説明

ローラーポンプのチューブ収容部

【課題】使い捨て構造からなるチューブ又はチューブユニットの挿入工程を容易にし、蠕動ポンプの安定性を向上させることにある。さらに、チューブユニットの取り替えを高い費用効率で維持することである。
【解決手段】ポンプヘッド6が回転可能に装着されたチューブ収容チャンバー1が形成されるポンプケーシング4と、チューブユニットのチューブがポンプヘッドを少なくとも部分的に取り囲む方式でポンプヘッドと結合されるように、チューブ収容チャンバーに挿入されるように適合化されたチューブユニットとを含む。このために、作動時にポンプヘッドの周囲にチューブを引っ張ることができるようにチューブユニットと協力する張力装置2がポンプケーシングに配列される。本発明によると、張力装置はレバー機構を含み、レバー機構のレバー要素は、望ましくは、チューブ収容部の少なくとも部分的な遮蔽のための保護用キャップを同時に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蠕動ポンプ(peristaltic pump)、特に、ダクトに挿入されるように適合化されたチューブに張力を加えるために蠕動又はローラーポンプのチューブ収容チャンバーに配列されるもので、望ましくは、使い捨て構造からなる張力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ローラー又は蠕動(圧搾)ポンプは、ポンピング対象媒介物がチューブの可撓性のある機械的な外部変形によってチューブ全体にわたって加圧される変位ポンプである。(途切れ又は歪曲のない)媒介物の緩やかな進行により、蠕動ポンプは特に医療用途にも使用される。
【0003】
一般の蠕動ポンプの場合、原則的に、弾力的に/弾性的に変形可能チューブは、多数のローラーが角度をなして離隔し、回転可能に装着される所定の周縁区域に沿って回転式ポンプヘッドの周囲で案内されるように挿入されるが、前記ローラーは、ポンプヘッドの適切な回転によってチューブと順次ローリング結合され、チューブを圧縮/クランピングする。チューブは、ポンプケーシングの外面に自体的に支持されたり、所定の張力でポンプヘッドの周囲でポンプヘッドに逆らって引っ張られる。
【0004】
しかし、如何なる構造であっても、ポンプヘッドの移動は、結合状態にあるローラーの各クランピング位置がチューブに沿って前方に移動し、その結果、チューブ区域内側のポンピング媒介物を、対応するローラーの前に直ちに前進させる結果をもたらす。上記対応するローラーの直ぐ次に来るチューブ区域での吸入負圧の発生は、概してチューブが元の構造的形態に復帰しようとする原因になるチューブ材料の固有の弾性によって影響を受ける。
【0005】
日々厳格になる衛生規定及びより厳しくなる使用者の要求により、少なくともポンピング媒介物と直接接触する蠕動ポンプの構成要素は、特に医療用に使用される場合、使い捨てに構成されることが一般化された。該当の構成要素は、結果的に、容易に除去及び挿入できるように適合化されるべきチューブを主に含む。従来技術には多数のチューブユニットと張力装置が公知となっているが、以下では、これらのうち一部を紹介する。
【0006】
基本的に、取り替え工程の場合、ポンプヘッドが例えば下流の電気モーター又はギア機構の駆動シャフトと回転―固定方式で結合されるように、蠕動ポンプのケーシング内に挿入/ラッチ結合されているだけでよい分離型ポンプユニットとして、チューブとポンプヘッドを一種のカートリッジに事前に組み立てる可能性が存在する。この解法は、自己完備式(self―contained)ケーシングユニットとしてカートリッジを構成することが可能であり、回転要素が外部から接近不可能に内蔵されるので、取り替え工程を非常に容易にすると同時に、高い操作安定性を保障するが、比較的高価な構造変形例である。
【0007】
ポンプヘッドは、(既に説明したように)、互いに対して移動可能/回転可能な複数の個別部品からなる多少複雑な構成要素であり、これら部品は、事実上、ポンピング媒介物によって直接汚染されないので取り替えられなくてもよい。そのため、チューブのみを使い捨てとして提供することが実質的により費用効率的である。しかし、チューブを取り替えようとする場合、チューブをポンプヘッドから取り除いたり再び装着しなければならないが、このときは、チューブをポンプヘッドの周囲に引っ張る事前張力を克服しなければならない。したがって、(ポンプヘッドはそのまま置いた状態で)チューブのみを取り替えることを容易にするために、取り替え工程を目的としてチューブの弛緩及び引張を可能にする特殊の引張メカニズムが開発された。
【0008】
