メダル搬送ベルトコンベヤのベルト緊張装置
【課題】 設置場所の制約が少ない構造にする。
【解決手段】 メダル搬送ベルトコンベヤ3のコンベヤフレーム31の左右側面それぞれに縦向きのガイドフレーム61を搬送方向の前後に所定間隔をおいて下方へ伸びるように取り付け、その前後のガイドフレーム61それぞれに補助ローラー63をベルト32の復路の下側位置で回転自在に軸支し、前後のガイドフレーム61間の位置にテンションローラー65を回転自在に軸支した移動フレーム64を上下動自在に配置し、ベルト32の復路を前後の補助ローラー63間から下方へ引き出してテンションローラー65に張架し、ガイドフレーム61と移動フレーム64とを引張バネ66で連結して移動フレーム64を下向きに付勢し、テンションローラー65を回転させるモーター7を移動フレーム64に取り付ける。
【解決手段】 メダル搬送ベルトコンベヤ3のコンベヤフレーム31の左右側面それぞれに縦向きのガイドフレーム61を搬送方向の前後に所定間隔をおいて下方へ伸びるように取り付け、その前後のガイドフレーム61それぞれに補助ローラー63をベルト32の復路の下側位置で回転自在に軸支し、前後のガイドフレーム61間の位置にテンションローラー65を回転自在に軸支した移動フレーム64を上下動自在に配置し、ベルト32の復路を前後の補助ローラー63間から下方へ引き出してテンションローラー65に張架し、ガイドフレーム61と移動フレーム64とを引張バネ66で連結して移動フレーム64を下向きに付勢し、テンションローラー65を回転させるモーター7を移動フレーム64に取り付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メダル遊技設備で使用するメダルを搬送するためのメダル搬送ベルトコンベヤにおいて、そのベルトの張力を調整する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機島においては、メダル遊技機とメダル貸し機にメダルを供給する手段としてベルトコンベヤが一般的に使用されている。ベルトコンベヤは、ベルトに適度な張力を与えてローラーに圧接させ、駆動時にスリップしないようにしているが、長期間使用しているとベルトが徐々に伸びてスリップしやすくなるから、張力を定期的に調整する必要がある。
【0003】
この張力を自動的に調整するためのベルト緊張装置として、例えば特許文献1に開示されている技術がある。この技術は、ベルトの復路を下方へループ状に引き出してテンションローラーに張架し、そのテンションローラーを圧縮バネで張力が作用する方向へ付勢した構造を特徴としている。この技術によれば、ベルトが伸びた分だけ圧縮バネが復元し、一定の張力が常に作用して緊張を保持できる、というものである。
【0004】
ところで、長期間使用して圧縮バネが圧縮前の状態に復元すると、その後ベルトがさらに伸びても復元力が無いから緊張できず、ベルトの交換が必要になる。しかし、前記技術のベルト緊張装置は、ベルトコンベヤの下方空間を広く占有する構造であるから、遊技機島のレイアウトによってはメダル遊技機やメダル貸し機と干渉して設置できないことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−215882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、設置場所の制約が少ない構造にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) メダル遊技設備で使用するメダルを搬送するためのメダル搬送ベルトコンベヤにおいて、そのベルトの張力をメダル搬送ベルトコンベヤの中間位置で調整するベルト緊張装置であって、前記メダル搬送ベルトコンベヤを支持するコンベヤフレームの左右側面それぞれに縦向きのガイドフレームを搬送方向の前後に所定間隔をおいて取り付け、その前後のガイドフレームそれぞれに補助ローラーをベルトの復路の下側位置で軸支し、前後のガイドフレーム間の位置にテンションローラーを軸支した移動フレームを上下動自在に配置し、ベルトの復路を前後の補助ローラー間から下方へ引き出してテンションローラーに張架し、ガイドフレームと移動フレームとの間に移動フレームを押し下げるバネを設けたことを特徴とする、メダル搬送ベルトコンベヤのベルト緊張装置
