説明

モジュール式基礎構造体を構築する建物用部材

模型建物セットを支持するために使用されるに好適な建物用部材を提供する。建物用部材は、複数の同様のまたは類似の建物用部材を着脱可能に固定するよう構成され、模型建物セットを支持するモジュール式基礎構造体を形成する。このために、建物用部材は、建物用部材の表面に配置される複数のコネクタ取付配置を含む。一実施の形態では、建物用部材は、半分部および四等分部に分離可能となるよう構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、模型建物セット用のモジュール式基礎構造体(substructure)に関し、特に、模型建物セットを支持するモジュール式基礎構造体を構築するに好適な建物用部材に関する。
【背景技術】
【0002】
模型建物セットのような町や建物の小型模型は何年もの間存在している。このような模型建物セットは、子供に教育の機会を提供すると共に、熱中している子供や大人に娯楽を提供する。従来の模型建物セットは、典型的には接続可能なモジュール式部品を含む。このような従来の模型建物セットは、図1に示され、本願で参照として組み込まれる米国ワシントン州シアトルのパルヴィア社に現在譲渡されている特許文献1に開示されている。
【0003】
図1を参照するに、従来のモジュール式模型建物セット20の分解図が示される。モジュール式模型建物セット20は、一般的に、モジュール式基礎構造体24と、地形28と、玩具部品(playing components)30とを含む。組み立てられると、モジュール式基礎構造体24は、地形28を支持すると共に、地形28に取り外し可能に取り付けられる。そして、地形28は、玩具部品30を支持すると共に、地形28に取り外し可能に取り付けられる。基礎構造体24、地形28および玩具部品30のモジュール式の態様により、基礎構造体24、地形28および玩具部品30の同じ部材を用いながら多数の異なる構成をモジュール式模型建物セット20から作ることができる。
【特許文献1】米国特許第5,951,356号明細書
【発明の開示】
【0004】
本発明の一実施の形態によれば、建物用部材が提供される。建物用部材は本体を含み、本体は、下方に配置され位置合わせされる別の同様の建物用部材と共働して、これらの建物用部材が、強固で着脱可能な縦型積み重ね構造にて接続可能となるよう、構成される。本体は、下方に配置され建物用部材に対して反転され位置合わせされる別の同様の建物用部材と共働して、これらの建物用部材が、強固で着脱可能な反転縦型積み重ね構造にて接続可能となるよう、構成される。また、本体は、上方に配置されオフセットされる別の同様の建物用部材の一部分と共働して、これらの建物用部材が、強固で着脱可能な縦型オフセット積み重ね構造にて接続可能となるよう、構成される。本体は、更に、強固で着脱可能に別の同様の建物用部材と連結されるよう構成される。
【0005】
本発明の別の実施の形態によると、多重構造に積み重ねられるよう適合される積み重ね可能な建物用部材が提供される。建物用部材は、別の建物用部材の共働コネクタ取付部を受容するよう適合される複数の第1のコネクタ取付部を含む本体を備える。建物用部材は、複数の第2のコネクタ取付部も含む。複数の第2のコネクタ取付部は、下方に配置され位置合わせされる別の建物用部材の第1のコネクタ取付部と共働して、複数の建物用部材の強固で着脱可能な縦型積み重ね構造を可能にするよう、配置され構成される。複数の第2のコネクタ取付部は、下方に配置され建物用部材に対して反転され位置合わせされる別の建物用部材の第2のコネクタ取付部と共働して、二つの建物用部材の強固で着脱可能な反転縦型積み重ね構造を可能にするよう、更に配置され構成される。
【0006】
本発明の別の実施の形態では、多重構造に積み重ねられるよう適合される積み重ね可能な建物用部材が提供される。建物用部材は、内表面および外表面を有する矩形の基板と、基板の内表面から略直角に外方延在し外端を有する複数の側壁と、基板の外表面の周囲に配置される複数の第1のコネクタ取付部とを含む。第1のコネクタ取付部は、別の建物用部材の共働コネクタ取付部を受容するよう適合される。また、建物用部材は、側壁の外端に配置される複数の第2のコネクタ取付部を含む。第2のコネクタ取付部は、下方に配置され位置合わせされる別の建物用部材の第1のコネクタ取付部と共働して、複数の建物用部材の強固で着脱可能な縦型積み重ね構造を可能にするよう、配置され構成される。複数の第2のコネクタ取付部は、下方に配置され建物用部材の側壁の外端が並置されるよう反転される別の建物用部材の第2のコネクタ取付部と共働して、二つの建物用部材の強固で着脱可能な反転縦型積み重ね構造を可能にするよう、配置され構成される。
【0007】
本発明の別の実施の形態によると、半分部または四等分部に分離されるよう適合される建物用部材が提供される。建物用部材は、内表面および外表面ならびに横二分面を有する矩形の基板と、基板の内表面から略直角に外方延在する複数の側壁とを含む。側壁は、連続的に接続され外端を有する。建物用部材は、更に、基板の外表面および側壁の外端に配置される複数のコネクタ取付部を含む。コネクタ取付部は、別の構造体の共働コネクタ取付部に着脱可能に固定されるよう適合される。建物用部材は、更に、基板の横二分面に沿って配置第1の結合部の組を含む。結合部は、基板を別々の部分に切り離すよう構成される。各側壁は、各側壁を別々の側壁部分に切り離すよう構成される第2の結合部を含む。
【0008】
本発明の別の実施の形態では、半分部または四等分部に分離されるよう適合される建物用部材が提供される。建物用部材は、内表面および外表面ならびに横二分面を有する矩形の基板と、基板の内平坦表面から略直角に外方延在する複数の側壁とを含む。側壁は、連続的に接続され外端を有する。建物用部材は、更に、基板の外表面および側壁の外端に配置される複数のコネクタ取付部を含む。コネクタ取付部は、別の構造体の共働コネクタ取付部に着脱可能に固定されるよう適合される。建物用部材は、更に、建物用部材の二分面と略合わせた位置で側壁を切り離す第1の手段と、建物用部材が個々の部分に分離されるよう、二分面に沿って基板を切り離す第2の手段とを含む。
【0009】
本発明の別の実施の形態では、モジュール式基礎構造体が提供される。モジュール式基礎構造体は、第1および第2の対向する平坦表面を有する多角形の基部と、一方の表面から延在し複数の連続的に接続される側壁とを含み、第1の空洞を画成する第1の建物用部材を有する。モジュール式基礎構造体は、更に、第1および第2の対向する平坦表面と、一方の表面から延在し複数の連続的に接続される側壁とを含み、第2の空洞を画成する第2の建物用部材を含む。第1および第2の建物用部材の各々の一部分は、第1および第2の建物用部材にそれぞれ相互接続され、第1の建物用部材の第2の平坦表面は、第2の建物用部材の第2の平坦表面と略平行になり、第1の建物用部材の少なくとも一つの側壁は、第2の建物用部材の少なくとも一つの側壁と接合し、第1および第2の建物用部材の部分は、それぞれ第2および第1の空洞の部分を占有する。
【0010】
