説明

メッセージ処理装置及び方法

携帯型電子装置(10)上において受信メッセージを処理するための装置、方法及びシステム。上記携帯型電子装置(10)は、メッセージがモバイル機器(10)上のアプリケーション(14)に割り当てられたポート番号にアドレス指定されているかどうかに基づいて、モバイル機器(10)上においてメッセージの処理又はルーティングを行うメッセージ処理部(12)を備える。モバイル機器(10)上においてアプリケーション(14)に割り当てられたポートに対して上記宛先ポート番号がアドレス指定されていず、かつ、メッセージがリンクを含んでいる場合、メッセージはブラウザ(16)で自動的に開かれる。オプションとして、上記宛先ポート番号が或る範囲のポート番号の範囲内に存在すれば、あるいは、メッセージの受け手がメッセージを開く許可を要求した後であれば、上記リンクを開くことが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は一般に携帯型通信装置に関し、特に、携帯型通信装置による受信メッセージの処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機、メディアプレイヤ、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)及びその他のデバイスのような携帯型電子装置の人気がますます高まる一方である。複数の装置を持ち運ぶ必要がないように、携帯型電子装置は現在多岐にわたる機能を提供するように構成されている。例えば、通話の発信と受信とを行う用途に加えて、携帯電話機はまた、カメラ、ニュース及び情報にアクセスするためのインターネットブラウザ、オーディオビジュアルメディアプレイヤ、メッセージング装置(テキスト、オーディオ、視覚メッセージのうちの少なくともいずれかのメッセージ)、ゲーム用装置、個人用電子手帳等としても使用することができる。
【0003】
さらに、携帯型通信装置は、インターネットや別のネットワーク上でネットワークベースのアプリケーションにアクセスする能力を有することができる。例示のネットワークベースのアプリケーションには、電子メールサービス、インスタントメッセージング(IM)サービス、娯楽サービス、ニュース及び情報サービス、並びに、その他多くのサービスが含まれる。携帯型通信装置はネットワークベースのアプリケーションとの使用を意図したメッセージの送受信が可能である。一般に、このようなメッセージには、例えば、ハイパーリンクすなわちユニフォーム・リソース・ロケータ(「URL」とも呼ばれる)のようなリンクが含まれる。
【0004】
ネットワークベースのアプリケーション用として意図したメッセージをシンプルメッセージサービス(「SMS」)を用いて送信することも可能である。SMSメッセージは典型的にはメッセージ受信箱において受信される。このメッセージは、一般に、人間が読めるようになっているテキストを含み、受け手がメッセージの件名と、該メッセージが関係するアプリケーションタイプとを認知できるようになっている必要がある。しかし、このフォーマットはいくつかのネットワークベースのアプリケーションへのリンクには適していない場合がある。さらに、いったんSMSメッセージが受信箱へ向けて送られると、ユーザがこのメッセージを誤って別の装置へ転送してしまうような場合もある。このような誤転送は、このメッセージが特定のネットワークベースのアプリケーション用として意図した個人情報やプライベート情報を含んでいる場合もあるので望ましいことではない。ネットワークベースのアプリケーション用として意図したメッセージが受信箱へ向けて送られた後、アプリケーションの動作は自動停止する。その場合、ユーザはメッセージ中のリンクを手動で選択して、意図するアプリケーションを再開しなければならない。
【0005】
SMSメッセージは最大長160文字のキャラクタを有するメッセージである。このメッセージ内に含まれているリンクすなわちURLは、160というキャラクタ数制限を超えているかどうかをカウントする。従って、メッセージの中にリンクを含むことによって、個人化されたメッセージと、メッセージの受け手に対する指示との少なくともいずれかを提供するための空間量が制限されることになる。この長さ制限は、特に長いURLを含むメッセージの場合特に目立つものとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子装置についての消費者の悩みを改善するために、メッセージを処理するための改善された方法及び装置を求めるニーズが当技術分野において存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下さらに詳細に記載のように、メッセージを処理する装置及び方法が開示される。本発明の1つの側面によれば、モバイル機器を用いてメッセージを処理する方法は、宛先ポート番号を含むメッセージをモバイル機器上において受信するステップと、上記携帯電話機上のアプリケーションが上記宛先ポート番号に割り当てられているかどうかを判定するステップと、(i)アプリケーションが上記宛先ポート番号に割り当てられている場合には、上記アプリケーションと共に上記メッセージを開くステップと、(ii)アプリケーションが上記宛先ポート番号に割り当てられていない場合には、上記メッセージがリンクを含んでいるかどうかを判定するステップと、ブラウザで上記リンクを自動的に開くステップとを有する。
【0008】
本方法の別の側面によれば上記メッセージはSMSメッセージである。
【0009】
本方法の別の側面によれば上記リンクはURLである。
【0010】
別の側面によれば、本方法は、ブラウザで上記リンクを自動的に開く前に、URLにパラメータを追加するステップをさらに有する。
【0011】
別の側面によれば、本方法は、上記宛先ポート番号が或る範囲のポート番号の範囲内に存在するかどうかを判定するステップと、上記宛先ポート番号が或る範囲のポート番号の範囲内に存在し、かつ、上記メッセージがリンクを含んでいる場合には、ブラウザで上記メッセージを自動的に開くステップか、あるいは、上記宛先ポート番号が上記範囲のポート番号の範囲内に存在しない場合には、上記メッセージを上記メッセージ受信箱の中に入れるステップをさらに有する。
【0012】
本方法の別の側面によれば、上記宛先ポート番号が或る範囲のポート番号の範囲内に存在するかどうかを判定するステップは、上記宛先ポート番号が16000と16999の間のポート番号であるかどうかを判定するステップをさらに有する。
【0013】
別の側面によれば、本方法は、ブラウザで上記リンクを自動的に開く前に、許可を求めるプロンプトをユーザに示すステップをさらに有する。
【0014】
本方法の別の側面によれば、本方法は、上記メッセージの送り手に関係する情報を上記モバイル機器のディスプレイ上に表示するステップをさらに有する。
