説明

レンタル管理サーバ、レンタル管理システム、レンタル管理方法、レンタル管理プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】レンタル商品を予約ユーザに迅速に届けること。
【解決手段】レンタル管理サーバ20は、配送者端末10と通信ネットワークを介して接続され、レンタル商品を管理する。このサーバ20は、レンタル商品を特定する商品情報と該レンタル商品の予約状況とを対応付けて記憶する記憶部21と、ユーザからレンタル商品の返却を受けた配送者の端末10から、該レンタル商品の商品情報を受信する受信部22と、受信された商品情報に対応する予約状況を記憶部21から読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する生成部23と、生成された予約情報を配送者端末10に送信する送信部24と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンタル管理サーバ、レンタル管理システム、レンタル管理方法、レンタル管理プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、インターネットを利用して商品(例えばCDやDVDなど)をレンタルする仕組みが実用化されている。具体的には、ユーザが自身の端末から所望のDVDを注文し、注文を受けたレンタルサーバが倉庫のシステムに対して当該DVDを発送するように指示し、配送者が倉庫からユーザの自宅に向けて当該DVDを配送する。一方、返却の際は、ユーザはDVDをポストに投函し、配送者が当該DVDを倉庫へ配送し、倉庫のシステムが返却処理を行う。このような一連の手順でDVDが返却されると、ユーザは新たなDVDをレンタルすることができるようになる。
【0003】
このような返却処理に関して、下記特許文献1には、配送者がレンタル商品をユーザから回収した際に配送者がレンタル店に返却済の旨を知らせるようにしたレンタル商品返却システムが開示されている。このシステムにより、店舗にレンタル商品が到着する前に返却を把握できるので、ユーザの返却時刻を正確に把握することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−245233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ユーザが返却したレンタル商品を更なる予約ユーザに送るためには、その商品を一旦倉庫に配送する(戻す)必要がある。したがって、ユーザから倉庫に送る時間が必要になったり、倉庫でレンタル商品を一旦保管する手続きに手間がかかったりしてしまい、その分、予約ユーザが商品を受け取る時期が遅れてしまう。
【0006】
そこで本発明は、レンタル商品を予約ユーザに迅速に届けることが可能なレンタル管理サーバ、レンタル管理システム、レンタル管理方法、レンタル管理プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のレンタル管理サーバは、配送者の端末と通信ネットワークを介して接続され、レンタル商品を管理するレンタル管理サーバであって、レンタル商品を特定する商品情報と該レンタル商品の予約状況とを対応付けて記憶する記憶手段と、ユーザからレンタル商品の返却を受けた配送者の端末から、該レンタル商品の商品情報を受信する受信手段と、受信手段により受信された商品情報に対応する予約状況を記憶手段から読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する生成手段と、生成手段により生成された予約情報を端末に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明のレンタル管理システムは、配送者の端末と、通信ネットワークを介して該端末と接続され、レンタル商品を管理するレンタル管理サーバとを備えるレンタル管理システムであって、レンタル管理サーバが、レンタル商品を特定する商品情報と該レンタル商品の予約状況とを対応付けて記憶する記憶手段と、ユーザからレンタル商品の返却を受けた配送者の端末から、該レンタル商品の商品情報を受信する受信手段と、受信手段により受信された商品情報に対応する予約状況を記憶手段から読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する生成手段と、生成手段により生成された予約情報を端末に送信する送信手段と、を備える、ことを特徴とする。
【0009】
