一体型接着式ブラジャー
【課題】ストラップを使用することなくバストに付着して使用するストラップレス一体型接着式ブラジャーを開示する。
【解決手段】この接着式ブラジャー1は、乳房の形状に合わせて成形されたモールドカップ10と、接着力を増進させるために、前記モールドカップ10の基底部13に設けられた拡張翼部20と、バストを寄せ上げ且つ補正効果を改善するために、前記モールドカップ10の基底部13に沿って設けられたワイヤ機能の支持枠部30と、前記モールドカップ10の内側の下端中央部に設けられたボリューム増強部とを含み、前記モールドカップ10、前記拡張翼部20、前記支持枠部30及び前記ボリューム増強部が全て一体に成形され、その材質が弾性力のある軟質プラスチックゴムである。
【解決手段】この接着式ブラジャー1は、乳房の形状に合わせて成形されたモールドカップ10と、接着力を増進させるために、前記モールドカップ10の基底部13に設けられた拡張翼部20と、バストを寄せ上げ且つ補正効果を改善するために、前記モールドカップ10の基底部13に沿って設けられたワイヤ機能の支持枠部30と、前記モールドカップ10の内側の下端中央部に設けられたボリューム増強部とを含み、前記モールドカップ10、前記拡張翼部20、前記支持枠部30及び前記ボリューム増強部が全て一体に成形され、その材質が弾性力のある軟質プラスチックゴムである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストラップの付いていない接着式ブラジャーに関する。
【背景技術】
【0002】
バストの美しさに対する女性の多様な欲求が表出されるにつれて、女性のバストを覆う多様な形のブラジャーが登場して愛用されている。
【0003】
ブラジャーのストラップは、既に知られているように、圧迫感、オーバーヒート、跡形、及び汗疹などの皮膚疾患を発生させ、ひいてはリンパ及び血流の停滞による癌を誘発するという論文も報告されている。
【0004】
最近、ストラップ無しに付けることが可能な幾つかの接着式ブラジャーが登場した。この種のストラップレスブラジャーは、ブラジャーを着用していることが目立たず、簡便に使用することができる。
【0005】
この種の接着式ブラジャーとしては、シリコンゲルをプラスチックフィルムでコートして内側の全面に接着剤を塗布して付着するシリコンゲルブラ(いわゆる「ヌーブラ」または「ヌーディブラ」)があり、ポリウレタンフォームでモールドを形成して接着剤無しに上着で支えるポリウレタンフォームブラ(いわゆる「バストフリー(Bast Free)」)または織物形態のモールドカップをストラップ無しに形成して接着テープで付着する多様なブラジャーが市場に出ている。
【0006】
ところが、このようなストラップレスブラジャーには、いくつかの問題点がある。すなわち、長時間着用の際に、着用部位に発生する汗などによって接着力が低減し、また、着用部位に各種皮膚疾患が発生するという欠点がある。また、ボリュームアップのために多量のシリコンを使用する場合、自重が加重されて着用の際にバストに負担を与えるうえ、シリコンゲルの軟らかい物性によりブラジャーの形状維持及びバスト補正作用が困難になる。そして、これらの問題点のため、その使用が忌避されている。
【0007】
特許文献1では、所定の空間または通気口を設け且つ全体粘着ではなく部分粘着にして汗染みまたは息苦しさを改善したストラップレスブラジャーが開示されている。しかし、このブラジャーは、既存のスポンジからなるモールドの外面を織物で覆ったり、空間または通気口を設けたり、ワイヤを挿入したりするなどの多段階を経て製造しなければならないという欠点がある。
【0008】
また、特許文献2では、プラスチック材質のフレームを使用し、織物からなる内皮にシリコン接着ゲルを塗布して接着手段として用い、内皮及び外皮を高周波融着によってフレームにそれぞれ密着させて形成されたブラジャーが開示されているが、これは通気性及びバストの補正効果が考慮されていないという欠点がある。
【特許文献1】韓国実用新案登録第20−0338007号
【特許文献2】韓国実用新案登録第20−0343291号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、接着力を増進させ、バストを寄せ上げ、補正効果を改善し、バストのボリュームを増強させ、ブラジャーの全重を減らすことによりブラジャーの重さによるバストへの圧力を軽減し、製造工程の簡単化を図った一体型接着式ブラジャーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のある観点によれば、乳房の形状に合わせて成形されたモールドカップと、接着力を増進させるために、前記モールドカップの基底部に設けられた拡張翼部と、バストを寄せ上げ且つ補正効果を向上させるために、前記モールドカップの基底部に沿って設けられたワイヤ機能の支持枠部と、前記モールドカップの内側の下端中央部に設けられたボリューム増強部とを含み、前記モールドカップ、前記拡張翼部、前記支持枠部及び前記ボリューム増強部が全て一体に成形され、その材質が弾性力のある軟質プラスチックゴムであることを特徴とする、一体型接着式ブラジャーを提供する。
