マンホール蓋のはがし装置
【課題】 マンホール蓋や路面に作用する、マンホール蓋をマンホール枠からはがすときの反力を低減すること
【解決手段】 マンホール蓋のはがし装置は、マンホール蓋のこじり穴に差し込まれる爪を一端部に有する第1の部材と、該第1の部材の爪の近傍に第1の軸により回転可能に連結された一対の第2の部材と、マンホール蓋又は路面に設置可能の設置部であって、第1の軸から第2の部材に沿って間隔をおいた設置部と、一端部が第1の部材にまた他端部が第2の部材にそれぞれ連結された駆動装置とを含む。駆動装置は、第1及び第2の部材のなす角度を変更する力を第1及び第2の部材に作用させる。
【解決手段】 マンホール蓋のはがし装置は、マンホール蓋のこじり穴に差し込まれる爪を一端部に有する第1の部材と、該第1の部材の爪の近傍に第1の軸により回転可能に連結された一対の第2の部材と、マンホール蓋又は路面に設置可能の設置部であって、第1の軸から第2の部材に沿って間隔をおいた設置部と、一端部が第1の部材にまた他端部が第2の部材にそれぞれ連結された駆動装置とを含む。駆動装置は、第1及び第2の部材のなす角度を変更する力を第1及び第2の部材に作用させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンホール蓋をマンホール枠からはがす装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マンホールの上端部は、リング状をした鉄製のマンホール枠と、該マンホール枠に嵌め込まれた鉄製のマンホール蓋とで構成されている。マンホール枠及びマンホール蓋の上面は、路面に露出されており、車両がマンホール枠及びマンホール蓋の上を走行可能とされている。マンホール枠とマンホール蓋との嵌合部は、マンホールの内部への雨水の浸入、マンホール枠からのマンホール蓋の外れ等を防止する上で、截頭錐面とされている。
【0003】
このため、マンホール蓋は該マンホール蓋の上を走行する車両の重量を繰り返し受けて、マンホール枠に固く嵌合される。その結果、地下の構造物や設備の保守点検等の目的でマンホール蓋を開けようとしても、梃子やバールを用いるだけではマンホール蓋をマンホール枠から外す、すなわちはがすことができないことが多い。
【0004】
マンホール枠に固く嵌合されたマンホール蓋をマンホール枠からはがす装置の1つとして、特許文献1に記載されたはがし装置(蓋開け装置)がある。このはがし装置は、U字状に屈曲された屈曲部と、該屈曲部の一方から短く延びる爪と、屈曲部の他方から延びるアームとを備える工具を用い、また該工具をジャッキにより屈曲部の外面と枠との当接部の周りに角度的に回転させる。
【0005】
上記のはがし装置は、爪をマンホール蓋に係合させ、屈曲部の外面をマンホール枠に当接させた状態で、マンホール蓋に反力を作用させつつ、工具をジャッキにより角度的に回転させる。これにより、マンホール蓋は爪により押し上げられて、マンホール枠に対する嵌合状態を解除され、マンホール枠から容易に取り外し可能とされる。
【0006】
しかし、上記のはがし装置では、工具をジャッキにより角度的に回転させるときの反力をマンホール蓋に作用させる構造であるから、工具を角度的に回転させるときの反力が、マンホール蓋を押し下げる力であり、しかもそのような反力がマンホール蓋を爪で押し上げる力(はがし力)と逆向きであるにもかかわらず、マンホール蓋に押し下げ力と引き上げ力との両方の力が作用する。その結果、マンホール蓋に大きな力を作用させない限り、マンホール蓋をマンホール枠からはがすことができない。
【0007】
また、上記の蓋開け装置において、工具を角度的に回転させるときの反力をマンホールの周りの路面に得ようとすると、マンホール蓋より軟質の路面に凹所が形成されてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第437550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、マンホール蓋や路面に作用する、マンホール蓋をマンホール枠からはがすときの反力を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るマンホール蓋のはがし装置は、マンホール蓋のこじり穴に差し込まれる爪を一端部に有する第1の部材と、該第1の部材の前記爪の近傍に第1の軸により回転可能に連結された一対の第2の部材と、前記マンホール蓋又は路面に設置可能の設置部であって、前記第1の軸から前記第2の部材に沿って間隔をおいた設置部と、一端部が前記第1の部材にまた他端部が前記第2の部材にそれぞれ連結された駆動装置とを含む。駆動装置は、前記第1及び第2の部材のなす角度を変更する力を前記第1及び第2の部材に作用させる。
【0011】
前記第1の部材は、さらに、マンホール枠の上端部に当接可能の外面部を有することができる。
【0012】
はがし装置は、さらに、前記第1の軸の長手方向へ延びる第2の軸であって、前記駆動装置の前記他端部を前記第2の部材に回転可能に連結する第2の軸と、該第2の軸の各端部に取り付けられたローラ又は脚とを含むことができ、また前記設置部は前記ローラ又は前記脚に備えられていてもよい。
