説明

リッチスニペット生成更新装置及び方法

【課題】基準クエリ又は付加クエリのうちの一方のクエリに応じた検索結果ページのクリックログに基づいてリッチスニペットを生成し、他方のクエリに応じた検索結果ページのクリックログに基づいて当該リッチスニペットの内容を更新することで、幅広いユーザの利便性を向上する。
【解決手段】リッチスニペット生成更新装置10は、第1クエリに応じた検索結果ページに含まれる、ドメインが同一の検索ヒットページの検索ヒットクリック率に応じて、リッチスニペット情報に含める掲載対象ページを抽出する抽出手段121と、リッチスニペット情報を生成するリッチスニペット情報生成手段122と、第2クエリに応じた検索結果ページにおける、掲載対象ページの掲載対象ページクリック率を集計する掲載対象ページクリック率集計手段131と、掲載対象ページクリック率に応じて、リッチスニペット情報を更新するリッチスニペット情報更新手段132と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リッチスニペット生成更新装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク環境の発展に伴い、ネットワーク上には様々な情報が溢れており、Webページの閲覧に際し、ユーザは、先ず検索サイトを用いた検索を実行することが一般的になっている。このような検索サイトでは、ユーザの利便性を高めるべく様々な工夫が行われている。一例として、ユーザの検索意図に応じた検索結果リストを生成する技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、クエリ入力時におけるユーザの主な意図を明らかにする行為のパターンを識別し分類し、この分類に基づき検索結果を生成することで、ユーザの意図に基づく検索結果を生成する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2010−506271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、検索サイトのユーザには、検索サイトの操作に精通した熟練者から検索ページの操作に慣れていない初心者まで含まれる。例えば、複数のワードからなるマルチワードクエリを入力するユーザは、ある程度検索サイトの操作に慣れている熟練者であることが多いのに対して、1つのワードからなるシングルワードクエリを入力するユーザには、初心者及び熟練者の双方が含まれている可能性がある。また、シングルワードクエリに比べてマルチワードクエリは、分析対象となるクエリが複数存在するためにユーザの検索意図の判定がより容易なものとなる。このように、特許文献1に開示されたユーザの検索意図の判定技術には、シングルワードクエリ/マルチワードクエリの使い分け等に基づいて改善する余地が残されている。
【0006】
ところで、近年では、検索にヒットしたWebページの概要を検索結果画面に表示するスニペットや、概要に加え当該検索にヒットしたWebページに関連する情報をスニペットとして検索結果画面に表示するリッチスニペットが知られている。
【0007】
そこで、本発明は、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリの使い分けに基づいて、基準クエリ又は付加クエリのうちの一方のクエリに応じた検索結果ページのクリックログに基づいてリッチスニペットを生成し、他方のクエリに応じた検索結果ページのクリックログに基づいて当該リッチスニペットの内容を更新することで、幅広いユーザの利便性を向上するリッチスニペット生成更新装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) ネットワークを介して接続可能なユーザ端末から受け付けたクエリに応じた検索結果ページに含めるリッチスニペット情報を生成し更新するリッチスニペット生成更新装置であって、
前記ユーザ端末から受け付けたクエリと、当該クエリに応じて前記ユーザ端末に表示した検索結果に含まれるページのうち前記ユーザ端末から選択を受け付けたページとを関連付けて記憶したクリックログデータベースと、
前記クリックログデータベースを参照して、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリ、のうちのいずれか一方のクエリである、第1クエリに応じた検索結果ページに含まれる、ドメインが同一のページである検索ヒットページのクリック率である検索ヒットクリック率に応じて、当該検索ヒットページから当該検索結果ページにおいて前記リッチスニペット情報に含める掲載対象ページを当該ドメイン毎に抽出する抽出手段と、
前記抽出手段が抽出した前記掲載対象ページのリンク情報を含むリッチスニペット情報を生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した前記リッチスニペット情報を前記所定のキーワードに対する検索結果ページに含める設定をする設定手段と、
前記クリックログデータベースを参照して、前記基準クエリ又は前記付加クエリのうち前記第1クエリではない他方のクエリである第2クエリに応じた検索結果ページにおける、前記リッチスニペット情報に含まれる前記掲載対象ページのクリック率である掲載対象クリック率を集計する集計手段と、
前記集計手段が集計した前記掲載対象クリック率に応じて、前記生成手段が生成した前記リッチスニペット情報を更新する更新手段と、を備えるリッチスニペット生成更新装置。
【0009】
(1)のリッチスニペット生成更新装置は、ネットワークを介して接続可能なユーザ端末から受け付けたクエリに応じた検索結果ページに含めるリッチスニペット情報を生成し更新する。
クリックログデータベースは、ユーザ端末から受け付けたクエリと、当該クエリに応じてユーザ端末に表示した検索結果に含まれるページのうちユーザ端末から選択を受け付けたページとを関連付けて記憶する。
抽出手段は、クリックログデータベースを参照して、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリ、のうちのいずれか一方のクエリである、第1クエリに応じた検索結果ページに含まれる、ドメインが同一のページである検索ヒットページのクリック率である検索ヒットクリック率に応じて、当該検索ヒットページから当該検索結果ページにおいてリッチスニペット情報に含める掲載対象ページを当該ドメイン毎に抽出する。
生成手段は、抽出手段が抽出した掲載対象ページのリンク情報を含むリッチスニペット情報を生成する。
