説明

ルアー取付接続を改善するための方法及び装置

改良型ルアー取付コネクタのための方法及び装置が開示される。ルアー取付コネクタは、雄型又は雌型ルアー取付部材とロック部材とを含む。ロック部材は、骨格状ハンドル、フィン状ハンドル、キャビティグリップ、及び波状グリップの内の少なくとも1つを含むことができる。ルアー取付コネクタは、円錐状拘束面を有する雄型又は雌型ルアー取付部材、及び平坦形状突出部を有するロック部材も含むことができる。ルアー取付コネクタ部材を組み立てる方法も開示される。本方法は、円錐状拘束面を含む雄型又は雌型ルアー取付部材を準備する段階と、平坦形状突出部を有するロック部材を準備する段階とを含むことができる。本方法は、後部から雄型又は雌型ルアー取付部材上にロック部材を取り付ける段階を含むこともできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、名称「ルアー取付コネクタを改善する方法及び装置」の2004年3月26日に出願された仮出願第60/556,559号に対する恩恵を主張する。
(技術分野)
本発明は、全体的にはルアー取付コネクタ組立体に関する。より詳細には、本発明は、雄型ルアー取付部材上に取り付けられたロック部材を有する改良されたルアー取付コネクタの方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ルアー取付又はルアーロック接続は、医療用途又は外科用途の流体流導管で利用されている。典型的には、雄型部材は、僅かに先細になった本体を有し、雌型部材と流体連通して接続され、該雌型部材は、雄型部材を受け入れるため同じ先細のボアを有する。接続装置又はロック部材は通常、雌ネジ付きのカラーを有する。ロック部材は更に、雄型部材の本体上に取り付けることができる。
【0003】
ロック部材の1つの目的は、雄型部材と雌型部材との間の流体漏出を防止することである。ロック部材の別の目的は、雄型部材と雌型部材との間の接続を維持することである。
【0004】
しかしながら、従来のルアー取付コネクタのサイズは極めて小さい。従って、従来設計のルアー取付コネクタでは、オペレータがルアー取付コネクタ組立体の手動制御部を保持し、更に雄型及び雌型部材の周りでロック部材を手で回すことは困難な可能性がある。
【0005】
加えて、従来のルアー取付コネクタ組立体は、ロック部材を後部から雄型部材上に取り付けることによって組み立てられる場合が多い。雄型部材は、ロック部材が雄型部材上に取り付けられた後に該ロック部材の長手方向の移動を制限する拘束機構を有することができる。幾つかの従来設計においては、ロック部材は、拘束機構と係合するための平坦形状突出部を有する。このような組立体においては、ロック部材は、拘束機構を越えて平坦形状突出部を押し進めることにより雄型部材上に取り付けることができる。
【0006】
しかしながら、平坦形状突出部が後部から拘束機構を越えて滑動すると、雄型部材がロック部材に加圧力を加える。加圧力は、平坦形状突出部の半径方向の高さを減少させる傾向がある。更に、平坦形状突出部は、後でロック部材が意図することなく拘束機構を越えて後方に「ジャンプ」することができないように、加圧力の結果として生じる恒久的可塑変形がある場合でもこれを十分制限する程度の弾性を有する必要がある。このように、従来の設計は、ロック部材と雄型ルアー取付部材が共に結合された後の可塑変形と、ロック部材と雄型ルアー取付部材との意図しない分離を生じる可能性のある加圧力を生じる平坦形状突出部を開示している。
【0007】
【特許文献1】米国仮出願第60/556,559号公報
【発明の開示】
【0008】
本発明は、上述の欠点の1つ又はそれ以上を軽減する。
本発明は、互いに対する個々の部材の回転運動と共に、ルアー取付コネクタ組立体の操作性及び制御性を高める方法及び装置を提供する。更に本発明は、ロック部材と雄型ルアー取付部材とが互いに結合された後に、該ロック部材が雄型ルアー取付部材から偶発的に分離されることになる可能性を低減する方法及び装置を提供することができる。
【0009】
本発明の1つの態様において、ルアー取付コネクタ組立体の操作性及び制御性を高める装置が提供される。本ルアー取付コネクタ組立体は、雄型ルアー取付部材と、キャビティグリップ、骨格状ハンドル、フィン状ハンドル、及び波状グリップの内の少なくとも1つを有するロック部材とを含むことができる。
【0010】
本発明の別の態様において、ロック部材が雄型ルアー取付部材から偶発的に分離される可能性を低減する装置が提供される。本ルアー取付コネクタ組立体は、雄型ルアー取付部材と、雄型ルアー取付部材上に取り付けられるロック部材とを含むことができる。雄型ルアー取付部材は、拘束面を有することができ、ロック部材は、平坦形状突出部を有することができる。
