説明

メディア性能の基準として生物的反応の一致性を利用する方法及びシステム

本発明の様々な実施の形態は、視聴者がイベントに対して感じる感情の強さに基づいてメディアのイベントを評価する新たなシステムを作り出す。視聴者のメディアに対する反応は、生理学的センサを介して測定され計算されることができる。メディアの強度の評価基準は、複数視聴者に渡る全ての適切な生理学的反応の変化(上がり下がり)の数学的一致性に基づいて作成される。生理学的反応の高い一致性(全ての視聴者が同時に同じことを感じること)と、感情、関与、嗜好、市場又は画面における成功の強い評価との間には強い相関が存在するため、そのような評価は、メディアのイベントの強度を比較する客観的な能力を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視聴者からの生理学的反応に基づくメディア性能評価の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
視聴者がメディアにどのように反応するかを計算する既存の方法及びシステムは、しばしば、統計から平均反応をとること、及び/又は、視聴者の「ノブ(knobs)」又は他の評価枠組みを適応することを含む。これらの既存の方法は、個人がどのように反応したかではなく、平均反応がどのようであったかを示すに過ぎない。個人の反応は、以前経験した個人的なイベントにより非常に偏りやすいため、メディアのイベントに対する個人の反応は、現在のイベントの直前に起きた前のイベントの影響を受ける可能性がある。この効果は、現在のイベントに対する平均反応を、現在のイベントと直接関係のない方法で、大きくゆがめ得る。そのため、所与の時間における複数の個人視聴者に渡る生理学的反応の平均を考慮するだけでは、既存の手法は、視聴者の主観的反応により偏ってしまったり、視聴者がメディアを視聴した際にどのように感じるかの全体像を捕らえることができなかったりするかもしれない。個人の外れ値である反応が、平均反応を左右するからである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の様々な実施の形態は、視聴者がイベントに対して感じる感情の強さに基づいてメディアのイベントを評価する新たなシステム及び方法を作り出す。視聴者のメディアに対する反応は、生理学的センサを介して測定及び計算することができる。メディアの強さを測定する基準は、複数視聴者に渡る全ての適切な生理学的反応の変化(上がり下がり)の数学的一致性(coherence)に基づいて作成される。そのような評価付けは、メディアのイベントの強さを比較する客観的能力を提供する。生理学的反応の高い一致性(全視聴者が同時に同じように感じること)と、感情、関与、嗜好、及び市場/画面における成功の強い評価との間には、強い相関があるからである。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】図1は、本発明の一つの実施の形態による、視聴者からの生理学的反応の一致性に基づいてメディアを評価する例としてのシステムの図である。
【図2】図2は、本発明の一つの実施の形態による、視聴者からの生理学的反応の一致性に基づいてメディアを評価する例としてのプロセスを示すフローチャートである。
【図3A】図3Aは、本発明の一つの実施の形態とともに用いられる例としての統合ヘッドセットを示す。
【図3B】図3Bは、本発明の一つの実施の形態とともに用いられる例としての統合ヘッドセットを示す。
【図3C】図3Cは、本発明の一つの実施の形態とともに用いられる例としての統合ヘッドセットを示す。
【図4】図4は、本発明の一つの実施の形態による、時間経過に渡る三つの生理学的反応ベクトルの平均位置の例としての時系列図を示す。
【図5】図5は、本発明の一つの実施の形態による、広告を視聴している40人の生理学的データから計算された、広告の嗜好に関する生理学的反応の一致性を示す例としてのグラフである。
【図6A】図6Aは、本発明の一つの実施の形態による、それぞれ広告及びビデオゲームに対する例としての反応一致性(CoR)値を示す。
【図6B】図6Bは、本発明の一つの実施の形態による、それぞれ広告及びビデオゲームに対する例としての反応一致性(CoR)値を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明は、例として示されるものであり、同様の参照番号が類似の要素を示す添付の図面における特徴に限定することを意図しない。本明細書における「一つの」、又は「幾つかの」実施の形態は、必ずしも同一の実施の形態ではなく、そのような表現は、少なくとも一つを意味するものであることに注意するべきである。
【0006】
本発明の様々な実施の形態は、メディア視聴者のグループに渡る生理学的反応の一致性を用いてメディア性能を評価する方法及びシステムを作り出す。反応の一致性基準は、いつ視聴者が同時に同じ感情を感じるかを示すため、多くの人に渡るメディアの強さを客観的に測定する。生理学的反応の統計データ又は平均値と比べて、生理学的反応の一致性は、同時に同じ感情的反応を有する、又は、同時に異なる感情的反応を有する視聴者に対応する、メディア性能の遥かに優れた指標となる。