G 94 11 183は、このような張力装置の簡単な構造を開示する。これによると、チューブは、軸方向に離隔する二つのバルジ(bulge)状停止部/ホルダーを備えるが、ポンプケーシングは、その内部にモールディング又は挿入されるチューブ収容チャンバー内に、横方向ストリップ(transverse strip)又はビーム(beam)を、二つの湾入部が形成されたチューブ収容部として備える。チューブ収容部にチューブを挿入するために、バルジ状停止部のうち一つが湾入部の一つにラッチ/フック連結され、続いて、チューブがポンプヘッドの周囲に引っ張られる。最後に、残りのバルジ状停止部が残りの湾入部内にラッチ/フック連結される。この挿入工程は、チューブに張力を加えると同時に、停止部を湾入部内にフック連結しなければならないので、非常に時間消耗的かつ複雑であり、操作者の相当の腕前と力を必要とする。
【0009】
代案として、チューブ(チューブ中間区域)がビーム端部間でループを形成するように、該当のビームの二つの軸方向端部が二つの軸方向に離隔したチューブ区域でチューブと固定連結される捕獲ビームをチューブ収容部として備えこともできる。したがって、ビームとチューブは、取り替え可能な分離型チューブユニットを形成する。
【0010】
続いて、このように形成されたチューブは、ポンプヘッドの周囲にループ領域で配置/案内され、捕獲ビームが張力装置内にラッチ連結される。張力装置は、望ましくは、捕獲ビームがチューブ収容チャンバーの着脱式ホルダー/ラッチ内にラッチ連結されるまでループ領域が引っ張られる間、捕獲ビームの変位を案内するガイドレール/ガイド凹溝を備える。この構造は、チューブの挿入工程を容易にするが、チューブ領域の二つの端部、そして、これによってポンプヘッドを基準に形成される二つのエッジで同時にループ領域のチューブが引っ張られなければならないので、より強い力の印加を必要とするが、これは全ての操作者に可能なものではない。
【0011】
最後に、(ポンプヘッドをそのまま置いて)チューブのみを取り替えるには、回転構成要素の外部からの自由な進入口を必要とするが、前記進入口は、費用上の理由で作動中にも継続して開放されているか、あるいは追加的な補助/保護キャップによって少なくとも部分的に閉鎖可能になる。このようなキャップは、蠕動ポンプの価格を増加させるだけでなく、忘れ易い追加の段階でキャップの閉鎖が行われなければならないので、安全性を危ぶむ要因になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
これら問題を勘案して、本発明の目的は、機能性が増大したインスタント型(instant type)蠕動ポンプを提供することにある。特に、本発明の目的は、使い捨て構造からなるチューブ又はチューブユニットの挿入工程を容易にすることにある。本発明の他の目的は、蠕動ポンプの安定性を向上させることにある。最後に、本発明の目的は、蠕動ポンプ、そして、チューブユニットの取り替えを高い費用効率で維持することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的は、請求項1の特徴部を備えた蠕動ポンプと請求項10に係るチューブユニットによって達成される。本発明の有利な改善点は、少なくとも下位請求項のうち少なくとも一部の要旨である。
【0014】
したがって、本発明の基本思想は、チューブが殆ど引っ張られていない間に挿入可能なチューブ収容チャンバーを備えた蠕動ポンプを提供することである。さらに、蠕動ポンプは、該当の蠕動ポンプの回転式ポンプヘッドの周囲の所定周縁区域に沿ってチューブを引っ張るために、望ましくは、手動で又は電気モーターによって作動するように適合化されたレバー機構を備えたチューブ張力装置を含む。レバー機構は、必要な張力とこれによるポンプヘッドに対する圧搾力に到逹するために要求される作動力が、追加的な別途の工具を必要とせず、簡単に手で印加可能な程度に低減することを可能にする。レバー機構をモーターで作動させる場合、駆動部は小さい寸法からなり得るので、その結果、費用効率的であり得る。
【0015】
基本的には、例えば、ウォームギア、昇降ブロック、ギア機構又は類似する補助手段などの多数の構造的構成が、作動運動を適宜低減してチューブ/チューブユニットに伝達できるレバー機構として考えられる。しかし、実際に、特に手動作動の場合は、従来の方式どおりに蠕動ポンプにヒンジ式で装着され、カップリングの種類/位置に応じてピボット動作によって操作ハンドルに発生した作動力を、低減方式でチューブに伝達する推力伝達用の変位可能な構成要素又はプランジャー構成要素と結合(作動的に連結)される操作要素(操作ハンドル)の形態でレバー機構を構成することが有利である。このようなレバー機構の構想は、製作が容易であり、故障安全機能を有し、結果的に経済的である。
【0016】
本発明の一様態によると、ポンプヘッドが回転可能に装着されたチューブ収容チャンバーが形成又は収容されるポンプケーシングと、チューブユニットのチューブがポンプヘッドを少なくとも部分的に取り囲む方式でポンプヘッドと結合されたり、又はそのような結合に適合化されるようにチューブ収容チャンバーに挿入されるチューブユニットとを含む医療用蠕動ポンプが結果的に提供される。
【0017】