2) テンションローラーを回転させるモーターを移動フレームに取り付けた、前記1)記載のメダル搬送ベルトコンベヤのベルト緊張装置
3) メダル遊技機間又はメダル貸し機間あるいはメダル遊技機とメダル貸し機との間に間隙を設け、その間隙に位置するように前記1)又は2)記載のベルト緊張装置を取り付けた、メダル遊技設備
4) 前記1)又は2)記載のベルト緊張装置を取り付けたメダル搬送ベルトコンベヤを並設された遊技機島間に架設し、そのベルト緊張装置の遊技機島間の中間位置に配置した、メダル遊技設備
5) 前記1)又は2)記載のベルト緊張装置を取り付けた複数のメダル搬送ベルトコンベヤを遊技機島間に連設し、そのベルト緊張装置を遊技機島の直上位置に配置した、メダル遊技設備
6) メダル搬送ベルトコンベヤを駆動するモーターを前後いずれかのローラーの位置又はベルト緊張装置の位置に設けた、前記3)〜5)いずれか記載のメダル遊技設備
にある。
【発明の効果】
【0008】
本発明の前記1)記載の構成によれば、移動フレームがそれ自身とテンションローラーの自重及び引張バネの引張り力でガイドフレームに沿って下がり、テンションローラーがベルトの復路を押し下げて緊張する。使用中にベルトが伸びると、その分だけ移動フレームが下がって緊張し続ける。このように、移動フレームが縦方向に移行する構造であるから、ベルトコンベヤの下方空間を広く占有することがなく、従来技術と比較して狭い場所でも設置しやすいものとなる。
【0009】
本発明の前記2)記載の構成によれば、テンションローラーを駆動ローラーとすることができ、しかもモーターの自重が加わることで、より強い力で緊張することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例の遊技機島の説明図である。
【図2】実施例のベルト緊張装置の側面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】実施例のベルトの緊張を示す説明図である。
【図7】実施例の他の例のベルト緊張装置の側面図である。
【図8】実施例の他の例の遊技機島の説明図である。
【図9】実施例の他の例の遊技機島の説明図である。
【図10】実施例の他の例の遊技機島の説明図である。
【図11】実施例の他の例の遊技機島の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態を実施例と図面に基づいて具体的に説明する。
【実施例】
【0012】
図1は実施例の遊技機島の説明図、図2は実施例のベルト緊張装置の側面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は図3のA−A線断面図、図5は図4のA−A線断面図、図6は実施例のベルトの緊張を示す説明図である。
【0013】
図中、1はメダル遊技機、2はメダル貸し機、3はメダル搬送ベルトコンベヤ、31はコンベヤフレーム、32はベルト、4はメダル供給装置、5はメダル回収ベルトコンベヤ、6はベルト緊張装置、61はガイドフレーム、62は引掛部材、62aは引掛穴、63は補助ローラー、64は移動フレーム、65はテンションローラー、66は引張バネ、7はモーター、71は取付台、72,73はスプロケット、74はチェーン、Aは遊技機島である。
【0014】
本実施例の遊技機島Aは、図1に示すように、間隙をおいて隣設したメダル遊技機1及びメダル貸し機2と、これらにメダルを搬送するメダル搬送ベルトコンベヤ3と、メダル搬送ベルトコンベヤ3にメダルを供給するメダル供給装置4と、メダル遊技機1で使用されたメダルをメダル供給装置4に回収するメダル回収ベルトコンベヤ5とで構成している。ベルト緊張装置6は、メダル搬送ベルトコンベヤ3のメダル遊技機1とメダル貸し機2の間の間隙位置、及びメダル回収ベルトコンベヤ5の途中位置に取り付けている。
【0015】
ベルト緊張装置6は、図2〜5に示すように、コンベヤフレーム31の左右側面それぞれに縦向きのガイドフレーム61を搬送方向の前後に所定間隔をおいて下方へ伸びるように取り付け、そのガイドフレーム61の下部に引張バネ66を引っ掛けるための引掛穴62aを四隅に備えた引掛部材62を取り付け、前後のガイドフレーム61それぞれに補助ローラー63をベルト32の復路の下側位置で回転自在に軸支している。
【0016】
