説明

ワーク実装機

【目的】 プリント基板を移動させることなく、このプリント基板上の任意の位置にワークを実装可能とするワーク実装機を提供することにある。
【構成】 ワーク実装機は、ワーク台2と、ワーク台の上方を回転駆動されるヘッドドラム28と、ヘッドドラム28の外周から突出するようにして設けられ、吸着ノズル78を有したワークヘッド70と、このワークヘッド70をヘッドドラムの28の径方向に移動可能に支持するキャリア151と、ヘッドドラム28の回転中、ワークヘッド70を旋回させると同時に、その旋回速度を制御するモータ200,400とを備えて構成されている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワークとしてICチップ等の電子部品をプリント基板に実装するためのワーク実装機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のワーク実装機には、いわゆる連続回転式ワーク実装機と称されるものが既に開発されつつあり、この連続回転式のものは、ワークの供給セクション及び実装セクションを有したワーク台と、このワーク台の上方にて、連続して回転駆動されるヘッドドラムと、このヘッドドラムに、その外周から突出するようにして設けられた多数のワークヘッドと、各ワークヘッドの外周面からワーク台に向かって突出された吸着体例えば吸着ノズルとから構成されている。
【0003】ここで、ワークヘッドは、ヘッドドラムの回転中、ヘッドドラムの径方向に延びる旋回軸を中心として旋回可能であるが、この際、ワークヘッドは、ワーク台に対する旋回姿勢を常時一定として、つまり、その吸着ノズルが常時ワーク台に対向した姿勢で旋回されるようになっている。上述したワーク実装機によれば、ヘッドドラムの回転とともにワークヘッドが旋回運動することで、その吸着ノズルにワーク台に対しての上下運動を与えることができ、一方、ヘッドドラムの周速に対してワークヘッドの旋回速度を適切に設定すれば、ワークヘッドの吸着ノズルが供給セクション及び実装セクションに最も近接したときに、これらのセクションに対する吸着ノズルの相対速度をほぼ零にすることも可能となる。従って、ヘッドドラムが連続して回転駆動されていても、ワークヘッドの吸着ノズルに対し、そのサクション圧の供給及びその解除のタイミングを適切に制御することで、吸着ノズルにより供給セクション上のワークを確実に吸着できるばかりでなく、また、実装セクションにて例えばプリント基板上にワークを確実に実装することも可能となる。この結果、このようなワーク実装機によれば、プリント基板に対するワークの実装を連続的に実施でき、その実装効率を大幅に向上できることなる。
【0004】
【発明が解決しようする課題】ところで、上述したワーク実装機にあっては、更に、ワークヘッドの旋回速度を可変制御すれば、その吸着ノズルに於ける前記上下運動の周期を任意に可変できることから、実装セクションのプリント基板上でのワークの実装位置をヘッドドラムの周方向に可変できるが、しかしながら、プリント基板上でのワークの実装位置をヘッドドラムの径方向に可変することはできない。
【0005】このため、プリント基板の全面にワークを実装しようとする場合には、プリント基板を例えばXYテーブル上に配置しておき、このXYテーブルにより、プリント基板をヘッドドラムの周方向及び径方向に移動させて、プリント基板上でのワークの実装位置を決定するようにしている。しかしながら、上述したXYテーブルを使用すると、ワークの実装効率がXYテーブル側でのプリント基板の位置決め速度によって制約されてしまい、ワークヘッド側の本来の実装効率を十分に発揮できない不具合がある。
【0006】この発明は、上述した事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、XYテーブルを使用することなく、ワークの実装セクションにて、所定の面内の任意の位置にワークの実装を可能としたワーク実装機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のワーク実装機は、ワークの供給セクション及び実装セクションを夫々有したワーク台と、ワーク台に対し離間対向して配置され、ワーク台と平行な面内で回転駆動されるヘッドドラムと、ヘッドドラムの外周から突出するようにして設けられ、ヘッドドラムの径方向に延びる旋回軸を中心とし且つワーク台に対する旋回姿勢を一定として旋回可能なワークヘッドと、このワークヘッド外周面からワーク台に向けて突出し、ワークを吸着可能な吸着体と、ワークヘッドをヘッドドラムの径方向に移動させる移動手段と、ヘッドドラムの回転中、ワークヘッドの旋回速度を制御し、供給セクションにて吸着体にてワークの吸着し、この後、実装セクションにて吸着体のワークを実装する旋回制御手段とを備えて構成されている。
【0008】
【作用】上述したワーク実装機によれば、ヘッドドラムの径方向でみて、実装セクション上に設定された基準位置とワークの実装位置との間の距離に応じ、ワークヘッドが移動手段により移動されて、その吸着体の位置がヘッドドラムの径方向に変位される。そして、この変位量及びヘッドドラムの周方向でみた基準位置と実装位置との間の距離に基づき、ワークヘッドの旋回速度が旋回制御手段により制御されることで、ワークヘッドの吸着体に吸着されているワークが実装位置にて実装されることになり、これにより、ワークは、実装セクションでの所定の面内の任意の位置に実装される。
【0009】
【実施例】図1及び図2を参照すると、ワーク実装機の側面図及び平面図が概略的に示されている。このワーク実装機は、大きく分けて、リング形状をなしたワーク台2と、このワーク台2の中央且つ上方に配置され、水平面内で回転可能な回転ドラム装置4からなっている。
【0010】ワーク台2には、多数のワークフィーダ6が放射状にして配置されており、これらワークフィーダ6は、ワーク、例えば、ICチップ、抵抗、コンデンサ等の各種の電子部品をワーク台2上の所定位置に連続して供給可能となっている。ワークフィーダ6は、ワーク台2の周方向に所定の間隔を存して配置されており、ワークフィーダ6の各々が供給セクションとなっている。なお、図2には、2つのワークフィーダ6、つまり、2個所の供給セクションしか示されていない。
【0011】一方、図2から明かなように、ワーク台2の一部は切欠かれており、この切欠部位に、実装セクションが設けられている。具体的には、実装セクションは、XYテーブル装置8からなっており、このXYテーブル装置8は、可動テーブル10を備えている。この可動テーブル10は、一方の電動モータ12によって、図中X方向に移動可能であるとともに、他方の電動モータ14によってX方向に対して直交するY方向に移動可能となっている。
【0012】可動テーブル10自体は、無端状のコンベアベルトから構成されており、このコンベアベルトは、電動モータ16により図中A方向に往復的に走行可能となっている。なお、この第1実施例の場合、A方向とY方向とは一致されている。A方向でみた可動テーブル10の両側、即ち、そのコンベアベルトの走行方向でみた前方及び後方には、可動テーブル10に近接して、搬入コンベア装置18及び搬出コンベア装置20が夫々配置されている。これら搬入コンベア装置18及び搬出コンベア装置20もまた、可動テーブル10の場合と同様に、無端状のコンベアベルトから構成されており、搬入及び搬出コンベア装置18,20は、前述したワークが実装されるプリント基板Bを搬送可能となっている。
【0013】搬入及び搬出コンベア装置18,20のコンベアベルトと前述した可動テーブル10のコンベアベルトとは、一列に整合するようにして延びており、また、搬入及び搬出コンベア装置18,20のコンベアベルトは、夫々の電動モータ22,24によって前述したA方向に夫々走行可能となっている。従って、可動テーブル10と搬入コンベア装置のコンベアベルトとが互いに連なるように、可動テーブル10を大きくY方向に移動させ、そして、搬入コンベア装置及び可動テーブルの各コンベアベルトを同じくA方向に走行させれば、搬入コンベア装置18上に待機しているプリント基板Bを可動テーブル10上に供給することかできる。