チューブをポンプヘッドに接触させるあるいは接触させるようになる張力は、ポンプケーシングに配列される(すなわち、蠕動ポンプの固定構成要素として設けられる)張力装置によって印加されるが、前記張力装置は、(手動/モーター)作動中にチューブがポンプヘッドの周囲に引っ張られるようにチューブユニットと協力する。本発明によると、張力装置は、ポンプケーシングに固定式で装着されるレバー機構であって、それ故に、道具として考えることはできない。
【0018】
本構成により、誰でもチューブ又はチューブユニットを容易に挿入して引っ張ることができる。ポンプヘッド周囲のチューブの事前張力がレバー機構によって弛緩され、続いて、チューブ/チューブユニットが殆ど力を入れなくてもチューブ収容チャンバーから除去されるという点で、チューブ又はチューブユニットの除去も容易に行われる。レバー機構は、蠕動ポンプの構成要素であるので、毎回取り替えなくともよくなり、その結果、蠕動ポンプの作動は高い費用効率で維持される。
【0019】
望ましくは、レバー機構のレバー要素は、チューブ収容チャンバーを少なくとも部分的に遮蔽するための保護キャップも同時に含む。したがって、張力装置が作動すると同時に、チューブ収容チャンバーが(自動的に)開放及び/又は閉鎖され、その結果、そこに配置されるポンプヘッドなどの可動部品が外側に向かって保護される。これは、蠕動ポンプの安全性を増大させる。
【0020】
本発明の他の様態は、条件に符合する場合、保護キャップがレバー機構の操作ハンドルとして提供されるレバー要素に形成又は固定されたり、又は、力の伝達のために操作ハンドルを通して作動するように適合化されたレバー要素(プランジャー要素)に形成又は固定されることを可能にする。冒頭で既に説明したように、本発明に係るレバー機構は、ポンプケーシングに直接又は間接的にヒンジ装着される操作要素又は操作ハンドルと、力の伝達を目的としてレバーと作動的に連結されるプランジャー要素とを含む。したがって、保護キャップは、操作ハンドル又はプランジャー要素に配置することができる。
【0021】
操作ハンドルが保護キャップを同時に含んだりあるいは操作ハンドルが保護キャップの役割をする場合、操作ハンドルはカバー板の形態をとることができる。力伝達レバー要素(プランジャー要素)が保護キャップを含んだりあるいは力伝達レバー要素が保護キャップの役割をする場合、操作ハンドルは、弓状(bow―shaped)ハンドル、バックル(buckle)/作動ボタン、トグル(toggle)レバー、又は類似する人体工学的形態をとることができる。これによって、保護機能と作動機能がレバー機構のそれぞれ異なる要素に付与されるので、該当要素の構造をその機能に合わせて、何ら手も加えず最適に適合化することが可能である。
【0022】
本発明の他の様態によると、チューブ収容チャンバーに固定式又は変位可能に配列されたり、あるいは、そのように配列されるように適合化されるチューブ収容部(フック構成要素)が設けられるが、チューブは、該当の収容部上に形成又は固定されるチューブホルダーを通して収容部内に挿入されるように適合化されたり挿入/フック連結される。固定式チューブ収容部の場合はレバー機構が変位可能なポンプヘッドに作用し、固定式チューブ収容部に位置する自由チューブ中間区域に対してポンプヘッドを加圧することが有利である。変位可能なチューブ収容部の場合は、レバー機構が、望ましくは、レバー機構の追加要素であるチューブ収容部に作用し、チューブ収容部に位置する自由チューブ中間区域がポンプヘッドを取り囲む方式でポンプヘッドと接触するようにチューブ収容部を固定式(変位不可能な)ポンプヘッドに対して移動させる有利な方式で設けられる。挿入されたが、引っ張られていない状態で、チューブ中間区域は、一直線形態であってもよく、又は既にループ形態であってもよい。
【0023】
さらに、レバー機構が自動ロッキング機能を有するように、すなわち、操作ハンドルがその作動時にチューブを引っ張るために一種の死点(dead center)を横切って旋回し、続いて、最終引張位置に準―自動的に折り畳まれ/スナップされるように構成されることが有利であり得る。最終引張位置は、触覚フィードバック(tactile feedback)のために軽微なロッキング位置によって支持することができる。これは、ロッキングボルトなどの追加安全要素を不要にし、その結果、作動が容易になり、蠕動ポンプの安全性がより一層増大する。
【0024】
最後に、本発明の他の様態よれば、可撓性があり望ましくは弾力性があるチューブを軸方向に離隔した二つの位置で保有したり、あるいはこれらの位置でそのチューブとそれぞれ固定式で連結させ、その結果、蠕動ポンプのチューブ収容部又はレバー機構と保有結合されるように適合化される少なくとも一つのアンダーカット(undercut)を形成するチューブホルダー(結合装置)で構成される、本発明に係る蠕動ポンプ用チューブユニットを(本発明に係る蠕動ポンプとは別途に)設けることが可能になる。したがって、少ない数の構成要素により、チューブユニットを非常に高い費用効率で製造することが可能であり、それ故に、使い捨てとして特に適している。
【0025】