本発明の別の実施の形態では、相互接続されたモジュール式基礎構造体を構築する方法が提供される。この方法は、第1、第2、第3、第4および第5の略同一の建物用部材を得ることを含む。各建物用部材は、内および外表面ならびに横エッジを有する矩形の基板と、基板の内表面から略直角に外方延在する複数の側壁と、基板の内表面および側壁の外端に配置される複数のコネクタ取付部とを含む。建物用部材は、複数のコネクタ取付部の一部分をそれぞれ有する半分部および四等分部に分離可能となるよう構成される。第1、第2、第3および第4の略同一の建物用部材は、2×2アレイの隣接関係に配置される。それぞれの建物用部材は、建物用部材の側壁が同じ方向に延在するよう方向付けられる。第5の建物用部材は、第1から第4の建物用部材に対して反転され2×2アレイの中央に配置され、第1、第2、第3および第4の建物用部材の各々の少なくとも一つのコネクタ取付部は、第5の建物用部材の少なくとも一つのコネクタ取付部と強固且つ着脱可能に共働して係合される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の前述の態様および多数の利点は、添付の図面と共に以下の詳細な説明を参照することで容易に理解されるであろう。本発明は、同様の参照番号が同様の構成要素に対応する添付の図面を参照して説明される。本発明は、模型建物セットの支持に使用されることに好適な建物用部材に関する。具体的には、本発明は、模型建物セットを支持するに好適なモジュール式基礎構造体を形成するために複数の類似または同様の建物用部材と着脱可能に固定されるよう構成される建物用部材に関する。本発明の建物用部材および得られるモジュール式基礎構造体は模型建物セットの支持を主な用途とするが、本発明の建物用部材およびモジュール式基礎構造体が剛性の基礎構造体または土台(foundation)を形成するモジュール式システムを所望する他の用途にも使用され得ることは理解されるであろう。従って、模型建物セットと使用されるモジュール式基礎構造体に関わる以下の説明は、例示的であり、特許請求される本発明の最も広義の範囲を制限しない。更に、縦(vertical)、横(horizontal)、上方(upper)、下方(lower)、上(top)、下(bottom)、左および右といった例示的な用語が本願で使用されているが、これらは実際には記述的であり、制限的なものとして解釈されてはならない。
【0012】
図2Aおよび図2Bを参照するに、本発明により形成される建物用部材40の一実施例の上部斜視図および下部斜視図が示される。図2Aおよび図2Bの建物用部材40は、図1に示される基礎構造体24の代用として好適なモジュール式基礎構造体の構築に適している。以下により詳細に説明するように、複数の建物用部材40は結合されて、土台もしくは模型建物セットを含む多数の用途で使用される積み重ねまたは組み立て構造のようなモジュール式基礎構造体を形成することができる。本発明の一実施の形態では、複数の建物用部材40は、以下により詳細に説明するように、固有の方法で結合されて略剛性の土台のトラスを形成することができる。建物用部材40は、当該技術において既知の技法で押し出し成形または射出成形されたアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)のような合成ポリマーよりなることが好ましい。
【0013】
図2Aおよび図2Bに最もよく示されるように、建物用部材40は、内側および外側の平坦表面44、46を有する好ましくは正方形である多角形の基部または基板42を含む。建物用部材40は、更に、側壁50、52、54および56(図2Aでは側壁52および54は隠れている)を含む。側壁50、52、54および56は、基板42の外側エッジからある距離だけ内方に離間配置され、基板42の内表面44から直角に延在する。このように、側壁50、52、54および56の内方配置により、基板42の周囲部から連続的なフランジ部60、62、64および66が形成される。従って、建物用部材は、開口端空洞(open-ended cavity)を有する矩形の本体を形成する。
【0014】
図2Bに最もよく示されるように、側壁50、52、54および56の最外端には、基板フランジ部60、62、64および66(図2Bでは基板フランジ部60および62が隠れている)それぞれと略平行に、側壁から外方延在する側壁フランジ部70、72、74および76が形成される。側壁フランジ部70、72、74および76は、基板フランジ部60、62、64および66と同一平面になるよう選択された距離だけ外方延在する。基板フランジ部60、62、64および66と、側壁フランジ部70、72、74および76との間に配置される支持部材78は、建物用部材40の剛性および強度を増大させるために設けられる。
【0015】
図示する実施の形態では、側壁フランジ部70、72、74および76は、側壁50、52、54および56の周囲部の周りでは連続的でなく、それぞれ各側壁50、52、54および56の中間部に位置するギャップ80、82、84および86を含む。しかしながら、他の実施の形態では、フランジ部70、72、74および76は、必要であれば、連続的に形成しまたは接続してもよいことは理解されるであろう。更には、側壁フランジ部70、72、74および76を内方に延在させ、側壁50、52、54および56を基板42の外側エッジから延在させてもよい。あるいは、必要であれば、フランジを省き、適切な厚さの側壁と置換されてもよい。
【0016】
簡単に上述したように、本発明の態様によると、建物用部材40は、類似または同様の建物用部材もしくは模型建物セットの別の部品と着脱可能に固定されるよう構成されてもよい。このような部品に着脱可能に固定するためには、建物用部材40は、建物用部材40の様々な表面の上に、中に、あるいは、間に配置される雄コネクタおよび雌コネクタを含む複数のコネクタ取付部を含む。共働する雄および雌のコネクタ取付部により、建物用部材40を、別の建物用部材40、または共働コネクタ取付部を有する模型建物セットの別の部品に着脱可能に固定することができる。本発明の様々な実施の形態では、建物用部材40は、多数の構造にて建物用部材を別の構造体に着脱可能に固定するための複数のコネクタ取付構成または複数のコネクタ取付構成の如何なる組み合わせをも含むことができる。幾つかの適切なコネクタ取付構成およびこのような構成におけるコネクタ取付部の配置を、以下により詳細に説明する。
【0017】
図4Aおよび図4Bは、本発明による縦型積み重ね構造を示す二つの建物用部材40A−40Bの斜視図である。縦型積み重ね構造により、モジュール式基礎構造体の高さを変えることができ、多数の建物用部材を保管する際に効率的で空間を節約する構造が提供される。図4Aおよび図4Bに示す縦型積み重ね構造を実現するためには、建物用部材40は、以下により詳細に説明する第1のコネクタ取付構成を含む。
【0018】
