説明

ラクターゼ配合物

ラクターゼ及び保護物質を含む複数の粒子を含む粒子状組成物を提供する。該粒子は、人間の舌上で知覚可能でないか又は最小限知覚可能であるサイズを有する。粒子状組成物は、ラクターゼを提供するステップ、保護物質を提供するステップ、並びに、人間の舌上で知覚可能でないか又はかろうじて知覚可能であるサイズでラクターゼ及び保護物質を含む複数の粒子を含む粒子状組成物を形成するステップを含む方法により作成できる。粒子状組成物は、食品物品にラクターゼ組成物を適用すること、又は、食品物品を消費する過程においてラクターゼ組成物を使用することにより使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は仮出願ではなく、2007年2月14日に出願された米国仮出願第60/901,469号の利益を主張し、その教示は、引用によりその全てが本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本発明は全般的に、ラクターゼ配合物並びにその製造方法及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景の説明)
ヒト消化系は、哺乳類のミルクに存在する複合糖分子ラクトースを分解する、より一般的にはラクターゼとして知られる、β‐ガラクトシダーゼを利用する。ラクターゼ活性の減少は、多くの人種集団において一般的であり、通常、幼年期に見られるが、様々なパターンの苦しみを伴う。この状態は、乳飲料又は酪農食品の摂取後に腹部膨満、筋痙攣、腹部痛、及び鼓腸の症状をもたらし、かつこの状態は、乳糖不耐症として知られる。
乳糖不耐性は現在、いくつかの方法の1つで治療される。多くのラクトース不耐性の個人は乳製品を避ける。乳製品はカルシウムの主要な供給源であるので、これは、多くの人々について健康的行動ではない。ラクターゼ酵素で処理され、それゆえラクトースがグルコース及びガラクトースに加水分解されたミルクが商業的に広く利用されている。グルコースがラクトースより甘い糖であるので、結果として生じるミルクは、従来のミルクより濃くかつ甘い。アイスクリーム及びカテージチーズなどの、ラクトースを取り除くために前処理した数種の他の乳製品も利用できる。これらの製品はまた、その従来のラクトース含有酪農製品対応物と異なる味及び稠度を有する。
【0003】
乳糖不耐症を治療する第3の方法は、酪農製品が摂取される時に、ラクターゼ含有錠を摂取することである。このような錠剤は、ドラッグストアで利用できるか、又は食料品店及び他の大きな小売店の医薬品売場にある。ピルの開放的摂取は医学的課題をもたらし、一般の食事状況において厄介なことであり得る。また、小児には、ラクターゼ錠剤を摂取するのが難しいことに気づくであろう。最後に、最も必要な部位及び時間においてラクターゼがないと、ラクターゼを不都合なものとし、かつしばしば利用できないことになる。
従って、酪農製品の食感及び味を変えない、ラクターゼ酵素食品添加物の必要性が存在する。ラクターゼ酵素が、味蕾を経過した後にラクトースに作用するように食品に組み込まれる場合、それは乳製品の所望の味を変えないだろう。ラクターゼ酵素が胃及び小腸において活性であり得る場合、それはラクトースを加水分解し、乳糖不耐症の症状も防止するだろう。酪農製品と共に消費されるトッピング、調味料及び食品にラクターゼ酵素を組み込むことにより、この目的を達成できる。
本明細書に開示される配合物並びにその製造方法及び使用方法は、上記の問題及びニーズを対象とする。
【発明の概要】
【0004】
(本発明の要旨)
本発明の一態様によると、ラクターゼ及び保護物質を含む複数の粒子を含む組成物が提供される。粒子は、人間の舌上のそれらの知覚を最小化するサイズを有する。粒子は、ラクターゼをカプセル化しているマイクロカプセル、又は該粒子上に保護物質のコーティングを有する粒子であり得る。いくつかの実施態様において、粒子は、その中に分散されたラクターゼを有する基質物質(結合物質)の粒子であり得る。
本明細書に開示される組成物は、0を上回る重量%から100未満の重量%にわたるラクターゼ濃度を有し得る。例えば、組成物は、該組成物の総重量に対し、約5重量%〜約95重量%の濃度を有し得る。
保護物質は、食品及び/又は医薬品工業において一般的に使用される任意の材料であり得る。そのような保護物質のいくつかの例は、酢酸フタル酸アミロース、スチレン-マレイン酸コポリマー、酢酸コハク酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、脂肪酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、グリセロールトリアセタート(トリアセチン)、マルコート(Marcoat)、アカシアゴム、グリセリン、脂肪酸エステル、グリセロールエステル、ポリグリセロールエステル、パラフィンワックス、カルナバワックス、定形ゼラチン、シェラックワックス、水素化された植物ワックス、又はそれらの組み合わせであり得る。
【0005】
本発明の別の態様によると、ラクターゼ組成物を製造する方法が提供される。該方法は、以下を含む:ラクターゼを提供すること、保護物質を提供すること、並びにラクターゼ及び保護物質を含み、人間の舌上で最小限知覚可能であるサイズの粒子を有する粒子状組成物を形成すること。いくつかの実施態様において、粒子状組成物を形成する行為は、粒子状組成物を濾過して、人間の舌上で知覚可能でないか又はかろうじて知覚可能なサイズの粒子を生成することを含む。いくつかの実施態様において、粒子状組成物を形成する行為は、保護物質がラクターゼをカプセル化し、ラクターゼをカプセル化しているマイクロカプセルを生成させることを含む。いくつかの実施態様において、粒子状組成物を形成する行為は、該粒子上の保護物質を含む保護層を被覆することを含む。粒子状組成物の実施態様は、上記の通りである。
