説明

ワークフロー制御装置、ワークフロー制御システム、ワークフロー制御方法、ワークフロー制御プログラムおよび記録媒体。

【課題】ワークフローの処理担当ユーザが電子伝票毎に閲覧権限を追加可能にする。
【解決手段】電子伝票設計時に、電子伝票の処理担当者であるユーザの操作要求に従って処理担当者以外のユーザへの閲覧権限を追加する機能を付与し、処理担当者ユーザの操作要求に従って、電子伝票に対して処理担当者以外のユーザへの閲覧権限を追加し、処理担当者以外のユーザの閲覧要求に従って、電子伝票の進捗状況を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して、接続するワークフロー制御装置及びその制御方法、クライアント端末と、ワークフロー制御サーバと、クライアント端末とがネットワークを介して相互に接続されて構成されるワークフロー制御システム、プログラムに関し、特にワークフロー処理閲覧権限に関する柔軟な設定を特徴とするシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なワークフローシステムでは、セキュリティの問題から電子伝票を閲覧させるユーザは電子伝票の処理に関わるユーザである。特許文献1によると特許文献1のワークフローシステムは、電子伝票の閲覧権限をユーザ毎に設定することにより、自身が処理した電子伝票の処理履歴以外でも閲覧可能にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−22827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし特許文献1では、ユーザへの閲覧権限をシステム管理者により設定された閲覧権限テーブルで管理しており、ユーザで個別の電子伝票毎に閲覧権限を付与することはできなかった。
【0005】
例えば、電子伝票を処理中のユーザが閲覧権限の無い同僚に電子伝票の内容を確認してもらう場合などには、紙で印刷して同僚に見せるか、同僚にPCの前に来てもらって確認してもらうしかなかった。
【0006】
本発明は、ワークフローシステムにおいて、処理担当のユーザが電子伝票毎に閲覧権限を与えられることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ワークフローを構成する電子伝票の処理を定義したワークフロー制御装置において、前記電子伝票設計時に、前記電子伝票に対して当該電子伝票の処理担当者である第1のユーザの操作要求に従って前記処理担当者以外のユーザへの閲覧権限を付与する条件を定義する閲覧権限付与定義手段と、前記閲覧権限付与定義手段により前記電子伝票毎に前記第1のユーザの操作要求に従って、当該操作対象としている電子伝票に対して処理担当者以外のユーザである第2のユーザへの閲覧権限を付与する閲覧権限付与手段と、前記第2のユーザの閲覧要求に従って、前記閲覧権限付与手段により付与された前記電子伝票の進捗状況を閲覧させる電子伝票閲覧手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、システム管理者ではなく一般のユーザが電子伝票(案件)ごとに閲覧権限を追加/削除でき、電子伝票を処理中のユーザが閲覧権限の無いユーザに電子伝票の内容を確認してもらう場合や、一定期間伝票の内容を公開したい場合などでも、容易に閲覧権限の無いユーザに伝票を閲覧させることが可能になる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係るワークフローシステム(情報処理システム)の構成を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の実施形態の各種端末のハードウエア構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本発明のワークフローシステムにおける第1の制御処理手段の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明のワークフローシステムにおける業務作成エディタ画面の一例を示す模式図である。
【図6】本発明のワークフローシステムにおける関数の一例を示す模式図である。
【図7】本発明のワークフローシステムにおけるユニット作成エディタ画面の一例を示す模式図である。
【図8】本発明のワークフローシステムにおける画面設計エディタ画面の一例を示す模式図である。
【図9】本発明のワークフローシステムにおける経路エディタ画面の一例を示す模式図である。
【図10】本発明の実施形態のデータベースサーバに記憶されるデータテーブル群の一例を示すデータ構成図である。
【図11】本発明のワークフローシステムにおける第2の制御処理手段の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明のワークフローシステムにおけるワークフローのメニュー画面の一例を示す模式図である。
【図13】本発明のワークフローシステムにおけるワークフローの起票画面の一例を示す模式図である。
【図14】本発明のワークフローシステムにおけるワークフローの案件検索画面の一例を示す模式図である。
【図15】本発明のワークフローシステムにおける業務毎の閲覧権限設定画面の一例を示す模式図である。
【図16】本発明のワークフローシステムにおけるワークフローの表示フォームの選択画面の一例を示す模式図である。
【図17】本発明に係るワークフローサーバで読み取り(読み出し)可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明に係るワークフローシステム(情報処理システム)の構成を示すシステム構成図である。
【0012】
図1において、ワークフローシステムは、少なくとも1つのワークフローサーバ101とワークフロークライアント102がネットワークを介して接続されている。
【0013】
ユーザは、例えばウェブブラウザやクライアントソフトウェアなどを利用して、ワークフロークライアント102から、ワークフローサーバ101に対して、ワークフロー進行の要求などを行う。
【0014】
