説明

メッセージ提供システム及びメッセージ提供方法

【課題】効率的かつタイムリーに配送物に関連するメッセージを受取人に提供するためのメッセージ提供システム及びメッセージ提供方法を提供することにある。
【解決手段】配送受付管理サーバ30は、配送情報の取得処理、メッセージの登録処理及びURLをコード化した2次元コードを含む配送ラベルの印刷処理を実行する。受取人は、携帯電話端末20を用いて、受け取った配送物の配送ラベルに表示された2次元コードを撮影し、デコードしたURLに接続する。配送受付管理サーバ30は、携帯電話端末20からの接続に応じて、メッセージの検索処理を実行し、配送完了の場合のみ、依頼主のメッセージを受取人の携帯電話端末20に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送物の受取人に対してメッセージを提供するメッセージ提供システム及びメッセージ提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
荷物等の配送物を送る場合、受取人に対してメッセージを送りたい場合がある。この場合、メッセージを記載した紙を配送物に封入したり、別途、電子メールを送信したりすることもある。また、贈答品の配送を依頼する場合に、メッセージを作成する技術も検討されている(例えば、特許文献1参照)。この文献においては、依頼主が贈答品を選択して受取人へ送る際に、メッセージ情報を取得する。そして、メッセージ情報を記録媒体に記憶させて贈答品を配送し、又は受取人のメールアドレスに電子メールを送信することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−350962号公報(第1頁、図4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子メールでメッセージを送付する場合には、配送物の到着よりもかなり時間が経過してメッセージを受け取る可能性がある。また、これら配送物に関連するメッセージを、受取人以外の他の人に知られたくない場合もある。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、効率的かつタイムリーに配送物に関連するメッセージを受取人に提供するためのメッセージ提供システム及びメッセージ提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、配送物に関連するメッセージを記憶するメッセージ記憶手段と、前記配送物の発送側端末と、前記配送物を受け取る受取人の受取人端末に接続され、前記メッセージの登録及び出力を管理する制御手段を備えたメッセージ提供システムであって、前記制御手段は、発送側端末から、受取人に対するメッセージを取得し、前記メッセージ記憶手段に記録する手段と、前記メッセージを取得するためのアドレス情報をコード化したコード画像を生成する手段と、前記コード画像を含む配送ラベルを印字するための印刷データを生成して、前記発送側端末に送信する配送ラベルデータ送信手段と、前記コード画像を読み取った受取人端末から、前記アドレス情報に基づいてアクセスがあった場合には、このアドレス情報に対応するメッセージを前記メッセージ記憶手段から抽出して、前記受取人端末に送信するメッセージ提供手段とを備えたことを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のメッセージ提供システムにおいて、前記配送物の配送状況を管理する配送状況記憶手段に更に接続されており、前記メッセージは、前記配送物を特定する配送物識別子が更に関連付けられて前記メッセージ記憶手段に記憶されており、前記メッセージ提供手段は、前記アドレス情報に対応するメッセージに関連付けられている配送物識別子を前記メッセージ記憶手段において特定し、この配送物識別子に応じた配送物の配送状況を前記配送状況記憶手段から取得する手段と、取得した配送状況において、配達完了情報が記録されている場合に、前記アドレス情報に対応するメッセージを前記受取人端末に送信する手段とを更に備えたことを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のメッセージ提供システムにおいて、前記制御手段は、前記発送側端末から、前記メッセージの提供期間についての情報を取得して、前記メッセージ記憶手段に記録する手段を更に備え、前記メッセージ提供手段は、前記アドレス情報に対応するメッセージに関連付けられている提供期間を特定する手段と、前記提供期間である場合にのみ、前記アドレス情報に対応するメッセージを前記受取人端末に送信する手段とを備えたことを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のメッセージ提供システムにおいて、前記制御手段は、前記発送側端末から、商品の生産時期に関する情報を取得し、この生産時期を用いて利用時期を算出し、この利用時期に応じて新たなメッセージを作成して、前記メッセージ記憶手段に記録する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のメッセージ提供システムにおいて、前記制御手段は、前記発送側端末から取得した商品の生産時期に関する情報を前記メッセージ記憶手段に記録する手段を更に備え、前記メッセージ提供手段は、受取人端末からのアクセス時期と、前記メッセージ記憶手段に記録された商品の生産時期とから算出したメッセージを、受取人端末に送信することを要旨とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のメッセージ提供システムにおいて、前記発送側端末には、発送を依頼する依頼主の依頼主端末及び配送物の出荷処理を行なう発送元の発送元端末を含み、前記制御手段は、前記依頼主端末からメッセージを取得し、前記発送元端末からメッセージを取得して、これらを関連付けて前記メッセージ記憶手段に記録する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、配送物に関連するメッセージを記憶するメッセージ記憶手段と、前記配送物の発送側端末と、前記配送物を受け取る受取人の受取人端末に接続され、制御手段を備えたメッセージ提供システムを用いて、前記メッセージの登録及び出力を管理する方法であって、前記制御手段は、発送側端末から、受取人に対するメッセージを取得し、前記メッセージ記憶手段に記録する段階と、前記メッセージを取得するためのアドレス情報をコード化したコード画像を生成する段階と、前記コード画像を含む配送ラベルを印字するための印刷データを生成して、前記発送側端末に送信する配送ラベルデータ送信段階と、前記コード画像を読み取った受取人端末から、前記アドレス情報に基づいてアクセスがあった場合には、このアドレス情報に対応するメッセージを前記メッセージ記憶手段から抽出して、前記受取人端末に送信するメッセージ提供段階とを実行することを要旨とする。
【0013】
(作用)
本発明によれば、制御手段は、発送側端末から、受取人に対するメッセージを取得し、メッセージ記憶手段に記録する。制御手段は、メッセージを取得するためのアドレス情報をコード化したコード画像を生成する。制御手段は、コード画像を含む配送ラベルを印字するための印刷データを生成して、発送側端末に送信する。制御手段は、コード画像を読み取った受取人端末から、アドレス情報に基づいてアクセスがあった場合には、このアドレス情報に対応するメッセージをメッセージ記憶手段から抽出して、受取人端末に送信する。このため、受取人は、自分の都合のよいときに、配送ラベルに表示されたコード画像を読み取って、メッセージ提供システムにアクセスするので、配送物についてのメッセージを効率的に取得することができる。
