レーザシステム性能を改善するためのAOM変調技術
内部空洞及び/又は外部空洞AOM(60)の周波数変調技術及び/又は振幅変調技術のデジタル制御は、望ましくないレーザエネルギーが工作物(80)に衝突することを防止するためにレーザビーム(90)の実質的な全消滅を容易にし、パルス対パルスの閉ループ制御によりレーザパルスの振幅安定性を容易にし、例えば整列エラー補正、ビームウォーク補正、又は3次元位置決めのようなアプリケーションに対する閉ループ制御(限定的ではない)を含むビーム位置決め制御を容易にし、そして、上記アプリケーションのいずれかを遂行するためにAOM(60)上の1を超える変換器の使用を容易にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレーザ微細加工に関し、特に、レーザ加工性能を向上させるAOM周波数及び/又は振幅変調に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は従来の音響光学のQスイッチ10aを使用する典型的な従来のレーザ2の概略図である。図2A、2B(総称して、図2)は、音響光学変調器(AOM)10が0次ビーム16及び/又は1次ビーム18を伝送する範囲を制御する無線周波数(RF)ドライバ14に応答する変換器12を有する従来のAOM10の別の部分的な概略図である。図3はRFドライバ14を制御する従来技術を示す概略図である。図1〜3に関して、AOM10は従来、パルスタイミング、繰り返しレート、及び空洞ゲインを制御するためにレーザ2の共振器内のQスイッチ10aとして使用される。通常のQスイッチ10a(又は典型的AOM10)は、メーカーによって設定される特定の周波数でRFドライバ14によって振幅変調されるRF変換器12を含む。Qスイッチ110aは、レーザパルスにレーザを排出させるか又はレーザ共振器内部にレーザエネルギーを保持させることを許容するために、選択可能な量の電力をRF変換器12へ提供する電源14aに命令を出すレーザシステムコントローラ4によって通常、制御される。電源14aも、通常、レーザシステムコントローラ4からの命令に応じてレーザ媒質8にポンピング放射を提供するためにレーザポンピング源6に電力を提供する。これらの構成要素は、所望のときにパルスレーザビーム20を発生するために協同する。
【0003】
エモンズ, Jr.等の米国特許第5,197074号において記載されているように、AOM10は、また、AOMにRF変換器に配送されるRF信号の振幅を可変制御することによってレーザパルスのタイミング及び強度を制御する可変内部共振器損失変調器として使用される。AOM10は、また、光学エネルギーの一定割合が所望のビーム経路に進行し、そして光学エネルギーの残りのほとんどが「ビームダンプ」へ進むように、レーザビームを変更された回折効率で回折することによってレーザビーム20の強度を制御する外部空洞ビーム減衰器として使用される。
【0004】
最近では、オレゴン、ポートランドのエレクトロ・サイエンティック・インダストリ社は、命令を受けると、レーザ2からのパルスを工作物に衝突させるための種々の位置決めシステム要素を通して又はそれに沿って伝播し、命令を受けないと、レーザパルスが工作物に衝突することを禁止する開閉制御装置又は「パルス収集器」としてAOMを使用している。この過程は、バイルト等の米国特許第6,172,325号に更に詳細に記載される。
【0005】
再び、図2、3に関して、変換器12はAOM10内で確立される音波19に、アナログRFドライバ14からRF入力信号を変換する。音波19がAOM10を横断するにつれて、音波19はAOM10の光学媒質を歪め、AOM10内の反射率における増減を引き起こす。したがって、入来レーザビーム20が音波19によって回折されて回折の法則に従い、軸線上で、かつ回折過程に関連する式によって特定される角度にて1次(又は高次)ビーム18にある0次ビーム16が生じる。
【0006】
RF電力22がAOM10に印加されないとき、入来レーザビーム20はその元のビーム経路に実質的に沿ってAOM10を通過する。RF電力22がAOM10に印加されるとき、入来レーザビームのエネルギーの一部が0次ビーム16のビーム経路から1次ビーム18へ回折される。回折効率は、入来レーザビーム20のレーザエネルギーに対する1次ビーム18のレーザエネルギーの比率として定義される。
【0007】
図4に関して、1次ビーム18又は0次ビーム16のいずれかがアプリケーションへの検討に基づいて、工作物30に衝突させる加工ビームとして使用できる。1次ビーム18を加工ビームとして使用する場合には、RF電力22がその最大電力から実質的にゼロに変化するにつれて、加工レーザパルスのエネルギーはその最大電力値の100%から実質的にゼロに動的に制御できる。許容最大RF電力負荷下におけるAOM10の実用的な限定的な回折効率が約75%から90%であるので、加工レーザパルスの最大エネルギー値はレーザからのレーザパルスエネルギーの約75%から90%である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、0次ビーム16を加工ビームとして使用する場合には、RF電力22が実質的にゼロからその最大電力へ変化するにつれて、加工レーザパルスのエネルギーは、レーザからのレーザパルスエネルギーの最大値の約100%(AOMを通して進行することからの損失、おそらく熱的及び散乱を考慮して数パーセントを引いて)から最大値の約15%から20%へ動的に制御できる。メモリリンク処理に対して、例えば、加工レーザパルスは要求に応じていない場合には、図4に示されるように、システムレーザパルスエネルギーの漏れは望まれず(すなわち、加工レーザパルスエネルギーはゼロになる)、1次ビーム18は加工ビームとして使用され、0次ビーム16は、例えばアブソーバ32のようなビームダンプへ向けられる。
【0009】
AOM10の消滅比34は、「非遮蔽」(すなわち「透過」)状態38及び「遮蔽」すなわち「非透過」状態40間のレーザパルス36(36a又は36b)の透過電力における差異を規定する。図5は、特定周波数のAOM10に印加されるデシベル(dB)レベルの関数として、遮蔽及び非遮蔽の透過率における差異を示す簡易包括グラフである。図3及び図5に関して、パルス収集レーザシステムに使用される慣用のAOM10は、定周波数発生器24(通常、PLL又は水晶)から、メーカーによって設定され、変更され得ない特定の単一無線周波数を受信する。この周波数は出力角を決定し、消滅比34の限界内でRF振幅だけ回折量を制御する。
【0010】
慣用のAOM10のアナログRFドライバ14へ送信される信号の振幅は、トランジスタ−トランジスタロジック(TTL)へ「オン」又は「オフ」信号をオン/オフデジタルコントローラ26から送信すること、及び/又はアナログ振幅制御ボード28から非整数の増加分における0〜1ボルトのアナログ信号をRFドライバ14へ送信することのいずれかによって制御できる。TTL「オフ」信号は、アナログRFドライバ14に出力を、RFドライバ14が許容する最低電力出力である最小レベルへ低下させることを指示する。アナログ信号をRFドライバ14にその最小レベルで設定することは同じ結果を達成する。しかしながら、これらの選択肢の両方とも、少量のRF電力22を変換器12へ透過させることを依然として許容し、工作物30へ通過する低エネルギー回折1次ビームをそれが望まれない場合にも創出する。
【0011】
レーザ電力が幅広いレーザ応用(例えば、レーザDRAM処理、レーザ切削及び微細加工、並びにレーザマイクロビア穿孔)に対して増大するにつれて、これらのレーザアプリケーションの多くは、加工面へのレーザ電力を完全にオフにする能力を求める。これらのレーザ動作では、工作物は材料及び/又は先行処理という点で高価になる場合がある。レーザ出力は、これが完全にオフにならなければ、材料特性又は特徴へのダメージ、変更、影響が望ましくない位置において、工作物へのエネルギーを「漏らす」又は回折する潜在性がある。レーザ切削において、望まれないエネルギーは、例えば、望まれない材料における望まれない電気光学効果を誘起する。レーザ動作に関わらず、漏れレーザエネルギーは、顧客の生成物、例えばウェファ上のデバイスへの重大な回復できないダメージを引き起こす潜在性を有し、かかるダメージは、目視により必ずしも顕著である必要はない。レーザシステムのエネルギー漏れ問題は、長波長CO2(約10μm)、赤外の、及び近赤外の(例えば、1.3μm、から1.0μm)、可視、UV(約400μm未満)を含む、連続範囲の波長に生じ得ることである。
【0012】
レーザ処理アプリケーションにおいて、AOM10の増大する使用に関して、エネルギー漏れ問題はますます明らかになってきている。不幸なことに、最小のRFレベルは、従来技術のAOMコントローラに送信された場合でも、AOM10内へ漏れるいくらかのRF電力22が依然としてあり、いくらかの量のレーザビームエネルギーを潜在的に望まれない位置に偏向させる。かかる漏れもまた、従来のQスイッチ10aが使用される場合に生じ得る。レーザ出力が望まれないとき、いくらかのレーザエネルギーはレーザエネルギー増強時の間にレーザ2を排出できるようにする。
【0013】
ここに記載される特定の実施例及び技術は慣用のレーザシステム及び慣用のレーザ加工方法に関する種々のレーザ処理の利点を達成できる。これらの実施例及び技術は、限定的ではないが、1又はそれ以上の次のもの、周波数のデジタル制御及び/又は振幅AOM変調技術、望まないレーザエネルギーが工作物に衝突することを防止するためにレーザビームの実質的に全ての消滅を容易にする周波数及び/又は振幅変調を限定的ではないが含む外部空洞及び/又は内部空洞AOM変調技術、レーザパルスエネルギーの安定性を容易にする閉ループ制御でパルス対パルスレーザエネルギーのAOM変調技術、及びAOMに2以上の変換器を使用すること、整列エラー補正のようなアプリケーションに対する閉ループ制御を使用すること、又は3次元位置決めを、限定的ではないが含む、ビーム位置決め制御を容易にする周波数及び/又は振幅AOM変調技術を含む。
【0014】
したがって、本発明の目的は、1又はそれ以上の選択したAOMアプリケーションを通して改良したレーザシステムを提供することにある。
【0015】
この発明の別の目的及び利点は、添付図面に関連して進める好ましい実施例の次の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図6はパルス開閉デバイスとして変調強化型の音響光学変調器(AOM)60を使用するレーザシステム50の実施例を示し、そのAOM60はビーム入口面52及びビーム出口面54を有する。図6に関して、レーザシステムコントローラ62は、制御信号を直接的に又は間接的にレーザ64及びより詳細に後述されるAOM60の性能を直接的に又は間接的に制御するRFドライバ66に提供する。レーザ64は、種々の光学素子74、例えばビーム拡張オプティクス、又はレーザビームが0次及び/又は1次ビーム16,18を伝播するAOM60に入力する前に種々の回転ミラー(図示せず)光路72に沿って伝播されるレーザビームを放射する。レーザビームは、ほとんどのアプリケーションに対して、好ましくはQスイッチ又はパルスレーザビームであるが、いくつかのアプリケーションに対して、連続波(CW)ビームでもよい。
【0017】
通常、0次ビーム16及び1次ビーム18の一方は、順次、工作物80上の1又はそれ以上のターゲット位置に衝突させるために、1つ又はそれ以上の回転ミラー76及び種々の選択的なビーム位置決め要素(図示せず)によって焦点レンズ78を通して方向付けられる。0次ビーム16及び1次ビーム18(又は高次ビーム)のいずれかは、チャック88又は他のタイプの位置決めシステム台によって支持され得る工作物80に衝突させるために加工ビーム経路72aに沿って伝播する加工ビーム90として使用できる。0次ビーム及び1次ビームの他方は、ビームダンプ94、例えば可飽和吸収体へ非加工ビーム経路72bに沿って方向付けされ得る非加工ビーム92である。多くの実施例において、加工ビーム90として1次ビーム18を使用することが望ましいことから、図はこの構成をほぼ描いている。
【0018】
しかし、当業者は、逆論理及びここに記載されるいずれのAOM60に関連して加工ビーム経路72aを再配置することが、0次ビーム16を加工ビーム90として使用する構成の実施例を使用するために過度の実験なしに実行できることを理解するであろう。さらに、かかる構成のAOM60は、AOMが約75%を超えるレーザパルスエネルギーを、かかるレーザパルスエネルギーが望ましいときは、いつでも、工作物80に衝突するビーム経路に沿って伝播させることを許容し、いくつかの好ましい実施例では、約90%を超える又はさらに約100%までのレーザパルスエネルギーを、かかるレーザパルスエネルギーが望ましいときは、いつでも、工作物80に衝突するビーム経路に沿って伝播させることができる。
【0019】
変調強化AOM60に関して、AOMドライバ信号の直接デジタル合成(又は他の高速信号変調技術)により、AOM60の命令部は、非常に高速(例えば、直列で10MHz又は並列で100MHzまで、又はそれら以上)で優れた精密さ及び安定性をもって高周波(RF)駆動信号の無線周波数及び振幅を駆動しかつ変調できる。かかる変調技術は、レーザエネルギーが加工ビーム経路72aを通って望ましくない時間又は位置にて衝突する工作物80へ進行することを十分防止するために、AOM60から全消滅を得るために使用できる。 これらの技術は、従来のAOM変調、例えばAOMのRF信号の振幅を低レベル又は「オフ」状態に設定することに加えて、使用することができる。
【0020】
図7〜図9は、AOM60が、AOM60を通過する光に相互作用する音波を設定できる帯域幅より大きい帯域幅でAOM60の無線周波数を変調するための模範的な技術を示すタイミング図を示す。図7は、AOM60から全消滅を達成するために、AOM変換器70(図11)によって表現される模範的な高帯域幅周波数シフト波形を示すタイミング図である。図8は、AOM60から全消滅を達成するために、高帯域幅周波数シフトを使用することに関連する事象及び結果を示すタイミングフロー表である。
【0021】
図6,7,8に関して、ある模範的な実施例において、AOM60に送信されるRFエネルギーのRF信号は、AOM60の帯域幅より高速で「オフ」状態において変調される。いくつかの実施例において、AOM60の帯域幅は、音波が光路72に沿って進行するレーザビームのくびれを横切って進行するのに要する時間の関数によって規定できる。したがって、帯域幅はレーザビームの直径及びAOM60の材料中の音速によって影響を受ける。レーザビームの直径をAOM60の材料中の音速で除算することによって、レーザビームを横断する音の過渡時間を得ることができる。過渡時間を周波数(1/過渡時間)に変換することは、かかる実施例に関して、AOM60の最大限の帯域幅を提供する。
【0022】
AOM60が適応できる帯域幅より高い帯域幅で、RF信号の無線周波数を変調することは、音波がAOM60内で確立することを防止でき、それによって、光路72に沿って進行するレーザビームの回折を防止できる。AOM60を通過する光の光学回折は、無線周波数がAOM60の帯域幅より大きいレートで変化している限り、防止できる。加工ビーム経路が0次より大きい次数である場合には、光エネルギーはより高い次数へ伝送されない。
【0023】
図7において、「オン」状態で、RF信号周波数は、工作物80に向かう回折ビーム経路72aに対する望ましい回折角を達成するよう設定され、RF信号振幅は、処理アプリケーション、例えばリンクブローイング又はビア穿孔を達成するために工作物80に望ましいエネルギーレベルを達成するように設定される。図7において、「オフ」状態で、RF信号周波数は、エネルギーが工作物80へ回折しないことを保証するために、RF信号振幅も最小限にしつつ、すなわちそれをスイッチオフにして又は低バイアス電力レベルにスイッチングしつつ、高レートで変更される。図8は図7に示す波形の重要性を説明するタイミングフロー表である。再び、工作物80へのビーム経路が回折ビーム72aであり、ビームダンプ94が0次送信ビーム72bを受信する、図6に示される形態に関して、レーザエネルギーは、かかるより高い帯域幅周波数変調の間に十分伝送され、したがって、工作物80に対して、十分消滅(100%)する。
【0024】
図6は、また、「オフ」状態のRF信号をDC又は、望ましい回折が生じるRF信号に比較して、かなり低周波数の信号レベル(又は最小限の振幅レベル)に設定する技術を示す。かかる低周波数信号又はDCRF信号により、ビームは工作物80への光路72aへ回折しないことになる。RF信号の値がDC又は回折角を創出しないのに十分小さいレベルに変調することは、AOM60内で波動が確立することを防止する。RF信号の最小限回折角への変調は、回折ビームがビームダンプ94への伝送ビームと事実上、同一線上にある、かような小さいRF信号を使用する。ゼロ周波数をAOM60に設定させる場合には、AOM60内に回折格子は存在しないし、光の100%はビームダンプ94へ伝送される。「オン」状態において、RF信号は、工作物80に向かう光路に対する望ましい回折角(F1)を達成するために設定され、RF信号振幅は、処理用の工作物80にて望ましいエネルギーレベルを達成するために設定される。
【0025】
高周波数RF信号を低周波数又はDCレベルに消滅させる周波数変調を実行するのに適切な周波数信号のある源は、デジタル対アナログ(D/A)変換器を駆動するデジタル周波数シンセサイザーである。A/D変換器出力及び関連する信号調整回路は、制御インピーダンス(通常、50オーム)を駆動するために、周波数信号をRF電力ドライバへ印加する。商業的に入手可能な周波数信号源の実例は、アナログデバイス社によって製造されるモデルAD.9852ASQ直接デジタルシンセサイザー(DDS)である。このモデルAD 9852 ASQは内部高速D/A変換器に結合され、毎秒300メガサンプルの出力更新速度を持つ。100MHzでの更新はAD 9852 ASQ DDSを48ビット解像度、14ビットフェーズオフセット解像度、及び12ビット振幅制御を発揮する並列デジタルインターフェースで制御することによって達成できる。モデルAD 9852 ASQの出力は多数の商業的に入手可能な集積RFドライバモジュール、例えばモトローラ社及び他の集積回路デバイス製造会社によってAOM変換器70を駆動するためのもののいずれかに適用できる。
【0026】
周波数信号及び出力制御におけるより大きい柔軟性は、デジタル信号プロセッサ(DSP)、例えばアナログデバイス社によって製造されるモデルタイガーシャーク@をフィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、例えばカナダ、サンホセ、ザイリンクス社によって製造されるモデルVirtex-IIに結合させかつ集積DDSをそれらに整合させることによって達成できる。
【0027】
「オン」状態から「オフ」状態への急速なスイッチングは、D/A変換器出力を受信しかつインダクタLを駆動するゲインkで高帯域幅オペアンプを含むようRFドライバ66を構成することによって達成できる。「オン」状態において動作RF周波数で共振を設定するためにLの値を選択することは、AOM変換器70の入力にて大きい電圧をオペアンプによるかなり大きい電力消費なしで提供する。(共振回路はインダクタL及びAOM変換器70の抵抗損失とAOM変換器70のキャパシタンスとを含む)共振は過渡共鳴を引き起こし、それによって、「オン」状態から「オフ」状態へのスイッチングを低速にする。
【0028】
DDSは、D/A変換器からAOM変換器70の入力の電圧への伝送関数を測定するためにDSP及びFPGAに連結して使用することができる。伝送関数を決定することは、AOM変換器70入力電圧用D/A変換器を使用して、それをDSP/FPGA回路へ方向付けて、インパルス応答、掃引サインボード線図、又は白色雑音入力/出力測定によって遂行することができる。測定完了時に、測定されたアナログ回路周波数応答を反転するのに適合するデジタルバイカッド型フィルタはアナログ駆動回路を特徴付ける平坦な伝送関数を提供するシステム反転ノッチフィルタとしてFPGA内で構成される。
【0029】
線形システム理論にしたがって、FPGAバイカッド型フィルタ、D/A変換器入力、及びアナログ駆動回路は平坦な伝送関数を示し、ゼロDC又はRF「オフ」状態とRF「オン」状態との間の同時スイッチングを可能にする。同時にRFをオンすることは、それを起動させるのに大量のエネルギーを配送し、それを停止させるのに大量のエネルギーを抽出することを要求する。このことは、所要の帯域幅でオペアンプの電流/電圧/スリューレート能力を飽和させることができる。
【0030】
駆動回路を有用にするためには、RF信号の起動時又は停止時が望ましい。これらの機能は、起動用k~ramp*t及び停止用(1-k~ramp*t)でサイン波を乗算することによって、DSP/FPGAで容易に実現できる。k~rampパラメータは動作上の増幅器電流、電圧、及びスリューレート出力の直線性動作制限に考え出され、デザイン特有の基準で選択され、成分変動に対して調整されない。起動/停止には時間を要するが、この時間は過渡電流が自然に衰退させるのに要求される時間より非常に少ないことが期待される。
【0031】
DDSボードの出力は次いで、RFモジュールに組み込むことができ、次いで50オームの伝送ラインでAOM変換器70に結合する。
【0032】
図9は、白色雑音をRF信号に注入することによってAOM帯域幅より高いレートで無線周波数を変調するための、類似するが別の技術を提示する。信号内に広帯域幅スペクトラムで多周波数成分を持たせることによって、AOM60は、AOM媒質内に回折格子を確立できる音波を持たなくなる。再び、図6に関して、「オフ」状態において、白色雑音はAOM60へ送られ、ビームをビームダンプ94へ完全に伝送させる。「オン」状態において、無線周波数は工作物80へ向かう光路72a用の望ましい回折角を達成するために設定され、RF信号振幅は、処理用工作物80にて望ましいエネルギーレベルを達成するために設定される。AOMデバイス内部に音波の設定時間より高い無線周波数で白色雑音を導入することも、また、記載される結果を提供する。
【0033】
当業者は、図7〜図9に関して説明した技術がブラッグ式に関する低い又は実質的にゼロの効率を有する周波数を使用して実行できることを理解するであろう。全消滅を達成するために、変換器70に印加されるRF信号は実質的にゼロのブラッグ効率を提供する周波数のうちの1つに単に設定でき、振幅は所望により、ゼロ又はいくらかの基準量に選択的に設定できる。代替として、周波数ホッピング及び他の技術は実質的にゼロのブラッグ効率を提供する周波数を利用する、又は限定され得る。
【0034】
図10はレーザシステム50に類似するが、2又はそれ以上のダンプ94a、94bを使用するレーザシステム50aの形態を提示する。ビームダンプ94aは伝送ビームの光路72bに沿って位置決めされるが、ビームダンプ94bは、工作物80に導かない回折角(F2)を創出する無線周波数信号(F2)によって光路72cに沿って位置決めされる。「オン」状態において、RF信号は工作物80に向かう光路用の望ましい回折角(F1)を達成するために設定され、RF信号の振幅は処理用工作物80にて望ましいエネルギーレベルを達成するために設定される。「オフ」状態において、RF信号は周波数F2及び最小限の振幅に設定され、それらは第2のビームダンプ94bへビームを回折させる回折角を生成する。この「オフ」の場合には全レーザエネルギーは伝送ビーム及びF2回折ビーム間で分担され、工作物80への光路72aを残す。
【0035】
図11は、RF増幅器68又はAOM変換器70へ配送される電力を絶縁させる制御スイッチ102及び/又はRFドライバ66からRF増幅器68又はAOM変換器70へ周波数信号を絶縁させる制御スイッチ104を制御するためのシステムコントローラ62を使用するAOM制御システム100の模範的な実施例の簡易概略図を提示する。制御スイッチ102,104の模範的な実施例は、好ましくは、レーザ処理アプリケーションの帯域幅を考慮するレーザ64の繰り返しレートより大きい高速スイッチング及び設定時間を持つ。制御スイッチ102,104は、機械的若しくは固体リレーでもよく、又はRF増幅器68又はAOM変換器70へのRF信号又は電力を遮蔽できるいずれかのタイプのデバイスでもよい。「オン」状態において、DC電力及びRF及び振幅信号はRF増幅器68へ通過し、そしてAOM60へ通過できる。「オフ」状態において、DC電力及び/又はRF及び振幅信号は制御スイッチ102,104によってAOM60から絶縁される。
【0036】
図12は、レーザ64a内にQスイッチとしてAOM60aを使用するための、上述のAOM変調技術を利用するレーザシステム50bの模範的な簡易概略形態を示す。一般の電源110が励起源112及びRF信号ドライバ66aに電力供給することに使用できるが、RFドライバ信号は、発生され、AOM変調制御について前述した方法と全く同じ方法でQスイッチAOM60aへ送られる。しかし、図12では、AOM60aは、AOM60aが「オフ」状態にあるときはいつでも、加工ビーム光路72cに沿ってレーザ光を伝送し、AOM60aが「オン」状態にあるときはいつでも、加工ビーム光路72dに沿って光をビームダンプ94cへ回折させるように、示されている。
【0037】
当業者は、「オン」状態のとき、レーザ光を加工ビーム経路に回折することによって、AOM60aが上記逆の形態で動作するよう適用できかつ方向付けることができる認識するであろう。形態にかかわらず、上述のAOM変調技術は、工作物80へのレーザエネルギーが望まれないときはいつでも、外部AOM60の使用の有無にかかわらず、全消滅を達成するために使用できる。
【0038】
図13は、全消滅を達成するために、レーザ64aの外側にAOM60及びレーザ64aの内側にAOM60aを使用するための、上述のAOM変調技術を利用するレーザシステム50cの模範的な簡易概略図を示す。当業者は、AOM60、60aが同じ又は別個のRFドライバ66bを通して制御できることを理解するであろう。
【0039】
図14は、全消滅を達成するために、レーザ64の外側に2又はそれ以上の直列AOM601,602を使用する、上述のAOM変調技術を利用するレーザシステム50dの模範的な簡易概略形態を示し、最小限のエネルギーでさえも工作物80に到達することを防止し、それを、「遮蔽」状態が望まれるときにダメージを与える。図14に関して、模範的な実施例では、AOM601は「オフ」状態で、光路72b1に沿うレーザ光をビームダンプ942へ送信することができ、「オン」状態で、(光路72b2に対して)Y軸線に沿うレーザ光を工作物80に最終的に到達する加工ビーム光路72a2へ回折させる。当業者は、AOM601,602が直角軸線に沿ってビーム経路を変更するよう示されかつ記載されているとしても、AOM601,602は同じ軸線に沿って又は直角でない横軸線に沿って適用できかつ配置できることを理解するであろう。当業者はまた、AOM601,602がともに、逆「オン」/「オフ」状態の形態を持つように適用できかつ配置できるか又は異なる「オン」/「オフ」状態の形態を持つように適用できかつ配置できることを理解するであろう。また、AOM601,602はともに、同じ又は別個のRFドライバ66b(図示せず)を通して制御できる。
【0040】
図13,14に関して、単一のAOM60は消滅比Nを持ち、一方2つの直列AOM601,602がそれらの追加の減衰値により増加した全消滅比を許容する消滅比N1,N2を持つよう規定できる。当業者は、さらにN個のAOM60が、特に感応工作物80又は特に感応処理アプリケーションに対して望ましいとして、さらにもっと全消滅比を増加させることに使用できることを理解するであろう。上述の実施例及びその順列又は組み合わせは、レーザパルスエネルギーが望ましくないとき、工作物80にレーザパルスエネルギーが到達することを十分に排除すなわち逸らすことに使用でき、感光材料にダメージを与える可能性を排除する。
【0041】
当業者は、これらの技術が、約266nm,355nm,532nm,1064nm,1320nm,及び10μmという波長に限定されないが、それらを含む遠UVから遠IRに及ぶ波長を有する固体レーザ、例えばNd:YAG又はNd:YLFレーザ及びCO2レーザに限定されないが、それを含むいずれかのタイプのレーザに適用できることを理解するであろう。これらの技術は、リンク処理システム、レーザトリミング及び微細加工システム、並びにマイクロビア穿孔システムを含むレーザ処理システム上で利用できる。
【0042】
上述の周波数変調技術の有無にかかわらず、1又はそれ以上のAOM60もまた、種々の他の新しいアプリケーションに使用できる。例えば、図15は、種々のレーザ不安定性又は熱的ドリフトによるレーザ出力検出器に衝突するレーザパルス間の典型的なピークエネルギードリフトを示す振幅対時間のグラフである。このパルス対パルスエネルギー変動は、特定タイプのレーザシステム、特に高繰り返しレートのUVシステムにおいて22%にもなり得る(たとえ、長期平均変動が5%未満でもよいとしても)。レーザエネルギーのかかる変動は、工作物80に問題を潜在的に引き起こし得る。所定のレーザ動作では、製品の結果に逆に影響を与える(レーザ出力エネルギーを含む)単独又はセットのパラメータにおいて変動許容誤差によって規定できる全体的な「処理ウインドウ」は、相対的に小さくなる。したがって、処理ウインドウを大きく保つこと、又は処理ウインドウに影響を与える成分、特にレーザエネルギーを制御することは非常に有用になり得る。
【0043】
図16は、ビーム経路72aに沿って伝播するレーザ出力の一部を、工作物80に向かうレーザパルスの入射振幅及びエネルギーを決定することに使用できるレーザ出力検出器122へ方向付けるためのビーム分割光学素子120を使用する模範的なレーザシステム50eを示す。
【0044】
図16は、ビーム入口面52又は変換器70の変換器変調ゾーン116に対してブラッグ角又はそれに近接する入口角114にてAOM60のビーム入口面52に衝突する光路72を示すが、当業者は、光路72がほぼ直角な非ブラッグ入口角114にてAOM60のビーム入口面52に衝突するように整列できることを理解するであろう。当業者は、また、角度カットは、入口角114がビーム入口面52に直角に整列でき、そして所定の周波数に対してブラッグ条件を依然として実質的に満たすことができるように、AOM60(特に高屈折率材料を有するAOM60に対して)のビーム入口面52上で使用できることを理解するであろう。
【0045】
当業者は、さらに、ブラッグAOM整列が、いずれかの図に関して、上述の又はここに記載のいずれかの実施例で実行できることを理解するであろう。一般的に、十分なブラッグ効率(又はAOM60による回折効率)は、入口角114がビーム入口面52及び/又は光路72を横断する変換器変調ゾーン116に対して約±0.5度以内であるときに達成される。レーザビームが主要なIR波長要素を有するいくつかの実施例において、入口角114は好ましくはブラッグ角の約±0.4度以内であり、より好ましくは、ブラッグ角の約±0.1度以内であり、もちろん、最も好ましいのはブラッグ角である。レーザビームが主要なUV波長要素を有するいくつかの実施例において、入口角114は好ましくはブラッグ角の約±0.2度以内であり、より好ましくは、ブラッグ角の約±0.05度以内であり、もちろん、最も好ましいのはブラッグ角である。
【0046】
再び、図16に関して、ビーム分割光学素子120それ自体は追加のAOM60でもよい。いくつかの実施例において、振幅制御AOM60は、高次ビーム又は逆の1次ビームがレーザ出力検出器122へ方向付けられるビーム分割光学素子120として使用できる。当業者は、さらに、追加のレーザ出力検出器122(及び必要に応じてビーム分割光学素子120)を、振幅監視及び制御用の追加情報を提供するために、AOM60の上流のビーム経路72に沿って、及び/又は0次又は非加工ビーム経路72bに配置することができることを理解するであろう。いくつかの実施例において、ビーム分割光学素子120及びレーザ出力検出器122は、振幅補正がビーム経路72aの他の要素によって生じる振幅偏差を補償できるようにビーム経路に沿って他の下流位置に配置することができる。レーザ出力検出器122は当業者には公知であり、多くのレーザアプリケーションにおいて使用されている。しかし、レーザ出力検出器122は信号124をシステムコントローラ62へ直接的に又は間接的に送るように適合され、システムコントローラ62は、補正信号126をRFドライバ66へ送ることができる又はRFドライバ66へ供給される既存の振幅若しくは周波数制御信号を調整することができる。
【0047】
したがって、1つ又はそれ以上のAOM60は、周波数制御の技術の有無にかかわらず、高更新レートでパルス振幅安定性を増加させるための閉ループシステムにおいて使用できる。かかる振幅又は周波数の調整は、AOM60のレーザ出力及び/又はむらのあるRF誘起熱におけるレーザドリフト及び/又は熱的不安定性に対するレーザパルスエネルギーを制御することに使用できる。AOM60に印加されるRF信号は、1又はそれ以上の先行するレーザ出力パルスの振幅又はエネルギーに関する情報に応答して、任意の既知のレーザ出力パルスの振幅又はエネルギーに影響を与えるために変調できる。連続ストリングの(例えば、数十、数百、数千の)多数連続パルスにおける任意の既知のレーザ出力パルスの振幅又はエネルギーは、慣用の適用可能なレーザ微細加工システムの通常7%未満の(又はそれより大きい)パルス対パルスエネルギー変動だけ変動させるために制御できる。いくつかの好ましい実施例では、パルス対パルスエネルギー変動は約3%未満でもよく、又はさらに約0.5%から1%未満でもよい。かかるパルス対パルスエネルギー安定性は、固体高調波レーザ、特にUV波長を発生するのに使用されるそれらを使用する実施例に対して、特に有用である。
【0048】
周波数制御の別の利益に関して、パルス振幅安定性は、広範囲の時間スケールで達成でき、種々の事象、例えばレーザ64の熱的変動、AOM60それ自体、又は他の線形若しくは潜在的な非線形の事象によって引き起こされるエネルギーのレーザ変動の効果を制限する。複数の変換器もまた、後述の回折効率を増加させるために、同一ビーム軸線を変調させることに使用できる。
【0049】
図17は、AOM60、例えば図16に示されるレーザシステム50eの実施例におけるものを使用して、閉ループエネルギー制御を通して達成可能の模範的な振幅安定性を示す、振幅対時間のグラフである。フィードバックは、AOM60へのRF電力の振幅を変更することに使用され、したがって、工作物80へ進行する高次光路72aに沿って伝播する伝送エネルギーを変更する。
【0050】
AOMアプリケーションの別の実施例において、図18は、横デカルト軸線における工作物80の表面上に位置付けするビームに影響を与えるために、2つの外部空洞AOM601,602(一般に、AOM60)を使用するレーザシステム50fの概略図である。好ましい実施例において、AOM60のうちの1つはX軸線に沿う運動を制御し、工作物80の表面上のX,Y方向のレーザビームの角度調整の完全な範囲を提供する。図18では、X軸線方向の変調する第1のAOM601が示され、そしてY軸線方向の変調する第2のAOM602が示されているが、当業者は、順序又は位置付けが逆でも良いことを理解するであろう。当業者は、また、AOM601,602のいずれか又は両方、そして特にAOM602のサイズがより大きな受容角度を許容するために増大できることを理解するであろう。
【0051】
AOM601,602は、いずれかの上述の実施例におけるように、変換器70に供給されるRF電力の振幅及び/又は周波数を可変制御する能力を有する別個の各RFドライバ661,662によって、好ましくは、駆動され、したがって工作物80上での出力ビームの振幅及び位置を正確に制御することができる。RFドライバ周波数を非常に高速で調節できることから、AOM60は、望まない位置エラー効果を調整するために特徴付けられた線形効果のルックアップテーブルで開ループ走査システムにおいて実時間でビームを操作することに使用できる。
【0052】
図19は、2Wで50MHzまで駆動されるRFドライバに応答する模範的なAOM60の模範的な位置付け及び偏向角範囲を示す概略図である。AOM60は、工作物80の上方約40mmの模範的な位置に配置された焦点レンズ78から約40mmの模範的な高さ位置に配置され、そしてシータに対する約96mardすなわち5.5度の総偏向角を仮定するとき、工作物80上の実効走査寸法はX及び/又はY方向に少なくとも4mm走査フィールドを発生することを示す。
【0053】
角度解像度に関して、ある実施例においては、RF電力用DDSドライバの出力は、次式によって理論的な解像度を許容する1Hzという非常に小さい増分に設定できる。
【0054】
例えば、355nm波長及び650m/sの音響速度を使用して、音波の1Hz変化に関連する角変化は2.73E−10度である。しかし、かかる解像度は、周波数を現実に分解するためには、システムの機械的な制約により現実的であるかもしれない。したがって、いくつかの実施例において、制御値の範囲は4.1E−6のステップという最小限の解像度すなわち0.72マイクロラジアンの等価物によって特定することができ、それは周波数上、15KHzステップサイズと同等である。約50ミリラジアンの角度設定を有する模範的なAOM光学システムは、69,444ステップの角度解像度を提供する。
【0055】
AOM60の帯域幅は3つの項目によって主に影響を受ける。すなわち、新しい周波数を発生するための電子デバイス、例えばRFドライバ66から入手可能な最大速度、その新しい周波数の振動を創出するためのAOM変換器70の能力、及び新しい音波がAOM60内で創出されるのにかかる時間である。概して、新しい音波の形成に関するその第3番目の項目は多くの時間を要し、したがって走査帯域を支配する。
特定周波数に対応する角度に関するある式は、
として表すことができる。なお、νsは媒質の音速である。
【0056】
次いで、帯域幅Bは、
として与えることができる。ここで、DはAOM60を通るレーザビームの幅である。
【0057】
一般のAOM60にとって、パラメータは、以下の通りである。
材質:融解石英(n=1.46、νs=6km/s)
音:周波数f=100MHz
光:1047nm波長
レーザビーム径:12mm
【0058】
これらのパラメータを使用して、走査システムの1つの模範的なAOM60は許容角度にて約500kHzまでの帯域幅を有することができる。対照的に、典型的な検流計帯域幅は約4kHzであり、高速ステアリングミラーは約12kHz以上になり得る。検流計スキャナの主な制約は主要部を動かすことによって創出される慣性及び運動の共振である。AOM60はかかる主要部関連効果を受けず、したがって、その帯域幅は100倍以上になり得る。
【0059】
図20は、より詳細に図18のAOM601,602の実施例を示す概略図であり、AOM60は2軸線走査システムを提供するために異なる軸線に沿って整列される。AOM601はAOM602の軸線Aに直角である軸線Aに関して適切な位置に設定される。したがって、AOM601への駆動信号の周波数を変更することは、変動周波数が出口角シータXを変動させる関係で、X軸線方向にAOM601の出力角を変更することになる。AOM602への駆動信号の周波数を変更することは、変動周波数がシータYを変動する関係で、Y軸線方向にAOM602の出口角を変更することになる。同じ又は異なる周波数及び振幅を持つAOM601,602は、すぐそばに配置することができ、単独で変調できる。したがって、出力ビームは振幅において変更することができ、X,Y軸線方向に移動することができる。ビームダンプ941,942のサイズ及び形状は、望ましい走査フィールドを収容するよう適合することができ、工作物80への望まない伝播を防止する。
【0060】
図20Aは、走査角回折効率対模範的なUV及びIR波長での特定のブラッグ角からの角変化のグラフを提供する。
AOMの回折効率を求める式は、
として表現でき、材料特性は、
によって記述できる。
ここで、λは光の波長、Mは材料の性能指数、Lは変換器相互作用ゾーンの長さであり、Hは変換器70の高さ、Pは印加RF電力である。信号の周波数変調による変更は、
として表現されるように、ΔΦとして記述することができる。
【0061】
なお、νは材料中の音響速度音波であり、Δfは変調用の周波数変化であり、Λ0は材料料中の音波の波長である。式(5)及び(6)を式(4)に代入することは、周波数変化に対する特定のブラッグ角に対する回折効率を結果として生じる。UV波長355nmでブラッグ角1.2度を発生する初期周波数75MHzが±14MHz(UV波長に対して、約a±0.175度の走査角変化)だけ変更される実施例に対する回折効率が示されている。したがって、例えば、回折効率を80%以上に維持するために、±0.1度の入手可能な走査角変化を使用してもよい。
【0062】
1064nmでの回折効率もまた示され、波長が減少するにつれて、許容可能な走査角は減少するということを示す。使用可能な「走査角」エリアは、システムがレーザ電力処理ウインドウの観点から持ちこたえることができる最小限の回折効率によって規定できる。大きなプロセスウィンドウがあれば、システムはより大きな走査角を可能にするレーザ架空送電量のほとんどを持つ。
【0063】
再び、図18〜図20に関して、1又はそれ以上の追加のAOM60(又は移動可能デバイス、例えばFSM)が走査AOM601及び/又はAOM602の前に各軸線に対して位置決めされるならば、入来ブラッグ角条件は走査AOM60の走査範囲を増大させるために選択できる2次ブラッグ角又は複数のブラッグ角を提供するために移動され得る。
【0064】
図20Bは、所定のデカルト軸線又は工作物軸線内のビーム位置決め範囲を拡張するために直列AOM60x1,60x2を使用するAOMシステムを示す概略図である。図20Bに関して、上流側のAOMx1は、その0次出力が下流AOM60x2用のブラッグ角を達成するように、ビーム経路に沿って(好ましくはそのブラッグ角に)配置することができる。その場合、上流AOM60x1の1次出力は、下流側のAOM60x2上の第2のブラッグ角用に設定できる。ビーム位置決め範囲のこの拡張もまた、図示のように、そして別個のAOM60x1,60x2を使用する代わりに、図23Cに関して後述するように、多数の変換器を持つAOM603で遂行できる。
【0065】
1つの実施例では、上流側AOM60x1は1次ビームを1.2度だけシフトし、下流側AOM60x2はその入来ビームを効率に大きな損失もなく、追加の0.2度だけシフトする。図20Cは走査角回折効率対模範的なUV及びIR波長で直列同一軸線変調AOM60から生じる角変化を提供する。図18〜図20Cに関して、同一軸線を変調するためのAOM60を使用することは、上流側AOM60x1又は他のデバイスの走査角の範囲によって決定されるように、下流側AOM60x2の走査角を拡張できる。上流ブラッグ調整デバイスとしてのAOM60x1は、単一のAOM60のみを使用することより大きい走査角を提供でき、最も大きいレーザ繰り返しレートより高い、すなわち100kHzより大きい帯域幅で遂行できる。当業者は、小さいAOM走査範囲改良でさえも、ブラッグ効率係数が少し制限的になり得るUV波長では特に利益があることを理解するであろう。
【0066】
上流ブラッグ調整デバイスとしての低速デバイス、例えばFSM又は検流計システムは下流側AOM60x2の走査角をより一層大きく拡張できるが、全体の速度性能はかかる上流位置決め器の帯域幅によって制限される。それにもかかわらず、かかる上流ブラッグ調整デバイスは、特にブラッグ効率を低下させるレーザビーム位置決めの低速オフセットを補償するために角度シフトを行うために有用である。例えば、下流AOM60x2が、焦点レンズ78を通るレーザビーム勾配をわずかにオフさせるレーザ光学システムの不安定性を補正するのに使用され、模範的なリンクカットシステム上の正確性の問題を生じる。かかる小さな補正はAOMx2で非常に高速に処理でき、小さな熱的作用及び他の作用からの指示ドリフトを排除する。しかしながら、2,3日後、又は潜在的に何週間後に、最初の修正からのオフセットは、AOM60x2の入口面への入口角に関して重大であり、AOMx2を通して効率を損失させる。この問題への1つの解法は、AOM60x2の正確なブラッグ条件に対して調整するために入来ビームを調整(又は修正)することができるようにするために、より低速の上流ブラッグ調整装置(より大きいが調整角は保証されるかもしれないし、又はより遅い調整時間で十分かもしれない)を含ませることであり、それを通して効率の最大化を許容する。AOM60x2の前のかかるAOM60x1のより低速の上流ブラッグ調整装置がなければ、その場合には、修正は装置を手動で(又は潜在的に、手動又は電子的な手段によって可動であるAOM60x2の下方の機械的な段階で)精密に位置決めすることを必要とする。
【0067】
当業者は、上流ブラッグ調整装置が広範囲にわたって可変制御できる、又は下流AOM60x2の十分効率的なブラッグ角度を満たす、2又はそれ以上の特定の角度間のスイッチとしてまさに使用できることを理解するであろう。第3の直列AOM60(又は他のビーム調整装置、図示せず)もまた、AOM走査システムの一方の軸線又は両軸線に沿う走査範囲を改善するために使用することができる。当業者はさらに、後述のように、変換器に印加されるRF信号の振幅は、AOM60x1又は60x2のいずれかの出口角のシフトから生じる、ブラッグ効率からの偏差を補償するよう適合されることを理解するであろう。
【0068】
図21は、工作物80の面でパルスエネルギー、振幅、及びレーザビーム位置の閉ループ制御を提供するために、外部空洞AOM601,602、2つのビーム分割光学素子120a、120b、エネルギー及び振幅検出器122、並びに位置感知検出器130を使用するレーザ50gの概略図である。ビーム整列は多くの処理動作の結果、特にサブミクロンの精度が望まれる場合には、臨界的になり得る。ビーム整列は、光学媒質、及び/又は他のビームウォークの一因のいずれかにおいて、種々の要因、例えば機械的動作、振動、又は熱的変動によって影響を受け得る。
【0069】
AOMのRF電力の周波数制御を使用して角度補正を実行する際、1次ビームの回折効率は、角度がブラッグ条件の角度許容度より高くなる又は低くなるにつれて、より小さくなる。ブラッグ条件によって規定される角度は、
として示すことができる。なお、θBは入来光の入口角度であり、λは光の波長であり、ΛはAOM媒質内の音波の波長である。
【0070】
変換器70の周波数が修正されるならば、音波の波長は修正され、変わるブラッグ式を満たすブラッグ角を生じる。この場合、反射率又は回折の効率は、
に等価な関係で低下する。なお、Lが音と光(又はビームの直径)との相互作用の長さである。
【0071】
高効率が処理のために通常、必要であるとき、このsin c関数はレーザ加工動作において使用可能な角度を制限することができる。しかし、レーザ電力又は割当量を超過したエネルギーは、システムのエネルギー又は振幅を調整することに関しては同様に、角度制御の間、効率低下を説明するために実行することができる。
【0072】
たとえば、ゼロ効率が1次ビームに回折される前に、2mmのビーム径の1064nmのレーザ上で2Wを超えるRF電力及び650m/sの音響の速さで60〜80MHzにて動作するTe02 AOMの結晶を使用することは、概ね50ミリラジアンの最大許容角度を提供する。
【0073】
光学的システムで過渡状態を補正するアプリケーションを補正するレーザビームにおいて、たとえば、少なくとも±0.5ミリラジアンの角度範囲が望ましい。ブラッグ条件のAOM60の効率が80%であるならば、ブラッグ条件は概ね0.8%の1次ビームの効率損失又は79.2%の新しい1次回折効率を生じる。
【0074】
このような場合、さらにいくらかのレーザエネルギーを考慮に入れるレーザ電力割当量は、光学的なつながりにおいてレーザ過渡状態、熱効果又は他の障害に対する振幅補正と同様に角度補正によるこの余分な損失を考慮に入れるために実行することができる。したがって、AOM 60へのRF電力は、Emaxの最大のレーザエネルギー出力を持つために、ブラッグ条件でより低いレベルに設定することができ、可能な数値は、この実施例に対しては75%の効率の等価エネルギーである。このように、全制御の割当量の5%の効率は、振幅調整と角度補正との使用に対して利用可能である。角度がブラッグ条件から+0.5ミリラジアンに調整されると、効率は79.2%に落ちるが、RF振幅は角度補正により低減した効率を相殺するために0.8%増加させることができる。この実施例では、さらに4.4%の頭上余地は依然として、望ましいかもしれない他の振幅補正に利用可能である。
【0075】
このように、変換器70に印加されるRF信号の振幅は、出口角度のシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために、名目上のビーム位置から外れている望ましいビーム位置に衝突させるためのビーム経路72を方向付ける位置決め角へ名目上のビーム位置を衝突させるブラッグ角のビーム経路72から調整することができる。ブラッグ効率振幅補償情報は、特定された特徴の各AOM60ごとに、数学的に及び/又は実験的に決定することができる。補償データは検索テーブルに入れか又は、アルゴリズム、例えばsin cの関数に基づくアルゴリズムによって提供することができる。ブラッグ効率振幅補償情報は、レーザシステムコントローラ62から、又は、中間のコントローラ又は別個のコントローラからRFドライバ66に実装できる。
【0076】
工作物80の面の各X,Y軸線上の振幅補正に影響を与えるAOM601,602のいずれか又は両方に対して実行することができる。同様に、後述のように、ブラッグ効率補正は横方向又は直角方向に位置決めされた変換器70X,70y(図24)のいずれか又は両方に対して実行することができる。
【0077】
再び図21に関して、振幅検出器122と位置感知検出器130とからの信号は、直接的にレーザシステムコントローラ62に供給することができ、又は、間接的にX,Y RFドライバ661,662に供給することができる。いくつかの実施例において、ビーム分割素子120と位置感知検出器130とは、各AOM60の後方で使用することができる。ビーム分割素子120は、直接AOM60の一方又は両方の出力面に取り付けることさえできる。
【0078】
これらのフィードバック制御システム用のフィードバックの方法は、機械的回転の容量検出からレーザスポットを検出するための位置感知電子機器へ変化する。位置感知検出器の電子機器はAOM60の角度的位置を正確に検出することができることに関して、AOM性能に対する制限要因になるかもしれない。したがって、当業者には公知である代替の閉ループシステム要素及び技術が使用できる。
【0079】
閉ループ制御システムの位置感知検出器の帯域幅は、好ましくは使用でき、雑音を電子機器から軽減することによって位置精度を強化する技術を選別する。望ましい精度が極めて高い場合には、超高雑音軽減が使用できるが、位置感知検出器の帯域幅は選別により、制限できる。
【0080】
制御システムの係数は、望ましい全体的なシステム帯域幅より大きなレートにて更新できる。模範的なシステムは次のパラメータ、AOM帯域幅=250kHz、望ましいシステム帯域幅=25kHz、及び(選別後の)位置感知帯域幅=250Hzを持つことができる。
【0081】
AOM制御パラメータは、次いで、システムの100サイクル毎に更新され、制御されるべき250Hzまでの過渡状態を検出するのを許容し、また25kHzの全体的なシステム性能を提供する。したがって、上述の、いずれかの技術によってAOM601,602の超高速周波数更新及び調整速度に協力して、閉ループ制御システムは実時間で整列オンザフライでわずかな調整を行うことができる。
【0082】
図22は、AOM60の媒質を通して音波を伝播する方向の選択を許容するために、重なっている変換器変調ゾーン116を有する少なくとも2つの変換器70A,70B(総称して、変換器70)を使用するAOM603の概略図である。変換器70Aは経路72aに沿って光の下降した周波数の反射を発生し、変換器70Bは、同様に、経路72bに沿って光の下降した周波数の反射を発生する。同じ周波数で使用され、そして好ましくは位相固定されると、これらの変換器信号の付加は回折光の効率における小さい規模の利得を発生する。概算効率ゲインは、波長及び他の典型的なレーザパラメータ次第で、約1%から約15%より大きいか又は等しいまでの範囲にできる。
【0083】
変換器70A,70Bのうちの1つだけを所定の時間に動作させることができるし、又は変換器70A,70Bの両方を所定の時間に動作させることができる。当業者は、各変換器70が、上述のいずれかのAOM変調技術又は実施例にしたがって、同じ又は異なる周波数で同じ又は異なるRFドライバ66(図示せず)によって駆動できることを理解するであろう。変換器70A,70Bは異なる周波数で動作されると、周波数の相違によって規定される角度によって分離される2つの別個のビームの形成を許容する多数の回折を装置内に引き起こす可能性がある。変換器70A,70Bもまた、単一の変換器70のみに入手可能な走査角解像度を超える走査角解像度を増加させるために、わずかに異なる位相で同時に動作できる。少なくとも2つ又はそれ以上の変換器70A,70Bもまた、類似の利点を達成するために、AOM603の同じ面に交互に配置できる。これらの実施例は一方の軸線に対して方向付けられAOM60に適用することができる。
【0084】
