説明

メインテナンスシステム

【課題】固体発光素子を用いた複数の自動調光照明器具を、簡便にメインテナンスすることができるメインテナンスシステムを提供すること。
【解決手段】複数の固体発光素子33を任意の情報に基づき制御する電源装置3を含み構成される自動調光照明器具2と、任意の信号の授受により自動調光照明器具2をメインテナンスする端末9とにより構成されるメインテナンスシステム1であって、複数の自動調光照明器具2毎に設定される固有番号が付与されており、通信カード10が配信する任意の信号(修正信号)には、メインテナンスを実施する少なくとも1台の自動調光照明器具2の固有番号が指定番号として含まれており、マイコンユニット44は、通信ユニット4で受信した修正信号に含まれる指定番号に該自動調光照明器具2の固有番号が含まれていた場合に限り、修正信号に基づき任意の情報を修正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はメインテナンスシステムに関し、特に、固体発光素子を光源とした自動調光照明器具のメインテナンスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境への意識の向上が高まり、白熱電球、蛍光ランプおよび水銀ランプ等のランプ類に替わる新しい光源として、固体発光素子、特に発光ダイオード(以下、LEDと記載)が注目を集めている。なぜなら、LEDは、上述したランプ類の光源と比較して長寿命な光源であり、また水銀および鉛といった有害物質を含まない、すなわち、環境に優しい光源であるからである。
【0003】
LEDの中でも、1W以上の入力容量を有するいわゆるハイパワーLEDは、発光強度が強く照明用途に最適である。また、LEDの光変換効率は年々向上しており、今後ハイパワーLEDを光源とした照明は、省エネルギー光源としての期待も高まっている。
【0004】
ここで、LEDを使用した照明器具においては、LED自身の特徴を活かし自在な調光を行うことが可能なタイプがある。これは、LEDは、供給する電流値に応じて自在に発光強度を変化することが可能であることに起因する。上記調光を行う方法として種々の方式があるが、例えば、予め照明器具内に何らかの情報を備えておき、その情報に基づき調光を行うもの(以下、自動調光照明器具と記載)がある。
【0005】
ここで、例えば工場やオフィスなど広い空間に対し、自動調光照明器具を適用する場合においては、必要な照明による明るさを得るため、複数の自動調光照明器具を同時に使用することが一般的である。このような場合において、各自動調光照明器具が保持する情報に誤差が生じていれば、各自動調光照明器具の調光に不整合が生じてしまう(例えば、オフィス内に設置された各自動調光照明器具がバラバラに調光されてしまう)。このことは利用者の利便性を損ねる原因となり得る。そのため、複数の自動調光照明器具に保持する情報を整合させるためのメインテンスシステムが必要である。
【0006】
このような状況を鑑みてか、特許文献1に開示される照明装置においては、リモコンと、照明器具との間で、赤外線信号の授受を行うとされている。リモコンからの要求に基づき、照明器具の動作状態がリモコンに送信される。リモコンは受信した照明器具の動作状態を表示部に表示する。このようにすることにより、利用者は表示部に表示される照明器具の動作状態を参照しつつ、所望の動作状態を、リモコンを介して照明器具に指示できるとされている。
【0007】
以上によれば、特許文献1に開示される照明装置は、上記のような複数の自動調光照明器具に保持する情報を整合させるメインテナンスシステムとしても使用できる可能性があるように一見思われる。
【特許文献1】特開2002−260877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、実際には、上記のような複数の自動調光照明器具に保持する情報を整合させるメインテナンスシステムとして、特許文献1に開示される照明装置を使用することは困難である。
【0009】
上記のようなメインテナンスシステムは、複数の自動調光照明器具が備えられることを想定しているものである。一方、特許文献1に開示される照明装置は、個々の照明器具毎に対し、リモコンにより所望の動作状態を指示しなければならない。したがって、特許文献1の照明装置においては、複数の照明器具に対し動作状態を指示するために多大な手間と、複雑な操作が必要となることが危惧される。更には、照明器具1台ずつに個別に動作状態を指示するということは、新たな不整合を生じさせる原因となりかねない。
【0010】
また、特許文献1に開示される照明装置においては、複数の照明器具が備えられる場合、予めグループ化することも開示されている。この場合において、前記グループ内の複数の照明器具に対し、一度に指示を行うことができるとされている。
【0011】
しかしながら、このようなグループ化を行ったとしても、特許文献1に開示される照明装置を、上記のような複数の自動調光照明器具に保持する情報を整合させるメインテナンスシステムとして使用することは困難である。これは、グループ単位でしかメインテナンスを行うことができないためであり、例えば、任意に選択した自動調光照明器具に対してメインテナンスを行うことが不可能となってしまうためである。このことは、利用者の利便性を損なう原因となる。
【0012】