【0015】
本方法の別の側面によれば、上記リンクはネットワークベースのアプリケーションへのリンクである。
【0016】
本発明の別の側面によれば、モバイル機器が、メッセージで受信したデータの構文解析を行って、該データをメッセージ本体とメッセージヘッダとに変えるメッセージ構文解析ツールであって、該メッセージヘッダは宛先ポート番号を含むようになっているメッセージ構文解析ツールと、(i)上記アプリケーションが上記宛先ポート番号に割り当てられている場合には、上記メッセージをアプリケーションへ向けて送り、かつ、(ii)上記メッセージがリンクを含んでいるかどうかを判定するように構成され、さらに、アプリケーションが上記宛先ポート番号に割り当てられていない場合には、ブラウザでリンクを自動的に開くように構成されたメッセージコントローラとを備える。
【0017】
別の側面によれば上記メッセージはSMSである。
【0018】
別の側面によれば上記リンクはURLである。
【0019】
上記モバイル機器の別の側面によれば、上記メッセージコントローラは、上記メッセージがブラウザで自動的に開かれたことを示すためにURLにパラメータを追加するように構成される。
【0020】
上記モバイル機器の別の側面によれば、上記メッセージコントローラは、上記宛先ポート番号が或る範囲のポート番号の範囲内に存在し、かつ、上記メッセージがリンクを含んでいる場合には、ブラウザで上記メッセージを自動的に開くか、あるいは、上記宛先ポート番号が上記範囲のポート番号の範囲内に存在していない場合には、上記メッセージを上記メッセージ受信箱の中に入れるように構成される。
【0021】
上記モバイル機器の別の側面によれば、上記ポート番号の範囲はポート番号16000〜16999である。
【0022】
上記モバイル機器の別の側面によれば、上記メッセージコントローラは、上記リンクを自動的に開く前に、許可を求めるプロンプトをユーザに示すように構成される。
【0023】
別の側面によれば、上記モバイル機器はディスプレイをさらに備え、その場合、上記メッセージコントローラは、上記メッセージ本体の少なくとも一部を上記ディスプレイ上に表示するように構成される。
【0024】
上記モバイル機器の別の側面によれば、上記リンクはネットワークベースのアプリケーションへのリンクである。
【0025】
本発明の別の側面によれば、システムが、上記ネットワークベースのアプリケーションを含むアプリケーションサーバを備えた通信ネットワークと、ユーザ電子装置であって、メッセージを受信し、次いで、該メッセージを構文解析して、宛先ポート番号を含むメッセージヘッダと、メッセージ本体とに変えるように構成されたメッセージ構文解析ツール(60)と、上記モバイル機器において上記宛先ポート番号がアプリケーションに割り当てられているかどうかを判定するように構成されたメッセージコントローラ(62)であって、アプリケーションが上記宛先ポート番号に割り当てられている場合には、上記割り当てられたアプリケーションへ向けて上記メッセージを送るように構成されると共に、上記メッセージがネットワークベースのアプリケーションへのリンクを含んでいるかどうかを判定するように構成され、かつ、アプリケーションが上記宛先ポート番号に割り当てられていない場合には、ブラウザで上記リンクを開くように構成されたメッセージコントローラとを含むユーザ電子装置と、を備えたユーザ電子装置とを含む。
【0026】
上記システムの別の側面によれば、上記メッセージコントローラはさらに、上記宛先ポート番号がサードパーティのアプリケーションから得られたメッセージを示しているかどうかを判定するように、かつ、上記メッセージが上記範囲のポート番号の範囲内に存在すれば、ブラウザで上記メッセージを自動的に開くように構成される。
【0027】
以下の説明及び添付図面を参照するときこれらの特徴及び他の特徴は明らかになる。上記説明と図面において、本発明の原理を採用してもよいいくつかの方法を示すものとして本発明の特定の実施形態が詳細に開示されているが、本発明はこれに対応して範囲が限定されるものではないことを理解されたい。逆に、本発明は本明細書に添付の請求項の範囲に属するすべての変更、修正及び均等物を含むものである。
【0028】
本明細書で使用される場合、「含む(comprise)/(comprising)」という用語は、言及された特徴、数値、ステップ又は構成要素の存在を特定するために用いられるが、これら以外の特徴、数値、ステップ、構成要素、又はこれらのグループの存在又は追加を排除するものではないという点を強調しておく。
【0029】
1つの実施形態に関して説明と例示の少なくともいずれかが行われている特徴を、1以上の別の実施形態において、同じ方法で、あるいは、同様の方法で、又は、その他の実施形態の特徴と組み合わされた態様か、あるいは、その他の実施形態の特徴の代わりの態様かの少なくともいずれかの態様で利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の或る実施形態に従って使用される電子装置の例として携帯電話機の1つの実施形態を示す概略図である。
【図2】図1の携帯電話機の動作部を示す概略ブロック図である。
【図3】図1の携帯電話機のメッセージ処理部を示す概略ブロック図である。
【図4】通信システムの実施形態例を示す概略図である。
【図5】本発明の諸側面に従うアプリケーションサーバの実施形態例を示す概略図である。
【図6】本発明の諸側面に係る方法例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の諸側面に従う携帯電話機の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面を参照しながら以下実施形態について説明するが、以下を通して、同一の参照番号は同様の要素を参照するために使用される。これらの図は必ずしも縮尺どおりではないことは理解されよう。
【0032】
図1と図2を最初に参照すると、例示の携帯型電子装置10が示されている。本発明の諸側面によれば、電子装置10は、モバイル機器上においてメッセージの処理やルーティングを行うためのメッセージ処理部12により構成される。メッセージ処理部12は個々の着信メッセージを受信すると共に、このメッセージが特定のポート番号(「宛先ポート」又は「宛先ポート番号」とも呼ばれる)にアドレス指定されているかどうかの判定を行う。次いで、メッセージ処理部12は、宛先ポート番号が装置10上でアプリケーション14に割り当てられているかどうかの判定を行う。アプリケーション14が上記宛先ポートに割り当てられていれば、メッセージはこのアプリケーションへ向けられる、すなわち当該アプリケーションへルーティングされることになる。アプリケーションが宛先ポート番号に登録されていなければ、メッセージ処理部12は、メッセージが、例えばURLやハイパーリンクのようなリンクを含んでいるかどうかの判定を行う。このリンクは、ネットワークベースのアプリケーションにアクセスして、ネットワークベースのアプリケーションの利用が可能なウェブページにリンクすることができる。
