リモートキャッシュを用いたプリントオンデマンドのジョブ管理方法およびシステム
【課題】オンラインのウェブストアサーバによって実行される印刷ジョブを管理する。
【解決手段】一連の原稿を印刷するためにウェブストアサーバによって印刷ジョブの注文を受け付けるステップ（Ｓ１１０）と、印刷ジョブの注文に適合する一連の原稿を含むＰＤＦファイルが保存されているかどうかを判断するためにネットワーク経由でリモートキャッシュを確認するステップ（Ｓ１２０）と、を含む。適合するＰＤＦファイルが存在しない場合、ウェブストアサーバは、一連の原稿を含む新たなＰＤＦファイルを生成し、新たなＰＤＦファイルをネットワーク経由でプリントサーバへ送信し（Ｓ１３０）、新たなＰＤＦファイルをリモートキャッシュに保存する（Ｓ１４０）。適合するＰＤＦファイルが存在する場合、保存されたＰＤＦファイルがリモートキャッシュから取り出され、プリントサーバは、取り出されたＰＤＦファイルを使用する（Ｓ１６０）。
【解決手段】一連の原稿を印刷するためにウェブストアサーバによって印刷ジョブの注文を受け付けるステップ（Ｓ１１０）と、印刷ジョブの注文に適合する一連の原稿を含むＰＤＦファイルが保存されているかどうかを判断するためにネットワーク経由でリモートキャッシュを確認するステップ（Ｓ１２０）と、を含む。適合するＰＤＦファイルが存在しない場合、ウェブストアサーバは、一連の原稿を含む新たなＰＤＦファイルを生成し、新たなＰＤＦファイルをネットワーク経由でプリントサーバへ送信し（Ｓ１３０）、新たなＰＤＦファイルをリモートキャッシュに保存する（Ｓ１４０）。適合するＰＤＦファイルが存在する場合、保存されたＰＤＦファイルがリモートキャッシュから取り出され、プリントサーバは、取り出されたＰＤＦファイルを使用する（Ｓ１６０）。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、一般に印刷ジョブを管理するための方法およびシステムに関し、特にリモートキャッシュを用いたプリントオンデマンド（ＰＯＤ）の印刷ジョブを管理するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【０００２】
ＰＯＤジョブは、ネットワークまたはウェブベースのシステムによって送信されて処理されることが増えている。たとえば、顧客が複数の原稿を編集したブックレットを印刷するために、ＰＯＤジョブの注文をウェブストアサーバへ送信する場合などである。顧客は、原稿の一部または全てを提供してもよく、あるいは、ウェブストアサーバがこれらの原稿の一部または全てを自らのデータベースおよび／または一つ以上のサードパーティのコンテンツソースから収集してもよく、収集したものと顧客が提供したものとを統合してもよい。ウェブストアサーバは、原稿を一つのポータブルドキュメントフォーマット（ＰＤＦ）（またはｈｔｍｌ、ｔｅｘｔ、ｄｏｃ、ＸＰＳ、ｅＰｕｂ等のその他の形式）のファイルに統合し、また、ジョブ定義形式（ＪＤＦ）のファイルを生成する。ここでウェブストアサーバは、顧客のブックレットを印刷するために、ＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルをインターネット等のネットワーク経由でリモートプリントサーバへ送信する。
【０００３】
複数の顧客が、似ているが必ずしも同一ではないブックレットを必要とすることがしばしばある。たとえば、ブックレットＢの完全な編集物は、３つの原稿Ａ１、Ａ２およびＡ３を含む。多くの顧客Ｃはこれら３つの原稿全てを含むブックレットＢを注文し、ウェブストアサーバは３つの原稿全てを含むブックレットＢのためのＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルを生成し、顧客ＣのＰＯＤ注文を印刷するために、それらをリモートプリントサーバへ送信する。しかし、顧客Ｃ１はすでに原稿Ａ３を保有しており、原稿Ａ１およびＡ２のみを含む適宜変更されたブックレットＢ１を注文する。顧客Ｃ１によるこのＰＯＤ注文のために、ウェブストアサーバは原稿Ａ１およびＡ２のみを含むブックレットＢ１のための異なるＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルを生成し、顧客Ｃ１のＰＯＤ注文を印刷するために、それらをリモートプリントサーバへ送信する。同様に他の顧客Ｃ２はすでに原稿Ａ１を保有しており、原稿Ａ２およびＡ３のみを含む他の適宜変更されたブックレットＢ２を注文する。顧客Ｃ２によるこの注文のために、ウェブストアサーバはまた原稿Ａ２およびＡ３のみを含むブックレットＢ２のための異なるＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルを生成し、顧客Ｃ２のＰＯＤ注文を印刷するために、それらをリモートプリントサーバへ送信する。
【０００４】
一般的に、新たなＰＯＤ注文のために新たなＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルが生成されるたびに、それらはネットワーク経由でリモートプリンタへ送信される。たとえば、すでに原稿Ａ３を保有している顧客Ｃ３が、原稿Ａ１およびＡ２のみを含むブックレットＢ１を印刷するための新たなＰＯＤ注文を行う場合、ウェブストアサーバは再び原稿Ａ１およびＡ２のみを含むブックレットＢ１のためのＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルを生成し、顧客Ｃ３のＰＯＤ注文を印刷するために、それらをリモートプリントサーバへ送信する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ＰＯＤ注文におけるＰＤＦファイルの容量は非常に大きいため、ＰＤＦファイルを送信するネットワークの負荷と同様に、ＰＤＦファイルを生成するウェブストアサーバの負荷を増大させる。ウェブストアサーバとネットワークの両方の能率を向上させ、またリソースの使用を低減するために、繰り返し容量の大きなＰＤＦファイルを生成して送信することを減少させる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、ウェブサーバによって処理され、リモートキャッシュを備えたプリントサーバによって印刷される、ＰＯＤジョブを管理するための方法およびシステムを対象とする。
【０００７】
本発明の目的は、以前のＰＯＤ注文のためにウェブストアサーバによって生成されプリントサーバへ送信されたＰＤＦファイルを保存するために、プリントサーバに対してリモートキャッシュを提供し、後に続くＰＯＤ注文のためにウェブストアサーバによって繰り返しのまたは重複するＰＤＦファイルが再び生成されたりプリントサーバへ送信されたりする必要をなくすことである。
【０００８】
これらの目的および／または他の目的を達成するために、具体的および広く記述されているように、本発明は、オンラインのウェブストアサーバによって実行される処理による印刷ジョブを管理するための方法およびシステムを提供する。本処理は、一連の原稿を印刷するためにウェブストアサーバによって印刷ジョブの注文を受け付けるステップと、印刷ジョブの注文に適合する一連の原稿を含むＰＤＦファイルが保存されているかどうかを判断するために、ネットワーク経由でリモートキャッシュを確認するステップと、を含む。適合するＰＤＦファイルが存在しない場合、ウェブストアサーバは、一連の原稿を印刷するために、一連の原稿を含む新たなＰＤＦファイルを生成し、新たなＰＤＦファイルをネットワーク経由でプリントサーバへ送信し、新たなＰＤＦファイルをリモートキャッシュに保存する。適合するＰＤＦファイルが存在する場合、保存されたＰＤＦファイルがリモートキャッシュから取り出され、ウェブストアサーバが新たなＰＤＦファイルを生成したり新たなＰＤＦファイルをプリントサーバへ送信したりすることなく印刷ジョブを印刷するために、プリントサーバは、取り出されたＰＤＦファイルを使用する。
【０００９】
本発明の追加の特徴および利点は以下の説明に記載され、ある程度は説明から明らかであり、または本発明の実施により知ることができる。本発明の目的および他の利点は、それについて記載された明細書、特許請求の範囲および添付の図面において特に示された構造によって実現および達成される。
【００１０】
前述の概要および以下の詳述は、いずれも典型例および説明を示すものであり、特許請求の範囲に記載された発明の仔細な説明を提供することを目的としている。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】顧客がウェブストアサーバからＰＯＤジョブを注文するオンラインプリントショップの構成の一例を示す概略ブロック図である。
【図２】本発明の一実施形態に係るウェブストアサーバにＰＯＤ注文を行う顧客コンピュータシステムの一例を示す概略ブロック図である。
【図３】ＰＯＤ注文を処理するウェブストアサーバの一例を示す概略ブロック図である。
【図４】リモートキャッシュを備えたプリントサーバを有しＰＯＤ注文を印刷するプリンタに接続されたプリントショップの構成の一例を示す概略ブロック図である。
【図５】ウェブサーバによって処理されリモートキャッシュを備えたプリントサーバによって印刷されるＰＯＤジョブの管理方法を実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
本発明の実施形態は環境にやさしいプリントショップのプロモーションとマーケティングを行うための方法およびシステムを提供する。本発明に係る方法は本発明に係るステップを実行するためのプログラムコードと命令を含むコンピュータソフトウェアによって実行されてもよい。
【００１３】
図１を参照すると、ＰＯＤジョブを処理するためのオンライン構成の一例を示す概略ブロック図が２として示される。オンライン構成２は通常、複数の顧客コンピュータ１０（明確化のため一つのみ図示）と、ウェブストアサーバ２０と、プリントショップ４の一部であって複数のプリントショッププリンタ４０（明確化のため一つのみ図示）およびリモートキャッシュ５０に接続されるプリントサーバ３０と、複数のサードパーティコンテンツソース６（明確化のため一つのみ図示）を含み、それらは全てインターネット８のようなオープンネットワークに有線または無線によって接続される。
【００１４】