本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであって、固体発光素子を用いた複数の自動調光照明器具を、簡便にメインテナンスすることができるメインテナンスシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題は、複数の固体発光素子と、前記複数の固体発光素子を任意の情報に基づき制御する電源ユニットとを含み構成される自動調光照明器具と、前記自動調光照明器具との間における任意の信号の授受により前記自動調光照明器具をメインテナンスするメインテナンス端末とにより構成されるメインテナンスシステムであって、前記自動調光照明器具は複数具備されると共に、該自動調光照明器具毎に設定される固有番号が付与されており、前記電源ユニットは、無線通信回線を介して前記任意の信号の授受を行う送受信手段と、前記任意の情報を修正する修正手段とを、前記メインテナンス端末は、無線通信回線を介して前記任意の信号の授受を行う端末送受信手段をそれぞれ含み構成され、前記端末送受信手段が配信する前記任意の信号は、前記任意の情報を修正する修正信号であり、前記修正信号には、メインテナンスを実施する少なくとも1台の前記自動調光照明器具の固有番号が指定番号として含まれており、前記修正手段は、前記送受信手段で受信した前記修正信号に含まれる前記指定番号に、該自動調光照明器具の固有番号が含まれていた場合に限り、前記修正信号に基づき前記任意の情報を修正することにより解決することができる。
【0014】
この構成によれば、メインテナンス端末を用いて、複数の自動調光照明器具を簡便にメインテナンスできる。1つの修正信号により複数の自動調光照明器具をメインテナンスできるため、各自動調光照明器具の調光の整合性を取ることができるという効果がある。
【0015】
ここで、前記修正信号は、前記指定番号を保持するID部と、前記任意の情報を修正する情報を保持するデータ部とにより構成されてもよい。
【0016】
この構成によれば、簡便なデータ形式で修正信号を構成できるという効果がある。データ量が大きくないため、送受信手段、及び端末送受信手段を安価な低速通信デバイスで構成できるというメリットもある。
【0017】
ここで、前記任意の情報には、時刻に関する情報が含まれてもよい。また、前記任意の情報には、前記複数の固体発光素子の調光スケジュールに関する情報が含まれてもよい。
【0018】
この構成によれば、時刻、調光スケジュールに基づき自動的に調光がなされる自動調光照明器具を、本メインテナンスシステムでメインテナンスできるという効果がある。
【0019】
ここで、前記送受信手段が配信する前記任意の信号とは、前記任意の情報に基づく照明信号であって、前記メインテナンス端末は、さらに、前記端末送受信手段で受信した前記照明信号に基づき画面表示を行う表示手段を備えてもよい。
【0020】
この構成によれば、自動調光照明器具に設定されている任意の情報を参照しつつ、メインテナンス端末を用いてメインテナンスを行うことができるという効果がある。
【0021】
ここで、前記照明信号は、前記固有番号を保持するID部と、前記任意の情報を保持するデータ部とにより構成されてもよい。
【0022】
この構成によれば、簡便なデータ形式で照明信号を構成できるという効果がある。データ量が大きくないため、送受信手段、及び端末送受信手段を安価な低速通信デバイスで構成できるというメリットもある。
【0023】
ここで、前記メインテナンス端末は、さらに、前記メインテナンス端末において操作可能な前記自動調光照明器具の前記固有番号をリストとして保持するリスト保持手段を備え、前記指定番号は、前記リストに保持される前記固有番号より選択されたものであってよい。
【0024】
この構成によれば、メインテナンス端末を使用して、メインテナンスを実施できる自動調光照明器具を限定することができるという効果がある。
【0025】
ここで、前記自動調光照明器具は、さらに、前記送受信手段において、前記修正信号の受信が行われていることを前記自動調光照明器具の外部に通知する通知手段を備え、前記通知手段は、前記複数の固体発光素子のうち少なくとも1つを任意の発光パターンにより点灯させてもよい。また、前記任意の発光パターンとは、点滅点灯であってもよい。
【0026】
この構成によれば、修正信号の受信が行われていることを目視にて確認できるという効果がある。
【0027】
ここで、前記自動調光照明器具は、さらに、金属により構成されると共に、具備する中空構造内に前記電源ユニットを保持する筐体手段を備え、前記筐体手段は、前記電源ユニットの一部構成を外部に露出した状態で保持してもよい。また、前記送受信手段は、さらにアンテナを備え、前記筐体手段において、外部に露出される前記電源ユニットの構成とは、前記アンテナであってよい。
【0028】
この構成によれば、アンテナを通じて安定した前記任意の信号の授受を行うことができるという効果がある。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、固体発光素子を用いた複数の自動調光照明器具を、簡便にメインテナンスすることができるメインテナンスシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明に係るメインテナンスシステムの実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0031】
まず、本発明のメインテナンスシステムの構成を説明する。
図1は、本発明のメインテナンスシステム1の外観を示す斜視図である。図2は、自動調光照明器具2のA方向面の構造を示す断面図である。
【0032】
図1に示すようにメインテナンスシステム1は、自動調光照明器具2と、端末9とにより構成される。自動調光照明器具2は、複数台備えられるが、ここでは自動調光照明器具2を1台のみ記載している。自動調光照明器具2は、筐体部31を備える。
【0033】
以下では、まず自動調光照明器具2について説明する。