【0011】
一般に、プラスチックゴムは、熱加工によってゴム状弾性体または軟質プラスチックに変わるが、本発明の軟質プラスチックゴムは、人体に無害であり、軟質の弾性力を持つ材質のものを使用し、シリコン、ポリウレタン、天然ラテックス、合成ラテックスなどを使用することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
上述したように、本発明の一体型接着式ブラジャーは、軟質プラスチックゴムでモールドカップ、拡張翼部、支持枠部、ボリューム増強部の全体形状をプレス加工及び射出成形によって一体型にすることにより、製造工程を簡単にする。また、拡張翼部が接着力を増加させることにより着用の際に安定感があり、ワイヤ機能の支持枠部がバストを寄せ上げてバストの補強効果を改善させ、ボリューム増強部がバストのボリュームをアップさせる。
【0013】
また、本発明によれば、軟質プラスチックゴムを用いてプレス加工及び射出成形の際にフォーム状に製造して接着式ブラジャーの重さを低減することにより、バストの重さに対する負担を減らすという作用効果がある。
【0014】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーの穿孔は、著しい通気性を持つので、長時間着用の際に汗が染みることを減少させ、これにより皮膚疾患も防止することができ、接着式ブラジャーの重さを減らすことにより、バストの重さに対する負担も減らすという作用効果がある。
【0015】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーの内側の乳輪部周囲に形成された多数の突起は、モールドカップとバストとの接触面積を減少させて通気性の増大と指圧効果を示す。
【0016】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーの成形の際に全体または一部に腐食処理することにより、透明度を調節することができる。
【0017】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーの製作の際に、ナノシルバー、アロマ、墨、黄土、脈斑石、チタニウム、ゲルマニウム、トルマリンといった陰イオン発生など多様な機能性物質を材料に混合及び塗布処理することにより、抗菌、抗臭、アロマテラピーの作用効果を持つ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に図面を参照しながら、本発明をより具体的に説明する。
【0019】
図1は本発明の一実施例の正面図、図3は本発明の一実施例の背面図である。
【0020】
図1に示すように、本発明の一体型接着式ブラジャー1は、乳房の形状に合わせて成形されたモールドカップ10と、前記モールドカップ10の基底部13に設けられた拡張翼部20と、前記モールドカップ10の基底部13に沿って設けられたワイヤ機能の支持枠部30と、前記モールドカップの内側の下端中央部に設けられたボリューム増強部50とを含む。
【0021】
前記拡張翼部20は、モールドカップ10と一体に設けられ、モールドカップ10の基底部13から女性のバストの曲線に沿って角度が変化して密着力が増強されるように柔軟な板状に製造できる。これは、身体との接触面積を広めることにより接着力を増強させ、着用の際に安定感を与えることができ、長時間の着用を可能にする。
【0022】
前記モールドカップ10の基底部13に沿って、軟質プラスチックゴムの硬度または厚さを調節して、ワイヤとして機能する支持枠部30を一体に形成する。これは、別途のワイヤを挿入しなくてもモールドカップ10の形状を維持し、バストを寄せ上げて支える補正の役割を行い、施工工程の単純化によって製造コストをダウンさせることができるという利点がある。
【0023】
図3を参照すると、本発明の一体型接着式ブラジャー1は、モールドカップ10の内側の下端中央部にパッドとして機能するボリューム増強部50をモールドカップと一体にして成形することにより、バストをアップさせ、バストのボリュームを増加させ、美しくて豊満なバストラインを持たせることができる。この際、ボリューム増強部を図4の如く凸凹形状を持つように変形させて成形し、通気性を増加させることもできる。
