説明

上および下ブレードクランピング部材を備えるブレード格納引出しとブレードスライドとを有するスライド格納式ブレードスクレーパー

【課題】
本発明は、保護ハウジングへのブレードの選択的な格納性、ハンドルボディ軸に沿ったブレードの縦方向の取外し性、および上および下ブレード係合部材とともにブレードスライドを有するスクレーパーのブレード保持の優位性を高めるブレードスクレーパーを提供する。
【解決手段】
格納式ブレードスクレーパーは、ハンドル後端と前端開口を含むハンドル前端とを有するハンドルボディを含む。内部ブレード・スライド・キャビティは、前端開口から後方に広がり、前端開口を通してブレードを選択的に受け入れるように構成される。ブレード・スライド・キャビティによって収納されるブレードスライドは、下ブレードスライド部材と上ブレードスライド部材とを含み、これらの間でブレードは選択的に保持される。ブレード・スライド・アクチュエータが、スロットの第1端と第2端の間のハンドルボディの壁によって形成されるアクチュエータスロットから操作可能である。スロットの第1端と第2端の間でのアクチュエータの往復運動は、ブレード交換を容易にするために、ブレードがブレード・スライド・キャビティに収納される後方ブレード格納位置とブレードが前端開口から突き出る前方ブレード交換位置との間でブレードスライドを往復運動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上および下ブレードクランピング部材を備えるブレード格納引出しとブレードスライドとを有するスライド格納式ブレードスクレーパーに関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイプおよび構成のスクレーパーが一世紀以上にわたって多くのメーカーによって製造されている。こうした工具の製造に従事する当業者にとって周知の第1のカテゴリのスクレーパーは、ブレードを支えるブレードスライドを選択的に格納しうるハンドルを一般に含む格納式スクレーパーからなる。二つのサブカテゴリの格納式スクレーパーが、(i)ブレードがブレードスライドによって支えられ、ブレードスライドとハンドルの内面と間に入れられるスクレーパーと(ii)上および下ブレード係合部材とともにブレードスライドを含み、これらの係合部材の間でブレードがブレード係合部材の少なくとも一方の撓みによって生じる偏倚力によって少なくとも部分的に保持されるスクレーパーとによって典型的に示される。第1のサブカテゴリのスクレーパーは、第2のサブカテゴリのスクレーパーと同じレベルのブレード保持力を備えていない。しかしながら、第2のサブカテゴリのスクレーパーでは、ブレードの取外しがハンドルボディの縦軸に対して横方向であり、取外しが困難な場合がある。第1および第2のサブカテゴリのブレードスクレーパーの例が、それぞれ、Panoccioneに付与された米国特許第6,286,215号明細書およびLavalleeらに付与された米国意匠特許第D346319号明細書に示される。
【0003】
第2のカテゴリのスクレーパーでは、ブレードは、ともに択一的に引き出され、ねじロッドなどの機構によって分離される上クランプ部材と下クランプ部材の間に保持される。しかしながら、このタイプの従来のスクレーパーでは、ブレードは使用しないときにハウジングに格納されない。代わりに、クランプ機構が緩められ、ブレードの剥離エッジおよび後エッジが反転され、クランプ機構が再び締められて格納するブレードを保持するようにブレードが180°回転される。第2のカテゴリのスクレーパーは、第1の一般的なカテゴリのスクレーパー(すなわち、格納式ブレードスクレーパー)と関係のない不都合が関わっていることは容易に理解されよう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,286,215号明細書
【特許文献2】米国意匠特許第D346319号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、いくつかある機能の中で、保護ハウジングへのブレードの選択的な格納性、ハンドルボディ軸に沿ったブレードの縦方向の取外し性、および上および下ブレード係合部材とともにブレードスライドを有するスクレーパーのブレード保持の優位性を高めるブレードスクレーパーの必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
様々な別の実施形態の各々では、剥離エッジを有する剥離ブレードとともに使用するように構成された格納式ブレードスクレーパーが、ハンドル後端と前端開口を含むハンドル前端との間のハンドルボディ軸に沿って、縦に延びるハンドルボディを含む。ハンドルボディは、(i)ハンドルボディ壁と、(ii)ハンドルボディ外面と、(iii)前端開口からハンドル後端に向かって後方に延び、前端開口を通して剥離ブレードを選択的に受け入れるように構成されたブレード・スライド・キャビティを形成するハンドルボディ内面と、(iv)ハンドルボディによって形成されスロットの第1端とスロットの第2端の間で縦に延びる細長いアクチュエータスロットとをさらに含む。スロットは、スロットの第2端がスロットの第1端よりも前端開口に近接している。
【0007】