本発明のレンタル管理方法は、配送者の端末と通信ネットワークを介して接続され、レンタル商品を管理するレンタル管理サーバにより実行されるレンタル管理方法であって、ユーザからレンタル商品の返却を受けた配送者の端末から、該レンタル商品を特定する商品情報を受信する受信ステップと、レンタル商品を特定する商品情報と該レンタル商品の予約状況とを対応付けて記憶する記憶手段から、受信ステップにおいて受信された商品情報に対応する予約状況を読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する生成ステップと、生成ステップにおいて生成された予約情報を端末に送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明のレンタル管理プログラムは、コンピュータを、配送者の端末と通信ネットワークを介して接続され、レンタル商品を管理するレンタル管理サーバとして機能させるレンタル管理プログラムであって、コンピュータに、レンタル商品を特定する商品情報と該レンタル商品の予約状況とを対応付けて記憶する記憶手段の機能と、ユーザからレンタル商品の返却を受けた配送者の端末から、該レンタル商品の商品情報を受信する受信機能と、受信機能により受信された商品情報に対応する予約状況を記憶手段から読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する生成機能と、生成機能により生成された予約情報を端末に送信する送信機能と、を実現させることを特徴とする。本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記レンタル管理プログラムを記録したものである。
【0011】
このような発明によれば、配送者から受信した商品情報で示されるレンタル商品の予約状況が読み出され、その予約状況に関する予約情報が配送者に送られる。これにより配送者は、ユーザから返却されたレンタル商品の予約状況を知ることができるので、次に届けるべき予約ユーザにその商品を届けることができる。その結果、レンタル商品を予約ユーザに迅速に届けることが可能になる。
【0012】
本発明のレンタル管理サーバでは、生成手段が、予約状況の読出しに基づいて、受信手段により受信された商品情報で示されるレンタル商品の予約ユーザの有無を判定し、予約ユーザが存在する場合には該予約ユーザの配送先住所を含む予約情報を生成し、予約ユーザが存在しない場合には予約ユーザが存在しないことを示す予約情報を生成してもよい。
【0013】
この場合には、読み出された予約状況に基づいて予約ユーザの有無が判定され、予約ユーザが存在するならば当該ユーザの配送先住所を含む情報が、そうでないならば予約ユーザの不存在を示す情報が、当該配送者に送られる。これにより配送者は、ユーザから返却されたレンタル商品について予約ユーザがいるならばそのユーザに向けてすぐにその商品を届けることができる。
【0014】
本発明のレンタル管理サーバでは、読み出された予約状況が、受信手段により受信された商品情報で示されるレンタル商品を所定の時間内に複数の予約ユーザが予約したことを示している場合に、生成手段が、各予約ユーザについて、該予約ユーザの住所と該レンタル商品を返却したユーザの住所とに基づいて両ユーザ間の距離を算出し、算出された複数の距離の差が所定の閾値以上であれば、予約順に関係なく、算出された距離が最小の予約ユーザの配送先住所を含む予約情報を生成してもよい。
【0015】
この場合には、あるレンタル商品に対して複数のユーザが略同じタイミングで予約していた場合に、予約ユーザと返却ユーザとの距離が複数の予約ユーザ間で比較され、その差が一定以上開いている場合に、返却ユーザに近い所に住む予約ユーザが次の配送先として指定される。このように、予約タイミングの差と地理的条件とを総合的に考慮して配送先を決めることで、全体として配送時間を縮めることが可能になる。
【発明の効果】
【0016】
このようなレンタル管理サーバ、レンタル管理システム、レンタル管理方法、及びレンタル管理プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、レンタル商品の返却を受け付けた配送者に当該商品の予約情報が送られるので、レンタル商品を予約ユーザに迅速に届けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態に係るレンタル管理システムの機能構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すレンタル管理サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図3】(a),(b)は、次の配送先を選ぶ処理を説明するための図である。
【図4】図1に示す配送者端末の動作を示すフローチャートである。
【図5】図1に示すレンタル管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【図6】実施形態に係るレンタル管理プログラムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
