ロータ密封装置を備える噴霧チツプ装置
【目的】 噴霧ガン、供給管に対しタレツトを確実且つ迅速に、初期最適圧縮負荷を与えつゝ取外、置換のため回転自在にする。
【構成】 噴霧チツプ装置は長手方向の開口部および巾方向の開口部とが形成されたハウジングと、ハウジングの巾方向の開口部内に回転可能且つ取外可能に支承される噴霧オリフイスチツプ部を有した円筒状のタレツトと、ハウジングの長手方向の開口部内に配設され、タレツトと密封係合可能な密封曲面を有する浮動密封装置とを備える。且つ前記の浮動密封装置の上流においてハウジングの長手方向の開口部内に配設される密封アダプタが包有され、螺着連結装置を介して供給管に対し固定される際、螺着連結装置と供給管との連結度に関係なく密封アダプタにより密封部がタレツトに対し所定の初期密封接触を行うように設けられる。
【構成】 噴霧チツプ装置は長手方向の開口部および巾方向の開口部とが形成されたハウジングと、ハウジングの巾方向の開口部内に回転可能且つ取外可能に支承される噴霧オリフイスチツプ部を有した円筒状のタレツトと、ハウジングの長手方向の開口部内に配設され、タレツトと密封係合可能な密封曲面を有する浮動密封装置とを備える。且つ前記の浮動密封装置の上流においてハウジングの長手方向の開口部内に配設される密封アダプタが包有され、螺着連結装置を介して供給管に対し固定される際、螺着連結装置と供給管との連結度に関係なく密封アダプタにより密封部がタレツトに対し所定の初期密封接触を行うように設けられる。
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はエアレス噴霧の噴霧チツプ装置、特に噴霧チツプオリフイス部材が可逆可能で交換可能なタレツトに支承される噴霧チツプ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に無空気の高圧噴霧用で、可逆動作可能な噴霧チツプ装置自体は周知である。このような噴霧チツプ装置においては、オリフイスチツプ部がタレツトに支承され、タレツト自体は噴霧位置と清掃位置との間で１８０度回転可能に設けられ、特定の用途に応じて異なる直径および容量を持つ別のタレツトと置換可能に構成される。またタレツトを密封するために、タレツトの円筒状に延びる外側の輪郭と一致する前方密封面を有した浮動密封部が具備される。
【０００３】この場合始動中の漏れを防止するため、高圧噴霧動作時に供給管内圧により浮動密封部がタレツトと密封状態で係合されるように設けられ、且つこの密封部には初期圧縮負荷を加えるように構成する必要がある。この初期圧縮負荷は通常保持ナツトが、噴霧チツプ装置を用いる噴霧ガンのバレル若しくは供給管に対し螺着連結されるときに加えられる。保持ナツトは噴霧ガンに対し緊密に螺着連結されればされる程、大きな密封力が密封部およびタレツトに伝達されることになる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら保持ナツトが噴霧ガンに対し確実に連結されるとき密封部により大きい力がタレツトに加わり、清掃動作中タレツトを回すことが困難となったりタレツトの取外若しくは交換が困難になる。また噴霧ガンに噴霧チツプ装置を連結するとき、作業者は手で緊結感を感じるまで保持ナツトを回し、次にタレツトを回すことになる。タレツトを容易に回動できるときは保持ナツトを更に固く締めつけて噴霧ガンと確実に連結させるが、タレツトを回動することが困難なときは、保持ナツトは緩くなる。従つてこのような手順で作業を行う場合作業に時間がかかる上タレツトに対する密封部の初期圧縮負荷は作業者個々人の感覚に委ねることになる。更に最適の連結力を得ることが容易ではなく、且つ作業者は噴霧ガンに対し保持ナツトを固く連結した後でタレツトを回し取外ないしは交換する都度タレツトを緩める必要があり、総じて作業が煩雑になる問題がある。
【０００５】本発明の主たる目的はタレツトを支承するオリフイスチツプ部を有し、タレツト密封部の初期最適圧縮負荷をもつて噴霧ガンあるいは供給管に確実且つ迅速に装着可能な、無空気の高圧噴霧用で、可逆動作可能な噴霧チツプ装置を提供することにある。
【０００６】この場合本発明によれば噴霧ガンあるいは供給管に保持ナツトを締め付けるとき、保持ナツトが噴霧ガンあるいは供給管にどの程度強固に螺着連結されるかに関係なく、タレツト密封部によつて所定の初期最適密封力がタレツトに付与され得る可逆動作可能な噴霧チツプ装置が提供される。
【０００７】更に本発明によれば構成が相対的に簡単で、作業が簡便な可逆動作可能な噴霧チツプ装置が提供される。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記の目的は長手方向の開口部および長手方向の開口部と交差する巾方向の開口部を有するハウジングと、供給管のネジ山付き端部に対しハウジングを着脱可能に装着し供給管から流体を長手方向の開口部に流通させる螺着連結装置と、巾方向の開口部内に回転可能に且つ取外可能に支承され、長手方向の開口部と整合して配置可能な貫通開口部を有する円筒状のタレツトと、流体噴霧を行う噴霧オリフイスを形成するタレツトの貫通開口部内のオリフイス形成装置と、長手方向の開口部内に摺動可能に配設され、タレツトの貫通開口部の上流側の周部にタレツトに対し密封状態で係合可能な円筒状の曲部密封面を有する環状の浮動密封部と、供給管のネジ山付き端部に対する螺着連結装置との螺着に応動し浮動密封部に所定の初期押圧力を与えてタレツトと密封接触せしめ螺着連結装置の供給管との螺着程度に関係なくハウジングに対するタレツトの回転、取外および交換を可能にする押圧装置とを備える、流体供給管の端部に装着され供給管から圧縮流体を受容し流体噴霧を行う噴霧チツプ装置により実現される。
