一括投入コイン取込み装置、自動セレクタおよびスロット遊技機
【課題】この発明は、一括投入された複数枚のコインを斜め方向に移動させながら取込むことにより、複数枚のコインを限られた小スペースで１枚ずつ分離して効率よく取込むことができるコインの取込み性能を高めた一括投入コイン取込み装置、自動セレクタおよびスロット遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】この発明は、前面の操作部に複数枚のコインを一括して投入許容する一括投入口と、前記一括投入口からその内方に連通して一括投入された複数枚のコインを１枚ずつ分離して取込むコイン分離取込み部までのコイン取込み部間を、装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって設けた斜め送り通路を備えた一括投入コイン取込み装置であることを特徴とする。
【解決手段】この発明は、前面の操作部に複数枚のコインを一括して投入許容する一括投入口と、前記一括投入口からその内方に連通して一括投入された複数枚のコインを１枚ずつ分離して取込むコイン分離取込み部までのコイン取込み部間を、装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって設けた斜め送り通路を備えた一括投入コイン取込み装置であることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば大衆娯楽の1つとして遊技利用されるスロット遊技機に使用されるようなメダル類あるいは流通硬貨などのコインを一括して取込むコイン取込み装置に関し、さらに詳しくは一括して取込んだ複数枚のコインを小型でありながら効率よく分散させて1枚ずつ円滑に取込み処理する一括投入コイン取込み装置、自動セレクタおよびスロット遊技機に関する。
【０００２】
【従来の技術】以下、遊技ホールのスロット遊技機に内蔵されるコイン取込み装置を例にとって説明する。
【０００３】通常、スロット遊技機は、装置本体の前面にコイン投入口を有し、このコイン投入口に遊技者がコインを1枚ずつ手にとって投入操作している。
【０００４】ところが、このような遊技利用に際しては、コインの投入行為を頻繁に要し、遊技者の手や肩に肉体的な疲れが伴う負担があった。また、コインを素手で直接触れるため、手にコイン金属粉などが付着して遊技者は手の汚れが激しく、衛生的にも好ましいものではなかった。
【０００５】近年、複数台が並列するスロット遊技機間に独立したコイン販売機を設置し、このコイン販売機から必要枚数のコインを購入操作できるようにしたコイン供給装置が知られている。
【０００６】しかし、この場合はコイン販売機からスロット遊技機の下皿にノズルを介して購入枚数分のコインを供給するものであり、下皿にコインを溜めて投入待機し、その後は遊技者が下皿から上方のコイン投入口へコインを1枚ずつ運び入れる操作は変わらず、コイン投入のための遊技負担が大きく、遊技者のコインの投入負担に関しては全く改善されていないのが現状である。
【０００７】そのため、コインをまとめて受付けるように構成すれば、コイン1枚毎の投入操作を省略できることから一括投入口を設けることが考えられる。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場合はコインが一括投入された場合、複数枚のコインを装置内部で1枚ずつ分離して取込み処理する一括投入コイン取込み装置を要し、この一括投入コイン取込み装置のために装置内部に大きな取込みスペースを要して装置全体が大型化していた。
【０００９】例えば、特公平２−２３９０９号に示すように、一括投入された複数枚のコイン(硬貨)を分離するために、コイン搬送路を上下方向に複数段に組合せて構成している。これにより、コイン分散用の移動距離を長くとっているが、この長い移動距離を確保するために積層構造の通路を有して、上下方向に嵩み、装置全体が大型化していた。
【００１０】そこでこの発明は、一括投入された複数枚のコインを斜め方向に移動させながら取込むことにより、複数枚のコインを限られた小スペースで１枚ずつ分離して効率よく取込むことができるコインの取込み性能を高めた一括投入コイン取込み装置、自動セレクタおよびスロット遊技機を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】この発明は、前面の操作部に複数枚のコインを一括して投入許容する一括投入口と、前記一括投入口からその内方に連通して一括投入された複数枚のコインを１枚ずつ分離して取込むコイン分離取込み部までのコイン取込み部間を、装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって設けた斜め送り通路を備えた一括投入コイン取込み装置であることを特徴とする。
【００１２】ここでコインとは、用途に応じて異なる小さな円形盤の総称であり、例えばスロット遊技機の場合は遊技利用されるメダルであり、またＡＴＭ(現金自動預払機)や自動販売機などでは流通硬貨である。
【００１３】前記操作部とは、装置本体の前面に備えられる利用者の操作面であり、この操作部に複数枚のコインを一括して投入許容する一括投入口を開口している。
【００１４】前記コイン分離取込み部とは、コインを載置搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトの上面にベルトの搬送方向とは逆向きに回転する分離ローラとをコイン1枚取込み間隔を隔てて上下に対設すれば構成できる。また、分離ローラの外周面を凹溝に設ければ、２枚重ねで搬入されたとき、上面側のコインはローラ外周面とコインとの接触を面接触ではなく線接触対応させることができ、２枚重ねのコインを的確に分離促進させることができる。