ブレード・スライド・キャビティ内に少なくとも部分的に収納されるのは、下および上ブレードスライド部材からなるブレードスライドである。下ブレードスライド部材は、ブレードスライドがハンドルボディ内に収納されるとき、剥離エッジがハンドルボディ軸に垂直に延びるように剥離ブレードの第1の平面を取外し可能に支持するように構成されたブレードプラットフォームを有する。上ブレードスライド部材は、ブレードプラットフォームによって支持される第1の面の反対側のブレードの第2の面に選択的に係合するように構成されたブレード係合面を含む。具体的に言えば、例示的なある実施形態では、ブレード係合面とブレードプラットフォームは、「要約書」および「発明を実施するための形態」においてさらに詳しく説明するように、剥離ブレードと協調的にクランプ係合するように圧迫されてもよい。
【0008】
ブレードスライドは、ブレード・スライド・アクチュエータによってハンドルボディ内で選択的に変位される。様々な変更例の各々では、ブレード・スライド・アクチュエータは、下ブレードスライド部材から垂下する第1のねじ部材と、その第1のねじ部材に螺合係合しアクチュエータスロットを通してハンドルボディの外部から操作可能である第2のねじ部材とを含む。例示的な一つの変更例では、第1のねじ部材は、下ブレードスライド部材に関する回転に対して拘束され、そこから上方に、かつ第2のねじ部材とねじ係合するように上ブレードスライド部材の開口を通して垂下するねじスタッドである。第1および第2のねじ部材の具体的な構成に関係なく、第1および第2のねじ部材の少なくとも一方はアクチュエータスロットを通してハンドルボディの外部から操作可能である。第2のねじ部材の第1のねじ部材に対する第1の方向への回転は、これらの部材の間で剥離ブレードをクランプ係合するためにブレードプラットフォームと上ブレードスライド部材とを互いに圧迫する。逆に、第2のねじ部材の第1のねじ部材に対する第1の方向と反対の第2の方向への回転は、上ブレードスライド部材とブレードプラットフォームとの間の空間への剥離ブレードの設置と、この空間からの剥離ブレードの取出しを択一的に行うことを容易にするのに十分な量だけ上ブレードスライド部材とブレードプラットフォームを(a)分離することと、(b)この分離を可能にすることの一方を行う。
【0009】
ブレード・スライド・アクチュエータは、上ブレードスライド部材と下ブレードスライド部材との間のブレードのクランプを容易にすることに加えて、ハンドルボディに対するブレードスライドの往復運動を容易にする。さらに具体的に言うと、スロットの第1端および第2端に択一的に向けたブレード・スライド・アクチュエータの双方向変位は、それぞれ、ブレードプラットフォームに設置された剥離ブレードの剥離エッジが前端開口から逸脱しない最後方ブレード格納位置と、ブレードプラットフォームが前端開口を通してブレード・スライド・キャビティから延びる最前方ブレード交換位置とに向けて、ブレードプラットフォームからの剥離ブレードの取出しとブレードプラットフォームへの剥離ブレードの設置を択一的に可能にするのに十分な量だけブレードスライドを変位させる。
【0010】
様々な変更例では、ブレードスライドは、(i)ブレード格納位置と、(ii)ブレード交換位置と、(iii)ブレード格納位置とブレード交換位置との間にあるブレード剥離位置の少なくとも一つに選択的にロック可能である。選択的位置でロックの可能性を容易にするのは、ブレードスライドから上方に垂下するラグである。上ハンドルボディ壁は、ブレードスライドがロック可能である各位置に対応し、これを定めるラグ受入れ開口を形成する。各ラグ受入れ開口は、ブレードスライドがラグ受入れ開口が対応するロック可能な位置にあるときブレードスライドから垂下するラグをロック可能に受け入れるように構成される。ラグはロック位置に向かって上方に偏倚される。ブレードスライドがハンドルボディに対して摺動可能に縦に変位されるようにラグをロック位置の一つから変位させるために、ブレード・スライド・アクチュエータは、ラグがラグ受入れ開口とロック可能に係合されない摺動位置に向けて下方に押圧可能である。
【0011】
本発明の範囲内および意図内の格納式ブレードスクレーパーの別の実施形態は、オンボードブレード格納に対応する。このような一つの変更例では、ハンドルボディは、アクチュエータスロットの後方に位置する後端開口を含む。ハンドルボディ内で形成されるのは、後部開口からハンドルボディの中に延びるブレード格納キャビティである。典型的な変更例では、後部開口はハンドルボディのハンドル後端において形成され、ブレード格納キャビティは後端開口からハンドル前端に向かって前方に延びる。
【0012】
開放位置と閉鎖位置との間の往復運動のためのブレード格納キャビティ内に受け入れられるのは、ブレードプラットフォームによって取外し可能に保持されるように構成されるタイプの、少なくとも一つの予備の剥離ブレードを格納するように構成されるブレード引出しである。後端開口がハンドル後端で形成され、ブレード格納キャビティが後端開口から操作されて後端開口の前方に延びる変更例では、ブレード引出しは、引出し内に設置されたブレードがブレード格納キャビティ内に格納される最前方閉鎖位置と、引出しが後端開口から延びる後方開放位置との間で、剥離ブレードの引出しからの取出しと剥離ブレードの引出し内への設置を択一的に行うことを可能にするのに十分な量だけ、ハンドルボディ軸に沿ってブレード格納キャビティ内で変位可能である。例示的な変更例の後端開口は、開放位置と閉鎖位置の間のブレード引出しの往復運動がハンドルボディ軸に沿って行われるようにハンドル後端で形成されるが、それと反対に明確な制限のないときは、添付の特許請求の範囲で規定されるような本発明の範囲内および意図内で、ブレード引出しの往復運動がハンドルボディ軸以外の軸に沿って行われるように後端開口がハンドルボディ内で形成される変更例である。