【0013】
前記駆動装置は、前記第1の軸の長手方向へ延びる第3の軸により前記第1の部材に回転可能に連結されていてもよい。
【0014】
前記第1の部材は、前記一端部と前記他端部とを結ぶ方向へ延びる長穴を前記他端部に有することができ、前記駆動装置は、前記第1及び第2の部材の連結点と前記第2の部材への連結点とを結ぶ第1の仮想線と、前記第1の部材への連結点と第2の部材への連結点とを結ぶ第2の仮想線とがなす角度を変化不能に前記第2の部材の結合されており、また移動可能に前記長穴を貫通するピンを前記一端部に有することができる。
【0015】
前記第1及び第2の部材の連結点、前記第1の部材と前記駆動装置との連結点、及び前記第2の部材と前記駆動装置との連結点は、三角形の頂点に位置されていてもよい。前記駆動装置は伸縮可能のジャッキを含むことができる。
【0016】
前記爪は前記第1の部材の前記一端部から突出していてもよく、前記第2の部材は前記第1の部材の前記一端部に連結されていてもよく、前記駆動装置は前記第1の部材の前記他端部に連結されていてもよい。
【0017】
第1及び第2の部材の連結点と前記第2の部材及び前記駆動装置の連結点とを結ぶ第1の仮想線と、前記駆動装置が前記第1及び第2の部材に力を及ぼす方向とがなす角度θは、45度以下とすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るマンホール蓋のはがし装置は、設置部がマンホール蓋の上又は路面に位置し、爪がマンホール蓋に設けられたこじり穴に差し込まれた状態で、駆動装置により、第1及び第2の部材のなす角度が大きく又は小さくなるように、すなわち第1の部材が第2の部材に対し第1の軸の周りに角度的に回転される。これにより、マンホール蓋は、第1の部材の爪によりマンホール枠に対し起こされて、マンホール枠からはがされる。その結果、マンホール蓋を容易に取り除くことができる。
【0019】
本発明に係るはがし装置においては、第1及び第2の部材、第1の部材及び駆動装置、並びに第2の部材及び駆動装置がそれぞれ連結されているから、第1及び第2の部材の連結点と第2の部材及び駆動装置の連結点とを結ぶ仮想線と、駆動装置が第1及び第2の部材に及ぼす力の方向(第1及び第2の部材への連結点を結ぶ仮想線)とは角度をなして交差する。このため、第1の部材を第1の軸の周りに角度的に回転させるときの反力は、主として第2の部材に作用し、設置部を介してマンホール蓋の上又は路面に作用する力は小さい。
【0020】
マンホール蓋又は路面に作用する力は、駆動装置が第1及び第2の部材に及ぼす力の反力をFとすると、F・sinθで表すことができる。このため、角度θが45度を超えると、マンホール蓋又は路面に作用する力が大きくなる。これに対し、角度θが5度未満であると、蓋をはがすために必要な力が大きくなりすぎる。よって、角度θは、5度から45度、好ましくは6度から30度とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るはがし装置の一実施例を示す斜視図。
【図2】図1に示すはがし装置の正面図。
【図3】図1に示すはがし装置の平面図。
【図4】図1に示すはがし装置の右側面図。
【図5】図1に示すはがし装置の左側面図。
【図6】図4における6−6線に沿って得た断面図。
【図7】図2における7−7線に沿って得た断面図。
【図8】図1に示すはがし装置の作用を説明するための図であって、(A)ははがす前の状態を示す、(B)ははがした後の状態を示す。
【図9】本発明に係るはがし装置の第2の実施例を示す斜視図。
【図10】図9に示すはがし装置の作用を説明するための図であって、(A)ははがす前の状態を示す、(B)ははがした後の状態を示す。
【図11】本発明に係るはがし装置の第3の実施例を示す正面図。
【図12】本発明に係るはがし装置の第4の実施例を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1から図8を参照するに、はがし装置10は、鉄製のマンホール蓋12を、リング状をした鉄製のマンホール枠14からはがす作業に用いられる。マンホール蓋12と、これが嵌め込まれたマンホール枠14とは、マンホールの上端部を形成している。マンホール蓋12及びマンホール枠14の上面は、路面17に露出されており、車両がマンホール蓋12及びマンホール枠14の上を走行可能とされている。
【0023】
マンホール蓋12とマンホール枠14との嵌合部16は、マンホールの内部への雨水の浸入、マンホール枠からのマンホール蓋12の外れ等を防止する上で、直径寸法が下方ほど小さい截頭錐面とされている。マンホール蓋12は、複数のこじり穴18を有する。各こじり穴18の一部は、梃子やバール等の爪を挿入可能に上方に開放され、残りの部分は梃子やバール等の爪を係合させる上壁18bで閉塞されている。
【0024】
はがし装置10は、第1の部材20と、第1の部材20の一端部(図示の例では、下端部)に連結されたアーム状の一対の第2の部材22と、マンホール蓋又は路面に設置される設置装置24と、一端部が第1の部材20にまた他端部が第2の部材22にそれぞれ連結された駆動装置26と、第1の部材20の他端部(図示の例では、上端部)に設けられた取手28とを含む。