【0024】
本発明の一体型接着式ブラジャー1は、全体的にバストの形状と対応する形状を有し、使用者が活動中でもブラジャーの形状を維持しながらバストに無理がないような弾性力を持つように製造される。
【0025】
本発明の一体型接着式ブラジャーのモールドカップ10を、多様な軟質プラスチックゴム材質で形成することができるが、以下、シリコン材質を一例として説明する。
【0026】
本発明の一体型接着式ブラジャー1は、モールドカップ全体を軟質シリコンで一体化して形成し、且つプレス加工及び射出成形加工の際にシリコンゴム材料を射出成形器に連続供給して自動的に形成することにより、製造工程の単純化、生産性の向上、労働力の節減を図ることができるという利点がある。前記シリコンは、液状シリコンゴム(LSR)を使用することが好ましく、硬度30〜40度の適正水準に調節することにより、シリコンの硬度と物性を調節することができる。
【0027】
また、状態に応じて通常のシリコンゴム状または軟質シリコンに発泡体を添加して気泡を形成させ、低密度化軟質シリコンフォーム(多孔性軟質シリコン)形状に本発明の一体型接着式ブラジャー1を製造することができる。
【0028】
本発明の軟質シリコンフォームに最終製作されたブラジャーは、重さが減少したため、長時間着用することができるともに、ブラジャーが付けられるバストの重さに対する負担を減らすことができる。
【0029】
図3において、本発明の一体型接着式ブラジャー1は、モールドカップの内側の乳輪部周囲に多数の突起部40を含む。
【0030】
この突起部40は、乳頭部位を除いた乳輪部の周囲に多数の突起を形成し、モールドカップとバストとの接触面積を減少させて通気性と指圧効果を与える。
【0031】
また、拡張翼部20の内側接着部90には接着剤または粘着剤が塗布されるが、モールドカップ10の上端部11の内側の一部分である接着部90に接着剤または粘着剤を塗布して接着力を増強し得るように製作することができる。
【0032】
図5は図2のA−A線に沿った断面図、図6は図1または図2のA−A線に沿って切断面を示す図である。これらの図面を参照すると、本発明の一体型ブラジャーは、モールドカップ10に拡張翼部20、支持枠部30、突起部40、ボリューム増強部50が一体に設けられている。
【0033】
図7〜図11は、モールドカップ10の全面または一部に多様な模様の穿孔60が設けられた本発明の一体型接着式ブラジャー1を示す。
【0034】
モールドカップ10の全面または一部に円形、三角形、四角形、六角形、星状、網状、中空、スクラッチなどの多様な模様、多様なサイズの穿孔60を設け、既存の接着式ブラジャーに比べて著しい通気性を持つことにより、長時間着用の際に汗が染みることを減少させることができ、これによる皮膚疾患も防止することができる。
【0035】
図12における本発明の一体型接着式ブラジャー1は、前記接着式ブラジャー1を提供するため2つのモールドカップ10同士を連結するために、各モールドカップ10の拡張翼部20に設けられた連結溝70を含む。連結溝70は、左右モールドカップの中央側に位置し、左右モールドカップを連結環またはスナップボタンなどの多様な方法の連結線80で連結してバストをアップさせることができる。
【0036】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーは、成分比を調節して多用な硬度、色相、透明度を持つように製造することができる。
【0037】
硬度を調節することにより、モールドカップの形状を維持しながら柔軟性を高めてバストに無理がない形で製造することができ、添加剤の調節が容易なので多様な色相及びスタイルの演出を行うことができるという利点がある。
【0038】
本発明の一体型接着式ブラジャーは、成形の際にモールドカップ10の全体または一部に腐食処理(ハンジョンソップ(Han Jeong-seop)著、「腐食及び防食工学(Corrosion and Prevention of Corrosion Engineering)」、バンド出版社(ピアソンエジュケイション(Pierson Education))、1998)を施すことにより、多様にテクスチャ(texture)を形成して透明度を調節した腐食処理部99を含むことができる。図13に示すように、モールドカップの内側で乳頭部位を含む乳輪部を腐食処理部99で製造して透明度を減少させることにより、不透明な効果を示すことができる。
【0039】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーの形成の際に、各材質に多様な機能性物質を添加し、それに相応する効果を得ることができる。