【0011】
本発明の更に別の態様において、ロック部材が雄型ルアー取付部材から偶発的に分離される可能性を低減することのできるルアー取付部材を組み立てる方法が提供される。本方法は、円錐状拘束機構を有する雄型ルアー取付部材を準備する段階と、平坦形状突出部を有するロック部材を準備する段階とを含むことができる。本方法は、ロック部材を雄型ルアー取付部材上に取り付ける段階も含むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の利点は、例証として図示され説明された本発明の好ましい実施形態に関する以下の説明から当業者には一層明らかになるであろう。理解されるように、本発明は、他の異なる実施形態が可能であり、その詳細は種々の点で修正することができる。従って、本図面及び説明は、本質的に例証とみなすべきであり、限定とみなすべきではない。
【0013】
提供される方法及び装置は、互いに対する個々の部材の回転運動を強化すると共に、ルアー取付コネクタ組立体の操作性及び制御性を有利に高めることができる。提供される実施形態においては、ロック部材上に骨格状ハンドル、フィン状ハンドル、波状グリップ、又はキャビティグリップを設けて、ルアー取付コネクタ組立体の手動制御性及び操作性を高めることができる。更に、ロック部材が雄型ルアー取付部材上に取り付けられた時にロック部材が受ける加圧力の大きさを低減することのできる方法及び装置が提供される。提供される実施形態においては、ルアー取付コネクタ組立体の様々な部材は、ロック部材が取付られる雄型ルアー取付部材から偶発的に分離されることになる可能性を低減するような方法で一体化することができる。
【0014】
図1は、ルアー取付コネクタ組立体10の長手方向断面図を示す。ルアー取付コネクタ組立体10は、雄型流体流導管12を雌型流体流導管14に接続するのに用いることができる。雄型ルアー取付部材16を雌型ルアー取付部材18内に挿入すると、雄型流体流導管12を雌型流体流導管14と接続することができる。雄型ルアー取付部材16と雌型ルアー取付部材18間の接続は、ロック部材20によって維持することができる。図示したロック部材20は、雄型ルアー取付部材16上に回転可能に取り付けられてこれを取り囲むことができる。ルアー取付コネクタ組立体10は、より少い構成要素又は追加した構成要素を備えたものを含む他の構成を有することができる。
【0015】
図1に示すように、雄型ルアー取付部材16の遠位端は、僅かに先細の本体22を有することができる。雌型ルアー取付部材18の近位端は、僅かに先細のボア24を有することができる。雄型ルアー取付部材16の僅かに先細の本体22は、雌型ルアー取付部材18の僅かに先細のボア24のテーパ角に対応する角度で先細にすることができる。僅かに先細の本体22の外表面は、僅かに先細のボア24と均一に嵌合することができる。僅かに先細の本体22と先細のボア24との結合した結果、流体流導管からの流体の漏出を防ぐ密封又は密接続になることができる。
【0016】
更に、雄型ルアー取付部材16の近位端は、円筒状導管26を有することができる。円筒状導管26は、雄型流体流導管12の長手方向軸線に直交する均一な断面を有する管状面を有することができる。1つの態様において、円筒状導管26は、約2mmの内径を有することができる。
【0017】
図2は、雄型ルアー取付部材16の長手方向の拡大図である。雄型ルアー取付部材16は、雄型流体流導管12、回転マウント28、拘束面36、遠位管状面42、及び近位円筒状本体44を含むことができる。雄型ルアー取付部材16は、より少い構成要素又は追加した構成要素を備えたものを含む他の構成を有することができる。1つの態様において、雄型ルアー取付部材16は、約26mmの長手方向長さを有することができる。
【0018】
図2に示すように、回転マウント28の長手方向断面は、雄型ルアー取付部材16のほぼ管状の外面に凹部又は窪みを有することができる。回転マウント28は、遠位管状面30、近位管状面32、及び回転面34を含むことができる。
【0019】
遠位管状面30は、雄型流体流導管12の長手方向軸線とほぼ直交する滑らかな面とすることができる。近位管状面32は、雄型流体流導管12の長手方向軸線とほぼ直交する滑らかな面とすることができる。更に、遠位管状面30及び近位管状面32は両方ともリング形状とすることができる。
【0020】
回転面34は、円筒形状とすることができ、滑らかな外面を有することができる。回転面34は、遠位管状面30及び近位管状面32の両方と連通することができる。回転面34の外面は、雄型流体流導管12の長手方向軸線とほぼ平行とすることができる。1つの態様において、回転面34の長手方向長さは約1.6mm、回転面34の直径は約4.8mmとすることができる。
