説明

ラベル

【課題】 消費者の興味を引いて、期待感を高めることができるラベルを提供する。
【解決手段】 本発明のラベル1は、シート状のラベル本体2を備え、該ラベル本体2を対象物に巻き付けた状態でラベル本体2の一端側と他端側とが重なるように剥離可能に貼り合わされる。ラベル本体2は、少なくとも何れか一端側に消費者に対する期待度に関する情報を含む期待度表示5が視認可能に設けられている。また、ラベル本体2は、少なくとも何れか他端側に期待度表示5の形態と対応した形態の隠蔽用表示6aを含む情報表示6が設けられている。少なくとも情報表示6が設けられる領域は、透過性を有している。ラベル1は、ラベル本体2を対象物に巻装した状態で、少なくとも何れか一端側の期待度表示5上に少なくとも何れか他端側の隠蔽用表示6aが重なるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボトル等の対象物に巻装するラベルに関し、特に、消費者に対する期待度に関する情報を含むラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、販売促進等の目的で、日用品や食品等の商品(以下、対象物という)に、抽選や、くじ、応募要項等の情報を備えたラベルが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
かかるラベルは、シート状のラベル本体を備え、該ラベル本体を対象物に巻き付けた状態でラベル本体の一端側と他端側とが重なるように剥離可能に貼り合わされる。ラベル本体は、一端側に非透過領域が設けられ、他端側に、消費者に対する期待度に関する情報を含む表示(くじ等に関する情報)が視認可能に設けられている。そして、かかるラベルは、対象物に巻装された状態でくじ等に関する表示が非透過領域に覆われて隠蔽され、ラベル本体の一端側を他端側から剥離することで、くじ等に関する表示が露出して、消費者にその内容を認識されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−212092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この種のラベルでは、くじ等に関する表示全体が、ラベル本体の非透過領域全体で覆い隠されてしまい、期待感を高める情報を含むことが消費者に認識されにくく、消費者の興味を引きにくいといった問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、消費者の興味を引いて、期待感を高めることができるラベルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るラベルは、シート状のラベル本体を備え、該ラベル本体を対象物に巻き付けた状態で前記ラベル本体の一端側と他端側とが重なるように剥離可能に貼り合わされるラベルであって、前記ラベル本体は、少なくとも何れか一端側に消費者に対する期待度に関する情報を含む期待度表示が視認可能に設けられ、少なくとも何れか他端側に前記期待度表示の形態と対応した形態の隠蔽用表示を含む情報表示が設けられ、少なくとも前記情報表示が設けられる領域は、透過性を有し、前記ラベル本体を前記対象物に巻装した状態で、前記少なくとも何れか一端側の前記期待度表示上に前記少なくとも何れか他端側の前記隠蔽用表示が重なるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
上記構成のラベルによれば、ラベル本体は、少なくとも何れか一端側に消費者に対する期待度に関する情報を含む期待度表示が視認可能に設けられ、少なくとも何れか他端側に期待度表示の形態と対応した形態の隠蔽用表示を含む情報表示が設けられ、ラベル本体を対象物に巻装した状態で、少なくとも何れか一端側の期待度表示上に少なくとも何れか他端側の隠蔽用表示が重なるようになっているため、ラベル本体を対象物に巻装した状態で、期待度表示が隠蔽用表示を含む情報表示によって覆われた状態になる。従って、上記ラベルは、期待度表示が消費者によって視認されることを防止することができる。
【0009】
また、隠蔽用表示を含む情報表示が期待度表示の形態と対応した形態で設けられているため、情報表示が、消費者に対する期待度に関する情報を含む期待度表示の説明を兼ねることができ、消費者は、情報表示の内容から、期待度表示の内容を認識することができる。従って、上記ラベルは、消費者の興味を引いて、かつ消費者の期待感を高めることができる。