【0025】
第1の部材20は、鉄製の板の形を有しており、またマンホール蓋12のこじり穴18に差し込まれる爪30と、マンホール枠14の上端部に当接可能の外面部32とを一端部に有する。爪30は、第1の部材20の一端部から下方へ突出されている。
【0026】
両第2の部材22は、それらの一端部において軸34により第1の部材20の一端部にあって爪30の近傍に回転可能に連結されており、またそれらの他端部において設置装置24に軸34との長手方向へ延びる軸線の周りに回転可能に連結されている。両第2の部材22は、軸34の長手方向に間隔をおいて平行に延びている。軸34は、第1の部材20が両第2の部材22の間に位置するように、第1の部材20及び両第2の部材22を貫通している。
【0027】
軸34には、一対のカラー36(図4参照)が第1の部材20及び第2の部材22の間に配置されており、またナット38が各端部に螺合されており、さらにワッシャ39が第2の部材22とナット38との間に配置されている。このため、軸34は、第1及び第2の部材20及び22を角度的回転可能に連結していると共に、それらの連結状態が解除されることを防止している。
【0028】
設置装置24は、軸34の長手方向へ延びて第2の部材22及び駆動装置26の他端部を貫通する軸40と、第2の部材22と駆動装置26との間にあって軸40に配置された一対のカラー42と、軸40の長手方向に間隔をおいて軸40に支持された一対のローラ44と、軸40の各端部に螺合されたナット46とを備える。ワッシャ48は、ローラ44とナット46との間に配置されている。
【0029】
この実施例においては、ローラ44の外周面がマンホール蓋12の上への設置部として用いられる。また、軸40への装置及び部材の配置位置は、以下のとおりである。
【0030】
駆動装置26の他端部、カラー42、第2の部材22の他端部、ローラ44、及びナット46は、それぞれ、軸40の長手方向における、中央、駆動装置26の隣、カラー42の隣、第2の部材22の隣、及び最端部である。
【0031】
駆動装置26、カラー42、第2の部材22及びローラ44は、軸40に回転可能に連結されている。このため、軸40は、第2の部材22及び駆動装置26を、それらの他端部において回転可能に連結していると共に、それらの連結状態が解除されることを防止している。
【0032】
駆動装置26は、図示の例では、油圧式又は空気圧式のジャッキであり、二股状の連結具50をピストンロッドの先端に設け、板状の連結部52をシリンダの端部に設け、シリンダに圧力流体(作動流体)のための流入出口53を設けている。駆動装置26は、第1の部材20の他端部を連結具50の二股部に受け入れて、軸34、40の長手方向へ延びる軸54により一端部において第1の部材20に回転可能に連結されている。
【0033】
軸54の両端には、ワッシャ56が設けられていると共に、ナット58が螺合されている。第1の部材20及び駆動装置26は、軸50及びナット58により、連結が解除されることを防止されている。
【0034】
第1及び第2の部材20及び22の連結点(軸34の軸線)、第1の部材20と駆動装置26との連結点(軸54の軸線)、及び第2の部材22と駆動装置26との連結点(軸40の軸線)は、三角形の頂点に位置されている。
【0035】
取手28を持って第1の部材20を引き上げた状態で、所定の箇所の移動させることができる。
【0036】
はがし装置10は、図8(A)に示すように、設置部(ローラ44の外周面)がマンホール蓋12の上に位置し、爪30がマンホール蓋12のこじり穴18に差し込まれた状態で、駆動装置26が収縮状態から伸張されて、第1及び第2の部材20及び22のなす角度θが大きくなるように、すなわち第1の部材20が第2の部材22に対し軸34の周りに角度的に回転される。
【0037】
これにより、マンホール蓋12は、図8(B)に示すように、爪30によりマンホール枠14に対し起こされて、マンホール枠14からはがされ、マンホール蓋12とマンホール枠14との嵌合状態は解除される。その後、マンホール蓋12は、他の装置、工具等を利用して、マンホール枠14から取り除かれる。結果として、マンホール蓋12をマンホール枠14から容易に取り除くことができる。
【0038】
はがし装置10においては、第1及び第2の部材20及び22、第1の部材20及び駆動装置26、並びに第2の部材22及び駆動装置26がそれぞれ連結されているから、第1及び第2の部材20及び22の連結点(軸34の軸線)と第2の部材22及び駆動装置26の連結点(軸40の軸線)とを結ぶ仮想線60と、駆動装置26が第1及び第2の部材20及び22に及ぼす力の方向(第1及び第2の部材への連結点を結ぶ仮想線62)とは角度をなして交差する。
【0039】
このため、第1の部材20を軸34の周りに角度的に回転させるときの反力は、主として第2の部材に作用し、ローラ44を介してマンホール蓋12に作用する力は小さい。第1の部材20を軸34の周りに回転させたときにマンホール蓋12に作用する力は、角度θが小さいほど小さい。
【0040】