【0014】逆に、可動テーブル10及び搬出コンベア装置20のコンベアベルトを互いに連なるように、可動テーブル10を大きくY方向に移動させ、これらのコンベアベルトを同じくA方向に移動させれば、可動テーブル10上のワーク実装済みのプリント基板Bを搬出コンベア装置20に排出することができる。なお、ワークフィーダ6によりワーク台2上に供給されるワークのレベル位置と、前述した可動テーブル10上のプリント基板Bのレベル位置とはほぼ同一となっており、また、図2中、ワークフィーダ6の設置可能領域はZで示されている。
【0015】前述した回転ドラム装置4は、図1に示されているように、上部ドラム26とヘッドドラム28とを備えており、ヘッドドラム28は、ドラム基台30に対しドラム軸32を介して回転自在に支持されている。ドラム基台30は、ワーク台2内の中央に配置されている。一方、上部ドラム26は、ワーク実装機の全体を外側から囲むフレーム34から回転自在にして吊持されており、上部ドラム26とヘッドドラム28は、複数個の駆動力伝達具36を介して相互に連結されている。
【0016】ドラム軸32の下端には、減速機を介して駆動モータ40が連結されており、この駆動モータ40は、ドラム基台30に支持されている。従って、駆動モータ40が回転駆動されると、ドラム軸32を介してヘッドドラム28が図2中C方向に回転され、そして、このヘッドドラム28から駆動力伝達具36を介して上部ドラム26に駆動力が伝達されることで、この上部ドラム26もまたヘッドドラム28に同期して一体的に回転されることになる。
【0017】ヘッドドラム28の外周部には、周方向に等間隔を存して多数のヘッドユニット68が設けられている。これらヘッドユニット68は、図1及び図2には概略的にしか示されていないが、そのヘッドドラム28に対する取付位置及びその構造は同一となっている。それ故、以下には、1つのヘッドユニット68に着目して説明する。
【0018】ヘッドユニット68の具体的な配置及び構造は、図3及び図4に夫々詳図されているが、ここでは、先ず図4を参照して、その構造を説明する。ヘッドユニット68は、円形のワークヘッド70を備えており、このワークヘッド70は、その軸線がヘッドドラム28の放射方向に延びるヘッドハウジング72を有している。このヘッドハウジング72に於いて、ヘッドドラム28の径方向でみて外側に位置する一端面は開口され、そして、この開口はカバー74によって閉塞されている。
【0019】ヘッドハウジング72の周壁には、4個のノズルホルダ76がその軸線回りに回転自在に取り付けられており、これらノズルホルダ76は、ヘッドハウジング72の周方向に等間隔を存して配置され、且つ、ヘッドハウジング72の周壁を貫通して延びている。従って、ノズルホルダ76は、ヘッドハウジング72の周壁から放射状に突出されたものとなっている。
【0020】各ノズルホルダ76には、吸着ノズル78が貫通するようにして取り付けられている。ノズルホルダ76内に於ける吸着ノズル78の部位には、軸方向溝80が形成されており、一方、ノズルホルダ76には、吸着ノズル78の軸方向溝80を通じてストッパボルト82が螺挿されている。従って、吸着ノズル78とノズルホルダ76とは、ストッパボルト82により、その軸線回りに関しては一体に回転可能であるが、しかしながら、吸着ノズル78は、軸方向溝80の長さ分だけ、ノズルホルダ76に対して軸方向に移動可能となっている。
【0021】各吸着ノズル78の先端の吸着口(図示しない)の大きさは、種々のワークの大きさに応じ互いに異なったものとなっている。ヘッドハウジング72内の中央部には、ガイドブロック84が配置されており、このガイドブロック84の周面には、各吸着ノズル78に対応してガイド孔86が放射状に形成されている。従って、そのノズルホルダ76から突出した吸着ノズル78の内端は、ガイドブロック84の対応するガイド孔86に摺動自在にして嵌合されている。更に、ガイドブロック84内の中央には、各ガイド孔86の内端を閉塞するようなボール88が収容されており、各ガイド孔96内の吸着ノズル78の内端とボール88との間には、コイルばね90が夫々収容されている。コイルばね90は、対応する吸着ノズル78をワークヘッド70の径方向外側、つまり、ワークヘッド70から突出する方向に常時付勢している。
【0022】更に、ワークヘッド70は、旋回機構及びその回転姿勢つまりワーク台2に対する吸着ノズル78の姿勢を維持する姿勢制御機構を介して、ヘッドドラム28側に連結されており、以下には、これら旋回機構及び姿勢制御機構について説明する。ワークヘッド70からは、ヘッドドラム28側に向かい同軸にして第1軸92が延びており、この第1軸92の一端は、ワークヘッド70のヘッドハウジング72を回転自在に貫通して、ワークヘッド70内に位置付けられている。第1軸92の一端には、ベベルギヤからなるサイドギヤ94が取り付けられており、このサイドギヤ94は、前述した各ノズルホルダ76の内端のピニオン96に夫々噛合されている。一方、第1軸92の他端には、歯付きプーリからなるノズル駆動プーリ98が取り付けられている。従って、ノズル駆動プーリ98に外部からの回転力が伝達されて、第1軸92が回転されると、この第1軸92の回転は、サイドギヤ94及びピニオン96を介して各ノズルホルダ76に伝達され、これにより、各ノズルホルダ76即ちその吸着ノズル78もまた、その軸線回りに回転されることになる。
【0023】第1軸92の外側には、一対の軸受を介して中空の第2軸100が同心且つ回転自在に配置されており、この第2軸100は、ワークヘッド70から吸着ノズル駆動プーリ98まで延びている。第2軸100の一端にはフランジ102が形成されており、このフランジ102及び連結ボルト104を介して、第2軸100は、ワークヘッド70のヘッドハウジング72に連結されている。従って、ワークヘッド70は第2軸102と一体にして回転でき、この第2軸102は、ワークヘッド70の自転軸となっている。第2軸100の他端には、ノズル駆動プーリ98に隣接して、同じく歯付きプーリからなるヘッド駆動プーリ106が取り付けられており、このヘッド駆動プーリ106に外部からの回転力が伝達されると、ワークヘッド70は第2軸100とともに回転することができる。
【0024】更に、第2軸100の外側にも、一対の軸受を介して、中空の第3軸108が同心且つ回転自在に配置されており、この第3軸108は、第2軸100のフランジ102からヘッド駆動プーリ106まで延びている。第3軸108からは、リンクアーム110が延びており、このリンクアーム110と第3軸108とは一体に結合されている。即ち、ヘッド駆動プーリ106側に位置した第3軸108の端部にはフランジ112が形成されており、このフランジ112及び連結ボルト114を介して、第3軸108とリンクアーム110の一端とが相互に連結されている。
【0025】リンクアーム110の中央部には、中央孔120が形成されており、更に、リンクアーム110の他端には、半円形状をなした凹所122が形成されている。この凹所と中央孔120との間は、図示しないけれどもスリットを介して連通されているとともに、中央孔120の内周面には、スリットに対して同軸上に位置する切欠溝が形成されている。
【0026】リンクアーム110の凹所122には、バランスウエイト126が装着されており、このバランスウエイト126は、複数の連結ボルト128を介してリンクアーム110に取り付けられている。バランスウエイト126は、リンクアーム110の一端に連結されたワークヘッド70側の重量とほぼ等しい重量を有している。