前後のガイドフレーム61間の位置には移動フレーム64を縦向きに配置し、その移動フレーム64でテンションローラー65を回転自在に軸支し、ベルト32の復路の途中を前後の補助ローラー63間から下方へ引き出してテンションローラー65に張架している。移動フレーム64の上部には前記と同じ構造である別の引掛部材62を取り付け、その上下の引掛部材62の引掛穴62aに引張バネ66の上下端を引っ掛けて連結している。
【0017】
モーター7は、取付台71を介して上側の引掛部材62に取り付け、そのモーター7の出力軸に設けたスプロケット72とテンションローラー65の軸に設けたスプロケット73の間にチェーン74を張架している。
【0018】
この構造により、図6(a)に示すように、移動フレーム64はそれ自身とテンションローラー65とモーター7の自重及び引張バネ66の引張り力でガイドフレーム61に沿って若干下がり、テンションローラー65がベルト32の復路を押し下げて緊張する。その後、使用中にベルト32が徐々に伸びると、その分だけ移動フレーム64が自然に下がり、一定の張力でベルト32を緊張し続ける。モーター7は移動フレーム64に取り付けているから、移動フレーム64が上下動してもテンションローラー65とモーター7の間隔は変化せず、駆動力の伝達に影響はない。
【0019】
ベルト32がさらに伸びて移動フレーム64が下がり続けると、図6(b)に示すように、いずれは上側の引掛部材62がコンベヤフレーム31に接触するか又は移動フレーム64が下側の引掛部材62に接触してテンションローラー65がベルト32を押し下げられなくなる。この場合は、ベルト32がこれ以上に伸びても緊張できないから、ベルト32の交換が必要となる。
【0020】
移動フレーム64を持ち上げると、テンションローラー65の位置が上方へ移行してベルト32が大きく緩む。その緩んだベルト32を引き上げて新しいベルト32と交換するか、又はベルト32を伸びた分だけ切り取って両端部を接続する。交換後は、図6(a)に示すように、移動フレーム64がそれ自身とテンションローラー65とモーター7の自重及び引張バネ66の引張り力でガイドフレーム61に沿って若干下がり、テンションローラー65がベルト32を押し下げて緊張する。
【0021】
なお、張力が作用している状態であっても、何らかのトラブルでベルト32が断裂し、新しいベルト32に交換するか又は断裂した部分を再接続する時にも、前記と同様にして作業が可能である。本実施例ではメダル搬送ベルトコンベヤ3に取り付けたベルト緊張装置6について説明したが、メダル回収ベルトコンベヤ5に取り付けたベルト緊張装置6も構成及び作用効果は同じである。
【0022】
図7に示すのは、本実施例のベルト緊張装置からモーターを取り外して従動のテンションローラーとした実施例の他の例である。図7は実施例の他の例のベルト緊張装置の側面図である。
【0023】
この例では、図7に示すように、上側の引掛部材62からモーター7と取付台71を取り外し、モーター7はメダル搬送ベルトコンベヤ3の前後いずれかのローラー(図示せず)の位置に取り付けて駆動するようにしている。この例では、移動フレーム64が軽量になるから、比較的距離が短いメダル搬送ベルトコンベヤ3など、大きな張力を必要としない場合に用いられる。一方、この方法でベルト32の張力が不足する場合は、上側の引掛部材62に必要重量の重りを設置するか、又は引張力がより強い引張バネ66に交換する。その他、符号、構成、作用効果は実施例と同じである。
【0024】
図8〜11に示すのは、隣接する遊技機島間でメダルを搬送するメダル搬送ベルトコンベヤに本実施例のメダル緊張装置を取り付けた例である。図8〜11は実施例の他の例の遊技機島の説明図である。
【0025】
図8に示す例は、並設された遊技機島A間にベルト緊張装置6を取り付けたメダル搬送ベルトコンベヤ3を架設し、そのベルト緊張装置6を遊技機島A間の中間位置に配置し、モーター7はベルト緊張装置6に取り付けて駆動するようにしている。図9に示す例は、図8の例において、モーター7をエンドローラー側に取り付けて駆動するようにしている。
【0026】
図10に示す例は、並設された遊技機島A間にベルト緊張装置6を取り付けたメダル搬送ベルトコンベヤ3を架設し、そのベルト緊張装置6を遊技機島Aの直上位置に配置し、モーター7はベルト緊張装置6に取り付けて駆動するようにしている。図11に示す例は、図10の例において、モーター7をエンドローラー側に取り付けて駆動するようにしている。その他、符号、構成、作用効果は実施例と同じである。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明の技術は、主としてメダル遊技設備に利用されるが、汎用のベルトコンベヤにも応用できる。