【0040】
すなわち、抗菌、抗臭機能のナノシルバー、アロマテラピーのためのアロマ香料、墨、黄土、脈斑石、チタニウム、ゲルマニウム、トルマリンなどの陰イオン発生物質など多様な機能性物質の少なくとも1種の材料を混合処理してプレス加工及び射出成形で製造してもよく、製造されたモールドカップ10の表面にナノシルバーまたはアロマなど身体活動を活性化させる材料から選ばれた少なくとも1種の材料を塗布処理して製造してもよい。
【0041】
その結果、本発明のブラジャー着用によって抗菌、抗臭及びアロマテラピーが可能となる作用効果を持つ。
【0042】
前記言及された成分の作用は、衣類及び医療分野の製品に普遍的に適用されて使用されており、本発明の多様な原料材質にも容易に適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の一体型接着式ブラジャーは、軟質プラスチックゴムでモールドカップ、拡張翼部、支持枠部、ボリューム増強部の全体形状をプレス加工及び射出成形によって一体型にすることにより、製造工程を簡単にする。また、拡張翼部が接着力を増加させることにより着用の際に安定感があり、ワイヤ機能の支持枠部がバストを寄せ上げてバストの補強効果を改善させ、ボリューム増強部がバストのボリュームをアップさせる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施例の正面図である。
【図2】本発明の他の一実施例の正面図である
【図3】本発明の一実施例の背面図である。
【図4】本発明の別の一実施例の背面図である。
【図5】図2のA−A線に沿った断面図である。
【図6】図1または図2のA−A線に沿って切断面を示す図である。
【図7】本発明における穿孔の多様な実施例を示す図である。
【図8】本発明における穿孔の多様な実施例を示す図である。
【図9】本発明における穿孔の多様な実施例を示す図である。
【図10】本発明における穿孔の多様な実施例を示す図である。
【図11】本発明における穿孔の多様な実施例を示す図である。
【図12】本発明の全体斜視図である。
【図13】本発明の腐食処理部を示す、さらに他の一実施例の背面図である。
【符号の説明】
【0045】
1:接着式ブラジャー
10:モールドカップ
11:上端部
12:下端部
13:基底部
20:拡張翼部
30:支持枠部
40:突起部
50:ボリューム増強部
60:穿孔
70:連結溝
80:連結線
90:接着部
99:腐食処理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストラップの付いていない接着式ブラジャーに関する。
【背景技術】
【0002】
バストの美しさに対する女性の多様な欲求が表出されるにつれて、女性のバストを覆う多様な形のブラジャーが登場して愛用されている。
【0003】
ブラジャーのストラップは、既に知られているように、圧迫感、オーバーヒート、跡形、及び汗疹などの皮膚疾患を発生させ、ひいてはリンパ及び血流の停滞による癌を誘発するという論文も報告されている。
【0004】
最近、ストラップ無しに付けることが可能な幾つかの接着式ブラジャーが登場した。この種のストラップレスブラジャーは、ブラジャーを着用していることが目立たず、簡便に使用することができる。
【0005】
この種の接着式ブラジャーとしては、シリコンゲルをプラスチックフィルムでコートして内側の全面に接着剤を塗布して付着するシリコンゲルブラ(いわゆる「ヌーブラ」または「ヌーディブラ」)があり、ポリウレタンフォームでモールドを形成して接着剤無しに上着で支えるポリウレタンフォームブラ(いわゆる「バストフリー(Bast Free)」)または織物形態のモールドカップをストラップ無しに形成して接着テープで付着する多様なブラジャーが市場に出ている。
【0006】
ところが、このようなストラップレスブラジャーには、いくつかの問題点がある。すなわち、長時間着用の際に、着用部位に発生する汗などによって接着力が低減し、また、着用部位に各種皮膚疾患が発生するという欠点がある。また、ボリュームアップのために多量のシリコンを使用する場合、自重が加重されて着用の際にバストに負担を与えるうえ、シリコンゲルの軟らかい物性によりブラジャーの形状維持及びバスト補正作用が困難になる。そして、これらの問題点のため、その使用が忌避されている。
【0007】
特許文献1では、所定の空間または通気口を設け且つ全体粘着ではなく部分粘着にして汗染みまたは息苦しさを改善したストラップレスブラジャーが開示されている。しかし、このブラジャーは、既存のスポンジからなるモールドの外面を織物で覆ったり、空間または通気口を設けたり、ワイヤを挿入したりするなどの多段階を経て製造しなければならないという欠点がある。