マンホール蓋12に作用する力は、駆動装置26が第1及び第2の部材20及び22に及ぼす力の反力をFとすると、F・sinθで表すことができる。このため、図8(A)に示す状態(待機状態)において、角度θが45度を超えると、マンホール蓋12に作用する力が大きくなる。これに対し、角度θが5度未満であると、蓋12をはがすために必要な力が大きくなりすぎる。よって、角度θは、5度から45度、好ましくは6度から30度とすることができる。
【0041】
図9及び図10を参照するに、はがし装置70は、ローラ44を路面に設置し、駆動装置26を伸張状態から収縮させることにより、第1及び第2の部材20及び22のなす角度を大きくして、蓋12を枠14からはがす点を除いて、はがし装置10と同じに構成されて、同じように作用する。このため、ローラ44の外周面が設置部として作用する。
【0042】
図11を参照するに、はがし装置80は、第1の部材20がその一端部と他端部とを結ぶ方向へ延びる長穴82を他端部に有し、駆動装置26が、仮想線60及び62のなす角度θを変化不能に第2の部材22に結合されていると共に、移動可能に82長穴を貫通する軸84を一端部に有する点を除いて、はがし装置10と同じに構成されて、同じように作用する。このため、ローラ44の外周面が設置部として作用する。
【0043】
上記の実施例は、いずれも、ローラ44の外周面を蓋12又は路面への設置部として用いている。しかし、蓋12又は路面への設置部は、図12に示すはがし装置90のように、ローラ44の外周面の代わりに、脚92の下面であってもよいし、ローラ44及び脚92を用いることなく、第2の部材22の他端部の外面、駆動装置26の他端部の外面、第2の部材22の下面等であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された趣旨を逸脱しない限り、種々に変更することができる。
【符号の説明】
【0045】
10,70,80,90 はがし装置
12 マンホール蓋
14 マンホール枠
16 嵌合部
18 こじり穴
18a 城壁
20、22 第1及び第2の部材
24 設置装置
26 駆動装置
28 取手
30 爪
34、40、54 軸
44 ローラ
82 長穴
84 軸
92 脚
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンホール蓋をマンホール枠からはがす装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マンホールの上端部は、リング状をした鉄製のマンホール枠と、該マンホール枠に嵌め込まれた鉄製のマンホール蓋とで構成されている。マンホール枠及びマンホール蓋の上面は、路面に露出されており、車両がマンホール枠及びマンホール蓋の上を走行可能とされている。マンホール枠とマンホール蓋との嵌合部は、マンホールの内部への雨水の浸入、マンホール枠からのマンホール蓋の外れ等を防止する上で、截頭錐面とされている。
【0003】
このため、マンホール蓋は該マンホール蓋の上を走行する車両の重量を繰り返し受けて、マンホール枠に固く嵌合される。その結果、地下の構造物や設備の保守点検等の目的でマンホール蓋を開けようとしても、梃子やバールを用いるだけではマンホール蓋をマンホール枠から外す、すなわちはがすことができないことが多い。
【0004】
マンホール枠に固く嵌合されたマンホール蓋をマンホール枠からはがす装置の1つとして、特許文献1に記載されたはがし装置(蓋開け装置)がある。このはがし装置は、U字状に屈曲された屈曲部と、該屈曲部の一方から短く延びる爪と、屈曲部の他方から延びるアームとを備える工具を用い、また該工具をジャッキにより屈曲部の外面と枠との当接部の周りに角度的に回転させる。
【0005】
上記のはがし装置は、爪をマンホール蓋に係合させ、屈曲部の外面をマンホール枠に当接させた状態で、マンホール蓋に反力を作用させつつ、工具をジャッキにより角度的に回転させる。これにより、マンホール蓋は爪により押し上げられて、マンホール枠に対する嵌合状態を解除され、マンホール枠から容易に取り外し可能とされる。
【0006】
しかし、上記のはがし装置では、工具をジャッキにより角度的に回転させるときの反力をマンホール蓋に作用させる構造であるから、工具を角度的に回転させるときの反力が、マンホール蓋を押し下げる力であり、しかもそのような反力がマンホール蓋を爪で押し上げる力(はがし力)と逆向きであるにもかかわらず、マンホール蓋に押し下げ力と引き上げ力との両方の力が作用する。その結果、マンホール蓋に大きな力を作用させない限り、マンホール蓋をマンホール枠からはがすことができない。
【0007】
また、上記の蓋開け装置において、工具を角度的に回転させるときの反力をマンホールの周りの路面に得ようとすると、マンホール蓋より軟質の路面に凹所が形成されてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第437550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、マンホール蓋や路面に作用する、マンホール蓋をマンホール枠からはがすときの反力を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るマンホール蓋のはがし装置は、マンホール蓋のこじり穴に差し込まれる爪を一端部に有する第1の部材と、該第1の部材の前記爪の近傍に第1の軸により回転可能に連結された一対の第2の部材と、前記マンホール蓋又は路面に設置可能の設置部であって、前記第1の軸から前記第2の部材に沿って間隔をおいた設置部と、一端部が前記第1の部材にまた他端部が前記第2の部材にそれぞれ連結された駆動装置とを含む。駆動装置は、前記第1及び第2の部材のなす角度を変更する力を前記第1及び第2の部材に作用させる。