【０００９】
【作用】上述のように構成された本発明によれば特に流体流の供給時に、流体路を形成するタレツト、オリフイス形成装置、環状密封部に内圧が加わり、充分な密封が与えられて密封を防ぎ得る反面、タレツトの取外、置換時にタレツトと供給管との結合度と関係なく、タレツトが相対回転可能になる。
【００１０】
【実施例】図面１、２を参照するに本発明による可逆動作可能の噴霧チツプ装置１０が示されている。この場合噴霧チツプ装置１０は無空気の高圧噴霧用を行い得る噴霧ガンの、供給管としてのバレル１１のような供給管の端部に装着される。噴霧チツプ装置１０には長手の開口部１３を有する円筒状のハウジング１２と、上流端部に開口端部を有する空洞部１５が具備され、ハウジング１２の下流端部を受容するガード部材１４と、ハウジングの開口部１３の長手方向（流体流の流動方向に沿う方向）軸線２１に対し直角な回転軸線２０を中心に回転可能にハウジング１２およびガード部材１４の同軸状の巾方向（前記の長手方向に対し直角な方向）の開口部１８、１９内に支承されるタレツト１６とが包有される。タレツト１６の外側に延出する上端部にハンドル２２が形成され、このハンドル２２を操作することによりタレツト１６の回転、取外および交換が容易にされ得ることは理解されよう。
【００１１】タレツト１６の巾方向の貫通開口部２５内には、下流方向に向いたオリフイスチツプ部２６が支承される。オリフイスチツプ部２６はタングステンカーバイドのような耐摩耗性の金属で作られる。この場合オリフイスチツプ部２６は巾方向の貫通開口部２５内に形成される環状のリツプ部２８に整合させて配設されることが好ましく、これによりオリフイスチツプ部２６の下流端部はタレツト１６の外側の円筒状面を越えて延出しないよう構成される。巾方向の貫通開口部２５内にオリフイスチツプ部２６を固定するため、環状の固定スリーブ２９がオリフイスチツプ部２６の上流端部内に配置され、且つ環状のガスケツト３０が環状の固定スリーブ２９とオリフイスチツプ部２６との間に配設されている。環状の固定スリーブ２９、環状のガスケツト３０および環状の固定スリーブ２９を介して流体流を拡散させて流動させるための拡散ピン３１が環状の固定スリーブ２９内において巾方向に延び環状の固定スリーブ２９内の、対向面との間に保持される。
【００１２】オリフイスチツプ部２６から放出される高圧噴霧から噴霧チツプ装置の作業者を保護するため、ガード部材１４には外側へ広がる一対の拡散羽根３２が具備され、各拡散羽根３２には開口部３４が形成されている。また拡散羽根３２の頂部にはＵ形開口部３５が形成されており、オリフイスチツプ部２６から放出するための空間が確保される。
【００１３】バレル１１の雄ネジ山付き端部１１ａに噴霧チツプ装置１０を装着し連結するため、雌ネジ山付きの保持ナツト３８がハウジング１２に連結される。ハウジング１２の上流端部には半径方向外側に延びるフランジ３９が形成され、フランジ３９は保持ナツト３８の下流の環状密封部４０内に受容され、これにより保持ナツト３８を回転させてバレル１１に螺結可能になる。
【００１４】巾方向の貫通開口部２５の上流側の周部においてタレツト１６との間を密封するため、浮動し得る環状密封部４０が軸方向のある範囲に制限されて移動可能にハウジング１２内に装着される。環状の密封部４０の円筒状の曲面４１はタレツト１６の円筒状面に当接可能に設けられる。環状密封部４０の上流端部を密封するため、Ｏリング４５が環状密封部４０の上流端部と密封アダプタ４６の下流端部との間に配設されており、密封アダプタ４６自体は円筒状のハウジング１２内に配設される。図示の実施例の場合密封アダプタ４６の下流端部に環状密封部４０の上流端部の外周部と隣接するＯリング４５を支承する環状リツプ部４６ａが形成され、これにより高圧噴霧中にＯリング４５から半径方向内側へ延びる環状密封部４０の上流端部の一部が供給管圧を直接受け、環状密封部４０に生じた圧縮力がタレツト１６に加わる。
【００１５】密封アダプタ４６の上流端部はハウジング１２の外側へ延出し、ガスケツト４８が密封アダプタ４６の端部とバレル１１の下流端部との間に配設され、噴霧チツプ装置１０がバレル１１に密封状態で装着される。噴霧チツプ装置１０を噴霧ガン等に装着する際、保持ナツト３８がバレル１１に螺着連結されるに伴い、軸方向の力がバレル１１からガスケツト４８、密封アダプタ４６、Ｏリング４５および環状密封部４０を経て伝達され、環状密封部４０がタレツト１６に対し圧接される。この構成により保持ナツト３８を締め付けたとき、環状密封部４０の初期押圧力がタレツト１６に加わり、流体流がガスケツト４８、密封アダプタ４６、Ｏリング４５、環状密封部４０およびオリフイスチツプ部２６により区画される流路を経て流動され、供給管内圧が環状密封部４０の上流面に十分に加わるから高圧密封が得られることが当業者には理解されよう。
