び/又は異なる構造を有してもよい。
【0065】
好適な実施形態を記述する目的で、特定の実施形態について説明及び記述したが、本発明の範囲から逸脱することなく、同じ目的を達成するよう計算された多様な変形した及び/又は均等な実施形態又は実装を、図示及び記述した実施形態に代用してもよいことは、当業者には理解されよう。当業者であれば、本開示の実施形態を、多様な方法で実行可能であると容易に理解するであろう。本開示は、本明細書に記述した実施形態の適用例及び変形例全てを包含するものとする。従って、本開示の実施形態は、明らかに特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチチャネル広告環境に対して入札生成するコンピュータ実行方法であって、該方法は、
コンピューティング装置によって、個々の被広告者に関するイベント履歴を、複数の広告チャネルに亘り追跡し、該イベント履歴は、1つ又は複数の無変換広告イベントを含むこと、
前記コンピューティング装置によって、前記1つ又は複数の無変換広告イベントを含む前記イベント履歴を評価して、前記個々の被広告者に対して1つ又は複数の有望な広告イベントを実行する価値を決定すること、
前記評価の結果に基づいて、前記複数のチャネルの1つ又は複数における前記1つ又は複数の有望な広告イベントに対する1つ又は複数の入札を生成する、或いは前記生成のために、前記評価の結果を提供すること
を含む、方法。
【請求項2】
複数の広告チャネルに亘り個々の被広告者に関するイベント履歴を収集することは、ウェブブラウザクッキーを使用して、前記個々の被広告者を追跡することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
複数の広告チャネルに亘り個々の被広告者に関するイベント履歴を収集することは、追跡コードを使用して、前記個々の被広告者を追跡することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記イベント履歴を評価することは、前記コンピューティング装置によって、少なくとも部分的に前記イベント履歴に基づいて、マルチチャネル広告モデルを生成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
1つ又は複数の入札を生成することは、前記コンピューティング装置によって、少なくとも部分的に前記生成モデル基づいて、目的関数を最適化することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記入札戦略で指示したように、広告イベントに対する1つ又は複数の入札を実行して、前記入札戦略を遂行することを更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記目的関数を最適化することは、1つ又は複数の制約を条件として前記目的関数を最適化することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記マルチチャネル広告モデルを生成することは、
前記コンピューティング装置によって、前記イベント履歴に基づいて、1つ又は複数の潜在因子を決定すること、
前記コンピューティング装置によって、広告エンティティのクラスタ及びイベントメタデータのクラスタを生成すること、
前記コンピューティング装置によって、被広告者に対して価値推定を実行すること
を含むこと特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記マルチチャネル広告モデルを生成することは、
前記コンピューティング装置によって、前記マルチチャネル広告モデルを開発した1つ又は複数のウェブサイトで、被広告者の到達率を決定すること、
前記コンピューティング装置によって、広告イベントの費用を決定すること
を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
1つ又は複数の潜在因子を決定することは、
前記コンピューティング装置によって、暗黙的な収益意図行列を生成すること、
前記コンピューティング装置によって、前記暗黙的な収益意図行列を因数分解すること、
前記コンピューティング装置によって、前記暗黙的な収益意図行列における1つ又は複数の潜在次元を選択すること、
前記コンピューティング装置によって、潜在因子として潜在次元をプロファイリングすること
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
広告エンティティのクラスタを生成することは、
前記コンピューティング装置によって、被広告者の負荷量(loading)を計算すること、
前記コンピューティング装置によって、被広告者のクラスタを生成すること
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
広告エンティティのクラスタを生成することは、
前記コンピューティング装置によって、メタデータの負荷量について計算すること、
前記コンピューティング装置によって、メタデータのクラスタを生成すること
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記被広告者に対して価値推定を実行することは、前記コンピューティング装置によって、個々の被広告者が行う一連のイベントに基づいて、価値推定を行うことを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
一連のイベントに基づいて価値推定を実行することは、前記コンピューティング装置によって、前記個々の被広告者が前記広告者の収益イベントに変換する確率を、前記一連のイベントに基づいて、計算することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記個々の被広告者が前記広告者の収益イベントに変換する確率を、前記一連のイベントに基づいて、計算することは、