本発明のさらなる態様によると、本明細書に記載したラクターゼ組成物を使用する方法が提供される。該方法は、ラクターゼ組成物を食品物品に適用するか又は食品物品を消費する間にラクターゼ組成物を使用することを含む。該組成物は、ラクターゼ及び保護物質を含む複数の粒子を含み、該粒子は、人間の舌上で知覚可能でないか又はかろうじて知覚可能なサイズを有する。粒子状組成物の実施態様は、上記の通りである。食品物品は、いかなる乳製品でもあり得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】4ロットの加工済ラクターゼについての粒度分布。
【図2】ラクターゼ活性を4ロットの加工済ラクターゼについて測定した。ロット;アカシア被覆ラクターゼ(AC)ロット#CW12-29、アカシア顆粒化ラクターゼ(AG)ロット#CW12-127、シェラック被覆ラクターゼ(SC)ロット#CW12-128、及びシェラック顆粒化ラクターゼ(SG)ロット#CW12-125。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(発明の詳細な説明)
本発明の一態様によると、ラクターゼ及び保護物質を含む複数の粒子を含む粒子状組成物であって、該粒子が、人間の舌上で知覚可能でないか又はかろうじて知覚可能なサイズを有する、前記組成物が提供される。保護物質は、食品物品のラクターゼを安定させる。組成物は、食品物品の消化の過程でラクターゼを放出する。
いくつかの実施態様において、粒子は、ラクターゼをカプセル化しているマイクロカプセル、又は該粒子上に保護物質のコーティングを有する粒子であり得る。いくつかの実施態様において、粒子は、その中に分散されたラクターゼを有する基質物質(結合物質)を含む。
本明細書に開示される組成物は、0を超える重量%から100を下回る重量%にわたるラクターゼ濃度を有し得る。例えば、組成物は、該組成物の総重量に対し、約5重量%から約95重量%までのラクターゼ濃度を有し得る。いくつかの実施態様において、本明細書に記載されている粒子状組成物は、配合物の総重量の約10重量%、約20重量%、約30重量%、約40重量%、約50重量%、約60重量%、約70重量%、約80重量%、又は約90重量%などの濃度でラクターゼを含み得る。
【0008】
いくつかの実施態様において、先に記載した形成ステップのいずれかは、上記で形成された粒子を濾過して、人間の舌上で知覚可能でないか又はかろうじて知覚可能な特定のサイズを有する粒子を生成することを含むことができる。
いくつかの実施態様において、粒子状組成物は、固形剤であり得る。例えば、粒子状組成物は、粉又は顆粒であり得、シェーカー又はパケットに入れて乳製品上に振りかけることが可能である。粒子状組成物は、従来の固体充填剤又は担体、例えば、デンプン、タルク、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ソルビトール、マンニトール、ゼラチン、天然若しくは合成ゴム、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸塩、デキストラン、アカシアゴム、カラヤゴム、ローカストビーンガム、トラガカンタ及び他の従来の担体を含むことができる。
いくつかの実施態様において、粒子状組成物は、液状配合物であり得る。例えば、粒子状組成物は、水性若しくは非水性分散液又は懸濁液に調製できる。従来の液体担体とは、例えば、グリセロール、食用グリコール、食用油、例えば綿実油、ダイズ油、トウモロコシ油、ピーナッツ油、サフラワー油及び他のトリグリセリド油、並びに分散剤又は懸濁剤、例えば上述した天然及び合成ゴムである。
【0009】
従来法は、本発明の固体及び液体形態を調製するために使用される。適切な技術は、「レミントンの薬学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」、第18版、83章及び89章(1990)に記載され、これは引用により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載されている粒子状組成物は、乳製品を含む任意の食品物品と組み合わせて使用できる。各一人分は、少なくとも約9000のFCCラクターゼ単位(FCC Lac U)に等価な乳糖不耐症についての有効量のラクターゼを含む。各一人分のラクターゼのいくつかの例示的な量は、約10000のFCC Lac U、約15000のFCC Lac U、約20000のFCC Lac U、約25000のFCC Lac U、約30000のFCC Lac U、約35000のFCC Lac U、約40000のFCC Lac U、約45000のFCC Lac U又は約50000のFCC Lac Uに等価であり得る。いくつかの実施態様において、各一人分のラクターゼの量は、50000を上回るFCC Lac Uに等価であり得る。
本明細書に記載されている粒子状配合物は、乳糖不耐症の問題に対し、有効な解決法を提供する。本明細書に開示される組成物は、酪農製品消費者にとってラクターゼをより利用しやすくさせる。配合物ラクターゼは安定で、ラクトースを含むいかなる食品物品にも適用できる。配合物は、食品物品の味を変えない。加えて、本明細書に記載されている配合物は、食品の味、におい又は食感を変えることなくラクターゼを食品に導入できる。
【0010】
(粒子サイズ)