変換器70A,70Bが異なるサイズを持つならば、それらは変換器70のうちの1つが他のものより高い周波数を発生することを許容する異なる周波数ドライバを潜在的に考慮に入れることができる。再び式(7)に関して、ブラッグ角は変換器70A、70Bのいずれかの音響周波数を増加させることによって増加させることができる。従来の変換器70は、0.7度から4度のブラッグ角に対して、50MHzから250MHzの範囲にある。250MHzを超える周波数は通常、より小さい変換器とより高い周波数でそれらを駆動する能力を有するRF電力発生器とを要求する。2つの変換器70A又は70Bの内でより小さなものを使用することは、望ましい場合、入来ビームのためのより大きなブラッグ角の形成を考慮に入れ(したがって、より大きい1次出口角を考慮に入れる)、潜在的に0次からの分離をより大きくして(そして、ビームダンプ94の配置をより容易にし)、このように工作物80への1次ビームの伝播をより容易にする。2つの変換器70A又は70Bの内でより大きなものを使用することは、望ましい場合、より大きなブラッグ角が望まれないときはいつでも、より大きな回折効率を考慮に入れる。同様に、2つのより小さい周波数の位相固定された変換器70A,70Bは、アプリケーション又はシステム制約がより大きなブラッグ角を必要とする単一のより小さい変換器70を超える回折効率を拡大させるに使用することができる。かかる実施例はより大きな融通性をAOM走査システムに加える。
【0085】
図22Aは、AOM入口面に直角をなすビームを偏向させるためのAOM60の媒質を通して音波の伝播方向の選択を許容するために少なくとも2つの変換器70A,70Bを使用するAOM603の概略図である。図22と関連して記載されるように、この実施例は回折効率を増加させるために、より高い結合周波数を提供することによって回折角範囲を増加させるために、又は異なるサイズの変換器70を使用することによって融通性を増加させることができる。当業者は、入力ビーム70が変換器70のいずれかにより近いとき、AOM603の応答時間がわずかに増加させることができることに留意することができる。
【0086】
図23A、23Bは、重なっている変換器変調ゾーン116内のAOM60に異なる周波数を伝播する少なくとも2つの変換器70A,70Bの作用を示す概略図である。図23Aは、変換器70A,70Bが同時に「オン」であるとき、AOM60を通して伝播する模範的な異なる周波数を示し、図23Bは2つの源の組合せであるAOM60の中に回折を引き起こす潜在性を示す。
【0087】
変換器70の両方ともが「オン」であり、第1の変換器70Aが第2の変換器70Bの周波数の2倍を提供する場合のような特定の模範的な場合、AOM60の媒質の2つの周波数の回折的な組合せが、それら自体に創出する単独のAOMRFドライバ66の周波数制限を越えることができ、また、それら自体に創出する変換器70のいずれかの周波数制限(変換器の機械的な制限とRF電力アンプの電気的制限による)を越えることができる。かかる周波数の組み合わせは、より高い角度ビーム-位置決め解像度を達成すること、又は単一の変換器70を駆動する単一のRFドライバ66を使用する実施例に利用できるより高いブラッグ角を達成することに導くことができる。当業者もまた、いくつかの実施例に対して、変換器70は変調ゾーン116が重なる代わりに、平行であるように、変換器70が配置できることを理解するであろう。かかる実施例において、それら両方が同じ面で、又は反対の面にあるように、変換器70を配置することができる。
【0088】
少なくとも2つ又はそれ以上の変換器70A、70Bもまた、同じビームからの複数の波長を回折するために使用することができる。再び図22に関して、入来レーザビーム72は、例えば、高調波がレーザ64によって発生するときに多数の波長を含むことができる。たとえば、レーザビーム72が第三高調波発生技術を使用して1064nmから発生される355nmの波長を有するならば、レーザビーム72は710nmから355nmと同様にエネルギーを含むことができる。かかる場合、AOM603はブラッグ式(7)を満たす特定の波長のみを許容する波長セレクターとして動作できる。したがって、第1の変換器70Aの選択した周波数が355nmの波長のブラッグ回折に結果としてなる周波数に設定されるならば、ビームの710nmの部分は回折せず、ゼロ次経路72Aを進行する。当業者は、レーザの使用。多数の選択された波長を有するレーザ出力の使用がいくつかのレーザアプリケーションに有益であり、両方の波長を加工面へ進行させる方法が望ましいことを理解するであろう。それで、第1の波長に対するブラッグ式を満たすために第1の変換器70Aを設定することに加えて、当業者は第2の波長に対するブラッグ式を満たすために、1次経路72Bに両方の周波数を伝播する第2の変換器70Bを設定することができる。
【0089】
図23Cは、1つのデカルト軸線でビーム-位置決め範囲を拡大するために互いに関して異なる角度に位置決めされる少なくとも2つの変換器70の作用を示す概略図である。図20A〜図20Cと図23A〜図23Cとに関して、それらのそれぞれの変換器変調ゾーン116b、116aが互いに対して非平行であるが、それらが同じデカルト軸線で出口角又は偏向角を調整するように同じ平面でビーム経路72を横断するように、第2の変換器70Bは第1の変換器70Aに対して傾斜角132に位置決めされる。各変換器変調ゾーン116a、116bが重複しないように変換器70A、70Bは望ましくは位置決めされるが、重複は許容され、状況次第では望ましい。
【0090】
当業者は、適当な傾斜角132を備えているならば、第2の変換器70Bが逆の変換器面138に代替として配置できるかもしれないことを理解するであろう。しかし、第2の変換器70Bの回折次数が、AOM603の同じ側に沿って近接して変換器の設置を許容するために、第1の変換器70Aの回折次数から外れるよう第2の変換器70Bの傾斜角132を選択することができる。
【0091】
いくつかの好ましい実施例において、第1の変換器変調ゾーン116aはビーム入口面52と平行であり、ビーム入口面52とビーム出口面54とが非平行であるように、第2の変換器変調ゾーン116bはビーム出口面54に平行である。他の好ましい実施例において、ビーム入口面52とビーム出口面54とが平行であるように、変換器変調ゾーン116のうちの1つはビーム入口面52とビーム出口面54とに平行である。さらに他の好ましい実施例において、変換器変調ゾーン116のうちの1つは、ビーム入口面52に平行であり、ビーム出口面54は平均90度と90度±傾斜角132である角度でもよく、あるいは、90度と90度±傾斜角132との間の他の角度でもよい。代替として、ビーム入口面52は第1の変換器変調ゾーン116aに対して曲げることができ、ビーム出口面54は第2の変換器変調ゾーン116bと平行にできる。
【0092】
AOM603は、AOM材料で、望ましい角度に変換器面136b又は近隣面136aを切り出すか、削ることによって傾斜角132を第2の変換器70Bに提供するために角度カットすることができる。これらの技術は、精度表面を達成するための他の技術とともに光学材料/装置産業において公知である。変換器面136bが変換器面136aから外側方向に延びるように示されているが、当業者はそれが同じ傾斜角132によって内側方向に広がるならば、変換器面136bが適切に機能することを理解するであろう。
【0093】
ほとんどの実施例において、傾斜角132は一般的に5度以下の小さい角度であり、好ましくは約2.5〜3度未満である。ほとんどの実施例において、傾斜角132は約0.1度より通常、大きくて、好ましくは0.3度又は0.5度より大きい。図23Cは、約1度の模範的な傾斜角132を表す。
【0094】
ビーム経路72が、ビーム入口面52又は第1の変換器変調ゾーン116aに対してブラッグ角の又はそれに近接する入口角度114又は114aにてAOM603に衝突するように、AOM603が好ましくは位置決めされる。当業者は、第1の変換器70Aに印加されるRF信号の周波数が整列におけるわずかな意図的でない偏差を補償するために調整又は修正できることを理解するであろう。
【0095】
走査がビーム経路72a1又はその関連した(最小限の望ましいブラッグ効率までの)走査範囲134a1に沿って望ましいときはいつでも、第1の変換器70Aは、変換器70A,70Bはビーム経路72が走査範囲134a2内の望ましい出口角度118a2に偏向されるようにそれらのブラッグ条件を満たす又はほぼ満たす各周波数の各RF信号によって動作し、ビーム経路72a1はその名目上のビーム位置又は元のビーム位置からシフトされる望ましいビーム位置142(図27)の工作物80に衝突させる。第1の変換器70Aに印加されるRF信号の周波数は、走査範囲134a1内の望ましい出口角度118a1を決定するために調整され、第1の変換器70Aに印加されるRF信号の振幅もまた、ビーム電力又はエネルギーを制御するために望ましい振幅に調整できる。さらに、走査がビーム経路72a1又はその関連した走査範囲134a1に沿って望まれるときはいつでも、好ましくは、第2の変換器変調ゾーン116bが一般にビーム経路72a1の出口角度118a1に影響を及ぼさないように、RF信号は第2の変換器70Bに印加されない。しかし、いくつかの実施例において、第2の変換器70Bによって創出される1次又は高次ビーム経路がビーム経路72a1に整列されるように、傾斜角132を設定することが望ましいかもしれない。その場合には、第2の変換器70Bはブラッグ条件に整合させるために全振幅で、そして、RF周波数で駆動される。
【0096】
走査範囲134a1を超えかつ変換器70A、70Bの協同の同時動作から生じる走査範囲134b2内である走査が望ましいときはいつでも、変換器70A、70Bはビーム経路72が走査範囲134a2内の望ましい出口角度118a2に偏向されるようにそれらのブラッグ条件を満たす又はほぼ満たす各周波数の各RF信号によって動作し、ビーム経路72a2は走査範囲134a1を超える望ましいビーム位置142の工作物80に衝突させるために協同偏向角(又は協同偏向伝播方向)128a2にて伝播する。第2の変換器70Bに印加されるRF信号の周波数は、走査範囲134a2内の望ましい出口角度118a2を決定するために調節される。いくつかの好ましい実施例において、第2の変換器70Bは全振幅で駆動され、第1の変換器70Aに印加されるRF信号の振幅はビーム電力又はエネルギーを制御するために望ましい振幅に調整できる。
【0097】
いくつかの実施例では、変換器70A,70Bは上述のように、同一であり、可変制御可能なRFドライバ66によって駆動できるが、いくつかの好ましい実施例では、変換器70A,70B及びそれらの関連するRFドライバ66は異なる動作特性又はパラメータを持つことができる。特に、いくつかの好ましい実施例では、第1の変換器70Aは、第1の変換器変調ゾーン116aが第2の変換器変調ゾーン116bより大きいブラッグ角を提供できるよう、より小さいサイズにすることができ、第2の変換器70Bより高い周波数で動作させることができる。
【0098】
走査角範囲134a1,134a2は0%のブラッグ効率に収めることができるが、模範的な走査範囲134は20%のブラッグ効率、又は50%のブラッグ効率、又は80%のブラッグ効率へ(図23Cに概ね記載れるように)下げるのにのみ使用される。ある実施例において、図23Cに示されるように、入来ブラッグ条件は、各ビーム経路72a1,72a2によって記載されるように、変換器70Aに対して1.2度であり、入来ブラッグ条件は変換器70Bに対して0.2度である。
【0099】
図23Dは、ビーム位置決め範囲を拡張するために2つの変換器70A,70Bを互いに対して傾斜132で配置させる効果を示す別の実施例の概略図である。図23Dに関して、いくつかの好ましい実施例において、変換器70A,70Bは、それらの各傾斜角及び変換器変調ゾーン116は共通の0次ビーム経路72bを提供するために整列されるよう配置できる。
【0100】
変換器70Bに印加されるRF信号の傾斜角132b及び周波数は、変換器変調ゾーン116bによって提供される1次ビーム経路72a2の走査範囲134a1に隣接する又は重なる走査範囲134a2で変換器変調ゾーン116bから1次ビーム経路72a2を提供するように適合される。かかる実施例では、走査範囲134a1内の出口角118a1は望ましいときはいつでも、変換器70Aは望ましい周波数及び振幅にて変調され、一方、変換器70Bは、いずれかの全消滅技術、例えば0実効ブラッグ効率を提供するために周波数を単に変更することに関して上述のように、実質的に「オフ」にされる。走査範囲134a2内の出口角118a2が望ましいときはいつでも、変換器70Bは望ましい周波数及び振幅で変調され、一方、変換器70Aは実質的に「オフ」にされる。いくつかの実施例において、AOM603を通る0次ビーム経路は、0次ビーム経路の周りの走査範囲134a1のものと類似する走査範囲を提供するための加工ビーム経路として使用することができる。
【0101】
傾斜角132を持つ第2の変換器70Bもまた、第2のビームを発生するために使用でき、変換器70A、70Bに印加される周波数が同時に2つの分解可能なビームスポットを提供するよう構成される。変換器70Aに印加されるRF信号の振幅(変換器70Bは全振幅信号を受信する)は両ビームの電力内容を制御するために使用できる。代替として、変換器70A、70Bの両方は制御され得る。
【0102】
したがって、傾斜角132の第2の変換器70Bを使用することは、ブラッグ効率制限による損失を制限しつつ、全体的な走査範囲を拡張するために、そして図20A〜図20Cに関して記載される利点に類似する他の利点を提供するために使用できる。当業者は、かかる第2の変換器70B及び傾斜角132がいずれかのデカルト軸線又は両方のデカルト軸線上の偏向角を制御するために使用できることを理解するであろう。
【0103】
図23Eは、ビーム位置範囲を拡張するために、(変換器70Aの変換器面136aの平面に対して)AOM側に異なる角度で多重変換器70を配置させる利点を示す概略図であり、図23Fは、図23Eの拡大図である。図23C−23Fに関して、傾斜角132の概念は、単一のデカルト軸線に沿うAOM603の走査範囲をさらに拡張するために、直列の多重傾斜変換器70A−70Fの使用に拡張できる。
【0104】
図23Cに関して上述のように、AOM603への入力ビーム経路72は、第1の変換器70Aの0次ビーム経路72b及び1次ビーム経路72a1間の望ましい距離を許容する所望のブラッグ角を得るために設定される。いずれかの方向にわずかに第1の変換器70Aを周波数変調することは、第1の変換器変調ゾーン116a内の変換器70Aによって発生される音波により偏向される1次ビームに対して許容可能な走査角範囲134a1を提供する。図23Eは、望ましい最大走査角度範囲134a1として概ね±0.2度を有する、650m/sの音響速度及び355nmの波長ビームを使用する例を示す。しかしながら、代替として、ブラッグ条件から最大0.1度ずれたところで、たった20%の、効率の損失に対応する、±0.1度という模範的な走査角範囲134a1は使用することができ、そしてより高い回折効率を提供する。
【0105】
範囲を拡張するために、第2の変換器70Bは(第1の変換器70Aの変換器面の平面に対して)傾斜角度132bに傾斜させることができる。この傾斜角度132bは傾斜=入来ブラッグ角−分離角(9)である(入来ブラッグ角は第1の変換器70Aのブラッグ角であり、分離角は第2の変換器70Bの走査角134と第1の変換器70Aの走査角との望ましい重なり量を規定する)。これは、図23Eの回折効率の観点から理解することができる。
【0106】
図23Eの場合、入来ブラッグ角は1.4度に設定され、第1の変換器70Aに印加される音響速度650m/s、光の波長355nm、RF周波数90MHzでAOM材料を使用することによって得られる。もし、0.2度の分離が第2の変換器70Bから生じる回折ビームの重なりに望ましいならば、その場合は1.2度の傾斜角132が使用される。次いで、第2の変換器70Bに印加されるRF信号の周波数は、0.2度のブラッグ角を発生するために約12.8MHzに設定される。この周波数は、変換器70のうちのいくつか又はAOM603のそれらの各傾斜角132のいくつかの精密製造におけるいくつかの製造上の公差を軽減するための最大回折効率を発見することによって測定することができる。第1の変換器70Aは、第2の変換器70Bの1.2度の傾斜角132bによって引き起こされた、第2の変換器変調ゾーン116bに衝突する、出口角118a1が1.4度の出力ビームを持つように設定される。この場合、第1の変換器70Aの走査角範囲134a1を超える範囲が望ましければ、その場合、第1の変換器70Aは、変換器70A用のブラッグ式を満たす、望ましい振幅及びRF周波数で回折を引き起こすために使用される。結果として生じるビーム経路72a1は次いで、望ましい出口角118a2及び協力偏向角128a2が工作物80のビームスポットを位置決めるのに得られる全振幅と周波数とで動かされる第2の変換器70Bによって回折される。
【0107】
次いで、この概念は、傾斜角132c〜132f及び変換器変調ゾーン116c〜116fを並べて、各走査角範囲134a3〜134a6が望ましい回折効率を有するように、追加の変換器70C〜70Fに対して拡張することができる。この実施例では、±0.1度という回折角は望ましく、したがって1.0度という傾斜角132は第1の変換器70Aに対する1.4度の入来ブラッグ角及び0.4度の分離角を使用する式(9)を満たすために要求される。この実施例では、0.4度の分離角は0.1度の第2の変換器70B走査角範囲134a2が分離角において考慮されるので、変換器70Cに使用される。もし、走査中の角度が変換器70Cの走査角範囲134a3内に入り、望ましいならば、そのときは、RF電力が、工作物80にて及びブラッグ式を満たす周波数にて望ましい振幅を制御するために第1の変換器70Aに印加され、全RF電力は、望ましい出口角118a3及び工作物80上にビームを位置付けるための協同偏向角128a3を達成するために、19.1MHz及び32MHz間の周波数にて変換器70Cに印加される。変換器70Cは約25.6MHzの周波数にて0.4度のブラッグ角で最も効率的である。
【0108】
変換器70Cの傾斜角132cを求めるのに使用されるその同じ論理が、直列の追加の変換器70用の傾斜角132を決定することに適用できる。この実施例では、変換器70Dは0.8度の傾斜角132dに設定され、0.6度のブラッグ条件になる。変換器70Fは0.4度の傾斜角132fに設定され、1.0度のブラッグ条件になる。もし、これらの拡張走査角範囲134のいずれかが必要とされるならば、そのときは、RF電力がブラッグ条件を満たす望ましい振幅及び周波数にて第1の変換器70Aに印加され、必要とされる各変換器70は特定の変換器70の走査範囲用の周波数にて全RF電力を付与される。上述のように、AOM603上に変換器70を配置するための角度カットが完全でなくてもよく、したがって、理論的なブラッグ条件に合致する周波数からわずかな周波数調節が望ましい。
【0109】
走査範囲を決定することのほかに、最小限の望ましい回折効率に基づいて、当業者は、上述のブラッグ角効率偏差に対して、望ましくは第1の変換器70A上で電力予算を履行でき、かつ振幅補償を使用できる。
【0110】
実施例は変換器変調ゾーン116がビーム入口面52から増加するにつれて、各傾斜角132及び各周波数を減少させることを使用するが、当業者は変換器70B−70F及びそれらの各傾斜角132、変換器変調ゾーン116及び周波数がビーム入口面52に対して任意の順序で配置することができる。例えば、変換器70F,70Cはそれらの付随する傾斜角132及び周波数で位置的に交換できる。
【0111】
また、上述のように、傾斜角132は内側に又は外側に延ばすことができ、変換器70はAOM603のほぼ対向する変換器側に変位させかつ配置することができる。ある有利な実施例は、代替として、変換器70A,70C,70EがAOM603の一方の側にほぼありかつ変換器70B,70D,70FがAOM603の他方の側にほぼあるよう、ほぼ対向する側に変換器70A〜70Fを配置することができる。
【0112】
また、上述のように、ビーム入口面52及びビーム出口面54が非平行になるように、変換器変調ゾーン116aはビーム入口面52に平行にでき、最後の直列変換器変調ゾーン116fはビーム出口面54に平行にすることができる。他の好ましい実施例では、ビーム入口面52及びビーム出口面54が平行になるように、変換器変調ゾーン116の1つはビーム入口面52及びビーム出口面54に平行である。さらに、他の好ましい実施例では、変換器変調ゾーン116の1つはビーム入口面52に平行であり、ビーム出口面54は90度及び90度±傾斜132fの平均である角度にするか、平均を示す変換器変調ゾーン116に平行である角度にすることができるか、又は90度及び90度±傾斜132b間のいくつかの他の角度にすることができる。代替として、ビーム入口面52は第1の変換器変調ゾーン116aに対して角度を付けることができ、ビーム出口面54は最後の変換器変調ゾーン116fに対して平行にすることができる。
【0113】
当業者は、大多数の直列傾斜変換器70が全体的な望ましい走査範囲、傾斜角度132、相対的な位置決め構成及び順序、変換器70のサイズ、製造又はシステム配列に関するAOM603のサイズ制約、又は熟練者に公知である任意の他の変数しだいで使用できることを理解するであろう。いくつかの模範的な実施例において、2から5又は2から10の傾斜変換器70が使用される。他の模範的な実施例においては、少なくとも3つの傾斜変換器70又は15を超える変換器70が使用される。これらの模範的な実施例では、AOM603は依然として長さを数インチ未満にすることができるが、所望により、より長くすることができる。
【0114】
いくつかの好ましい実施例において、変換器70A〜70Fは同一であり、上述のような同一の、可変制御可能なRFドライバ66によって駆動されるが、いくつかの実施例においては、変換器70A〜70F及びそれらの関連RFドライバは異なる動作特性又はパラメータを持つことができる。特に、いくつかの実施例においては、それぞれが(変換器70Aの変換器面の平面に対して)より大きい傾斜角132を持つ複数の変換器70のそれぞれは、対応するより小さい変換器70より大きなサイズを持つことができ、またより低い周波数で動作することができる。
【0115】
図23は、単一のデカルト軸線におけるAOM603の走査範囲を延ばすためにAOM面に対して異なる角度で位置付けされた多数の傾斜変換器70A〜70Fを使用する別の実施例を示す。図23C〜図23Gに関して、各変換器70B〜70Fの傾斜角132a−132f及び周波数は、それらの0次ビーム経路72a1〜72a6は、隣接する又はわずかに重なり合う範囲134a2〜134a6を走査するよう0次ビームが0次ビーム経路72bに共通に整列するよう組織化され得る。当業者は、変換器70B〜70Fは図23Eにおいて、それらの構成(ただし、いかなる構成をも上述のように、適合可能である)に対して反対の位置に便宜上、配列されることを認識するであろう。
【0116】
走査範囲134a1内の出口角118a1が望ましいときはいつでも、変換器70Aは所望の周波数及び振幅で変調され、残りの変換器70B〜70Fは効率的に「オフ」にされる。各走査範囲134a2内の出口角118a2が望ましいときはいつでも、変換器70Bは所望の周波数及び振幅で変調され、残りの変換器70A、70C〜70Fは効率的に「オフ」にされる。同様に、走査範囲134a3〜134a6内の出口角118a3〜118a6が望ましいときはいつでも、各変換器70C〜70Fは所望の周波数及び振幅で変調され、他のすべての変換器70は効率的に「オフ」にされる。この実施例の利点は、たった1つの変換器70が任意の走査範囲を得るために付勢されねばならないことである。この実施例の別の利点は、他の変換器70が偏向する基礎ビーム経路として、0次ビーム経路72bが使用される場合には、ほとんど又はまったく損失が生じないことである。
【0117】
当業者は、複数の直列傾斜変換器70を有するAOM603が、上述のように又は後述のように、1つ又は両方のデカルト軸線において(全消滅技術の有無にかかわらず)パルス収集及び振幅制御にために使用され得ることを理解するであろう。
【0118】
図18、図20、図21に示されるように、2つのAOMを密接に組み合わせると、既述のように、非常に良好な走査システムを生成できる。しかしながら、第2のAOM602の入口孔は第1のAOM601により達成できる角度を制限できる。ほとんどの走査システムの典型的な別の不都合な点は、焦点レンズ78が、先の実施例において記載されるように、AOM601及び602によって置換できる2つの検流計位置決め装置の間の焦点距離又は瞳孔を持つように、通常、適合されることである。追加のAOM60(又は図示しない他のビーム調節装置)も、また、AOM走査システムが焦点レンズ78も背部瞳孔を満たす状態以外のどこかに瞳孔の運動を補正するために直列で使用できる。
【0119】
図24は、X及びY軸線の両方向、すなわち工作物80の表面上の両方向の走査制御を提供するために単一媒質において(横断及び好ましくは直角方向の)異なる変換器変調軸線を変調するために横断面上に、好ましくは直角面上に位置決めされる変換器70x、70yを使用する概略図である。図24に関して、RFドライバは信号を、X軸線のビーム位置を制御するために変換器70xへ印加し、そしてY軸線のビーム位置を制御するために変換器70yへ印加する。当業者は、各変換器70が既述のAOM変調技術又は実施例のいずれかにしたがって、同じ又は異なる周波数にて同じ又は異なるRFドライバ66xyによって駆動できることを理解するであろう。単一のAOM604を使用する1つの利点は、焦点レンズ78が複雑性を軽減できることである。なぜならば、焦点距離は単一のAOM604の出力部に配置することができ、それにより、走査角は第2のAOM60に対する入口孔制限を持たないことにより増加され得るからである。それにもかかわらず、1又はそれ以上の追加の単一軸線又は2軸線AOM60(又は図示しない他のビーム調節装置)も、また、AOM走査システムが焦点レンズ78の背部瞳孔を満たす状態以外のどこかに位置決めされる場合に瞳孔の運動を補正するためにAOM走査システムが使用され得る。
【0120】
図25は、図21、図24に関連して記載した実施例の組み合わせにおいて、AOM604の出力面上のビーム分割素子120及びAOM604の出口面で光路72の角度を検出するための位置感知検出器130を使用する閉ループビーム検出及び位置決めシステムを利用するレーザシステム50hにおいて使用されるAOM604の模範的な実施例を示す。
【0121】
図26は、4つの変換器70Ax,70By,70Ay,70Bx(総称して変換器70)を使用するAOM605の概略図である。この実施例は、より大きい走査角及びより多くの用途を容易にするために、図22,23のAOM603に関して記載された利点を図24,25のAOM604に関して記載されたものに組み合わせる。当業者は、各変換器70が既述のAOM変調技術又は実施例のいずれかにしたがって、同じ又は異なる周波数にて同じ又は異なるRFドライバ66xyによって駆動できることを理解するであろう。当業者は、AOM604、605が既述のいずれのAOM60又は既述のAOM60のいずれの対にも置換するのに使用できることを理解するであろう。
【0122】
AOM604,605のいくつかの別の好ましい実施例は、既述の走査範囲を拡張するために傾斜角132の複数の変換器を使用する。当業者は、横方向デカルト軸線の変調器変調ゾーン116が非交差にできるが、横方向軸線変換器変調ゾーンを交差させることが好ましいことを理解するであろう。製造及び制御の便宜上、いくつかの好ましい実施例は変換器変調ゾーン116を交差する変換器70に対して同一の傾斜角132を使用するが、かかる関係は要求されない。傾斜角変換器70を使用するいくつかの実施例では、走査範囲は0次ビーム経路72bについて配列されており、単一の変換器のみが、両軸線の全拡張範囲走査制御を提供するためにデカルト軸線ごとに付勢される必要がある。傾斜角変換器70も、また、ビームの基盤を提供するために、2軸線において使用でき、各ビームはAOM60に入るビームのエネルギーの選択可能な部分を持つ。
【0123】
図27は、レーザパルス開閉を行うための外部空洞AOM60と、多重変換器70、ビーム分割素子1203、及び閉ループ制御でビーム位置決めを行うための位置感知検出器を使用する外部空洞AOM604と、閉ループ振幅制御を行うためのビーム分割素子1201、1212及び振幅検出器122a、122bとを使用する模範的なレーザシステム50iの概略図である。図27に関して、振幅フィードバック信号124a及び/又は124bは、システムコントローラ62及び/又はRFドライバに向けることができる。同様に、位置フィードバック信号126はシステムコントローラ62及び/又はRFドライバに向けることができる。当業者は、各変換器70が既述のAOM変調技術又は実施例のいずれかにしたがって、同じ又は異なる周波数にて同じ又は異なるRFドライバ66xyによって駆動できることを理解するであろう。
【0124】
この実施例は、所望のときのみ走査システムをパルスが進行できるように、別個のAOM60をレーザ絞り又はパルス開閉用ゲート(「パルス収集」)として使用する。特定の実施例において、パルス収集AOM60の異なる角変位は、ビームダンプ94の必要性を排除するために利用することができる。別個のパルス収集AOM60を使用する利点は、AOM604がその角度的変位能力を提供するために位置決めされ得るということである。かかる別個のパルス収集AOM60は上述のいずれかの実施例又はAOM変調技術に関連して使用され得る。しかし、当業者は、パルス収集AOM60が要求されないことを理解するであろう。AOM604は、AOM604がパルス選択及びビーム位置決めの両方を行うことができるよう光路72に対して角度的に変位できる。かかる形態は工作物80への全体的な走査角を制限することになる。当業者は、ビーム位置決め及び/又は振幅変調用の上述のいずれの実施例にも使用されるAOM60もまた光路72に対してAOM60を選択的に位置決めすることによってパルス収集用に使用できることを理解するであろう。
【0125】
当業者は、レーザ処理施設における現在のビーム位置決め又は走査システムが概して性質上機械的であり、検流計ベースのシステム又は高速操作ミラー(FSM)あるいは他のタイプの可動ミラーベースのシステムのいずれかであることを理解するであろう。検流計及びFSM技術の両方とも、システムの全体的な走査速度を制限する機械的な重量を持つ。一般的に、走査角及び走査速度間のトレードオフはこれらのシステムの両方において見ることができ、検流計システムはより大きな走査角を持ち、より低速ではあるが、一方、FSMはより小さい走査角を持つが、より高速である。
【0126】
図28は、多重合成又は3次元ビーム位置決めシステムを慣用の低速位置決め器(例えば、単一軸線又は分割軸線X−Yテーブル)により支持されるレーザシステム50の全体的な処理量を改善するために、典型的な高速位置決め器、例えばFSM、又は1対の検流計ミラーを含む検流計走査ヘッド140と協力して動作するビーム位置決めAOM604又は605を有する模範的なレーザシステム50jの概略図である。AOM604又は60又は1対の60又は603は検流計走査ヘッド140の上流又は下流に配置することができる。AOM及び検流計走査システム間の動きは、検流計走査ヘッド140からの検流計フィードバック信号146を受信するRFドライバ及び/又は検流計コントローラ144の援助の有無にかかわらず、システムコントローラ62によって直接的に又は間接的に調整され得る。
【0127】
当業者は、パルス収集用の別個のAOM60が示され、動き制御調整を簡易化するのに使用できるが、そのAOM60は省略でき、AOM604又は605をパルス収集用並びにビーム位置決め用に使用できることを理解するであろう。当業者はまた、開ループシステムが簡易化のために、示されるが、レーザシステム50jの別の実施例が閉ループ制御用の位置及び/又は振幅フィードバックを含ませるために容易に実施できることを理解するであろう。当業者はまた、AOM604又は60台が上述の任意の実施例に関して記載したように変調でき、レーザシステム50jが上述の任意の実施例の変形を導入するよう適応できること理解するであろう。
【0128】
図29、図30、図31は、検流器操作ヘッド140及びAOM604又は60の模範的な走査フィールドの説明図であるが、それらは異なるレーザ処理アプリケーション、例えばトリミング、ビア穿孔、リンク処理用に併せて使用できる。図28〜図31及び慣用のビーム位置決め技術に関して、X−Yテーブルがチャック88及びその支持工作物80を移動させるのに使用できるが、検流器走査ヘッド140は固定位置を持つことができ、分割軸線配置で位置決めでき、それは1又はそれ以上の幾何的軸線に沿って方向付けることができる。検流器走査ヘッド140及び工作物80間の相対運動は、工作物80の面上のターゲットに関する主AOM走査フィールド160(及びその正方形AOMサブフィールド162)内の主検流器走査フィールド150(及びその正方形検流器サブフィールド152)を位置決めるのに使用できる。検流器の帯域幅はAOMの帯域幅よりかなり小さいので、検流器(及び工作物80)は連続動作を維持でき、一方、AOMは604又は605はその主AOM走査フィールド160内のターゲットを加工する。これは線型モータ及び検流器の調整動作に追加される。
【0129】
かかる適応は超高密度処理サイトを有するレーザアプリケーションに非常に有益であろう。AOM走査フィールド160が多数の抵抗164をより小さくかつより速く加工できると、単一の検流器内の多重リンク166及び多重ICパッケージは、多数の慣用の検流器が移動する代わりに、非常に速く移動できる。
【0130】
ビーム位置決めシステムとして、FSM及び/又は検流器走査ヘッドの代用として、又は追加のビーム位置決めシステムの構成として使用するほかに、AOM走査システムは想定スポット拡大又はアッベエラー補正用に使用でき、「高速」位置決め要素前又は後のビーム経路に沿って位置決めできる。また、当業者は、変調強化した、又はそれがない1又はそれ以上のAOM60は、参照により、本願に導入される、米国特許第4,532,402号、第5,751,585号,第5,847,960号,第6,430,465号,及び第6,706,999号及び米国特許公報US2002/0117481に記載された「高速」位置決めシステムのうちのいずれでも代用できることも理解するであろう。
【0131】
多くの変形がこの発明の基礎原理から逸脱することなく、上述の実施例を詳細に実施できることは当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ決定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】Qスイッチとして従来のAOMを使用する慣用のレーザの概略図である。
【図2A】先行技術のAOMが受信するRF電力の量に応答して、ゼロ次及び1次ビームの割合を送信する従来のAOMの別の概略図である。
【図2B】先行技術のAOMが受信するRF電力の量に応答して、ゼロ次及び1次ビームの割合を送信する従来のAOMの別の概略図である。
【図3】従来のAOMを制御する方法を示す概略図である。
【図4】パルスゲートデバイスとして従来のAOMを使用するレーザシステムの概略図である。
【図5】特定の周波数でAOMに印加されるデシベルレベルの関数として遮断及び非遮断レーザビームの透過性における相違を示す簡易グラフである。
【図6】周波数変調AOMを使用するレーザシステムの概略図である。
【図7】AOMから全消滅を達成するためにAOM変換器によって表される模範的な周波数シフト波形を示すタイミング図である。
【図8】AOMから全消滅を達成するために高帯域周波数シフトを使用することに関連して事象及び結果を示すタイミングフロー表を示す図である。
【図9】AOMからゼロ回折を達成するために白雑音を使用することに関連する事象を示すタイミングフロー表を示す図である。
【図10】周波数変調AOM及び2次ビームダンプを使用するレーザシステムの概略図である。
【図11】DC電源スイッチを使用するAOM制御システムの概略図である。
【図12】周波数変調されたAOMをレーザ中のQスイッチとして使用するレーザシステムの概略図である。
【図13】外部空洞周波数制御AOM及び周波数変調AOMをQスイッチとして使用するレーザシステムの概略図である。
【図14】2つの外部空洞周波数制御AOMを使用するレーザシステムの概略図である。
【図15】レーザパルス間の典型的なピークエネルギーを示す振幅対時間のグラフを示す図である。
【図16】外部空洞振幅及び/又は周波数制御AOMを使用する、閉ループビームエネルギー制御を有するレーザシステムの概略図である。
【図17】AOM閉ループエネルギー制御により達成できる振幅安定性を示す振幅対時間のグラフを示す図である。
【図18】ビーム位置決めを行うために外部空洞AOMを使用するレーザシステムの概略図である。
【図19】AOMの模範的な偏向角範囲を示す概略図である。
【図20】2つの軸線においてビーム位置決めを行うために直列のAOMを使用するAOM走査システムを示す概略図である。
【図20A】模範的なUV及びIR波長に対する走査角効率対特定ブラッグ角からの角変化のグラフを示す図である。
【図20B】所定の軸線においてビーム位置決め範囲を拡張するために直列のAOMを使用するAOM走査システムを示す概略図である。
【図20C】模範的なUV及びIR波長の、走査角回折効率対連続の同じ軸線変調AOM60から生じる角変化のグラフを示す図である。
【図21】ビーム位置決めに影響を与えるために外部空洞AOM及び閉ループ補正制御を使用するレーザシステムの概略図である。
【図22】前記AOM入口面への角度を持つビームを逸らすために少なくとも2つの変換器を使用するレーザシステムの概略図である。
【図22A】前記AOM入口面に対して直角なビームを逸らすために少なくとも2つの変換器を使用するレーザシステムの概略図である。
【図23A】同軸線に沿ってAOMに異なる周波数を伝播させる少なくとも2つの変換器の効果を示す概略図である。
【図23B】同軸線に沿ってAOMに異なる周波数を伝播させる少なくとも2つの変換器の効果を示す概略図である。
【図23C】ビーム位置決め範囲を拡張するために互いに異なる角度で位置決めされた2つ変換器の効果を示す概略図である。
【図23D】ビーム位置決め範囲を拡張するために互いに異なる角度で位置決めされた2つ変換器の効果を示す別の実施例の概略図である。
【図23E】ビーム位置決め範囲を拡張するために互いに異なる角度で多数の変換器を位置決めさせる利点を示す概略図である。
【図23F】図23Eの一部の拡大を示す概略図である。
【図23G】ビーム位置決め範囲を拡張するために互いに異なる角度で多数の変換器を位置決めさせる効果を示す別の実施例の概略図である。
【図24】少なくとも2つ変換器とともにAOMを使用するAOM走査システムを示す概略図である。
【図25】少なくとも2つ変換器及び閉ループ制御システムとともにAOMを使用するAOM走査システムを示す概略図である。
【図26】4つ変換器を使用するAOMの概略図である。
【図27】レーザパルス格子を行うために外部空洞AOMと、閉ループ制御でビーム位置決め及び振幅変調を行うために多数の変換器を使用する外部空洞AOMとを使用するレーザシステムの概略図である。
【図28】レーザパルス格子を行うために外部空洞AOMと、検流計とともに3次元ビーム位置決めを行うために少なくとも2つの変換器を使用する外部空洞AOMとを使用するレーザシステムの概略図である。
【図29】検流計走査ヘッド及びAOMがともにレーザトリミングアプリケーションに対して使用できるように、それらの模範的な走査フィールドの表示である。
【図30】検流計走査ヘッド及びAOMがともに集積回路(IC)パッケージ処理アプリケーション、例えばビア穿孔に対して使用できるように、それらの模範的な走査フィールドの表示である。
【図31】検流計走査ヘッド及びAOMがともにレーザリンク切断アプリケーションに対して使用できるように、それらの模範的な走査フィールドの表示である。
【技術分野】
【0001】
本発明はレーザ微細加工に関し、特に、レーザ加工性能を向上させるAOM周波数及び/又は振幅変調に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は従来の音響光学のQスイッチ10aを使用する典型的な従来のレーザ2の概略図である。図2A、2B(総称して、図2)は、音響光学変調器(AOM)10が0次ビーム16及び/又は1次ビーム18を伝送する範囲を制御する無線周波数(RF)ドライバ14に応答する変換器12を有する従来のAOM10の別の部分的な概略図である。図3はRFドライバ14を制御する従来技術を示す概略図である。図1〜3に関して、AOM10は従来、パルスタイミング、繰り返しレート、及び空洞ゲインを制御するためにレーザ2の共振器内のQスイッチ10aとして使用される。通常のQスイッチ10a(又は典型的AOM10)は、メーカーによって設定される特定の周波数でRFドライバ14によって振幅変調されるRF変換器12を含む。Qスイッチ110aは、レーザパルスにレーザを排出させるか又はレーザ共振器内部にレーザエネルギーを保持させることを許容するために、選択可能な量の電力をRF変換器12へ提供する電源14aに命令を出すレーザシステムコントローラ4によって通常、制御される。電源14aも、通常、レーザシステムコントローラ4からの命令に応じてレーザ媒質8にポンピング放射を提供するためにレーザポンピング源6に電力を提供する。これらの構成要素は、所望のときにパルスレーザビーム20を発生するために協同する。
【0003】
エモンズ, Jr.等の米国特許第5,197074号において記載されているように、AOM10は、また、AOMにRF変換器に配送されるRF信号の振幅を可変制御することによってレーザパルスのタイミング及び強度を制御する可変内部共振器損失変調器として使用される。AOM10は、また、光学エネルギーの一定割合が所望のビーム経路に進行し、そして光学エネルギーの残りのほとんどが「ビームダンプ」へ進むように、レーザビームを変更された回折効率で回折することによってレーザビーム20の強度を制御する外部空洞ビーム減衰器として使用される。
【0004】
最近では、オレゴン、ポートランドのエレクトロ・サイエンティック・インダストリ社は、命令を受けると、レーザ2からのパルスを工作物に衝突させるための種々の位置決めシステム要素を通して又はそれに沿って伝播し、命令を受けないと、レーザパルスが工作物に衝突することを禁止する開閉制御装置又は「パルス収集器」としてAOMを使用している。この過程は、バイルト等の米国特許第6,172,325号に更に詳細に記載される。
【0005】
再び、図2、3に関して、変換器12はAOM10内で確立される音波19に、アナログRFドライバ14からRF入力信号を変換する。音波19がAOM10を横断するにつれて、音波19はAOM10の光学媒質を歪め、AOM10内の反射率における増減を引き起こす。したがって、入来レーザビーム20が音波19によって回折されて回折の法則に従い、軸線上で、かつ回折過程に関連する式によって特定される角度にて1次(又は高次)ビーム18にある0次ビーム16が生じる。
【0006】
RF電力22がAOM10に印加されないとき、入来レーザビーム20はその元のビーム経路に実質的に沿ってAOM10を通過する。RF電力22がAOM10に印加されるとき、入来レーザビームのエネルギーの一部が0次ビーム16のビーム経路から1次ビーム18へ回折される。回折効率は、入来レーザビーム20のレーザエネルギーに対する1次ビーム18のレーザエネルギーの比率として定義される。
【0007】
図4に関して、1次ビーム18又は0次ビーム16のいずれかがアプリケーションへの検討に基づいて、工作物30に衝突させる加工ビームとして使用できる。1次ビーム18を加工ビームとして使用する場合には、RF電力22がその最大電力から実質的にゼロに変化するにつれて、加工レーザパルスのエネルギーはその最大電力値の100%から実質的にゼロに動的に制御できる。許容最大RF電力負荷下におけるAOM10の実用的な限定的な回折効率が約75%から90%であるので、加工レーザパルスの最大エネルギー値はレーザからのレーザパルスエネルギーの約75%から90%である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、0次ビーム16を加工ビームとして使用する場合には、RF電力22が実質的にゼロからその最大電力へ変化するにつれて、加工レーザパルスのエネルギーは、レーザからのレーザパルスエネルギーの最大値の約100%(AOMを通して進行することからの損失、おそらく熱的及び散乱を考慮して数パーセントを引いて)から最大値の約15%から20%へ動的に制御できる。メモリリンク処理に対して、例えば、加工レーザパルスは要求に応じていない場合には、図4に示されるように、システムレーザパルスエネルギーの漏れは望まれず(すなわち、加工レーザパルスエネルギーはゼロになる)、1次ビーム18は加工ビームとして使用され、0次ビーム16は、例えばアブソーバ32のようなビームダンプへ向けられる。
【0009】
AOM10の消滅比34は、「非遮蔽」(すなわち「透過」)状態38及び「遮蔽」すなわち「非透過」状態40間のレーザパルス36(36a又は36b)の透過電力における差異を規定する。図5は、特定周波数のAOM10に印加されるデシベル(dB)レベルの関数として、遮蔽及び非遮蔽の透過率における差異を示す簡易包括グラフである。図3及び図5に関して、パルス収集レーザシステムに使用される慣用のAOM10は、定周波数発生器24(通常、PLL又は水晶)から、メーカーによって設定され、変更され得ない特定の単一無線周波数を受信する。この周波数は出力角を決定し、消滅比34の限界内でRF振幅だけ回折量を制御する。
【0010】
慣用のAOM10のアナログRFドライバ14へ送信される信号の振幅は、トランジスタ−トランジスタロジック(TTL)へ「オン」又は「オフ」信号をオン/オフデジタルコントローラ26から送信すること、及び/又はアナログ振幅制御ボード28から非整数の増加分における0〜1ボルトのアナログ信号をRFドライバ14へ送信することのいずれかによって制御できる。TTL「オフ」信号は、アナログRFドライバ14に出力を、RFドライバ14が許容する最低電力出力である最小レベルへ低下させることを指示する。アナログ信号をRFドライバ14にその最小レベルで設定することは同じ結果を達成する。しかしながら、これらの選択肢の両方とも、少量のRF電力22を変換器12へ透過させることを依然として許容し、工作物30へ通過する低エネルギー回折1次ビームをそれが望まれない場合にも創出する。
【0011】
レーザ電力が幅広いレーザ応用(例えば、レーザDRAM処理、レーザ切削及び微細加工、並びにレーザマイクロビア穿孔)に対して増大するにつれて、これらのレーザアプリケーションの多くは、加工面へのレーザ電力を完全にオフにする能力を求める。これらのレーザ動作では、工作物は材料及び/又は先行処理という点で高価になる場合がある。レーザ出力は、これが完全にオフにならなければ、材料特性又は特徴へのダメージ、変更、影響が望ましくない位置において、工作物へのエネルギーを「漏らす」又は回折する潜在性がある。レーザ切削において、望まれないエネルギーは、例えば、望まれない材料における望まれない電気光学効果を誘起する。レーザ動作に関わらず、漏れレーザエネルギーは、顧客の生成物、例えばウェファ上のデバイスへの重大な回復できないダメージを引き起こす潜在性を有し、かかるダメージは、目視により必ずしも顕著である必要はない。レーザシステムのエネルギー漏れ問題は、長波長CO2(約10μm)、赤外の、及び近赤外の(例えば、1.3μm、から1.0μm)、可視、UV(約400μm未満)を含む、連続範囲の波長に生じ得ることである。
【0012】
レーザ処理アプリケーションにおいて、AOM10の増大する使用に関して、エネルギー漏れ問題はますます明らかになってきている。不幸なことに、最小のRFレベルは、従来技術のAOMコントローラに送信された場合でも、AOM10内へ漏れるいくらかのRF電力22が依然としてあり、いくらかの量のレーザビームエネルギーを潜在的に望まれない位置に偏向させる。かかる漏れもまた、従来のQスイッチ10aが使用される場合に生じ得る。レーザ出力が望まれないとき、いくらかのレーザエネルギーはレーザエネルギー増強時の間にレーザ2を排出できるようにする。
【0013】
ここに記載される特定の実施例及び技術は慣用のレーザシステム及び慣用のレーザ加工方法に関する種々のレーザ処理の利点を達成できる。これらの実施例及び技術は、限定的ではないが、1又はそれ以上の次のもの、周波数のデジタル制御及び/又は振幅AOM変調技術、望まないレーザエネルギーが工作物に衝突することを防止するためにレーザビームの実質的に全ての消滅を容易にする周波数及び/又は振幅変調を限定的ではないが含む外部空洞及び/又は内部空洞AOM変調技術、レーザパルスエネルギーの安定性を容易にする閉ループ制御でパルス対パルスレーザエネルギーのAOM変調技術、及びAOMに2以上の変換器を使用すること、整列エラー補正のようなアプリケーションに対する閉ループ制御を使用すること、又は3次元位置決めを、限定的ではないが含む、ビーム位置決め制御を容易にする周波数及び/又は振幅AOM変調技術を含む。
【0014】
したがって、本発明の目的は、1又はそれ以上の選択したAOMアプリケーションを通して改良したレーザシステムを提供することにある。
【0015】
この発明の別の目的及び利点は、添付図面に関連して進める好ましい実施例の次の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図6はパルス開閉デバイスとして変調強化型の音響光学変調器(AOM)60を使用するレーザシステム50の実施例を示し、そのAOM60はビーム入口面52及びビーム出口面54を有する。図6に関して、レーザシステムコントローラ62は、制御信号を直接的に又は間接的にレーザ64及びより詳細に後述されるAOM60の性能を直接的に又は間接的に制御するRFドライバ66に提供する。レーザ64は、種々の光学素子74、例えばビーム拡張オプティクス、又はレーザビームが0次及び/又は1次ビーム16,18を伝播するAOM60に入力する前に種々の回転ミラー(図示せず)光路72に沿って伝播されるレーザビームを放射する。レーザビームは、ほとんどのアプリケーションに対して、好ましくはQスイッチ又はパルスレーザビームであるが、いくつかのアプリケーションに対して、連続波(CW)ビームでもよい。
【0017】
通常、0次ビーム16及び1次ビーム18の一方は、順次、工作物80上の1又はそれ以上のターゲット位置に衝突させるために、1つ又はそれ以上の回転ミラー76及び種々の選択的なビーム位置決め要素(図示せず)によって焦点レンズ78を通して方向付けられる。0次ビーム16及び1次ビーム18(又は高次ビーム)のいずれかは、チャック88又は他のタイプの位置決めシステム台によって支持され得る工作物80に衝突させるために加工ビーム経路72aに沿って伝播する加工ビーム90として使用できる。0次ビーム及び1次ビームの他方は、ビームダンプ94、例えば可飽和吸収体へ非加工ビーム経路72bに沿って方向付けされ得る非加工ビーム92である。多くの実施例において、加工ビーム90として1次ビーム18を使用することが望ましいことから、図はこの構成をほぼ描いている。
【0018】
しかし、当業者は、逆論理及びここに記載されるいずれのAOM60に関連して加工ビーム経路72aを再配置することが、0次ビーム16を加工ビーム90として使用する構成の実施例を使用するために過度の実験なしに実行できることを理解するであろう。さらに、かかる構成のAOM60は、AOMが約75%を超えるレーザパルスエネルギーを、かかるレーザパルスエネルギーが望ましいときは、いつでも、工作物80に衝突するビーム経路に沿って伝播させることを許容し、いくつかの好ましい実施例では、約90%を超える又はさらに約100%までのレーザパルスエネルギーを、かかるレーザパルスエネルギーが望ましいときは、いつでも、工作物80に衝突するビーム経路に沿って伝播させることができる。
【0019】
変調強化AOM60に関して、AOMドライバ信号の直接デジタル合成(又は他の高速信号変調技術)により、AOM60の命令部は、非常に高速(例えば、直列で10MHz又は並列で100MHzまで、又はそれら以上)で優れた精密さ及び安定性をもって高周波(RF)駆動信号の無線周波数及び振幅を駆動しかつ変調できる。かかる変調技術は、レーザエネルギーが加工ビーム経路72aを通って望ましくない時間又は位置にて衝突する工作物80へ進行することを十分防止するために、AOM60から全消滅を得るために使用できる。 これらの技術は、従来のAOM変調、例えばAOMのRF信号の振幅を低レベル又は「オフ」状態に設定することに加えて、使用することができる。
【0020】
図7〜図9は、AOM60が、AOM60を通過する光に相互作用する音波を設定できる帯域幅より大きい帯域幅でAOM60の無線周波数を変調するための模範的な技術を示すタイミング図を示す。図7は、AOM60から全消滅を達成するために、AOM変換器70(図11)によって表現される模範的な高帯域幅周波数シフト波形を示すタイミング図である。図8は、AOM60から全消滅を達成するために、高帯域幅周波数シフトを使用することに関連する事象及び結果を示すタイミングフロー表である。
【0021】
図6,7,8に関して、ある模範的な実施例において、AOM60に送信されるRFエネルギーのRF信号は、AOM60の帯域幅より高速で「オフ」状態において変調される。いくつかの実施例において、AOM60の帯域幅は、音波が光路72に沿って進行するレーザビームのくびれを横切って進行するのに要する時間の関数によって規定できる。したがって、帯域幅はレーザビームの直径及びAOM60の材料中の音速によって影響を受ける。レーザビームの直径をAOM60の材料中の音速で除算することによって、レーザビームを横断する音の過渡時間を得ることができる。過渡時間を周波数(1/過渡時間)に変換することは、かかる実施例に関して、AOM60の最大限の帯域幅を提供する。
【0022】
