ロールペーパータオル用ディスペンサー
【課題】自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーにおける、裁断不良と紙詰まりを防止する。
【解決手段】
ロールペーパータオルのロール部分を支持部する支持部と、駆動原により回転されて所定長さのペーパータオルを排紙口から自動的に排紙する排紙ローラとを備え、前記排紙ローラと前記排紙口との間に、ペーパータオルの排紙ローラ背面側への移動を規制して排紙口へ案内する遮蔽板を設けたロールペーパータオル用ディスペンサーにより解決される。
【解決手段】
ロールペーパータオルのロール部分を支持部する支持部と、駆動原により回転されて所定長さのペーパータオルを排紙口から自動的に排紙する排紙ローラとを備え、前記排紙ローラと前記排紙口との間に、ペーパータオルの排紙ローラ背面側への移動を規制して排紙口へ案内する遮蔽板を設けたロールペーパータオル用ディスペンサーにより解決される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状のペーパータオルをロール状に巻取ったロールペーパータオル用のディスペンサーに関し、特に、所定長さのペーパータオルを自動的に取出口から排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
図8〜11に示すように、ロールペーパータオル用ディスペンサーX100においては、使用者等をセンサー等により検知して、筐体内部に回動自在に支持したロールペーパー102からペーパータオル120を繰り出し、筐体下部に設けられたスリット状の排紙口106から自動的に適宜長のペーパータオル120Aを排紙して裁断可能にする自動排紙タイプのものが知られる。自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーは、オートディスペンサー、ハンズフリーディスペンサーなどとも称される。
【0003】
この種の自動排紙タイプのディスペンサーにおける排紙は、特に図9に示すように、筐体内の排紙口近傍に設けられた排紙ローラ104とニップローラ105とでロール102から繰り出されたペーパータオル120を挟持し、前記排紙ローラ104をモーター等の動力(図示しない)によって回転させてペーパータオル120を排紙口106から露出させる。
【0004】
他方、ロールペーパータオル用ディスペンサーは、一般に筐体背面が壁Wに接するようにして設置させることが多いことから、排紙口106は筐体下部の前方に設けられる。また、使用者が排紙口106から露出したペーパータオル120Aを手で掴み手前上方方向に引っ張り、上記スリット状の排紙口106の前方縁にペーパータオルを当てて裁断することを想定して排紙口106の前方縁側に裁断刃160を設ける。
【0005】
しかし、使用者の上記裁断操作において、その前方への引っ張りが不十分であり、裁断刃160に沿って綺麗に一直線にペーパータオル120Aの裁断がなされない場合がある。より具体的に説明すると、例えば、使用者が右利きの場合、利き手である右手でペーパータオル120Aの向かって右側部を掴み、その後に利き手と反対の左手前方向(図8中Z1方向)に引っ張るように操作することが多い。そして、この際、ペーパータオル120Aの向かって右側部がまず裁断刃160に接触して裁断のきっかけとなる切り込みが形成され、その後に裁断刃160に沿って綺麗に一直線上にペーパータオル120Aの切断がなされる。しかし、使用者が十分に手前方向にペーパータオル120Aが引っ張られず、図8中Z2で示すように、横方向へペーパータオル120Aを引っ張ってしまうと、ペーパータオル120Aが十分に裁断刃160に当たらずペーパータオル120Aが綺麗に切断されないことがある。
【0006】
この裁断不良は、近年のロールペーパータオル用ディスペンサーのコンパクト化により顕著となってきている。すなわち、近年のコンパクト化されたロールペーパータオル用ディスペンサーでは、ロール102から排紙口106までの距離が近く、ガイドローラも少ないことからロール102の巻き癖が伸ばされない状態で排紙口106からペーパータオル120Aが露出され、その結果、図9に示すように、排紙口106から露出されたペーパータオル120Aが背面側へ若干カールし、排紙口106から露出されたペーパータオル120Aが裁断刃160から遠くなる傾向にある。これはロールの芯際になるほど顕著になる。このため、ペーパータオル120Aの裁断操作の際、特に裁断操作の初期の切り込み形成の際に、ペーパータオル120Aが裁断刃160に当たらないことがあるのである。なお、この裁断不良は、手動でペーパータオルを引き出すタイプでは、使用者がペーパータオルを引き出す操作も行うので、その引き出しの際にある程度のテンションをもって手前に引き出すため、カールによってペーパータオルが背面側へ向かうこともなく、さほど顕著とはなっていない。
【0007】
そして、自動排紙タイプのディスペンサーにおいては、上記裁断操作による裁断不良が生じた場合に問題が顕著となる。(1)ペーパータオルはティシュペーパー等と比較して紙の強度が高いために、裁断刃に沿って綺麗に裁断されない場合、図10に示すように、引きちぎられることになり、その際にペーパータオル120が排紙ローラ104、押えローラ105の左右のどちらかに寄って皺となりやすい。また、中央部でペーパータオルの切れ残りにより皺が発生することもある。このように裁断端に皺が寄ってしまうと、排紙ローラ104と押えローラ105によるペーパータオル120の挟持が不十分となり、次回の強制的な自動排紙の際に、ペーパータオル120が繰り出されなくなることがある。また、(2)ペーパータオル120が引きちぎられた場合、皺の発生とともに或いはそうでなくとも、裁断端が裁断刃よりもケース内部に達し、酷い場合は排紙ローラ104と押さえローラ105による挟持位置を超えて、ケース内部側にまで達してしまう。このようになると、ペーパータオル120が排紙ローラ104や押えローラ105に巻きついて、自動排紙がなされずペーパータオル120が繰り出されなくなることがある。さらに、(3)ペーパータオル120が引きちぎられた結果、ペーパータオル120が裁断刃に引っかかり、次回の強制的な自動排紙の際に、スリット状の排紙口106からペーパータオル120Aが露出されず、特に、排紙ローラ104に巻き込まれるかたちでペーパータオル120が排紙ローラ104の下部から筐体背面側へ移動されて紙が詰まり、排紙ローラ104が動かなくなる。さらに、図11に示すように、(4)特に、芯際に近くなった時に、ペーパータオル120が巻ぐせによりカールし、排紙ローラでペーパータオル120を繰り出しても排紙口106から排紙されず、排紙ローラ下部に入り込むことがある。この場合、ディスペンサーを開けて手でペーパータオル120を排紙口106から露出させる手間が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−505222
【特許文献2】特表2008−521549
【特許文献3】特開2010−068972
【特許文献4】特開2007−222372
【特許文献5】特開2007−190292
【特許文献6】特表平10−500068
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明の主たる課題は、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーにおける紙詰まりや裁断不良を改善することにある。また、副次的に自動排紙タイプのディスペンサー一般に望まれる省電力化をも図る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
筐体と、筐体内部に設けられたロールペーパータオルのロール部分の支持部と、筐体下部に設けられた排紙口と、前記支持部と排紙口との間にあり前記ロール部分から繰り出されたペーパータオルを挟持する排紙ローラ及びニップローラとを備え、前記排紙ローラが駆動源により回転されて、所定長さのペーパータオルを排紙口から自動的に排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーであって、