本発明の他の様態によると、
ポンプヘッドが回転可能に装着されたチューブ収容チャンバーが形成又は挿入されるポンプケーシングと、
望ましくは、取り替え構成要素として設けられ、チューブ収容チャンバーに変位可能に挿入されるように適合化され、ループ形態の可撓性チューブを軸方向に離隔した二ヶ所のチューブ位置で保有するチューブホルダーで構成されるチューブユニットであって、該当のチューブホルダーの変位によってポンプヘッドを少なくとも部分的に取り囲む方式でポンプヘッドと引張結合されるように、チューブ収容チャンバーへの挿入に適合化されたり、あるいはチューブ収容チャンバーに挿入されるチューブユニットと、
を含む医療用蠕動ポンプが提供される。
【0026】
本発明によると、ポンプケーシング又はチューブ収容チャンバーに固定式で装着される(取り替え用でないことを意味する)レバー機構形態の張力装置が提供されるが、前記レバー機構は、チューブ収容チャンバーを少なくとも部分的に(前面で)遮蔽/閉鎖するための(前面)保護キャップとして少なくとも一つのレバー要素(望ましくは操作要素)を含み、作動時にポンプヘッドの周囲にチューブを事前に引っ張ることができるようにチューブホルダーと協力して変位する。
【0027】
チューブがポンプヘッドの周囲で引っ張られることによって、ポンプヘッドは、少なくとも外側に向かった(チューブ収容チャンバーの開放された前面に向かった)区域で同時に遮蔽/閉鎖され、その結果、安全に保護される。
【0028】
以下、添付の図面を参照しながら、望ましい実施例を通して本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】固定式チューブ収容部と弓状操作ハンドルを備える張力装置であって、手動で作動可能なレバー機構を備えた本発明の望ましい第1の実施例を開放(非引張)及び閉鎖(引張)位置別に示す。
【図2】固定式チューブ収容部とバックル状操作ハンドルを備える張力装置であって、手動で作動可能なレバー機構を備えた本発明の望ましい第2の実施例を開放(非引張)及び閉鎖(引張)位置別に示す。
【図3】固定式チューブ収容部と板状操作ハンドルを備える張力装置であって、手動で作動可能なレバー機構を備えた本発明の望ましい第3の実施例を開放(非引張)及び閉鎖(引張)位置別に示す。
【図4】固定式チューブ収容部とトグルレバー状操作ハンドルを備える張力装置であって、手動で作動可能なレバー機構を備えた本発明の望ましい第4の実施例を開放(非引張)及び閉鎖(引張)位置別に示す。
【図5】変位/移動可能なチューブ収容部とボタン状操作ハンドルを備える張力装置であって、手動で作動可能なレバー機構を備えた本発明の望ましい第5の実施例を開放及び閉鎖位置別に示す。
【図6】変位/移動可能なチューブ収容部と板状操作ハンドルを備える張力装置であって、手動で作動可能なレバー機構を備えた本発明の望ましい第6の実施例を開放(非引張)及び閉鎖(引張)位置別に示す。
【図7】変位/移動可能なチューブ収容部と、駆動モーターとチューブ収容部との間のレバー機構としてギア機構とを備える張力装置であって、電気モーターによって作動可能なレバー機構を備えた本発明の望ましい第7の実施例を開放(非引張)及び閉鎖(引張)位置別に示す。
【図8】一つの実例であって、図1による弓状操作ハンドルと特にチューブ収容部を備えた本発明に係る蠕動ポンプのケーシングを開放(非引張)位置で示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、レバー機構2を備えた張力装置を含むもので、図8によるチューブ収容チャンバー1を詳細に示す。図8から分かるように、本発明の蠕動ポンプは、ポンプケーシング4を基本的に含むが、該当のケーシングの前面には、チューブ収容チャンバー1がポンプケーシング4の前面に向かって開放されるように配列される。チューブ収容チャンバー1の内部には、モーター駆動型回転式駆動ホイールで構成されるポンプヘッド6が配置されるが、該当のヘッドの径方向外周には、多数の圧力ホイール/ローラー(図示せず)が相対回転可能に装着され、互いに対して一定の周方向間隔で配置される。また、ポンプケーシング4の前面に配置される制御パネル8は、少なくともポンプヘッドの電気駆動部のための制御プログラムを設定し、例えば、蠕動ポンプのトルク又はターンオン及びターンオフ時間を設定する役割をする。また、ターンオン及びターンオフボタンがポンプケーシングの前面に配列される。
【0031】
図1の実施例において、チューブ収容チャンバー1は、ポンプケーシング4と一体型で製作されたり、あるいはポンプケーシング4の対応する区域に別個の構成要素として挿入される、実質的に矩形状の外郭又は陥没部の形態で設計される。チューブ収容チャンバー1の対向する二つの壁面には、チューブ収容部としての役割をし、チューブ又はチューブユニット14が挿入され得る湾入部12がそれぞれ形成される。湾入部12は、それらの整列線(alignment)がポンプヘッド6に対して半径方向に変位するように互いに同一平面上に位置する。
