説明

レンズ駆動装置

【課題】 駆動モータの組み付けを容易に行うことができ、駆動モータを駆動機構へ適正に連係できて小型化について有利となり、光学ヘッドのレンズ駆動などへ適用が好ましいレンズ駆動装置を提供すること
【解決手段】 略ブロック形状の本体1内に、レンズ枠2を光軸方向へ動かすための駆動機構3を収納し、駆動モータ4は本体1の対面10へ組み付ける。駆動モータ4の出力軸側にベース板5を固定し、ベース板5には一方の縁部に挿入タブ6を突き出す姿勢に設けて他方の縁部に連係タブ7を起立姿勢に設ける。挿入タブ6は本体1の対応部位(溝部位16)へ挿入させる。連係タブ7には凹部70を設け、本体1の側面の凸部17と嵌め合わせる。連係タブ7の根元部位には凹部71を凹部70と一体に形成し、凹部71は対面10の凸部19と嵌め合い、凹部71に臨む止めタブ8が接触して抜け止めになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ系を駆動モータにより機械的に可動するレンズ駆動装置に関するもので、より具体的には、光学ヘッドのレンズ駆動などへ適用するため小型化するようにしたものにおける駆動モータの組み付け構成の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
レンズ系を駆動モータにより機械的に可動するレンズ駆動装置は、例えば特許文献1などに見られるように、各種構成のものが提案されている。何れの構成でもレンズ駆動装置は、レンズ群を装着したレンズ枠は駆動機構へ連係し、駆動モータの駆動によりレンズ枠を光軸方向へ動かす構成になり、駆動モータは適宜な固定手段により本体(駆動機構)へ組み付けている。
【0003】
レンズ駆動装置は、例えば図1に示すように、略ブロック形状の本体1内に、レンズ枠2を光軸方向へ動かすための駆動機構3を収納し、駆動源の駆動モータ4は本体1の組み付けに係る対面10へ組み付けることで駆動機構3へ連係させる構成を採る。駆動機構3は、駆動モータ4の回転軸40を入力側に連係し、その駆動により出力側のレンズ枠2を動かす。
【0004】
駆動モータ4の組み付けには、駆動モータ4に固定用のベース板99を取り付け、そのベース板99を本体1の取り付け面へネジ100により組み付ける固定方法がある。また、ネジ100は用いずに接着剤により組み付ける固定方法があり、接着はベース板99を介して本体1側へ貼り付ける構成や、あるいは駆動モータを直接に本体1側へ貼り付ける構成でもよい。
【特許文献1】特開2005−055588号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、レンズ駆動装置にあっては小型化の要求が高く、これは当該レンズ駆動装置を適用させる光学製品について小型化,軽量化,高機能化の要求が高まっていることに起因している。小型化の要求から見ると、駆動モータ4の組み付けが図1に示すネジ止めによる場合、本体1内にネジ条の形成スペースが必要であり、ネジ100の頭が占めるスペースも小型化の妨げになっている。
【0006】
一方、駆動モータ4の組み付けが接着剤による場合、ネジ100がないため占領スペースが少なくて有利ではあるが、接着剤の塗布について膜厚を均一に得ることが難しく、駆動モータ4の組み付けが傾く不良を起こす問題がある。また、ベース板99をネジ止めにより固定する構成でも、各ネジ100に対して締め付け力がばらつくことから、ベース板99が本体1に対して傾く不良を起こす問題があり、これは駆動モータ4の回転軸40が駆動機構3に対して傾くので駆動機構3の動作に影響し、送り精度を悪化させる要因となる。
【0007】
さらに、作業性の面から見ると、ベース板99をネジ止めにより固定するのは締め付け作業に手間がかかり、部品点数が多くなる不利がある。他方、接着剤の塗布作業も同様に手間がかかり、硬化工程が必要になるので作業時間が長時間になる不利がある。
【0008】
この発明は上記した課題を解決するもので、その目的は、駆動モータの組み付けを容易に行うことができ、駆動モータを駆動機構へ適正に連係できて小型化について有利となり、光学ヘッドのレンズ駆動などへ適用が好ましいレンズ駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するために、本発明に係るレンズ駆動装置は、(1)レンズ枠を光軸方向へ動かすための駆動機構を本体内へ収納し、駆動源の駆動モータは前記本体の組み付けに係る対面へ組み付けることで前記駆動機構と連係させるレンズ駆動装置であって、前記駆動モータにはベース板を固定し、前記ベース板には一方の縁部に挿入タブを突き出す姿勢に設けるとともに他方の縁部に連係タブを起立姿勢に設け、前記挿入タブの抜け方向の動きを止める抜け止め手段を前記ベース板に設け、前記連係タブは起立部分に連係手段を有し、前記本体には前記ベース板が組み付く対面に関して対応部位に、前記挿入タブが嵌め合う溝部位と、前記抜け止め手段と対になる抜け止め相手手段と、前記連係手段と対になる連係相手手段とを配置する構成にした。
