説明

ユニットバス

【課題】コーナー部専用の付帯設備を好適にコーナー部に設置することを可能にするユニットバスを提供する。
【解決手段】壁パネル8、9同士を接続したコーナー部10に設置されるコーナー部専用の付帯設備15を備えたユニットバスにおいて、コーナー部10に取り付けて付帯設備15を支持する受け具17、18、19を備える。受け具17、18、19は、壁パネル8、9同士に架け渡すように配設される支持部21と、支持部21の一側端部21aと他側端部21bに一体に設けられた一対の矯正位置決め部22、23とを備える。矯正位置決め部22、23は、壁パネル8、9の壁面に面接触する接触面24を有し、一方の矯正位置決め部22の接触面24を含む平面状の仮想面と、他方の矯正位置決め部23の接触面24を含む平面状の仮想面とが直角に交差するように形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニットバスに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ユニットバスは、浴室の床部を構成する防水パンと、防水パンの四周の縁部に接続して浴室の周壁を形成する壁パネルと、壁パネルの上端に接続して浴室の天井部を構成する天井パネルと、防水パン上に設置した浴槽とを備えて構成されている。また、浴槽に隣接して洗い場を設け、この洗い場を形成する正面壁パネルに、カウンター、収納棚、鏡、シャワー等の付帯設備を取り付けて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、比較的面積が狭い小サイズのユニットバスでは、洗い場の正面壁パネルに付帯設備を取り付けると、必然的に身体が正面壁パネルの壁面に向かう状態になるため、肘などが浴槽のエプロンや側面壁パネルの壁面にぶつかったりする場合があった。これに対し、正面壁パネルと側面壁パネルの接続部分であるコーナー部に、カウンター、収納棚、鏡、シャワー等のコーナー部専用付帯設備を取り付けて構成したユニットバスがある。このユニットバスでは、人、身体の向きや動きを正面壁パネルや側面壁パネルの壁面と斜向させることができ、肘などが浴槽のエプロンや壁面にぶつかりにくくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−49431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記のようなユニットバスは、壁パネルの反りや撓み、壁パネルの組立て誤差等によって、壁パネル同士を接続したコーナー部の角度が90°(直角)にならない場合がある。
【0006】
そして、コーナー部の角度が90°未満であることで、カウンター、収納棚等の付帯設備の形状にコーナー部の形状が合わなくなって取り付けが困難になったり、取り付けた付帯設備にストレスがかかって破損が生じやすくなり、製品としての寿命が短くなる場合があった。
【0007】
また、コーナー部の角度が90°より大きいことで、コーナー部に取り付けた付帯設備と壁パネルの間に隙間が生じ、この隙間部分にユニットバスの使用による汚れが溜まりやすく、且つ溜まった汚れを除去しにくく、汚くなってしまう。さらに、隙間が生じることによって見栄えが悪くなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、この発明は以下の手段を提供している。
【0009】
請求項1記載のユニットバスは、壁パネル同士を接続したコーナー部に設置されるコーナー部専用の付帯設備を備えたユニットバスにおいて、前記コーナー部に取り付けて前記付帯設備を支持する受け具を備え、前記受け具は、前記壁パネル同士に架け渡すように配設される支持部と、前記支持部の一側端部と他側端部に一体に設けられた一対の矯正位置決め部とを備えており、前記矯正位置決め部は、前記壁パネルの壁面に面接触する接触面を有し、一方の矯正位置決め部の接触面を含む平面状の仮想面と、他方の矯正位置決め部の接触面を含む平面状の仮想面とが直角に交差するように形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載のユニットバスにおいては、受け具が、一方の矯正位置決め部の接触面を含む平面状の仮想面と、他方の矯正位置決め部の接触面を含む平面状の仮想面とが直角に交差するように形成されている。このため、一方の壁パネルの壁面に一方の矯正位置決め部の接触面が面接触するように、他方の壁パネルの壁面に他方の矯正位置決め部の接触面が面接触するように、壁パネル同士を接続したコーナー部に受け具を取り付けることによって、コーナー部の角度を直角にすることができる。これにより、壁パネルに反りや撓みが生じたり、壁パネルの組立て誤差等によって、コーナー部の角度が直角になっていない場合であっても、受け具を取り付けるとともにコーナー部の角度を直角に矯正位置決めすることが可能になる。