電源装置3は、本発明の電源ユニットの送受信手段を除く構成要素に相当し、コンセント7と、筐体22とにより構成される。電源装置3は交流の電源(商用電源)を直流に変換し、複数の固体発光素子33に直流を供給する。電源装置3は、筐体部31が有する2つの中空構造の内、固体発光素子33が備えられない取り付け方向側の中空構造内に配される。
【0034】
ここで、筐体22は、箸箱型のケースであり、電源装置3の外観上の形状となる。ここで、例えば、筐体22の大きさは、箸箱と同等の大きさである。また、筐体22は、その内部に電源装置3を構成する回路素子が収納されている。なお、筐体22の形状はこの形状に限定されない。円柱形であってもよく、そのほかの形状でよってもよい。
【0035】
通信ユニット4(本発明の送受信手段に相当する)は、端末9との間で無線通信回線を利用した通信を行うために供されるものであって、筐体部31に取り付けられる。通信ユニット4の筐体部31に対する取り付け位置は任意であってよいが、少なくとも通信アンテナ部5(本発明のアンテナに相当する)が筐体部31の外部に露出された状態で取り付けられることが必要である。
【0036】
これは、通信アンテナ部5は、無線通信回線を利用した通信のインタフェイスであり、また筐体部31は後に述べるように金属である。したがって、その内部に通信アンテナ部5が収納された状態では、いわゆる遮蔽された状態となり、安定した通信が得られない可能性がある。それ故、発明者らは通信アンテナ部5が、筐体部31の外部に露出される状態で取り付けられることが望ましいと考えるに至った。
【0037】
確認灯6は、本発明の通知手段に相当し、通信ユニット4において受信が行われている際に点灯するものである。これにより、メインテナンスシステム1の利用者(不図示)は受信が行われることを目視により確認することが可能となる。なお、確認灯6は、受信が行われている際に例えば点滅点灯し、このことにより自動調光照明器具2の外部に通知を行ってよい。
【0038】
また、確認灯6にかわる本発明の通知手段に相当する構成として、固体発光素子33を使用してもよい。すなわち、通信ユニット4において受信が行われている際に、固体発光素子33を特定のパターンで発光させる(例えば、点滅点灯させる)ことで、自動調光照明器具2の外部に通知を行ってよい。この際、複数の固体発光素子33全てに特定のパターンでの発光をさせてもよいが、その一部の固体発光素子33のみで、特定のパターンでの発光をさせてもよい。肝要なことは、メインテナンスシステム1の利用者(不図示)が、受信が行われることを目視により確認することが可能であることである。
【0039】
コンセント7は、電源装置3が商用等の交流の電源を利用するために用いられ、商用電源41と電源装置3とを接続する。
【0040】
筐体部31は、本発明の筐体手段に相当する。その内部に、電源装置3と、基板32と、複数の固体発光素子33と、保護用透光板34とを備える。また、通信ユニット4が通信アンテナ部5を筐体部31の外部に露出された状態で保持している。さらに、確認灯6も保持している。
【0041】
筐体部31は、断面が略Hの字形状に形成される。すなわち、2つの中空構造を有するよう構成される。筐体部31は、熱伝導率が高い金属(好ましくは、熱伝導率が200W・m-1・K-1以上の金属)により構成される。例えば、筐体部31は、アルミニウムで構成される。筐体部31にアルミニウムを用いる理由としては、安価であること、成形が行いやすいこと、リサイクル性が良いこと、熱伝導率が200W・m-1・K-1以上であること、及び放熱特性が高いことなどが挙げられる。また、筐体部31は、アルミニウムで構成した後、アルマイト処理することが望ましい。アルマイト処理することによって、表面積が増加し、放熱効果が高まる。
【0042】
なお、筐体部31はこの形状に限定されるものではなく、例えば円筒形などであってよい。自動調光照明器具2の設置される状況に応じて任意に決定してよい。
【0043】
基板32は、筐体部31と保護用透光板34とにより形成される中空構造の内側に配置される。基板32は、中空構造の内側の保護用透光板34に対向する面の表面に形成される。基板32は、熱伝導率が高い金属(好ましくは、熱伝導率が200W・m-1・K-1以上の金属)により構成される。好ましくは筐体部31と同一材質により構成される。例えば、基板32は、アルミニウムにより構成される。
【0044】
ここで、筐体部31と、基板32とは、互いに接触させることが好ましい。なぜならば、筐体部31と基板32との間に、空気が入ることにより、筐体部31と基板32との間の熱伝導が阻害され、このことより効率的な熱処理ができなくなるためである。すなわち、筐体部31と基板32とを同じ材質により構成することにより、筐体部31と基板32との密着性を高めることが好ましい。さらに、プレス加工を行い、密着性をより高めることが好ましい。
【0045】
上記プレス加工を行う際には、筐体部31と基板32との間に接着性を有する材料(例えば、接着剤又は基材なしの両面テープなど)(不図示)を挟み込み、両者の密着性を高めることが好ましい。
【0046】
なお、両面テープを使用する場合には、基材を含まないものを選択することが肝要である。それは、基材は熱伝導率が低いので、筐体部31から基板32への熱伝導が阻害されるためである。
【0047】
また、基板32を複数個に分割することも好ましい。これは、筐体部31と基板32との線膨張係数が異なる場合において、自動調光照明器具2の温度が上昇した際に、筐体部31と基板32との密着性が悪化することを防ぐためである。基板32を分割することにより、基板32の1枚あたりの長手方向の長さが短くなる。これにより、基板32の1枚あたりの膨張量が小さくなる。よって、接着性を有する材料で筐体部31と基板32との膨張の違いを吸収しやすくなるので、筐体部31と基板32との密着性を維持しやすくなる。この基板32を分割する手法は、特に自動調光照明器具2の長手方向の長さが長い場合に有効である。