本願明細書において、「ウェブストア」という用語は、一般的に顧客がインターネット８経由でアクセスできるようなオンラインプラットフォームを指す。オンラインプラットフォームは、一般的に顧客がオンライン注文を行うために利用できるウェブページを提供する。ウェブページは、一般的に一つ以上のウェブストアサーバ２０にインストールされて実行されるコンピュータソフトウェアプログラムによって生成される。ウェブストアサーバ２０にインストールされて実行されるコンピュータプログラムはまた、顧客によって行われたオンライン注文をプリントサーバ３０に処理させる。
【００１５】
本願明細書において、「プリントショップ」という用語は、一般的に専門のプリントショップ、印刷工場、大規模な組織または事業体の印刷／コピー部門、単科大学や総合大学のような教育機関の出版部門など、種々のＰＯＤ注文が一つ以上のプリントサーバによって処理され、一つ以上のプリンタを利用して印刷されるような環境を指す。
【００１６】
図２を参照すると、顧客コンピュータシステム１０の一例を示す概略ブロック図が示され、ここにおいて本発明の様々な実施形態が実現される。顧客コンピュータ１０は、一般的に中央処理装置（ＣＰＵ）１２を含み、ＣＰＵ１２は、コンピュータ１０の機能と動作を制御しつつ、ＣＰＵ１２に接続されたリードオンリーメモリ（ＲＯＭ）１３、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）１４またはデータ記憶ユニット１５（たとえば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなど）にインストールまたは保存されたコンピュータ命令およびプログラムを実行する。一つ以上のユーザ端末１６（各々が自身の画面および入力装置を有する）は、顧客および／またはユーザがコンピュータ１０と相互に対話できるように、コンピュータ１０に接続される。あるいは、コンピュータ１０は、顧客および／またはユーザがコンピュータ１０と相互に対話できるように、それ自身の統合された画面および入力装置を有してもよい。コンピュータ１０は、一般的にユーザ端末１６と接続するためのローカル入出力（Ｉ／Ｏ）ポート１７と、コンピュータ１０がリモートでウェブストアサーバ２０およびプリントショップサーバ３０と通信できるようにインターネット８などのネットワークに接続するためのネットワークＩ／Ｏポート１８と、を有する。顧客コンピュータ１０は、いかなる適当なコンピュータでもよく、たとえば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、サーバ、ネットブックコンピュータ、タブレットコンピュータでもよく、スマートフォンおよび適当な情報処理能力を有する他の携帯装置を含むがこれに限定されない適当な情報処理装置でもよい。
【００１７】
図３を参照すると、ウェブストアサーバ２０の一例を示す概略ブロック図が示され、ここにおいて本発明の様々な実施形態が実現される。ウェブストアサーバ２０は、一般的に中央処理装置（ＣＰＵ）２２を含み、ＣＰＵ２２は、サーバ２０の機能と動作を制御しつつ、ＣＰＵ２２に接続されたリードオンリーメモリ（ＲＯＭ）２３、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）２４またはデータ記憶ユニット２５（たとえば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなど）にインストールまたは保存されたコンピュータ命令およびプログラムを実行する。一つ以上のユーザ端末２６（各々が自身の画面および入力装置を有する）は、オペレータおよび／またはユーザがサーバ２０と相互に対話できるように、サーバ２０に接続される。あるいは、サーバ２０は、オペレータまたはユーザがサーバ２０と相互に対話できるように、それ自身の統合された画面および入力装置を有してもよい。サーバ２０は、一般的にユーザ端末２６と接続するためのローカル入出力（Ｉ／Ｏ）ポート２７と、サーバ２０が顧客コンピュータ１０およびプリントショップサーバ３０とリモート通信できるようにインターネット８などのネットワークに接続するためのネットワークＩ／Ｏポート２８と、を有する。ウェブストアサーバ２０は、いかなる適当なコンピュータ、コンピュータシステムまたは適当な情報処理能力を有する他の電子装置でもよい。
【００１８】
図４を参照すると、本発明の実施形態を実現するためにプリンタ４０に接続されリモートキャッシュ５０を利用するプリントサーバ３０を有するプリントショップの構成４の一例を示す概略ブロック図が示される。
【００１９】
例示的なプリントショップのプリントシステムまたは装置４において、複数のカラーおよび／または白黒プリンタは、有線もしくは無線のネットワーク、シリアルバスまたは専用ケーブルなどのデータ通信チャネルまたは装置５を通じてプリントショップサーバ３０に接続されて制御されてもよい。プリンタ４０のような一つ以上のプリンタは、ローカルコンピュータ６０に直接接続されて制御されてもよい。プリントシステムまたは装置４の一部として、たとえばスキャナやフィニッシング装置などの他の装置（不図示）が、サーバ３０、ローカルコンピュータ６０またはネットワークチャネル５に接続されてもよい。プリントシステムの配置または構成４は、フィニッシング装置やプリプレス装置などのプリントショップで使用される種類の装置であって、ネットワークチャネル５に接続されないいくつかの「オフライン」（または「オフネットワーク」）の装置（不図示）を含んでもよい。
【００２０】
本願明細書において、「プリンタ」という用語は、オフィス環境で一般的に見られるような小さな机上用プリンタ、または大規模な組織の印刷／コピー部門または専門のプリントショップで使用されるような大きなデジタルプリントシステムを指してもよい。この用語はまた、コピー機またはコピー、スキャナおよび／またはファックス機能を有する複合機（「オールインワンプリンタ」）などの他の同様の画像および文書処理装置を含んでもよい。プリンタは、コンピュータまたはサーバに直接接続されてもよく、あるいはコンピュータまたはサーバにネットワーク経由でリモート接続されてもよく、その場合、コンピュータまたはサーバは印刷ジョブがプリンタによって処理されるように管理する。プリンタは様々な大きさ、色、種類の用紙を格納するための複数の用紙トレイを有してもよい。さらに、プリンタは、部単位の印刷や他の印刷フィニッシング機能を実行するために、複数の排紙トレイを有する高性能な排紙仕分機構を備えていてもよい。
【００２１】
図４に示されるように、プリントショップサーバ３０は、一般的に中央処理装置（ＣＰＵ）３２を含み、ＣＰＵ３２は、サーバ３０の機能と動作を制御しつつ、ＣＰＵ３２に接続されたリードオンリーメモリ（ＲＯＭ）３３、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）３４またはデータ記憶ユニット３５（たとえば、ハードディスクドライブなど）にインストールまたは保存されたコンピュータ命令およびプログラムを実行する。一つ以上のプリントショップのオペレータ端末３６（各々が自身の画面および入力装置を有する）は、プリントショップのオペレータおよび／またはユーザがサーバ３０および／またはプリントショップシステム４の他の部分と相互に対話できるように、サーバ３０に接続される。あるいは、サーバ３０は、プリントショップのオペレータおよび／またはユーザがサーバ３０および／またはプリントショップシステム４の他の部分と相互に対話できるように、それ自身の統合された画面および入力装置を有してもよい。サーバ３０は、一般的にユーザ端末３６と接続するためのローカル入出力（Ｉ／Ｏ）ポート３７と、データ通信チャネル５に接続するためのネットワークＩ／Ｏポート３８を有する。ネットワークチャネル５を通じて、サーバ３０が顧客コンピュータ１０およびウェブストアサーバ２０とリモート通信できるように、サーバ３０はインターネット８などの外部のコンピュータネットワークにも接続される。
【００２２】
同じく図４に示されるように、プリンタ４０は、一般的にコントロールパネル４１と、プリンタ４０の他の内部ユニットを制御しコントロールパネル４１に接続されるコントローラまたはコントロールユニット４２と、リードオンリーメモリ（ＲＯＭ）４３と、データ記憶ユニット４４とを有する。コントロールパネル４１は、ユーザが操作可能であり、ユーザがプリンタ４０と通信しプリンタ４０の機能と動作を制御できるように、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）などの表示画面と、キー、ボタン、タッチスクリーンなどのユーザ入力手段と、を有する。また、プリンタ４０は、画像処理ユニット４５と、プリントエンジン４６とを有する。プリンタ４０は、一般的にプリントショップサーバ３０に接続するためのネットワーク入出力（Ｉ／Ｏ）ポート４７と、任意でローカルコンピュータ６０に接続するためのローカル入出力ポート４８とを有する。
【００２３】
図４はプリントショップの環境を示すが、本発明はプリントショップまたはネットワークのいかなる物理的な構成にも限定されず、異なる場所に位置するプリンタが一つのプリントショップサーバに接続されるような分散された構成を有するプリントシステムにも適用可能である。特に、プリントシステムの一つ以上のコンポーネントは、仮想プライベートネットワーク（ＶＰＮ）またはインターネット８経由の同様の方法によって、システムの他の部分と通信できることは明らかである。
【００２４】
さらに図４に示されるように、本発明はリモートキャッシュ５０を提供する。リモートキャッシュ５０は、プリントサーバ３０に接続されたデータ記憶装置でもよい。あるいは、リモートキャッシュ５０は、プリントサーバ３０のデータ記憶ユニット３５の一部でもよい。
【００２５】
本発明の方法および処理を実行するコンピュータソフトウェアプログラムは、ウェブストアサーバ２０にインストールされてもよく、そのアプリケーションモジュールまたはクライアント側のコンポーネントは、顧客コンピュータ１０および／またはプリントショップサーバ３０（またはプリンタ４０、ローカルコンピュータ６０、リモートキャッシュ５０）にインストールされてもよい。ウェブストアのオペレータが本発明のソフトウェアプログラムの一例を実行する際、ウェブストアサーバ２０は、本発明の処理の一例におけるウェブストアサーバの部分を実現するために、ソフトウェアの様々な各機能を実行する。加えて、顧客が本発明のソフトウェアプログラムの一例におけるアプリケーションモジュールを顧客側から実行する際、顧客コンピュータ１０は、本発明の処理の一例における顧客の部分を実現するために、ソフトウェアの様々な各機能を実行する。さらに、プリントショップのオペレータが本発明のソフトウェアプログラムの一例におけるアプリケーションモジュールをプリントショップ側から実行する際、プリントショップサーバ３０は、本発明の処理の一例におけるプリントショップの部分を実現するために、ソフトウェアの様々な各機能を実行する。ウェブストアサーバ２０、顧客コンピュータ１０および／またはプリントショップサーバ３０によって、本発明のソフトウェアプログラムの一例における様々なアプリケーションモジュールが一緒に実行されることにより、下記の本発明の方法および処理の一例が実行されて完了する。
