説明

ロック機能付き容器

ロック機能付き容器(10)はスリーブ(14)及び摺動プラットフォーム(12)を備える。スリーブ(14)は壁(24,26,28a,28b)、ロッキングポスト(36)及びリリースボタン(40)を備える。中空構造を有する壁はトップ壁(24)、ベース壁(26)及び側壁(28a、28b)を含む。端壁(30)及び開口端(32)は中空構造の対向端に位置する。摺動プラットフォーム(12)はスリーブ(14)に収容され、ロッキングポスト(36)を収容し、フォーム(12)をスリーブ(14)内に固定する係合開口(54)を備える。リリースボタン(40)はロッキングポスト(36)から係合開口(54)を取り外し、スリーブ(14)から摺動プラットフォーム(12)を解放する。移動手段(60)はリリースボタン(40)を移動させ、ロッキングポスト(36)から係合開口(54)を収容するのを妨げる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に子供のいたずら防止機能付き容器に関するものである。より具体的には、本発明は、解除可能なロックを備えた子供のいたずら防止機能付き容器に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0002】
【図1】本発明の模範的な第1実施形態のロック機能付き容器の斜視図である。
【図2】図1のロック機能付き容器の分解組み立て図である。
【図3】図1のロック機能付き容器の分解組み立て図である。
【図4】本発明の模範的な第2実施形態のロック機能付き容器の部分的斜視図である。
【図5】本発明の模範的な第2実施形態のロック機能付き容器の部分的斜視図である。
【図6】本発明の模範的な第2実施形態のロック機能付き容器の部分的斜視図である。
【図7】本発明の模範的な第3実施形態のロック機能付き容器の斜視図である。
【図8】本発明の模範的な第3実施形態のロック機能付き容器の斜視図である。
【図9】本発明の模範的な第4実施形態のロック機能付き容器の部分的斜視図である。
【図10】本発明の模範的な第4実施形態のロック機能付き容器の部分的斜視図である。
【図11】図9及び10のロック機能付き容器の側面の部分的断面図である。
【図12】本願発明の第5実施形態のロック機能付き容器の斜視図である。
【図13】本願発明の第5実施形態のロック機能付き容器の斜視図である。
【図14】図12及び13のロック機能付き容器の内部の部分的斜視図である。
【図15】本願発明の第6実施形態のロック機能付き容器の斜視図である。
【図16】本願発明の第6実施形態のロック機能付き容器の斜視図である。
【図17】図15及び16のロック機能付き容器の内部の部分的斜視図である。
【図18】本願発明の第7実施形態のロック機能付き容器の部分的斜視図である。
【図19】本願発明の第8実施形態のロック機能付き容器の内部の部分的斜視図である。
【図20】本願発明の第8実施形態のロック機能付き容器の内部の部分的斜視図である。
【図21】本願発明の第9実施形態のロック機能付き容器の内部及びカードの部分的斜視図である。
【図22】本願発明の第9実施形態のロック機能付き容器の内部及びカードの部分的斜視図である。
【図23】本願発明の第9実施形態のロック機能付き容器の内部及びカードの部分的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
以下、請求する本発明の詳細な実施形態を開示する。開示された実施形態は、多様な変更態様及びこれらの組み合わせの単なる模範的な開示にすぎないことを理解する必要がある。以下、用語「模範的」は、実例、見本、模型またはひな形としての実施形態をさして拡張的に用いられる。図面は一定比率に縮小する必要はなく、いくつかの態様が特定の構成部分の詳細を示すために誇張または極小化されていてもよい。その他には、本発明を不明瞭としないために、公知の構成部分、システム、材料または方法については詳述していない。したがって、以下に示された特定の構造的及び機能的な詳細は、限定として解釈されるべきではなく、単なる請求項の根拠及び本発明を様々に用いる当業者への典型的な根拠として解釈されるべきである。
【0004】