【0032】
整列線に平行に延長されるチューブ収容チャンバー1の一側には、レバー機構2を備えた張力装置がポンプケーシング4に装着される。レバー機構は、例えば、ポンプケーシング4にヒンジ式で装着され(図示せず)、ジョイント、スプリング手段、又はギア機構を通して変位要素(プランジャー構成要素)18と作動的に連結されるグリップ形態の操作ハンドル16で構成されている。変位要素18は、図1による平面図でチューブ収容チャンバー1のほとんど又は全部を遮蔽するのに十分な寸法を有する実質的に矩形板の形態を有する。変位要素18は、ポンプヘッド6の回転軸に追加的に連結され、この場合に回転軸用ベアリングを形成する。
【0033】
変位要素18は、例えば、互いに平行に離隔し、互いに対して固定され、回転可能な方式でポンプヘッドをその間に保有する二つの板で構成することができる。また、この場合は、ポンプヘッド6用駆動モーター(図示せず)も変位要素18に締結されることが有利である。変位要素18は、ポンプケーシング4でリフトオフされ得ない方式でポンプケーシング4で変位するように案内される。ポンプヘッド6の装着は、整列線と対面する変位要素18の板のエッジでポンプヘッド6が変位要素18を超えて突出するように追加的に定められる。
【0034】
また、図1は、本発明にかかるもので、蠕動ポンプの分離型構成要素として提供され、収容チャンバー1に選択的に挿入され得るチューブユニット14を示す。
【0035】
これによって、チューブユニット14は、二つのホルダー又は結合要素22が互いに締結されたり、あるいは互いに対して軸距離だけ離隔するように構成される、可撓性のある望ましくは弾性的に変形可能なチューブ20で構成される。これらホルダー22は、チューブ収容チャンバー1の湾入部とアンダーカット結合されるように適合化された径方向外周突出部又はカラー(collar)を形成する。ホルダー22の軸距離は、チューブ20が二つの湾入部12に挿入される場合、ホルダー22が湾入部12の後方側のチューブ収容チャンバー1と接触し、その間に延長されるチューブ中間区域20aが引っ張られないかあるいは少しだけ引っ張られ、それが整列線を実質的に従うように選択される。
【0036】
変位要素18に対する整列線の対向側で、チューブ収容チャンバー1は、固定板24で部分的に遮蔽され、固定板24は、チューブ収容チャンバー1の閉鎖時に、板状変位要素18から整列線の方向に突出したポンプヘッドの部分が埋め込まれたりあるいは引き込まれる内側バルジ24aを含む。
【0037】
本発明の望ましい第1の実施例に係る蠕動ポンプの機能は、図1及び図8によって次のように説明することができる。
【0038】
図1の右側図面によると、チューブ収容チャンバー1は、図1による弓状操作ハンドル16が手動で左側に折り畳まれ、その結果、板状変位要素18がポンプヘッド6と共にレバー機構によって左側に、すなわち、整列線から遠く変位することによって開放される。この(開放、非引張)位置では、上述したように、力を加えずに容易にチューブユニット14を湾入部に挿入することが可能である。
【0039】
続いて、弓状操作ハンドル16が整列線の方向に手動で折り畳まれ、この折り畳み又は旋回運動は、レバー機構を通して適宜低減し、変位のために板状変位要素18に伝達される。これは、操作ハンドル16の整列線の方向への旋回によって板状変位要素18が固定板24の方向で前方に押されると同時に、回転可能に装着されるポンプヘッド6がチューブ中間区域20に対して加圧されて前方に押されることを意味する。固定板24に接するまで変位要素18が移動する距離は完全開放状態での挿入チューブ20とポンプヘッド6との間の距離より大きいので、結果的に、ポンプヘッド6はほぼチューブ20全体にわたって加圧され、このとき、チューブ中間区域20aは、ポンプヘッドの一部周縁に沿ってポンプヘッド6周囲のホルダー22/湾入部12間で引っ張られる。図1の左側図面によるチューブ収容チャンバー1の完全閉鎖位置では、それに応じてチューブ中間区域20aがU字状に弾性変形し、その結果、所定の接触力がポンプヘッド6とチューブ20との間に発生する。
【0040】
閉鎖又は引張方向への操作ハンドル16の旋回移動過程で、操作ハンドルはレバー機構の一種の死点を超えるようになり、その結果、操作ハンドル16は、既に発生したチューブ中間区域20aの張力を活用して(図1の左図に示す)操作ハンドルの最終引張位置の方向にポンプヘッド6上に圧迫される。これは、本発明の第1の実施例に係るレバー機構が追加的なロッキング要素を有することなく操作ハンドル16を自動的に最終引張位置に維持する一種の自動ロッキング機能を備えることを意味する。
【0041】
図2及び図3は、図1による張力装置2の代案的な実施例を示すもので、以下では、第1の実施例と比較される技術的な差のみを取り扱うようになり、他の全ての技術的特徴部は第1の実施例と実質的に一致する。
【0042】