設定手段は、生成手段が生成したリッチスニペット情報を所定のキーワードに対する検索結果ページに含める設定をする。
集計手段は、クリックログデータベースを参照して、基準クエリ又は付加クエリのうち第1クエリではない他方のクエリである第2クエリに応じた検索結果ページにおける、リッチスニペット情報に含まれる掲載対象ページのクリック率である掲載対象クリック率を集計する。
更新手段は、集計手段が集計した掲載対象クリック率に応じて、生成手段が生成したリッチスニペット情報を更新する。
【0010】
これにより、リッチスニペット生成更新装置は、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリ、のうちのいずれか一方のクエリである第1クエリに応じた検索結果ページにおける、検索ヒットクリック率に応じてリッチスニペットを生成し、基準クエリ又は付加クエリのうち第1クエリではない他方のクエリである第2クエリに応じた検索結果ページにおける、掲載対象クリック率に応じてリッチスニペットの内容を更新する。すなわち、第1クエリと第2クエリとにより、2段階で幅広いユーザの利便性を向上するためのリッチスニペット情報を抽出して提供することができる。
したがって、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリの使い分けに基づいて、基準クエリ又は付加クエリのうちの一方のクエリに応じた検索結果ページのクリックログに基づいてリッチスニペットを生成し、他方のクエリに応じた検索結果ページのクリックログに基づいて当該リッチスニペットの内容を更新することで、幅広いユーザの利便性を向上できる。
【0011】
(2) 前記更新手段は、前記リッチスニペット情報に含まれる前記掲載対象ページの前記ユーザ端末における表示順位を前記掲載対象クリック率の高いものほど上位に表示するように変更する(1)に記載のリッチスニペット生成更新装置。
【0012】
(2)のリッチスニペット生成更新装置によれば、ユーザ端末において、リッチスニペット情報に含まれる同一ドメインの掲載対象ページのうちクリック率の高いものから順に表示できる。
これにより、リッチスニペット情報として、ユーザにとって有用な掲載対象ページから順に表示できるので、ユーザの利便性をより向上できる。
【0013】
(3) 前記更新手段は、前記掲載対象クリック率が所定の値より低い前記掲載対象ページを前記リッチスニペット情報から削除する(1)又は(2)に記載のリッチスニペット生成更新装置。
【0014】
(3)のリッチスニペット生成更新装置によれば、リッチスニペット情報から掲載対象クリック率が所定の値より低い掲載対象ページを削除できる。
これにより、ユーザ端末において、リッチスニペット情報に含まれる同一ドメインの掲載対象ページのうちクリック率が所定の値より低い掲載対象ページを当該リッチスニペット情報から削除して表示できる。
したがって、リッチスニペット情報として、ユーザにとって不用な掲載対象ページを削除して有用な情報のみを表示することができる。さらに、リッチスニペット情報の表示スペースをより小さくしてその他の検索結果情報をより多く表示することができるので、ユーザの利便性をより向上できる。
【0015】
(4) 前記更新手段は、前記リッチスニペット情報から削除した前記掲載対象ページの代わりに、前記抽出手段による抽出から漏れた前記検索ヒットページを前記リッチスニペット情報に含める(3)に記載のリッチスニペット生成更新装置。
【0016】
(4)のリッチスニペット生成更新装置によれば、削除した掲載対象ページの代わりに、抽出手段による抽出から漏れて当該リッチスニペット情報に含められなかったその他の検索ヒットページをリッチスニペット情報に含めることができる。
これにより、リッチスニペット情報として、ユーザにとって不用な掲載対象ページを削除し、空いたスペースにその他の検索ヒットページを加えることができるので、ユーザの利便性をより向上できる。また、リッチスニペット生成更新装置は、当該更新手段による削除と追加を繰り返し実行することにより、常にユーザのニーズに合った検索ヒットページをリッチスニペット情報に含めてユーザ端末に表示することができる。
【0017】
(5) 前記第1クエリは、前記付加クエリであり、
前記第2クエリは、前記基準クエリである(1)から(4)のいずれかに記載のリッチスニペット生成更新装置。
【0018】
(5)のリッチスニペット生成更新装置によれば、付加クエリに応じた検索結果ページの検索ヒットクリック率に応じてリッチスニペット情報を生成し、基準クエリに応じた検索結果ページの掲載対象クリック率に応じてリッチスニペット情報を更新する。
これにより、例えば、検索サイトの熟練者による付加クエリに応じた検索結果ページの検索ヒットクリック率に応じてリッチスニペットを生成し、例えば、熟練者又は初心者による基準クエリに応じた検索結果ページの掲載対象クリック率に応じて当該リッチスニペットの内容を更新できる。すなわち、熟練者のノウハウを活用してリッチスニペットの掲載対象ページを抽出し、熟練者又は初心者の検索結果を利用して、抽出したリッチスニペットの掲載対象ページの漏れを補うことができる。
【0019】
(6) 前記第1クエリは、前記基準クエリであり、
前記第2クエリは、前記付加クエリである(1)から(4)のいずれかに記載のリッチスニペット生成更新装置。
【0020】
(6)のリッチスニペット生成更新装置によれば、基準クエリに応じた検索結果ページの検索ヒットクリック率に応じてリッチスニペット情報を生成し、付加クエリに応じた検索結果ページの掲載対象クリック率に応じてリッチスニペット情報を更新する。
これにより、例えば、熟練者又は初心者による基準クエリに応じた検索結果ページの検索ヒットクリック率に応じてリッチスニペットを生成し、例えば、検索サイトの熟練者による付加クエリに応じた検索結果ページの掲載対象クリック率に応じて当該リッチスニペットの内容を更新できる。すなわち、熟練者又は初心者の検索結果を利用して、漏れなくリッチスニペットの掲載対象ページを抽出し、熟練者のノウハウを活用して、抽出したリッチスニペットの掲載対象ページを整理できる。
【0021】
(7) 前記更新手段は、前記設定手段が前記リッチスニペット情報を設定してから所定期間経過後に、当該リッチスニペット情報を更新する(1)から(3)のいずれかに記載のリッチスニペット生成更新装置。
【0022】
(7)のリッチスニペット生成更新装置によれば、更新手段は、設定手段がリッチスニペット情報を設定してから所定期間経過後に、当該リッチスニペット情報を更新する。
これにより、リッチスニペット情報が生成されてから所定期間の掲載対象クリック率を集計してからリッチスニペット情報を更新できるので、リッチスニペット情報をより適切な内容に更新できる。