【0010】
本発明の一態様として、前記ラベル本体は、少なくとも何れか一端側に非透過性の隠蔽部が設けられるとともに、前記期待度表示が前記隠蔽部上に設けられることが好ましい。
【0011】
対象物に巻装した状態でかかるラベルは、隠蔽用表示と期待度表示とが一致するため、消費者がラベル本体の裏側から期待度表示の内容を認識しにくいが、万全を期すため、上記構成のラベルのように、ラベル本体の少なくとも何れか一端側に非透過性の隠蔽部が設けられるとともに、期待度表示が隠蔽部上に設けられることで、期待度表示がラベル本体の裏側(隠蔽部側)から透けるのをより確実に防止することができる。
【0012】
本発明の他態様として、前記ラベル本体は、一端側に前記期待度表示が設けられ、他端側に情報表示が設けられていることが好ましい。このようにすることで、対象物に巻装した状態で情報表示が一箇所に配置されるため、混同の生じやすい情報がなく、情報表示を確実に認識することができる。
【0013】
本発明の別の態様として、前記情報表示は、文字、図形、記号、符号又はそれらの組み合わせによって表示されていることが好ましい。このようにすることで、期待度に関して必要な情報を消費者に訴えることができ、期待感を高める情報を提供できると共に、情報伝達媒体として多くの情報を提供することができる。特に、図形や記号、符号を用いると、見た目に楽しく娯楽性のあるものとなる。そのようにした上で、情報表示が期待度表示を覆うことができ、さらに興味を引いて、期待感を高めることができる。
【0014】
本発明のさらに別の態様として、前記ラベル本体は、巻き付けた状態で互いに重なる一端側及び他端側の少なくとも何れか一方に、透過性のある接着層が形成されていることが好ましい。
【0015】
このようにすることで、期待度表示が情報表示によって隠された状態で、消費者は、情報表示側から期待度表示の周辺領域を視認することができ、例えば、期待度表示の周辺領域に模様を設けることで、デザイン性に優れたものとなる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明のラベルによれば、消費者の興味を引いて、期待感を高めることができるといった優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係るラベルを対象物に巻装させた状態の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るラベルの正面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るラベルの図2のA−A線における概略断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係るラベルを対象物に巻装させた状態の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態に係るラベルについて、添付図面を参照して説明する。
【0019】
図1に示すように、本実施形態に係るラベル1は、対象物3に巻装させるものであり、本実施形態においては、ペットボトル等の容器3に巻装することを対象としている、かかるラベル1は、シート状のラベル本体2を備えている。本実施形態に係るラベル1は、容器3に巻き付けられた状態でラベル本体2の一端側と他端側とが重なるように剥離可能に貼り合わされる。
【0020】
本実施形態においては、ラベル本体2は、ポリエステルやポリプロピレン等の合成樹脂製の略長方形状の透明性シートで構成されており、図2に示すように、一方の面に、商品名やキャッチコピー等を含む印刷P(本実施形態においては、「ドリンク」の文字を含むデザイン)が、グラビア印刷や凸版印刷等の一般的な印刷によって設けられる。ここでは、印刷Pは、ラベル本体2の一方の端部(他端部)を除いて、ラベル本体2の一方の面に対する印刷で形成されている。
【0021】
ラベル本体2は、少なくとも何れか一端側に消費者に対する期待度に関する情報を含む期待度表示5が視認可能に設けられている。また、ラベル本体2は、少なくとも何れか他端側に期待度表示5の形態と対応した形態の隠蔽用表示6aを含む情報表示6が設けられている。そして、ラベル1は、ラベル本体2を容器3に巻装した状態で、少なくとも何れか一端側の期待度表示5上に少なくとも何れか他端側の隠蔽用表示6aが重なるように構成されている。
【0022】