【0021】
回転面34と遠位管状面30との間の交角は約90°とすることができる。更に、回転面34と近位管状面32との間の交角は約90°とすることができる。図2に示すように、遠位管状面30、近位管状面32、及び回転面34は、雄型ルアー取付部材16の外面にほぼU字形の凹部又は窪みを形成することができる。
【0022】
更に、雄型ルアー取付部材16は、拘束面36を有することができる。拘束面36は、先細の表面38を有し、近位管状面32を含むことができる。先細の表面38は、近位管状面32からワッシャ末端点40まで近位方向に延びることができる。先細の表面38は、全体的に滑らかな円錐形状とすることができる。拘束面36は、近位管状面32からワッシャ末端点40まで減少する、雄型流体流導管12の長手方向軸線と直交する断面を有することができる。1つの態様において、拘束面36は、近位管状面32で約5.3mmの直径を有することができ、先細の表面38は、約3mmの長手方向長さを有することができる。
【0023】
雄型ルアー取付部材16はまた、遠位管状面42を有することができる。遠位管状面42は、全体的に滑らかとすることができ、円筒形状とすることができる。遠位管状面42の外面は、雄型流体流導管12の長手方向軸線とほぼ平行とすることができる。遠位管状面42は、ほぼ90°の角度で遠位管状面30と係合することができる。1つの態様において、管状面42は、直径が約6.3mmで長手方向長さが約2mmとすることができる。
【0024】
更に、雄型ルアー取付部材16は、ワッシャ末端点40から雄型部材末端点46まで延びる円筒状本体44を有することができる。円筒状本体44は、管状形状とすることができる。円筒状本体44の外面は、全体的に滑らかで雄型流体流導管12の長手方向軸線とほぼ平行とすることができる。円筒状本体44の外面の断面積はほぼ一定とすることができる。
【0025】
図3は、ロック部材20の長手方向断面図である。ロック部材20は、平坦形状突出部50、遠位円筒状面58、近位円筒状面60、内ネジ66、右ハンドル68、及び左ハンドル70を含むことができる。ロック部材20は、より少い構成要素又は追加した構成要素を備えたものを含む他の構成を有することができる。1つの態様において、ロック部材20は、約34mmの長手方向長さを有することができる。
【0026】
図3に示すように、平坦形状突出部50の長手方向断面は、ロック部材20の管状内面からの外向き突起とすることができる。平坦形状突出部50は、遠位突出面52、近位突出面54、及び回転突出面56を含むことができる。
【0027】
遠位突出面52は、ロック部材20の長手方向軸線とほぼ直交する滑らかな面とすることができる。近位突出面54は、ロック部材20の長手方向軸線とほぼ直交する滑らかな面とすることができる。遠位突出面52及び近位突出面54は共に管状形状とすることができる。
【0028】
回転突出面56は、ほぼ円筒形状とすることができる。回転突出面56の内面は、全体的に滑らかでロック部材20の長手方向軸線とほぼ平行とすることができる。回転突出面56は、遠位突出面52及び近位突出面54の両方と連通することができる。1つの態様において、回転突出面56は、約1.4mmの長手方向長さを有し、約5.1mmの内径を有することができる。
【0029】
回転突出面56と遠位突出面52との間の交角は、約90°とすることができる。更に、回転突出面56と近位突出面54との間の交角は、約90°とすることができる。図3に示すように、遠位突出面52、回転面56、及び近位突出面54は、ロック部材20の内面からのほぼU字形又は平坦形状の隆起部を形成することができる。
【0030】
ロック部材は、2つの円筒状内面、遠位円筒状面58、及び近位円筒状面60を含むことができる。遠位円筒状面58は、全体的に滑らかで管状形状である。遠位円筒状面58と遠位突出面52との間の交角はほぼ90°とすることができる。1つの態様において、遠位円筒状面58は、約2mmの長手方向長さを有し、約7mmの内径を有することができる。
【0031】
近位円筒状面60は、全体的に滑らかで僅かに円錐状の形状とすることができる。近位円筒状面60は、突出縁部62からロック部材末端点64まで延びることができる。近位円筒状面60は、突出縁部62において近位突出面54と交差することができる。近位円筒状面60と近位突出面54との間の交角は、約90°とすることができる。1つの態様において、近位円筒状面60は、突出縁部62において約5.7mmの内径を有することができ、ロック部材末端点64において約6.6mmの内径を有することができる。
【0032】
図3に更に示すように、ロック部材20は内ネジ66を含むことができる。内ネジ66は、ロック部材20と雌型ルアー取付部材18(図示せず)との間にロック係合を形成することができる。