【0007】
本発明の評価手法は、市場において強く作用するメディアは、一人の視聴者に強い感情的反応を作り出すことができるだけではなく、多くの視聴者に渡って同一の強い感情的反応を作り出すことができる、という原理に基づく。視聴者は、メディアの断片を視聴する際に様々な感情を感じるが、成功するメディアについては、生理学的データにおいて視聴者グループに渡って一貫した反応を作り出す、メディアの主要イベントが存在する。メディアに対する一貫した反応が存在しない場合、メディアは優れた業績を示さない。即ち、一部の視聴者はメディアを好むが、他のそれに見合うだけの視聴者がそのメディアを好まない場合、該メディアは、悪い評価、悪い評判、又は他の否定的な見方のために、あまり売れなくなる。
【0008】
図1は、本発明の一つの実施の形態による、複数視聴者からの生理学的反応の一致性に基づいてメディアを評価する例としてのシステムの図である。この図は、構成要素を機能的に分離して描いているが、そのような描写は例示のために過ぎない。この図に描かれた構成要素は、任意に組み合わされ、又は、別個のソフトウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェア要素に分割されてもよいことが、当業者にとって明らかである。更に、そのような構成要素は、どのように組み合わされ又は分離されるかに関わらず、同一のコンピュータ装置又は複数のコンピュータ装置上で実行されることができ、複数のコンピュータ装置は、一つ又はそれ以上のネットワークで接続され得ることが、当業者にとって明らかである。
【0009】
図1を参照して、一つ又はそれ以上のセンサ103は、メディア101のイベントを視聴している複数の視聴者102それぞれの生理学的データを測定及び記録するために利用される。ここで、メディアは、映画、ビデオ、テレビ番組、テレビ・コマーシャル、広告、ビデオゲーム、インタラクティブなオンライン・メディア、印刷物、及び視聴者が情報を得たり、感情的に影響を受けたりし得る任意の他のメディアのうちの一つ又はそれ以上であってよい。メディアのイベントの時間期間は時間的に不変、非線形、又は準線形であってよい。測定される生理学的データは、心拍数、脳電図(EEG)信号、瞬き率、呼吸、動作を含むがそれらに限定されるものではなく、一つ又はそれ以上のセンサのそれぞれは、脳電図、加速度計、血液酸素センサ、検流計、筋電図、及び任意の他の生理学的センサのうちの一つ又はそれ以上であってよい。代わりに、以下に詳しく説明するように、統合センサ・ヘッドセットが適応されてもよい。身体の生理学的データは、人間の感情変化との相関を示してきた。統計、ノブ、又は他の偏りやすい反応の基準を利用する変わりに、これらの変化そのものを感知することにより、本発明は、記録されるデータと、そのようなデータの粒度とを改善する。生理学的反応は、毎秒何回も記録することができるためである。
【0010】
視聴者の生理学的データは、測定されると、一致性モジュール104に転送され、該モジュールは、視聴者がイベントを視聴している期間に測定された彼らの生理学的データに基づいて、視聴者の生理学的反応を導き出す。ここで、生理学的反応は、思考、嗜好、関与、没頭、肉体的関与、誘意性(valence)、及び生気のうちの一つ又はそれ以上であってよく、思考及び嗜好は、EEGから計算することができる。次いで、イベントに対する視聴者の生理学的反応の一致性が計算され、視聴者からの生理学的反応の一致性に基づいてイベントが評価され得る。オプションとして、メディアの全イベントの評価に基づいて、メディアそのものも評価されてもよい。
【0011】
図2は、本発明の一つの実施の形態による、視聴者からの生理学的反応の一致性に基づいてメディアを評価する例としてのプロセスを示すフローチャートである。この図は、例示のために、機能的なステップを特定の順序で示しているが、該プロセスは、ステップの特定の順序又は構成に限定されるものではない。この図に描かれた様々なステップは、様々な方法で省略、再構成、組み合わせ、及び/又は適応されてもよいことが、当業者に理解される。
【0012】
図2を参照して、メディアのイベントを視聴する複数の視聴者それぞれからの生理学的データが、ステップ201で測定される。その後、ステップ202において、測定された生理学的データが記録され、ステップ203において、イベントの視聴者から測定された生理学的データに基づいて、イベントに対する生理学的反応が導き出される。ステップ204において、イベントに対する視聴者の生理学的反応の一致性が計算され、ステップ205において、イベント及び/又はメディアが、複数の視聴者からの生理学的反応の一致性に基づいて評価され得る。
【0013】