【0010】
(2)また、抜け止め手段は孔あるいは穴からなる凹部とし、抜け止め相手手段は凹部が嵌め合う突起からなる凸部とする構成にするとよい。
【0011】
(3)また、抜け止め手段は挿入タブと同一方向に延びるバネ性の止めタブを有し、当該止めタブが凹部に面する配置とする構成にするとよい。
【0012】
(4)また、連係手段は孔あるいは穴からなる凹部とし、連係相手手段は凹部が嵌め合う突起からなる凸部とする構成にするとよい。
【0013】
(5)また、挿入タブおよびあるいは連係タブは、ベース板の縁部全周に対してわずかな一部を占める細幅に形成する構成にするとよい。
【0014】
(6)また、連係タブはベース板の縁部から張り出す帯部位の先端に設ける構成にするとよい。
【0015】
(7)また、挿入タブの根元部位あるいは本体の対面する対応部位に、当該両者間に所定の隙間を形成するための隙間形成手段を設ける構成にするとよい。
【0016】
(8)また、連係タブの根元部位あるいは本体の対面する対応部位に、当該両者間に所定の隙間を形成するための隙間形成手段を設ける構成にするとよい。
【0017】
係る構成にすることにより本発明では、駆動モータの組み付けは、挿入タブを本体側の溝部位へ位置合わせして挿入させ、そして連係タブの連係手段を本体側の連係相手手段に嵌め合わせることで駆動モータの固定が完了する。このとき、ベース板は本体の対面へ密着状態に組み付くので、駆動モータは本体に対して所定の姿勢に固定でき、傾きがない適正な組み付けが行える。
【0018】
駆動モータの組み付けで占領するスペースは、挿入タブが嵌め合う溝部位と、連係タブに係る嵌め合い部位のみなのでわずかなスペースでよく、このため省スペースとなり小型化について有利になる。この場合、駆動モータの組み付けには、従来と違ってネジは用いない固定方法なので、部品点数を減らすことができ、また接着剤を用いる固定方法と違って硬化工程も必要なく、工程数を低減できる。
<用語の定義>
【0019】
本明細書において、”孔”は貫通孔を意味し、”穴”は未貫通の穴を意味する。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るレンズ駆動装置では、駆動モータの組み付けは、ベース板の挿入タブを本体側の溝部位へ位置合わせして挿入させ、そして連係タブの連係手段を本体側の連係相手手段に嵌め合わせるだけでよい。このため、駆動モータの組み付けを容易に行うことができる。そして、ベース板は本体の対面へ密着状態に組み付くので、駆動モータは駆動機構に対して適正に連係させることができ、送り精度を高く確保できる。
【0021】
駆動モータの組み付けで占領するスペースは、挿入タブが嵌め合う溝部位と、連係タブに係る嵌め合い部位のみなのでわずかなスペースでよく、このため省スペースとなり小型化について有利になる。そして、従来と違ってネジは用いない固定方法なので、部品点数を減らすことができ、また接着剤を用いる固定方法と違って硬化工程も必要なく、工程数を低減できる。その結果、光学ヘッドのレンズ駆動などへ適用が好ましいと言える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図2,図3は本発明の好適な一実施の形態を示している。本実施形態においてレンズ駆動装置は、略ブロック形状の本体1内に、レンズ枠2を光軸方向へ動かすための駆動機構3を収納し、駆動源の駆動モータ4は本体1の組み付けに係る対面10へ組み付けることで駆動機構3へ連係させる構成になっている。
【0023】
レンズ枠2は、円筒形状の筒部20およびその筒部20から一体に張り出した連係アーム21からなり、筒部20にはレンズ群22を装着し、連係アーム21は本体1内の駆動機構3へ連係し、本体1の側面から筒部20が突き出す形態になる。
【0024】
本体1の対面10には孔部11が形成してあり、この孔部11へ駆動モータ4の回転軸40を通して駆動機構3と連係させる。駆動機構3は、駆動モータ4の回転軸40を入力側に連係し、その駆動により出力側のレンズ枠2を動かすようになっている。
【0025】
駆動モータ4は、例えば2相のステッピングモータになっている。この駆動モータ4は、前側にベース板5を固定し、ベース板5には一方の縁部に挿入タブ6を突き出す姿勢に設けて他方の縁部に連係タブ7を起立姿勢に設け、挿入タブ6および連係タブ7が本体1側の対応部位へ連係し、ベース板5が本体1の対面10へ密着状態に組み付くようになっている。