ワークフローサーバ101は、要求に応じた処理、管理をおこない、必要があればワークフロークライアント102に対して結果などを送信する。
【0015】
ワークフローサーバ101とワークフロークライアント102の間の通信は、通常のHTTPのリクエストでもよいし、SOAPなどを利用したウェブサービスのリクエストでもよい。また、ワークフローサーバ101からネットワークを介してDBサーバ103へ接続されており、DBサーバ103に処理履歴データ104を保持している。
【0016】
図2は、本発明の実施形態の各種端末のハードウエア構成を示す図である。
【0017】
図2において、CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスを統括的に制御する。
【0018】
また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるオペレーティングシステム(OS)や、各サーバあるいは各クライアントの後述する各種機能を実現するためのプログラムが記憶されている。
【0019】
RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア、一時待避領域等として機能する。
【0020】
入力コントローラ205は、入力部209からの入力を制御する。この入力部209としては、特に、サーバやクライアント等の端末では、キーボード、マウス等のポインティングデバイスが挙げられる。また、印刷装置等では、タッチパネル、ボタン、スイッチ等が挙げられる。
【0021】
出力コントローラ206は、出力部210の表示を制御する。この出力部210としては、例えば、CRTや液晶等が挙げられる。
【0022】
外部メモリコントローラ207は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザーファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶する外部メモリ211へのアクセスを制御する。加えて、各サーバあるいは各クライアントの各種機能を実現するための各種テーブル、パラメータが記憶されている。この外部メモリ211としては、ハードディスク(HD)やフロッピー(登録商標)ディスク(FD)、PCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア等が挙げられる。
【0023】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワーク214を介して外部機器との通信制御処理を実行する。
【0024】
本発明を実現するためのプログラム212は外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0025】
図3は、本発明の実施形態のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【0026】
本実施形態では、システム管理者が電子伝票に閲覧権限を追加するための関数を付与(閲覧権限付与定義)し、ユーザがワークフロークライアント102よりワークフローサーバ101に電子伝票の起票処理や承認処理を依頼する際に、閲覧権限が無いユーザに対して電子伝票の閲覧権限を追加する場合の処理について説明する。
【0027】
まず、システム管理者が、ワークフロークライアント102より電子伝票を設計する際に電子伝票の閲覧権限を付与する関数(閲覧権限付与定義手段)を電子伝票に定義する。
【0028】
閲覧権限を付与する関数が定義された電子伝票を処理担当ユーザが開き、電子伝票上で閲覧権限を付与すると、ワークフローサーバ101のCPUは、閲覧権限が追加されたユーザに対し、閲覧権限を付与する(閲覧権限付与手段)。
【0029】
電子伝票に付与された閲覧権限のデータはデータベース103の閲覧設定テーブル104に記憶する。
【0030】
閲覧権限を追加されたユーザにより、閲覧権限が追加された電子伝票が検索されると(閲覧伝票検索手段)、ワークフローサーバ101のCPUは、検索結果の表示形式(画面ID)が複数ある場合、表示形式をユーザに選択させ(表示形式選択手段)、選択された表示形式で伝票を表示する(電子伝票閲覧手段)。
【0031】
また、閲覧権限を追加されたユーザの閲覧権限にも期限を設けるため、ワークフローサーバ101のCPUは、閲覧権限を削除する関数も定義する(閲覧権限削除定義手段)ことができる。
【0032】
本実施形態により、閲覧権限が無いユーザに対しても起票者や承認者が閲覧権限を与える関数を付与することで、閲覧権限の無いユーザでも電子伝票を閲覧することができる。また、閲覧権限を無期限に付与するとセキュリティ上問題がある場合の為に、閲覧権限を削除できる関数をも付与することができる。
【0033】
図4は、本発明のワークフローシステムにおける第1の制御処理手段の一例を示すフローチャートであり、図1に示したワークフローサーバ101のワークフロープログラム301によるワークフローの設計処理に対応する。なお、図中のS401〜S406は各ステップを示す。
【0034】
まず、ワークフロープログラム301を実行するワークフローサーバ101のCPU(以下、ワークフローサーバ200のCPU)が、ワークフロークライアント102からより、ワークフローの設計処理要求を受信すると、ステップS401を開始する。
【0035】
ワークフローサーバ101のCPUは、ステップS401においてシステム管理者に業務作成エディタでワークフロー処理する業務を作成させる。
【0036】
以下、図5を参照して、ステップS401の業務作成エディタによる業務作成処理の例について説明する。
【0037】
図5は、本発明のワークフローシステムにおける業務作成エディタ画面の一例を示す模式図であり、図5の画面イメージがワークフロークライアント102のディスプレイ上に表示され、システム管理者がワークフロークライアント102のキーボードなどからワークフロー処理する業務を入力する。
【0038】
図5において、501にはワークフロー処理する業務のIDが入力され、502にはワークフロー処理する業務名がシステム管理者により入力される。