【００１６】ここで一部上述した如く、従来技術では環状密封部がタレツトに対し圧接されず、一方高圧が加わるとタレツトの回転および取外が阻止されて、保持ナツトが供給管としてのバレルに対しどの程度の連結が行われたかを判別することが困難であつた。
【００１７】これに対し本発明によれば、保持ナツト３８とバレル１１の端部との連結度には関係なく、タレツト１６に対する環状密封部４０の初期押圧力を所定の最適値に制限して始動時の漏出を有効に防止すると共に、タレツト１６の回転を容易にし、ノズル装置からの取外、交換を可能にする構成がとられ得ることが理解されよう。この場合特に密封アダプタ４６の外側へ延びるフランジ５０が円筒状のハウジング１２の上流端部に当接して、環状の密封部４０の下流への移動をある範囲に制限し、環状密封部４０の所定の初期最適密封力がタレツト１６に対し与えられるように設けられる。このとき保持ナツト３８とバレル１１との連結度に関係なく、フランジ５０により密封アダプタ４６と円筒状のハウジング１２との押圧度が制限される。この結果初期最適密封力が環状密封部４０および環状密封部４０の長手方向の長さおよびＯリング４５の寸法および種類によつて定められ得る。好ましくは初期密封力は保持ナツト３８を締め、密封アダプタ４６のフランジ５０がハウジング１２の上流端部に対し圧接されるよう噴霧チツプ装置１０をバレル１１に対し固定するとき、密封アダプタ４６、Ｏリング４５、環状密封部４０およびタレツト１６に充分に与えられ、流体流が初期に噴霧チツプ装置へ流動されるときの漏れを防止し、且つオリフイスチツプ部の噴霧位置と清掃位置との間でタレツト１６が１８０度に回転自在になるよう配設され、更に別のオリフイスチツプ部およびタレツト部材と交換する交換作業中、ハウジング１２およびガード部材１４からタレツト１６が容易に取外可能になるよう、初期密封力が設定される。
【００１８】タレツト１６を取外す際ハウジング１２の巾方向の開口部１８内への環状密封部４０の突出を防止するため、ハウジング１２の内壁には巾方向の開口部１８と隣接して内側へ延びる小さな環状リツプ部１２ａが形成され、環状リツプ部１２ａに対し環状密封部４０の肩部が当接される。タレツト１６の取外時に環状のリツプ部１２ａが環状密封部４０の下流端部で巾方向の開口部１８内へ突出する距離は比較的小さく制限されることが好ましい。通常作業時にタレツト１６が巾方向開口部１８、１９内に位置している場合は、環状密封部４０の曲面４１がタレツト１６の円筒状の外面に当接し、図１に示すように環状のリツプ部１２ａと環状密封部４０との間に小さな空間が形成され、保持ナツト３８をバレル１１上に連結する際、環状密封部４０の初期押圧力がタレツト１６に与えられ、噴霧動作中環状密封部が高い供給管内圧を受けると環状密封部４０のタレツト１６に対する押圧力が増加される。
【００１９】
【発明の効果】上述から明らかな如く本発明による可逆動作可能の噴霧チツプ装置によれば、噴霧ガンあるいは供給管に対し迅速且つ確実に装着可能になり、初期最適密封力がタレツト密封部に有効に与えられ得、且つ噴霧ガンあるいは供給管に対し保持ナツトを螺着連結する際、噴霧ガンと保持ナツトとの連結度に関係なくタレツトの密封部によりタレツトに対し所定の初期最適密封力を与え得、更に構成を比較的簡潔にでき使い勝手も良好である等々の効果を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は噴霧ガンのバレルの端部に装着される本発明による可逆動作可能な噴霧チツプ装置の一実施例の縦断面図である。
【図２】図２は図１の噴霧チツプ装置におけるタレツト密封部を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
１０ 噴霧チツプ装置
１１ バレル
１１ａ 端部
１２ ハウジング
１２ａ 環状のリツプ部
１３ 開口部
１４ ガード部材
１５ 空洞部
１６ タレツト
１８ 巾方向の開口部
１９ 巾方向の開口部
２０ 回転軸線
２１ 長手方向の軸線
２２ ハンドル
２５ 巾方向の貫通開口部
２６ オリフイスチツプ部
２８ 環状のリツプ部
２９ 固定スリーブ
３０ 環状のガスケツト
３１ 拡散ピン
３２ 拡散羽根
３４ 開口部
３５ Ｕ形開口部
３８ 保持ナツト
３９ フランジ
４０ 環状密封部
４１ 曲面
４５ Ｏリング
４６ 密封アダプタ
４８ ガスケツト
５０ フランジ
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はエアレス噴霧の噴霧チツプ装置、特に噴霧チツプオリフイス部材が可逆可能で交換可能なタレツトに支承される噴霧チツプ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に無空気の高圧噴霧用で、可逆動作可能な噴霧チツプ装置自体は周知である。このような噴霧チツプ装置においては、オリフイスチツプ部がタレツトに支承され、タレツト自体は噴霧位置と清掃位置との間で１８０度回転可能に設けられ、特定の用途に応じて異なる直径および容量を持つ別のタレツトと置換可能に構成される。またタレツトを密封するために、タレツトの円筒状に延びる外側の輪郭と一致する前方密封面を有した浮動密封部が具備される。