図2Aに最もよく示されるように、第1のコネクタ取付構成は、複数の雄コネクタ取付部を含む。雄コネクタ取付部は、一様に参照番号100を付与され、基板42の外表面46上に基板フランジ部60、62、64および66に沿って配置され、そこから略直角に突出する。第1のコネクタ取付構成は、更に、複数の雌コネクタ取付部を含む。雌コネクタ構成は、一様に参照番号104を付与され、雄コネクタ取付部100に隣接して配置される。図示される実施の形態では、雄コネクタ取付部100Aは、基板42の外表面46の各角に形成され、一対のコネクタ取付部100Bおよび100Cは、基板フランジ部60、62、64および66に沿って略均等に離間配置されている。雌コネクタ取付部104Aは、雄コネクタ取付部100Aに隣接して配置され、雌コネクタ取付部104Bは、雄コネクタ取付部100Cに隣接配置され、雄コネクタ取付部100Bの反対側でコネクタ取付部100Cと位置合わせされる。雌コネクタ取付部104Cは、雄コネクタ取付部104Bの内方に離間配置され雄コネクタ取付部104Bと位置合わせされる。このように、図2Aに最もよく示されるように、基板フランジ部60上のコネクタ取付部のパターンおよびコネクタ取付部間の間隔は、外表面46の周囲にわたって完全に基板フランジ部62、64、66に対しても繰り返される。隣接コネクタ取付部、例えば、100Aおよび104A、または100Bおよび100Cの間の間隔が略等しいことは理解されるであろう。
【0019】
雄コネクタ取付部100A−100Cは、基板42の外表面46に示されているが、雄コネクタ取付部100A−100Cは、基板の外表面が着脱可能に取り付けられる部品が適当な嵌合コネクタ取付部を有するのであれば、雌コネクタ取付部であってもよい。同様にして、本明細書の残りで説明するように、雌コネクタ取付部(または反対に雄コネクタ取付部)が述べられている全ての個所において、雄コネクタ取付部(または反対に雌コネクタ取付部)が、着脱可能に取り付けられる部品に補助コネクタ取付部が存在する限り代用できる。更に、雄コネクタ取付部100A−100Cは、図2Aに示すように略クローバの葉のような形状であるが、ここで説明する雄コネクタ取付部および雌コネクタ取付部は、取り付けられた場合に強固な接続で二つの部品の着脱可能な取り付けを提供する如何なる形状でもよい。あるいは、建物用部材40中のコネクタ取付部は、全て雌コネクタ取付部として形成されてもよい。この実施の形態では、隣接する建物用部材は、雌コネクタ取付部に受容されるようサイズが決められ構成される対向雄コネクタ取付部を有する二つの雄コネクタ(bi-male connectors)を用いて着脱可能に接続されてもよい。
【0020】
第1のコネクタ取付構成では、図2Bに最もよく示されるように、側壁フランジ部70、72、74および76に配置され一様に参照番号100および104をそれぞれ付与されている複数の雄および雌コネクタ取付部が、建物用部材40と位置合わせされ建物用部材40の下方に配置される別の類似の建物用部材の基板の共働コネクタ取付部を受容するよう設けられる。複数のコネクタ取付部100および104は、側壁フランジ部70、72、74および76から形成され、または、側壁フランジ部70、72、74および76に接続され、基板フランジ部60、62、64および66の雄コネクタ取付部100とは反対の方向に向けられる。図2Bに示される実施の形態では、雌コネクタ取付部104Dは、基板42の外表面46の角に配置される雄コネクタ取付部100A(図2A)と共働する構造および向きで側壁フランジ部70、72、74および76から形成される。更に、一対の雌取付部104Eおよび104Fは、基板42の外表面46に配置されるそれぞれの一対の雄取付部100Bおよび100C(図2A)と共働する構造および向きで側壁フランジ部70、72、74および76から形成される。第1のコネクタ取付構成は、更に、基板フランジ部60、62、64および66にわたって配置されるそれぞれの雌コネクタ取付部104Aおよび104B(図2A)と共働する構造および向きで側壁フランジ部70、72、74および76から形成される雄コネクタ取付部100Dおよび100Eを含む。基板フランジ部60、62、64および66および側壁のフランジ部70、72、74および76上の共働する雄コネクタ取付部および雌コネクタ取付部は、必要であればモジュール式基礎構造体または土台の高さを変化させるために、複数の建物用部材40の、強固および着脱可能な縦型積み重ねを可能にするよう構成される。
【0021】
縦型積み重ね構造では、雌コネクタ取付部104Cは、共働コネクタ取付部を受容しない。よって、必要であれば省いてもよい。しかしながら、コネクタ取付部104Cは、以下により詳細に説明するように、模型セットの部品を着脱可能に固定する第3のコネクタ取付構成と共に使用されてもよく、第3のコネクタ取付構成の一部として機能してもよい。
【0022】
図5Aおよび図5Bは、本発明による反転縦型積み重ね構造を示す二つの建物用部材40Aおよび40Bの斜視図であり、建物用部材40Bは、その側壁フランジ部が他方の建物用部材40Aの側壁フランジ部と並置されるよう反転される。以下により詳細に説明するように、反転縦型積み重ね構造にて着脱可能に固定するために、建物用部材40は、第2のコネクタ取付構成において、雄および雌コネクタ取付部を含んでもよい。図2Aおよび図2Bに戻るに、第1のコネクタ取付構成の雄および雌コネクタ取付部を含むことに加えて、建物用部材40は、更に、雌コネクタ取付部104Eおよび104Dにそれぞれ隣接して、側壁フランジ部70、72、74および76から形成される追加的な雌コネクタ取付部110Aおよび110Bを含んでもよい。雌コネクタ取付部110Aおよび110Bは、雌コネクタ取付部104Eおよび104Dと略同一にサイズが決められると共に構成され、更に、雌取付部104Eおよび104Dから均一に離間配置され雌コネクタ取付部104Eおよび104Dと位置合わせされることは理解されるであろう。雌コネクタ取付部110Aおよび110Bは、それぞれ雄コネクタ取付部100Eおよび100Dと共働して、図5Bに示すような位置での、二つの建物用部材の、強固且つ着脱可能な結合を可能にする。これは、玩具部品30(図1参照)の保管および出荷に適用される。従って、追加的な雌コネクタ取付部110Aおよび110Bは、第1のコネクタ取付構成のコネクタ取付部と共に、第2のコネクタ取付構成を有する。
【0023】
反転縦型積み重ね構造では、雌コネクタ取付部104D、104Eおよび104Fは、共働コネクタ取付部を受容しない。よって、必要であれば第2のコネクタ取付構成から除いてもよい。しかしながら、コネクタ取付部104D、104Eおよび104Fは、詳細に上述したように、第1のコネクタ取付構成と共に使用されてもよく、第1のコネクタ取付構成の一部として機能してもよい。
【0024】
