説明

レコメンドコンテンツ出力装置及びレコメンドコンテンツ出力方法

【課題】ユーザの所持金に応じた有益なレコメンドコンテンツを出力する。
【解決手段】レコメンドコンテンツ出力装置1は、ユーザID、コンテンツID、コンテンツ価格及びコンテンツ評価値を関連付けて格納するレコメンドコンテンツ格納部101と、ユーザID及び所持金情報を関連付けて格納する所持金情報格納部102と、ユーザIDを取得する取得部104と、ユーザIDに関連付けられたコンテンツIDを抽出する抽出部105と、抽出されたコンテンツIDに対して、当該コンテンツIDに関連付けられたコンテンツ価格及びコンテンツ評価値、及び取得されたユーザIDに関連付けられた所持金情報に基づいて、購入度値を算出する算出部106と、算出された購入度値に基づいて、出力するレコメンドコンテンツを決定する決定部107と、決定されたレコメンドコンテンツを出力する出力部108と、備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レコメンドコンテンツ出力装置及びレコメンドコンテンツ出力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、インターネット上の通販サイト等において、ユーザが興味を持ちそうなコンテンツをレコメンド(推薦)するレコメンド機能が用いられている。一般的に、レコメンド機能は、ユーザごとに各コンテンツに対してレコメンド用の評価値(以降「コンテンツ評価値」と呼ぶ)を算出し、算出したコンテンツ評価値に基づいて、レコメンドするコンテンツ(以降「レコメンドコンテンツ」と呼ぶ)を選択し、表示する。
【0003】
例えば、レコメンド機能は、ウェブサイト等に表示させるレコメンドコンテンツを決定する際に、コンテンツ評価値が高いレコメンドコンテンツを、ユーザの嗜好に適していて購入される可能性が比較的高いコンテンツと推定し、コンテンツ評価値が上位のレコメンドコンテンツから順番に選択する。この時、一般的なレコメンド機能は、ユーザの所持金情報を利用しないため、表示されたレコメンドコンテンツの価格がユーザの所持金以上であった場合、所持金不足による販売機会の損失が発生すると共に、限られたレコメンドコンテンツ表示領域を効率的に利用できないという問題が発生する。
【0004】
そこで、特許文献1では、ユーザ自らが購入時の条件として所持金情報に相当する予算を設定し、その予算付近の商品を検索、表示することで、所持金不足による販売機会の損失を回避する手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−159251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の従来手法では、価格情報がフィルタリング条件として独立的に与えられるため、条件に合わないレコメンドコンテンツが全て排除されてしまうおそれがあり、また、条件に合っていてもユーザの所持金に応じた評価値がないため、ユーザに有益なレコメンドコンテンツが表示されないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、ユーザの所持金に応じた有益なレコメンドコンテンツを出力することができるレコメンドコンテンツ出力装置及びレコメンドコンテンツ出力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面に係るレコメンドコンテンツ出力装置は、ユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザに対してレコメンドするコンテンツであるレコメンドコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該レコメンドコンテンツの価格であるコンテンツ価格と、当該レコメンドコンテンツが当該ユーザの嗜好にどの程度適しているかの度合いを表す評価値であるコンテンツ評価値とを関連付けて格納するコンテンツ格納手段と、ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報により識別されるユーザの現在の所持金を示す所持金情報とを関連付けて格納する所持金情報格納手段と、ユーザ識別情報を取得する取得手段と、コンテンツ格納手段から、取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けられたコンテンツ識別情報を抽出する抽出手段と、抽出手段によって抽出されたコンテンツ識別情報に対して、コンテンツ格納手段から抽出された、当該コンテンツ識別情報に関連付けられたコンテンツ価格及びコンテンツ評価値と、所持金情報格納手段から抽出された、取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けられた所持金情報とに基づいて、当該ユーザ識別情報により識別されるユーザが当該コンテンツ識別情報により識別されるレコメンドコンテンツを購入する度合いを示す購入度値を算出する算出手段と、算出手段によって算出されたコンテンツ識別情報に対する購入度値に基づいて、出力するレコメンドコンテンツを決定する決定手段と、決定手段によって決定されたレコメンドコンテンツを出力する出力手段と、を備える。
【0009】