【００１５】前記斜め送り通路とは、上面にコインを載せて装置本体の奥行き方向に搬送する搬送ベルトと、このベルト上面にコインの送り方向を、装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとった傾斜ガイド部材とを対設すれば構成することができる。
【００１６】この結果、一括投入口に複数枚のコインが一括投入されても、一括投入された複数枚のコインは、その内方に連通する斜め送り通路に沿って斜め送りされ、装置本体の奥行き方向に直進するよりも長い搬送路を通って取込まれる。このため、一括投入されたコインは山積みの状態から長い搬送過程で次第に分散されながらコイン分離取込み部へと導かれる。
【００１７】ことに、斜め送り通路を設けることによって、その後段のコイン分離取込み部の直前ではコインを分散許容する広いスペースがとれ、コインが連続して送られてきても、斜めの送り方向から装置本体の奥行き方向に該当する真っ直ぐな取込み方向へと方向変換して取込むため、送り方向と取込み方向とが異なり、コインを1枚ずつ分離して取込むコイン分離取込み部では送り負荷がかからない状態で円滑に取込むことができる。
【００１８】さらに、このコイン分離取込み部で重ね搬送状態から1枚取込み後に分離されて取込まれなかった分離コインを押し戻すときのバックスペースも十分に確保でき、コイン詰り要素を極力回避した構成をとることができる。
【００１９】このように、複数枚のコインの取込みに適した斜め送り通路を構築することができるため、装置内部には大きな取込みスペースを要せず、装置本体の奥行き方向が短く制限された小型の装置であっても実現できる。特に、左右方向のスペースを有効利用してコインの取込み通路を長くとることができるため、一括投入後の山積みコインの分散性能と取込み性能を高めることができる。
【００２０】また、一括投入コイン取込み装置とコイン選別装置とを組合せて投入されたコインを自動的に選別処理する自動セレクタを設けた場合は、この自動セレクタを例えばスロット遊技機に内蔵することができ、この場合は既存の大きさの遊技機のままで適用することができる。
【００２１】さらに、コインを貸出すコイン貸機をスロット遊技機毎に隣設した場合は、遊技者がコインを購入操作したときにコイン貸機側からスロット遊技機側の一括投入口へと複数枚のコインを自動的に供給することができる。
【００２２】この場合は、コインを１枚ずつ投入操作する必要がなくなり、コインの自動供給を可能にしてコイン1枚毎の投入操作を省略でき、遊技者の操作能率の向上および遊技サービス性の向上を図ることができる。また、遊技者がコインに触れることがないため、遊技者の手が汚れなくなり、衛生的で好ましい遊技利用が図れる。
【００２３】
【発明の実施の形態】この発明の一実施の形態を以下図面に基づいて詳述する。図面は遊技ホールに設置されるスロット遊技機を示し、図１に示すように、遊技ホール１１にはスロット遊技機１２と椅子１３との複数対が並列設置され、各スロット遊技機１２…の右隣には台間メダル貸機１４…がそれぞれ隣設されている。
【００２４】図２はスロット遊技機１２とその右隣に一対に配設される台間メダル貸機１４を示し、スロット遊技機１２は縦長の長方体を有する装置本体１５の前面上部にランプ１６と、透明パネル１７を隔てて内蔵されるリール１８とを有し、前面中間部には多数枚掛け設定ボタン１９と、スタートレバー２０と、３個のストップボタン２１と、一括投入口２２とを有し、前面下部には払出し口２３とその受皿２４とを有している。
【００２５】一方、台間メダル貸機１４は、同じく縦長の長方体で同高さを有する貸機本体２５の前面に、上方から下方にかけてノズル２６と、紙幣挿入口２７と、回収箱２８とをこの順に有している。
【００２６】ところで、ここに用いられるスロット遊技機１２は、遊技者がメダルに触れずに遊技利用できるメダル非接触タイプの衛生的でサービス性の高い機能を備えており、このメダル非接触タイプのスロット遊技機１２を可能にするために、スロット遊技機１２側には複数枚のメダルを一括して受入れ許容する凹状の上面を大きく開放した一括投入口２２を装置本体１５の前面右寄りに突出形成している。また、台間メダル貸機１４側にはメダル放出用のノズル２６を設け、このノズル２６の先端を前記一括投入口２２に接続対応させるように構成している。
【００２７】これにより、遊技者が台間メダル貸機１４からメダルを購入操作したときは、購入されたメダルがノズル２６を通ってスロット遊技機１２側の一括投入口２２へと１枚ずつ連続的に供給され、購入金額分の複数枚のメダルを遊技者に触れずに投入できる。
【００２８】この一括投入口２２の内方には、図３(一括投入口が左寄りの場合を示す)および図４に示すように、一括投入メダル取込み装置２９とメダル選別装置３０とから構成される自動セレクタ３１が配設され、この自動セレクタ３１の始端側に配設される一括投入メダル取込み装置２９は一括投入口２２の内方に落下シュート３２を介して下方の斜め送り通路３３とメダル分離取込み部３４とが順に接続される。
【００２９】上述の斜め送り通路３３は、上面にメダルＭを載せて装置本体１５の奥行き方向に搬送する搬送ベルト３５と、メダルＭの送り方向を装置本体１５の奥行き方向に対して斜め方向に通路を構成するため搬送ベルト３５の上面に１５゜程度傾斜させて対設した傾斜ガイド板３６とで構成される。