本発明の別の実施の形態によると、図6Aおよび図6Bに最もよく示されるように、建物用部材40は、縦型オフセット積み重ね構造にて、模型建物セットの別の部品、例えば、地形28(図1参照)または別の建物用部材40Aの第1のコネクタ取付部の部分に対して建物用部材40がその外表面46で着脱可能に固定されるよう、基板42の外表面46に配置される第3のコネクタ取付構成を更に含む。図3Aを参照するに、第3のコネクタ取付構成は、雌コネクタ取付部を含んでも含まなくてもよい、複数のコネクタ取付部群160A−160Iを有する。各群160A−160Iは、正方形の形状に配置され、基板フランジ部60、62、64および66の内方に配置される四つの雄コネクタ取付部162A−162D(図示を簡単にするために群160A、160B、160Dおよび160Eだけに番号を付与)を含むように示されている。群160A−160Iは、3×3アレイの形態の三行三列に配置され、四つの等しい象限を形成する。中央の行の群160D、160Eおよび160F、ならびに中央の列の群160B、160Eおよび160Hは、建物用部材40の横面(lateral planes)150、152それぞれによって二分されるよう配置される。
【0025】
中央の群160Eは、四つの雌コネクタ取付部164A−164Dを含み、群160Dおよび160Fは、二つの雌コネクタ取付部164Aおよび164Dを含み、群160Bおよび160Hは、二つの雌コネクタ取付部164Bおよび164Cを含む。四つの雌コネクタ取付部164A−164Dは、それぞれ雄取付部162B、162D、162Aおよび162Cの反対側で雄コネクタ取付部162A−162Dに隣接して配置される。群164Dおよび160Fの二つの雌コネクタ取付部164Aおよび164Dは、それぞれ雄コネクタ取付部162Bおよび162Cの反対側で雄コネクタ取付部162Aおよび162Dに隣接して配置され、群160Bおよび160Hの二つの雌コネクタ取付部164Bおよび164Cは、それぞれ雄コネクタ取付部162Dおよび162Aの反対側で雄コネクタ取付部162Bおよび162Cに隣接して配置される。
【0026】
第3のコネクタ取付構成は、略同一の四つのコネクタ取付部群170A−170Dを更に含む。群170A−170Dは、四象限内の中心に配置され、基板フランジ部60、62、64および66の雄コネクタ取付部100Bおよび100Cの対と位置合わせされる。各群170A−170Dは、正方形の形状で配置される四つの雄コネクタ取付部172A−172D(図示を簡単にするために群170Dの雄コネクタ取付部だけに番号を付与)を含む。群170A−170Dは、更に、それぞれ雄コネクタ取付部172C、172A、172D、172Bの反対側で雄コネクタ取付部172A−172Dに隣接配置される四つの雌コネクタ取付部174A−174D(図示を簡単にするために群170Dの雌コネクタ取付部だけに番号を付与)を含む。コネクタ取付部群160A−160Iおよび170A−170Dは、図示するように配置されるが、他の配置も、本発明により実施することができ、本発明の範囲内である考えられることは理解されるであろう。
【0027】
本発明の別の態様によると、図8A−図8Eに示されるように、建物用部材40は、それぞれ半分部200と四等分部202とに分解または分離することができる。一実施の形態では、半分部200と四等分部202とは、以下により詳細に説明するよう、略剛性の土台のトラスを形成するために、複数の建物用部材40と共に利用することができる。
【0028】
建物用部材40を半分部200と四等分部202とに分離または分解するためには、建物用部材40は、図2Bおよび図3Bを参照してより詳細に説明されるように、それぞれ第1および第2の折り線210および212とツメ220、222、224および226として示される、切り離し可能な第1および第2の組の結合部を含む。図2Bおよび図3Bに最もよく示されるように、第1および第2の折り線210および212は、基板42の内表面44に形成される細長溝として構成される。図3Bに最もよく示されるように、折り線210および212は、互いに対して垂直であり基板42を二分するよう方向付けられる。
【0029】
折り線210および212は、折り線210および212に対して曲げモーメントを与えることで建物用部材40が半分部200または四等分部202のいずれかに分解できるよう構成される。折り線210および212が示され説明されたが、本発明の実施の形態は、穿孔のような強度が低下した直線領域を設ける他の方法が使用されてもよい。更には、切り離し可能な他の結合部が本発明と実施されてもよい。例えば、ここに示される、または、当該技術において既知のタイプのコネクタ取付部が、建物用部材を形成するよう四等分部および半分部を一緒に着脱可能に固定するために使用されてもよい。
【0030】
第1および第2の折り線210および222に加えて、建物用部材40は、側壁フランジ部70、72、74および76の内側エッジによって形成されるギャップ80、82、84および86に隣接配置されるツメ220、222、224および226の形態にある切り離し可能な一組の第2の接合部を含む。各側壁50、52、54および56が構成上略同一であるため、一つの側壁だけが以下に詳細に説明される。図7を参照するに、ツメ220を形成する側壁50を示す建物用部材40の部分斜視図が示される。ツメ220は、第1および第2のスロット240および242によって形成される。スロット240および242は、離間配置され、且つ、側壁フランジ部70のサイドエッジに隣接して配置される。スロット240および242は、互いに平行であり、側壁50の外側エッジ246から、側壁50の中間の高さ、ならびに基板42の内表面44および側壁50の交点の間の位置まで、延在する。
【0031】
第3のスロット250は、側壁50中に形成され、基板42の内表面44および側壁50の交点から、折り線210と位置合わせしつつ、側壁50の中間の高さを越えた位置まで、延在する。図示される実施の形態では、第3のスロット250は、第1および第2のスロット210および212間の中央に配置され、それらに対して平行に方向付けられる。溝として構成される第3の折り線260は、ツメ220の外表面に形成される。折り線260は、第1および第2のスロット240および242を相互接続し、第3のスロット250の上端を横切って基板フランジ部60と平行に形成される。このようにして、ツメ220は、折り線260に対してツメ220を折り曲げることで分解することができる片持ち構造である。
【0032】
建物用部材40を半分部200に分解するために、対向する側壁、即ち、50、54、または52、56の、ツメ220および224、または222および226は、例えば、図8Aに最もよく示されるように、折り線260に対してツメ220、224を折り曲げることで分解または破壊され、従って、第3のスロット250の存在により、側壁50および54の中央部分を切り離す。次に、建物用部材40を半分部200に分離または分解するために、建物用部材40は、例えば、図8Bに最もよく示されるように、建物用部材40が二つの別個の半分部(図8Cには一方だけが示される)に分割されるまで、分解ツメ間を通る適当な折り線(即ち、折り線210)に対して必要であれば繰り返し半分に折り曲げられまたは折り畳まれる。半分部200を更に四等分部202に分離または分解するために、各半分部200の残りのツメが、例えば、上述と同じようにして分解され、半分部200は、例えば、図8Eに最もよく示されるように、折り線に沿って半分部200を四等分部202に分割するよう、必要であれば繰り返し残りの折り線(図8Dにおいて参照番号212で示される)に対して折り曲げられる。建物用部材40を半分部200に分解するためにどの折り線210または212が使用されるかに関わらず、得られる半分部200が略同一となることは理解されるであろう。同様にして、得られる半分部200を分離することで形成される四等分部202も略同一である。