【符号の説明】
【0028】
1 メダル遊技機
2 メダル貸し機
3 メダル搬送ベルトコンベヤ
31 コンベヤフレーム
32 ベルト
4 メダル供給装置
5 メダル回収ベルトコンベヤ
6 ベルト緊張装置
61 ガイドフレーム
62 引掛部材
62a 引掛穴
63 補助ローラー
64 移動フレーム
65 テンションローラー
66 引張バネ
7 モーター
71 取付台
72,73 スプロケット
74 チェーン
A 遊技機島
【技術分野】
【0001】
本発明は、メダル遊技設備で使用するメダルを搬送するためのメダル搬送ベルトコンベヤにおいて、そのベルトの張力を調整する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機島においては、メダル遊技機とメダル貸し機にメダルを供給する手段としてベルトコンベヤが一般的に使用されている。ベルトコンベヤは、ベルトに適度な張力を与えてローラーに圧接させ、駆動時にスリップしないようにしているが、長期間使用しているとベルトが徐々に伸びてスリップしやすくなるから、張力を定期的に調整する必要がある。
【0003】
この張力を自動的に調整するためのベルト緊張装置として、例えば特許文献1に開示されている技術がある。この技術は、ベルトの復路を下方へループ状に引き出してテンションローラーに張架し、そのテンションローラーを圧縮バネで張力が作用する方向へ付勢した構造を特徴としている。この技術によれば、ベルトが伸びた分だけ圧縮バネが復元し、一定の張力が常に作用して緊張を保持できる、というものである。
【0004】
ところで、長期間使用して圧縮バネが圧縮前の状態に復元すると、その後ベルトがさらに伸びても復元力が無いから緊張できず、ベルトの交換が必要になる。しかし、前記技術のベルト緊張装置は、ベルトコンベヤの下方空間を広く占有する構造であるから、遊技機島のレイアウトによってはメダル遊技機やメダル貸し機と干渉して設置できないことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−215882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、設置場所の制約が少ない構造にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) メダル遊技設備で使用するメダルを搬送するためのメダル搬送ベルトコンベヤにおいて、そのベルトの張力をメダル搬送ベルトコンベヤの中間位置で調整するベルト緊張装置であって、前記メダル搬送ベルトコンベヤを支持するコンベヤフレームの左右側面それぞれに縦向きのガイドフレームを搬送方向の前後に所定間隔をおいて取り付け、その前後のガイドフレームそれぞれに補助ローラーをベルトの復路の下側位置で軸支し、前後のガイドフレーム間の位置にテンションローラーを軸支した移動フレームを上下動自在に配置し、ベルトの復路を前後の補助ローラー間から下方へ引き出してテンションローラーに張架し、ガイドフレームと移動フレームとの間に移動フレームを押し下げるバネを設けたことを特徴とする、メダル搬送ベルトコンベヤのベルト緊張装置
2) テンションローラーを回転させるモーターを移動フレームに取り付けた、前記1)記載のメダル搬送ベルトコンベヤのベルト緊張装置
3) メダル遊技機間又はメダル貸し機間あるいはメダル遊技機とメダル貸し機との間に間隙を設け、その間隙に位置するように前記1)又は2)記載のベルト緊張装置を取り付けた、メダル遊技設備
4) 前記1)又は2)記載のベルト緊張装置を取り付けたメダル搬送ベルトコンベヤを並設された遊技機島間に架設し、そのベルト緊張装置の遊技機島間の中間位置に配置した、メダル遊技設備
5) 前記1)又は2)記載のベルト緊張装置を取り付けた複数のメダル搬送ベルトコンベヤを遊技機島間に連設し、そのベルト緊張装置を遊技機島の直上位置に配置した、メダル遊技設備
6) メダル搬送ベルトコンベヤを駆動するモーターを前後いずれかのローラーの位置又はベルト緊張装置の位置に設けた、前記3)〜5)いずれか記載のメダル遊技設備