【００３０】搬送ベルト３１は、メダルＭを斜め送りするための左右方向のスペースを確保するため装置本体１５の幅方向に広くとった広幅の平ベルトを用い、また送り方向をやや高く登り傾斜をつけて、搬送過程での山積みされたメダルＭ…の分散促進作用を高めている。
【００３１】傾斜ガイド板３６は、一括投入口２２からその内方に連通して一括投入された複数枚のメダルＭ…を１枚ずつ分離して取込むメダル分離取込み部３４までのメダル取込み部間を、装置本体１５の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって設けている。
【００３２】この場合、傾斜ガイド板３６が形成する通路幅は、始端側は一括投入口２２からの複数枚のメダルを一括受入れ許容するために広幅にとり、これより終端側は次第に狭くして後段のメダル分離取込み部３６へと１枚ずつ整列して送り込むのに適した１枚送り幅で滑らかに搬送ガイドできる整列用の円弧ガイド面を有し、ここに導かれたメダルＭを斜め送り方向から搬送ベルト３５と同方向に直進させて方向変換させる通路形状にガイドしている。
【００３３】また、この場合メダル分離取込み部３４で重ね搬送状態から1枚取込み後に分離されて取込まれなかった分離メダルを押し戻すときのバックスペースも十分に確保でき、メダル詰り要素を極力回避した構成をとることができる。
【００３４】上述のメダル分離取込み部３４は、メダルを載置搬送する搬送ベルト３５の上面に、該搬送ベルト３５の送り方向とは逆向きに回転する分離ローラ３７をメダル1枚出し間隔を隔てて対設している。
【００３５】また、分離性能を高めるために、図５(Ａ)に示すように、ローラ軸方向の中央部を小径にし、その両側を大径にした凹溝３８のローラ外周面に形成している。このようにローラ外周面に凹溝３８を設けることにより、図５(Ｂ)にも示すように、メダルＭが２枚重ねで搬入されたとき、分離退避される上面側のメダルＭは先行する周縁部が先にローラ外周面に面接触ではなく線接触対応することになり、この結果、２枚重ねの上側のメダルを的確に分離することができる。
【００３６】さらに、メダル分離取込み部３４の前段の搬送ベルト３５の下面には、外周面に角部を有する六角ローラなどの振動発生ローラ３９を対接し、このローラ３９が回転したときに搬送ベルト３５自体に上下方向に間欠的な微振動を付与して、ここに導かれた重ね搬送状態のメダルＭを1枚ずつ分離促進させるための予備処理を行う。
【００３７】この分離促進のための予備処理は、これに限らず、メダル分離取込み部３４の直前の搬送ベルト３５の上方に、分離促進用の弾性体を配設するなどの補助的な分離機構を付加することもできる。
【００３８】メダル分離取込み部３４の後段にはメダル選別装置３０を接続して、取込まれたメダルの適否を１枚ずつ選別処理している。
【００３９】このメダル選別装置３０は、図６にも示すように、上方のメダル分離取込み部３４の落下口４０と接続対応させて上面を開口した入口４１と下方の側面に開口する出口４２との間を垂直路４３ａと、これより緩やかに傾斜する傾斜路４３ｂとで接続したメダル通路４３を形成し、このメダル通路４３上に図示しない選別処理部と通過検知センサを配設して転動通過する起立したメダルＭに対し、適用外のメダルの場合は排除し、適正なメダルは取込み処理し、その適正なメダルＭ…の数を計数する。図中、４４は搬送モータである。
【００４０】このように構成されたメダル非接触タイプのスロット遊技機１２のメダル取込み動作を次に説明する。
【００４１】先ず、遊技者が遊技メダルを購入するときは、遊技利用分のメダル購入金額の紙幣を台間メダル貸機１４の紙幣挿入口２７に挿入操作する。紙幣の受付けが完了すると、ノズル２６から該当する購入メダル数がスロット遊技機１２の一括投入口２２へと放出される。例えば、千円札の場合は、５０枚のメダルが連続的に放出され、一括投入口２２から落下シュート３２を介して内部に連続的に供給される。
【００４２】したがって、メダルを購入操作しても、メダルは台間メダル貸機１４からスロット遊技機１２の内部へと自動的に送り込むことができるため、遊技者はメダルを１枚ずつ投入操作する必要がなくなり、メダルの自動供給を可能にしてメダル1枚毎の投入操作を省略でき、遊技者の操作能率の向上および遊技サービス性の向上を図ることができる。また、遊技者がメダルに触れることがないため、遊技者の手が汚れなくなり、衛生的に好ましい遊技利用が図れる。
【００４３】一方、一括投入口２２に供給された複数枚のメダルは、落下シュート３２からその内方に連通する斜め送り通路３３に沿って斜め送りされて取込まれる。このとき、一括投入されたメダルＭ…は山積みの状態から搬送過程で次第に分散されながらメダル分離取込み部３４へと導かれる。
【００４４】この斜め送り通路３３を通過することによって、メダル分離取込み部３４の直前ではメダル送り方向の送り力が直接加わらず、メダルを分散するのに適した奥行き方向の広いスペースを確保でき、メダルが連続して送られてきても、図７に示すように、斜めの送り方向から装置本体１５の奥行き方向に該当する真っ直ぐな取込み方向へと方向変換して取込むため、送り方向と取込み方向とが異なり、メダルを１枚ずつ分離して取込むメダル分離取込み部３４では送り負荷がかからない状態で円滑に取込むことができる。
【００４５】またこのとき、メダル分離取込み部３４の直前では振動発生ローラ３９の回転に伴う振動作用を与えるため、ここに重ね搬送状態に導かれたメダルＭ…の分離促進を行い、その後の分離ローラ３７の位置で確実に１枚ずつ分離し、分離されたメダルＭは、その後段のメダル選別装置３０に導かれて、適用外のメダルは排除され、適正なメダルは賞メダル待機位置、あるいは遊技ホールの回収ラインへと導かれる。また、適正と選別されて取込まれたメダルＭ…の有効枚数が計数され、この数に応じて遊技回数が許容される。