このように、レコメンドコンテンツに対して、コンテンツ価格とコンテンツ評価値とユーザの所持金情報とに基づいて購入度値が算出され、算出された購入度値に基づいてレコメンドコンテンツが出力される。これにより、所持金による単純なフィルタリング手法とは異なり、ユーザの所持金が、出力するレコメンドコンテンツを決定する上での要素の一つとなるため、ユーザの所持金に応じた有益なレコメンドコンテンツを出力することができる。また、それにより、レコメンドコンテンツに対してユーザの所持金不足による販売機会の損失を回避すると共に、レコメンドコンテンツ表示領域を効率的に利用することができる。
【0010】
また、ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報により識別されるユーザが過去に購入したコンテンツの価格である過去コンテンツ価格とを関連付けて格納する購入履歴格納手段を更に備え、算出手段は、更に、購入履歴格納手段から抽出された、当該ユーザ識別情報に関連付けられた過去コンテンツ価格に基づいて、購入度値を算出してもよい。かかる場合、更にユーザの過去コンテンツ価格に基づいて購入度値が算出されるため、ユーザの日常の購買行動に近い価格のレコメンドコンテンツを出力することができ、ユーザに対してより有益なレコメンドコンテンツを出力することができる。
【0011】
ところで、レコメンドコンテンツ出力装置に係る発明は、方法の発明として捉えることができ、同様の作用・効果を奏する。方法の発明は、以下のように記述することができる。
【0012】
本発明の一側面に係るレコメンドコンテンツ出力方法は、ユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザに対してレコメンドするコンテンツであるレコメンドコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該レコメンドコンテンツの価格であるコンテンツ価格と、当該レコメンドコンテンツが当該ユーザの嗜好にどの程度適しているかの度合いを表す評価値であるコンテンツ評価値とを関連付けて格納するコンテンツ格納手段と、ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報により識別されるユーザの現在の所持金を示す所持金情報とを関連付けて格納する所持金情報格納手段と、を備えるレコメンドコンテンツ出力装置により実行されるレコメンドコンテンツ出力方法であって、ユーザ識別情報を取得する取得ステップと、コンテンツ格納手段から、取得ステップにおいて取得されたユーザ識別情報に関連付けられたコンテンツ識別情報を抽出する抽出ステップと、抽出ステップにおいて抽出されたコンテンツ識別情報に対して、コンテンツ格納手段から抽出された、当該コンテンツ識別情報に関連付けられたコンテンツ価格及びコンテンツ評価値と、所持金情報格納手段から抽出された、取得ステップにおいて取得されたユーザ識別情報に関連付けられた所持金情報とに基づいて、当該ユーザ識別情報により識別されるユーザが当該コンテンツ識別情報により識別されるレコメンドコンテンツを購入する度合いを示す購入度値を算出する算出ステップと、算出ステップにおいて算出されたコンテンツ識別情報に対する購入度値に基づいて、出力するレコメンドコンテンツを決定する決定ステップと、決定ステップにおいて決定されたレコメンドコンテンツを出力する出力ステップと、を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザの所持金に応じた有益なレコメンドコンテンツを出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係るレコメンドコンテンツ出力装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るレコメンドコンテンツ出力装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るレコメンドコンテンツ格納部のテーブルデータの一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る所持金情報格納部のテーブルデータの一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る過去コンテンツ価格格納部のテーブルデータの一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るレコメンドコンテンツ出力装置におけるレコメンドコンテンツ出力方法の処理動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係るレコメンドコンテンツ出力装置1の構成を示す図である。図1に示すレコメンドコンテンツ出力装置1は、レコメンドコンテンツ格納部101(コンテンツ格納手段)、所持金情報格納部102(所持金情報格納手段)、過去コンテンツ価格格納部103(購入履歴格納手段)、取得部104(取得手段)、抽出部105(抽出手段)、算出部106(算出手段)、決定部107(決定手段)、及び出力部108(出力手段)を含んで構成される。
【0017】
なお、レコメンドコンテンツ出力装置1は、レコメンド機能(不図示)を搭載していることを前提とする。レコメンド機能は、レコメンドコンテンツを算出する際にユーザごとにそのレコメンドコンテンツに対する評価値を用いるような既存技術であれば、どのような技術を用いて実現してもよい。
【0018】
