説明

リハビリテーション支援装置及びプログラム

【課題】 リハビリテーションの多数の評価項目の評価値が、総体として、良い方/変化無し/悪い方の何れへ向かっているのかを容易に把握できるようにする。
【解決手段】 或る患者の評価値を入力する画面表示が要求されると、表示すべき評価日の数を表す“表示数”を取得し(S13)、当該表示数に1加算した直近過去の各評価日の各評価項目の評価値を取得して時間的に隣接する評価日間で比較し(S15)、各評価日について、各評価項目の評価値とそれらの直近過去からの増加/不変/減少とを併せて表示出力するリハビリテーション支援装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリハビリテーション支援装置とプログラムに関する。詳しくは、リハビリテーションの進捗状況を容易に把握できるようにするとともに、各評価項目への評価値の入力を支援することができる機能を備えた装置と、コンピュータをそのような装置として機能させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
リハビリテーションの進捗状況を容易に把握できるようにしたり、進捗状況を表す各評価項目への評価値の入力を支援したりする機能を奏するコンピュータシステムは知られていない。
例えば、特開2005−352686号公報(特許文献1)には、患者の運動機能についての履歴全般を管理するリハビリテーション管理装置が記載されているが、進捗状況を容易に把握できるようにしたり、各評価項目への評価値の入力を支援したりする機能についての記載は無い。
【特許文献1】特開2005−352686号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
リハビリテーションの進捗状況を容易に把握できるようにしたいという要請がある。
例えば、多数の評価項目の評価値が、総体として、良い方へ向かっているのか、変化が無いのか、或いは、悪い方へ向かっているのかを容易に把握できるようにして、今後の治療計画に役立てたいような場合である。
【0004】
また、リハビリテーションの多数の評価項目の評価値の意味内容が、評価項目毎にそれぞれ異なるため、入力者(例:理学療法士,看護師等)が、各評価値の意味内容に精通していない場合もある。そのような場合であっても、前回と比べて患者の状態に変化が無い場合には、前回や前々回等の値及びそれらの推移を参照した上で、前回の評価値をそのまま入力しても良いと判断した場合には、評価値の意味内容を調べることなく入力することで、煩雑さを解消したいという要請もある。
【0005】
本発明は、リハビリテーションの多数の評価項目の評価値が、総体として、良い方へ向かっているのか、変化が無いのか、或いは、悪い方へ向かっているのかを、望ましくは所望の時点まで遡って、容易に把握できるようにすることを目的とする。
評価項目とは、リハビリテーションの進捗状況を詳細且つ客観的に評価できるようにするために、リハビリテーションの対象となる各種の身体的/精神的な機能について設けられたものであり、例えば、食事,整容,清拭,上又は下の更衣,トイレ動作等のセルフケア、排尿や排泄の管理、ベッド/椅子/車椅子,トイレ,浴槽等の移乗、移動(歩行/車椅子,階段)、コミュニケーション(理解,表出)、社会的認知(社会的交流,問題解決,記憶)等の項目を例示することができる。以下、同様とする。
本発明は、また、評価値の入力者が評価項目や評価値の意味内容に精通していない場合でも、前回や前々回等の値及びそれらの推移を容易に参照できるようにして、前回の評価値をそのまま入力しても良いと判断した場合には、評価値の意味内容を調べることなく入力できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記[1]〜[4]のように記述される。
[1] 構成1
リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日に対応付けて記憶装置の所定の領域にて保持する評価値保持手段と、
リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日で括って一覧表示する評価表の表示数を記憶装置の所定の領域にて保持する表示数保持手段と、
或る患者に関して評価日を指定してリハビリテーションの評価項目に評価値を入力する評価値入力画面を要求するデータが入力されると、前記表示数保持手段から表示数を取得し、当該取得した表示数に1加算した直近過去の当該患者の各評価日の各評価項目の評価値を前記評価値保持手段から取得する評価値取得手段と、