【００２６】
前述のとおり、複数の顧客が、似ているが必ずしも同一ではないブックレットを必要とすることがしばしばある。たとえば、ウェブストアは一連の３つの原稿Ａ１、Ａ２およびＡ３を含む「標準」のブックレットＢを提供する。顧客Ｃはこの完全な編集物を注文してもよい。しかし、顧客Ｃ１は、原稿Ａ３を一連の原稿から削除することより適宜変更されたブックレットＢ１を注文することもあり、顧客Ｃ２は原稿Ａ１を一連の原稿から削除することにより適宜変更された他のブックレットＢ２を注文することもある。注文が送信されるたびに、ウェブストアサーバ２０は、注文されたブックレットのためのＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルを生成し、ＰＯＤ注文を印刷するためにそれらをリモートプリントサーバ３０へ送信する。この処理は、ウェブストアサーバ２０およびネットワーク８の貴重なリソースを必然的に使用する。
【００２７】
本発明は、ウェブストアサーバとネットワークの両方の能率を向上させてリソースの使用を低減させることを目的として、重複する容量の大きなＰＤＦファイルを生成して送信することを減少させるためになされたものである。後に続くブックレットのＰＯＤ注文は、以前に送信されて処理された注文と同じ注文を含んでいることがしばしばある。たとえば、顧客Ｃ１からの変更されたブックレットＢ１への以前のＰＯＤ注文が、ウェブストアサーバ２０によって処理された後に（すなわち、原稿Ａ１およびＡ２のみを含むＰＤＦファイルと、対応するＪＤＦとは、生成されてプリントサーバ３０へ送信されている）、ウェブストアサーバ２０は、同様に変更されたブックレットＢ１を印刷したい顧客Ｃ３から新しいＰＯＤ注文を受けることがある。従来の処理において、原稿Ａ１およびＡ２のみを含む別のＰＤＦファイルと、対応するＪＤＦファイルとが、ウェブストアサーバ２０によって生成され、プリントサーバ３０へ送信される必要がある。しかし、このＰＤＦファイルは顧客Ｃ１の注文のために以前に生成されたものと全く同一である。顧客Ｃ１の注文のための以前のＰＤＦファイルが、何らかの方法によってプリントサーバ３０に保存されていれば、顧客Ｃ３の注文のために取り出して使用することができるため、顧客Ｃ３の注文のために新たなＰＤＦファイルを生成する必要がなくなる。
【００２８】
したがって、本発明は、以前のＰＯＤ注文のためにウェブストアサーバ２０によって生成されてプリントサーバ３０へ送信された印刷ジョブに基づく全ての特有のＰＤＦファイルを保存するために、プリントサーバ３０にリモートキャッシュ５０を提供する。ウェブストアサーバ２０は、新たなＰＯＤ注文がウェブストアサーバ２０によって受け付けられると、新たな注文のために即座に新たなＰＤＦファイルを生成するかわりに、以前に生成されて保存されたＰＤＦファイルが新たな注文の内容に適合するかどうかを確認する。適合する場合、繰り返しのまたは重複する新たなＰＤＦファイルは、ウェブストアサーバ２０によって再び生成されてプリントサーバ３０へ再び送信される必要がなく、それによってウェブストアサーバ２０の負荷（ＰＤＦファイルを生成するための）、およびネットワークの負荷（ＰＤＦファイルを送信するための）を減少させる。
【００２９】
図５を参照すると、本発明の方法および処理の一例が示される。まず、ステップＳ１１０において、顧客は、複数の原稿の組み合わせまたは一連の原稿を含むブックリストの印刷を要求するＰＯＤ注文をウェブストアサーバ２０へ送信する。ステップＳ１２０において、ウェブストアサーバ２０は、現在の注文と同じ原稿の組み合わせまたは一連の原稿を有するキャッシュ５０に保存された既存のＰＤＦファイル（以前の注文のために以前に生成された）が存在するかどうかを判断するために、プリントサーバ３０のリモートキャッシュ５０を確認する。ステップＳ１２０の結果が「ＮＯ」の場合、ステップＳ１３０において、ウェブストアサーバ２０は、顧客の新たなＰＯＤ注文において要求される原稿の組み合わせまたは一連の原稿を含む新たなＰＤＦファイルを生成する。含まれる原稿は顧客によって提供されてもよく、あるいはウェブストアサーバ２０が自身のデータ記憶ユニットまたはサードパーティのオンラインコンテンツソース６から収集してもよい。ウェブストアサーバ２０はまたＰＯＤジョブのための新たなＪＤＦファイルを生成し、新たなＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルをプリントサーバ３０へ送信する。ステップＳ１４０において、プリントサーバ３０は、ＰＯＤ注文を印刷するために新たなＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルをプリンタ４０へ送信し、後にステップＳ１２０での確認のために使用される新たなＰＤＦファイルをリモートキャッシュ５０に保存する。
【００３０】
ステップＳ１２０の結果が「ＹＥＳ」の場合、ステップＳ１５０において、ウェブストアサーバは、ＰＤＦファイルではなく、顧客の新たな注文のための新たなＪＤＦファイルのみを生成し、プリントサーバ３０へ送信する。以前にキャッシュ５０に保存された既存のＰＤＦファイルは既に全ての原稿を含んでいるため、ウェブストアサーバ２０は、ＰＤＦファイルを生成するために原稿を収集する必要がない。そのかわりに、ステップＳ１６０において、ウェブストアサーバまたはプリントサーバは、顧客の新たな注文に適合する原稿の組み合わせまたは一連の原稿を含む既存のＰＤＦファイルをリモートキャッシュ５０から取り出し、既存のＰＤＦファイルを複製して使用する。複製されたＰＤＦファイルおよび新たなＪＤＦファイルは、顧客の注文を印刷するためにプリントサーバ３０によってプリンタ４０に送信される新たな印刷ジョブを構成する。ウェブストアサーバ２０が新たなＰＤＦファイルを再生成しプリントサーバ３０へ送信する必要がないため、処理の能率は向上し、またネットワークリソースの使用も減少され、処理全体がより高速化する。
【００３１】
ステップＳ１２０において、適合するＰＤＦがキャッシュ５０に存在するかどうかを確認し、またステップ１４０において新たなＰＤＦファイルは常にキャッシュ５０に保存されるため、全てのユニークで特有な原稿の組み合わせまたは一連の原稿の部分的な組み合わせが、キャッシュ５０に保存されることに留意されたい。さらに、これらのＰＤＦファイルは、すでに加工済の印刷準備が整ったＰＤＦファイルであるため、続けて新たな適合する注文を受けた場合でも、これらのＰＤＦファイルを再生成する必要はない。
【００３２】
ステップＳ１２０において、特定の原稿の組み合わせまたは部分的な組み合わせや一連の原稿のための既存のＰＤＦファイルが存在するかどうかを判断するために使用される方法はいくつかある。一つの方法は、原稿の組み合わせまたは部分的な組み合わせを識別するためにＰＤＦファイルの名称を使用する方法である。たとえば、原稿Ａ１、Ａ２およびＡ３の組み合わせを含むＰＤＦファイルを「ａ１ａ２ａ３．ｐｄｆ」とし、一方、原稿Ａ２およびＡ３の部分的な組み合わせ含むＰＤＦファイルを「ａ２ａ３．ｐｄｆ」としてもよい。原稿の名称が長過ぎる、または原稿の数が多過ぎることにより、ＰＤＦファイルの生成が困難な場合は、ハッシュ値を使用する方法が用いられてもよい。
【００３３】
この方法において、ＰＤＦファイルに含まれる全ての原稿のリストのハッシュ値が計算される。各原稿は、そのタイトルおよび／または作者、またはたとえば「Ａ１」などのようなユニークなＩＤによって識別され、ＰＤＦファイル中の全ての原稿のリストは長い文字列になる。ハッシュ関数はこの長い文字列を計算するために使用される。たとえば、「ＭＤ５」として知られるハッシュ関数を使用すると、長い文字列のハッシュ計算の結果は１６文字の文字列となる。ＭＤ５のハッシュ計算の結果はユニークになることがほぼ保証されている。ハッシュ計算の結果（すなわち１６文字の文字列）は、ＰＤＦファイルの名称として使用される。したがって、ＰＤＦファイルの名称は、ステップＳ１２０での比較に使用でき、これらのファイル名称は長過ぎることはない（ファイル名称はＭＤ５のハッシュ関数によって計算された場合、常に１６文字となる）。
【００３４】
本発明の実施形態の一例において、ＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルが示されているが、他の文書交換形式および／またはジョブ記述形式の他の印刷可能ファイルが使用されてもよいことに留意されたい。たとえば、オープンなＸＭＬ Ｐａｐｅｒ Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ形式（ＸＰＳ形式またはＯｐｅｎＸＰＳ形式）のファイルが、印刷される原稿の処理および送信に使用されてもよい。
【００３５】
上述した本発明に係る方法および処理の一例は、多くの利点を有する。重複するＰＤＦファイルの再生成および再送信をなくすことができる。新たなＰＯＤ注文に適合する、以前に生成されたＰＤＦファイルが存在すれば、重複するＰＤＦファイルを生成する必要がなくなるため、ウェブストアサーバ２０の能率を向上させることができる。容量の大きな重複するＰＤＦファイルをネットワーク経由でウェブストアサーバ２０からプリントサーバ３０へ送信する必要がなくなるため、ネットワークリソースの負荷を減少させることができる。以前のＰＯＤ注文のためにウェブストアサーバ２０によって生成されてプリントサーバ３０へ送信されるＰＤＦファイルを保存するために、プリントサーバ３０にリモートキャッシュ５０を提供し、その結果、後にＰＯＤ注文が受け付けられた場合に、ウェブストアサーバ２０は適合するＰＤＦファイルが既に存在するかどうかを確認し、もし存在するならばウェブストアサーバ２０が新たなＰＤＦファイルを生成する必要はなくなり、それをプリントサーバ３０へ送信する必要もなくなる。
【００３６】