図2は、レコメンドコンテンツ出力装置1のハードウェア構成の一例を示す。レコメンドコンテンツ出力装置1は、PC(Personal Computer)やサーバ等のコンピュータで構成され、ハードウェア構成として、CPU50と、RAM51と、ROM52と、キーボードやテンキーなどから成る入力手段53と、外部との通信を行う通信手段54と、補助記憶装置55と、ディスプレイなどから成る出力手段56と、を備える。前述したレコメンドコンテンツ出力装置1の各機能ブロックの機能は、RAM51などにプログラムやデータなどを読み込ませ、CPU50の制御の下でプログラムを実行することで実現される。
【0019】
以下、図1に示すレコメンドコンテンツ出力装置1の各機能ブロックについて説明する。レコメンドコンテンツ格納部101は、ユーザを識別するユーザID(ユーザ識別情報)と、当該ユーザに対してレコメンドするコンテンツであるレコメンドコンテンツを識別するコンテンツID(コンテンツ識別情報)と、当該レコメンドコンテンツの価格であるコンテンツ価格と、当該レコメンドコンテンツが当該ユーザの嗜好にどの程度適しているかの度合いを表す評価値であるコンテンツ評価値とを関連付けて格納する。ここで、コンテンツ評価値は、レコメンドコンテンツ出力装置1に搭載された上述のレコメンド機能によって算出された評価値である。コンテンツ評価値は、例えば、整数値であり、値が大きいほどレコメンド度合いが大きいことを示す。
【0020】
図3は、レコメンドコンテンツ格納部101に格納されたテーブルデータの一例を示す図である。図3に示すテーブルデータ例では、ユーザIDが「A」のユーザに対して、コンテンツIDが「A1」、「A2」、「A3」及び「A4」から成る4つのレコメンドコンテンツが存在している。なお、図3に示すテーブルデータ例の通り、レコメンドコンテンツ格納部101は、後述の算出部106によって算出された購入度値を更に関連付けて格納してもよい。
【0021】
所持金情報格納部102は、ユーザIDと、当該ユーザIDにより識別されるユーザの現在の所持金を示す所持金情報とを関連付けて格納する。図4は、所持金情報格納部102に格納されたテーブルデータの一例を示す図である。図4に示すテーブルデータ例では、ユーザIDが「A」のユーザの所持金は「2000」円であり、ユーザIDが「B」のユーザの所持金は「500」円である。
【0022】
過去コンテンツ価格格納部103は、ユーザIDと、当該ユーザIDにより識別されるユーザが過去に購入したコンテンツの価格である過去コンテンツ価格とを関連付けて格納する。図5は、過去コンテンツ価格格納部103に格納されたテーブルデータの一例を示す図である。図5に示すテーブルデータ例では、ユーザIDが「A」のユーザは、過去コンテンツIDが「AP1」、「AP2」、「AP3」及び「AP4」から成る4つのコンテンツを過去に購入しており、各コンテンツの価格はそれぞれ「1000」円、「500」円、「500」円及び「2000」円である。
【0023】
取得部104は、ユーザIDを取得する。取得部104は、例えば、ユーザによって入力されたユーザIDを入力手段53を介して取得してもよいし、レコメンドコンテンツ出力装置1とインターネット等のネットワークで接続されたクライアント端末等から送信されてきたユーザIDを通信手段54を介して取得してもよい。
【0024】
抽出部105は、レコメンドコンテンツ格納部101から、取得部104によって取得されたユーザIDに関連付けられたコンテンツIDを抽出する。例えば、レコメンドコンテンツ格納部101に図3に示すテーブルデータが格納されており、取得部104によってユーザIDとして「A」が取得された場合、抽出部105は、「A」に関連付けられたコンテンツIDとして「A1」、「A2」、「A3」及び「A4」の4つのコンテンツIDを抽出する。
【0025】
算出部106は、抽出部105によって抽出されたコンテンツIDに対して、レコメンドコンテンツ格納部101から抽出された、当該コンテンツIDに関連付けられたコンテンツ価格及びコンテンツ評価値と、所持金情報格納部102から抽出された、取得部104によって取得されたユーザIDに関連付けられた所持金情報とに基づいて、当該ユーザIDにより識別されるユーザが当該コンテンツIDにより識別されるレコメンドコンテンツを購入する度合いを示す購入度値を算出する。また、算出部106は、更に、過去コンテンツ価格格納部103から抽出された、当該ユーザIDに関連付けられた過去コンテンツ価格に基づいて、購入度値を算出してもよい。なお、抽出部105によって抽出されたコンテンツIDが複数ある場合、算出部106は、各コンテンツIDに対して購入度値を算出する。
【0026】
以下、購入度値の算出の具体例を説明する。算出部106が算出するユーザmのレコメンドコンテンツjに対する購入度値Hは、ユーザmが購入した過去コンテンツの価格から算出される購入度値Fと、ユーザmの所持金情報から算出される購入度値Gと、ユーザmのレコメンドコンテンツjに対するコンテンツ評価値Jとに基づいて算出される。
【0027】
購入度値Fは、ユーザmが購入した過去コンテンツnの価格をxm,n、ユーザmのレコメンドコンテンツjの価格をXm,jとすると、以下の式(1)で算出される。
【数1】

【0028】
購入度値Gは、ユーザmの所持金をYとすると、以下の式(2)で算出される。
【数2】

【0029】
そして、購入度値Hは、以下の式(3)で算出される。
【数3】


ここで、α、β及びγは任意に決定することができる。例えば、αを0とした場合、購入度値Hは、購入度値G及びコンテンツ評価値Jに基づいて算出される。なお、変形例として、購入度値Hは、以下の式(4)で算出されてもよい。