前記コンピューティング装置によって、一連のイベントを表す状態でモデルを作成すること、
前記コンピューティング装置によって、各状態に関する変換確率を推定すること、
前記コンピューティング装置によって、前記被広告者の現在ある状態と前記状態に関する変換確率との関数として、被広告者に関する価値を推定すること
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記モデルを作成することは、
前記コンピューティング装置によって、結果的に変換となる状態を特定すること、
前記コンピューティング装置によって、中間状態を作成すること、
前記コンピューティング装置によって、変換イベントのモデル状態及び無変換イベントのモデル状態を加えること、
前記コンピューティング装置によって、プール状態を加えること、
前記コンピューティング装置によって、前記作成した状態に関して有向非巡回グラフを作成すること
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
一連のイベントに基づいて価値判断を実行することは、前記コンピューティング装置によって、タイムスタンプされた一連のイベントに基づいて、前記価値判断を実行することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
タイムスタンプされた一連のイベントに基づいて、前記価値判断を実行することは、前記コンピューティング装置によって、所与の時点で、前記個々の被広告者に関する変換確率を推定するために、離散時間ハザードモデルを適合することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記離散時間ハザードモデルを適合することは、
前記コンピューティング装置によって、前記個々の被広告者に関する離散時間のイベント履歴を作成すること、
前記コンピューティング装置によって、時間に関連する変数の共変量行列、変換発生及び検閲を、事前設定すること、
前記コンピューティング装置によって、前記離散時間ハザードモデルに関する対数尤度関数を生成すること、
前記コンピューティング装置によって、前記モデルのモデルパラメータを推定すること
を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コンピューティング装置によって、前記1つ又は複数の入札について前記広告者に説明する1つ又は複数の視覚化を生成すること、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
1つ又は複数の視覚化を生成することは、前記1つ又は複数の入札に関して、前記複数のチャネルに亘りどのように費用を配分するかについて説明する費用配分視覚化を生成することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
1つ又は複数の視覚化を生成することは、前記1つ又は複数の入札に関して、前記複数のチャネルに亘りどのように収益が生み出されるかを予測する収益配分視覚化を生成することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
マルチチャネル環境に対して入札を生成するシステムであって、該システムは、
1つ又は複数のコンピュータプロセッサと、
前記1つ又は複数のコンピュータプロセッサと結合したイベント履歴記憶部であって、被広告者の意図に基づかない1つ又は複数の広告イベントを含む、一人又は複数の被広告者に関するイベントの履歴を記憶するよう構成された前記イベント履歴記憶部と、
前記イベント履歴記憶部と結合し、前記1つ又は複数のプロセッサによる動作に応じて、前記1つ又は複数のプロセッサを制御して、少なくとも部分的に前記記憶したイベント履歴に基づいて、マルチチャネル広告モデルを生成するよう構成された1つ又は複数のマルチチャネル広告モデルモジュールと、
前記1つ又は複数のマルチチャネル広告モデル化モジュールに結合し、前記1つ又は複数のプロセッサによる動作に応じて、前記1つ又は複数のプロセッサを制御して、少なくとも部分的に前記マルチチャネル広告モデルに基づいて、広告イベントに対して入札を指示する入札戦略を生成する入札生成モジュールと、
を備える、システム。
【請求項24】
前記イベント履歴記憶部を、ウェブブラウザクッキー又は追跡コードに基づいて、イベント履歴情報を追跡するように更に構成された、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記1つ又は複数のマルチチャネル広告モデル化モジュールは、前記1つ又は複数のプロセッサによる動作に応じて、前記1つ又は複数のプロセッサを制御して、前記記憶したイベント履歴に基づいて、1つ又は複数の潜在因子を決定するように構成された潜在因子決定モデル化モジュールを備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記1つ又は複数のマルチチャネル広告モデル化モジュールは、前記1つ又は複数のプロセッサによる動作に応じて、前記1つ又は複数のプロセッサを制御して、広告エンティティ及びイベントメタデータをクラスタリングするように構成されたクラスタリングモジュールを備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項27】
前記1つ又は複数のマルチチャネル広告モデル化モジュールは、前記1つ又は複数のプロセッサによる動作に応じて、前記1つ又は複数のプロセッサを制御して、被広告者に対して価値推定を実行するように構成された価値推定モジュールを備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項28】