【0048】
複数の固体発光素子33は、基板32に配置される。複数の固体発光素子33は、例えば、LEDである。固体発光素子33は、1個当たりの消費電力が1W以上のいわゆるハイパワーLEDであり、表面実装型のLEDである。ハイパワーLEDは、光度が高く照明器具用途に好適である。自動調光照明器具2を一般的な照明として使用する場合、使用する固体発光素子33の発光色は、昼光色、昼白色、白色、温白色又は電球色などに相当するものが好適である。具体的には、例えば、複数の固体発光素子33は、JISZ9112「蛍光ランプの光源色及び演色性による区分」の4.2「色度範囲」に規定された昼光色、昼白色、白色、温白色又は電球色に相当する光を発光する。
【0049】
保護用透光板34は、筐体部31が有する2つの中空構造の内、固体発光素子33が備えられる発光方向側に配され、透光性を有する。保護用透光板34は、平板状に形成される。筐体部31と保護用透光板34とを一体的に組み合わせることで、断面が略四角形状となる。
【0050】
保護用透光板34は、透光性を有するガラス又はアクリル樹脂、ポリカーボネート等により形成される。保護用透光板34の表面又は裏面には、表面処理により、微細な凹凸が不均一に形成される。この表面処理は、例えば、サンドブラスト法を適用することにより容易に行うことができる。保護用透光板34は、自動調光照明器具2の内部に配置される固体発光素子33などを保護する。また、保護用透光板34は、固体発光素子33から発せられた光を拡散する役目を担う。固体発光素子33から発せられた光は、指向性が強く、局所的に照射される傾向にある。固体発光素子33から発せられた光を表面処理された保護用透光板34により拡散することによって、光の指向性を弱め、広い面積に均一に光を照射することができる。
【0051】
なお、保護用透光板34の形状は上記に限られず、筐体部31の形状に合わせて任意に設定してよい。肝要なことは透光性を有する材料により構成することである。
【0052】
次に、端末9について説明する。
端末9(本発明のメインテナンス端末に相当する)は、自動調光照明器具2を操作するものである。一般的なノートパソコン等により構成してよい。端末9には、通信カード10(本発明の端末送受信手段に相当する)が設けられており、これは、自動調光照明器具2に備えられる通信ユニット4との間で、無線通信回線を利用した通信に供される。また、メインテナンスシステム1の利用者(不図示)が、操作のために入力する入力ボタン11、また各種情報を表示する表示画面12(本発明の表示手段に相当する。)が設けられる。
【0053】
通信カード10は、端末9をノートパソコン等を利用して構成した場合、ノートパソコン等に一般的に設けられるインタフェイスにて接続可能なものとして構成することが望ましい。例えば、PCカードとして構成する、あるいはUSB端子を利用して接続可能なものとして構成してよい。このようにすることにより、簡便に端末9を構成することが可能となる。
【0054】
ここで、上記のようにメインテナンスシステム1は自動調光照明器具2を複数台備える。例えば、図3のように自動調光照明器具2を9台(当然に自動調光照明器具2の台数はこの数に限定されない。)備え、オフィス201の照明としてメインテナンスシステム1を用いてもよい。ここでは、自動調光照明器具2は、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h、2iの9台、オフィス201天井面に備えられている。
【0055】
また、このようにオフィス201において、メインテナンスシステム1を使用する際、上記のように端末9をノートパソコンにて構成すれば、このオフィス201の利用者(このオフィスに勤務する従業員:不図示)が業務に使用するノートパソコンをそのまま利用して、自動調光照明器具2(2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h、2i)をメインテナンスすることが可能となる。専用の機器を使用することなく、業務に使用するノートパソコンを利用して端末9を構成できるため、コスト削減、及び利便性の向上につながるというメリットがある。
【0056】
ここで、メインテナンスシステム1について、図4に示す機能ブロック図に基づき説明する。
【0057】
自動調光照明器具2には、整流部42と、選択部43と、マイコンユニット44と、通信ユニット4と、固体発光素子33と、確認灯6とが含まれる。
【0058】
マイコンユニット44には、メモリ44aが含まれており、通信ユニット4には、通信アンテナ部5が含まれている。
【0059】
端末9には、通信カード10と、入力ボタン11と、表示画面12とが含まれる。通信カード10には、端末メモリ10aと、端末アンテナ部10bとが含まれる。
【0060】
自動調光照明器具2は、外部の電源である商用電源41から供給される交流の電源を利用して、固体発光素子33、確認灯6に直流を供給し発光させる。
【0061】
商用電源41は、具体的に、一般家庭、事業所などに電力会社から供給され、自動調光照明器具2に交流を供給する電源である。
【0062】
整流部42は、前記交流の電源の正弦波の電圧を脈流に変換する。具体的には、商用電源41から供給された交流電圧を全波整流し、全波整流波形を選択部43へ出力する。
【0063】
選択部43は、整流部42から出力される脈流を通過させるオン時間と前記脈流を通過させないオフ時間との比であるデューティ比を制御された脈流の電圧を出力する。具体的には、整流部42から出力された全波整流波形を、所定の時間間隔で分割し、所定の時間間隔に分割された全波整流波形を、上記所定の時間間隔の各期間内でパルス状波形の電圧に変圧する。