【数4】

【0030】
決定部107は、算出部106によって算出されたコンテンツIDに対する購入度値に基づいて、出力するレコメンドコンテンツを決定する。なお、抽出部105によって抽出されたコンテンツIDが複数あり、算出部106によって各コンテンツIDに対して購入度値が算出された場合、決定部107は、各コンテンツIDに対して算出された購入度値に基づいて、出力するレコメンドコンテンツを決定する。決定部107は、例えば、算出部106によって算出された、各コンテンツIDに対する購入度値の上位N個(Nは自然数)のコンテンツIDにより識別されるレコメンドコンテンツ、すなわち購入度値の高いレコメンドコンテンツを、出力するレコメンドコンテンツとして決定する。また、抽出部105によって抽出されたコンテンツIDが一つの場合、決定部107は、例えば、当該コンテンツIDの購入度値が所定の閾値より大きい場合は、当該コンテンツIDにより識別されるレコメンドコンテンツを、出力するレコメンドコンテンツとして決定し、所定の閾値以下の場合は、出力するレコメンドコンテンツとして何も決定しない。
【0031】
出力部108は、決定部107によって決定されたレコメンドコンテンツを出力する。出力部108は、レコメンドコンテンツを、視覚情報として出力(表示)してもよいし、音声情報として出力してもよい。出力部108は、例えば、出力手段56を介してユーザにレコメンドコンテンツを出力してもよいし、レコメンドコンテンツ出力装置1とインターネット等のネットワークで接続されたクライアント端末等に、決定部107によって決定されたレコメンドコンテンツを通信手段54を介して送信し、クライアント端末等のブラウザ上でユーザに当該レコメンドコンテンツを出力してもよい。なお、レコメンドコンテンツが表示されるレコメンドコンテンツ表示領域が予め定められており、出力部108は、レコメンドコンテンツ表示領域に、決定部107によって決定されたレコメンドコンテンツを表示してもよい。
【0032】
続いて、レコメンドコンテンツ出力装置1におけるレコメンドコンテンツ出力方法の処理の手順を、図6を参照して説明する。まず、取得部104は、ユーザIDを取得する(ステップS1、取得ステップ)。次に、抽出部105は、レコメンドコンテンツ格納部101から、S1において取得されたユーザIDに関連付けられたコンテンツIDを抽出する(ステップS2、抽出ステップ)。次に、抽出部105は、S2においてコンテンツIDが抽出されたか否か、すなわち、S1において取得されたユーザIDにより識別されるユーザに対するレコメンドコンテンツがあるか否かを判定する(ステップS3)。S3において、レコメンドコンテンツがないと判定された場合、処理は終了する。
【0033】
一方、S3において、レコメンドコンテンツがあると判定された場合、算出部106は、レコメンドコンテンツ格納部101から、S2において抽出されたコンテンツIDに関連付けられたコンテンツ価格及びコンテンツ評価値と、所持金情報格納部102から、S1において取得されたユーザIDに関連付けられた所持金情報と、過去コンテンツ価格格納部103から、当該ユーザIDに関連付けられた過去コンテンツ価格とを取得する(ステップS4、算出ステップ)。次に、算出部106は、S4において取得されたコンテンツ価格とコンテンツ評価値と所持金情報と過去コンテンツ価格とに基づいて、S1において取得されたユーザIDにより識別されるユーザが、S2において抽出されたコンテンツIDにより識別されるレコメンドコンテンツを購入する度合いを示す購入度値を算出する(ステップS5、算出ステップ)
【0034】
次に、決定部107は、S5において算出されたコンテンツIDに対する購入度値に基づいて、出力するレコメンドコンテンツを決定する(ステップS6、決定ステップ)。次に、出力部108は、S6において決定されたレコメンドコンテンツを出力する(ステップS7、出力ステップ)。
【0035】
以下、本実施形態の作用効果について説明する。
【0036】
本実施形態のレコメンドコンテンツ出力装置1によれば、算出部106により、レコメンドコンテンツに対して、コンテンツ価格とコンテンツ評価値とユーザの所持金情報とに基づいて購入度値が算出され、決定部107及び出力部108により、算出された購入度値に基づいてレコメンドコンテンツが出力される。これにより、所持金による単純なフィルタリング手法とは異なり、ユーザの所持金が、出力するレコメンドコンテンツを決定する上での要素の一つとなるため、ユーザの所持金に応じた有益なレコメンドコンテンツを出力することができる。また、それにより、レコメンドコンテンツに対してユーザの所持金不足による販売機会の損失を回避すると共に、レコメンドコンテンツ表示領域を効率的に利用することができる。
【0037】
また、算出部106により、更にユーザの過去コンテンツ価格に基づいて購入度値が算出されるため、ユーザの日常の購買行動に近い価格のレコメンドコンテンツを出力することができ、ユーザに対してより有益なレコメンドコンテンツを出力することができる。すなわち、ユーザの所持金や購入履歴に基づいて、レコメンドコンテンツを適応的に変更することができる。
【符号の説明】
【0038】