にある。
【発明の効果】
【0008】
本発明の前記1)記載の構成によれば、移動フレームがそれ自身とテンションローラーの自重及び引張バネの引張り力でガイドフレームに沿って下がり、テンションローラーがベルトの復路を押し下げて緊張する。使用中にベルトが伸びると、その分だけ移動フレームが下がって緊張し続ける。このように、移動フレームが縦方向に移行する構造であるから、ベルトコンベヤの下方空間を広く占有することがなく、従来技術と比較して狭い場所でも設置しやすいものとなる。
【0009】
本発明の前記2)記載の構成によれば、テンションローラーを駆動ローラーとすることができ、しかもモーターの自重が加わることで、より強い力で緊張することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例の遊技機島の説明図である。
【図2】実施例のベルト緊張装置の側面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】実施例のベルトの緊張を示す説明図である。
【図7】実施例の他の例のベルト緊張装置の側面図である。
【図8】実施例の他の例の遊技機島の説明図である。
【図9】実施例の他の例の遊技機島の説明図である。
【図10】実施例の他の例の遊技機島の説明図である。
【図11】実施例の他の例の遊技機島の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態を実施例と図面に基づいて具体的に説明する。
【実施例】
【0012】
図1は実施例の遊技機島の説明図、図2は実施例のベルト緊張装置の側面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は図3のA−A線断面図、図5は図4のA−A線断面図、図6は実施例のベルトの緊張を示す説明図である。
【0013】
図中、1はメダル遊技機、2はメダル貸し機、3はメダル搬送ベルトコンベヤ、31はコンベヤフレーム、32はベルト、4はメダル供給装置、5はメダル回収ベルトコンベヤ、6はベルト緊張装置、61はガイドフレーム、62は引掛部材、62aは引掛穴、63は補助ローラー、64は移動フレーム、65はテンションローラー、66は引張バネ、7はモーター、71は取付台、72,73はスプロケット、74はチェーン、Aは遊技機島である。
【0014】
本実施例の遊技機島Aは、図1に示すように、間隙をおいて隣設したメダル遊技機1及びメダル貸し機2と、これらにメダルを搬送するメダル搬送ベルトコンベヤ3と、メダル搬送ベルトコンベヤ3にメダルを供給するメダル供給装置4と、メダル遊技機1で使用されたメダルをメダル供給装置4に回収するメダル回収ベルトコンベヤ5とで構成している。ベルト緊張装置6は、メダル搬送ベルトコンベヤ3のメダル遊技機1とメダル貸し機2の間の間隙位置、及びメダル回収ベルトコンベヤ5の途中位置に取り付けている。
【0015】
ベルト緊張装置6は、図2〜5に示すように、コンベヤフレーム31の左右側面それぞれに縦向きのガイドフレーム61を搬送方向の前後に所定間隔をおいて下方へ伸びるように取り付け、そのガイドフレーム61の下部に引張バネ66を引っ掛けるための引掛穴62aを四隅に備えた引掛部材62を取り付け、前後のガイドフレーム61それぞれに補助ローラー63をベルト32の復路の下側位置で回転自在に軸支している。
【0016】
前後のガイドフレーム61間の位置には移動フレーム64を縦向きに配置し、その移動フレーム64でテンションローラー65を回転自在に軸支し、ベルト32の復路の途中を前後の補助ローラー63間から下方へ引き出してテンションローラー65に張架している。移動フレーム64の上部には前記と同じ構造である別の引掛部材62を取り付け、その上下の引掛部材62の引掛穴62aに引張バネ66の上下端を引っ掛けて連結している。
【0017】
モーター7は、取付台71を介して上側の引掛部材62に取り付け、そのモーター7の出力軸に設けたスプロケット72とテンションローラー65の軸に設けたスプロケット73の間にチェーン74を張架している。
【0018】