幾つかの実施の形態において、視聴者がメディアのイベントを視聴している間に生理学的データを測定するために、統合ヘッドセットが視聴者の頭に装着され得る。データはコンピュータのプログラムに記録され、それにより、視聴者がヘッドセットを装着しながらメディアと相互作用することが可能となる。図3A〜Cは、本発明の一つの実施の形態とともに使用される例としての統合ヘッドセットを、様々な角度から示す。処理ユニット301は、生理学的データをデジタル化し、該データを、思考、関与、没頭、肉体的関与、誘意性、生気及びその他を含むがそれらに限定されない生理学的応答に処理可能なマイクロプロセッサである。三軸加速度計302は、頭部の動きを感知する。シリコン製安定化ストリップ303は、ヘッドセットの固定により動きを最小化し、更にしっかりした感知を可能とする。右EEG電極304及び左EEG電極306は、使用のために準備を必要としない、前額骨の前に置かれるドライ電極である。電極と肌とが接触していることが必要だが、過度な圧力は必要ない。心拍数センサ305は、額の中心付近に置かれる堅牢な血液量脈波(blood volume pulse)センサであり、充電又は交換可能な電池モジュール307が片耳の上に置かれる。裏側の調節可能ストラップ308は、様々なサイズの頭に対してヘッドセットを心地よい圧力設定に調節するために利用される。
【0014】
幾つかの実施の形態において、統合ヘッドセットは押しボタンで電源オンされ、視聴者の生理学的データが即時に測定及び記録される。データ転送は、ヘッドセットがリンクされているコンピュータのインターフェースを介して、無線で扱われてもよい。正確な測定を得るために、視聴者の皮膚の準備又はジェルは必要ではなく、ヘッドセットは視聴者から簡単に取り外され、すぐに他の視聴者によって利用されることができる。使用中にヘッドセットが劣化することはなく、ヘッドセットは数千回再利用することが可能である。
【0015】
幾つかの実施の形態において、視聴者の生理学的反応は、視聴者の生理学的データを入力として用いる複数の公式によって導き出され得る。表情認識、「ノブ」、及び他の感情基準もまた、同様の有効性を有する入力として利用可能である。「関与」、「アドレナリン」、「思考」及び「誘意性」を含んでもよいがそれらに限定されない、導き出された各生理学的反応は、複数のセンサからの生理学的データを組み合わせて、多次元の、わかりやすい、視聴者の感情的反応の表現にする。
【0016】
幾つかの実施の形態において、生理学的反応は、同時に又は異なる時間に同一のメディアを視聴している多くの異なる視聴者に渡って計算され得る。生理学的反応は、各視聴者に対する時系列として扱われても、集約反応を示すように複数の視聴者について組み合わされてもよい。生理学的反応は、また、メディアの主要イベントへの反応を分析するために、平均化されても、データ区分に渡って考察されてもよい。非限定的な例として、図4は、40人の人がバドワイザー・フィクシング・リーク(Fixing Leak)という同一のコマーシャルを視聴する際の、肉体的関与ベクトル401、思考レベル・ベクトル402、感情的「嗜好」ベクトル403である(時間期間に渡る)3つの生理学的反応ベクトルの、平均位置の例としての時系列図を示す。肉体的関与ベクトル401は、視聴者がメディアを見ている際に、男が屋根から落ちるポイント404までは、リラックスしていることを示す。このポイントにおいて、肉体的関与は急上昇する。これは、視聴者が、広告の会話中心の始まりと比べて、「アクションの詰まった」終わりを見る際に、より肉体的に関与することに対応する。第二のベクトル402は、視聴者が有する積極的思考の強さである。この値が高ければ高いほど、視聴者は当該イベントを記憶する傾向が強い。
【0017】
幾つかの実施の形態において、視聴者からの生理学的反応は、視聴者が見ているメディアの種別に特化して分析されてもよい。以下に非限定的な例を示す。
ビデオゲームの場合、生理学的反応と、視聴者が経験する(反応する)ビデオとは、重なり合うことがあり、視聴者の経験は、ゲームの各イベントに対応する適切なセクション(イベント)に分割できる。ビデオ、主要イベント、及び視聴者の生理学的反応の組み合わせにより、イベントの特定のインスタンス、及び全視聴者に渡る生理学的反応が、検査され評価されることができる。
【0018】
広告の場合、優れた広告にする鍵は、視聴者に広告を覚えさせ、覚えたものを好きにさせ、その結果、製品の購入を決意させることである。生理学的データの感知及びイベントのタグ付けを通して、一致性モジュールは、視聴者がどのイベントを好んだが、どれだけの視聴者が各イベントを好んだか、を決定することができ、ブランドの瞬間(イベント)において視聴者が何を考えているか、又は、視聴者が他のイベントより或るイベントを好んだか否かを決定するために、統計に基づいて視聴者の生理学的反応をグループに分けることができる。
【0019】
映画の場合、優れた映画であるためには、視聴者の間に「正しい」感情的反応を作り出さなければならない。映画に対する生理学的反応は、生理学的データに基づいて客観的に評価できる。更に、映画の特定の瞬間(イベント)について感じる視聴者の割合は、映画の当該イベントに対する視聴者反応の一致性に基づいて決定できる。