本発明の思想または範囲から逸脱することなく、本発明に係る方法の様々な修正および変更が可能であることは、当業者にとって明らかである。このように、本発明は、添付された特許請求の範囲およびそれらの同等物に記載の範囲で行われる修正および変更も含む。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、一般に印刷ジョブを管理するための方法およびシステムに関し、特にリモートキャッシュを用いたプリントオンデマンド（ＰＯＤ）の印刷ジョブを管理するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【０００２】
ＰＯＤジョブは、ネットワークまたはウェブベースのシステムによって送信されて処理されることが増えている。たとえば、顧客が複数の原稿を編集したブックレットを印刷するために、ＰＯＤジョブの注文をウェブストアサーバへ送信する場合などである。顧客は、原稿の一部または全てを提供してもよく、あるいは、ウェブストアサーバがこれらの原稿の一部または全てを自らのデータベースおよび／または一つ以上のサードパーティのコンテンツソースから収集してもよく、収集したものと顧客が提供したものとを統合してもよい。ウェブストアサーバは、原稿を一つのポータブルドキュメントフォーマット（ＰＤＦ）（またはｈｔｍｌ、ｔｅｘｔ、ｄｏｃ、ＸＰＳ、ｅＰｕｂ等のその他の形式）のファイルに統合し、また、ジョブ定義形式（ＪＤＦ）のファイルを生成する。ここでウェブストアサーバは、顧客のブックレットを印刷するために、ＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルをインターネット等のネットワーク経由でリモートプリントサーバへ送信する。
【０００３】
複数の顧客が、似ているが必ずしも同一ではないブックレットを必要とすることがしばしばある。たとえば、ブックレットＢの完全な編集物は、３つの原稿Ａ１、Ａ２およびＡ３を含む。多くの顧客Ｃはこれら３つの原稿全てを含むブックレットＢを注文し、ウェブストアサーバは３つの原稿全てを含むブックレットＢのためのＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルを生成し、顧客ＣのＰＯＤ注文を印刷するために、それらをリモートプリントサーバへ送信する。しかし、顧客Ｃ１はすでに原稿Ａ３を保有しており、原稿Ａ１およびＡ２のみを含む適宜変更されたブックレットＢ１を注文する。顧客Ｃ１によるこのＰＯＤ注文のために、ウェブストアサーバは原稿Ａ１およびＡ２のみを含むブックレットＢ１のための異なるＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルを生成し、顧客Ｃ１のＰＯＤ注文を印刷するために、それらをリモートプリントサーバへ送信する。同様に他の顧客Ｃ２はすでに原稿Ａ１を保有しており、原稿Ａ２およびＡ３のみを含む他の適宜変更されたブックレットＢ２を注文する。顧客Ｃ２によるこの注文のために、ウェブストアサーバはまた原稿Ａ２およびＡ３のみを含むブックレットＢ２のための異なるＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルを生成し、顧客Ｃ２のＰＯＤ注文を印刷するために、それらをリモートプリントサーバへ送信する。
【０００４】
一般的に、新たなＰＯＤ注文のために新たなＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルが生成されるたびに、それらはネットワーク経由でリモートプリンタへ送信される。たとえば、すでに原稿Ａ３を保有している顧客Ｃ３が、原稿Ａ１およびＡ２のみを含むブックレットＢ１を印刷するための新たなＰＯＤ注文を行う場合、ウェブストアサーバは再び原稿Ａ１およびＡ２のみを含むブックレットＢ１のためのＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルを生成し、顧客Ｃ３のＰＯＤ注文を印刷するために、それらをリモートプリントサーバへ送信する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ＰＯＤ注文におけるＰＤＦファイルの容量は非常に大きいため、ＰＤＦファイルを送信するネットワークの負荷と同様に、ＰＤＦファイルを生成するウェブストアサーバの負荷を増大させる。ウェブストアサーバとネットワークの両方の能率を向上させ、またリソースの使用を低減するために、繰り返し容量の大きなＰＤＦファイルを生成して送信することを減少させる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、ウェブサーバによって処理され、リモートキャッシュを備えたプリントサーバによって印刷される、ＰＯＤジョブを管理するための方法およびシステムを対象とする。
【０００７】
本発明の目的は、以前のＰＯＤ注文のためにウェブストアサーバによって生成されプリントサーバへ送信されたＰＤＦファイルを保存するために、プリントサーバに対してリモートキャッシュを提供し、後に続くＰＯＤ注文のためにウェブストアサーバによって繰り返しのまたは重複するＰＤＦファイルが再び生成されたりプリントサーバへ送信されたりする必要をなくすことである。
【０００８】
これらの目的および／または他の目的を達成するために、具体的および広く記述されているように、本発明は、オンラインのウェブストアサーバによって実行される処理による印刷ジョブを管理するための方法およびシステムを提供する。本処理は、一連の原稿を印刷するためにウェブストアサーバによって印刷ジョブの注文を受け付けるステップと、印刷ジョブの注文に適合する一連の原稿を含むＰＤＦファイルが保存されているかどうかを判断するために、ネットワーク経由でリモートキャッシュを確認するステップと、を含む。適合するＰＤＦファイルが存在しない場合、ウェブストアサーバは、一連の原稿を印刷するために、一連の原稿を含む新たなＰＤＦファイルを生成し、新たなＰＤＦファイルをネットワーク経由でプリントサーバへ送信し、新たなＰＤＦファイルをリモートキャッシュに保存する。適合するＰＤＦファイルが存在する場合、保存されたＰＤＦファイルがリモートキャッシュから取り出され、ウェブストアサーバが新たなＰＤＦファイルを生成したり新たなＰＤＦファイルをプリントサーバへ送信したりすることなく印刷ジョブを印刷するために、プリントサーバは、取り出されたＰＤＦファイルを使用する。
【０００９】
本発明の追加の特徴および利点は以下の説明に記載され、ある程度は説明から明らかであり、または本発明の実施により知ることができる。本発明の目的および他の利点は、それについて記載された明細書、特許請求の範囲および添付の図面において特に示された構造によって実現および達成される。
【００１０】
前述の概要および以下の詳述は、いずれも典型例および説明を示すものであり、特許請求の範囲に記載された発明の仔細な説明を提供することを目的としている。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】顧客がウェブストアサーバからＰＯＤジョブを注文するオンラインプリントショップの構成の一例を示す概略ブロック図である。
【図２】本発明の一実施形態に係るウェブストアサーバにＰＯＤ注文を行う顧客コンピュータシステムの一例を示す概略ブロック図である。
【図３】ＰＯＤ注文を処理するウェブストアサーバの一例を示す概略ブロック図である。
【図４】リモートキャッシュを備えたプリントサーバを有しＰＯＤ注文を印刷するプリンタに接続されたプリントショップの構成の一例を示す概略ブロック図である。
【図５】ウェブサーバによって処理されリモートキャッシュを備えたプリントサーバによって印刷されるＰＯＤジョブの管理方法を実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
本発明の実施形態は環境にやさしいプリントショップのプロモーションとマーケティングを行うための方法およびシステムを提供する。本発明に係る方法は本発明に係るステップを実行するためのプログラムコードと命令を含むコンピュータソフトウェアによって実行されてもよい。
【００１３】
図１を参照すると、ＰＯＤジョブを処理するためのオンライン構成の一例を示す概略ブロック図が２として示される。オンライン構成２は通常、複数の顧客コンピュータ１０（明確化のため一つのみ図示）と、ウェブストアサーバ２０と、プリントショップ４の一部であって複数のプリントショッププリンタ４０（明確化のため一つのみ図示）およびリモートキャッシュ５０に接続されるプリントサーバ３０と、複数のサードパーティコンテンツソース６（明確化のため一つのみ図示）を含み、それらは全てインターネット８のようなオープンネットワークに有線または無線によって接続される。
【００１４】
本願明細書において、「ウェブストア」という用語は、一般的に顧客がインターネット８経由でアクセスできるようなオンラインプラットフォームを指す。オンラインプラットフォームは、一般的に顧客がオンライン注文を行うために利用できるウェブページを提供する。ウェブページは、一般的に一つ以上のウェブストアサーバ２０にインストールされて実行されるコンピュータソフトウェアプログラムによって生成される。ウェブストアサーバ２０にインストールされて実行されるコンピュータプログラムはまた、顧客によって行われたオンライン注文をプリントサーバ３０に処理させる。
【００１５】
本願明細書において、「プリントショップ」という用語は、一般的に専門のプリントショップ、印刷工場、大規模な組織または事業体の印刷／コピー部門、単科大学や総合大学のような教育機関の出版部門など、種々のＰＯＤ注文が一つ以上のプリントサーバによって処理され、一つ以上のプリンタを利用して印刷されるような環境を指す。
【００１６】
図２を参照すると、顧客コンピュータシステム１０の一例を示す概略ブロック図が示され、ここにおいて本発明の様々な実施形態が実現される。顧客コンピュータ１０は、一般的に中央処理装置（ＣＰＵ）１２を含み、ＣＰＵ１２は、コンピュータ１０の機能と動作を制御しつつ、ＣＰＵ１２に接続されたリードオンリーメモリ（ＲＯＭ）１３、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）１４またはデータ記憶ユニット１５（たとえば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなど）にインストールまたは保存されたコンピュータ命令およびプログラムを実行する。一つ以上のユーザ端末１６（各々が自身の画面および入力装置を有する）は、顧客および／またはユーザがコンピュータ１０と相互に対話できるように、コンピュータ１０に接続される。あるいは、コンピュータ１０は、顧客および／またはユーザがコンピュータ１０と相互に対話できるように、それ自身の統合された画面および入力装置を有してもよい。コンピュータ１０は、一般的にユーザ端末１６と接続するためのローカル入出力（Ｉ／Ｏ）ポート１７と、コンピュータ１０がリモートでウェブストアサーバ２０およびプリントショップサーバ３０と通信できるようにインターネット８などのネットワークに接続するためのネットワークＩ／Ｏポート１８と、を有する。顧客コンピュータ１０は、いかなる適当なコンピュータでもよく、たとえば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、サーバ、ネットブックコンピュータ、タブレットコンピュータでもよく、スマートフォンおよび適当な情報処理能力を有する他の携帯装置を含むがこれに限定されない適当な情報処理装置でもよい。