【0011】
前記第1の部材は、さらに、マンホール枠の上端部に当接可能の外面部を有することができる。
【0012】
はがし装置は、さらに、前記第1の軸の長手方向へ延びる第2の軸であって、前記駆動装置の前記他端部を前記第2の部材に回転可能に連結する第2の軸と、該第2の軸の各端部に取り付けられたローラ又は脚とを含むことができ、また前記設置部は前記ローラ又は前記脚に備えられていてもよい。
【0013】
前記駆動装置は、前記第1の軸の長手方向へ延びる第3の軸により前記第1の部材に回転可能に連結されていてもよい。
【0014】
前記第1の部材は、前記一端部と前記他端部とを結ぶ方向へ延びる長穴を前記他端部に有することができ、前記駆動装置は、前記第1及び第2の部材の連結点と前記第2の部材への連結点とを結ぶ第1の仮想線と、前記第1の部材への連結点と第2の部材への連結点とを結ぶ第2の仮想線とがなす角度を変化不能に前記第2の部材の結合されており、また移動可能に前記長穴を貫通するピンを前記一端部に有することができる。
【0015】
前記第1及び第2の部材の連結点、前記第1の部材と前記駆動装置との連結点、及び前記第2の部材と前記駆動装置との連結点は、三角形の頂点に位置されていてもよい。前記駆動装置は伸縮可能のジャッキを含むことができる。
【0016】
前記爪は前記第1の部材の前記一端部から突出していてもよく、前記第2の部材は前記第1の部材の前記一端部に連結されていてもよく、前記駆動装置は前記第1の部材の前記他端部に連結されていてもよい。
【0017】
第1及び第2の部材の連結点と前記第2の部材及び前記駆動装置の連結点とを結ぶ第1の仮想線と、前記駆動装置が前記第1及び第2の部材に力を及ぼす方向とがなす角度θは、45度以下とすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るマンホール蓋のはがし装置は、設置部がマンホール蓋の上又は路面に位置し、爪がマンホール蓋に設けられたこじり穴に差し込まれた状態で、駆動装置により、第1及び第2の部材のなす角度が大きく又は小さくなるように、すなわち第1の部材が第2の部材に対し第1の軸の周りに角度的に回転される。これにより、マンホール蓋は、第1の部材の爪によりマンホール枠に対し起こされて、マンホール枠からはがされる。その結果、マンホール蓋を容易に取り除くことができる。
【0019】
本発明に係るはがし装置においては、第1及び第2の部材、第1の部材及び駆動装置、並びに第2の部材及び駆動装置がそれぞれ連結されているから、第1及び第2の部材の連結点と第2の部材及び駆動装置の連結点とを結ぶ仮想線と、駆動装置が第1及び第2の部材に及ぼす力の方向(第1及び第2の部材への連結点を結ぶ仮想線)とは角度をなして交差する。このため、第1の部材を第1の軸の周りに角度的に回転させるときの反力は、主として第2の部材に作用し、設置部を介してマンホール蓋の上又は路面に作用する力は小さい。
【0020】
マンホール蓋又は路面に作用する力は、駆動装置が第1及び第2の部材に及ぼす力の反力をFとすると、F・sinθで表すことができる。このため、角度θが45度を超えると、マンホール蓋又は路面に作用する力が大きくなる。これに対し、角度θが5度未満であると、蓋をはがすために必要な力が大きくなりすぎる。よって、角度θは、5度から45度、好ましくは6度から30度とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るはがし装置の一実施例を示す斜視図。
【図2】図1に示すはがし装置の正面図。
【図3】図1に示すはがし装置の平面図。
【図4】図1に示すはがし装置の右側面図。
【図5】図1に示すはがし装置の左側面図。
【図6】図4における6−6線に沿って得た断面図。
【図7】図2における7−7線に沿って得た断面図。
【図8】図1に示すはがし装置の作用を説明するための図であって、(A)ははがす前の状態を示す、(B)ははがした後の状態を示す。
【図9】本発明に係るはがし装置の第2の実施例を示す斜視図。
【図10】図9に示すはがし装置の作用を説明するための図であって、(A)ははがす前の状態を示す、(B)ははがした後の状態を示す。
【図11】本発明に係るはがし装置の第3の実施例を示す正面図。
【図12】本発明に係るはがし装置の第4の実施例を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1から図8を参照するに、はがし装置10は、鉄製のマンホール蓋12を、リング状をした鉄製のマンホール枠14からはがす作業に用いられる。マンホール蓋12と、これが嵌め込まれたマンホール枠14とは、マンホールの上端部を形成している。マンホール蓋12及びマンホール枠14の上面は、路面17に露出されており、車両がマンホール蓋12及びマンホール枠14の上を走行可能とされている。