【0013】
代表的な実施形態を以下の「発明を実施するための形態」および添付図面でさらに詳しく説明し描写する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】閉鎖位置にブレード引出しを有する格納式ブレードスクレーパーの左背面図である。
【図1A】ブレード引出しが開放位置にある図1の格納式ブレードスクレーパーの図である。
【図2】図1および1Aの格納式ブレードスクレーパーの左前面分解図である。
【図3】図2に示すブレード・スライド・アセンブリなどのブレード・スライド・アセンブリの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
様々に具体化される格納式ブレードスクレーパーの以下の説明は、事実上は例証的なものであって、本発明またはその用途を制限するものでない。したがって、「要約書」および「発明を実施するための形態」に記載する様々な実施例、態様、変更例、および実施形態は、添付の特許請求の範囲に含まれる本質的に限定されない例であり、特許請求の最大範囲を規定する働きをするものではない。
【0016】
図1および図2の分解図は、取外し可能な剥離ブレード200用に構成された例示的な格納式ブレードスクレーパー10を示す。剥離ブレード200は、前方剥離エッジ210、剥離エッジ210の反対側の後エッジ、剥離エッジ210と後エッジ212の間に広がる対向した第1および第2の側エッジ214および218、ならびにエッジ210、212、214、および218によって囲まれる対向した第1および第2の平面220および222を有する。図1および2の具体的な実施形態では、剥離ブレード200は長方形である。しかしながら、それとは反対に明確な記載がない限り、別の形状の剥離ブレード200(たとえば、曲線状のブレードまたは台形状ユーティリティブレード)用に構成された格納式ブレードスクレーパー10の実施形態が、添付の特許請求の範囲で規定されるような本発明の範囲内および思想内にある。
【0017】
さらに図1および2を参照すると、ブレードスクレーパー10は、ハンドルボディ20と、ハンドルボディ20に対する直線往復運動のためにハンドルボディ20内に収納されるブレードスライド60とを有する。図2に示すように、ハンドルボディ20は、それぞれ、上部の外面13および内面14と下部の外面17および内面18とを有する上ボディ部12および下ボディ部16を備える。図1に示すように、上ボディ部12および下ボディ部16は、ハンドル後端32と前端開口35を含むハンドル前端34との間でハンドルボディ軸AHBに沿って縦に延びる、上ハンドルボディ壁22および下ハンドルボディ壁26を有するハンドルボディ20を形成するために結合される。結合された上部外面13と下部外面17は、ハンドルボディ外面36の少なくとも一部を構成する。さらに、結合された上部内面14と下部内面18は、結合して前端開口35からハンドル後端32に向けて後方に延びる内部ブレード・スライド・キャビティ40を形成するハンドルボディ内面38を形成し、前端開口35を通して剥離ブレード200を選択的に受け入れて収納するように構成される。上ハンドルボディ壁22によって形成されるのは、細長いアクチュエータスロット50である。アクチュエータスロット50は、スロットの第1端52と、スロットの第1端52よりも前端開口35に近接するスロットの第2端54との間で縦に延びる。アクチュエータスロット50の目的については、後で詳しく説明する。
【0018】
図2を引き続き参照し、図3の分解図をさらに参照すると、ブレードスライド60は、下ブレードスライド部材70および上ブレードスライド部材80を含む。下ブレードスライド部材70は、ブレードスライド60がハンドルボディ20によって保持されるとき、ブレードプラットフォーム72に正しく設置されたときの剥離ブレード200の剥離エッジ210が、図1に示すハンドルボディ軸AHBに対して垂直に延びるように、剥離ブレード200の平面220および222の一方を取外し可能に受け入れて支持するべく構成されたブレードプラットフォーム72を含む。上ブレードスライド部材80は、ブレードプラットフォーム72によって支持可能に係合された平面220または222の反対側に、剥離ブレード200の平面220または222を選択的に係合するように構成されたブレード係合面82を含む。さらに具体的に言うと、ブレード係合面82およびブレードプラットフォーム72は、以下でさらに詳しく説明するように、剥離ブレード200を選択的にクランプするように協働する。
【0019】