前記排紙ローラと前記排紙口との間に、ペーパータオルの排紙ローラ背面側への移動を規制して排紙口へ案内する遮蔽板が設けられていることを特徴とするロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項2記載の発明>
前記遮蔽板が着脱自在とされている請求項1記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項3記載の発明>
前記排紙口の前方縁に裁断刃が設けられ、前記遮蔽板に排紙口前方縁側に向かって突出する突起部が設けられている請求項1又は2記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項4記載の発明>
排紙ローラが、回転軸に対して複数のロールが間隔を開けて配されたものであり、前記遮蔽板がそれらのロール間にも位置している請求項1〜3の何れか1項に記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項5記載の発明>
前記突起部が、前記ロール間に設けられている請求項4記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項6記載の発明>
前記排紙ローラは、側端部に駆動源からの駆動力を受ける駆動ギアを有し、その駆動ギアを被覆するギアカバーを有する請求項1〜5の何れか1項に記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項7記載の発明>
突起部とニップローラとの間隔が0.5〜1.5mmである請求項3又は5記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【0011】
(作用効果)
本発明では、排紙ローラと排紙口との間に、遮蔽板を設けたため、排紙ローラにペーパータオルが巻き込まれてペーパータオルが背面側に移動されないので、紙詰まりが防止される。また、好ましく前記遮蔽板を着脱自在にすることで、排紙ローラの清掃や内部メンテナンスが容易となる。
さらに、排紙口前方縁側に裁断刃を設け、前記遮蔽板に前記排紙口前方縁側に突出する突起部を設けると、排紙口から露出するペーパータオルが排紙口前方縁側へ寄せられるため使用者が裁断操作をしたさいに排紙口前方縁にペーパータオルが当たることになり裁断不良が防止される。
この場合、特に前記突起部とニップローラとの間隔を0.5〜1.5mmとすると、詰まり、裁断不良の防止効果がより高まる。
【0012】
他方、本発明の自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーでは、省電力化が望まれるが、その省電力化を達成するには駆動させる排紙ローラの重量を軽量にすることが有効である。そこで、本発明の請求項4記載の発明のように、排紙ローラを回転軸に対して複数のロールが間隔を開けて配された構造とすると、ロール間が肉抜きされているのと同様となり、重量軽減が図られ省電力化が図られる。なお、このようにロール間に空隙があると、上記背景技術で説明した裁断不良が生じた場合にはロール間に皺の寄ったペーパータオルが入り込み紙詰まりが助長されることになるが、本発明では遮蔽板をロール間にも位置させたため、そのような紙詰まりは生じない。すなわち、本発明では、省電力化と紙詰まりの改善が同時に図られる。また、合わせて、ロール間にも突起部を設けることで、裁断不良の問題もより好適に改善される。
【0013】
他方、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーでは、排紙ローラの側部に駆動ギアが配置されることがあり、この場合、駆動ギア部分においても紙詰まりの発生のおそれがあるため、ここにギアカバーを配置することで、駆動ギア部分における紙詰まりが防止され、本発明の紙詰まり防止効果が効果的に得られる。
【発明の効果】
【0014】
以上の本発明によれば、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーにおける紙詰まりや裁断不良が防止される。また、自動排紙タイプのディスペンサーにおける省電力化をも図られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの底面側からの斜視図である。
【図2】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの上面側からの斜視図である。
【図3】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの内部構造例を模式的に示す内部構造側面図である。
【図4】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーにおけるロールペーパーの取り付け態様例を示すための斜視図である。
【図5】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの内部構造例の特に排紙ローラ及びニップローラ近傍を模式的に表した正面図である。
【図6】図5の内部構造例の駆動ギア近傍を示す側面図である。
【図7】本発明のロールペーパータオル用ディスペンサーの別の内部構造例の特に排紙ローラ及びニップローラの近傍を模式的に表した正面図である。
【図8】従来のロールペーパータオル用ディスペンサーの底面側の斜視図であり、切り取り態様を説明するための図である。
【図9】従来のディスペンサーの内部構造を模式的に表した側面図である。
【図10】従来のディスペンサーの内部構造の特に排紙ローラ及びニップローラの近傍を模式的に表した正面図である。
【図11】従来のディスペンサーの内部構造を模式的に表した他の側面図である。
【図12】図3のP部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次いで、本発明の実施の形態を図1〜7を参照しながら以下に詳述する。
本形態の自動排紙タイプのロールペーパー用ディスペンサーX1(以下、単にディスペンサーX1ともいう)は、手や顔などの肌の清拭や食材のドリップや水分等の拭き取りに用いられる長尺帯状のペーパータオルを紙管に巻き付けてロール状としたロールペーパータオル用のディスペンサーX1である。
【0017】
本形態のディスペンサーX1は、その素材が例えばABS樹脂等の合成樹脂、或いは金属素材である筐体1の内部に、ロールペーパータオル(以下、単にロールペーパーともいう)のロール部分2を回動自在に支持する支持部32と、そのロール部分2から繰り出されたペーパータオル20をニップする回動自在な排紙ローラ4及びニップローラ5と、前記排紙ローラ4を駆動させるモーターなどの図示されない電力駆動源とが配置されており、適宜の位置に設けたセンサー等による被検知物(例えば、使用者の手)の検知によって電力駆動源が作動し、前記排紙ローラ4が回転させられ、前記筐体1の下部に配置された排紙口6から、適宜長さのペーパータオル20を筐体1外に自動的に露出させるものである。
【0018】
前記筐体1は、前面開放のケース本体10と、ケース本体10の前面開放部分を被覆する蓋体11とで構成され、その下部に前記支持部に支持されたロールペーパー2から巻き出されたペーパータオル20を筐体外部に露出させるスリット状の排紙口6を有する。
【0019】
図示例では、ケース本体10は、天板部12と底板部13と背板部14とこの背板部14の両側縁若しくは両側縁部から手前に延在する左右一対の本体側板部15,15とで構成され、前記背板部14を介して壁面等に設置される。また、蓋体11は、上部がケース本体10の天板部12と一連となるような湾曲面部分を有する前板部16と、この前板部16と直角をなして奥側(背板側)に延在する左右一対の蓋体側板部17,17とを有し、ケース本体10の正面側開放部分を被覆すように配置され、前記ケース本体10とともに箱型の筺体1を構成している。