AOM60が適応できる帯域幅より高い帯域幅で、RF信号の無線周波数を変調することは、音波がAOM60内で確立することを防止でき、それによって、光路72に沿って進行するレーザビームの回折を防止できる。AOM60を通過する光の光学回折は、無線周波数がAOM60の帯域幅より大きいレートで変化している限り、防止できる。加工ビーム経路が0次より大きい次数である場合には、光エネルギーはより高い次数へ伝送されない。
【0023】
図7において、「オン」状態で、RF信号周波数は、工作物80に向かう回折ビーム経路72aに対する望ましい回折角を達成するよう設定され、RF信号振幅は、処理アプリケーション、例えばリンクブローイング又はビア穿孔を達成するために工作物80に望ましいエネルギーレベルを達成するように設定される。図7において、「オフ」状態で、RF信号周波数は、エネルギーが工作物80へ回折しないことを保証するために、RF信号振幅も最小限にしつつ、すなわちそれをスイッチオフにして又は低バイアス電力レベルにスイッチングしつつ、高レートで変更される。図8は図7に示す波形の重要性を説明するタイミングフロー表である。再び、工作物80へのビーム経路が回折ビーム72aであり、ビームダンプ94が0次送信ビーム72bを受信する、図6に示される形態に関して、レーザエネルギーは、かかるより高い帯域幅周波数変調の間に十分伝送され、したがって、工作物80に対して、十分消滅(100%)する。
【0024】
図6は、また、「オフ」状態のRF信号をDC又は、望ましい回折が生じるRF信号に比較して、かなり低周波数の信号レベル(又は最小限の振幅レベル)に設定する技術を示す。かかる低周波数信号又はDCRF信号により、ビームは工作物80への光路72aへ回折しないことになる。RF信号の値がDC又は回折角を創出しないのに十分小さいレベルに変調することは、AOM60内で波動が確立することを防止する。RF信号の最小限回折角への変調は、回折ビームがビームダンプ94への伝送ビームと事実上、同一線上にある、かような小さいRF信号を使用する。ゼロ周波数をAOM60に設定させる場合には、AOM60内に回折格子は存在しないし、光の100%はビームダンプ94へ伝送される。「オン」状態において、RF信号は、工作物80に向かう光路に対する望ましい回折角(F1)を達成するために設定され、RF信号振幅は、処理用の工作物80にて望ましいエネルギーレベルを達成するために設定される。
【0025】
高周波数RF信号を低周波数又はDCレベルに消滅させる周波数変調を実行するのに適切な周波数信号のある源は、デジタル対アナログ(D/A)変換器を駆動するデジタル周波数シンセサイザーである。A/D変換器出力及び関連する信号調整回路は、制御インピーダンス(通常、50オーム)を駆動するために、周波数信号をRF電力ドライバへ印加する。商業的に入手可能な周波数信号源の実例は、アナログデバイス社によって製造されるモデルAD.9852ASQ直接デジタルシンセサイザー(DDS)である。このモデルAD 9852 ASQは内部高速D/A変換器に結合され、毎秒300メガサンプルの出力更新速度を持つ。100MHzでの更新はAD 9852 ASQ DDSを48ビット解像度、14ビットフェーズオフセット解像度、及び12ビット振幅制御を発揮する並列デジタルインターフェースで制御することによって達成できる。モデルAD 9852 ASQの出力は多数の商業的に入手可能な集積RFドライバモジュール、例えばモトローラ社及び他の集積回路デバイス製造会社によってAOM変換器70を駆動するためのもののいずれかに適用できる。
【0026】
周波数信号及び出力制御におけるより大きい柔軟性は、デジタル信号プロセッサ(DSP)、例えばアナログデバイス社によって製造されるモデルタイガーシャーク@をフィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、例えばカナダ、サンホセ、ザイリンクス社によって製造されるモデルVirtex-IIに結合させかつ集積DDSをそれらに整合させることによって達成できる。
【0027】
「オン」状態から「オフ」状態への急速なスイッチングは、D/A変換器出力を受信しかつインダクタLを駆動するゲインkで高帯域幅オペアンプを含むようRFドライバ66を構成することによって達成できる。「オン」状態において動作RF周波数で共振を設定するためにLの値を選択することは、AOM変換器70の入力にて大きい電圧をオペアンプによるかなり大きい電力消費なしで提供する。(共振回路はインダクタL及びAOM変換器70の抵抗損失とAOM変換器70のキャパシタンスとを含む)共振は過渡共鳴を引き起こし、それによって、「オン」状態から「オフ」状態へのスイッチングを低速にする。
【0028】
DDSは、D/A変換器からAOM変換器70の入力の電圧への伝送関数を測定するためにDSP及びFPGAに連結して使用することができる。伝送関数を決定することは、AOM変換器70入力電圧用D/A変換器を使用して、それをDSP/FPGA回路へ方向付けて、インパルス応答、掃引サインボード線図、又は白色雑音入力/出力測定によって遂行することができる。測定完了時に、測定されたアナログ回路周波数応答を反転するのに適合するデジタルバイカッド型フィルタはアナログ駆動回路を特徴付ける平坦な伝送関数を提供するシステム反転ノッチフィルタとしてFPGA内で構成される。
【0029】
線形システム理論にしたがって、FPGAバイカッド型フィルタ、D/A変換器入力、及びアナログ駆動回路は平坦な伝送関数を示し、ゼロDC又はRF「オフ」状態とRF「オン」状態との間の同時スイッチングを可能にする。同時にRFをオンすることは、それを起動させるのに大量のエネルギーを配送し、それを停止させるのに大量のエネルギーを抽出することを要求する。このことは、所要の帯域幅でオペアンプの電流/電圧/スリューレート能力を飽和させることができる。
【0030】
駆動回路を有用にするためには、RF信号の起動時又は停止時が望ましい。これらの機能は、起動用k~ramp*t及び停止用(1-k~ramp*t)でサイン波を乗算することによって、DSP/FPGAで容易に実現できる。k~rampパラメータは動作上の増幅器電流、電圧、及びスリューレート出力の直線性動作制限に考え出され、デザイン特有の基準で選択され、成分変動に対して調整されない。起動/停止には時間を要するが、この時間は過渡電流が自然に衰退させるのに要求される時間より非常に少ないことが期待される。
【0031】
DDSボードの出力は次いで、RFモジュールに組み込むことができ、次いで50オームの伝送ラインでAOM変換器70に結合する。
【0032】
図9は、白色雑音をRF信号に注入することによってAOM帯域幅より高いレートで無線周波数を変調するための、類似するが別の技術を提示する。信号内に広帯域幅スペクトラムで多周波数成分を持たせることによって、AOM60は、AOM媒質内に回折格子を確立できる音波を持たなくなる。再び、図6に関して、「オフ」状態において、白色雑音はAOM60へ送られ、ビームをビームダンプ94へ完全に伝送させる。「オン」状態において、無線周波数は工作物80へ向かう光路72a用の望ましい回折角を達成するために設定され、RF信号振幅は、処理用工作物80にて望ましいエネルギーレベルを達成するために設定される。AOMデバイス内部に音波の設定時間より高い無線周波数で白色雑音を導入することも、また、記載される結果を提供する。
【0033】
当業者は、図7〜図9に関して説明した技術がブラッグ式に関する低い又は実質的にゼロの効率を有する周波数を使用して実行できることを理解するであろう。全消滅を達成するために、変換器70に印加されるRF信号は実質的にゼロのブラッグ効率を提供する周波数のうちの1つに単に設定でき、振幅は所望により、ゼロ又はいくらかの基準量に選択的に設定できる。代替として、周波数ホッピング及び他の技術は実質的にゼロのブラッグ効率を提供する周波数を利用する、又は限定され得る。
【0034】
図10はレーザシステム50に類似するが、2又はそれ以上のダンプ94a、94bを使用するレーザシステム50aの形態を提示する。ビームダンプ94aは伝送ビームの光路72bに沿って位置決めされるが、ビームダンプ94bは、工作物80に導かない回折角(F2)を創出する無線周波数信号(F2)によって光路72cに沿って位置決めされる。「オン」状態において、RF信号は工作物80に向かう光路用の望ましい回折角(F1)を達成するために設定され、RF信号の振幅は処理用工作物80にて望ましいエネルギーレベルを達成するために設定される。「オフ」状態において、RF信号は周波数F2及び最小限の振幅に設定され、それらは第2のビームダンプ94bへビームを回折させる回折角を生成する。この「オフ」の場合には全レーザエネルギーは伝送ビーム及びF2回折ビーム間で分担され、工作物80への光路72aを残す。
【0035】
図11は、RF増幅器68又はAOM変換器70へ配送される電力を絶縁させる制御スイッチ102及び/又はRFドライバ66からRF増幅器68又はAOM変換器70へ周波数信号を絶縁させる制御スイッチ104を制御するためのシステムコントローラ62を使用するAOM制御システム100の模範的な実施例の簡易概略図を提示する。制御スイッチ102,104の模範的な実施例は、好ましくは、レーザ処理アプリケーションの帯域幅を考慮するレーザ64の繰り返しレートより大きい高速スイッチング及び設定時間を持つ。制御スイッチ102,104は、機械的若しくは固体リレーでもよく、又はRF増幅器68又はAOM変換器70へのRF信号又は電力を遮蔽できるいずれかのタイプのデバイスでもよい。「オン」状態において、DC電力及びRF及び振幅信号はRF増幅器68へ通過し、そしてAOM60へ通過できる。「オフ」状態において、DC電力及び/又はRF及び振幅信号は制御スイッチ102,104によってAOM60から絶縁される。
【0036】
図12は、レーザ64a内にQスイッチとしてAOM60aを使用するための、上述のAOM変調技術を利用するレーザシステム50bの模範的な簡易概略形態を示す。一般の電源110が励起源112及びRF信号ドライバ66aに電力供給することに使用できるが、RFドライバ信号は、発生され、AOM変調制御について前述した方法と全く同じ方法でQスイッチAOM60aへ送られる。しかし、図12では、AOM60aは、AOM60aが「オフ」状態にあるときはいつでも、加工ビーム光路72cに沿ってレーザ光を伝送し、AOM60aが「オン」状態にあるときはいつでも、加工ビーム光路72dに沿って光をビームダンプ94cへ回折させるように、示されている。
【0037】
当業者は、「オン」状態のとき、レーザ光を加工ビーム経路に回折することによって、AOM60aが上記逆の形態で動作するよう適用できかつ方向付けることができる認識するであろう。形態にかかわらず、上述のAOM変調技術は、工作物80へのレーザエネルギーが望まれないときはいつでも、外部AOM60の使用の有無にかかわらず、全消滅を達成するために使用できる。
【0038】
図13は、全消滅を達成するために、レーザ64aの外側にAOM60及びレーザ64aの内側にAOM60aを使用するための、上述のAOM変調技術を利用するレーザシステム50cの模範的な簡易概略図を示す。当業者は、AOM60、60aが同じ又は別個のRFドライバ66bを通して制御できることを理解するであろう。
【0039】
図14は、全消滅を達成するために、レーザ64の外側に2又はそれ以上の直列AOM601,602を使用する、上述のAOM変調技術を利用するレーザシステム50dの模範的な簡易概略形態を示し、最小限のエネルギーでさえも工作物80に到達することを防止し、それを、「遮蔽」状態が望まれるときにダメージを与える。図14に関して、模範的な実施例では、AOM601は「オフ」状態で、光路72b1に沿うレーザ光をビームダンプ942へ送信することができ、「オン」状態で、(光路72b2に対して)Y軸線に沿うレーザ光を工作物80に最終的に到達する加工ビーム光路72a2へ回折させる。当業者は、AOM601,602が直角軸線に沿ってビーム経路を変更するよう示されかつ記載されているとしても、AOM601,602は同じ軸線に沿って又は直角でない横軸線に沿って適用できかつ配置できることを理解するであろう。当業者はまた、AOM601,602がともに、逆「オン」/「オフ」状態の形態を持つように適用できかつ配置できるか又は異なる「オン」/「オフ」状態の形態を持つように適用できかつ配置できることを理解するであろう。また、AOM601,602はともに、同じ又は別個のRFドライバ66b(図示せず)を通して制御できる。
【0040】
図13,14に関して、単一のAOM60は消滅比Nを持ち、一方2つの直列AOM601,602がそれらの追加の減衰値により増加した全消滅比を許容する消滅比N1,N2を持つよう規定できる。当業者は、さらにN個のAOM60が、特に感応工作物80又は特に感応処理アプリケーションに対して望ましいとして、さらにもっと全消滅比を増加させることに使用できることを理解するであろう。上述の実施例及びその順列又は組み合わせは、レーザパルスエネルギーが望ましくないとき、工作物80にレーザパルスエネルギーが到達することを十分に排除すなわち逸らすことに使用でき、感光材料にダメージを与える可能性を排除する。
【0041】
当業者は、これらの技術が、約266nm,355nm,532nm,1064nm,1320nm,及び10μmという波長に限定されないが、それらを含む遠UVから遠IRに及ぶ波長を有する固体レーザ、例えばNd:YAG又はNd:YLFレーザ及びCO2レーザに限定されないが、それを含むいずれかのタイプのレーザに適用できることを理解するであろう。これらの技術は、リンク処理システム、レーザトリミング及び微細加工システム、並びにマイクロビア穿孔システムを含むレーザ処理システム上で利用できる。
【0042】
上述の周波数変調技術の有無にかかわらず、1又はそれ以上のAOM60もまた、種々の他の新しいアプリケーションに使用できる。例えば、図15は、種々のレーザ不安定性又は熱的ドリフトによるレーザ出力検出器に衝突するレーザパルス間の典型的なピークエネルギードリフトを示す振幅対時間のグラフである。このパルス対パルスエネルギー変動は、特定タイプのレーザシステム、特に高繰り返しレートのUVシステムにおいて22%にもなり得る(たとえ、長期平均変動が5%未満でもよいとしても)。レーザエネルギーのかかる変動は、工作物80に問題を潜在的に引き起こし得る。所定のレーザ動作では、製品の結果に逆に影響を与える(レーザ出力エネルギーを含む)単独又はセットのパラメータにおいて変動許容誤差によって規定できる全体的な「処理ウインドウ」は、相対的に小さくなる。したがって、処理ウインドウを大きく保つこと、又は処理ウインドウに影響を与える成分、特にレーザエネルギーを制御することは非常に有用になり得る。
【0043】
図16は、ビーム経路72aに沿って伝播するレーザ出力の一部を、工作物80に向かうレーザパルスの入射振幅及びエネルギーを決定することに使用できるレーザ出力検出器122へ方向付けるためのビーム分割光学素子120を使用する模範的なレーザシステム50eを示す。
【0044】
図16は、ビーム入口面52又は変換器70の変換器変調ゾーン116に対してブラッグ角又はそれに近接する入口角114にてAOM60のビーム入口面52に衝突する光路72を示すが、当業者は、光路72がほぼ直角な非ブラッグ入口角114にてAOM60のビーム入口面52に衝突するように整列できることを理解するであろう。当業者は、また、角度カットは、入口角114がビーム入口面52に直角に整列でき、そして所定の周波数に対してブラッグ条件を依然として実質的に満たすことができるように、AOM60(特に高屈折率材料を有するAOM60に対して)のビーム入口面52上で使用できることを理解するであろう。
【0045】
当業者は、さらに、ブラッグAOM整列が、いずれかの図に関して、上述の又はここに記載のいずれかの実施例で実行できることを理解するであろう。一般的に、十分なブラッグ効率(又はAOM60による回折効率)は、入口角114がビーム入口面52及び/又は光路72を横断する変換器変調ゾーン116に対して約±0.5度以内であるときに達成される。レーザビームが主要なIR波長要素を有するいくつかの実施例において、入口角114は好ましくはブラッグ角の約±0.4度以内であり、より好ましくは、ブラッグ角の約±0.1度以内であり、もちろん、最も好ましいのはブラッグ角である。レーザビームが主要なUV波長要素を有するいくつかの実施例において、入口角114は好ましくはブラッグ角の約±0.2度以内であり、より好ましくは、ブラッグ角の約±0.05度以内であり、もちろん、最も好ましいのはブラッグ角である。
【0046】
再び、図16に関して、ビーム分割光学素子120それ自体は追加のAOM60でもよい。いくつかの実施例において、振幅制御AOM60は、高次ビーム又は逆の1次ビームがレーザ出力検出器122へ方向付けられるビーム分割光学素子120として使用できる。当業者は、さらに、追加のレーザ出力検出器122(及び必要に応じてビーム分割光学素子120)を、振幅監視及び制御用の追加情報を提供するために、AOM60の上流のビーム経路72に沿って、及び/又は0次又は非加工ビーム経路72bに配置することができることを理解するであろう。いくつかの実施例において、ビーム分割光学素子120及びレーザ出力検出器122は、振幅補正がビーム経路72aの他の要素によって生じる振幅偏差を補償できるようにビーム経路に沿って他の下流位置に配置することができる。レーザ出力検出器122は当業者には公知であり、多くのレーザアプリケーションにおいて使用されている。しかし、レーザ出力検出器122は信号124をシステムコントローラ62へ直接的に又は間接的に送るように適合され、システムコントローラ62は、補正信号126をRFドライバ66へ送ることができる又はRFドライバ66へ供給される既存の振幅若しくは周波数制御信号を調整することができる。
【0047】
したがって、1つ又はそれ以上のAOM60は、周波数制御の技術の有無にかかわらず、高更新レートでパルス振幅安定性を増加させるための閉ループシステムにおいて使用できる。かかる振幅又は周波数の調整は、AOM60のレーザ出力及び/又はむらのあるRF誘起熱におけるレーザドリフト及び/又は熱的不安定性に対するレーザパルスエネルギーを制御することに使用できる。AOM60に印加されるRF信号は、1又はそれ以上の先行するレーザ出力パルスの振幅又はエネルギーに関する情報に応答して、任意の既知のレーザ出力パルスの振幅又はエネルギーに影響を与えるために変調できる。連続ストリングの(例えば、数十、数百、数千の)多数連続パルスにおける任意の既知のレーザ出力パルスの振幅又はエネルギーは、慣用の適用可能なレーザ微細加工システムの通常7%未満の(又はそれより大きい)パルス対パルスエネルギー変動だけ変動させるために制御できる。いくつかの好ましい実施例では、パルス対パルスエネルギー変動は約3%未満でもよく、又はさらに約0.5%から1%未満でもよい。かかるパルス対パルスエネルギー安定性は、固体高調波レーザ、特にUV波長を発生するのに使用されるそれらを使用する実施例に対して、特に有用である。
【0048】
周波数制御の別の利益に関して、パルス振幅安定性は、広範囲の時間スケールで達成でき、種々の事象、例えばレーザ64の熱的変動、AOM60それ自体、又は他の線形若しくは潜在的な非線形の事象によって引き起こされるエネルギーのレーザ変動の効果を制限する。複数の変換器もまた、後述の回折効率を増加させるために、同一ビーム軸線を変調させることに使用できる。
【0049】
図17は、AOM60、例えば図16に示されるレーザシステム50eの実施例におけるものを使用して、閉ループエネルギー制御を通して達成可能の模範的な振幅安定性を示す、振幅対時間のグラフである。フィードバックは、AOM60へのRF電力の振幅を変更することに使用され、したがって、工作物80へ進行する高次光路72aに沿って伝播する伝送エネルギーを変更する。
【0050】
AOMアプリケーションの別の実施例において、図18は、横デカルト軸線における工作物80の表面上に位置付けするビームに影響を与えるために、2つの外部空洞AOM601,602(一般に、AOM60)を使用するレーザシステム50fの概略図である。好ましい実施例において、AOM60のうちの1つはX軸線に沿う運動を制御し、工作物80の表面上のX,Y方向のレーザビームの角度調整の完全な範囲を提供する。図18では、X軸線方向の変調する第1のAOM601が示され、そしてY軸線方向の変調する第2のAOM602が示されているが、当業者は、順序又は位置付けが逆でも良いことを理解するであろう。当業者は、また、AOM601,602のいずれか又は両方、そして特にAOM602のサイズがより大きな受容角度を許容するために増大できることを理解するであろう。
【0051】
AOM601,602は、いずれかの上述の実施例におけるように、変換器70に供給されるRF電力の振幅及び/又は周波数を可変制御する能力を有する別個の各RFドライバ661,662によって、好ましくは、駆動され、したがって工作物80上での出力ビームの振幅及び位置を正確に制御することができる。RFドライバ周波数を非常に高速で調節できることから、AOM60は、望まない位置エラー効果を調整するために特徴付けられた線形効果のルックアップテーブルで開ループ走査システムにおいて実時間でビームを操作することに使用できる。
【0052】
図19は、2Wで50MHzまで駆動されるRFドライバに応答する模範的なAOM60の模範的な位置付け及び偏向角範囲を示す概略図である。AOM60は、工作物80の上方約40mmの模範的な位置に配置された焦点レンズ78から約40mmの模範的な高さ位置に配置され、そしてシータに対する約96mardすなわち5.5度の総偏向角を仮定するとき、工作物80上の実効走査寸法はX及び/又はY方向に少なくとも4mm走査フィールドを発生することを示す。
【0053】
角度解像度に関して、ある実施例においては、RF電力用DDSドライバの出力は、次式によって理論的な解像度を許容する1Hzという非常に小さい増分に設定できる。
【0054】
例えば、355nm波長及び650m/sの音響速度を使用して、音波の1Hz変化に関連する角変化は2.73E−10度である。しかし、かかる解像度は、周波数を現実に分解するためには、システムの機械的な制約により現実的であるかもしれない。したがって、いくつかの実施例において、制御値の範囲は4.1E−6のステップという最小限の解像度すなわち0.72マイクロラジアンの等価物によって特定することができ、それは周波数上、15KHzステップサイズと同等である。約50ミリラジアンの角度設定を有する模範的なAOM光学システムは、69,444ステップの角度解像度を提供する。
【0055】
AOM60の帯域幅は3つの項目によって主に影響を受ける。すなわち、新しい周波数を発生するための電子デバイス、例えばRFドライバ66から入手可能な最大速度、その新しい周波数の振動を創出するためのAOM変換器70の能力、及び新しい音波がAOM60内で創出されるのにかかる時間である。概して、新しい音波の形成に関するその第3番目の項目は多くの時間を要し、したがって走査帯域を支配する。
特定周波数に対応する角度に関するある式は、
として表すことができる。なお、νsは媒質の音速である。
【0056】
次いで、帯域幅Bは、
として与えることができる。ここで、DはAOM60を通るレーザビームの幅である。
【0057】
一般のAOM60にとって、パラメータは、以下の通りである。
材質:融解石英(n=1.46、νs=6km/s)
音:周波数f=100MHz
光:1047nm波長
レーザビーム径:12mm
【0058】
これらのパラメータを使用して、走査システムの1つの模範的なAOM60は許容角度にて約500kHzまでの帯域幅を有することができる。対照的に、典型的な検流計帯域幅は約4kHzであり、高速ステアリングミラーは約12kHz以上になり得る。検流計スキャナの主な制約は主要部を動かすことによって創出される慣性及び運動の共振である。AOM60はかかる主要部関連効果を受けず、したがって、その帯域幅は100倍以上になり得る。
【0059】
図20は、より詳細に図18のAOM601,602の実施例を示す概略図であり、AOM60は2軸線走査システムを提供するために異なる軸線に沿って整列される。AOM601はAOM602の軸線Aに直角である軸線Aに関して適切な位置に設定される。したがって、AOM601への駆動信号の周波数を変更することは、変動周波数が出口角シータXを変動させる関係で、X軸線方向にAOM601の出力角を変更することになる。AOM602への駆動信号の周波数を変更することは、変動周波数がシータYを変動する関係で、Y軸線方向にAOM602の出口角を変更することになる。同じ又は異なる周波数及び振幅を持つAOM601,602は、すぐそばに配置することができ、単独で変調できる。したがって、出力ビームは振幅において変更することができ、X,Y軸線方向に移動することができる。ビームダンプ941,942のサイズ及び形状は、望ましい走査フィールドを収容するよう適合することができ、工作物80への望まない伝播を防止する。
【0060】
図20Aは、走査角回折効率対模範的なUV及びIR波長での特定のブラッグ角からの角変化のグラフを提供する。
AOMの回折効率を求める式は、
として表現でき、材料特性は、
によって記述できる。
ここで、λは光の波長、Mは材料の性能指数、Lは変換器相互作用ゾーンの長さであり、Hは変換器70の高さ、Pは印加RF電力である。信号の周波数変調による変更は、
として表現されるように、ΔΦとして記述することができる。
【0061】
なお、νは材料中の音響速度音波であり、Δfは変調用の周波数変化であり、Λ0は材料料中の音波の波長である。式(5)及び(6)を式(4)に代入することは、周波数変化に対する特定のブラッグ角に対する回折効率を結果として生じる。UV波長355nmでブラッグ角1.2度を発生する初期周波数75MHzが±14MHz(UV波長に対して、約a±0.175度の走査角変化)だけ変更される実施例に対する回折効率が示されている。したがって、例えば、回折効率を80%以上に維持するために、±0.1度の入手可能な走査角変化を使用してもよい。
【0062】
1064nmでの回折効率もまた示され、波長が減少するにつれて、許容可能な走査角は減少するということを示す。使用可能な「走査角」エリアは、システムがレーザ電力処理ウインドウの観点から持ちこたえることができる最小限の回折効率によって規定できる。大きなプロセスウィンドウがあれば、システムはより大きな走査角を可能にするレーザ架空送電量のほとんどを持つ。
【0063】
再び、図18〜図20に関して、1又はそれ以上の追加のAOM60(又は移動可能デバイス、例えばFSM)が走査AOM601及び/又はAOM602の前に各軸線に対して位置決めされるならば、入来ブラッグ角条件は走査AOM60の走査範囲を増大させるために選択できる2次ブラッグ角又は複数のブラッグ角を提供するために移動され得る。
【0064】
図20Bは、所定のデカルト軸線又は工作物軸線内のビーム位置決め範囲を拡張するために直列AOM60x1,60x2を使用するAOMシステムを示す概略図である。図20Bに関して、上流側のAOMx1は、その0次出力が下流AOM60x2用のブラッグ角を達成するように、ビーム経路に沿って(好ましくはそのブラッグ角に)配置することができる。その場合、上流AOM60x1の1次出力は、下流側のAOM60x2上の第2のブラッグ角用に設定できる。ビーム位置決め範囲のこの拡張もまた、図示のように、そして別個のAOM60x1,60x2を使用する代わりに、図23Cに関して後述するように、多数の変換器を持つAOM603で遂行できる。
【0065】
1つの実施例では、上流側AOM60x1は1次ビームを1.2度だけシフトし、下流側AOM60x2はその入来ビームを効率に大きな損失もなく、追加の0.2度だけシフトする。図20Cは走査角回折効率対模範的なUV及びIR波長で直列同一軸線変調AOM60から生じる角変化を提供する。図18〜図20Cに関して、同一軸線を変調するためのAOM60を使用することは、上流側AOM60x1又は他のデバイスの走査角の範囲によって決定されるように、下流側AOM60x2の走査角を拡張できる。上流ブラッグ調整デバイスとしてのAOM60x1は、単一のAOM60のみを使用することより大きい走査角を提供でき、最も大きいレーザ繰り返しレートより高い、すなわち100kHzより大きい帯域幅で遂行できる。当業者は、小さいAOM走査範囲改良でさえも、ブラッグ効率係数が少し制限的になり得るUV波長では特に利益があることを理解するであろう。
【0066】
上流ブラッグ調整デバイスとしての低速デバイス、例えばFSM又は検流計システムは下流側AOM60x2の走査角をより一層大きく拡張できるが、全体の速度性能はかかる上流位置決め器の帯域幅によって制限される。それにもかかわらず、かかる上流ブラッグ調整デバイスは、特にブラッグ効率を低下させるレーザビーム位置決めの低速オフセットを補償するために角度シフトを行うために有用である。例えば、下流AOM60x2が、焦点レンズ78を通るレーザビーム勾配をわずかにオフさせるレーザ光学システムの不安定性を補正するのに使用され、模範的なリンクカットシステム上の正確性の問題を生じる。かかる小さな補正はAOMx2で非常に高速に処理でき、小さな熱的作用及び他の作用からの指示ドリフトを排除する。しかしながら、2,3日後、又は潜在的に何週間後に、最初の修正からのオフセットは、AOM60x2の入口面への入口角に関して重大であり、AOMx2を通して効率を損失させる。この問題への1つの解法は、AOM60x2の正確なブラッグ条件に対して調整するために入来ビームを調整(又は修正)することができるようにするために、より低速の上流ブラッグ調整装置(より大きいが調整角は保証されるかもしれないし、又はより遅い調整時間で十分かもしれない)を含ませることであり、それを通して効率の最大化を許容する。AOM60x2の前のかかるAOM60x1のより低速の上流ブラッグ調整装置がなければ、その場合には、修正は装置を手動で(又は潜在的に、手動又は電子的な手段によって可動であるAOM60x2の下方の機械的な段階で)精密に位置決めすることを必要とする。
【0067】
当業者は、上流ブラッグ調整装置が広範囲にわたって可変制御できる、又は下流AOM60x2の十分効率的なブラッグ角度を満たす、2又はそれ以上の特定の角度間のスイッチとしてまさに使用できることを理解するであろう。第3の直列AOM60(又は他のビーム調整装置、図示せず)もまた、AOM走査システムの一方の軸線又は両軸線に沿う走査範囲を改善するために使用することができる。当業者はさらに、後述のように、変換器に印加されるRF信号の振幅は、AOM60x1又は60x2のいずれかの出口角のシフトから生じる、ブラッグ効率からの偏差を補償するよう適合されることを理解するであろう。
【0068】
図21は、工作物80の面でパルスエネルギー、振幅、及びレーザビーム位置の閉ループ制御を提供するために、外部空洞AOM601,602、2つのビーム分割光学素子120a、120b、エネルギー及び振幅検出器122、並びに位置感知検出器130を使用するレーザ50gの概略図である。ビーム整列は多くの処理動作の結果、特にサブミクロンの精度が望まれる場合には、臨界的になり得る。ビーム整列は、光学媒質、及び/又は他のビームウォークの一因のいずれかにおいて、種々の要因、例えば機械的動作、振動、又は熱的変動によって影響を受け得る。
【0069】
AOMのRF電力の周波数制御を使用して角度補正を実行する際、1次ビームの回折効率は、角度がブラッグ条件の角度許容度より高くなる又は低くなるにつれて、より小さくなる。ブラッグ条件によって規定される角度は、
として示すことができる。なお、θBは入来光の入口角度であり、λは光の波長であり、ΛはAOM媒質内の音波の波長である。
【0070】
変換器70の周波数が修正されるならば、音波の波長は修正され、変わるブラッグ式を満たすブラッグ角を生じる。この場合、反射率又は回折の効率は、
に等価な関係で低下する。なお、Lが音と光(又はビームの直径)との相互作用の長さである。
【0071】
高効率が処理のために通常、必要であるとき、このsin c関数はレーザ加工動作において使用可能な角度を制限することができる。しかし、レーザ電力又は割当量を超過したエネルギーは、システムのエネルギー又は振幅を調整することに関しては同様に、角度制御の間、効率低下を説明するために実行することができる。
【0072】
たとえば、ゼロ効率が1次ビームに回折される前に、2mmのビーム径の1064nmのレーザ上で2Wを超えるRF電力及び650m/sの音響の速さで60〜80MHzにて動作するTe02 AOMの結晶を使用することは、概ね50ミリラジアンの最大許容角度を提供する。
【0073】
光学的システムで過渡状態を補正するアプリケーションを補正するレーザビームにおいて、たとえば、少なくとも±0.5ミリラジアンの角度範囲が望ましい。ブラッグ条件のAOM60の効率が80%であるならば、ブラッグ条件は概ね0.8%の1次ビームの効率損失又は79.2%の新しい1次回折効率を生じる。
【0074】
このような場合、さらにいくらかのレーザエネルギーを考慮に入れるレーザ電力割当量は、光学的なつながりにおいてレーザ過渡状態、熱効果又は他の障害に対する振幅補正と同様に角度補正によるこの余分な損失を考慮に入れるために実行することができる。したがって、AOM 60へのRF電力は、Emaxの最大のレーザエネルギー出力を持つために、ブラッグ条件でより低いレベルに設定することができ、可能な数値は、この実施例に対しては75%の効率の等価エネルギーである。このように、全制御の割当量の5%の効率は、振幅調整と角度補正との使用に対して利用可能である。角度がブラッグ条件から+0.5ミリラジアンに調整されると、効率は79.2%に落ちるが、RF振幅は角度補正により低減した効率を相殺するために0.8%増加させることができる。この実施例では、さらに4.4%の頭上余地は依然として、望ましいかもしれない他の振幅補正に利用可能である。
【0075】
このように、変換器70に印加されるRF信号の振幅は、出口角度のシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために、名目上のビーム位置から外れている望ましいビーム位置に衝突させるためのビーム経路72を方向付ける位置決め角へ名目上のビーム位置を衝突させるブラッグ角のビーム経路72から調整することができる。ブラッグ効率振幅補償情報は、特定された特徴の各AOM60ごとに、数学的に及び/又は実験的に決定することができる。補償データは検索テーブルに入れか又は、アルゴリズム、例えばsin cの関数に基づくアルゴリズムによって提供することができる。ブラッグ効率振幅補償情報は、レーザシステムコントローラ62から、又は、中間のコントローラ又は別個のコントローラからRFドライバ66に実装できる。
【0076】
工作物80の面の各X,Y軸線上の振幅補正に影響を与えるAOM601,602のいずれか又は両方に対して実行することができる。同様に、後述のように、ブラッグ効率補正は横方向又は直角方向に位置決めされた変換器70X,70y(図24)のいずれか又は両方に対して実行することができる。
【0077】
再び図21に関して、振幅検出器122と位置感知検出器130とからの信号は、直接的にレーザシステムコントローラ62に供給することができ、又は、間接的にX,Y RFドライバ661,662に供給することができる。いくつかの実施例において、ビーム分割素子120と位置感知検出器130とは、各AOM60の後方で使用することができる。ビーム分割素子120は、直接AOM60の一方又は両方の出力面に取り付けることさえできる。
【0078】
これらのフィードバック制御システム用のフィードバックの方法は、機械的回転の容量検出からレーザスポットを検出するための位置感知電子機器へ変化する。位置感知検出器の電子機器はAOM60の角度的位置を正確に検出することができることに関して、AOM性能に対する制限要因になるかもしれない。したがって、当業者には公知である代替の閉ループシステム要素及び技術が使用できる。
【0079】
閉ループ制御システムの位置感知検出器の帯域幅は、好ましくは使用でき、雑音を電子機器から軽減することによって位置精度を強化する技術を選別する。望ましい精度が極めて高い場合には、超高雑音軽減が使用できるが、位置感知検出器の帯域幅は選別により、制限できる。
【0080】
制御システムの係数は、望ましい全体的なシステム帯域幅より大きなレートにて更新できる。模範的なシステムは次のパラメータ、AOM帯域幅=250kHz、望ましいシステム帯域幅=25kHz、及び(選別後の)位置感知帯域幅=250Hzを持つことができる。
【0081】
AOM制御パラメータは、次いで、システムの100サイクル毎に更新され、制御されるべき250Hzまでの過渡状態を検出するのを許容し、また25kHzの全体的なシステム性能を提供する。したがって、上述の、いずれかの技術によってAOM601,602の超高速周波数更新及び調整速度に協力して、閉ループ制御システムは実時間で整列オンザフライでわずかな調整を行うことができる。
【0082】
図22は、AOM60の媒質を通して音波を伝播する方向の選択を許容するために、重なっている変換器変調ゾーン116を有する少なくとも2つの変換器70A,70B(総称して、変換器70)を使用するAOM603の概略図である。変換器70Aは経路72aに沿って光の下降した周波数の反射を発生し、変換器70Bは、同様に、経路72bに沿って光の下降した周波数の反射を発生する。同じ周波数で使用され、そして好ましくは位相固定されると、これらの変換器信号の付加は回折光の効率における小さい規模の利得を発生する。概算効率ゲインは、波長及び他の典型的なレーザパラメータ次第で、約1%から約15%より大きいか又は等しいまでの範囲にできる。
【0083】
変換器70A,70Bのうちの1つだけを所定の時間に動作させることができるし、又は変換器70A,70Bの両方を所定の時間に動作させることができる。当業者は、各変換器70が、上述のいずれかのAOM変調技術又は実施例にしたがって、同じ又は異なる周波数で同じ又は異なるRFドライバ66(図示せず)によって駆動できることを理解するであろう。変換器70A,70Bは異なる周波数で動作されると、周波数の相違によって規定される角度によって分離される2つの別個のビームの形成を許容する多数の回折を装置内に引き起こす可能性がある。変換器70A,70Bもまた、単一の変換器70のみに入手可能な走査角解像度を超える走査角解像度を増加させるために、わずかに異なる位相で同時に動作できる。少なくとも2つ又はそれ以上の変換器70A,70Bもまた、類似の利点を達成するために、AOM603の同じ面に交互に配置できる。これらの実施例は一方の軸線に対して方向付けられAOM60に適用することができる。
【0084】
変換器70A,70Bが異なるサイズを持つならば、それらは変換器70のうちの1つが他のものより高い周波数を発生することを許容する異なる周波数ドライバを潜在的に考慮に入れることができる。再び式(7)に関して、ブラッグ角は変換器70A、70Bのいずれかの音響周波数を増加させることによって増加させることができる。従来の変換器70は、0.7度から4度のブラッグ角に対して、50MHzから250MHzの範囲にある。250MHzを超える周波数は通常、より小さい変換器とより高い周波数でそれらを駆動する能力を有するRF電力発生器とを要求する。2つの変換器70A又は70Bの内でより小さなものを使用することは、望ましい場合、入来ビームのためのより大きなブラッグ角の形成を考慮に入れ(したがって、より大きい1次出口角を考慮に入れる)、潜在的に0次からの分離をより大きくして(そして、ビームダンプ94の配置をより容易にし)、このように工作物80への1次ビームの伝播をより容易にする。2つの変換器70A又は70Bの内でより大きなものを使用することは、望ましい場合、より大きなブラッグ角が望まれないときはいつでも、より大きな回折効率を考慮に入れる。同様に、2つのより小さい周波数の位相固定された変換器70A,70Bは、アプリケーション又はシステム制約がより大きなブラッグ角を必要とする単一のより小さい変換器70を超える回折効率を拡大させるに使用することができる。かかる実施例はより大きな融通性をAOM走査システムに加える。
【0085】
図22Aは、AOM入口面に直角をなすビームを偏向させるためのAOM60の媒質を通して音波の伝播方向の選択を許容するために少なくとも2つの変換器70A,70Bを使用するAOM603の概略図である。図22と関連して記載されるように、この実施例は回折効率を増加させるために、より高い結合周波数を提供することによって回折角範囲を増加させるために、又は異なるサイズの変換器70を使用することによって融通性を増加させることができる。当業者は、入力ビーム70が変換器70のいずれかにより近いとき、AOM603の応答時間がわずかに増加させることができることに留意することができる。
【0086】
図23A、23Bは、重なっている変換器変調ゾーン116内のAOM60に異なる周波数を伝播する少なくとも2つの変換器70A,70Bの作用を示す概略図である。図23Aは、変換器70A,70Bが同時に「オン」であるとき、AOM60を通して伝播する模範的な異なる周波数を示し、図23Bは2つの源の組合せであるAOM60の中に回折を引き起こす潜在性を示す。
【0087】
変換器70の両方ともが「オン」であり、第1の変換器70Aが第2の変換器70Bの周波数の2倍を提供する場合のような特定の模範的な場合、AOM60の媒質の2つの周波数の回折的な組合せが、それら自体に創出する単独のAOMRFドライバ66の周波数制限を越えることができ、また、それら自体に創出する変換器70のいずれかの周波数制限(変換器の機械的な制限とRF電力アンプの電気的制限による)を越えることができる。かかる周波数の組み合わせは、より高い角度ビーム-位置決め解像度を達成すること、又は単一の変換器70を駆動する単一のRFドライバ66を使用する実施例に利用できるより高いブラッグ角を達成することに導くことができる。当業者もまた、いくつかの実施例に対して、変換器70は変調ゾーン116が重なる代わりに、平行であるように、変換器70が配置できることを理解するであろう。かかる実施例において、それら両方が同じ面で、又は反対の面にあるように、変換器70を配置することができる。
【0088】
少なくとも2つ又はそれ以上の変換器70A、70Bもまた、同じビームからの複数の波長を回折するために使用することができる。再び図22に関して、入来レーザビーム72は、例えば、高調波がレーザ64によって発生するときに多数の波長を含むことができる。たとえば、レーザビーム72が第三高調波発生技術を使用して1064nmから発生される355nmの波長を有するならば、レーザビーム72は710nmから355nmと同様にエネルギーを含むことができる。かかる場合、AOM603はブラッグ式(7)を満たす特定の波長のみを許容する波長セレクターとして動作できる。したがって、第1の変換器70Aの選択した周波数が355nmの波長のブラッグ回折に結果としてなる周波数に設定されるならば、ビームの710nmの部分は回折せず、ゼロ次経路72Aを進行する。当業者は、レーザの使用。多数の選択された波長を有するレーザ出力の使用がいくつかのレーザアプリケーションに有益であり、両方の波長を加工面へ進行させる方法が望ましいことを理解するであろう。それで、第1の波長に対するブラッグ式を満たすために第1の変換器70Aを設定することに加えて、当業者は第2の波長に対するブラッグ式を満たすために、1次経路72Bに両方の周波数を伝播する第2の変換器70Bを設定することができる。
【0089】
図23Cは、1つのデカルト軸線でビーム-位置決め範囲を拡大するために互いに関して異なる角度に位置決めされる少なくとも2つの変換器70の作用を示す概略図である。図20A〜図20Cと図23A〜図23Cとに関して、それらのそれぞれの変換器変調ゾーン116b、116aが互いに対して非平行であるが、それらが同じデカルト軸線で出口角又は偏向角を調整するように同じ平面でビーム経路72を横断するように、第2の変換器70Bは第1の変換器70Aに対して傾斜角132に位置決めされる。各変換器変調ゾーン116a、116bが重複しないように変換器70A、70Bは望ましくは位置決めされるが、重複は許容され、状況次第では望ましい。
【0090】
当業者は、適当な傾斜角132を備えているならば、第2の変換器70Bが逆の変換器面138に代替として配置できるかもしれないことを理解するであろう。しかし、第2の変換器70Bの回折次数が、AOM603の同じ側に沿って近接して変換器の設置を許容するために、第1の変換器70Aの回折次数から外れるよう第2の変換器70Bの傾斜角132を選択することができる。
【0091】
いくつかの好ましい実施例において、第1の変換器変調ゾーン116aはビーム入口面52と平行であり、ビーム入口面52とビーム出口面54とが非平行であるように、第2の変換器変調ゾーン116bはビーム出口面54に平行である。他の好ましい実施例において、ビーム入口面52とビーム出口面54とが平行であるように、変換器変調ゾーン116のうちの1つはビーム入口面52とビーム出口面54とに平行である。さらに他の好ましい実施例において、変換器変調ゾーン116のうちの1つは、ビーム入口面52に平行であり、ビーム出口面54は平均90度と90度±傾斜角132である角度でもよく、あるいは、90度と90度±傾斜角132との間の他の角度でもよい。代替として、ビーム入口面52は第1の変換器変調ゾーン116aに対して曲げることができ、ビーム出口面54は第2の変換器変調ゾーン116bと平行にできる。
【0092】
AOM603は、AOM材料で、望ましい角度に変換器面136b又は近隣面136aを切り出すか、削ることによって傾斜角132を第2の変換器70Bに提供するために角度カットすることができる。これらの技術は、精度表面を達成するための他の技術とともに光学材料/装置産業において公知である。変換器面136bが変換器面136aから外側方向に延びるように示されているが、当業者はそれが同じ傾斜角132によって内側方向に広がるならば、変換器面136bが適切に機能することを理解するであろう。
【0093】
ほとんどの実施例において、傾斜角132は一般的に5度以下の小さい角度であり、好ましくは約2.5〜3度未満である。ほとんどの実施例において、傾斜角132は約0.1度より通常、大きくて、好ましくは0.3度又は0.5度より大きい。図23Cは、約1度の模範的な傾斜角132を表す。
【0094】
ビーム経路72が、ビーム入口面52又は第1の変換器変調ゾーン116aに対してブラッグ角の又はそれに近接する入口角度114又は114aにてAOM603に衝突するように、AOM603が好ましくは位置決めされる。当業者は、第1の変換器70Aに印加されるRF信号の周波数が整列におけるわずかな意図的でない偏差を補償するために調整又は修正できることを理解するであろう。
【0095】
走査がビーム経路72a1又はその関連した(最小限の望ましいブラッグ効率までの)走査範囲134a1に沿って望ましいときはいつでも、第1の変換器70Aは、変換器70A,70Bはビーム経路72が走査範囲134a2内の望ましい出口角度118a2に偏向されるようにそれらのブラッグ条件を満たす又はほぼ満たす各周波数の各RF信号によって動作し、ビーム経路72a1はその名目上のビーム位置又は元のビーム位置からシフトされる望ましいビーム位置142(図27)の工作物80に衝突させる。第1の変換器70Aに印加されるRF信号の周波数は、走査範囲134a1内の望ましい出口角度118a1を決定するために調整され、第1の変換器70Aに印加されるRF信号の振幅もまた、ビーム電力又はエネルギーを制御するために望ましい振幅に調整できる。さらに、走査がビーム経路72a1又はその関連した走査範囲134a1に沿って望まれるときはいつでも、好ましくは、第2の変換器変調ゾーン116bが一般にビーム経路72a1の出口角度118a1に影響を及ぼさないように、RF信号は第2の変換器70Bに印加されない。しかし、いくつかの実施例において、第2の変換器70Bによって創出される1次又は高次ビーム経路がビーム経路72a1に整列されるように、傾斜角132を設定することが望ましいかもしれない。その場合には、第2の変換器70Bはブラッグ条件に整合させるために全振幅で、そして、RF周波数で駆動される。
【0096】
走査範囲134a1を超えかつ変換器70A、70Bの協同の同時動作から生じる走査範囲134b2内である走査が望ましいときはいつでも、変換器70A、70Bはビーム経路72が走査範囲134a2内の望ましい出口角度118a2に偏向されるようにそれらのブラッグ条件を満たす又はほぼ満たす各周波数の各RF信号によって動作し、ビーム経路72a2は走査範囲134a1を超える望ましいビーム位置142の工作物80に衝突させるために協同偏向角(又は協同偏向伝播方向)128a2にて伝播する。第2の変換器70Bに印加されるRF信号の周波数は、走査範囲134a2内の望ましい出口角度118a2を決定するために調節される。いくつかの好ましい実施例において、第2の変換器70Bは全振幅で駆動され、第1の変換器70Aに印加されるRF信号の振幅はビーム電力又はエネルギーを制御するために望ましい振幅に調整できる。
【0097】
いくつかの実施例では、変換器70A,70Bは上述のように、同一であり、可変制御可能なRFドライバ66によって駆動できるが、いくつかの好ましい実施例では、変換器70A,70B及びそれらの関連するRFドライバ66は異なる動作特性又はパラメータを持つことができる。特に、いくつかの好ましい実施例では、第1の変換器70Aは、第1の変換器変調ゾーン116aが第2の変換器変調ゾーン116bより大きいブラッグ角を提供できるよう、より小さいサイズにすることができ、第2の変換器70Bより高い周波数で動作させることができる。
【0098】
走査角範囲134a1,134a2は0%のブラッグ効率に収めることができるが、模範的な走査範囲134は20%のブラッグ効率、又は50%のブラッグ効率、又は80%のブラッグ効率へ(図23Cに概ね記載れるように)下げるのにのみ使用される。ある実施例において、図23Cに示されるように、入来ブラッグ条件は、各ビーム経路72a1,72a2によって記載されるように、変換器70Aに対して1.2度であり、入来ブラッグ条件は変換器70Bに対して0.2度である。
【0099】
図23Dは、ビーム位置決め範囲を拡張するために2つの変換器70A,70Bを互いに対して傾斜132で配置させる効果を示す別の実施例の概略図である。図23Dに関して、いくつかの好ましい実施例において、変換器70A,70Bは、それらの各傾斜角及び変換器変調ゾーン116は共通の0次ビーム経路72bを提供するために整列されるよう配置できる。
【0100】
変換器70Bに印加されるRF信号の傾斜角132b及び周波数は、変換器変調ゾーン116bによって提供される1次ビーム経路72a2の走査範囲134a1に隣接する又は重なる走査範囲134a2で変換器変調ゾーン116bから1次ビーム経路72a2を提供するように適合される。かかる実施例では、走査範囲134a1内の出口角118a1は望ましいときはいつでも、変換器70Aは望ましい周波数及び振幅にて変調され、一方、変換器70Bは、いずれかの全消滅技術、例えば0実効ブラッグ効率を提供するために周波数を単に変更することに関して上述のように、実質的に「オフ」にされる。走査範囲134a2内の出口角118a2が望ましいときはいつでも、変換器70Bは望ましい周波数及び振幅で変調され、一方、変換器70Aは実質的に「オフ」にされる。いくつかの実施例において、AOM603を通る0次ビーム経路は、0次ビーム経路の周りの走査範囲134a1のものと類似する走査範囲を提供するための加工ビーム経路として使用することができる。
【0101】
傾斜角132を持つ第2の変換器70Bもまた、第2のビームを発生するために使用でき、変換器70A、70Bに印加される周波数が同時に2つの分解可能なビームスポットを提供するよう構成される。変換器70Aに印加されるRF信号の振幅(変換器70Bは全振幅信号を受信する)は両ビームの電力内容を制御するために使用できる。代替として、変換器70A、70Bの両方は制御され得る。
【0102】
したがって、傾斜角132の第2の変換器70Bを使用することは、ブラッグ効率制限による損失を制限しつつ、全体的な走査範囲を拡張するために、そして図20A〜図20Cに関して記載される利点に類似する他の利点を提供するために使用できる。当業者は、かかる第2の変換器70B及び傾斜角132がいずれかのデカルト軸線又は両方のデカルト軸線上の偏向角を制御するために使用できることを理解するであろう。
【0103】
図23Eは、ビーム位置範囲を拡張するために、(変換器70Aの変換器面136aの平面に対して)AOM側に異なる角度で多重変換器70を配置させる利点を示す概略図であり、図23Fは、図23Eの拡大図である。図23C−23Fに関して、傾斜角132の概念は、単一のデカルト軸線に沿うAOM603の走査範囲をさらに拡張するために、直列の多重傾斜変換器70A−70Fの使用に拡張できる。
【0104】
図23Cに関して上述のように、AOM603への入力ビーム経路72は、第1の変換器70Aの0次ビーム経路72b及び1次ビーム経路72a1間の望ましい距離を許容する所望のブラッグ角を得るために設定される。いずれかの方向にわずかに第1の変換器70Aを周波数変調することは、第1の変換器変調ゾーン116a内の変換器70Aによって発生される音波により偏向される1次ビームに対して許容可能な走査角範囲134a1を提供する。図23Eは、望ましい最大走査角度範囲134a1として概ね±0.2度を有する、650m/sの音響速度及び355nmの波長ビームを使用する例を示す。しかしながら、代替として、ブラッグ条件から最大0.1度ずれたところで、たった20%の、効率の損失に対応する、±0.1度という模範的な走査角範囲134a1は使用することができ、そしてより高い回折効率を提供する。
【0105】