【0039】
図5において、ワークフローサーバ101のCPUは、入力された業務ID501と業務名502は図10の1001のように業務テーブルとして、業務ID毎にデータベース104にデータを保持する。
【0040】
図10は本発明の実施形態のデータベースサーバに記憶されるデータテーブル群の一例を示すデータ構成図である。
【0041】
503には当初はデータが無いが、505の項目ID、項目名、文字数、明細グループの欄にシステム管理者によりデータが入力され、追加ボタン504をマウスポインタなどでクリックされると、505の入力欄の値が、503の表に記入され、ワークフロー処理に使われる入力項目となる。図5の506は、交通費申請の例であり、定期券の一定「期間」の「駅(自)」から「駅(至)」までの「金額」の交通費を申請するためのワークフロー処理に該当する。
【0042】
なお、図5における明細グループとは、入力項目をグループ分けして複数保持できるようにするためのグループである。
【0043】
図5における503の例では、507の項目名がユーザID、ロールID、部門ID、アクティビティID、期間(自)、期間(至)の項目は、電子伝票(案件)の処理担当者が入力することによって、閲覧権限を付与できる入力項目である。
【0044】
また、図5における508の項目名が閲覧ユーザID、閲覧ロールID、閲覧部門ID、閲覧アクティビティID、閲覧期間(自)、閲覧期間(至)の項目は、誰が閲覧権限を持っているかを表示するためのデータを表示する項目であり、閲覧権限を持つユーザや、ロール、部門などの明細を表示するため、閲覧明細という明細グループで保持している。
【0045】
図5の503に設定された業務項目データは図10の1002のような業務項目テーブル104としてデータベースに保持される。図4のワークフローの説明に戻る。
【0046】
図4のステップS402において、ワークフローサーバ101のCPUは、ユニット作成エディタでワークフロー処理における電子帳票処理の機能を作成する。
【0047】
ここで、ユニットとはワークフロー処理における申請や承認、否認、閲覧追加や閲覧削除などの電子帳票を処理する際の機能に該当し、作成された機能を処理ボタンや伝票が開かれたタイミングなどに配置し使用する。
【0048】
以下、図7を参照して、ステップS402のユニット作成エディタによるユニット作成処理の例について説明する。
【0049】
図7は、本発明のワークフローシステムにおけるユニット作成エディタ画面の一例を示す模式図であり、図7の画面イメージがワークフロークライアント102のディスプレイ上に表示され、システム管理者がワークフロークライアント102のキーボードなどからワークフロー処理するユニットを入力する。
【0050】
図7において、システム管理者はユニットを配置する業務を業務ID欄701に入力して指定する。図7の701の例では、業務IDが「KoutuuhiSinsei」(業務名:交通費申請)である業務に配置するユニットを作成している。
【0051】
702では、システム管理者が作成するユニットIDを指定し、そのユニット名を703に入力する。図7の702の例では、ユニットIDが「AddEturanSetting」(ユニット名:閲覧追加)である。
【0052】
704では、システム管理者がユニットで処理する機能を実装するための計算式を入力する。図7の704の例では、1番目に「閲覧設定」関数を配置しており、2番目、3番目の関数は設定していない。
【0053】
この「閲覧設定」関数の具体的な計算式は705でシステム管理者により指定される。図7の例のように、705内の計算式記載欄706に「AddViewer」という関数を指定されると、図6にある、予め作成されている閲覧設定追加関数「AddViewer」601が実装される。図6の関数の例を説明する。
【0054】
図6は、本発明のワークフローシステムにおける関数の一例を示す模式図である。
【0055】
図6において、601は閲覧権限を付与する閲覧設定追加関数「AddViewer」の例であり、引数としてユーザID、部門ID、ロールID、アクティビティID、期間(自)、期間(至)が挙げられている。引数のユーザIDは、指定されたユーザIDにのみ閲覧権限を与える際に入力される引数である。部門IDやロールIDは、指定された部門やロール(役割:部長や課長、PMなど)にのみ閲覧権限を与える際に入力される引数である。アクティビティIDは、指定されたアクティビティ(申請時、課長承認時など)でのみ閲覧権限を与える際に入力される引数である。期間(自)と期間(至)は、指定された期間のみ閲覧権限を与える際に入力される引数である。
【0056】
同様に602は、閲覧権限を削除する閲覧設定削除関数「RemoveViewer」、603は現在の閲覧権限を付与している条件を取得する閲覧設定取得関数「GetViewerList」の例である。
【0057】
なお、閲覧設定削除関数602の場合は引数として、ユーザID、部門ID、ロールIDが指定される。引数のユーザIDは、指定されたユーザIDの閲覧権限のみが削除される引数である。部門IDやロールIDは、指定された部門やロールの閲覧権限が削除される引数である。図7の説明に戻る。
【0058】
図7において、706で指定された関数を実行する計算式1[閲覧設定]のデータは、図10の1003のようなユニットテーブルとしてデータベースに保持される。図10の例では、1004にユニット名「AddEturanSetting」の欄にユニット名が閲覧追加として、保存されている。なお、1005の欄にはユニットの設計情報が入っている。
【0059】
電子伝票画面に表示する全てのボタン(ユニット)の機能をユニットテーブルのデータベース1003に保存したら、S402のステップを終えて、S403に移行する。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0060】
図4のステップS403において、ワークフローサーバ101のCPUは、管理者に画面設計エディタ画面を表示させ、ワークフローシステムの画面設計を行わせる。
【0061】
以下、図8を参照して、ステップS403の画面設計エディタによる画面設計の例について説明する。