【００１７】
図３を参照すると、ウェブストアサーバ２０の一例を示す概略ブロック図が示され、ここにおいて本発明の様々な実施形態が実現される。ウェブストアサーバ２０は、一般的に中央処理装置（ＣＰＵ）２２を含み、ＣＰＵ２２は、サーバ２０の機能と動作を制御しつつ、ＣＰＵ２２に接続されたリードオンリーメモリ（ＲＯＭ）２３、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）２４またはデータ記憶ユニット２５（たとえば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなど）にインストールまたは保存されたコンピュータ命令およびプログラムを実行する。一つ以上のユーザ端末２６（各々が自身の画面および入力装置を有する）は、オペレータおよび／またはユーザがサーバ２０と相互に対話できるように、サーバ２０に接続される。あるいは、サーバ２０は、オペレータまたはユーザがサーバ２０と相互に対話できるように、それ自身の統合された画面および入力装置を有してもよい。サーバ２０は、一般的にユーザ端末２６と接続するためのローカル入出力（Ｉ／Ｏ）ポート２７と、サーバ２０が顧客コンピュータ１０およびプリントショップサーバ３０とリモート通信できるようにインターネット８などのネットワークに接続するためのネットワークＩ／Ｏポート２８と、を有する。ウェブストアサーバ２０は、いかなる適当なコンピュータ、コンピュータシステムまたは適当な情報処理能力を有する他の電子装置でもよい。
【００１８】
図４を参照すると、本発明の実施形態を実現するためにプリンタ４０に接続されリモートキャッシュ５０を利用するプリントサーバ３０を有するプリントショップの構成４の一例を示す概略ブロック図が示される。
【００１９】
例示的なプリントショップのプリントシステムまたは装置４において、複数のカラーおよび／または白黒プリンタは、有線もしくは無線のネットワーク、シリアルバスまたは専用ケーブルなどのデータ通信チャネルまたは装置５を通じてプリントショップサーバ３０に接続されて制御されてもよい。プリンタ４０のような一つ以上のプリンタは、ローカルコンピュータ６０に直接接続されて制御されてもよい。プリントシステムまたは装置４の一部として、たとえばスキャナやフィニッシング装置などの他の装置（不図示）が、サーバ３０、ローカルコンピュータ６０またはネットワークチャネル５に接続されてもよい。プリントシステムの配置または構成４は、フィニッシング装置やプリプレス装置などのプリントショップで使用される種類の装置であって、ネットワークチャネル５に接続されないいくつかの「オフライン」（または「オフネットワーク」）の装置（不図示）を含んでもよい。
【００２０】
本願明細書において、「プリンタ」という用語は、オフィス環境で一般的に見られるような小さな机上用プリンタ、または大規模な組織の印刷／コピー部門または専門のプリントショップで使用されるような大きなデジタルプリントシステムを指してもよい。この用語はまた、コピー機またはコピー、スキャナおよび／またはファックス機能を有する複合機（「オールインワンプリンタ」）などの他の同様の画像および文書処理装置を含んでもよい。プリンタは、コンピュータまたはサーバに直接接続されてもよく、あるいはコンピュータまたはサーバにネットワーク経由でリモート接続されてもよく、その場合、コンピュータまたはサーバは印刷ジョブがプリンタによって処理されるように管理する。プリンタは様々な大きさ、色、種類の用紙を格納するための複数の用紙トレイを有してもよい。さらに、プリンタは、部単位の印刷や他の印刷フィニッシング機能を実行するために、複数の排紙トレイを有する高性能な排紙仕分機構を備えていてもよい。
【００２１】
図４に示されるように、プリントショップサーバ３０は、一般的に中央処理装置（ＣＰＵ）３２を含み、ＣＰＵ３２は、サーバ３０の機能と動作を制御しつつ、ＣＰＵ３２に接続されたリードオンリーメモリ（ＲＯＭ）３３、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）３４またはデータ記憶ユニット３５（たとえば、ハードディスクドライブなど）にインストールまたは保存されたコンピュータ命令およびプログラムを実行する。一つ以上のプリントショップのオペレータ端末３６（各々が自身の画面および入力装置を有する）は、プリントショップのオペレータおよび／またはユーザがサーバ３０および／またはプリントショップシステム４の他の部分と相互に対話できるように、サーバ３０に接続される。あるいは、サーバ３０は、プリントショップのオペレータおよび／またはユーザがサーバ３０および／またはプリントショップシステム４の他の部分と相互に対話できるように、それ自身の統合された画面および入力装置を有してもよい。サーバ３０は、一般的にユーザ端末３６と接続するためのローカル入出力（Ｉ／Ｏ）ポート３７と、データ通信チャネル５に接続するためのネットワークＩ／Ｏポート３８を有する。ネットワークチャネル５を通じて、サーバ３０が顧客コンピュータ１０およびウェブストアサーバ２０とリモート通信できるように、サーバ３０はインターネット８などの外部のコンピュータネットワークにも接続される。
【００２２】
同じく図４に示されるように、プリンタ４０は、一般的にコントロールパネル４１と、プリンタ４０の他の内部ユニットを制御しコントロールパネル４１に接続されるコントローラまたはコントロールユニット４２と、リードオンリーメモリ（ＲＯＭ）４３と、データ記憶ユニット４４とを有する。コントロールパネル４１は、ユーザが操作可能であり、ユーザがプリンタ４０と通信しプリンタ４０の機能と動作を制御できるように、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）などの表示画面と、キー、ボタン、タッチスクリーンなどのユーザ入力手段と、を有する。また、プリンタ４０は、画像処理ユニット４５と、プリントエンジン４６とを有する。プリンタ４０は、一般的にプリントショップサーバ３０に接続するためのネットワーク入出力（Ｉ／Ｏ）ポート４７と、任意でローカルコンピュータ６０に接続するためのローカル入出力ポート４８とを有する。
【００２３】
図４はプリントショップの環境を示すが、本発明はプリントショップまたはネットワークのいかなる物理的な構成にも限定されず、異なる場所に位置するプリンタが一つのプリントショップサーバに接続されるような分散された構成を有するプリントシステムにも適用可能である。特に、プリントシステムの一つ以上のコンポーネントは、仮想プライベートネットワーク（ＶＰＮ）またはインターネット８経由の同様の方法によって、システムの他の部分と通信できることは明らかである。
【００２４】
さらに図４に示されるように、本発明はリモートキャッシュ５０を提供する。リモートキャッシュ５０は、プリントサーバ３０に接続されたデータ記憶装置でもよい。あるいは、リモートキャッシュ５０は、プリントサーバ３０のデータ記憶ユニット３５の一部でもよい。
【００２５】
本発明の方法および処理を実行するコンピュータソフトウェアプログラムは、ウェブストアサーバ２０にインストールされてもよく、そのアプリケーションモジュールまたはクライアント側のコンポーネントは、顧客コンピュータ１０および／またはプリントショップサーバ３０（またはプリンタ４０、ローカルコンピュータ６０、リモートキャッシュ５０）にインストールされてもよい。ウェブストアのオペレータが本発明のソフトウェアプログラムの一例を実行する際、ウェブストアサーバ２０は、本発明の処理の一例におけるウェブストアサーバの部分を実現するために、ソフトウェアの様々な各機能を実行する。加えて、顧客が本発明のソフトウェアプログラムの一例におけるアプリケーションモジュールを顧客側から実行する際、顧客コンピュータ１０は、本発明の処理の一例における顧客の部分を実現するために、ソフトウェアの様々な各機能を実行する。さらに、プリントショップのオペレータが本発明のソフトウェアプログラムの一例におけるアプリケーションモジュールをプリントショップ側から実行する際、プリントショップサーバ３０は、本発明の処理の一例におけるプリントショップの部分を実現するために、ソフトウェアの様々な各機能を実行する。ウェブストアサーバ２０、顧客コンピュータ１０および／またはプリントショップサーバ３０によって、本発明のソフトウェアプログラムの一例における様々なアプリケーションモジュールが一緒に実行されることにより、下記の本発明の方法および処理の一例が実行されて完了する。
【００２６】
前述のとおり、複数の顧客が、似ているが必ずしも同一ではないブックレットを必要とすることがしばしばある。たとえば、ウェブストアは一連の３つの原稿Ａ１、Ａ２およびＡ３を含む「標準」のブックレットＢを提供する。顧客Ｃはこの完全な編集物を注文してもよい。しかし、顧客Ｃ１は、原稿Ａ３を一連の原稿から削除することより適宜変更されたブックレットＢ１を注文することもあり、顧客Ｃ２は原稿Ａ１を一連の原稿から削除することにより適宜変更された他のブックレットＢ２を注文することもある。注文が送信されるたびに、ウェブストアサーバ２０は、注文されたブックレットのためのＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルを生成し、ＰＯＤ注文を印刷するためにそれらをリモートプリントサーバ３０へ送信する。この処理は、ウェブストアサーバ２０およびネットワーク８の貴重なリソースを必然的に使用する。
【００２７】
