説明

モジュラー型空気圧式締結工具

【課題】本発明は、第一クイックリリースモジュールおよび第二クイックリリースモジュールを素早く交換することによって、リベットナットとブラインドリベットの2種類の全く異なる部材を用いた締結方式を同一本体上で切り換えて実施でき、空気圧締結式工具の用途を大幅に広げ、消費者の購入コストを低減するモジュラー型空気圧式締結工具を提供する。
【解決手段】本発明のモジュラー型空気圧式締結工具は、本体と、プッシュロッドと、本体と組み合わせる第一クイックリリースモジュールと、プッシュロッドと組み合わせる第二クイックリリースモジュールを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドツールの構造技術に関するものであり、特にモジュールを交換する方式によって異なる締結部材の使用を統合的に実施できるモジュラー型空気圧式締結工具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
締結部材は工業用途に幅広く活用されている基本的な締結部品であり、締結部材の中でもリベットナット(ブラインドナット)とブラインドリベットは同類物品と見なされるが、取り付け操作方法と仕上がり具合は全く異なる締結部材である。ナット締結工具の関連構造は特許文献1の「Pneumatic―hydraulic rivet guns」を参照し、リベット締結工具の関連構造は特許文献2の「Adjustable hand tool with dual function」を参照する。
【0003】
図1は公知のナット締結工具(Air rivet nut tool)の構造を示す図であり、本願発明者は以前「三段階式バルブスイッチ構造」を開発したが、それはナット締結工具に用いるものであり、リベットナット100の取り付け操作過程では主に、空気圧モータ101の利用によりねじ部102が連動し正方向または逆方向の回転を行いリベットナット100を固定し引き離す操作を行い、リベットナット100の加圧変形はリベットナットプッシュロッド103の往復位置移動から成る。
【0004】
前記ナット締結工具はメインコントロールバルブ15及びサブコントロールバルブ14を備え、前記メインコントロールバルブ15及びサブコントロールバルブ14の操作ボタン及びその関連コントロール原理は特許文献3の「三段階式バルブスイッチ構造(Threee-stage valve switch structure)」を参照し、本願の符号15と14は特許文献3の符号18と20に対応する。
【0005】
メインコントロールバルブ15のボタンは2段式の押しボタン式コントロールであり、浅い押しの第一段のコントロールでは空気圧モータ101を駆動して回転させ、リベットナット100をねじ部102に被せて位置が固定されるまで回転させる。深い押しの第二段のコントロールではリベットナットプッシュロッド103が直線的位置移動をし、リベットナット100に押圧変形を施す。また、空気圧モータ101は反転しリベットナット100からねじ部102を引き抜く。
【0006】
サブコントロールバルブ14のボタンは予備ボタンであり、その設置目的は、リベットナット100からのねじ部の引き抜き方が不完全な時、操作者がボタンを押して空気圧モータ101を駆動して断続的に反転させ、リベットナット100からねじ部102を完全に引き抜くことにある。
【0007】
図2は公知のリベット締結工具(Air rivet riveter)の構造を示す図であり、主に、ブラインドリベット200を咬合するブラインドリベット固定部材201によりブラインドベット200を咬合した後、ブラインドリベットプッシュロッド202によりブラインドリベット200のシャフト部分に加圧し引っ張って切断し、ブラインドリベット200端部を変形させる。
【0008】
上述した2つの図からわかるように、空気圧式ナット締結工具とリベット締結工具の両者は一見近似したハンドツールであるが、操作原理は全く異なるため、両者を統合する場合、実施上一定の難度を有する。例えば、空気圧式ナット締結工具を基礎とした改良を行う際、空気圧式ナット締結工具はリベットナットプッシュロッドの後方にねじ部を駆動する空気圧モータを設置する必要があり、またリベット締結作業を行う際、シャフトに相当の衝撃を加えて末端シャフトを収容し更に末端シャフトを排出する作業を行う必要があり、このために空気圧モータが存在するが、リベット締結作業時のシャフト収容と末端シャフトの排出等の手段においては構造上の衝突が生じるので、空気圧式ナット締結工具を改造してリベット締結工具として使用できるようにするのは相当困難である。