開示を目的として、薬剤関連品を保管及び分配する態様のブリスターパックまたはブリスターカードを含むロック機能付き容器についての文脈中に、実施形態が示され及び記載されている。しかしながら、このロック機能付き容器は、他のアイテムを保管及び分配するために用いることも可能であり、小型、精巧、高感度または携帯用のアイテムに対して特に有用である。このようなアイテムの例としては、キャンディ、食品、ビタミン剤等のあらゆる種類の消耗品、コンタクトレンズ、避妊具、禁煙パッチ、補聴器用バッテリー等のあらゆる種類の個人医療品が挙げられる。
【0005】
さらに、本発明のロック機能付き容器は、ブリスターカードに収容できないが、いずれかの摺動プラットフォームに収容可能なアイテムを保管及び分配する形態とすることもできる。このような実施形態としては、トレー、カード、ラック、パック、ポーチ等を備えたブリスターカードパッケージが用いられる。一般的に、以下に提供された開示は、アイテムを保持または保存し、そこにアイテムを取付または保管し、あるいはアイテムに対してこれらを組み合わせることができるいずれかの構造に適用可能である。
【0006】
終始同様の符号は同様の態様を示した図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。まず、図1〜3に示した模範的な第1実施形態について考察すると、ロック機能付き容器10には、薬剤(図示していない)のようなアイテムを分配及び保管するためのロックスリーブ14と協同するブリスターカード12が備えられている。
【0007】
図2及び3を参照すると、スリーブ14は、図1に示されたように、互い取り付けられるベース部16及びトップ部18により形成される。具体的には、中空の円筒22内に釘またはピン20を押し込むと、ベース部16及びトップ部18が互い取り付けられる。他の実施形態においては、スリーブ14が一体的な構造であり、あるいは、溶接によるスナップ接続を提供する部材、または、機械的ファスナー、粘着剤や他の接着剤、これらの組み合わせによる摺動接続を提供する部材等のような他の取付手段により、トップ部18及びベース部16が互いに取り付けられる構成が考慮される。
【0008】
一時的に図1を見てみると、スリーブ14には、チューブ状構造を形成するトップ壁24、並びに、ベース壁26及び対向外側壁28a、28bが設けられている。チューブ状構造の一端は端壁30により塞がれており、他端は実質的に開口端32である。スリーブ14には、ブリスターカード12を収容し、スリーブ14に対してブリスターカード12を整列するよう設計された区画が設けられている。図2に示されるように、第1実施形態においては、外側壁28a、28bから内側に分岐された、区画の内側壁がリブ34a、34bにより定義されている。さらに、区画はトップ壁24、ベース壁26及び端壁30により定義されている。
【0009】
図3を参照すると、スリーブ14には、ベース壁26から区画内に突出するロッキングポスト36が設けられている。ロッキングポスト36には、ここにアイテムが用いられた場合に、以下に詳述される摺動プラットフォームの係合開口に協同的に係合するいずれかの部材が備えられている。ロッキングポスト36は、端壁30近傍にあり、ブリスターカード12が実質的に充分に区画内に挿入された場合にブリスターカード12を持ち上げ係合するように形作られている。具体的には、ロックポスト36には、スリーブ14の開口端32に対向する傾斜面38が設けられている。ロッキングポスト36には、以下に詳述するブリスターカード12に係合するための、端壁30に対向するように傾斜面38に向かい合った接触面39も設けられている。
【0010】
さらに、スリーブ14には、区画内に旋回自在に配置されるように、U字型スロット42及びヒンジ44により定義されたリリースボタン40が設けられている。リリースボタン40の末端がロッキングポスト36の接触面39の近傍となるように、ロッキングポスト36と端壁30との間のベース壁26内にリリースボタン40が配置される。リリースボタン40には、以下でさらに詳述するブリスターカード12に接触し、配置するよう区画内に延在されたリブ延在部46が設けられている。
【0011】
図2を参照すると、スリーブ14には、区画内でブリスターカード12が自由に摺動し、ブリスターカード12が区画から取り出された場合に、ブリスターカード12を係合するよう設計され配置された保持構造47が設けられている。保持構造47は、開口端32付近に配置され、区画内でトップ壁24から延在し、端壁30及びベース壁26の両方に向けられている。
【0012】