本発明は、ウェブストアサーバとネットワークの両方の能率を向上させてリソースの使用を低減させることを目的として、重複する容量の大きなＰＤＦファイルを生成して送信することを減少させるためになされたものである。後に続くブックレットのＰＯＤ注文は、以前に送信されて処理された注文と同じ注文を含んでいることがしばしばある。たとえば、顧客Ｃ１からの変更されたブックレットＢ１への以前のＰＯＤ注文が、ウェブストアサーバ２０によって処理された後に（すなわち、原稿Ａ１およびＡ２のみを含むＰＤＦファイルと、対応するＪＤＦとは、生成されてプリントサーバ３０へ送信されている）、ウェブストアサーバ２０は、同様に変更されたブックレットＢ１を印刷したい顧客Ｃ３から新しいＰＯＤ注文を受けることがある。従来の処理において、原稿Ａ１およびＡ２のみを含む別のＰＤＦファイルと、対応するＪＤＦファイルとが、ウェブストアサーバ２０によって生成され、プリントサーバ３０へ送信される必要がある。しかし、このＰＤＦファイルは顧客Ｃ１の注文のために以前に生成されたものと全く同一である。顧客Ｃ１の注文のための以前のＰＤＦファイルが、何らかの方法によってプリントサーバ３０に保存されていれば、顧客Ｃ３の注文のために取り出して使用することができるため、顧客Ｃ３の注文のために新たなＰＤＦファイルを生成する必要がなくなる。
【００２８】
したがって、本発明は、以前のＰＯＤ注文のためにウェブストアサーバ２０によって生成されてプリントサーバ３０へ送信された印刷ジョブに基づく全ての特有のＰＤＦファイルを保存するために、プリントサーバ３０にリモートキャッシュ５０を提供する。ウェブストアサーバ２０は、新たなＰＯＤ注文がウェブストアサーバ２０によって受け付けられると、新たな注文のために即座に新たなＰＤＦファイルを生成するかわりに、以前に生成されて保存されたＰＤＦファイルが新たな注文の内容に適合するかどうかを確認する。適合する場合、繰り返しのまたは重複する新たなＰＤＦファイルは、ウェブストアサーバ２０によって再び生成されてプリントサーバ３０へ再び送信される必要がなく、それによってウェブストアサーバ２０の負荷（ＰＤＦファイルを生成するための）、およびネットワークの負荷（ＰＤＦファイルを送信するための）を減少させる。
【００２９】
図５を参照すると、本発明の方法および処理の一例が示される。まず、ステップＳ１１０において、顧客は、複数の原稿の組み合わせまたは一連の原稿を含むブックリストの印刷を要求するＰＯＤ注文をウェブストアサーバ２０へ送信する。ステップＳ１２０において、ウェブストアサーバ２０は、現在の注文と同じ原稿の組み合わせまたは一連の原稿を有するキャッシュ５０に保存された既存のＰＤＦファイル（以前の注文のために以前に生成された）が存在するかどうかを判断するために、プリントサーバ３０のリモートキャッシュ５０を確認する。ステップＳ１２０の結果が「ＮＯ」の場合、ステップＳ１３０において、ウェブストアサーバ２０は、顧客の新たなＰＯＤ注文において要求される原稿の組み合わせまたは一連の原稿を含む新たなＰＤＦファイルを生成する。含まれる原稿は顧客によって提供されてもよく、あるいはウェブストアサーバ２０が自身のデータ記憶ユニットまたはサードパーティのオンラインコンテンツソース６から収集してもよい。ウェブストアサーバ２０はまたＰＯＤジョブのための新たなＪＤＦファイルを生成し、新たなＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルをプリントサーバ３０へ送信する。ステップＳ１４０において、プリントサーバ３０は、ＰＯＤ注文を印刷するために新たなＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルをプリンタ４０へ送信し、後にステップＳ１２０での確認のために使用される新たなＰＤＦファイルをリモートキャッシュ５０に保存する。
【００３０】
ステップＳ１２０の結果が「ＹＥＳ」の場合、ステップＳ１５０において、ウェブストアサーバは、ＰＤＦファイルではなく、顧客の新たな注文のための新たなＪＤＦファイルのみを生成し、プリントサーバ３０へ送信する。以前にキャッシュ５０に保存された既存のＰＤＦファイルは既に全ての原稿を含んでいるため、ウェブストアサーバ２０は、ＰＤＦファイルを生成するために原稿を収集する必要がない。そのかわりに、ステップＳ１６０において、ウェブストアサーバまたはプリントサーバは、顧客の新たな注文に適合する原稿の組み合わせまたは一連の原稿を含む既存のＰＤＦファイルをリモートキャッシュ５０から取り出し、既存のＰＤＦファイルを複製して使用する。複製されたＰＤＦファイルおよび新たなＪＤＦファイルは、顧客の注文を印刷するためにプリントサーバ３０によってプリンタ４０に送信される新たな印刷ジョブを構成する。ウェブストアサーバ２０が新たなＰＤＦファイルを再生成しプリントサーバ３０へ送信する必要がないため、処理の能率は向上し、またネットワークリソースの使用も減少され、処理全体がより高速化する。
【００３１】
ステップＳ１２０において、適合するＰＤＦがキャッシュ５０に存在するかどうかを確認し、またステップ１４０において新たなＰＤＦファイルは常にキャッシュ５０に保存されるため、全てのユニークで特有な原稿の組み合わせまたは一連の原稿の部分的な組み合わせが、キャッシュ５０に保存されることに留意されたい。さらに、これらのＰＤＦファイルは、すでに加工済の印刷準備が整ったＰＤＦファイルであるため、続けて新たな適合する注文を受けた場合でも、これらのＰＤＦファイルを再生成する必要はない。
【００３２】
ステップＳ１２０において、特定の原稿の組み合わせまたは部分的な組み合わせや一連の原稿のための既存のＰＤＦファイルが存在するかどうかを判断するために使用される方法はいくつかある。一つの方法は、原稿の組み合わせまたは部分的な組み合わせを識別するためにＰＤＦファイルの名称を使用する方法である。たとえば、原稿Ａ１、Ａ２およびＡ３の組み合わせを含むＰＤＦファイルを「ａ１ａ２ａ３．ｐｄｆ」とし、一方、原稿Ａ２およびＡ３の部分的な組み合わせ含むＰＤＦファイルを「ａ２ａ３．ｐｄｆ」としてもよい。原稿の名称が長過ぎる、または原稿の数が多過ぎることにより、ＰＤＦファイルの生成が困難な場合は、ハッシュ値を使用する方法が用いられてもよい。
【００３３】
この方法において、ＰＤＦファイルに含まれる全ての原稿のリストのハッシュ値が計算される。各原稿は、そのタイトルおよび／または作者、またはたとえば「Ａ１」などのようなユニークなＩＤによって識別され、ＰＤＦファイル中の全ての原稿のリストは長い文字列になる。ハッシュ関数はこの長い文字列を計算するために使用される。たとえば、「ＭＤ５」として知られるハッシュ関数を使用すると、長い文字列のハッシュ計算の結果は１６文字の文字列となる。ＭＤ５のハッシュ計算の結果はユニークになることがほぼ保証されている。ハッシュ計算の結果（すなわち１６文字の文字列）は、ＰＤＦファイルの名称として使用される。したがって、ＰＤＦファイルの名称は、ステップＳ１２０での比較に使用でき、これらのファイル名称は長過ぎることはない（ファイル名称はＭＤ５のハッシュ関数によって計算された場合、常に１６文字となる）。
【００３４】
本発明の実施形態の一例において、ＰＤＦファイルおよびＪＤＦファイルが示されているが、他の文書交換形式および／またはジョブ記述形式の他の印刷可能ファイルが使用されてもよいことに留意されたい。たとえば、オープンなＸＭＬ Ｐａｐｅｒ Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ形式（ＸＰＳ形式またはＯｐｅｎＸＰＳ形式）のファイルが、印刷される原稿の処理および送信に使用されてもよい。
【００３５】
上述した本発明に係る方法および処理の一例は、多くの利点を有する。重複するＰＤＦファイルの再生成および再送信をなくすことができる。新たなＰＯＤ注文に適合する、以前に生成されたＰＤＦファイルが存在すれば、重複するＰＤＦファイルを生成する必要がなくなるため、ウェブストアサーバ２０の能率を向上させることができる。容量の大きな重複するＰＤＦファイルをネットワーク経由でウェブストアサーバ２０からプリントサーバ３０へ送信する必要がなくなるため、ネットワークリソースの負荷を減少させることができる。以前のＰＯＤ注文のためにウェブストアサーバ２０によって生成されてプリントサーバ３０へ送信されるＰＤＦファイルを保存するために、プリントサーバ３０にリモートキャッシュ５０を提供し、その結果、後にＰＯＤ注文が受け付けられた場合に、ウェブストアサーバ２０は適合するＰＤＦファイルが既に存在するかどうかを確認し、もし存在するならばウェブストアサーバ２０が新たなＰＤＦファイルを生成する必要はなくなり、それをプリントサーバ３０へ送信する必要もなくなる。
【００３６】
本発明の思想または範囲から逸脱することなく、本発明に係る方法の様々な修正および変更が可能であることは、当業者にとって明らかである。このように、本発明は、添付された特許請求の範囲およびそれらの同等物に記載の範囲で行われる修正および変更も含む。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
（ａ）一連の原稿を印刷するためにウェブストアサーバによって印刷ジョブの注文を受け付けるステップと、
（ｂ）前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含む印刷可能ファイルが保存されているかどうかを判断するために、ネットワーク経由でリモートキャッシュを確認するステップと、
（ｃ）適合する前記印刷可能ファイルが存在しない場合は、
（ｃ１）前記一連の原稿を印刷するために、前記ウェブストアサーバによって前記一連の原稿を含む新たな印刷可能ファイルを生成し、前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由でプリントサーバへ送信するステップと、
（ｃ２）前記新たな印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュに保存するステップと、
（ｄ）適合する前記印刷可能ファイルが存在する場合は、
（ｄ１）保存された前記印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュから取り出すステップと、
（ｄ２）前記ウェブストアサーバが前記新たな印刷可能ファイルを生成または前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由で前記プリントサーバへ送信することなく前記印刷ジョブを印刷するために、前記プリントサーバが取り出された前記印刷可能ファイルを使用するステップと、
を有する印刷ジョブ管理方法。
【請求項２】
前記ステップ（ｃ１）は、前記ネットワーク経由でコンテンツソースから一つ以上の前記一連の原稿を収集するステップをさらに有する請求項１に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項３】