本実施形態においては、ラベル本体2は、図2及び図3に示すように、一端側(一端部)に期待度表示5が設けられ、他端側(他端部)に隠蔽用表示6aを含む情報表示6が設けられている。そして、ラベル1は、は、ラベル本体2を対象物としての容器3に巻装した状態で、一端側の期待度表示5上に他端側の隠蔽用表示6aが重なるように構成されている。
【0023】
また、ラベル本体2は、少なくとも何れか一端側に非透過性の隠蔽部4が設けられるとともに、期待度表示5が隠蔽部4上に設けられている。
【0024】
隠蔽部4は、ラベル本体2の一方の面に対する印刷により形成されている。本実施形態においては、隠蔽部4は、情報表示6を形成する所定範囲の領域(他端部)を除いて形成されている。本実施形態においては、印刷Pと隠蔽部4との形成領域が共通していることから、隠蔽部4は印刷Pを兼用している。
【0025】
期待度表示5は、上述のように、ラベル本体2の一端側に設けられ、ラベル本体2の一方の面に対する印刷によって形成されている。本実施形態においては、期待度表示5は、隠蔽部4上にある。また、本実施形態においては、期待度表示5は、図2に示すように、「当り」の文字で表示されている。
【0026】
情報表示6は、上述のように、ラベル本体2の他端側(他端部)に設けられ、印刷によって形成されている。本実施形態においては、情報表示6は、文字、図形、記号、符号又はそれらの組み合わせによって表示されている。また、本実施形態においては、情報表示6は、図2に示すように、隠蔽用表示6aとしての「当り」の文字を含む「当りが出ればもう一本」という文字が、表示されている。情報表示6は、ラベル本体2の期待度表示5と同じ面に印刷され、一方の面側では、反転表示されているが、ラベル本体2の裏側(他方の面側)からは通常の文字として見える。本実施形態に係るラベル1は、ラベル本体2を容器3に巻装した状態で容器3に巻き付けられて、ラベル本体2の一端側と他端側とが重なるように貼り合わせた状態で、期待度表示5としての「当り」の文字に隠蔽用表示6aとしての「当り」の文字が重なるように構成されている。本実施形態においては、情報表示6を設ける領域は、透過性のあるものである。
【0027】
また、本実施形態においては、少なくとも情報表示6の隠蔽用表示6aは、期待度表示5よりも太くなるように形成されている。このため、ラベル本体2の一端側と他端側との貼り合わせが多少ずれた場合でも、期待度表示5が隠蔽用表示6aに隠され、ラベル本体2の一端側と他端側とが貼り合わされた状態では、消費者が期待度表示5を視認できにくくなっている。
【0028】
また、ラベル本体2は、容器3に巻き付けた状態で互いに重なる一端側及び他端側の少なくとも何れか一方に、透過性のある接着層7が形成されている。本実施形態においては、ラベル本体2の一端側(期待度表示5のある領域)に接着層7が形成されており、ラベル本体2を容器3に巻き付けて、ラベル本体2の一端側と他端側とを互いに重ね合わせた状態で、ラベル本体2の一端側と他端側とを接着層7によって接着できるようになっている。
【0029】
すなわち、本実施形態においては、ラベル1を容器3に巻き付けた状態で、ラベル本体2の一端側と他端側とが接着層7によって接着され、期待度表示5としての「当り」の文字は、情報表示6側(本実施形態においては、容器3の外側)からは隠蔽用表示6aとしての「当り」の文字と重なり合うことによって隠されるとともに、非透過性の隠蔽部4側(本実施形態においては、容器3の内側)からは該隠蔽部4によって隠されて、消費者が期待度表示5としての「当り」の文字を視認できないようになっている。また、本実施形態においては、ラベル本体2の一端側と他端側との接着を剥がして剥離することで、隠蔽部4上に設けられた期待度表示5としての「当り」の文字が露出し、期待度表示5が消費者に対して期待度の高いものである場合、消費者が「当り」の文字を視認することができるようになる。
【0030】
本実施形態に係るラベル1の構成についての説明は以上の通りであり、次に、このように構成されたラベル1の製造方法について説明する。ここでは、ラベル1の全長の長さと同じ幅の長尺シートを用いて印刷する場合について説明する。
【0031】
まず、透明シート状の長尺シートの何れか一面側に、商品名やキャッチコピー等を印刷する。本実施形態においては、印刷Pによって隠蔽部4が形成される。本実施形態においては、印刷Pと隠蔽部4とを兼用しているので、1回の印刷で、印刷Pと隠蔽部4とが印刷できる。
【0032】