【0033】
メッセージがリンクを含んでいる場合、このリンクはブラウザ16で自動的に開かれる。次いで、ユーザは、上記ネットワークベースのアプリケーションをダウンロードして、インストールするか、ブラウザ16を通じて上記アプリケーションを利用するようにしてもよい。メッセージ処理部12は、ネットワークベースのアプリケーションに宛先ポートを割り当て、それによってこの宛先ポートにアドレス指定される将来のメッセージが、上記ネットワークベースのアプリケーションへ向けて自動的に送られるか、上記ネットワークベースのアプリケーションと共に開かれるようになる。メッセージがリンクを含んでいなければ、メッセージはメッセージ受信箱の中に入れられる。
【0034】
メッセージ処理部12についての追加の詳細事項及び動作について以下さらに詳細に説明する。メッセージ処理部12は、電子装置10内の制御回路に常駐する実行可能コードとして具現化され、かつ、該制御回路により実行されてもよい。1つの実施形態では、メッセージ処理部12は、コンピュータ又はコンピュータ可読媒体に格納されたプログラムであってもよい。メッセージ処理部12はスタンドアロン型ソフトウェアアプリケーションであってもよいし、あるいは、電子装置10に関係する追加タスクを実行するソフトウェアアプリケーションの一部を形成してもよい。以下に説明するように、メッセージ処理部12は、メモリ18とファームウェアとの少なくともいずれかの中に格納されてもよい。
【0035】
例示の実施形態の電子装置は携帯電話機であり、携帯電話機又は携帯通信装置10とも呼ばれる。携帯電話機10は「レンガ」又は「ブロック」フォームファクタハウジングを備えたものとして示されてはいるが、(「シェル型」ハウジングのような)「フリップオープン型」フォームファクタ又は(「スライダ型」ハウジングのような)スライド型フォームファクタのような別のハウジングタイプを利用してもよいことは理解できよう。
【0036】
携帯電話機10はディスプレイ20を備えてもよい。携帯電話機10の種々の機能をユーザが利用できるようにするグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を介して、ディスプレイ20は動作状態、時刻、電話番号、コンタクト情報、種々のナビゲーションメニュー等のような情報をユーザに表示する。また、ディスプレイ20を用いて、携帯電話機10が受信したコンテンツと、携帯電話機10のメモリ18(図2)から取り出したコンテンツの少なくともいずれかのコンテンツを視覚的に表示してもよい。ディスプレイ20を用いて、写真、インターネットコンテンツ、テキストメッセージ、ユーザプロンプト等のような、画像、ビデオ及び他のグラフィックをユーザに提示してもよい。
【0037】
キーパッド21が種々のユーザ入力操作を提供する。例えば、キーパッド21は、一般に電話番号、電話リスト、コンタクト情報、注釈等のような英数字情報の入力を可能にする英数字キーを備える。さらに、キーパッド21は通常、呼の起動、又は、呼への応答を行うための「呼送信」キー、及び、呼の終了を行うための「呼終了」キー、又は呼の「停止」キーのような特別の機能キーを備えることも可能である。また、特別のファンクションキーが、ディスプレイ20に表示されるメニューを通じてナビゲーションを容易に行うためのメニューナビゲーションキーと選択キーとを備えている場合もある。例えば、ユーザからの方向入力を受け付けるためのポインティングデバイスとナビゲーションキーの少なくともいずれかが設けられている場合もある。特別の機能キーが、再生の開始、停止及び一時停止と、トラックのスキップ又は反復等を行うためのオーディオビジュアルコンテンツの再生キーを備えている場合もある。携帯電話機に関連付けられた他のキーが、音量キー、消音キー、電源オン/オフキー、ウェブブラウザ開始キー、カメラ・キー等を含む場合もある。ディスプレイ20に関連付けられたタッチスクリーンとしてキー又はキー様の機能を実装することも可能である。また、ソフトキー機能を実現するためにディスプレイ20及びキーパッド21を相互に連携して使用してもよい。
【0038】
携帯電話機10は、通常別の携帯電話機か陸線電話機である被呼/発呼装置との呼の確立と、信号の交換との少なくともいずれかを可能にする通話回路を備えている。この被呼/発呼装置は、別の電話機である必要はなく、インターネットウェブサーバ、コンテンツ提供サーバ等のような他の任意の装置であってもよい。呼は任意の好適な形をとることが可能である。例えば、呼はセルラ回線交換ネットワークを介して確立される従来方式の呼であってもよいし、あるいは、セルラネットワークのパケット交換機能を介して、若しくは、(IEEE802.11規格に基づくネットワーク等の)WiFi、(IEEE802.14規格に基づくネットワーク等の)WiMAX等のような他のパケット交換ネットワークを介して確立されるボイス・オーバ・インターネットプロトコル(VoIP)電話であってもよい。別例として、セルラネットワーク又は他のネットワークを介して確立されるテレビ電話がある。
【0039】
携帯電話機10は、テキストメッセージ(このテキストメッセージは通常シンプルなメッセージサービスを表す「SMS」と呼ばれることもある)、インスタントメッセージ、電子メールメッセージ、マルチメディアメッセージ(このマルチメディアメッセージは通常マルチメディアメッセージサービスを表す「MMS」と呼ばれることもある)、画像ファイル、ビデオファイル、オーディオファイル、着信音、ストリーミングオーディオ、ストリーミングビデオ、(ポッドキャストを含む)データフィード等のようなデータの送信と、受信と、処理とのうちの少なくともいずれかを行うように構成することができる。このようなデータの処理ステップには、メモリ18へのデータの格納ステップと、データとのユーザインタラクションを可能にするアプリケーションの実行ステップと、データに関連付けられたビデオと画像の少なくともいずれかのコンテンツの表示ステップと、データに関連付けられたオーディオサウンドの出力ステップ等とを含んでもよい。
【0040】
また、携帯電話機10は、ウェブベースのアプリケーション又はウェブアプリケーションとも呼ばれるネットワークベースのアプリケーションにアクセスするように構成されてもよく、これらネットワークベースのアプリケーションは、インターネット又は別のネットワーク接続を経由してブラウザ16を介してアクセスされる。ネットワークベースのアプリケーションは、HTML、Java(登録商標)、Java(登録商標)Script等のようなブラウザがサポートしている言語でコード化されてもよい。ネットワークベースのアプリケーションのなかには、ウェブメール、ウェブベースのインスタントメッセージング、オンラインオークション及びオンラインゲームを含むものもある。