【0011】
そして、このようにコーナー部の角度を直角に矯正位置決めした受け具にコーナー部専用の付帯設備を設置することにより、従来のように、カウンター等の付帯設備の形状にコーナー部の形状が合わなくなって取り付けが困難になったり、取り付けた付帯設備にストレスがかかって短寿命化することを防止できる。また、取り付けた付帯設備と壁パネルの間に隙間が生じることがなく、隙間部分に汚れが溜まって汚くなったり、隙間によって見栄えが悪くなることも防止できる。
【0012】
ここで、本発明におけて、コーナー部の角度の「直角」は、受け具でコーナー部の角度を矯正位置決めすることによって上記の作用効果を得ることが可能な範囲の誤差を含むものであり、設計時のように厳格に直角(90度)であることに加え、実用上許容される範囲の誤差を含む「略直角」をも意味するものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係るユニットバスを示す斜視図である。
【図2】図1のX1−X1線矢視図であり、本発明の一実施形態に係るユニットバスのコーナー部に設置した付帯設備を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るユニットバスが具備する受け具を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るユニットバスが具備する受け具を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るユニットバスが具備する受け具を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るユニットバスが具備する受け具を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るユニットバスのコーナー部専用付帯設備の設置方法において、一方の壁パネルと他方の壁パネルにケガキ線を描いた状態を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るユニットバスのコーナー部専用付帯設備の設置方法において、一方のネジ止め位置に下孔を開けた状態を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るユニットバスのコーナー部専用付帯設備の設置方法において、一方の矯正位置決め部を仮固定して受け具をコーナー部に仮設置した状態を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るユニットバスのコーナー部専用付帯設備の設置方法において、受け具をコーナー部に仮設置した状態で他方の矯正位置決め部のネジ挿通孔の位置をマーキングし、受け具を取り外した状態を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るユニットバスのコーナー部専用付帯設備の設置方法において、他方のネジ止め位置を特定している状態を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るユニットバスのコーナー部専用付帯設備の設置方法において、受け具をコーナー部に設置した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図1から図12を参照し、本発明の一実施形態に係るユニットバスについて説明する。
【0015】
本実施形態のユニットバスAは、図1に示すように、浴室の底部を構成する防水パン1と、浴室の周壁を形成する壁パネル2と、浴室の天井部を構成する天井パネル3と、防水パン1上に設置した浴槽4とを備えて構成されている。また、天井パネル3に換気扇5が取り付けられ、壁パネル2の所定位置にドア6、窓7が取り付けられている。
【0016】
さらに、本実施形態のユニットバスAにおいては、図1及び図2に示すように、洗い場を形成する正面壁パネル8(2)と側面壁パネル9(2)など、壁パネル8、9同士を接続してなるコーナー部10にカウンター11、シャワー水栓12、ミラー13等の付帯設備15が設けられ、コーナー部10にこれら付帯設備15を取り付けるための付帯設備取り付け構造16が具備されている。
【0017】