【0026】
ベース板5は、例えばSUS304−CSPなどの薄板から形成し、バネ性を発現するようにしている。本形態では図3に示すように、挿入タブ6は平行に2つを突き出させて設け、連係タブ7は駆動モータ4の部位を中心に逆側に1つを設けている。つまり、挿入タブ6に関しては、ベース板5の一方の縁部から帯部位50を張り出させて形成し、帯部位50の先端部が挿入タブ6になる。そして、連係タブ7に関しては、ベース板5の他方の縁部から帯部位51を張り出させて形成するとともに、帯部位51の先端側を起立姿勢に折り曲げ、当該起立部分が連係タブ7になる。
【0027】
本体1は対面10の一方縁に突起14を有し、突起14の両縁にはそれぞれ溝部位16を設け、ベース板5の挿入タブ6が溝部位16へ嵌め合うようになっている。溝部位16は対面10に沿う向きに切り込んであるが、駆動機構3側へ向かって掘り込んで開口部15を一体に形成してあり、開口部15は幅をベース板5の帯部位50の幅よりも幾分大きくしてあり、挿入タブ6の根本部位と本体1の対応部位との間に所定の隙間を形成するための隙間形成手段になっている。
【0028】
連係タブ7には当該起立部分に孔からなる凹部70を形成し、この凹部70は連係手段になっていて、本体1側の連係相手手段(凸部17)と対になる。つまり図4に拡大して示すように、本体1には対応部位(側面)に、突起からなる凸部17を設け、連係タブ7の凹部70が凸部17へ嵌め合うようになっている。
【0029】
ベース板5の帯部位50には孔からなる凹部71を形成し、この凹部71は、挿入タブ6の抜け方向の動きを止める抜け止め手段になっている。凹部71は、本体1側の抜け止め相手手段(凸部19)と対になり、本形態では連係タブ7に隣接させてあり凹部70とは一体に連なっている。本体1には対面10の対応部位に、突起からなる凸部19を設け、帯部位50の凹部71が凸部19へ嵌め合うようになっている。
【0030】
凸部17に隣接して本体1の対面10部分つまり凸部19の周辺には、開口部18を設けている。この開口部18は幅をベース板5の帯部位51の幅よりも幾分大きくしてあり、連係タブ7の根元部位と本体1の対する対応部位との間に所定の隙間を形成するための隙間形成手段になっている。
【0031】
抜け止め手段をなす凹部71に関しては、ベース板5の帯部位51部分に止めタブ8を形成している。これは、凹部71に臨ませて帯部位51部分にスリットを2本平行に入れて、その中央部位をバネ性を持つ止めタブ8にしている。この止めタブ8は凹部71に面する配置になっており、組み付けの際は凸部19と接してたわみ、当て止まることになる。
【0032】
挿入タブ6および連係タブ7は適宜な小サイズで細幅に形成し、これは必然的に、ベース板5の縁部全周においてわずかな一部を占める細幅に形成することになる。
【0033】
図5は駆動モータの組み付け作業を(a),(b),(c)の順に示す側面図であり、図6はベース板の止めタブの部分を拡大して示す要部の斜視図である。
【0034】
駆動モータ4の組み付けは、その出力軸側にベース板5を固定しておき、図5(a)に示すように、回転軸40を対面10の孔部11へ挿入させ、このとき、回転軸40は突起14側から離れる方向へ位置をシフトし、ベース板5の挿入タブ6が突起14に引っかからない状態に保つ。ベース板5を対面10へ密着させたならば、図5(b)に示すように、全体を突起14側へシフトさせ、挿入タブ6を溝部位16へ嵌め入れる。ベース板5を対面10へ密着させた時点では、抜け止め手段(凹部71)の嵌め合いはまだ完了せず、図6に示すように、止めタブ8が凸部19に押されてたわんだ状態になっている。
【0035】
挿入タブ6の挿入が進んで回転軸40が正しい位置をとれば、図5(c)に示すように、凹部71が凸部19と嵌め合い、止めタブ8は弾性により復元して凸部19の側面と接触し、そして連係タブ7が本体1の側面へ密着するので抜け止め手段(凹部71)の嵌め合いがロック状態になる。そして同時に、本体1の側面では連係手段(凹部70)が凸部17へ嵌め合い、連係手段がロック状態になる。
【0036】
以上の作業により駆動モータ4の固定が完了し、ベース板5は本体1の対面10へ密着状態に組み付くので、駆動モータ4は本体1に対して所定の姿勢に固定でき、傾きのない適正な組み付けが行える。この組み付けは、対面10において抜け止め手段(凹部71)の嵌め合いがロック状態になり、そして同時に、本体1の側面では連係手段(凹部70)がロック状態になるので、ベース板5は本体1に対して2方向から連係し、このため、駆動モータ4の固定を確実,強固に行うことができる。