【0041】
図2は携帯電話機10の機能ブロック図を表す図である。簡潔さを旨として、携帯電話機10の一般に従来通りのものである機能については本明細書ではこれ以上詳細には説明しない。携帯電話機10は、携帯電話機10の機能及び動作の制御全体を実行するように構成された主制御回路22を含む。制御回路22は、CPU、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサのような処理装置24を含むものであってもよい。処理装置24は、制御回路22内のメモリ(図示せず)と、メモリ18のような独立のメモリとの少なくともいずれかのメモリ内に格納されたコードを実行し、それによって携帯電話機10の動作の実行を意図するものである。メモリ18は、例えば、1以上のバッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、取り外し可能媒体、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、又は他の好適なデバイスであってもよい。
【0042】
処理装置24は、メッセージ処理部12及び他のアプリケーション14をモバイル機器10上において実現するコードを実行してもよい。携帯電話機10をプログラムして、メッセージ処理部12と関連付けられた論理機能を動作させると共に、この論理機能を実行する方法は、コンピュータプログラミングの当業者、及び、特に携帯電話機や他の電子装置用アプリケーションプログラムの当業者には明らかである。したがって、具体的なプログラミングコードに関する詳細については簡潔さを旨として省略した。また、メッセージ処理部12が本発明の好適な実施形態に従って処理装置24により実行される一方で、本発明の範囲から逸脱することなく、さらに、専用ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、これらの組み合わせを介してこのような機能を実行することも可能である。
【0043】
引き続き図1及び図2を参照すると、携帯電話機10は、無線回路28に結合されたアンテナ26を備えている。一般に行われているように、無線回路28はアンテナ26を介して信号の送受信を行う無線周波数送受信機を備えている。無線回路28は、移動通信システムにおいて動作するように構成してもよく、さらに、データコンテンツとオーディオビジュアルコンテンツの少なくともいずれかのコンテンツの送受信を行うために使用してもよい。移動無線ネットワークと放送ネットワークの少なくともいずれかのネットワークとインタラクションを行うための受信機のタイプには、例えば、GSM、CDMA、WCDMA、GPRS、WiFi、WiMax、DVB−H、ISDB−T等のみならず、これらの規格の上位バージョン等も含まれる。但しこれらのみに限定されるわけではない。
【0044】
携帯電話機10は、無線回路28により送信され/無線回路28から受信されるオーディオ信号の処理を行うサウンド信号処理回路30もさらに備える。一般に行われているように、携帯電話機10を介してユーザが聴いたり、話したりすることができるようにするスピーカ32及びマイク34がサウンド処理回路30と結合されている。
【0045】
無線回路28及びサウンド処理回路30は処理全体を実行できるように制御回路22と各々結合されている。ユーザに対して再生を行うために、制御回路22からサウンド信号処理回路30へオーディオデータを渡すことが可能である。このオーディオデータには、例えば、メモリ18により格納され、かつ、制御回路22により取り出されるオーディオファイルから得られるオーディオデータか、あるいは、移動無線サービスから得られるストリーミングオーディオデータの形等で受信されるオーディオデータが含まれてもよい。サウンド処理回路30は任意の適切なバッファ、デコーダ、増幅器等を含んでいてもよい。
【0046】
ディスプレイ20は、ビデオ処理回路36によって制御回路22と結合することが可能であり、ビデオ処理回路36は、ディスプレイ20の駆動に使用されるビデオ信号にビデオデータを変換する。ビデオ処理回路36は任意の適切なバッファ、デコーダ、ビデオデータプロセッサ等を含んでもよい。このビデオデータは、制御回路22により生成されたり、メモリ18内に格納済みのビデオファイルから取り出されたり、無線回路30が受信した着信ビデオデータストリームから導き出されたり、あるいは別の任意の好適な方法により取得されたりしてもよい。
【0047】
携帯電話機10は1以上のI/Oインタフェース38をさらに備えてもよい。I/Oインタフェース38は典型的携帯電話機用のI/Oインタフェースの形のものであってもよく、かつ、1以上の電気コネクタを含むものであってもよい。一般に行われているように、I/Oインタフェース38を用いて、携帯電話機10をバッテリ充電器に結合して、携帯電話機10の内部の電力供給装置(PSU)40のバッテリを充電するようにしてもよい。さらに、あるいは代替例において、I/Oインタフェース38は、携帯電話機10との有線インタフェースを備えた(個人用ハンズフリー(PHF)デバイス等の)ヘッドセットアセンブリと携帯電話機10とを接続する役割を果たすことができる。さらに、I/Oインタフェース38は、データ交換用データケーブルを介して携帯電話機10をパーソナルコンピュータや他の装置と接続する役割を果すことができる。携帯電話機10は、車両用電源アダプタや電気コンセントの電源アダプタに接続されているとき、I/Oインタフェース38を介して動作電力を受け取ることができる。
【0048】
また、携帯電話機10は、携帯電話機10の種々の構成要素を計時するための、制御回路22のようなシステムクロック42を備えてもよい。制御回路22は、通話時間の計時、タイムスタンプ及び日付スタンプのコンテンツの生成等のような計時機能を順次実行することができる。
【0049】
携帯電話機10はデジタル写真とデジタル動画の少なくともいずれかの撮影用カメラ44を備えてもよい。写真と動画の少なくともいずれかに対応する画像ファイルとビデオファイルの少なくともいずれかのファイルがメモリ18に格納されてもよい。携帯電話機10は、全地球測位システム(GPS)受信機、ガリレオ衛星システム受信機等のような位置データ受信機46を備えてもよい。
【0050】