【0020】
また、図示例では、蓋体11は、ケース本体10に対して軸10Aを介してハッチ式に取付けられ、図2中一点鎖線で示すように蓋体11を手前に引き下げることにより、ケース本体10が前面開放状態となり、筺体内部の支持部30や排紙ローラ4等の内部機構が露出され、ロールペーパー2の交換が可能となっている。図示の形態では、ハッチ式にするにあたって、ケース本体10と蓋体11とを各側板部15,17の下部に設けた回転軸を介して連結し、ケース本体10の上面に形成した係止凸部18と蓋体の上面に形成した係止凹部19との係止によってケース本体10の前面開放部が蓋体11によって閉じられるようにして構成している。
【0021】
他方、排紙口6は筐体下部において筐体の幅方向に延在するようにスリット状に設けられ、図示例では、特に、ケース本体10の底板部13の前面側縁部と蓋体11の下端縁部との間を排紙口6としている。なお、排紙口6は、ケース本体10の底板部13や蓋体11に底板部を設けてそこに形成してもよい。
【0022】
他方、本形態では、排紙口6から露出されたペーパータオル20Aの切り取りを容易にすべく、排紙口6の前面側縁に沿って裁断刃60が取付けられている。図示例では裁断刃60は鋸刃とされているが、これに限らない。なお、このカッター刃は、金属或いは硬質可塑性樹脂などにより形成することができる。
【0023】
他方、前記筐体1内に収納されるロール部2の支持部30は、既知の構成を採ることができる。図示の形態では、前記背板部14の両側板近傍からそれぞれ前板側(壁面取付け時における手前側)に向かって所定長さ延出する一対の腕部31,31を有し、その腕部31,31の先端に支持体32,32が取付けられている。なお、図示例に限らず腕部31,31は、側板部15から水平方向に突出するように延出している態様であってもよいし、天板部12から垂下するような態様であってもよいし、底板部13から天板部12に向かって起立するものであってもよい。腕部31,31は、本発明の効果を妨げない範囲で支持部32を所定位置に位置せしめるものであれば、その具体的な態様は限定されない。
【0024】
図示の支持体32,32は、通常状態において筐体内側部において水平方向内側に向かって突出しており、この支持体32,32の少なくとも一方が前記通常状態に付勢された状態で、その基端部を軸として図4中一点鎖線Aで示すように上方へ向かって跳ね上がるように構成されている。そして、前記一対の支持体32,32の先端32t,32t間が、通常状態でロール部2の紙管の長さ(幅)未満の距離とされ、その先端32t,32t部分が上方に跳ね上がった際に支持体の先端32t,32t間がロールペーパー2の幅よりも広くその間隔が開くようになっている。ロールペーパータオルの取付け時には、前記支持体32を跳ね上げた状態にして支持体32,32間にロールペーパー2を挿入し、その後に支持体を通常状態位置へ付勢によって戻し、支持体先端32t,32tを紙管内に位置させてロール部2を支持体32,32に支持する。
【0025】
他方、本形態のディスペンサーX1は、前記ロール部2を支持部30に取付けたときの軸心と概ね平行に位置する棒状の回転軸40の外周に表面がゴム等の滑り止め素材で構成された複数のロール41,41…が間欠的に配された構造の排紙ローラ4と、これと対となるニップローラ5とが前記支持体32の下方(底板側)の排紙口近傍に設けられており、前記排紙ローラ4とニップローラ5とによって前記ロール部分2から巻き出されたペーパータオル20を挟持し、前記排紙ローラ4の回転によってペーパータオル20を排紙口6から排紙するようになっている。本形態では、上記のとおり排紙ローラ4を回転軸40に対して同軸に複数のロール41,41…を幅方向に間欠的に設けた構造とすることで、排紙ローラ4全体としての重量軽減を図り、省電力化を図っている。また、図示例では、特に好ましく、ロール41,41…を幅方向の中央部が密に側部が疎となるように間隔を開けて配置している。このようにすると、ペーパータオル20が各ローラ41,41…により引っ張られた際に、幅方向側方に力が逃げ易くなり、繰り出し時に皺が入り難くなる。なお、幅方向に間欠的にロール41,41…を設けることで、ロール41,41…のペーパータオルに対する接触圧を高めることができ、滑りを生じることなく所定長のペーパータオル20Aを確実に排紙させることができるようになる。なお、前記ロール41の数は特に限定されない。
【0026】
他方、本形態においては前記排紙ローラ4は、回転軸40の一端側(図示例では向かって右手側)に設けられた駆動ギア42を介して、図示しない駆動源からの駆動力が伝達され回転させられる。駆動源は、既知のモーター等であり、駆動及び停止は、センサーによる検知信号に応じて行なわれる。
【0027】
また、本形態においては、排紙ローラ4が前記ケース本体10に対して取り付けられ、ニップローラ5が蓋体11に対して取り付けられており、蓋体11を開いた際に、排紙ローラ4とニップローラ5が離間して、ペーパータオル20の挟持が開放されるようになっており、メンテナンス性を向上させている。
【0028】
なお、排紙ローラ4を駆動させるための構造は、上記駆動ギア42を介する構成に限らず、ギア、無端ベルト、プーリーなどの既知に機構を適宜介在させて前記回転軸41を回転させるようにしてもよい。また、回転軸40を直接的にモーターの回転軸に同軸に連結して回転させるようにしてもよい。
【0029】
他方、駆動源の駆動及び停止をさせるためのセンサーは、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーに採用される既知のものを用いることができる。例えば、赤外線を所定の放射角で照射し、その照射部分である検知範囲に被検知物が進入したことを受信部で検知するIRセンサーが例示できる。
【0030】
本形態では、図示はしないがかかるIRセンサー等を例えば筐体下部に設け、その検知範囲に使用者の手等の被検知物が進入したことを検知し、制御手段を介して排紙ローラ4の駆動源を所定時間駆動させるようにすることにより、駆動源の駆動時間に応じた前記排紙ローラ4の回転分だけ、排紙口6からペーパータオル20が露出されるようにしている。
【0031】
他方、本発明のディスペンサーX1では、特徴的に、排紙口6と排紙ローラ4との間に遮蔽板7が設けられている。本形態においては、特に、排紙口6の背面側縁部から上方に向かって立設するようにして遮蔽板7を設け、排紙口6の背面側縁61と遮蔽板7の立設位置とをほぼ一致させることで、ペーパータオル20の排紙口6へのスムーズな案内と、排紙ローラ4によるペーパータオル20の巻き込みを効果的に防止している。なお、本発明は、この構成に限定はされないが、遮蔽板7は排紙口6の背面側縁61から前後3mm程度以内に設けるのが望ましい。
【0032】
また、遮蔽板7の立設位置は、好ましくは、排紙ローラ4の回転軸40の直下よりも前方(前板側)である。このように回転軸40の直下よりも前方に位置させると、ペーパータオル20が排紙ローラ4或いはロール40に巻き込まれ難くなり、紙詰まりを防止する効果が高まる。
【0033】
本形態においては、上述のとおり排紙ローラ4が回転軸40に対して複数のロール41,41…が設けられている構造をとっており、前記遮蔽板7は、その上方側縁が各ロール41の間41Aに入り込む形状となっている。かかる形状を採ることで、ローラ41,41の間41A,41…にも遮蔽板7の一部7Aが介在し、かかるロール間41A位置におけるペーパータオル20の巻き込みが防止される。ここで、遮蔽板7と回転軸40及びロール41との間の距離は、3mm以下とする望ましい。3mm以上であると、排紙ローラ4(回転軸40、ロール41)と遮蔽板7との間にペーパータオル20が入り込むおそれがある。
【0034】