粒子状組成物は、人間の舌上で知覚可能でないか又はかろうじて知覚可能なサイズを有する粒子を含む。このような粒子は、一般に500ミクロン以下のサイズを有する。いくつかの実施態様において、粒子は、約400ミクロン以下、約300ミクロン以下、約200ミクロン以下、約100ミクロン以下、約50ミクロン以下、約20ミクロン以下、約10ミクロン以下、又は約1ミクロン以下のサイズを有する。いくつかの実施態様において、粒子は、約500ナノメートル以下、約200ナノメートル以下、約100ナノメートル以下、約50ナノメートル以下、約20ナノメートル以下、又は約10ナノメートル以下のサイズを有する。粒子のサイズのいくつかの例示的な範囲は、約10nm〜約500μm、約100nm〜約100μm、約1μ〜約100μm、又は約10μm〜約100μmである。いくつかの例示的なマイクロカプセルは、約20nm、約50nm、約150nm、約200nm、約500nm、約750nm、約5μm、約15μm、20μm、約30μm、約40μm、約50μm、約60μm、約70μm、約80μm、約90μm、約150μm、約200μm、約300μm又は約400μmのサイズを有する。
【0011】
本明細書中で使用される用語「かろうじて知覚可能である」は、用語「最小限知覚可能な」と互換的に使うことができる。
本明細書に記載されている粒子状組成物のサイズは、配合物のラクターゼの放出に重要である。粒子のサイズは、配合物からのラクターゼの放出速度に明らかに関連がある。通常、より小さなサイズの粒子を有する本明細書に記載の粒子状組成物は、配合物からより早く速くラクターゼを放出し、かつ、より大きいサイズの粒子を有する本明細書に記載の粒子状組成物は、配合物からより遅くラクターゼを放出する。粒子状組成物中の粒子のサイズを変更することによって、ラクターゼの異なる放出プロフィールを達成でき、そのようにして本明細書に記載されている粒子状組成物中の粒子のサイズ又はサイズ範囲を調整して、乳糖不耐症に対処するためのラクターゼの様々な必要性を満たすことができる。
【0012】
(保護物質)
保護物質は、食品物品のラクターゼを安定させ、かつラクターゼを食品物品の消化過程中に放出できる、食品及び医薬品工業において使用されるいかなる材料でもあり得る。いくつかの実施態様において、保護物質は、ラクターゼをカプセル化するか、被覆するか、又は結合するために使うことができる。
保護物質は、天然ポリマーなどの天然材料、又は合成ポリマーなどの合成材料を含み得る。例えば、いくつかの実施態様において、保護物質は、GRAS(FDAで「一般的に安全とみなされる」)として収載されるセルロースポリマー及び他の成分であり得る。
いくつかの実施態様において、保護物質は、被覆物質である。ラクトースの適切な被覆物質は、酢酸フタル酸アミロース、スチレン-マレイン酸コポリマー、酢酸コハク酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート、脂肪酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、グリセロールトリアセタート(トリアセチン)、マルコート、アカシアゴム、グリセリン、脂肪酸エステル、グリセロールエステル、ポリグリセロールエステル、パラフィンワックス、カルナバワックス、定形ゼラチン、シェラック及び水素化された植物ワックス、例えば、硬化ヒマシ油及び綿実油を含む。他の適切な被覆物質は、引用により本明細書に組み込まれるLieberman, H. A.らの文献、「医薬剤形錠(Pharmaceutical Dosage Forms Tablets)」Vol 3, 114〜116頁 (1990)に開示されている。いくつかの実施態様において、保護物質は、リポソームなどのカプセル化物質である
【0013】
(製造方法)
本発明の別の態様によると、ラクターゼ組成物を製造する方法が提供される。該方法は:ラクターゼを提供すること、保護物質を提供すること、及び人間の舌上で知覚可能でないか又はかろうじて知覚可能なサイズの粒子を有するラクターゼ及び保護物質を含む粒子状組成物を形成すること;を含む。いくつかの実施態様において、粒子状組成物を形成する行為は、粒子状組成物をフィルタリングして人間の舌上で知覚可能であるサイズの粒子を生成することを含む。
いくつかの実施態様において、粒子状組成物を形成する行為は、保護物質がラクターゼをカプセル化し、ラクターゼをカプセル化しているマイクロカプセルを生成させることを含む。いくつかの実施態様において、粒子状組成物を形成する行為は、該粒子上の保護物質を含む保護層を被覆することを含む。いくつかの実施態様において、粒子状組成物を形成する行為は、その中に分散されたラクターゼを有する基質物質(結合物質)を含む粒子を形成することを含む。
粒子状組成物の実施態様は、先に記載したとおりである。マイクロカプセルを形成する方法、及び粒子を被覆する方法は、以下においてより詳細に記載する。
【0014】
(A.カプセル化)
いくつかの実施態様において、本発明は、マイクロカプセル中にカプセル化されたラクターゼを含む、ラクターゼの粒子状組成物を提供する。このようなカプセル化されたマイクロカプセルは、生理液(例えば唾液)に曝露すると、容易に溶解して、そこにおいてカプセル化されたラクターゼを放出することができる。いくつかの実施態様において、マイクロカプセルは、中性又は弱塩基性流体において安定であるが、酸性環境で溶解してラクターゼを放出することができる。
いくつかの実施態様において、マイクロカプセルは、中性又は弱酸性流体において安定であるが、塩基性環境において溶解してラクターゼを放出することができる。
マイクロカプセルを形成している物質は、上記の保護物質のいずれかであり得る。酵素又は他の活性薬剤をカプセル化する方法が文章化されている。酵素のカプセル化又はマイクロカプセル化のいくつかの例示的プロセスは、米国特許第5,902,617号、第6,680,184号及び第6,242,405号に記載されている。
【0015】
(B.被覆)
いくつかの実施態様において、配合物は、保護コーティングで被覆されたラクターゼの粒子を含み得る。コーティングは、生理液(例えば唾液)に曝露すると、容易に溶解して、そこにおいてカプセル化されたラクターゼを放出することができる。いくつかの実施態様において、コーティングは、中性又は弱塩基性流体において安定であるが、酸性環境で溶解してラクターゼを放出することができる。いくつかの実施態様において、コーティングは、中性又は弱酸性流体において安定であるが、塩基性環境において溶解してラクターゼを放出することができる。