【0023】
(8) ネットワークを介して接続可能なユーザ端末から受け付けたクエリに応じた検索結果ページに含めるリッチスニペット情報を生成し更新するリッチスニペット生成更新装置が実行するリッチスニペット生成更新方法であって、
前記ユーザ端末から受け付けたクエリと、当該クエリに応じて前記ユーザ端末に表示した検索結果に含まれるページのうち前記ユーザ端末から選択を受け付けたページとを関連付けて記憶したクリックログデータベースを参照して、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリ、のうちのいずれか一方のクエリである、第1クエリに応じた検索結果ページに含まれる、ドメインが同一のページである検索ヒットページのクリック率である検索ヒットクリック率に応じて、当該検索ヒットページから当該検索結果ページにおいて前記リッチスニペット情報に含める掲載対象ページを当該ドメイン毎に抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出した前記掲載対象ページのリンク情報を含むリッチスニペット情報を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成した前記リッチスニペット情報を前記所定のキーワードに対する検索結果ページに含める設定をする設定ステップと、
前記クリックログデータベースを参照して、前記基準クエリ又は前記付加クエリのうち前記第1クエリではない他方のクエリである第2クエリに応じた検索結果ページにおける、前記リッチスニペット情報に含まれる前記掲載対象ページのクリック率である掲載対象クリック率を集計する集計ステップと、
前記集計ステップで集計した前記掲載対象クリック率に応じて、前記生成ステップで生成した前記リッチスニペット情報を更新する更新ステップと、を含むリッチスニペット生成更新方法。
【0024】
(8)の方法によれば、(1)のリッチスニペット生成更新装置と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリの使い分け等に基づいて、基準クエリ又は付加クエリのうちの一方のクエリでリッチスニペットを生成し、他方のクエリでリッチスニペットの内容を更新することで、幅広いユーザの利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態に係るリッチスニペット生成更新システムの機能構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係るクリックログデータベースの一例を示す図である。
【図3】本実施形態に係る抽出手段121の機能構成を説明する図である。
【図4】本実施形態に係るリッチスニペット情報生成手段が生成したリッチスニペット情報を説明する図である。
【図5】本実施形態に係る掲載対象ページクリック率集計手段の機能構成を説明する図である。
【図6】本実施形態に係るリッチスニペット情報更新手段により更新されたリッチスニペット情報を説明する図である。
【図7】本実施形態に係るリッチスニペット生成更新装置がリッチスニペット情報を生成する処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本実施形態に係るリッチスニペット生成更新装置がリッチスニペット情報を更新する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
【0028】
[リッチスニペット生成更新システム1の機能構成]
図1は、本発明の実施形態に係るリッチスニペット生成更新システム1の機能構成を示す図である。
リッチスニペット生成更新システム1は、クエリを送信し当該クエリに応じた検索結果ページを受信するユーザ端末20と、ネットワーク7を介してユーザ端末20に接続され、ユーザ端末20から受け付けたクエリに応じた検索結果ページにおけるリッチスニペット情報を生成して更新するリッチスニペット生成更新装置10と、を備える。
【0029】
本実施形態において、リッチスニペット生成更新装置10は、ユーザ端末20に検索サービスを提供する。具体的には、リッチスニペット生成更新装置10は、ユーザ端末20にクエリの入力可能な検索用のWebページ(以下、検索ページとも呼ぶ)を送信し、ユーザ端末20から当該検索ページにおいて入力されたクエリを受信し、クエリに応じた検索結果ページに含まれる、検索ヒットページを抽出し、当該検索ヒットページのURL等の情報を所定の順序で配列した検索結果のWebページ(以下、検索結果ページとも呼ぶ)をユーザ端末20に送信する。
【0030】
リッチスニペット生成更新装置10は、検索結果ページにおいて、各検索ヒットページのURL等の情報に、さらに、リッチスニペットをユーザ端末20に表示させるためのリッチスニペット情報を付加する。
本実施形態において、「リッチスニペット情報」には、検索ヒットページの概要に加え、関連する情報として、当該検索ヒットページとドメインが同一の検索ヒットページ(以下、掲載対象ページとも呼ぶ)へのリンク情報を含む。また、「リンク情報」は、掲載対象ページの概要を示す情報や当該掲載対象ページのURLを含む。
【0031】
リッチスニペット生成更新装置10は、検索受付手段111と、検索結果生成送信手段112と、クリックログ記憶手段113と、リッチスニペット生成部120と、リッチスニペット情報設定手段125と、リッチスニペット更新部130と、クリックログデータベース140と、リッチスニペットデータベース150と、を備える。
【0032】
検索受付手段111は、ユーザ端末20からクエリを受信する。また、検索受付手段111は、受信したクエリをクリックログデータベース140に記憶する。
検索結果生成送信手段112は、ユーザ端末20に検索ページを送信する。また、検索結果生成送信手段112は、検索受付手段111で受信した、当該検索ページにおいて入力されたクエリに応じた検索ヒットページを抽出し、リッチスニペットデータベース150を参照して、各検索ヒットページのURL等の情報に、リッチスニペット情報を付加した検索結果ページを生成し、当該クエリを送信してきたユーザ端末20に検索結果ページを送信する。
【0033】
クリックログ記憶手段113は、ユーザ端末20におけるクリックログをクリックログデータベース140に記憶する。
図2は、本実施形態に係るクリックログデータベースの一例を示す図である。
クリックログデータベース140は、ユーザ端末20から受け付けたクエリと、当該クエリに応じてユーザ端末20に表示した検索結果に含まれるページのうちユーザ端末20から選択を受け付けたページとを関連付けて記憶する。