図2に端的に示すように、ブレードスライド60は、ブレードプラットフォーム72に設置された剥離ブレード200の剥離エッジ210が前端開口35から逸脱しない最後方のブレード格納位置と、ブレードプラットフォーム72が、ブレードプラットフォーム72からの剥離ブレード200の取外しと、ブレードプラットフォーム72への剥離ブレード200の設置を択一的に行うことを可能にするのに十分な量だけ、前端開口35を越えてブレード・スライド・キャビティ40から逸脱する最前方のブレード交換位置との間で、ハンドルボディ20に対して縦に往復運動するように、ブレード・スライド・キャビティ40内に少なくとも部分的に収納される。ブレード交換位置とブレード格納位置の間にあるのはブレード剥離位置である。少なくとも一つの実施形態では、ブレードスライド60は、少なくともそのブレード格納位置とブレード剥離位置に選択的にロック可能である。ブレード交換位置とブレード格納位置の間のブレードスライド60の縦の往復運動と、少なくともブレード格納位置およびブレード剥離位置へのブレードスライド60のロッキングは、アクチュエータスロット50を介してハンドルボディ20の外部から操作可能であるブレード・スライド・アクチュエータ90によって容易になる。ブレード・スライド・アクチュエータ90の機能は二つあり、(i)ブレードスライド60の種々の位置への前述の縦の往復運動と(ii)ブレードプラットフォーム72とブレード係合面82の間での剥離ブレード200のクランプとを容易にすることである。
【0020】
図2および3を最初に参照してブレード・スライド・アクチュエータ90の二つの機能を説明する。まず図3を参照すると、例示的な一実施形態のブレード・スライド・アクチュエータ90は、下ブレードスライド部材70から上ブレードスライド部材80の開口85を通って上方に延びる第1のねじ部材92を含む。一実施形態における第1のねじ部材92(図示せず)は、下ブレードスライド部材70の上面74に取り付けられ、ここから上方に延びる。しかしながら、図示された具体的な変更例では、第1のねじ部材92は、それぞれ、下ブレードスライド部材70および上ブレードスライド部材80にある孔75および孔85を通って上方に延びるねじスタッドであり、下ブレードスライド部材70に対する回転を制限する。下ブレードスライド部材70からの第1のねじ部材92の上方垂下の方法に関係なく、第2のねじ部材94は第1のねじ部材92のねじ(図示せず)と螺合係合するように構成されたねじ(図示せず)を含む。ブレードスライド60がハンドルボディ20内に収納された状態で、第1のねじ部材92および第2のねじ部材94の少なくとも一方は、アクチュエータスロット50を通してハンドルボディ20の外部から操作可能である。図示された具体的な変更例では、第2のねじ部材94の少なくとも一部はハンドルボディ20から延びる。
【0021】
第1のねじ部材92および第2のねじ部材94は、第1のねじ部材92および第2のねじ部材94の一方の、他方に対する第1の方向への回転によって、ブレードプラットフォーム72と上ブレードスライド部材80のブレード係合面82とが、ブレードプラットフォーム72とブレード係合面82との間で剥離ブレード200に選択的にクランプ係合すべく圧迫するように協働する。逆に、ねじ部材92および94の一方の、他方に対する第1の方向と反対の第2の方向への回転は、ブレードスライド60がブレード交換位置にあるとき、上ブレードスライド部材80と下ブレードスライド部材70の間の空間への剥離ブレード200の設置と、空間からの剥離ブレード200の取出しを択一的に行うことを容易にするのに十分な量だけ、ブレード係合面82とブレードプラットフォーム72を(a)分離することと、(b)この分離を可能にすることとの一方を行う。様々な変更例では、「背景技術」に記載した従来の格納式ブレードスクレーパーに関連して必要とされる横ブレード装脱とは対照的に、ブレード係合面82とブレードプラットフォーム72の分離は、ブレード200のハンドルボディ軸AHBに沿った択一的な縦方向の装脱を容易にするには十分である。
【0022】
第1および第2のねじ部材92および94の説明に関連して引用した図面では、一方のねじ部材を第1のねじ部材92とし、他方のねじ部材を第2のねじ部材94と選択することは、任意である。さらに、たとえ選択が任意でなくても、第1のねじ部材92に対する第2のねじ部材94の回転方法は、空間的および機械的相対論(spatial and mechanical relativism)の観点から、ねじ部材92および94のどちらが下ブレードスライド部材70に対して実際に静止状態に保たれるかに関係なく、第1のねじ部材92が第2のねじ部材94に対して回転されることと等価であることは理解されよう。図1〜3を参照すると、第2のねじ部材94は、第1のねじ部材92に対する第2のねじ部材94のユーザーの回転を容易にするために、ハンドルボディ20の外部のノブ95を含む。
【0023】
