説明

不溶性金属塩類をドーブしたカチオン交換膜の製造方法

ポリマーマトリックス内に、銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の硫化物が沈着された、修正されたカチオン交換膜の製造方法であり、該方法は:i)−SH基を含んだ水溶性化合物を持つ銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の錯体を膜のポリマーマトリックス内に形成すること;及びii)工程(i)で形成された錯体を、銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の不溶性硫化物に変換すること、の工程を備える。

【発明の詳細な説明】
不溶性金属塩類をドープしたカチオン交換膜の製造方法発明の背景 本発明は不溶性金属塩類をドープしたカチオン交換膜の製造方法に関し、特に、膜のポリマーマトリックス内に沈着(deposited)された、銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の不溶性塩類を有するカチオン(陽イオン)交換膜の製造方法である。膜のポリマーマトリックス内に沈着される不溶性の塩は好ましくは銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の硫化物である。
従来技術 カチオン交換膜は、クロル-アルカリ(chlor-alkali)電池、燃料電池及びエネルギー保存/パワー解放装置を含む、各種の電気化学的な適用において使用するために提案されている。これらの装置において、セルを通してカチオンを通路に導くという条件の間、カチオン交換膜はセルの個室を分離するために利用される。クロル-アルカリプロセス又は燃料電池の適用における用途にためのような確実な適用のため、その膜は、それの表面上に形成された金属の触媒的電極をも有することができる。そのような膜/電極複合材の調製のための提案は、米国特許第4959132号に開示されたような金属を形成する膜にしみ込ませた水溶性金属塩の還元によってその膜の表面に金属製触媒フィルムを形成するようなプロセスを含む。
電気化学的な適用のために、カチオン交換膜は高い電圧効率、すなわち低い抵抗が望まれる。低い抵抗の膜は一般に、高い水分含量を有し、また非常に選択性ではない、すなわち、低い電流効率を有する。要求される本質は、低い抵抗と高い選択性の両方を持つ膜である。
カチオン交換膜の選択透過性、すなわちカチオンに膜を透過させ、一方アニオンを透過させない能力を改善するために、各種のアプローチが採用されている。
一つのアプローチは、低い抵抗の膜が低い水分含量のアニオン拒絶層と共に一側面を仕上げる二重層(bi-layer)の作製がなされている。この二重層膜は、高度に陽イオン選択的である表面層を持つ低抵抗パルク部分を有する。そのような膜の実例は、アニオン拒絶表面層を与える低イオン交換容量(高い等量重さ)の膜(デュポン社製のNafion 300シリーズ)におけるそれらと、アニオン拒絶表面層を与えるカルボキシ酸膜(デュポン社製のNafion 900シリーズ)におけるそれらである。これらの二重層膜は、方向を特徴付けされたアニオン拒絶のためのみの一側面が表面に設けられる。アニオン拒絶の両方のケース(300と900)は、膜の表面の水分含量を減じることによって達成される。
別なアプローチは、膜の水分含量を減じるためにナフィオン(Nafion)スルホン酸膜中に二酸化シリコンを沈殿させることがなされている(Multiphase polymers:blends and ionomers,Chapter 16,L.A.UtrackiとR.A.Weiss,ACS Symposium series 395,June 5-11 1988,p401-417)。この処理は、膜の水分含量を減じることによって膜の選択性を改善するが、しかし膜の抵抗を増加させる結果となる。
我々のPCT出願PCT/GB95/00668で我々は、電気化学的電池における使用のための、同様のイオン交換容量と選択透過性を保持しながら、カチオン交換膜の水分含量を減じる方法を開示している。低い電気抵抗と高い選択透過性を有するこれらのカチオン交換膜は、膜の何れか一方の側が接触する使用において、銀、タングステン又はモリブデン塩又はそれらの混合物であり、電解質中に溶けないイオン性塩を、ポリマーマトリックス内に、沈着すること(depositing)によって作製される。膜のポリマーマトリックス内に沈着される不溶性イオン性塩は好ましくは、銀、タングステン又はモリブデンの臭化物、塩化物、硫化物又は水酸化物、又はそれらの混合物、より好ましくは硫化物である。
PCT/GB95/00668中に開示された通り、膜のポリマーマトリックス内に不溶性イオン性塩を沈着するための方法は、次の工程を備える: i) 該膜を、銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の水溶性塩の水溶液と接触させること;及び ii) 工程i)からの水溶性塩を不溶性塩に変換すること。
この方法において使用される水溶性塩は、好ましくは硝酸塩であり、また不溶性塩は上記金属の硫化物であり、溶液中の硫化ナトリウムのような適当な硫化物イオンで該膜を処理することにより沈殿させることができる。