具体的には、クリックログ記憶手段113は、ユーザ端末20から受け付けたクエリと、当該クエリに応じてユーザ端末20に表示した検索結果に含まれるページのうちユーザ端末20から選択を受け付けたページのURLと、当該ページのURLがクリックされた時間を対応付けて、クリックログデータベース140に記憶する。
【0034】
図1に戻って、リッチスニペット生成部120は、検索結果生成送信手段112が検索受付手段111で受信した第1クエリに応じて抽出した検索ヒットページ毎に、クリックログデータベース140(図3参照)を参照して、リッチスニペット情報を生成し、当該リッチスニペット情報をリッチスニペットデータベース150に記憶する。
より詳細には、リッチスニペット生成部120は、抽出手段121と、リッチスニペット情報生成手段122と、を備える。
【0035】
抽出手段121は、クリックログデータベース140を参照して、ユーザ端末20から受け付けた、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリ、のうちのいずれか一方のクエリである、第1クエリに応じた検索結果ページに含まれる、ドメインが同一のページである検索ヒットページのクリック率である検索ヒットクリック率に応じて、当該検索ヒットページから当該検索結果ページにおいてリッチスニペット情報に含める掲載対象ページを当該ドメイン毎に抽出する。
【0036】
ここで、本実施形態においては、1以上の所定のキーワード(例えば、「abc急便」)のみを含むクエリを基準クエリとし、当該基準クエリ(例えば、「abc急便」)及びその他のキーワード(例えば、「追跡」)を含むクエリを付加クエリとする。また、本実施形態においては、付加クエリ(例えば、「abc急便+追跡」)を第1クエリとし、基準クエリ(例えば、「abc急便」)を第2クエリとする。
なお、本実施形態の変形例として、付加クエリ(例えば、「abc急便+追跡」)を第2クエリとし、基準クエリ(例えば、「abc急便」)を第1クエリとすることもできる。
【0037】
また、本実施形態におけるクリック率は、CTR(Click Through Rate)とも呼び、あるWebページのURLがユーザ端末20においてクリックされた回数を、当該WebページのURLを送信(ユーザ端末20に表示)した回数で除算した数値である。具体的には、検索ヒットクリック率とは、検索ヒットページのURLがユーザ端末20においてクリックされた回数を、当該検索ヒットページのURLを送信(ユーザ端末20に表示)した回数で除算した数値である。
【0038】
抽出手段121は、より詳細には、検索受付手段111で受信したクエリである1以上の所定のキーワード(例えば、「abc急便」)を含む付加クエリである第1クエリ(例えば、「abc急便+追跡」)と、検索結果生成送信手段112が抽出した第1クエリに応じた検索ヒットページと、を取得し、第1クエリに応じた検索ヒットページと同一ドメインの検索ヒットページの検索ヒットクリック率を算出し、算出した検索ヒットクリック率を互いに対比し、検索ヒットクリック率が高い上位3つの検索ヒットページを、当該検索ヒットページのリッチスニペット情報に含める掲載対象ページとして抽出する。なお、本実施形態では、リッチスニペット情報としてクリック率が高い上位3つの検索ヒットページを掲載対象ページとして抽出しているが、掲載対象ページの数は3つに限られず任意の数とすることができる。
【0039】
図3を参照して、抽出手段121の機能構成を具体的に説明する。
図3は、本実施形態に係る抽出手段121の機能構成を説明する図である。
図3では、例えば1行目において、第1クエリ(付加クエリ)「abc急便+追跡」に対し、検索ヒットページのURL「http://abc.com/trace.htm」と、抽出手段121がクリックログデータベース140を参照して算出した検索ヒットクリック率「0.34」とが対応付けられている。
【0040】
抽出手段121は、例えば、第1クエリが「abc急便+追跡」であり、検索結果生成送信手段112により抽出された検索ヒットページが「http://abc.com」であれば、検索ヒットページと同一ドメインの検索ヒットページのうちから、検索ヒットクリック率が高い順に所定数の検索ヒットページを抽出する。ここで、所定数とは、予め決められたリッチスニペット情報に含める掲載対象ページの数である。例えば、所定数が3であれば、抽出手段121は、検索ヒットクリック率が高い順に3つの検索ヒットページ「http://abc.com/fee.htm」、「http://abc.com/trace.htm」、「http://abc.com/recruit.htm」をリッチスニペット情報に含める掲載対象ページとして抽出する。この場合、検索ヒットクリック率の高さが4番目である「http://abc.com/map.htm」は、抽出手段121の抽出から漏れた検索ヒットページとなる。
なお、別態様としては、検索ヒットページのうちから、検索ヒットクリック率が所定値以上の検索ヒットページをリッチスニペット情報に含める掲載対象ページとして抽出することもできる。
【0041】
図1に戻って、リッチスニペット情報生成手段122は、リッチスニペット情報生成手段122は、抽出手段121が抽出した掲載対象ページのリンク情報であるURLを含むリッチスニペット情報を生成する。また、リッチスニペット情報生成手段122は、ユーザ端末20において、複数の掲載対象ページを検索ヒットクリック率が高い順に表示するようにリッチスニペット情報を生成する。
【0042】
図4を参照して、リッチスニペット情報生成手段122が生成したリッチスニペット情報について具体的に説明する。
図4は、本実施形態に係るリッチスニペット情報生成手段122が生成したリッチスニペット情報を説明する図である。
図4に示すように、ユーザ端末20には、所定のキーワードの一例であるクエリ「abc急便+追跡」に応じた検索結果ページ221が表示されている。この検索結果ページ221において、検索ヒットページのリンク情報(URLを含む名称)「abc急便ホームページ」には、リッチスニペット情報生成手段122が生成したリッチスニペット情報により表示されたリッチスニペット222が付加されている。
リッチスニペット222には、抽出手段121が抽出した3つの掲載対象ページが、検索ヒットクリック率が高い順(「http://abc.com/fee.htm」、「http://abc.com/trace.htm」、「http://abc.com/recruit.htm」の順)に表示されている。