また、前記遮蔽板7は、排紙ローラ4等のメンテナンス、清掃の際に取り外せるように、着脱自在とするのが望ましく、図示の遮蔽板7では、下部両側端に係止突起71,71を形成し、幅方向の適宜の位置に係止孔72を形成し、これら係止突起71及び係止孔72をケース本体10に形成した係止部73に係止することで着脱自在に取り付けられるようにしている。なお、着脱自在にするには、この構成に限らず、適宜の係止構造等を採ることができる。
【0035】
他方、本形態における遮蔽板7には、前記排紙口6の前方縁側、すなわち裁断刃60側に向かって突出する突起部74が設けられている。この突起部74は、排紙口6の背面側縁61よりも前方側に突出されており、ペーパータオル20Aを排紙口6の裁断刃60側に寄せる作用を奏する。図示例では、突起部74の上部74uが上方に向かってスラントするように切り欠かれているとともに、下端が遮蔽板7の中央部より下方にまで延在し、上方から搬送されるペーパータオル20をスムーズに排紙口6の裁断刃60が設けられている前方縁側に案内して寄せるようになっている。また、本形態では、上述のとおり排紙ローラ4が回転軸40に対して複数のロール41,41が設けられている構造をとり、遮蔽板7の一部がそれらのロール41,41…の間に入り込む形状となっていることから、前記突起部74が好ましく、排紙ローラ4の側部に加え、排紙ローラ4を構成する各ロール41,41の間にも配置されている。このようにすることで、ペーパータオル20が幅方向にわたって裁断刃60が設けられている排紙口6の前方縁側に寄せられる。
【0036】
遮蔽板7によって、排紙口6の前方縁側に紙が寄せられることにより、排出されたペーパータオル20Aが排紙口6の延在方向に引っ張られやすい状況、設置場所でもペーパータオル20Aが裁断刃60に対して一定の角度で当たりやすくなり、スムーズな裁断がなされるようになる。また、裁断不良が意図せずに発生してしまったとして排紙ローラ4とニップローラ5の挟持位置より奥側にまでペーパータオル20の裁断端の一部が達してしまったとしても、突起物74の上部74uがスラントしているため、これに沿ってガイドされてニップローラ5にペーパータオルが巻き込まれることなくスムーズに排紙口6へ向って繰り出しがなされる。なお、前記突起物74は排紙ローラの近くに配設するのが望ましい。意図せず裁断不良が発生してしまった場合でも、排紙ローラと押さえローラにペーパータオルが挟持されている部分の方が、排紙ローラと押さえローラよりも奥側で千切れにくいからである。
ここで、特に図12に示すように、前記突起部7とニップローラ5との間の間隔L1は0.5〜1.5mmとするのが望ましい。この範囲であると、突起部7と押さえローラ5との間に紙が極めて詰まり難く、また、裁断刃60に対してペーパータオルが当たりやすい。もって、詰まり防止効果が高く、また裁断もしやすいものとなる。なお、突起部7とニップローラ5との間の間隔は、最も接近している部分の間の距離である。
【0037】
他方、本形態のディスペンサーX1では、上記遮蔽板による紙詰まり防止効果を確実なものとすべく、排紙ローラの側部に設けた駆動ギア42を被覆する駆動ギアカバー45を設けている。この駆動ギアカバー45は、特に図5、図6から理解されるように、駆動ギア42の幅よりも若干幅広で、駆動ギア45の筐体前面側を被覆するように取り付けられている。このように駆動ギアカバー45を設けることで、駆動ギア部におけるペーパータオル20の巻き込みも防止される。
【0038】
以上の構成の本発明によれば、従来のディスペンサーを示す図9と本発明のディスペンサーを示す図3との比較により理解されるように、支持部30に支持されたロール部2から繰出されるペーパータオル20が、排紙口6の前方縁側の裁断刃60に寄せられ、使用者が裁断時にペーパータオル20Aの引っ張り操作を行なう際に、手前側への引っ張りが弱い場合にも、ペーパータオル20Aが裁断刃60に当りやすく裁断不良が効果的に防止されるとともに、遮蔽板7の存在によってペーパータオル20が排紙ローラ4に巻き込まれて紙詰まりが生ずることも防止される。
【0039】
なお、上記説明では、排紙ローラ4を回転軸40に対して間欠的に複数のロール41,41を設けたものとしたが、図7に示すように、回転軸40に対して一つのロール41を配した構造としてもよい。
【0040】
以上の本発明では、裁断不良によるペーパータオルの詰まり等の問題が大幅に改善される。
(試験例)
上記本実施形態に係るペーパータオルディスペンサーにおいて突起部6とニップローラ7との間の間隔と「詰まりの程度」及び「裁断刃への当たり」との関係について試験を行なった。
結果は下記表1のとおりであり、特に0.5〜1.5mmの間隔がある場合に良好な結果が得られた。
なお、試験は、50回の裁断テストを行なった際の結果であり、表中の「詰まりの程度」の評価は、○:まったく詰まらない(詰まり0回)、△:ほとんど詰まらない(詰まり5回未満)、×:詰まることがあった(詰まり5回以上)、を意味している。
また、「裁断刃への当たり」の評価は、○:ペーパータオルが裁断刃へ確実に当たっている、△:ペーパータオルが裁断刃へほとんど当たっている、×:ペーパータオルが裁断刃へ当たっていないことがある、を意味している。
【表1】
【符号の説明】
【0041】
X1…ロールペーパータオル用ディスペンサー、1…筐体、2…ロールペーパータオルのロール部、20…ロール部から繰出されたペーパータオル、4…排紙ローラ、5…ニップローラ、6…排紙口、10…ケース本体、11…蓋体、12…天板部、13…底板部、14…背板部、15…本体側板部、16…前板部、17…蓋体側板部、18…係止凸部、19…係止凹部、60…裁断刃、30…支持部、31…腕部、32…支持体、32t…支持体の先端、40…回転軸、41…ロール、41…ロール間の間隙、42…駆動ギア、7…遮蔽板、7A…遮蔽板の一部、71…係止突起部、72…係止孔、73…係止部、74…突起部、74u…突起部の上部、L1…突起部とニップローラとの間隔。
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状のペーパータオルをロール状に巻取ったロールペーパータオル用のディスペンサーに関し、特に、所定長さのペーパータオルを自動的に取出口から排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
図8〜11に示すように、ロールペーパータオル用ディスペンサーX100においては、使用者等をセンサー等により検知して、筐体内部に回動自在に支持したロールペーパー102からペーパータオル120を繰り出し、筐体下部に設けられたスリット状の排紙口106から自動的に適宜長のペーパータオル120Aを排紙して裁断可能にする自動排紙タイプのものが知られる。自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーは、オートディスペンサー、ハンズフリーディスペンサーなどとも称される。
【0003】
この種の自動排紙タイプのディスペンサーにおける排紙は、特に図9に示すように、筐体内の排紙口近傍に設けられた排紙ローラ104とニップローラ105とでロール102から繰り出されたペーパータオル120を挟持し、前記排紙ローラ104をモーター等の動力(図示しない)によって回転させてペーパータオル120を排紙口106から露出させる。
【0004】
他方、ロールペーパータオル用ディスペンサーは、一般に筐体背面が壁Wに接するようにして設置させることが多いことから、排紙口106は筐体下部の前方に設けられる。また、使用者が排紙口106から露出したペーパータオル120Aを手で掴み手前上方方向に引っ張り、上記スリット状の排紙口106の前方縁にペーパータオルを当てて裁断することを想定して排紙口106の前方縁側に裁断刃160を設ける。
【0005】