【0023】
マンホール蓋12とマンホール枠14との嵌合部16は、マンホールの内部への雨水の浸入、マンホール枠からのマンホール蓋12の外れ等を防止する上で、直径寸法が下方ほど小さい截頭錐面とされている。マンホール蓋12は、複数のこじり穴18を有する。各こじり穴18の一部は、梃子やバール等の爪を挿入可能に上方に開放され、残りの部分は梃子やバール等の爪を係合させる上壁18bで閉塞されている。
【0024】
はがし装置10は、第1の部材20と、第1の部材20の一端部(図示の例では、下端部)に連結されたアーム状の一対の第2の部材22と、マンホール蓋又は路面に設置される設置装置24と、一端部が第1の部材20にまた他端部が第2の部材22にそれぞれ連結された駆動装置26と、第1の部材20の他端部(図示の例では、上端部)に設けられた取手28とを含む。
【0025】
第1の部材20は、鉄製の板の形を有しており、またマンホール蓋12のこじり穴18に差し込まれる爪30と、マンホール枠14の上端部に当接可能の外面部32とを一端部に有する。爪30は、第1の部材20の一端部から下方へ突出されている。
【0026】
両第2の部材22は、それらの一端部において軸34により第1の部材20の一端部にあって爪30の近傍に回転可能に連結されており、またそれらの他端部において設置装置24に軸34との長手方向へ延びる軸線の周りに回転可能に連結されている。両第2の部材22は、軸34の長手方向に間隔をおいて平行に延びている。軸34は、第1の部材20が両第2の部材22の間に位置するように、第1の部材20及び両第2の部材22を貫通している。
【0027】
軸34には、一対のカラー36(図4参照)が第1の部材20及び第2の部材22の間に配置されており、またナット38が各端部に螺合されており、さらにワッシャ39が第2の部材22とナット38との間に配置されている。このため、軸34は、第1及び第2の部材20及び22を角度的回転可能に連結していると共に、それらの連結状態が解除されることを防止している。
【0028】
設置装置24は、軸34の長手方向へ延びて第2の部材22及び駆動装置26の他端部を貫通する軸40と、第2の部材22と駆動装置26との間にあって軸40に配置された一対のカラー42と、軸40の長手方向に間隔をおいて軸40に支持された一対のローラ44と、軸40の各端部に螺合されたナット46とを備える。ワッシャ48は、ローラ44とナット46との間に配置されている。
【0029】
この実施例においては、ローラ44の外周面がマンホール蓋12の上への設置部として用いられる。また、軸40への装置及び部材の配置位置は、以下のとおりである。
【0030】
駆動装置26の他端部、カラー42、第2の部材22の他端部、ローラ44、及びナット46は、それぞれ、軸40の長手方向における、中央、駆動装置26の隣、カラー42の隣、第2の部材22の隣、及び最端部である。
【0031】
駆動装置26、カラー42、第2の部材22及びローラ44は、軸40に回転可能に連結されている。このため、軸40は、第2の部材22及び駆動装置26を、それらの他端部において回転可能に連結していると共に、それらの連結状態が解除されることを防止している。
【0032】
駆動装置26は、図示の例では、油圧式又は空気圧式のジャッキであり、二股状の連結具50をピストンロッドの先端に設け、板状の連結部52をシリンダの端部に設け、シリンダに圧力流体(作動流体)のための流入出口53を設けている。駆動装置26は、第1の部材20の他端部を連結具50の二股部に受け入れて、軸34、40の長手方向へ延びる軸54により一端部において第1の部材20に回転可能に連結されている。
【0033】
軸54の両端には、ワッシャ56が設けられていると共に、ナット58が螺合されている。第1の部材20及び駆動装置26は、軸50及びナット58により、連結が解除されることを防止されている。
【0034】
第1及び第2の部材20及び22の連結点(軸34の軸線)、第1の部材20と駆動装置26との連結点(軸54の軸線)、及び第2の部材22と駆動装置26との連結点(軸40の軸線)は、三角形の頂点に位置されている。
【0035】
取手28を持って第1の部材20を引き上げた状態で、所定の箇所の移動させることができる。
【0036】
はがし装置10は、図8(A)に示すように、設置部(ローラ44の外周面)がマンホール蓋12の上に位置し、爪30がマンホール蓋12のこじり穴18に差し込まれた状態で、駆動装置26が収縮状態から伸張されて、第1及び第2の部材20及び22のなす角度θが大きくなるように、すなわち第1の部材20が第2の部材22に対し軸34の周りに角度的に回転される。
【0037】
これにより、マンホール蓋12は、図8(B)に示すように、爪30によりマンホール枠14に対し起こされて、マンホール枠14からはがされ、マンホール蓋12とマンホール枠14との嵌合状態は解除される。その後、マンホール蓋12は、他の装置、工具等を利用して、マンホール枠14から取り除かれる。結果として、マンホール蓋12をマンホール枠14から容易に取り除くことができる。