図1を参照すると、ブレード・スライド・アクチュエータ90も前述のブレード格納位置とブレード交換位置の間でハンドルボディ20に関連するブレードスライド60の縦往復運動を容易にすることはさらに理解されよう。換言すると、ブレード・スライド・アクチュエータ90は、このようなスクレーパーのユーザーおよび同スクレーバーを設計・製造する当業者には周知の従来のブレードスクレーパーに関連する「親指ボタン」または「指ボタン」と同じ機能を果たす。図示した変更例では、ブレードスライド60は、ブレード格納位置とブレード交換位置の間のブレード剥離位置だけでなく、ブレード格納位置およびブレード交換位置の各々に選択的にロック可能である。ブレードスライド60の選択的なロックの可能性は、以下のように容易化される。図2および3を参照すると、上ブレードスライド部80は、ブレードスライド60から上方に延び、特に、この場合、横方向に間隔を置かれた第1および第2のラグ87aおよび87bを含む1組のラグ(突起)87である。二つのラグ(突起)87aおよび87bを図3の例示的な変更例に示しているが、1組のラグ87は単一のラグ、あるいは三つまたはそれ以上のラグを含む、別の多数のラグを含んでいてもよいことは理解されよう。図1に示すように、上ハンドルボディ壁22に含まれるのは、ハンドルボディ20の縦の範囲の部分に沿って互いに間隔を置かれる第1、第2、および第3のラグ受入れ開口の組55、56、および57である。第1、第2、および第3のラグ受入れ開口の組55、56、および57はそれぞれ、ブレードスライド60の、ブレード格納位置、ブレード剥離位置、およびブレード交換位置に対応する。さらに、第1、第2、および第3のラグ受入れ開口の組55、56、および57はそれぞれ、ブレードスライド60がそのそれぞれのブレード格納位置、ブレード剥離位置、およびブレード交換位置の各々に択一的にあるとき横方向に間隔を置かれてラグ87aおよび87bを選択的に受け入れるように構成される、開口55aおよび55b、56aおよび56b、ならびに57aおよび57bを含む。特定の変更例では、ラグ受入れ開口の組、55、56、および57の各々は、ラグの組87に含まれるラグの数に対応する多数の開口を含む。
【0024】
ラグの組87と第1、第2、および第3のラグ受入れ開口の組55、56、および57の一つとの機械的係合を維持するために、ラグの組87は上ハンドルボディ壁22に向けて機械的に偏倚される。すなわち、ラグの組87は、ロック位置に向けて上方に偏倚される。ブレードスライド60がハンドルボディ20に対して縦に変位するようにロック位置の一つからラグの組87を変位させるために、ブレード・スライド・アクチュエータ90は、下ハンドルボディ壁26に向けて、ラグの組87がラグ受入れ開口の組55、56、および57から開放される摺動位置へと押し下げられうる。図3を参照すると、ラグの組87は、上ハンドルボディ壁22に向けてブレードスライド60の少なくとも一部分を機械的に圧迫する偏倚部材77によって、ロック位置に向けて機械的に偏倚される。図2および3に示すブレードスライド60の具体的な実施形態では、偏倚部材77はブレードプラットフォーム72の後方に垂下する弾性ブレード・スライド・テール78の形をしており、下ハンドルボディ壁26の一部分と係合するように下方に曲げられる。
【0025】
本発明の範囲内および意図内の格納式ブレードスクレーパー10の別の変更例は、「オンボード」ブレード格納を含む。図1および1Aに示すように、格納式ブレードスクレーパー10は、ハンドル後部32に後端開口33を例示的に含む。ハンドルボディ内面38は、後端開口33からハンドル前端34に向かって広がるブレード格納キャビティ100を形成する。ブレード格納キャビティ100内に摺動可能に受け入れられるのは、ブレードプラットフォーム72によって取外し可能に保持されるように構成されるタイプの少なくとも一つの剥離ブレード200を格納するように構成される、ブレード引出し110である。ブレード引出し110は、底壁112、後壁114、前壁116(図2参照)、第1および第2の側壁122および124を含み、これらの各々は後壁114と前壁116の間で少なくとも部分的に広がる。図1Aおよび2に示すように、第1および第2の側壁122および124は、それぞれ、壁遮断部(wall interruptions)123および125を含む。壁遮断部123および125の各々が、ユーザーの指、あるいはユーザーが操作する道具(たとえば、ピック)による取出しを容易にし、ユーザーが一つまたは複数のブレード200をブレード引出し110から取り出せるようにすることは理解されよう。
【0026】
図1および1Aを特に参照すると、図1Aに示すようなブレード200は引出し110からの取出しと引出し110への設置を択一的に行えるように、ブレード引出し110は、引出し110内に設置されるブレード200が図1に示すようにブレード格納キャビティ100内に格納される最前方閉鎖位置と、ブレード引出し110が後部開口33を通してブレード格納キャビティ100から広がる後方開放位置との間で、ハンドルボディ軸AHBに沿って変位可能である。様々な別の変更例では、引出し110は、後端開口33を通してブレード格納キャビティ100から取出し可能である。引出し110がハンドルボディ20のブレード格納キャビティ100内に保持される方法は本発明の独創的な態様に特に関連はないが、一部の変更例では、引出し110は、ハンドルボディ内面38の一部と直接接触することによってブレード格納キャビティ100内に保持される。しかしながら、図2に示すように、図1〜2の変更例での引出し110は、引出し保持フレーム140によって保持され、そのフレーム140はさらにブレード格納キャビティ100内に保持される。図2に示す変更例では、引出し保持フレーム140は、開放フレームワークであるが、引出し保持フレーム140は限定されない例として「ポケット」または「スリーブ」などの別の構成のものでありうる。
【0027】