【0033】
簡単に説明したように、本発明の一実施の形態によると、半分部200および四等分部202は、モジュール式模型建物セットを支持するといったような用途のために略剛性の土台のトラスを構築するよう別の建物用部材40と共に利用されてもよい。このために、建物用部材40は、以下により詳細に説明する第4のコネクタ取付構成を含む。図3Bを参照するに、第4のコネクタ取付構成は、側壁フランジ部70、72、74および76から形成される第1のコネクタ取付構成のコネクタ取付部を含む。第4のコネクタ取付構成は、更に、以下により詳細に説明するように、他の半分部または四等分部のコネクタ取付部と共働するよう基板42の内表面44に配置される複数個(図では5個)のコネクタ取付部群280A−280Eを含む。
【0034】
中央の群280Cは、四つの雄コネクタ取付部282A−282Dを含む。雄コネクタ取付部282A−282Dは、正方形の形状で配置され、折り線210および212が四つの雄コネクタ取付部282A−282Dを二分するように配置される。このように、群280Cの雄コネクタ取付部282A−282Dは、群160E(図3A参照)の雄コネクタ取付部162B、162A、162Dおよび162Cの直下に位置合わせされる。中央の群280Cは、更に、雄コネクタ取付部282A−282Dに隣接して配置される四つの雌コネクタ取付部284A−284Dを更に含む。残りの群280A、280B、280Dおよび280Eは、中央の群280Cからそれぞれ側壁フランジ部72、70、74および76の方向に均一に離間配置され、中央の群280Cと位置合わせされる。
【0035】
群280A、280B、280Dおよび280Eは、更に、四つの雌コネクタ取付部282A−282Dを含む。雌コネクタ取付部282A−282Dは、同様に正方形の形状に配置され、各群280A、280B、280Dおよび280Eが折り線210または212の一方によって二分されるように配置される。従って、群280A、280B、280Dおよび280Eの雄コネクタ取付部282A−282Dは、それぞれ群160B、160D、160Fおよび160H(図3A参照)の雄コネクタ取付部162B、162A、162Dおよび162Cの直下に位置合わせされる。群280Aおよび280Eは、雌コネクタ取付部284Aおよび284Dを更に含む。雌コネクタ取付部284Aおよび284Dはそれぞれ、雄コネクタ取付部282Cおよび282Bそれぞれの反対側で雄コネクタ取付部282Aおよび282Dに隣接配置される(図示を簡単にするために群280C、280Dおよび280Eにだけ番号を付与)。群280Bおよび280Dは、雌コネクタ取付部284Bおよび284Cを更に含む。雌コネクタ取付部284Bおよび284Cはそれぞれ、雄コネクタ取付部282Aおよび282Dそれぞれの反対側で雄コネクタ取付部282Bおよび282Cに隣接配置される(図示を簡単にするために群280C、280Dおよび280Eにだけ番号を付与)。
【0036】
図示される実施の形態では、第4のコネクタ取付構成の雌コネクタ取付部284は、基板42中を延在するので、雌コネクタ取付部164の二倍であってもよい。あるいは、基板42の厚さに応じて、雌コネクタ取付部164および284はそれぞれ基板42の外表面46および内表面44に別々に形成される。
【0037】
第4の構成では、中央の群280Cの雄コネクタ取付部と外側の群280A、280B、280D、280Eの雄コネクタ取付部との間の距離は、雌コネクタ取付部104Dとそれぞれの雌コネクタ取付部104Dに最も近く配置される一対の雌コネクタ取付部104E、104Fとの間の距離に等しいことは理解されるであろう。例えば、中央の群280Cの雄コネクタ取付部282Cと群280Eの一対の雄コネクタ取付部282Aおよび282Cとの間の距離は、雌コネクタ取付部104Dと一対の雌コネクタ取付部104Eおよび104Fとの間の距離に等しい。
【0038】
本発明の態様によると、多数の建物用部材は、図4A−4Bに最もよく示されるように縦型積み重ね構造にて構成されてもよく、図5A−5Bに最もよく示されるように反転縦型積み重ね構造にて構成されてもよく、略剛性の土台のトラスを形成するために連結構造として知られた固有の構造にて構成されてもよい。建物用部材と使用できる連結構造の一つは、図9Fに示される。図9Aに示されるように、連結構造は、四つの建物用部材40A−40Dで始まる。建物用部材40A−40Dは、2×2アレイ内の隣接関係にて配置され、それぞれの側壁が上方を向くように方向付けられる。次の説明を明確にするために、各建物用部材40A−40Dは、建物用部材40Aおよび40Bの側壁52Aおよび52Bが図9Aの右上側を向き、建物用部材40Cおよび40Dの側壁56Cおよび56Dが左下側に向くよう方向付けられる。
【0039】
次に、図9Bに示されるように、反転される(即ち、その側壁が下方を向く)ように方向付けられる第5の建物用部材40Eが、2×2アレイの中央上にて位置合わせされ、図9Cに示されるように、2×2アレイの建物用部材40A−40Dと係合するよう降ろされる。当業者には、建物用部材40Eのコネクタ取付部の構成により、建物用部材40E(即ち、側壁は図9Bの右上を向く)の方向付けは重要でなく、建物用部材40Eは時計回りまたは反時計回りに90度または180度回転されてもよいことは理解されるであろう。
【0040】
建物用部材40Eが図9Bに示される位置から図9Cに示される位置に降ろされると、以下が生ずる:1)建物用部材40Eの側壁に配置されるスロット240および242(図9Bおよび図9Cでは隠れている)が、共働する建物用部材40A−40Dのスロット240および242(図9Cでは隠れている)と整列しそれらに摺入し;2)建物用部材40Eの側壁端部のフランジ上に配置されるコネクタ取付部が、建物用部材40A−40Dの基板内表面にある位置の合ったコネクタ取付部と共働して係合すると共に、建物用部材40A−40Dの側壁フランジ部に配置されるコネクタ取付部の一部分が、建物用部材40Eの基板内表面にある位置の合ったコネクタ取付部と共働して係合して、相互接続式にこれらの建物用部材を着脱可能に固定する。従って、隣接する建物用部材の並行側壁を受容するに必要な距離だけスロットが離間されていることは理解されるであろう。
【0041】