【0014】
本発明によれば、制御手段は、アドレス情報に対応するメッセージに関連付けられている配送物識別子をメッセージ記憶手段において特定し、この配送物識別子に応じた配送物の配送状況を配送状況記憶手段から取得する。制御手段は、取得した配送状況において、配達完了情報が記録されている場合に、アドレス情報に対応するメッセージを受取人端末に送信する。このため、配送物を受け取った受取人に対して、メッセージを提供することができる。
【0015】
本発明によれば、制御手段は、アドレス情報に対応するメッセージに関連付けられている提供期間を特定する。制御手段は、提供期間である場合にのみ、アドレス情報に対応するメッセージを受取人端末に送信する。このため、提供期間においてのみ、受取人に対してメッセージを提供することができる。
【0016】
本発明によれば、制御手段は、発送側端末から、商品の生産時期に関する情報を取得し、この生産時期を用いて利用時期を算出し、この利用時期に応じて新たなメッセージを作成して、メッセージ記憶手段に記録する。このため、受取人に配送された商品について、その商品の生産時期に応じた適切なメッセージを受取人に提供することができる。例えば、商品が生鮮食品の場合には、収穫時期(生産時期)に応じて、その商品の食べ頃や賞味期限等のメッセージを受取人に提供することができる。
【0017】
本発明によれば、発送側端末から取得した商品の生産時期に関する情報をメッセージ記憶手段に記録する。制御手段は、受取人端末からのアクセス時期と、メッセージ記憶手段に記録された商品の生産時期とから算出したメッセージを、受取人端末に送信する。このため、受取人に配送された商品について、その商品の生産時期及びアクセス時期に応じた適切なメッセージを受取人に提供することができる。
【0018】
本発明によれば、発送側端末には、発送を依頼する依頼主の依頼主端末及び配送物の出荷処理を行なう発送元の発送元端末を含む。制御手段は、依頼主端末からメッセージを取得し、発送元端末からメッセージを取得して、これらを関連付けてメッセージ記憶手段に記録する。このため、依頼主からのメッセージだけでなく、配送物の発送元からのメッセージについても合わせて受取人に提供することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば効率的かつタイムリーに配送物に関連するメッセージを受取人に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1実施形態のメッセージ提供システムの構成を説明する概略構成図。
【図2】第1実施形態における記憶部のデータ構成を説明する説明図であり、(a)は配送受付情報記憶部、(b)はメッセージ記憶部、(c)は配送状況管理記憶部。
【図3】第1実施形態における処理の処理手順を説明する流れ図。
【図4】第2実施形態における処理の処理手順を説明する流れ図。
【図5】第3実施形態における処理の処理手順を説明する流れ図。
【図6】第4実施形態における処理の処理手順を説明する流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。本実施形態では、メッセージを取得するためのURLを埋め込んだ2次元コードを配送ラベルに印字し、このURLを介して配送物の受取人にメッセージを提供する。
【0022】
図1に示すように、本実施形態のメッセージ提供システムとしての配送受付管理サーバ30は、インターネットを介して、依頼主端末10及び携帯電話端末20に接続される。
依頼主端末10は、本実施形態では発送側端末として機能し、配送物の配達を依頼する依頼主が用いるコンピュータ端末である。この依頼主端末10は、ディスプレイ等の表示手段、キーボードやポインティングデバイス等の操作手段を備えている。依頼主端末10は、プリンタ15に接続されている。このプリンタ15は、配送ラベル50を印刷する。
【0023】
本実施形態において利用される配送ラベル50は、図3に示すように、届け先に関する情報を記載する欄、依頼主に関する情報を記載する欄、配達を管理するための管理欄、2次元コードが表示される。この2次元コードには、メッセージを取得するためのURLに関するデータが含まれる。
【0024】
携帯電話端末20は、図1に示すように、配送物の受取人が使用する通信端末であり、ディスプレイ等の表示手段、ボタン等の入力手段を備えている。更に、この携帯電話端末20は、2次元コード読取機能を有しており、配送ラベル50に表示される2次元コードを撮影することにより、これに含まれるデータを取得する。
【0025】
図1に示す配送受付管理サーバ30は、配送物の配送依頼及び配送物に対するメッセージを受け付けて、受取人に提供するメッセージを管理する。この配送受付管理サーバ30は、制御部31、配送受付情報記憶部32及びメッセージ記憶部33を備える。制御部31は、制御手段として機能し、図示しないCPU、RAM及びROM等を有しており、後述する処理(配送ラベルデータ送信段階を含む配送受付段階、メッセージ登録段階及び、メッセージ提供段階等を含む処理)を行なう。そして、このためのメッセージ提供プログラムを実行することにより、制御部31は、配送受付手段310、メッセージ登録手段311及びメッセージ提供手段312等として機能する。
【0026】
配送受付手段310は、配送ラベルデータ送信手段として機能し、配送物の配送依頼を受け付ける。
メッセージ登録手段311は、受取人に対するメッセージの登録処理を実行する。
メッセージ提供手段312は、受取人に対してメッセージを提供する処理を実行する。
【0027】
配送受付情報記憶部32には、図2(a)に示すように、配送受付レコード320が記録されている。この配送受付レコード320には、配送物の配送依頼を受信した場合に記録される。配送受付レコード320には、追跡番号、宛先情報、依頼主情報、配送物サイズ、メッセージURLに関するデータが含まれる。
【0028】
追跡番号データ領域には、各配送物を特定するための識別子(追跡番号)に関するデータが記録される。
宛先情報データ領域には、この配送物の宛先に関するデータが記録される。本実施形態において、宛先に関するデータには、宛先となる受取人の住所、郵便番号、電話番号及び名称(氏名)に関するデータが含まれる。
【0029】
依頼主情報データ領域には、この配送物の依頼主に関するデータが記録される。本実施形態において、依頼主に関するデータには、依頼主の住所、郵便番号、電話番号及び名称(氏名)に関するデータが含まれる。
【0030】
配送物サイズデータ領域には、この配送物の大きさに関するデータが記録される。
メッセージURLデータ領域には、この配送物についてのメッセージが記録されたURLを特定するためのデータが記録される。
【0031】
メッセージ記憶部33は、メッセージ記憶手段として機能する。このメッセージ記憶部33には、図2(b)に示すように、この配送物の受取人に提供されるメッセージ管理レコード330が記録されている。このメッセージ管理レコード330は、依頼主から配送依頼を受信した場合に記録される。メッセージ管理レコード330には、メッセージURL、メッセージ及び追跡番号に関するデータが含まれる。