前述の内容は、本発明の原理を例示するものであると考えられる。さらに、様々な態様および実施例に対する本発明の範囲および趣旨から逸脱することのない修正形態および変更形態が当業者に思い浮かぶであろうから、前述の内容は、添付の特許請求の範囲で述べるような本発明を、図示され説明される正確な構成、実施例、および変更例に限定するものではないことを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
剥離エッジおよび二つの対向する平面を有する取外し可能な剥離ブレード用の格納式ブレードスクレーパーであって、
ハンドルボディであって、ハンドル後端と、前端開口を含むハンドル前端と、前記前端開口から前記ハンドル後端に向かって後方に広がり前記前端開口を通して前記剥離ブレードを選択的に受け入れるように構成される内部ブレード・スライド・キャビティと、スロットの第1端とスロットの第2端の間で前記ハンドルボディによって形成されるアクチュエータスロットであって、前記第2端は前記第1端よりも前記前端に近接している、アクチュエータスロットとを有するハンドルボディと、
前記ブレード・スライド・キャビティ内に少なくとも部分的に収納され、
(i)前記剥離ブレードの平面の一つを取外し可能に支持するように構成されたブレードプラットフォームを有する下ブレードスライド部材と、
(ii)前記ブレードプラットフォームによって支持された前記平面とは反対側の前記剥離ブレードの平面に選択的に係合するように構成された上ブレードスライド部材と、
を備えるブレードスライドと、
前記下ブレードスライド部材から垂下する第1のねじ部材と、該第1のねじ部材に螺合係合し前記アクチュエータスロットを通して前記ハンドルボディの外部から操作可能である第2のねじ部材とを含むブレード・スライド・アクチュエータと、を備え、
(i)前記第2のねじ部材の前記第1のねじ部材に対する第1の方向への回転は、前記ブレードプラットフォームと上ブレードスライド部材の間で剥離ブレードをクランプ係合するように前記ブレードプラットフォームと上ブレードスライド部材を互いに圧迫し、
(ii)前記第2のねじ部材の前記第1のねじ部材に対する前記第1の方向とは反対の第2の方向への回転は、前記上ブレードスライド部材とブレードプラットフォームとの間の空間への剥離ブレードの設置と、この空間からの剥離ブレードの取出しとを択一的に行うことを容易にするために十分な量だけ、前記上ブレードスライド部材と前記ブレードプラットフォームとを(a)分離することと、(b)この分離を可能にすることの一方を行い、
(iii)前記スロットの第1端および第2端に択一的に向かう前記ブレード・スライド・アクチュエータの相互の変位は、前記ブレードスライドを、それぞれ、最後方ブレード格納位置と最前方ブレード交換位置とに向けて変位させる、ブレードスクレーパー。
【請求項2】
(i)前記ブレード格納位置は、前記ブレードプラットフォームに設置される剥離ブレードの剥離エッジが前記前端開口から逸脱しないようになっていること、
(ii)前記ブレード交換位置は、剥離ブレードの前記ブレードプラットフォームからの取外しと剥離ブレードの前記ブレードプラットフォームへの設置とを択一的に行えるのに十分な量だけ前記ブレードプラットフォームが前記前端開口を通して前記ブレード・スライド・キャビティから広がるようになっていること、
の少なくとも一方を特徴とする請求項1に記載のスクレーパー。
【請求項3】
前記ブレードスライドは(i)前記ブレード格納位置と、(ii)前記ブレード交換位置と、(iii)前記ブレード格納位置と前記ブレード交換位置の間にあるブレード剥離位置の少なくとも一つに選択的にロック可能である、請求項2に記載のスクレーパー。
【請求項4】
(i)前記ハンドルボディは前記アクチュエータスロットを形成する上ハンドルボディ壁を有し、
(ii)前記ブレードスライドは前記上ハンドルボディ壁に向かって上方に垂下するラグを含み、
(iii)上ハンドルボディ壁は、前記ブレードスライドがロック可能である各位置に対応しこの位置を定めるラグ受入れ開口を形成し、前記ブレードスライドがそのラグ受入れ開口が対応する前記ロック可能位置にあるとき、各ラグ受入れ開口は前記ブレードスライドから垂下する前記ラグをロック可能に受け入れるように構成されており、
(iv)前記ラグはロック位置に向かって上方に偏倚され、
(v)前記ブレード・スライド・アクチュエータを下方に押圧して、前記ラグがラグ受入れ開口とロック可能に係合されない摺動位置に入れることによって、前記ブレードスライドが前記ハンドルボディに対して摺動可能に変位されるように、前記ラグがロック位置から変位される、請求項3に記載のスクレーパー。
【請求項5】
(i)前記ハンドル後端は後端開口を含み、
(ii)前記ハンドルボディは前記後端開口から前記ハンドル前端に向かって前方に広がるブレード格納キャビティを形成し、
(iii)前記スクレーパーは、(a)前記ブレードプラットフォームによって取外し可能に保持されるように構成される前記タイプの少なくとも一つのブレードを格納するように構成され、(b)前記引出し内に設置されたブレードが、前記ブレード格納キャビティ内に格納される閉鎖位置と、ブレードが前記引出しからの取出しと前記引出しへの設置を択一的に行なわれうる開放位置との間の前記ブレード格納キャビティ内で変位可能である、請求項1に記載のスクレーパー。