【0064】
ここで、デューティ比を制御することにより、固体発光素子33、確認灯6からの発光を調光(点灯、消灯を含め発光強度を自在に変更できるということを指す)することが可能となる。これは、出力のデューティ比を制御するということは、単位時間内の電力量を制御することと同じ意味である。したがって、出力のデューティ比を制御することで固体発光素子33、確認灯6からの発光を調光することができる。
【0065】
なお、選択部43は、マイコンユニット44に制御されることで、上記を実現している。
【0066】
マイコンユニット44は、本発明の修正手段に相当する機能を含んでいる。マイコンユニット44には、メモリ44aが内包されている。
【0067】
まず、メモリ44aには、自動調光照明器具2毎に付与される固有番号が保持されている。さらには、調光スケジュール等が保持されている。ここで、調光スケジュールとは、例えば図5に示すようなタイムテーブルとして調光スケジュールが保持されている。このタイムテーブルは、図5に示すとおり時刻と、当該時刻になったときに行う調光が示されている。なお、本タイムテーブルにおいて、調光をパーセント表示しているが、これはフル点灯時の発光強度を100%とし、それに対する発光強度の割合を表している。
【0068】
また、マイコンユニット44には、時計(不図示)が内蔵されている。マイコンユニット44は、この時計(不図示)が示す時刻に基づき、メモリ44aに保持される調光スケジュールに沿って、調光を行うべく選択部43に対し制御を行う。すなわち、自動調光照明器具2は、調光スケジュールに沿って自動的に調光が行われる。
【0069】
また、マイコンユニット44は、本発明の修正手段に相当する機能として、メモリ44aに保持される調光スケジュールや、内蔵する時計(不図示)が示す時刻の修正を行う。
【0070】
具体的には、まず端末9の通信カード10より配信され、通信ユニット4で受信した信号(以下、修正信号と記載)に含まれる指定番号が、自身の固有番号と一致するか否かチェックする。一致した場合に限り、修正信号に基づき、メモリ44aに保持される調光スケジュールや、内蔵する時計(不図示)が示す時刻の修正を行う。
【0071】
また、マイコンユニット44は、通信ユニット4で修正信号の受信が行われている場合は、選択部43に対し制御を行い、固体発光素子33、確認灯6を点灯(例えば点滅点灯)させる。これは、通信ユニット4で信号の受信が行われていることを、自動調光照明器具2の外部に通知するためである。
【0072】
また、マイコンユニット44は、マイコンユニット44内のメモリ44aに保持される自動調光照明器具2毎に付与される固有番号、調光スケジュール、またマイコンユニット44内の時計(不図示)が示す時刻等の情報を通信ユニット4に送付する。
【0073】
固体発光素子33、確認灯6は、選択部43からの出力により点灯する。
通信ユニット4は、通信アンテナ部5を含み構成される。通信ユニット4からは、無線通信回線を介し、信号(以下、照明信号と記載)が配信される。この照明信号とは、マイコンユニット44内のメモリ44aに保持される自動調光照明器具2毎に付与される固有番号、調光スケジュール、またマイコンユニット44内の時計(不図示)が示す時刻等の情報に基づく信号である。端末9に向けて通信アンテナ部5により配信される。また、端末9の通信カード10から配信される修正信号を通信アンテナ部5により受信し、この信号をマイコンユニット44に送付する。
【0074】
通信カード10は、端末メモリ10aと、端末アンテナ部10bとを含み構成される。端末メモリ10aには、端末9を用いてメインテナンスを行うことが可能な自動調光照明器具2の固有番号が保持されている。これは、例えば図6の示すリストとして保持されている。このリストには、端末9を用いてメインテナンス可能な自動調光照明器具2の固有番号が記されている。
【0075】
このように、端末9を用いてメインテナンスを行うことが可能な自動調光照明器具2の固有番号を保持する理由は、例えば図3に示すようなオフィスにおいて、自動調光照明器具2aの付近にデスクを有する利用者(不図示)が保有する端末9においては、当該デスクより遠く離れた自動調光照明器具2iをメインテナンスする必要はほとんどないと考えられる。むしろ誤ってメインテナンスしてしまうことを避けるために、自動調光照明器具2aの付近にデスクを有する利用者(不図示)が保有する端末においては、自動調光照明器具2iをメインテナンスできないようにしておいたほうがよいケースも考えられる。以上に基づき、端末9を用いてメインテナンスを行うことが可能な自動調光照明器具2の固有番号を端末メモリ10aに保持するとして構成した。
【0076】
また、通信カード10からは、端末アンテナ部10bより、無線通信回線を介し、修正信号が配信される。この修正信号とは、マイコンユニット44内のメモリ44aに保持される調光スケジュール、また時計(不図示)が示す時刻を修正するための信号である。修正信号は、入力ボタン11を介して利用者(不図示)が入力した情報、及び端末9内の時計の示す時刻等に基づくものである。
【0077】
また、修正信号には、メインテナンスを実施する自動調光照明器具2を指定するために指定番号が含まれる。指定番号とは、前述の端末メモリ10aに保持されているメインテナンスを行うことが可能な自動調光照明器具2の固有番号のリストの中から、任意に選択(例えば入力ボタン11を介して利用者(不図示)により選択)された固有番号である。なお、複数台の自動調光照明器具2を指定する際には、複数個の指定番号が修正信号に含まれる。