【0032】
メッセージURLデータ領域には、各メッセージが記憶されたURLに関するデータが記録される。
メッセージデータ領域には、このメッセージの内容に関するテキストデータが記録される。
追跡番号データ領域には、このメッセージについての配送物を特定するための追跡番号に関するデータが記録される。
【0033】
更に、図1の配送受付管理サーバ30は、配送状況管理システム40に接続されている。この配送状況管理システム40は、配送状況管理記憶部42を備えて、配送物の配送状況を管理する。具体的には、この配送状況管理システム40は、配送受付管理サーバ30からの追跡番号取得要求に応じて新たな追跡番号を返信する。配送状況管理システム40は、依頼主端末10や配送受付管理サーバ30からの配送状況の照会要求に応じて、配送状況管理記憶部42に記録されたデータを抽出して、その配送物の配送状況に関する情報を返信する。
【0034】
更に、配送状況管理システム40は、図示しない各取扱拠点に設置された配送管理端末に接続されている。この配送管理端末は、取扱拠点において配送物60の配送ラベル50の追跡番号を読み取り、配送状況管理システム40に配送状況を通知する処理を実行する。この通知には、拠点識別子と、取扱拠点において読み取られた配送ラベル50の追跡番号とが含まれる。配送管理端末から配送状況通知を受信した配送状況管理システム40は、配送状況を現在日時に関連付けて配送状況管理記憶部42に記録する。
【0035】
配送状況管理記憶部42は、配送状況記憶手段として機能する。配送状況管理記憶部42には、図2(c)に示すように、配送物の配送を管理するための配送状況管理レコード420が記憶されている。配送状況管理レコード420は、配送物の配送依頼を受け付けた場合に記録され、配送管理端末から配送状況通知を取得した場合に更新される。この配送状況管理レコード420には、追跡番号、配送状況、拠点識別子、ステータス登録日時に関するデータが含まれる。
【0036】
追跡番号データ領域には、各配送物を特定するための追跡番号に関するデータが記録される。この追跡番号を介して、配送状況管理レコード420と、配送受付レコード320及びメッセージ管理レコード330とが関連付けられる。
【0037】
配送状況データ領域には、この配送物の状況に関するデータが記録される。具体的には、ステータスを登録した取扱拠点の拠点識別子に対して、「引受」、「通過」、「到着」、「配達中」又は「配達完了」等の配送状況(ステータス)フラグが記録される。「引受」フラグは、配送物を引き受けた状態を示す。「通過」フラグは、配送物を引き受けた取扱拠点(引受拠点)から配達拠点までの間に、配送物が経由する取扱拠点を通過した状態を示す。「到着」フラグは、配送物が配達拠点に到着した状態、「配達中」フラグは、配達拠点から配送物が持ち出されて配達中である状態、「配達完了」フラグは、配達が完了した状態を示す。
【0038】
拠点識別子データ領域には、各取扱拠点を特定するための識別子に関するデータが記録される。
ステータス登録日時データ領域には、各取扱拠点の配送管理端末から、追跡番号を取得した年月日及び時刻に関するデータが記録される。
【0039】
次に、以上のように構成されたシステムを用いて行われる各処理を、図3に従って説明する。ここでは、配送依頼処理、メッセージ出力処理の順番で説明する。
(配送依頼処理)
まず、配送受付管理サーバ30の制御部31は、配送情報の取得処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、依頼主は、配送物の配送を依頼する場合、依頼主端末10を配送受付管理サーバ30に接続する。配送受付管理サーバ30は、配送依頼画面データを依頼主端末10に送信して、依頼主端末10のディスプレイに配送依頼画面を表示する。配送依頼画面には、配送物の宛先情報、依頼主情報、配送物サイズ及びメッセージを入力する入力欄と、依頼送信ボタンとが含まれる。
【0040】
依頼主は、配送依頼画面に、配送を依頼する配送物の宛先情報、依頼主情報、配送物サイズ及びメッセージを入力し、依頼送信ボタンを選択する。この場合、依頼主端末10は、入力された宛先情報、依頼主情報及び配送物サイズを含む配送情報と、メッセージとを配送受付管理サーバ30に送信する。
【0041】
配送受付管理サーバ30の制御部31は、配送受付情報の登録処理を実行する。具体的には、制御部31の配送受付手段310は、配送状況管理システム40に対して追跡番号取得要求を行なって、新たな追跡番号を取得する。配送受付手段310は、取得した追跡番号を、受信した配送情報に付与し、追跡番号、配送情報を含む配送受付レコード320を生成して、配送受付情報記憶部32に記録する。
【0042】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、メッセージの登録処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部31のメッセージ登録手段311は、取得した追跡番号と受信したメッセージとを含むメッセージ管理レコード330を生成し、メッセージ記憶部33に記憶する。この場合、メッセージ管理レコード330において、登録したメッセージは、メッセージURLと関連付けられて記憶される。
そして、メッセージ登録手段311は、メッセージURLを、この追跡番号が記録された配送受付レコード320に記憶する。
【0043】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、URLをコード化した2次元コードを含む配送ラベルの印刷処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部31の配送受付手段310は、メッセージURLをコード化して2次元コードを生成する。配送受付手段310は、生成した2次元コード、宛先情報、依頼主情報及び配送物サイズを含む配送ラベル印刷データを生成し、プリンタ15に送信する。プリンタ15は、取得した配送ラベル印刷データを用いて、配送ラベル50を印刷する。
【0044】
そして、依頼主は、印刷した配送ラベル50を配送物60に貼付する。この配送ラベル50には、メッセージURLが含まれた2次元コード、宛先情報、依頼主情報等が表示されている。以上により、配送依頼処理が完了する。
【0045】
配送物を集荷した場合、配送管理端末に接続されたバーコードリーダを用いて、配送物60に貼付された配送ラベル50の追跡番号を読み取る。そして、配送管理端末は、配送状況情報を配送状況管理システム40に送信する。この配送状況情報には、読み取った追跡番号、配送物を集荷した拠点(引受拠点)の拠点識別子及び「引受」フラグを含める。
【0046】
配送状況管理システム40は、配送状況情報の追跡番号が記録された配送状況管理レコード420を配送状況管理記憶部42において検索する。新規引受の場合には、配送状況管理記憶部42に、この追跡番号が記録されていない。この場合には、配送受付管理サーバ30は、この追跡番号と、取得した拠点識別子と「引受」フラグと、現在時刻とを含む配送状況管理レコード420を生成して、配送状況管理記憶部42に記録する。
【0047】