前記評価値取得手段により取得した各評価項目の評価値を時間的に隣接する評価日間で比較して直近過去からの増/減/不変を示す比較データを求める評価値比較手段と、
前記表示数保持手段が持つ表示数分の直近過去の当該患者の各評価日の評価表にて一覧表示する各評価値にそれぞれ前記評価値比較手段により求めた比較データに基づく画像を併せて表示するとともに、当該指定された評価日の各評価項目の評価値入力欄を表示するための入力画面表示データを出力する入力画面制御手段と、
を有することを特徴とするリハビリテーション支援装置。
上記に於いて、比較データに基づく画像、つまり、直近過去からの増/減/不変を示す画像としては、例えば、その旨を示す文字の画像、その旨を記号等で示す図形の画像、その旨を色で示す画像等を挙げることができる。即ち、ここでいう画像とは、直近過去からの増/減/不変を視覚的に示し得るものであればよい。以下でも同様とする。
[2] 構成2
構成2は、構成1を引用する形式でも記述できるが、ここ(及び請求項2)では、全体構成を把握し易くするために、引用しない形式(独立形式)で記述して示す。
リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日に対応付けて記憶装置の所定の領域にて保持する評価値保持手段と、
リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日で括って一覧表示する評価表の表示数を記憶装置の所定の領域にて保持する表示数保持手段と、
或る患者に関して評価日を指定してリハビリテーションの評価項目に評価値を入力する評価値入力画面を要求するデータが入力されると、前記表示数保持手段からコピーされてメモリ上の所定の領域に保持されている表示数を取得し、当該取得した表示数に1加算した直近過去の当該患者の各評価日の各評価項目の評価値を前記評価値保持手段から取得する評価値取得手段と、
前記評価値取得手段により取得した各評価項目の評価値を時間的に隣接する評価日間で比較して直近過去からの増/減/不変を示す比較データを求める評価値比較手段と、
前記表示数保持手段からコピーされてメモリ上の所定の領域に保持されている表示数分の直近過去の当該患者の各評価日の評価表にて一覧表示する各評価値にそれぞれ前記評価値比較手段により求めた比較データに基づく画像を併せて表示するとともに、当該指定された評価日の各評価項目の評価値入力欄を表示するための入力画面表示データを出力する入力画面制御手段と、
前記メモリ上の所定の領域に保持されている表示数を書き換えるべき旨のデータが数値とともに入力されると、当該数値で表示数を書き換える表示数制御手段と、
を有することを特徴とするリハビリテーション支援装置。
[3] 構成3
構成1又は構成2に於いて、
前記比較データに基づく画像は、増が上向き矢印、減が下向き矢印である、
ことを特徴とするリハビリテーション支援装置。
[4] 構成4
コンピュータを、構成1乃至構成3の何れかのリハビリテーション支援装置として機能させるためのプログラム。
【発明の効果】
【0007】
構成1は、リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日に対応付けて記憶装置の所定の領域にて保持する評価値保持手段と、リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日で括って一覧表示する評価表の表示数を記憶装置の所定の領域にて保持する表示数保持手段と、或る患者に関して評価日を指定してリハビリテーションの評価項目に評価値を入力する評価値入力画面を要求するデータが入力されると、前記表示数保持手段から表示数を取得し、当該取得した表示数に1加算した直近過去の当該患者の各評価日の各評価項目の評価値を前記評価値保持手段から取得する評価値取得手段と、前記評価値取得手段により取得した各評価項目の評価値を時間的に隣接する評価日間で比較して直近過去からの増/減/不変を示す比較データを求める評価値比較手段と、前記表示数保持手段が持つ表示数分の直近過去の当該患者の各評価日の評価表にて一覧表示する各評価値にそれぞれ前記評価値比較手段により求めた比較データに基づく画像を併せて表示するとともに、当該指定された評価日の各評価項目の評価値入力欄を表示するための入力画面表示データを出力する入力画面制御手段と、を有することを特徴とするリハビリテーション支援装置であるため、リハビリテーションの多数の評価項目の評価値が、総体として、良い方へ向かっているのか、変化が無いのか、或いは、悪い方へ向かっているのかを容易に把握することができる。
