説明

ロール表面の清掃方法および清掃装置

【課題】設備の大幅な改造を要することなく、汚れが付着したロールの表面を確
実に手入れすることが可能なロールの表面の清掃方法と、人手を介さずに手入れ
可能な清掃装置を提供する。
【解決手段】清掃装置は、清掃部材本体部21、第1のハンドル22、支持部2
3、第2のハンドル24(図示せず)、仕上拭き用材巻き付け軸25、フレー
ム26からなる清掃部材2と、押付部材本体部31、ガイドプレート32からな
る押付部材3とからなる。粗拭き用の不織布研磨材27を固定した清掃部材本体
部21を清掃対象ロール4に接触させ、前記ロール4に洗浄液を塗布し、前記ロ
ール4を回転させて表面に付着した汚れを削り落とす。次に、清掃部材本体部2
1を回転させて粗拭き用の不織布研磨材27の上に仕上拭き用粗布28を巻付
けて前記ロール4に接触させ、前記ロールに洗浄液を塗布し、前記ロールを回転
させて前記汚れを拭き取る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状素材や製品の処理ラインにおいて、ロール表面に付着した
汚れを除去する清掃方法とその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シート状素材や製品について、条切断や塗装等の表面処理を施す処理ラインに
おいては、ピンチロール、デフレクタロール、ブライドルロールあるいはパスラ
インロール等、種々かつ多数のロールが使用されており、それらロールの表面に
付着した汚れによる品質問題の発生を防止するためにロール表面の清掃が重要
である。
【0003】
ロール表面の清掃方法としては、従来、溶剤等を含浸させた布を直接的にある
いは棒等の治具を介して人手により行われていた。
【0004】
しかし前記人手による方法は、作業員に多大な負担を強いるものであって、安
全上の問題や、手入れ時間が長く掛かるため設備の稼働率を低下させる等の問題
があった。そのため、対象ロールに専用のクリーニングロールを設置したり(
【特許文献1】)、対象ロールに接触回転するとともに、対象ロールと逆側に不織布ロール及び洗浄液滴下ヘッダーを配設したゴムロールを設置する方法(
【特許文献2】)等が多数提案されている。また、ロール表面にアセトンを含浸した洗浄用布を押し当てる方法(
【特許文献3】)やフィルムをロール上で走行させながら両者間に洗浄液を供給する方法(
【特許文献4】)等も提案されている。
【0005】
【特許文献1】実開平4−126788号公報
【特許文献2】実開平4−78270号公報
【特許文献3】特開2002−127249号公報
【特許文献4】特開2002−346494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような専用の装置を設置することは、設置スペースやコストの点で問題
であり、更にはそれら装置のメンテナンスまで考慮すると必ずしも有利な方法で
はなかった。また、単に洗浄用布やフィルムを使用する方法ではロール表面の汚
れを効率良く十分に除去することが難しかった。
【0007】
そのため、設備の大幅な改造を要することなく、ロールの表面を確実に手入れ
可能とすることが強く望まれている。本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、汚れが付着したロールの表面を確実に手入れす
ることが可能な清掃方法と、人手を介さずに手入れ可能な清掃装置を提供するこ
とである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載のロール表面の清掃方法は、ロールの
表面に洗浄液を塗布した後、前記ロールを回転させながら、粗拭きとして研磨
材を使用して清掃し、続いて、仕上拭きとして布を使用して清掃することを特徴
とする。
【0009】
粗拭き用材として研磨材を使用することにより、ロールに付着あるいは突き刺
さった汚れ、特に該設備で処理される金属材料の切粉等を削り落とすことができ
る。また、仕上拭き用材として布を使用することにより前記削り落とされた汚れ
や、特に油分や微細な異物等の汚れを拭き取って除去ことができる。すなわち、