【００４６】上述のように、複数枚のメダルの取込みに適した斜め送り通路を構築することができるため、装置内部には大きな取込みスペースを要せず、装置本体の奥行き方向が短く制限された装置であっても実現できる。特に、左右方向のスペースを有効利用してメダル取込み通路を長くとることができるため、一括投入後の山積みメダルの分散性能と取込み性能を高めることができる。
【００４７】さらに、メダルを貸出す台間メダル貸機をスロット遊技機毎に隣設した場合は、遊技者がメダルを購入操作したときに、この台間メダル貸機側からスロット遊技機側の一括投入口へと複数枚のメダルを自動的に供給することができる。このため、メダルを１枚ずつ投入操作する必要がなくなり、メダルの自動供給を可能にしてメダル1枚毎の投入操作を省略でき、遊技者の操作能率の向上および遊技サービス性の向上を図ることができる。また、遊技者がメダルに触れることがないため、遊技者の手が汚れなくなり、衛生的で好ましい遊技利用が図れる。
【００４８】この発明と、上述の一実施の形態の構成との対応において、この発明の操作部は、実施の形態のスロット遊技機１２の前面に対応し、以下同様に、コインは、メダルＭに対応し、一括投入コイン取込み装置は、一括投入メダル取込み装置２９に対応し、傾斜ガイド部材は、傾斜ガイド板３６に対応し、予備処理手段は、振動発生ローラ３９に対応し、コイン選別装置は、メダル選別装置３０に対応し、媒体挿入口は、紙幣挿入口２７に対応し、コイン貸機は、台間メダル貸機１４に対応するも、この発明は請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、上述の一実施の形態の構成のみに限定されるものではない。
【００４９】
【発明の効果】この発明によれば、一括投入口の内方に斜め送り通路を設けることによって、送り負荷を解消してコイン取込み時の分離性能が高まり、コイン詰り要素を極力解消して1枚ずつ円滑に取込むことができる。さらに、装置本体の奥行き方向が短く制限された装置であっても実現できるほか、斜め送り通路によって取込み通路を長くとることができるため、一括投入後の山積みコインの分散性能と取込み性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 スロット遊技機の設置状態を示す外観斜視図。
【図２】 スロット遊技機と台間メダル貸機とを示す外観斜視図。
【図３】 自動セレクタを示す外観斜視図。
【図４】 自動セレクタの内部構成を示す縦断側面図。
【図５】 分離ローラのメダル分離状態を示す説明図。
【図６】 メダル選別装置のメダル通路を示す説明図。
【図７】 斜め送り通路のメダル送り状態を示す要部斜視図。
【符号の説明】
１２…スロット遊技機
１４…台間メダル貸機
１５…装置本体
２２…一括投入口
２６…ノズル
２９…一括投入メダル取込み装置
３３…斜め送り通路
３４…メダル分離取込み部
Ｍ…メダル
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば大衆娯楽の1つとして遊技利用されるスロット遊技機に使用されるようなメダル類あるいは流通硬貨などのコインを一括して取込むコイン取込み装置に関し、さらに詳しくは一括して取込んだ複数枚のコインを小型でありながら効率よく分散させて1枚ずつ円滑に取込み処理する一括投入コイン取込み装置、自動セレクタおよびスロット遊技機に関する。
【０００２】
【従来の技術】以下、遊技ホールのスロット遊技機に内蔵されるコイン取込み装置を例にとって説明する。
【０００３】通常、スロット遊技機は、装置本体の前面にコイン投入口を有し、このコイン投入口に遊技者がコインを1枚ずつ手にとって投入操作している。
【０００４】ところが、このような遊技利用に際しては、コインの投入行為を頻繁に要し、遊技者の手や肩に肉体的な疲れが伴う負担があった。また、コインを素手で直接触れるため、手にコイン金属粉などが付着して遊技者は手の汚れが激しく、衛生的にも好ましいものではなかった。
【０００５】近年、複数台が並列するスロット遊技機間に独立したコイン販売機を設置し、このコイン販売機から必要枚数のコインを購入操作できるようにしたコイン供給装置が知られている。
【０００６】しかし、この場合はコイン販売機からスロット遊技機の下皿にノズルを介して購入枚数分のコインを供給するものであり、下皿にコインを溜めて投入待機し、その後は遊技者が下皿から上方のコイン投入口へコインを1枚ずつ運び入れる操作は変わらず、コイン投入のための遊技負担が大きく、遊技者のコインの投入負担に関しては全く改善されていないのが現状である。
【０００７】そのため、コインをまとめて受付けるように構成すれば、コイン1枚毎の投入操作を省略できることから一括投入口を設けることが考えられる。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場合はコインが一括投入された場合、複数枚のコインを装置内部で1枚ずつ分離して取込み処理する一括投入コイン取込み装置を要し、この一括投入コイン取込み装置のために装置内部に大きな取込みスペースを要して装置全体が大型化していた。
【０００９】例えば、特公平２−２３９０９号に示すように、一括投入された複数枚のコイン(硬貨)を分離するために、コイン搬送路を上下方向に複数段に組合せて構成している。これにより、コイン分散用の移動距離を長くとっているが、この長い移動距離を確保するために積層構造の通路を有して、上下方向に嵩み、装置全体が大型化していた。