膜のポリマーマトリックスにおいて不溶性金属硫化物の沈殿化に影響を及ぼす幾つかのファクターは、次のものを含む: i)膜の中にS2-又はHS-イオンの拡散を発現させるために膜中に吸着されたイオンの濃度を高くすること;及び ii)膜での金属硫化物−膜への金属イオンの拡散を加速する濃度勾配に至る溶解限界−溶解限界が平衡である金属イオンの低い濃度。
その結果、金属硫化物は、膜の表面のいずれか一方又は膜表面に近いポリマーマトリックスの領域に沈殿される。典型的な浸透深さは膜の両側の表面から厚みの約30%であり、かくして膜の中心部内に不完全なバンドになる。
我々は、銀、タングステン、モリブデンまたはそれらの混合物の不溶性硫化物でドープされたカチオン交換膜の改善された製造方法を新たに開発している。
発明の概要 従って、本発明は、銀、タングステン、モリブデンの硫化物又はそれらの混合物がポリマーマトリックス内に沈着された修正されたカチオン交換膜を調製する方法、該方法は次の工程を備える: i)−SH基を含んだ水溶性化合物を持つ銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の錯体を膜のポリマーマトリックス内に形成すること;及び ii)工程(i)で形成された錯体を、銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の不溶性硫化物に変換すること。
発明の詳細な説明 膜は、上記工程(i)で処理する以前に、好ましくは脱水される。その脱水は、−SH基を含む化合物の溶液の膜内での吸着を助ける。
本発明に従い修正して良い膜の一つは、ガンマ線照射を経てスチレンと共にグラフトされた、及びスルホン酸ペンダント鎖を与えるように続いてスルホン化された、又はカルボン酸ペンダント鎖を与えるようにアクリル又はメタクリル酸のような不飽和カルボン酸と共にガンマ線照射を経てグラフトされた、フッ化炭素ポリマーから形成されるカチオン交換膜である。このフッ化炭素は好ましくはポリテトラフルオロエチレン、又はフッ素化エチレン-プロピレン共重合体である。その膜は、例えばクロロスルホン酸を用いることによって、又はガンマ線照射を用いたフッ化炭素ポリマー上の不飽和カルボン酸のグラフト化を用いることによって、ガンマ線照射を用いてフッ化炭素ポリマー上にスチレンをグラフトし、次いでグラフトされたポリマーのスルホン化によって調製される。
ポリテトラフルオロエチレンとポリオレフィンフィルムに対してビニル-置換されたモノマーの照射グラフト化は、当該分野において知られ、また米国特許第4230549号と4339473号が参考となる。
本発明に従い修正されて良い別の膜は、テトラフルオロエチレンとスルホン化され又はカルボキシル化されたビニルエーテルとの共重合体、例えばNafion 112,115又は117のようなNafion(デュポン社)及びフレミオン(旭硝子)の商標の下で販売されているそれらから形成されるカチオン交換膜である。
本発明に従い修正されて良い別の膜は、徳山曹達がネオセプタ(Neosepta)CM1、ネオセプタCM2、ネオセプタCMH及びネオセプタCMSとして販売している、及びセレミオン(旭硝子)からのポリスチレンスルホネート膜であるカチオン交換膜である。
本発明において使用して良い他の膜は、ポリスチレンのような別なポリマーと混合されたポリスチレンスルホネートイオン交換樹脂に基づくそれらのような異質の膜である。使用して良い膜の別のタイプは、照射後グラフトされた膜である。使用して良い膜のさらに別なタイプは、例えばケブラー(Kevlar)タイプのような架橋された芳香族ポリアミドである。
好ましくは、本発明の方法の実施において、銀、タングステン又はモリブデン塩の水溶液、又はそれらの混合物、又は銀、タングステン又はモリブデンのキレートの水溶液、又はそれらの混合物をしみ込ませたカチオン交換膜は、工程(i)において、銀、タングステン又はモリブデンと錯体を形成可能な−SH基を含む水溶性化合物の水溶液と接触させる。
その膜が銀の硫化物をしみ込ませるためのものである時、好ましくは−SH基含有化合物を該膜にしみ込ませるより以前に、銀の水溶性塩と本方法の工程(i)中で接触させる。本方法のこの工程を実行するのに一般に使用される水溶性塩類は、塩化物、臭化物又は硝酸塩で、最も好ましくは硝酸塩である。一般に、しみ込ませた膜の形成において、−SH化合物は、銀の水溶性塩に比して少なくとも化学量論的に過剰となるであろう。
その膜がタングステン又はモリブデン硫化物をしみ込ませるためのものである時、塩化物のようなタングステン又はモリブデンの何らかの水溶性塩からタングステン又はモリブデンのキレート錯体を形成することが一般に好ましい。水溶性キレート錯体を持つ化合物は、8−ヒドロキシキノリン、トルエン−3,4−ジチオール又はベンゾインα−オキシムを含むモリブデンとタングステンによって形成することができる。
本発明において使用して良い好適な−SH基含有水溶性化合物は、イソチオ尿素;チオ酢酸のようなチオ酸;チオホルムアミドのようなチオアミド;チオアセトアミド又はチオベンズアミドのようなチオ化合物;又は、メルカプトアルコール、例えばメルカプトメタノール、2−メルカプトエタノール、3−メルカプトプロパノール、3−メルカプトブタノール又は4−メルカプトブタノールのようなメルカプタン;又は、メルカプト酸、例えばメルカプト酢酸、3−メルカプトプロパン酸又は4−メルカプトブタンカルボン酸である。一般に、−SH基含有化合物は、本発明の工程(ii)において錯体の完全な形成を確実にするために、過剰に使用されるであろう。
チオ尿素とイソチオ尿素は、次の式に従い水溶液中で平衡となる:

そのSH形態(イソチオ尿素)は次の式に従いAg+イオンと結合可能である:

結合したAg+イオンを持つイソチオ尿素のアルカリ性加水分解は、次の式に従って進行すると信じられている。


該反応において形成されるいくらか過剰なH2Sは、アルカリ性媒体、例えば水酸化ナトリウムによって中和される。
銀塩と別な−SH基含有化合物との反応、及び続行してそれらが相当する硫化物に変換するメカニズムは、先に略述したそれらに類似のメカニズムに従って進行すると信じられる。
本発明の工程(ii)中のアルカリ性加水分解は、何れかの適当なアルカリ試薬好ましくは水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの使用により達成されて良い。
本発明の工程(i)で形成される錯体がタングステン又はモリブデンのキレートである時、工程(ii)中の好ましい変換ルートは、昇温での、例えば150℃から250℃までの範囲において、好ましくは200℃又はそれ以上、の加熱処理である。
本発明の方法において、−SH基含有化合物と共に金属の錯体は、不溶性の金属硫化物に変換される以前に膜のすみずみにしみ込まされる。従って、PCT/GB95/00668中に開示されたような方法の不利な点は克服される。
本発明に従い製造される修正された膜を組み入れる電気化学的装置は、好ましくはエネルギー貯蔵及び/又はパワー解放のための装置である。好ましくはパワー解放の間に硫化物を含む電気化学的装置の-ve室内の電気分解、同時に、好ましくは臭素、鉄、又は酸素を含む電気化学的装置の+ve室内の電解質が、PCT/GB95/00668中に開示される。
図面の簡単な説明 図1は本発明に従い調製された実施例2の修正された膜の断面の電子顕微鏡写真であり、相対的に多量の銀を示す;及び 図2は実施例2の膜の元素のドットマップであり、元素銀の分布を示す。
本発明は以下の実施例に関連して更に説明されるであろう。
実施例1 ナフィオン(Nafion)115又は117(デュポン社)の商号の下に販売される全フッ素化されたスルホン酸カチオン交換膜、及びポリテトラフルオロエチレン又はガンマ線照射を経てスチレンスルホン酸末端基とグラフトされたフッ素化エチレンプロピレン共重合体から形成されるカチオン交換膜は、硝酸(比重1.42)と高度純水(18MΩ)の50/50混合物中、30分間還流にて煮沸することにより予備処理される。ネオセプタCMH及びネオセプタCM2として徳山曹達からのポリスチレンスルホン酸塩カチオン交換膜は、超音波浴槽を用い、高度純水中で洗浄し続いて高度純水ですすぐ。
予備処理した、全フッ素化されたカチオン交換膜は、5x10-3MのAgNO3の水溶液中で、攪拌を継続し且つ室温でほぼ670時間(4週)、暗所に保管して調節することによってAg+型に変換される。そのポリスチレンスルホン酸塩膜は、5x10-3MのAgNO3の水溶液中で、攪拌を継続し且つ室温で200時間、暗所に保管して調節される。
Ag+に交換された膜は、高度純水で洗浄され、さらにペーパータオルで乾燥される。その膜は次いで5x10-3Mチオ尿素の水溶液中に、最小限48時間、浸漬される。膜のチオ尿素含量を増加させるために、それは5x10-3Mチオ尿素の水溶液中でドープした後、48時間1Mチオ尿素に変換される。
その膜は高度純水中で濯がれ、ペーパータオルで乾燥され、1MのNaOHの水溶液中、室温で24時間浸漬され、その時間の間にそれらは、膜のポリマーマトリックスの内部に銀硫化物の形成を示す変色をした。
実施例2 ネオセプタCMH膜のポリマーマトリックス全体にわたり銀硫化物を沈積し、実施例1に従い製造し、リンク(Link)EDXを装備したLeica S360 SEMを用いて分析される。図1に示したラインに沿ってサンプルの分析のための時間は25秒とされる。図1の傍脚のグラフはEDX分析結果を表し、秒ごとのカウントで、ラインに沿って電子顕微鏡写真中に示した。それは元素、この場合には銀の多さとの相関関係に近く、ベースラインは0カウントに等しく、トップライン('slow line scanning'の言葉のすぐ下)は512カウント毎秒に等しい。
図1は、一方から反対側の断面の銀の多さとの相関関係を示すグラフと共にネオセプタCMH膜の断面の電子顕微鏡写真である。底部左側と頂部右側での大きな円い形状は断面の補強用繊維である。該繊維の周囲の材料は、一連のPVCリッチマトリックス中に埋め込まれたイオン交換材料の小球からなる。
第2図はポリマーマトリックスの全体にわたり元素の銀の分散を示す銀によるこの実施例の膜の元素ドットマップである。
実施例3 8−ヒドロキシキノリンによるタングステンのキレートは、キレートを沈殿させるために3.3から7.5までの範囲のpHで酢酸−酢酸塩の緩衝溶液中のWO4-の溶液に、酢酸中8−ヒドロキシキノリンの3%溶液を加えることによって調製され、該キレートはジメチルホルムアミド中に溶解させる。
Nafion 117(デュポン社)はジメチルホルムアミド中のタングステンキレート(7x10-2M)の希釈溶液中に16時間、浸漬される。しみ込んだ膜は次いで、DMF中1Mのチオ尿水溶液中で1時間、調節され、さらに1Mチオ尿素の水溶液中15時間調節することにより続行される。
しみ込んだ膜は次いで乾燥し、さらにチオ尿素錯体を分解し且つタングステン硫化物を形成するために、2時間、200℃に加熱される。
この方法によって製造された膜のサンプルのエックス線回折分析は、ポリマーマトリックスの内部のタングステン硫化物の形成を確証した。
実施例4 8−ヒドロキシキノリンによるモリブデンのキレートは、タングステンキレートの調製のための実施例3の上記開示と同様の手法により調製される。
Nafion 117はジメチルホルムアミド中のモリブデンキレート(7x10-2M)
の希釈溶液中に浸漬され、そして実施例3の手続が反復される。
この方法によって製造された膜のサンプルのエックス線回折分析は、ポリマーマトリックスの内部のモリブデン硫化物の形成を確証した。