この構造により、図6(a)に示すように、移動フレーム64はそれ自身とテンションローラー65とモーター7の自重及び引張バネ66の引張り力でガイドフレーム61に沿って若干下がり、テンションローラー65がベルト32の復路を押し下げて緊張する。その後、使用中にベルト32が徐々に伸びると、その分だけ移動フレーム64が自然に下がり、一定の張力でベルト32を緊張し続ける。モーター7は移動フレーム64に取り付けているから、移動フレーム64が上下動してもテンションローラー65とモーター7の間隔は変化せず、駆動力の伝達に影響はない。
【0019】
ベルト32がさらに伸びて移動フレーム64が下がり続けると、図6(b)に示すように、いずれは上側の引掛部材62がコンベヤフレーム31に接触するか又は移動フレーム64が下側の引掛部材62に接触してテンションローラー65がベルト32を押し下げられなくなる。この場合は、ベルト32がこれ以上に伸びても緊張できないから、ベルト32の交換が必要となる。
【0020】
移動フレーム64を持ち上げると、テンションローラー65の位置が上方へ移行してベルト32が大きく緩む。その緩んだベルト32を引き上げて新しいベルト32と交換するか、又はベルト32を伸びた分だけ切り取って両端部を接続する。交換後は、図6(a)に示すように、移動フレーム64がそれ自身とテンションローラー65とモーター7の自重及び引張バネ66の引張り力でガイドフレーム61に沿って若干下がり、テンションローラー65がベルト32を押し下げて緊張する。
【0021】
なお、張力が作用している状態であっても、何らかのトラブルでベルト32が断裂し、新しいベルト32に交換するか又は断裂した部分を再接続する時にも、前記と同様にして作業が可能である。本実施例ではメダル搬送ベルトコンベヤ3に取り付けたベルト緊張装置6について説明したが、メダル回収ベルトコンベヤ5に取り付けたベルト緊張装置6も構成及び作用効果は同じである。
【0022】
図7に示すのは、本実施例のベルト緊張装置からモーターを取り外して従動のテンションローラーとした実施例の他の例である。図7は実施例の他の例のベルト緊張装置の側面図である。
【0023】
この例では、図7に示すように、上側の引掛部材62からモーター7と取付台71を取り外し、モーター7はメダル搬送ベルトコンベヤ3の前後いずれかのローラー(図示せず)の位置に取り付けて駆動するようにしている。この例では、移動フレーム64が軽量になるから、比較的距離が短いメダル搬送ベルトコンベヤ3など、大きな張力を必要としない場合に用いられる。一方、この方法でベルト32の張力が不足する場合は、上側の引掛部材62に必要重量の重りを設置するか、又は引張力がより強い引張バネ66に交換する。その他、符号、構成、作用効果は実施例と同じである。
【0024】
図8〜11に示すのは、隣接する遊技機島間でメダルを搬送するメダル搬送ベルトコンベヤに本実施例のメダル緊張装置を取り付けた例である。図8〜11は実施例の他の例の遊技機島の説明図である。
【0025】
図8に示す例は、並設された遊技機島A間にベルト緊張装置6を取り付けたメダル搬送ベルトコンベヤ3を架設し、そのベルト緊張装置6を遊技機島A間の中間位置に配置し、モーター7はベルト緊張装置6に取り付けて駆動するようにしている。図9に示す例は、図8の例において、モーター7をエンドローラー側に取り付けて駆動するようにしている。
【0026】
図10に示す例は、並設された遊技機島A間にベルト緊張装置6を取り付けたメダル搬送ベルトコンベヤ3を架設し、そのベルト緊張装置6を遊技機島Aの直上位置に配置し、モーター7はベルト緊張装置6に取り付けて駆動するようにしている。図11に示す例は、図10の例において、モーター7をエンドローラー側に取り付けて駆動するようにしている。その他、符号、構成、作用効果は実施例と同じである。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明の技術は、主としてメダル遊技設備に利用されるが、汎用のベルトコンベヤにも応用できる。
【符号の説明】
【0028】
1 メダル遊技機
2 メダル貸し機
3 メダル搬送ベルトコンベヤ
31 コンベヤフレーム
32 ベルト
4 メダル供給装置
5 メダル回収ベルトコンベヤ
6 ベルト緊張装置
61 ガイドフレーム
62 引掛部材
62a 引掛穴
63 補助ローラー
64 移動フレーム
65 テンションローラー
66 引張バネ
7 モーター
71 取付台
72,73 スプロケット
74 チェーン
A 遊技機島