【０００３】この場合始動中の漏れを防止するため、高圧噴霧動作時に供給管内圧により浮動密封部がタレツトと密封状態で係合されるように設けられ、且つこの密封部には初期圧縮負荷を加えるように構成する必要がある。この初期圧縮負荷は通常保持ナツトが、噴霧チツプ装置を用いる噴霧ガンのバレル若しくは供給管に対し螺着連結されるときに加えられる。保持ナツトは噴霧ガンに対し緊密に螺着連結されればされる程、大きな密封力が密封部およびタレツトに伝達されることになる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら保持ナツトが噴霧ガンに対し確実に連結されるとき密封部により大きい力がタレツトに加わり、清掃動作中タレツトを回すことが困難となったりタレツトの取外若しくは交換が困難になる。また噴霧ガンに噴霧チツプ装置を連結するとき、作業者は手で緊結感を感じるまで保持ナツトを回し、次にタレツトを回すことになる。タレツトを容易に回動できるときは保持ナツトを更に固く締めつけて噴霧ガンと確実に連結させるが、タレツトを回動することが困難なときは、保持ナツトは緩くなる。従つてこのような手順で作業を行う場合作業に時間がかかる上タレツトに対する密封部の初期圧縮負荷は作業者個々人の感覚に委ねることになる。更に最適の連結力を得ることが容易ではなく、且つ作業者は噴霧ガンに対し保持ナツトを固く連結した後でタレツトを回し取外ないしは交換する都度タレツトを緩める必要があり、総じて作業が煩雑になる問題がある。
【０００５】本発明の主たる目的はタレツトを支承するオリフイスチツプ部を有し、タレツト密封部の初期最適圧縮負荷をもつて噴霧ガンあるいは供給管に確実且つ迅速に装着可能な、無空気の高圧噴霧用で、可逆動作可能な噴霧チツプ装置を提供することにある。
【０００６】この場合本発明によれば噴霧ガンあるいは供給管に保持ナツトを締め付けるとき、保持ナツトが噴霧ガンあるいは供給管にどの程度強固に螺着連結されるかに関係なく、タレツト密封部によつて所定の初期最適密封力がタレツトに付与され得る可逆動作可能な噴霧チツプ装置が提供される。
【０００７】更に本発明によれば構成が相対的に簡単で、作業が簡便な可逆動作可能な噴霧チツプ装置が提供される。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記の目的は長手方向の開口部および長手方向の開口部と交差する巾方向の開口部を有するハウジングと、供給管のネジ山付き端部に対しハウジングを着脱可能に装着し供給管から流体を長手方向の開口部に流通させる螺着連結装置と、巾方向の開口部内に回転可能に且つ取外可能に支承され、長手方向の開口部と整合して配置可能な貫通開口部を有する円筒状のタレツトと、流体噴霧を行う噴霧オリフイスを形成するタレツトの貫通開口部内のオリフイス形成装置と、長手方向の開口部内に摺動可能に配設され、タレツトの貫通開口部の上流側の周部にタレツトに対し密封状態で係合可能な円筒状の曲部密封面を有する環状の浮動密封部と、供給管のネジ山付き端部に対する螺着連結装置との螺着に応動し浮動密封部に所定の初期押圧力を与えてタレツトと密封接触せしめ螺着連結装置の供給管との螺着程度に関係なくハウジングに対するタレツトの回転、取外および交換を可能にする押圧装置とを備える、流体供給管の端部に装着され供給管から圧縮流体を受容し流体噴霧を行う噴霧チツプ装置により実現される。
【０００９】
【作用】上述のように構成された本発明によれば特に流体流の供給時に、流体路を形成するタレツト、オリフイス形成装置、環状密封部に内圧が加わり、充分な密封が与えられて密封を防ぎ得る反面、タレツトの取外、置換時にタレツトと供給管との結合度と関係なく、タレツトが相対回転可能になる。
【００１０】
【実施例】図面１、２を参照するに本発明による可逆動作可能の噴霧チツプ装置１０が示されている。この場合噴霧チツプ装置１０は無空気の高圧噴霧用を行い得る噴霧ガンの、供給管としてのバレル１１のような供給管の端部に装着される。噴霧チツプ装置１０には長手の開口部１３を有する円筒状のハウジング１２と、上流端部に開口端部を有する空洞部１５が具備され、ハウジング１２の下流端部を受容するガード部材１４と、ハウジングの開口部１３の長手方向（流体流の流動方向に沿う方向）軸線２１に対し直角な回転軸線２０を中心に回転可能にハウジング１２およびガード部材１４の同軸状の巾方向（前記の長手方向に対し直角な方向）の開口部１８、１９内に支承されるタレツト１６とが包有される。タレツト１６の外側に延出する上端部にハンドル２２が形成され、このハンドル２２を操作することによりタレツト１６の回転、取外および交換が容易にされ得ることは理解されよう。