そして、複数のラベル1(例えば、100個のラベル1)のうち1つのラベル1に対して、そのラベル1に形成された隠蔽部4に、上述のような一般的な印刷によって、消費者に対する期待度に関する情報を含む期待度表示(本実施形態においては、「当り」の文字)5を形成する。
【0033】
そして、シート状のラベル1の何れか他端側に、上述のような一般的な印刷によって、期待度表示5の形態と対応した形態の隠蔽用表示6aを含む情報表示6を形成する。この場合、ラベル本体2の一端側と他端側とが重なるように貼り合わされた状態で、期待度表示5の「当り」の文字上に隠蔽用表示6aの「当り」の文字が重なるように情報表示6を形成する。そして、ラベル本体2の巻き付けた状態で互いに重なる一端側及び他端側の少なくとも何れか一方に、透過性のある接着層7を形成する。
【0034】
そして、長尺シートの所定の切断位置を切断することによって、長尺シートの枚葉部分が、ラベル本体2を含むラベル1として形成される。
【0035】
このようにして形成されたラベル1のラベル本体2を容器3に巻き付けた状態で貼り付ける場合には、まず、ラベル本体2又は容器3に剥離可能な透過性のある接着層を形成して、ラベル本体2を容器3の外周面に巻き付けて、ラベル本体2の中央部付近から各端部に向けて、ラベル1を容器3に接着させてゆく。
【0036】
そして、ラベル本体2に形成された透過性のある接着層7によってラベル本体2の一端側と他端側とが重なるように貼り付ける。このようにして、ラベル1を容器3に貼着させる。
【0037】
以上のように、本実施形態に係るラベル1は、シート状のラベル本体2を備え、該ラベル本体2を容器3に巻き付けた状態でラベル本体2の一端側と他端側とが重なるように剥離可能に貼り合わされるラベルであって、ラベル本体2は、少なくとも何れか一端側に消費者に対する期待度に関する情報を含む期待度表示5が視認可能に設けられ、少なくとも何れか他端側に期待度表示5の形態と対応した形態の隠蔽用表示6aを含む情報表示6が設けられ、少なくとも前記情報表示が設けられる領域は、透過性を有し、ラベル本体2を容器3に巻装した状態で、少なくとも何れか一端側の期待度表示5上に少なくとも何れか他端側の隠蔽用表示6aが重なるように構成されているため、ラベル本体2を対象物としての容器3に巻装した状態では、期待度表示5が隠蔽用表示6aを含む情報表示6によって覆われた状態になる。従って、上記ラベル1は、期待度表示5が消費者によって視認されることを防止することができる。
【0038】
また、隠蔽用表示6aを含む情報表示6が期待度表示5の形態と対応した形態で設けられているため、情報表示6が、消費者に対する期待度に関する情報を含む期待度表示5の説明を兼ねることができ、消費者は、情報表示6の内容から、期待度表示5の内容を認識することができる。従って、上記ラベル1は、消費者の興味を引いて、かつ消費者の期待感を高めることができる。
【0039】
また、本実施形態に係るラベル1によれば、ラベル本体2は、少なくとも何れか一端側に非透過性の隠蔽部4が設けられるとともに、期待度表示5が隠蔽部4上に設けられているため、対象物に巻装した状態でかかるラベルは、隠蔽用表示6aと期待度表示5とが一致するため、消費者がラベル本体2の裏側から期待度表示5の内容を認識しにくいが、万全を期すため、上記構成のラベル1のように、ラベル本体2の少なくとも何れか一端側に非透過性の隠蔽部4が設けられるとともに、期待度表示5が隠蔽部4上に設けられることで、期待度表示5がラベル本体2の裏側(隠蔽部側)から透けるのをより確実に防止することができる。
【0040】
また、ラベル本体2は、一端側に期待度表示5が設けられ、他端側に情報表示6が設けられているため、対象物としての容器3に巻装した状態で情報表示6が一箇所に配置されるため、混同の生じやすい情報がなく、情報表示6を確実に認識することができる。
【0041】
また、隠蔽部4の情報表示6は、文字、図形、記号、符号及びそれらの組み合わせによって表示されているため、期待度に関して必要な情報を消費者に訴えることができ、期待感を高める情報を提供できると共に、情報伝達媒体として多くの情報を提供することができる。特に、図形や記号、符号を用いると、見た目に楽しく娯楽性のあるものとなる。そのようにした上で、情報表示6が期待度表示5を覆うことができ、さらに興味を引いて、期待感を高めることができる。
【0042】