構成2は、リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日に対応付けて記憶装置の所定の領域にて保持する評価値保持手段と、リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日で括って一覧表示する評価表の表示数を記憶装置の所定の領域にて保持する表示数保持手段と、或る患者に関して評価日を指定してリハビリテーションの評価項目に評価値を入力する評価値入力画面を要求するデータが入力されると、前記表示数保持手段からコピーされてメモリ上の所定の領域に保持されている表示数を取得し、当該取得した表示数に1加算した直近過去の当該患者の各評価日の各評価項目の評価値を前記評価値保持手段から取得する評価値取得手段と、前記評価値取得手段により取得した各評価項目の評価値を時間的に隣接する評価日間で比較して直近過去からの増/減/不変を示す比較データを求める評価値比較手段と、前記表示数保持手段からコピーされてメモリ上の所定の領域に保持されている表示数分の直近過去の当該患者の各評価日の評価表にて一覧表示する各評価値にそれぞれ前記評価値比較手段により求めた比較データに基づく画像を併せて表示するとともに、当該指定された評価日の各評価項目の評価値入力欄を表示するための入力画面表示データを出力する入力画面制御手段と、前記メモリ上の所定の領域に保持されている表示数を書き換えるべき旨のデータが数値とともに入力されると、当該数値で表示数を書き換える表示数制御手段と、を有することを特徴とするリハビリテーション支援装置であるため、リハビリテーションの多数の評価項目の評価値が、総体として、良い方へ向かっているのか、変化が無いのか、或いは、悪い方へ向かっているのかを、所望の時点まで遡って容易に把握することができる。
構成3は、構成1又は構成2に於いて、前記比較データに基づく画像は、増が上向き矢印、減が下向き矢印であることを特徴とするリハビリテーション支援装置であるため、構成1又は構成2の効果に加えて、さらに、表示の具体例を与える効果がある。
構成4は、コンピュータを、構成1乃至構成3の何れかのリハビリテーション支援装置として機能させるためのプログラムを提供できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は実施の形態のリハビリテーション支援装置の構成を示すブロック図である。図示のように、本支援装置は、複数のクライアント10とWebサーバ20とをネットワークで接続して成る。このネットワークは、本例では医療機関内のLANであるが、インターネット上で構築することも可能である。また、ハード間の接続は、有線でもよく、無線でもよい。なお、本リハビリテーション支援装置が奏する機能を、Webサーバ・クライアントに特有の機能を除いて、スタンドアローンの構成に置いて実現することも、当然に可能である。
【0009】
各クライアント10はそれぞれブラウザ機能を有する。即ち、当該クライアントの入力装置14からの入力に応じて、Webサーバ20へ、データを送信し/所望のデータを要求し/所望の処理の実行とその実行結果の返信を要求し/所望のファイルを書き換えるデータを送信する、等を実行できる。また、Webサーバ20から受信したデータに応じた表示を、当該クライアントの表示装置13に行うことができる。
各クライアント10としては、通常のパソコンを用いることができる。
【0010】
Webサーバ20は、Webサーバとして必要な機能を有する。即ち、任意のクライアントからのデータを受信し、受信したデータを処理し/要求されたデータを返信し/要求された処理を実行して必要に応じて実行結果を返信し/書き換えを指示されたデータを書き換える、等の機能を有する。ここで、要求に応じて実行する処理としては、例えば、機能評価入力処理(図2〜3参照)を挙げることができる。
【0011】
上記機能を実現するため、Webサーバ20は、機能評価入力処理(図2〜3参照)を
実行するプログラム(評価データ入力機能のプログラム,評価データ表示機能のプログラム(評価データ値比較&表示),評価データ編集機能のプログラム,等)を有し、クライアント10からの要求に応じて当該クライアント用に起動して実行する。
【0012】
また、上記機能を実現するため、Webサーバ20は、評価表管理テーブル,評価表テーブル,患者テーブル,職員テーブル(以上,図4)、評価項目−値テーブル,ヘルプデータファイル群,表示数データ(以上,図5)等のデータを保持する。
なお、これらのテーブルは例示であり、本願のリハビリテーション支援装置の機能を奏し得るテーブル構成であれば、別のテーブル構成を採用しても良いことは勿論である。