【0033】
更に、ロック部材20は、右ハンドル68及び左ハンドル70を有することができる。図3は、右及び左ハンドル68、70の長手方向断面を示している。右及び左ハンドル68、70両方の長手方向断面は、魚の背びれと同様の形状を有することができる。
【0034】
ロック部材20は、遠位端面72、近位端面74、及び中間点76を有することができる。1つの態様において、遠位端面72から中間点76までの距離は、約14mmとすることができる。
【0035】
中間点76から近位端面74まで、右及び左ハンドル68、70は、ロック部材20の外面から半径方向に突出することができる。右ハンドル68の長手方向断面の外面78及び左ハンドル70の長手方向断面の外面80は、各々滑らかで湾曲とすることができる。1つの態様において、中間点76から近位端面74までの距離は、約20mmとすることができる。
【0036】
右及び左ハンドル68、70のロック部材20から外向きの延長部の大きさは、右及び左頂点82、84までそれぞれ延びることができる。右及び左ハンドル68、70両方の近位端面74における長手方向断面の外表面78、80は、ロック部材20の長手方向軸線に対して垂直とすることができる。右及び左頂点82、84から近位端面74まで、右及び左ハンドル68、70の長手方向断面の外表面78、80は、各々90°の円弧に沿って湾曲することができる。1つの態様において、右頂点82から左頂点84までの距離は、約19mmとすることができる。
【0037】
図4は、ロック部材20が後部から雄型ルアー取付部材16上に取り付けられる前のロック部材20及び雄型ルアー取付部材16の一実施形態を示している。ロック部材20は、右骨格状ハンドル86、左骨格状ハンドル88、波状グリップ98、キャビティグリップ104、及び内部キャビティ106を含むことができる。雄型ルアー取付部材16は、雄型流体流導管12、僅かに先細の本体22、回転面34、先細の表面38、遠位管状面42、及び円筒状本体44を含むことができる。雄型ルアー取付部材16及びロック部材20は、より少い構成要素又は追加した構成要素を備えたものを含む他の構成を有することができる。
【0038】
ロック部材20は、2つの骨格状ハンドルすなわち右骨格状ハンドル86及び左骨格状ハンドル88を有することができる。右骨格状ハンドル86及び左骨格状ハンドル88は各々、魚の背びれと同様の形状を有することができる。更に、右骨格状ハンドル86及び左骨格状ハンドル88は各々、空隙又は中空開口90、92を有することができる。右空隙90及び左空隙92の両方は、洋梨の半部分と同様の形状を有することができる。
【0039】
右骨格状ハンドル86及び左骨格状ハンドル88は各々、操作及び回転操作中に各ハンドルをそれぞれ支持する支持部分を有することができる。右支持部分94及び左支持部分96は、それぞれ波状グリップ98の近位端から右空隙90及び左空隙92の遠位端まで延びることができる。操作時、右骨格状ハンドル86及び左骨格状ハンドル88は各々、オペレータによるロック部材20の操作及び制御維持並びに回転を助けることができる。
【0040】
1つの態様において、ロック部材20は、波状グリップ98を有することができる。波状グリップ98は、一連の波頭部100を含むことができる。波頭部100間には、波底部102を備えることができる。各波頭部100及び波底部1028は、波状グリップ98の長手方向のほぼ全長にわたって延びることができる。操作時、波状グリップ98は、オペレータによるロック部材20の操作及び制御維持並びに回転を助けることができる。
【0041】
ロック部材20は、外部キャビティグリップ104を有することができる。外部キャビティグリップ104は、ロック部材20の外表面における窪みとすることができる。外部キャビティグリップ104は、人の親指の指紋と同様の形状を有することができる。操作時、外部キャビティグリップ104は、オペレータによるロック部材20の操作及び制御維持並びに回転を助けることができる。
【0042】
ロック部材20は、雄型ルアー取付部材16を取り囲むためのほぼ円筒状の内部キャビティ106を有することができる。内部キャビティ106は、ロック部材20の全長にわたって延びることができる。
【0043】
図4に示すように、雄型ルアー取付部材16の遠位端は、僅かに先細の本体22を有することができる。僅かに先細の本体22は、管状で円錐状の外表面を有することができる。雄型流体流導管12は、雄型ルアー取付部材16の全長にわたって延びることができる。
【0044】