まず、図1〜3を用いて、実施形態に係るレンタル管理システム1の機能及び構成を説明する。レンタル管理システム1は、レンタル商品の予約や配送を管理するコンピュータシステムであり、ユーザに対してレンタル商品の配送や返却受付を行う配送者Dの携帯端末10(以下では配送者端末10という)とレンタル管理サーバ20とを備えている。配送者端末10とレンタル管理サーバ20とは通信ネットワーク(図示せず)を介して接続している。図1では配送者端末10を一つのみ示しているが、配送者端末10は複数でもよい。
【0020】
なお、本実施形態ではレンタル商品としてCDやDVDなどの記録媒体を想定するが、本発明はこれら以外の任意の商品のレンタル管理に適用可能である。
【0021】
まず配送者端末10について説明する。図1に示すように、配送者端末10は機能的構成要素として問合せ部11、結果表示部12、及び印刷部13を備えている。
【0022】
問合せ部11は、ユーザから返却されたレンタル商品を特定する商品ID(商品情報)をレンタル管理サーバ20に送信する手段である。具体的には、問合せ部11は、配送者によるバーコード読取りやキー操作などにより入力された商品IDを受け付け、配送者が所定の送信操作を行うとその商品IDをレンタル管理サーバ20に送信する。
【0023】
結果表示部12は、問合せ部11による上記送信処理に応じてレンタル管理サーバ20から送られてきた予約情報を受信し配送者端末10のモニタにその情報を表示する手段である。予約情報には、返却されたレンタル商品の次の配送先に関する配送先情報と、当該レンタル商品の予約ユーザが存在しないことを示すユーザ不存在情報とがある。各情報の詳細は後述する。
【0024】
配送先情報を受信した場合には、結果表示部12は返却されたレンタル商品を次の配送先に配送すべき旨のメッセージを表示するとともに、その配送先情報を印刷部13に出力する。表示されるメッセージにはそのユーザの氏名や配送先住所などが含まれていてもよい。一方、ユーザ不存在情報を受信した場合には、結果表示部12は返却されたレンタル商品をその保管場所(例えば倉庫)に戻すべき旨のメッセージを表示する。
【0025】
印刷部13は、返却されたレンタル商品を次の配送先に届けるための配送用ラベルを、入力された配送先情報に基づいて印刷する手段である。このラベルには、例えば次の配送先の氏名や住所、郵便番号などが印字される。
【0026】
次にレンタル管理サーバ20について説明する。図1に示すように、レンタル管理サーバ20は機能的構成要素として記憶部(記憶手段)21、受信部(受信手段)22、生成部(生成手段)23、及び送信部(送信手段)24を備えている。
【0027】
このレンタル管理サーバ20は、図2に示すように、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムなどを実行するCPU201と、ROM及びRAMで構成される主記憶部202と、ハードディスクなどで構成される補助記憶部203と、ネットワークカードなどで構成される通信制御部204と、キーボードやマウスなどの入力部205と、モニタなどの出力部206とで構成される。なお、レンタル管理サーバ20は1台のマシンで構成してもよいし、複数のマシンで構成してもよい。
【0028】
図1に示すレンタル管理サーバ20の各機能的構成要素は、CPU201や主記憶部202の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU201の制御の下で通信制御部204や入力部205、出力部206などを動作させ、主記憶部202や補助記憶部203におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶部202や補助記憶部203内に格納される。
【0029】
図1に戻って、記憶部21はレンタル商品の予約状況を記憶する手段である。具体的には記憶部21は、レンタル商品の商品IDと、そのレンタル商品を予約しているユーザを特定するユーザ情報と、そのユーザがそのレンタル商品を予約した日時(予約日時)とを互いに関連付けて記憶している。ユーザ情報は、ユーザの氏名や住所、郵便番号などを含んでいる。当然ながら一個の商品に対して複数のユーザが利用予約をすることがあるので、一つの商品IDに対してユーザ情報及び予約日時の組が複数個関連付けられる場合もある。
【0030】
受信部22は、配送者端末10から商品IDを受信して生成部23に出力する手段である。
【0031】
生成部23は、入力された商品IDに対応する予約状況を記憶部21から読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する手段である。