そして、配送物は、配送ラベル50に表示される受取人の住所地域において配達を管轄する取扱拠点(配達拠点)に配送される。この場合、配送状況管理システム40は、各取扱拠点の配送管理端末を介して、配送物のステータス(「通過」、「到着」、「配達中」)を取得する度に、取得した追跡番号の配送状況管理レコード420に、拠点識別子、各ステータスのフラグ及び現在時刻を記録する。そして、受取人に配達された場合には、配送状況管理レコード420に配送状況として「配達完了」を記録する。
【0048】
(メッセージ出力処理)
次に、受取人にメッセージを提供するためのメッセージ出力処理について説明する。この処理は、受取人が配送物を受け取った後に実行される。
【0049】
まず、受取人の携帯電話端末20は、2次元コードの撮影処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、受取人は、携帯電話端末20のメニュー画面において2次元コードの撮影を選択した後、受け取った配送物60に貼付されている配送ラベル50の2次元コードを撮影する。携帯電話端末20は、撮影した2次元コードに含まれたURLをデコードし、ディスプレイに表示する。
【0050】
次に、携帯電話端末20は、デコードしたURLの接続処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、受取人による接続指示を検知した場合に、携帯電話端末20は、このURLによって指定された配送受付管理サーバ30にアクセスする。
【0051】
携帯電話端末20からのアクセスを受けた配送受付管理サーバ30の制御部31は、メッセージの検索処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部31のメッセージ提供手段312は、アクセス先のURLのメッセージ管理レコード330をメッセージ記憶部33において検索する。
【0052】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、追跡番号の取得処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部31のメッセージ提供手段312は、検索した結果、該当するメッセージ管理レコード330を抽出した場合には、このメッセージ管理レコード330に記録された追跡番号を取得する。
【0053】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、追跡番号を用いて配達状況の確認処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部31のメッセージ提供手段312は、取得した追跡番号を含む配送状況の照会要求を、配送状況管理システム40に送信する。配送状況管理システム40は、取得した照会要求の追跡番号が記録された配送状況管理レコード420を配送状況管理記憶部42から抽出し、配送受付管理サーバ30に送信する。
【0054】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、配達を完了しているか否かの判定処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部31のメッセージ提供手段312は、取得した配送状況管理レコード420に記録されているステータスに基づいて判定する。ここで、ステータスとして「配達完了」フラグが記録されている場合には、配達を完了していると判定する。
【0055】
配達を完了していると判定した場合(ステップS2−6において「YES」の場合)、配送受付管理サーバ30の制御部31は、依頼主メッセージの送信処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部31のメッセージ提供手段312は、抽出したメッセージ管理レコード330に記録されたメッセージを携帯電話端末20に送信する。
【0056】
一方、配達を完了していないと判定した場合(ステップS2−6において「NO」の場合)、配送受付管理サーバ30の制御部31は、エラーメッセージの送信処理を実行する(ステップS2−8)。具体的には、制御部31のメッセージ提供手段312は、メッセージをまだ出力できない旨のメッセージを携帯電話端末20に送信する。
【0057】
そして、メッセージを受信した携帯電話端末20は、メッセージの表示処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、携帯電話端末20は、配送受付管理サーバ30から取得した依頼主メッセージ又はエラーメッセージをディスプレイに表示する。
【0058】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、配送受付管理サーバ30は、配送情報の取得処理(ステップS1−1)、メッセージの登録処理(ステップS1−2)及びURLをコード化した2次元コードを含む配送ラベルの印刷処理(ステップS1−3)を実行する。受取人は、携帯電話端末20を用いて、受け取った配送物の配送ラベル50に表示されている2次元コードを撮影し、デコードしたURLに接続する。配送受付管理サーバ30は、携帯電話端末20からの接続に応じて、メッセージの検索処理(ステップS2−3)を実行し、依頼主のメッセージを受取人の携帯電話端末20に送信する(ステップS2−7)。このため、受取人は、自分の都合のよいときに、配送ラベルに表示されたコード画像を読み取って、メッセージを取得するためにアクセスするので、配送物についてのメッセージを効率的に取得することができる。
【0059】
(2)本実施形態では、配送受付管理サーバ30は、配送物の配達を配送完了した場合にのみ(ステップS2−6において「YES」の場合)、依頼主のメッセージを受取人の携帯電話端末20に送信する。このため、受取人に配送物が到着していない場合には、2次元コードが読み込まれてもメッセージが提供されないので、受取人にのみメッセージを提供することができる。
【0060】
(第2実施形態)
次に、本願発明の第2実施形態について、図4を用いて説明する。上記第1実施形態においては、配達完了後にメッセージを表示したが、本実施形態においては、配達完了後で秘密期限の経過後にメッセージを表示する。例えば、誕生日プレゼントを配送する場合、受取人の誕生日になった場合に初めてメッセージが閲覧できるようにする。また、本実施形態において、上記実施形態と同様な部分については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0061】
本実施形態においては、メッセージ記憶部33に記憶されるメッセージ管理レコード330には、メッセージURL、メッセージ、追跡番号及び秘密期限に関するデータが含まれる。
【0062】
メッセージURLデータ領域には、各メッセージが記憶されたURLに関するデータが記録される。
メッセージデータ領域には、このメッセージの内容に関するテキストデータが記録される。
【0063】
追跡番号データ領域には、このメッセージについての配送物を特定するための追跡番号に関するデータが記録される。
秘密期限データ領域には、メッセージを秘密にしている秘密期間の終了日(年月日及び時刻)に関するデータが記録される。本実施形態では、この秘密期間の終了後がメッセージの提供期間に相当する。
【0064】
(配送依頼処理)