【0008】
また、特許文献2では、プラスチック材質のフレームを使用し、織物からなる内皮にシリコン接着ゲルを塗布して接着手段として用い、内皮及び外皮を高周波融着によってフレームにそれぞれ密着させて形成されたブラジャーが開示されているが、これは通気性及びバストの補正効果が考慮されていないという欠点がある。
【特許文献1】韓国実用新案登録第20−0338007号
【特許文献2】韓国実用新案登録第20−0343291号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、接着力を増進させ、バストを寄せ上げ、補正効果を改善し、バストのボリュームを増強させ、ブラジャーの全重を減らすことによりブラジャーの重さによるバストへの圧力を軽減し、製造工程の簡単化を図った一体型接着式ブラジャーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のある観点によれば、乳房の形状に合わせて成形されたモールドカップと、接着力を増進させるために、前記モールドカップの基底部に設けられた拡張翼部と、バストを寄せ上げ且つ補正効果を向上させるために、前記モールドカップの基底部に沿って設けられたワイヤ機能の支持枠部と、前記モールドカップの内側の下端中央部に設けられたボリューム増強部とを含み、前記モールドカップ、前記拡張翼部、前記支持枠部及び前記ボリューム増強部が全て一体に成形され、その材質が弾性力のある軟質プラスチックゴムであることを特徴とする、一体型接着式ブラジャーを提供する。
【0011】
一般に、プラスチックゴムは、熱加工によってゴム状弾性体または軟質プラスチックに変わるが、本発明の軟質プラスチックゴムは、人体に無害であり、軟質の弾性力を持つ材質のものを使用し、シリコン、ポリウレタン、天然ラテックス、合成ラテックスなどを使用することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
上述したように、本発明の一体型接着式ブラジャーは、軟質プラスチックゴムでモールドカップ、拡張翼部、支持枠部、ボリューム増強部の全体形状をプレス加工及び射出成形によって一体型にすることにより、製造工程を簡単にする。また、拡張翼部が接着力を増加させることにより着用の際に安定感があり、ワイヤ機能の支持枠部がバストを寄せ上げてバストの補強効果を改善させ、ボリューム増強部がバストのボリュームをアップさせる。
【0013】
また、本発明によれば、軟質プラスチックゴムを用いてプレス加工及び射出成形の際にフォーム状に製造して接着式ブラジャーの重さを低減することにより、バストの重さに対する負担を減らすという作用効果がある。
【0014】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーの穿孔は、著しい通気性を持つので、長時間着用の際に汗が染みることを減少させ、これにより皮膚疾患も防止することができ、接着式ブラジャーの重さを減らすことにより、バストの重さに対する負担も減らすという作用効果がある。
【0015】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーの内側の乳輪部周囲に形成された多数の突起は、モールドカップとバストとの接触面積を減少させて通気性の増大と指圧効果を示す。
【0016】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーの成形の際に全体または一部に腐食処理することにより、透明度を調節することができる。
【0017】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーの製作の際に、ナノシルバー、アロマ、墨、黄土、脈斑石、チタニウム、ゲルマニウム、トルマリンといった陰イオン発生など多様な機能性物質を材料に混合及び塗布処理することにより、抗菌、抗臭、アロマテラピーの作用効果を持つ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に図面を参照しながら、本発明をより具体的に説明する。
【0019】
図1は本発明の一実施例の正面図、図3は本発明の一実施例の背面図である。
【0020】
図1に示すように、本発明の一体型接着式ブラジャー1は、乳房の形状に合わせて成形されたモールドカップ10と、前記モールドカップ10の基底部13に設けられた拡張翼部20と、前記モールドカップ10の基底部13に沿って設けられたワイヤ機能の支持枠部30と、前記モールドカップの内側の下端中央部に設けられたボリューム増強部50とを含む。