【００１０】そこでこの発明は、一括投入された複数枚のコインを斜め方向に移動させながら取込むことにより、複数枚のコインを限られた小スペースで１枚ずつ分離して効率よく取込むことができるコインの取込み性能を高めた一括投入コイン取込み装置、自動セレクタおよびスロット遊技機を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】この発明は、前面の操作部に複数枚のコインを一括して投入許容する一括投入口と、前記一括投入口からその内方に連通して一括投入された複数枚のコインを１枚ずつ分離して取込むコイン分離取込み部までのコイン取込み部間を、装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって設けた斜め送り通路を備えた一括投入コイン取込み装置であることを特徴とする。
【００１２】ここでコインとは、用途に応じて異なる小さな円形盤の総称であり、例えばスロット遊技機の場合は遊技利用されるメダルであり、またＡＴＭ(現金自動預払機)や自動販売機などでは流通硬貨である。
【００１３】前記操作部とは、装置本体の前面に備えられる利用者の操作面であり、この操作部に複数枚のコインを一括して投入許容する一括投入口を開口している。
【００１４】前記コイン分離取込み部とは、コインを載置搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトの上面にベルトの搬送方向とは逆向きに回転する分離ローラとをコイン1枚取込み間隔を隔てて上下に対設すれば構成できる。また、分離ローラの外周面を凹溝に設ければ、２枚重ねで搬入されたとき、上面側のコインはローラ外周面とコインとの接触を面接触ではなく線接触対応させることができ、２枚重ねのコインを的確に分離促進させることができる。
【００１５】前記斜め送り通路とは、上面にコインを載せて装置本体の奥行き方向に搬送する搬送ベルトと、このベルト上面にコインの送り方向を、装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとった傾斜ガイド部材とを対設すれば構成することができる。
【００１６】この結果、一括投入口に複数枚のコインが一括投入されても、一括投入された複数枚のコインは、その内方に連通する斜め送り通路に沿って斜め送りされ、装置本体の奥行き方向に直進するよりも長い搬送路を通って取込まれる。このため、一括投入されたコインは山積みの状態から長い搬送過程で次第に分散されながらコイン分離取込み部へと導かれる。
【００１７】ことに、斜め送り通路を設けることによって、その後段のコイン分離取込み部の直前ではコインを分散許容する広いスペースがとれ、コインが連続して送られてきても、斜めの送り方向から装置本体の奥行き方向に該当する真っ直ぐな取込み方向へと方向変換して取込むため、送り方向と取込み方向とが異なり、コインを1枚ずつ分離して取込むコイン分離取込み部では送り負荷がかからない状態で円滑に取込むことができる。
【００１８】さらに、このコイン分離取込み部で重ね搬送状態から1枚取込み後に分離されて取込まれなかった分離コインを押し戻すときのバックスペースも十分に確保でき、コイン詰り要素を極力回避した構成をとることができる。
【００１９】このように、複数枚のコインの取込みに適した斜め送り通路を構築することができるため、装置内部には大きな取込みスペースを要せず、装置本体の奥行き方向が短く制限された小型の装置であっても実現できる。特に、左右方向のスペースを有効利用してコインの取込み通路を長くとることができるため、一括投入後の山積みコインの分散性能と取込み性能を高めることができる。
【００２０】また、一括投入コイン取込み装置とコイン選別装置とを組合せて投入されたコインを自動的に選別処理する自動セレクタを設けた場合は、この自動セレクタを例えばスロット遊技機に内蔵することができ、この場合は既存の大きさの遊技機のままで適用することができる。
【００２１】さらに、コインを貸出すコイン貸機をスロット遊技機毎に隣設した場合は、遊技者がコインを購入操作したときにコイン貸機側からスロット遊技機側の一括投入口へと複数枚のコインを自動的に供給することができる。
【００２２】この場合は、コインを１枚ずつ投入操作する必要がなくなり、コインの自動供給を可能にしてコイン1枚毎の投入操作を省略でき、遊技者の操作能率の向上および遊技サービス性の向上を図ることができる。また、遊技者がコインに触れることがないため、遊技者の手が汚れなくなり、衛生的で好ましい遊技利用が図れる。
【００２３】
【発明の実施の形態】この発明の一実施の形態を以下図面に基づいて詳述する。図面は遊技ホールに設置されるスロット遊技機を示し、図１に示すように、遊技ホール１１にはスロット遊技機１２と椅子１３との複数対が並列設置され、各スロット遊技機１２…の右隣には台間メダル貸機１４…がそれぞれ隣設されている。
【００２４】図２はスロット遊技機１２とその右隣に一対に配設される台間メダル貸機１４を示し、スロット遊技機１２は縦長の長方体を有する装置本体１５の前面上部にランプ１６と、透明パネル１７を隔てて内蔵されるリール１８とを有し、前面中間部には多数枚掛け設定ボタン１９と、スタートレバー２０と、３個のストップボタン２１と、一括投入口２２とを有し、前面下部には払出し口２３とその受皿２４とを有している。