【0037】
ところで、各部の公差は適切に設定し、精密な組み付けを得るようにする必要がある。例えば本体1の側面での嵌め合い関係については、凸部17の高さ位置αと、連係タブ7における凹部70の高さ位置βとの公差を、αはプラス公差、βはマイナス公差とすることが好ましい。そうした設定では、組み付けの際に挿入タブ6の挿入を進めていくと、図7,8に示すように、連係タブ7が凸部17へ押し当たってたわみ、一時的に嵌め合いを完了できない状態になるが、その状態は、連係タブ7の根元部位の帯部位51を開口部18側へわずかに押し込むことで凹部70を凸部17へ嵌め合わさせることができる。
【0038】
図7,図8に示す組み付けでは、凸部17により連係タブ7を押し広げる向きに力が作用し、この押し広げ力はベース板5に対して垂直方向に分力し、ベース板5の板面の平坦度をゆがみ変形させる作用力になる。しかし本発明にあっては、ベース板5の連係タブ7は適宜な小サイズで細幅に形成し、これは必然的に、ベース板5の縁部全周に対しては、わずかな一部を占める細幅に形成することになるので、連係タブ7を押し広げる向きの力のほとんどが連係タブ7つまり当該起立部分におけるたわみにより吸収できる構成となり、このため、ベース板5の板面についてゆがみ変形を防止することができ、傾きがない適正な組み付けが行える。組み付け完了後の状態としては、連係タブ7の根元部位に力が作用した状態であり、帯部位50がたわむ状態になるが、ベース板5の当該部位は開口部18に位置しているので、対面10へ密着状態にある領域へゆがみ変形が波及することを防止できる。そして、帯部位50がたわむ状態を起こす作用力は、ベース板5を対面10へ密着させる向きに作用しているので、駆動モータ4の固定を確実,強固に行うことに有利になる。
【0039】
このように、組み付けの際は止めタブ8でのたわみ動作と連係タブ7でのたわみ動作との2つスナップアクションがあり、止めタブ8は本体の対面10に関し、連係タブ7は本体1の側面に関することから2方向のスナップアクションにより組み付けを行うことになる。この組み付けは、本体1に対して2方向から連係させることから確実,強固に装着できる。
【0040】
また、駆動モータ4の組み付けにおいて、ベース板5を対面10へ密着させた図5(b)に示す状態では、対面10の凸部19から止めタブ8に垂直方向の力が加わり、止めタブ8をたわませる力になる。これは止めタブ8を設けない場合、帯部位51へ直接に力が加わるため、当該部位の平坦度を歪み変形させる作用力になってしまうが、本発明にあっては、止めタブ8がバネ性を発現するので歪み変形の作用力を吸収でき、ベース板5の板面について歪み変形を防止することができ、傾きがない適正な組み付けが行える。
【0041】
本発明にあっては、駆動モータ4の組み付けは、回転軸40を対面10の孔部11へ挿入し、ベース板5の挿入タブ6を本体1側の溝部位16へ位置合わせして挿入させ、そして連係タブ7の凹部70を本体1側の凸部17(連係相手手段)に嵌め合わせるだけでよい。このため、駆動モータ4の組み付けを容易に行うことができる。そして、ベース板5は本体1の対面10へ密着状態に組み付くので、駆動モータ4は駆動機構3に対して適正に連係させることができ、送り精度を高く確保できる。
【0042】
駆動モータ4の組み付けで占領するスペースは、挿入タブ6が嵌め合う溝部位16と、連係タブ7に係る嵌め合い部位のみなのでわずかなスペースでよく、このため省スペースとなり小型化について有利になる。そして、従来と違ってネジは用いない固定方法なので、部品点数を減らすことができ、また接着剤を用いる固定方法と違って硬化工程も必要なく、工程数を低減できる。その結果、光学ヘッドのレンズ駆動などへ適用が好ましいと言える。
【0043】
挿入タブ6,連係タブ7は、ベース板5の縁部全周に対してわずかな一部を占める細幅に形成するので、組み付け時の作用力を細幅部分がゆがむことで吸収することができる。
【0044】
挿入タブ6はベース板5の縁部から張り出す帯部位50の先端にあり、連係タブ7はベース板5の縁部から張り出す帯部位51の先端にあるので、ベース板5に対する垂直方向の分力を、帯部位50,51がゆがむことで吸収でき、このため、ベース板5の板面についてゆがみ変形を防止することができ、傾きがない適正な組み付けが行える。
【0045】