【0027】従って、中央孔120を中心として、リンクアーム110に於ける両端側の重量は釣り合うものとなっている。前述した第3軸108には、制御リング132が回転自在にして取り付けられている。この制御リング132は、段付きのディスク部材からなり、その大径部がワークヘッド70側に位置付けられている。制御リング132の大径部の端面には、前述した第2軸100のフランジ102よりも大径の穴が形成されており、従って、その大径部の環状端面は、フランジ102と干渉することなく、ワークヘッド70のヘッドハウジング72に摺接可能となっている。
【0028】制御リング132の小径部と第3軸108との間には、この第3軸108を囲むようにしてコイルばね134が配置されており、このコイルばね134は、制御リング132をワークヘッド70に向けて押圧付勢し、これにより、制御リング132の環状端面は、ヘッドハウジング72の端面に気密を存して摺接する摺接面136となっている。
【0029】制御リング132の摺接面には、詳細には図示しないけれども、円弧溝138が形成されており、一方、ヘッドハウジング72の端面には、各吸着ノズル78に対応する4個の吸引孔140が開口されている。各吸引孔140の開口は、ヘッドハウジング72の周方向に等間隔を存して配置されており、また、各吸引孔140は、詳細には図示されていないけれども、ノズルホルダ76を介して対応する吸着ノズル78に常時連通されている。
【0030】図4に示した状態では、吸着ノズル78のうち、その先端が下方に向いた吸着ノズル78の吸引孔140が制御リング132の円弧溝138の一方の端に位置して連通されている。ここで、円弧溝138の長さは、ワークヘッド70が所定の自転角α(例えば45°)だけ一方向に自転しても、円弧溝138とその吸引孔140との間の連通が維持されるように設定されている。
【0031】一方、制御リング132内には、一端が円弧溝138に接続した制御孔142が形成されており、この制御孔142の他端は、制御リング132の摺接面136とは反対側の端面に開口されている。制御孔142の開口は、接続プラグ144を介して可撓性を有したチューブ146に接続されており、このチューブ146は、後述するサクション圧供給手段に接続されるものとなっている。従って、このサクション圧供給手段により、チューブ146、制御孔142、円弧溝138、吸引孔140を介して、吸着ノズル78にサクション圧が供給されれば、その吸着ノズル78の先端にワークを吸着することが可能となる。
【0032】更に、制御リング132の小径部には、歯付きプーリからなる制御リング駆動プーリ148が取り付けられている。従って、この制御リング駆動プーリ148に外部からの回転力が伝達されることにより、制御リング132もまた、前述した第3軸108の回りを回転することができる。ヘッドユニット68は、更に、ヘッドドラム28の放射方向に延び、その一部が4重軸部として構成された駆動軸ユニット150を備えている。この駆動軸ユニット150は、キャリア151に支持されており、このキャリア151は、ヘッドドラム28の径方向に延びるレール(図示しない)上を移動自在となっている。
【0033】上記駆動軸ユニット150の4重軸部は、その中心側に固定軸152を有し、この固定軸152の外側に順次回転自在に取り付けられた第1スリーブ軸154、第2スリーブ軸156及び第3スリーブ軸158からなっている。ヘッドドラム28の径方向でみて外側に位置した第1スリーブ軸154の一端部は、第2及び第3スリーブ軸156,158から突出しており、その一端部に、前述したヘッドユニット68が取り付けられている。即ち、第1スリーブ軸154の一端部は、ヘッドユニット68の前述したリンクアーム110の中央孔120に嵌合され、そして、リンクアーム110に連結ねじ160を側方からねじ込むことにより、リンクアーム110が第1スリーブ軸154の一端部に固定されている。つまり、連結ねじ160は、スリット124に対し交差する方向に延びるねじ穴にねじ込まれ、これにより、中央孔120が縮径されることで、リンクアーム110と第1スリーブ軸154との連結が確立されている。
【0034】第1スリーブ軸154の他端側は、4重軸部から更にヘッドドラム28の径方向内側に向かって延びている。前述した固定軸152は、第1スリーブ軸154を貫通して延びており、その両端は第1スリーブ軸154から突出されている。第1スリーブ軸154の一端部つまりリンクアーム110から突出した固定軸152の一端には、図示しないけれども取付ボルトを介して、歯付きプーリからなるベルトプーリ164が取り付けられている。このベルトプーリ164と前述した制御リング駆動プーリ148との間には歯付きベルト166が掛け回されている。一方、固定軸152の他端は、詳細には図示しないけれども、前述したキャリア151側に固着されている。
【0035】図4に示されているように、第2スリーブ軸156は、リンクアーム110の近傍から所定の長さだけヘッドドラム28の径方向内側に延びて、キャリア151を貫通しており、その一端には、歯付きプーリからなるベルトプーリ170が取り付けられている。このベルトプーリ170と前述したヘッド駆動プーリ106との間にも、歯付きベルト172が掛け回されている。第2スリーブ軸156の他端部は、軸受ユニット174を介してキャリア151に回転自在に支持されている。
【0036】更に、第3スリーブ軸158は、第2スリーブ軸156のベルトプーリ170と前記軸受ユニット174との間に延びている。この第3スリーブ軸158の一端にも、歯付きプーリからなるベルトプーリ176が取り付けられており、また、これらベルトプーリと前述したノズル駆動プーリ98との間にも歯付きベルト178が掛け回されている。
【0037】上述した3本の歯付きベルト166,172,178には、図3及び図4に示されているようにテンションローラ180が夫々転接されており、これらテンションローラ180は、リンクアーム110から延びるローラ軸に回転自在に取り付けられている。ここで、各ベルトプーリと対応する駆動プーリのプーリ比は、夫々1:1に設定されており、従って、固定軸152上のベルトプーリ164は勿論のこと、第2及び第3スリーブ軸156,158上のベルトプーリ170,176の回転が停止されている状態に於いて、第1スリーブ軸154が外部からの駆動力を受けて回転されると、ワークヘッド70は、リンクアーム110を介して第1スリーブ軸154の回りを旋回することになる。従って、第1スリーブ軸154は、ワークヘッド70の旋回軸となっている。
【0038】このようにしてワークヘッド70が旋回するとき、制御リング駆動プーリ148、ヘッド駆動プーリ106及びノズル駆動プーリ98は、歯付きベルト166,172,178を介して対応するベルトプーリに連結された状態にあるので、その軸線回りの回転は拘束された状態にある。従って、この場合、ワークヘッド70は、その姿勢が固定された状態で旋回することになる。つまり、前述した旋回機構及び姿勢制御機構は、ワークヘッド70の1つの吸着ノズル78が下方を向いているとき、その吸着ノズル78の姿勢を維持しつつ、ワークヘッド70を旋回させるような遊星機構を構成している。
【0039】また、この場合、制御リング132もまたワークヘッド70に対し相対的に回転することなく、第1スリーブ軸154の回りを旋回するから、制御リング132の円弧溝138と、この円弧溝138に対して接続状態にあるヘッドハウジング72側の吸引孔140との連通位置に、ずれが生じることもない。次に、第1スリーブ軸154への動力の伝達経路に関し、図3を参照して説明する。
【0040】第1スリーブ軸154の他端には、歯幅の広い大ギヤ300が取り付けられており、この大ギヤ300は、変速機構301を介して、差動装置186の出力軸に取り付けられた出力ギヤ188に噛合されている。変速機構302は、大ギヤ300に噛合されたピニオン302を備えており、このピニオン302の軸は、詳細には図示しないけもども、軸受ユニット304を介してヘッドドラム28側に支持されている。ヘッドドラム28の径方向でみて内側に位置したピニオン302の端面には、ディスク306が同軸にして固着されており、このディスク306の端面には、図5から明なように、その中心を通過するガイド溝308が形成されている。