【００１１】タレツト１６の巾方向の貫通開口部２５内には、下流方向に向いたオリフイスチツプ部２６が支承される。オリフイスチツプ部２６はタングステンカーバイドのような耐摩耗性の金属で作られる。この場合オリフイスチツプ部２６は巾方向の貫通開口部２５内に形成される環状のリツプ部２８に整合させて配設されることが好ましく、これによりオリフイスチツプ部２６の下流端部はタレツト１６の外側の円筒状面を越えて延出しないよう構成される。巾方向の貫通開口部２５内にオリフイスチツプ部２６を固定するため、環状の固定スリーブ２９がオリフイスチツプ部２６の上流端部内に配置され、且つ環状のガスケツト３０が環状の固定スリーブ２９とオリフイスチツプ部２６との間に配設されている。環状の固定スリーブ２９、環状のガスケツト３０および環状の固定スリーブ２９を介して流体流を拡散させて流動させるための拡散ピン３１が環状の固定スリーブ２９内において巾方向に延び環状の固定スリーブ２９内の、対向面との間に保持される。
【００１２】オリフイスチツプ部２６から放出される高圧噴霧から噴霧チツプ装置の作業者を保護するため、ガード部材１４には外側へ広がる一対の拡散羽根３２が具備され、各拡散羽根３２には開口部３４が形成されている。また拡散羽根３２の頂部にはＵ形開口部３５が形成されており、オリフイスチツプ部２６から放出するための空間が確保される。
【００１３】バレル１１の雄ネジ山付き端部１１ａに噴霧チツプ装置１０を装着し連結するため、雌ネジ山付きの保持ナツト３８がハウジング１２に連結される。ハウジング１２の上流端部には半径方向外側に延びるフランジ３９が形成され、フランジ３９は保持ナツト３８の下流の環状密封部４０内に受容され、これにより保持ナツト３８を回転させてバレル１１に螺結可能になる。
【００１４】巾方向の貫通開口部２５の上流側の周部においてタレツト１６との間を密封するため、浮動し得る環状密封部４０が軸方向のある範囲に制限されて移動可能にハウジング１２内に装着される。環状の密封部４０の円筒状の曲面４１はタレツト１６の円筒状面に当接可能に設けられる。環状密封部４０の上流端部を密封するため、Ｏリング４５が環状密封部４０の上流端部と密封アダプタ４６の下流端部との間に配設されており、密封アダプタ４６自体は円筒状のハウジング１２内に配設される。図示の実施例の場合密封アダプタ４６の下流端部に環状密封部４０の上流端部の外周部と隣接するＯリング４５を支承する環状リツプ部４６ａが形成され、これにより高圧噴霧中にＯリング４５から半径方向内側へ延びる環状密封部４０の上流端部の一部が供給管圧を直接受け、環状密封部４０に生じた圧縮力がタレツト１６に加わる。
【００１５】密封アダプタ４６の上流端部はハウジング１２の外側へ延出し、ガスケツト４８が密封アダプタ４６の端部とバレル１１の下流端部との間に配設され、噴霧チツプ装置１０がバレル１１に密封状態で装着される。噴霧チツプ装置１０を噴霧ガン等に装着する際、保持ナツト３８がバレル１１に螺着連結されるに伴い、軸方向の力がバレル１１からガスケツト４８、密封アダプタ４６、Ｏリング４５および環状密封部４０を経て伝達され、環状密封部４０がタレツト１６に対し圧接される。この構成により保持ナツト３８を締め付けたとき、環状密封部４０の初期押圧力がタレツト１６に加わり、流体流がガスケツト４８、密封アダプタ４６、Ｏリング４５、環状密封部４０およびオリフイスチツプ部２６により区画される流路を経て流動され、供給管内圧が環状密封部４０の上流面に十分に加わるから高圧密封が得られることが当業者には理解されよう。
【００１６】ここで一部上述した如く、従来技術では環状密封部がタレツトに対し圧接されず、一方高圧が加わるとタレツトの回転および取外が阻止されて、保持ナツトが供給管としてのバレルに対しどの程度の連結が行われたかを判別することが困難であつた。
【００１７】これに対し本発明によれば、保持ナツト３８とバレル１１の端部との連結度には関係なく、タレツト１６に対する環状密封部４０の初期押圧力を所定の最適値に制限して始動時の漏出を有効に防止すると共に、タレツト１６の回転を容易にし、ノズル装置からの取外、交換を可能にする構成がとられ得ることが理解されよう。この場合特に密封アダプタ４６の外側へ延びるフランジ５０が円筒状のハウジング１２の上流端部に当接して、環状の密封部４０の下流への移動をある範囲に制限し、環状密封部４０の所定の初期最適密封力がタレツト１６に対し与えられるように設けられる。このとき保持ナツト３８とバレル１１との連結度に関係なく、フランジ５０により密封アダプタ４６と円筒状のハウジング１２との押圧度が制限される。この結果初期最適密封力が環状密封部４０および環状密封部４０の長手方向の長さおよびＯリング４５の寸法および種類によつて定められ得る。好ましくは初期密封力は保持ナツト３８を締め、密封アダプタ４６のフランジ５０がハウジング１２の上流端部に対し圧接されるよう噴霧チツプ装置１０をバレル１１に対し固定するとき、密封アダプタ４６、Ｏリング４５、環状密封部４０およびタレツト１６に充分に与えられ、流体流が初期に噴霧チツプ装置へ流動されるときの漏れを防止し、且つオリフイスチツプ部の噴霧位置と清掃位置との間でタレツト１６が１８０度に回転自在になるよう配設され、更に別のオリフイスチツプ部およびタレツト部材と交換する交換作業中、ハウジング１２およびガード部材１４からタレツト１６が容易に取外可能になるよう、初期密封力が設定される。