また、携帯電話機10は、赤外線トランシーバと、(ブルートゥースインタフェース等の)RFインタフェースとの少なくともいずれかのようなローカル無線インタフェース48であって、アクセサリ、他の携帯無線端末、コンピュータ又は他の装置と通信を確立するための無線インタフェース48も備えてもよい。例えば、ヘッドセットアセンブリが、対応する無線インタフェースを備えている或る実施形態では、ローカル無線インタフェース48は、携帯電話機10を(パーソナルハンズフリー装置等の)ヘッドセットアセンブリと作動的に結合することができる。
【0051】
図3をさらに参照しながら、メッセージ処理部12についてさらに詳細に説明する。メッセージ処理部12は、メッセージ構文解析ツール60、メッセージコントローラ62、メッセージ受信箱64、及び送信部66を備える。制御回路22は、モバイル機器10が受信したSMSメッセージのようなメッセージをメッセージ処理部12へ、特にメッセージ構文解析ツール60へ向けて送る。
【0052】
メッセージ構文解析ツール60は、メッセージを受信し、次いで、該メッセージ内のデータの構文解析を行って、メッセージヘッダとメッセージペイロードとのような構成要素に上記データを変える。メッセージヘッダには、一般に、配信のために利用される情報(例えば宛先ポート、送信者情報等)が含まれている。メッセージペイロードには、例えば英数字キャラクタ又はテキスト、画像、URL等のメッセージ本体が一般に含まれている。メッセージ構文解析ツール60は、メッセージヘッダとメッセージペイロードとを含む構文解析済みメッセージをメッセージコントローラ62へ向けて送る。この例示の実施形態ではメッセージ構文解析ツールとして示されてはいるが、任意の通常の方法でメッセージの内容を決定できることは理解されよう。
【0053】
メッセージコントローラ62は、例えばモバイル機器10においてメッセージを任意の数の宛先へ向けて送ることによって、メッセージのルーティングを制御する。モバイル機器10上の宛先例には、装置10上のアプリケーション14、ネットワークベースのアプリケーション、ブラウザ16、メッセージ受信箱64等のうちのいずれかが含まれる。
【0054】
メッセージの宛先は、メッセージヘッダ内に含まれている情報に基づいてメッセージコントローラ62により決定される。モバイル機器上の或るプログラム又はアプリケーション14をモバイル機器10の特定のポート番号に割当てたり、登録したりすることも可能である。受信メッセージ用宛先ポートの決定後、メッセージコントローラ62は、このポート番号がモバイル機器10上のアプリケーション14に事前に割当て済みのものであるかどうかについて判定を行う。宛先ポートがアプリケーション14に事前に割当て済みのものであれば、メッセージは当該アプリケーションへ向けて送られる。宛先ポートがアプリケーションに割り当てられていなければ、メッセージコントローラ62は、メッセージを評価して、該メッセージがリンクを含んでいるかどうかについて判定を行うことになる。
【0055】
メッセージコントローラ62は、リンクを示す1以上のキャラクタを求めて、メッセージ内のデータのスキャニングを行ったり、該データの評価を別様に行ったりすることによって、メッセージがリンクを含んでいるかどうかの判定を行うことも可能である。1つの実施形態では、メッセージコントローラ62は、メッセージをスキャンし、かつ、リンクを表す英数字キャラクタの文字列を特定するためのテキスト認識ソフトウェアや別のスキャン用ソフトウェアを含んでいてもよい。例えば、メッセージコントローラ62は、URLの中に通常含まれているキャラクタ文字列(「http」、「.com」、「.net」、「://」等)や、ハイパーリンクを示す別のキャラクタ文字列を求めてメッセージをスキャンすることも可能である。
【0056】
メッセージコントローラ62によって、メッセージがリンクを含む旨が決定された場合、ブラウザ16でこのリンクは自動的に開かれてもよいし、あるいは、上記とは別に、メッセージコントローラ62は、ブラウザ16で上記リンクを開く許可を求めるプロンプトをユーザに示してもよい。また、メッセージコントローラ62は、確認コード、ログイン、パスワードのようなセキュリティクレデンシャル(信用情報)の入力をユーザに要求したり、安全上の問題についてユーザに質したりすることも可能である。さらに、メッセージコントローラ62は、メッセージの送り手と、リンクの宛先とを特定するための追加情報をユーザに提供することも可能である。例えば、このような情報は、送信者の氏名、電話番号や別のコンタクト情報、アプリケーションの名称、個人化されたメッセージ等を含むものであってもよい。
【0057】
メッセージがリンクを含んでいない場合、あるいはメッセージをブラウザ16で自動的に開くことをユーザがメッセージコントローラ62に許可しない場合、メッセージコントローラ62はメッセージ受信箱64の中へメッセージを入れる。次いで、モバイル機器10のユーザは、一般に行われているように、メッセージを開いて、受信箱64からこのメッセージを読み出すことができる。さらに、メッセージがリンクを含んでいる場合、ユーザはメッセージ受信箱64からこのリンクを手動で選択することができる。
【0058】
また、メッセージコントローラ62は、ポート番号に対するアプリケーションの割当てや登録を行うように構成される。例えば、メッセージがネットワークベースのアプリケーションへのリンクを含んでいる場合、メッセージコントローラ62は、ネットワークベースのアプリケーションに対する宛先ポートの登録や割当てを行うように動作することが可能となる。従って、当該ポートにアドレス指定された将来のメッセージはネットワークベースのアプリケーションへ自動的に向けられることになる。
【0059】
メッセージが宛先ポート番号を含んでいる場合、メッセージコントローラ62は、この宛先ポート番号が或る範囲のポート番号の範囲内に存在しているかどうかの判定を行うように構成されてもよい。メッセージコントローラ62は、この宛先ポート番号が上記範囲内に存在しているか否かに基づいて、メッセージを別様に管理することも可能である。このような構成は、2つの異なるアプリケーションに対する同じポート番号の割当てを回避したり、モバイル機器上の或るアプリケーションから、メッセージ中のリンクを経由して配信されたり、拡散されたりする新規のアプリケーションに対するポート番号の再割当てを回避したりするのに有利であると考えられる。
【0060】
例えば、サードパーティのアプリケーションがポート番号16000〜16999へメッセージを送信する場合がある。受信メッセージの宛先ポートが16000〜16999の範囲内に存在すれば、メッセージコントローラ62は、このメッセージがサードパーティのアプリケーション向けに意図したものであって、モバイル機器上にすでにインストール済みであると考えられるアプリケーション向けに意図したものではないことを認知することになる。次いで、上述したように、メッセージコントローラ62は上記受信メッセージがリンクを含んでいるかどうかの判定を行うことが可能となる。宛先ポートが16000〜16999の範囲内に存在しなければ、メッセージコントローラは、メッセージが新規のアプリケーション向けに意図したものではないと決定することができ、従って、リンクを求めてメッセージのスキャンを行う必要はなくなる。ポート番号が上記範囲内に存在しなければ、メッセージコントローラ62は受信メッセージをメッセージ受信箱64の中に入れることができる。16000〜16999のポート番号の範囲は本質的に例示の範囲であり、任意の範囲のポート番号の使用が可能であることは理解されよう。