雄型ルアー取付部材16は、遠位管状面42を有することができる。遠位管状面42は、滑らかな円筒状外面を有することができる。雄型ルアー取付部材16は、同様に滑らかな円筒状外面の回転面34を有することができる。遠位管状面42の外径は、図示のように回転面34の外径よりも大きくすることができる。
【0045】
更に、雄型ルアー取付部材16は、先細表面38を有することができ、該先細表面は滑らかな円錐状の外面を有することができる。雄型ルアー取付部材16はまた、一方の端部に位置する円筒状本体44を有することができる。円筒状本体44は、管状の外面と、雄型流体流導管12の長手方向軸線と直交する均一な断面とを有することができる。
【0046】
図4は、雄型ルアー取付部材16をロック部材20の内部キャビティ106内に滑入させることにより、ロック部材20を雄型ルアー取付部材16上に後部から取り付けることができることを示している。雄型ルアー取付部材16がロック部材20を越えて摺動すると、最終的にはロック部材20の平坦形状突出部50(図示せず)は、雄型ルアー取付部材16の先細の表面38と接触することができる。雄型ルアー取付部材16の遠位端に向って長手方向に力を加えることにより、ロック部材20の平坦形状突出部50は、拘束面36の先細の表面38(図示せず)を越えて滑動することができる。先細の表面38を越えて滑動した後、平坦形状突出部50は、回転マウント28(図示せず)のU字形凹部内にスナップ嵌合することができる。
【0047】
右骨格状ハンドル86及び左骨格状ハンドル88を用いて、ロック部材20を雄型ルアー取付部材16に対して時計方向又は反時計方向に回転させることができる。更に、波状グリップ98又は外部キャビティグリップ104を用いてもロック部材20を雄型ルアー取付部材16に対して時計方向又は反時計方向に回転させることができる。
【0048】
図5は、ロック部材20の異なる斜視図を示している。ロック部材20は、右骨格状ハンドル86、左骨格状ハンドル88、波頭部100、波底部102、及び内部円筒状キャビティ106を含むことができる。ロック部材20は、より少い構成要素又は追加した構成要素を備えたものを含む他の構成を有することができる。
【0049】
右骨格状ハンドル86は、右上面108及び右下面110を有することができる。左骨格状ハンドル88は、左上面112及び左下面114を有することができる。左右の上面及び下面108、110、112、114の各々は、全体的に滑らかとすることができる。
【0050】
更に、右骨格状ハンドル86は、右最頂面116を有することができ、また左骨格状ハンドル88は、左最頂面118を有することができる。右最頂面116及び左最頂面118は共に全体的に滑らかとすることができる。右上面108、右最頂面116、及び右下面110の並置は、右骨格状ハンドル86のほぼU字形の外面を形成することができる。左上面112、左最頂面118、及び左下面114の並置は、左骨格状ハンドル88のほぼU字形状の外面を形成することができる。
【0051】
ロック部材20は、一連の波頭部100及び波底部102を有することができる。各波底部102は、湾曲させることができ、部分的楕円形状を有することができる。各波頭部100は湾曲させることができる。1つの態様において、10個の波頭部100と10個の波底部102が存在することができる。更に、ロック部材20は、その全長にわたって延びる内部キャビティ106を有することができる。
【0052】
図6は、ロック部材20が雄型ルアー取付部材16上に取り付けられた後の本発明の1つの態様を示している。雄型ルアー取付部材16及びロック部材20は、より少い構成要素又は追加した構成要素を備えたものを含む他の構成を有することができる。
【0053】
図7は、ロック部材120の1つの代替の実施形態を示している。ロック部材120は、波状グリップ98を含むことができるが、フィン状ハンドル(図示せず)、骨格状ハンドル86、88(図示せず)、又はキャビティグリップ104(図示せず)は含まない。ロック部材120は、より少い構成要素又は追加した構成要素を備えたものを含む他の構成を有することができる。
【0054】
図8は、ロック部材220別の代替の実施形態を示している。ロック部材220は、波状グリップ98を含むことができるが、フィン状ハンドル(図示せず)、骨格状ハンドル86、88(図示せず)、又は波状グリップ98(図示せず)は含まない。ロック部材220は、より少い構成要素又は追加した構成要素を備えたものを含む他の構成を有することができる。
【0055】
図9は、ロック部材320の別の代替の実施形態を示している。ロック部材320は、1対の骨格状ハンドル86、88を含むことができるが、中実のフィン状ハンドル(図示せず)、波状グリップ98(図示せず)、又はキャビティグリップ104(図示せず)は含まない。ロック部材320は、より少い構成要素又は追加した構成要素を備えたものを含む他の構成を有することができる。
