説明

両側使いの化粧用ブラシ

化粧用ブラシの一実施形態は、ハンドルと、ブラシヘッドとを含む。ヘッドは、異なる毛で作られた2つの側に等分される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、引用によって全体を本明細書に組み込まれたAnisa Telwarによる2008年8月12日出願の米国仮特許出願第61/188,754号の権利を主張する。
【0002】
化粧用ブラシは、メイクをする人にとっての主要な塗布器である。異なる種類のメイクは、リップブラシやアイシャドウブラシなどの異なる種類のブラシを必要とする。現在市販されている化粧用塗布器は、1つのブラシに1つの機能しかないので、満足のいくメイクを施すために、使用者は、ブラシをセットで購入する必要がある。
【0003】
その他の分野では、2組以上の毛を持つブラシが提案されている。毛は、通常は、ハンドルのヘッド端部から側方へ、相対する方向に突き出しているので、いずれの側の毛も、他方の側の毛を巻き込むことなく使用することができる。しかしながら、これは、ハンドルから上向きに伸びる毛を持つブラシが好まれる多くの化粧用途には不適切である。
【0004】
(発明の概要)
本発明の一実施形態にしたがって、ハンドルと、ヘッドとを有するブラシが提供される。ヘッドは、ハンドルの端部から上向きに伸びる毛を含む。ブラシヘッドの各側は、異なる特性を有する。
【0005】
本発明の別の実施形態にしたがって、全て同じ全体的方向に伸びる毛を含むブラシヘッドが提供される。ブラシヘッドは、毛の特性が異なる2つの側を含む。
【0006】
ブラシヘッドは、全体に円形であって、特性が異なる全体に半円形の2つの側を伴ってよい。
【0007】
異なる特性は、異なる繊維を毛として使用することによって提供されてよい。一般に、「繊維」は、化粧品やスキンケア製品などを塗布するのに適した、ブラシの毛として使用できるあらゆるものを含む。
【0008】
2つの側は、例えば、一方が他方よりも堅くてよい。2つの側は、異なる厚みの毛を使用してよい。2つの側は、天然毛及び合成毛などの異なる材料を使用してよい。材料は、塗布される化粧品を使用者の肌に移すには、化粧品に対する親和性が大きい材料であってよく、塗布された化粧品を肌の上で混ぜ合わせるには、化粧品に対する親和性が小さい材料であってよい。
【0009】
ブラシの2つの側の毛は、異なる色であってよく、これは、美観的に注意をひく外観を提供するとともに、どちらの側がどれであるかを使用者に区別しやすくする。
【0010】
大抵のケースでは、ブラシヘッドは、2つの側に極めてはっきり分けられることが好ましい。しかしながら、2つの側は、移行的な又は中間的な特性を提供するために、又は製造面での実用性ゆえに、ある程度互いに入り混じっていてもよい。
【0011】
大半のケースでは、ブラシヘッドの両側は、おおよそ均等に等分されることが好ましい。しかしながら、一方の側が他方の側よりも大きくて、2つの半径によって区別される大きめの扇形と小さめの扇形の形、又は弦によって区別された若しくはその他の何らかのやり方で分けられた大きめの弧と小さめの弧の形をとってもよい。
【0012】
以上の概要及び以下の詳細な説明がともに例示及び説明のためであること、並びに特許請求の範囲に記載された本発明を更に説明することを意図していることが、理解されるべきである。
【0013】
本発明の更なる理解を可能にするために含まれ、本明細書に組み込まれるとともにその一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示しており、説明と相まって、本発明の原理を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ブラシの一実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、添付の図面に例を示された本発明のブラシの1つ又は複数の実施形態について詳細に言及される。これらの実施形態は、限定のためではなく説明を目的として述べられる。
【0016】
図面に言及すると、全体として参照符号10によって示されるブラシの一実施形態は、ブラシヘッド12と、ブラシハンドル14と、フェルール16とを含む。
【0017】
ハンドル14は、全体に円形の断面であるが、楕円形などの別の形状であってもよく、長手方向軸18を有する。図1に示されるように、ハンドル14は、比較的長くて薄い。しかしながら、ハンドル14の長さ及び厚みは、当業者に周知にように、ブラシごとの使用目的に依存する。
【0018】
ブラシヘッド12は、軸18に対して全体に平行に揃えられた毛20、22を含む。図1に示されるように、毛20、22は、ハンドル14から離れる方向に、軸18から僅かに広がる。広がりの量は、可変であってよい。毛20、22の基部は、フェルール16によって、ハンドル14の端部に取り囲まれ、支えられ、且つ固定される。
【0019】
毛20、22は、異なる2つの種類の毛であり、それぞれ、ヘッド12を等分した各側を構成している。例えば、ヘッド12の一方の側を構成している毛20は、天然毛であってよく、ヘッド12のもう一方の側を構成している毛22は、合成繊維であってよい。毛20は、自然発生的に、又は意図的な着色を通じて、毛22と異なる色であってよい。
【0020】