【0038】
はがし装置10においては、第1及び第2の部材20及び22、第1の部材20及び駆動装置26、並びに第2の部材22及び駆動装置26がそれぞれ連結されているから、第1及び第2の部材20及び22の連結点(軸34の軸線)と第2の部材22及び駆動装置26の連結点(軸40の軸線)とを結ぶ仮想線60と、駆動装置26が第1及び第2の部材20及び22に及ぼす力の方向(第1及び第2の部材への連結点を結ぶ仮想線62)とは角度をなして交差する。
【0039】
このため、第1の部材20を軸34の周りに角度的に回転させるときの反力は、主として第2の部材に作用し、ローラ44を介してマンホール蓋12に作用する力は小さい。第1の部材20を軸34の周りに回転させたときにマンホール蓋12に作用する力は、角度θが小さいほど小さい。
【0040】
マンホール蓋12に作用する力は、駆動装置26が第1及び第2の部材20及び22に及ぼす力の反力をFとすると、F・sinθで表すことができる。このため、図8(A)に示す状態(待機状態)において、角度θが45度を超えると、マンホール蓋12に作用する力が大きくなる。これに対し、角度θが5度未満であると、蓋12をはがすために必要な力が大きくなりすぎる。よって、角度θは、5度から45度、好ましくは6度から30度とすることができる。
【0041】
図9及び図10を参照するに、はがし装置70は、ローラ44を路面に設置し、駆動装置26を伸張状態から収縮させることにより、第1及び第2の部材20及び22のなす角度を大きくして、蓋12を枠14からはがす点を除いて、はがし装置10と同じに構成されて、同じように作用する。このため、ローラ44の外周面が設置部として作用する。
【0042】
図11を参照するに、はがし装置80は、第1の部材20がその一端部と他端部とを結ぶ方向へ延びる長穴82を他端部に有し、駆動装置26が、仮想線60及び62のなす角度θを変化不能に第2の部材22に結合されていると共に、移動可能に82長穴を貫通する軸84を一端部に有する点を除いて、はがし装置10と同じに構成されて、同じように作用する。このため、ローラ44の外周面が設置部として作用する。
【0043】
上記の実施例は、いずれも、ローラ44の外周面を蓋12又は路面への設置部として用いている。しかし、蓋12又は路面への設置部は、図12に示すはがし装置90のように、ローラ44の外周面の代わりに、脚92の下面であってもよいし、ローラ44及び脚92を用いることなく、第2の部材22の他端部の外面、駆動装置26の他端部の外面、第2の部材22の下面等であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された趣旨を逸脱しない限り、種々に変更することができる。
【符号の説明】
【0045】
10,70,80,90 はがし装置
12 マンホール蓋
14 マンホール枠
16 嵌合部
18 こじり穴
18a 城壁
20、22 第1及び第2の部材
24 設置装置
26 駆動装置
28 取手
30 爪
34、40、54 軸
44 ローラ
82 長穴
84 軸
92 脚
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マンホール蓋のこじり穴に差し込まれる爪を一端部に有する第1の部材と、
該第1の部材の前記爪の近傍に第1の軸により回転可能に連結された一対の第2の部材と、
前記マンホール蓋又は路面に設置可能の設置部であって、前記第1の軸から前記第2の部材に沿って間隔をおいた設置部と、
一端部が前記第1の部材にまた他端部が前記第2の部材にそれぞれ連結された駆動装置であって、前記第1及び第2の部材のなす角度を変更する力を前記第1及び第2の部材に作用させる駆動装置とを含む、マンホール蓋のはがし装置。
【請求項2】
前記第1の部材は、さらに、マンホール枠の上端部に当接可能の外面部を有する、請求項1に記載のマンホール蓋はがし装置。
【請求項3】
さらに、前記第1の軸の長手方向へ延びる第2の軸であって、前記駆動装置の前記他端部を前記第2の部材に回転可能に連結する第2の軸と、該第2の軸の各端部に取り付けられたローラ又は脚とを含み、
前記設置部は前記ローラ又は前記脚に備えられている、請求項1及び2のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項4】
前記駆動装置は、前記第1の軸の長手方向へ延びる第3の軸により前記第1の部材に回転可能に連結されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項5】
前記第1の部材は、前記一端部と前記他端部とを結ぶ方向へ延びる長穴を前記他端部に有し、
前記駆動装置は、前記第1及び第2の部材の連結点と前記第2の部材への連結点とを結ぶ第1の仮想線と、前記第1の部材への連結点と第2の部材への連結点とを結ぶ第2の仮想線とがなす角度を変化不能に前記第2の部材に結合されており、また移動可能に前記長穴を貫通するピンを前記一端部に有する、請求項1及び2のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項6】