【0032】
生成部23はまず、記憶部21を参照して、入力された商品IDに対応するユーザ情報及び予約日時の組が存在するか否か、すなわち返却を受けたレンタル商品の予約ユーザが存在するか否かを判定する。
【0033】
このときにそのような組が一件も無かった場合には、生成部23は予約ユーザが存在しないことを示すユーザ不存在情報を生成して送信部24に出力する。
【0034】
これに対して、ユーザ情報及び予約日時の組が一つだけ存在した場合には、生成部23はそのユーザ情報に基づいて配送先情報を生成して送信部24に出力する。配送先情報には、配送者がレンタル商品を次のユーザに届けるために必要な情報(例えば氏名や住所、郵便番号など)が含まれる。
【0035】
ユーザ情報及び予約日時の組が複数存在した場合には、生成部23はその中から一のユーザを配送先として選択する。例えば、生成部23は、予約順序に従って、最も早く予約をしたユーザを選択してもよい。
【0036】
また、生成部23は、複数のユーザ間で予約日時が略同一の場合(具体的にはユーザ間の予約時刻の差が所定の閾値Ta以下である場合)には、以下に示すように次の配送先を決めてもよい。すなわち、生成部23はまず各予約ユーザについて返却ユーザとの距離を算出する。この距離は、両ユーザの住所と予め所定の記憶手段に記憶されている地図情報とに基づいて求めることができる。続いて、生成部23はその距離の差を求め、その差が所定の閾値Tb以上であるか否かを判定する。そして生成部23は、その差が閾値Tb以上であれば返却ユーザとの距離が最小の予約ユーザを次の配送先として選択し、その差が閾値Tb未満であれば最も早く予約したユーザを次の配送先として選択する。なお、予約時刻の差が閾値Taを超えていれば、生成部23は最も早く予約したユーザを次の配送先として選択する。
【0037】
このような選択処理を図3の例を用いて具体的に説明する。図3(a),(b)では共に、閾値Ta=30分、閾値Tb=30kmであるとする。
【0038】
図3(a)の例では、第1及び第2の予約ユーザの予約時刻の差が15分であり、これは閾値Ta以下である。また、第1予約ユーザと返却ユーザとの距離が40kmであり、第2予約ユーザと返却ユーザとの距離が5kmであるので、距離差は35kmとなり、この差は閾値Tb以上である。したがって、生成部23はこの場合、予約順に関係なく第2の予約ユーザを配送先として選択する。
【0039】
これに対して図3(b)の例では、第1及び第2の予約ユーザの予約時刻の差が15分であり、これは閾値Ta以下である。また、第1予約ユーザと返却ユーザとの距離が30kmであり、第2予約ユーザと返却ユーザとの距離が5kmであるので、距離差は25kmとなり、この差は閾値Tb未満である。したがって、生成部23はこの場合、予約順に従って第1の予約ユーザを配送先として選択する。
【0040】
なお、予約ユーザが複数存在した場合の配送先選択方法は上記のものに限定されず、任意に決めてよい。生成部23は、選択したユーザの情報について配送先情報を生成して送信部24に出力する。
【0041】
送信部24は、生成部23から入力された予約情報(配送先情報又はユーザ不存在情報)を配送者端末10に送信する手段である。
【0042】
次に、図4,5を用いて、図1に示すレンタル管理システム1の動作を説明するとともに本実施形態に係るレンタル管理方法について説明する。
【0043】
まず、図4を用いて配送者端末10の動作を説明する。まず問合せ部11が入力されたレンタル商品の商品IDをレンタル管理サーバ20に送信する(ステップS11)。その後、結果表示部12がその送信に応じてレンタル管理サーバ20から送られてきた予約情報を受信する(ステップS12)。
【0044】
受信した情報が配送先情報であれば(ステップS13;配送先情報)、結果表示部12がその配送先情報をモニタに表示し(ステップS14)、印刷部13が配送先情報に基づいて配送用のラベルを印刷する(ステップS15)。この場合、配送者Dは印刷されたラベルをレンタル商品の梱包材に貼り付けて次の配送先に届ける(図1における矢印Ai参照)。
【0045】
一方、受信した情報がユーザ不存在情報であれば(ステップS13;ユーザ不存在情報)、結果表示部12がそのユーザ不存在情報をモニタに表示する(ステップS16)。この場合、配送者Dはレンタル商品を保管場所に配送する(図1における矢印Aj参照)。
【0046】
次に、図5を用いてレンタル管理サーバ20の動作を説明する。まず受信部22が配送者端末10から商品IDを受信する(ステップS21、受信ステップ)。続いて生成部23がその商品IDに対応する記憶部21から予約状況(ユーザ情報及び予約日時の組)を読み出す(ステップS22)。
【0047】