【0020】
反応の一致性
幾つかの実施の形態において、一致性モジュールは、視聴者が該メディアと相互作用している間に記録された生理学的データの時系列に基づいて視聴者の反応一致性(CoR)を計算するよう動作可能である。反応一致性は、所与の各ポイントにおいて、反応における傾向が互いにどれだけ近いかに基づいて、時系列上の全てのポイントにおいて計算できる。時系列において反応の傾向を数学的に計算する多くの方法があり、非限定的な例として、それらには、標準偏差手法及びビニング手法が含まれる。
【0021】
幾つかの実施の形態において、生理学的反応の一致性は、特定の一つのイベント期間における複数の視聴者からの生理学的反応の標準偏差、及び/又は生理学的反応の微分係数の標準偏差(例えば、生理学的反応の大きさ及び値)に基づいて計算することができる。全ての生理学的反応の微分係数に対する相関が計算され、傾向の変化は、所与の時間又はイベントの時間期間において各反応が正の微分係数を有する視聴者の数に反映される。
【0022】
幾つかの実施の形態において、メディア全体又はメディアの一つのイベントのいずれかに対する視聴者からの生理学的反応は、反応の類似性に基づいて、所定のカテゴリに分類され、ビニングされる。ここで、所定のカテゴリは、非常に肯定的、肯定的、変化なし、否定的、非常に否定的のうちの一つ又はそれ以上を含んでもよい。非限定的な例として、イベント全体に渡る肯定的な変化を有する視聴者からの反応が一つのビンに分類され、イベント全体に渡る非肯定的な変化を有する視聴者からの反応が別のビンに分類される。次いで、一つの又は他の方法で反応する視聴者の数/割合が数えられる。例えば、或る冗談に対して(冗談の大部分の時間期間において)肯定的な感情で反応する視聴者の数が数えられ、同じ冗談に対して肯定的な感情なしで反応する視聴者の数と比較される。他の実施の形態は、偏差の大小を含む、異なるビン又は異なる反応データを用いるが、この実施の形態において、大小は、所定の数より小さい及び大きいことによって決定される。
【0023】
視聴者からの生理学的反応がビニングされると、イベント及び/又はメディアに対する反応全体の一致性が、各反応ビンにおける視聴者数の分布に基づいて評価され得る。幾つかの実施の形態において、肯定的な反応変化で反応する視聴者の割合が、イベントの評価に用いられる。非限定的な例として、80%の視聴者が冗談に対して肯定的に反応する場合、その冗談は成功と考えられる。他の実施の形態は、多くのイベントに渡る評価(例えば、変化における一致性が70%より高いイベントの割合)を、他の基準と集約する。
【0024】
非限定的な例として、図5は、2006年からのジレット・フュージョン・スーパー・ボウルの広告を視聴する40人の生理学的データから計算された、広告の嗜好についての生理学的反応の一致性を示す例としてのグラフである。5個のボックスは、広告のセッションを通して、肯定的及び否定的な一致性の高い領域を示す。この例における一致性は、広告の25秒ごとの区分において、正又は負の微分係数を有する視聴者の数として計算される。ボックス501、503及び505は、大部分の人に渡り嗜好が急低下している反応の一致を示す。肯定的な領域(ボックス502及び504)は、大部分の人に渡り嗜好が上昇しているときの反応の一致を示す。ボックス504及び505において、最も一致した反応が起こっており、ボックス504は広告の35秒目、ジレット・フュージョンのロゴが出る直前に起こり、ボックス505はロゴが出た後に起こる。この分析から、製品紹介については非常に肯定的な宣伝ができているが、その後、視聴者は紹介に対して否定的な反応を持つという結論が導き出せる。
【0025】
幾つかの実施の形態において、様々なスケールの反応を計算できるようにするために、生理学的反応の時系列がCoR計算の前に平滑化されフィルタリングされてもよい。非限定的な例として、生理学的データは100Hzで記録されるが、長いイベント(例えば、2分間)に対する計算が必要である場合、データ内の情報が、周波数の大きさにおいて計算の長さと同じオーダーになるように、高周波数データが取り除かれる。更に、CoRが短時間(例えば、数秒間)に計算される必要がある場合、信号の低周波数成分が取り除かれ、データ位置に影響し得る前のイベントの影響が最小化される。この手法は、視聴者間のデータを整列させ、適切なデータのみがCoR計算に利用されることを可能とする。
【0026】
CoRによるメディア評価
イベントに対する一組の生理学的反応について、生理学的反応の時系列上の各ポイントにおけるCoRが計算されると、以下の一つ又はそれ以上の方法によって、イベント及び/又はメディアに対する評価が作成され得る。
【0027】
絶対CoRスコア:本発明の一つの実施の形態は、生理学的反応の一致性の数学的態様によって計算された絶対CoRスコアを利用する。これは、メディアのイベント間の完全な比較を可能とする。
【0028】