【0056】
図10は、ロック部材420の別の代替の実施形態を示している。ロック部材420は、1対の中実のフィン状ハンドル122、124を含むことができるが、骨格状ハンドル86、88(図示せず)、波状グリップ98(図示せず)、又はキャビティグリップ104(図示せず)は含まない。右及び左フィン状ハンドル122、124は、空きスペースのない中実の内部本体を有することができる。ロック部材420は、より少い構成要素又は追加した構成要素を備えたものを含む他の構成を有することができる。
【0057】
操作時、ロック部材20を雄型ルアー取付部材16上に取り付けて、雄及び雌型ルアー取付部材16、18を互いにロックした後、ルアー取付具組立体10が雄雌型ルアー取付部材16及び雌型ルアー取付部材18を分離させようとする長手方向応力を受けたときに、ロック部材20の遠位突出面52は、雄型ルアー取付部材16の遠位管状面30と係合することができる。遠位突出面52との遠位管状面30の結合は、雄型ルアー取付部材16と雌型ルアー取付部材18とを流体連通した状態で維持する積極的な停止部を実現することができる。
【0058】
更に、拘束面36は、ロック部材20が雄型ルアー取付部材16上にスナップ嵌合した後に雄型ルアー取付部材16の長手方向軸線に沿って実質的に移動するのを防止することができる。ロック部材20と雄型ルアー取付部材16との偶発的な分離に導く傾向のあるあらゆる長手方向の力によって、平坦形状突出部50の近位突出面54を拘束面36の近位管状面32と係合させることができる。近位突出面54との近位管状面32の結合は、回転マウント28にスナップ嵌合した平坦形状突出部50を保持し、ロック部材20の雄型ルアー取付部材16からの偶発的な分離を防ぐ停止部を実現することができる。
【0059】
ロック部材20が雄型ルアー取付部材16上に取り付けられた後、ロック部材20を時計方向に回転させることによりロック部材20を雌型ルアー取付部材18上に締結することができ、反時計方向に回転させることにより、ロック部材20と雌型ルアー取付部材18との間の接続を緩めることができる。1つの態様において、ロック部材20と雄型ルアー取付部材16との可能な接触面間には締まり嵌めではなく隙間嵌めだけが存在するものとすることができる。
【0060】
本発明はまた、ルアー取付部材の組立法を開示する。本方法は、ロック部材20と雄型ルアー取付部材16とが互いに結合された後は、ロック部材20が雄型ルアー取付部材16から偶発的に分離するのを防止することができる。本方法は、雄型ルアー取付部材16とロック部材20とを準備する段階を含むことができる。雄型ルアー取付部材16は、拘束面36を含むことができる。拘束面36は、雄型流体流導管12の長手方向軸線とほぼ直交するリムを有することができ、更に先細の表面38を有することができる。
【0061】
ロック部材20は、平坦形状突出部50と本体部とを有することができ、該本体部は、円錐状の拘束面36の少なくとも一部を越え、僅かに先細の本体22とは反対側にある雄型ルアー取付部材16の近位端に向って軸方向に延びる。ロック部材20は、雄型ルアー取付部材16の後部から雄型ルアー取付部材16上に取り付けることができる。ロック部材20はまた、雄型ルアー取付部材16上に回転可能に取り付けることもできる。
【0062】
ロック部材20の平坦形状突出部50は、ロック部材20の長手方向軸線とほぼ直交する近位突出面54を有することができる。近位突出面54は、雄型ルアー取付部材16の回転マウント28の近位管状面32と均一に係合することができる。操作時、ロック部材20と雄型ルアー取付部材16とを分離させる傾向にある張力が加えられた時に、ロック部材20及び雄型ルアー取付部材16の対応する管状面54、32が係合し、従って、ルアー取付具組立体部材の偶発的な分離が阻止される。本方法はまた、平坦形状突出部50が拘束面36を越えて滑動して回転マウント28にスナップ嵌合したときの平坦形状突出部50が受ける加圧力を低減し、その結果ロック部材20が雄型ルアー取付部材16に結合するようになる。更に、本方法は、より少数の又は追加的な動作を含むことができ、これらの動作は、当業者には装置の様々な態様に関する上記の説明から明らかであろう。
【0063】
更に本方法は、ルアー取付コネクタ組立体10の部材の操作性及び制御性を高めることができる。本方法は、雄型ルアー取付部材16とロック部材20とを準備する段階を含むことができる。本方法はまた、ロック部材20を雄型ルアー取付部材16上に回転可能に取り付ける段階を含む。
【0064】