また、ラベル本体2は、巻き付けた状態で互いに重なる一端側及び他端側の少なくとも何れか一方に、透過性のある接着層7が形成されているため、期待度表示5が情報表示6によって隠された状態で、消費者は、情報表示6側から期待度表示5の周辺領域を視認することができ、例えば、期待度表示5の周辺領域に模様を設けることで、デザイン性に優れたものとなる。
【0043】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更し得ることは勿論のことである。
【0044】
上記実施形態においては、ラベル1は、グラビア印刷や凸版印刷等の一般的な印刷によって、ラベル本体2に商品名やキャッチコピー等の文字、図形、記号、符号又はそれらの組み合わせによる印刷Pを形成されているが、これに限定されず、例えば、印刷Pは、ラベル1に直接印刷されてもよい。また、印刷Pは、裏刷りしてもよい。要は、印刷によって形成された文字が、消費者に視認可能なものであればよい。
【0045】
上記実施形態においては、ラベル本体2の少なくとも何れか一端側に非透過性の隠蔽部4が設けられるとともに、期待度表示5が隠蔽部4上に設けられているが、これに限定されず、例えば、容器3や容器3中の内容物が着色されているような場合等には、容器3や容器3中の内容物によって、期待度表示5がラベル本体2の裏側から透けるのを防止されることができるため、隠蔽部4を設けなくてもよい。ただ、万全を期すため、期待度表示5がラベル本体2の裏側から透けるのをより確実に防止するためには、隠蔽部4を設けることが好ましい。
【0046】
上記実施形態においては、長尺シートの何れか一面側に、印刷P及び隠蔽部4用印刷を印刷した後、期待度表示5と情報表示6とを、それぞれ各工程で印刷するようにしたが、これに限定されず、生産効率を考え、例えば、印刷P及び隠蔽部4用印刷と、情報表示6とを一緒に印刷してもよく、或いは、印刷P及び隠蔽部4用印刷を印刷した後に、期待度表示5と情報表示6とを一緒に印刷してもよい。
【0047】
上記実施形態においては、ラベル本体2を容器3に巻装した状態で、ラベル本体2の情報表示6は、隠蔽用表示6aとしての「当り」の文字が期待度表示5としての「当り」の文字に重なるように構成されているが、これに限定されず、情報表示6は、例えば、「もう一本キャンペーン中」や「もう一本プレゼント中」等の文字、丸印や星型、多角形等の図形、商品名やデザインロゴ等の記号や符号等であってもよく、期待度表示5が隠蔽用表示6aを含む情報表示6によって覆われることができるとともに、消費者が情報表示6を視認することで、ラベル本体2に消費者に対する期待度に関する情報があることを認識できるものであればよく、この場合も、情報表示6が消費者に対する期待度に関する情報の説明を兼ねていることが好ましい。
【0048】
上記実施形態においては、隠蔽部4は、情報表示6を形成する所定範囲の領域(一端部)を除いて形成されているが、ラベル1の厚さが薄い場合には、隠蔽部4は、一端部に形成されてもよい。このような場合、隠蔽部4が一端部に形成されても、消費者が消費者に対する期待度に関する情報を視認することができる。
【0049】
上記実施形態においては、期待度表示5は、一般的な印刷によって、「当り」の文字で表示されているが、これに限定されず、例えば、表示のないものも隠蔽情報として採用することが可能である。すなわち、期待度表示5として何も表示されていない場合に、期待度表示5が、消費者に対して期待度の高い情報であるようにしてもよい。この場合、消費者が何も表示されていない期待度表示5を視認した場合、消費者は、その情報を、一見、消費者に対して期待度の低い情報であると認識するが、消費者が、実際には、その情報が消費者に対して期待度の高い情報であることを認識すると、意外性を感じると共にさらに期待感を高めるようになる。
【0050】
上記実施形態においては、ラベル本体2は、巻き付けた状態で互いに重なる一端側及び他端側の少なくとも何れか一方に、透過性のある接着層7が形成されているが、これに限定されず、接着層7は、透明性のあるもののみならず、半透明性のものや白濁したものなどであってもよく、消費者が、期待度表示5や情報表示6を視認可能となるものであればよい。
【0051】
上記実施形態においては、ラベル1のラベル本体2に、一般的な印刷によって、商品名やキャッチコピー等の任意の印刷Pを形成した後、ラベル1を容器3に貼り付けるようにしたが、これに限定されず、例えば、ラベル1を容器3に貼り付けた後、ラベル1のラベル本体2に、一般的な印刷によって、商品名やキャッチコピー等の任意の印刷Pを形成してもよい。
【0052】