【請求項6】
前記引出しは、ブレード格納キャビティから取外し可能である、請求項5に記載のスクレーパー。
【請求項7】
前記ブレードプラットフォームは長方形の剥離ブレードを保持するように構成される、請求項6に記載のスクレーパー。
【請求項8】
剥離エッジおよび二つの対向する平面を有する取外し可能な剥離ブレード用の格納式ブレードスクレーパーであって、
上および下ハンドルボディ壁を有し、ハンドル後端と前端開口を含むハンドル前端との間でハンドルボディ軸に沿って縦に延びるハンドルボディであって、
該ハンドルボディは、
(i)ハンドルボディ外面と、
(ii)前記前端開口から前記ハンドル後端に向かって後方に広がり前記前端開口を通して剥離ブレードを選択的に受け入れるように構成されたブレード・スライド・キャビティを形成するハンドルボディ内面と、
(iii)前記上ハンドルボディ壁を通して形成されスロットの第1端とスロットの第2端の間で縦に延びる細長いアクチュエータスロットであって、前記第2端は前記第1の端よりも前記前端開口に近接している、細長いアクチュエータスロットと、をさらに有するハンドルボディと、
前記ブレード・スライド・キャビティ内に少なくとも部分的に収納され、
(i)前記剥離エッジが前記ハンドルボディ軸に垂直に延びるように、前記剥離ブレードの平面の一つを取外し可能に支持するように構成されたブレードプラットフォームを有する下ブレードスライド部材と、
(ii)前記ブレードプラットフォームによって支持される前記平面と反対側の前記剥離ブレードの平面に選択的に係合するように構成された上ブレードスライド部材と、
を備えるブレードスライドと、
前記下ブレードスライド部材から垂下する第1のねじ部材と、前記第1のねじ部材に螺合係合し前記アクチュエータスロットを通して前記ハンドルボディの外部から操作可能である第2のねじ部材とを含むブレード・スライド・アクチュエータと、
を備え、
(i)前記第2のねじ部材の前記第1のねじ部材に対する第1の方向への回転は、前記ブレードプラットフォームと上ブレードスライド部材の間で剥離ブレードをクランプ係合するために前記ブレードプラットフォームと上ブレードスライド部材を互いに圧迫し、
(ii)前記第2のねじ部材の前記第1のねじ部材に対する前記第1の方向と反対の第2の方向への回転は、前記上ブレードスライド部材とブレードプラットフォームとの間の空間への剥離ブレードの設置と、この空間からの剥離ブレードの取出しとを択一的に行うことを容易にするのに十分な量だけ、前記上ブレードスライド部材と前記ブレードプラットフォームを(a)分離することと、(b)この分離を可能にすることの一方を行い、
(iii)前記スロットの第1端および第2端に択一的に向かう前記ブレード・スライド・アクチュエータの相互の変位はそれぞれ、前記ブレードスライドを、前記ブレードプラットフォームに設置された剥離ブレードの剥離エッジが前記前端開口から逸脱しない最後方ブレード格納位置と、前記ブレードプラットフォームが前記前方開口を超えて前記ブレード・スライド・キャビティから延びる最後方ブレード交換位置とに向かって、剥離ブレードを前記ブレードプラットフォームから取り出すことと剥離ブレードを前記ブレードプラットフォームへ設置することを択一的に行うことができるのに十分な量だけ、前記ブレードスライドを変位させる、ブレードスクレーパー。
【請求項9】
(i)前記ブレードスライドは、(a)前記ブレード格納位置と、(b)前記ブレード交換位置と、(c)前記ブレード格納位置と前記ブレード交換位置との間にある前記ブレード剥離位置の少なくとも一つに選択的にロック可能であり、
(ii)前記ブレードスライドは、前記上ハンドルボディ壁に向かって上方に伸びるラグを含み、
(iii)前記上ハンドルボディ壁は、前記ブレードスライドがロック可能である各位置に対応し、この位置を定めるラグ受入れ開口を形成し、各ラグ受入れ開口は、前記ブレードスライドがそのラグ受入れ開口が対応する前記ロック可能位置にあるときに前記ラグをロック可能に受け入れるように構成されており、
(iv)前記ラグは、ロック位置に向かって上方に偏倚され、前記ブレード・スライド・アクチュエータを前記下ハンドルボディ壁に向かって押圧して前記ラグがラグ受入れ開口とロック可能に係合されない摺動位置に入れることによって、前記ブレードスライドが前記ハンドルボディに対して縦に変位されるようにロック位置から変位される、請求項8に記載のスクレーパー。
【請求項10】
(i)前記ハンドル後端は後端開口を含み、
(ii)前記ハンドルボディ内面は前記後端開口から前記ハンドル前端に向かって前方に広がるブレード格納キャビティをさらに形成し、
(iii)前記スクレーパーは、(a)前記ブレードプラットフォームにより取出し可能に保持されるように構成されるタイプの少なくとも一つのブレードを格納するように構成されるブレード引出しをさらに含み、(b)前記ブレード引出しは、ブレードの前記引出しからの取出しと前記引出しへの設置を択一的にできるように、前記引出し内に設置されるブレードが前記ブレード格納キャビティ内に格納される最前方閉鎖位置と、前記引出しが前記後端開口から延びる後方開放位置との間で、前記ハンドルボディ軸に沿ってブレード格納キャビティ内で変位可能である、請求項9に記載のスクレーパー。
【請求項11】
(i)前記ハンドル後端は後端開口を含み、