【0009】
逆に、リベット締結工具を基礎とした改良を行う際、ナット締結工具は前端にねじ部を設けることによってねじ部とリベットナットの結合を行う必要があるが、ねじ部は空気圧モーターを設置することで駆動するものなので、ねじ部と空気圧モータの設置の際、リベット締結工具のもともと設けられていた咬合固定部材と、ブラインドリベットプッシュロッドの位置移動の距離において構造的な衝突が生じ、空気圧式リベット締結工具を改造してナット締結工具として使用できるようにするのも相当困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第6272899号明細書
【特許文献2】米国特許第6651301号明細書
【特許文献3】特開2010−162681号公報(対応する米国案は第2010/0181086号公開公報)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
以上の問題に鑑みて、発明者はどのようにすればリベット締結工具とナット締結工具を統合して締結作業を実施する上で構造操作上の衝突を生まないようにするか研究開発を進め、本発明のモジュラー型空気圧式締結工具を設計した。
【0012】
本発明の主な目的は、リベットナットとブラインドリベットの2種類の全く異なる部材を用いた締結方式を同一本体上で切り換えて実施できるようにすることで、空気圧式締結工具の用途を大幅に広げ、消費者の購入コストを低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の目的を達成するために、本発明のモジュラー型空気圧式締結工具は、内部にシリンダを具備した本体であり、前記シリンダ壁面には油通孔を設け、前述の油通孔は本体上に設けられたメインコントロールバルブによって開閉され、前記シリンダ後端には第一接続口を設け、本体の前記第一接続口に対応する周縁部分には2つの空気通路を設け、前記2つの空気通路は本体上に設けられた前記メインコントロールバルブおよび前記本体上に設けられたサブコントロールバルブによって開閉される構造を有する本体と、
前記シリンダ内部に設けられ、中空状であり、前端に第二接続口を設け、後端に前記シリンダと接合するピストンを設け、前述した油通孔を前記ピストンに対応する前端位置に設けるプッシュロッドと、
前記第一接続口に接続し、前記ピストンとの間に復元スプリングを設け、前記メインコントロールバルブの開閉に合わせて前記プッシュロッドを駆動する第一クイックリリースモジュールと、
前記第二接続口に接続し、締結部材を固定する締結部材固定部と、前記締結部材固定部に接続し前記プッシュロッドと連動する時締結部材固定部がそれに応じて位置を移動することで前記締結部材を変形させる加力部と、を設ける第二クイックリリースモジュールと、
を備える。プッシュロッドが往復動作する時、第一接続口、第二接続口の相対位置が変わるので、対応する第一クイックリリースモジュール及び第二クイックリリースモジュールを交換し、モジュラー型空気圧式締結工具で異なる締結部材を用いた締結作業を実施することができる。
【0014】
前述の締結部材がリベットナットである時、前記締結部材固定部は前記リベットナットと螺合するねじ部を有し、前記第一クイックリリースモジュールは、空気圧モータと、前記空気圧モータと接続する中空状の内回転ロッドを備え、かつ前記空気圧モーターの回転軸と前記中空状の内回転ロッドは多辺形角柱状を呈した対合する構造であり、前記内回転ロッドは前記プッシュロッド内に貫設され前述の締結部材固定部と接続し、前記空気圧モータと2つの空気通路が接続し、前記メインコントロールバルブによって2つの空気通路の空気供給方向を切り換えることで、前述のねじ部とリベットナットの螺合パターンを切り換える。前記加力部は前記第二クイックリリースモジュール内部に設置され対応するリベットナットの端縁部を打ちつけるものである。
【0015】
前述の締結部材がブラインドリベットである時、前記締結部材固定部はブラインドリベットを挿入する挿入孔を有し、前記挿入孔内部には咬合体を設け、第一クイックリリースモジュールと2つの空気通路は相通じない。前記加力部は咬合体と連動してブラインドリベットを引き込む引き込み管である。
【0016】
前述の締結部材がブラインドリベットである時、前記第一クイックリリースモジュールの前記引き込み管に対応する部分にはシャフト排出孔を設ける。また更に、前記第一クイックリリースモジュール後端にはシャフト収集器を連接する。
【発明の効果】
【0017】
先行技術比較すると、本発明のモジュラー型空気圧式締結工具は少なくとも以下の長所を有する。