範囲を拡張するために、第2の変換器70Bは(第1の変換器70Aの変換器面の平面に対して)傾斜角度132bに傾斜させることができる。この傾斜角度132bは傾斜=入来ブラッグ角−分離角(9)である(入来ブラッグ角は第1の変換器70Aのブラッグ角であり、分離角は第2の変換器70Bの走査角134と第1の変換器70Aの走査角との望ましい重なり量を規定する)。これは、図23Eの回折効率の観点から理解することができる。
【0106】
図23Eの場合、入来ブラッグ角は1.4度に設定され、第1の変換器70Aに印加される音響速度650m/s、光の波長355nm、RF周波数90MHzでAOM材料を使用することによって得られる。もし、0.2度の分離が第2の変換器70Bから生じる回折ビームの重なりに望ましいならば、その場合は1.2度の傾斜角132が使用される。次いで、第2の変換器70Bに印加されるRF信号の周波数は、0.2度のブラッグ角を発生するために約12.8MHzに設定される。この周波数は、変換器70のうちのいくつか又はAOM603のそれらの各傾斜角132のいくつかの精密製造におけるいくつかの製造上の公差を軽減するための最大回折効率を発見することによって測定することができる。第1の変換器70Aは、第2の変換器70Bの1.2度の傾斜角132bによって引き起こされた、第2の変換器変調ゾーン116bに衝突する、出口角118a1が1.4度の出力ビームを持つように設定される。この場合、第1の変換器70Aの走査角範囲134a1を超える範囲が望ましければ、その場合、第1の変換器70Aは、変換器70A用のブラッグ式を満たす、望ましい振幅及びRF周波数で回折を引き起こすために使用される。結果として生じるビーム経路72a1は次いで、望ましい出口角118a2及び協力偏向角128a2が工作物80のビームスポットを位置決めるのに得られる全振幅と周波数とで動かされる第2の変換器70Bによって回折される。
【0107】
次いで、この概念は、傾斜角132c〜132f及び変換器変調ゾーン116c〜116fを並べて、各走査角範囲134a3〜134a6が望ましい回折効率を有するように、追加の変換器70C〜70Fに対して拡張することができる。この実施例では、±0.1度という回折角は望ましく、したがって1.0度という傾斜角132は第1の変換器70Aに対する1.4度の入来ブラッグ角及び0.4度の分離角を使用する式(9)を満たすために要求される。この実施例では、0.4度の分離角は0.1度の第2の変換器70B走査角範囲134a2が分離角において考慮されるので、変換器70Cに使用される。もし、走査中の角度が変換器70Cの走査角範囲134a3内に入り、望ましいならば、そのときは、RF電力が、工作物80にて及びブラッグ式を満たす周波数にて望ましい振幅を制御するために第1の変換器70Aに印加され、全RF電力は、望ましい出口角118a3及び工作物80上にビームを位置付けるための協同偏向角128a3を達成するために、19.1MHz及び32MHz間の周波数にて変換器70Cに印加される。変換器70Cは約25.6MHzの周波数にて0.4度のブラッグ角で最も効率的である。
【0108】
変換器70Cの傾斜角132cを求めるのに使用されるその同じ論理が、直列の追加の変換器70用の傾斜角132を決定することに適用できる。この実施例では、変換器70Dは0.8度の傾斜角132dに設定され、0.6度のブラッグ条件になる。変換器70Fは0.4度の傾斜角132fに設定され、1.0度のブラッグ条件になる。もし、これらの拡張走査角範囲134のいずれかが必要とされるならば、そのときは、RF電力がブラッグ条件を満たす望ましい振幅及び周波数にて第1の変換器70Aに印加され、必要とされる各変換器70は特定の変換器70の走査範囲用の周波数にて全RF電力を付与される。上述のように、AOM603上に変換器70を配置するための角度カットが完全でなくてもよく、したがって、理論的なブラッグ条件に合致する周波数からわずかな周波数調節が望ましい。
【0109】
走査範囲を決定することのほかに、最小限の望ましい回折効率に基づいて、当業者は、上述のブラッグ角効率偏差に対して、望ましくは第1の変換器70A上で電力予算を履行でき、かつ振幅補償を使用できる。
【0110】
実施例は変換器変調ゾーン116がビーム入口面52から増加するにつれて、各傾斜角132及び各周波数を減少させることを使用するが、当業者は変換器70B−70F及びそれらの各傾斜角132、変換器変調ゾーン116及び周波数がビーム入口面52に対して任意の順序で配置することができる。例えば、変換器70F,70Cはそれらの付随する傾斜角132及び周波数で位置的に交換できる。
【0111】
また、上述のように、傾斜角132は内側に又は外側に延ばすことができ、変換器70はAOM603のほぼ対向する変換器側に変位させかつ配置することができる。ある有利な実施例は、代替として、変換器70A,70C,70EがAOM603の一方の側にほぼありかつ変換器70B,70D,70FがAOM603の他方の側にほぼあるよう、ほぼ対向する側に変換器70A〜70Fを配置することができる。
【0112】
また、上述のように、ビーム入口面52及びビーム出口面54が非平行になるように、変換器変調ゾーン116aはビーム入口面52に平行にでき、最後の直列変換器変調ゾーン116fはビーム出口面54に平行にすることができる。他の好ましい実施例では、ビーム入口面52及びビーム出口面54が平行になるように、変換器変調ゾーン116の1つはビーム入口面52及びビーム出口面54に平行である。さらに、他の好ましい実施例では、変換器変調ゾーン116の1つはビーム入口面52に平行であり、ビーム出口面54は90度及び90度±傾斜132fの平均である角度にするか、平均を示す変換器変調ゾーン116に平行である角度にすることができるか、又は90度及び90度±傾斜132b間のいくつかの他の角度にすることができる。代替として、ビーム入口面52は第1の変換器変調ゾーン116aに対して角度を付けることができ、ビーム出口面54は最後の変換器変調ゾーン116fに対して平行にすることができる。
【0113】
当業者は、大多数の直列傾斜変換器70が全体的な望ましい走査範囲、傾斜角度132、相対的な位置決め構成及び順序、変換器70のサイズ、製造又はシステム配列に関するAOM603のサイズ制約、又は熟練者に公知である任意の他の変数しだいで使用できることを理解するであろう。いくつかの模範的な実施例において、2から5又は2から10の傾斜変換器70が使用される。他の模範的な実施例においては、少なくとも3つの傾斜変換器70又は15を超える変換器70が使用される。これらの模範的な実施例では、AOM603は依然として長さを数インチ未満にすることができるが、所望により、より長くすることができる。
【0114】
いくつかの好ましい実施例において、変換器70A〜70Fは同一であり、上述のような同一の、可変制御可能なRFドライバ66によって駆動されるが、いくつかの実施例においては、変換器70A〜70F及びそれらの関連RFドライバは異なる動作特性又はパラメータを持つことができる。特に、いくつかの実施例においては、それぞれが(変換器70Aの変換器面の平面に対して)より大きい傾斜角132を持つ複数の変換器70のそれぞれは、対応するより小さい変換器70より大きなサイズを持つことができ、またより低い周波数で動作することができる。
【0115】
図23は、単一のデカルト軸線におけるAOM603の走査範囲を延ばすためにAOM面に対して異なる角度で位置付けされた多数の傾斜変換器70A〜70Fを使用する別の実施例を示す。図23C〜図23Gに関して、各変換器70B〜70Fの傾斜角132a−132f及び周波数は、それらの0次ビーム経路72a1〜72a6は、隣接する又はわずかに重なり合う範囲134a2〜134a6を走査するよう0次ビームが0次ビーム経路72bに共通に整列するよう組織化され得る。当業者は、変換器70B〜70Fは図23Eにおいて、それらの構成(ただし、いかなる構成をも上述のように、適合可能である)に対して反対の位置に便宜上、配列されることを認識するであろう。
【0116】
走査範囲134a1内の出口角118a1が望ましいときはいつでも、変換器70Aは所望の周波数及び振幅で変調され、残りの変換器70B〜70Fは効率的に「オフ」にされる。各走査範囲134a2内の出口角118a2が望ましいときはいつでも、変換器70Bは所望の周波数及び振幅で変調され、残りの変換器70A、70C〜70Fは効率的に「オフ」にされる。同様に、走査範囲134a3〜134a6内の出口角118a3〜118a6が望ましいときはいつでも、各変換器70C〜70Fは所望の周波数及び振幅で変調され、他のすべての変換器70は効率的に「オフ」にされる。この実施例の利点は、たった1つの変換器70が任意の走査範囲を得るために付勢されねばならないことである。この実施例の別の利点は、他の変換器70が偏向する基礎ビーム経路として、0次ビーム経路72bが使用される場合には、ほとんど又はまったく損失が生じないことである。
【0117】
当業者は、複数の直列傾斜変換器70を有するAOM603が、上述のように又は後述のように、1つ又は両方のデカルト軸線において(全消滅技術の有無にかかわらず)パルス収集及び振幅制御にために使用され得ることを理解するであろう。
【0118】
図18、図20、図21に示されるように、2つのAOMを密接に組み合わせると、既述のように、非常に良好な走査システムを生成できる。しかしながら、第2のAOM602の入口孔は第1のAOM601により達成できる角度を制限できる。ほとんどの走査システムの典型的な別の不都合な点は、焦点レンズ78が、先の実施例において記載されるように、AOM601及び602によって置換できる2つの検流計位置決め装置の間の焦点距離又は瞳孔を持つように、通常、適合されることである。追加のAOM60(又は図示しない他のビーム調節装置)も、また、AOM走査システムが焦点レンズ78も背部瞳孔を満たす状態以外のどこかに瞳孔の運動を補正するために直列で使用できる。
【0119】
図24は、X及びY軸線の両方向、すなわち工作物80の表面上の両方向の走査制御を提供するために単一媒質において(横断及び好ましくは直角方向の)異なる変換器変調軸線を変調するために横断面上に、好ましくは直角面上に位置決めされる変換器70x、70yを使用する概略図である。図24に関して、RFドライバは信号を、X軸線のビーム位置を制御するために変換器70xへ印加し、そしてY軸線のビーム位置を制御するために変換器70yへ印加する。当業者は、各変換器70が既述のAOM変調技術又は実施例のいずれかにしたがって、同じ又は異なる周波数にて同じ又は異なるRFドライバ66xyによって駆動できることを理解するであろう。単一のAOM604を使用する1つの利点は、焦点レンズ78が複雑性を軽減できることである。なぜならば、焦点距離は単一のAOM604の出力部に配置することができ、それにより、走査角は第2のAOM60に対する入口孔制限を持たないことにより増加され得るからである。それにもかかわらず、1又はそれ以上の追加の単一軸線又は2軸線AOM60(又は図示しない他のビーム調節装置)も、また、AOM走査システムが焦点レンズ78の背部瞳孔を満たす状態以外のどこかに位置決めされる場合に瞳孔の運動を補正するためにAOM走査システムが使用され得る。
【0120】
図25は、図21、図24に関連して記載した実施例の組み合わせにおいて、AOM604の出力面上のビーム分割素子120及びAOM604の出口面で光路72の角度を検出するための位置感知検出器130を使用する閉ループビーム検出及び位置決めシステムを利用するレーザシステム50hにおいて使用されるAOM604の模範的な実施例を示す。
【0121】
図26は、4つの変換器70Ax,70By,70Ay,70Bx(総称して変換器70)を使用するAOM605の概略図である。この実施例は、より大きい走査角及びより多くの用途を容易にするために、図22,23のAOM603に関して記載された利点を図24,25のAOM604に関して記載されたものに組み合わせる。当業者は、各変換器70が既述のAOM変調技術又は実施例のいずれかにしたがって、同じ又は異なる周波数にて同じ又は異なるRFドライバ66xyによって駆動できることを理解するであろう。当業者は、AOM604、605が既述のいずれのAOM60又は既述のAOM60のいずれの対にも置換するのに使用できることを理解するであろう。
【0122】
AOM604,605のいくつかの別の好ましい実施例は、既述の走査範囲を拡張するために傾斜角132の複数の変換器を使用する。当業者は、横方向デカルト軸線の変調器変調ゾーン116が非交差にできるが、横方向軸線変換器変調ゾーンを交差させることが好ましいことを理解するであろう。製造及び制御の便宜上、いくつかの好ましい実施例は変換器変調ゾーン116を交差する変換器70に対して同一の傾斜角132を使用するが、かかる関係は要求されない。傾斜角変換器70を使用するいくつかの実施例では、走査範囲は0次ビーム経路72bについて配列されており、単一の変換器のみが、両軸線の全拡張範囲走査制御を提供するためにデカルト軸線ごとに付勢される必要がある。傾斜角変換器70も、また、ビームの基盤を提供するために、2軸線において使用でき、各ビームはAOM60に入るビームのエネルギーの選択可能な部分を持つ。
【0123】
図27は、レーザパルス開閉を行うための外部空洞AOM60と、多重変換器70、ビーム分割素子1203、及び閉ループ制御でビーム位置決めを行うための位置感知検出器を使用する外部空洞AOM604と、閉ループ振幅制御を行うためのビーム分割素子1201、1212及び振幅検出器122a、122bとを使用する模範的なレーザシステム50iの概略図である。図27に関して、振幅フィードバック信号124a及び/又は124bは、システムコントローラ62及び/又はRFドライバに向けることができる。同様に、位置フィードバック信号126はシステムコントローラ62及び/又はRFドライバに向けることができる。当業者は、各変換器70が既述のAOM変調技術又は実施例のいずれかにしたがって、同じ又は異なる周波数にて同じ又は異なるRFドライバ66xyによって駆動できることを理解するであろう。
【0124】
この実施例は、所望のときのみ走査システムをパルスが進行できるように、別個のAOM60をレーザ絞り又はパルス開閉用ゲート(「パルス収集」)として使用する。特定の実施例において、パルス収集AOM60の異なる角変位は、ビームダンプ94の必要性を排除するために利用することができる。別個のパルス収集AOM60を使用する利点は、AOM604がその角度的変位能力を提供するために位置決めされ得るということである。かかる別個のパルス収集AOM60は上述のいずれかの実施例又はAOM変調技術に関連して使用され得る。しかし、当業者は、パルス収集AOM60が要求されないことを理解するであろう。AOM604は、AOM604がパルス選択及びビーム位置決めの両方を行うことができるよう光路72に対して角度的に変位できる。かかる形態は工作物80への全体的な走査角を制限することになる。当業者は、ビーム位置決め及び/又は振幅変調用の上述のいずれの実施例にも使用されるAOM60もまた光路72に対してAOM60を選択的に位置決めすることによってパルス収集用に使用できることを理解するであろう。
【0125】
当業者は、レーザ処理施設における現在のビーム位置決め又は走査システムが概して性質上機械的であり、検流計ベースのシステム又は高速操作ミラー(FSM)あるいは他のタイプの可動ミラーベースのシステムのいずれかであることを理解するであろう。検流計及びFSM技術の両方とも、システムの全体的な走査速度を制限する機械的な重量を持つ。一般的に、走査角及び走査速度間のトレードオフはこれらのシステムの両方において見ることができ、検流計システムはより大きな走査角を持ち、より低速ではあるが、一方、FSMはより小さい走査角を持つが、より高速である。
【0126】
図28は、多重合成又は3次元ビーム位置決めシステムを慣用の低速位置決め器(例えば、単一軸線又は分割軸線X−Yテーブル)により支持されるレーザシステム50の全体的な処理量を改善するために、典型的な高速位置決め器、例えばFSM、又は1対の検流計ミラーを含む検流計走査ヘッド140と協力して動作するビーム位置決めAOM604又は605を有する模範的なレーザシステム50jの概略図である。AOM604又は60又は1対の60又は603は検流計走査ヘッド140の上流又は下流に配置することができる。AOM及び検流計走査システム間の動きは、検流計走査ヘッド140からの検流計フィードバック信号146を受信するRFドライバ及び/又は検流計コントローラ144の援助の有無にかかわらず、システムコントローラ62によって直接的に又は間接的に調整され得る。
【0127】
当業者は、パルス収集用の別個のAOM60が示され、動き制御調整を簡易化するのに使用できるが、そのAOM60は省略でき、AOM604又は605をパルス収集用並びにビーム位置決め用に使用できることを理解するであろう。当業者はまた、開ループシステムが簡易化のために、示されるが、レーザシステム50jの別の実施例が閉ループ制御用の位置及び/又は振幅フィードバックを含ませるために容易に実施できることを理解するであろう。当業者はまた、AOM604又は60台が上述の任意の実施例に関して記載したように変調でき、レーザシステム50jが上述の任意の実施例の変形を導入するよう適応できること理解するであろう。
【0128】
図29、図30、図31は、検流器操作ヘッド140及びAOM604又は60の模範的な走査フィールドの説明図であるが、それらは異なるレーザ処理アプリケーション、例えばトリミング、ビア穿孔、リンク処理用に併せて使用できる。図28〜図31及び慣用のビーム位置決め技術に関して、X−Yテーブルがチャック88及びその支持工作物80を移動させるのに使用できるが、検流器走査ヘッド140は固定位置を持つことができ、分割軸線配置で位置決めでき、それは1又はそれ以上の幾何的軸線に沿って方向付けることができる。検流器走査ヘッド140及び工作物80間の相対運動は、工作物80の面上のターゲットに関する主AOM走査フィールド160(及びその正方形AOMサブフィールド162)内の主検流器走査フィールド150(及びその正方形検流器サブフィールド152)を位置決めるのに使用できる。検流器の帯域幅はAOMの帯域幅よりかなり小さいので、検流器(及び工作物80)は連続動作を維持でき、一方、AOMは604又は605はその主AOM走査フィールド160内のターゲットを加工する。これは線型モータ及び検流器の調整動作に追加される。
【0129】
かかる適応は超高密度処理サイトを有するレーザアプリケーションに非常に有益であろう。AOM走査フィールド160が多数の抵抗164をより小さくかつより速く加工できると、単一の検流器内の多重リンク166及び多重ICパッケージは、多数の慣用の検流器が移動する代わりに、非常に速く移動できる。
【0130】
ビーム位置決めシステムとして、FSM及び/又は検流器走査ヘッドの代用として、又は追加のビーム位置決めシステムの構成として使用するほかに、AOM走査システムは想定スポット拡大又はアッベエラー補正用に使用でき、「高速」位置決め要素前又は後のビーム経路に沿って位置決めできる。また、当業者は、変調強化した、又はそれがない1又はそれ以上のAOM60は、参照により、本願に導入される、米国特許第4,532,402号、第5,751,585号,第5,847,960号,第6,430,465号,及び第6,706,999号及び米国特許公報US2002/0117481に記載された「高速」位置決めシステムのうちのいずれでも代用できることも理解するであろう。
【0131】
多くの変形がこの発明の基礎原理から逸脱することなく、上述の実施例を詳細に実施できることは当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ決定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】Qスイッチとして従来のAOMを使用する慣用のレーザの概略図である。
【図2A】先行技術のAOMが受信するRF電力の量に応答して、ゼロ次及び1次ビームの割合を送信する従来のAOMの別の概略図である。
【図2B】先行技術のAOMが受信するRF電力の量に応答して、ゼロ次及び1次ビームの割合を送信する従来のAOMの別の概略図である。
【図3】従来のAOMを制御する方法を示す概略図である。
【図4】パルスゲートデバイスとして従来のAOMを使用するレーザシステムの概略図である。
【図5】特定の周波数でAOMに印加されるデシベルレベルの関数として遮断及び非遮断レーザビームの透過性における相違を示す簡易グラフである。
【図6】周波数変調AOMを使用するレーザシステムの概略図である。
【図7】AOMから全消滅を達成するためにAOM変換器によって表される模範的な周波数シフト波形を示すタイミング図である。
【図8】AOMから全消滅を達成するために高帯域周波数シフトを使用することに関連して事象及び結果を示すタイミングフロー表を示す図である。
【図9】AOMからゼロ回折を達成するために白雑音を使用することに関連する事象を示すタイミングフロー表を示す図である。
【図10】周波数変調AOM及び2次ビームダンプを使用するレーザシステムの概略図である。
【図11】DC電源スイッチを使用するAOM制御システムの概略図である。
【図12】周波数変調されたAOMをレーザ中のQスイッチとして使用するレーザシステムの概略図である。
【図13】外部空洞周波数制御AOM及び周波数変調AOMをQスイッチとして使用するレーザシステムの概略図である。
【図14】2つの外部空洞周波数制御AOMを使用するレーザシステムの概略図である。
【図15】レーザパルス間の典型的なピークエネルギーを示す振幅対時間のグラフを示す図である。
【図16】外部空洞振幅及び/又は周波数制御AOMを使用する、閉ループビームエネルギー制御を有するレーザシステムの概略図である。
【図17】AOM閉ループエネルギー制御により達成できる振幅安定性を示す振幅対時間のグラフを示す図である。
【図18】ビーム位置決めを行うために外部空洞AOMを使用するレーザシステムの概略図である。
【図19】AOMの模範的な偏向角範囲を示す概略図である。
【図20】2つの軸線においてビーム位置決めを行うために直列のAOMを使用するAOM走査システムを示す概略図である。
【図20A】模範的なUV及びIR波長に対する走査角効率対特定ブラッグ角からの角変化のグラフを示す図である。
【図20B】所定の軸線においてビーム位置決め範囲を拡張するために直列のAOMを使用するAOM走査システムを示す概略図である。
【図20C】模範的なUV及びIR波長の、走査角回折効率対連続の同じ軸線変調AOM60から生じる角変化のグラフを示す図である。
【図21】ビーム位置決めに影響を与えるために外部空洞AOM及び閉ループ補正制御を使用するレーザシステムの概略図である。
【図22】前記AOM入口面への角度を持つビームを逸らすために少なくとも2つの変換器を使用するレーザシステムの概略図である。
【図22A】前記AOM入口面に対して直角なビームを逸らすために少なくとも2つの変換器を使用するレーザシステムの概略図である。
【図23A】同軸線に沿ってAOMに異なる周波数を伝播させる少なくとも2つの変換器の効果を示す概略図である。
【図23B】同軸線に沿ってAOMに異なる周波数を伝播させる少なくとも2つの変換器の効果を示す概略図である。
【図23C】ビーム位置決め範囲を拡張するために互いに異なる角度で位置決めされた2つ変換器の効果を示す概略図である。
【図23D】ビーム位置決め範囲を拡張するために互いに異なる角度で位置決めされた2つ変換器の効果を示す別の実施例の概略図である。
【図23E】ビーム位置決め範囲を拡張するために互いに異なる角度で多数の変換器を位置決めさせる利点を示す概略図である。
【図23F】図23Eの一部の拡大を示す概略図である。
【図23G】ビーム位置決め範囲を拡張するために互いに異なる角度で多数の変換器を位置決めさせる効果を示す別の実施例の概略図である。
【図24】少なくとも2つ変換器とともにAOMを使用するAOM走査システムを示す概略図である。
【図25】少なくとも2つ変換器及び閉ループ制御システムとともにAOMを使用するAOM走査システムを示す概略図である。
【図26】4つ変換器を使用するAOMの概略図である。
【図27】レーザパルス格子を行うために外部空洞AOMと、閉ループ制御でビーム位置決め及び振幅変調を行うために多数の変換器を使用する外部空洞AOMとを使用するレーザシステムの概略図である。
【図28】レーザパルス格子を行うために外部空洞AOMと、検流計とともに3次元ビーム位置決めを行うために少なくとも2つの変換器を使用する外部空洞AOMとを使用するレーザシステムの概略図である。
【図29】検流計走査ヘッド及びAOMがともにレーザトリミングアプリケーションに対して使用できるように、それらの模範的な走査フィールドの表示である。
【図30】検流計走査ヘッド及びAOMがともに集積回路(IC)パッケージ処理アプリケーション、例えばビア穿孔に対して使用できるように、それらの模範的な走査フィールドの表示である。
【図31】検流計走査ヘッド及びAOMがともにレーザリンク切断アプリケーションに対して使用できるように、それらの模範的な走査フィールドの表示である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビーム伝播を抑制するためにレーザシステム内の音響光学変調器を変調する方法であって、
レーザビームを発生すること、
音響光学変調器への光路に沿ってレーザビームを伝播させること、及び
前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿う前記レーザビームの伝播を防止するために前記音響光学変調器に印加される無線周波数信号の周波数を変調することを含む、方法。
【請求項2】
さらに、前記レーザビームが前記工作物に衝突するための前記ビーム経路に沿って伝播する周波数を選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
さらに、前記工作物に衝突するレーザビームの強度に影響を与える信号の振幅を変調することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記音響光学変調器は、前記工作物に衝突するビーム経路に沿ってレーザビームを伝播させるために前記音響光学変調器内に音波を確立する波動設定時間を含み、前記印加した無線周波数信号の周波数は、前記ビーム経路に沿うレーザビーム伝播が防止されるときはいつでも、前記波動設定時間より短い時間間隔内で継続的に変化される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は前記時間間隔内で2つの選択周波数間において交互に変化される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は2つの選択周波数間において交互に変化される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は多数の周波数間において交互に変化される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は前記時間間隔内で多数の周波数間において変化される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記周波数は白雑音を創出するために変調される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記無線周波数信号の前記振幅は、ビーム伝播が防止されるときはいつでも減少される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記音響光学変調器は第1の音響光学変調器であり、第2の音響光学変調器は、ビーム経路が防止されるときはいつでも、ビーム消滅能力を強化するために前記ビーム経路に沿って使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
異なる周波数が、前記第1及び第2の音響光学変調器において使用される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記音響光学変調器へ印加される前記無線周波数信号の変調を直接的に又は間接的に調節するレーザコントローラへ直接的に又は間接的に情報を伝送する検出器に、前記レーザビームの一部分を逸らすためにビーム分割素子が音響光学変調器のビーム経路の下流に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記変調の調節は前記レーザビームのパルス対パルス出力振幅安定性を強化する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記音響光学変調器は少なくとも2つの変換器を使用する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも2つの変換器は、共通デカルト軸線に沿うビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する共通変換器変調を変調する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも2つの変換器は、各々異なる共通デカルト軸線に沿うビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する各々の第1及び第2の変換器変調ゾーンを変調する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも2つの変換器は、異なる周波数で変調する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記音響光学変調器はQスイッチとして使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記音響光学変調器はビーム入口面を有し、前記無線周波数信号は前記音響光学変調器内の変換器変調ゾーンを創出するために変換器に印加され、前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに関してブラッグ角で又はそれに近接する入口角で前記音響光学変調器に衝突する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記無線周波数信号は実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて印加される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記無線周波数信号は実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて印加される、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
レーザ放射を漂遊させるのに敏感な工作物を処理するレーザシステムであって、
光路に沿うレーザビームの発生を容易にするレーザ媒質と、
前記光路に沿って位置決めされる音響光学変調器と、
前記音響光学変調器に関連した変換器と、
前記工作物に前記レーザビームを衝突させるのが望ましくないときはいつでも前記レーザビームの主要部分をビームダンプへ伝播させ、そして前記工作物に前記レーザビームを衝突させるのが望ましいときはいつでも前記レーザビームの主要部分を前記工作物へ伝播させるために前記変換器を通して前記音響光学変調器へ印加される周波数を変調する可変周波数コントローラとを含む、レーザシステム。
【請求項24】
前記周波数の振幅は、前記工作物に衝突する前記レーザビームの強度に影響を与えるために調節される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項25】
前記音響光学変調器は、前記工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビームを伝播するために前記音響光学変調器内に音波を確立する波動設定時間を含み、前記印加した無線周波数信号の周波数は、前記ビーム経路に沿うレーザビーム伝播が防止されるときはいつでも、前記波動設定時間より短い時間間隔内で継続的に変化される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項26】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は前記時間間隔内で2つの選択周波数間において交互に変化される、請求項25に記載のレーザシステム。
【請求項27】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は2つの選択周波数間において交互に変化される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項28】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は多数の周波数間において変化される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項29】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は前記時間間隔内で多数の周波数間において変化される、請求項25に記載のレーザシステム。
【請求項30】
前記周波数は白雑音を創出するために変調される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項31】
第1の変換器は、前記音響光学変調器に接続され、かつ前記ビーム経路に沿うレーザビーム伝播が防止されるときはいつでも使用され、前記音響光学変調器は、前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿うレーザビーム伝播が選択されるときはいつでも選択周波数にて使用される第2の変換器を有する、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項32】
前記音響光学変調器は第1の音響光学変調器であり、第2の音響光学変調器は、ビーム経路が防止されるときはいつでも、ビーム消滅能力を強化するために前記ビーム経路に沿って使用される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項33】
異なる周波数が、前記第1及び第2の音響光学変調器において使用される、請求項31に記載のレーザシステム。
【請求項34】
前記音響光学変調器へ印加される前記無線周波数信号の変調を直接的に又は間接的に調節するレーザコントローラへ直接的に又は間接的に情報を伝送する検出器に、前記レーザビームの一部分を逸らすためにビーム分割素子が音響光学変調器のビーム経路の下流に配置される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項35】
前記変調の調節は前記レーザビームのパルス対パルス出力振幅安定性を強化する、請求項34に記載のレーザシステム。
【請求項36】
前記音響光学変調器は少なくとも2つの変換器を使用する、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項37】
前記少なくとも2つの変換器は共通デカルト軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する共通変換器変調ゾーンを変調する、請求項36に記載のレーザシステム。
【請求項38】
前記少なくとも2つの変換器は、各々異なる共通デカルト軸線に沿うビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する各々の第1及び第2の変換器変調ゾーンを変調する、請求項36に記載のレーザシステム。
【請求項39】
前記少なくとも2つの変換器は、異なる周波数で変調する、請求項37に記載のレーザシステム。
【請求項40】
前記音響光学変調器はQスイッチとして使用される、請求項36に記載のレーザシステム。
【請求項41】
前記音響光学変調器は外部空洞パルス収集器として使用される、請求項36に記載のレーザシステム。
【請求項42】
前記音響光学変調器はビーム入口面を有し、前記無線周波数信号は前記音響光学変調器内の変換器変調ゾーンを創出するために変換器へ印加され、前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに関してブラッグ角で又は近接する入口角で前記音響光学変調器に衝突する、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項43】
前記無線周波数信号は実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて印加される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記無線周波数信号は実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて印加される、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビーム伝播を抑制する方法であって、
レーザビームを発生すること、
第1の変換器を有する第1の音響光学変調器へ光路に沿って前記レーザビームを伝播すること、
前記ビームの大部分が第1のビームダンプへ伝播しかつ前記ビームの僅かな部分が前記ビーム経路に沿って伝播し続け、前記ビーム経路が前記第1の音響光学変調器及び前記工作物間にて第2の音響光学変調器を有し、前記第2の音響光学変調器が第2の変換器を有するように前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿う前記レーザビームの伝播を抑制するために前記第1の変換器を変調すること、及び
前記ビームの前記僅かな部分のほとんどは第2のビームダンプへ伝播し、それにより、前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿う前記レーザビームの伝播を抑制するように、前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿う前記レーザビームの前記僅かな部分の伝播を抑制するために前記第2の変換器を変調することを含む、方法。
【請求項46】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路はゼロ次ビーム経路を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビームの伝播を抑制するためにレーザシステム内の音響光学変調器を変調する方法であって、
ビームを発生すること、
音響光学変調器内へ光路に沿って前記レーザビームを伝播させること、及び
前記工作物に衝突前記ビーム経路に沿う前記レーザビームの伝播を防止するために実質的にゼロのブラッグ効率を有する周波数にて前記音響光学変調器の変換器に無線周波数信号を印加することを含む、方法。
【請求項48】
前記音響光学変調器はビーム入口面を有し、前記無線周波数信号は前記AO内の変換器変調ゾーンを創出するために変換器へ印加され、前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに関してブラッグ角で又は近接する入口角で前記音響光学変調器に衝突する、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
工作物に向けられた複数の連続レーザ出力パルスの振幅又はエネルギーを調整する方法であって、
ビーム位置で工作物に衝突するビーム経路に沿う複数の連続レーザパルスであって大きく変化するエネルギーの振幅を有する複数の連続レーザパルスを発生すること、
前記複数の連続レーザ出力パルスの各々の一部分を振幅又はエネルギー検出器へ逸らすこと、
前記複数の連続レーザ出力パルスの各々の前記振幅又はエネルギーに関する情報を直接的に又は間接的に音響光学変調器コントローラへ伝送すること、及び
前記複数の連続レーザ出力パルスの所定の1つより前の前記複数の連続レーザ出力パルスの1つ又はそれ以上の前記振幅又はエネルギーに関する前記情報に応答して、前記複数の連続レーザ出力前記振幅又はエネルギーに影響を与えるために前記音響光学変調器に印加される無線周波数信号を変調することを含む、方法。
【請求項50】
さらに、前記複数の連続レーザ出力パルスの各々の一部分を振幅又はエネルギー検出器へ逸らすために前記音響光学変調器の下流の前記ビーム経路に沿って配置されたビーム分割素子を通して前記複数の連続レーザ出力パルスを伝播することを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは5%未満変化する、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記複数の連続レーザ出力パルスは固体UV高調波レーザによって発生される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは1%未満変化する、請求項49に記載の方法。
【請求項54】
前記複数の連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは、レーザ不安定性又は熱的ドリフトにより変化する、請求項49に記載の方法。
【請求項55】
前記複数の連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは、一貫性なく印加される無線周波数エネルギーから前記音響光学変調器の熱的加熱により変化する、請求項49に記載の方法。
【請求項56】
前記複数の連続レーザ出力パルスは固体高調波レーザにより発生される、請求項49に記載の方法。
【請求項57】
前記ビーム経路は、前記音響光学変調器のビーム入口面に関するブラッグ角にて又はそれに近接する角度にて前記音響光学変調器に衝突し、前記音響光学変調器に印加される前記無線周波数信号は前記工作物へ前記ビーム経路に沿って伝播する前記複数の連続レーザ出力パルスの前記所定の1つの出口角に影響を与えるために周波数変調され、前記無線周波数信号は、前記ブラッグ角からの前記ビーム経路の出口角のシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償する、請求項49に記載の方法。
【請求項58】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播される1次ビーム経路を含む、請求項49の方法。
【請求項59】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播されるゼロ次ビーム経路を含む、請求項49の方法。
【請求項60】
前記音響光学変調器は前記複数のレーザ出力パルスの前記部分を前記振幅又はエネルギー検出器へ向ける、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記レーザビームはレーザパルスエネルギーを有し、前記音響光学変調器は10%より大きい前記レーザパルスエネルギーが前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿って伝播することを防止するために使用される、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
前記音響光学変調器は75%より大きい前記レーザパルスエネルギーが前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿って伝播するのを防止するために使用される、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記音響光学変調器は90%より大きい前記レーザパルスエネルギーが前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿って伝播するのを防止するために使用される、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記音響光学変調器は少なくとも第1及び第2の変換器を使用する、請求項49に記載の方法。
【請求項65】
前記音響光学変調器は2つのほぼ垂直な軸線を有し、前記第1及び第2の変換器は共通変換器ゾーンを変調する、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
工作物に向けられた複数の連続レーザ出力パルスの振幅又はエネルギーを調整するレーザシステムであって、
光路に沿う前記複数の連続レーザパルスの発生を容易にするレーザ媒質と、
前記工作物へビーム経路に沿って複数の連続レーザ出力パルスを伝播するように前記光路に沿って位置決めされた音響光学変調器と、
前記音響光学変調器に関連した変換器と、
前記ビーム経路から離れた前記複数の連続レーザ出力パルスの各々の一部分を逸らすビーム分割素子と、
前記複数の連続レーザ出力パルスの部分を受け取りかつ前記複数の連続レーザ出力パルスの各々の前記振幅又はエネルギーに関する情報を伝送する振幅又はエネルギー検出器と、
前記複数の連続レーザ出力パルスの所定の1つの前に前記複数の連続レーザ出力パルスの1つ又はそれ以上の前記振幅又はエネルギーに関する前記情報に応答して、前記複数の連続レーザ出力パルスの1つ又はそれ以上の前記振幅又はエネルギーに影響を与えるために前記変換器に印加される無線周波数信号を変調する音響光学変調器無線周波数ドライバとを含む、レーザシステム。
【請求項67】
連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは5%未満変化する、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項68】
前記複数の連続レーザ出力パルスは固体UV高調波レーザによって発生される、請求項67に記載のレーザシステム。
【請求項69】
連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは1%未満変化する、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項70】
前記複数の連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは、レーザ不安定性又は熱的ドリフトにより変化する、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項71】
前記複数の連続レーザ出力パルスは固体UV高調波レーザによって発生される、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項72】
前記音響光学変調器は前記ビーム分割素子を構成し、前記振幅又はエネルギー検出器へ前駆複数の連続レーザ出力パルスの部分を向ける、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項73】
前記音響光学変調器は、単一の変調軸線を変調するために前記音響光学変調器無線周波数ドライバに応答する少なくとも2つの変換器を含む、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項74】
工作物に向けられた複数の連続レーザ出力パルスの振幅又はエネルギーを調整するために音響光学変調器を使用する方法であって、前記音響光学変調器はレーザと工作物との間のビーム経路に沿って配置するのに適しており、前記音響光学変調器はビーム入口面、ビーム出口面、及び前記音響光学変調器の第1の変換器面に配置されかつ第1の変換器変調ゾーン内で変調する第1の変換器を有しており、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1面にあり、
当該方法は、
工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角にて又はそれに近接している入口角にて前記音響光学変調器に衝突する前記ビーム経路に沿って位置決めされる前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記工作物の面に対して第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の前記第1の出口角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する前記第1の変換器変調面内で変調する前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御すること、及び
前記ブラッグ角から前記ビーム経路の前記第1の出口角の第1のシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために前記第1の変換器に印加される前記第1の無線周波数信号の第1の振幅を制御することを含む、方法。
【請求項75】
さらに、前記音響光学変調器の第2の変換器面に位置決めされる第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御することを含み、前記第2の変換器面は前記ビーム出口面及び前記第1の面を横断する第2の面にあり、前記第2の変換器は、前記工作物の面に対して前記第1の工作物軸線を横断する第2の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第2の出口角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調しており、前記第2の変換器変調ゾーンは前記第1の変換器変調ゾーンを横切っており、
当該方法は、さらに、前記第1及び第2の無線周波数信号に応答して、前記第1及び第2の変換器によって与えられる前記第1及び第2の出口角から生じる協同偏向角にて前記第1及び第2の工作物の軸線の両方において前記ビーム経路を偏向するために前記第1及び第2の周波数を調整させること、及び前記ブラッグ角からの前記ビーム経路の前記第2の出口角の第2のシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために前記第2の変換器に印加される前記第2の無線周波数信号の第2の振幅を制御することを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記第1及び第2の変換器面はほぼ直交する、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
前記ビーム経路は最初は前記工作物に通常のビーム位置にて衝突し、前記第1の出口角は、所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記音響光学変調器で前記通常のビーム位置からの前記ビーム経路を偏向する、請求項74に記載の方法。
【請求項79】
さらに、前記音響光学変調器の第2の変換器面に位置決めされる第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御すること、前記第1及び第2の無線周波数信号に応答して、前記第1及び第2の変換器によって与えられる前記第1及び第2の出口角から生じる協同偏向角にて前記ビーム経路を偏向するために前記第1及び第2の周波数を調整させること、及び前記ブラッグ角からの前記ビーム経路の前記第2の出口角の第2のシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために前記第2の変換器に印加される前記第2の無線周波数信号の第2の振幅を制御することを含み、
前記第2の変換器面は前記ビーム出口面及び前記第1の面を横断する第2の面にあり、前記第2の変換器は、前記第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第2の出口角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調しており、前記第2の変換器は、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンが非平行であるように、前記第1の変換器に対して小さい角度で離隔しかつ方向付けられており、前記第2の変換器変調ゾーンは前記第1の変換器変調ゾーンを横切っている、請求項74に記載の方法。
【請求項80】
前記第1及び第2の変換器ゾーンは重なり合わない、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記第1及び第2の平面は横断しており、前記入口面及び前記ビーム出口面は非平行である平面であり、前記第1の変換器変調ゾーンは前記ビーム入口面にほぼ平行であり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記ビーム出口面にほぼ平行である、請求項79に記載の方法。
【請求項82】
前記小さい角度は約0.1度から約3度である、請求項79に記載の方法。
【請求項83】
前記小さい角度は約0.5度から約2.5度である、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項79に記載の方法。
【請求項85】
前記協同偏向角は前記ブラッグ角に対して少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項79に記載の方法。
【請求項86】
前記第1の変換器はより大きいブラッグ角範囲用の高周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器はより小さいブラッグ角範囲用の低周波数ドライバに応答する、請求項79に記載の方法。
【請求項87】
さらに、位置決め信号プロセッサから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を提供すること、