【００２５】一方、台間メダル貸機１４は、同じく縦長の長方体で同高さを有する貸機本体２５の前面に、上方から下方にかけてノズル２６と、紙幣挿入口２７と、回収箱２８とをこの順に有している。
【００２６】ところで、ここに用いられるスロット遊技機１２は、遊技者がメダルに触れずに遊技利用できるメダル非接触タイプの衛生的でサービス性の高い機能を備えており、このメダル非接触タイプのスロット遊技機１２を可能にするために、スロット遊技機１２側には複数枚のメダルを一括して受入れ許容する凹状の上面を大きく開放した一括投入口２２を装置本体１５の前面右寄りに突出形成している。また、台間メダル貸機１４側にはメダル放出用のノズル２６を設け、このノズル２６の先端を前記一括投入口２２に接続対応させるように構成している。
【００２７】これにより、遊技者が台間メダル貸機１４からメダルを購入操作したときは、購入されたメダルがノズル２６を通ってスロット遊技機１２側の一括投入口２２へと１枚ずつ連続的に供給され、購入金額分の複数枚のメダルを遊技者に触れずに投入できる。
【００２８】この一括投入口２２の内方には、図３(一括投入口が左寄りの場合を示す)および図４に示すように、一括投入メダル取込み装置２９とメダル選別装置３０とから構成される自動セレクタ３１が配設され、この自動セレクタ３１の始端側に配設される一括投入メダル取込み装置２９は一括投入口２２の内方に落下シュート３２を介して下方の斜め送り通路３３とメダル分離取込み部３４とが順に接続される。
【００２９】上述の斜め送り通路３３は、上面にメダルＭを載せて装置本体１５の奥行き方向に搬送する搬送ベルト３５と、メダルＭの送り方向を装置本体１５の奥行き方向に対して斜め方向に通路を構成するため搬送ベルト３５の上面に１５゜程度傾斜させて対設した傾斜ガイド板３６とで構成される。
【００３０】搬送ベルト３１は、メダルＭを斜め送りするための左右方向のスペースを確保するため装置本体１５の幅方向に広くとった広幅の平ベルトを用い、また送り方向をやや高く登り傾斜をつけて、搬送過程での山積みされたメダルＭ…の分散促進作用を高めている。
【００３１】傾斜ガイド板３６は、一括投入口２２からその内方に連通して一括投入された複数枚のメダルＭ…を１枚ずつ分離して取込むメダル分離取込み部３４までのメダル取込み部間を、装置本体１５の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって設けている。
【００３２】この場合、傾斜ガイド板３６が形成する通路幅は、始端側は一括投入口２２からの複数枚のメダルを一括受入れ許容するために広幅にとり、これより終端側は次第に狭くして後段のメダル分離取込み部３６へと１枚ずつ整列して送り込むのに適した１枚送り幅で滑らかに搬送ガイドできる整列用の円弧ガイド面を有し、ここに導かれたメダルＭを斜め送り方向から搬送ベルト３５と同方向に直進させて方向変換させる通路形状にガイドしている。
【００３３】また、この場合メダル分離取込み部３４で重ね搬送状態から1枚取込み後に分離されて取込まれなかった分離メダルを押し戻すときのバックスペースも十分に確保でき、メダル詰り要素を極力回避した構成をとることができる。
【００３４】上述のメダル分離取込み部３４は、メダルを載置搬送する搬送ベルト３５の上面に、該搬送ベルト３５の送り方向とは逆向きに回転する分離ローラ３７をメダル1枚出し間隔を隔てて対設している。
【００３５】また、分離性能を高めるために、図５(Ａ)に示すように、ローラ軸方向の中央部を小径にし、その両側を大径にした凹溝３８のローラ外周面に形成している。このようにローラ外周面に凹溝３８を設けることにより、図５(Ｂ)にも示すように、メダルＭが２枚重ねで搬入されたとき、分離退避される上面側のメダルＭは先行する周縁部が先にローラ外周面に面接触ではなく線接触対応することになり、この結果、２枚重ねの上側のメダルを的確に分離することができる。
【００３６】さらに、メダル分離取込み部３４の前段の搬送ベルト３５の下面には、外周面に角部を有する六角ローラなどの振動発生ローラ３９を対接し、このローラ３９が回転したときに搬送ベルト３５自体に上下方向に間欠的な微振動を付与して、ここに導かれた重ね搬送状態のメダルＭを1枚ずつ分離促進させるための予備処理を行う。
【００３７】この分離促進のための予備処理は、これに限らず、メダル分離取込み部３４の直前の搬送ベルト３５の上方に、分離促進用の弾性体を配設するなどの補助的な分離機構を付加することもできる。
【００３８】メダル分離取込み部３４の後段にはメダル選別装置３０を接続して、取込まれたメダルの適否を１枚ずつ選別処理している。
【００３９】このメダル選別装置３０は、図６にも示すように、上方のメダル分離取込み部３４の落下口４０と接続対応させて上面を開口した入口４１と下方の側面に開口する出口４２との間を垂直路４３ａと、これより緩やかに傾斜する傾斜路４３ｂとで接続したメダル通路４３を形成し、このメダル通路４３上に図示しない選別処理部と通過検知センサを配設して転動通過する起立したメダルＭに対し、適用外のメダルの場合は排除し、適正なメダルは取込み処理し、その適正なメダルＭ…の数を計数する。図中、４４は搬送モータである。
【００４０】このように構成されたメダル非接触タイプのスロット遊技機１２のメダル取込み動作を次に説明する。
【００４１】先ず、遊技者が遊技メダルを購入するときは、遊技利用分のメダル購入金額の紙幣を台間メダル貸機１４の紙幣挿入口２７に挿入操作する。紙幣の受付けが完了すると、ノズル２６から該当する購入メダル数がスロット遊技機１２の一括投入口２２へと放出される。例えば、千円札の場合は、５０枚のメダルが連続的に放出され、一括投入口２２から落下シュート３２を介して内部に連続的に供給される。