【0021】
前記拡張翼部20は、モールドカップ10と一体に設けられ、モールドカップ10の基底部13から女性のバストの曲線に沿って角度が変化して密着力が増強されるように柔軟な板状に製造できる。これは、身体との接触面積を広めることにより接着力を増強させ、着用の際に安定感を与えることができ、長時間の着用を可能にする。
【0022】
前記モールドカップ10の基底部13に沿って、軟質プラスチックゴムの硬度または厚さを調節して、ワイヤとして機能する支持枠部30を一体に形成する。これは、別途のワイヤを挿入しなくてもモールドカップ10の形状を維持し、バストを寄せ上げて支える補正の役割を行い、施工工程の単純化によって製造コストをダウンさせることができるという利点がある。
【0023】
図3を参照すると、本発明の一体型接着式ブラジャー1は、モールドカップ10の内側の下端中央部にパッドとして機能するボリューム増強部50をモールドカップと一体にして成形することにより、バストをアップさせ、バストのボリュームを増加させ、美しくて豊満なバストラインを持たせることができる。この際、ボリューム増強部を図4の如く凸凹形状を持つように変形させて成形し、通気性を増加させることもできる。
【0024】
本発明の一体型接着式ブラジャー1は、全体的にバストの形状と対応する形状を有し、使用者が活動中でもブラジャーの形状を維持しながらバストに無理がないような弾性力を持つように製造される。
【0025】
本発明の一体型接着式ブラジャーのモールドカップ10を、多様な軟質プラスチックゴム材質で形成することができるが、以下、シリコン材質を一例として説明する。
【0026】
本発明の一体型接着式ブラジャー1は、モールドカップ全体を軟質シリコンで一体化して形成し、且つプレス加工及び射出成形加工の際にシリコンゴム材料を射出成形器に連続供給して自動的に形成することにより、製造工程の単純化、生産性の向上、労働力の節減を図ることができるという利点がある。前記シリコンは、液状シリコンゴム(LSR)を使用することが好ましく、硬度30〜40度の適正水準に調節することにより、シリコンの硬度と物性を調節することができる。
【0027】
また、状態に応じて通常のシリコンゴム状または軟質シリコンに発泡体を添加して気泡を形成させ、低密度化軟質シリコンフォーム(多孔性軟質シリコン)形状に本発明の一体型接着式ブラジャー1を製造することができる。
【0028】
本発明の軟質シリコンフォームに最終製作されたブラジャーは、重さが減少したため、長時間着用することができるともに、ブラジャーが付けられるバストの重さに対する負担を減らすことができる。
【0029】
図3において、本発明の一体型接着式ブラジャー1は、モールドカップの内側の乳輪部周囲に多数の突起部40を含む。
【0030】
この突起部40は、乳頭部位を除いた乳輪部の周囲に多数の突起を形成し、モールドカップとバストとの接触面積を減少させて通気性と指圧効果を与える。
【0031】
また、拡張翼部20の内側接着部90には接着剤または粘着剤が塗布されるが、モールドカップ10の上端部11の内側の一部分である接着部90に接着剤または粘着剤を塗布して接着力を増強し得るように製作することができる。
【0032】
図5は図2のA−A線に沿った断面図、図6は図1または図2のA−A線に沿って切断面を示す図である。これらの図面を参照すると、本発明の一体型ブラジャーは、モールドカップ10に拡張翼部20、支持枠部30、突起部40、ボリューム増強部50が一体に設けられている。
【0033】
図7〜図11は、モールドカップ10の全面または一部に多様な模様の穿孔60が設けられた本発明の一体型接着式ブラジャー1を示す。
【0034】
モールドカップ10の全面または一部に円形、三角形、四角形、六角形、星状、網状、中空、スクラッチなどの多様な模様、多様なサイズの穿孔60を設け、既存の接着式ブラジャーに比べて著しい通気性を持つことにより、長時間着用の際に汗が染みることを減少させることができ、これによる皮膚疾患も防止することができる。
【0035】
図12における本発明の一体型接着式ブラジャー1は、前記接着式ブラジャー1を提供するため2つのモールドカップ10同士を連結するために、各モールドカップ10の拡張翼部20に設けられた連結溝70を含む。連結溝70は、左右モールドカップの中央側に位置し、左右モールドカップを連結環またはスナップボタンなどの多様な方法の連結線80で連結してバストをアップさせることができる。
【0036】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーは、成分比を調節して多用な硬度、色相、透明度を持つように製造することができる。