【0078】
また、自動調光照明器具2の通信ユニット4から配信される照明信号を端末アンテナ部10bにより受信し、この信号に基づき表示画面12に表示を行う。
【0079】
入力ボタン11は、メインテナンスシステム1の利用者(不図示)が所望のメインテナンスを行うために必要な情報を入力するためのキーパッドである。
【0080】
表示画面12は、利用者(不図示)に対し、照明信号に基づく情報、例えば自動調光照明器具2の固有番号、調光スケジュール、また時計(不図示)が示す時刻などを表示する。
【0081】
ここで、通信ユニット4と、通信カード10との間の送受信は、無線通信回線を利用して行われる。この無線通信回線は、通信可能距離が少なくとも10[m]であり、電源装置3(自動調光照明器具2)が高所に取り付けられる場合においても、端末9により、自動調光照明器具2を確実に操作することが可能である。
【0082】
また、前述のように通信可能距離が少なくとも10[m]あるため、端末9を自動調光照明器具2に向けて操作することも不要であり、利用者(不図示)の利便性を向上することができる。
【0083】
また、通信ユニット4と、通信カード10との間で授受される信号(修正信号、照明信号)の形式は、例えば図7のようなものである。通信ユニット4と、通信カード10との間で授受される信号には、ID部71と、データ部72とが具備される。
【0084】
ID部71には、修正信号においては、メインテナンスを実施する自動調光照明器具2の指定番号、照明信号においては、当該自動調光照明器具2の固有番号が記述される。
【0085】
データ部72には、修正信号においては、メモリ44aに保持される調光スケジュール、またマイコンユニット44の内蔵する時計(不図示)が示す時刻の修正値、照明信号については、当該自動調光照明器具2のメモリ44aに保持されている調光スケジュールや、マイコンユニット44の時計(不図示)が示す時刻が記述される。
【0086】
ここで、この通信ユニット4と、通信カード10との間で授受される信号(修正信号、照明信号)のデータ量は、上記よりも明らかであるように大きなものではない。よって、高速のデータ通信が可能な無線通信回線を本メインテナンスシステム1に採用する必要はなく、簡易的な通信回線であってよい。例えば、赤外線通信を利用したものであってよい。また標準化された、低速の無線通信を利用したものであっても良い。このようにすることにより、本メインテナンスシステム1は安価に構成することができるというメリットがある。
【0087】
次に、メインテナンスシステム1における自動調光照明器具2の端末9によるメインテナンスを、図8のフローチャートに基づき説明する。
【0088】
S81において、自動調光照明器具2の通信ユニット4の通信アンテナ部5から配信されている照明信号を、端末9の通信カード10(端末アンテナ部10b)により受信する。
【0089】
照明信号は、所定の時間間隔で、定期的に配信するようにしてよい。例えば、1分間に1度自動的に配信するようにしてよい。また、照明信号には、マイコンユニット44内のメモリ44aに保持される自動調光照明器具2毎に付与される固有番号、調光スケジュール、またマイコンユニット44内に内蔵される時計(不図示)が示す時刻等の情報が含まれている。
【0090】
図8のS82において、端末9は、通信カード10(端末アンテナ部10b)で受信した照明信号の内容を、表示画面12に表示する。具体的には、自動調光照明器具2の自動調光照明器具2毎に付与される固有番号、調光スケジュール、またマイコンユニット44内の時計(不図示)が示す時刻等が表示される。
【0091】
ここで、通信カード10においては、その内部の端末メモリ10aに、端末9を用いてメインテナンスを行うことが可能な自動調光照明器具2の固有番号が保持されている。通信カード10は、受信した照明信号に含まれる固有番号が、端末メモリ10aに保持されている前記リストに含まれるか否かを確認する。この確認結果に基づき、端末9によりメインテナンスを行うことが可能か否かの情報も表示画面12に表示することが好ましい。
【0092】
図8のS83において、端末9は、調光スケジュールの修正情報、及び/又は時刻修正情報を受け付ける。この受付は、メインテナンスシステム1の利用者(不図示)が、入力ボタン11を利用して入力した調光スケジュールの修正情報、及び/又は時刻修正情報であってよい。また、端末9に内蔵される時計(不図示)の示す時刻に基づく時刻修正情報等であってもよい。
【0093】
なお、メインテナンスシステム1の利用者(不図示)が入力ボタン11を利用して修正情報を入力する際は、S82において表示画面12に表示される内容を参照しながら作業を進めることができる。このことは、メインテナンスシステム1の利用者(不図示)の利便性を高めることにつながる。
【0094】
図8のS84において、端末9は、メインテナンスを行う自動調光照明器具2の指定を行うために指定番号を決定する。これは、メインテナンスシステム1の利用者(不図示)が、S82において表示画面12に表示される各自動調光照明器具2のメインテナンスを行うことが可能か否かの情報に基づき、入力ボタン11を利用して、メインテナンスを実施する自動調光照明器具2を決定することによって行ってよい。なお、この際指定番号は複数であってよい。すなわち、複数の自動調光照明器具2を指定することができる。
【0095】
図8のS85において、端末9は、S83における調光スケジュールの修正情報、及び/又は時刻修正情報、及びS84における指定番号に基づく、修正信号を作成する。この修正信号は、通信カード10が備える端末アンテナ部10bより配信する。
【0096】