連結構造を形成し続けると、四つの半分部200A−200Dが例えば、上述の方法で幾つかの追加の建物用部材40を分割することによって得られる。図9Dに示されるように、四つの半分部200A−200Dが得られた後、それらは、それらの側壁が下に向けられ且つ建物用部材40Eの外側エッジ310、312、314および316それぞれに隣接しまたは並置されるよう位置合わせされた状態で、ある位置に降ろされる。半分部200A−200Dが図9Dに示される位置まで降ろされると、半分部200A−200Dの側壁フランジ部に配置されるコネクタ取付部が、それぞれの建物用部材40A−40Dの基板内表面にある位置の合ったコネクタ取付部と共働して係合され、半分部200A−200Dの基板内表面に配置されるコネクタ取付部の一部分が、それぞれの建物用部材40A−40Dの側壁フランジ部にある位置の合ったコネクタ取付部と共働して係合される。このようにして、半分部200A−200Dは、第1から第4の建物用部材40A−40Dの二つの隣接する建物用部材(例えば、40Aおよび40B)を相互接続する。あるいは、四つの半分部の代わりに、任意の数の半分部が四等分部に分離され同様に使用されてもよいが、このような構造は、得られる土台のトラスの剛性および強度を低下させる。
【0042】
次に、連結構造における残余の隙間を充填するために上述の方法で四つの四等分部202A−202Dが得られる。このために、四等分部202A−202Dは、それぞれの側壁が下に向けられ且つ半分部200A−200Dの露出された側壁に隣接しまたは並置されるよう位置合わせされた状態で、図9Eに示される位置に降ろされる。図9Eに示される位置に四等分部202A−202Dが降ろされると、四等分部202A−202Dの側壁フランジ部に配置されるコネクタ取付部が、それぞれの建物用部材40A−40Dの基板内表面にある位置の合った残余のコネクタ取付部と共働して係合し、四等分部202A−202Dの基板内表面に配置されるコネクタ取付部の一部分が、それぞれの建物用部材40A−40Dの側壁フランジ部にある位置の合ったコネクタ取付部と共働して係合する。一旦図9Fに示されるように四等分部202A−202Eの位置が固定されると、相互接続された建物用部材および部分により略剛性の土台のトラス300の一実施の形態が作成される。
【0043】
図10に最もよく示されるように、別の建物用部材40を、基板310の高さおよび地形を変化させるために、オフセット方法で、得られる土台のトラス300の上部に取り付けてもよく、あるいは、図1の地形28または他の構造を、得られる土台のトラス300の上部に取り付けてもよく、それにより、強度が向上されることは理解されるであろう。土台のトラス300をコネクタ取付部によって相互接続されるものとして図示し説明したが、コネクタ取付部を省き、建物用部材を相互接続するために接着剤等を代用してもよい。更には、ここで記載したより多数のまたはより少数の建物用部材で土台のトラス300を構築してもよいことは理解されるであろう。
【0044】
ここでは、建物用部材40が、一方向に側壁が延在する基板を有する箱状の構造であるものとして、説明し図示したが、他の構造が使用されてもよいことは理解されるであろう。例えば、図11および図12では、全体的に参照番号400が付与される建物用部材の代替的な実施の形態が示される。次の説明を明確にするために、類似の構成要素には「400」なるプレフィックスから始まる類似の参照番号が付与される。建物用部材400は、以下に説明する相違点以外では、図2A−図2Bに示される建物用部材40と略同一の構成である。建物用部材400は、図12に最もよく示されるように、第1および第2の平坦面444および446と、第1および第2の平坦面444および446から直角にそれぞれ反対方向に延在する側壁450A−450B、452A−452B、454A−454Bおよび456A−456Bと、を有する、好ましくは正方形の多角形の基部または基板442によって形成されるH形状の断面を有する。側壁450A−450B、452A−452B、454A−454Bおよび456A−456Bの端部は、建物用部材40に対して上述したように構成し配置することができるコネクタ取付部(一様に参照番号500を付与)を規定する。基板442の第1および第2の平坦面444および446は、建物用部材40の内側平坦表面44に対して上述したように構成し配置することができるコネクタ取付部(一様に参照番号510を付与)を含んでもよい。
【0045】
本発明の典型的な実施の形態を例示し説明したが、特許請求の範囲に記載する本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更がなされることは理解されるであろう。例えば、建物用部材は長方形の形状として示されているが、三角形または五角形のような他の同様の建物用部材と嵌合され得る長方形以外の形状でもよい。更には、本願で上述し例示した建物用部材が他の同一でない建物用部材に接続されてもよいことは理解されるであろう。本発明の実施の形態の排他的な所有権または特権は添付の特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来のモジュール式模型建物セットの分解斜視図である。
【図2A】本発明により形成される建物用部材の一実施の形態の斜視図である。
【図2B】本発明により形成される建物用部材の一実施の形態の斜視図である。
【図3A】図2Aおよび図2Bの建物用部材の平面図である。
【図3B】図2Aおよび図2Bの建物用部材の底面図である。
【図4A】本発明による縦型積み重ね構造を示す二つの建物用部材の斜視図である。
【図4B】本発明による縦型積み重ね構造を示す二つの建物用部材の斜視図である。
【図5A】本発明による反転縦型積み重ね構造を示す二つの建物用部材の斜視図である。
【図5B】本発明による反転縦型積み重ね構造を示す二つの建物用部材の斜視図である。
【図6A】本発明による縦型オフセット積み重ね構造を示す二つの建物用部材の斜視図である。
【図6B】本発明による縦型オフセット積み重ね構造を示す二つの建物用部材の斜視図である。
【図7】図2Bの建物用部材の一つの側壁の部分斜視図である。
【図8A】最初に一つの建物用部材を二つの略同一の半分部に分離し、次に略同一の四等分部に分離することを示す一連の斜視図である。
【図8B】最初に一つの建物用部材を二つの略同一の半分部に分離し、次に略同一の四等分部に分離することを示す一連の斜視図である。
【図8C】最初に一つの建物用部材を二つの略同一の半分部に分離し、次に略同一の四等分部に分離することを示す一連の斜視図である。
【図8D】最初に一つの建物用部材を二つの略同一の半分部に分離し、次に略同一の四等分部に分離することを示す一連の斜視図である。
【図8E】最初に一つの建物用部材を二つの略同一の半分部に分離し、次に略同一の四等分部に分離することを示す一連の斜視図である。
【図9A】本発明の一態様による、略剛性の土台のトラスの構成を示す一連の斜視図である。
【図9B】本発明の一態様による、略剛性の土台のトラスの構成を示す一連の斜視図である。
【図9C】本発明の一態様による、略剛性の土台のトラスの構成を示す一連の斜視図である。
【図9D】本発明の一態様による、略剛性の土台のトラスの構成を示す一連の斜視図である。
【図9E】本発明の一態様による、略剛性の土台のトラスの構成を示す一連の斜視図である。
【図9F】本発明の一態様による、略剛性の土台のトラスの構成を示す一連の斜視図である。
【図10】図9A−図9Fの土台のトラスを利用して構成される一つのモジュール式基礎構造体の斜視図である。
【図11】本発明によって形成される建物用部材の代替的な実施の形態の斜視図である。