そして、付帯設備取り付け構造16は、図3及び図4に示すように、壁パネル8、9同士を接続したコーナー部10に取り付けるとともにコーナー部10の角度を90°に矯正し、この状態を保持しつつ付帯設備16を取り付けてこれを支持する受け具17、18、19を備えている。また、本実施形態では、カウンター取付用受け具17と、水栓取付用受け具18と、ミラー取付用受け具19が受け具としてそれぞれ個別に具備されている。なお、本発明に係る受け具は、カウンター取付用受け具17、水栓取付用受け具18、ミラー取付用受け具19に限定する必要はなく、例えば図5に示すシャワータワーの付帯設備16を取り付けて支持するためのシャワータワー用受け具20であってもよい。また、一つの受け具に、カウンター、水栓、ミラー等の複数種の付帯設備16を取り付けるようにしてもよい。
【0018】
そして、図3から図5に示すように、各受け具17〜20は、壁パネル8、9同士に架け渡すように配設されて各壁パネル8、9を支持する支持部21と、支持部21の延在方向(壁パネル8、9同士に架け渡す方向)の両側端部21a、21bにそれぞれ一体に設けられ、各壁パネル8、9に当接しコーナー部10の角度を90°に矯正して位置決めする矯正位置決め部22、23とを備えて形成されている。
【0019】
また、図6(及び図3から図5)に示すように、各受け具17〜20は、支持部21の一側端部21aに設けられた一方の矯正位置決め部22と、支持部21の他側端部21bに設けられた他方の矯正位置決め部23とにそれぞれ、壁パネル8、9の壁面に当接して面接触する接触面24が設けられている。さらに、一方の矯正位置決め部22の接触面24を含む平面の仮想面S1と、他方の矯正位置決め部23の接触面24を含む平面の仮想面S2とが直角に交差するように、各受け具17〜20の一方の矯正位置決め部22と他方の矯正位置決め部23の接触面24が形成されている。
【0020】
また、本実施形態の各受け具17〜20は、支持部21が直角三角形の斜辺(前記直角の対辺)に沿うように、一方の矯正位置決め部22の接触面24が直角三角形の一方の隣辺に沿うように、他方の矯正位置決め部23の接触面24が他方の隣辺に沿うように形成されている。さらに、図3から図5に示すように、各矯正位置決め部22、23には、内面から接触面24に貫通するネジ挿通孔25が形成されている。
【0021】
そして、図3から図5に示すように、本実施形態では、ネジ挿通孔25に挿通したネジ26で各壁パネル8、9に各矯正位置決め部22、23をネジ止めするとともに、一方の矯正位置決め部22の接触面24を一方の壁パネル8の壁面に面接触させ、他方の矯正位置決め部23の接触面24を他方の壁パネル9の壁面に面接触させて受け具17〜20がコーナー部10に取り付けられる。このとき、予め各壁パネル8、9の所定位置に下孔やマークを設けておき、この下孔やマークに各矯正位置決め部22、23のネジ挿通孔25を位置合わせしてネジ止めする。
【0022】
ここで、より具体的に、図5に示したシャワータワー用受け具20を受け具の一例とし、この受け具20を正面壁パネル8と側面壁パネル9を接続したコーナー部10に取り付ける方法(本実施形態のコーナー部専用付帯設備の設置方法)について説明する。
【0023】
受け具20をコーナー部10に取り付ける際には、はじめに、図5及び図7に示すように、正面壁パネルである一方の壁パネル8の壁端から横方向の所定位置に、縦方向のケガキ線R1を描く。また、側面壁パネルである他方の壁パネル9の壁端から横方向の所定位置に、縦方向のケガキ線R2を描く。このとき、正面壁パネル8と側面壁パネル9にケガキ線R1、R2を描く際には、コーナー部10の角度が直角である場合に受け具20の一方の矯正位置決め部22と他方の矯正位置決め部23の各ネジ挿通孔25が配される各壁パネル8、9の壁端からの距離を測り、この位置を通るように縦方向のケガキ線R1、R2をそれぞれ各壁パネル8、9に描くようにする。
【0024】
そして、図5及び図8に示すように、一方の壁パネル8に描いたケガキ線R1上に、受け具20の一方の矯正位置決め部22のネジ挿通孔25の位置をマーキングし、このマーキングした一方のネジ止め位置M1に下孔を開ける。このとき、シャワータワー用受け具20においては、矯正位置決め部22、23に複数のネジ挿通孔25が設けられている。このような場合には、少なくとも一部の一方のネジ止め位置M1に下孔を開ければよい。
【0025】
次に、図5及び図9に示すように、一方の矯正位置決め部22のネジ挿通孔25の位置を一方のネジ止め位置M1に合わせて受け具20をコーナー部10に設置するとともに、ネジ26をネジ挿通孔25に挿通し一方の矯正位置決め部22をネジ止めして仮固定し、受け具20を仮設置する。