【００４２】したがって、メダルを購入操作しても、メダルは台間メダル貸機１４からスロット遊技機１２の内部へと自動的に送り込むことができるため、遊技者はメダルを１枚ずつ投入操作する必要がなくなり、メダルの自動供給を可能にしてメダル1枚毎の投入操作を省略でき、遊技者の操作能率の向上および遊技サービス性の向上を図ることができる。また、遊技者がメダルに触れることがないため、遊技者の手が汚れなくなり、衛生的に好ましい遊技利用が図れる。
【００４３】一方、一括投入口２２に供給された複数枚のメダルは、落下シュート３２からその内方に連通する斜め送り通路３３に沿って斜め送りされて取込まれる。このとき、一括投入されたメダルＭ…は山積みの状態から搬送過程で次第に分散されながらメダル分離取込み部３４へと導かれる。
【００４４】この斜め送り通路３３を通過することによって、メダル分離取込み部３４の直前ではメダル送り方向の送り力が直接加わらず、メダルを分散するのに適した奥行き方向の広いスペースを確保でき、メダルが連続して送られてきても、図７に示すように、斜めの送り方向から装置本体１５の奥行き方向に該当する真っ直ぐな取込み方向へと方向変換して取込むため、送り方向と取込み方向とが異なり、メダルを１枚ずつ分離して取込むメダル分離取込み部３４では送り負荷がかからない状態で円滑に取込むことができる。
【００４５】またこのとき、メダル分離取込み部３４の直前では振動発生ローラ３９の回転に伴う振動作用を与えるため、ここに重ね搬送状態に導かれたメダルＭ…の分離促進を行い、その後の分離ローラ３７の位置で確実に１枚ずつ分離し、分離されたメダルＭは、その後段のメダル選別装置３０に導かれて、適用外のメダルは排除され、適正なメダルは賞メダル待機位置、あるいは遊技ホールの回収ラインへと導かれる。また、適正と選別されて取込まれたメダルＭ…の有効枚数が計数され、この数に応じて遊技回数が許容される。
【００４６】上述のように、複数枚のメダルの取込みに適した斜め送り通路を構築することができるため、装置内部には大きな取込みスペースを要せず、装置本体の奥行き方向が短く制限された装置であっても実現できる。特に、左右方向のスペースを有効利用してメダル取込み通路を長くとることができるため、一括投入後の山積みメダルの分散性能と取込み性能を高めることができる。
【００４７】さらに、メダルを貸出す台間メダル貸機をスロット遊技機毎に隣設した場合は、遊技者がメダルを購入操作したときに、この台間メダル貸機側からスロット遊技機側の一括投入口へと複数枚のメダルを自動的に供給することができる。このため、メダルを１枚ずつ投入操作する必要がなくなり、メダルの自動供給を可能にしてメダル1枚毎の投入操作を省略でき、遊技者の操作能率の向上および遊技サービス性の向上を図ることができる。また、遊技者がメダルに触れることがないため、遊技者の手が汚れなくなり、衛生的で好ましい遊技利用が図れる。
【００４８】この発明と、上述の一実施の形態の構成との対応において、この発明の操作部は、実施の形態のスロット遊技機１２の前面に対応し、以下同様に、コインは、メダルＭに対応し、一括投入コイン取込み装置は、一括投入メダル取込み装置２９に対応し、傾斜ガイド部材は、傾斜ガイド板３６に対応し、予備処理手段は、振動発生ローラ３９に対応し、コイン選別装置は、メダル選別装置３０に対応し、媒体挿入口は、紙幣挿入口２７に対応し、コイン貸機は、台間メダル貸機１４に対応するも、この発明は請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、上述の一実施の形態の構成のみに限定されるものではない。
【００４９】
【発明の効果】この発明によれば、一括投入口の内方に斜め送り通路を設けることによって、送り負荷を解消してコイン取込み時の分離性能が高まり、コイン詰り要素を極力解消して1枚ずつ円滑に取込むことができる。さらに、装置本体の奥行き方向が短く制限された装置であっても実現できるほか、斜め送り通路によって取込み通路を長くとることができるため、一括投入後の山積みコインの分散性能と取込み性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 スロット遊技機の設置状態を示す外観斜視図。
【図２】 スロット遊技機と台間メダル貸機とを示す外観斜視図。
【図３】 自動セレクタを示す外観斜視図。
【図４】 自動セレクタの内部構成を示す縦断側面図。
【図５】 分離ローラのメダル分離状態を示す説明図。
【図６】 メダル選別装置のメダル通路を示す説明図。
【図７】 斜め送り通路のメダル送り状態を示す要部斜視図。
【符号の説明】
１２…スロット遊技機
１４…台間メダル貸機
１５…装置本体
２２…一括投入口
２６…ノズル
２９…一括投入メダル取込み装置
３３…斜め送り通路
３４…メダル分離取込み部
Ｍ…メダル
【特許請求の範囲】
【請求項１】前面の操作部に複数枚のコインを一括して投入許容する一括投入口と、前記一括投入口からその内方に連通して一括投入された複数枚のコインを１枚ずつ分離して取込むコイン分離取込み部までのコイン取込み部間を、装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって設けた斜め送り通路を備えたことを特徴とする一括投入コイン取込み装置。