【0062】
図8は、本発明のワークフローシステムにおける画面設計エディタ画面の一例を示す模式図であり、図8の画面イメージがワークフロークライアント102のディスプレイ上に表示され、システム管理者がワークフロークライアント102のキーボードやマウスなどから画面設計を行う。
【0063】
図8において、801には画面表示する画面IDを入力し、802に画面名を入力する。図8の例では、画面IDは「KoutuuhiForm」(画面名:交通費申請画面)である。
【0064】
図8において、803にはシステム管理者により業務IDが入力され、画面作成エディタで作成している業務と関連付けられている業務項目やユニットを特定している。また、804には803の業務IDに対応する業務名が表示される。
【0065】
ワークフローサーバ101のCPUは、803で指定された業務IDに対応する業務項目を805のようにリストアップする。図8の例では、業務IDが「KoutuuhiSinsei」であるため、805には、図10の1002の項目ID、項目名がリストアップされる。
【0066】
同様に、ワークフローサーバ101のCPUは、803で指定された業務IDに対応するユニットを806のようにリストアップする。図8の例では、業務IDが「KoutuuhiSinsei」であるため、806には、図10の1003のユニットID、ユニット名がリストアップされる。
【0067】
なお、画面807はシステム管理者が利用する際に表示される画面である。
【0068】
次に、図8にリストアップされた項目IDのリスト805が、システム管理者により、画面807内に配置される。図8の例では、交通費申請で必要な通勤経路や定期券の期間、交通費の金額などの項目808は809に配置され、閲覧権限の付与の際に入力される項目810は、811に配置されている。また、閲覧明細という明細グループに所属する項目812は813のように複数の項目を表示できる表形式で表示される。
【0069】
次に、図8にリストアップされたユニットIDのリスト806が、システム管理者により、画面807内に配置される。図8の例では、交通費申請で必要な「申請」や「承認」、「保留」のユニット814は815にボタンとして配置されている。また、閲覧権限付与、削除、確認の際に使用される「閲覧追加」、「閲覧削除」、「閲覧取得」のユニット816は817にボタンとして配置されている。
【0070】
業務の電子伝票画面を作成すると、画面設計データは図10の1006のような画面テーブルとしてデータベースに保持される。
【0071】
電子伝票画面を全ての設計情報を画面テーブルのデータベース1006に保存したら、S403のステップを終えて、S404に移行する。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0072】
図4のステップS404において、ワークフローサーバ101のCPUは、システム管理者に経路エディタ画面を表示させ、ワークフローシステムの申請・承認ルートの経路設計を行わせる。
【0073】
以下、図9を参照して、ステップS404の経路エディタによる申請・承認ルートの経路設計の例を説明する。
【0074】
図9は、本発明のワークフローシステムにおける経路エディタ画面の一例を示す模式図であり、図9の画面イメージがワークフロークライアント102のディスプレイ上に表示され、システム管理者がワークフロークライアント102のキーボードやマウスなどから経路設計を行う。
【0075】
図9において、901にはシステム管理者により経路を指定する業務IDが入力される。図9の例では、業務IDが「KoutuuhiSinsei」(業務名:交通費申請)が指定されている。902には経路エディタ画面で指定する経路IDが入力され、903には経路名が入力される。図9の例では、経路IDは「koutuuhiKeiro」、経路名は「交通費経路」が入力されている。
【0076】
次に、業務における申請ルートを設計するために、図9において、システム管理者により申請者が指定される。具体的には904にある申請者アイコン905を907の位置までドラッグし、スタートアイコン906とリンクさせて、業務の申請ルートを作成する。
【0077】
次に、業務における承認ルートを設計するために、図9において、システム管理者により承認者が指定される。具体的には904にある承認者アイコン908を909の位置までドラッグし、申請者アイコン907とリンクさせて、業務の承認ルートを作成する。
【0078】
909における承認者のロールや部門については、910の承認アイコンを右クリックすることによって表示されるような項目911などにより指定される。910の例では、承認者は申請者部門の部長が選択された結果、910のアイコンには部長承認のタグが付く。なお、部門情報やロール情報は図示しない業務組織情報から取得する。
【0079】
図9の例では、交通費申請の電子伝票(案件)は申請者907により申請され、申請者部門の課長909に承認を受け、申請者部門の部長910の承認を受ければ、交通費伝票が承認される申請・承認ルートを持つ。
【0080】
なお、アクティビティID912は、アクティビティを指定する際のIDを示しており、図6の601で指定する引数や、図8のアクティビティIDで指定するアクティビティに該当する。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0081】
図4のステップS405において、ワークフローサーバ101のCPUは、システム管理者に業務毎の閲覧権限を設定する閲覧権限設定画面を表示させ、ワークフローシステムの業務毎の閲覧権限の設計を行わせる。
【0082】
以下、図15を参照して、ステップS405で行われる業務毎の閲覧権限の設計の例を説明する。
【0083】
図15は、本発明のワークフローシステムにおける業務毎の閲覧権限設定画面の一例を示す模式図であり、図15の画面イメージがワークフロークライアント102のディスプレイ上に表示され、システム管理者がワークフロークライアント102のキーボードやマウスなどから経路設計を行う。
【0084】