しかし、使用者の上記裁断操作において、その前方への引っ張りが不十分であり、裁断刃160に沿って綺麗に一直線にペーパータオル120Aの裁断がなされない場合がある。より具体的に説明すると、例えば、使用者が右利きの場合、利き手である右手でペーパータオル120Aの向かって右側部を掴み、その後に利き手と反対の左手前方向(図8中Z1方向)に引っ張るように操作することが多い。そして、この際、ペーパータオル120Aの向かって右側部がまず裁断刃160に接触して裁断のきっかけとなる切り込みが形成され、その後に裁断刃160に沿って綺麗に一直線上にペーパータオル120Aの切断がなされる。しかし、使用者が十分に手前方向にペーパータオル120Aが引っ張られず、図8中Z2で示すように、横方向へペーパータオル120Aを引っ張ってしまうと、ペーパータオル120Aが十分に裁断刃160に当たらずペーパータオル120Aが綺麗に切断されないことがある。
【0006】
この裁断不良は、近年のロールペーパータオル用ディスペンサーのコンパクト化により顕著となってきている。すなわち、近年のコンパクト化されたロールペーパータオル用ディスペンサーでは、ロール102から排紙口106までの距離が近く、ガイドローラも少ないことからロール102の巻き癖が伸ばされない状態で排紙口106からペーパータオル120Aが露出され、その結果、図9に示すように、排紙口106から露出されたペーパータオル120Aが背面側へ若干カールし、排紙口106から露出されたペーパータオル120Aが裁断刃160から遠くなる傾向にある。これはロールの芯際になるほど顕著になる。このため、ペーパータオル120Aの裁断操作の際、特に裁断操作の初期の切り込み形成の際に、ペーパータオル120Aが裁断刃160に当たらないことがあるのである。なお、この裁断不良は、手動でペーパータオルを引き出すタイプでは、使用者がペーパータオルを引き出す操作も行うので、その引き出しの際にある程度のテンションをもって手前に引き出すため、カールによってペーパータオルが背面側へ向かうこともなく、さほど顕著とはなっていない。
【0007】
そして、自動排紙タイプのディスペンサーにおいては、上記裁断操作による裁断不良が生じた場合に問題が顕著となる。(1)ペーパータオルはティシュペーパー等と比較して紙の強度が高いために、裁断刃に沿って綺麗に裁断されない場合、図10に示すように、引きちぎられることになり、その際にペーパータオル120が排紙ローラ104、押えローラ105の左右のどちらかに寄って皺となりやすい。また、中央部でペーパータオルの切れ残りにより皺が発生することもある。このように裁断端に皺が寄ってしまうと、排紙ローラ104と押えローラ105によるペーパータオル120の挟持が不十分となり、次回の強制的な自動排紙の際に、ペーパータオル120が繰り出されなくなることがある。また、(2)ペーパータオル120が引きちぎられた場合、皺の発生とともに或いはそうでなくとも、裁断端が裁断刃よりもケース内部に達し、酷い場合は排紙ローラ104と押さえローラ105による挟持位置を超えて、ケース内部側にまで達してしまう。このようになると、ペーパータオル120が排紙ローラ104や押えローラ105に巻きついて、自動排紙がなされずペーパータオル120が繰り出されなくなることがある。さらに、(3)ペーパータオル120が引きちぎられた結果、ペーパータオル120が裁断刃に引っかかり、次回の強制的な自動排紙の際に、スリット状の排紙口106からペーパータオル120Aが露出されず、特に、排紙ローラ104に巻き込まれるかたちでペーパータオル120が排紙ローラ104の下部から筐体背面側へ移動されて紙が詰まり、排紙ローラ104が動かなくなる。さらに、図11に示すように、(4)特に、芯際に近くなった時に、ペーパータオル120が巻ぐせによりカールし、排紙ローラでペーパータオル120を繰り出しても排紙口106から排紙されず、排紙ローラ下部に入り込むことがある。この場合、ディスペンサーを開けて手でペーパータオル120を排紙口106から露出させる手間が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−505222
【特許文献2】特表2008−521549
【特許文献3】特開2010−068972
【特許文献4】特開2007−222372
【特許文献5】特開2007−190292
【特許文献6】特表平10−500068
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明の主たる課題は、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーにおける紙詰まりや裁断不良を改善することにある。また、副次的に自動排紙タイプのディスペンサー一般に望まれる省電力化をも図る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
筐体と、筐体内部に設けられたロールペーパータオルのロール部分の支持部と、筐体下部に設けられた排紙口と、前記支持部と排紙口との間にあり前記ロール部分から繰り出されたペーパータオルを挟持する排紙ローラ及びニップローラとを備え、前記排紙ローラが駆動源により回転されて、所定長さのペーパータオルを排紙口から自動的に排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーであって、
前記排紙ローラと前記排紙口との間に、ペーパータオルの排紙ローラ背面側への移動を規制して排紙口へ案内する遮蔽板が設けられていることを特徴とするロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項2記載の発明>
前記遮蔽板が着脱自在とされている請求項1記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項3記載の発明>
前記排紙口の前方縁に裁断刃が設けられ、前記遮蔽板に排紙口前方縁側に向かって突出する突起部が設けられている請求項1又は2記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項4記載の発明>
排紙ローラが、回転軸に対して複数のロールが間隔を開けて配されたものであり、前記遮蔽板がそれらのロール間にも位置している請求項1〜3の何れか1項に記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項5記載の発明>
前記突起部が、前記ロール間に設けられている請求項4記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項6記載の発明>
前記排紙ローラは、側端部に駆動源からの駆動力を受ける駆動ギアを有し、その駆動ギアを被覆するギアカバーを有する請求項1〜5の何れか1項に記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項7記載の発明>
突起部とニップローラとの間隔が0.5〜1.5mmである請求項3又は5記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【0011】
(作用効果)
本発明では、排紙ローラと排紙口との間に、遮蔽板を設けたため、排紙ローラにペーパータオルが巻き込まれてペーパータオルが背面側に移動されないので、紙詰まりが防止される。また、好ましく前記遮蔽板を着脱自在にすることで、排紙ローラの清掃や内部メンテナンスが容易となる。
さらに、排紙口前方縁側に裁断刃を設け、前記遮蔽板に前記排紙口前方縁側に突出する突起部を設けると、排紙口から露出するペーパータオルが排紙口前方縁側へ寄せられるため使用者が裁断操作をしたさいに排紙口前方縁にペーパータオルが当たることになり裁断不良が防止される。
この場合、特に前記突起部とニップローラとの間隔を0.5〜1.5mmとすると、詰まり、裁断不良の防止効果がより高まる。
【0012】