【0037】
硬度を調節することにより、モールドカップの形状を維持しながら柔軟性を高めてバストに無理がない形で製造することができ、添加剤の調節が容易なので多様な色相及びスタイルの演出を行うことができるという利点がある。
【0038】
本発明の一体型接着式ブラジャーは、成形の際にモールドカップ10の全体または一部に腐食処理(ハンジョンソップ(Han Jeong-seop)著、「腐食及び防食工学(Corrosion and Prevention of Corrosion Engineering)」、バンド出版社(ピアソンエジュケイション(Pierson Education))、1998)を施すことにより、多様にテクスチャ(texture)を形成して透明度を調節した腐食処理部99を含むことができる。図13に示すように、モールドカップの内側で乳頭部位を含む乳輪部を腐食処理部99で製造して透明度を減少させることにより、不透明な効果を示すことができる。
【0039】
また、本発明の一体型接着式ブラジャーの形成の際に、各材質に多様な機能性物質を添加し、それに相応する効果を得ることができる。
【0040】
すなわち、抗菌、抗臭機能のナノシルバー、アロマテラピーのためのアロマ香料、墨、黄土、脈斑石、チタニウム、ゲルマニウム、トルマリンなどの陰イオン発生物質など多様な機能性物質の少なくとも1種の材料を混合処理してプレス加工及び射出成形で製造してもよく、製造されたモールドカップ10の表面にナノシルバーまたはアロマなど身体活動を活性化させる材料から選ばれた少なくとも1種の材料を塗布処理して製造してもよい。
【0041】
その結果、本発明のブラジャー着用によって抗菌、抗臭及びアロマテラピーが可能となる作用効果を持つ。
【0042】
前記言及された成分の作用は、衣類及び医療分野の製品に普遍的に適用されて使用されており、本発明の多様な原料材質にも容易に適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の一体型接着式ブラジャーは、軟質プラスチックゴムでモールドカップ、拡張翼部、支持枠部、ボリューム増強部の全体形状をプレス加工及び射出成形によって一体型にすることにより、製造工程を簡単にする。また、拡張翼部が接着力を増加させることにより着用の際に安定感があり、ワイヤ機能の支持枠部がバストを寄せ上げてバストの補強効果を改善させ、ボリューム増強部がバストのボリュームをアップさせる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施例の正面図である。
【図2】本発明の他の一実施例の正面図である
【図3】本発明の一実施例の背面図である。
【図4】本発明の別の一実施例の背面図である。
【図5】図2のA−A線に沿った断面図である。
【図6】図1または図2のA−A線に沿って切断面を示す図である。
【図7】本発明における穿孔の多様な実施例を示す図である。
【図8】本発明における穿孔の多様な実施例を示す図である。
【図9】本発明における穿孔の多様な実施例を示す図である。
【図10】本発明における穿孔の多様な実施例を示す図である。
【図11】本発明における穿孔の多様な実施例を示す図である。
【図12】本発明の全体斜視図である。
【図13】本発明の腐食処理部を示す、さらに他の一実施例の背面図である。
【符号の説明】
【0045】
1:接着式ブラジャー
10:モールドカップ
11:上端部
12:下端部
13:基底部
20:拡張翼部
30:支持枠部
40:突起部
50:ボリューム増強部
60:穿孔
70:連結溝
80:連結線
90:接着部
99:腐食処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳房の形状に合わせて成形されたモールドカップと、接着力を増進させるために、前記モールドカップの基底部に設けられた拡張翼部と、バストを寄せ上げ且つ補正効果を向上させるために、前記モールドカップの基底部に沿って設けられるワイヤ機能の支持枠部と、前記モールドカップの内側の下端中央部に設けられたボリューム増強部とを含み、
前記モールドカップ、前記拡張翼部、前記支持枠部及び前記ボリューム増強部が全て一体に成形され、その材質が弾性力のある軟質プラスチックゴムであることを特徴とする、一体型接着式ブラジャー。
【請求項2】
前記軟質プラスチックゴムがフォーム状に形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項3】
前記モールドカップの一部が所定の形状に穿孔されたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項4】