コーティングは、任意の周知方法によってラクターゼ粒子上に形成できる。例えば、コーティングは、スプレーコーティング又は液浸によって、ラクターゼ粒子上に形成できる。コーティングを形成する物質は、先に記載した保護物質のいずれかであり得る。
粒子を被覆するための様々な方法が当業界においてよく確立されている(例えば、米国特許出願公開公報第2004022938号を参照されたい。)。
【0016】
(食品物品)
本発明の更なる態様によると、本明細書に記載されるラクターゼ組成物を使用する方法が提供される。該方法は、食品物品にラクターゼ組成物を適用すること、又は食品物品を消費する間にラクターゼ組成物を使用することから構成される。該組成物は、ラクターゼ及び保護物質を含む複数の粒子から構成され、該粒子は、人間の舌上で知覚可能でないか又はかろうじて知覚可能なサイズを有する。粒子状組成物の実施態様は、先に記載したものである。食品物品は任意の乳製品であり得る。
本明細書に記載される組成物は、ラクトースを含むいかなる食品物品にも適用でき、又はそうでなければ含まれることができる。マイクロカプセル化されたラクターゼビーズは、人間の舌上で知覚されるにはあまりに小さく、該ビーズ又は粒子は無味である。これらの粒子又はビーズは、消化の間、本質的に知覚できない。
ラクターゼビーズで包埋される各食品の平均的一人分は、2つの典型的(9000単位)ラクターゼ錠剤の少なくとも等価な活性を有し得る。
【0017】
配合物は、ラクトースを含むいかなる食品物品にも含まれることができる。食品物品のいくつかの例は、アイスクリーム製品、ミルク補助食品、スムージ、専門コーヒー、ピザ及びパスタを含む。本明細書に記載される配合物を含むことができるいくつかの例示的なアイスクリーム品目には、例えば、チョコレートシロップ、マシュマロシロップ、スプリンクル−全ての味並びに標準的及びクランチタイプを含む−ミックスイン(mix-ins)、例えば、クッキー片、キャンディバー、レーズン、チョコレートチップ、並びに商業的なアイスクリームパーラにおいて典型的に提供される他のこのような製品を含む。本明細書に記載されている配合物を含むことができるいくつかの例示的なミルク補助食品品目には、例えば、チョコレートミルクシロップ及びパウダーを含む。本明細書に記載されている配合物を含むことができるスムージー品目のいくつかの例には、例えば、タンパク質添加剤を含む。本明細書に記載されている配合物を含むことができる専門コーヒー品目のいくつかの例には、例えば、キャラメル添加剤、シナモン添加剤、ココア及びチョコレート添加剤を含む。本明細書に記載されている配合物を含むことができるピザ及びパスタ品目のいくつかの例には、例えば、ピザトッピング、並びにパルメザン及びロマノチーズトッピングを含む。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載されている配合物を包埋する製品は、チョコレートシロップ又はスプリンクルであり得る。配合物は、アイスクリームと共に出すことができる。例えば、配合物は、家庭使用用に、アイスクリームパーラ及び食料品店において販売されるアイスクリーム製品に含まれることができる。
【0018】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載されている配合物は、マシュマロ及びキャラメルトッピングなどの製品に含まれることができる。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載されている配合物は、コーヒー製品に含まれることができる。コーヒー製品は、ラクトースを含むいかなるコーヒー製品でもあり得る。例えば、このようなコーヒー製品は、喫茶店で出されるカプチーノ、ラテ、チャイ及び他のミルク含有飲料を含む。配合物は、シナモン及び粉末ココアなどの、喫茶店で見いだされるいかなる調味料にも含まれることができる。いくつかの実施態様において、配合物は、起泡されたコーヒー飲料を調製するときにエスプレッソ職人によって加えられるように、知覚できない液体又は粉末形態で配合できる。
本明細書に記載されている配合物を含むことができるいくつかの他の食品物品は、スムージ、レストランのクリームソース、ヨーグルト及びチーズについての食品添加物を含む。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載されている配合物は、ラクターゼを含む薄いストリップ物品に配合できる。薄いストリップは、扁平で溶解可能な送達機序である。現在の錠剤型に対するこの媒体の利点は、人々にとって小物入れなしに持ち運ぶのが容易であり(例えば財布)、食品に基づいて調合ができない場合に、小児が摂取しやすいことである。
【実施例】
【0019】
(ラクターゼ配合物)
(要旨)
プロセス及び配合物は、様々な食品調製物におけるラクターゼの安定性を向上させるように設計した。ラクターゼ部分を流動床で被覆し、各プロセスについて2台の異なる重合システム(シェラック/HPMC及びゴムアカシアゴム/HPMC)を使用する高剪断顆粒機において顆粒化した。3つの食品調製物(アイスクリーム、コーヒーラテ、及びホットファッジ)が、ラクターゼ添加のために選択された。水分、温度及びpHを、最初に、及び2週後に、試料ごとに記録した。テスト加工済ラクターゼについてのアッセイ法を開発し、各食品調製物のサンプルを最初に、及び2週後にアッセイし、ラクターゼ安定性を測定した。さらに、無加工のラクターゼ活性を様々なpHで測定し、ラクターゼが最も活性である範囲を決定した。
【0020】
(実験)
(材料)
本明細書における研究において使用した材料及びそのメーカーを以下に要約する。
【表1】