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メダル遊技設備で使用するメダルを搬送するためのメダル搬送ベルトコンベヤにおいて、そのベルトの張力をメダル搬送ベルトコンベヤの中間位置で調整するベルト緊張装置であって、前記メダル搬送ベルトコンベヤを支持するコンベヤフレームの左右側面それぞれに縦向きのガイドフレームを搬送方向の前後に所定間隔をおいて取り付け、その前後のガイドフレームそれぞれに補助ローラーをベルトの復路の下側位置で軸支し、前後のガイドフレーム間の位置にテンションローラーを軸支した移動フレームを上下動自在に配置し、ベルトの復路を前後の補助ローラー間から下方へ引き出してテンションローラーに張架し、ガイドフレームと移動フレームとの間に移動フレームを押し下げるバネを設けたことを特徴とする、メダル搬送ベルトコンベヤのベルト緊張装置。
【請求項2】
テンションローラーを回転させるモーターを移動フレームに取り付けた、請求項1記載のメダル搬送ベルトコンベヤのベルト緊張装置。
【請求項3】
メダル遊技機間又はメダル貸し機間あるいはメダル遊技機とメダル貸し機との間に間隙を設け、その間隙に位置するように請求項1又は2記載のベルト緊張装置を取り付けた、メダル遊技設備。
【請求項4】
請求項1又は2記載のベルト緊張装置を取り付けたメダル搬送ベルトコンベヤを並設された遊技機島間に架設し、そのベルト緊張装置を遊技機島間の中間位置に配置した、メダル遊技設備。
【請求項5】
請求項1又は2記載のベルト緊張装置を取り付けた複数のメダル搬送ベルトコンベヤを遊技機島間に連設し、そのベルト緊張装置を遊技機島の直上位置に配置した、メダル遊技設備。
【請求項6】
メダル搬送ベルトコンベヤを駆動するモーターを前後いずれかのローラーの位置又はベルト緊張装置の位置に設けた、請求項3〜5いずれか記載のメダル遊技設備。
【請求項1】
メダル遊技設備で使用するメダルを搬送するためのメダル搬送ベルトコンベヤにおいて、そのベルトの張力をメダル搬送ベルトコンベヤの中間位置で調整するベルト緊張装置であって、前記メダル搬送ベルトコンベヤを支持するコンベヤフレームの左右側面それぞれに縦向きのガイドフレームを搬送方向の前後に所定間隔をおいて取り付け、その前後のガイドフレームそれぞれに補助ローラーをベルトの復路の下側位置で軸支し、前後のガイドフレーム間の位置にテンションローラーを軸支した移動フレームを上下動自在に配置し、ベルトの復路を前後の補助ローラー間から下方へ引き出してテンションローラーに張架し、ガイドフレームと移動フレームとの間に移動フレームを押し下げるバネを設けたことを特徴とする、メダル搬送ベルトコンベヤのベルト緊張装置。
【請求項2】
テンションローラーを回転させるモーターを移動フレームに取り付けた、請求項1記載のメダル搬送ベルトコンベヤのベルト緊張装置。
【請求項3】
メダル遊技機間又はメダル貸し機間あるいはメダル遊技機とメダル貸し機との間に間隙を設け、その間隙に位置するように請求項1又は2記載のベルト緊張装置を取り付けた、メダル遊技設備。
【請求項4】
請求項1又は2記載のベルト緊張装置を取り付けたメダル搬送ベルトコンベヤを並設された遊技機島間に架設し、そのベルト緊張装置を遊技機島間の中間位置に配置した、メダル遊技設備。
【請求項5】
請求項1又は2記載のベルト緊張装置を取り付けた複数のメダル搬送ベルトコンベヤを遊技機島間に連設し、そのベルト緊張装置を遊技機島の直上位置に配置した、メダル遊技設備。
【請求項6】
メダル搬送ベルトコンベヤを駆動するモーターを前後いずれかのローラーの位置又はベルト緊張装置の位置に設けた、請求項3〜5いずれか記載のメダル遊技設備。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−94372(P2013−94372A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239047(P2011−239047)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000108247)株式会社ジェッター (42)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000108247)株式会社ジェッター (42)
【Fターム(参考)】
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