すなわち、リッチスニペットデータベース150において、リッチスニペット情報は、検索ヒットページ毎に記憶され、ユーザ端末20における複数の掲載対象ページの表示順序も規定する情報である。
【0043】
図1に戻って、リッチスニペット情報設定手段125は、リッチスニペット情報生成手段122が生成したリッチスニペット情報を所定のキーワードに対する検索結果ページに含める設定をする。リッチスニペット情報設定手段125は、設定した当該リッチスニペット情報をリッチスニペットデータベース150に記憶する。
【0044】
リッチスニペット更新部130は、クリックログデータベース140(図2参照)を参照して、リッチスニペット生成部120によって生成され、リッチスニペット情報設定手段125により設定されたリッチスニペットデータベース150に記憶されたリッチスニペット情報を更新する。
より詳細には、リッチスニペット更新部130は、掲載対象ページクリック率集計手段131と、リッチスニペット情報更新手段132と、を備える。
【0045】
掲載対象ページクリック率集計手段131は、リッチスニペットデータベース150から、所定の検索ヒットページのリッチスニペット情報を取得する。そして、掲載対象ページクリック率集計手段131は、リッチスニペット情報設定手段125がリッチスニペット情報を設定してから所定期間経過しているか否かを判定する。掲載対象ページクリック率集計手段131は、上記所定期間を経過していると判定した場合には、クリックログデータベース140(図2参照)を参照して、基準クエリ又は付加クエリのうち第1クエリではない他方のクエリである第2クエリに応じた検索結果ページにおける、リッチスニペット情報に含まれる掲載対象ページの掲載対象クリック率を算出し集計する。
【0046】
リッチスニペット情報更新手段132は、掲載対象ページクリック率集計手段131が集計した掲載対象ページの掲載対象クリック率に応じて、リッチスニペット情報生成手段122が生成したリッチスニペット情報を更新し、リッチスニペットデータベース150に記憶する。
また、リッチスニペット情報更新手段132は、リッチスニペット情報に含まれる掲載対象ページのユーザ端末20における表示順位を掲載対象ページの掲載対象クリック率の高いものほど上位に表示するように変更する。
また、リッチスニペット情報更新手段132は、掲載対象クリック率が所定の値より低い掲載対象ページをリッチスニペット情報から削除する。
さらに、リッチスニペット情報更新手段132は、リッチスニペット情報から削除した掲載対象ページの代わりに、抽出手段121による抽出から漏れた検索ヒットページをリッチスニペット情報に含める。
【0047】
図5を参照して、掲載対象ページクリック率集計手段131の機能構成を具体的に説明する。
図5は、本実施形態に係る掲載対象ページクリック率集計手段131の機能構成を説明する図である。
図5では、例えば1行目において、第2クエリ(基準クエリ)「abc急便」に対し、掲載対象ページのURL「http://abc.com/trace.htm」と、掲載対象ページクリック率集計手段131が算出した掲載対象クリック率「0.86」とが対応付けられている。
【0048】
掲載対象ページクリック率集計手段131は、例えば、第2クエリ「abc急便」に対応づけられた「http://abc.com/fee.htm」の掲載対象クリック率として「0.55」を集計し、「http://abc.com/trace.htm」の掲載対象クリック率として「0.86」を集計し、「http://abc.com/recruit.htm」の掲載対象クリック率として「0.01」を集計する。
【0049】
この場合、リッチスニペット情報更新手段132は、「http://abc.com/fee.htm」の掲載対象クリック率「0.55」より「http://abc.com/trace.htm」の掲載対象クリック率「0.86」の方が大きいので、「http://abc.com/fee.htm」と「http://abc.com/trace.htm」の表示順序を入れ替えてリッチスニペット情報を更新する。
また、リッチスニペット情報更新手段132は、掲載対象クリック率が所定の値(例えば、「0.1」)より低い「http://abc.com/recruit.htm」をリッチスニペット情報から削除する。
さらに、リッチスニペット情報更新手段132は、削除した「http://abc.com/recruit.htm」の代わりに、抽出手段121による抽出から漏れた「http://abc.com/map.htm」をリッチスニペット情報に含める。
【0050】
図6は、本実施形態に係るリッチスニペット情報更新手段132により更新されたリッチスニペット情報を説明する図である。
図6に示すように、リッチスニペット情報更新手段132によりリッチスニペット情報が更新されることで、ユーザ端末20には、例えば、クエリ「abc急便」に応じた検索結果ページ221において、検索ヒットページのリンク情報(URLを含む名称)「abc急便ホームページ」に、リッチスニペット情報更新手段132が更新したリッチスニペット情報により表示されたリッチスニペット222が付加されている。
リッチスニペット222には、掲載対象ページクリック率集計手段131が集計した掲載対象クリック率が高い順に、掲載対象ページとして「http://abc.com/trace.htm」、「http://abc.com/fee.htm」、が表示されている。すなわち、図6に示すリッチスニペット情報更新手段132が更新したリッチスニペット情報によるリッチスニペットは、図4に示すリッチスニペット情報生成手段122が生成したリッチスニペット情報によるリッチスニペットに対し、「http://abc.com/trace.htm」と「http://abc.com/fee.htm」との表示順序が入れ替わっている。
【0051】
また、図6に示すリッチスニペット情報更新手段132が更新したリッチスニペット情報によるリッチスニペットは、図4に示すリッチスニペット情報生成手段122が生成したリッチスニペット情報によるリッチスニペットから「http://abc.com/recruit.htm」が削除され、代わりに「http://abc.com/map.htm」が末尾に表示されている。
【0052】
図1に戻って、ユーザ端末20は、入力手段210と、表示手段220と、ユーザ端末制御手段230と、を備える。
入力手段210は、リッチスニペット生成更新装置10から送信された検索ページにおいて、クエリを入力する操作や、検索ヒットページや掲載対象ページのリンク情報であるURLをクリック操作を受け付ける。