【0061】
上述したように、ウェブアプリケーションへのリンクは、メッセージ受信箱64において受信することも可能であり、次いで、ブラウザ16でリンクを手動で選択し、開くことによってウェブアプリケーションへのリンクを開くことが可能となる。メッセージコントローラ62は、ブラウザ16で上記リンクを開く前に、自動的に開かれたリンクと、このリンクにパラメータを追加することによってユーザが手動で選択して、開いたリンクとを区別することも可能である。例えば、メッセージ中のリンクが“http://somewhere.com/downloadApp”であれば、このリンクを“http://somewhere.com/downloadApp?redirected=1”にするために、メッセージにパラメータを追加してもよい。このようなパラメータは、メッセージが、自動的に開かれたのではなく、手動で選択されてから開かれたものである旨をサーバに示すものである。
【0062】
一般に行われているように、メッセージコントローラ62と送信部66とは結合されて、モバイル機器10からのメッセージ送信を制御するようになっている。送信部66は別のモバイル機器に対する、メッセージ(SMSメッセージを含む)のアドレス指定に関係する機能を備えることも可能である。例えば、送信部66は、メッセージの送信前に、宛先ポート番号などを含むヘッダ情報をメッセージに追加することができる。
【0063】
図5をさらに参照すると、携帯電話機10は、通信システム70の一部として動作するように構成されてもよい。システム70は、携帯電話機10により発信され、かつ、携帯電話機10を受信先とする呼を管理し、データを携帯電話機10へ送信し、さらに、任意の別のサポート機能を実行するための通信サーバ74(又は複数のサーバ)を備えた通信ネットワーク72を含むことも可能である。
【0064】
アプリケーションサーバ74は、通信ネットワーク70と結合された電子装置(例えば電子装置10、80等)により利用可能な情報を提供するように動作可能であると共に、例えば、ネットワークベースのアプリケーション、ウェブベースのアプリケーション等をホストしたり、提供したりすることも可能である。さらに、アプリケーションサーバ74を1以上の別のサーバと組み合わせて、本願に記載の機能を提供することも可能である。
【0065】
図4をさらに参照すると、アプリケーションサーバ74は、1以上のアプリケーションに関連付けられたファイルを格納するためのアプリケーションデータベース82を備えてもよい。例えば、アプリケーションが娯楽アプリケーションであれば、このデータベースは種々のメディアファイルを含むことができる。あるいは、上記アプリケーションが電子メールメッセージサービスとインスタントメッセージングサービスの少なくともいずれかのサービスであれば、上記データベースは、ユーザ用の格納装置ファシリティを提供したり、メッセージ処理に関連して実行されるコードを提供したりすることも可能である。同様の方法で別のアプリケーションを別のデータベースタイプに関連付けてもよい。また、上記アプリケーションサーバは、アプリケーションが要求するようなデータファイル及び情報をユーザへ送信するためのデータストリーマ84を備えてもよい。また、このアプリケーションサーバは、該サーバの種々の機能の実行と調整とを行うためのコントローラ86も備えてもよい。
【0066】
図4を再度参照すると、通信ネットワークは、当技術分野で周知のように、通信ネットワーク72においてモバイル機器10、80のユーザ間で送信されるSMSメッセージを処理するためのショートメッセージサービスセンタ78(「SMSC78」とも呼ばれる)も備える。SMSC78は、通信ネットワーク72上において、装置10、80に対する、テキストメッセージのルーティングと配信とを行う。
【0067】
通信サーバ74、アプリケーションサーバ76及びSMSC78は送信媒体を介して携帯電話機10と通信を行う。この送信媒体は、例えば、(セルタワー等の)通信タワー、別の携帯電話機、無線アクセスポイント、衛星等を備えた任意の適切な装置又はアセンブリであってもよい。ネットワークの複数の部分は無線送信経路を備えていてもよい。ネットワーク70は、複数の携帯電話機10及び別のタイプのエンドユーザ装置の通信活動をサポートすることも可能である。理解されるように、サーバ72は、サーバ機能の実行のために使用される通常のコンピュータシステムとして構成されてもよく、かつ、サーバ72の機能を具現化する論理演算命令を含むソフトウェアを実行するように構成されたプロセッサと、このようなソフトウェアを格納するためのメモリとを備えてもよい。
【0068】
ネットワーク72は、複数の携帯電話機10、80並びに別のタイプのエンドユーザ装置の通信活動をサポートすることも可能である。理解されるように、サーバ74、76、78は、サーバ機能の実行のために使用される通常のコンピュータシステムとして構成されてもよく、かつ、サーバ74、76、78の機能を具現化する論理演算命令を含むソフトウェアを実行するように構成されたプロセッサと、このようなソフトウェアを格納するためのメモリとを備えてもよい。
【0069】
図6を参照してわかるように、上記に説明したメッセージ処理部12に従ってメッセージを処理する例示の方法100を実行するための論理処理が図示されている。方法処理部12の追加のオプション機能が図6の機能ブロック図に破線で示されている。
【0070】
メッセージを処理する本方法はブロック102から始まる。ブロック104においてメッセージがモバイル機器10により受信される。この実施形態例では、メッセージは宛先ポート番号を含むSMSメッセージである。
【0071】
ブロック106において、メッセージ処理部12は、アプリケーション14が宛先ポートに登録されているかどうかの判定を行う。アプリケーションがこの宛先ポートに登録されていた場合、メッセージは、該宛先ポートに登録済みのアプリケーションへ向けてメッセージ処理部12により送られる。メッセージ処理部12は、アプリケーションをモバイル機器10上で開かせてもよいし、あるいは、装置10のバックグラウンドで実行中の場合もあるアプリケーションを「起動させる(wake)」ようにしてもよい。ブロック108において、メッセージは上記登録済みアプリケーションにより受信される。
【0072】