前記低速運動制御信号に応答して、変換軸線にほぼ沿う、変換段階の広い範囲の相対的ビーム指向運動を低速位置決めドライバを使用して制御すること、
前記高速運動制御信号に応答して、前記音響光学変調器の変換段階の狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記第1及び/又は第2の変換器を使用して低速位置決めドライバで制御すること、
前記ビーム経路と前記変換軸線上の前記工作物との間の前記広い範囲の相対的ビーム指向運動を行うこと、及び
所望のビーム位置で前記工作物に衝突させるために、前記ビーム経路と前記工作物との間の前記狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記音響光学変調器を使用して行うことを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項88】
前記レーザビームは最大ピーク電力及び/又はエネルギーを有するパルスを含み、
当該方法は、さらに、減少したピーク電力及び/又はエネルギーは、作用パルスが前記工作物に衝突させるために所望されかつ前記第1の出口角が前記ブラッグ角にあるか又は近接するときはいつでも、前記音響光学変調器を通してかつ前記ビーム経路に沿って伝播することができるレーザ間接電力量を使用すること、及び作用パルスを前記工作物に衝突させることを望み、前記第1の出口角がブラッグ角からシフトする時はいつでも、前記音響光学変調器を通してかつ前記ビーム経路に沿って伝播するより高い補償ピーク電力及び/又はエネルギーを使用することを含み、
前記減少したピーク電力及び/又はエネルギーは前記最大ピーク電力及び/又はエネルギーよりも小さく、前記より高い補償ピーク電力及び/又はエネルギーは、前記前記減少したピーク電力及び/又はエネルギーより大きく、また前記最大ピーク電力及び/又はエネルギーより小さい、請求項74に記載の方法。
【請求項89】
レーザ及び工作物の間のビーム経路に沿って位置決めされるよう適合される音響光学変調器を制御するための音響光学変調器制御システムであって、前記音響光学変調器は、ビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされかつ第1の変換器変調ゾーン内で変調する第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、前記音響光学変調器は、また、前記ビーム入口面、第1の変換器変調ゾーン、及び/又は前記ビーム出口面に関してブラッグ角を提供しており、
当該システムは、
第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記第1の変換器変調ゾーンにて前記ブラッグ角から離れるよう前記ビーム経路をずらすために前記第1の変換器に第1の無線周波数信号の第1の周波数を印加するよう適応される可変周波数コントローラを含む、又は通信する第1の無線周波数ドライバと、
前記ブラッグ角からの前記ビーム経路のシフトから生じるブラッグ効率からの派生を補償するために前記第1の振幅を調節するために前記第1の無線周波数ドライバへブラッグ効率に関する情報を配送するためのコントローラとを含み、
前記第1の無線周波数ドライバも、また、前記第1の変換器に印加される前記第1の無線周波数信号の第1の振幅を調節するようになっている、音響光学変調器制御システム。
【請求項90】
前記ブラッグ効率補償データはルックアップテーブルを含む、請求項89に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項91】
前記ブラッグ効率補償データはsincの関数に基づくアルゴリズムを含む、請求項89に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項92】
前記レーザビームは最大ピーク電力及び/又はエネルギーを有するパルスを含み、
作用パルスが前記工作物に衝突させるために所望されかつ前記第1の出口角が前記ブラッグ角にあるか又は近接するときはいつでも、減少したピーク電力及び/又はエネルギーが前記音響光学変調器を通してかつ前記ビーム経路に沿って伝播することができるように、レーザ間接電力量が使用され、前記減少したピーク電力及び/又はエネルギーは前記最大ピーク電力及び/又はエネルギーよりも小さく、
作用パルスを前記工作物に衝突させることが望まれ、かつ前記第1の出口角がブラッグ角からシフトする時はいつでも、前記音響光学変調器を通してかつ前記ビーム経路に沿って伝播するように、より高い補償ピーク電力及び/又はエネルギーは許容され、
前記より高い補償ピーク電力及び/又はエネルギーは、前記減少したピーク電力及び/又はエネルギーより大きく、また前記最大ピーク電力及び/又はエネルギーより小さい、請求項89に記載の音響光学変調器。
【請求項93】
レーザ及び工作物の間のビーム経路に沿って位置決めするのに適した音響光学変調器の性能を強化する方法であって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面に配置されかつ第1の変換器変調ゾーン内で変調する第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、
当該方法は、
名目上のビーム位置の工作物に衝突させる、ビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記工作物の面に対して第1の加工材材料軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調する前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御すること、及び
前記第1及び第2の無線周波数信号によって与えられる前記ビーム経路の協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記工作物の仮のビーム位置からの前記レーザビームを検出するために前記第1及び第2の無線周波数信号を調整することを含み、
前記第2の変換器面は、前記ビーム入口面を横断する第2の平面にあって前記第1の変換器面にほぼ平行又は同一面にあり、前記第2の変換器は前記第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーンにある、方法。
【請求項94】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記第1及び第2の周波数は高調波的に関係する、請求項93に記載の方法。
【請求項96】
前記第1及び第2の周波数は同じであり、ほぼ一致する、請求項93に記載の方法。
【請求項97】
前記第1及び第2の周波数は同じであり、ほぼ一致しない、請求項93に記載の方法。
【請求項98】
前記第1及び第2の変換器面は同一面にあり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項93に記載の方法。
【請求項99】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の波長を含み、前記第1の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第2の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項93に記載の方法。
【請求項101】
前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは実質的に重なり合う、請求項93に記載の方法。
【請求項102】
前記協同偏向角は前記第1の変換器変調ゾーンの平面に対して少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項93に記載の方法。
【請求項103】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播した1次ビーム経路を含む、請求項93に記載の方法。
【請求項104】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播したゼロ次ビーム経路を含む、請求項93に記載の方法。
【請求項105】
前記ビーム経路は前記ビーム入口面に対してほぼ直角の角度で前記工作物に衝突する、請求項93に記載の方法。
【請求項106】
前記ビーム経路は前記ビーム入口面又は前記第1の変換器面に対してブラッグ角で又はそれに近接する入口角で前記音響光学変調器に衝突する、請求項93に記載の方法。
【請求項107】
前記協同偏向角は前記ブラッグ角に対して少なくとも50ミリラジアンまでを含む範囲である、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記第1の変換器はより大きいブラッグ角用の高周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器はより小さいブラッグ角用の低周波数ドライバに応答する、請求項93に記載の方法。
【請求項109】
さらに、位置決め信号プロセッサから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を提供すること、
前記低速運動制御信号に応答して、変換軸線にほぼ沿う、変換段階の広い範囲の相対的ビーム指向運動を低速位置決めドライバを使用して制御すること、
前記高速運動制御信号に応答して、前記音響光学変調器の変換段階の狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記第1及び/又は第2の変換器を使用して低速位置決めドライバで制御すること、
前記ビーム経路と前記変換軸線上の前記工作物との間の前記広い範囲の相対的ビーム指向運動を行うこと、及び
所望のビーム位置で前記工作物に衝突させるために、前記ビーム経路と前記工作物との間の前記狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記音響光学変調器を使用して行うことを含む、請求項93に記載の方法。
【請求項110】
さらに、前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の差に関するエラー情報を獲得すること、及び前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の前記差を補償するために前記エラー情報を直接的に又は間接的に前記第1及び/又は第2の変換器へ搬送することを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
さらに、走査ラインに沿う前記ビーム経路と、前記走査ラインに平行であるが軸線外の所望の位置との間の差に関する軸線外情報を獲得すること、及び前記工作物上の前記走査ラインに平行な前記所望のビーム位置に衝突させるために前記レーザビームを偏向させるために前記第1及び/又は第2の変換器へ前記軸線外情報を搬送することを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
前記協同偏向角は前記第1及び第2の変換器のいずれか単独によっては得られない、請求項93に記載の方法。
【請求項113】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに関するブラッグ角で又は近接して前記音響光学変調器に衝突し、前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは実質的に重なり合い、前記第1及び第2の周波数は高調波的にほぼ関連する、請求項93に記載の方法。
【請求項114】
前記第1の変換器は第1の偏向角範囲限界に対応する第1の周波数範囲限界を有する第1の無線周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器は第2の偏向角範囲限界に対応する第2の周波数範囲限界を有する第2の無線周波数ドライバに応答し、前記第2の周波数は前記第1の周波数と異なり、前記協同偏向角は前記第1及び第2の偏向角範囲限界より大きい、請求項93に記載の方法。
【請求項115】
前記第1及び第2の周波数は高調波的に関係する、請求項114に記載の方法。
【請求項116】
前記第1の変換器は、第1の無線周波数ドライバに応答しかつ前記第1の変換器に前記第1の無線周波数信号を印加することによって発生される第1の仮想偏向角の第1の解像度を制限する第1の偏向角解像度限界に対応する第1の周波数応答限界を有し、前記第2の変換器は、第2の無線周波数ドライバに応答しかつ前記第2の変換器に前記第2の無線周波数信号を印加することによって発生される第2の仮想偏向角の第2の解像度を制限する第2の偏向角解像度限界に対応する第2の周波数応答限界を有し、前記第1又は第2の周波数は異なり又は異なる相を有し、前記協同偏向角は前記第1又は第2の解像度のいずれかよりもより正確な協同解像度を提供する、請求項93に記載の方法。
【請求項117】
前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは実質的に重なり合い、前記第1及び第2の無線周波数信号の位相は前記協同偏向角を微調整するために調整される、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記第1及び第2の変換器面は同一面上にあり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わず、前記第1及び第2の周波数は前記協同偏向角を微調整するために調整される、請求項116に記載の方法。
【請求項119】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の周波数を含み、前記第1の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第2の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項93に記載の方法。
【請求項120】
前記第1及び第2の周波数は、共通のビーム経路にほぼ沿って伝播する前記第1及び第2の波長を偏向させるために調整される、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記第1及び第2の波長は、ブラッグ条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記第1及び第2の周波数は別個の無線周波数ドライバによって発生される、請求項93に記載の方法。
【請求項123】
レーザ及び工作物の間のビーム経路に沿って配置されるように適合される音響光学変調器を制御するための音響光学変調器制御システムであって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされかつ第1の変換器変調ゾーン内で変調する第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、前記第1の変換器は前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調するように適合されており、
当該システムは、
前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調するようになっている第2の変換器であって、前記ビーム入口面を横断する第2の面にある第2の変換器面に取り付けられた第2の変換器と、
第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記第1の変換器変調ゾーン内にて変調するために前記第1の変換器に第1の周波数の第1の無線周波数信号を印加するようになっている第1の無線周波数ドライバであって、可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第1の無線周波数ドライバと、
前記偏向角が前記第1及び第2の無線周波数信号を同時期に印加することから生じるように、前記第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の前記偏向角に影響を与えるために前記第2の変換器に第2の周波数の第2の無線周波数信号を印加するための、可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第2の無線周波数ドライバとを含む、音響光学変調器制御システム。
【請求項124】
さらに、前記偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記音響光学変調器で前記ビーム経路を偏向させるための前記第1及び第2の周波数を調整するためのビーム位置コントローラを含む、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項125】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは単一の無線周波数ドライバを構成する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項126】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは別個の無線周波数ドライバを構成する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項127】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは異なる周波数範囲を含む、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項128】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項129】
前記第1及び第2の周波数は高調波的に関係する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項130】
前記第1及び第2の周波数はほぼ一致する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項131】
前記第1及び第2の周波数はほぼ一致しない、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項132】
前記第1及び第2の変換器面は同一面上にあり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項133】
前記第1及び第2の変換器面は平行にあり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項134】
前記偏向角は、前記第1の変換器変調ゾーンの面に対して、少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項135】
前記音響光学変調器は加工ビーム経路として1次ビームを伝播するために適合される、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項136】
前記音響光学変調器は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対するブラッグ角で又はそれに近接する入口角のビーム経路による衝突に適する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項137】
前記偏向角は前記ブラッグ角に対して少なくとも50ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項138】
前記第1の変換器はより大きいブラッグ角範囲用の高周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器はより小さいブラッグ角範囲用の低周波数ドライバに応答する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項139】
前記音響光学変調器制御システムはレーザシステムの一部を形成する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項140】
前記音響光学変調器は前記ビーム経路及び前記工作物の間の狭い範囲の相対ビーム方向運動を行うために適応され、前記第1及び第2の変換器は、高速運動制御信号に応答して前記音響光学変調器の前記狭い範囲の相対ビーム方向運動を制御しており、
当該システムは、さらに、
変換軸線にほぼ沿う運動可能な変換段を含む、前記ビーム経路及び前記工作物の間の広い範囲の相対的な運動を行う低速位置決め器と、
前記位置決めコマンドから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を派生する位置決め信号プロセッサと、
前記音響光学変調器を前記低速位置決め器で調整することが、所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記ビーム経路を検出するように、前記低速運動制御信号に応答して前記変換段の広い範囲の相対的なビーム方向運動を制御する低速位置決め器ドライバとを含む、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項141】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の波長を含み、前記音響光学変調器は前記第1の周波数が前記第1の波長を変調しかつ前記第2の周波数が前記第2の波長を変調するよう適合される、請求項139に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項142】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは、共通のビーム経路にほぼ沿って伝播する前記第1及び第2の波長を偏向させるために前記第1及び第2の周波数を調整するために適合される、請求項141に記載の方法。
【請求項143】
前記第1及び第2の波長は、ブラッグ条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項142に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項144】
前記ビーム経路は、前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する角度にて前記音響光学変調器に衝突しており、前記音響光学変調器に印加される前記無線周波数信号は、前記工作物へ前記ビーム経路に沿って伝播する前記複数の連続するレーザ出力パルスのうちの前記所定の1つの出口角に影響を与えるために変調される周波数であり、前記無線周波数信号は前記ブラッグ角から前記ビーム経路の出口角をシフトすることから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために前記複数の連続するレーザ出力パルスのうちの前記所定の1つの前記振幅又はエネルギーに影響を与えるために変調される、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項145】
前記第1の変換器は、第1の偏向角範囲制限に対応する第1の周波数制限を有する第1の無線周波数ドライバに応答し、第2の偏向角範囲制限に対応する第2の周波数制限を有する第2の無線周波数ドライバに応答し、前記第2の周波数は前記第1の周波数と異なり、前記偏向角は前記第1及び第2の偏向角範囲より大きい、請求項123に記載の方法。
【請求項146】
前記第1及び第2の周波数は高調波的に関係する、請求項145に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項147】
前記第1の変換器は、第1の無線周波数ドライバに応答し、かつ前記第1の変換器に前記第1の無線周波数信号を印加することによって発生される第1の偏向角に対応する第1の周波数応答制限を有しており、前記第2の変換器は、第2の無線周波数ドライバに応答し、かつ前記第2の変換器に前記第2の無線周波数信号を印加することによって発生される第2の偏向角に対応する第2の周波数応答制限を有しており、前記第1及び第2の周波数は異なりかつ異なる位相を持ち、前記偏向角は前記第1又は第2の解像度のいずれかより正確な協同解像度を提供する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項148】
前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは実質的に重なり合い、前記第1及び第2の無線周波数信号の位相は前記偏向角を微調整するために調整される、請求項147に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項149】
前記第1及び第2の変換器面は同一面上にあり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わず、前記第1及び第2の周波数は前記協同偏向角を微調整するために調整される、請求項147に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項150】
前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは実質的に重なり合い、前記第1及び第2の周波数は同じ周波数でありかつ回折効率を増加させるために位相捕捉される、請求項147に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項151】
第1の偏向角範囲限界に対応する第1の周波数限界を有する第1の無線周波数ドライバに応答する、第1の面に位置決めた第1の変換器を有する音響光学変調器のビーム偏向角範囲を強化する方法であって、
第1のビーム位置の工作物に衝突する、ビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記音響光学変調器上の前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御すること、及び
前記音響光学変調器の第2の面上に配置された第2の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御することを含み、
前記第2の変換器面は、前記入口面前記ビーム入口面を横断する第2の平面にありかつ前記第1の変換器面にほぼ平行又は同一面上にあり、前記第2の変換器は前記第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーンにあり、
前記方法は、さらに、前記第1及び第2の無線周波数信号によって与えられる前記ビーム経路の協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記工作物上の仮のビーム位置からの前記レーザビームを検出するために前記第1及び第2の無線周波数信号を調整することを含む、方法。
【請求項152】
第1の変換器面に配置された音響光学変調器であって第1の無線周波数ドライバに応答しかつ第1の偏向角制御制限に対応する第1の周波数制限を有する第1の変換器を有する音響光学変調器においてビーム偏向角方向制御を強化する方法であって、
第1のビーム位置の工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御すること、
前記音響光学変調器の第2の変換器面に配置された第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御すること、及び
前記第1又は第2の変換器の単独では利用可能でない協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記ビーム経路及び前記工作物上の前記第1のビーム位置を前記音響光学変調器で逸らすために前記第1及び第2の周波数を調整することを含み、
前記第2の変換器面は、前記第1の面にほぼ平行又は同一面上にあり前記第2の変換器は第2の無線周波数ドライバに応答しており、
前記第2の変換器は、第2の偏向角制御制限に対応する第2の周波数制限を有しており、
前記第1及び第2の周波数は異なり又は異なる位相を有している、方法。
【請求項153】
レーザと第1及び2の横面軸線を有する工作物との間のビーム経路に沿って位置決めするのに適した音響光学変調器であってビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされる第1の変換器とを有し、また前記第1の変換器面が前記ビーム入口面を横断する第1の平面にある音響光学変調器の性能を強化する方法であって、
工作物に衝突させるビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記第1の面軸線に沿う前記ビーム経路の第1の出口角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調する前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の周波数を制御すること、及び
前記音響光学変調器の第2の変換器面上に位置決めされる第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御することを含み、
前記第2の変換器面は、前記ビーム入口面及び前記第1の面を横断する第2の平面にあり、前記第2の変換器は、前記第2の面軸線に沿う前記ビーム経路の第2の出口角に影響を与えるために、前記第1の変換器変調ゾーンに横断しかつ前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調しており、
当該方法は、さらに、
前記第1及び第2の無線周波数信号の前記第1及び第2の周波数に応答して、前記第1及び第2の変換器によって与えられる前記第1及び第2の出口角から生じる協同偏向角の所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記第1及び第2の面軸線に沿う前記ビーム経路を偏向するために前記第1及び第2の周波数を調整することを含む、方法。
【請求項154】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンはほぼ直交する、請求項153に記載の方法。
【請求項155】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは交差する、請求項153に記載の方法。
【請求項156】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項153に記載の方法。
【請求項157】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播される1次ビーム経路を含む、請求項153に記載の方法。
【請求項158】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播される0次ビーム経路を含む、請求項153に記載の方法。
【請求項159】
前記ビーム経路は前記ビーム入口面にほぼ直角に前記音響光学変調器に衝突する、請求項153に記載の方法。
【請求項160】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角の、又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突する、請求項153に記載の方法。
【請求項161】
前記第1及び第2の無線周波数信号は各々、第1及び第2の振幅を有し、前記第1及び/又は第2の振幅は、前記ブラッグ角から前記ビーム経路の前記第1及び/又は第2の出口角におけるシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために調整される、請求項160に記載の方法。
【請求項162】
第3の無線周波数信号の第3の周波数は前記音響光学変調器の第3の変換器面に位置決めされる第3の変換器に印加され、前記第3の変換器面は前記ビーム入口面をほぼ横切り、前記第3の変換器は前記ビーム経路を横断する第3の変換器変調ゾーンにおいて前記第1の出口角を変調しかつ前記第1及び第3の無線周波数信号が前記出口角を制御するために協同するように影響を与える、請求項153に記載の方法。
【請求項163】
前記第第1及び第3の変換器変調ゾーンはほぼ平行である、請求項162に記載の方法。
【請求項164】
前記第1及び第3の変換器変調面は同一面上にある、請求項162に記載の方法。
【請求項165】
前記第3の変換器は、前記第1及び第3の変換器変調ゾーンが非平行でありかつ重なり合わないように前記第1の変換器に対して離隔しかつ小さい角度で方向付けられる、請求項162に記載の方法。
【請求項166】
前記第1及び第3の周波数は異なる、請求項162に記載の方法。
【請求項167】
前記第1及び第3の周波数は同じである、請求項162に記載の方法。
【請求項168】
前記第1及び第3の周波数は高調波に関してほぼ関係する、請求項163に記載の方法。
【請求項169】
前記第1及び第3の周波数は異なる位相を有する、請求項162に記載の方法。
【請求項170】
前記第1及び第2の周波数はほぼ一致する、請求項163に記載の方法。
【請求項171】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角の、又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突する、請求項162に記載の方法。
【請求項172】
前記第1及び第3の無線周波数信号は、前記第1又は第3の変換器のいずれかが単独で提供できる解像度を超える解像度にて前記第1の出口角を制御するために協同する、請求項162に記載の方法。
【請求項173】
前記第1及び第3の無線周波数信号は、前記第1又は第3の変換器のいずれかが単独で提供できる偏向角範囲を超える協同偏向角範囲を含むように前記第1の出口角を制御するために協同する、請求項162に記載の方法。
【請求項174】
さらに、位置決め信号プロセッサから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を提供すること、
前記低速運動制御信号に応答して、変換軸線にほぼ沿う、変換段階の広い範囲の相対的ビーム指向運動を低速位置決めドライバを使用して制御すること、
前記高速運動制御信号に応答して、前記音響光学変調器の前記狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記第1及び/又は第2の変換器で制御すること、
前記変換段階で前記ビーム経路及び前記工作物間の前記広い範囲の相対的ビーム指向運動を行うこと、及び
所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために、前記ビーム経路と前記工作物との間の前記狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記音響光学変調器で行うことを含む、請求項153に記載の方法。
【請求項175】
さらに、前記ビーム経路及び前記所望のビーム位置間の相違に関するエラー情報を獲得すること、及び
前記ビーム経路及び前記所望のビーム位置間の相違を補償するために前記エラー情報を前記第1及び/又は第2の変換器に搬送することを含む、請求項174に記載の方法。
【請求項176】
さらに、走査ラインに沿う前記ビーム経路と軸線外であるが前記走査ラインに平行な所望のビーム位置との間の相違に関するエラー情報を獲得すること、及び
前記工作物の上方の前記走査ラインに平行な前記所望のビーム位置に衝突させるための前記レーザビームを偏向するために前記エラー情報を前記第1及び/又は第2の変換器に搬送することを含む、請求項174に記載の方法。
【請求項177】
レーザと工作物との間のビーム経路に沿って位置決めされるのに適した音響光学変調器を制御する音響光学変調器制御システムであって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされる第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、前記第1の変換器は前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内にて変調を行うように適合されており、
当該システムは、
前記ビーム入口面を横断する第2の面にある第2の変換器面に取り付けた第2の変換器であって前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調面内で変調するように適合される第2の変換器と、
第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第1の出口角に影響を与えるために、前記第1の変換器変調ゾーン内で変調する前記第1の変換器に第1の周波数の第1の無線周波数信号を印加するように適合される、第1の可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第1の無線周波数ドライバと、
協同偏向角が前記第1及び第2の無線周波数信号を同時に印加することから生じるように、前記第1のデカルト軸線を横断する第2のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第2の出口角に影響を与えるために、前記第1の変換器変調ゾーンを横断する第2の変換器変調ゾーンを変調する前記第2の変換器に第2の周波数の第2の無線周波数信号を印加するように適合される、第2の可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第2の無線周波数ドライバとを含む、音響光学変調器制御システム。
【請求項178】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンはほぼ直交する、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項179】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは交差する、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項180】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは独自の第1及び第2の周波数を提供するように適合される、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項181】
さらに、前記協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるための前記ビーム経路から前記レーザビームを前記音響光学変調器で偏向させるために前記第1及び第2の周波数を調整するためのビーム位置コントローラを含む、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項182】
前記音響光学変調器は、1次ビームを前記ビーム経路に沿って伝播させるべく位置付けされるように適合される、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項183】
前記音響光学変調器は、0次ビームを前記ビーム経路に沿って伝播させるべく位置付けされるように適合される、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項184】
前記音響光学変調器は、前記ビーム経路を前記ビーム入口面にほぼ直角である角度にて前記音響光学変調器に衝突させるべく位置付けされるように適合される、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項185】
前記音響光学変調器は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対するブラッグ角で又はそれに近接する入口角のビーム経路による衝突に適する、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項186】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは、前記ブラッグ角からの前記ビーム経路の前記第1及び/又は第2の出口角におけるシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために前記第の無線周波数信号の第1の振幅及び前記第2の無線周波数信号の第2の振幅を調整するために適合される、請求項185に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項187】
さらに、前記ビーム入口面をほぼ横断する第3の面にある第3の変換器面に配置された、第3の変換器変調ゾーン内で変調する第3の変換器と、
前記ビーム経路を横切りかつ前記第1及び第3の無線周波数信号が前記第1の出口角を制御するために協同するように前記第1の出口角に影響を与える前記第3の変換器変調ゾーン内で変調する前記第3の変換器に印加される第3の無線周波数信号の第3の周波数を変調する第3の無線周波数ドライバとを含む、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項188】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンはほぼ平行である、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項189】
前記第1及び第2の変換器面は同一面上にある、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項190】
前記第3の変換器は、前記第1及び第3の変換器変調ゾーンが非平行でありかつ重なり合わないように、前記第1の変換器に対して離隔しかつ小さい角度で方向付けられる、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項191】
前記第1及び第3の無線周波数ドライバは異なる第1及び第3の周波数を提供するよう適合される、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項192】
前記第1及び第3の周波数は同じである、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項193】
前記第1及び第3の無線周波数ドライバはほぼ高調波的に関連する第1及び第3の周波数を提供するように適用される、請求項188に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項194】
前記第1及び第3の無線周波数ドライバは異なる位相を有する第1及び第3の周波数を提供するように適用される、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項195】
前記第1及び第3の無線周波数ドライバはほぼ一致する第1及び第2の周波数を提供するように適用される、請求項188に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項196】
前記音響光学変調器は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対するブラッグ角で又はそれに近接する入口角のビーム経路による衝突に適する、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項197】
前記第1及び第3の無線周波数信号は、前記第1又は第3の変換器のいずれかが単独で提供できる解像度を超える解像度にて協同偏向角を含むように前記第1の出口角を制御するために協同するように適合される、請求項187に記載の方法。
【請求項198】
前記第1及び第3の無線周波数信号は、前記第1又は第3の変換器のいずれかが単独で提供できる偏向角範囲を超える協同偏向角範囲を含むように前記第1の出口角を制御すべく協同するように適合される、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項199】
レーザ及び工作物間のビーム経路に沿って位置決めするために適する音響光学変調器からのビーム位置決め制御を強化する方法であって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記ビーム経路を横断しかつ前記工作物の面に対して第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の偏向に影響を与える第1の変換器変調ゾーンとを有しており、
当該方法は、
名目上のビーム位置にて工作物に衝突させる、ビーム経路に沿うレーザビームを発生させること、及び
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器の前記入口面を通して前記レーザビームを伝播することを含み、前記ビーム経路は前記音響光学変調器を前記音響光学変調器の前記ビーム入口面に対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて衝突させており、前記ブラッグ角から前記ビーム経路を逸らすことは前記ブラッグ角から、前記出口角をシフトする程度の関数としてブラッグ効率をより低いブラッグ効率へ減少させており、
当該方法は、さらに、
前記音響光学変調器の第1の変換器面上に配置された第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御することを含み、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断しており、前記第1の変換器は前記ブラッグ角から前記ビーム経路を前記音響光学変調器でシフトするために前記第1の変換器変調ゾーン内で変調しており、
当該方法は、さらに、
前記出口角の前記シフトから生じるブラッグ角の損失を軽減するために前記音響光学変調器の前記ビーム入口面にて前記入口角をシフトするために前記音響光学変調器の上流のブラッグ調整装置を制御すること、及び
前記ブラッグ調整装置と前記望ましくない低いブラッグ効率より大きい全体的なブラッグ効率を有する前記音響光学変調器とによって与えられる協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記工作物上の名目上のビーム位置からの前記ビーム経路を逸らすために前記入口角の前記シフト及び前記第1の無線周波数信号の前記第1の周波数を調整することを含む、方法。
【請求項200】
さらに、前記音響光学変調器は第1の音響光学変調器であり、前記ブラッグ調整装置は第2の音響光学変調器を含み、
当該方法は、さらに、前記第2の音響光学変調器の第2の変換器面に位置決めされる第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御することを含み、前記第2の変換器は第2の変換器変調面内で変調しかつ前記第1の工作物に沿って前記ビーム経路の偏向に影響を及ぼし、
当該方法は、さらに、前記第1及び第2の無線周波数信号によって与えられる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記工作物上にて前記名目上のビーム位置から前記レーザビームを逸らすために前記第1及び第2の無線周波数信号を調整することを含む、請求項199に記載の方法。
【請求項201】
前記上流のブラッグ調整装置は1又はそれ以上の検流計又は高速操作ミラーを含む、請求項199に記載の方法。
【請求項202】
前記上流のブラッグ調整装置は、出口瞳孔の背部焦点のシフトに関係した作用を補償するために使用される、請求項199に記載の方法。
【請求項203】
前記上流のブラッグ調整装置は、前記音響光学変調器の出口瞳孔に対する規準に合致すること以外の前記音響光学変調器のいずれかに位置決めすることを補償するために使用される、請求項199に記載の方法。
【請求項204】
前記上流のブラッグ調整装置は、ビーム位置決めに関する長期にわたるドリフト又は修正を補償するために使用される、請求項199に記載の方法。
【請求項205】
前記レーザビームはUV波長を含む、請求項199に記載の方法。
【請求項206】
前記レーザビームはUV波長を含む、請求項200に記載の方法。
【請求項207】
前記第2の音響光学変調器は、前記第1の音響光学変調器の出口瞳孔の背部焦点のシフトに関係した作用を補償するために使用される、請求項200に記載の方法。
【請求項208】
前記上流のブラッグの第2の音響光学変調器は、前記第1の音響光学変調器の出口瞳孔に対する規準に合致すること以外の前記第1の音響光学変調器のいずれかに位置決めすることを補償するために使用される、請求項200に記載の方法。
【請求項209】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項200に記載の方法。
【請求項210】
前記協同偏向角は100ミリラジアンより広い範囲を有する、請求項199に記載の方法。
【請求項211】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記第1及び第2の音響光学変調器から伝播される1次ビーム経路を含む、請求項199に記載の方法。
【請求項212】
前記ビーム経路は、前記第2の音響光学変調器の前記ビーム入口面に対してブラッグ角にて又はそれに近接する角度にて前記第2の音響光学変調器に衝突する、請求項200に記載の方法。
【請求項213】
前記第1及び第2の変換器は異なるサイズを有する、請求項200に記載の方法。
【請求項214】
前記第2の変換器はより大きいビーム範囲用の高周波数ドライバに応答し、前記第1の変換器はより小さい微調整範囲用の低周波数ドライバに応答する、請求項200に記載の方法。
【請求項215】
前記第2の変換器はより大きい振幅で周波数ドライバに応答し、前記第1の変換器はより小さい振幅で周波数ドライバに応答する、請求項200に記載の方法。
【請求項216】
さらに、位置決め信号プロセッサからの低速運動制御信号及び高速運動制御信号を提供すること、
前記低速運動制御信号に応答して変換軸線にほぼ沿って、変換段階の相対的なビーム指向運動の広い範囲を低速位置決め器ドライバで制御すること、
前記高速運動制御信号に応答して前記音響光学変調器の相対的なビーム指向運動の前記狭い範囲を前記第1及び/又は第2の変換器で制御すること、
前記変換段階で前記ビーム経路及び前記工作物間の前記大きな範囲の相対的なビーム指向運動を行うこと、及び
前記工作物に所望のビーム位置にて衝突させるために前記ビーム経路及び前記工作物間の前記狭い範囲の相対的なビーム指向運動を前記音響光学変調器で行うことを含む、請求項199に記載の方法。
【請求項217】
さらに、前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の差に関するエラー情報を獲得すること、及び
前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の前記差を補償するために前記エラー情報を直接的に又は間接的に前記第1及び/又は第2の変換器へ搬送することを含む、請求項216に記載の方法。
【請求項218】
さらに、走査ラインに沿う前記ビーム経路と、前記走査ラインに平行であるが軸線外の所望の位置との間の差に関する軸線外情報を獲得すること、及び前記工作物の上方の前記走査ラインに平行な前記所望のビーム位置に衝突させるために前記レーザビームを偏向させるための前記第1及び/又は第2の変換器へ前記軸線外情報を搬送することを含む、請求項216に記載の方法。
【請求項219】
前記協同偏向角は前記第1又は第2の変換器のいずれか一方によっては得られない、請求項200に記載の方法。
【請求項220】
前記レーザビームは少なくとも第1及び第2の波長を含み、前記第2の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第1の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項200に記載の方法。
【請求項221】
前記第1及び第2の周波数は、前記同じビーム経路にほぼ沿って伝播させるために前記第1及び第2の波長を回折するように調整される、請求項220に記載の方法。
【請求項222】
前記第1及び第2の波長はブラッグ条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項220に記載の方法。
【請求項223】
レーザ及び工作物間のビーム経路に沿って位置決めされるのに適した第1の音響光学変調器であって第1のビーム入口面と、第1のビーム出口面と、前記ビーム経路を横断するように適合された第1の変換器変調面を有する第1の変換器とを有する第1の音響光学変調器と、
前記第1のビーム入口面を横断する第1の変換器面に取り付けられた第1の変換器と、
前記第1の変換器変調ゾーン内で変調するために前記第1の変換器に第1の周波数の第1の無線周波数信号を印加する第1の無線周波数ドライバであって、第1の可変周波数コントローラを含む又はそれと通信し、前記第1の周波数が前記第1のビーム出口面から出現する前記ビーム経路の第1の偏向角に影響を与える第1の無線周波数ドライバと、