表示手段220は、リッチスニペット生成更新装置10から送信された検索ページ、検索結果ページ(図4及び6参照)、検索ヒットページ又は掲載対象ページを表示する。
ユーザ端末制御手段230は、リッチスニペット生成更新装置10から送信された検索ページ、検索結果ページ(図4及び6参照)、検索ヒットページ又は掲載対象ページを表示手段220に表示し、入力手段210において入力されたクエリ、検索ヒットページや掲載対象ページのリンク情報であるURLのクリック操作をリッチスニペット生成更新装置10に送信する。
【0053】
[リッチスニペット生成更新システム1のハードウェア構成]
実施形態に係るリッチスニペット生成更新システム1のリッチスニペット生成更新装置10及びユーザ端末20は、コンピュータ及びその周辺装置に適用される。リッチスニペット生成更新装置10及びユーザ端末20における各部は、コンピュータ及びその周辺装置が備えるハードウェア並びに当該ハードウェアを制御するソフトウェアによって構成される。
【0054】
上記ハードウェアには、CPU(Central Processing Unit)、記憶部の他、通信装置、表示装置、入力装置が含まれる。記憶部としては、例えば、メモリ(RAM:Random Access Memory、ROM:Read Only Memory等)、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、及び光ディスク(CD:Compact Disk、DVD:Digital Versatile Disk等)ドライブが挙げられる。通信装置としては、例えば、各種有線及び無線インターフェース装置が挙げられる。表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の各種ディスプレイが挙げられる。入力装置としては、例えば、入力キー、タッチパネル、キーボード及びポインティング・デバイス(マウス、トラッキングボール等)が挙げられる。
【0055】
上記ソフトウェアには、上記ハードウェアを制御するコンピュータ・プログラム及びデータが含まれる。コンピュータ・プログラム及びデータは、記憶部により記憶され、各制御部により適宜実行、参照される。また、コンピュータ・プログラムやデータは、通信回線を介して配布されることも可能であり、CD−ROM等のコンピュータ可読媒体に記録して配布されることも可能である。
【0056】
[リッチスニペット生成更新装置10の制御フロー]
次に、リッチスニペット生成更新装置10がリッチスニペット情報を生成する処理の制御フローについて説明する。
図7は、本実施形態に係るリッチスニペット生成更新装置10がリッチスニペット情報を生成する処理の流れを示すフローチャートである。
【0057】
ステップS11において、抽出手段121は、検索受付手段111がユーザ端末20から受信した1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリ、のうちのいずれか一方のクエリである、第1クエリを取得する。
【0058】
ステップS12において、抽出手段121は、検索結果生成送信手段112が抽出した第1クエリに応じた検索ヒットページを取得する。
【0059】
ステップS13において、抽出手段121は、クリックログデータベース140(図2参照)を参照する。
【0060】
ステップS14において、抽出手段121は、ステップS11で取得した第1クエリに応じた検索ヒットページに含まれる、ドメインが同一の検索ヒットページの検索ヒットクリック率を算出し互いに対比する。
【0061】
ステップS15において、抽出手段121は、ステップS14の処理における対比の結果、検索ヒットクリック率が高い検索ヒットページを、当該検索ヒットページのリッチスニペット情報に含める掲載対象ページとして抽出する。
【0062】
ステップS16において、リッチスニペット情報生成手段122は、ステップS15で抽出手段121が抽出した掲載対象ページのリンク情報であるURLを含むリッチスニペット情報を生成する。また、ステップS16において、リッチスニペット情報生成手段122は、ユーザ端末20において、複数の掲載対象ページを検索ヒットクリック率が高い順に表示するようにリッチスニペット情報を生成する。
ステップS16でリッチスニペット情報生成手段122により生成されたリッチスニペット情報は、リッチスニペット情報設定手段125により所定のキーワードに対する検索結果に含める設定がされ、リッチスニペットデータベース150に記憶される。
【0063】
次に、リッチスニペット生成更新装置10がリッチスニペット情報を更新する処理の制御フローについて説明する。
図8は、本実施形態に係るリッチスニペット生成更新装置10がリッチスニペット情報を更新する処理の流れを示すフローチャートである。
【0064】
ステップS21において、掲載対象ページクリック率集計手段131は、リッチスニペットデータベース150から、リッチスニペット情報生成手段122が生成した所定の検索ヒットページのリッチスニペット情報を取得する。
【0065】
ステップS22において、掲載対象ページクリック率集計手段131は、ステップS21で取得したリッチスニペット情報について、リッチスニペット情報設定手段125が当該リッチスニペット情報を設定してから所定期間経過しているか否かを判定し、所定期間経過していると判定した場合はステップS23に処理を移し、所定期間経過していると判定しない場合はステップS21に処理を戻し、別のリッチスニペット情報を取得する。
【0066】
ステップS23において、掲載対象ページクリック率集計手段131は、クリックログデータベース140(図2参照)を参照する。
【0067】
ステップS24において、掲載対象ページクリック率集計手段131は基準クエリ又は付加クエリのうち第1クエリではない他方のクエリである第2クエリに応じた検索結果ページにおける、リッチスニペット情報に含まれる掲載対象ページの掲載対象クリック率を算出し集計する。
【0068】
ステップS25において、リッチスニペット情報更新手段132は、リッチスニペット情報に含まれる掲載対象ページのユーザ端末20における表示順位を掲載対象ページの掲載対象クリック率の高いものほど上位に表示するように変更するようにリッチスニペット情報を更新する。
【0069】
ステップS26において、リッチスニペット情報更新手段132は、ステップS24で算出した掲載対象クリック率が所定の値より低い掲載対象ページが有るか否かを判定し、掲載対象クリック率が所定の値より低い掲載対象ページが有ると判定した場合はステップS27に処理を移し、掲載対象クリック率が所定の値より低い掲載対象ページが無いと判定した場合にはステップS25で更新したリッチスニペット情報をリッチスニペットデータベース150に記憶し、本処理を終了する。