他方、本発明の自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーでは、省電力化が望まれるが、その省電力化を達成するには駆動させる排紙ローラの重量を軽量にすることが有効である。そこで、本発明の請求項4記載の発明のように、排紙ローラを回転軸に対して複数のロールが間隔を開けて配された構造とすると、ロール間が肉抜きされているのと同様となり、重量軽減が図られ省電力化が図られる。なお、このようにロール間に空隙があると、上記背景技術で説明した裁断不良が生じた場合にはロール間に皺の寄ったペーパータオルが入り込み紙詰まりが助長されることになるが、本発明では遮蔽板をロール間にも位置させたため、そのような紙詰まりは生じない。すなわち、本発明では、省電力化と紙詰まりの改善が同時に図られる。また、合わせて、ロール間にも突起部を設けることで、裁断不良の問題もより好適に改善される。
【0013】
他方、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーでは、排紙ローラの側部に駆動ギアが配置されることがあり、この場合、駆動ギア部分においても紙詰まりの発生のおそれがあるため、ここにギアカバーを配置することで、駆動ギア部分における紙詰まりが防止され、本発明の紙詰まり防止効果が効果的に得られる。
【発明の効果】
【0014】
以上の本発明によれば、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーにおける紙詰まりや裁断不良が防止される。また、自動排紙タイプのディスペンサーにおける省電力化をも図られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの底面側からの斜視図である。
【図2】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの上面側からの斜視図である。
【図3】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの内部構造例を模式的に示す内部構造側面図である。
【図4】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーにおけるロールペーパーの取り付け態様例を示すための斜視図である。
【図5】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの内部構造例の特に排紙ローラ及びニップローラ近傍を模式的に表した正面図である。
【図6】図5の内部構造例の駆動ギア近傍を示す側面図である。
【図7】本発明のロールペーパータオル用ディスペンサーの別の内部構造例の特に排紙ローラ及びニップローラの近傍を模式的に表した正面図である。
【図8】従来のロールペーパータオル用ディスペンサーの底面側の斜視図であり、切り取り態様を説明するための図である。
【図9】従来のディスペンサーの内部構造を模式的に表した側面図である。
【図10】従来のディスペンサーの内部構造の特に排紙ローラ及びニップローラの近傍を模式的に表した正面図である。
【図11】従来のディスペンサーの内部構造を模式的に表した他の側面図である。
【図12】図3のP部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次いで、本発明の実施の形態を図1〜7を参照しながら以下に詳述する。
本形態の自動排紙タイプのロールペーパー用ディスペンサーX1(以下、単にディスペンサーX1ともいう)は、手や顔などの肌の清拭や食材のドリップや水分等の拭き取りに用いられる長尺帯状のペーパータオルを紙管に巻き付けてロール状としたロールペーパータオル用のディスペンサーX1である。
【0017】
本形態のディスペンサーX1は、その素材が例えばABS樹脂等の合成樹脂、或いは金属素材である筐体1の内部に、ロールペーパータオル(以下、単にロールペーパーともいう)のロール部分2を回動自在に支持する支持部32と、そのロール部分2から繰り出されたペーパータオル20をニップする回動自在な排紙ローラ4及びニップローラ5と、前記排紙ローラ4を駆動させるモーターなどの図示されない電力駆動源とが配置されており、適宜の位置に設けたセンサー等による被検知物(例えば、使用者の手)の検知によって電力駆動源が作動し、前記排紙ローラ4が回転させられ、前記筐体1の下部に配置された排紙口6から、適宜長さのペーパータオル20を筐体1外に自動的に露出させるものである。
【0018】
前記筐体1は、前面開放のケース本体10と、ケース本体10の前面開放部分を被覆する蓋体11とで構成され、その下部に前記支持部に支持されたロールペーパー2から巻き出されたペーパータオル20を筐体外部に露出させるスリット状の排紙口6を有する。
【0019】
図示例では、ケース本体10は、天板部12と底板部13と背板部14とこの背板部14の両側縁若しくは両側縁部から手前に延在する左右一対の本体側板部15,15とで構成され、前記背板部14を介して壁面等に設置される。また、蓋体11は、上部がケース本体10の天板部12と一連となるような湾曲面部分を有する前板部16と、この前板部16と直角をなして奥側(背板側)に延在する左右一対の蓋体側板部17,17とを有し、ケース本体10の正面側開放部分を被覆すように配置され、前記ケース本体10とともに箱型の筺体1を構成している。
【0020】
また、図示例では、蓋体11は、ケース本体10に対して軸10Aを介してハッチ式に取付けられ、図2中一点鎖線で示すように蓋体11を手前に引き下げることにより、ケース本体10が前面開放状態となり、筺体内部の支持部30や排紙ローラ4等の内部機構が露出され、ロールペーパー2の交換が可能となっている。図示の形態では、ハッチ式にするにあたって、ケース本体10と蓋体11とを各側板部15,17の下部に設けた回転軸を介して連結し、ケース本体10の上面に形成した係止凸部18と蓋体の上面に形成した係止凹部19との係止によってケース本体10の前面開放部が蓋体11によって閉じられるようにして構成している。
【0021】
他方、排紙口6は筐体下部において筐体の幅方向に延在するようにスリット状に設けられ、図示例では、特に、ケース本体10の底板部13の前面側縁部と蓋体11の下端縁部との間を排紙口6としている。なお、排紙口6は、ケース本体10の底板部13や蓋体11に底板部を設けてそこに形成してもよい。
【0022】
他方、本形態では、排紙口6から露出されたペーパータオル20Aの切り取りを容易にすべく、排紙口6の前面側縁に沿って裁断刃60が取付けられている。図示例では裁断刃60は鋸刃とされているが、これに限らない。なお、このカッター刃は、金属或いは硬質可塑性樹脂などにより形成することができる。
【0023】
他方、前記筐体1内に収納されるロール部2の支持部30は、既知の構成を採ることができる。図示の形態では、前記背板部14の両側板近傍からそれぞれ前板側(壁面取付け時における手前側)に向かって所定長さ延出する一対の腕部31,31を有し、その腕部31,31の先端に支持体32,32が取付けられている。なお、図示例に限らず腕部31,31は、側板部15から水平方向に突出するように延出している態様であってもよいし、天板部12から垂下するような態様であってもよいし、底板部13から天板部12に向かって起立するものであってもよい。腕部31,31は、本発明の効果を妨げない範囲で支持部32を所定位置に位置せしめるものであれば、その具体的な態様は限定されない。
【0024】
図示の支持体32,32は、通常状態において筐体内側部において水平方向内側に向かって突出しており、この支持体32,32の少なくとも一方が前記通常状態に付勢された状態で、その基端部を軸として図4中一点鎖線Aで示すように上方へ向かって跳ね上がるように構成されている。そして、前記一対の支持体32,32の先端32t,32t間が、通常状態でロール部2の紙管の長さ(幅)未満の距離とされ、その先端32t,32t部分が上方に跳ね上がった際に支持体の先端32t,32t間がロールペーパー2の幅よりも広くその間隔が開くようになっている。ロールペーパータオルの取付け時には、前記支持体32を跳ね上げた状態にして支持体32,32間にロールペーパー2を挿入し、その後に支持体を通常状態位置へ付勢によって戻し、支持体先端32t,32tを紙管内に位置させてロール部2を支持体32,32に支持する。