評価表管理テーブル(図4(a))や評価表テーブル(図4(b))には、評価表(評価シート)が新規に作成される毎に、レコードが追加される。
【0013】
以下、図2〜3のフローチャートに即して、機能評価入力処理を説明する。
或るクライアントのメイン画面(不図示)に於いて機能評価入力が選択されることにより、当該クライアント用の機能評価入力処理が起動される。
【0014】
まず、新規に評価表を作成して入力するか、又は、既存の評価表を編集する(未記録の評価項目に評価値を入力する)か、を選択する画面を表示する(S01)。
【0015】
ユーザ入力により新規作成が選択された場合は(S03;新規)、患者を指定する画面を表示して患者の選択をユーザに促し、患者が選択されると、当該患者と当該評価日とに対応付けられる新規レコードを、評価表管理テーブルと、評価表テーブルに、それぞれ追加する(S05)。
【0016】
一方、既存の評価表の編集が選択された場合は(S03;既存検索)、検索条件の入力をユーザに促す画面を表示し、検索条件が入力されると、当該検索条件に合致する既存の評価表(当然ながら患者が特定されている評価表)の書誌情報を選択可能に表示する。その中からユーザ入力により1の評価表が選択されると、当該評価表のレコード(評価表管理テーブルと評価表テーブルのレコード)を、編集対象として確定する(S07)。
【0017】
ステップS05又はS07からは、ステップS11に進む。ステップS11では、前ステップで確定された患者に対応付けられており、且つ、前ステップで入力/編集対象として確定されたレコード以外のレコードが、評価表テーブルに存在するか否かを調べる。その結果、存在する場合は(S11;YES)、表示数(図5(c)参照)を取得する(S13)。ここで取得する表示数としては、Webサーバ20がディスク上にデフォルト値を保持している表示数を、メモリ上の当該クライアント用の所定の領域に転記したものを用いる。これは、当該クライアントの当該の接続に関する限りは、当該クライアントからの要求により、当該メモリ上に転記した表示数を書き換え可能として、当該クライアントの画面上の評価表(評価シート)の表示数を、動的に変え得るようにするためである。図7から図8への移行は、表示数を“2”から“3”に書き換えた場合の例である。即ち、図7では“過去「2」件”であった表示数が、図8では“過去「3」件”に書き換えられ、これに伴い、図7では2回分(2008/8/30,2008/8/15)並べて表示されていた評価表(評価シート)が、図8では3回分(2008/8/30,2008/8/15,2008/8/1)に増えている。
【0018】
ステップS13で表示数を取得すると、次に、ステップS15に進み、評価項目別新旧値比較処理を実行する。
即ち、まず、ステップS13で取得した表示数に+1を加算した数の直近過去のレコード(当該患者のレコード)のデータ(各評価項目の評価値)を取得する。
次に、各評価項目の評価値を、時間的に隣接する評価日間で比較して、直近過去からの増加/減少/不変の何れであるかを求める。例えば、図8では、患者“徳川家康”の評価日として、2008年8月30日、8月15日、8月1日が示されている。この場合、8月30日の直近過去は、8月15日である。したがって、8月30日としては、8月15日からの増加/減少/不変の何れであるかを求めることになる。なお、8月1日に関しては、図8で不図示の直近過去の評価日からの増加/減少/不変の何れであるかを求めることになる。図示の例では、8月1日の評価表(評価シート)に増加/減少/不変の矢印が示されていないが、これは、当該の患者“徳川家康”にとって、8月1日が評価値入力の初回だったためである。
全ての隣接する評価日間に関して、且つ、全ての評価項目に関して、直近過去の評価日からの増加/減少/不変の何れであるかが求まると、ステップS15を抜けて、ステップS17へ進む。
【0019】
ステップS17では、ステップS13で取得した表示数の直近過去のレコード(当該患者のレコード)のデータ(各評価項目の評価値)と、ステップS15で求めた比較結果とを、当該クライアントへ返信して、それらを、当該クライアントの表示装置13に表示させる。例えば、図8のように表示させる。図8では、直近過去との比較結果が“増加”の場合は上向き矢印で、“減少”の場合は下向き矢印で、“不変”の場合は右向き矢印で、それぞれ表示している。このように矢印を用いる表示は一例であり、他の表示方法を採用しても良い。例えば、“増加”の場合は当該の領域を青で、“減少”の場合は当該の領域を赤で、“不変”の場合は当該の領域を白で、それぞれ表示するようにしてもよい。即ち、直近過去からの増加/減少/不変を、色で表現してもよい。或いはまた、その旨を示す文字の画像で表現してもよい。要は、直近過去と比較した場合の増加/減少/不変を、ユーザが直感的に把握できるように、視覚的に表現することができればよい。