宛先ポートがアプリケーションに登録されていなければ、本方法はブロック110へ進む。ブロック110において、メッセージ処理部12は、例えばメッセージがメッセージヘッダ又はメッセージペイロード内にURLのようなリンクを含んでいるかどうかの判定を行う。メッセージがリンクを含んでいなければ、このメッセージはブロック112においてメッセージ受信箱の中に入れられ、次いで、本処理はブロック114において終了する。メッセージがリンクを含んでいれば、本方法はブロック116へ進み、次いで、上記リンクはブラウザ16により開かれ、次いで、本方法はブロック118において終了する。
【0073】
オプションのブロック120において、メッセージ処理部12は、宛先ポートが或る範囲のポート番号の範囲内に存在するかどうかの判定を行う。例えば、サードパーティのアプリケーション用として割当てや予約が行われている或る範囲の(ポート番号16000〜16999のような)ポート番号の範囲内に上記宛先ポートが存在しているかどうかの判定を行うことも可能である。上記宛先ポート番号が、サードパーティのアプリケーションに普通割り当てられるポート番号の範囲内に存在するかどうかの判定を行う利点として、2つの異なるアプリケーションに対するアプリケーションの登録が回避されるという点が挙げられる。上記の範囲はサードパーティのアプリケーションを示す範囲ではあるが、上記範囲がサードパーティのアプリケーションを示すものであるか、別のタイプのアプリケーションを示すものであるかにかかわりなく、任意の範囲の使用が可能であることは理解されよう。上記宛先ポート番号が上記指定の範囲内に存在すれば、本方法はブロック110へ進み、メッセージがリンクを含んでいるかどうかの判定が行われることになる。上記宛先ポート番号が上記範囲内に存在しなければ、ブロック112においてメッセージはメッセージ受信箱の中に入れられ、次いで、本方法はブロック114において終了する。
【0074】
オプションのブロック122において、メッセージ処理部12は、ユーザにプロンプトを示して、メッセージ中のリンクを開く許可を要求することも可能である。上記リンクを開く許可を求める要求例が図7に示されている。許可を求めるこの要求は、モバイル機器10のディスプレイ20上に受け手に対して表示することができる。
【0075】
図7に示されているように、上記要求は送り手からの個人化されたメッセージを含むことも可能である。例えば、テキストは、ウェブベースのチャットアプリケーションを開くための受け手に対する招待を含んでもよく、かつ、リンクは、ウェブベースのアプリケーションをホストしているアプリケーションサーバ74を表すURLを含んでもよい。また、上記要求の中に含まれている情報は、例えば、送信者の氏名、電話番号、電子メールアドレス、スクリーンネーム等のような、メッセージの送り手に関係する情報を含んでもよい。また、上記メッセージは、例えば、メッセージ中のリンクを介して利用可能であると考えられる特徴や追加機能に関係するアプリケーション又は情報をダウンロードしたり、利用したりする方法に関する、受け手に対する命令を含んでもよい。上記情報は、ウェブページとしてブラウザ16に表示することも可能であると共に、ユーザフレンドリなフォーマットで情報の提供を行うことも可能である。
【0076】
受け手がブラウザ16でリンクを開くことを所望する場合、「イエス(YES)」の選択が可能であり、次いで、ブロック116に図示のように、ブラウザ16で上記リンクが自動的に開かれることが可能となる。受け手が上記リンクを開くことを所望しない場合、「ノー(NO)」の選択が可能であり、次いで、ブロック112においてメッセージ受信箱の中にメッセージが入れられ、そして、本方法はブロック114において終了する。
【0077】
オプションのブロック126によれば、メッセージ処理部12は、ブラウザ16で上記リンクを開く前に上記リンクにパラメータを追加するように構成されてもよい。例えば、上述したように、上記リンクが自動的に開かれたこと、あるいは、上記リンクがメッセージ受信箱64からユーザにより手動で選択され、次いで、開かれたことがパラメータによってアプリケーションサーバ74に示されるようにしてもよい。
【0078】
或る好適な一実施形態又は複数の実施形態に関して本発明を図示し、説明したが、本明細書及び添付の図面を読みかつ理解することにより、当業者が等価な変更及び修正を考案することは明らかである。特に、上述の要素(構成要素、アセンブリ、デバイス、構成等)により実行される種々の機能に関して、特に指示のない限り、このような要素の説明に使用される用語(「手段」への言及を含む)は、本明細書で例示する本発明の1つ又は複数の実施形態例において機能を実行するものとして開示された構造と構造的に等価ではないが、上記記載の要素の特定の機能を実行する任意の要素に対応する(即ち機能的に等価である)ものを意図するものである。さらに、例示されているいくつかの実施形態のうちの1以上の実施形態に関してのみ本発明の特定の特徴について上述したが、このような特徴は、他の実施形態の1以上の他の特徴と組み合わされることにより、任意の所定の適応例又は特定の適応例に対して所望されるように、かつ、それにとって有利となるようにしてもよい。
【0079】
或る好ましい実施形態を図示し、説明したが、本明細書を読み、理解するとき、添付の請求項の範囲に属する均等物及び修正が当業者である他者にも想起されることは理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル機器(10)を用いてメッセージを処理する方法であって、
前記モバイル機器上でメッセージを受信するステップであって、該メッセージは宛先ポート番号を含むようになっている受信ステップと、
前記携帯電話機(10)上のアプリケーション(14)が前記宛先ポート番号に割り当てられているかどうかを判定するステップと、
(i)アプリケーション(14)が前記宛先ポート番号に割り当てられている場合には、前記アプリケーション(14)を用いて前記メッセージを開くステップと、
(ii)アプリケーションが前記宛先ポート番号に割り当てられていない場合には、前記メッセージがリンクを含んでいるかどうかを判定し、かつ、ブラウザ(16)で前記リンクを自動的に開くステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記メッセージはSMSメッセージであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リンクはURLであることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ブラウザで前記リンクを自動的に開く前に、前記URLにパラメータを追加するステップをさらに有することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記宛先ポート番号が或る範囲のポート番号の範囲内に存在するかどうかを判定するステップと、