1…レコメンドコンテンツ出力装置、101…レコメンドコンテンツ格納部、102…所持金情報格納部、103…過去コンテンツ価格格納部、104…取得部、105…抽出部、106…算出部、107…決定部、108…出力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザに対してレコメンドするコンテンツであるレコメンドコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該レコメンドコンテンツの価格であるコンテンツ価格と、当該レコメンドコンテンツが当該ユーザの嗜好にどの程度適しているかの度合いを表す評価値であるコンテンツ評価値とを関連付けて格納するコンテンツ格納手段と、
前記ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報により識別されるユーザの現在の所持金を示す所持金情報とを関連付けて格納する所持金情報格納手段と、
前記ユーザ識別情報を取得する取得手段と、
前記コンテンツ格納手段から、前記取得手段によって取得された前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記コンテンツ識別情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記コンテンツ識別情報に対して、前記コンテンツ格納手段から抽出された、当該コンテンツ識別情報に関連付けられた前記コンテンツ価格及び前記コンテンツ評価値と、前記所持金情報格納手段から抽出された、前記取得手段によって取得された前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記所持金情報とに基づいて、当該ユーザ識別情報により識別されるユーザが当該コンテンツ識別情報により識別される前記レコメンドコンテンツを購入する度合いを示す購入度値を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された前記コンテンツ識別情報に対する前記購入度値に基づいて、出力する前記レコメンドコンテンツを決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された前記レコメンドコンテンツを出力する出力手段と、
を備えるレコメンドコンテンツ出力装置。
【請求項2】
前記ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報により識別されるユーザが過去に購入したコンテンツの価格である過去コンテンツ価格とを関連付けて格納する購入履歴格納手段を更に備え、
前記算出手段は、更に、前記購入履歴格納手段から抽出された、当該ユーザ識別情報に関連付けられた前記過去コンテンツ価格に基づいて、前記購入度値を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載のレコメンドコンテンツ出力装置。
【請求項3】
ユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザに対してレコメンドするコンテンツであるレコメンドコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該レコメンドコンテンツの価格であるコンテンツ価格と、当該レコメンドコンテンツが当該ユーザの嗜好にどの程度適しているかの度合いを表す評価値であるコンテンツ評価値とを関連付けて格納するコンテンツ格納手段と、
前記ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報により識別されるユーザの現在の所持金を示す所持金情報とを関連付けて格納する所持金情報格納手段と、
を備えるレコメンドコンテンツ出力装置により実行されるレコメンドコンテンツ出力方法であって、
前記ユーザ識別情報を取得する取得ステップと、
前記コンテンツ格納手段から、前記取得ステップにおいて取得された前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記コンテンツ識別情報を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにおいて抽出された前記コンテンツ識別情報に対して、前記コンテンツ格納手段から抽出された、当該コンテンツ識別情報に関連付けられた前記コンテンツ価格及び前記コンテンツ評価値と、前記所持金情報格納手段から抽出された、前記取得ステップにおいて取得された前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記所持金情報とに基づいて、当該ユーザ識別情報により識別されるユーザが当該コンテンツ識別情報により識別される前記レコメンドコンテンツを購入する度合いを示す購入度値を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにおいて算出された前記コンテンツ識別情報に対する前記購入度値に基づいて、出力する前記レコメンドコンテンツを決定する決定ステップと、
前記決定ステップにおいて決定された前記レコメンドコンテンツを出力する出力ステップと、
を備えるレコメンドコンテンツ出力方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−109585(P2013−109585A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254233(P2011−254233)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)