【図12】図11の線12−12に沿って取られた建物用部材の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体を備える建物用部材であって、
前記本体は、下方に配置され位置合わせされる別の同様の建物用部材と共働して、これらの建物用部材が、強固で着脱可能な積み重ね構造にて接続可能となるよう、構成され、前記本体は、下方に配置され前記建物用部材に対し反転され位置合わせされる別の同様の建物用部材と共働して、これらの建物用部材が、強固で着脱可能な反転縦型積み重ね構造にて接続可能となるよう、構成され、前記本体は、上方に配置されオフセットされる別の同様の建物用部材と共働して、これらの建物用部材が、強固で着脱可能な縦型オフセット積み重ね構造にて接続可能となるよう、構成され、前記本体は、強固で着脱可能に別の同様の建物用部材と連結されるよう構成される、建物用部材。
【請求項2】
多重構造に積み重ねられるよう適合される積み重ね可能な建物用部材であって、
別の建物用部材の共働コネクタ取付部を受容するよう適合される複数の第1のコネクタ取付部と、下方に配置され位置合わせされる別の建物用部材の前記第1のコネクタ取付部と共働して、複数の建物用部材の強固で着脱可能な縦型積み重ね構造を可能にするよう、配置され構成される複数の第2のコネクタ取付部と、を含む本体を備え、前記複数の第2のコネクタ取付部は、下方に配置され前記建物用部材に対し反転され位置合わせされる別の建物用部材の第2のコネクタ取付部と共働して、二つの建物用部材の、強固で着脱可能な反転縦型積み重ね構造を可能にするよう更に配置され構成される、建物用部材。
【請求項3】
上方に配置されオフセットされる別の建物用部材の少なくとも一つの第1のコネクタ取付部と共働して、複数の建物用部材の強固で着脱可能な縦型オフセット積み重ね構造を可能にするよう、配置され構成される複数の第3のコネクタ取付部を更に備える、請求項2記載の建物用部材。
【請求項4】
前記本体は、別の建物用部材と連結されるよう構成される、請求項3記載の建物用部材。
【請求項5】
多重構造に積み重ねられるよう適合される積み重ね可能な建物用部材であって、
内表面および外表面を有する矩形の基板と、
前記基板の前記内表面から略直角に外方延在し外端を有する複数の側壁と、
前記基板の前記外表面の周囲に配置され、別の建物用部材の共働コネクタ取付部を受容するよう適合される複数の第1のコネクタ取付部と、
前記側壁の前記外端に配置され、下方に配置され位置合わせされる別の建物用部材の前記第1のコネクタ取付部と共働して、複数の建物用部材の強固で着脱可能な縦型積み重ね構造を可能にするよう、配置され構成される第2のコネクタ取付部と、を備え、
前記複数の第2のコネクタ取付部は、下方に配置され前記建物用部材の前記側壁の前記外端が並置され位置合わせされる別の建物用部材の第2のコネクタ取付部と共働して、二つの建物用部材の強固で着脱可能な反転縦型積み重ね構造を可能にするよう、更に配置され構成される、建物用部材。
【請求項6】
外方延在フランジは、前記側壁の前記外端に形成され、前記フランジは、前記建物用部材の周囲に延在し、前記第2のコネクタ取付部は、前記フランジに配置される、請求項5記載の建物用部材。
【請求項7】
前記第1のコネクタ取付部は、雄コネクタ取付部および雌コネクタ取付部を含む、請求項5記載の建物用部材。
【請求項8】
前記第2のコネクタ取付部は、雄コネクタ取付部および雌コネクタ取付部を含む、請求項5記載の建物用部材。
【請求項9】
前記基板の前記外表面に配置され、前記第1のコネクタ取付部から内方に離間配置される複数の第3のコネクタ取付部を更に備え、
前記第3のコネクタ取付部は、別の構造体の共働コネクタ取付部に着脱可能に固定されるよう適合される、請求項5記載の建物用部材。
【請求項10】
前記第3のコネクタ取付部は、雄コネクタ取付部および雌コネクタ取付部を含む、請求項9記載の建物用部材。
【請求項11】
個々の半分部に分離可能となるよう構成される、請求項5記載の建物用部材。
【請求項12】
前記半分部は、個々の四等分部に分離可能となるよう構成される、請求項11記載の建物用部材。
【請求項13】
半分部または四等分部に分離可能となるよう適合される建物用部材であって、
内表面および外表面ならびに横二分面を有する矩形の基板と、
前記基板の前記内表面から略直角に外方延在し連続的に接続され外端を有する複数の側壁と、
前記基板の前記外表面および前記側壁の前記外端に配置され、別の構造体の共働コネクタ取付部に着脱可能に固定されるよう適合される複数のコネクタ取付部と、
前記基板の前記横二分面に沿って配置され、前記基板を別々の部分に切り離すよう構成される第1の結合部の組と、を備え、
各側壁は、各側壁を別々の側壁部分に切り離すよう構成される第2の結合部を含む、建物用部材。
【請求項14】
前記第1の結合部は、曲げ力を加えることで切り離される、低下強度の略直線の領域である、請求項13記載の建物用部材。
【請求項15】
前記第1の結合部は、曲げ力を加えることで切り離されるよう構成される細長溝である、請求項14記載の建物用部材。
【請求項16】
前記第2の結合部は、破壊可能な片持ちツメ構造であり、各側壁を別々の部分に切り離す、請求項13記載の建物用部材。
【請求項17】
前記第1の結合部の組は、前記基板の前記内表面に形成される第1および第2の細長溝であり、前記第1および第2の溝は、前記基板が前記第1および前記第2の溝に沿って別々の部分に分離されるよう構成される、請求項13記載の建物用部材。
【請求項18】
前記第2の結合部は、
各側壁に形成され、前記横二分面の両側に配置され、選択された距離だけ前記側壁の前記外端から前記側壁にそれぞれ延在してツメを形成する第1および第2のスロットと、
各側壁の前記外表面にそれぞれ形成され、第3の溝が前記第1および第2のスロットを相互接続する複数の溝と、
各側壁に配置され、前記二分面の一つと位置合わせされ、前記基板の前記内表面の交点から前記側壁の前記外端に向かって外方延在して前記溝を終端とする第3のスロットと、により形成される、請求項13記載の建物用部材。
【請求項19】
半分部または四等分部に分離されるよう適合される建物用部材であって、
内表面および外表面ならびに横二分面を有する矩形の基板と、
前記基板の前記内表面から略直角に外方延在し連続的に接続され外端を有する複数の側壁と、
前記基板の前記外表面および前記側壁の前記外端に配置され、別の構造体の共働コネクタ取付部に着脱可能に固定されるよう適合される複数のコネクタ取付部と、
前記建物用部材の前記二分面と略合わせた位置で前記側壁を切り離す第1の手段と、
個々の部分に分離されるよう前記二分面に沿って前記基板を切り離す第2の手段と、
を備える、建物用部材。
【請求項20】
前記基板を切り離す手段は、低下強度の略直線の第1および第2の領域を含む、請求項19記載の建物用部材。
【請求項21】
前記低下強度の略線形の領域は、細長溝である、請求項20記載の建物用部材。
【請求項22】
前記基板は、前記細長溝に対して曲げ力を加えることで分離される、請求項21記載の建物用部材。
【請求項23】