前記モールドカップの内側の乳輪部周囲に多数の突起が設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項5】
前記拡張翼部に、前記モールドカップ同士を連結することが可能な連結溝が設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項6】
前記軟質プラスチックゴムにナノシルバーまたはアロマ香料、墨、黄土、脈斑石、チタニウム、ゲルマニウム、トルマリンの少なくとも1種の材料が混合または塗布処理されたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項7】
前記拡張翼部の内側及び前記モールドカップの上端部の内側の一部分に接着剤が塗布されたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項8】
前記モールドカップの全体または一部に腐食処理を施して不透明にした腐食処理部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項1】
乳房の形状に合わせて成形されたモールドカップと、接着力を増進させるために、前記モールドカップの基底部に設けられた拡張翼部と、バストを寄せ上げ且つ補正効果を向上させるために、前記モールドカップの基底部に沿って設けられるワイヤ機能の支持枠部と、前記モールドカップの内側の下端中央部に設けられたボリューム増強部とを含み、
前記モールドカップ、前記拡張翼部、前記支持枠部及び前記ボリューム増強部が全て一体に成形され、その材質が弾性力のある軟質プラスチックゴムであることを特徴とする、一体型接着式ブラジャー。
【請求項2】
前記軟質プラスチックゴムがフォーム状に形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項3】
前記モールドカップの一部が所定の形状に穿孔されたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項4】
前記モールドカップの内側の乳輪部周囲に多数の突起が設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項5】
前記拡張翼部に、前記モールドカップ同士を連結することが可能な連結溝が設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項6】
前記軟質プラスチックゴムにナノシルバーまたはアロマ香料、墨、黄土、脈斑石、チタニウム、ゲルマニウム、トルマリンの少なくとも1種の材料が混合または塗布処理されたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項7】
前記拡張翼部の内側及び前記モールドカップの上端部の内側の一部分に接着剤が塗布されたことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【請求項8】
前記モールドカップの全体または一部に腐食処理を施して不透明にした腐食処理部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の一体型接着式ブラジャー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2008−506861(P2008−506861A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−521411(P2007−521411)
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【国際出願番号】PCT/KR2005/002282
【国際公開番号】WO2006/085705
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(506293328)バイオ−メディカル オール フォア (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【国際出願番号】PCT/KR2005/002282
【国際公開番号】WO2006/085705
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(506293328)バイオ−メディカル オール フォア (1)
【Fターム(参考)】
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