【0041】一方、ディスク306のガイド溝308には、ローラ310が回転自在に嵌合されており、このローラ310は、回転軸312の一端に偏心して取り付けられている。回転軸312は、サポート314を回転自在に貫通しており、その他端には、ベベルギヤ316が取り付けられている。ベベルギヤ316には、ベベルギヤ318が噛合されている。このベベルギヤ318の軸320の一端に取り付けられており、この軸320の他端側は、前記サポート314を回転自在に貫通して、前述した差動装置186の出力ギヤ188に向かって延びている。そして、軸320の他端には、出力ギヤ188に噛合したピニオン322が取り付けられている。ここで、出力ギヤ188は、ピニオン322に比べて、その歯幅は十分に広く設定されている。
【0042】更に、前述したサポート314は、昇降機構324に連結されており、この昇降機構324は、サポート314を上下方向に移動可能となっている。従って、昇降機構324により、サポート314が上下動されると、図5に示されているように、ピニオン312の軸線に対する回転軸312の軸線の偏心量eが調整されることになる。ここで、サポート314が上下動しても、差動装置186の出力ギヤ188とピニオン322との間の噛み合いは維持されている。
【0043】この結果、回転軸312からの回転駆動力がローラ310を介してピニオン302に伝達されてピニオン302もまた回転されるが、回転軸312とピニオン302とが偏心していると、回転軸312の回転中、ローラ310がディスク306のガイド溝308を案内されながら移動することで、ピニオン302の回転速度は、回転軸312の回転速度に対して周期的に変動することになり、また、その変動の大きさは、前記偏心量eに応じて決定されることになる。
【0044】この後、ピニオン302の回転速度の変動は、大ギヤ300、第1スリーブ軸154及びリンクアーム110を介してワークヘッド70に伝達されることから、このワークヘッド70の旋回速度もまた周期的に変動され、そして、その変動の大きさは、前記偏心量eに対応したものとなる。なお、偏心量eが零の場合にあっては、ピニオン302が回転軸312と等速で回転することは勿論である。
【0045】前述した差動装置186は、一般にハーモニックドライブ装置と称されているもので、この差動装置186はヘッドドラム28に固定して取り付けられている。一方、差動装置186は、入力側として、入力ピニオン190と歯付きの入力プーリ192とを有している。入力ピニオン190は、固定のリングギヤ194に噛合されており、このリングギヤ194は、ドラム軸32を囲む固定スリーブ44に複数の固定ボルト196を介して固定されている。
【0046】入力プーリ192は、詳細には図示されていないけれども、歯付きベルト198を介して第1制御モータ200の出力プーリに接続されている。なお、第1制御モータ200は、ヘッドドラム28上に支持されている。上述の説明から明らかなように、差動装置186への入力系統は、ヘッドドラム28の回転に伴い、リングギヤ194によって回転される入力ピニオン190からの入力と、第1制御モータ200から入力プーリ192を介して伝達される入力との2系統となっている。
【0047】それ故、第1制御モータ200が駆動されない状態でも、ヘッドドラム28が前述した駆動モータ40により回転されると、固定のリングギヤ194よって入力ピニオン190が回転されることで、差動装置186の出力ギヤ188が回転され、これにより、この出力ギヤ188からピニオン322、ベベルギヤ318、316を介して回転軸312が回転される。そして、この回転軸312の回転がローラ310及びディスク306を介してピニオン302に伝達され、そして、このピニオン302から大ギヤ300を介して第1スリーブ軸154に伝達されることにより、この第1スリーブ軸154もまた回転されることになる。
【0048】即ち、第1スリーブ軸154は、ヘッドドラム28の回転に連動して回転され、この結果、前述したように、ワークヘッド70は、その姿勢を維持しつつ、第1スリーブ軸154を中心として旋回することになる。ここで、ワークヘッド70の旋回方向は、図6中矢印Eで示されている。即ち、ヘッドドラム28が矢印C方向に回転される場合、ワークヘッド70の旋回方向Eは、ヘッドドラム28の回転に伴うワークヘッド70の旋回軸の移動方向と、ワークヘッド70がワーク台2の近傍を旋回する際のその移動方向とが互いに逆向きとなるように設定されている。なお、図6でみて、ワーク台2がワークヘッド70の上方に配置されている場合にあっては、上述の説明から明かなようにワークヘッド70は前記E方向とは逆向きに旋回されなければならない。
【0049】また、前述した差動装置186を含む動力伝達系は、第1制御モータ200が駆動されていないとき、ヘッドドラム28の周速つまりワークヘッド70の公転速度と、ワークヘッド70の旋回速度、厳密には、吸着ノズルの先端の旋回速度とを一致させるように設定されている。上述の説明から明かなように、ヘッドドラム28の回転とワークヘッド70の旋回運動を合わせると、このワークヘッド70は、図7に示されるような運動を繰り返すことになり、この結果、ワークヘッド70に於いて,その下向きの吸着ノズル78の先端は、ワーク台2に対してサイクロイド曲線を描く接離運動即ち上下運動を繰り返すことになる。また、図7には、ワーク台2に対する上記吸着ノズル78の移動速度、即ち、吸着ノズル78の対地速度Vが併せて示されているが、この対地速度Vは、吸着ノズル78がその上下運動でみて最下位に位置付けられたときほぼ零となり、そして、吸着ノズル78が最上位に位置付けられたとき最大となる。このことは、第1制御モータ200が駆動されていない場合、ヘッドドラム28の回転に対し、ワークヘッド70の旋回方向及び旋回速度が前述したように設定されていることから明かである。
【0050】一方、ヘッドドラム28の回転中、第1制御モータ200を駆動し、差動装置186を介して第1スリーブ軸154の回転、即ち、ワークヘッド70の旋回速度を制御すると、吸着ノズル78に於ける上下運動の周期Lを可変することができる。この点について具体的に説明すると、第1制御モータ200の駆動が停止されている状態に於いて、図2に示されているP1位置のワークフィーダ6からXYテーブル装置12の可動テーブル10即ちプリント基板Bまでの移送過程に於いて、ヘッドユニット68が公転するとき、ヘッドユニット68のワークヘッド70は、その上下運動をN回繰り返すように設定されているが、しかしながら、差動装置186の入力プーリ192に第1制御モータ200からの回転力が伝達されると、差動装置186は、その出力ギヤ188の回転を減速させ、従って、ワークヘッド70の旋回速度もまた減速されることになる。
【0051】このようにしてワークヘッド70の旋回速度を減速制御すると、吸着ノズル78に於ける上下運動の周期Lや前記移送過程での吸着ノズル78の上下運動の回数が可変されことになる。このことは、ワーク台2の周方向でみて、ワークヘッド70の吸着ノズル78が最下位となる位置を任意に設定できることを意味しており、従って、各ヘッドユニット68、即ち、そのワークヘッド70は、任意のワークフィーダ6及びプリント基板Bの位置で、下方を向いた吸着ノズル78をその最下位に位置付けることができる。
【0052】再度、図4を参照すれば、前述した第2及び第3スリーブ軸156,158の他端の夫々には、歯付きの入力プーリ220,222が取り付けられており、これら入力プーリ220,222は、歯付きベルト224,226を介して、第2及び第3電動モータ228,230側の出力プーリ232,234に接続されている。第2及び第3制御モータ228,230は、図3に示されているように、前述したキャリア151にブラケット236を介して取り付られている。