図2及び図3による実施例は、手動式操作ハンドル16の構成面で図1による実施例と差がある。図2によると、操作ハンドル16は、ストリップ状バックルで構成されるが、図2の右図に示すように板状変位要素18は、バックル16と対面する変位要素18の変位方向に形成される縦溝26をその上側面に備えるように構成される。この場合、固定板24には、変位要素18の縦溝26と同一平面に位置した対応する縦溝28が設けられる。
【0043】
縦溝24、26の寸法は、バックル16が図2の左図に示すように最終引張位置に折り畳まれる間、各溝24、26内に旋回され、その内部にほぼ完全に収容され得るように定められる。したがって、板状変位要素18と固定板24の上側面は、実質的に滑らかで、エッジがないように形成され、その結果、例えば、捕獲される場合のように、バックルの意図しない開放が安全に防止される。これは、本発明に係る蠕動ポンプの安定性を一層向上させることに寄与する。
【0044】
最後に、図3の右図に示すように操作ハンドル16は、望ましくは、最終引張位置(図3の左図を参照)まで折り畳まれると、固定板24と共にチューブ収容チャンバー1を完全に遮蔽する板状フラップで構成することもできる。
【0045】
図4による実施例は、上述した実施例と基本的に一致するが、この場合は、操作ハンドル16がトグル(toggle)レバーの形態で構成される。実際に、トグルレバー16は、その旋回軸がポンプケーシング4の前面に垂直に延長され、その結果、板状変位要素18の上側面に垂直に延長されるようにチューブ収容チャンバー1又はポンプケーシング4にヒンジ結合される。トグルレバー16は、レバー16の回転時に推力要素18を加圧し、該当の推力要素を挿入チューブ20に対して閉鎖方向に変位させる偏心部又はカム(cam)16aを備えるように構成される。トグルレバー16は、変位要素18と結合されず、その一側後方エッジ18aと接触するだけであるので、この場合、図示していないスプリング(手段)が設けられ、前記スプリング(手段)は、変位要素18を開放方向(図4の右図に示す最終非引張位置)に事前に引っ張る。また、トグルレバー16は、最終引張位置(図4の左図を参照)に到達するときにカム16aの(上)死点を既に超えて、該当の位置に自動的に維持されるように配置される。
【0046】
図1〜図4に示すように全ての実施例は、同一平面に位置する二つの湾入部12形態のチューブ収容部がチューブ収容チャンバー/ダクト1に固定式で形成/配列され、その結果、チューブ20の張力のためにはチューブユニット14の方向に変位可能なポンプヘッド6を装着する必要があるという共通点を有する。しかし、ポンプヘッド6をチューブ収容チャンバー1に固定式で保有し、その代わりに、チューブ収容部12を変位可能にチューブ収容チャンバー1に装着/案内することも基本的に可能である。この場合、張力装置2は、ポンプヘッド6に作用するのではなく、チューブ収容部12に作用する必要がある。以下では、この機能的原理を図5〜図7を通して例示する。
【0047】
図5は、上述した代案的な引張原理を具現するための簡単な構造であり、本発明の第5の実施例を示す。
【0048】
この場合、ポンプヘッド6は、図5の左図に示すように、チューブ収容チャンバー1に回転可能に(固定式で)装着され、ポンプケーシング4内の図示していないモーターによって駆動される。チューブ収容チャンバー1は、ポンプヘッド6の周囲に半円状に案内され、その結果、一種のU字状の収容ダクト又は溝1aがチューブ収容チャンバー1とポンプヘッド6との間に形成される。
【0049】
収容ダクト1aに径方向に対向するポンプヘッド6側には、ポンプヘッド6に対して実質的に接線方向に配向されるビーム30が横方向に変位し得るようにビーム状収容部30がチューブ収容チャンバー1に装着される。ビーム30(ビーム状収容部)の中間区域には、ビーム30の変位方向に延長される縦方向スリット32がチューブ収容チャンバー1に形成され、自由突出端部でボタン形態をとるレバー状操作ハンドル16が該当のスリットを通して延長される。見えない他側端部では、操作ハンドル16がポンプケーシング4にピボット可能に装着される。軸方向中間区域で、レバー状操作ハンドル16は、操作ハンドル16の旋回運動をそれから発生するレバー機構の適切な低減作用を通してビーム30の変位運動に変換するためにビーム状収容部30と作動的に結合されるもので、図示していない捕獲要素を含む。
【0050】
図5の右図で追加的に理解できるように、チューブユニット14は、変位可能なビーム状収容部30の湾入部12とアンダーカット結合されるように適合化された、二つの軸方向に離隔したカラー状ホルダー22を含む。しかし、この場合、チューブ20に沿って形成される二つのホルダー22間の軸距離は、ホルダー22又はチューブ20が湾入部12でビーム状チューブ収容部30内にそれぞれ配置/挿入されるとき、チューブ中間区域20aがホルダー22間でU字状ループに突出し得る程度の長さを有する。ループは、ポンプヘッド6周囲のU字状収容ダクト1aと概して一致する中間半径を有し、その結果、チューブ中間区域20aは、非引張状態でほとんど力を入れずにポンプヘッド6の周囲に配置することができる。