前記宛先ポート番号が或る範囲のポート番号の範囲内に存在し、かつ、前記メッセージがリンクを含んでいる場合には、前記ブラウザ(16)で前記メッセージを自動的に開くか、あるいは、前記宛先ポート番号が前記ポート番号の範囲の内に存在しない場合には、前記メッセージ受信箱(64)の中に前記メッセージを入れるステップと、
をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記宛先ポート番号が或る範囲のポート番号の範囲内に存在するかどうかを判定するステップは、前記宛先ポート番号が16000と16999の間のポート番号であるかどうかを判定するステップをさらに有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ブラウザ(16)で前記リンクを自動的に開く前に、許可を求めるプロンプトをユーザに示すステップをさらに有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記メッセージの送り手に関係する情報を前記モバイル機器(10)のディスプレイ(20)上に表示するステップをさらに有することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記リンクは、ネットワークベースのアプリケーションへのリンクであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
メッセージで受信したデータを構文解析して、メッセージ本体とメッセージヘッダとに変えるためのメッセージ構文解析ツール(60)であって、該メッセージヘッダは宛先ポート番号を含むようになっているメッセージ構文解析ツール(60)と、
メッセージコントローラ(62)であって、
(i)前記アプリケーションが前記宛先ポート番号に割り当てられている場合には、前記メッセージをアプリケーション(14)へ向けて送り、かつ、
(ii)前記メッセージがリンクを含んでいるかどうかを判定するように構成され、さらに、アプリケーションが前記宛先ポート番号に割り当てられていない場合には、ブラウザ(16)で前記リンクを自動的に開くように構成されたメッセージコントローラ(62)と、
を備えることを特徴とするモバイル機器(10)。
【請求項11】
前記メッセージはSMSであることを特徴とする請求項10に記載のモバイル機器。
【請求項12】
前記リンクはURLであることを特徴とする請求項10又は11に記載のモバイル機器。
【請求項13】
前記メッセージコントローラ(62)は、前記メッセージが前記ブラウザ(16)で自動的に開かれたことを示すために前記URLにパラメータを追加するように構成されることを特徴とする請求項12に記載のモバイル機器。
【請求項14】
前記メッセージコントローラ(62)は、前記宛先ポート番号が或る範囲のポート番号の範囲内に存在し、かつ、前記メッセージがリンクを含んでいる場合には、前記ブラウザ(16)で前記メッセージを自動的に開くように、あるいは、前記宛先ポート番号が前記範囲のポート番号の範囲内に存在しない場合には、前記メッセージを前記メッセージ受信箱(64)の中に入れるように構成されることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項15】
前記ポート番号の範囲はポート番号16000〜16999であることを特徴とする請求項14に記載のモバイル機器。
【請求項16】
前記メッセージコントローラ(62)は、前記リンクを自動的に開く前に、許可を求めるプロンプトをユーザに示すように構成されることを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項17】
ディスプレイ(20)をさら備え、前記メッセージコントローラ(62)は、前記メッセージ本体の少なくとも一部をディスプレイ(20)上に表示するように構成されることを特徴とする請求項16に記載のモバイル機器。
【請求項18】
前記リンクはネットワークベースのアプリケーションへのリンクであることを特徴とする請求項10乃至17のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項19】
前記ネットワークベースのアプリケーションを含むアプリケーションサーバ(74)を備えた通信ネットワーク(72)と、
ユーザ電子装置(10)であって、
メッセージを受信し、次いで、該メッセージを構文解析して、宛先ポート番号を含むメッセージヘッダと、メッセージ本体とに変えるように構成されたメッセージ構文解析ツール(60)と、
前記モバイル機器(10)上において前記宛先ポート番号がアプリケーション(14)に割り当てられているかどうかを判定するように構成されたメッセージコントローラ(62)であって、さらに、
アプリケーションが前記宛先ポート番号に割り当てられている場合には、前記割り当てられたアプリケーションへ向けて前記メッセージを送るように構成されると共に、
前記メッセージがネットワークベースのアプリケーションへのリンクを含んでいるかどうかを判定するように構成され、さらに、アプリケーションが前記宛先ポート番号に割り当てられていない場合には、ブラウザ(16)で前記リンクを開くように構成されたメッセージコントローラ(62)と、を含むユーザ電子装置(10)と、
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項20】
前記メッセージコントローラ(62)はさらに、前記宛先ポート番号がサードパーティのアプリケーションから得られたメッセージを示しているかどうかの判定を行うように、かつ、前記メッセージが前記範囲のポート番号の範囲内に存在する場合、前記ブラウザ(16)で前記メッセージを自動的に開くように構成されることを特徴とする請求項19に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−518309(P2012−518309A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−549683(P2011−549683)
【出願日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際出願番号】PCT/IB2009/006538
【国際公開番号】WO2010/092425
【国際公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(502087507)ソニーモバイルコミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】