区画内でトップ壁24から延在し、ブリスターカード12を促しまたは偏らせる傾斜部材48a、48bは、ベース壁26に向けられている。他の傾斜手段には、圧縮力を作用させる、板バネ、ダガースプリング、及び同様の構成が含まれる。他の実施形態においては、ベース壁26にブリスターカード12を向けさせるリブが傾斜部材48a、48bに代えて用いられる。
【0013】
続けて図2及び3を参照し、ブリスターカード12の形態の摺動プラットフォームをより詳細に説明する。ブリスターカード12には、一般的に薬剤(図示していない)のような1つ以上のアイテムを保持する板状基体50及び複数のブリスター52が備えられている。ブリスター52は、ブリスターカード12が内側または外側に移動した場合に、スリーブ14の特定の内部形態との接触を避けるように配置されている。ブリスターカード12の配向を記述するために、先端部E1及び後端部E2が定義されている。
【0014】
ブリスターカード12及びその中のパッケージングアイテム(図示していない)を形成する模範的な方法によれば、ブリスター52は、トレーを構成する板状プラスチックシート内に形成され、ブリスター52により構成される凹部内にアイテムが配置される。これにより、ブリスター52内にアイテムを収容するトレーの平面部に、ボール紙やフォイルのシートのような裏材が取り付けられる。このブリスターカード12の形成によれば、板状基材50は、プラスチックシート及びボール紙やフォイルの裏材により構成された層によって定義される。
【0015】
ブリスターカード12には、ロッキングポスト36を収容するように設計され配置された係合開口54が備えられている。ここで用いられているように、係合開口は、ロッキングポスト36を協同的に係合するいずれの部材をも含む。この実施形態においては、開口は、先端部E1近傍に配置されている。区画及びブリスターカード12は、ブリスターカード12が区画内に実質的に充分に挿入された場合に、係合開口54がロッキングポスト36を収容するように配置または整列されるように互いに設計されている。この区画の幅は、実質的にブリスターカード12の幅と同様である。
【0016】
ブリスターカードは、異なって構成され及び/または他の方法によって形成されてもよい。例えば、図23に示されたブリスターカードの他の実施形態を一時的に参照すると、ブリスターカード12には、異なった数のブリスター52及び/または異なる配置のブリスター52が含まれる。他の例としては、ブリスターカード12は、スリーブ14内に収容されるように先端部E1に向けて先細にしまたは細くしてもよい。
【0017】
以下、ロック機能付き容器10を操作する方法を説明する。示された実施家板においては、スリーブ14内でブリスターカード12を解除自在にロックするロック態様には、ロッキングポスト36、傾斜部材48a、48b及び係合開口54が備えられている。スリーブ14内でブリスターカード12を解除自在にロックするためには、ブリスターカード12の先端部E1がトップ壁24近傍のブリスター52とともにスリーブ14の開口端32を通って挿入される。ブリスターカード12が区画内に摺動すると、先端部E1が傾斜面38を超えて摺動し、ロッキングポスト36が開口54に収容される。その結果、接触面39が開口54の端部に接触し、スリーブ14内でブリスターカード12が解除自在にロックされる。さらに、傾斜部材48a、48bがブリスターカード12をベース壁26に向けて押し下げ、ロッキングポスト36上で開口54が保持される。
【0018】
この実施形態においては、スリーブ14からブリスターカード12を解除する解除態様には、リリースボタン40が備えられている。スリーブ14からのブリスターカード12の解除に関しては、リブ延在部46がブリスターカード12に接触し、トップ壁24に向けてブリスターカード12を配置するように、リリースボタン40が区画内に押し付けられる。ブリスターカード12は傾斜部材48a、48bを押圧し、係合開口54がロッキングポスト36から押し上げられる。これにより、ブリスターカード12の後端部E2付近が把持され、開口端32を通して引き出される。この実施形態においては、保持構造47が開口54内に収容された場合に、ブリスターカード12が充分に抜き出されるのを防ぐ。他の実施形態においては、ブリスターカード12が充分に抜き出されまたは検索や計測が行われ、一度にブリスター52の限定部材にアクセス可能となる。
【0019】