正規化CoRスコア:本発明のもう一つの実施の形態は、以前の試験からの一組のデータに基づいて、CoRスコア評価の正規化係数を計算する。これは、メディアの断片が、比較データ(例えば、同じ分野、同じ広告キャンペーン、同じビデオゲームのレベルのセット)に関連するスケールにおいて測定され、割合評価が作成されることを可能とする。非限定的な例として、映画XはCoRスコアが95%であって非常に優れているが、映画Yは映画スコアの55%であり、これは、視聴者が映画Xと同じほどには多くの感情を感じていないことを示す。従って、映画Yは、市場において、映画Xほどは成功しないだろう。
【0029】
等級付きCoRスコア:幾つかの実施の形態において、メディアに対して等級レベル・スコアを作成することができ、A、B、C、D、Fの評価又は他の同様の手法が利用可能となる。
【0030】
幾つかの実施の形態において、複数視聴者の間で不変の時系列に基づいてスコアを計算することに加えて、例えばビデオゲーム、ウェブサイト及び他のインタラクティブなメディアのような非線形又は準線形のメディアに対し、スコアを計算することができる。各視聴者に対する時系列は、全ての視聴者に対して現れるイベントに分割できる。そのようなイベントは、ビデオゲームの戦闘シーン、爆発、ウェブサイトにおけるホームページの閲覧、DVDの或る章に進むこと、及び任意の他のものを含むが、それらに限定されるものではない。
【0031】
幾つかの実施の形態において、一致性モジュールは、メディア内の様々なイベントの強さを比較するために、メディア全体に含まれる様々なイベントのCoR値の大きさを平均することにより、CoRに対する全体評価を作成することができる。即ち、
【0032】
【数1】

【0033】
である。CoRには、非線形の重み付けがなされ得る。即ち、
【0034】
【数2】

【0035】
である。ここで、f(x)は、
【0036】
【数3】

【0037】
といったように、対数、多項式、又はその他の関数であり得る。
ここで、関数は、データの性質を変えることができるが、これはスコアにおける差別化を大きく増加させる。これは、例えば、10%の一致性が非常に低いと分類され、70%のような高さの一致性スコアが非常によいと分類されるような、一致性の低いスコアに適している。例えばf(x)=xのような関数を利用することにより、この二つの値は非常に強く差別化され、10%の値がたった.01になり、70%の値が、五倍の大きさを有する.49になる。これは、高い一致性ポイントを低い一致性ポイントから差別化し、低い一致性についてメディアにペナルティを課し、高い一致性についてメディアを支援する。全体として、CoRスコアは、メディアにおける複数のイベントの経験及び強さ、及びこの種の他の基準を比較するために利用可能な値である。値が高ければ高いほど、メディアの一致性は高くなる。
【0038】
イベントの各インスタンスに対する反応の一致性は、同じ数学公式を用いて計算され得るが、この際、計算期間は、時間の増加ではなく、イベントの長さである。この結果が、各イベントに対する反応の評価になる。非限定的な例として、ゲームXのビデオゲーム・プレイヤーがボス・モンスターXと相互作用するイベントの70%が関与の増加につながり、ボス・モンスターYとの相互作用の90%が関与の増加につながる場合、ボス・モンスターYはボス・モンスターXよりも一致した反応を有する。このような計算が、メディアにおけるそれぞれの適切なイベントに対して行われ、その後、これらのスコアが組み合わされて、全体スコアが作成される。
【0039】
幾つかの実施の形態において、一致性モジュールは、生理学的反応の複数のベクトルに対するCoR値を組み合わせることにより、経験の一致性のより全体的な基準を作成することができる。即ち、
全体感情CoR=CoR嗜好+CoR思考+Cor肉体的関与+・・・
である。生理学的反応の複数のベクトルに渡るこの全体CoR値は、より完全なバージョンの基準であり、メディアの様々な特徴を考慮に入れる。メディアが思考を促し、同様の肯定的及び否定的な反応を作り出し、及び視聴者を同様に関与させるものである場合、メディアは強力であり、市場において成功する。各ベクトルの特定のサブセットを見る理由は、視聴者経験の特徴を測定するためである。各視聴者がメディアの同一のポイント(イベント)において思考するが、異なる感情的嗜好値を有する場合、結論としては、メディアは視聴者を思考させるが、メディアに対する視聴者の反応は感情的に非常に異なっており、或る者は肯定的反応を持つが、或る者は否定的反応を持つ、ということになる。
【0040】
幾つかの実施の形態において、一致性モジュールは、更に、複数の視聴者を、人種、性別、年齢、人口統計、収入、習慣及び興味のうちの一つ又はそれ以上によってグループ化し、複数の視聴者のそのようなグループ化に従って、特定の一つのイベント及び/又はメディアの評価を関連付け、及び/又は比較するよう動作可能である。
【0041】