【0026】
図5及び図10、図11に示すように、受け具20を仮固定した状態で、他方の矯正位置決め部23のネジ挿通孔25の位置を他方の壁パネル9上にマーキングし、仮固定した受け具20を取り外す。また、他方の壁パネル9上のマーキング位置M2を通る横方向のケガキ線R3を描き、縦方向のケガキ線R2との交点を出すことにより、マーキング位置M2と同じ水平レベルの他方のネジ止め位置M3を縦方向のケガキ線R2上に特定する。
【0027】
次に、図5及び図12に示すように、一方の壁パネル8と他方の壁パネル9の縦方向のケガキ線R1、R2上の全てのネジ止め位置M1、M3に下孔を開け、一方の矯正位置決め部22のネジ挿通孔25の位置を一方の壁パネル8の一方のネジ止め位置M1に合わせて受け具20をコーナー部10に配置する。これとともに、一方の矯正位置決め部22と他方の矯正位置決め部23の全てのネジ挿通孔25にネジ26を挿通し、対応した一方のネジ止め位置M1と他方のネジ止め位置M3の下孔にねじ込んでネジ止めして、受け具20を固定して設置する。
【0028】
そして、このように一方の矯正位置決め部22と他方の構成位置決め部23をそれぞれ、下孔にねじ込んでネジ止めすると、図5に示したように、一方の矯正位置決め部22の接触面24が一方の壁パネル8の壁面に面接触し、他方の矯正位置決め部23の接触面24が他方の壁パネル9の壁面に面接触して、受け具20がコーナー部10に取り付けられる。また、図6に示すように、一方の矯正位置決め部22の接触面24を含む平面の仮想面S1と、他方の矯正位置決め部23の接触面24を含む平面の仮想面S2とが直角に交差するように、各矯正位置決め部22、23の接触面24が形成されている。
【0029】
このため、各矯正位置決め部22、23の接触面24が各壁パネル8、9の壁面に面接触するようにネジ止めされてゆくとともに、壁パネル8、9の壁面が凹状に反っている場合には壁面を引っ張り、壁パネル8、9の壁面が凸状に反っている場合には壁面を押圧する。そして、各矯正位置決め部22、23の接触面24が各壁パネル8、9の壁面に面接触するとともに、壁パネル8、9同士を接続したコーナー部10の角度が直角になる。
【0030】
これにより、壁パネル8、9に反りや撓みが生じたり、壁パネル8、9(2)の組立て誤差等によって、壁パネル8、9同士を接続したコーナー部10の角度が直角になっていない場合には、各矯正位置決め部22、23の接触面24が各壁パネル8、9の壁面に面接触するように受け具20を取り付けることで、コーナー部10の角度が直角に矯正されることになる。
【0031】
なお、上記と同様にして、カウンター取付用受け具17や水栓取付用受け具18やミラー取付用受け具19をそれぞれ個別にコーナー部10に取り付けると、受け具17〜19を取り付けた部分のコーナー部10の角度が直角に矯正されることになる。そして、図4に示すように、コーナー部10に取り付けた受け具17〜19に、カウンター11、水栓12、ミラー13等の付帯設備15を取り付けて支持させる。
【0032】
このとき、受け具17〜20を取り付けた部分のコーナー部10の角度が直角に矯正されているため、従来のように、カウンター等の付帯設備15の形状にコーナー部10の形状が合わなくなって取り付けが困難になったり、取り付けた付帯設備15にストレスがかかって短寿命化することがない。また、取り付けた付帯設備15と壁パネル8、9の間に隙間が生じることもなく、隙間部分に汚れが溜まって汚くなったり、隙間によって見栄えが悪くなることもなくなる。
【0033】
したがって、本実施形態のユニットバスAにおいては、受け具17〜20が、一方の矯正位置決め部22の接触面24を含む平面状の仮想面S1と、他方の矯正位置決め部23の接触面24を含む平面状の仮想面S2とが直角に交差するように形成されている。このため、一方の壁パネル8の壁面に一方の矯正位置決め部22の接触面24が面接触するように、他方の壁パネル9の壁面に他方の矯正位置決め部23の接触面24が面接触するように、壁パネル8、9同士を接続したコーナー部10に受け具17〜20を取り付けることによって、コーナー部10の角度を直角にすることができる。これにより、壁パネル8、9に反りや撓みが生じたり、壁パネル8、9(2)の組立て誤差等によって、コーナー部10の角度が直角になっていない場合であっても、受け具17〜20を取り付けるとともにコーナー部10の角度を直角に矯正位置決めすることが可能になる。
【0034】