【0051】
チューブ14がチューブ収容ダクト1aに挿入されると直ぐに、操作ハンドル16は、この場合にポンプヘッド6から遠く旋回される方式で作動し、その結果、ビーム状収容部30はポンプヘッド6から遠く移動する。したがって、チューブ中間区域20aは、図5の右図に示したように、所定の引張力でポンプヘッド6の一部周縁と接触するようになる。
【0052】
上述した実施例のように、本発明の望ましい第5の実施例に係る操作ハンドル16は、それが最終引張位置(図5の右図を参照)に到逹する直前に死点を超え、その結果、チューブ20の引張力が操作ハンドル16を最終引張位置に保有するように寸法が定められる。
【0053】
図5に示すように本発明の第5の実施例は、ポンプヘッド6を固定状態で維持することができ、ただし、(望ましくはビーム状)収容部30のみがポンプヘッド6に対して変位可能であればよいので、比較的簡単な機械的構造を有する。したがって、本構造は、高い費用効率で製造することができる。しかし、本解法の場合は、回転部が操作ハンドル16の最終引張位置でも露出する。
【0054】
この問題を解決するために、図6の左図に示すように、本発明の第6の実施例は、第5の実施例に比べて改善した操作ハンドル16を提供する。この場合、上述したボタンは、図示していないヒンジによってポンプハウジング4にヒンジ結合され、一種のプランジャー構成要素34を通してビーム状収容部30と作動的に連結される板状フラップに取り替えられる。プランジャー構成要素は、この場合、レバー効果を得る目的で特定の中間位置でピボット可能フラップ16と収容部30にヒンジ結合される棒状フレームで構成することができる。これと異なり、プランジャー構成要素34は、チューブ収容チャンバー1に側方に変位可能に装着され、操作ハンドル16の旋回運動をプッシュロッドのプッシング運動に変換させるためにレバー又はギア機構を通して操作ハンドル16と結合される二つのプッシュロッドを含むことができる。
【0055】
本発明の第6の実施例に係るチューブ収容チャンバー1、そして、特にレバー機構2を備えた張力装置の機能は、第5の実施例と実質的に同一である。これは、板状フラップ16の旋回運動がプランジャー構成要素34を通してビーム状収容部30の変位運動に変換されるが、それと同時に、チューブユニット14の引張(図6の中間図を参照)のために、フラップ状操作ハンドル16が図6の右図に示すように最終引張位置に到逹するとき、チューブ収容チャンバー1を実質的に完全に遮蔽するようになることを意味する。また、この場合は、第5の実施例を通して既に説明したように、張力装置2は自動ロッキング機能を有する。
【0056】
最後に、操作ハンドル/操作要素は、必ず手動で作動すべきものではなく、モーターによって作動することも可能であることに留意しなければならない。このようなモーターは、例えば、ギア機構又はピストンを通して操作ハンドル/操作要素に作動力を加えるために、既に説明した全ての実施例に基本的に使用することができる。また、モーター駆動部の使用は、図7の中間図に示すように第7の望ましい実施例を通して以下で説明するような張力装置の変更を可能にする。
【0057】
ここでは、ポンプケーシング4又はチューブ収容チャンバー1で変位可能な方式で案内される板状カバーキャップ16と固定式ポンプヘッド6を備えたチューブ収容チャンバー1を基本的に取り扱う。カバー板16は、互いに同一平面にあり、その内部にチューブユニット14が固定用ホルダー/結合要素22によってアンダーカット方式で挿入されるように適合化される二つの離隔湾入部12で構成されるチューブユニット14用収容部を含む(図7の右図を参照)。二つのホルダー22間の距離は、挿入されたが、未だに非引張状態のチューブ20が湾入部12間の整列線を実質的に従うように定められる。
【0058】
この場合、駆動部は、偏心部/カムとプランジャー構成要素で構成されたレバー機構を通してカバー板16と作動的に連結される図示していない電気モーターで形成される。しかし、代案として、例えば、ギア機構などのレバー機構のための他の構造も可能である。
【0059】
モーターの稼動により、押す力(pushing force)がレバー機構を通してカバー板16に加えられ、その結果、カバー板が図7の中間図に示すように最終開放位置からポンプヘッド6の方向に移動する。この移動過程で、チューブ20は、ポンプヘッド6に接するようになり、追加移動が行われる間、カバー板16の最終引張位置までポンプヘッド6の周囲に引っ張られる。この場合、自動ロッキング効果は、モーターや下流のレバー機構によって発生する。
【0060】