本実施形態の配送依頼処理においても、配送受付管理サーバ30の制御部31は、ステップS1−1と同様に、配送情報の取得処理を実行する(ステップS3−1)。本実施形態においては、配送受付管理サーバ30は、配送依頼画面データに、メッセージを解禁する秘密期限の年月日及び時刻を入力する入力欄を更に含ませる。そして、配送受付管理サーバ30の制御部31は、依頼主端末10からメッセージとともに秘密期限を取得する。
【0065】
そして、配送受付管理サーバ30の制御部31は、メッセージ及び秘密期限の登録処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、制御部31のメッセージ登録手段311は、取得した追跡番号と、受信したメッセージ及び秘密期限とを含むメッセージ管理レコード330を生成してメッセージ記憶部33に記憶し、このメッセージURLを追跡番号が記録された配送受付レコード320に記憶する。
【0066】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、上記ステップS1−3と同様に、URLをコード化した2次元コードを含む配送ラベルの印刷処理を実行する(ステップS3−3)。以上により、配送依頼処理が完了する。
【0067】
(メッセージ出力処理)
次に、本実施形態のメッセージ出力処理について説明する。
まず、受取人の携帯電話端末20は、ステップS2−1,S2−2と同様に、2次元コードの撮影処理(ステップS4−1)、デコードしたURLの接続処理(ステップS4−2)を実行する。
【0068】
携帯電話端末20からのアクセスを受けた配送受付管理サーバ30の制御部31は、ステップS2−3と同様に、メッセージの検索処理を実行する(ステップS4−3)。
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、追跡番号及び秘密期限の取得処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、制御部31のメッセージ提供手段312は、検索した結果、該当するメッセージ管理レコード330を抽出した場合には、このメッセージ管理レコード330のメッセージ、追跡番号及び秘密期限を取得する。
【0069】
そして、配送受付管理サーバ30の制御部31は、ステップS2−5、S2−6と同様に、追跡番号を用いて配達状況の確認処理(ステップS4−5)、配達を完了したか否かの判定処理を実行する(ステップS4−6)。
【0070】
ここで、配達を完了していると判定した場合(ステップS4−6において「YES」の場合)、配送受付管理サーバ30の制御部31は、秘密期間を終了したか否かの判定処理を実行する(ステップS4−7)。具体的には、制御部31のメッセージ提供手段312は、秘密期限と現在日時とを比較する。そして、現在日時が秘密期限を経過している場合には、秘密期間を終了したと判定する。
【0071】
ここで、秘密期間を終了したと判定した場合(ステップS4−7において「YES」の場合)、配送受付管理サーバ30の制御部31は、ステップS2−7と同様に、依頼主メッセージの送信処理を実行する(ステップS4−8)。
【0072】
一方、配達を完了していない場合(ステップS4−6において「NO」の場合)又は秘密期間を終了していないと判定した場合(ステップS4−7において「NO」の場合)、配送受付管理サーバ30の制御部31は、ステップS2−8と同様に、エラーメッセージの送信処理を実行する(ステップS4−9)。そして、メッセージを受信した携帯電話端末20は、ステップS2−9と同様に、メッセージの表示処理を実行する(ステップS4−10)。
【0073】
本実施形態によれば、上記(1)、(2)と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(3)本実施形態では、配送受付管理サーバ30は、秘密期間を終了した場合(ステップS4−7において「YES」の場合)のみ、依頼主のメッセージを受取人の携帯電話端末20に送信する。このため、秘密期限の経過後にのみ受取人に伝えたいメッセージを提供することができる。
【0074】
(第3実施形態)
次に、本願発明の第3実施形態について、図5を用いて説明する。上記第1実施形態においては、配送物の依頼主からのメッセージを受取人に提供したが、本実施形態においては、依頼主のメッセージとともに、配送物の販売者からのメッセージも受取人に提供する。本実施形態では、例えば、ギフト商品を発送する場合等、依頼主からの依頼に応じて、販売者(発送元)から商品を発送する場合を想定する。本実施形態において、上記実施形態と同様な部分については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0075】
本実施形態において、依頼主端末10は、インターネットを介してショッピングサイトに接続されている。また、配送受付管理サーバ30は、インターネットを介してショッピングサイト、及び商品の発送を行なう販売者が利用する発送元端末に接続されている。配送受付管理サーバ30は、各販売者の連絡先を記憶している。本実施形態では、商品の販売者特定情報に関連付けて発送元端末のメールアドレスを連絡先として記憶している。
【0076】
発送元端末は、依頼主端末10と同様に、発送側端末として機能し、ディスプレイ等の表示手段、キーボードやポインティングデバイス等の操作手段を備えており、配送ラベル50を印刷するプリンタに接続されている。
【0077】
本実施形態において、配送受付情報記憶部32に記憶される配送受付レコード320には、更に、商品情報が含まれている。この商品情報には、この発送する商品の商品識別子、商品種別、販売者特定情報、商品の発送元情報が含まれている。
【0078】
商品識別子データ領域には、各商品を特定するための商品識別子に関するデータが記録される。
商品種別データ領域には、この商品の種別に関するデータが記録される。
販売者特定情報データ領域には、この商品の販売者を特定するための情報が記録される。本実施形態では、この販売者特定情報には、販売者のメールアドレスが含まれる。
【0079】
発送元情報データ領域には、この商品の発送元に関する情報が記録される。本実施形態では、この発送元情報には、商品の発送元の住所、郵便番号、電話番号及び名称(氏名)に関するデータが含まれる。
【0080】
また、本実施形態においては、メッセージ記憶部33に記憶されるメッセージ管理レコード330は、メッセージURL、依頼主メッセージ、配送元メッセージ及び追跡番号に関するデータが含まれる。
【0081】
メッセージURLデータ領域には、各メッセージが記憶されたURLに関するデータが記録される。
依頼主メッセージデータ領域には、この配送物についての、依頼主からのメッセージの内容に関するテキストデータが記録される。
【0082】
配送元メッセージデータ領域には、この配送物についての、配送元からのメッセージの内容に関するテキストデータが記録される。
追跡番号データ領域には、このメッセージについての配送物を特定するための追跡番号に関するデータが記録される。
【0083】
(配送依頼処理)
次に、本実施形態の配送依頼処理について説明する。