図15において、1501はシステム管理者により指定された業務毎の閲覧権限を示すデータであり、図15の1503の例では、業務IDが「KoutuuhiSinsei」の業務の閲覧権限は「user1」のみであり、「user1」が閲覧する際の画面の画面IDは「form09」である。
【0085】
1501のデータを入力するための項目入力欄が1502である。1502の業務ID入力欄は必須で入力される、以下の入力項目は必要な項目だけ入力され、閲覧権限を制限する。1502を入力後、追加ボタン1503を押下すると、1501に新しい業務毎の業務閲覧権限として付加される。
【0086】
1502で付加されたデータを図10の閲覧設定テーブル1007としてデータベース104に保存する。閲覧設定テーブル1007の案件ID欄が未記入の1008のデータが、業務毎の閲覧権限設定により設定された閲覧権限である。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0087】
図4のステップS406において、ワークフローサーバ101のCPUは、エンドユーザに業務を公開し、ワークフローシステムの運用を開始する。
【0088】
以下、図11を参照して、本発明のワークフローシステムにおける電子伝票毎の閲覧権限を設定する処理手順について説明する。
【0089】
図11は、本発明のワークフローシステムにおける第2の制御処理手段の一例を示すフローチャートであり、図1に示したワークフローサーバ101のワークフロープログラム301によるワークフローの申請処理に対応する。なお、図中のS1101〜S1119は各ステップを示す。
【0090】
まず、ワークフローサーバ101のCPUが、ワークフロークライアント102に伝票申請のための図示しないログイン手続画面を表示させる(ステップS1101)。
【0091】
ステップS1101において、ユーザ1からの入力によりログイン手続きが終了すると、ステップS1102において、ワークフローサーバ101のCPUは、メニュー画面を表示し、業務一覧画面よりユーザに対象業務を起案させる。
【0092】
以下、図12を参照して、ステップS1102で行われる対象業務の起案の例を説明する。
【0093】
図12は、本発明のワークフローシステムにおけるワークフローのメニュー画面の一例を示す模式図であり、図12の画面イメージがワークフロークライアント102のディスプレイ上に表示され、ユーザがワークフロークライアント102のキーボードやマウスなどからメニュー選択を行う。
【0094】
図12において、1201はログインユーザのアカウントを表示しており、1202には、ワークフロー全般のメニュー画面を表示している。
【0095】
図12の例において、「User1」が1202のメニュー画面から業務一覧1203を選択した画面が業務一覧画面1204である。
【0096】
業務一覧画面1204は、ワークフローシステムにおいて、申請可能な業務一覧を表示しており、各起案ボタンが押下されることによって、各業務の電子伝票が起案される
【0097】
以下では、業務一覧画面1204において、交通費申請の起案ボタン1205が押下された場合について説明する。業務一覧画面より、起案ボタンが押下されると電子伝票が起票される。起票された伝票を図13を参照して説明する。
【0098】
図13は、本発明のワークフローシステムにおけるワークフローの起票画面の一例を示す模式図であり、図13の画面イメージがワークフロークライアント102のディスプレイ上に表示され、ユーザがワークフロークライアント102のキーボードやマウスなどから起票を行う。
【0099】
図13において、1301には起票されている業務名が表示されており、図13の例では「交通費申請」である。
【0100】
また、図13の例では、ユーザにより交通費申請の必要事項1302が入力されている。
【0101】
ユーザが図13で起票した伝票を伝票閲覧権限の無いユーザに閲覧権限を与えたい場合(ステップS1103)に、1303の適切な領域に値を入力することにより、伝票毎に閲覧権限を与えることができる。
【0102】
図13の例では、「User1」がユーザID入力欄1304に「User2」と入力しているが、「User1」が起票した伝票を閲覧権限が無い「User2」に閲覧させたい場合の設定内容である。
【0103】
ユーザが閲覧させたいユーザの範囲を1303で指定して、閲覧追加ボタンを押下すると、1306の閲覧設定リストに1303で指定した項目が出力される。
【0104】
図13の例では、ユーザID入力欄1304に「User2」と入力されているので、閲覧設定リスト1306の内、閲覧ユーザID欄1307に「User2」が入力される。(図示はしていない)
【0105】
また、ユーザが起票した際に他の人に閲覧権限を与えるということは、起票した伝票が正しいかどうかの確認時などが多い。その場合、起票した図13の伝票を一旦保留するため、ユーザにより保留ボタン1308が押下される。
【0106】
なお、閲覧追加ボタンが押されると、ワークフローサーバ101のCPUは該当するユーザにメールで閲覧権限が与えられた事を伝えるようにしても良い。図11のフローチャートの説明に戻る。
【0107】
ステップS1103で伝票毎の閲覧権限が与えられると、ワークフローサーバ101のCPUは閲覧設定データベース104の閲覧設定テーブル1007にデータを入力し、閲覧権限を付与する。
【0108】
伝票毎の閲覧権限付与の例として、図10の1009を参照して説明する。伝票毎に閲覧権限を付与するために、図10の1009では伝票を特定する案件ID1010が付与してあり、伝票毎に閲覧権限を指定できる。
【0109】
図13の例では、業務IDが「KoutuuhiSinsei」の案件IDが「0001」の伝票については、閲覧できるユーザの範囲はユーザIDが「User2」であり、閲覧する画面IDは「koutuhiForm」である。図11のフローチャートの説明に戻る。
【0110】
ステップS1101からステップS1104までは起票者側の操作によりワークフローサーバ101のCPUが動作する動きを説明した。ステップS1104からステップS1113は閲覧権限を与えられたユーザ側の操作によりワークフローサーバ101のCPUが動作する動きを説明する。