粗拭き用材と仕上拭き用材とを併用することにより、該ロール表面の汚れを十分
除去することができる。
【0010】
請求項2記載のロール表面の清掃方法は、前記粗拭き用材の研磨材が不織布研
磨材であり、前記仕上拭き用材の布が粗布であることを特徴とする。
【0011】
前記粗拭き用材の研磨材として不織布研磨材を用いると、不織布研磨材は布の
ように扱うことができるため容易にロールの表面を清掃できる。また、仕上拭き
用材の布として粗布を用いると、ロールの表面から削り落とされた金属材料の切
粉等を織目に保持でき、また油分を織糸に吸収することにより、汚れを十分除去
することができる。
【0012】
請求項3記載の清掃装置は、ロールの表面の汚れを除去する清掃装置であって、
前記清掃装置は前記汚れを除去する手段を有する清掃部材と、前記清掃部材を前
記ロールの表面に押付ける手段を有する押付部材とからなり、前記清掃部材は、
前記ロールの表面の全長に渡って接触する清掃部材本体部と、前記清掃部材本体
部をその軸周りに回転させる第1のハンドルと、前記清掃部材本体部を前記ロー
ルに接触させるため前記清掃部材を設置する所定部位において、前記清掃部材本
体部の軸とは偏心しかつ該ロールの軸と平行な軸の周りに該清掃部材を回転可
能な状態に保持するために該清掃部材の両端部に配設した2つの支持部と、前記
支持部を前記清掃部材を設置する所定部位に保持した後に前記清掃部材本体部
が該ロールの表面に接触するように該清掃部材を回転させる第2のハンドルと、
上記2つの支持部を繋ぐように配設された仕上拭き用材巻き付け軸とからなり、
前記押付部材は、前記清掃部材を前記ロールに押付ける機構を有する押付部材
本体部と、前記押付部材本体部に接続し前記清掃部材を前記ロールに対して設置
する際に前記2つの支持部を前記清掃部材を設置する所定部位に誘導する機能
を有するガイド部とからなることを特徴とする。
【0013】
該清掃装置の前記清掃部材は、上記のような清掃部材本体部と、支持部と、第
1のハンドルと、第2のハンドルとを有するため、前記支持部を介して前記清掃
部材を設置する所定部位に保持し、前記第2のハンドルを用いて該清掃部材を回
転させて該清掃部材本体部を該ロールに接触させ、該ロールの表面を清掃するこ
とができる。また、第1のハンドルによって該清掃部材本体部をその軸の周りに
回転させることができるため、ロール表面の汚れを除去する手段の切替、すなわ
ち、粗拭き用材としての研磨材から仕上げ拭き用材としての布への切替が容易に
できる。例えば、後記するように、粗拭き用材としての不織布研磨材の上へ仕上
拭き用材としての粗布を巻付けることができるが、その際、上記2つの支持部を
繋ぐように配設された仕上拭き用材巻き付け軸が、粗布にしわが発生することを
防ぐ。また、前記仕上拭き用材巻き付け軸により、該清掃部材の剛性を確保でき
る。該ロールの回転により前記清掃部材本体部を通じて前記支持部に作用する力
は、該清掃装置の前記押付部材及び前記所定部位により支持することができる。
前記押付部材によって、該清掃部材本体部を該ロール表面に一定の圧力で押付け
ることができるため汚れ除去を安定的に行うことができる。また、前記ガイド部
によって該清掃部材を該ロールを含む設備に着脱することが容易となる。
【0014】
請求項4記載のロール表面清掃装置は、前記清掃部材の除去する手段が、該清
掃部材本体部の少なくとも前記ロールと接触する部分を覆うように固定された
粗拭き用としての研磨材と、前記研磨材に1辺を付着させた仕上拭き用としての
布からなり、粗拭きの後の仕上拭きに際して、前記清掃部材本体部を回転させ
ることにより前記布を前記研磨材の上に巻き付けることを特徴とする。
【0015】
該ロールの表面に洗浄液を滴下し、粗拭き用としての研磨材を該ロールの表面
に接触させることにより、該ロールの表面に付着した汚れ、特に該設備で処理さ
れる金属材料の切粉等を削り落とすことができる。次に、前記研磨材と前記仕上
拭き用としての布とは互いに面ファスナーとなる機能を有するので、前記清掃部
材本体部を回転させることにより、前記布を前記研磨材の周囲に巻き付けること
ができるため、両者の巻き替えが不要である。すなわち、それぞれ専用の清掃部