【0021】
(試験)
pH−pHは、安定化表示が達成されるまで、媒体に浸されたOrionプローブを使用して測定した。
LOD−乾燥減量は、試験50℃ A90を使用する水分分析器におよそ1gのサンプルを配置することで測定した。
アッセイ−ラクターゼは、National Enzyme社により提供される試験方法#C20229を使用してアッセイした。酸性ラクターゼ単位(ALU)の仕様及び有効な概要的方法は、食品用公定化学品集第4版(FCC IV)に従って使用した。
【0022】
(概要)
2つの重合システム及び2つの製造プロセスを、様々な食品調製物におけるラクターゼの安定性を向上させる手段として選択した。シェラック/HPMCシステムは、水分に対する保護、酸素バリヤーの形成のためのその能力、及びその腸傾向について選択した。シェラックシステムは、菓子製造業者の光沢剤として食品調製に一般的に使用される。また、アカシアゴム/HPMCシステムは、その保護特性、胃においてラクターゼを酸性pHから保護する低浸透性バリアを作成することについて選択した。これらの重合システムを適用する2つの方法を選択した。流動床コーティングは、個々のラクターゼ粒子に渡って均一に薄層を適用する手段として選択した。顆粒を形成するために、高剪断造粒を使用してラクターゼ粒子を塊化した。
以前の研究において(データ示さず)、3つの食品タイプ(アイスクリーム、ホットファッジ及びコーヒーラテ)が、pH及び温度に基づいて選択された。この研究において決定される結果を以前の研究結果と比較するために、同じ3つの食品を選択した。各々は、使用法に従って購入又は調製し、1人分当たり9000ラクターゼ単位を加えた。添加時に、食品サンプルは、pH及び温度について試験した。直ちに続いて、サンプルは、ラクターゼ活性についてアッセイした。サンプルは、適切な貯蔵条件でのテストの後、2週間維持し、その2週間後にラクターゼ活性について再試験した。
【0023】
(配合物A.シェラック/HPMC顆粒、ロット#CW12-125)
シェラック/HPMC顆粒は、以下の配合及び加工方法を使用して調製した:
【表2】