【0053】従って、第2及び第3スリーブ軸156,158が上述したベルト機構を介して、第2及び第3制御モータ228,230に接続されていると、これら第2及び第3制御モータ228,230が駆動されることで、第2及び第3スリーブ軸156,158の夫々を独立して回転することができる。一方、前述したように第2スリーブ軸156とワークヘッド70側の第2軸92とは、プーリ170,106及びベルト172を介して連結されているから、第2スリーブ軸156が回転されると、第2軸100即ちワークヘッド70が自転することになる。
【0054】また、第3スリーブ軸158とヘッドユニット68側の第1軸92との間も、プーリ176,98及びベルト178を介して連結されているから、第3スリーブ軸158が回転されると、第1軸92も回転し、これにより、各吸着ノズル78は前述したようにノズルホルダ76を介して、その軸線回りに回転することになる。
【0055】そして、この第1実施例の場合、図3中、1点鎖線により囲まれているヘッドユニット68は、図示しない移動機構により、前述したキャリア151を介してヘッドドラム28の径方向に移動可能となっている。即ち、ワークヘッド70は、ヘッドドラム28の径方向に移動可能となっている。なお、ヘッドユニット68が移動されても、大ギヤ300とピニオン302との間の噛み合いは維持されている。
【0056】図3には、1つのヘッドユニット68に対応したサクション圧供給手段が併せて示されており、以下には、このサクション圧供給手段について説明する。サクション圧供給手段は、真空ポンプ238を備えており、この真空ポンプ238は、接続管路240及びコネクタ242を介して、前述したドラム軸32を囲む固定スリーブ44内の径方向孔242に接続されている。
【0057】一方、ドラム軸32の外周面には、径方向孔242に常時連通する環状溝246が形成されており、この環状溝246は、ドラム軸32の内部通路248に接続されている。内部通路248は、ヘッドドラム28から突出したドラム軸32の上端部まで延びており、この内部通路248は、コネクタ250を介して接続管路252に接続されている。この接続管路252は、ヘッドユニット68に向かって延び、制御弁254の入力ポート256に接続されている。
【0058】更に、この第1実施例の場合、サクション圧供給手段は、空圧源258をも備えており、この空圧源258は、接続管路260及びコネクタ262を介して、固定スリーブ44の径方向孔264に接続されている。また、ドラム軸32の外周面には、径方向孔264に常時連通する環状溝266が形成されており、この環状溝266は、ドラム軸32の内部通路268に接続されている。この内部通路268もまた、前述した内部通路248と同様に、そのドラム軸32の上部まで延びており、この内部通路268は、コネクタ270を介して接続管路272に接続されている。接続管路272は、切換え弁274の入力ポート276に接続されている。
【0059】接続管路272の途中からは、分岐管路278が分岐されており、この分岐回路278は、切換え弁274の別の入力ポート280に接続されている。分岐管路278には、圧力調整弁282が介挿されている。切換え弁274の出力ポート284は、接続管路286を介して、前述した制御弁254の別の入力ポート288に接続されている。
【0060】更に、制御弁254の出力ポート290は、前述したチューブ146を介してヘッドユニット68の接続プラグ144に接続されている。制御弁254及び切換え弁274は、詳細には図示しないけれども3ポート2位置の電磁方向切換え弁からなっている。従って、制御弁254が一方の切換え位置である吸引位置にあるとき、その出力ポート290は一方の入力ポート256と接続され、吸引位置から他方の切換え位置であるブロー位置に切換えられたとき、その出力ポート290は他方の入力ポート288と接続される。
【0061】また、切換え弁274もまた同様に、一方の切換え位置である高圧位置にあるときには、その出力ポート284は一方の入力ポート276に接続され、高圧位置から他方の切換え位置である低圧位置に切換えれたときには、その出力ポート284は他方の入力ポート280と接続される。圧力調整弁282は、空圧源258から供給されるブロー圧を所定の圧力まで減圧して、切換え弁274側に供給する機能を有している。
【0062】なお、制御弁254、切換え弁274及び圧力調整弁282は何れもヘッドドラム28上に固定して配置されている。上述したサクション圧供給手段によれば、真空ポンプ238及び空圧源258から延びる接続管路240、260は、ドラム軸32の回転に拘らず、対応する接続管路252,272に接続された状態にあるから、制御弁254の切換えを制御することで、この制御弁254からチューブ146を通じて、ヘッドユニット68つまりそのワークヘッド70の吸着ノズル78にサクション圧又はブロー圧の何れかを供給することができる。また、吸着ノズル78にブロー圧が供給されるときには、切換え弁274の切換え制御を実施することで、そのブロー圧を2段階に切換えることができる。
【0063】そして、再度、図2を参照すれば、ワーク台2には、ヘッドドラム28の回転方向Cでみて、XYテーブル装置8に対する回転回入側に位置して、認識カメラ292が配置されている。この認識カメラ292は、ワーク台2よりも僅かに下方に位置して上方を向いている。従って、ヘッドユニット68のワークヘッド70が旋回しながら、認識カメラ292の上方を通過するとき、ワークヘッド70の吸着ノズル78に吸着されたワークを認識カメラ292により撮影できることになる。
【0064】更に、図2に示されているように、ワーク台2には、ヘッドドラム28の回転方向Cでみて、XYテーブル装置8に対する回転回出側に位置して、ワークの回収容器が配置されており、図2には、回収容器の開口294のみが示されている。前述した第1乃至第3制御モータ200,228,230、また、サクション圧供給手段の制御弁254及び切換え弁274、認識カメラ292、図示しないが各部の回転速度を検出するロータリエンコーダや、前述した昇降機構324等は、上部ドラム26内に収容されたコントローラ69(図1参照)に電気的に接続されている。従って、コントローラ69は、認識カメラ292からの画像信号やロータリエンコーダからの信号を受け取り、そして、これらの信号に基づき、第1乃至第3制御モータ200,228,230、制御弁254及び切換え弁274及び昇降機構324の作動を制御するものとなっている。
【0065】次に、上述したワーク実装機の作動に関し、図8乃至図12を追加して説明する。なお、ワークヘッド70が旋回運動しても、ワーク台2に対する吸着ノズル78の姿勢が維持されることを明瞭に示すため、図8乃至図12中、吸着ノズル78の参照符号には更にa,b,c,dの添字が附されている。図8は、ヘッドドラム28の回転方向Cでみて、ワークヘッド70が図2R>2に示したP1位置の直上に達した状態を示している。このとき、ワークヘッド70は、矢印Eで示すようにワーク台2に向かって旋回しており、このとき、その旋回速度は、前述したようにヘッドドラム28の周速つまりワークヘッド70自体の公転速度に一致されている。
【0066】一方、図8の状態では、上部ドラム26内のコントローラ69は,サクション圧供給手段の制御弁274を吸引位置に切換えており、これにより、ワークヘッド70の下方を向いた吸着ノズル78aには、真空ポンプ238からのサクション圧が供給された状態にある。この後、図8の状態からヘッドドラム28の回転により、ワークヘッド70即ち、その吸着ノズル78aがワーク台2のP1位置に向かい下降しながら旋回して、図9の状態に達すると、P1位置にて、ワークヘッド70の吸着ノズル78aは最下位となる。このとき、ワーク台2に対する吸着ノズル78aの速度即ち対地速度Vは前述したようにほぼ零となるから、吸着ノズル78aは、ワークフィーダ6によりP1位置に供給されているワークWをそのサクション圧により確実に吸着して保持することができる。