【請求項２】前記斜め送り通路は、上面にコインを載せて装置本体の奥行き方向に搬送する搬送ベルトと、前記コインの送り方向を装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって前記搬送ベルトの上面に対設した傾斜ガイド部材とで構成した請求項１記載の一括投入コイン取込み装置。
【請求項３】前記コイン分離取込み部は、コインを載置搬送する搬送ベルトの上面に、該搬送ベルトの送り方向とは逆向きに回転する分離ローラをコイン1枚出し間隔を隔てて対設し、かつ前記分離ローラの外周面を凹溝に設けたことを特徴とする請求項１または２記載の一括投入コイン取込み装置。
【請求項４】前記コイン分離取込み部の前段に、重ね搬送状態のコインに分離力を付与する予備処理手段を備えた請求項１、２または３記載の一括投入コイン取込み装置。
【請求項５】前記予備処理手段は、外周面に角部を有する振動発生ローラを前記搬送ベルトの下面に対接したことを特徴とする請求項４記載の一括投入コイン取込み装置。
【請求項６】前面の操作部に複数枚のコインを一括して投入許容する一括投入口と、前記一括投入口からその内方に連通して一括投入された複数枚のコインを１枚ずつ分離して取込むコイン分離取込み部までのコイン取込み部間を、装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって設けた斜め送り通路を備えた一括投入コイン取込み装置と、前記一括投入コイン取込み装置の後段に接続され、前記一括投入コイン取込み装置に取込まれたコインの適否を1枚ずつ選別処理するコイン選別装置とを備えた自動セレクタ。
【請求項７】請求項６記載の自動セレクタを備えたことを特徴とするスロット遊技機。
【請求項８】現金または有価媒体を受付ける媒体挿入口と、前記媒体挿入口に現金または有価媒体が挿入されたとき、該媒体の金額価値情報に応じたコイン枚数分をノズルから貸出すコイン貸機を隣設し、前記コイン貸機のノズルを、前記装置本体の前面に開口する一括投入口に接続許容して設けた請求項７記載のスロット遊技機。
【請求項１】前面の操作部に複数枚のコインを一括して投入許容する一括投入口と、前記一括投入口からその内方に連通して一括投入された複数枚のコインを１枚ずつ分離して取込むコイン分離取込み部までのコイン取込み部間を、装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって設けた斜め送り通路を備えたことを特徴とする一括投入コイン取込み装置。
【請求項２】前記斜め送り通路は、上面にコインを載せて装置本体の奥行き方向に搬送する搬送ベルトと、前記コインの送り方向を装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって前記搬送ベルトの上面に対設した傾斜ガイド部材とで構成した請求項１記載の一括投入コイン取込み装置。
【請求項３】前記コイン分離取込み部は、コインを載置搬送する搬送ベルトの上面に、該搬送ベルトの送り方向とは逆向きに回転する分離ローラをコイン1枚出し間隔を隔てて対設し、かつ前記分離ローラの外周面を凹溝に設けたことを特徴とする請求項１または２記載の一括投入コイン取込み装置。
【請求項４】前記コイン分離取込み部の前段に、重ね搬送状態のコインに分離力を付与する予備処理手段を備えた請求項１、２または３記載の一括投入コイン取込み装置。
【請求項５】前記予備処理手段は、外周面に角部を有する振動発生ローラを前記搬送ベルトの下面に対接したことを特徴とする請求項４記載の一括投入コイン取込み装置。
【請求項６】前面の操作部に複数枚のコインを一括して投入許容する一括投入口と、前記一括投入口からその内方に連通して一括投入された複数枚のコインを１枚ずつ分離して取込むコイン分離取込み部までのコイン取込み部間を、装置本体の奥行き方向に対して斜め方向に長くとって設けた斜め送り通路を備えた一括投入コイン取込み装置と、前記一括投入コイン取込み装置の後段に接続され、前記一括投入コイン取込み装置に取込まれたコインの適否を1枚ずつ選別処理するコイン選別装置とを備えた自動セレクタ。
【請求項７】請求項６記載の自動セレクタを備えたことを特徴とするスロット遊技機。
【請求項８】現金または有価媒体を受付ける媒体挿入口と、前記媒体挿入口に現金または有価媒体が挿入されたとき、該媒体の金額価値情報に応じたコイン枚数分をノズルから貸出すコイン貸機を隣設し、前記コイン貸機のノズルを、前記装置本体の前面に開口する一括投入口に接続許容して設けた請求項７記載のスロット遊技機。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図７】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図７】
【図６】
【公開番号】特開２００３−２４５４０６（Ｐ２００３−２４５４０６Ａ）
【公開日】平成１５年９月２日（２００３．９．２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００２−４８０９３（Ｐ２００２−４８０９３）
【出願日】平成１４年２月２５日（２００２．２．２５）
【出願人】（０００００２９４５）オムロン株式会社 (3,542)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１５年９月２日（２００３．９．２）
【国際特許分類】
【出願日】平成１４年２月２５日（２００２．２．２５）
【出願人】（０００００２９４５）オムロン株式会社 (3,542)
【Ｆターム（参考）】
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