前記1つ又は複数のプロセッサによる動作に応じて、前記1つ又は複数のプロセッサを制御して、前記マルチチャネル広告モデルを開発した1つ又は複数のウェブサイトで、被広告者の到達率を予測するように構成された到達予測モジュールを更に備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項29】
前記1つ又は複数のプロセッサによる動作に応じて、前記1つ又は複数のプロセッサを制御して、広告イベントに対する入札費用を推定するように構成された入札/費用関係推定モジュールを更に備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項30】
前記1つ又は複数のプロセッサによる動作に応じて、前記1つ又は複数のプロセッサを制御して、前記マルチチャネル環境に亘る入札戦略の費用及び/又は収益配分について説明する1つ又は複数の視覚化を生成するように構成された視覚化モジュールを更に備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項31】
有形のコンピュータ可読記憶媒体と、
前記コンピュータ可読記憶媒体に記憶した複数のコンピュータ実行可能命令であって、装置による実行に応じて、前記コンピュータ実行可能命令により、前記装置に、広告イベントに対する入札を指示する入札戦略を生成する動作を実行させ、該動作は、
1つ又は複数の無変換広告イベントを含む複数の広告チャネルに亘り被広告者に関するイベント履歴を収集し、
少なくとも部分的に前記イベント履歴に基づいて、マルチチャネル広告モデルを生成し、
前記複数の広告チャネルにおける広告イベントに対する1つ又は複数の入札を含む入札戦略を決定するように、少なくとも部分的に前記生成したモデルに基づいて、目的関数を最適化し、
前記複数の広告チャネルにおいて、前記入札戦略が指示した通りの広告イベントに対して1つ又は複数の入札を実行することで、前記入札戦略を遂行すること
を含む前記コンピュータ実行可能命令と
を備える製品。
【請求項32】
複数の広告チャネルに亘り個々の被広告者に関するイベント履歴を収集することは、ウェブブラウザクッキー又は追跡コードを使用して、前記個々の被広告者を追跡することを含む、請求項31に記載の製品。
【請求項33】
マルチチャネル広告モデルを生成することは、
前記イベント履歴に基づいて、1つ又は複数の潜在因子を決定すること、
広告エンティティのクラスタを生成すること、
被広告者に対して価値推定を実行すること、
マルチチャネル広告モデルを開発した1つ又は複数のウェブサイトで、被広告者の到達率を決定すること、
広告イベントの費用を決定すること
を含む、請求項31に記載の製品。
【請求項34】
1つ又は複数の潜在因子を決定することは、
暗黙的な収益意図行列を生成すること、
前記暗黙的な収益意図行列を因数分解すること、
前記暗黙的な収益意図行列に関する1つ又は複数の潜在次元を選択すること、
潜在次元を潜在因子としてプロファイリングすること
を含む、請求項33に記載の製品。
【請求項35】
広告エンティティのクラスタを生成することは、
被広告者の負荷量を計算すること、
被広告者のクラスタを生成すること、
メタデータの負荷量を計算すること、
メタデータのクラスタを生成すること
を含む、請求項33に記載の製品。
【請求項36】
前記被広告者に対して価値推定を実行することは、前記個々の被広告者が前記広告者の収益イベントに変換する確率を、前記一連のイベントに基づいて計算することを含む、請求項33に記載の製品。
【請求項37】
前記個々の被広告者が前記広告者の収益イベントに変換する確率を、前記一連のイベントに基づいて計算することは、
一連のイベントを表す状態でモデルを作成すること、
状態に関する変換確率を推定すること、
前記被広告者の現在ある状態と前記変換確率との関数として、被広告者に関する価値を推定すること
を含む、請求項36に記載の製品。
【請求項38】
被広告者に対して前記価値推定を実行することは、前記コンピューティング装置によって、タイムスタンプされた一連のイベントに基づいて、前記価値推定を実行することを含む、請求項33に記載の製品。
【請求項39】
タイムスタンプされた一連のイベントに基づいて、前記価値推定を実行することは、
離散時間ハザードモデルに適合させて、所与の時点で前記個々の被広告者の変換確率を推定すること、
前記個々の被広告者に関する離散時間イベント履歴を生成すること、
時間に関連する変数の共変量行列、変換発生及び検閲を、事前設定すること、
前記離散時間ハザードモデルに関する対数尤度関数を生成すること、
前記モデルのモデルパラメータを推定すること
を含む、請求項38に記載の製品。
【請求項40】
前記動作は、前記入札戦略のために、前記複数のチャネルに亘りどのように費用を配分するかについて説明する費用配分視覚化を生成することを更に含む、請求項31に記載の製品。
【請求項41】
前記動作は、前記入札戦略のために、前記複数のチャネルに亘りどのように収益を生み出すかについて説明する収益配分視覚化を生成することを更に含む、請求項31に記載の製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2013−505504(P2013−505504A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529936(P2012−529936)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/049332
【国際公開番号】WO2011/035156
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(595097771)アドビ システムズ, インコーポレイテッド (22)
【氏名又は名称原語表記】ADOBE SYSTEMS, INC.
【Fターム(参考)】