【0067】この後、ヘッドドラム28の回転及びワークヘッド70の旋回により、吸着ノズル78aは、ワークWを吸着を維持したまま、ワーク台2から離れる方向に旋回する。このとき、コントローラ69は、前述した第2制御モータ228の駆動制御を実施する。従って、第2制御モータ228の駆動力が歯付きベルト224、入力プーリ220、第2スリーブ軸156、ベルトプーリ170、歯付きベルト172、ヘッド駆動プーリ106を介して、第2軸100に伝達されることにより、この第2軸100を介して、ワークヘッド70は、図16に示されるように、前述した回転角αだけ自転され、これにより、ワークヘッド70は、図10に示した回転姿勢に変更される。
【0068】ワークヘッド70が自転しても、制御リング132の制御孔142とワークヘッド70側の吸引孔140とは、前述したように円弧溝138により接続状態に維持されている。従って、ワークヘッド70が自転しても、吸着ノズル78aへのサクション圧の供給は確保されるから、吸着ノズル78aによるワークWの吸着は維持される。
【0069】ワークヘッド70が上述したようにして自転されると、吸着ノズル78aは、図10に示したように高さHだけ上昇されることになる。従って、この後、ワークヘッド70の吸着ノズル78aは、ワーク台2上から高さH分だけ上昇した領域内で、その上下運動を繰り返すことになる。この結果、ワークヘッド70が隣接するワークフィーダ6の上方を通過する際、その吸着ノズル78aがワーク台2上の他のワークフィーダや他の機器部材と干渉するのを避けることができる。
【0070】この後、ヘッドドラム28の回転に伴い、ワークヘッド70が前述した認識カメラ292の直前位置に達すると、コントローラ69による第2制御モータ228の駆動制御が再度実施されることで、ワークヘッド70は元の回転姿勢に復帰される。従って、図11に示されているように、ワークヘッド70の吸着ノズル78aが認識カメラ292の直上で、その再下位に達したとき、吸着ノズル79に吸着されているワークWは認識カメラ292と対向することになり、この時点で、認識カメラ292により、ワークWを撮影することで、吸着ノズル78aに対するワークWの吸着姿勢を明瞭に撮影することができる。
【0071】認識カメラ292で得られたワークWの画像データは、コントローラ69に供給され、このコントローラ69にて、吸着ノズル78aにワークWが正しい姿勢で吸着されているか否かが判定される。ここで、図1212中、破線で示されているように、ワークWの吸着姿勢が縦横の基準線に対して外れているような場合、つまり、ワークWの吸着姿勢が正規の姿勢から外れている場合にあっては、コントローラ69は、前述した第3制御モータ230の駆動制御を実施する。即ち、第3制御モータ230の駆動力が歯付きベルト266、入力プーリ222、第3スリーブ軸158、ベルトプーリ176、歯付きベルト178及びノズル駆動プーリ98を介して、第1軸92に伝達され、更に、この第1軸92からサイドギヤ94、ピニオン96及びノズルホルダ76を介して、吸着ノズル78aがその軸線回りに回転されることで、図12中実線で示されるように、ワークWの吸着姿勢が正しい姿勢に補正されることになる。従って、コントローラ69と,第3制御モータ230から吸着ノズル78に至る動力伝達経路は、ワークWの姿勢を補正する補正手段を構成するものとなっている。
【0072】この後、ヘッドドラム28の回転に伴いワークヘッド70が旋回運動を繰り返しながら、ワークヘッド70、つまり、その吸着ノズル78aがXYテーブル装置8に於けるプリント基板B上での装着位置P2に達すると、このときにも、吸着ノズル78aは、前述したP1位置での場合と同様に、その上下運動でみて最下位に位置付けられる。この状態は、図9に示した状態と同一である。従って、このとき、プリント基板Bに対する吸着ノズル78aの速度はほぼ零となる。
【0073】それ故、吸着ノズル78aが装着位置P2に達する直前の適切な時期に於いて、コントローラ60により、制御弁274の切換え位置を吸引位置からブロー位置に切換えれば、吸着ノズル78aのワークWは、その吸着が解除されるばかりでなく、空圧源258側から吸着ノズル78aに供給されるブロー圧の助けをかりて、装着位置P2、即ち、プリント基板B上の所定位置に確実に装着されることになる。
【0074】上述したワークWの装着が実施されるとき、コントローラ69は、切換え弁274を低圧位置に切換えており、これにより、ワークWは低圧のブロー圧を利用して装着される。また、吸着ノズル78aのワークWの吸着姿勢が補正不能であった場合には、上述したワークWの装着動作は中止される。そして、この後、吸着ノズル78aが回収容器の開口294の上方に達した時点で、コントローラ69にて、制御弁274がブロー位置に切換えられ、また、切換え弁274が高圧位置に切換えられることで、高圧のブロー圧により、ワークWは、吸着ノズル78aから回収容器に向けて吹き飛ばされ、そして、この回収容器に回収されることになる。
【0075】ところで、上述したワークWの実装手順では、ワークヘッド70即ちその吸着ノズル78aは、その上下運動を繰り返しながら、同一の円周上を公転するだけであるから、プリント基板B上でのワークWの実装可能領域もまた、吸着ノズル78aの公転軌跡上に制約されることになる。従って、プリント基板B上での所定の面内の任意の位置にワークWを実装しようとする場合、従来にあっては、前述したXYテーブル装置12を駆動して、プリント基板Bの位置決めを予め実施しなけばならないが、しかしながら、この実施例の場合には、前述したようにヘッドユニット68即ちワークヘッド70がヘッドドラム28の径方向に移動可能であるから、XYテーブル装置12を駆動しなくとも、ワークヘッド70つまり吸着ノズル78aに於ける公転軌跡の半径を可変でき、この結果、吸着ノズル78aの公転軌跡は、図13中、斜線を施して示した環状領域R内で可変できることになる。
【0076】一方、吸着ノズル78aの公転軌跡が可変されると、ワークヘッド70の公転速度も同時に変化してしまうため、プリント基板Bに対してワークWを実装しようとするとき、プリント基板Bと吸着ノズル78aとの間に相対速度が生じてしまうことになるが、しかしながら、この相対速度は、前述した変速機構301の働きにより、無くすことが可能である。
【0077】即ち、ワークヘッド70がヘッドドラム28の径方向に移動した距離に応じ、昇降機構324の作動制御により、前述した回転軸312とピニオン302との間の偏心量eを調整すれば、ピニオン302の回転速度、即ち、ワークヘッド70の旋回速度が周期的に変動するから、前記偏心量eの調整タイミング及びその大きさを適切に制御することで、プリント基板Bと吸着ノズル78aとの間の相対速度を無くすことができ、プリント基板B上へのワークWの実装が可能となる。
【0078】また、プリント基板B上の実装位置をヘッドドラム28の径方向のみならず、その周方向にも同時に可変する場合には、変速機構301と前述した第1制御モータ200の作動制御を組み合わせることで対処可能となる。従って、この発明のワーク実装機によれば、ヘッドドラム28を回転を停止することなく、プリント基板Bに対するワークの装着を実施することができ、また、XYテーブル装置12を作動させることなく、プリント基板B上の所定の面内の任意の位置にワークWを実装することができ、ワークの実装効率を大幅に改善することができる。
【0079】なお、図13に示してあるように、ヘッドドラム28の径方向へのワークヘッド70の移動可能距離がプリント基板Bに対して小さい場合、つまり、前述した環状領域R内にプリント基板Bが収まらないような場合には、XYテーブル装置12を駆動して、プリント基板の全体をヘッドドラム28の径方向のみに移動させればよい。
【0080】また、ワークの形状や大きさに応じ、ワークヘッド70の使用する吸着ノズル78を変える場合には、第2制御モータ228の駆動制御を実施し、ワークヘッド70を90°ずつ自転させていけばよい。この発明は、上述した第1実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能であることは勿論である。