要約すると、本発明は、ポンプヘッドが回転可能に装着されたチューブ収容チャンバーが形成されるポンプケーシングと、チューブユニットのチューブがポンプヘッドを少なくとも部分的に取り囲む方式でポンプヘッドと結合されるように、チューブ収容チャンバーに挿入されるように適合化されたチューブユニットとを含む医療用途の蠕動ポンプに関する。このために、作動時にポンプヘッドの周囲にチューブを引っ張ることができるようにチューブユニットと協力する張力装置がポンプケーシングに配列される。本発明によると、張力装置はレバー機構を含み、レバー機構のレバー要素は、望ましくは、チューブ収容部の少なくとも部分的な遮蔽のための保護用キャップを同時に形成又は含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプヘッド(6)が回転可能に装着されたチューブ収容チャンバー(1)が形成されるポンプケーシング(4)と、
チューブユニット(14)のチューブ(20)が縦方向に引っ張られ少なくとも部分的に取り囲む方式で前記ポンプヘッド(6)と結合されるように、前記チューブ収容チャンバー(1)に挿入されるように適合化されあるいは挿入されるチューブユニット(14)と、
前記結合の目的のために前記ポンプケーシング(4)又は前記チューブ収容チャンバー(1)に配置される張力装置と、
を含み、
前記張力装置(2)は、その作動時にポンプヘッド(6)の周囲にチューブ(20)を引っ張るためにチューブユニット(14)と協力する医療用蠕動ポンプであって、
前記張力装置(2)は、レバー機構を備えることを特徴とする蠕動ポンプ。
【請求項2】
前記レバー機構のレバー要素(16、18)は、前記チューブ収容チャンバー(1)の前面を少なくとも部分的に遮蔽するための保護キャップを同時に形成するあるいは備えることを特徴とする、請求項1に記載の蠕動ポンプ。
【請求項3】
前記保護キャップは、前記レバー機構の操作要素又は操作ハンドル(16)として提供されるレバー要素を形成したり又は当該レバー要素自体であるか、あるいは、力の伝達を目的とした操作ハンドル(16)を介して作動可能なレバー要素(18)を形成したり又は当該レバー要素自体であることを特徴とする、請求項2に記載の蠕動ポンプ。
【請求項4】
前記操作ハンドル(16)が前記保護キャップを同時に形成する又は備える場合、前記保護キャップはカバー板の形態をもつことを特徴とする、請求項3に記載の蠕動ポンプ。
【請求項5】
力伝達レバー要素(18)が前記保護キャップを形成する又は備える場合、前記操作ハンドル(16)は、弓状ハンドル、バックル/操作ボタン、又はトグルレバーの形態をもつことを特徴とする、請求項3に記載の蠕動ポンプ。
【請求項6】
前記チューブ収容チャンバー(1)に固定式又は変位可能に配列され又はそのように配列されるように適合化され、前記チューブ(20)が該当のチューブ収容部上に形成又は固定されたチューブホルダー(22)を経て挿入されるように適合化され又は挿入されるチューブ収容部(12、30)を備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の蠕動ポンプ。
【請求項7】
固定式チューブ収容部(12)の場合、前記レバー機構は、前記チューブ収容部(12)又は前記チューブホルダー(22)によって形成されるループ状チューブ中間区域(20)に対して前記レバー機構の作動によって前記ポンプヘッドを加圧し、この過程で前記チューブ20を縦方向に延長させるように前記変位可能なポンプヘッド(6)に作用することを特徴とする、請求項6に記載の蠕動ポンプ。
【請求項8】
変位可能なチューブ収容部(30)の場合、チューブ収容部(30)又はチューブホルダー(22)によって形成されるループ状チューブ中間区域(20a)がポンプヘッドを取り囲む方式でポンプヘッド(6)と接触し、この過程でチューブの縦方向に延長されるようにレバー機構の作動によって前記チューブ収容部を固定式ポンプヘッド(6)及びチューブホルダー(22)に対して移動させるために、前記レバー機構は、望ましくは、レバー機構の追加要素としてチューブ収容部(30)に作用することを特徴とする、請求項6に記載の蠕動ポンプ。
【請求項9】
前記レバー機構は、自動ロッキング機能を備えるように構成されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の蠕動ポンプ。
【請求項10】
望ましくは請求項1〜9のいずれか1項に記載の圧搾ポンプ構成の蠕動ポンプのチューブユニットであって、
可撓性がある望ましくは弾力性がある前記チューブ(20)を軸方向に離隔した二つの位置で保有し、蠕動ポンプのチューブ収容部(12、30)又は蠕動ポンプのチューブ張力レバー機構とアンダーカット保有結合で適合化される少なくとも一つのアンダーカットを形成するチューブホルダー(22)を備える、圧搾ポンプ構成の蠕動ポンプのチューブユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−50106(P2013−50106A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−187248(P2012−187248)
【出願日】平成24年8月28日(2012.8.28)
【出願人】(500122569)アエスクラップ アーゲー (9)