【0070】
ステップS27において、リッチスニペット情報更新手段132は、ステップS26の処理で掲載対象クリック率が所定の値より低いと判定した掲載対象ページをリッチスニペット情報から削除する。そして、リッチスニペット情報更新手段132は、この削除した掲載対象ページの代わりに、抽出手段121による抽出から漏れた検索ヒットページをリッチスニペット情報に含めるようにリッチスニペット情報を更新し、更新したリッチスニペット情報をリッチスニペットデータベース150に記憶し、本処理を終了する。
【0071】
本実施形態によれば、以下のような作用効果がある。
本実施形態によれば、リッチスニペット生成更新装置10は、ネットワーク7を介して接続可能なユーザ端末20から受け付けたクエリに応じた検索結果ページに含めるリッチスニペット情報を生成し更新する。
抽出手段121は、クリックログデータベース140を参照して、ユーザ端末20から受け付けた、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリ、のうちのいずれか一方のクエリである、第1クエリに応じた検索結果ページに含まれる、ドメインが同一のページである検索ヒットページのクリック率である検索ヒットクリック率に応じて、当該検索ヒットページから当該検索結果ページにおいてリッチスニペット情報に含める掲載対象ページを当該ドメイン毎に抽出する。
リッチスニペット情報生成手段122は、抽出手段121が抽出した掲載対象ページのリンク情報を含むリッチスニペット情報を生成する。
リッチスニペット情報設定手段125は、リッチスニペット情報生成手段122が生成したリッチスニペット情報を所定のキーワードに対する検索結果ページに含める設定をする。
掲載対象ページクリック率集計手段131は、クリックログデータベース140を参照して、基準クエリ又は付加クエリのうち第1クエリではない他方のクエリである第2クエリに応じた検索結果ページにおける、リッチスニペット情報に含まれる掲載対象ページのクリック率である掲載対象クリック率を集計する。
リッチスニペット情報更新手段132は、掲載対象ページクリック率集計手段131が集計した掲載対象クリック率に応じて、リッチスニペット情報生成手段122が生成したリッチスニペット情報を更新する。
【0072】
これにより、リッチスニペット生成更新装置10は、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリ、のうちのいずれか一方のクエリである第1クエリに応じた検索結果ページにおける、検索ヒットクリック率に応じてリッチスニペットを生成し、基準クエリ又は付加クエリのうち第1クエリではない他方のクエリである第2クエリに応じた検索結果ページにおける、掲載対象クリック率に応じてリッチスニペットの内容を更新する。すなわち、第1クエリと第2クエリとにより、2段階で幅広いユーザの利便性を向上するためのリッチスニペット情報を抽出して提供することができる。
したがって、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリの使い分けに基づいて、基準クエリ又は付加クエリのうちの一方のクエリに応じた検索結果ページのクリックログに基づいてリッチスニペットを生成し、他方のクエリに応じた検索結果ページのクリックログに基づいて当該リッチスニペットの内容を更新することで、幅広いユーザの利便性を向上できる。
【0073】
また、リッチスニペット生成更新装置10によれば、ユーザ端末20において、リッチスニペット情報として掲載対象クリック率の高いものから順に表示できる。
これにより、リッチスニペット情報に含まれる同一ドメインの掲載対象ページのうちユーザにとって有用な掲載対象ページから順に表示できるので、ユーザの利便性をより向上できる。
【0074】
また、リッチスニペット生成更新装置10によれば、リッチスニペット情報から掲載対象クリック率が所定の値より低い掲載対象ページを削除できる。
これにより、ユーザ端末20において、リッチスニペット情報に含まれる同一ドメインの掲載対象ページのうちクリック率が所定の値より低い掲載対象ページを当該リッチスニペット情報から削除して表示できる。
したがって、リッチスニペット情報として、ユーザにとって不用な掲載対象ページを削除して有用な情報のみを表示することができる。さらに、リッチスニペット情報の表示スペースをより小さくしてその他の検索結果情報をより多く表示することができるので、ユーザの利便性をより向上できる。
【0075】
また、リッチスニペット生成更新装置10によれば、削除した掲載対象ページの代わりに、抽出手段による抽出から漏れて当該リッチスニペット情報に含められなかったその他の検索ヒットページをリッチスニペット情報に含めることができる。
これにより、リッチスニペット情報として、ユーザにとって不用な掲載対象ページを削除し、空いたスペースにその他の検索ヒットページ有用な情報を加えることができるので、ユーザの利便性をより向上できる。また、リッチスニペット生成更新装置10は、リッチスニペット情報更新手段132による削除と追加を繰り返し実行することにより、常にユーザのニーズに合った検索ヒットページをリッチスニペット情報に含めてユーザ端末20に表示することができる。
【0076】
また、リッチスニペット生成更新装置10によれば、付加クエリに応じた検索結果ページの検索ヒットクリック率に応じてリッチスニペット情報を生成し、基準クエリに応じた検索結果ページの掲載対象クリック率に応じてリッチスニペット情報を更新する。
これにより、例えば、検索サイトの熟練者による付加クエリに応じた検索結果ページの検索ヒットクリック率に応じてリッチスニペットを生成し、例えば、熟練者又は初心者による基準クエリに応じた検索結果ページの掲載対象クリック率に応じて当該リッチスニペットの内容を更新できる。すなわち、熟練者のノウハウを活用してリッチスニペットの掲載対象ページを抽出し、熟練者又は初心者の検索結果を利用して、抽出したリッチスニペットの掲載対象ページの漏れを補うことができる。
【0077】
また、リッチスニペット生成更新装置10によれば、基準クエリに応じた検索結果ページの検索ヒットクリック率に応じてリッチスニペット情報を生成し、付加クエリに応じた検索結果ページの掲載対象クリック率に応じてリッチスニペット情報を更新する。