【0025】
他方、本形態のディスペンサーX1は、前記ロール部2を支持部30に取付けたときの軸心と概ね平行に位置する棒状の回転軸40の外周に表面がゴム等の滑り止め素材で構成された複数のロール41,41…が間欠的に配された構造の排紙ローラ4と、これと対となるニップローラ5とが前記支持体32の下方(底板側)の排紙口近傍に設けられており、前記排紙ローラ4とニップローラ5とによって前記ロール部分2から巻き出されたペーパータオル20を挟持し、前記排紙ローラ4の回転によってペーパータオル20を排紙口6から排紙するようになっている。本形態では、上記のとおり排紙ローラ4を回転軸40に対して同軸に複数のロール41,41…を幅方向に間欠的に設けた構造とすることで、排紙ローラ4全体としての重量軽減を図り、省電力化を図っている。また、図示例では、特に好ましく、ロール41,41…を幅方向の中央部が密に側部が疎となるように間隔を開けて配置している。このようにすると、ペーパータオル20が各ローラ41,41…により引っ張られた際に、幅方向側方に力が逃げ易くなり、繰り出し時に皺が入り難くなる。なお、幅方向に間欠的にロール41,41…を設けることで、ロール41,41…のペーパータオルに対する接触圧を高めることができ、滑りを生じることなく所定長のペーパータオル20Aを確実に排紙させることができるようになる。なお、前記ロール41の数は特に限定されない。
【0026】
他方、本形態においては前記排紙ローラ4は、回転軸40の一端側(図示例では向かって右手側)に設けられた駆動ギア42を介して、図示しない駆動源からの駆動力が伝達され回転させられる。駆動源は、既知のモーター等であり、駆動及び停止は、センサーによる検知信号に応じて行なわれる。
【0027】
また、本形態においては、排紙ローラ4が前記ケース本体10に対して取り付けられ、ニップローラ5が蓋体11に対して取り付けられており、蓋体11を開いた際に、排紙ローラ4とニップローラ5が離間して、ペーパータオル20の挟持が開放されるようになっており、メンテナンス性を向上させている。
【0028】
なお、排紙ローラ4を駆動させるための構造は、上記駆動ギア42を介する構成に限らず、ギア、無端ベルト、プーリーなどの既知に機構を適宜介在させて前記回転軸41を回転させるようにしてもよい。また、回転軸40を直接的にモーターの回転軸に同軸に連結して回転させるようにしてもよい。
【0029】
他方、駆動源の駆動及び停止をさせるためのセンサーは、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーに採用される既知のものを用いることができる。例えば、赤外線を所定の放射角で照射し、その照射部分である検知範囲に被検知物が進入したことを受信部で検知するIRセンサーが例示できる。
【0030】
本形態では、図示はしないがかかるIRセンサー等を例えば筐体下部に設け、その検知範囲に使用者の手等の被検知物が進入したことを検知し、制御手段を介して排紙ローラ4の駆動源を所定時間駆動させるようにすることにより、駆動源の駆動時間に応じた前記排紙ローラ4の回転分だけ、排紙口6からペーパータオル20が露出されるようにしている。
【0031】
他方、本発明のディスペンサーX1では、特徴的に、排紙口6と排紙ローラ4との間に遮蔽板7が設けられている。本形態においては、特に、排紙口6の背面側縁部から上方に向かって立設するようにして遮蔽板7を設け、排紙口6の背面側縁61と遮蔽板7の立設位置とをほぼ一致させることで、ペーパータオル20の排紙口6へのスムーズな案内と、排紙ローラ4によるペーパータオル20の巻き込みを効果的に防止している。なお、本発明は、この構成に限定はされないが、遮蔽板7は排紙口6の背面側縁61から前後3mm程度以内に設けるのが望ましい。
【0032】
また、遮蔽板7の立設位置は、好ましくは、排紙ローラ4の回転軸40の直下よりも前方(前板側)である。このように回転軸40の直下よりも前方に位置させると、ペーパータオル20が排紙ローラ4或いはロール40に巻き込まれ難くなり、紙詰まりを防止する効果が高まる。
【0033】
本形態においては、上述のとおり排紙ローラ4が回転軸40に対して複数のロール41,41…が設けられている構造をとっており、前記遮蔽板7は、その上方側縁が各ロール41の間41Aに入り込む形状となっている。かかる形状を採ることで、ローラ41,41の間41A,41…にも遮蔽板7の一部7Aが介在し、かかるロール間41A位置におけるペーパータオル20の巻き込みが防止される。ここで、遮蔽板7と回転軸40及びロール41との間の距離は、3mm以下とする望ましい。3mm以上であると、排紙ローラ4(回転軸40、ロール41)と遮蔽板7との間にペーパータオル20が入り込むおそれがある。
【0034】
また、前記遮蔽板7は、排紙ローラ4等のメンテナンス、清掃の際に取り外せるように、着脱自在とするのが望ましく、図示の遮蔽板7では、下部両側端に係止突起71,71を形成し、幅方向の適宜の位置に係止孔72を形成し、これら係止突起71及び係止孔72をケース本体10に形成した係止部73に係止することで着脱自在に取り付けられるようにしている。なお、着脱自在にするには、この構成に限らず、適宜の係止構造等を採ることができる。
【0035】
他方、本形態における遮蔽板7には、前記排紙口6の前方縁側、すなわち裁断刃60側に向かって突出する突起部74が設けられている。この突起部74は、排紙口6の背面側縁61よりも前方側に突出されており、ペーパータオル20Aを排紙口6の裁断刃60側に寄せる作用を奏する。図示例では、突起部74の上部74uが上方に向かってスラントするように切り欠かれているとともに、下端が遮蔽板7の中央部より下方にまで延在し、上方から搬送されるペーパータオル20をスムーズに排紙口6の裁断刃60が設けられている前方縁側に案内して寄せるようになっている。また、本形態では、上述のとおり排紙ローラ4が回転軸40に対して複数のロール41,41が設けられている構造をとり、遮蔽板7の一部がそれらのロール41,41…の間に入り込む形状となっていることから、前記突起部74が好ましく、排紙ローラ4の側部に加え、排紙ローラ4を構成する各ロール41,41の間にも配置されている。このようにすることで、ペーパータオル20が幅方向にわたって裁断刃60が設けられている排紙口6の前方縁側に寄せられる。
【0036】
遮蔽板7によって、排紙口6の前方縁側に紙が寄せられることにより、排出されたペーパータオル20Aが排紙口6の延在方向に引っ張られやすい状況、設置場所でもペーパータオル20Aが裁断刃60に対して一定の角度で当たりやすくなり、スムーズな裁断がなされるようになる。また、裁断不良が意図せずに発生してしまったとして排紙ローラ4とニップローラ5の挟持位置より奥側にまでペーパータオル20の裁断端の一部が達してしまったとしても、突起物74の上部74uがスラントしているため、これに沿ってガイドされてニップローラ5にペーパータオルが巻き込まれることなくスムーズに排紙口6へ向って繰り出しがなされる。なお、前記突起物74は排紙ローラの近くに配設するのが望ましい。意図せず裁断不良が発生してしまった場合でも、排紙ローラと押さえローラにペーパータオルが挟持されている部分の方が、排紙ローラと押さえローラよりも奥側で千切れにくいからである。
ここで、特に図12に示すように、前記突起部7とニップローラ5との間の間隔L1は0.5〜1.5mmとするのが望ましい。この範囲であると、突起部7と押さえローラ5との間に紙が極めて詰まり難く、また、裁断刃60に対してペーパータオルが当たりやすい。もって、詰まり防止効果が高く、また裁断もしやすいものとなる。なお、突起部7とニップローラ5との間の間隔は、最も接近している部分の間の距離である。
【0037】