本方法は、骨格状ハンドル86、88、波状グリップ98、キャビティグリップ104、及びフィン状ハンドル122、124の内の少なくとも1つを含むロック部材20を準備する段階を含むことができる。フィン状ハンドル122、124は、ほぼ魚の背びれの形状を有することができる。キャビティグリップ104は、ほぼ人の親指の指紋の形状を有することができる。骨格状ハンドル86、88、波状グリップ98、キャビティグリップ104、及びフィン状ハンドル122、124は全て、ルアー取付コネクタ組立体の部材の操作性及び制御性を高める。更に、本方法は、より少数の又は追加的な動作を含むことができ、これらの動作は、装置の様々な態様に関する上記の説明から当業者には明らかであろう。
【0065】
本発明の好ましい実施形態を説明してきたが、本発明は、これらに限定されず、本発明から逸脱することなく変更を行い得る点を理解すべきである。本発明の範囲は、添付の請求項によって定義され、文言上又は等価物により請求項の意味する範囲内にある全ての装置は、本発明の範囲内に包含されるものとする。
【0066】
従って、上記の詳細な説明は、限定ではなく例証と見なされるべきであり、全ての均等物を含む添付の請求項は本発明の精神及び範囲を定めるものとされることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の装置の一実施形態の長手方向断面図である。
【図2】本発明の雄型ルアー取付部材の一実施形態の長手方向断面図である。
【図3】本発明のロック部材の一実施形態の長手方向断面図である。
【図4】組立てを行う前の本発明のロック部材及び雄型ルアー取付部材の一実施形態の斜視図である。
【図5】本発明のロック部材の一実施形態の斜視図である。
【図6】ロック部材が雄型ルアー取付部材上に取付られた後の本発明の一実施形態の斜視図である。
【図7】ロック部材の別の実施形態である。
【図8】ロック部材の別の実施形態である。
【図9】ロック部材の別の実施形態である。
【図10】ロック部材の別の実施形態である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄型ルアー取付部材と雌型ルアー取付部材とを相互接続するように動作可能なルアー取付コネクタ組立体であって、
前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方と、
前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方に取り付けられるロック部材と、
を備え、
前記ロック部材が、人の親指の指紋の形状に近い窪みを有するキャビティグリップを含むことを特徴とするルアー取付コネクタ組立体。
【請求項2】
前記ロック部材がフィン状ハンドルを含む請求項1に記載のルアー取付コネクタ組立体。
【請求項3】
前記ロック部材が波状グリップを含む請求項1に記載のルアー取付コネクタ組立体。
【請求項4】
前記ロック部材が骨格状ハンドルを含む請求項1に記載のルアー取付コネクタ組立体。
【請求項5】
雄型ルアー取付部材と雌型ルアー取付部材とを相互接続するように動作可能なルアー取付コネクタ組立体であって、
前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方と、
前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方に取り付けられるロック部材と、
を備え、
前記ロック部材が、骨格状ハンドル、波状グリップ、及びフィン状ハンドルの内の少なくとも1つを含み、前記フィン状ハンドルが、前記ロック部材の長手方向長さの大部分にわたって延びることを特徴とするルアー取付コネクタ組立体。
【請求項6】
前記ロック部材が、人の親指の指紋の形状に近い窪みを有するキャビティグリップを含むことを特徴とする請求項5に記載のルアー取付コネクタ組立体。
【請求項7】
前記フィン状ハンドルが、前記ロック部材のほぼ一方の長手方向端部から外向きに半径方向に延びることを特徴とする請求項5に記載のルアー取付コネクタ組立体。
【請求項8】
前記波状グリップが10個の波を含むことを特徴とする請求項5に記載のルアー取付コネクタ組立体。
【請求項9】
前記ロック部材が、骨格状ハンドルと波状グリップの両方を含むことを特徴とする請求項5に記載のルアー取付コネクタ組立体。
【請求項10】
前記ロック部材が、フィン状ハンドルと波状グリップの両方を含むことを特徴とする請求項5に記載のルアー取付コネクタ組立体。
【請求項11】
雄型ルアー取付部材と雌型ルアー取付部材とを相互接続するように動作可能なルアー取付コネクタ組立体であって、前記ルアー取付コネクタ組立体が、