【0024】
手順:
a)DI水をボルテックスで混合することを開始。マルコート及びトリアセチンを該混合水に加える。
b)HPMCを(1)にゆっくりと加える。およそ1時間、ボルテックスしながら混合し続ける。
c)顆粒化前に溶液を脱気させる。
d)300gのラクターゼを1Lの顆粒機ボウルに加える。1350rpmに設定した混合ブレード及び3600rpmに設定したチョッパーブレードで混合を開始する。
e)ラクターゼが適切に顆粒化されるまで顆粒機に溶液をゆっくりと添加した。添加した溶液の量を記録する。
70.1gが加えられるまで、溶液を顆粒機に滴加した。従って、14.02gの固体を加えた結果、4.67%の理論的重量増加となった。従って、9000ラクターゼ単位は、94mgの顆粒に等しくなるであろう。顆粒化したら材料を集め、乾燥を促進するため、35℃に設定したオーブンのステンレス鋼トレイにおよそ18時間置いた。
【0025】
(配合物B.アカシアゴム/HPMC顆粒、ロット#CW12-127)
アカシアゴム/HPMC顆粒を、以下の配合物及び加工方法を使用して調製した:
【表3】

【0026】
手順:
a)DI水をボルテックスで混合することを開始。グリセリンを該混合水に加える。
b)HPMC及びアカシアをバッグブレンドする。
c)(2)を(1)にゆっくりと加える。およそ1時間、ボルテックスで混合し続ける。
d)顆粒化前に溶液を脱気させる。
e)300gのラクターゼを1Lの顆粒機ボウルに加える。1350 pmに設定した混合ブレード及び3600rpmに設定したチョッパーブレードで混合を開始する。
f)ラクターゼが適切に顆粒化されるまで顆粒機に溶液をゆっくりと添加した。
添加した溶液の量を記録する。70.2gの溶液が加えられるまで、溶液を顆粒機に滴加し、4.68%の理論的重量増加を生じた。また、94mgの顆粒は、9000ラクターゼ単位に等しくなるであろう。顆粒を同じ35℃オーブンに置き、およそ18時間乾燥させた。
【0027】
(配合物C.シェラック/HPMCコーティング、ロット#CW12-128)
シェラック/HPMC顆粒を、以下の配合物及び加工方法を使用して調製した:
【表4】

【0028】
手順:
a)DI水をボルテックスで混合することを開始。マルコート及びトリアセチンを該混合水に加える。
b)HPMCを(1)にゆっくりと加える。およそ1時間、ボルテックスしながら混合し続ける。
c)コーティング前に溶液を脱気させる。指針としてコーティングパラメータを使用する。
【表5】

【0029】
溶液準備が完了したら、650gのラクターゼをベクトルFLM-1流動床に加えた。ラクターゼを流体化し、加熱した。製品温度が十分となったら、溶液の噴霧を始めた。20%の重量増加が要求され、90%被覆効率と想定される理論量が適用されるまで、溶液を噴霧した。従って、108mgの被覆ラクターゼは、9000ラクターゼ単位に等しくなるであろう。
実際のコーティングパラメータを記録し、表1において以下の通りである。
【表6】

所望の製品温度より低いにもかかわらず、被覆プロセスは、観察される加工問題なく良好に実施された。吸気温度を上昇させたにもかかわらず、低い気流体積がより低温を生じることはあり得そうである。空気流速度を30cfuにだけ増やしたが、これは、この量が床を流動化するのに十分であったからである。
【0030】
(配合物D.アカシアゴム/HPMCコーティング、ロット#CW12-129)
アカシアゴム/HPMC顆粒を、以下の配合物及び加工方法を使用して調製した:
【表7】

【0031】
手順:
a)グリセリン及びDI水をボルテックスで混合されるまで混合する。
b)アカシア及びHPMCをバッグブレンドする。
c)(b)を(a)に加え、およそ1時間、ボルテックスで混合し続ける。
d)スプレーコーティング前に溶液を脱気させる。指針としてコーティングパラメータを使用する。
【表8】

【0032】
アカシアゴムコーティングシステムを、以前の被覆試験のために記載されているのと同じ様式で調製した。20%の理論的な重量増加が再び目標とされ、108mgの被覆ラクターゼが9000ラクターゼ単位に等しいと仮定した。
コーティングパラメータを記録し、表2において以下の通りである。
【表9】

また、低い製品温度を観察したが、考慮せずに被覆加工した。
【0033】
(アイスクリーム)
バニラアイスクリームを以下のレシピを使用して調製した:
・1カップの全乳、
・3/4カップのグラニュー糖、
・2カップのヘビークリーム、
・小さじ1〜2の純粋バニラエッセンス
・1人分あたり9000ユニットのラクターゼ−(719.6mgののラクターゼ、1人分のサイズはおよそ1/2カップのアイスクリーム)。
上記の成分を使用して、以下の手順に従って、ラクターゼを含むアイスクリームを形成した:
a.糖が溶けるまで、約1〜2分、ボウルにてミルク及びグラニュー糖を泡立てる。
b.ヘビークリーム及びバニラを混ぜる。
c.アイスクリームメーカーをオンにして、混合物をフリーザボウルに注入する。20〜25分、増粘させる。
d.1〜2時間、撹拌し続ける。
e.冷凍を保つ。
【0034】
調製したら、アイスクリームを4つの部分に分け、そのそれぞれは2人分を含んだ。さらに、加工済ラクターゼの部分を各々に加え、そのようにして9000ラクターゼ単位であると算出される理論量の等量を各一人分に加えた。
【表10】

【0035】
(ホットファッジ)
ホットファッジをパッケージラベルに従って調製した。割り当て分を4つのガラス容器に分け、その各々は単一の一人分であった。理論的には9000ラクターゼ単位に等しい加工済ラクターゼをそれから各々に加えて試験し、80度のオーブンに保存した(表4)。
【表11】

【0036】
(スターバックスコーヒーラテ、16oz)
4つの16ozのコーヒーラテをスターバックスから購入した。9000ラクターゼ単位の理論的等量を、各々にただちに加えた。サンプル9(表5)をそれからガラスジャーへ移し、2週間、80℃オーブンに置いた。
【表12】

【0037】
(結果及び考察)
(ラクターゼの特性)
無加工及び加工済のラクターゼを、水分、密度及び粒子サイズについて特徴づけた。結果は、表6において以下の表に示す。
【表13】