【0111】
なお、ステップS1104以前の閲覧権限を与えられたユーザのログイン動作はステップS1101と同様なので省略する。
【0112】
ステップS1104において、ワークフローサーバ101のCPUは、メニュー画面を表示し、案件検索画面より閲覧権限を与えられたユーザに閲覧させる案件を特定させる。
【0113】
以下、図14を参照して、ステップS1104で行われる閲覧案件の特定の例を説明する。
【0114】
図14は、本発明のワークフローシステムにおけるワークフローの案件検索画面の一例を示す模式図であり、図14の画面イメージがワークフロークライアント102のディスプレイ上に表示され、閲覧権限を与えられたユーザがワークフロークライアント102のキーボードやマウスなどから閲覧案件を選択する。
【0115】
図14において、1401はログインユーザのアカウントを表示しており、1402には、ワークフロー全般のメニュー画面を表示している。
【0116】
図14の例において、「User2」が1402のメニュー画面から案件検索1403を選択した画面が案件検索画面1404である。
【0117】
案件検索画面1404は、ワークフローシステムにおいて、1401のユーザが閲覧可能な案件を検索するための画面である。ユーザは閲覧したい案件を探すために絞り込み条件欄1405に検索条件を入力する。図14の例では、絞り込み条件として、業務が「交通費申請」、作成日は限定せず、ステータスとしては処理中と完了の伝票を検索している。
【0118】
絞り込み条件欄1405がユーザにより記入されるとステップS1105に処理が移行する。図11のフローチャートの説明に戻る。
【0119】
ステップS1105において、ワークフローサーバ101のCPUは閲覧権限を取得するため、閲覧設定データベース104から該当する業務の閲覧権限がある閲覧設定テーブル1007の値を一つ取得(ステップS1106)し、ステップS1107に処理を進める。該当する業務の閲覧設定テーブル1007に値が無い場合は、ステップS1110に処理を進める。
【0120】
ステップS1107において、ワークフローサーバ101のCPUはステップS1106で取得した閲覧設定テーブル1007の値の閲覧期間の日時が現在の日時の範囲内かを判断する。閲覧期間が現在の日時の範囲内であれば、ステップS1108の処理に移行する。閲覧期間が現在の日時の範囲外であれば、ステップS1110の処理に移行する。
【0121】
ステップS1108において、ワークフローサーバ101のCPUはステップS1106で取得した閲覧設定テーブル1007の値の閲覧アクティビティIDが現在のアクティビティID以降かを判断する。現在のアクティビティIDが閲覧アクティビティを過ぎていなければ、ステップS1109の処理を移行する。現在のアクティビティIDが閲覧アクティビティを過ぎていれば、ステップS1110に処理を移行する。
【0122】
ステップS1109において、ワークフローサーバ101のCPUは閲覧権限が設定されている伝票(案件)の結果を図14の検索結果1406のように検索結果を一覧で表示する。検索結果1406内には検索された伝票を開くための「開く」ボタン1407を表示する。その後、ステップS1110に処理を移行する。
【0123】
ステップS1110において、ワークフローサーバ101のCPUは閲覧設定テーブルの全ての行について、判断したかを確認する。まだ確認していない行のデータがあれば、ステップS1105へ処理を移行し、全て既に判断済の場合は、ステップS1111に処理を移行する。
【0124】
ステップS1111において、ワークフローサーバ101のCPUは図14の検索結果1406に出力される「開く」ボタン1407が押下されると検索された伝票(案件)を表示するためにステップS1112に処理を移行する。
【0125】
ステップS1112において、ワークフローサーバ101のCPUは閲覧設定テーブルにおいて、伝票毎に閲覧権限を付与している閲覧設定と、業務単位で閲覧権限を付与している閲覧設定とが重なって閲覧権限として付与されている場合、ステップS1113に処理を移行する。
【0126】
伝票毎に閲覧権限が付与されていれば、閲覧設定1007の案件ID欄1010に値が入力されている。また、業務単位で閲覧権限が付与されていれば、案件ID欄1010に値が入力されていない。
【0127】
どちらか一方しか閲覧権限が無い場合はステップS1114に処理を進める。
【0128】
ステップS1113において、ワークフローサーバ101のCPUは、伝票毎の閲覧権限による画面IDで表示するか、業務単位の閲覧権限による画面IDで表示するかをユーザに選ばせるフォーム選択画面を表示し、表示フォームをユーザに選択させる。
【0129】
以下、図16を参照して、ステップS1113で行われるフォームの選択の例を説明する。
【0130】
図16は、本発明のワークフローシステムにおけるワークフローの表示フォームの選択画面の一例を示す模式図であり、図16の画面イメージがワークフロークライアント102のディスプレイ上に表示され、ユーザがワークフロークライアント102のキーボードやマウスなどから表示フォームを選択する。
【0131】
図16において、1601は閲覧権限が重なっている業務IDであり、1602には、重なって閲覧権限が与えられているフォームの画像IDが、選択可能な状態で表示されている。ユーザが1602のどちらかを選択して、「選択」ボタン1603を押下すると、選択された画面IDを指定してステップS1114に処理を移行する。図11のフローチャートの説明に戻る。
【0132】
ステップS1114において、ワークフローサーバ101のCPUは、指定された画面IDのフォーマットで伝票の進捗状況を表示する。閲覧権限を与えられたユーザは、表示された伝票を確認後、起票者に対して修正や助言等を指摘可能になる。
【0133】
次のステップS1115からステップS1119までは起票者側の操作によりワークフローサーバ101のCPUが動作する動きである。
【0134】
ステップS1115において、ワークフローサーバ101のCPUは、起票者からの要求により、再び伝票(案件)を開く。再び開いた伝票の例として、図13を参照して説明する。