なお、隙間形成手段としては、本体1側に開口部15,18を設けることによる構成に限らず、ベース板5側において隙間が生じるような構成、例えば帯部位50,51に段差を形成して隙間を設ける構成などにすることもよく、同様な作用により同様に効果が得られる。さらに、隙間形状手段の形状も任意に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】レンズ駆動装置の従来の一例を示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図2】本発明に係るレンズ駆動装置の好適な一実施の形態を示す斜視図である。
【図3】図1に示すレンズ駆動装置を駆動モータ側から見た平面図である。
【図4】ベース板の連係タブおよび本体側で対応する部位とを拡大して示す斜視図である。
【図5】駆動モータの組み付け作業を(a),(b),(c)の順に示す側面図である。
【図6】ベース板の止めタブの部分を拡大して示す要部の斜視図である。
【図7】ベース板の組み付けにおける連係タブの嵌め合いを説明する側面図である。
【図8】連係タブの嵌め合いを説明するため要部を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0047】
1 本体
10 対面
11 孔部
14 突起
15,18 開口部(隙間形成手段)
16 溝部位
17 凸部(連係相手手段)
19 凸部(抜け止め相手手段)
2 レンズ枠
20 筒部
21 連係アーム
22 レンズ群
3 駆動機構
4 駆動モータ
40 回転軸
5 ベース板
50,51 帯部位
6 挿入タブ
7 連係タブ
70 凹部(連係手段)
71 凹部(抜け止め手段)
8 止めタブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ枠を光軸方向へ動かすための駆動機構を本体内へ収納し、駆動源の駆動モータは前記本体の組み付けに係る対面へ組み付けることで前記駆動機構と連係させるレンズ駆動装置であって、
前記駆動モータにはベース板を固定し、前記ベース板には一方の縁部に挿入タブを突き出す姿勢に設けるとともに他方の縁部に連係タブを起立姿勢に設け、
前記挿入タブの抜け方向の動きを止める抜け止め手段を前記ベース板に設け、
前記連係タブは起立部分に連係手段を有し、
前記本体には前記ベース板が組み付く対面に関して対応部位に、前記挿入タブが嵌め合う溝部位と、前記抜け止め手段と対になる抜け止め相手手段と、前記連係手段と対になる連係相手手段とを配置することを特徴とするレンズ駆動装置。
【請求項2】
前記抜け止め手段は孔あるいは穴からなる凹部とし、前記抜け止め相手手段は前記凹部が嵌め合う突起からなる凸部であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項3】
前記抜け止め手段は前記挿入タブと同一方向に延びるバネ性の止めタブを有し、当該止めタブが前記凹部に面する配置であることを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
前記連係手段は孔あるいは穴からなる凹部とし、前記連係相手手段は前記凹部が嵌め合う突起からなる凸部であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項5】
前記挿入タブおよびあるいは前記連係タブは、前記ベース板の縁部全周に対してわずかな一部を占める細幅に形成することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
前記連係タブは前記ベース板の縁部から張り出す帯部位の先端に設けることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項7】
前記挿入タブの根元部位あるいは前記本体の対面する対応部位に、当該両者間に所定の隙間を形成するための隙間形成手段を設けることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項8】
前記連係タブの根元部位あるいは前記本体の対面する対応部位に、当該両者間に所定の隙間を形成するための隙間形成手段を設けることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のレンズ駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−58592(P2008−58592A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−235324(P2006−235324)
【出願日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(000237721)FDK株式会社 (449)
【Fターム(参考)】