図8のS86において、自動調光照明器具2の通信ユニット4の通信アンテナ部5は、S85において通信カード10が備える端末アンテナ部10bより配信された修正信号を受信する。受信した修正信号は、マイコンユニット44に送付される。
【0097】
なお、この修正信号を通信アンテナ部5より受信している際には、マイコンユニット44は、選択部43を制御し、固体発光素子33及び/または、確認灯6を特定のパターンで点灯(例えば点滅点灯)させる。このことにより、通信ユニット4(通信アンテナ部5)で信号の受信が行われていることを、自動調光照明器具2の外部に通知することができる。
【0098】
図8のS87において、マイコンユニット44は、修正信号に含まれる指定番号に、当該自動調光照明器具2の固有番号が含まれているか否か判断する。含まれていれば(S87でYES)、S88に進む。含まれていなければ、処理を終了する。
【0099】
図8のS88において、マイコンユニット44は、修正信号に含まれる調光スケジュールの修正情報、及び/又は時刻修正情報に基づき、メモリ44aに保持される調光スケジュールの修正、及び/又は内蔵する時計(不図示)が示す時刻の修正を行う。
【0100】
以上により、メインテナンスシステム1は、端末9を用いて、複数の自動調光照明器具2のメインテナンスを簡便に、また同時に実施することができる。
【0101】
例えば工場やオフィスなど広い空間に対し、自動調光照明器具2を適用する場合においては、必要な照明による明るさを得るため、複数の自動調光照明器具2を同時に使用することが一般的である。このような場合において、各自動調光照明器具2が保持する情報(調光スケジュールや、内部の時計(不図示)が示す時刻)に誤差が生じていれば、各自動調光照明器具2の調光に不整合が生じてしまう(例えば、オフィス内に設置された各自動調光照明器具がバラバラに調光されてしまう)。このことは利用者の利便性を損ねる原因となり得る。そのため、複数の自動調光照明器具2に保持する情報を整合させるためのメインテンスシステム1が必要である。
【0102】
ここで、特許文献1に開示される照明装置を、自動調光照明器具2のメインテナンスシステムとして利用しようとした際には、個々の自動調光照明器具2に対し、個別にメインテナンスを行うことが原則必要である。したがって、特開2002−260877号公報の照明装置においては、複数の自動調光照明器具に対しメインテナンスを実施するために多大な手間と、複雑な操作が必要となることが危惧される。更には、個々の自動調光照明器具2に対し、個別に動作状態を指示するということは、新たな不整合を生じさせる原因となりかねない。
【0103】
複数の自動調光照明器具2を一度にメインテナンスすることに適用可能な方法として、自動調光照明器具2をグループ化する方法も開示されているが、あらかじめグループ化した単位でしかメインテナンスを実施することができない。このことは、その利用者の利便性を損なう要因となる。
【0104】
一方、本発明の照明システムにおいては、利用者が所望する複数の自動調光照明器具2に対し、簡便に同時にメインテナンスを行うことができる。同一の情報に基づき、複数の自動調光照明器具2の調光スケジュールや、時計の時刻を修正することができる。そのため、各自動調光照明器具2の調光を整合させることが容易にできる。
【0105】
なお、本発明のメインテナンスシステム1は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で自由に変形して実施することができる。
【0106】
例えば、修正信号に現時点での発光量を修正する信号を含めることにより、端末9を用いて現時点での自動調光照明器具2からの発光量をメインテナンスすることが可能となる。具体的には、メインテナンスシステム1の利用者(不図示)が、入力ボタン11より、自動調光照明器具2において実現したい調光に関する情報を入力する。これに基づき、また前述の調光を実現したい自動調光照明器具2の固有番号を指定番号として含め、修正信号を端末9の通信カード10(端末アンテナ部10b)より配信する。これを自動調光照明器具2の通信ユニット4(通信アンテナ部5)で受信する。自動調光照明器具2のマイコンユニット44は、指定信号が自身の固有番号と一致した場合に限り、修正信号に基づき現時点での調光を修正すべく、選択部43に指示を行う。
【0107】
以上により、メインテナンスシステム1において、自動調光照明器具2の現時点の発光量を、端末9を用いてメインテナンスすることができる。また、上記は、発光量に限らず、色調の修正などにも使用できる。
【0108】
また、上記実施の形態においては、無線通信回線を利用し自動調光照明器具2と、端末9間の信号の授受を行ったが、有線通信回線を利用したものであってもよい。
【0109】
また、メインテナンスシステム1を利用して、自動調光照明器具2にかわり空調設備(不図示)のメインテナンスを行っても良い。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明は、メインテナンスシステムに適用でき、特に、固体発光素子を利用した自動調光照明器具のメインテナンスシステムに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】本発明のメインテナンスシステム1の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の自動調光照明器具2の構造を示す断面図である。
【図3】オフィス201に本発明のメインテナンスシステム1を適用した場合の模式図である。
【図4】本発明のメインテナンスシステム1の機能ブロック図である。
【図5】メモリ44aに保持されるタイムテーブルの一例である。
【図6】端末メモリ10aに保持されるリストの一例である。