前記ステップ（ｃ２）は、前記リモートキャッシュに保存された各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するステップをさらに有する請求項１または請求項２に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項４】
前記各印刷可能ファイルの特有の名称は、前記印刷可能ファイルに含まれる前記一連の原稿を特定する請求項３に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項５】
前記ステップ（ｂ）は、前記印刷可能ファイルが前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含むかどうかを判断するために前記印刷可能ファイルの名称を使用するステップをさらに有する請求項４に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項６】
前記リモートキャッシュに保存された前記各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するためにハッシュ関数を使用するステップをさらに有する請求項３〜５のいずれか一項に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項７】
前記ステップ（ｄ２）は、前記プリントサーバのために取り出された前記印刷可能ファイルを複製するステップをさらに有する請求項１〜６のいずれか一項に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項８】
コンピュータソフトウェアプログラムを保存する不揮発性メモリと、前記コンピュータソフトウェアプログラムを実行するプロセッサと、を含む少なくとも一つの情報処理装置を有する印刷ジョブ管理システムであって、
前記コンピュータソフトウェアプログラムは、
（ａ）一連の原稿を印刷するためにウェブストアサーバによって印刷ジョブの注文を受け付けるステップと、
（ｂ）前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含む印刷可能ファイルが保存されているかどうかを判断するために、ネットワーク経由でリモートキャッシュを確認するステップと、
（ｃ）適合する前記印刷可能ファイルが存在しない場合は、
（ｃ１）前記一連の原稿を印刷するために、前記ウェブストアサーバによって前記一連の原稿を含む新たな印刷可能ファイルを生成し、前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由でプリントサーバへ送信するステップと、
（ｃ２）前記新たな印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュに保存するステップと、
（ｄ）適合する前記印刷可能ファイルが存在する場合は、
（ｄ１）保存された前記印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュから取り出すステップと、
（ｄ２）前記ウェブストアサーバが前記新たな印刷可能ファイルを生成または前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由で前記プリントサーバへ送信することなく前記印刷ジョブを印刷するために、前記プリントサーバが取り出された前記印刷可能ファイルを使用するステップと、
を有する処理を、少なくとも一つの前記情報処理装置に実行させるように設定されるプログラムコードを含む印刷ジョブ管理システム。
【請求項９】
前記ステップ（ｃ１）は、前記ネットワーク経由でコンテンツソースから一つ以上の前記一連の原稿を集めるステップをさらに有する請求項８に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１０】
前記ステップ（ｃ２）は、前記リモートキャッシュに保存された各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するステップをさらに有する請求項８または請求項９に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１１】
前記各印刷可能ファイルの特有の名称は、前記印刷可能ファイルに含まれる前記一連の原稿を特定する請求項１０に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１２】
前記ステップ（ｂ）は、前記印刷可能ファイルが前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含むかどうかを判断するために前記印刷可能ファイルの名称を使用するステップをさらに有する請求項１１に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１３】
前記リモートキャッシュに保存された前記各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するためにハッシュ関数を使用するステップをさらに有する請求項１０に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１４】
前記ステップ（ｄ２）は、前記プリントサーバのために取り出された前記印刷可能ファイルを複製するステップをさらに有する請求項８〜１３のいずれか一項に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１５】
少なくとも一つの情報処理装置に印刷ジョブ管理のための処理を実行させるように設定される、少なくとも一つの情報処理装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
（ａ）一連の原稿を印刷するためにウェブストアサーバによって印刷ジョブの注文を受け付けるステップと、
（ｂ）前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含む印刷可能ファイルが保存されているかどうかを判断するために、ネットワーク経由でリモートキャッシュを確認するステップと、
（ｃ）適合する前記印刷可能ファイルが存在しない場合は、
（ｃ１）前記一連の原稿を印刷するために、前記ウェブストアサーバによって前記一連の原稿を含む新たな印刷可能ファイルを生成し、前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由でプリントサーバへ送信するステップと、
（ｃ２）前記新たな印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュに保存するステップと、
（ｄ）適合する前記印刷可能ファイルが存在する場合は、
（ｄ１）保存された前記印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュから取り出すステップと、
（ｄ２）前記ウェブストアサーバが前記新たな印刷可能ファイルを生成または前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由で前記プリントサーバへ送信することなく前記印刷ジョブを印刷するために、前記プリントサーバが取り出された前記印刷可能ファイルを使用するステップと、
をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項１６】
前記ステップ（ｃ１）は、前記ネットワーク経由でコンテンツソースから一つ以上の前記一連の原稿を集めるステップをさらに有する請求項１５に記載のコンピュータプログラム。
【請求項１７】
前記ステップ（ｃ２）は、前記リモートキャッシュに保存された各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するステップをさらに有する請求項１５または請求項１６に記載のコンピュータプログラム。
【請求項１８】
前記各印刷可能ファイルの特有の名称は、前記印刷可能ファイルに含まれる前記一連の原稿を特定する請求項１７に記載のコンピュータプログラム。
【請求項１９】
前記ステップ（ｂ）は、前記印刷可能ファイルが前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含むかどうかを判断するために前記印刷可能ファイルの名称を使用するステップをさらに有する請求項１８に記載のコンピュータプログラム。
【請求項２０】
前記リモートキャッシュに保存された前記各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するためにハッシュ関数を使用するステップをさらに有する請求項１７に記載のコンピュータプログラム。
【請求項２１】
前記ステップ（ｄ２）は、前記プリントサーバのために取り出された前記印刷可能ファイルを複製するステップをさらに有する請求項１５〜２０のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項２２】
請求項１５〜２１のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項１】
（ａ）一連の原稿を印刷するためにウェブストアサーバによって印刷ジョブの注文を受け付けるステップと、
（ｂ）前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含む印刷可能ファイルが保存されているかどうかを判断するために、ネットワーク経由でリモートキャッシュを確認するステップと、
（ｃ）適合する前記印刷可能ファイルが存在しない場合は、
（ｃ１）前記一連の原稿を印刷するために、前記ウェブストアサーバによって前記一連の原稿を含む新たな印刷可能ファイルを生成し、前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由でプリントサーバへ送信するステップと、
（ｃ２）前記新たな印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュに保存するステップと、
（ｄ）適合する前記印刷可能ファイルが存在する場合は、
（ｄ１）保存された前記印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュから取り出すステップと、