【0081】図14乃至図18を参照すれば、第2実施例のワーク実装機が示されている。この第2実施例では、前述した差動装置186や第1制御モータ20の代わりに、1つのACサーボモータ400が使用されている。即ち、サーボモータ400の出力軸には、出力ギヤ402が取り付けられており、この出力ギヤ402は、前述した第1スリーブ軸154に取り付けられた伝達ギヤ404に噛合されている。従って、この第2実施例の場合には、ヘッドドラム28が回転されると同時に、サーボモータ400を駆動することで、第1実施例の場合と同様に、ワークヘッド70を旋回させ、そして、その吸着ノズル78にサイクロイド運動を与えることが可能である。なお、詳細には図示されていないが、サーボモータ400は、前述したヘッドユニット68のキャリア151側に固定して支持されている。
【0082】また、図14には、図3には図示していないヘッドユニット68の移動機構が具体的に示されている。この移動機構は、ヘッドドラム28に取り付けられ、その径方向に延びるガイドレール406を備えており、このガイドレール406上を前記キャリア151が摺動自在となっている。そして、キャリア151には、同じくヘッドドラム28の径方向に延びるラック408が固定して取り付けられており、このラック408には、ピニオン410が噛合されている。このピニオン410は、図示しないけれどもヘッドドラム28側に固定された電動モータの出力軸に取り付けられている。従って、この電動モータを駆動することにより、ラック・ピニオンを介して、ヘッドユニット68つまりワークヘッド70をヘッドドラム28の径方向に移動させることができる。
【0083】上述したサーボモータ400により、プリント基板Bの所定の面内にワークWを実装するには、ワークヘッド70がプリント基板Bの直前の位置まで公転されたとき、サーボモータ400の駆動制御を実施する必要があり、その駆動制御は、例えば図15に示す制御装置により実施される。制御装置は、オシレータ412を備えており、このオシレータ414は、ゲート回路416及び遅延回路418に向け、ヘッドドラム28の回転速度に応じた所定のパルス信号を出力するものとなっている。ゲート回路416は、カウンタ420を介して比較器422に接続されており、この比較器422がサーボモータ400に接続されている。
【0084】一方、遅延回路418は、カット回路414に接続されており、このカット回路414は、ゲート回路416に接続されている。遅延回路418及びカット回路424は、中央演算ユニット即ちCPU426に接続されている。CPU426は、不揮発性メモリ即ちROM428に接続されている。このROM428には、ワークWの各実装位置に応じ、サーボモータ400の駆動を制御するための所定のデータが予めマップ化して記憶されている。即ち、ワークWを実装すべき実装面S上に於いて、図16に示されているように、その実装位置を個々に区分してみた場合、各実装位置毎にサーボモータ400の駆動を制御するためのデータDが図17に示すようにマップ化してROM428に記憶されている。このデータDは、各実装位置に於いて、ワークヘッド70即ちその吸着ノズル78に要求される旋回速度情報やその実装位置にて吸着ノズル78を最下位に位置付けるための位置情報に基づき決定されている。この実施例の場合、データDには、サーボモータ400の回転速度を決定するパルスデータK及びサーボモータ400の回転を停止する時間データTが含まれている。
【0085】CPU426は、指令信号を受け取ると、ROM428からワークWの実装位置に対応したデータDを読み込み、そして、データDのうちの時間データTをカット回路424に供給する一方、パルスデータKを設定回路430に供給するものとなっている。従って、上述した制御装置によれば、ワークヘッド70がプリント基板Bの直前の位置に達すると、CPU426に指令信号が供給されることで、その作動を開始する。即ち、オシレータ414からゲート回路416を介してカウンタ420にパルス信号が供給されると、このカウンタ420は、オシレータ414からのパルス数を計数すると同時に、その値を比較器422に供給する。一方、この比較器422には、設定回路430から実装位置に対応したパルスデータKが供給されているので、比較器422にて、カウンタ値とパルスデータKとの値を比較し、その値が一致したとき、比較器422からサーボモータ400に向けて駆動パルスが出力され、また、この時点で、カウンタ420の値はクリアされる。この結果、サーボモータ400には、パルスデータKに基づいたパルス信号が出力されることで、その回転速度が制御され、これにより、実装位置にて要求れる旋回速度をワークヘッド70に与えることになる。
【0086】一方、オシレータ414からのパルス信号は遅延回路418にも供給されており、それ故、遅延回路418では、指令信号の出力から所定の時間が経過した後、カット回路424に向けて、その作動信号を出力する。カット回路424が作動信号を受け取ると、このカット回路424は、ゲート回路416に向けて閉信号を出力し、従って、この時点で、ゲート回路416が閉じられることになる。このようしてゲート回路416が閉じられると、この時点からカウンタ420に供給されるパルス信号がカットされるから、サーボモータ400に向けて供給される駆動パルス信号もなくなり、サーボモータ400の回転即ちワークヘッド70の旋回運動は結果的に停止されることになる。
【0087】ゲート回路416が閉じられている時間は、CPU426からカット回路424に供給されている時間データTにより決定されているから、この時間データTに基づく時間が経過した後、ゲート回路416は再び開かれることになる。従って、この後、サーボモータ400即ちワークヘッド70は、その実装位置に応じた速度で旋回されることになる。
【0088】上述したようにしてサーボモータ400の回転速度が制御されると、ワークヘッド70に於ける吸着ノズル78のサイクロイド運動は、図18に示されるように変形されることになる。このようにして、吸着ノズル78のサイクロイド運動が変形されると、前述した実装面Sの任意の点にて、吸着ノズル78を最下位に位置付けると同時に、その時点での吸着ノズル78の対地速度つまりプリント基板Bに対する相対速度を零にすることができ、ワークWの実装を確実に実施することができる。
【0089】従って、第2実施例の場合にも、第1実施例の場合と同様に、XYテーブル装置12を駆動しなくとも、プリント基板Bの所定の実装面Sの任意の点にワークWを実装することができる。次に、図19及び図20を参照すれば、この発明の第3実施例のワーク実装機が示されている。前述した第1及び第2実施例のワーク実装機の場合には何れも、ワークWを実装するとき、吸着ノズル78のサイクロイド運動が崩れることになるが、第3実施例の場合には、吸着ノズル78のサイクロイド運動を維持しながら、プリント基板B上の所定の面内の任意の点にワークWを実装可能となっている。
【0090】即ち、第3実施例の場合、ワークヘッド70の旋回中心となる旋回軸500を備えており、この旋回軸500は、ヘッドドラム28側に回転自在に支持されている。ここで、図19から明かなように、旋回軸500は、ヘッドドラム28の径方向でみて、その外端側が持ち上がるように水平面に対して傾斜されている。旋回軸500の内端部には、ベベルギヤ502が取り付けられており、このベベルギヤ502は、差動装置186の出力軸に取り付けられたベベルギヤ504に噛合されている。従って、旋回軸500は、差動装置186側、即ち、前述した第1制御モータ200からの駆動力を受けて回転可能となっている。