【0135】
起票者は閲覧権限を与えられたユーザからの修正や助言を受けて、再び開いた伝票を見直し、「申請」ボタン(図13の1309)を押下して、伝票申請作業を終了する。
【0136】
起票者が伝票申請を終わると、ワークフローサーバ101のCPUは、ステップS1116に処理を移行して、ステップS1103で追加した閲覧権限を削除するかの判断を行う。
【0137】
ステップS1116において、ワークフローサーバ101のCPUはステップS1103で追加した閲覧権限情報を閲覧設定データベース104の閲覧設定テーブル1007から取得する。
【0138】
次にステップS1117において、ワークフローサーバ101のCPUは、ステップS1116で取得した閲覧設定テーブル1007の閲覧期間1011(期間(自)〜期間(至)の間)が過ぎていないかを判断する。閲覧期間1011に値が入っており、閲覧期間を過ぎていれば、ステップS1119に処理を移行して、該当する閲覧権限を削除する。閲覧期間を過ぎていない、もしくは閲覧期間に値が入っていなければ、ステップS1118に処理を移行する。
【0139】
ステップS1118において、ワークフローサーバ101のCPUは、ステップS1116で取得した閲覧設定テーブル1007のアクティビティ欄1012が現在のアクティビティを過ぎていないかを判断する。アクティビティ欄1012に値が入っており、現在のアクティビティがアクティビティ欄1012の値を過ぎていれば、ステップS1119に処理を移行して、該当する閲覧権限を削除する。アクティビティ欄1012を過ぎていない、もしくはアクティビティ欄1012に値が入っていなければ、伝票申請処理を終了する。
【0140】
ステップS1119において、ワークフローサーバ101のCPUは、閲覧設定削除関数602を利用して、閲覧権限を削除する。具体的にはデータベースサーバ103の閲覧設定テーブル104の該当する閲覧設定テーブルの値を削除する。S1119が終了すると伝票申請処理を終了する。
【0141】
なお、図11のステップS1115の段階で起票者側の操作により閲覧権限を削除しても良い。図13を参照して説明する。
【0142】
図13において、ID入力欄1303に該当するIDを入力して閲覧削除ボタン1310を押下すると、ワークフローサーバ101のCPUは、該当するIDを閲覧設定削除関数602の引数に入力して該当する閲覧権限を削除する
【0143】
(閲覧設定テーブル1007から該当する案件IDの行を削除する)。図13の例ではユーザID欄に「User2」とユーザが入力し、閲覧削除ボタン1310を押下した場合、図10の1007の1行目1013が該当する閲覧設定なので、1013の行を削除する。
【0144】
また、閲覧権限を削除する場合は、事前に閲覧権限リストを閲覧取得ボタンで取得し、1307の表の図示しないチェックボックスにチェックをつけて閲覧削除ボタンによりチェックボックスにチェックの付いた閲覧権限だけ削除しても良い。
【0145】
以上、本実施形態では、伝票起票時の場合で記載したが、伝票承認時にも同様の方法で閲覧権限の無いユーザに一時的に閲覧権限を与えて確認させることが可能である。
【0146】
本実施形態では、ワークフロー操作用端末102からイベントをワークフローサーバ101に送信することで、ワークフローサーバ側で処理を行う構成について説明したが、ワークフロー操作用端末102にクライアント用のワークフロープログラムをインストールし、ワークフロー操作用端末102で実行させるように構成してもよい。
【0147】
また、図10の各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0148】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0149】
なお、本実施形態中に示した各変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0150】
以上説明したように、本実施形態によれば、ワークフローシステムにおいて、閲覧権限が無いユーザに対して、起票者や承認者が閲覧権限を与えることにより、閲覧権限の無いユーザが電子伝票を確認可能になり、また、ユーザや電子伝票の閲覧権限を期限もしくは、アクティビティ毎に閲覧権限を削除することを可能とする。
【0151】
従って、システム管理者ではなく一般のユーザが電子伝票(案件)ごとに閲覧権限を追加でき、電子伝票を処理中のユーザが閲覧権限の無いユーザに電子伝票の内容を確認してもらう場合などでも、容易に閲覧権限の無いユーザに確認してもらうことが可能になる等の効果を奏する。
【0152】
以下、図17に示すメモリマップを参照して本発明に係るワークフローサーバで読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0153】
図17は、本発明に係るワークフローサーバで読み取り(読み出し)可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【0154】
なお、特に図示しないが、記録媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0155】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0156】
本実施形態における図4、図11に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0157】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0158】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0159】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0160】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0161】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0162】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0163】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【符号の説明】