本実施形態においては、まず、配送受付管理サーバ30の制御部31は、配送商品情報及び配送情報の取得処理を実行する(ステップS5−1)。具体的には、依頼主端末10は、依頼主の指示に応じて、インターネットを介して、図示しないショッピングサイトサーバに接続する。依頼主端末10は、ショッピングサイトサーバから、販売商品情報を取得して、ディスプレイに一覧表示する。ここで、依頼主は、送りたい商品を選択する。この場合、ショッピングサイトサーバは、商品情報を仮記憶する。この商品情報には、選択された商品の商品識別子、この商品の商品種別、この商品の販売者特定情報及び発送元情報等を含める。そして、ショッピングサイトサーバは、商品情報を含む配送依頼画面を依頼主端末10に送信し、依頼主端末10のディスプレイに配送依頼画面を表示させる。この配送依頼画面には、配送物の宛先情報、依頼主情報、メッセージ、決済方法を入力する入力欄と購入ボタンとが含まれている。依頼主は、配送依頼画面に、配送情報、決済情報及びメッセージを入力し、購入ボタンを選択する。この場合、依頼主端末10は、入力された配送情報、決済情報及びメッセージを、商品情報とともに配送受付管理サーバ30に送信する。
【0084】
配送受付管理サーバ30の制御部31は、配送受付情報の登録処理を実行する。具体的には、制御部31の配送受付手段310は、配送状況管理システム40に追跡番号取得要求を行なって、新たな追跡番号を取得する。配送受付手段310は、取得した追跡番号を、受信した配送情報に付与し、追跡番号、配送情報を含む配送受付レコード320を生成して、配送受付情報記憶部32に記録する。この場合、配送受付手段310は、配送受付レコード320に、商品情報を記録し、ショッピングサイトサーバに通知する。
【0085】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、ステップS1−2と同様に、依頼主メッセージの登録処理を実行する(ステップS5−2)。この場合、受信したメッセージは、メッセージ管理レコード330の依頼主メッセージデータ領域に記録される。この場合、メッセージ管理レコード330の配送元メッセージデータ領域は空欄になっている。
【0086】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、販売者への発送依頼処理を実行する(ステップS5−3)。具体的には、制御部31の配送受付手段310は、受信した販売者特定情報から特定される発送元端末に対して、商品情報、配送情報及び追跡番号を含む配送依頼メールを送信する。この配送依頼メールには、依頼内容を確認するために、配送受付管理サーバ30にアクセスするためのURLを含める。
【0087】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、販売者メッセージの登録処理を実行する(ステップS5−4)。具体的には、発送元端末は、配送依頼メールに含まれていたURL(配送受付管理サーバ30)にアクセスし、出荷依頼画面データを取得して、出荷依頼画面をディスプレイに表示する。出荷依頼画面には、追跡番号とメッセージをそれぞれ入力する入力欄と登録ボタンとが含まれる。発送元端末は、販売者によって出荷依頼画面に追跡番号及び販売者からのメッセージが入力されて、登録ボタンが選択された場合、入力された追跡番号とメッセージとを配送受付管理サーバ30に送信する。
【0088】
配送受付管理サーバ30の制御部31は、受信した追跡番号が記録されたメッセージ管理レコード330をメッセージ記憶部33において抽出し、このメッセージ管理レコード330に、発送元端末から受信したメッセージを記録する。
【0089】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、URLをコード化した2次元コードを含む配送ラベルの印刷処理を実行する(ステップS5−5)。具体的には、制御部31の配送受付手段310は、抽出したメッセージ管理レコード330のメッセージURLをコード化して2次元コードを生成する。配送受付手段310は、追跡番号が含まれる配送受付レコード320を配送受付情報記憶部32から抽出する。配送受付手段310は、生成した2次元コード、配送受付レコード320の宛先情報、依頼主情報及び配送物サイズを含む配送ラベル印刷データを生成し、発送元端末に送信する。発送元端末は、受信した配送ラベル印刷データをプリンタに送信し、プリンタに配送ラベル50を印刷させる。そして、販売者は、この配送ラベル50を商品に貼付して、配送物60を発送する。以上により、配送依頼処理が終了する。
【0090】
本実施形態において、配送物60の受取人がメッセージを表示する場合には、上記第1実施形態のステップS2−1〜S2−9のメッセージ出力処理を実行する。本実施形態では、配達を完了している場合には、受取人は、メッセージ管理レコード330の依頼主メッセージ及び販売者メッセージを受け取る。
【0091】
本実施形態によれば、上記(1)、(2)と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(4)本実施形態では、配送受付管理サーバ30は、依頼主メッセージの登録処理及び販売者メッセージの登録処理を実行する。このため、依頼主からのメッセージだけでなく、配送物の発送元からのメッセージも合わせて受取人に提供することができる。
【0092】
(第4実施形態)
次に、本願発明の第4実施形態について、図6を用いて説明する。本実施形態では、第3実施形態と同様に、依頼主からの依頼に応じて、発送元から商品を発送する場合を想定する。また、上記第3実施形態においては、配送物の販売者からのメッセージを受取人に提供したが、本実施形態においては、販売者のメッセージの一部として商品の関連情報(例えば、商品の生産過程の画像)を受取人に提供する。農作物を商品とする場合には、その栽培過程を撮影した画像を受取人に提供する。更に、本実施形態では、ギフト商品として農作物等の生鮮食品を対象とし、商品の食べ頃についてのメッセージも出力する。また、本実施形態においては、上記実施形態と同様な部分については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0093】
本実施形態では、配送受付管理サーバ30及び発送元端末は、図示しない生産管理サーバに接続されている。この生産管理サーバは、販売者が販売する商品の生産を管理しており、画像データ記憶部を備えている。この画像データ記憶部には、エリア識別子に関連付けて、エリア毎の農産物の栽培画像を記録する。
【0094】
また、本実施形態の配送受付管理サーバ30は、販売者識別子に対応して生産管理サーバを特定するデータを記憶している。更に、配送受付管理サーバ30は、発送品や発送日によって、販売者からのメッセージを変更する。そこで、配送受付管理サーバ30に、商品種別毎に食べ頃期間を算出するための食べ頃算出式を記憶させておく。この算出式は、収穫時期(収穫した年月日)から食べ頃時期を算出する。本実施形態では、収穫時期が商品の生産時期に対応し、食べ頃時期が商品の利用時期に対応する。
【0095】
本実施形態では、生産管理サーバは、収穫場所(収穫エリア)毎の栽培過程の録画処理を実行する(ステップS6−1)。具体的には、収穫場所毎にカメラを設置し、生産管理サーバは、定期的に、農作物の栽培過程を収穫エリア毎に撮影する。そして、生産管理サーバは、画像データを、商品識別子及び収穫エリアに関連付けて画像データ記憶部に記録する。
【0096】