【0020】
なお、ステップS11での判断結果が“NO”の場合は、ステップS13〜S17の処理は実行されない。
【0021】
ステップS19では、今回の入力/編集対象の評価表(評価シート)を、当該クライアントの表示装置13に表示させる。なお、ステップS17により直近過去の表示数のデータが有る場合には、それらに並べて表示することになる。図6に新規入力の場合の表示例を示し、図7と図8に既存の評価表(評価シート)の編集の場合の例を示す。
【0022】
ステップS21では、評価項目毎に設けられているヘルプアイコン(ヘルプボタン)がクリックされたか否かを調べる。正確には、当該クライアントから、ヘルプアイコン(ヘルプボタン)がクリックされた旨のデータが入力したか否かを調べる。
【0023】
その結果、クリックされた場合は(S21;YES)、当該評価項目の各評価値の意味内容を示す文字列(ヘルプデータ)を、評価項目−値テーブル(図5(a))とともに、ヘルプデータファイル(図5(b))から取得する(S31)。また、ヘルプウインドウの表示位置を演算する(S33)。ここでは、ヘルプウインドウによって当該評価項目の右隣の評価値入力欄(コンボボックス)が隠れない位置になるように演算する。
【0024】
こうして表示位置を演算したヘルプウインドウ内に、当該評価項目の各評価値と、その意味内容を示す文字列とを図9の如く表示させる(S35)。この評価値は、それぞれのヘルプデータファイルにハイパーリンクされている文字列であり、所望の評価値文字列を図11の如くクリックすることにより(S37;YES)、当該のヘルプデータファイルにハイパーリンクされている文字列を解析し、クリックされた評価値を求め、その値(評価値)がWebサーバ20へ送られる。Webサーバ20は、その値(評価値)を、当該評価項目の評価値として評価表テーブルの当該のレコードに記録する(S39)。
図12に、評価項目“食事”に、評価値“5”が記録された様子を示す。
その後、ヘルプウインドウを閉じる(S51)。
【0025】
ステップS41〜S49は、ヘルプウインドウではなく、評価値入力欄(コンボボックス)から評価値を入力して、評価表テーブル(図4(b))に記録する処理を示す。
即ち、評価項目のコンボボックスがプルダウンされると(S41:YES)、当該評価項目の評価値を評価項目−値テーブルから取得して(S43)、当該評価項目用のプルダウン領域内に、選択可能にプルダウン表示する(S45)。
図10に、その様子を示す。なお、図10ではヘルプウインドウも開いているが、コンボボックスのプルダウン表示は、ヘルプウインドウが開いているか、又は、閉じているかに関わりなく、実行される。
【0026】
上記の如く表示されたプルダウン領域で値が選択されると(S47:YES)、Webサーバ20は、当該選択された値を評価表テーブル(図4(b))の当該評価項目の評価値として記録する(S49)。
図12に、評価項目“食事”に、評価値“5”が記録された様子を示す。
ユーザ入力により機能評価入力処理が終了されると(S53;YES)、機能評価入力処理から抜ける。
【0027】
上述の例では、Webサーバ・クライアントシステムに於いて本発明の機能を実現しているため、クライアント側ではブラウザ機能を備えたパソコンを用意するのみで足り、医療機関内のLANでの拡張が容易である。
また、評価表(評価シート)の表示数を当該のクライアントに関して容易に変更できるため、業務に適した所望の表示数を容易に実現できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施の形態のリハビリテーション支援装置の構成を示すブロック図。
【図2】図1のリハビリテーション支援装置で実行される機能評価入力処理の一部を示すフローチャート。
【図3】図1のリハビリテーション支援装置で実行される機能評価入力処理の残部を示すフローチャート。
【図4】図1のWebサーバ20に保持されている評価表管理テーブル、評価表テーブル、患者テーブル、職員テーブルを例示する説明図。
【図5】図1のWebサーバ20に保持されている評価項目−値テーブル、ヘルプデータファイル群、表示数データを例示する説明図。
【図6】評価表を新規に作成して評価値を入力する画面を例示する説明図。
【図7】既存の評価表を編集する(評価値を入力する)画面を例示する説明図。