第1実施形態では、ロック機能付き容器の利点について述べている。しかしながら、ある条件下では、このロック形態は要求されない。例えば、子供がいないまたは一定の時間だけいる環境において、あるいは、子供がロック機能付き容器に接することのない環境においては、子供のいたずら防止機能が解除されることが望まれる。これにより、ロック機能付き容器及びその内容物を所有し、内容物を使用するユーザー、すなわち大人が、子供のいたずら防止機能を繰り返し処理することなく、内容物に接することができる。
【0020】
次にロック形態を回避する手段について説明する。ある実施形態においては、回避手段には、リリースボタンを移動するまたは無力化する手段が含まれる。他の実施形態においては、回避手段には、ロッキングポストを覆うまたは無力化する手段が含まれる。さらなる他の実施形態においては、回避手段には、ロッキングポストが係合開口に収容されるのを抑制または禁止する手段が含まれる。以下に記載された実施形態の部材は第1実施形態に記載された部材と実施的に同様であるため、さらなる記載を繰り返さない。むしろ、実施形態間で異なることについてのみ以下に記載する。
【0021】
図4〜6に示された模範的な第2実施形態を参照すると、回避手段には、リリースボタン40の形状に対応した形状を有す1セント銅貨やコインのような平坦なディスク60が含まれる。この平坦なディスク60は所望の厚さを有し、リリースボタン40とベース壁26との間にその端部を割り込ませ、所望の量によりリリースボタン40を移動させる。図6を参照すると、ディスク60は、ディスク60の端部がロッキングポスト36と接するまでリリースボタン40とベース壁26との間に割り込ませる。ブリスターカード12がスリーブ14内に挿入された場合においても開口54がロッキングポスト36を収容しないように、リリースボタン40を移動位置に保持する。
【0022】
この実施形態においては、図4及び5に示すように、保管タブ62a、62bがディスク60を支持及び配置するために延在するように、リリースボタン40を定義するスロット42が形作られる。スロット42が第1実施形態と同様に形作られた実施形態においては、ディスク60がリリースボタン40とベース壁26との間に割り込ませた場合にディスク60が横移動し得るよう構成してもよい。
【0023】
第1及び第2実施形態においては、ディスク60は、リリースボタン40によりベース壁26に対して決まった位置に押し付けられる。しかしながら、ある実施形態においては、ディスク60とスリーブ14との間の摩擦量がディスク60を決まった位置に押し付けるのに充分でないかもしれない。模範的な方法により並びに図7及び8に示された模範的な第3実施形態を参照すると、ディスク60を決まった位置に保管するためにテープ64が用いられる。具体的には、リリースボタン40を移動させるためにディスク60を決まった位置に割り込ませると、ディスク60上にテープ64を用い、スリーブ14の壁を横断させる。
【0024】
ディスク60の形状及びプッシュボタン40の形状を変更し、ここに記載されたものと実質的に同様の機能を発揮することが可能であることを理解すべきである。例えば、ディスク60は棒状や長方形状の形状であってもよく、くさびと同様に長さ方向に沿って厚さを次第に増加させてもよい。
【0025】
他の実施形態においては、ディスク60には、ディスク60をベース壁26とリリースボタン40との間にさらに割り込ませるように、ロッキングポスト36を収容するために設計及び配置されたノッチ(図示していない)が設けられている。さらなる他の実施形態によれば、リリースボタン40を移動させるディスク60を配置するために、ディスク60または他のくさび構造は、スロット42により定義されたベース壁26の端部に取り付けられるクリップと一体化される。
【0026】
図9〜11に示された模範的な本発明の第4実施形態を参照すると、スリーブ14には、ロック態様を解除するためにディスク60が挿入されるスロット70が設けられている。一般に、ディスク60を収容及び配置するために、リリースボタン40の末端が移動された近傍の区画内にディスク60の端部が延在するように、スロット70が設計及び配置されている。スロット(図示していない)は、スロット70と実質的に同一平面内となるように、ロッキングポスト36内に形成されてもよい。
【0027】