【0164】
101 ワークフローサーバ
102 ワークフロークライアント
103 DBサーバ
104 閲覧設定テーブル
301 ワークフロープログラム
302 業務情報アクティビティ
303 閲覧権限付与定義手段
304 閲覧権限付与手段
305 電子伝票閲覧手段
306 閲覧権限削除定義手段
307 閲覧権限削除手段
308 閲覧伝票検索手段
309 データベース
310 表示形式選択手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークフローを構成する電子伝票の処理を定義したワークフロー制御装置において、
前記電子伝票設計時に、前記電子伝票に対して当該電子伝票の処理担当者である第1のユーザの操作要求に従って前記処理担当者以外のユーザへの閲覧権限を付与する条件を定義する閲覧権限付与定義手段と、
前記閲覧権限付与定義手段により前記電子伝票毎に前記第1のユーザの操作要求に従って、当該操作対象としている電子伝票に対して処理担当者以外のユーザである第2のユーザへの閲覧権限を付与する閲覧権限付与手段と、
前記第2のユーザの閲覧要求に従って、前記閲覧権限付与手段により付与された前記電子伝票の進捗状況を閲覧させる電子伝票閲覧手段とを有することを特徴とするワークフロー制御装置。
【請求項2】
前記電子伝票設計時に、前記閲覧権限付与手段により付与された閲覧権限を削除する機能を定義する閲覧権限削除定義手段と、
前記閲覧権限削除定義手段により、前記第1のユーザの操作要求に従って、前記電子伝票に対して前記第2のユーザへの閲覧権限を前記閲覧権限から削除する閲覧権限削除手段とを有することを特徴とする請求項1記載のワークフロー制御装置。
【請求項3】
前記ワークフロー制御装置は電子伝票を処理する順序を定義した業務情報を有し、
前記業務情報は電子伝票の処理を示すアクティビティと前記アクティビティ間の実行順序関係とを定義した情報を含み、
前記閲覧権限付与手段は、前記アクティビティ毎に閲覧権限を追加することを特徴とする請求項1又は2に記載のワークフロー制御装置。
【請求項4】
前記閲覧権限付与手段は、前記電子伝票の閲覧権限の時間を制限することを特徴とする請求項1乃至3に記載のワークフロー制御装置。
【請求項5】
前記業務情報には、業務組織情報を含み、
前記閲覧権限付与手段は、前記業務組織情報の役割毎に閲覧権限を追加することを特徴とする請求項1乃至4に記載のワークフロー制御装置。
【請求項6】
前記電子伝票閲覧手段の前記第2のユーザへの表示形式が閲覧権限によって異なる場合、前記異なる複数の表示形式から一つの表示形式を選択させる入力を受け付ける表示形式選択手段を有することを特徴とする請求項1乃至5に記載のワークフロー制御装置。
【請求項7】
前記表示形式選択手段は、前記電子伝票閲覧手段の第2ユーザへの表示形式が業務情報に基づく表示形式か、前記閲覧権限付与手段により追加された表示形式かを選択させる入力を受け付けることを特徴とする請求項6に記載のワークフロー制御装置
【請求項8】
ワークフロークライアントと、ワークフローを構成する電子伝票の処理を定義したワークフロー制御システムにおいて、
前記電子伝票設計時に、前記電子伝票に対して当該電子伝票の処理担当者である第1のユーザの操作要求に従って前記処理担当者以外のユーザへの閲覧権限を付与する条件を定義する閲覧権限付与定義手段と、
前記閲覧権限付与定義手段により前記電子伝票毎に前記第1のユーザの操作要求に従って、当該操作対象としている電子伝票に対して処理担当者以外のユーザである第2のユーザへの閲覧権限を付与する閲覧権限付与手段と、
前記第2のユーザの閲覧要求に従って、前記閲覧権限付与手段により付与された前記電子伝票の進捗状況を閲覧させる電子伝票閲覧手段とを有することを特徴とするワークフロー制御システム。
【請求項9】
ワークフローを構成する電子伝票の処理を定義したワークフロー制御方法において、
前記電子伝票設計時に、前記電子伝票に対して当該電子伝票の処理担当者である第1のユーザの操作要求に従って前記処理担当者以外のユーザへの閲覧権限を付与する条件を定義する閲覧権限付与定義ステップと、
前記閲覧権限付与定義手段により前記電子伝票毎に前記第1のユーザの操作要求に従って、当該操作対象としている電子伝票に対して処理担当者以外のユーザである第2のユーザへの閲覧権限を付与する閲覧権限付与ステップと、
前記第2のユーザの閲覧要求に従って、前記閲覧権限付与手段により付与された前記電子伝票の進捗状況を閲覧させる電子伝票閲覧ステップとを有することを特徴とするワークフロー制御方法。
【請求項10】
ワークフローを構成する電子伝票の処理を定義したワークフロー制御プログラムにおいて、
前記電子伝票設計時に、前記電子伝票に対して当該電子伝票の処理担当者である第1のユーザの操作要求に従って前記処理担当者以外のユーザへの閲覧権限を付与する条件を定義する閲覧権限付与定義手段と、
前記閲覧権限付与定義手段により前記電子伝票毎に前記第1のユーザの操作要求に従って、当該操作対象としている電子伝票に対して処理担当者以外のユーザである第2のユーザへの閲覧権限を付与する閲覧権限付与手段と、
前記第2のユーザの閲覧要求に従って、前記閲覧権限付与手段により付与された前記電子伝票の進捗状況を閲覧させる電子伝票閲覧手段とを有することを特徴とするワークフロー制御プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記憶した記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2011−237927(P2011−237927A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107375(P2010−107375)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)