その後、配送受付管理サーバ30の制御部31は、出荷依頼処理を実行する(ステップS7−1)。具体的には、発送元端末は、上記第3実施形態と同様に、配送依頼メールに含まれていたURL(配送受付管理サーバ30)にアクセスし、出荷依頼画面データを取得して、出荷依頼画面をディスプレイに表示する。出荷依頼画面には、追跡番号、メッセージ、商品識別子、収穫エリア、収穫年月日をそれぞれ入力する入力欄と登録ボタンとが含まれる。ここで、販売者は、出荷依頼画面に追跡番号及び販売者からのメッセージを入力して、登録ボタンを選択する。この場合、発送元端末は、入力された追跡番号、メッセージ、商品識別子、収穫エリア及び収穫時期を配送受付管理サーバ30に送信する。この場合、発送元端末は、発送元端末に応じた販売者識別子も配送受付管理サーバ30に送信する。これにより、配送受付管理サーバ30は、追跡番号、メッセージ、商品識別子、収穫エリア、収穫時期及び販売者識別子を取得する。
【0097】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、収穫場所に基づいて栽培画像の特定処理を実行する(ステップS7−2)。具体的には、制御部31のメッセージ登録手段311は、販売者識別子に応じて生産管理サーバを特定する。メッセージ登録手段311は、特定した生産管理サーバに対して、画像データの送信依頼を行なう。この送信依頼には、発送元端末から取得した商品識別子及び収穫エリアに関するデータを含める。生産管理サーバは、受信した商品識別子及び収穫エリアに対応する画像データを、画像データ記憶部から抽出して、配送受付管理サーバ30に送信する。配送受付管理サーバ30は、収穫場所に基づいた栽培画像を取得する。
【0098】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、収穫時期に基づいて食べ頃時期の算出処理を実行する(ステップS7−3)。具体的には、制御部31のメッセージ登録手段311は、追跡番号が記録された配送受付レコード320の商品種別を取得する。メッセージ登録手段311は、取得した商品種別に対応する食べ頃算出式に、取得した収穫年月日を代入することにより、その農作物の食べ頃時期を算出する。
【0099】
次に、配送受付管理サーバ30の制御部31は、販売者メッセージに登録処理を実行する(ステップS7−4)。具体的には、制御部31のメッセージ登録手段311は、算出した食べ頃時期を含むメッセージを生成する。メッセージ登録手段311は、生成したメッセージ、入力されたメッセージ及び取得した画像データを、追跡番号が記録されているメッセージ管理レコード330に記録する。
【0100】
そして、配送受付管理サーバ30の制御部31は、上記ステップS5−5と同様に、URLをコード化した2次元コードを含む配送ラベルの印刷処理を実行する(ステップS7−5)。そして、販売者は、印刷した配送ラベル50を商品に貼付して、配送物を発送する。以上により、配送依頼処理が終了する。
【0101】
本実施形態においても、配送物60の受取人がメッセージを表示する場合には、上記第1実施形態のステップS2−1〜S2−9のメッセージ出力処理を実行する。この場合、受取人は、依頼主メッセージと、食べ頃時期を含むメッセージや商品の栽培過程の画像を含む販売者メッセージとを閲覧することができる。
【0102】
本実施形態によれば、上記(1)、(2)、(4)と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(5)本実施形態では、配送受付管理サーバ30は、商品の収穫時期に基づいて食べ頃時期の算出処理(ステップS7−3)を実行し、この食べ頃時期を含むメッセージを生成して、販売者メッセージとして登録する(ステップS7−4)。このため、受取人に配送された商品について、その商品の収穫時期に応じて適切な食べ頃の時期を含むメッセージを受取人に提供することができる。
【0103】
(6)本実施形態では、配送受付管理サーバ30は、収穫場所毎の栽培過程を画像データ記憶部に記憶する。配送受付管理サーバ30は、商品の収穫場所に基づいて栽培画像の特定処理を実行し、この栽培画像を販売者メッセージとして登録する。このため、受取人に配送された商品について、その栽培過程の画像を受取人に提供することができる。
【0104】
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・ 上記第3及び第4実施形態の配送依頼処理において、配送受付管理サーバ30は、上記第2実施形態と同様に、秘密期限の登録処理を実行してもよい。また、依頼主からのメッセージがない場合には、配送元メッセージのみを受取人に提供してもよい。
【0105】
・ 上記第4実施形態においては、配送受付管理サーバ30は、発送元端末に入力された収穫時期を取得した。これに限らず、配送受付管理サーバ30は、現在日を収穫時期として取得し、これに基づいて食べ頃時期を算出してもよい。また、商品の利用時期に応じた新たなメッセージは、商品の食べ頃時期に限定されず、賞味期限や時期毎に適した調理方法等に関するメッセージであってもよい。
【0106】
・ 上記第3実施形態においては、配送受付管理サーバ30は、依頼主メッセージの登録処理(ステップS5−2)の後、販売者メッセージの登録処理(ステップS5−4)を実行した。この場合、携帯電話端末20が配送受付管理サーバ30にアクセスしたタイミングによって、メッセージ内容を変更してもよい。例えば、商品が生鮮食品の場合には、受取人のアクセスタイミングに応じた賞味期限をメッセージとして出力してもよい。具体的には、配送受付管理サーバ30は、商品種別に応じて収穫時期とアクセス日時に応じて賞味期限を算出する賞味期限算出式を記憶している。メッセージ記憶部33には、収穫時期を記憶する収穫時期データ領域を設ける。配送受付管理サーバ30は、配送依頼処理において、販売者メッセージとともに収穫時期を取得して、メッセージ記憶部33に記憶する。配送受付管理サーバ30は、受取人の携帯電話端末20のアクセスしてきた場合、現在日時(アクセス日時)を特定した後、メッセージ記憶部33からメッセージを抽出する。配送受付管理サーバ30は、配送を完了しており販売者メッセージの送信する場合、メッセージ記憶部に記録した収穫時期とアクセス日時とを賞味期限算出式に代入して賞味期限を算出する。そして、この賞味期限を含むメッセージを、販売者メッセージに含めて送信する。これにより、受取人がアクセスしてきたタイミングに応じたメッセージを送信することができる。
【0107】
また、配送受付管理サーバ30は、販売者メッセージの登録処理において、メッセージの登録時期に応じて新たなメッセージを生成して、メッセージ記憶部に記録してもよい。例えば、依頼主メッセージから販売者メッセージまでの登録期間が長い場合には、遅くなった旨のメッセージを追加してもよい。具体的には、配送受付管理サーバ30は、依頼主メッセージの登録日をメッセージ記憶部33に記憶する。配送受付管理サーバ30は、販売者メッセージの登録処理において、このとき(現在)の年月日が、依頼主メッセージの登録日から、予め定めた所定期間以上経過しているか否かの判定処理を実行する。現在の年月日が登録日から所定期間以上経過している場合には、配送受付管理サーバ30は、発送が遅くなった旨のメッセージを販売者メッセージに含めて、メッセージ記憶部33に記録する。
【0108】