(ii)前記ハンドルボディ内面はさらに、前記後端開口から前記ハンドル前端に向かって前方に広がるブレード格納キャビティを形成し、
(iii)前記スクレーパーは、(a)前記ブレードプラットフォームにより取出し可能に保持されるように構成されるタイプの少なくとも一つのブレードを格納するように構成されるブレード引出しをさらに含み、(b)前記ブレード引出しは、ブレードの前記引出しからの取出しと前記引出しへの設置を択一的にできるように、前記引出し内に設置されるブレードが前記ブレード格納キャビティ内に格納される最前方閉鎖位置と、前記引出しが前記後端開口から延びる後方開放位置との間で、前記ハンドルボディ軸に沿ってブレード格納キャビティ内で変位可能である、請求項8に記載のスクレーパー。
【請求項12】
剥離エッジおよび二つの対向する平面を有する取外し可能な剥離ブレード用の格納式ブレードスクレーパーであって、
上および下ハンドルボディ壁を有し、後端開口を含むハンドル後端と前端開口を含むハンドル前端との間でハンドルボディ軸に沿って縦に延びるハンドルボディであって、
該ハンドルボディは、
(i)ハンドルボディ外面と、
(ii)(a)前記前端開口から前記ハンドル後端に向かって後方に延び前記前端開口を通して剥離ブレードを選択的に受け入れるように構成されたブレード・スライド・キャビティと、(b)前記後端開口から前記ハンドル前端に向かって前方に延びるブレード格納キャビティを形成するハンドルボディ内面と、
(iii)前記上ハンドルボディ壁を通して形成されスロットの第1端とスロットの第2端の間で縦に延びる細長いアクチュエータスロットであって、前記第2端は前記第1端よりも前記前端開口に近接している、細長いアクチュエータスロットと、をさらに有する、ハンドルボディと、
前記ブレード・スライド・キャビティ内に少なくとも部分的に収納され、
(i)前記剥離エッジが前記ハンドルボディ軸に対して垂直に延びるように、前記剥離ブレードの平面の一つを取外し可能に支持するように構成されたブレードプラットフォームを有する下ブレードスライド部材と、
(ii)前記ブレードプラットフォームによって支持される前記平面と反対側の前記剥離ブレードの平面に選択的に係合するように構成された上ブレードスライド部材と、
を備えるブレードスライドと、
前記下ブレードスライド部材から垂下する第1のねじ部材と、前記第1のねじ部材に螺合係合し前記アクチュエータスロットを通して前記ハンドルボディの外部から操作可能である第2のねじ部材とを含むブレード・スライド・アクチュエータと、
ブレード引出しであって、(a)前記ブレードプラットフォームにより取外し可能に保持されるように構成されるタイプの少なくとも一つのブレードを格納するように構成され、(b)ブレードの前記引出しからの取出しと前記引出しへの設置を択一的にできるように、前記引出し内に設置されたブレードが前記ブレード格納キャビティ内に格納される最前方閉鎖位置と、前記引出しが前記後端開口から延びる後方開放位置との間で、前記ハンドルボディ軸に沿って前記ブレード格納キャビティ内で変位可能であるブレード引出しと、
を備え、
(i)前記第2のねじ部材の前記第1のねじ部材に対する第1の方向への回転は、前記ブレードプラットフォームと上ブレードスライド部材の間で剥離ブレードをクランプ係合するために、前記ブレードプラットフォームと上ブレードスライド部材を互いに圧迫し、
(ii)前記第2のねじ部材の前記第1のねじ部材に対する前記第1の方向と反対の第2の方向への回転は、前記上ブレードスライド部材とブレードプラットフォームとの間の空間への剥離ブレードの設置と、この空間からの剥離ブレードの取出しとを択一的に行うことを容易にするのに十分な量だけ、前記上ブレードスライド部材と前記ブレードプラットフォームを(a)分離することと、(b)この分離を可能にすることの一方を行い、
(iii)前記スロットの第1端および第2端に択一的に向かう前記ブレード・スライド・アクチュエータの相互の変位はそれぞれ、前記ブレードスライドを、前記ブレードプラットフォームに設置された剥離ブレードの剥離エッジが前記前端開口から逸脱しない最後方ブレード格納位置と、前記ブレードプラットフォームが前記前方開口を超えて前記ブレード・スライド・キャビティから延びる最前方ブレード交換位置とに向かって、剥離ブレードを前記ブレードプラットフォームから取出すことと、剥離ブレードを前記ブレードプラットフォームへ設置することを択一的に行うことができるのに十分な量だけ、前記ブレードスライドを変位させる、ブレードスクレーパー。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−530609(P2012−530609A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516068(P2012−516068)
【出願日】平成22年6月19日(2010.6.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/001767
【国際公開番号】WO2010/147670
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(511039566)ハイド ツールズ,インク. (3)
【Fターム(参考)】