【００１８】タレツト１６を取外す際ハウジング１２の巾方向の開口部１８内への環状密封部４０の突出を防止するため、ハウジング１２の内壁には巾方向の開口部１８と隣接して内側へ延びる小さな環状リツプ部１２ａが形成され、環状リツプ部１２ａに対し環状密封部４０の肩部が当接される。タレツト１６の取外時に環状のリツプ部１２ａが環状密封部４０の下流端部で巾方向の開口部１８内へ突出する距離は比較的小さく制限されることが好ましい。通常作業時にタレツト１６が巾方向開口部１８、１９内に位置している場合は、環状密封部４０の曲面４１がタレツト１６の円筒状の外面に当接し、図１に示すように環状のリツプ部１２ａと環状密封部４０との間に小さな空間が形成され、保持ナツト３８をバレル１１上に連結する際、環状密封部４０の初期押圧力がタレツト１６に与えられ、噴霧動作中環状密封部が高い供給管内圧を受けると環状密封部４０のタレツト１６に対する押圧力が増加される。
【００１９】
【発明の効果】上述から明らかな如く本発明による可逆動作可能の噴霧チツプ装置によれば、噴霧ガンあるいは供給管に対し迅速且つ確実に装着可能になり、初期最適密封力がタレツト密封部に有効に与えられ得、且つ噴霧ガンあるいは供給管に対し保持ナツトを螺着連結する際、噴霧ガンと保持ナツトとの連結度に関係なくタレツトの密封部によりタレツトに対し所定の初期最適密封力を与え得、更に構成を比較的簡潔にでき使い勝手も良好である等々の効果を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は噴霧ガンのバレルの端部に装着される本発明による可逆動作可能な噴霧チツプ装置の一実施例の縦断面図である。
【図２】図２は図１の噴霧チツプ装置におけるタレツト密封部を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
１０ 噴霧チツプ装置
１１ バレル
１１ａ 端部
１２ ハウジング
１２ａ 環状のリツプ部
１３ 開口部
１４ ガード部材
１５ 空洞部
１６ タレツト
１８ 巾方向の開口部
１９ 巾方向の開口部
２０ 回転軸線
２１ 長手方向の軸線
２２ ハンドル
２５ 巾方向の貫通開口部
２６ オリフイスチツプ部
２８ 環状のリツプ部
２９ 固定スリーブ
３０ 環状のガスケツト
３１ 拡散ピン
３２ 拡散羽根
３４ 開口部
３５ Ｕ形開口部
３８ 保持ナツト
３９ フランジ
４０ 環状密封部
４１ 曲面
４５ Ｏリング
４６ 密封アダプタ
４８ ガスケツト
５０ フランジ
【特許請求の範囲】
【請求項１】 長手方向の開口部および長手方向の開口部と交差する巾方向の開口部を有するハウジングと、供給管のネジ山付き端部に対しハウジングを着脱可能に装着し供給管から流体を長手方向の開口部に流通させる螺着連結装置と、巾方向の開口部内に回転可能に且つ取外可能に支承され、長手方向の開口部と整合して配置可能な貫通開口部を有する円筒状のタレツトと、流体噴霧を行う噴霧オリフイスを形成するタレツトの貫通開口部内のオリフイス形成装置と、長手方向の開口部内に摺動可能に配設され、タレツトの貫通開口部の上流側の周部にタレツトに対し密封状態で係合可能な円筒状の曲部密封面を有する環状の浮動密封部と、供給管のネジ山付き端部に対する螺着連結装置との螺着に応動し浮動密封部に所定の初期押圧力を与えてタレツトと密封接触せしめ螺着連結装置の供給管との螺着程度に関係なくハウジングに対するタレツトの回転、取外および交換を可能にする押圧装置とを備える、流体供給管の端部に装着され供給管から圧縮流体を受容し流体噴霧を行う噴霧チツプ装置。
【請求項２】 押圧装置には一部がハウジングの外側へ延出され、且つハウジングの上流側に配設される密封アダプタが包有され、螺着連結装置を介してハウジングを供給管に固定するとき軸方向の力を密封アダプタおよび押圧装置に与えるように設けられてなる請求項１の噴霧チツプ装置。
【請求項３】 密封アダプタには螺着連結装置を介しハウジングが供給管に固定されている間タレツトに対する押圧装置の初期押圧力を所定量に制限する初期押圧力制限装置が包有されてなる請求項２の噴霧チツプ装置。
【請求項４】 初期押圧力制限装置は、密封アダプタの上流端部に形成され、螺着連結装置が供給管に螺着されるときハウジングの上流側と当接する、半径方向外側に延びるフランジである請求項３の噴霧チツプ装置。
【請求項５】 密封アダプタの下流端部と浮動密封部の上流端部との間に配設される弾性を有した環状の密封部材を備えてなる請求項４の噴霧チツプ装置。
【請求項６】 ハウジングに巾方向の開口部の上流側に隣接し、長手方向の開口部内に内側へ延び、且つ長手方向の開口部内の浮動密封部の下流の長手方向の位置を制限する環状のリツプ部が具備されてなる請求項１の噴霧チツプ装置。
【請求項７】 オリフイス形成装置がタレツトの貫通開口部内に装着されるオリフイスチツプ部でなる請求項１の噴霧チツプ装置。