【表14】

【0038】
4ロットの加工済ラクターゼについての粒子サイズ分布を図1に示す。4ロットの加工済ラクターゼについての平均粒子サイズを以下の表8に要約する。
【表15】

粒子サイズデータは、予想通り、顆粒化された粒子が、それらの被覆された対応物より非常に大きいことを示した。結果として、顆粒化されたラクターゼは、添加後のアイスクリーム及びホットファッジにおいて可視的であった。
【0039】
(食品特性)
【表16】

【表17】

【0040】
(ラクターゼ活性)
加工済ラクターゼの活性をpHの範囲に渡って測定し、活性についての最適環境を決定した。pH 1からpH 7までの7つの緩衝液を調製した。加工済ラクターゼを各々に加え、活性を測定した。ラクターゼ/pH 1溶液のpHをそれからpH 7まで上げた。活性を再び測定し、特定のpHが酵素に損害を与えるか又は単に酵素を不活化させるかどうかを決定した。活性データを以下の表及び図に示す。
【表18】

【表19】

【0041】
【表20】

【表21】

【0042】
4ロットの加工済ラクターゼについてのラクターゼ活性プロフィールを図2に示す:アカシア被覆ラクターゼ(AC)ロット#CW12-29、アカシア顆粒化ラクターゼ(AG)ロット#CW12-127、シェラック被覆ラクターゼ(SC)ロット#CW12-128、及びシェラック顆粒化ラクターゼ(SG)ロット#CW12-125。ラクターゼ活性プロフィールは、ラクターゼが、5〜7のpHで最も活性であることを示す。それはまた、pH 3以下での不活性も示す。pH 1で調製し、pH 7まで上げたサンプルは、活性の増加を示す。これは、2つのもののうちの1つを示す;ラクターゼは、高度酸性pHにおいて不活性であるが、より塩基性環境において活性になる、又は、アカシア及びシェラックは、酸性条件でラクターゼを保護するが、いったん中性環境におくとラクターゼを放出する。シェラック及びアカシアの両方で被覆されたラクターゼにおけるより高い活性は、顆粒化されたラクターゼと対照的に、後者の仮説をサポートし、これは該被覆プロセスが酵素を保護することを示唆する。
【0043】
pHプロフィールに加えて、ラクターゼ活性も、3つの食品(アイスクリーム、コーヒーラテ及びホットファッジ)に加えられる4つの加工済ラクターゼタイプの各々について測定した。
活性は、はじめに試料調製時に測定し、2週間の貯蔵後に再び測定した。各食品タイプについての結果を以下に示す。
【表22】