【0091】旋回軸500には、アームブラケット506が固定されており、このアームブラケット506には、サポート軸508が回転自在に支持されている。このサポート軸508は、アームブラケット506を水平にして貫通しており、その先端側には、キャリアスリーブ510が摺動自在にして取り付けられている。このキャリアスリーブ510には、軸受512を介して外側スリーブ軸514が回転自在に支持されている。この外側スリーブ軸514の一端にワークヘッド70が取り付けられている。
【0092】キャリアスリーブ510には、外側スリーブ514の他端側に位置してブラケット516が取り付けられており、このブラケット516に前述した第2制御モータ228が取り付けられている。即ち、この実施例の場合、第2制御モータ228の歯付きプーリ232は、外側スリーブ514の他端に設けた歯付きプーリ518に歯付きベルト520を介して接続されている。
【0093】更に、前述した旋回軸500とサポート軸508との間は、遊星歯車列522を介して相互に接続されている。この遊星歯車列522は、旋回軸500の回転により、アームブラケット506を介してサポート軸508、即ち、ワークヘッド70側が旋回しても、このワークヘッド70側の旋回姿勢を前述したように一定姿勢に維持する機能を有している。
【0094】また、キャリアスリーブ510には、その一部にラック部524が形成されており、このラック部524には、ピニオン526が噛合されている。このピニオン526は、図示しない電動モータの出力軸に取り付けられており、従って、この電動モータが駆動されることで、ワークヘッド70をヘッドドラム28の径方向に移動可能となっている。なお、上記電動モータは、アームブラケット506側に支持することができる。
【0095】上述した第3実施例のワーク実装機によれば、ワークヘッド70を上述したようにしてヘッドドラム28の径方向に移動させれば、第1及び第2実施例の場合と同様に、この第3実施例の場合にあっても、ワークヘッド70即ちその吸着ノズル78の公転半径を可変できる。また、このとき、吸着ノズル78の旋回半径は、図20に示される円錐体Mの母線Nに沿って変化するから、その旋回速度も同時に変化することとなる。
【0096】従って、旋回軸500の傾斜角を適切に設定すれば、ワークWの実装位置に応じ、ワークヘッド70をヘッドドラム28の径方向に移動させても、その吸着ノズル78の旋回速度をその実装位置に対し、その相対速度が零となるように制御することができる。また、ワークヘッド70を移動させることで、その吸着ノズル78に於けるサイクロイド運動の周期もまた同時に変化することになるから、ワークヘッド70の移動制御により、ワークWの実装位置をヘッドドラム28の周方向に可変することも可能となる。
【0097】なお、上述した第3実施例の場合、ワークヘッド70は水平面に対し、傾斜した面内で旋回運動を実施するため、その吸着ノズル78はプリント基板Bに対し斜め上方から降下してワークWの実装を行うことになるが、しかしながら、ワークヘッド70が移動されても、図19に示されているようにワークヘッド70の中心から各吸着ノズル78の先端まで距離O1と、ワークヘッド70の中心から旋回軸500の軸線に至る垂線の長さO2とを常時一致させるような機構を付加すれば、ワークヘッド70の旋回中、その吸着ノズル78の先端を鉛直面内で上下動させることも可能である。
【0098】なお、上述の機構は、具体的にはワークヘッド70内に各吸着ノズル78を突没させる突没機構により実現可能である。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のワーク実装機にあっては、ヘッドドラムの回転中、ワークヘッドを旋回させながら、その吸着体によりワークの実装を連続的に実施でき、しかも、ワークヘッドは、ヘッドドラムの径方向に移動可能であるから、ワークヘッド即ち吸着ノズルの旋回速度を適切に制御することで、実装セクション上の所定の面内の任意の点にもワークを連続的に実装することが可能となる。従って、実装セクション側にて、XYテーブルを使用してプリント基板の位置決めをしなくとも、ワークの実装を所定の面内で実施可能であるから、XYテーブル側の駆動速度に制約されることなく、ワークの実装速度を高速化でき、実装効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワーク実装機を一部破断して示した概略的側面図である。
【図2】図1のワーク実装機をヘッドドラムの上方からみた概略的平面図である。
【図3】ヘッドドラムに於いて、ドラム軸からヘッドユニットに至る駆動系を示した第1実施例の断面図である。
【図4】第1実施例のヘッドユニットの詳細を示した断面図である。
【図5】変速機構のディスクを示した端面図である。
【図6】ヘッドユニットを示した正面図である。
【図7】ワークヘッドに於ける吸着ノズルの上下運動を模式的に示した図である。
【図8】吸着ノズルにワークが吸着される直前のワークヘッドの正面図である。
【図9】吸着ノズルにワークが吸着された時点でのワークヘッドの正面図である。
【図10】吸着ノズルにワークが吸着された後のワークヘッドの正面図である。
【図11】吸着ノズルが認識カメラの直上に達したときのワークヘッドの正面図である。
【図12】吸着ノズルに対するワークの吸着姿勢を示した図である。
【図13】プリント基板に対し、ワークヘッドの移動領域を示した図である。
【図14】第2実施例のワーク実装機を示した断面図である。
【図15】図14のワーク実装機の制御装置を示したブロック図である。
【図16】ワークの実装面を各実装位置毎に区分して示した図である。
【図17】図16の各実装位置に対応して、サーボモータを駆動制御するためのデータをマップ化して示した図である。
【図18】サーボモータの駆動制御が実施された場合での吸着ノズルに於ける上下運動の時間変化を示したグラフである。
【図19】第3実施例のワーク実装機を示した断面図である。
【図20】ワークヘッドの移動により、ワークヘッドの旋回半径が円錐の外面に沿って変化することを示した図である。
【符号の説明】
2 ワーク台
6 ワークフィーダ
28 ヘッドドラム
68 ヘッドユニット
69 コントローラ
70 ワークヘッド
72 ヘッドハウジング
78 吸着ノズル
151 キャリア
200 第1制御モータ
238 真空ポンプ
301 変速機構
400 サーボモータ
408 ラック
410 ピニオン
500 旋回軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ワークの供給セクション及び実装セクションを夫々有したワーク台と、ワーク台に対し離間対向して配置され、ワーク台と平行な面内で回転駆動されるヘッドドラムと、ヘッドドラムの外周から突出するようにして設けられ、ヘッドドラムの径方向に延びる旋回軸を中心とし且つワーク台に対する旋回姿勢を一定として旋回可能なワークヘッドと、このワークヘッド外周面からワーク台に向けて突出し、ワークを吸着可能な吸着体と、ワークヘッドをヘッドドラムの径方向に移動させる移動手段と、ヘッドドラムの回転中、ワークヘッドの旋回速度を制御し、供給セクションにて吸着体にてワークの吸着し、この後、実装セクションにて吸着体のワークを実装する旋回制御手段とを具備し、供給セクションにて吸着されたワークは、実装セクションでの所定の面内の任意の位置に実装可能であることを特徴とするワーク実装機。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図12】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図14】
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【図15】
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【図19】
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【図20】
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