このとき、商品IDに対応する予約状況のデータが一件以上存在するならば(ステップS23;YES)、生成部23はそのデータに基づいて上記のように一の配送先を決定(場合によっては選択)し、その配送先に関する配送先情報を生成する(ステップS24)。一方、予約状況のデータを取得できなかった場合には(ステップS23;NO)、生成部23はユーザ不存在情報を生成する(ステップS25)。ステップS22〜S25の処理は生成ステップに相当する。
【0048】
最後に、送信部24が生成された情報(配送先情報又はユーザ不存在情報)を配送者端末10に送信する(ステップS26、送信ステップ)
【0049】
次に、図6を用いて、コンピュータをレンタル管理サーバ20として機能させるためのレンタル管理プログラムを説明する。
【0050】
レンタル管理プログラムP1は、メインモジュールP10、記憶モジュールP11、受信モジュールP12、生成モジュールP13、及び送信モジュールP14を備えている。
【0051】
メインモジュールP10は、レンタル管理の処理を統括的に制御する部分である。記憶モジュールP11、受信モジュールP12、生成モジュールP13、及び送信モジュールP14を実行することにより実現される機能はそれぞれ、レンタル管理サーバ20の記憶部21、受信部22、生成部23、及び送信部24の機能と同様である。
【0052】
レンタル管理プログラムP1は、例えば、CD−ROMやDVD、ROM等の記憶媒体または半導体メモリによって提供される。また、レンタル管理プログラムP1は、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0053】
以上説明したように、本実施形態によれば、配送者から受信した商品IDで示されるレンタル商品の予約状況が読み出され、その予約状況に関する予約情報が当該配送者に送られる。具体的には、読み出された予約状況に基づいて予約ユーザの有無が判定され、予約ユーザが存在するならば当該ユーザの配送先住所を含む情報が、そうでないならば予約ユーザの不存在を示す情報が、配送者に送られる。
【0054】
これにより配送者は、ユーザから返却されたレンタル商品の予約状況を知ることができるので、次に届けるべき予約ユーザにその商品を届けることができる。その結果、レンタル商品を予約ユーザに迅速に届けることが可能になる。より具体的には、返却されたレンタル商品を一旦倉庫などの保管場所に戻す必要がなくなり、保管場所に戻す時間や、当該保管場所でレンタル商品を一旦保管する手続きを省くことができる。
【0055】
また本実施形態では、あるレンタル商品に対して複数のユーザが略同じタイミングで予約していた場合に、予約ユーザと返却ユーザとの距離が複数の予約ユーザ間で比較され、その差が一定以上開いている場合に、返却ユーザに近い所に住む予約ユーザが次の配送先として指定される。このように、予約タイミングの差と地理的条件(各予約ユーザの位置関係、及び次の配送の際の移動距離)とを総合的に考慮して配送先を決めることで、全体として配送時間を縮めることが可能になる。
【0056】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0057】
上記実施形態ではレンタル管理サーバ20が予約ユーザの有無を判定したり次の配送先を選択したりしたが、このような判定処理あるいは選択処理を配送者端末側で行うようにシステムを構成してもよい。
【符号の説明】
【0058】
1…レンタル管理システム、10…配送者端末、11…問合せ部、12…結果表示部、13…印刷部、20…レンタル管理サーバ、21…記憶部(記憶手段)、22…受信部(受信手段)、23…生成部(生成手段)、24…送信部(送信手段)、P1…レンタル管理プログラム、P10…メインモジュール、P11…記憶モジュール、P12…受信モジュール、P13…生成モジュール、P14…送信モジュール。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送者の端末と通信ネットワークを介して接続され、レンタル商品を管理するレンタル管理サーバであって、
前記レンタル商品を特定する商品情報と該レンタル商品の予約状況とを対応付けて記憶する記憶手段と、
ユーザからレンタル商品の返却を受けた配送者の前記端末から、該レンタル商品の前記商品情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された商品情報に対応する予約状況を前記記憶手段から読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された予約情報を前記端末に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とするレンタル管理サーバ。
【請求項2】