前記側壁を切り離す手段は、前記横二分面を中心とする片持ち構造と、前記側壁に配置されるスロットとによって形成され、各スロットは、前記二分面の一つと位置合わせされ、前記基板の前記内表面の交点から前記片持ち構造を通って前記側壁の前記外端に向かって外方延在する、請求項19記載の建物用部材。
【請求項24】
前記側壁を切り離す手段は、
前記各側壁に形成され、前記二分面の両側に配置され、選択された距離だけ前記側壁の前記外端から前記側壁に延在してツメ構造を形成する第1および第2のスロットと、
各側壁の前記外表面にそれぞれ形成され、前記第1および第2のスロットを相互接続する複数の溝と、
各側壁に配置され、前記二分面の一つと位置合わせされ、前記基板の前記内表面の交点から前記側壁の前記外端に向かって外方延在し前記溝を終端とする第3のスロットと、を含む、請求項19記載の建物用部材。
【請求項25】
第1および第2の対向する平坦表面を有する多角形の基部と、一方の表面から延在する複数の連続的に接続される側壁とを含み第1の空洞を画成する第1の建物用部材と、
第1および第2の対向する平坦表面を有する多角形の基部と、一方の表面から延在する複数の連続的に接続される側壁とを含み第2の空洞を画成する第2の建物用部材と、を備え、
前記第1および第2の建物用部材の各々の一部分は、前記第2および第1の建物用部材と相互接続され、前記第1の建物用部材の前記第2の平坦表面は、前記第2の建物用部材の前記第2の平坦表面と略平行となり、前記第1の建物用部材の少なくとも一つの側壁は、前記第2の建物用部材の少なくとも一つの側壁と接合し、前記第1および第2の建物用部材の前記部分は、前記第2および第1の空洞の一部分を占有する、モジュール式基礎構造体。
【請求項26】
前記第1の建物用部材は、前記第2の建物用部材と略同一である、請求項25記載のモジュール式基礎構造体。
【請求項27】
前記第1の建物用部材は、前記第2の建物用部材に着脱可能に接続される、請求項25記載のモジュール式基礎構造体。
【請求項28】
前記第1または第2の建物用部材の側壁は、コネクタ取付部を含み、前記第2または第1の建物用部材の前記第1の平坦表面は、前記第1または第2の建物用部材の前記コネクタ取付部と共働して前記第1の建物用部材と前記第2の建物用部材とを着脱可能に接続するコネクタ取付部を含む、請求項27記載のモジュール式基礎構造体。
【請求項29】
前記第1および第2の建物用部材の基部は矩形である、請求項25記載のモジュール式基礎構造体。
【請求項30】
第1および第2の対向する平坦表面を有する多角形基部と、一方の前記表面から延在する複数の連続的に接続された側壁とを含み、第3の空洞を画成する第3の建物用部材を更に備え、
前記第2および第3の建物用部材の各々の一部分は、前記第3および第2の建物用部材と相互接続され、前記第2の建物用部材の前記第2の平坦表面は、前記第3の建物用部材の前記第2の平坦表面と略平行となり、前記第2の建物用部材の少なくとも一つの側壁は、前記第3の建物用部材の少なくとも一つの側壁と接合し、前記第2および第3の建物用部材の前記部分は、前記第3および第2の空洞の一部分をそれぞれ占有する請求項25記載の建物用部材。
【請求項31】
内表面および外表面ならびに横エッジを有する矩形の基板と、前記基板の前記内表面から略直角に外方延在し外端を有する複数の側壁と、前記基板の前記内表面および前記側壁の前記外端に配置される複数のコネクタ取付部とをそれぞれ有し、前記複数のコネクタ取付部の一部分をそれぞれ有する半分部および四等分部に分離可能となるよう構成される第1、第2、第3、第4および第5の略同一の建物用部材を得るステップと、
前記建物用部材の前記側壁が同じ方向に延在するよう各建物用部材を方向付けて、2×2アレイの隣接関係にて前記第1、第2、第3および第4の略同一の建物用部材を配置するステップと、
前記第1から第4の建物用部材に対して反転される前記第5の建物用部材を前記2×2アレイの中央に配置し、前記第1、第2、第3および第4の建物用部材の少なくとも一つのコネクタ取付部を、前記第5の建物用部材の少なくとも一つのコネクタ取付部と、強固且つ着脱可能に共働させ係合させるステップと、を備える、相互接続されたモジュール式基礎構造体を構築する方法。
【請求項32】
前記第1から第5の建物用部材と略同様の第6および第7の建物用部材を得るステップと、
前記第6および第7の建物用部材を分離することで少なくとも四つの半分部を得るステップと、
前記得られる四つの半分部を反転して前記第5の建物用部材の各横エッジに隣接配置して、各半分部の少なくとも一つのコネクタ取付部を、前記2×2アレイの隣接する建物用部材の少なくとも一つのコネクタ取付部と、強固且つ着脱可能に共働させ係合させるステップと、を更に備える、請求項31記載の方法。
【請求項33】
第1から第6の建物用部材と略同様の第8の建物用部材を得るステップと、
前記第8の建物用部材を分離することで四つの四等分部を得るステップと、
前記得られる四つの四等分部を反転して前記四つの半分部の露出したエッジに隣接配置して、各四等分部の少なくとも一つのコネクタ取付部を、前記第1、第2、第3および第4の建物用部材の少なくとも一つのコネクタ取付部と、強固且つ着脱可能に共働させ係合させるステップと、を備える、請求項32記載の方法。
【請求項34】
前記第6、第7および第8の建物用部材は、前記建物用部材の前記二分面に沿って位置合わせされる少なくとも二つの結合部を含み、前記接合部は、前記建物用部材を別々の部分に切り離すよう構成され、前記半分部を得るステップは、前記結合部の一つに沿って前記第6および第7の建物用部材を切り離すことを含む、請求項33記載の方法。
【請求項35】
前記第6および第7の建物用部材を切り離すステップは、前記結合部の一つに対して前記建物用部材を折り曲げることを含む、請求項34記載の方法。
【請求項36】
前記四等分部を得るステップは、前記第8の建物用部材を半分部に切り離し、前記得られる半分部を四等分部に切り離すことを含む、請求項34記載の方法。
【請求項37】
前記第8の建物用部材を前記半分部に切り離すステップは、前記結合部の一つに対して前記半分部を折り曲げることを含む、請求項36記載の方法。
【請求項38】
前記半分部を前記四等分部に切り離すステップは、他の結合部に対して前記半分部を折り曲げることを含む、請求項37記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2007−507724(P2007−507724A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523321(P2006−523321)
【出願日】平成16年8月11日(2004.8.11)
【国際出願番号】PCT/US2004/025965
【国際公開番号】WO2005/018548
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(506048072)パルヴィア コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】