このスロット70は、U字型スロット42と交差してベース壁26内に実質的に直線状で配置される。スロット70の幅は、ディスク60がスロット70内に押し込まれまたは摩擦により決まった位置に保持されるように、ディスク60の厚さより僅かに小さい。また、スロット70の長さは、ディスク60がベース壁26から所望の距離で区画内に延在するように決定することができる。この実施形態においては、図11に最もよく示されているように、ブリスターカード12がスリーブ14内に挿入された場合に、開口54がロッキングポスト36に係合するのをディスク60の端部が防いでいる。
【0028】
図12〜14に示された模範的な本発明の第5実施形態を見てみると、摺動解除構造80は、ジャケット84から切り出されたフラップ82が備えられている。ジャケット84は、トップ、ベースおよび側壁24、26、28a、28b周囲を包み込み、開口端32と端壁30との間でスリーブ14の外側上を縦にまたは長さ方向に摺動する。このフラップ82は、リリースボタン40と実質的に同形状で僅かに小さいU字型の切断線86により定義される。フラップ82は、ジャケット84がスリーブ14上で摺動した場合に長さ方向にリリースボタン40と整列するように、ジャケット84上に配置されている。また、ノッチ88は、フラップ82の末端で定義される。
【0029】
摺動解除構造80を操作するためには、フラップ82が実質的にリリースボタン40と整列するまでジャケット84を端壁30に向けて摺動させる。これにより、図14に最もよく示されているように、リリースボタン40を移動するようにフラップ82が押圧され、プッシュボタン40とベース壁26との間にフラップ82が割り込むように、ジャケット84を開口端32に向けて摺動させる。さらに、ロッキングポスト36を収容するために、プッシュボタン40とベース壁26との間にフラップ82をさらに割り込ませるように、ノッチ88が設計及び配置される。
【0030】
本発明の第6実施形態は、他の摺動解除構造90を備えており、図15〜17に示されている。この実施形態においては、スリーブ14には、ベース壁26内に配置され、ロッキングポスト36の傾斜面38に近接したスロット92が設けられている。摺動解除構造90には、ジャケット84について上述したように、スリーブ14周囲を包み込み、スリーブ14に対して摺動自在なジャケット94が備えられている。ジャケット94には、ジャケット94にヒンジ式に連結され、スロット92と長さ方向に整列されたタブ96が設けられている。
【0031】
摺動解除構造90を操作するためには、ジャケット94を端壁30に向けて摺動させ、スロット92を通してタブ96を送り込む。これにより、図17に見られるように、タブ96が区画内に延在し、開口54がロッキングポスト36を収容するのを防ぐように、ロッキングポスト36を覆う。
【0032】
他の実施形態においては、ジャッケト94なしでタブ96が用いられる。例えば、図18に示された本発明の第7実施形態を参照すると、ロッキングポスト36を覆うために、タブ96は、ジャッケト94に連結されるのではなく、スロット92を通して送り込まれ、外端部98がベース壁26の外表面に取り付けられる。外端部98は、図18に示されているように、テープ99または接着剤、VELCRO(登録商標)、機械的ファスナー、これらの組み合わせ等のような他の保管手段とともにベース壁26に取り付けられる。
【0033】
本発明の第8実施形態は図19及び20に示され、ロック態様を解除するために摺動するプルタブ構造100を備えている。この実施形態においては、スリーブ14には、端壁30内に配置され、端壁30のストッパー部104により分離されたスロット102a、102bが設けられている。
【0034】
プルタブ構造100は、実質的に平坦であり、長さ方向に延在する細長い開口106が設けられている。さらに、プルタブ構造100には、細長い開口106により互いに定義された外端部108、内端部110及び脚部112a、112bが備えられている。プルタブ構造100が第1位置と第2位置との間で移動可能なように、ストッパー部104が細長い開口106内に収容され、脚部112a、112bがスロット102a、102b内に収容される。図19を参照すると、ロッキングポスト36をブリスターカード開口54に収容し得る第1解放位置となるように、プルタブ構造100が充分に区画内に挿入された場合には、ロッキングポスト36傾斜面38に対向して内端部110が配置され、細長い開口106内にロッキングポスト36が収容され、外端部108に近接する細長い開口106の端部が実質的にストッパー部104と接触する。通常の解除操作を提供するために、プッシュボタン40がそこから移動し得るように、細長い開口106が設計及び配置されるべきである。