（ｄ２）前記ウェブストアサーバが前記新たな印刷可能ファイルを生成または前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由で前記プリントサーバへ送信することなく前記印刷ジョブを印刷するために、前記プリントサーバが取り出された前記印刷可能ファイルを使用するステップと、
を有する印刷ジョブ管理方法。
【請求項２】
前記ステップ（ｃ１）は、前記ネットワーク経由でコンテンツソースから一つ以上の前記一連の原稿を収集するステップをさらに有する請求項１に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項３】
前記ステップ（ｃ２）は、前記リモートキャッシュに保存された各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するステップをさらに有する請求項１または請求項２に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項４】
前記各印刷可能ファイルの特有の名称は、前記印刷可能ファイルに含まれる前記一連の原稿を特定する請求項３に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項５】
前記ステップ（ｂ）は、前記印刷可能ファイルが前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含むかどうかを判断するために前記印刷可能ファイルの名称を使用するステップをさらに有する請求項４に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項６】
前記リモートキャッシュに保存された前記各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するためにハッシュ関数を使用するステップをさらに有する請求項３〜５のいずれか一項に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項７】
前記ステップ（ｄ２）は、前記プリントサーバのために取り出された前記印刷可能ファイルを複製するステップをさらに有する請求項１〜６のいずれか一項に記載の印刷ジョブ管理方法。
【請求項８】
コンピュータソフトウェアプログラムを保存する不揮発性メモリと、前記コンピュータソフトウェアプログラムを実行するプロセッサと、を含む少なくとも一つの情報処理装置を有する印刷ジョブ管理システムであって、
前記コンピュータソフトウェアプログラムは、
（ａ）一連の原稿を印刷するためにウェブストアサーバによって印刷ジョブの注文を受け付けるステップと、
（ｂ）前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含む印刷可能ファイルが保存されているかどうかを判断するために、ネットワーク経由でリモートキャッシュを確認するステップと、
（ｃ）適合する前記印刷可能ファイルが存在しない場合は、
（ｃ１）前記一連の原稿を印刷するために、前記ウェブストアサーバによって前記一連の原稿を含む新たな印刷可能ファイルを生成し、前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由でプリントサーバへ送信するステップと、
（ｃ２）前記新たな印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュに保存するステップと、
（ｄ）適合する前記印刷可能ファイルが存在する場合は、
（ｄ１）保存された前記印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュから取り出すステップと、
（ｄ２）前記ウェブストアサーバが前記新たな印刷可能ファイルを生成または前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由で前記プリントサーバへ送信することなく前記印刷ジョブを印刷するために、前記プリントサーバが取り出された前記印刷可能ファイルを使用するステップと、
を有する処理を、少なくとも一つの前記情報処理装置に実行させるように設定されるプログラムコードを含む印刷ジョブ管理システム。
【請求項９】
前記ステップ（ｃ１）は、前記ネットワーク経由でコンテンツソースから一つ以上の前記一連の原稿を集めるステップをさらに有する請求項８に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１０】
前記ステップ（ｃ２）は、前記リモートキャッシュに保存された各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するステップをさらに有する請求項８または請求項９に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１１】
前記各印刷可能ファイルの特有の名称は、前記印刷可能ファイルに含まれる前記一連の原稿を特定する請求項１０に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１２】
前記ステップ（ｂ）は、前記印刷可能ファイルが前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含むかどうかを判断するために前記印刷可能ファイルの名称を使用するステップをさらに有する請求項１１に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１３】
前記リモートキャッシュに保存された前記各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するためにハッシュ関数を使用するステップをさらに有する請求項１０に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１４】
前記ステップ（ｄ２）は、前記プリントサーバのために取り出された前記印刷可能ファイルを複製するステップをさらに有する請求項８〜１３のいずれか一項に記載の印刷ジョブ管理システム。
【請求項１５】
少なくとも一つの情報処理装置に印刷ジョブ管理のための処理を実行させるように設定される、少なくとも一つの情報処理装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
（ａ）一連の原稿を印刷するためにウェブストアサーバによって印刷ジョブの注文を受け付けるステップと、
（ｂ）前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含む印刷可能ファイルが保存されているかどうかを判断するために、ネットワーク経由でリモートキャッシュを確認するステップと、
（ｃ）適合する前記印刷可能ファイルが存在しない場合は、
（ｃ１）前記一連の原稿を印刷するために、前記ウェブストアサーバによって前記一連の原稿を含む新たな印刷可能ファイルを生成し、前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由でプリントサーバへ送信するステップと、
（ｃ２）前記新たな印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュに保存するステップと、
（ｄ）適合する前記印刷可能ファイルが存在する場合は、
（ｄ１）保存された前記印刷可能ファイルを前記リモートキャッシュから取り出すステップと、
（ｄ２）前記ウェブストアサーバが前記新たな印刷可能ファイルを生成または前記新たな印刷可能ファイルを前記ネットワーク経由で前記プリントサーバへ送信することなく前記印刷ジョブを印刷するために、前記プリントサーバが取り出された前記印刷可能ファイルを使用するステップと、
をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項１６】
前記ステップ（ｃ１）は、前記ネットワーク経由でコンテンツソースから一つ以上の前記一連の原稿を集めるステップをさらに有する請求項１５に記載のコンピュータプログラム。
【請求項１７】
前記ステップ（ｃ２）は、前記リモートキャッシュに保存された各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するステップをさらに有する請求項１５または請求項１６に記載のコンピュータプログラム。
【請求項１８】
前記各印刷可能ファイルの特有の名称は、前記印刷可能ファイルに含まれる前記一連の原稿を特定する請求項１７に記載のコンピュータプログラム。
【請求項１９】
前記ステップ（ｂ）は、前記印刷可能ファイルが前記印刷ジョブの注文に適合する前記一連の原稿を含むかどうかを判断するために前記印刷可能ファイルの名称を使用するステップをさらに有する請求項１８に記載のコンピュータプログラム。
【請求項２０】
前記リモートキャッシュに保存された前記各印刷可能ファイルの特有の名称を生成するためにハッシュ関数を使用するステップをさらに有する請求項１７に記載のコンピュータプログラム。
【請求項２１】
前記ステップ（ｄ２）は、前記プリントサーバのために取り出された前記印刷可能ファイルを複製するステップをさらに有する請求項１５〜２０のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項２２】
請求項１５〜２１のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１３−７７２８２（Ｐ２０１３−７７２８２Ａ）
【公開日】平成２５年４月２５日（２０１３．４．２５）
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願２０１２−８７５８２（Ｐ２０１２−８７５８２）
【出願日】平成２４年４月６日（２０１２．４．６）
【出願人】（５０７０３１９１８）コニカ ミノルタ ラボラトリー ユー．エス．エー．，インコーポレイテッド (157)
【公開日】平成２５年４月２５日（２０１３．４．２５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１２−８７５８２（Ｐ２０１２−８７５８２）
【出願日】平成２４年４月６日（２０１２．４．６）
【出願人】（５０７０３１９１８）コニカ ミノルタ ラボラトリー ユー．エス．エー．，インコーポレイテッド (157)
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