前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方であって、該雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方の長手方向軸線とほぼ直交するリムを有する円錐状拘束面を含む雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方と、
中空の中央ルーメン、内向きに突出する管状の平坦形状突出部、及び本体を含むロック部材と、
を備え、
前記ロック部材が前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方に取り付けられた時に、前記本体が、円錐状拘束面の少なくとも一部を越えて前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方の近位端に向って軸方向に延びることを特徴とするルアー取付コネクタ組立体。
【請求項12】
前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方が、流体流導管の長手方向軸線とほぼ直交する管状面を含み、該管状面が、前記平坦形状突出部の対応する管状面と均一に係合することを特徴とする請求項11に記載のルアー取付コネクタ組立体。
【請求項13】
前記リムが、前記平坦形状突出部の対応する管状面と均一に係合することを特徴とする請求項11に記載のルアー取付コネクタ組立体。
【請求項14】
ロック部材及び雄型又は雌型ルアー取付部材を備えるルアー取付コネクタ組立体を組み立てる方法であって、
前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方の長手方向軸線とほぼ直交するリムを有する円錐状拘束面を備えた前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方を準備する段階と、
中空の中央ルーメンと、内向きに突出する管状の平坦形状突出部と、本体とを備えるロック部材を準備する段階と、
を含み、
前記ロック部材が前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方に取り付けられた時に、前記本体が円錐状拘束面の少なくとも一部を越えて前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方の近位端に向って軸方向に延びており、
前記方法が更に、
前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方の後部から前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方に前記ロック部材を取り付けて、前記ルアー取付コネクタ組立体を組み立てる段階と、
を含む方法。
【請求項15】
前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方が、流体流導管の長手方向軸線とほぼ直交する管状面を更に含み、前記管状面が、前記平坦形状突出部の対応する管状面と均一に係合することを特徴とする請求項14に記載のルアー取付コネクタ組立体を組み立てる方法。
【請求項16】
前記リムが、前記平坦形状突出部の対応する管状面と均一に係合することを特徴とする請求項14に記載のルアー取付コネクタ組立体を組み立てる方法。
【請求項17】
前記ロック部材がフィン状ハンドルを含むことを特徴とする請求項14に記載のルアー取付コネクタ組立体を組み立てる方法。
【請求項18】
前記ロック部材が波状グリップを含むことを特徴とする請求項14に記載のルアー取付コネクタ組立体を組み立てる方法。
【請求項19】
前記ロック部材が骨格状ハンドルを含むことを特徴とする請求項14に記載のルアー取付コネクタ組立体を組み立てる方法。
【請求項20】
前記ロック部材が前記雄型又は雌型ルアー取付部材の内の一方に回転可能に取り付けられることを特徴とする請求項14に記載のルアー取付コネクタ組立体を組み立てる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−530171(P2007−530171A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−505223(P2007−505223)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【国際出願番号】PCT/US2005/010037
【国際公開番号】WO2005/097253
【国際公開日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(502274071)クック インコーポレイテッド (50)
【出願人】(506324909)サビン コーポレイション (5)
【Fターム(参考)】