【請求項８】 長手方向の開口部および長手方向の開口部と交差する巾方向の開口部を有するハウジングと、供給管に対しハウジングを着脱可能に装着し供給管からの流体を長手方向の開口部に流通させる螺着連結装置と、巾方向の開口部内に回転可能に且つ取外可能に支承され、長手方向の開口部と整合して配置可能な貫通開口部を有する円筒状のタレツトと、流体噴霧を行う噴霧オリフイスを形成するタレツトの貫通開口部内のオリフイス形成装置と、長手方向の開口部内に摺動可能に配設され、タレツトの貫通開口部の上流側の周部にタレツトに対し密封状態で係合可能な円筒状の曲部密封面を有する環状の浮動密封部と、浮動密封部、密封アダプタ、環状の密封部および装置を貫通する流体路をなすオリフイス形成装置の上流においてハウジングの長手方向の開口部内に配設される環状の密封アダプタとを備え、密封アダプタの一部がハウジングの外側へハウジングの上流側において延出され螺着連結装置を介しハウジングを供給管に対し固定するとき、軸方向の力が密封アダプタおよび浮動密封部に与えられ浮動密封部が押圧されタレツトと初期に密封状態で係合され、密封アダプタに螺着連結装置を介して、ハウジングが供給管に対し固定されている間タレツトに対する密封アダプタの初期押圧力を制限し螺着連結装置を解放することなくハウジングに対するタレツトの回転、取外および交換を可能にする初期押圧力制限装置が包有されてなる、流体供給管の端部に装着され供給管から圧縮流体を受容し流体噴霧を行う噴霧チツプ装置。
【請求項９】 螺着連結装置が供給管のネジ山付き端部に係合可能に且つハウジングに回転可能に支承され、連結部材がネジ山付き端部に締め付けられるとき軸方向の力を密封アダプタの上流端部に与えるように設けられたネジ山付き連結装置でなる請求項８の噴霧チツプ装置。
【請求項１０】 初期押圧力制限装置は密封アダプタの上流端部に形成され、連結部材が供給管に螺着されるときハウジングの上流側に係合可能な半径方向外側に延出するフランジでなる請求項９の噴霧チツプ装置。
【請求項１１】 密封アダプタの下流端部と浮動密封部の上流端部との間に配設される環状の弾性密封部材を備えてなる請求項１０の噴霧チツプ装置。
【請求項１２】 密封部材がＯリングでなる請求１１項の噴霧チツプ装置。
【請求項１３】 環状の密封部の上流端部が供給管内圧を受け、噴霧中流体路を介し高圧流体を流通させるとき、密封部材をタレツトに対し緊密に接着されるように設けられてなる請求項８の噴霧チツプ装置。
【請求項１４】 密封アダプタの上流端部と供給管の下流端部との間に配設される密封ガスケツトを備えてなる請求項１３の噴霧チツプ装置。
【請求項１５】 密封アダプタの環状のリツプ部が密封アダプタの下流端部から延出し、浮動密封部の上流端部の外周部と隣接するＯリングを支承するように設けられてなる請求項１４の噴霧チツプ装置。
【請求項１６】 ハウジングに巾方向の開口部の上流側に隣接する長手方向の開口部内に内側へ延びる環状のリツプ部が具備され、浮動密封部の長手方向の開口部内の下流における長手方向の位置を制限するように設けられてなる請求項８の噴霧チツプ装置。
【請求項１７】 オリフイス形成装置がタレツトの巾方向の開口部内に装着されるオリフイスチツプ部でなる請求項８の噴霧チツプ装置。
【請求項１８】 螺着連結装置はハウジングの上流部に回転可能に支承され、雌ネジ山付き部分を有し供給管の雄ネジ山付き端部に対し螺着可能な保持ナツトでなり、保持ナツトを供給管に締め付けるとき、軸方向の力が供給管から密封アダプタおよび浮動密封部へ伝達され浮動密封部がタレツトと密封状態で接触されるように設けられてなる請求項８の噴霧チツプ装置。
【請求項１】 長手方向の開口部および長手方向の開口部と交差する巾方向の開口部を有するハウジングと、供給管のネジ山付き端部に対しハウジングを着脱可能に装着し供給管から流体を長手方向の開口部に流通させる螺着連結装置と、巾方向の開口部内に回転可能に且つ取外可能に支承され、長手方向の開口部と整合して配置可能な貫通開口部を有する円筒状のタレツトと、流体噴霧を行う噴霧オリフイスを形成するタレツトの貫通開口部内のオリフイス形成装置と、長手方向の開口部内に摺動可能に配設され、タレツトの貫通開口部の上流側の周部にタレツトに対し密封状態で係合可能な円筒状の曲部密封面を有する環状の浮動密封部と、供給管のネジ山付き端部に対する螺着連結装置との螺着に応動し浮動密封部に所定の初期押圧力を与えてタレツトと密封接触せしめ螺着連結装置の供給管との螺着程度に関係なくハウジングに対するタレツトの回転、取外および交換を可能にする押圧装置とを備える、流体供給管の端部に装着され供給管から圧縮流体を受容し流体噴霧を行う噴霧チツプ装置。
【請求項２】 押圧装置には一部がハウジングの外側へ延出され、且つハウジングの上流側に配設される密封アダプタが包有され、螺着連結装置を介してハウジングを供給管に固定するとき軸方向の力を密封アダプタおよび押圧装置に与えるように設けられてなる請求項１の噴霧チツプ装置。
【請求項３】 密封アダプタには螺着連結装置を介しハウジングが供給管に固定されている間タレツトに対する押圧装置の初期押圧力を所定量に制限する初期押圧力制限装置が包有されてなる請求項２の噴霧チツプ装置。