1.モジュラー型設計により、第一クイックリリースモジュールと第二クイックリリースモジュールが損耗または故障した時、比較的容易に交換でき、メンテナンスの時間とコストを節約できる。
2.第一クイックリリースモジュールと第二クイックリリースモジュールを一緒にペアで交換することにより使用する締結部材を換えられる。前記締結部材はリベットナット又はブラインドリベットのいずれかである。
3.使用する締結部材を換える過程では、第一クイックリリースモジュールと第二クイックリリースモジュールを一緒にペアで交換するので、先行技術が有する、リベットナット締結作業とブラインドリベット締結作業の操作方式が異なるために構造上の衝突が起きるという問題が生じない。
4.リベットナットとブラインドリベットの2種類の全く異なる部材を用いた締結方式を同一本体上で切り換えて実施できるようにすることで、空気圧締結式工具の用途を大幅に広げ、消費者の購入コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】公知のナット締結工具の構造を示す図。
【図2】公知のリベット締結工具の構造を示す図。
【図3】本発明第一実施例のモジュールの分解図。
【図4】本発明第一実施例のモジュールの断面図。
【図5】本発明第二実施例のモジュールの分解図。
【図6】本発明第二実施例のモジュールの断面図。
【図7】本発明第二実施例でシャフト収集器を増設した図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の技術手段に基づき、本発明の実施方式を列挙し、図面と合わせて以下に説明する。
【実施例】
【0020】
図3は本発明第一実施例のモジュールの分解図であり、図4は同モジュールの断面図である。図示されたモジュラー型空気圧式締結工具は、本体10、プッシュロッド20、第一クイックリリースモジュール30及び第二クイックリリースモジュール40を備え、第一クイックリリースモジュール30は本体10と組み合わせてプッシュロッド20をデフォルトモードで操作し、第二クイックリリースモジュール40は前記プッシュロッド20と組み合わせて締結部材の位置決め及び変形作業を行う。この実施例で示す第一クイックリリースモジュール30及び第二クイックリリースモジュール40はリベットナット100(締結部材)変形用の対応モジュールである。
【0021】
本体10内部にはシリンダ11を備え、前記シリンダ11の壁面には油通孔12を設け、前述の油通孔12は本体10上のメインコントロールバルブ15によって開閉され、前記シリンダ11後端には第一接続口16を設け、本体10の前記第一接続口16に対応する周縁部分には2つの空気通路13を設け、前記2つの空気通路13は本体10上のメインコントロールバルブ15及びサブコントロールバルブ14によって開閉される。前述の油通孔12、2つの空気通路13、サブコントロールバルブ14、メインコントロールバルブ15の構造と応用原理は公知技術であるので、ここでは再述しない。図示された2つの空気通路13の設置については、実際の実施時は2つの空気通路13が水平平行に設置された状態であるが、図の描写角度によっては1つしか見えないため、図示時には上下平行に設置されたように示す。実際の実施時には前記空気通路13の設置方式は図示されたものに限定されない。
【0022】
前記シリンダ11内に設けられたプッシュロッド20は中空状であり、前端には第二接続口21を設け、後端には前記シリンダ11と接合するピストン22を設け、ピストン22の前端位置に対応する部分に前述の油通孔12を設ける。
【0023】
第一クイックリリースモジュール30は、前記第一接続口16に接続し、かつ前記ピストン22との間に復元スプリング31を設け、第一クイックリリースモジュール30は前記メインコントロールバルブ15の開閉に合わせて前記本体10に相対する前記プッシュロッド20を往復移動させる。
【0024】
第二クイックリリースモジュール40は、第二接続口21に接続し、リベットナット100(締結部材)を固定する締結部材固定部41と、前記締結部材固定部41に接続し前記プッシュロッド20と連動する時前記締結部材固定部41がそれに応じて位置を移動することで前記締結部材100を変形させる加力部42と、を設け、締結部材100後端を押圧して変形させる作業を行うケース46を備える。
【0025】