材本体部を有する清掃部材を用意する必要が無い。そして、前記研磨材の上に前
記布が巻き付けられた後に前記清掃部材本体部を該ロールの表面に接触させる
ことにより、前記削り落とされた汚れや、前記研磨材では除去できなかった油分
や微細な異物を拭き取って除去することができる。
【0016】
請求項5記載のロール表面清掃装置は、前記粗拭き用材の研磨材が不織布研磨
材であり、前記仕上拭き用材の布が粗布であることを特徴とする。
【0017】
前記粗拭き用材の研磨材を不織布研磨材とすることにより、前記清掃部材本体
部へ巻き付けることができる。また、前記仕上拭き用材の布を粗布とすることに
より、不織布研磨材の上への巻き付けや、汚れの除去を一層しやすくすることが
できる。
【0018】
請求項6記載のロール表面清掃装置は、前記清掃部材本体部が上下2本の前記
ロールに同時に接触することを特徴とする。
【0019】
該ロールがピンチロールのような上下一対のロールである場合、該清掃部材
本体部がそれら上下2本のロールに同時に接触することにより、清掃時間を短縮
することが可能である。
【0020】
請求項7記載のロール表面清掃装置は、前記清掃部材が前記ロールを含む設備
に着脱可能であることを特徴とする。
【0021】
該清掃部材が、該ロールを含む設備に着脱可能であることにより、処理中のシ
ート状素材や製品に影響を与えないように取り外しておくことができ、また、オ
フラインにて粗拭き用の不織布研磨材及び仕上拭き用の粗布の取替えが可能と
なるので該清掃部材の手入れが容易になるばかりでなく、いわゆる外段取りが可
能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施の形態の一例を図に基づいて説明する。
なお、この実施例は、本発明の好ましい一実施態様を説明するためのものであっ
て、本発明はこれに限定されるものではない。
【0023】
本実施の形態のロール表面清掃装置1は、図1に示されるように、清掃部材本
体部21、第1のハンドル22、支持部23、第2のハンドル24(図示せず)、
仕上拭き用材巻き付け軸25、フレーム26からなる清掃部材2と、押付部材本
体部31、ガイドプレート32からなる押付部材3とからなり、清掃部材本体部
21が清掃対象ロール4に接触する。
なお、支持部23を保持する清掃部材を設置する所定部位を斜線で示す。
【0024】
図2に、清掃部材2の平面図を示す。清掃部材本体部21、第1のハンドル
22、支持部23、23、第2のハンドル24、仕上拭き用材巻き付け軸25、
及びフレーム26、26は、該清掃部材を軽量とし、その着脱を容易にするため
アルミニウム合金製とした。なお、鋼製であってもよいし、清掃部材本体部は硬
質樹脂製とすることもできる。
【0025】
本実施例の清掃部材本体部は、外径45mm、肉厚2mm、長さ1645mm
のアルミニウム合金管2本を、10mm×10mmのアルミニウム合金角棒の両
側に溶接接合したものである。また、前記角棒の両端部に該清掃部材本体部の回
転を可能とする軸が配設されている。清掃部材本体部の長さは対象とするロール
の長さに合わせて変更することが好ましい。
【0026】
第1のハンドル22は、厚さ3mmのアルミニウム合金板からなり、該清掃部
材を前記清掃部材を設置する所定部位に保持し、該清掃部材本体部を回転させる
ことができるように、前記軸の延長上でフレーム26の外面側に取付けられてい
る。
なお、該清掃装置1は、第1のハンドル22が該ロールを含む設備の作業者側に
なるようにセットされる。
【0027】
支持部23、23は、直径が18mmのアルミニウム合金棒からなり、清掃部
材本体部21の軸と100mm離れた位置において、前記軸とは偏心し、かつ、
対象とするロールの軸と平行な軸としての回転を可能とするように配設されて
いる。また、支持部23、23の両側には直径32mm、厚さ18mmの円柱状
のカラーと直径30mm、厚さ20mmの半球状のカラーとが取付けられ、片方
の支持部には第2のハンドル24が延設されている。
【0028】
仕上拭き用材巻き付け軸25は、直径が18mmのアルミニウム合金棒からな