イベント及びメディアのこれらの測定値/評価には、例えばCoR値のリストから、グラフ、複数のCoR特徴及び/又はCoR値がプロットされるメディアの複数イベントを含む散布図まで、様々な見方がある。非限定的な例として、図6Aは、バドワイザー1〜3及びミラー1〜3の6つの広告に対する例としてのCoR値を示す。バドワイザーの広告が、ミラーの広告よりも、はるかに高いCoR値を持つことが見て取れるが、これは、市場におけるバドワイザーの、より優れた業績に関連する。もう一つの非限定的な例として、図6Bは、FPS1〜2及びEPG1〜3という5つのビデオゲームについて、嗜好及び肉体的関与に関する例としてのCoR値を示す。ロール・プレイング・ゲーム(RPG)は、筋書きが非常に重要であり、嗜好のCoRスコアが高いことによって証明されるように、プレーヤーに感情的反応を作り出す点で非常に優れている。肉体的関与という他の特徴において、RPGのCoRスコアは、常に激しいとは限らない小戦闘への感情が一貫していないため、はるかに低くなる。一方、一人称視点シューティング(FPS)ゲームは、プレーヤーの間に一致した強い経験を作り出す点において非常に優れているが、プレーヤーの間に肯定的及び否定的な感情を一致して作り出すことはなく、より高い肉体的関与CoRスコアと、低い嗜好CoRスコアをもたらす。
【0042】
コンピュータ分野の当業者に明らかになるように、一つの実施の形態は、本明細書の教示に従ってプログラムされた、従来の汎用の又は専用のデジタル・コンピュータ又はマイクロプロセッサを利用して実現され得る。また、ソフトウェア分野の当業者に明らかになるように、本明細書の教示に基づき、経験あるプログラマにより、適切なソフトウェア・コーディングが容易に準備される。本発明は、また、当業者にとって容易に明らかになるように、集積回路を準備すること、又は、従来の部品回路の適切なネットワークを相互接続することによって実現されてもよい。
【0043】
一つの実施の形態は、一つ又はそれ以上のコンピュータ装置に本明細書に開示された特徴のうち任意のものを実行させるようプログラムするために利用できる、格納された命令を含む、マシン読み取り可能媒体であるコンピュータ・プログラム製品を含む。マシン読み取り可能媒体は、フロッピー・ディスク(登録商標)、光ディスク、DVD、CD−ROM、マイクロ・ドライブ、及び光磁気ディスクのうちの一つ又はそれ以上の種類のディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、DRAM、VRAM、フラッシュ・メモリ装置、磁気又は光学カード、ナノシステム(有機メモリICを含む)、又は、命令及び/又はデータの格納に適した任意の種別の媒体又は装置を含み得るが、それらに限定されるものではない。任意のコンピュータ読み取り可能媒体に格納される本発明は、本発明の結果を利用して、汎用/専用コンピュータ又はマイクロプロセッサのハードウェアを制御し、コンピュータ又はマイクロプロセッサが人間の視聴者又は他のメカニズムと相互作用することを可能とするソフトウェアを含む。そのようなソフトウェアは、デバイス・ドライバ、オペレーティング・システム、実行環境/容器、及びアプリケーションを含み得るが、それらに限定されるものではない。
【0044】
上記の本発明の好ましい実施の形態の説明は、例示及び説明のために提供されたものである。これには排他的な意図はなく、本発明を開示された形態だけに限定するものではない。多くの修正及び変更が、当業者に明らかになる。特に、上記のシステム及び方法の実施の形態では、「モジュール」という概念が使われるが、この概念は、クラス、メソッド、タイプ、インターフェース、ビーン、コンポネント、オブジェクト・モデル、及び適切な概念のような同等の概念によって交換可能に用いられ得ることが明らかである。実施の形態は、本発明の原理及び実際の応用を最もよく説明するために選択され、記載されたものであり、そのため、他の当業者が本発明、様々な実施の形態、及び、企図される特定の用途に適した様々な修正を理解することを可能とする。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって決定されることが意図される。
【符号の説明】
【0045】
101 メディア、102 視聴者、103 センサ、104 一致性モジュール。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理学的反応の一致性に基づくメディアの評価を支持するシステムであって、
前記メディアの複数のイベントを視聴している複数の視聴者それぞれからの生理学的データを測定するよう動作可能な一つ又はそれ以上のセンサと、
一致性モジュールであって、
前記複数のイベントのうちの特定の一つを視聴している前記複数の視聴者それぞれから測定された前記生理学的データに基づいて生理学的反応を導き出し、
前記複数の視聴者からの前記特定の一つのイベントに対する前記生理学的反応の一致性を計算し、
前記複数の視聴者からの前記生理学的反応の前記一致性に基づいて、前記特定の一つのイベント及び/又は前記メディアを評価する
よう動作可能な一致性モジュールと、
を備えるシステム。
【請求項2】
生理学的反応の一致性に基づくメディアの評価を支持するシステムであって、