前記締結部材固定部41はリベットナット100に螺合するねじ部43備え、前記第一クイックリリースモジュール30は空気圧モータ32と、前記空気圧モータ32と接続する中空状の内回転ロッド33を備え、前記空気圧モータ32の回転軸と中空状の内回転ロッド33は多辺形(例えば六辺形)角柱状を呈し対合する構造であり、前記内回転ロッド33は前記プッシュロッド20内部に貫設され、かつ前述の締結部材固定部41と接続する。前記空気圧モータ32は前記2つの空気通路13と接続し、メインコントロールバルブ15によって2つの空気通路13の空気供給方向を切り換え、前述のねじ部43とリベットナット100の螺合パターンを切り換える。前記加力部42は前記第二クイックリリースモジュール40内部に設置され対応するリベットナット100の端縁部を打ちつけるものである。
【0026】
使用者はメインコントロールバルブ15とサブコントロールバルブ14の操作によって空気圧駆動方式でモジュラー型空気圧式締結工具のリベットナットに対する固定、引き抜き、変形等の工程を完成する。例えば、使用者がリベットナット100をねじ部43に被せた後、メインコントロールバルブ15を第一段まで押圧し外部接続のエアコンプレッサの空気を2つの空気通路13のうち1つの穴に注入し、空気圧モータ32に空気を入れ空気圧モータ32を回転させる。
回転する空気圧モータ32により内回転ロッド33と第二クイックリリースモジュール40を駆動することで、リベットナット100をねじ部43に螺接する。その後使用者は更にメインコントロールバルブ15を第二弾まで押圧し、この動作によりエアコンプレッサの空気は本体10の底端のエアシリンダに入るとともにエアシリンダ内のプッシュロッドを押し上げ(これは公知技術なので再述しない)、押し上げられたプッシュロッドは油を油通孔12経由でピストン22前部の空間に圧入し、油圧を利用してピストン22を後向きに押す。
使用者がメインコントロールバルブ15ボタンを放した時、エアシリンダ内の空気は2つの空気通路13のもう1つの穴を経由して空気圧モータ32に入るとともに、空気圧モータ32を反対方向に回転させ、この反対方向の回転によりねじ部43がリベットナット100から引き抜かれる。ねじ部43のリベットナット100からの引き抜き方が不完全な場合、サブコントロールバルブ14を押圧し、サブコントロールバルブ14の押圧によりエアコンプレッサからの空気を2つの空気通路13に通し、前記空気通路13は前述のエアシリンダ内の空気を空気圧モータ32に入れた時と同じ穴であることから、これにより空気圧モータが回転する。
【0027】
図5は本発明第二実施例のモジュールの分解図であり、図6は同モジュールの断面図である。この実施例と第一実施例は同じ技術手段に基づいた実施方式であり、前記第一クイックリリースモジュール30及び第二クイックリリースモジュール40はブラインドリベット200(締結部材)変形用の対応モジュールであり、図示されたブラインドリベット200の締結操作において異なるのは、締結部材固定部41がブラインドリベット200を挿入する挿入孔44を備え、前記挿入孔44内部には咬合体45を設け、第一クイックモジュール30は2つの空気通路13と通じず、かつ第一実施例で述べられた空気圧モータ32(図3を参照)を備えず、前記加力部42は咬合体45と連動してブラインドリベット200を引き込む引き込み管であるという点である。
【0028】
図7は本発明第二実施例におけるシャフト収集器の増設を示す図であり、ブラインドリベット200の変形作業過程において、ブラインドリベット200のシャフトを引っ張り切断する必要があるので、シャフト排出が便利になるよう、第一クイックリリースモジュール30の引き込み管(加力部42)の末端に対応する部分につながるようにシャフト排出孔34を設置し、ブラインドリベット締結作業がスムーズに進むよう、更に第一クイックリリースモジュール30の後端にシャフト収集器35を連接する。
【0029】
第一、第二実施例をまとめると、本発明のモジュラー型空気圧式締結工具の設計により、第一クイックリリースモジュール30と第二クイックリリースモジュール40を同時に交換することで、実施に適合する締結部材の変更が可能になり、前記締結部材はリベットナット100又はブラインドリベット200のいずれかであり、使用する締結部材の変更過程において、第一クイックリリースモジュール30と第二クイックリリースモジュール40を一緒にペアで交換するので、先行技術が有する、リベットナット締結作業とブラインドリベット締結作業の操作方式が異なることにより構造上の衝突を招くという問題が生じないため、リベットナットとブラインドリベットの2種類の全く異なる部材を用いた締結方式を同一本体10上で切り換えて実施することで、本発明のモジュラー型空気圧式締結工具1つでリベットナット100とブラインドリベット200の両方を用いることができ、その実用性が大幅に広がる。