【特許請求の範囲】
1. ポリマーマトリックス内に、銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の硫化物が沈着された、修正されたカチオン交換膜の製造方法であり、該方法は: i)−SH基を含んだ水溶性化合物を持つ銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の錯体を膜のポリマーマトリックス内に形成すること;及び ii)工程(i)で形成された錯体を、銀、タングステン、モリブデン又はそれらの混合物の不溶性硫化物に変換すること、の工程を備えることを特徴とする方法。
2. 工程(i)の錯体が、カチオン交換膜を、銀、タングステン、モリブデンの水溶性塩又はそれらの混合物、或いはタングステン又はモリブデンのキレートの溶液と接触させ、その後に該膜を−SH基含有水溶性化合物の水溶液と接触させることによって形成されることを特徴とする請求項1記載の方法。
3. 該水溶性塩が硝酸銀であることを特徴とする請求項2記載の方法。
4. タングステン又はモリブデンのキレートが、8−ヒドロキシキノリン、トルエン−3,4−ジチオール又はベンゾインα−オキシムにより形成されることを特徴とする請求項2記載の方法。
5. 工程(i)で用いる水溶性化合物が、イソチオ尿素、メルカプトメタノール、2−メルカプトエタノール、3−メルカプトプロパノール、3−メルカプトブタノール、4−メルカプトブタノール、チオホルムアミド、チオアセトアミド、チオベンザミド、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロパン酸又は4−メルカプトブタンカルボン酸であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
6. 該膜が、工程(i)より以前に脱水されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の方法。
7. 工程(i)で形成される錯体が銀の錯体であり、且つ工程(ii)における不溶性硫化物への変換がアルカリ性加水分解によって行われることを特徴とする請求項1,2,3,5又は6のいずれか1項記載の方法。
8. 該アルカリ性加水分解が水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを用いて行われることを特徴とする請求項7記載の方法。
9. 工程(i)において形成される錯体が、タングステン又はモリブデン錯体であり、工程(ii)における不溶性硫化物への変換が加熱処理によって行われることを特徴とする請求項1,2,4,5又は6のいずれか1項記載の方法。
10. 加熱処理が200℃又はそれ以上の温度で実行されることを特徴とする請求項9記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表平11−511502
【公表日】平成11年(1999)10月5日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平9−512477
【出願日】平成8年(1996)9月19日
【国際出願番号】PCT/GB96/02306
【国際公開番号】WO97/11117
【国際公開日】平成9年(1997)3月27日
【出願人】
【氏名又は名称】ナショナル パワー ピーエルシー