他方、本形態のディスペンサーX1では、上記遮蔽板による紙詰まり防止効果を確実なものとすべく、排紙ローラの側部に設けた駆動ギア42を被覆する駆動ギアカバー45を設けている。この駆動ギアカバー45は、特に図5、図6から理解されるように、駆動ギア42の幅よりも若干幅広で、駆動ギア45の筐体前面側を被覆するように取り付けられている。このように駆動ギアカバー45を設けることで、駆動ギア部におけるペーパータオル20の巻き込みも防止される。
【0038】
以上の構成の本発明によれば、従来のディスペンサーを示す図9と本発明のディスペンサーを示す図3との比較により理解されるように、支持部30に支持されたロール部2から繰出されるペーパータオル20が、排紙口6の前方縁側の裁断刃60に寄せられ、使用者が裁断時にペーパータオル20Aの引っ張り操作を行なう際に、手前側への引っ張りが弱い場合にも、ペーパータオル20Aが裁断刃60に当りやすく裁断不良が効果的に防止されるとともに、遮蔽板7の存在によってペーパータオル20が排紙ローラ4に巻き込まれて紙詰まりが生ずることも防止される。
【0039】
なお、上記説明では、排紙ローラ4を回転軸40に対して間欠的に複数のロール41,41を設けたものとしたが、図7に示すように、回転軸40に対して一つのロール41を配した構造としてもよい。
【0040】
以上の本発明では、裁断不良によるペーパータオルの詰まり等の問題が大幅に改善される。
(試験例)
上記本実施形態に係るペーパータオルディスペンサーにおいて突起部6とニップローラ7との間の間隔と「詰まりの程度」及び「裁断刃への当たり」との関係について試験を行なった。
結果は下記表1のとおりであり、特に0.5〜1.5mmの間隔がある場合に良好な結果が得られた。
なお、試験は、50回の裁断テストを行なった際の結果であり、表中の「詰まりの程度」の評価は、○:まったく詰まらない(詰まり0回)、△:ほとんど詰まらない(詰まり5回未満)、×:詰まることがあった(詰まり5回以上)、を意味している。
また、「裁断刃への当たり」の評価は、○:ペーパータオルが裁断刃へ確実に当たっている、△:ペーパータオルが裁断刃へほとんど当たっている、×:ペーパータオルが裁断刃へ当たっていないことがある、を意味している。
【表1】
【符号の説明】
【0041】
X1…ロールペーパータオル用ディスペンサー、1…筐体、2…ロールペーパータオルのロール部、20…ロール部から繰出されたペーパータオル、4…排紙ローラ、5…ニップローラ、6…排紙口、10…ケース本体、11…蓋体、12…天板部、13…底板部、14…背板部、15…本体側板部、16…前板部、17…蓋体側板部、18…係止凸部、19…係止凹部、60…裁断刃、30…支持部、31…腕部、32…支持体、32t…支持体の先端、40…回転軸、41…ロール、41…ロール間の間隙、42…駆動ギア、7…遮蔽板、7A…遮蔽板の一部、71…係止突起部、72…係止孔、73…係止部、74…突起部、74u…突起部の上部、L1…突起部とニップローラとの間隔。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、筐体内部に設けられたロールペーパータオルのロール部分の支持部と、筐体下部に設けられた排紙口と、前記支持部と排紙口との間にあり前記ロール部分から繰り出されたペーパータオルを挟持する排紙ローラ及びニップローラとを備え、前記排紙ローラが駆動源により回転されて、所定長さのペーパータオルを排紙口から自動的に排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーであって、
前記排紙ローラと前記排紙口との間に、ペーパータオルの排紙ローラ背面側への移動を規制して排紙口へ案内する遮蔽板が設けられていることを特徴とするロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項2】
前記遮蔽板が着脱自在とされている請求項1記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項3】
前記遮蔽板に排紙口前方縁側に向かって突出する突起部が設けられている請求項1又は2記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項4】
排紙ローラが、回転軸に対して複数のロールが間隔を開けて配されたものであり、前記遮蔽板がそれらのロール間にも位置している請求項1〜3の何れか1項に記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項5】
前記突起部が、前記ロール間に設けられている請求項4記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項6】
前記排紙ローラは、側端部に駆動源からの駆動力を受ける駆動ギアを有し、その駆動ギアを被覆するギアカバーを有する請求項1〜5の何れか1項に記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項7】
突起部とニップロールとの間隔が0.5〜1.5mmである請求項3又は5記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項1】
筐体と、筐体内部に設けられたロールペーパータオルのロール部分の支持部と、筐体下部に設けられた排紙口と、前記支持部と排紙口との間にあり前記ロール部分から繰り出されたペーパータオルを挟持する排紙ローラ及びニップローラとを備え、前記排紙ローラが駆動源により回転されて、所定長さのペーパータオルを排紙口から自動的に排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーであって、
前記排紙ローラと前記排紙口との間に、ペーパータオルの排紙ローラ背面側への移動を規制して排紙口へ案内する遮蔽板が設けられていることを特徴とするロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項2】
前記遮蔽板が着脱自在とされている請求項1記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項3】
前記遮蔽板に排紙口前方縁側に向かって突出する突起部が設けられている請求項1又は2記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項4】
排紙ローラが、回転軸に対して複数のロールが間隔を開けて配されたものであり、前記遮蔽板がそれらのロール間にも位置している請求項1〜3の何れか1項に記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項5】
前記突起部が、前記ロール間に設けられている請求項4記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項6】
前記排紙ローラは、側端部に駆動源からの駆動力を受ける駆動ギアを有し、その駆動ギアを被覆するギアカバーを有する請求項1〜5の何れか1項に記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項7】
突起部とニップロールとの間隔が0.5〜1.5mmである請求項3又は5記載のロールペーパータオル用ディスペンサー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−48884(P2013−48884A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−97337(P2012−97337)
【出願日】平成24年4月23日(2012.4.23)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年4月23日(2012.4.23)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
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