【請求項４】 初期押圧力制限装置は、密封アダプタの上流端部に形成され、螺着連結装置が供給管に螺着されるときハウジングの上流側と当接する、半径方向外側に延びるフランジである請求項３の噴霧チツプ装置。
【請求項５】 密封アダプタの下流端部と浮動密封部の上流端部との間に配設される弾性を有した環状の密封部材を備えてなる請求項４の噴霧チツプ装置。
【請求項６】 ハウジングに巾方向の開口部の上流側に隣接し、長手方向の開口部内に内側へ延び、且つ長手方向の開口部内の浮動密封部の下流の長手方向の位置を制限する環状のリツプ部が具備されてなる請求項１の噴霧チツプ装置。
【請求項７】 オリフイス形成装置がタレツトの貫通開口部内に装着されるオリフイスチツプ部でなる請求項１の噴霧チツプ装置。
【請求項８】 長手方向の開口部および長手方向の開口部と交差する巾方向の開口部を有するハウジングと、供給管に対しハウジングを着脱可能に装着し供給管からの流体を長手方向の開口部に流通させる螺着連結装置と、巾方向の開口部内に回転可能に且つ取外可能に支承され、長手方向の開口部と整合して配置可能な貫通開口部を有する円筒状のタレツトと、流体噴霧を行う噴霧オリフイスを形成するタレツトの貫通開口部内のオリフイス形成装置と、長手方向の開口部内に摺動可能に配設され、タレツトの貫通開口部の上流側の周部にタレツトに対し密封状態で係合可能な円筒状の曲部密封面を有する環状の浮動密封部と、浮動密封部、密封アダプタ、環状の密封部および装置を貫通する流体路をなすオリフイス形成装置の上流においてハウジングの長手方向の開口部内に配設される環状の密封アダプタとを備え、密封アダプタの一部がハウジングの外側へハウジングの上流側において延出され螺着連結装置を介しハウジングを供給管に対し固定するとき、軸方向の力が密封アダプタおよび浮動密封部に与えられ浮動密封部が押圧されタレツトと初期に密封状態で係合され、密封アダプタに螺着連結装置を介して、ハウジングが供給管に対し固定されている間タレツトに対する密封アダプタの初期押圧力を制限し螺着連結装置を解放することなくハウジングに対するタレツトの回転、取外および交換を可能にする初期押圧力制限装置が包有されてなる、流体供給管の端部に装着され供給管から圧縮流体を受容し流体噴霧を行う噴霧チツプ装置。
【請求項９】 螺着連結装置が供給管のネジ山付き端部に係合可能に且つハウジングに回転可能に支承され、連結部材がネジ山付き端部に締め付けられるとき軸方向の力を密封アダプタの上流端部に与えるように設けられたネジ山付き連結装置でなる請求項８の噴霧チツプ装置。
【請求項１０】 初期押圧力制限装置は密封アダプタの上流端部に形成され、連結部材が供給管に螺着されるときハウジングの上流側に係合可能な半径方向外側に延出するフランジでなる請求項９の噴霧チツプ装置。
【請求項１１】 密封アダプタの下流端部と浮動密封部の上流端部との間に配設される環状の弾性密封部材を備えてなる請求項１０の噴霧チツプ装置。
【請求項１２】 密封部材がＯリングでなる請求１１項の噴霧チツプ装置。
【請求項１３】 環状の密封部の上流端部が供給管内圧を受け、噴霧中流体路を介し高圧流体を流通させるとき、密封部材をタレツトに対し緊密に接着されるように設けられてなる請求項８の噴霧チツプ装置。
【請求項１４】 密封アダプタの上流端部と供給管の下流端部との間に配設される密封ガスケツトを備えてなる請求項１３の噴霧チツプ装置。
【請求項１５】 密封アダプタの環状のリツプ部が密封アダプタの下流端部から延出し、浮動密封部の上流端部の外周部と隣接するＯリングを支承するように設けられてなる請求項１４の噴霧チツプ装置。
【請求項１６】 ハウジングに巾方向の開口部の上流側に隣接する長手方向の開口部内に内側へ延びる環状のリツプ部が具備され、浮動密封部の長手方向の開口部内の下流における長手方向の位置を制限するように設けられてなる請求項８の噴霧チツプ装置。
【請求項１７】 オリフイス形成装置がタレツトの巾方向の開口部内に装着されるオリフイスチツプ部でなる請求項８の噴霧チツプ装置。
【請求項１８】 螺着連結装置はハウジングの上流部に回転可能に支承され、雌ネジ山付き部分を有し供給管の雄ネジ山付き端部に対し螺着可能な保持ナツトでなり、保持ナツトを供給管に締め付けるとき、軸方向の力が供給管から密封アダプタおよび浮動密封部へ伝達され浮動密封部がタレツトと密封状態で接触されるように設けられてなる請求項８の噴霧チツプ装置。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開平７−１３２２５０
【公開日】平成７年（１９９５）５月２３日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平６−１００５１１
【出願日】平成６年（１９９４）４月５日
【出願人】（５９１１３８７８４）スプレイング システムス カンパニー (1)
【公開日】平成７年（１９９５）５月２３日
【国際特許分類】
【出願日】平成６年（１９９４）４月５日
【出願人】（５９１１３８７８４）スプレイング システムス カンパニー (1)
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