前記生成手段が、前記予約状況の読出しに基づいて、前記受信手段により受信された商品情報で示されるレンタル商品の予約ユーザの有無を判定し、予約ユーザが存在する場合には該予約ユーザの配送先住所を含む前記予約情報を生成し、予約ユーザが存在しない場合には予約ユーザが存在しないことを示す前記予約情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のレンタル管理サーバ。
【請求項3】
読み出された前記予約状況が、前記受信手段により受信された商品情報で示されるレンタル商品を所定の時間内に複数の予約ユーザが予約したことを示している場合に、前記生成手段が、各予約ユーザについて、該予約ユーザの住所と該レンタル商品を返却したユーザの住所とに基づいて両ユーザ間の距離を算出し、算出された複数の距離の差が所定の閾値以上であれば、予約順に関係なく、算出された距離が最小の予約ユーザの配送先住所を含む前記予約情報を生成する、
請求項2に記載のレンタル管理サーバ。
【請求項4】
配送者の端末と、通信ネットワークを介して該端末と接続され、レンタル商品を管理するレンタル管理サーバとを備えるレンタル管理システムであって、
前記レンタル管理サーバが、
前記レンタル商品を特定する商品情報と該レンタル商品の予約状況とを対応付けて記憶する記憶手段と、
ユーザからレンタル商品の返却を受けた配送者の前記端末から、該レンタル商品の前記商品情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された商品情報に対応する予約状況を前記記憶手段から読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された予約情報を前記端末に送信する送信手段と、
を備える、
ことを特徴とするレンタル管理システム。
【請求項5】
配送者の端末と通信ネットワークを介して接続され、レンタル商品を管理するレンタル管理サーバにより実行されるレンタル管理方法であって、
ユーザからレンタル商品の返却を受けた配送者の前記端末から、該レンタル商品を特定する商品情報を受信する受信ステップと、
前記レンタル商品を特定する商品情報と該レンタル商品の予約状況とを対応付けて記憶する記憶手段から、前記受信ステップにおいて受信された商品情報に対応する予約状況を読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する生成ステップと、
前記生成ステップにおいて生成された予約情報を前記端末に送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とするレンタル管理方法。
【請求項6】
コンピュータを、配送者の端末と通信ネットワークを介して接続され、レンタル商品を管理するレンタル管理サーバとして機能させるレンタル管理プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記レンタル商品を特定する商品情報と該レンタル商品の予約状況とを対応付けて記憶する記憶手段の機能と、
ユーザからレンタル商品の返却を受けた配送者の前記端末から、該レンタル商品の前記商品情報を受信する受信機能と、
前記受信機能により受信された商品情報に対応する予約状況を前記記憶手段から読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する生成機能と、
前記生成機能により生成された予約情報を前記端末に送信する送信機能と、
を実現させることを特徴とするレンタル管理プログラム。
【請求項7】
コンピュータを、配送者の端末と通信ネットワークを介して接続され、レンタル商品を管理するレンタル管理サーバとして機能させるレンタル管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記コンピュータに、
前記レンタル商品を特定する商品情報と該レンタル商品の予約状況とを対応付けて記憶する記憶手段の機能と、
ユーザからレンタル商品の返却を受けた配送者の前記端末から、該レンタル商品の前記商品情報を受信する受信機能と、
前記受信機能により受信された商品情報に対応する予約状況を前記記憶手段から読み出し、読み出した予約状況に関する予約情報を生成する生成機能と、
前記生成機能により生成された予約情報を前記端末に送信する送信機能と、
を実現させるレンタル管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−248744(P2011−248744A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123005(P2010−123005)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)