前記第1及び第2の部材の連結点、前記第1の部材と前記駆動装置との連結点、及び前記第2の部材と前記駆動装置との連結点は、三角形の頂点に位置されている、請求項1から5のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項7】
前記駆動装置は伸縮可能のジャッキを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項8】
前記爪は前記第1の部材の前記一端部から突出し、前記第2の部材は前記第1の部材の前記一端部に連結され、前記駆動装置は前記第1の部材の前記他端部に連結されている、請求項1から7のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項9】
前記第1及び第2の部材の連結点と前記第2の部材及び前記駆動装置の連結点とを結ぶ仮想線と、前記駆動装置が前記第1及び第2の部材に力を及ぼす方向とがなす角度は、45度以下である、請求項1から8のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項1】
マンホール蓋のこじり穴に差し込まれる爪を一端部に有する第1の部材と、
該第1の部材の前記爪の近傍に第1の軸により回転可能に連結された一対の第2の部材と、
前記マンホール蓋又は路面に設置可能の設置部であって、前記第1の軸から前記第2の部材に沿って間隔をおいた設置部と、
一端部が前記第1の部材にまた他端部が前記第2の部材にそれぞれ連結された駆動装置であって、前記第1及び第2の部材のなす角度を変更する力を前記第1及び第2の部材に作用させる駆動装置とを含む、マンホール蓋のはがし装置。
【請求項2】
前記第1の部材は、さらに、マンホール枠の上端部に当接可能の外面部を有する、請求項1に記載のマンホール蓋はがし装置。
【請求項3】
さらに、前記第1の軸の長手方向へ延びる第2の軸であって、前記駆動装置の前記他端部を前記第2の部材に回転可能に連結する第2の軸と、該第2の軸の各端部に取り付けられたローラ又は脚とを含み、
前記設置部は前記ローラ又は前記脚に備えられている、請求項1及び2のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項4】
前記駆動装置は、前記第1の軸の長手方向へ延びる第3の軸により前記第1の部材に回転可能に連結されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項5】
前記第1の部材は、前記一端部と前記他端部とを結ぶ方向へ延びる長穴を前記他端部に有し、
前記駆動装置は、前記第1及び第2の部材の連結点と前記第2の部材への連結点とを結ぶ第1の仮想線と、前記第1の部材への連結点と第2の部材への連結点とを結ぶ第2の仮想線とがなす角度を変化不能に前記第2の部材に結合されており、また移動可能に前記長穴を貫通するピンを前記一端部に有する、請求項1及び2のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項6】
前記第1及び第2の部材の連結点、前記第1の部材と前記駆動装置との連結点、及び前記第2の部材と前記駆動装置との連結点は、三角形の頂点に位置されている、請求項1から5のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項7】
前記駆動装置は伸縮可能のジャッキを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項8】
前記爪は前記第1の部材の前記一端部から突出し、前記第2の部材は前記第1の部材の前記一端部に連結され、前記駆動装置は前記第1の部材の前記他端部に連結されている、請求項1から7のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【請求項9】
前記第1及び第2の部材の連結点と前記第2の部材及び前記駆動装置の連結点とを結ぶ仮想線と、前記駆動装置が前記第1及び第2の部材に力を及ぼす方向とがなす角度は、45度以下である、請求項1から8のいずれか1項に記載のマンホール蓋のはがし装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−197607(P2012−197607A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62706(P2011−62706)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000214696)長島鋳物株式会社 (38)
【出願人】(000214847)長野油機株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000214696)長島鋳物株式会社 (38)
【出願人】(000214847)長野油機株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
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