【表23】

【表24】

【0044】
アイスクリームに添加された各加工済ラクターゼについて測定された活性は、Emersonで実行された以前の研究で示された結果と同様であり、アイスクリームの中性付近のpH及び冷貯蔵条件がラクターゼ活性を保存することを示す。アカシア加工済ラクターゼに示される活性の増加は、完全に酵素を放出する、2週間にわたるバリアの分解を伴う時間0での酵素の初期保護を示す。一方、シェラックバリアは、添加の直後に放出し、それゆえラクターゼを完全に2週間非保護のままにして、活性のわずかな減少をもたらすようである。
加工済ラクターゼ活性は、2週間の期間にわたり、コーヒーラテサンプル各々の増加について測定した。はじめ、各ロットは、測定可能な活性を示さない。保護バリアと関連した高温は活性を禁止することができ、したがって、ラクターゼ不活性の結果になり得る。2週間の貯蔵期間の後、各ロットは低レベルのラクターゼ活性を示し、アカシア加工済ラクターゼはより安定であることを再度示す。継続的な高温及び弱酸性環境にもかかわらず、コーティングは、長期に渡って保護し続けるようである。
最後に、ホットファッジに加えられる各加工済ロットについて測定されたラクターゼ活性は、バリアが2週間の期間に渡って保護しないことを示す。高温及びpHの減少がラクターゼの不活性を生じると見込まれる。
【0045】
(結論)
以前の研究に示された結果と同様に、処理又は無処理のラクターゼの活性は、冷却された中性環境においてより安定であるということを証明する。また、ラクターゼ活性は、酸性又は高温環境において制限される。しかしながら、シェラック及びアカシアの両方は、pH1〜7のサンプルのpHプロフィールでの活性の両方の増加によって、及び、コーヒーラテサンプルにおいて2週後にみられる活性増加によってみられる、いくつかの保護を提供するようである。2つのポリマーのうち、アカシアがより良好な保護を提供するようでもある。
本発明の特定の実施態様を示しかつ記載したが、変更及び修飾が、そのより広い態様において本発明を逸脱しない範囲でなされ得ることは当業者にとって明らかである。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神及び範囲内にあるような全てのそのような変更及び修飾をその範囲内に包含する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラクターゼ及び保護物質を含む複数の粒子を含む組成物であって、該粒子が、人間の舌上で知覚可能でないか又は最小限知覚可能であるサイズを有する、前記組成物。
【請求項2】
前記粒子が約400ミクロン以下のサイズを有する、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記粒子が約200ミクロン以下のサイズを有する、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記粒子が約100ミクロン以下のサイズを有する、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記粒子が約50ミクロン以下のサイズを有する、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
前記粒子が、ラクターゼをカプセル化しているマイクロカプセルを構成する、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
前記保護物質が粒子上のコーティングを含む、請求1記載の組成物。
【請求項8】
前記粒子が、基質物質として保護物質を構成し、前記ラクターゼが該粒子内に分散している、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
前記ラクターゼが、前記配合物の総重量に対して0を上回る重量%から100未満の重量%までの濃度を有する、請求項1記載の組成物。
【請求項10】
前記保護物質が、酢酸フタル酸アミロース、スチレンマレイン酸コポリマー、酢酸コハク酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート、脂肪酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、グリセロールトリアセタート(トリアセチン)、マルコート、アカシアゴム、グリセリン、脂肪酸エステル、グリセロールエステル、ポリグリセロールエステル、パラフィンワックス、カルナバワックス、定形ゼラチン、シェラックワックス、水素化された植物ワックス、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
ラクターゼ組成物を製造する方法であって:
ラクターゼを提供すること;
保護物質を提供すること;及び、
ラクターゼ及び保護物質を含む複数の粒子を含み、人間の舌上で知覚可能でないか又はかろうじて知覚可能なサイズの粒子状組成物を形成すること;
を含む、前記方法。
【請求項12】
粒子状組成物を形成することが、該粒子状組成物を濾過して、人間の舌上で知覚可能であるサイズの粒子を生成することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
粒子状組成物を形成することが、前記保護物質が前記ラクターゼをカプセル化して、ラクターゼをカプセル化しているマイクロカプセルを生成することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項14】
粒子状組成物を形成することが、前記粒子上の保護物質を含む保護層を被覆することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項15】
前記保護物質が基質物質であり、かつ、前記ラクターゼが前記粒子内に分散している、請求項11記載の方法。
【請求項16】
前記粒子が、約400ミクロン以下のサイズを有する、請求項11記載の方法。
【請求項17】
前記粒子が、約200ミクロン以下のサイズを有する、請求項11記載の方法。
【請求項18】
前記粒子が、約100ミクロン以下のサイズを有する、請求項11記載の方法。
【請求項19】
前記粒子が、約50ミクロン以下のサイズを有する、請求項11記載の方法。
【請求項20】
前記ラクターゼが、前記配合物の総重量に対し、約5重量%〜約95重量%の濃度を有する、請求項11記載の方法。
【請求項21】
前記保護物質が、酢酸フタル酸アミロース、スチレン-マレイン酸コポリマー、酢酸コハク酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート、脂肪酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、グリセロールトリアセタート(トリアセチン)、マルコート、アカシアゴム、グリセリン、脂肪酸エステル、グリセロールエステル、ポリグリセロールエステル、パラフィンワックス、カルナバワックス、定形ゼラチン、シェラックワックス、水素化された植物ワックス、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11記載の方法。
【請求項22】
ラクターゼ組成物を使用する方法であって、食品物品にラクターゼ組成物を適用すること、又は食品物品を消費する過程においてラクターゼ組成物を使用することを含み、
該ラクターゼ組成物が、ラクターゼ及び保護物質を含む複数の粒子を含み、かつ、
該粒子が、人間の舌上で知覚可能でないか又はかろうじて知覚可能なサイズを有する、前記方法。
【請求項23】
前記粒子が約400ミクロン以下のサイズを有する、請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記粒子が約200ミクロン以下のサイズを有する、請求項22記載の方法。
【請求項25】
前記粒子が約100ミクロン以下のサイズを有する、請求項22記載の方法。
【請求項26】
前記粒子が約50ミクロン以下のサイズを有する、請求項22記載の方法。
【請求項27】
前記粒子が、ラクターゼをカプセル化しているマイクロカプセルである、請求項22記載の方法。
【請求項28】
前記粒子が、前記保護物質を含むコーティングを含む、請求項22記載の方法。
【請求項29】
前記保護物質が基質物質であり、かつ、前記ラクターゼが前記粒子内に分散している、請求項22記載の方法。
【請求項30】
前記ラクターゼが、前記配合物の総重量に対して約5重量%〜約95重量%の濃度を有する、請求項22記載の方法。
【請求項31】
前記保護物質が、酢酸フタル酸アミロース、スチレン-マレイン酸コポリマー、酢酸コハク酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート、脂肪酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、グリセロールトリアセタート(トリアセチン)、マルコート、アカシアゴム、グリセリン、脂肪酸エステル、グリセロールエステル、ポリグリセロールエステル、パラフィンワックス、カルナバワックス、定形ゼラチン、シェラックワックス、水素化された植物ワックス、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項22記載の方法。
【請求項32】
前記食品物品が乳製品である、請求項22記載の方法。
【請求項33】
前記食品物品が、ミルク、コーヒー、チョコレート、シリアル、スムージー、ピザ及びアイスクリームから選択される、請求項22記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−517591(P2010−517591A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549728(P2009−549728)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/054012
【国際公開番号】WO2008/127777
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(509228732)
【Fターム(参考)】