り、支持部23、23を繋ぐように配設されている。
【0029】
フレーム26、26は、厚さ20mm、長さ160mm、高さ60mmのアル
ミニウム合金板からなり、清掃部材本体部21の軸及び支持部23、23と仕上
拭き用材巻き付け軸25とを繋ぐ部分とが貫通している。
フレームの寸法は、対象とするロールの外径や、該清掃部材を保持する位置に
よって最適値に変更することができる。
【0030】
清掃部材の質量はアルミニウム合金製とすることにより8kgと軽量である。
【0031】
清掃部材本体部21には、粗拭き用の不織布研磨材として住友スリーエム株式
会社のスコッチブライト7447を2周巻付けて、100〜135mmピッチで
テグスを用いて固定した。テグスは清掃対象とするゴムロール等の表面にキズを
つけないため好適である。また、仕上げ拭き用の粗布としては、経糸が単糸10
番(綿番)の綿糸で密度が10本/2.54cm、緯糸が単糸4.5番(毛番)
の混紡で密度が11本/2.54cmである粗布を使用した。
【0032】
押付部材3は、内径20mmの鋼製円筒の内部に圧縮コイルばねと、前記ばね
の先端に固定したピストンとを有し、前記ピストンの先端に曲面を有する板状の
ガイド部32が溶接接合されている。
なお、上記圧縮コイルばねの代わりにエアーシリンダーや油圧シリンダーを用
いることもできる。
ガイドプレート32は厚さ3mmの鋼板製で、清掃部材2の支持部23に接触
して、清掃部材2を清掃対象ロールに対してセットしやすくするため、支持部
23と接触する側に凸状になっている。
【0033】
図3に示すように、粗拭き用の不織布研磨材の上に、仕上拭き用の粗布の1辺
を付着させた。(a)はその平面図、(b)はその側面図である。不織布研磨材と
粗布とは互いに面ファスナーの機能を発揮するため、不織布研磨材の上に粗布を
軽く押し付けるだけで両者の固定が可能である。
【0034】
図4に、本実施例による清掃装置(要部のみ図示)を用いて行った上記ロールの
清掃手順を示す。
ウレタンゴムをライニングした外径250mm、長さ1600mmの上下一対の
ピンチロールを清掃対象とした。なお、前記ピンチロールを含む設備は、アルミ
ニウム及びアルミニウム合金板を条切断するスリッターラインである。
図(1)に示すように、清掃部材を清掃対象の上下2本のロール間にセットし、
上ロールを下げてピンチした。この際、仕上拭き用材の粗布28は、その一辺を
粗拭き用材の不織布研磨材27に付着させ、反対側の一辺を仕上拭き用材巻き付
け軸25を経由させて前記一辺の近くに位置するようにたたまれていた。
次に、図(2)に示すように、前記上ロールに洗浄液を塗布し、ロールを矢印
の方向すなわち清掃部材本体部をロール間に引き込む方向に回転させて、粗拭き
用材の不織布研磨材27によって上下2本のロールの表面に付着したアルミニ
ウムの切粉を削り落とした。洗浄液としては日本アルコール販売株式会社のソル
ミックスA−7を500cmオイルジョッキに入れ、その全量を上ロールの長
手方向に渡って均一に塗布した。
続いて図(3)に示すように、前記上ロールを上方へ上げてピンチを開放し、
清掃部材の第2のハンドル24を用いて、清掃部材本体部を前記ハンドルのある
側から見て半時計方向(矢印の方向)に90°回転させた。この際、仕上拭き
用材の粗布28は、たたまれた状態から伸ばされた状態になっていた。
続いて、図(4)に示すように、第一のハンドル22を前記ハンドルのある側
から見て時計方向(矢印の方向)に360°回転させて、粗拭き用材の不織布研
磨材27の上に仕上拭き用材の粗布28を巻き付けた。なお、仕上拭き用材の粗
布28は仕上げ拭き用材巻き付け軸25により支えられて、しわを生じることな
く巻き付けることができた。
次に、図(5)に示すように、清掃部材の第2のハンドル24を用いて、清掃
部材本体部を反時計方向に90°(矢印の方向)回転させ、前記上ロールを下げ
てピンチし、前記上ロールに洗浄液を塗布した。洗浄液の種類及び塗布量は前記
と同じとした。
そして、図(6)に示すように、前記上下ロールを回転させ、仕上拭き用粗布
28で前記上下ロールの表面の汚れを拭き取った。
以上の結果、ロール表面の汚れは十分除去されていることが確認された。また、