【図7】通信ユニット4と、通信カード10との間で授受される信号形式の一例である。
【図8】本発明のメインテナンスシステム1の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0112】
1 メインテナンスシステム
2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h、2i 自動調光照明器具
3 電源装置
4 通信ユニット
5 通信アンテナ部
6 確認灯
7 コンセント
9 端末
10 通信カード
10a 端末メモリ
10b 端末アンテナ部
11 入力ボタン
12 表示画面
22 筐体
31 筐体部
32 基板
33 固体発光素子
34 保護用透光板
41 商用電源
42 整流部
43 選択部
44 マイコンユニット
44a メモリ
71 ID部
72 データ部
201 オフィス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の固体発光素子と、前記複数の固体発光素子を任意の情報に基づき制御する電源ユニットとを含み構成される自動調光照明器具と、前記自動調光照明器具との間における任意の信号の授受により前記自動調光照明器具をメインテナンスするメインテナンス端末とにより構成されるメインテナンスシステムであって、
前記自動調光照明器具は複数具備されると共に、該自動調光照明器具毎に設定される固有番号が付与されており、
前記電源ユニットは、
無線通信回線を介して前記任意の信号の授受を行う送受信手段と、
前記任意の情報を修正する修正手段とを、
前記メインテナンス端末は、
無線通信回線を介して前記任意の信号の授受を行う端末送受信手段を
それぞれ含み構成され、
前記端末送受信手段が配信する前記任意の信号は、前記任意の情報を修正する修正信号であり、
前記修正信号には、メインテナンスを実施する少なくとも1台の前記自動調光照明器具の固有番号が指定番号として含まれており、
前記修正手段は、前記送受信手段で受信した前記修正信号に含まれる前記指定番号に、該自動調光照明器具の固有番号が含まれていた場合に限り、前記修正信号に基づき前記任意の情報を修正する
ことを特徴とするメインテナンスシステム。
【請求項2】
前記修正信号は、
前記指定番号を保持するID部と、
前記任意の情報を修正する情報を保持するデータ部と
により構成されることを特徴とする請求項1に記載のメインテナンスシステム。
【請求項3】
前記任意の情報には、時刻に関する情報が含まれる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のメインテナンスシステム。
【請求項4】
前記任意の情報には、前記複数の固体発光素子の調光スケジュールに関する情報が含まれる
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のメインテナンスシステム。
【請求項5】
前記送受信手段が配信する前記任意の信号とは、前記任意の情報に基づく照明信号であって、
前記メインテナンス端末は、さらに、
前記端末送受信手段で受信した前記照明信号に基づき画面表示を行う表示手段
を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のメインテナンスシステム。
【請求項6】
前記照明信号は、
前記固有番号を保持するID部と、
前記任意の情報を保持するデータ部と
により構成されることを特徴とする請求項5に記載のメインテナンスシステム。
【請求項7】
前記メインテナンス端末は、さらに、
前記メインテナンス端末において操作可能な前記自動調光照明器具の前記固有番号をリストとして保持するリスト保持手段
を備え、
前記指定番号は、前記リストに保持される前記固有番号より選択されたものである
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のメインテナンスシステム。
【請求項8】
前記自動調光照明器具は、さらに、
前記送受信手段において、前記修正信号の受信が行われていることを前記自動調光照明器具の外部に通知する通知手段
を備え、
前記通知手段は、前記複数の固体発光素子のうち少なくとも1つを任意の発光パターンにより点灯させる
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のメインテナンスシステム。
【請求項9】
前記任意の発光パターンとは、点滅点灯である
ことを特徴とする請求項8に記載のメインテナンスシステム。
【請求項10】
前記自動調光照明器具は、さらに、
金属により構成されると共に、具備する中空構造内に前記電源ユニットを保持する筐体手段
を備え、
前記筐体手段は、前記電源ユニットの一部構成を外部に露出した状態で保持する
ことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のメインテナンスシステム。
【請求項11】
前記送受信手段は、さらに、
アンテナ
を備え、
前記筐体手段において、外部に露出される前記電源ユニットの構成とは、前記アンテナである
ことを特徴とする請求項10に記載のメインテナンスシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−134955(P2009−134955A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−309353(P2007−309353)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(300085037)株式会社モモ・アライアンス (34)
【Fターム(参考)】