これにより、例えば、熟練者又は初心者による基準クエリに応じた検索結果ページの検索ヒットクリック率に応じてリッチスニペットを生成し、例えば、検索サイトの熟練者による付加クエリに応じた検索結果ページの掲載対象クリック率に応じて当該リッチスニペットの内容を更新できる。すなわち、熟練者又は初心者の検索結果を利用して、漏れなくリッチスニペットの掲載対象ページを抽出し、熟練者のノウハウを活用して、抽出したリッチスニペットの掲載対象ページを整理できる。
【0078】
また、リッチスニペット情報更新手段132は、リッチスニペット情報設定手段125がリッチスニペット情報を設定してから所定期間経過後に、当該リッチスニペット情報を更新する。
これにより、リッチスニペット情報が生成されてから所定期間の掲載対象クリック率を集計してからリッチスニペット情報を更新できるので、リッチスニペット情報をより適切な内容に更新できる。
【0079】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0080】
7 ネットワーク
10 リッチスニペット生成更新装置
121 抽出手段
122 リッチスニペット情報生成手段
125 リッチスニペット情報設定手段
131 掲載対象ページクリック率集計手段
132 リッチスニペット情報更新手段
20 ユーザ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続可能なユーザ端末から受け付けたクエリに応じた検索結果ページに含めるリッチスニペット情報を生成し更新するリッチスニペット生成更新装置であって、
前記ユーザ端末から受け付けたクエリと、当該クエリに応じて前記ユーザ端末に表示した検索結果に含まれるページのうち前記ユーザ端末から選択を受け付けたページとを関連付けて記憶したクリックログデータベースと、
前記クリックログデータベースを参照して、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリ、のうちのいずれか一方のクエリである、第1クエリに応じた検索結果ページに含まれる、ドメインが同一のページである検索ヒットページのクリック率である検索ヒットクリック率に応じて、当該検索ヒットページから当該検索結果ページにおいて前記リッチスニペット情報に含める掲載対象ページを当該ドメイン毎に抽出する抽出手段と、
前記抽出手段が抽出した前記掲載対象ページのリンク情報を含むリッチスニペット情報を生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した前記リッチスニペット情報を前記所定のキーワードに対する検索結果ページに含める設定をする設定手段と、
前記クリックログデータベースを参照して、前記基準クエリ又は前記付加クエリのうち前記第1クエリではない他方のクエリである第2クエリに応じた検索結果ページにおける、前記リッチスニペット情報に含まれる前記掲載対象ページのクリック率である掲載対象クリック率を集計する集計手段と、
前記集計手段が集計した前記掲載対象クリック率に応じて、前記生成手段が生成した前記リッチスニペット情報を更新する更新手段と、を備えるリッチスニペット生成更新装置。
【請求項2】
前記更新手段は、前記リッチスニペット情報に含まれる前記掲載対象ページの前記ユーザ端末における表示順位を前記掲載対象クリック率の高いものほど上位に表示するように変更する請求項1に記載のリッチスニペット生成更新装置。
【請求項3】
前記更新手段は、前記掲載対象クリック率が所定の値より低い前記掲載対象ページを前記リッチスニペット情報から削除する請求項1又は2に記載のリッチスニペット生成更新装置。
【請求項4】
前記更新手段は、前記リッチスニペット情報から削除した前記掲載対象ページの代わりに、前記抽出手段による抽出から漏れた前記検索ヒットページを前記リッチスニペット情報に含める請求項3に記載のリッチスニペット生成更新装置。
【請求項5】
前記第1クエリは、前記付加クエリであり、
前記第2クエリは、前記基準クエリである請求項1から4のいずれかに記載のリッチスニペット生成更新装置。
【請求項6】
前記第1クエリは、前記基準クエリであり、
前記第2クエリは、前記付加クエリである請求項1から4のいずれかに記載のリッチスニペット生成更新装置。
【請求項7】
前記更新手段は、前記設定手段が前記リッチスニペット情報を設定してから所定期間経過後に、当該リッチスニペット情報を更新する請求項1から3のいずれかに記載のリッチスニペット生成更新装置。
【請求項8】
ネットワークを介して接続可能なユーザ端末から受け付けたクエリに応じた検索結果ページに含めるリッチスニペット情報を生成し更新するリッチスニペット生成更新装置が実行するリッチスニペット生成更新方法であって、
前記ユーザ端末から受け付けたクエリと、当該クエリに応じて前記ユーザ端末に表示した検索結果に含まれるページのうち前記ユーザ端末から選択を受け付けたページとを関連付けて記憶したクリックログデータベースを参照して、1以上の所定のキーワードを含む基準クエリ、又は、当該基準クエリ及びその他のキーワードを含む付加クエリ、のうちのいずれか一方のクエリである、第1クエリに応じた検索結果ページに含まれる、ドメインが同一のページである検索ヒットページのクリック率である検索ヒットクリック率に応じて、当該検索ヒットページから当該検索結果ページにおいて前記リッチスニペット情報に含める掲載対象ページを当該ドメイン毎に抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出した前記掲載対象ページのリンク情報を含むリッチスニペット情報を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成した前記リッチスニペット情報を前記所定のキーワードに対する検索結果ページに含める設定をする設定ステップと、
前記クリックログデータベースを参照して、前記基準クエリ又は前記付加クエリのうち前記第1クエリではない他方のクエリである第2クエリに応じた検索結果ページにおける、前記リッチスニペット情報に含まれる前記掲載対象ページのクリック率である掲載対象クリック率を集計する集計ステップと、
前記集計ステップで集計した前記掲載対象クリック率に応じて、前記生成ステップで生成した前記リッチスニペット情報を更新する更新ステップと、を含むリッチスニペット生成更新方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−89180(P2013−89180A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231965(P2011−231965)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)