そして、このようにコーナー部10の角度を直角に矯正位置決めした受け具17〜20にコーナー部専用の付帯設備15を設置することにより、従来のように、カウンター等の付帯設備15の形状にコーナー部10の形状が合わなくなって取り付けが困難になったり、取り付けた付帯設備15にストレスがかかって短寿命化することを防止できる。また、取り付けた付帯設備15と壁パネル8、9の間に隙間が生じることがなく、隙間部分に汚れが溜まって汚くなったり、隙間によって見栄えが悪くなることも防止できる。
【0035】
また、本実施形態のユニットバスのコーナー部専用付帯設備の設置方法においては、他方の矯正位置決め部23のネジ挿通孔25が配される位置を通る縦方向のケガキ線R2を他方の壁パネル9の壁面に描き、一方の壁パネル8の一方のネジ止め位置M1に一方の矯正位置決め部22をネジ止めして仮固定し、この仮固定した状態で他方の矯正位置決め部23のネジ挿通孔25の位置M2をマーキングするとともに、仮固定した受け具17〜20を取り外し、マーキング位置M2と同じ水平レベルの他方のネジ止め位置M3を縦方向のケガキ線R2上に特定する。これにより、コーナー部10の角度が直角である場合に他方の矯正位置決め部23のネジ挿通孔25が配される他方のネジ止め位置M3を特定することができる。
【0036】
そして、一方の矯正位置決め部22のネジ挿通孔25を一方のネジ止め位置M1に、他方の矯正位置決め部23のネジ挿通孔25を他方のネジ止め位置M3に合わせてネジ止めし、一方の壁パネル8の壁面に一方の矯正位置決め部22の接触面24を面接触させ、他方の壁パネル9の壁面に他方の矯正位置決め部23の接触面24を面接触させて、コーナー部10の角度を直角に矯正位置決めすることが可能になる。
【0037】
よって、このようにコーナー部10の角度を直角に矯正位置決めした受け具17〜20にコーナー部専用の付帯設備15を設置することにより、従来のように、カウンター等の付帯設備15の形状にコーナー部10の形状が合わなくなって取り付けが困難になったり、取り付けた付帯設備15にストレスがかかって短寿命化することを防止できる。また、取り付けた付帯設備15と壁パネル8、9の間に隙間が生じることがなく、隙間部分に汚れが溜まって汚くなったり、隙間によって見栄えが悪くなることも防止できる。
【0038】
以上、本発明に係るユニットバスの一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 防水パン
2 壁パネル
3 天井パネル
4 浴槽
5 換気扇
6 ドア
7 窓
8 一方の壁パネル(正面壁パネル)
9 他方の壁パネル(側面壁パネル)
10 コーナー部
11 カウンター
12 シャワー水栓
13 ミラー
15 コーナー部専用付帯設備
16 付帯設備取り付け構造
17 カウンター取付用受け具(受け具)
18 水栓取付用受け具(受け具)
19 ミラー取付用受け具(受け具)
20 シャワータワー取付用受け具(受け具)
21 支持部
21a 一側端部
21b 他側端部
22 一方の矯正位置決め部
23 他方の矯正位置決め部
24 接触面
25 ネジ挿通孔
26 ネジ
A ユニットバス
M1 一方のネジ止め位置
M2 マーキング位置
M3 他方のネジ止め位置
R1 縦方向のケガキ線
R2 縦方向のケガキ線
R3 横方向のケガキ線
S1 仮想面
S2 仮想面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁パネル同士を接続したコーナー部に設置されるコーナー部専用の付帯設備を備えたユニットバスにおいて、
前記コーナー部に取り付けて前記付帯設備を支持する受け具を備え、
前記受け具は、前記壁パネル同士に架け渡すように配設される支持部と、前記支持部の一側端部と他側端部に一体に設けられた一対の矯正位置決め部とを備えており、
前記矯正位置決め部は、前記壁パネルの壁面に面接触する接触面を有し、一方の矯正位置決め部の接触面を含む平面状の仮想面と、他方の矯正位置決め部の接触面を含む平面状の仮想面とが直角に交差するように形成されていることを特徴とするユニットバス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2012−241357(P2012−241357A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110362(P2011−110362)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(501362906)積水ホームテクノ株式会社 (89)
【Fターム(参考)】