【図8】図7の状態で表示数を変更(+1増加)した場合に表示される評価表(評価シート)の数が増加された様子を例示する説明図。
【図9】評価項目のヘルプアイコンのクリックにより当該評価項目の評価値の意味内容がヘルプウインドウに表示された様子を例示する説明図。
【図10】評価項目のヘルプアイコンのクリックにより当該評価項目の評価値の意味内容がヘルプウインドウに表示された状態で、コンボボックス(評価値入力欄)から評価値を入力する様子を例示する説明図。
【図11】評価項目のヘルプアイコンのクリックにより当該評価項目の評価値の意味内容がヘルプウインドウに表示された状態で、当該ヘルプウインドウから評価値を入力する様子を例示する説明図。
【図12】図11のヘルプウインドウから評価値を入力することにより移行した画面を例示する説明図。
【符号の説明】
【0029】
10 クライアント
20 Webサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日に対応付けて記憶装置の所定の領域にて保持する評価値保持手段と、
リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日で括って一覧表示する評価表の表示数を記憶装置の所定の領域にて保持する表示数保持手段と、
或る患者に関して評価日を指定してリハビリテーションの評価項目に評価値を入力する評価値入力画面を要求するデータが入力されると、前記表示数保持手段から表示数を取得し、当該取得した表示数に1加算した直近過去の当該患者の各評価日の各評価項目の評価値を前記評価値保持手段から取得する評価値取得手段と、
前記評価値取得手段により取得した各評価項目の評価値を時間的に隣接する評価日間で比較して直近過去からの増/減/不変を示す比較データを求める評価値比較手段と、
前記表示数保持手段が持つ表示数分の直近過去の当該患者の各評価日の評価表にて一覧表示する各評価値にそれぞれ前記評価値比較手段により求めた比較データに基づく画像を併せて表示するとともに、当該指定された評価日の各評価項目の評価値入力欄を表示するための入力画面表示データを出力する入力画面制御手段と、
を有することを特徴とするリハビリテーション支援装置。
【請求項2】
リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日に対応付けて記憶装置の所定の領域にて保持する評価値保持手段と、
リハビリテーションの各評価項目の評価値を患者と評価日で括って一覧表示する評価表の表示数を記憶装置の所定の領域にて保持する表示数保持手段と、
或る患者に関して評価日を指定してリハビリテーションの評価項目に評価値を入力する評価値入力画面を要求するデータが入力されると、前記表示数保持手段からコピーされてメモリ上の所定の領域に保持されている表示数を取得し、当該取得した表示数に1加算した直近過去の当該患者の各評価日の各評価項目の評価値を前記評価値保持手段から取得する評価値取得手段と、
前記評価値取得手段により取得した各評価項目の評価値を時間的に隣接する評価日間で比較して直近過去からの増/減/不変を示す比較データを求める評価値比較手段と、
前記表示数保持手段からコピーされてメモリ上の所定の領域に保持されている表示数分の直近過去の当該患者の各評価日の評価表にて一覧表示する各評価値にそれぞれ前記評価値比較手段により求めた比較データに基づく画像を併せて表示するとともに、当該指定された評価日の各評価項目の評価値入力欄を表示するための入力画面表示データを出力する入力画面制御手段と、
前記メモリ上の所定の領域に保持されている表示数を書き換えるべき旨のデータが数値とともに入力されると、当該数値で表示数を書き換える表示数制御手段と、
を有することを特徴とするリハビリテーション支援装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に於いて、
前記比較データに基づく画像は、増が上向き矢印、減が下向き矢印である、
ことを特徴とするリハビリテーション支援装置。
【請求項4】
コンピュータを、請求項1乃至請求項3の何れかのリハビリテーション支援装置として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−108430(P2010−108430A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−282403(P2008−282403)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(599144712)タック株式会社 (25)