前記第1の音響光学変調器及び前記工作物間の前記ビーム経路に沿って位置決めされるのに適合された第2の音響光学変調器であって第2のビーム入口面と第2のビーム出口面と前記ビーム経路を横断するよう適合された第2の変換器変調ゾーンとを有する第2の音響光学変調器と、
前記第2のビーム入口面を横断する第2の変換器面に取り付けた第2の変換器と、
前記第2の変換器変調ゾーン内で変調するために前記第2の変換器に第2の周波数の第2の無線周波数信号を印加する第2の無線周波数ドライバであって、第2の可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第2の無線周波数ドライバであって第2の無線周波数ドライバとを含み、
前記第2の周波数は前記第2のビーム出口面から出現する前記ビーム経路の第2の偏向角に影響を与えており、前記第1及び第2の音響光学変調器は、前記第1及び第2の偏向角が前記ビーム経路に対する協同偏向角を提供するために協働するように前記第1及び第2の変換器変調軸線が前記工作物の面に対して共通の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の偏向に影響を与えるように、前記ビーム経路に沿って位置決められている、音響光学変調器制御システム。
【請求項224】
さらに、前記第1及び第2の無線周波数信号を、前記協同偏向角を創出するために同時に印加するコントローラを含む、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項225】
前記第1の音響光学変調器は、前記第2の偏向角のシフトから生じるブラッグ効率の損失を軽減するために前記第2の音響光学変調器の前記第2のビーム入口面の前記ビーム経路の第2の入口角をシフトするのに適する、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項226】
前記ビーム経路の前記第1及び第2の入口角は、前記音響光学変調器の前記ビーム入口面及び前記ビーム出口面に対してブラッグ角に又はそれに近接するように修正されており、前記ブラッグ角から前記ビーム経路を逸らすことは、前記ブラッグ角から前記各出口角のシフトの程度の関数として、ブラッグ効率をより低いブラッグ効率へ減少させており、より大きい角度シフトは望ましくない低いブラッグ角を生じ、
当該制御システムは、前記望ましくない低いブラッグ効率よりも大きい全体的なブラッグ効率を有する前記第1及び第2の音響光学変調器によって与えられる協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために、前記工作物上の名目上のビーム位置から前記ビーム経路を逸らすために前記第2の入口角及び前記第2の無線周波数信号の前記第2の周波数を調整するのに適合される、請求項225に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項227】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは異なる、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項228】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項29に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項229】
前記協同偏向角は100ミリラジアンより広い範囲を有する、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項230】
前記音響光学変調器制御システムはレーザシステムの一部を形成する、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項231】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記第1及び第2の音響光学変調器から伝播される1次ビーム経路を含む、請求項230に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項232】
前記音響光学変調器は、前記ビーム経路及び前記工作物間の狭い範囲の相対的なビーム指向運動を行うために適合され、前記第1及び第2の変換器は、高速運動制御信号に応答して、前記音響光学変調器の前記狭い範囲の相対的なビーム指向運動を制御し、
当該制御システムは、さらに、
前記ビーム経路及び前記工作物間の広い範囲の相対的な運動を行うための低速位置決め器であって、変換軸線にほぼ沿う運動を可能にする変換段階を含む低速位置決め器と、
前記位置決め命令から低速及び高速運動制御信号を派生させる位置決め信号プロセッサと、
前記低速位置決め器での前記音響光学変調器の調整が、所望の位置で前記工作物に衝突させるための前記ビーム経路を偏向させるように、前記低速運動制御信号に応答して前記変換段階の前記広い範囲の相対的なビーム指向運動を制御するための低速位置決め器ドライバとを含む、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項233】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の周波数を含み、前記第1の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第2の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項234】
前記第1及び第2の周波数は前記同じビーム経路にほぼ沿って伝播する前記第1及び第2の波長を回折するために調整される、請求項233に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項235】
前記第1及び第2の波長はブラッグ条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項234に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項236】
レーザ及び工作物の間のビーム経路に沿って位置決めするのに適した音響光学変調器の性能を強化する方法であって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされかつ第1の変換器変調ゾーン内で変調する第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、
当該方法は、
名目上のビーム位置の工作物に衝突させる、ビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、及び
前記工作物の面に対して第1の加工材材料軸線に沿う前記ビーム経路の第1の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調する前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数の印加を制御することを含み、前記第2の変換器面は、前記ビーム入口面を横断する第2の平面にあり、前記第2の変換器は前記第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第2の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調しており、前記第2の変換器は、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンが平行にならないように、前記第1の変換器に対して離隔しかつ小さい角度で後行付けられており、
当該方法は、さらに、
前記第1及び/又は第2の無線周波数信号の印加から生じる偏向伝播方向を提供するために、前記第1及び第2の周波数の一方又は両方の印加から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記レーザビームを逸らすために前記第1及び/又は第2の無線周波数信号の前記印加を調整することを含む、方法。
【請求項237】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項236に記載の方法。
【請求項238】
前記第1及び第2の面は横断しており、前記ビーム入口面及び前記ビーム出口面は平行でない面を有しており、前記第1の変換器変調ゾーンは前記ビーム入口面にほぼ平行であり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記ビーム出口面にほぼ平行である、請求項236に記載の方法。
【請求項239】
前記小さい角度は約0.1度から約3度である、請求項236に記載の方法。
【請求項240】
前記小さい角度は約0.5度から約2.5度である、請求項239に記載の方法。
【請求項241】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項236に記載の方法。
【請求項242】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近似する入口角度で前記音響光学変調器に衝突する、請求項236に記載の方法。
【請求項243】
前記偏向伝播方向は前記ブラッグ角に対して少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項242に記載の方法。
【請求項244】
前記第1の変換器はより大きいブラッグ角範囲用の高周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器はより小さいブラッグ角範囲用の低周波数ドライバに応答する、請求項236に記載の方法。
【請求項245】
さらに、位置決め信号プロセッサから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を提供すること、
前記低速運動制御信号に応答して、変換軸線にほぼ沿う、変換段階の広い範囲の相対的ビーム指向運動を低速位置決めドライバを使用して制御すること、
前記高速運動制御信号に応答して、前記音響光学変調器の変換段階の狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記第1及び/又は第2の変換器を使用して低速位置決めドライバで制御すること、
前記ビーム経路と前記変換軸線上の前記工作物との間の前記広い範囲の相対的ビーム指向運動を行うこと、及び
所望のビーム位置で前記工作物に衝突させるために、前記ビーム経路と前記工作物との間の前記狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記音響光学変調器で行うことを含む、請求項236に記載の方法。
【請求項246】
さらに、前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の差に関するエラー情報を獲得すること、及び
前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の前記差を補償するために前記エラー情報を直接的に又は間接的に前記第1及び/又は第2の変換器へ搬送することを含む、請求項245に記載の方法。
【請求項247】
さらに、走査ラインに沿う前記ビーム経路と前記走査ラインに平行であるが軸線外の所望の位置との間の差に関する軸線外情報を獲得すること、及び
前記工作物の上方の前記走査ラインに平行な前記所望のビーム位置に衝突させるために前記レーザビームを偏向させるための前記第1及び/又は第2の変換器へ前記軸線外情報を搬送することを含む、請求項245に記載の方法。
【請求項248】
前記偏向伝播方向は、前記第1及び第2の変換器のいずれか単独によっては、高回折効率にて得られない、請求項236に記載の方法。
【請求項249】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の周波数を含み、前記第1の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第2の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項236に記載の方法。
【請求項250】
前記第1及び第2の周波数は、共通のビーム経路にほぼ沿って伝播する前記第1及び第2の波長を偏向させるために調整される、請求項249に記載の方法。
【請求項251】
前記第1及び第2の波長はブラック条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項250に記載の方法。
【請求項252】
前記第2の変換器は、前記各変換器の各々が前記音響光学変調器の各変換器面に位置決めされる前記各変換器に印加される各無線周波数信号の各周波数に応答する多数の各変換器のうちの1つであり、前記各変換器面は前記ビーム入口面を横断する各面にあり、前記各変換器は前記ビーム入口面から増加する各距離に配置され、前記各変換器は、前記第1の工作物に沿って前記ビーム経路の各変換器偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する各変換器変調ゾーン内で変調し、前記各変換器は、離隔されており、また前記第1の及び各変換器変調ゾーンが平行でないように前記第1の変換器に対して各小さい角度にて方向付けられる、請求項236の方法。
【請求項253】
前記各小さい角度は、前記各距離が増加するにつれて減少する、請求項252に記載の方法。
【請求項254】
前記各周波数は、前記各距離が増加するにつれて減少する、請求項253に記載の方法。
【請求項255】
さらに、所望の偏向伝播方向を達成するために前記第2の変換器になるように、前記各変換器のうちの1つを選択することを含む、請求項252に記載の方法。
【請求項256】
前記各小さい角度のうちの少なくとも2つは異なる、請求項252に記載の方法。
【請求項257】
異なる小さい角度で整列された前記各変換器は異なる周波数範囲を有する無線周波数ドライバによって駆動される、請求項256に記載の方法。
【請求項258】
前記各変換器変調ゾーンのうちの1つは第2の変換器変調ゾーンであり、前記各変換器変調ゾーンのうちの1つは、第3の変換器の第3の小さい角度から生じる第3の変換器変調ゾーンであり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記第1及び第3の変換器変調ゾーン間に配置され、前記第3の小さい角度は前記第2の変換器の前記小さい角度より大きい、請求項252に記載の方法。
【請求項259】
前記ビーム入口面及び前記ビーム出口面は平行な平面を有する、請求項252に記載の方法。
【請求項260】
前記ビーム出口面は前記入口面の正面に対して端面角度である背面にあり、前記端面角度は、90度、及び90度±前記各変換器の前記小さい角度の各合計の平均である、請求項252に記載の方法。
【請求項261】
前記各小さい角度のうちの1つは最大傾斜角を含み、前記ビーム出口面は前記入口面の正面に対して端面角度である背面にあり、前記端面角度は90度±前記最大傾斜角より小さい、請求項252に記載の方法。
【請求項262】
さらに、前記音響光学変調器の第3の変換器面上に位置決めされた第3の変換器に印加される第3の無線周波数信号の第3の周波数を制御することを含み、前記第3の変換器面は前記ビーム入口面及び前記第1の面を横断する第3の面にあり、前記第3の変換器は、第2の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第3の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断しかつ前記第1の変換器変調ゾーンに交差する第3の変換器変調ゾーン内で変調しており、
当該方法は、さらに、
前記音響光学変調器の第4の変換器面上に位置決めされた第4の変換器に印加される第4の無線周波数信号の第4の周波数を制御することを含み、前記第4の変換器面は前記ビーム入口面及び前記第1の面を横断する第4の面にあり、前記第4の変換器は、前記第2の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第4の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断しかつ前記第2の変換器変調ゾーンに交差する第4の変換器変調ゾーン内で変調しており、前記第4の変換器は、前記第3及び第4の変換器変調ゾーンが平行でないように、前記第4の変換器に対して離隔しかつ小さい傾斜角で方向付けられており、
当該方法は、さらに、
前記第1、第2、第3及び第4の無線周波数信号によってそれぞれ与えられる前記第1、第2、第3及び第4の偏向角から生じる前記偏向伝播方向から生じる前記所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるための前記レーザビームを逸らすために前記第3及び第4の無線周波数信号を調整することを含む、請求項236に記載の方法。
【請求項263】
前記小さい角度及び前記傾斜角は異なる、請求項262に記載の方法。
【請求項264】
前記小さい角度及び前記傾斜角はほぼ同じである、請求項262に記載の方法。
【請求項265】
前記第3及び第4の面は横断し、前記第3の変換器変調ゾーンは前記ビーム入口面にほぼ平行であり、前記第4の変換器変調ゾーンは前記ビーム出口面にほぼ平行である、請求項262に記載の方法。
【請求項266】
さらに、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、
前記第2の偏向角を生じさせるために前記第2の周波数を印加すること、及び
前記第1及び第2の無線周波数信号によって与えられる前記第1及び第2の偏向角から生じる協同偏向角にて前記レーザビームを偏向させるために前記第1及び第2の無線周波数信号の前記周波数を調整することを含む、請求項236に記載の方法。
【請求項267】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突し、前記第1及び第2の周波数は、ブラッグ条件を満たす各1次又は高次のビーム経路にて又はそれに近接して各第1及び第2の偏向角を提供する、請求項266に記載の方法。
【請求項268】
さらに、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、
第2の偏向角を生じさせるために第2の周波数を印加すること、及び
前記第1及び第2の無線周波数信号によって損なう前記第1及び第2の偏向角から生じる協同偏向角にて前記レーザビームを偏向させるために前記第1及び第2の無線周波数周波数を調整することを含む、請求項252に記載の方法。
【請求項269】
さらに、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、
第2の偏向角を生じさせるために第2の周波数を印加すること、及び
前記第1及び第2の無線周波数信号によって損なう前記第1及び第2の偏向角から生じる協同偏向角にて前記レーザビームを偏向させるために前記第1及び第2の無線周波数周波数を調整することを含む、請求項262に記載の方法。
【請求項270】
さらに、偏向伝播方向を達成するために前記第2の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第1の周波数を印加すること、又は、偏向伝播方向を達成するために前記第1の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第2の周波数を印加することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項271】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突し、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは共通の0次ビーム経路を共有し、前記第1の周波数は、前記第1の変換器変調ゾーンからの1次ビーム経路に又はそれに近接するよう前記第1の偏向角を制御し、前記第2の周波数は、前記第2の変換器変調ゾーンからの1次ビーム経路に又はそれに近接するよう前記第2の偏向角を制御する、請求項270に記載の方法。
【請求項272】
さらに、偏向伝播方向を達成するために前記第2の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第1の無線周波数信号を印加すること、又は、偏向伝播方向を達成するために前記第1の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第2の無線周波数信号を印加することを含む、請求項252に記載の方法。
【請求項273】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突し、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは共通の0次ビーム経路を共有し、前記第1の周波数は前記第1の偏向角が前記第1の変換器変調ゾーンから1次ビーム経路にあるよう又はそれに近接するよう制御し、前記第2の周波数は前記第2の偏向角が前記第2の変換器変調ゾーンから1次ビーム経路にあるよう又はそれに近接するように制御する、請求項272に記載の方法。
【請求項274】
さらに、偏向伝播方向を達成するために前記第2の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第1の無線周波数信号を印加すること、又は、偏向伝播方向を達成するために前記第1の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第2の無線周波数信号を印加することを含む、請求項262に記載の方法。
【請求項275】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突し、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは共通の0次ビーム経路を共有し、前記第1の周波数は前記第1の偏向角が前記第1の変換器変調ゾーンから1次ビーム経路にあるように又はそれに近接するように制御し、前記第2の周波数は前記第2の偏向角が前記第2の変換器変調ゾーンから1次ビーム経路にあるように又はそれに近接するように制御する、請求項274に記載の方法。
【請求項276】
さらに、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第2の周波数を印加しつつ、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、又は、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第1の周波数を印加しつつ、前記第2の偏向角を生じさせるために前記第2の周波数を印加することを含む、請求項236に記載の方法。
【請求項277】
さらに、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第2の周波数を印加しつつ、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、又は、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第1の周波数を印加しつつ、前記第2の偏向角を生じさせるために前記第2の周波数を印加することを含む、請求項252に記載の方法。
【請求項278】
さらに、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第2の周波数を印加しつつ、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、又は、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第1の周波数を印加しつつ、前記第2の偏向角を生じさせるために前記第2の周波数を印加することを含む、請求項262に記載の方法。
【請求項279】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項276に記載の方法。
【請求項280】
前記第1及び第2の面が横断しており、前記ビーム入口面と前記ビーム出口面とが平行でない平面を有し、第1の変換器変調ゾーンがビーム入口面とほぼ平行であり、第2の変換器変調ゾーンがビーム出口面とほぼ平行である、請求項276の方法。
【請求項281】
前記小さい角度は約0.1度から約3度である、請求項276に記載の方法。
【請求項282】
前記小さい角度は約0.5度から約2.5度である、請求項281に記載の方法。
【請求項283】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突する、請求項276に記載の方法。
【請求項284】
前記偏向伝播方向は前記ブラッグ角に対して少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項283に記載の方法。
【請求項285】
前記第1及び第2の変換器は異なる範囲を有する周波数ドライバに応答する、請求項276に記載の方法。
【請求項286】
レーザ及び工作物間のビーム経路に沿って位置決めするために適合された音響光学変調器であって、当該音響光学変調器はビーム入口面、ビーム出口面、及び前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされる第1の変換器を含み、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の面にあり、前記第1の変換器は、第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第1の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調するよう適合されており、
当該音響光学変調器は、これの第2の変換器面に配置された第2の変換器を含み、前記第2の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第2の面にあり、前記第2の変換器は、前記第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第2の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調を行うよう適合されており、前記第2の変換器は、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンが平行でないように、離間されており、また前記第1の変換器に対して小さい角度にて方向付けられている、音響光学変調器。
【請求項287】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項286に記載の音響光学変調器。
【請求項288】
前記第1及び第2の面は横断し、前記ビーム入口面及び前記ビーム出口面は平行でない平面を有し、前記第1の変換器変調ゾーンは前記ビーム入口面にほぼ平行であり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記ビーム入口面にほぼ平行であり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記ビーム出口面にほぼ平行である、請求項286に記載の方法。
【請求項289】
前記小さい角度は約0.1度から約3度である、請求項286に記載の音響光学変調器。
【請求項290】
前記小さい角度は約0.5度から約2.5度である、請求項289に記載の音響光学変調器。
【請求項291】
前記音響光学変調器は、音響光学変調器制御システムの一部を形成しており、また、前記第1の変換器変調ゾーンを変調するために第1の周波数の第1の無線周波数信号を前記第1の変換器へ印加するための、可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第1の無線周波数ドライバと、前記第2の変換器変調軸線を変調するために第2の周波数の第2の無線周波数信号を前記第2の変換器へ印加するための、可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第2の無線周波数ドライバとを含み、
前記第1の周波数は前記ビーム出口面から出現する前記ビーム経路の偏向伝播方向に影響を及ぼしており、前記第2の周波数は前記ビーム出口面から出現する前記ビーム経路の前記協同偏向角に影響を及ぼしており、前記偏向伝播方向は前記第1及び第2の無線周波数信号の同時印加から生じる、請求項286に記載の音響光学変調器。
【請求項292】
前記音響光学変調器は、前記偏向伝播方向から生じる前記所望のビーム位置の前記工作物に衝突させる前記ビーム経路を前記音響光学変調器で偏向させるために前記第1及び第2の周波数を調整するためのビーム位置コントローラと通信する、請求項291に記載の音響光学変調器。
【請求項293】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは別個の無線周波数ドライバを構成する、請求項291に記載の音響光学変調器。
【請求項294】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは異なる周波数範囲を含む、請求項291に記載の音響光学変調器。
【請求項295】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項291に記載の音響光学変調器。
【請求項296】
前記音響光学変調器はレーザシステムの一部を形成する、請求項291に記載の音響光学変調器。
【請求項297】
前記音響光学変調器は加工ビーム経路としての1次ビーム経路を伝播するために適する、請求項296に記載の音響光学変調器。
【請求項298】
前記音響光学変調器は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対するブラッグ角の又はそれに近接する入口角のビーム経路による衝突に適する、請求項296に記載の音響光学変調器。
【請求項299】
前記偏向角は前記ブラッグ角に対して少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項298に記載の音響光学変調器。
【請求項300】
前記第1の変換器はより大きいブラッグ角範囲用の高周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器はより小さいブラッグ角範囲用の低周波数ドライバに応答する、請求項286に記載の音響光学変調器。
【請求項301】
当該音響光学変調器は、前記ビーム経路及び前記工作物間の狭い範囲の相対的なビーム指向運動を行うために適合され、前記第1及び第2の変換器は、高速運動制御信号応答して前記狭い範囲の相対的なビーム指向運動を制御しており、
当該音響光学変調器は、さらに、前記ビーム経路及び前記工作物の間で広い範囲の相対的な運動を行う低速位置決め器と、前記位置決めコマンドから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を派生させる位置決め信号プロセッサと、前記音響光学変調器を前記低速位置決め器で調整することが所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記ビーム経路を偏向させるように、前記低速運動制御信号に応答して前記変換段の広い範囲の相対的なビーム指向運動を制御する低速位置決め器ドライバとを含み、
前記低速位置決め器は変換軸線にほぼ沿う運動を可能にする変換段階を含む、請求項296に記載の音響光学変調器。
【請求項302】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の周波数を含み、前記第1の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第2の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項301に記載の音響光学変調器。
【請求項303】
前記第1及び第2の周波数は、前記同じビーム経路にほぼ沿って伝播させるために、各々前記第1及び第2の波長を回折させるよう調整される、請求項302に記載の音響光学変調器。
【請求項304】
前記第1及び第2の周波数はブラッグ条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項303に記載の音響光学変調器。
【請求項305】
前記第2の変換器は、各々の前記各変換器が前記音響光学変調器の各変換器面に位置決めされる前記各変換器に印加される各無線周波数信号の各周波数に応答する多数の各変換器のうちの1つであり、前記各変換器面は前記ビーム入口面を横断する各面にあり、前記各変換器は前記ビーム入口面から増加する各距離に配置され、前記各変換器は、前記第1の工作物に沿って前記ビーム経路の各変換器偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する各変換器変調ゾーン内で変調し、前記各変換器は、離間されており、また前記第1の及び各変換器変調ゾーンが平行でないように、前記第1の変換器に対して各小さい角度にて方向付けられる、請求項286の音響光学変調器。
【請求項306】
前記各々の小さい角度は、前記各々の距離が増加するにつれて減少する、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項307】
前記各々の周波数は、前記各々の距離が増加するにつれて減少する、請求項306に記載の音響光学変調器。
【請求項308】
前記各々の小さい角度のうちの少なくとも2つは異なる、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項309】
異なる小さい角度で整列された前記各々の変換器は異なる周波数範囲を有する無線周波数ドライバによって駆動される、請求項308に記載の音響光学変調器。
【請求項310】
前記各々の変換器ゾーンの1つは第2の変換器変調ゾーンであり、前記各々の変換器変調ゾーンの1つは第3の変換器の第3の小さい角度から生じる第3の変換器変調ゾーンであり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記第1及び第3の変換器変調ゾーン間に配置され、前記第3の小さい角度は前記第2の変換器の前記小さい角度より大きい、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項311】
前記ビーム入力面及び前記ビーム出力面は平行な面を有する、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項312】
前記ビーム出力面は、前記ビーム入力面の正面に対して端面角度にある背面にあり、前記端面角度は平均90度及び前記各々の変換器の90度±前記小さい角度の合計である、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項313】
前記各々の小さい角度のうちの1つは最大傾斜角度を含み、前記ビーム出力面は、前記ビーム入力面の正面に対して端面角度にある背面にあり、前記端面角度は90度±前記最大傾斜角度より小さい、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項314】
さらに、当該音響光学変調器の第3の変換器面に位置決めされる第3の変換器と、当該音響光学変調器の第4の変換器面に位置決めされる第4の変換器とを含み、
前記第3の変換器は、前記ビーム入口面を横断する第3の面にあり、また前記ビーム経路を横切りかつ第2のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第3の偏向角に影響を与えるために前記第1の変換器変調ゾーンを交差する第3の変換器変調ゾーン内で変調するために適合されており、
前記第4の変換器は、前記ビーム経路を横断する第4の面にあり、また前記ビーム経路を横切りかつ前記第2のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第4の偏向角に影響を与えるために前記第2の変換器変調ゾーンを交差する第4の変換器変調ゾーン内で変調するために適合され、さらに前記第3及び第4の変換器変調ゾーンが平行でないように、前記第3の変換器に対して離隔しかつ小さい傾斜角で方向付けされる、請求項286の音響光学変調器。
【請求項315】
前記小さい角度及び前記傾斜角度は異なる、請求項314に記載の音響光学変調器。
【請求項316】
前記小さい角度及び前記傾斜角度はほぼ同じである、請求項314に記載の音響光学変調器。
【請求項317】
前記第3及び第4の面は横切り、前記第3の変換器変調ゾーンは前記ビーム入力面にほぼ平行であり、前記第4の変換器変調ゾーンは前記ビーム出力面にほぼ平行である、請求項314に記載の音響光学変調器。
【請求項318】
レーザ及び工作物の間のビーム経路に沿って位置決めするのに適した音響光学変調器の性能を強化する方法であって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされる第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、
当該方法は、
工作物に衝突させる、ビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記工作物の面に対して第1の加工材材料軸線に沿う前記ビーム経路の第1の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調する前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御すること、及び
前記音響光学変調器の第2の変換器面上に位置決めされる第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御することを含み、前記第2の変換器面は前記入口面前記ビーム入口面を横断する第2の平面にあり、前記第2の変換器は前記第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第2の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調しており、前記第2の変換器は、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンが平行でないよう、前記第1の変換器に対して離隔しかつ小さい角度にて方向付けられており、
前記方法は、さらに、
前記第1及び第2の無線周波数信号によって与えられる前記第1及び第2の偏向角から生じる協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記レーザビームを逸らすために前記第1及び第2の無線周波数信号の周波数を調整することを含む、方法。
【請求項1】
工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビーム伝播を抑制するためにレーザシステム内の音響光学変調器を変調する方法であって、
レーザビームを発生すること、
音響光学変調器への光路に沿ってレーザビームを伝播させること、及び
前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿う前記レーザビームの伝播を防止するために前記音響光学変調器に印加される無線周波数信号の周波数を変調することを含む、方法。
【請求項2】
さらに、前記レーザビームが前記工作物に衝突するための前記ビーム経路に沿って伝播する周波数を選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
さらに、前記工作物に衝突するレーザビームの強度に影響を与える信号の振幅を変調することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記音響光学変調器は、前記工作物に衝突するビーム経路に沿ってレーザビームを伝播させるために前記音響光学変調器内に音波を確立する波動設定時間を含み、前記印加した無線周波数信号の周波数は、前記ビーム経路に沿うレーザビーム伝播が防止されるときはいつでも、前記波動設定時間より短い時間間隔内で継続的に変化される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は前記時間間隔内で2つの選択周波数間において交互に変化される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は2つの選択周波数間において交互に変化される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は多数の周波数間において交互に変化される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は前記時間間隔内で多数の周波数間において変化される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記周波数は白雑音を創出するために変調される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記無線周波数信号の前記振幅は、ビーム伝播が防止されるときはいつでも減少される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記音響光学変調器は第1の音響光学変調器であり、第2の音響光学変調器は、ビーム経路が防止されるときはいつでも、ビーム消滅能力を強化するために前記ビーム経路に沿って使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
異なる周波数が、前記第1及び第2の音響光学変調器において使用される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記音響光学変調器へ印加される前記無線周波数信号の変調を直接的に又は間接的に調節するレーザコントローラへ直接的に又は間接的に情報を伝送する検出器に、前記レーザビームの一部分を逸らすためにビーム分割素子が音響光学変調器のビーム経路の下流に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記変調の調節は前記レーザビームのパルス対パルス出力振幅安定性を強化する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記音響光学変調器は少なくとも2つの変換器を使用する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも2つの変換器は、共通デカルト軸線に沿うビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する共通変換器変調を変調する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも2つの変換器は、各々異なる共通デカルト軸線に沿うビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する各々の第1及び第2の変換器変調ゾーンを変調する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも2つの変換器は、異なる周波数で変調する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記音響光学変調器はQスイッチとして使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記音響光学変調器はビーム入口面を有し、前記無線周波数信号は前記音響光学変調器内の変換器変調ゾーンを創出するために変換器に印加され、前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに関してブラッグ角で又はそれに近接する入口角で前記音響光学変調器に衝突する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記無線周波数信号は実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて印加される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記無線周波数信号は実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて印加される、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
レーザ放射を漂遊させるのに敏感な工作物を処理するレーザシステムであって、
光路に沿うレーザビームの発生を容易にするレーザ媒質と、
前記光路に沿って位置決めされる音響光学変調器と、
前記音響光学変調器に関連した変換器と、
前記工作物に前記レーザビームを衝突させるのが望ましくないときはいつでも前記レーザビームの主要部分をビームダンプへ伝播させ、そして前記工作物に前記レーザビームを衝突させるのが望ましいときはいつでも前記レーザビームの主要部分を前記工作物へ伝播させるために前記変換器を通して前記音響光学変調器へ印加される周波数を変調する可変周波数コントローラとを含む、レーザシステム。
【請求項24】
前記周波数の振幅は、前記工作物に衝突する前記レーザビームの強度に影響を与えるために調節される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項25】
前記音響光学変調器は、前記工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビームを伝播するために前記音響光学変調器内に音波を確立する波動設定時間を含み、前記印加した無線周波数信号の周波数は、前記ビーム経路に沿うレーザビーム伝播が防止されるときはいつでも、前記波動設定時間より短い時間間隔内で継続的に変化される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項26】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は前記時間間隔内で2つの選択周波数間において交互に変化される、請求項25に記載のレーザシステム。
【請求項27】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は2つの選択周波数間において交互に変化される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項28】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は多数の周波数間において変化される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項29】
前記印加無線周波数信号の前記周波数は前記時間間隔内で多数の周波数間において変化される、請求項25に記載のレーザシステム。
【請求項30】
前記周波数は白雑音を創出するために変調される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項31】
第1の変換器は、前記音響光学変調器に接続され、かつ前記ビーム経路に沿うレーザビーム伝播が防止されるときはいつでも使用され、前記音響光学変調器は、前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿うレーザビーム伝播が選択されるときはいつでも選択周波数にて使用される第2の変換器を有する、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項32】
前記音響光学変調器は第1の音響光学変調器であり、第2の音響光学変調器は、ビーム経路が防止されるときはいつでも、ビーム消滅能力を強化するために前記ビーム経路に沿って使用される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項33】
異なる周波数が、前記第1及び第2の音響光学変調器において使用される、請求項31に記載のレーザシステム。
【請求項34】
前記音響光学変調器へ印加される前記無線周波数信号の変調を直接的に又は間接的に調節するレーザコントローラへ直接的に又は間接的に情報を伝送する検出器に、前記レーザビームの一部分を逸らすためにビーム分割素子が音響光学変調器のビーム経路の下流に配置される、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項35】
前記変調の調節は前記レーザビームのパルス対パルス出力振幅安定性を強化する、請求項34に記載のレーザシステム。
【請求項36】
前記音響光学変調器は少なくとも2つの変換器を使用する、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項37】
前記少なくとも2つの変換器は共通デカルト軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する共通変換器変調ゾーンを変調する、請求項36に記載のレーザシステム。
【請求項38】
前記少なくとも2つの変換器は、各々異なる共通デカルト軸線に沿うビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する各々の第1及び第2の変換器変調ゾーンを変調する、請求項36に記載のレーザシステム。
【請求項39】
前記少なくとも2つの変換器は、異なる周波数で変調する、請求項37に記載のレーザシステム。
【請求項40】
前記音響光学変調器はQスイッチとして使用される、請求項36に記載のレーザシステム。
【請求項41】
前記音響光学変調器は外部空洞パルス収集器として使用される、請求項36に記載のレーザシステム。
【請求項42】
前記音響光学変調器はビーム入口面を有し、前記無線周波数信号は前記音響光学変調器内の変換器変調ゾーンを創出するために変換器へ印加され、前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに関してブラッグ角で又は近接する入口角で前記音響光学変調器に衝突する、請求項23に記載のレーザシステム。
【請求項43】
前記無線周波数信号は実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて印加される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記無線周波数信号は実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて印加される、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビーム伝播を抑制する方法であって、
レーザビームを発生すること、
第1の変換器を有する第1の音響光学変調器へ光路に沿って前記レーザビームを伝播すること、
前記ビームの大部分が第1のビームダンプへ伝播しかつ前記ビームの僅かな部分が前記ビーム経路に沿って伝播し続け、前記ビーム経路が前記第1の音響光学変調器及び前記工作物間にて第2の音響光学変調器を有し、前記第2の音響光学変調器が第2の変換器を有するように前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿う前記レーザビームの伝播を抑制するために前記第1の変換器を変調すること、及び
前記ビームの前記僅かな部分のほとんどは第2のビームダンプへ伝播し、それにより、前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿う前記レーザビームの伝播を抑制するように、前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿う前記レーザビームの前記僅かな部分の伝播を抑制するために前記第2の変換器を変調することを含む、方法。
【請求項46】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路はゼロ次ビーム経路を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビームの伝播を抑制するためにレーザシステム内の音響光学変調器を変調する方法であって、
ビームを発生すること、
音響光学変調器内へ光路に沿って前記レーザビームを伝播させること、及び
前記工作物に衝突前記ビーム経路に沿う前記レーザビームの伝播を防止するために実質的にゼロのブラッグ効率を有する周波数にて前記音響光学変調器の変換器に無線周波数信号を印加することを含む、方法。
【請求項48】
前記音響光学変調器はビーム入口面を有し、前記無線周波数信号は前記AO内の変換器変調ゾーンを創出するために変換器へ印加され、前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに関してブラッグ角で又は近接する入口角で前記音響光学変調器に衝突する、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
工作物に向けられた複数の連続レーザ出力パルスの振幅又はエネルギーを調整する方法であって、