前記メディアの複数のイベントを視聴している複数の視聴者それぞれから生理学的データを測定するよう動作可能な統合センサ・ヘッドセットと、
一致性モジュールであって、
前記複数のイベントのうちの特定の一つを視聴している前記複数の視聴者それぞれから測定された前記生理学的データに基づいて生理学的反応を導き出し、
前記複数の視聴者からの前記特定の一つのイベントに対する前記生理学的反応の一致性を計算し、
前記複数の視聴者からの前記生理学的反応の前記一致性に基づいて、前記特定の一つのイベント及び/又は前記メディアを評価する
よう動作可能な一致性モジュールと、
を備えるシステム。
【請求項3】
請求項1記載のシステムであって、前記メディアが、映画、ビデオ、テレビ番組、テレビ・コマーシャル、広告、ビデオゲーム、インタラクティブなオンライン・メディア、印刷物、及び視聴者が情報を得たり、感情的に影響を受けたりし得る任意の他のメディアのうちの一つであるシステム。
【請求項4】
請求項1記載のシステムであって、前記メディアの前記複数のイベントそれぞれの時間期間が、時間において不変、非線形又は準線形であるシステム。
【請求項5】
請求項1記載のシステムであって、前記一つ又はそれ以上のセンサのそれぞれが、脳電図、加速度計、血液酸素センサ、検流計、筋電図、及び任意の他の生理学的センサのうちの一つであるシステム。
【請求項6】
請求項2記載のシステムであって、前記統合センサ・ヘッドセットが、
一つ又はそれ以上の軸加速度計、
一つ又はそれ以上のEEG電極、
一つ又はそれ以上の心拍数センサ、
及び、処理ユニット、
のうちの一つ又はそれ以上を備えるシステム。
【請求項7】
請求項1記載のシステムであって、前記生理学的データが、心拍数、EEG信号、瞬き率、呼吸、動作のうちの一つ又はそれ以上であるシステム。
【請求項8】
請求項1記載のシステムであって、前記生理学的反応が、思考、嗜好、関与、没頭、肉体的関与、誘意性、及び生気のうちの一つ又はそれ以上であるシステム。
【請求項9】
請求項1記載のシステムであって、前記一致性モジュールが、更に、前記特定の一つのイベントの前記複数の視聴者それぞれから測定された前記生理学的データを記録するよう動作可能であるシステム。
【請求項10】
請求項1記載のシステムであって、前記一致性モジュールが、更に、前記特定の一つのイベントの時間期間に基づいて、測定された前記生理学的データの高い又は低い周波数成分を取り除くよう動作可能であるシステム。
【請求項11】
請求項1記載のシステムであって、前記一致性モジュールが、更に、前記複数の視聴者からの前記特定の一つのイベントの期間に渡る前記生理学的反応の標準偏差、及び/又は前記生理学的反応の微分係数の標準偏差に基づいて、前記生理学的反応の前記一致性を計算するよう動作可能であるシステム。
【請求項12】
請求項1記載のシステムであって、
前記一致性モジュールが、更に、
前記生理学的反応の類似性に基づいて、前記複数の視聴者からの前記特定の一つのイベントに対する前記生理学的反応を、複数の予め定義されたカテゴリにビニングし、
前記複数の予め定義されたカテゴリのそれぞれにおいて、前記生理学的反応の割合に基づいて、前記生理学的反応の前記一致性を計算する
よう動作可能であるシステム。
【請求項13】
請求項12記載のシステムであって、前記複数の予め定義されたカテゴリが、非常に肯定的、肯定的、変化なし、否定的、非常に否定的のうちの一つ又はそれ以上を含むシステム。
【請求項14】
請求項12記載のシステムであって、前記一致性モジュールが、更に、前記生理学的反応の大部分が前記複数の予め定義されたカテゴリのうちの一つのみ(又は複数)にあてはまる場合に、前記特定の一つのイベントを高く(又は低く)評価するよう動作可能であるシステム。
【請求項15】
請求項1記載のシステムであって、前記一致性モジュールが、更に、前記複数の視聴者の大部分が前記イベントについて同様に(又は異なるように)感じている場合に、前記特定の一つのイベントを高く(又は低く)評価するよう動作可能であるシステム。
【請求項16】
請求項1記載のシステムであって、前記一致性モジュールが、更に、前記メディアの複数のイベントの評価に基づいて、前記メディアを評価するよう動作可能であるシステム。
【請求項17】
請求項1記載のシステムであって、前記一致性モジュールが、更に、絶対スコア、比較対象メディアに対する相対スコア、及び等級付きスコアのうちの一つ又はそれ以上を用いて、前記特定の一つのイベント及び/又は前記メディアを評価するよう動作可能であるシステム。
【請求項18】
請求項1記載のシステムであって、前記一致性モジュールが、更に、
前記複数の視聴者を、人種、性別、年齢、人口統計、収入、習慣及び興味のうちの一つ又はそれ以上によりグループ化し、
前記複数の視聴者のそのようなグループ化に従って、前記特定の一つのイベント及び/又は前記メディアの前記評価を関連付け、及び/又は評価する
よう動作可能であるシステム。
【請求項19】
生理学的反応の一致性に基づくメディアの評価を支持する方法であって、
前記メディアの複数のイベントを視聴している複数の視聴者それぞれから生理学的データを測定するステップと、