【0035】
ロック態様を解除するためには、図20に示されているように内端部110がロッキングポスト36を覆う第2閉鎖位置にプルタブ構造100を引き出すよう外端部108を係合させる。この実施形態においては、プルタブ構造100が第2位置内ある場合に、ストッパーポスト114a、114bに接するよう内端部110が形作られている。上記のように、ロッキングポスト36を覆うことは、ブリスターカード12がスリーブ14内に収容された場合においても、開口54がロッキングポスト36を収容するのを妨げる。
【0036】
プルタブ構造100はここに示された形状や構造に限定されるものではない。他のプルタブ構造としては、端壁30の1つのスロット内に摺動する1つの脚部が備えられていてもよい。また、プルタブ構造が第2位置にある場合に端壁30がプルタブ構造の停止態様をもたらすよう構成されていてもよい。
【0037】
図21〜23を参照すると、本発明の模範的な第9実施形態によれば、補助カード120がロック態様の回避手段として用いられる。この補助カード120には、開口122及びフラップ124が設けられている。開口122は、ロッキングポスト36を収容するよう設計及び配置されている。フラップ124は、切断線125に沿って補助カード120から切り出され、開口122に近接する保持線126に沿って補助カード120にヒンジ式に連結している。
【0038】
図22を見てみると、ロック態様を解除するためには、フラップ124が保持線126に沿って開口122に向かって保持され、次いで、トップ壁24に向かって延在するフラップ124とともにカード120が区画内に挿入される。開口122がロッキングポスト36を収容すると、フラップ124がロッキングポスト36を覆うように配置される。図23を参照すると、ブリスターカード12が区画内に挿入され、ロッキングポスト36を収容する開口54を備えないカード120上を摺動して区画から取り出される。
【0039】
法律は要求しておらず、本クレームの可能な実施形態を説明及び開示することは経済的に法外なものである。これにより、上記の実施形態は単に開示の本質の明確な理解のための手段の模範的な説明にすぎない。したがって、クレームの目的から逸脱することのない範囲で、上記実施形態は変更、修飾及びこれらの組み合わせを行うことができる。これに鑑みて、この開示及び以下のクレームの目的には、このような変更、修飾及びこれらの組み合わせの全てが含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリーブと、摺動プラットフォームと、移動手段とを備え、
上記スリーブは、トップ壁、ベース壁及び側壁を備え、中空構造に配置される複数の壁と、
前記中空構造の対向端を定義する端壁及び開口端と、
前記ベース壁から前記スリーブ内に延在するロッキングポストと、
前記ロッキングポストと前記端壁との間の前記ベース壁内に定義されたリリースボタンとを備え、
前記摺動プラットフォームは、係合開口を備え、前記スリーブ内に収容され、
前記係合開口は、前記スリーブ内に前記摺動プラットフォームをロックするよう前記ロッキングポストを収容し、
前記リリースボタンは、前記スリーブから前記摺動プラットフォームを開放するために、前記ロッキングポストから前記係合開口を取り外し、
前記移動手段は、前記係合開口が前記ロッキングポストを収容することを妨げるために前記リリースボタンを移動することを特徴とするロック機能付き容器。
【請求項2】
前記移動手段は、前記ベース壁と前記リリースボタンとの間に割り込ませ得る端部を備えることを特徴とする請求項1に記載のロック機能付き容器。
【請求項3】
前記端部は、前記ロッキングポストを収容するノッチを備えることを特徴とする請求項2に記載のロック機能付き容器。
【請求項4】
前記ベース壁は、前記ベース壁と前記リリースボタンとの間に前記端部を割り込ませた場合に前記端部を支持及び配置するために、前記リリースボタンに向けて内側に延在する少なくとも1つのタブを備えることを特徴とする請求項2に記載のロック機能付き容器。
【請求項5】
前記移動手段は、ジャケットにヒンジ式に連結されたフラップを備え、前記ジャケットは、前記スリーブ周囲を覆う構造、及び、前記ベース壁と前記リリースボタンとの間に割り込ませる前記フラップを配置するために前記スリーブ上を摺動する構造を有することを特徴とする請求項1に記載のロック機能付き容器。