ビーム位置で工作物に衝突するビーム経路に沿う複数の連続レーザパルスであって大きく変化するエネルギーの振幅を有する複数の連続レーザパルスを発生すること、
前記複数の連続レーザ出力パルスの各々の一部分を振幅又はエネルギー検出器へ逸らすこと、
前記複数の連続レーザ出力パルスの各々の前記振幅又はエネルギーに関する情報を直接的に又は間接的に音響光学変調器コントローラへ伝送すること、及び
前記複数の連続レーザ出力パルスの所定の1つより前の前記複数の連続レーザ出力パルスの1つ又はそれ以上の前記振幅又はエネルギーに関する前記情報に応答して、前記複数の連続レーザ出力前記振幅又はエネルギーに影響を与えるために前記音響光学変調器に印加される無線周波数信号を変調することを含む、方法。
【請求項50】
さらに、前記複数の連続レーザ出力パルスの各々の一部分を振幅又はエネルギー検出器へ逸らすために前記音響光学変調器の下流の前記ビーム経路に沿って配置されたビーム分割素子を通して前記複数の連続レーザ出力パルスを伝播することを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは5%未満変化する、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記複数の連続レーザ出力パルスは固体UV高調波レーザによって発生される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは1%未満変化する、請求項49に記載の方法。
【請求項54】
前記複数の連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは、レーザ不安定性又は熱的ドリフトにより変化する、請求項49に記載の方法。
【請求項55】
前記複数の連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは、一貫性なく印加される無線周波数エネルギーから前記音響光学変調器の熱的加熱により変化する、請求項49に記載の方法。
【請求項56】
前記複数の連続レーザ出力パルスは固体高調波レーザにより発生される、請求項49に記載の方法。
【請求項57】
前記ビーム経路は、前記音響光学変調器のビーム入口面に関するブラッグ角にて又はそれに近接する角度にて前記音響光学変調器に衝突し、前記音響光学変調器に印加される前記無線周波数信号は前記工作物へ前記ビーム経路に沿って伝播する前記複数の連続レーザ出力パルスの前記所定の1つの出口角に影響を与えるために周波数変調され、前記無線周波数信号は、前記ブラッグ角からの前記ビーム経路の出口角のシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償する、請求項49に記載の方法。
【請求項58】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播される1次ビーム経路を含む、請求項49の方法。
【請求項59】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播されるゼロ次ビーム経路を含む、請求項49の方法。
【請求項60】
前記音響光学変調器は前記複数のレーザ出力パルスの前記部分を前記振幅又はエネルギー検出器へ向ける、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記レーザビームはレーザパルスエネルギーを有し、前記音響光学変調器は10%より大きい前記レーザパルスエネルギーが前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿って伝播することを防止するために使用される、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
前記音響光学変調器は75%より大きい前記レーザパルスエネルギーが前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿って伝播するのを防止するために使用される、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記音響光学変調器は90%より大きい前記レーザパルスエネルギーが前記工作物に衝突する前記ビーム経路に沿って伝播するのを防止するために使用される、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記音響光学変調器は少なくとも第1及び第2の変換器を使用する、請求項49に記載の方法。
【請求項65】
前記音響光学変調器は2つのほぼ垂直な軸線を有し、前記第1及び第2の変換器は共通変換器ゾーンを変調する、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
工作物に向けられた複数の連続レーザ出力パルスの振幅又はエネルギーを調整するレーザシステムであって、
光路に沿う前記複数の連続レーザパルスの発生を容易にするレーザ媒質と、
前記工作物へビーム経路に沿って複数の連続レーザ出力パルスを伝播するように前記光路に沿って位置決めされた音響光学変調器と、
前記音響光学変調器に関連した変換器と、
前記ビーム経路から離れた前記複数の連続レーザ出力パルスの各々の一部分を逸らすビーム分割素子と、
前記複数の連続レーザ出力パルスの部分を受け取りかつ前記複数の連続レーザ出力パルスの各々の前記振幅又はエネルギーに関する情報を伝送する振幅又はエネルギー検出器と、
前記複数の連続レーザ出力パルスの所定の1つの前に前記複数の連続レーザ出力パルスの1つ又はそれ以上の前記振幅又はエネルギーに関する前記情報に応答して、前記複数の連続レーザ出力パルスの1つ又はそれ以上の前記振幅又はエネルギーに影響を与えるために前記変換器に印加される無線周波数信号を変調する音響光学変調器無線周波数ドライバとを含む、レーザシステム。
【請求項67】
連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは5%未満変化する、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項68】
前記複数の連続レーザ出力パルスは固体UV高調波レーザによって発生される、請求項67に記載のレーザシステム。
【請求項69】
連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは1%未満変化する、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項70】
前記複数の連続レーザ出力パルスの前記振幅又はエネルギーは、レーザ不安定性又は熱的ドリフトにより変化する、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項71】
前記複数の連続レーザ出力パルスは固体UV高調波レーザによって発生される、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項72】
前記音響光学変調器は前記ビーム分割素子を構成し、前記振幅又はエネルギー検出器へ前駆複数の連続レーザ出力パルスの部分を向ける、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項73】
前記音響光学変調器は、単一の変調軸線を変調するために前記音響光学変調器無線周波数ドライバに応答する少なくとも2つの変換器を含む、請求項66に記載のレーザシステム。
【請求項74】
工作物に向けられた複数の連続レーザ出力パルスの振幅又はエネルギーを調整するために音響光学変調器を使用する方法であって、前記音響光学変調器はレーザと工作物との間のビーム経路に沿って配置するのに適しており、前記音響光学変調器はビーム入口面、ビーム出口面、及び前記音響光学変調器の第1の変換器面に配置されかつ第1の変換器変調ゾーン内で変調する第1の変換器を有しており、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1面にあり、
当該方法は、
工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角にて又はそれに近接している入口角にて前記音響光学変調器に衝突する前記ビーム経路に沿って位置決めされる前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記工作物の面に対して第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の前記第1の出口角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する前記第1の変換器変調面内で変調する前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御すること、及び
前記ブラッグ角から前記ビーム経路の前記第1の出口角の第1のシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために前記第1の変換器に印加される前記第1の無線周波数信号の第1の振幅を制御することを含む、方法。
【請求項75】
さらに、前記音響光学変調器の第2の変換器面に位置決めされる第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御することを含み、前記第2の変換器面は前記ビーム出口面及び前記第1の面を横断する第2の面にあり、前記第2の変換器は、前記工作物の面に対して前記第1の工作物軸線を横断する第2の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第2の出口角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調しており、前記第2の変換器変調ゾーンは前記第1の変換器変調ゾーンを横切っており、
当該方法は、さらに、前記第1及び第2の無線周波数信号に応答して、前記第1及び第2の変換器によって与えられる前記第1及び第2の出口角から生じる協同偏向角にて前記第1及び第2の工作物の軸線の両方において前記ビーム経路を偏向するために前記第1及び第2の周波数を調整させること、及び前記ブラッグ角からの前記ビーム経路の前記第2の出口角の第2のシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために前記第2の変換器に印加される前記第2の無線周波数信号の第2の振幅を制御することを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記第1及び第2の変換器面はほぼ直交する、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
前記ビーム経路は最初は前記工作物に通常のビーム位置にて衝突し、前記第1の出口角は、所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記音響光学変調器で前記通常のビーム位置からの前記ビーム経路を偏向する、請求項74に記載の方法。
【請求項79】
さらに、前記音響光学変調器の第2の変換器面に位置決めされる第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御すること、前記第1及び第2の無線周波数信号に応答して、前記第1及び第2の変換器によって与えられる前記第1及び第2の出口角から生じる協同偏向角にて前記ビーム経路を偏向するために前記第1及び第2の周波数を調整させること、及び前記ブラッグ角からの前記ビーム経路の前記第2の出口角の第2のシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために前記第2の変換器に印加される前記第2の無線周波数信号の第2の振幅を制御することを含み、
前記第2の変換器面は前記ビーム出口面及び前記第1の面を横断する第2の面にあり、前記第2の変換器は、前記第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第2の出口角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調しており、前記第2の変換器は、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンが非平行であるように、前記第1の変換器に対して小さい角度で離隔しかつ方向付けられており、前記第2の変換器変調ゾーンは前記第1の変換器変調ゾーンを横切っている、請求項74に記載の方法。
【請求項80】
前記第1及び第2の変換器ゾーンは重なり合わない、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記第1及び第2の平面は横断しており、前記入口面及び前記ビーム出口面は非平行である平面であり、前記第1の変換器変調ゾーンは前記ビーム入口面にほぼ平行であり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記ビーム出口面にほぼ平行である、請求項79に記載の方法。
【請求項82】
前記小さい角度は約0.1度から約3度である、請求項79に記載の方法。
【請求項83】
前記小さい角度は約0.5度から約2.5度である、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項79に記載の方法。
【請求項85】
前記協同偏向角は前記ブラッグ角に対して少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項79に記載の方法。
【請求項86】
前記第1の変換器はより大きいブラッグ角範囲用の高周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器はより小さいブラッグ角範囲用の低周波数ドライバに応答する、請求項79に記載の方法。
【請求項87】
さらに、位置決め信号プロセッサから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を提供すること、
前記低速運動制御信号に応答して、変換軸線にほぼ沿う、変換段階の広い範囲の相対的ビーム指向運動を低速位置決めドライバを使用して制御すること、
前記高速運動制御信号に応答して、前記音響光学変調器の変換段階の狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記第1及び/又は第2の変換器を使用して低速位置決めドライバで制御すること、
前記ビーム経路と前記変換軸線上の前記工作物との間の前記広い範囲の相対的ビーム指向運動を行うこと、及び
所望のビーム位置で前記工作物に衝突させるために、前記ビーム経路と前記工作物との間の前記狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記音響光学変調器を使用して行うことを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項88】
前記レーザビームは最大ピーク電力及び/又はエネルギーを有するパルスを含み、
当該方法は、さらに、減少したピーク電力及び/又はエネルギーは、作用パルスが前記工作物に衝突させるために所望されかつ前記第1の出口角が前記ブラッグ角にあるか又は近接するときはいつでも、前記音響光学変調器を通してかつ前記ビーム経路に沿って伝播することができるレーザ間接電力量を使用すること、及び作用パルスを前記工作物に衝突させることを望み、前記第1の出口角がブラッグ角からシフトする時はいつでも、前記音響光学変調器を通してかつ前記ビーム経路に沿って伝播するより高い補償ピーク電力及び/又はエネルギーを使用することを含み、
前記減少したピーク電力及び/又はエネルギーは前記最大ピーク電力及び/又はエネルギーよりも小さく、前記より高い補償ピーク電力及び/又はエネルギーは、前記前記減少したピーク電力及び/又はエネルギーより大きく、また前記最大ピーク電力及び/又はエネルギーより小さい、請求項74に記載の方法。
【請求項89】
レーザ及び工作物の間のビーム経路に沿って位置決めされるよう適合される音響光学変調器を制御するための音響光学変調器制御システムであって、前記音響光学変調器は、ビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされかつ第1の変換器変調ゾーン内で変調する第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、前記音響光学変調器は、また、前記ビーム入口面、第1の変換器変調ゾーン、及び/又は前記ビーム出口面に関してブラッグ角を提供しており、
当該システムは、
第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記第1の変換器変調ゾーンにて前記ブラッグ角から離れるよう前記ビーム経路をずらすために前記第1の変換器に第1の無線周波数信号の第1の周波数を印加するよう適応される可変周波数コントローラを含む、又は通信する第1の無線周波数ドライバと、
前記ブラッグ角からの前記ビーム経路のシフトから生じるブラッグ効率からの派生を補償するために前記第1の振幅を調節するために前記第1の無線周波数ドライバへブラッグ効率に関する情報を配送するためのコントローラとを含み、
前記第1の無線周波数ドライバも、また、前記第1の変換器に印加される前記第1の無線周波数信号の第1の振幅を調節するようになっている、音響光学変調器制御システム。
【請求項90】
前記ブラッグ効率補償データはルックアップテーブルを含む、請求項89に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項91】
前記ブラッグ効率補償データはsincの関数に基づくアルゴリズムを含む、請求項89に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項92】
前記レーザビームは最大ピーク電力及び/又はエネルギーを有するパルスを含み、
作用パルスが前記工作物に衝突させるために所望されかつ前記第1の出口角が前記ブラッグ角にあるか又は近接するときはいつでも、減少したピーク電力及び/又はエネルギーが前記音響光学変調器を通してかつ前記ビーム経路に沿って伝播することができるように、レーザ間接電力量が使用され、前記減少したピーク電力及び/又はエネルギーは前記最大ピーク電力及び/又はエネルギーよりも小さく、
作用パルスを前記工作物に衝突させることが望まれ、かつ前記第1の出口角がブラッグ角からシフトする時はいつでも、前記音響光学変調器を通してかつ前記ビーム経路に沿って伝播するように、より高い補償ピーク電力及び/又はエネルギーは許容され、
前記より高い補償ピーク電力及び/又はエネルギーは、前記減少したピーク電力及び/又はエネルギーより大きく、また前記最大ピーク電力及び/又はエネルギーより小さい、請求項89に記載の音響光学変調器。
【請求項93】
レーザ及び工作物の間のビーム経路に沿って位置決めするのに適した音響光学変調器の性能を強化する方法であって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面に配置されかつ第1の変換器変調ゾーン内で変調する第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、
当該方法は、
名目上のビーム位置の工作物に衝突させる、ビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記工作物の面に対して第1の加工材材料軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調する前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御すること、及び
前記第1及び第2の無線周波数信号によって与えられる前記ビーム経路の協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記工作物の仮のビーム位置からの前記レーザビームを検出するために前記第1及び第2の無線周波数信号を調整することを含み、
前記第2の変換器面は、前記ビーム入口面を横断する第2の平面にあって前記第1の変換器面にほぼ平行又は同一面にあり、前記第2の変換器は前記第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーンにある、方法。
【請求項94】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記第1及び第2の周波数は高調波的に関係する、請求項93に記載の方法。
【請求項96】
前記第1及び第2の周波数は同じであり、ほぼ一致する、請求項93に記載の方法。
【請求項97】
前記第1及び第2の周波数は同じであり、ほぼ一致しない、請求項93に記載の方法。
【請求項98】
前記第1及び第2の変換器面は同一面にあり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項93に記載の方法。
【請求項99】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の波長を含み、前記第1の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第2の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項93に記載の方法。
【請求項101】
前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは実質的に重なり合う、請求項93に記載の方法。
【請求項102】
前記協同偏向角は前記第1の変換器変調ゾーンの平面に対して少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項93に記載の方法。
【請求項103】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播した1次ビーム経路を含む、請求項93に記載の方法。
【請求項104】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播したゼロ次ビーム経路を含む、請求項93に記載の方法。
【請求項105】
前記ビーム経路は前記ビーム入口面に対してほぼ直角の角度で前記工作物に衝突する、請求項93に記載の方法。
【請求項106】
前記ビーム経路は前記ビーム入口面又は前記第1の変換器面に対してブラッグ角で又はそれに近接する入口角で前記音響光学変調器に衝突する、請求項93に記載の方法。
【請求項107】
前記協同偏向角は前記ブラッグ角に対して少なくとも50ミリラジアンまでを含む範囲である、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記第1の変換器はより大きいブラッグ角用の高周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器はより小さいブラッグ角用の低周波数ドライバに応答する、請求項93に記載の方法。
【請求項109】
さらに、位置決め信号プロセッサから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を提供すること、
前記低速運動制御信号に応答して、変換軸線にほぼ沿う、変換段階の広い範囲の相対的ビーム指向運動を低速位置決めドライバを使用して制御すること、
前記高速運動制御信号に応答して、前記音響光学変調器の変換段階の狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記第1及び/又は第2の変換器を使用して低速位置決めドライバで制御すること、
前記ビーム経路と前記変換軸線上の前記工作物との間の前記広い範囲の相対的ビーム指向運動を行うこと、及び
所望のビーム位置で前記工作物に衝突させるために、前記ビーム経路と前記工作物との間の前記狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記音響光学変調器を使用して行うことを含む、請求項93に記載の方法。
【請求項110】
さらに、前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の差に関するエラー情報を獲得すること、及び前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の前記差を補償するために前記エラー情報を直接的に又は間接的に前記第1及び/又は第2の変換器へ搬送することを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
さらに、走査ラインに沿う前記ビーム経路と、前記走査ラインに平行であるが軸線外の所望の位置との間の差に関する軸線外情報を獲得すること、及び前記工作物上の前記走査ラインに平行な前記所望のビーム位置に衝突させるために前記レーザビームを偏向させるために前記第1及び/又は第2の変換器へ前記軸線外情報を搬送することを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
前記協同偏向角は前記第1及び第2の変換器のいずれか単独によっては得られない、請求項93に記載の方法。
【請求項113】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに関するブラッグ角で又は近接して前記音響光学変調器に衝突し、前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは実質的に重なり合い、前記第1及び第2の周波数は高調波的にほぼ関連する、請求項93に記載の方法。
【請求項114】
前記第1の変換器は第1の偏向角範囲限界に対応する第1の周波数範囲限界を有する第1の無線周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器は第2の偏向角範囲限界に対応する第2の周波数範囲限界を有する第2の無線周波数ドライバに応答し、前記第2の周波数は前記第1の周波数と異なり、前記協同偏向角は前記第1及び第2の偏向角範囲限界より大きい、請求項93に記載の方法。
【請求項115】
前記第1及び第2の周波数は高調波的に関係する、請求項114に記載の方法。
【請求項116】
前記第1の変換器は、第1の無線周波数ドライバに応答しかつ前記第1の変換器に前記第1の無線周波数信号を印加することによって発生される第1の仮想偏向角の第1の解像度を制限する第1の偏向角解像度限界に対応する第1の周波数応答限界を有し、前記第2の変換器は、第2の無線周波数ドライバに応答しかつ前記第2の変換器に前記第2の無線周波数信号を印加することによって発生される第2の仮想偏向角の第2の解像度を制限する第2の偏向角解像度限界に対応する第2の周波数応答限界を有し、前記第1又は第2の周波数は異なり又は異なる相を有し、前記協同偏向角は前記第1又は第2の解像度のいずれかよりもより正確な協同解像度を提供する、請求項93に記載の方法。
【請求項117】
前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは実質的に重なり合い、前記第1及び第2の無線周波数信号の位相は前記協同偏向角を微調整するために調整される、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記第1及び第2の変換器面は同一面上にあり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わず、前記第1及び第2の周波数は前記協同偏向角を微調整するために調整される、請求項116に記載の方法。
【請求項119】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の周波数を含み、前記第1の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第2の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項93に記載の方法。
【請求項120】
前記第1及び第2の周波数は、共通のビーム経路にほぼ沿って伝播する前記第1及び第2の波長を偏向させるために調整される、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記第1及び第2の波長は、ブラッグ条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記第1及び第2の周波数は別個の無線周波数ドライバによって発生される、請求項93に記載の方法。
【請求項123】
レーザ及び工作物の間のビーム経路に沿って配置されるように適合される音響光学変調器を制御するための音響光学変調器制御システムであって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされかつ第1の変換器変調ゾーン内で変調する第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、前記第1の変換器は前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調するように適合されており、
当該システムは、
前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調するようになっている第2の変換器であって、前記ビーム入口面を横断する第2の面にある第2の変換器面に取り付けられた第2の変換器と、
第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記第1の変換器変調ゾーン内にて変調するために前記第1の変換器に第1の周波数の第1の無線周波数信号を印加するようになっている第1の無線周波数ドライバであって、可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第1の無線周波数ドライバと、
前記偏向角が前記第1及び第2の無線周波数信号を同時期に印加することから生じるように、前記第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の前記偏向角に影響を与えるために前記第2の変換器に第2の周波数の第2の無線周波数信号を印加するための、可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第2の無線周波数ドライバとを含む、音響光学変調器制御システム。
【請求項124】
さらに、前記偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記音響光学変調器で前記ビーム経路を偏向させるための前記第1及び第2の周波数を調整するためのビーム位置コントローラを含む、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項125】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは単一の無線周波数ドライバを構成する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項126】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは別個の無線周波数ドライバを構成する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項127】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは異なる周波数範囲を含む、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項128】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項129】
前記第1及び第2の周波数は高調波的に関係する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項130】
前記第1及び第2の周波数はほぼ一致する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項131】
前記第1及び第2の周波数はほぼ一致しない、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項132】
前記第1及び第2の変換器面は同一面上にあり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項133】
前記第1及び第2の変換器面は平行にあり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項134】
前記偏向角は、前記第1の変換器変調ゾーンの面に対して、少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項135】
前記音響光学変調器は加工ビーム経路として1次ビームを伝播するために適合される、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項136】
前記音響光学変調器は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対するブラッグ角で又はそれに近接する入口角のビーム経路による衝突に適する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項137】
前記偏向角は前記ブラッグ角に対して少なくとも50ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項138】
前記第1の変換器はより大きいブラッグ角範囲用の高周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器はより小さいブラッグ角範囲用の低周波数ドライバに応答する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項139】
前記音響光学変調器制御システムはレーザシステムの一部を形成する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項140】
前記音響光学変調器は前記ビーム経路及び前記工作物の間の狭い範囲の相対ビーム方向運動を行うために適応され、前記第1及び第2の変換器は、高速運動制御信号に応答して前記音響光学変調器の前記狭い範囲の相対ビーム方向運動を制御しており、
当該システムは、さらに、
変換軸線にほぼ沿う運動可能な変換段を含む、前記ビーム経路及び前記工作物の間の広い範囲の相対的な運動を行う低速位置決め器と、
前記位置決めコマンドから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を派生する位置決め信号プロセッサと、
前記音響光学変調器を前記低速位置決め器で調整することが、所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記ビーム経路を検出するように、前記低速運動制御信号に応答して前記変換段の広い範囲の相対的なビーム方向運動を制御する低速位置決め器ドライバとを含む、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項141】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の波長を含み、前記音響光学変調器は前記第1の周波数が前記第1の波長を変調しかつ前記第2の周波数が前記第2の波長を変調するよう適合される、請求項139に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項142】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは、共通のビーム経路にほぼ沿って伝播する前記第1及び第2の波長を偏向させるために前記第1及び第2の周波数を調整するために適合される、請求項141に記載の方法。
【請求項143】
前記第1及び第2の波長は、ブラッグ条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項142に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項144】
前記ビーム経路は、前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する角度にて前記音響光学変調器に衝突しており、前記音響光学変調器に印加される前記無線周波数信号は、前記工作物へ前記ビーム経路に沿って伝播する前記複数の連続するレーザ出力パルスのうちの前記所定の1つの出口角に影響を与えるために変調される周波数であり、前記無線周波数信号は前記ブラッグ角から前記ビーム経路の出口角をシフトすることから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために前記複数の連続するレーザ出力パルスのうちの前記所定の1つの前記振幅又はエネルギーに影響を与えるために変調される、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項145】
前記第1の変換器は、第1の偏向角範囲制限に対応する第1の周波数制限を有する第1の無線周波数ドライバに応答し、第2の偏向角範囲制限に対応する第2の周波数制限を有する第2の無線周波数ドライバに応答し、前記第2の周波数は前記第1の周波数と異なり、前記偏向角は前記第1及び第2の偏向角範囲より大きい、請求項123に記載の方法。
【請求項146】
前記第1及び第2の周波数は高調波的に関係する、請求項145に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項147】
前記第1の変換器は、第1の無線周波数ドライバに応答し、かつ前記第1の変換器に前記第1の無線周波数信号を印加することによって発生される第1の偏向角に対応する第1の周波数応答制限を有しており、前記第2の変換器は、第2の無線周波数ドライバに応答し、かつ前記第2の変換器に前記第2の無線周波数信号を印加することによって発生される第2の偏向角に対応する第2の周波数応答制限を有しており、前記第1及び第2の周波数は異なりかつ異なる位相を持ち、前記偏向角は前記第1又は第2の解像度のいずれかより正確な協同解像度を提供する、請求項123に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項148】
前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは実質的に重なり合い、前記第1及び第2の無線周波数信号の位相は前記偏向角を微調整するために調整される、請求項147に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項149】
前記第1及び第2の変換器面は同一面上にあり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わず、前記第1及び第2の周波数は前記協同偏向角を微調整するために調整される、請求項147に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項150】
前記第1及び第2の変換器面は平行であり、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは実質的に重なり合い、前記第1及び第2の周波数は同じ周波数でありかつ回折効率を増加させるために位相捕捉される、請求項147に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項151】
第1の偏向角範囲限界に対応する第1の周波数限界を有する第1の無線周波数ドライバに応答する、第1の面に位置決めた第1の変換器を有する音響光学変調器のビーム偏向角範囲を強化する方法であって、
第1のビーム位置の工作物に衝突する、ビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記音響光学変調器上の前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御すること、及び
前記音響光学変調器の第2の面上に配置された第2の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御することを含み、
前記第2の変換器面は、前記入口面前記ビーム入口面を横断する第2の平面にありかつ前記第1の変換器面にほぼ平行又は同一面上にあり、前記第2の変換器は前記第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーンにあり、
前記方法は、さらに、前記第1及び第2の無線周波数信号によって与えられる前記ビーム経路の協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記工作物上の仮のビーム位置からの前記レーザビームを検出するために前記第1及び第2の無線周波数信号を調整することを含む、方法。
【請求項152】
第1の変換器面に配置された音響光学変調器であって第1の無線周波数ドライバに応答しかつ第1の偏向角制御制限に対応する第1の周波数制限を有する第1の変換器を有する音響光学変調器においてビーム偏向角方向制御を強化する方法であって、
第1のビーム位置の工作物に衝突するビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御すること、
前記音響光学変調器の第2の変換器面に配置された第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御すること、及び
前記第1又は第2の変換器の単独では利用可能でない協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記ビーム経路及び前記工作物上の前記第1のビーム位置を前記音響光学変調器で逸らすために前記第1及び第2の周波数を調整することを含み、
前記第2の変換器面は、前記第1の面にほぼ平行又は同一面上にあり前記第2の変換器は第2の無線周波数ドライバに応答しており、
前記第2の変換器は、第2の偏向角制御制限に対応する第2の周波数制限を有しており、
前記第1及び第2の周波数は異なり又は異なる位相を有している、方法。
【請求項153】
レーザと第1及び2の横面軸線を有する工作物との間のビーム経路に沿って位置決めするのに適した音響光学変調器であってビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされる第1の変換器とを有し、また前記第1の変換器面が前記ビーム入口面を横断する第1の平面にある音響光学変調器の性能を強化する方法であって、
工作物に衝突させるビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記第1の面軸線に沿う前記ビーム経路の第1の出口角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調する前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の周波数を制御すること、及び
前記音響光学変調器の第2の変換器面上に位置決めされる第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御することを含み、
前記第2の変換器面は、前記ビーム入口面及び前記第1の面を横断する第2の平面にあり、前記第2の変換器は、前記第2の面軸線に沿う前記ビーム経路の第2の出口角に影響を与えるために、前記第1の変換器変調ゾーンに横断しかつ前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調しており、
当該方法は、さらに、
前記第1及び第2の無線周波数信号の前記第1及び第2の周波数に応答して、前記第1及び第2の変換器によって与えられる前記第1及び第2の出口角から生じる協同偏向角の所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記第1及び第2の面軸線に沿う前記ビーム経路を偏向するために前記第1及び第2の周波数を調整することを含む、方法。
【請求項154】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンはほぼ直交する、請求項153に記載の方法。
【請求項155】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは交差する、請求項153に記載の方法。
【請求項156】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項153に記載の方法。
【請求項157】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播される1次ビーム経路を含む、請求項153に記載の方法。
【請求項158】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記音響光学変調器から伝播される0次ビーム経路を含む、請求項153に記載の方法。
【請求項159】
前記ビーム経路は前記ビーム入口面にほぼ直角に前記音響光学変調器に衝突する、請求項153に記載の方法。
【請求項160】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角の、又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突する、請求項153に記載の方法。
【請求項161】
前記第1及び第2の無線周波数信号は各々、第1及び第2の振幅を有し、前記第1及び/又は第2の振幅は、前記ブラッグ角から前記ビーム経路の前記第1及び/又は第2の出口角におけるシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために調整される、請求項160に記載の方法。
【請求項162】
第3の無線周波数信号の第3の周波数は前記音響光学変調器の第3の変換器面に位置決めされる第3の変換器に印加され、前記第3の変換器面は前記ビーム入口面をほぼ横切り、前記第3の変換器は前記ビーム経路を横断する第3の変換器変調ゾーンにおいて前記第1の出口角を変調しかつ前記第1及び第3の無線周波数信号が前記出口角を制御するために協同するように影響を与える、請求項153に記載の方法。
【請求項163】
前記第第1及び第3の変換器変調ゾーンはほぼ平行である、請求項162に記載の方法。
【請求項164】
前記第1及び第3の変換器変調面は同一面上にある、請求項162に記載の方法。
【請求項165】
前記第3の変換器は、前記第1及び第3の変換器変調ゾーンが非平行でありかつ重なり合わないように前記第1の変換器に対して離隔しかつ小さい角度で方向付けられる、請求項162に記載の方法。
【請求項166】
前記第1及び第3の周波数は異なる、請求項162に記載の方法。
【請求項167】
前記第1及び第3の周波数は同じである、請求項162に記載の方法。
【請求項168】
前記第1及び第3の周波数は高調波に関してほぼ関係する、請求項163に記載の方法。
【請求項169】
前記第1及び第3の周波数は異なる位相を有する、請求項162に記載の方法。
【請求項170】
前記第1及び第2の周波数はほぼ一致する、請求項163に記載の方法。
【請求項171】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角の、又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突する、請求項162に記載の方法。
【請求項172】
前記第1及び第3の無線周波数信号は、前記第1又は第3の変換器のいずれかが単独で提供できる解像度を超える解像度にて前記第1の出口角を制御するために協同する、請求項162に記載の方法。
【請求項173】
前記第1及び第3の無線周波数信号は、前記第1又は第3の変換器のいずれかが単独で提供できる偏向角範囲を超える協同偏向角範囲を含むように前記第1の出口角を制御するために協同する、請求項162に記載の方法。
【請求項174】
さらに、位置決め信号プロセッサから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を提供すること、
前記低速運動制御信号に応答して、変換軸線にほぼ沿う、変換段階の広い範囲の相対的ビーム指向運動を低速位置決めドライバを使用して制御すること、
前記高速運動制御信号に応答して、前記音響光学変調器の前記狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記第1及び/又は第2の変換器で制御すること、
前記変換段階で前記ビーム経路及び前記工作物間の前記広い範囲の相対的ビーム指向運動を行うこと、及び
所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために、前記ビーム経路と前記工作物との間の前記狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記音響光学変調器で行うことを含む、請求項153に記載の方法。
【請求項175】
さらに、前記ビーム経路及び前記所望のビーム位置間の相違に関するエラー情報を獲得すること、及び
前記ビーム経路及び前記所望のビーム位置間の相違を補償するために前記エラー情報を前記第1及び/又は第2の変換器に搬送することを含む、請求項174に記載の方法。
【請求項176】
さらに、走査ラインに沿う前記ビーム経路と軸線外であるが前記走査ラインに平行な所望のビーム位置との間の相違に関するエラー情報を獲得すること、及び
前記工作物の上方の前記走査ラインに平行な前記所望のビーム位置に衝突させるための前記レーザビームを偏向するために前記エラー情報を前記第1及び/又は第2の変換器に搬送することを含む、請求項174に記載の方法。
【請求項177】
レーザと工作物との間のビーム経路に沿って位置決めされるのに適した音響光学変調器を制御する音響光学変調器制御システムであって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされる第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、前記第1の変換器は前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内にて変調を行うように適合されており、
当該システムは、
前記ビーム入口面を横断する第2の面にある第2の変換器面に取り付けた第2の変換器であって前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調面内で変調するように適合される第2の変換器と、
第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第1の出口角に影響を与えるために、前記第1の変換器変調ゾーン内で変調する前記第1の変換器に第1の周波数の第1の無線周波数信号を印加するように適合される、第1の可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第1の無線周波数ドライバと、
協同偏向角が前記第1及び第2の無線周波数信号を同時に印加することから生じるように、前記第1のデカルト軸線を横断する第2のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第2の出口角に影響を与えるために、前記第1の変換器変調ゾーンを横断する第2の変換器変調ゾーンを変調する前記第2の変換器に第2の周波数の第2の無線周波数信号を印加するように適合される、第2の可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第2の無線周波数ドライバとを含む、音響光学変調器制御システム。
【請求項178】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンはほぼ直交する、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項179】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは交差する、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項180】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは独自の第1及び第2の周波数を提供するように適合される、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項181】
さらに、前記協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるための前記ビーム経路から前記レーザビームを前記音響光学変調器で偏向させるために前記第1及び第2の周波数を調整するためのビーム位置コントローラを含む、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項182】
前記音響光学変調器は、1次ビームを前記ビーム経路に沿って伝播させるべく位置付けされるように適合される、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項183】