前記複数のイベントのうちの特定の一つを視聴する前記複数の視聴者それぞれから測定された前記生理学的データに基づいて、生理学的反応を導き出すステップと、
前記複数の視聴者からの前記特定の一つのイベントに対する前記生理学的反応の一致性を計算するステップと、
前記複数の視聴者からの前記生理学的反応の前記一致性に基づいて、前記特定の一つのイベント及び/又は前記メディアを評価するステップと、
を備える方法。
【請求項20】
請求項19記載の方法であって、更に、
前記特定の一つのイベントの前記複数の視聴者それぞれから測定された前記生理学的データを記録するステップを備える方法。
【請求項21】
請求項19記載の方法であって、更に、前記特定の一つのイベントの時間期間に基づいて、測定された前記生理学的データの高い又は低い周波数成分を取り除ステップを備える方法。
【請求項22】
請求項19記載の方法であって、更に、前記複数の視聴者からの前記特定の一つのイベントの期間に渡る前記生理学的反応の標準偏差、及び/又は前記生理学的反応の微分係数の標準偏差に基づいて、前記生理学的反応の前記一致性を計算するステップを備える方法。
【請求項23】
請求項19記載の方法であって、更に、
前記生理学的反応の類似性に基づいて、前記複数の視聴者からの前記特定の一つのイベントに対する前記生理学的反応を、複数の予め定義されたカテゴリにビニングするステップと、
前記複数の予め定義されたカテゴリのそれぞれにおいて、前記生理学的反応の割合に基づいて、前記生理学的反応の前記一致性を計算するステップと、
を備える方法。
【請求項24】
請求項23記載の方法であって、更に、前記生理学的反応の大部分が前記複数の予め定義されたカテゴリのうちの一つのみ(又は複数)にあてはまる場合に、前記特定の一つのイベントを高く(又は低く)評価するステップを備える方法。
【請求項25】
請求項19記載の方法であって、更に、前記複数の視聴者の大部分が前記イベントについて同様に(又は異なるように)感じている場合に、前記特定の一つのイベントを高く(又は低く)評価するステップを備える方法。
【請求項26】
請求項19記載の方法であって、更に、前記メディアの複数のイベントの評価に基づいて、前記メディアを評価するステップを備える方法。
【請求項27】
請求項19記載の方法であって、更に、絶対スコア、比較対象メディアに対する相対スコア、及び等級付きスコアのうちの一つ又はそれ以上を用いて、前記特定の一つのイベント及び/又は前記メディアを評価するステップを備える方法。
【請求項28】
請求項19記載の方法であって、更に、
前記複数の視聴者を、人種、性別、年齢、人口統計、収入、習慣及び興味のうちの一つ又はそれ以上によりグループ化するステップと、
前記複数の視聴者のそのようなグループ化に従って、前記特定の一つのイベント及び/又は前記メディアの前記評価を関連付け、及び/又は評価するステップと、
を備える方法。
【請求項29】
マシン読み取り可能媒体であって、実行された際に、システムを、
前記メディアの複数のイベントを視聴している複数の視聴者それぞれから生理学的データを測定し、
前記複数のイベントのうちの特定の一つを視聴している前記複数の視聴者それぞれから測定された前記生理学的データに基づいて、生理学的反応を導き出し、
前記複数の視聴者からの前記特定の一つのイベントに対する前記生理学的反応の一致性を計算し、
前記複数の視聴者からの前記生理学的反応の前記一致性に基づいて、前記特定の一つのイベント及び/又は前記メディアを評価する、
よう動作させる命令が格納されている、マシン読み取り可能媒体。
【請求項30】
生理学的反応の一致性に基づくメディアの評価を支持するシステムであって、
前記メディアの複数のイベントを視聴している複数の視聴者それぞれから生理学的データを測定する手段と、
前記複数のイベントのうちの特定の一つを視聴している前記複数の視聴者それぞれから測定された前記生理学的データに基づいて、生理学的反応を導き出す手段と、
前記複数の視聴者からの前記特定の一つのイベントに対する前記生理学的反応の一致性を計算する手段と、
前記複数の視聴者からの前記生理学的反応の前記一致性に基づいて、前記特定の一つのイベント及び/又は前記メディアを評価する手段と、
を備えるシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公表番号】特表2010−520553(P2010−520553A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552657(P2009−552657)
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【国際出願番号】PCT/US2007/015019
【国際公開番号】WO2008/108800
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(508059085)エムセンス コーポレイション (10)