【請求項6】
スリーブと、摺動プラットフォームと、被覆手段とを備え、
上記スリーブは、トップ壁、ベース壁及び側壁を備え、中空構造に配置される複数の壁と、
前記中空構造の対向端を定義する端壁及び開口端と、
前記ベース壁から前記スリーブ内に延在するロッキングポストと、
前記ロッキングポストと前記端壁との間の前記ベース壁内に定義されたリリースボタンとを備え、
前記摺動プラットフォームは、係合開口を備え、前記スリーブ内に収容され、
前記係合開口は、前記スリーブ内に前記摺動プラットフォームをロックするよう前記ロッキングポストを収容し、
前記リリースボタンは、前記スリーブから前記摺動プラットフォームを開放するために、前記ロッキングポストから前記係合開口を取り外し、
前記被覆手段は、前記係合開口が前記ロッキングポストを収容することを妨げるために前記ロッキングポストを被覆することを特徴とするロック機能付き容器。
【請求項7】
前記スリーブは、前記ロッキングポストと前記開口端との間の前記ベース壁に定義された開口をさらに備え、前記被覆手段は、前記タブの内側部が前記ロッキングポストを覆うように前記開口を通して延在するタブを備えることを特徴とする請求項6に記載のロック機能付き容器。
【請求項8】
前記タブの外側部は、取付手段により前記ベース壁の外側に取り付けられることを特徴とする請求項7に記載のロック機能付き容器。
【請求項9】
前記タブの外側部は、ジャケットにヒンジ式に連結され、前記ジャケットは、前記スリーブ周囲を覆う構造、及び、前記スロットを通して延在する前記タブを配置するために、前記スリーブ上に摺動される構造を有することを特徴とする請求項7に記載のロック機能付き容器。
【請求項10】
前記スリーブは、前記端壁内で定義される少なくとも1つの開口をさらに備え、前記被覆手段は、前記スリーブの内側に配置された内側部、前記スリーブの外側に配置される外側部及び前記内側部と前記外側部とを連結する少なくとも1つの脚部を備えるプルタブを備え、
前記少なくとも1つの脚部は、前記少なくとも1つの開口を通して延在し、
前記プルタブは、前記内側部が前記ロッキングポストを覆う第1位置と、前記内側部が前記ロッキングポストを覆わない第2位置との間を移動することを特徴とする請求項6に記載のロック機能付き容器。
【請求項11】
前記被覆手段は、補助プラットフォームを備え、
前記補助プラットフォームは、補助開口と、前記プラットフォームにヒンジ式に連結され、前記補助開口に近接したフラップとを備え、
前記補助開口は、前記ロッキングポストを収容し、
前記フラップは、前記ロッキングポストを覆うことを特徴とする請求項6に記載のロック機能付き容器。
【請求項12】
スリーブと、摺動プラットフォームと、回避手段とを備え、
上記スリーブは、トップ壁、ベース壁及び側壁を備え、中空構造に配置される複数の壁と、
前記中空構造の対向端を定義する端壁及び開口端と、
前記ベース壁から前記スリーブ内に延在するロッキングポストと、
前記ロッキングポストと前記端壁との間の前記ベース壁内に定義されたリリースボタンとを備え、
前記摺動プラットフォームは、係合開口を備え、前記スリーブ内に収容され、
前記係合開口は、前記スリーブ内に前記摺動プラットフォームをロックするよう前記ロッキングポストを収容し、
前記リリースボタンは、前記スリーブから前記摺動プラットフォームを開放するために、前記ロッキングポストから前記係合開口を取り外し、
前記回避手段は、前記係合開口が前記ロッキングポストを収容することを回避することを特徴とするロック機能付き容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2010−536667(P2010−536667A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521135(P2010−521135)
【出願日】平成20年8月13日(2008.8.13)
【国際出願番号】PCT/US2008/073025
【国際公開番号】WO2009/023717
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(504376810)ミードウエストベコ・コーポレーション (55)
【Fターム(参考)】