前記音響光学変調器は、0次ビームを前記ビーム経路に沿って伝播させるべく位置付けされるように適合される、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項184】
前記音響光学変調器は、前記ビーム経路を前記ビーム入口面にほぼ直角である角度にて前記音響光学変調器に衝突させるべく位置付けされるように適合される、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項185】
前記音響光学変調器は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対するブラッグ角で又はそれに近接する入口角のビーム経路による衝突に適する、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項186】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは、前記ブラッグ角からの前記ビーム経路の前記第1及び/又は第2の出口角におけるシフトから生じるブラッグ効率からの偏差を補償するために前記第の無線周波数信号の第1の振幅及び前記第2の無線周波数信号の第2の振幅を調整するために適合される、請求項185に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項187】
さらに、前記ビーム入口面をほぼ横断する第3の面にある第3の変換器面に配置された、第3の変換器変調ゾーン内で変調する第3の変換器と、
前記ビーム経路を横切りかつ前記第1及び第3の無線周波数信号が前記第1の出口角を制御するために協同するように前記第1の出口角に影響を与える前記第3の変換器変調ゾーン内で変調する前記第3の変換器に印加される第3の無線周波数信号の第3の周波数を変調する第3の無線周波数ドライバとを含む、請求項177に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項188】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンはほぼ平行である、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項189】
前記第1及び第2の変換器面は同一面上にある、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項190】
前記第3の変換器は、前記第1及び第3の変換器変調ゾーンが非平行でありかつ重なり合わないように、前記第1の変換器に対して離隔しかつ小さい角度で方向付けられる、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項191】
前記第1及び第3の無線周波数ドライバは異なる第1及び第3の周波数を提供するよう適合される、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項192】
前記第1及び第3の周波数は同じである、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項193】
前記第1及び第3の無線周波数ドライバはほぼ高調波的に関連する第1及び第3の周波数を提供するように適用される、請求項188に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項194】
前記第1及び第3の無線周波数ドライバは異なる位相を有する第1及び第3の周波数を提供するように適用される、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項195】
前記第1及び第3の無線周波数ドライバはほぼ一致する第1及び第2の周波数を提供するように適用される、請求項188に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項196】
前記音響光学変調器は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対するブラッグ角で又はそれに近接する入口角のビーム経路による衝突に適する、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項197】
前記第1及び第3の無線周波数信号は、前記第1又は第3の変換器のいずれかが単独で提供できる解像度を超える解像度にて協同偏向角を含むように前記第1の出口角を制御するために協同するように適合される、請求項187に記載の方法。
【請求項198】
前記第1及び第3の無線周波数信号は、前記第1又は第3の変換器のいずれかが単独で提供できる偏向角範囲を超える協同偏向角範囲を含むように前記第1の出口角を制御すべく協同するように適合される、請求項187に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項199】
レーザ及び工作物間のビーム経路に沿って位置決めするために適する音響光学変調器からのビーム位置決め制御を強化する方法であって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記ビーム経路を横断しかつ前記工作物の面に対して第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の偏向に影響を与える第1の変換器変調ゾーンとを有しており、
当該方法は、
名目上のビーム位置にて工作物に衝突させる、ビーム経路に沿うレーザビームを発生させること、及び
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器の前記入口面を通して前記レーザビームを伝播することを含み、前記ビーム経路は前記音響光学変調器を前記音響光学変調器の前記ビーム入口面に対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて衝突させており、前記ブラッグ角から前記ビーム経路を逸らすことは前記ブラッグ角から、前記出口角をシフトする程度の関数としてブラッグ効率をより低いブラッグ効率へ減少させており、
当該方法は、さらに、
前記音響光学変調器の第1の変換器面上に配置された第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御することを含み、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断しており、前記第1の変換器は前記ブラッグ角から前記ビーム経路を前記音響光学変調器でシフトするために前記第1の変換器変調ゾーン内で変調しており、
当該方法は、さらに、
前記出口角の前記シフトから生じるブラッグ角の損失を軽減するために前記音響光学変調器の前記ビーム入口面にて前記入口角をシフトするために前記音響光学変調器の上流のブラッグ調整装置を制御すること、及び
前記ブラッグ調整装置と前記望ましくない低いブラッグ効率より大きい全体的なブラッグ効率を有する前記音響光学変調器とによって与えられる協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記工作物上の名目上のビーム位置からの前記ビーム経路を逸らすために前記入口角の前記シフト及び前記第1の無線周波数信号の前記第1の周波数を調整することを含む、方法。
【請求項200】
さらに、前記音響光学変調器は第1の音響光学変調器であり、前記ブラッグ調整装置は第2の音響光学変調器を含み、
当該方法は、さらに、前記第2の音響光学変調器の第2の変換器面に位置決めされる第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御することを含み、前記第2の変換器は第2の変換器変調面内で変調しかつ前記第1の工作物に沿って前記ビーム経路の偏向に影響を及ぼし、
当該方法は、さらに、前記第1及び第2の無線周波数信号によって与えられる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記工作物上にて前記名目上のビーム位置から前記レーザビームを逸らすために前記第1及び第2の無線周波数信号を調整することを含む、請求項199に記載の方法。
【請求項201】
前記上流のブラッグ調整装置は1又はそれ以上の検流計又は高速操作ミラーを含む、請求項199に記載の方法。
【請求項202】
前記上流のブラッグ調整装置は、出口瞳孔の背部焦点のシフトに関係した作用を補償するために使用される、請求項199に記載の方法。
【請求項203】
前記上流のブラッグ調整装置は、前記音響光学変調器の出口瞳孔に対する規準に合致すること以外の前記音響光学変調器のいずれかに位置決めすることを補償するために使用される、請求項199に記載の方法。
【請求項204】
前記上流のブラッグ調整装置は、ビーム位置決めに関する長期にわたるドリフト又は修正を補償するために使用される、請求項199に記載の方法。
【請求項205】
前記レーザビームはUV波長を含む、請求項199に記載の方法。
【請求項206】
前記レーザビームはUV波長を含む、請求項200に記載の方法。
【請求項207】
前記第2の音響光学変調器は、前記第1の音響光学変調器の出口瞳孔の背部焦点のシフトに関係した作用を補償するために使用される、請求項200に記載の方法。
【請求項208】
前記上流のブラッグの第2の音響光学変調器は、前記第1の音響光学変調器の出口瞳孔に対する規準に合致すること以外の前記第1の音響光学変調器のいずれかに位置決めすることを補償するために使用される、請求項200に記載の方法。
【請求項209】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項200に記載の方法。
【請求項210】
前記協同偏向角は100ミリラジアンより広い範囲を有する、請求項199に記載の方法。
【請求項211】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記第1及び第2の音響光学変調器から伝播される1次ビーム経路を含む、請求項199に記載の方法。
【請求項212】
前記ビーム経路は、前記第2の音響光学変調器の前記ビーム入口面に対してブラッグ角にて又はそれに近接する角度にて前記第2の音響光学変調器に衝突する、請求項200に記載の方法。
【請求項213】
前記第1及び第2の変換器は異なるサイズを有する、請求項200に記載の方法。
【請求項214】
前記第2の変換器はより大きいビーム範囲用の高周波数ドライバに応答し、前記第1の変換器はより小さい微調整範囲用の低周波数ドライバに応答する、請求項200に記載の方法。
【請求項215】
前記第2の変換器はより大きい振幅で周波数ドライバに応答し、前記第1の変換器はより小さい振幅で周波数ドライバに応答する、請求項200に記載の方法。
【請求項216】
さらに、位置決め信号プロセッサからの低速運動制御信号及び高速運動制御信号を提供すること、
前記低速運動制御信号に応答して変換軸線にほぼ沿って、変換段階の相対的なビーム指向運動の広い範囲を低速位置決め器ドライバで制御すること、
前記高速運動制御信号に応答して前記音響光学変調器の相対的なビーム指向運動の前記狭い範囲を前記第1及び/又は第2の変換器で制御すること、
前記変換段階で前記ビーム経路及び前記工作物間の前記大きな範囲の相対的なビーム指向運動を行うこと、及び
前記工作物に所望のビーム位置にて衝突させるために前記ビーム経路及び前記工作物間の前記狭い範囲の相対的なビーム指向運動を前記音響光学変調器で行うことを含む、請求項199に記載の方法。
【請求項217】
さらに、前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の差に関するエラー情報を獲得すること、及び
前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の前記差を補償するために前記エラー情報を直接的に又は間接的に前記第1及び/又は第2の変換器へ搬送することを含む、請求項216に記載の方法。
【請求項218】
さらに、走査ラインに沿う前記ビーム経路と、前記走査ラインに平行であるが軸線外の所望の位置との間の差に関する軸線外情報を獲得すること、及び前記工作物の上方の前記走査ラインに平行な前記所望のビーム位置に衝突させるために前記レーザビームを偏向させるための前記第1及び/又は第2の変換器へ前記軸線外情報を搬送することを含む、請求項216に記載の方法。
【請求項219】
前記協同偏向角は前記第1又は第2の変換器のいずれか一方によっては得られない、請求項200に記載の方法。
【請求項220】
前記レーザビームは少なくとも第1及び第2の波長を含み、前記第2の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第1の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項200に記載の方法。
【請求項221】
前記第1及び第2の周波数は、前記同じビーム経路にほぼ沿って伝播させるために前記第1及び第2の波長を回折するように調整される、請求項220に記載の方法。
【請求項222】
前記第1及び第2の波長はブラッグ条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項220に記載の方法。
【請求項223】
レーザ及び工作物間のビーム経路に沿って位置決めされるのに適した第1の音響光学変調器であって第1のビーム入口面と、第1のビーム出口面と、前記ビーム経路を横断するように適合された第1の変換器変調面を有する第1の変換器とを有する第1の音響光学変調器と、
前記第1のビーム入口面を横断する第1の変換器面に取り付けられた第1の変換器と、
前記第1の変換器変調ゾーン内で変調するために前記第1の変換器に第1の周波数の第1の無線周波数信号を印加する第1の無線周波数ドライバであって、第1の可変周波数コントローラを含む又はそれと通信し、前記第1の周波数が前記第1のビーム出口面から出現する前記ビーム経路の第1の偏向角に影響を与える第1の無線周波数ドライバと、
前記第1の音響光学変調器及び前記工作物間の前記ビーム経路に沿って位置決めされるのに適合された第2の音響光学変調器であって第2のビーム入口面と第2のビーム出口面と前記ビーム経路を横断するよう適合された第2の変換器変調ゾーンとを有する第2の音響光学変調器と、
前記第2のビーム入口面を横断する第2の変換器面に取り付けた第2の変換器と、
前記第2の変換器変調ゾーン内で変調するために前記第2の変換器に第2の周波数の第2の無線周波数信号を印加する第2の無線周波数ドライバであって、第2の可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第2の無線周波数ドライバであって第2の無線周波数ドライバとを含み、
前記第2の周波数は前記第2のビーム出口面から出現する前記ビーム経路の第2の偏向角に影響を与えており、前記第1及び第2の音響光学変調器は、前記第1及び第2の偏向角が前記ビーム経路に対する協同偏向角を提供するために協働するように前記第1及び第2の変換器変調軸線が前記工作物の面に対して共通の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の偏向に影響を与えるように、前記ビーム経路に沿って位置決められている、音響光学変調器制御システム。
【請求項224】
さらに、前記第1及び第2の無線周波数信号を、前記協同偏向角を創出するために同時に印加するコントローラを含む、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項225】
前記第1の音響光学変調器は、前記第2の偏向角のシフトから生じるブラッグ効率の損失を軽減するために前記第2の音響光学変調器の前記第2のビーム入口面の前記ビーム経路の第2の入口角をシフトするのに適する、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項226】
前記ビーム経路の前記第1及び第2の入口角は、前記音響光学変調器の前記ビーム入口面及び前記ビーム出口面に対してブラッグ角に又はそれに近接するように修正されており、前記ブラッグ角から前記ビーム経路を逸らすことは、前記ブラッグ角から前記各出口角のシフトの程度の関数として、ブラッグ効率をより低いブラッグ効率へ減少させており、より大きい角度シフトは望ましくない低いブラッグ角を生じ、
当該制御システムは、前記望ましくない低いブラッグ効率よりも大きい全体的なブラッグ効率を有する前記第1及び第2の音響光学変調器によって与えられる協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために、前記工作物上の名目上のビーム位置から前記ビーム経路を逸らすために前記第2の入口角及び前記第2の無線周波数信号の前記第2の周波数を調整するのに適合される、請求項225に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項227】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは異なる、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項228】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項29に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項229】
前記協同偏向角は100ミリラジアンより広い範囲を有する、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項230】
前記音響光学変調器制御システムはレーザシステムの一部を形成する、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項231】
前記工作物に衝突する前記ビーム経路は前記第1及び第2の音響光学変調器から伝播される1次ビーム経路を含む、請求項230に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項232】
前記音響光学変調器は、前記ビーム経路及び前記工作物間の狭い範囲の相対的なビーム指向運動を行うために適合され、前記第1及び第2の変換器は、高速運動制御信号に応答して、前記音響光学変調器の前記狭い範囲の相対的なビーム指向運動を制御し、
当該制御システムは、さらに、
前記ビーム経路及び前記工作物間の広い範囲の相対的な運動を行うための低速位置決め器であって、変換軸線にほぼ沿う運動を可能にする変換段階を含む低速位置決め器と、
前記位置決め命令から低速及び高速運動制御信号を派生させる位置決め信号プロセッサと、
前記低速位置決め器での前記音響光学変調器の調整が、所望の位置で前記工作物に衝突させるための前記ビーム経路を偏向させるように、前記低速運動制御信号に応答して前記変換段階の前記広い範囲の相対的なビーム指向運動を制御するための低速位置決め器ドライバとを含む、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項233】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の周波数を含み、前記第1の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第2の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項223に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項234】
前記第1及び第2の周波数は前記同じビーム経路にほぼ沿って伝播する前記第1及び第2の波長を回折するために調整される、請求項233に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項235】
前記第1及び第2の波長はブラッグ条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項234に記載の音響光学変調器制御システム。
【請求項236】
レーザ及び工作物の間のビーム経路に沿って位置決めするのに適した音響光学変調器の性能を強化する方法であって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされかつ第1の変換器変調ゾーン内で変調する第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、
当該方法は、
名目上のビーム位置の工作物に衝突させる、ビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、及び
前記工作物の面に対して第1の加工材材料軸線に沿う前記ビーム経路の第1の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調する前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数の印加を制御することを含み、前記第2の変換器面は、前記ビーム入口面を横断する第2の平面にあり、前記第2の変換器は前記第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第2の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調しており、前記第2の変換器は、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンが平行にならないように、前記第1の変換器に対して離隔しかつ小さい角度で後行付けられており、
当該方法は、さらに、
前記第1及び/又は第2の無線周波数信号の印加から生じる偏向伝播方向を提供するために、前記第1及び第2の周波数の一方又は両方の印加から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記レーザビームを逸らすために前記第1及び/又は第2の無線周波数信号の前記印加を調整することを含む、方法。
【請求項237】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項236に記載の方法。
【請求項238】
前記第1及び第2の面は横断しており、前記ビーム入口面及び前記ビーム出口面は平行でない面を有しており、前記第1の変換器変調ゾーンは前記ビーム入口面にほぼ平行であり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記ビーム出口面にほぼ平行である、請求項236に記載の方法。
【請求項239】
前記小さい角度は約0.1度から約3度である、請求項236に記載の方法。
【請求項240】
前記小さい角度は約0.5度から約2.5度である、請求項239に記載の方法。
【請求項241】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項236に記載の方法。
【請求項242】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近似する入口角度で前記音響光学変調器に衝突する、請求項236に記載の方法。
【請求項243】
前記偏向伝播方向は前記ブラッグ角に対して少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項242に記載の方法。
【請求項244】
前記第1の変換器はより大きいブラッグ角範囲用の高周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器はより小さいブラッグ角範囲用の低周波数ドライバに応答する、請求項236に記載の方法。
【請求項245】
さらに、位置決め信号プロセッサから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を提供すること、
前記低速運動制御信号に応答して、変換軸線にほぼ沿う、変換段階の広い範囲の相対的ビーム指向運動を低速位置決めドライバを使用して制御すること、
前記高速運動制御信号に応答して、前記音響光学変調器の変換段階の狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記第1及び/又は第2の変換器を使用して低速位置決めドライバで制御すること、
前記ビーム経路と前記変換軸線上の前記工作物との間の前記広い範囲の相対的ビーム指向運動を行うこと、及び
所望のビーム位置で前記工作物に衝突させるために、前記ビーム経路と前記工作物との間の前記狭い範囲の相対的ビーム指向運動を前記音響光学変調器で行うことを含む、請求項236に記載の方法。
【請求項246】
さらに、前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の差に関するエラー情報を獲得すること、及び
前記ビーム経路及び前記所望の位置の間の前記差を補償するために前記エラー情報を直接的に又は間接的に前記第1及び/又は第2の変換器へ搬送することを含む、請求項245に記載の方法。
【請求項247】
さらに、走査ラインに沿う前記ビーム経路と前記走査ラインに平行であるが軸線外の所望の位置との間の差に関する軸線外情報を獲得すること、及び
前記工作物の上方の前記走査ラインに平行な前記所望のビーム位置に衝突させるために前記レーザビームを偏向させるための前記第1及び/又は第2の変換器へ前記軸線外情報を搬送することを含む、請求項245に記載の方法。
【請求項248】
前記偏向伝播方向は、前記第1及び第2の変換器のいずれか単独によっては、高回折効率にて得られない、請求項236に記載の方法。
【請求項249】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の周波数を含み、前記第1の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第2の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項236に記載の方法。
【請求項250】
前記第1及び第2の周波数は、共通のビーム経路にほぼ沿って伝播する前記第1及び第2の波長を偏向させるために調整される、請求項249に記載の方法。
【請求項251】
前記第1及び第2の波長はブラック条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項250に記載の方法。
【請求項252】
前記第2の変換器は、前記各変換器の各々が前記音響光学変調器の各変換器面に位置決めされる前記各変換器に印加される各無線周波数信号の各周波数に応答する多数の各変換器のうちの1つであり、前記各変換器面は前記ビーム入口面を横断する各面にあり、前記各変換器は前記ビーム入口面から増加する各距離に配置され、前記各変換器は、前記第1の工作物に沿って前記ビーム経路の各変換器偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する各変換器変調ゾーン内で変調し、前記各変換器は、離隔されており、また前記第1の及び各変換器変調ゾーンが平行でないように前記第1の変換器に対して各小さい角度にて方向付けられる、請求項236の方法。
【請求項253】
前記各小さい角度は、前記各距離が増加するにつれて減少する、請求項252に記載の方法。
【請求項254】
前記各周波数は、前記各距離が増加するにつれて減少する、請求項253に記載の方法。
【請求項255】
さらに、所望の偏向伝播方向を達成するために前記第2の変換器になるように、前記各変換器のうちの1つを選択することを含む、請求項252に記載の方法。
【請求項256】
前記各小さい角度のうちの少なくとも2つは異なる、請求項252に記載の方法。
【請求項257】
異なる小さい角度で整列された前記各変換器は異なる周波数範囲を有する無線周波数ドライバによって駆動される、請求項256に記載の方法。
【請求項258】
前記各変換器変調ゾーンのうちの1つは第2の変換器変調ゾーンであり、前記各変換器変調ゾーンのうちの1つは、第3の変換器の第3の小さい角度から生じる第3の変換器変調ゾーンであり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記第1及び第3の変換器変調ゾーン間に配置され、前記第3の小さい角度は前記第2の変換器の前記小さい角度より大きい、請求項252に記載の方法。
【請求項259】
前記ビーム入口面及び前記ビーム出口面は平行な平面を有する、請求項252に記載の方法。
【請求項260】
前記ビーム出口面は前記入口面の正面に対して端面角度である背面にあり、前記端面角度は、90度、及び90度±前記各変換器の前記小さい角度の各合計の平均である、請求項252に記載の方法。
【請求項261】
前記各小さい角度のうちの1つは最大傾斜角を含み、前記ビーム出口面は前記入口面の正面に対して端面角度である背面にあり、前記端面角度は90度±前記最大傾斜角より小さい、請求項252に記載の方法。
【請求項262】
さらに、前記音響光学変調器の第3の変換器面上に位置決めされた第3の変換器に印加される第3の無線周波数信号の第3の周波数を制御することを含み、前記第3の変換器面は前記ビーム入口面及び前記第1の面を横断する第3の面にあり、前記第3の変換器は、第2の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第3の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断しかつ前記第1の変換器変調ゾーンに交差する第3の変換器変調ゾーン内で変調しており、
当該方法は、さらに、
前記音響光学変調器の第4の変換器面上に位置決めされた第4の変換器に印加される第4の無線周波数信号の第4の周波数を制御することを含み、前記第4の変換器面は前記ビーム入口面及び前記第1の面を横断する第4の面にあり、前記第4の変換器は、前記第2の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第4の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断しかつ前記第2の変換器変調ゾーンに交差する第4の変換器変調ゾーン内で変調しており、前記第4の変換器は、前記第3及び第4の変換器変調ゾーンが平行でないように、前記第4の変換器に対して離隔しかつ小さい傾斜角で方向付けられており、
当該方法は、さらに、
前記第1、第2、第3及び第4の無線周波数信号によってそれぞれ与えられる前記第1、第2、第3及び第4の偏向角から生じる前記偏向伝播方向から生じる前記所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるための前記レーザビームを逸らすために前記第3及び第4の無線周波数信号を調整することを含む、請求項236に記載の方法。
【請求項263】
前記小さい角度及び前記傾斜角は異なる、請求項262に記載の方法。
【請求項264】
前記小さい角度及び前記傾斜角はほぼ同じである、請求項262に記載の方法。
【請求項265】
前記第3及び第4の面は横断し、前記第3の変換器変調ゾーンは前記ビーム入口面にほぼ平行であり、前記第4の変換器変調ゾーンは前記ビーム出口面にほぼ平行である、請求項262に記載の方法。
【請求項266】
さらに、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、
前記第2の偏向角を生じさせるために前記第2の周波数を印加すること、及び
前記第1及び第2の無線周波数信号によって与えられる前記第1及び第2の偏向角から生じる協同偏向角にて前記レーザビームを偏向させるために前記第1及び第2の無線周波数信号の前記周波数を調整することを含む、請求項236に記載の方法。
【請求項267】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突し、前記第1及び第2の周波数は、ブラッグ条件を満たす各1次又は高次のビーム経路にて又はそれに近接して各第1及び第2の偏向角を提供する、請求項266に記載の方法。
【請求項268】
さらに、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、
第2の偏向角を生じさせるために第2の周波数を印加すること、及び
前記第1及び第2の無線周波数信号によって損なう前記第1及び第2の偏向角から生じる協同偏向角にて前記レーザビームを偏向させるために前記第1及び第2の無線周波数周波数を調整することを含む、請求項252に記載の方法。
【請求項269】
さらに、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、
第2の偏向角を生じさせるために第2の周波数を印加すること、及び
前記第1及び第2の無線周波数信号によって損なう前記第1及び第2の偏向角から生じる協同偏向角にて前記レーザビームを偏向させるために前記第1及び第2の無線周波数周波数を調整することを含む、請求項262に記載の方法。
【請求項270】
さらに、偏向伝播方向を達成するために前記第2の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第1の周波数を印加すること、又は、偏向伝播方向を達成するために前記第1の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第2の周波数を印加することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項271】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突し、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは共通の0次ビーム経路を共有し、前記第1の周波数は、前記第1の変換器変調ゾーンからの1次ビーム経路に又はそれに近接するよう前記第1の偏向角を制御し、前記第2の周波数は、前記第2の変換器変調ゾーンからの1次ビーム経路に又はそれに近接するよう前記第2の偏向角を制御する、請求項270に記載の方法。
【請求項272】
さらに、偏向伝播方向を達成するために前記第2の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第1の無線周波数信号を印加すること、又は、偏向伝播方向を達成するために前記第1の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第2の無線周波数信号を印加することを含む、請求項252に記載の方法。
【請求項273】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突し、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは共通の0次ビーム経路を共有し、前記第1の周波数は前記第1の偏向角が前記第1の変換器変調ゾーンから1次ビーム経路にあるよう又はそれに近接するよう制御し、前記第2の周波数は前記第2の偏向角が前記第2の変換器変調ゾーンから1次ビーム経路にあるよう又はそれに近接するように制御する、請求項272に記載の方法。
【請求項274】
さらに、偏向伝播方向を達成するために前記第2の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第1の無線周波数信号を印加すること、又は、偏向伝播方向を達成するために前記第1の無線周波数信号の印加を防止しつつ、前記第2の無線周波数信号を印加することを含む、請求項262に記載の方法。
【請求項275】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突し、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは共通の0次ビーム経路を共有し、前記第1の周波数は前記第1の偏向角が前記第1の変換器変調ゾーンから1次ビーム経路にあるように又はそれに近接するように制御し、前記第2の周波数は前記第2の偏向角が前記第2の変換器変調ゾーンから1次ビーム経路にあるように又はそれに近接するように制御する、請求項274に記載の方法。
【請求項276】
さらに、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第2の周波数を印加しつつ、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、又は、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第1の周波数を印加しつつ、前記第2の偏向角を生じさせるために前記第2の周波数を印加することを含む、請求項236に記載の方法。
【請求項277】
さらに、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第2の周波数を印加しつつ、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、又は、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第1の周波数を印加しつつ、前記第2の偏向角を生じさせるために前記第2の周波数を印加することを含む、請求項252に記載の方法。
【請求項278】
さらに、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第2の周波数を印加しつつ、前記第1の偏向角を生じさせるために前記第1の周波数を印加すること、又は、実質的にゼロのブラッグ効率を有する1又はそれ以上の周波数にて前記第1の周波数を印加しつつ、前記第2の偏向角を生じさせるために前記第2の周波数を印加することを含む、請求項262に記載の方法。
【請求項279】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項276に記載の方法。
【請求項280】
前記第1及び第2の面が横断しており、前記ビーム入口面と前記ビーム出口面とが平行でない平面を有し、第1の変換器変調ゾーンがビーム入口面とほぼ平行であり、第2の変換器変調ゾーンがビーム出口面とほぼ平行である、請求項276の方法。
【請求項281】
前記小さい角度は約0.1度から約3度である、請求項276に記載の方法。
【請求項282】
前記小さい角度は約0.5度から約2.5度である、請求項281に記載の方法。
【請求項283】
前記ビーム経路は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対してブラッグ角である又はそれに近接する入口角にて前記音響光学変調器に衝突する、請求項276に記載の方法。
【請求項284】
前記偏向伝播方向は前記ブラッグ角に対して少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項283に記載の方法。
【請求項285】
前記第1及び第2の変換器は異なる範囲を有する周波数ドライバに応答する、請求項276に記載の方法。
【請求項286】
レーザ及び工作物間のビーム経路に沿って位置決めするために適合された音響光学変調器であって、当該音響光学変調器はビーム入口面、ビーム出口面、及び前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされる第1の変換器を含み、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の面にあり、前記第1の変換器は、第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第1の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調するよう適合されており、
当該音響光学変調器は、これの第2の変換器面に配置された第2の変換器を含み、前記第2の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第2の面にあり、前記第2の変換器は、前記第1のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第2の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調を行うよう適合されており、前記第2の変換器は、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンが平行でないように、離間されており、また前記第1の変換器に対して小さい角度にて方向付けられている、音響光学変調器。
【請求項287】
前記第1及び第2の変換器変調ゾーンは重なり合わない、請求項286に記載の音響光学変調器。
【請求項288】
前記第1及び第2の面は横断し、前記ビーム入口面及び前記ビーム出口面は平行でない平面を有し、前記第1の変換器変調ゾーンは前記ビーム入口面にほぼ平行であり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記ビーム入口面にほぼ平行であり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記ビーム出口面にほぼ平行である、請求項286に記載の方法。
【請求項289】
前記小さい角度は約0.1度から約3度である、請求項286に記載の音響光学変調器。
【請求項290】
前記小さい角度は約0.5度から約2.5度である、請求項289に記載の音響光学変調器。
【請求項291】
前記音響光学変調器は、音響光学変調器制御システムの一部を形成しており、また、前記第1の変換器変調ゾーンを変調するために第1の周波数の第1の無線周波数信号を前記第1の変換器へ印加するための、可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第1の無線周波数ドライバと、前記第2の変換器変調軸線を変調するために第2の周波数の第2の無線周波数信号を前記第2の変換器へ印加するための、可変周波数コントローラを含む又はそれと通信する第2の無線周波数ドライバとを含み、
前記第1の周波数は前記ビーム出口面から出現する前記ビーム経路の偏向伝播方向に影響を及ぼしており、前記第2の周波数は前記ビーム出口面から出現する前記ビーム経路の前記協同偏向角に影響を及ぼしており、前記偏向伝播方向は前記第1及び第2の無線周波数信号の同時印加から生じる、請求項286に記載の音響光学変調器。
【請求項292】
前記音響光学変調器は、前記偏向伝播方向から生じる前記所望のビーム位置の前記工作物に衝突させる前記ビーム経路を前記音響光学変調器で偏向させるために前記第1及び第2の周波数を調整するためのビーム位置コントローラと通信する、請求項291に記載の音響光学変調器。
【請求項293】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは別個の無線周波数ドライバを構成する、請求項291に記載の音響光学変調器。
【請求項294】
前記第1及び第2の無線周波数ドライバは異なる周波数範囲を含む、請求項291に記載の音響光学変調器。
【請求項295】
前記第1及び第2の周波数は異なる、請求項291に記載の音響光学変調器。
【請求項296】
前記音響光学変調器はレーザシステムの一部を形成する、請求項291に記載の音響光学変調器。
【請求項297】
前記音響光学変調器は加工ビーム経路としての1次ビーム経路を伝播するために適する、請求項296に記載の音響光学変調器。
【請求項298】
前記音響光学変調器は、前記ビーム入口面又は前記第1の変換器変調ゾーンに対するブラッグ角の又はそれに近接する入口角のビーム経路による衝突に適する、請求項296に記載の音響光学変調器。
【請求項299】
前記偏向角は前記ブラッグ角に対して少なくとも100ミリラジアンまでを含む範囲を有する、請求項298に記載の音響光学変調器。
【請求項300】
前記第1の変換器はより大きいブラッグ角範囲用の高周波数ドライバに応答し、前記第2の変換器はより小さいブラッグ角範囲用の低周波数ドライバに応答する、請求項286に記載の音響光学変調器。
【請求項301】
当該音響光学変調器は、前記ビーム経路及び前記工作物間の狭い範囲の相対的なビーム指向運動を行うために適合され、前記第1及び第2の変換器は、高速運動制御信号応答して前記狭い範囲の相対的なビーム指向運動を制御しており、
当該音響光学変調器は、さらに、前記ビーム経路及び前記工作物の間で広い範囲の相対的な運動を行う低速位置決め器と、前記位置決めコマンドから低速運動制御信号及び高速運動制御信号を派生させる位置決め信号プロセッサと、前記音響光学変調器を前記低速位置決め器で調整することが所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記ビーム経路を偏向させるように、前記低速運動制御信号に応答して前記変換段の広い範囲の相対的なビーム指向運動を制御する低速位置決め器ドライバとを含み、
前記低速位置決め器は変換軸線にほぼ沿う運動を可能にする変換段階を含む、請求項296に記載の音響光学変調器。
【請求項302】
前記レーザビームは少なくとも異なる第1及び第2の周波数を含み、前記第1の周波数は前記第1の波長を変調し、前記第2の周波数は前記第2の波長を変調する、請求項301に記載の音響光学変調器。
【請求項303】
前記第1及び第2の周波数は、前記同じビーム経路にほぼ沿って伝播させるために、各々前記第1及び第2の波長を回折させるよう調整される、請求項302に記載の音響光学変調器。
【請求項304】
前記第1及び第2の周波数はブラッグ条件を満たす角度にて又はそれに近接して回折される、請求項303に記載の音響光学変調器。
【請求項305】
前記第2の変換器は、各々の前記各変換器が前記音響光学変調器の各変換器面に位置決めされる前記各変換器に印加される各無線周波数信号の各周波数に応答する多数の各変換器のうちの1つであり、前記各変換器面は前記ビーム入口面を横断する各面にあり、前記各変換器は前記ビーム入口面から増加する各距離に配置され、前記各変換器は、前記第1の工作物に沿って前記ビーム経路の各変換器偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する各変換器変調ゾーン内で変調し、前記各変換器は、離間されており、また前記第1の及び各変換器変調ゾーンが平行でないように、前記第1の変換器に対して各小さい角度にて方向付けられる、請求項286の音響光学変調器。
【請求項306】
前記各々の小さい角度は、前記各々の距離が増加するにつれて減少する、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項307】
前記各々の周波数は、前記各々の距離が増加するにつれて減少する、請求項306に記載の音響光学変調器。
【請求項308】
前記各々の小さい角度のうちの少なくとも2つは異なる、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項309】
異なる小さい角度で整列された前記各々の変換器は異なる周波数範囲を有する無線周波数ドライバによって駆動される、請求項308に記載の音響光学変調器。
【請求項310】
前記各々の変換器ゾーンの1つは第2の変換器変調ゾーンであり、前記各々の変換器変調ゾーンの1つは第3の変換器の第3の小さい角度から生じる第3の変換器変調ゾーンであり、前記第2の変換器変調ゾーンは前記第1及び第3の変換器変調ゾーン間に配置され、前記第3の小さい角度は前記第2の変換器の前記小さい角度より大きい、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項311】
前記ビーム入力面及び前記ビーム出力面は平行な面を有する、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項312】
前記ビーム出力面は、前記ビーム入力面の正面に対して端面角度にある背面にあり、前記端面角度は平均90度及び前記各々の変換器の90度±前記小さい角度の合計である、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項313】
前記各々の小さい角度のうちの1つは最大傾斜角度を含み、前記ビーム出力面は、前記ビーム入力面の正面に対して端面角度にある背面にあり、前記端面角度は90度±前記最大傾斜角度より小さい、請求項305に記載の音響光学変調器。
【請求項314】
さらに、当該音響光学変調器の第3の変換器面に位置決めされる第3の変換器と、当該音響光学変調器の第4の変換器面に位置決めされる第4の変換器とを含み、
前記第3の変換器は、前記ビーム入口面を横断する第3の面にあり、また前記ビーム経路を横切りかつ第2のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第3の偏向角に影響を与えるために前記第1の変換器変調ゾーンを交差する第3の変換器変調ゾーン内で変調するために適合されており、
前記第4の変換器は、前記ビーム経路を横断する第4の面にあり、また前記ビーム経路を横切りかつ前記第2のデカルト軸線に沿う前記ビーム経路の第4の偏向角に影響を与えるために前記第2の変換器変調ゾーンを交差する第4の変換器変調ゾーン内で変調するために適合され、さらに前記第3及び第4の変換器変調ゾーンが平行でないように、前記第3の変換器に対して離隔しかつ小さい傾斜角で方向付けされる、請求項286の音響光学変調器。
【請求項315】
前記小さい角度及び前記傾斜角度は異なる、請求項314に記載の音響光学変調器。
【請求項316】
前記小さい角度及び前記傾斜角度はほぼ同じである、請求項314に記載の音響光学変調器。
【請求項317】
前記第3及び第4の面は横切り、前記第3の変換器変調ゾーンは前記ビーム入力面にほぼ平行であり、前記第4の変換器変調ゾーンは前記ビーム出力面にほぼ平行である、請求項314に記載の音響光学変調器。
【請求項318】
レーザ及び工作物の間のビーム経路に沿って位置決めするのに適した音響光学変調器の性能を強化する方法であって、前記音響光学変調器はビーム入口面と、ビーム出口面と、前記音響光学変調器の第1の変換器面上に位置決めされる第1の変換器とを有し、前記第1の変換器面は前記ビーム入口面を横断する第1の平面にあり、
当該方法は、
工作物に衝突させる、ビーム経路に沿うレーザビームを発生すること、
前記ビーム経路に沿って位置決めされた前記音響光学変調器を通して前記レーザビームを伝播すること、
前記工作物の面に対して第1の加工材材料軸線に沿う前記ビーム経路の第1の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第1の変換器変調ゾーン内で変調する前記第1の変換器に印加される第1の無線周波数信号の第1の周波数を制御すること、及び
前記音響光学変調器の第2の変換器面上に位置決めされる第2の変換器に印加される第2の無線周波数信号の第2の周波数を制御することを含み、前記第2の変換器面は前記入口面前記ビーム入口面を横断する第2の平面にあり、前記第2の変換器は前記第1の工作物軸線に沿う前記ビーム経路の第2の偏向角に影響を与えるために前記ビーム経路を横断する第2の変換器変調ゾーン内で変調しており、前記第2の変換器は、前記第1及び第2の変換器変調ゾーンが平行でないよう、前記第1の変換器に対して離隔しかつ小さい角度にて方向付けられており、
前記方法は、さらに、
前記第1及び第2の無線周波数信号によって与えられる前記第1及び第2の偏向角から生じる協同偏向角から生じる所望のビーム位置にて前記工作物に衝突させるために前記レーザビームを逸らすために前記第1及び第2の無線周波数信号の周波数を調整することを含む、方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図21】
【図22】
【図22A】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図23E】
【図23F】
【図23G】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図21】
【図22】
【図22A】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図23E】
【図23F】
【図23G】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公表番号】特表2008−502010(P2008−502010A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515671(P2007−515671)
【出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/019775
【国際公開番号】WO2005/121889
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(593141632)エレクトロ サイエンティフィック インダストリーズ インコーポレーテッド (161)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/019775
【国際公開番号】WO2005/121889
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(593141632)エレクトロ サイエンティフィック インダストリーズ インコーポレーテッド (161)
【Fターム(参考)】
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