【0030】
以上の実施例の説明と図式は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明の構造、装置、特徴等に近似或いは相当するものは全て、本発明の発案目的及び特許請求の範囲内に属するものとする。
【符号の説明】
【0031】
[背景技術]
100 リベットナット
101 空気圧モータ
102 ねじ部
103 リベットナットプッシュロッド
200 ブラインドリベット
201 ブラインドリベット固定部材
202 ブラインドリベットプッシュロッド
[本発明]
10 本体
11 シリンダ
12 油通孔
13 空気通路
14 サブコントロールバルブ
15 メインコントロールバルブ
16 第一接続口
20 プッシュロッド
21 第二接続口
22 ピストン
30 第一クイックリリースモジュール
31 復元スプリング
32 空気圧モータ
33 内回転ロッド
34 シャフト排出孔
35 シャフト収集器
40 第二クイックリリースモジュール
41 締結部材固定部
42 加力部
43 ねじ部
44 挿入孔
45 咬合体
46 ケース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にシリンダを具備した本体であり、前記シリンダ壁面には油通孔を設け、前述の油通孔は前記本体上に設けられたメインコントロールバルブによって開閉され、前記シリンダ後端には第一接続口を設け、前記本体の前記第一接続口に対応する周縁部分には2つの空気通路を設け、前記2つの空気通路は前記メインコントロールバルブおよび前記本体上に設けられたサブコントロールバルブによって開閉される本体と、
前記シリンダ内部に設けられ、中空状であり、前端に第二接続口を設け、後端に前記シリンダと接合するピストンを設け、前述の油通孔を前記ピストンに対応する前端位置に設けるプッシュロッドと、
前記第一接続口に接続し、前記ピストンとの間に復元スプリングを設け、前記メインコントロールバルブの開閉に合わせて前記本体に対応する前記プッシュロッドを駆動して往復移動させる第一クイックリリースモジュールと、
前記第二接続口に接続し、締結部材を固定する締結部材固定部と、前記締結部材固定部に接続し前記プッシュロッドと連動する時前記締結部材固定部がそれに応じて位置を移動することで前記締結部材を変形させる加力部と、を設ける第二クイックリリースモジュールと、
を備えることを特徴とするモジュラー型空気圧式締結工具。
【請求項2】
該締結部材はリベットナットであり、前記締結部材固定部には前記リベットナットと螺合するねじ部を有し、前記第一クイックリリースモジュールは、前記2つの空気通路と連通する空気圧モータと、前記空気圧モータと接続する中空状の内回転ロッドを備え、かつ前記空気圧モーターの回転軸と前記中空状の内回転ロッドは多辺形角柱状を呈し対合する構造であり、前記内回転ロッドは前記プッシュロッド内に貫設され前記締結部材固定部と接続し、かつ前記空気圧モータと前記2つの空気通路は接続し、前記メインコントロールバルブによって前記2つの空気通路の空気供給方向および前記油通孔の油供給状態を切り換えることで、前述のねじ部とリベットナットの螺合パターンを切り換えるとともに、前記サブコントロールバルブを起動することによって前記2つの空気通路から前記空気圧モータに対して逆転空気を提供してねじ部を前記リベットナットから引き抜くのを補助し、
前記加力部は前記第二クイックリリースモジュール内部に設置され対応するリベットナットの端縁部を打ちつけるものである、
ことを特徴とする、請求項1に記載のモジュラー型空気圧式締結工具。
【請求項3】
該締結部材はブラインドリベットであり、前記締結部材固定部にはブラインドリベットを挿入する挿入孔を備え、前記挿入孔内部には咬合体を設け、前記第一クイックリリースモジュールと前記2つの空気通路は相通じず、
前記加力部は咬合体と連動してブラインドリベットを引き込む引き込み管である、
ことを特徴とする、請求項1に記載のモジュラー型空気圧式締結工具。
【請求項4】
前記第一クイックリリースモジュールの前記引き込み管に対応する部分にはシャフト排出孔を設けることを特徴とする、請求項3に記載のモジュラー型空気圧式締結工具。
【請求項5】
前記第一クイックリリースモジュール後端にはシャフト収集器を連接することを特徴とする、請求項4に記載のモジュラー型空気圧式締結工具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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