上記実施形態においては、ラベル1は、1枚のラベル本体2で形成されるようにしたが、これに限定されず、例えば、ラベル1に別のラベル本体2を貼り付けて、ラベル1を構成してもよい。すなわち、ラベル本体2の隠蔽部4を着色された別のラベルで形成してもよい。
【0053】
上記実施形態においては、ラベル本体2は、期待度表示5、隠蔽用表示6aを含む情報表示6をそれぞれ一つずつ形成しているが、これに限定されず、例えば、図4に示すように、期待度表示5及び情報表示6がラベル本体2の一端側と他端側の両方に設けられてもよい。なお、説明の都合上、図4においては、ラベル本体2の一端側と他端側とを、少し剥離した状態にしている。
【0054】
この場合、図4に示すように、ラベル本体2を容器3に巻装すると、ラベル本体2の一端側に設けられた一方の非透過性の隠蔽部40a上に一方の期待度表示50aが視認可能に設けられるとともに、一方の期待度表示50aと対向するラベル本体2の他端側の領域に、一方の情報表示60aが設けられる。そして、消費者は、容器3の内側(図4中の矢印Aの方向)から情報表示60aを視認することができ、消費者は、ラベル本体2の一端側と他端側とを剥離した後、露出された期待度表示50aを視認することができる。
【0055】
また、ラベル本体2の他端側の期待度表示50aに隣接する領域に設けられた他方の非透過性の隠蔽部40b上に他方の期待度表示50bが視認可能に設けられるとともに、他方の期待度表示50bと対向するラベル本体2の一端側の領域であって、一方の隠蔽部40a及び期待度表示50aに隣接する領域に、他方の情報表示60bが設けられる。そして、消費者は、容器3の外側(図4中の矢印Bの方向)から情報表示60bを視認することができ、消費者は、ラベル本体2の一端側と他端側とを剥離した後、露出された期待度表示50bを視認することができる。
【0056】
これにより、消費者は、ラベル本体2に設けられた両方の期待度表示50a,50bによって期待感が高められ、もし消費者が一方の期待度表示50a又は50bの結果に満足できない場合でも、消費者は、他方の期待度表示50b又は50aを視認する機会を得ることができ、他方の期待度表示50b又は50aの結果に満足できることがある。
【符号の説明】
【0057】
1…ラベル、2…ラベル本体、3…容器、4,40a,40b…隠蔽部、5,50a,50b…期待度表示、6,60a,60b…情報表示、6a…隠蔽用表示、7…接着層、P…印刷。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状のラベル本体を備え、該ラベル本体を対象物に巻き付けた状態で前記ラベル本体の一端側と他端側とが重なるように剥離可能に貼り合わされるラベルであって、前記ラベル本体は、少なくとも何れか一端側に消費者に対する期待度に関する情報を含む期待度表示が視認可能に設けられ、少なくとも何れか他端側に前記期待度表示の形態と対応した形態の隠蔽用表示を含む情報表示が設けられ、少なくとも前記情報表示が設けられる領域は、透過性を有し、前記ラベル本体を前記対象物に巻装した状態で、前記少なくとも何れか一端側の前記期待度表示上に前記少なくとも何れか他端側の前記隠蔽用表示が重なるように構成されていることを特徴とするラベル。
【請求項2】
前記ラベル本体は、少なくとも何れか一端側に非透過性の隠蔽部が設けられるとともに、前記期待度表示は、前記隠蔽部上に設けられることを特徴とする請求項1に記載のラベル。
【請求項3】
前記ラベル本体は、一端側に前記期待度表示が設けられ、他端側に情報表示が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のラベル。
【請求項4】
前記情報表示は、文字、図形、記号、符号又はそれらの組み合わせによって表示されている請求項1乃至3の何れか一項に記載のラベル。
【請求項5】
前記ラベル本体は、巻き付けた状態で互いに重なる一端側及び他端側の少なくとも何れか一方に、透過性のある接着層が形成されている請求項1乃至4の何れか一項に記載のラベル。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−154962(P2012−154962A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11111(P2011−11111)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(000241186)朋和産業株式会社 (73)