・ 上記各実施形態においては、配送受付管理サーバ30は、個々の配送物に付与された追跡番号を用いて配送依頼を特定した。配送依頼の特定は、追跡番号に限定されない。例えば、配送物が複数ある場合には、配送受付管理サーバ30は、これらをまとめて1つの配送依頼として特定するための配送依頼識別子を用いて、配送物を管理してもよい。この場合には、配送依頼識別子に各配送物の追跡番号を関連付け、配送依頼識別子にメッセージを関連付けて記憶しておく。ここで、最初の配送物が到着した場合にメッセージを出力する場合には、配送受付管理サーバ30は、配送依頼識別子に関連付けられた追跡番号に対応する各配送物の配送状況を定期的に取得し、「配達完了」フラグが1つでも記録されている場合には、メッセージを受取人の携帯電話端末20に送信する。また、複数の配送物がすべて到着した場合にメッセージを出力する場合には、配送受付管理サーバ30は、配送依頼識別子に関連付けられた追跡番号に対応する各配送物の配送状況を定期的に取得し、すべての追跡番号に対応する配送状況に「配達完了」が記録されている場合にのみ、メッセージを受取人の携帯電話端末20に送信する。これにより、複数の配送物を送付する場合に、配送状況に応じたタイミングでメッセージを受取人に提供することができる。
【0109】
更に、上記第3及び第4実施形態においては、配送受付管理サーバ30は、依頼主からの依頼を受けた場合に、追跡番号を付与したが、実際に配送を行なう販売者がメッセージ登録した場合に、追跡番号を付与してもよい。この場合には、依頼主からの依頼を特定する依頼識別子と、商品の発送の追跡番号とを対応付ける対応データ記憶部を設ける。この場合、発送元端末に、予め未使用の複数の追跡番号を記憶させ、出荷依頼を行なう度に、この追跡番号を使う。
【0110】
・ 上記各実施形態においては、配送受付管理サーバ30は、配達完了した後にメッセージを携帯電話端末20に送信した。配送受付管理サーバ30は、配達完了に代えて「配達中」のステータス以降になった時点で、メッセージを携帯電話端末20に送信してもよい。この場合には、受取人は、配達完了のステータスが登録されなくても、配送物を受け取った時点でメッセージを取得することができる。
【符号の説明】
【0111】
10…依頼主端末、15…プリンタ、20…受取人の携帯電話端末、30…配送受付管理サーバ、31…制御部、32…配送受付情報記憶部、33…メッセージ記憶部、40…配送状況管理システム、42…配送状況管理記憶部、50…配送ラベル、60…配送物、310…配送受付手段、311…メッセージ登録手段、312…メッセージ提供手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送物に関連するメッセージを記憶するメッセージ記憶手段と、
前記配送物の発送側端末と、前記配送物を受け取る受取人の受取人端末に接続され、
前記メッセージの登録及び出力を管理する制御手段を備えたメッセージ提供システムであって、
前記制御手段は、
発送側端末から、受取人に対するメッセージを取得し、前記メッセージ記憶手段に記録する手段と、
前記メッセージを取得するためのアドレス情報をコード化したコード画像を生成する手段と、
前記コード画像を含む配送ラベルを印字するための印刷データを生成して、前記発送側端末に送信する配送ラベルデータ送信手段と、
前記コード画像を読み取った受取人端末から、前記アドレス情報に基づいてアクセスがあった場合には、このアドレス情報に対応するメッセージを前記メッセージ記憶手段から抽出して、前記受取人端末に送信するメッセージ提供手段と
を備えたことを特徴とするメッセージ提供システム。
【請求項2】
前記配送物の配送状況を管理する配送状況記憶手段に更に接続されており、
前記メッセージは、前記配送物を特定する配送物識別子が更に関連付けられて前記メッセージ記憶手段に記憶されており、
前記メッセージ提供手段は、
前記アドレス情報に対応するメッセージに関連付けられている配送物識別子を前記メッセージ記憶手段において特定し、この配送物識別子に応じた配送物の配送状況を前記配送状況記憶手段から取得する手段と、
取得した配送状況において、配達完了情報が記録されている場合に、前記アドレス情報に対応するメッセージを前記受取人端末に送信する手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のメッセージ提供システム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記発送側端末から、前記メッセージの提供期間についての情報を取得して、前記メッセージ記憶手段に記録する手段を更に備え、
前記メッセージ提供手段は、
前記アドレス情報に対応するメッセージに関連付けられている提供期間を特定する手段と、
前記提供期間である場合にのみ、前記アドレス情報に対応するメッセージを前記受取人端末に送信する手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のメッセージ提供システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記発送側端末から、商品の生産時期に関する情報を取得し、この生産時期を用いて利用時期を算出し、この利用時期に応じて新たなメッセージを作成して、前記メッセージ記憶手段に記録する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のメッセージ提供システム。
【請求項5】
前記制御手段は、前記発送側端末から取得した商品の生産時期に関する情報を前記メッセージ記憶手段に記録する手段を更に備え、
前記メッセージ提供手段は、受取人端末からのアクセス時期と、前記メッセージ記憶手段に記録された商品の生産時期とから算出したメッセージを、受取人端末に送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のメッセージ提供システム。
【請求項6】
前記発送側端末には、発送を依頼する依頼主の依頼主端末及び配送物の出荷処理を行なう発送元の発送元端末を含み、
前記制御手段は、前記依頼主端末からメッセージを取得し、前記発送元端末からメッセージを取得して、これらを関連付けて前記メッセージ記憶手段に記録する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のメッセージ提供システム。
【請求項7】
配送物に関連するメッセージを記憶するメッセージ記憶手段と、
前記配送物の発送側端末と、前記配送物を受け取る受取人の受取人端末に接続され、
制御手段を備えたメッセージ提供システムを用いて、前記メッセージの登録及び出力を管理する方法であって、
前記制御手段は、
発送側端末から、受取人に対するメッセージを取得し、前記メッセージ記憶手段に記録する段階と、
前記メッセージを取得するためのアドレス情報をコード化したコード画像を生成する段階と、
前記コード画像を含む配送ラベルを印字するための印刷データを生成して、前記発送側端末に送信する配送ラベルデータ送信段階と、
前記コード画像を読み取った受取人端末から、前記アドレス情報に基づいてアクセスがあった場合には、このアドレス情報に対応するメッセージを前記メッセージ記憶手段から抽出して、前記受取人端末に送信するメッセージ提供段階と
を実行することを特徴とするメッセージ提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−33304(P2013−33304A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167771(P2011−167771)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(307044390)郵便事業株式会社 (42)