ロール清掃時間は2分であり、従来の人手による清掃時間(20分)から大幅に
短縮された。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による実施例のロール表面清掃装置の断面図である。
【図2】本発明による実施例の清掃部材の平面図である。
【図3】本発明による実施例の清掃部材本体部に巻き付けた粗拭き用の不織布研磨材の上に、仕上拭き用の粗布の1辺を付着させた、平面図(a)および側面図(b)である。
【図4】本実施例による清掃装置(要部のみ図示)を用いて行った清掃手順である。
【符号の説明】
【0036】
1 清掃装置
2 清掃部材
21 清掃部材本体部
22 第1のハンドル
23 支持部
24 第2のハンドル
25 仕上げ拭き用材巻き付け軸
26 フレーム
27 粗拭き用の不織布研磨材
28 仕上拭き用の粗布
3 押付部材
31 押付部材本体部
32 ガイド部
4 ロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロールの表面の汚れを除去する清掃方法であって、前記ロールの表面に洗浄液
を塗布した後、前記ロールを回転させながら、粗拭き用材として研磨材を使用し
て清掃し、続いて、仕上拭き用材として布を使用して清掃することを特徴とする
ロール表面の清掃方法。
【請求項2】
前記研磨材が不織布研磨材であり、前記布が粗布であることを特徴とする請求
項1記載のロール表面の清掃方法。
【請求項3】
ロールの表面の汚れを除去する清掃装置であって、前記清掃装置は前記汚れを
除去する手段を有する清掃部材と、前記清掃部材を前記ロールの表面に押付ける
手段を有する押付部材とからなり、
前記清掃部材は、前記ロールの表面の全長に渡って接触する清掃部材本体部と、
前記清掃部材本体部をその軸周りに回転させる第1のハンドルと、前記清掃部材
本体部を前記ロールに接触させるため前記清掃部材を設置する所定部位におい
て、前記清掃部材本体部の軸とは偏心しかつ該ロールの軸と平行な軸の周りに該
清掃部材を回転可能な状態に保持するために該清掃部材の両端部に配設した2
つの支持部と、前記支持部を前記清掃部材を設置する所定部位に保持した後に前
記清掃部材本体部が該ロールの表面に接触するように該清掃部材を回転させる
第2のハンドルと、上記2つの支持部を繋ぐように配設された仕上げ拭き用材巻
き付け軸とからなり、
前記押付部材は、前記清掃部材を前記ロールに押付ける機能を有する押付部材
本体部と、前記押付部材本体部に接続し前記清掃部材を前記ロールに対して設
置する際に前記2つの支持部を前記清掃部材を設置する所定部位に誘導する機
能を有するガイド部とからなる、
ことを特徴とするロール表面の清掃装置。
【請求項4】
前記清掃部材の汚れを除去する手段が、該清掃部材本体部の少なくとも前記ロ
ールと接触する部分を覆うように固定された粗拭き用材としての研磨材と、前記
研磨材に1辺を付着させた仕上拭き用材としての布とからなり、粗拭きの後の仕
上拭きに際して、前記清掃部材本体部を回転させることにより前記布を前記研磨
材の上に巻き付けることを特徴とする請求項3記載のロール表面清掃装置。
【請求項5】
前記研磨材が不織布研磨材であり、前記布が粗布であることを特徴とする請求
項4記載のロール表面の清掃装置。
【請求項6】
前記清掃部材本体部が上下2本の前記ロールの表面に同時に接触することを
特徴とする請求項3〜請求項5記載のロール表面清掃装置。
【請求項7】
前記清掃部材が前記ロールを含む設備に着脱可能であることを特徴とする請
求項3〜請求項6のいずれかに記載のロール表面清掃装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−88987(P2010−88987A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−260184(P2008−260184)
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【出願人】(000002277)住友軽金属工業株式会社 (552)
【Fターム(参考)】