図1に示されるように、ヘッド12は、概して丸みを帯びているので、ブラシ10を平らな表面に対して斜めにあてがうことによって、その表面に、一方の種類の毛20又は22のみを接触させることができる。
【0021】
使用にあたり、ブラシ10は、化粧品又はスキンケア製品を肌に塗布する、又は化粧品を肌若しくはその他の化粧品と混ぜ合わせるなどのために、従来の化粧品塗布用ブラシと同様に使用されてよい。しかしながら、ブラシ10を肌に又は化粧品材料の容器に対して斜めに保持することによって、そして軸18を中心にブラシ10を適切な向きに回転させることによって、選択された一方の毛20又は22、又は2つの側の境界における混合を使用することができる。
【0022】
例えば、一方の種類の毛20又は22が、化粧品を容器から肌に移すのにより適している一方で、もう一方の種類の毛22又は20は、化粧品を肌の上で混ぜ合わせるのにより適していてよい。パウダ、頬紅、ブロンザなどのミネラルベースのメイクの場合は、メイクを施すために合成繊維を、そして混ぜ合わせるために天然繊維を使用することが望まし
いであろう。例えば、頬紅は、合成繊維によって使用者の頬骨に塗られ、次いで、天然繊維によって頬骨の上で混ぜ合わされてよい。固形パウダやアイシャドウなどの皿状すなわち固形の製品の場合は、塗るためには天然繊維を、そして混ぜ合わせるためには合成繊維を使用することが望ましいであろう。例えば、アイシャドウは、天然繊維によって塗られ、次いで、ブラシの合成繊維側によって混ぜ合わされてよい。しかしながら、異なる2つの天然繊維又は異なる2つの合成繊維を使用することも可能であろう。
【0023】
例えば、2つの側は、異なる化粧品を塗布するために使用されてよく、これは、異なる2本のブラシを使用する必要なく一方の化粧品の他方の化粧品による交差汚染のレベルを下げることができる。この場合は、外観は異なるが繊維の機械的特性が同じ又は類似の2つの側を有するブラシが有用であろう。2つの側の色又は外観のその他の特性のみが異なるブラシは、使用者の練習若しくは指導に、又はサイズ及び形状の似たブラシを使用者が容易に識別するのにも有用であろう。
【0024】
例えば片側が白でもう片側が黒であるような、著しく色が異なる2つの側20、22を有することによって、使用者は、どちらの側がどれであるかを一瞥して知ることができ、使用のためにブラシを直ちに且つ正確に位置合わせすることができる。
【0025】
本発明では、発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく様々な変更及び変形を成すことが可能である。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内であれば、本発明の変更及び変形の形態をもその範囲内に含むことを意図している。
【0026】
目立った実施形態が説明されてきたが、当業者ならば、異なる実施形態の特徴がどのように組み合わせ可能であるかを理解できるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルと、ヘッドとを有するブラシであって、
前記ヘッドは、前記ハンドルの端部から上向きに伸びる毛を含み、前記ブラシヘッドの各側は、異なる特性を有する、ブラシ。
【請求項2】
請求項1に記載のブラシであって、
前記ブラシヘッドは、特性が異なる2つの側を含む、ブラシ。
【請求項3】
請求項2に記載のブラシであって、
前記ブラシヘッドの前記2つの側は、同じサイズである、ブラシ。
【請求項4】
請求項3に記載のブラシであって、
前記ブラシヘッドは、全体に円形であって、特性が異なる全体に半円形の2つの側を伴う、ブラシ。
【請求項5】
請求項1に記載のブラシであって、
前記ブラシの一方の側の毛は、前記ブラシの他方の側の毛よりも堅い、ブラシ。
【請求項6】
請求項5に記載のブラシであって、
前記2つの側は、異なる厚みの毛を含む、ブラシ。
【請求項7】
請求項1に記載のブラシであって、
前記ブラシの一方の側の毛は、前記ブラシの他方の側の毛と異なる材料の毛である、ブラシ。
【請求項8】
請求項7に記載のブラシであって、
前記ブラシの一方の側の毛は、天然材料であり、前記ブラシの他方の側の毛は、合成材料である、ブラシ。
【請求項9】
請求項1に記載のブラシであって、
前記ブラシの一方の側の毛は、前記ブラシの他方の側の毛と異なる色である、ブラシ。
【請求項10】
毛を含むヘッドを備えるブラシであって、
前記毛は、全て同じ全体的方向に伸び、前記ブラシヘッドは、前記毛の特性が異なる2つの側を含む、ブラシ。
【請求項11】
請求項10に記載のブラシであって、
前記ブラシヘッドは、特性が異なる2つの側を含む、ブラシ。
【請求項12】
請求項11に記載のブラシであって、
前記ブラシヘッドの前記2つの側は、同じサイズである、ブラシ。
【請求項13】
請求項12に記載のブラシであって、
前記ブラシヘッドは、全体に円形であり、特性が異なる全体に半円形の2つの側を伴う、ブラシ。
【請求項14】
請求項10に記載のブラシであって、
前記ブラシの一方の側の毛は、前記ブラシの他方の側の毛よりも堅い、ブラシ。
【請求項15】
請求項14に記載のブラシであって、
前記2つの側は、異なる厚みの毛を含む、ブラシ。
【請求項16】
請求項10に記載のブラシであって、
前記ブラシの一方の側の毛は、前記ブラシの他方の側の毛と異なる材料の毛である、ブラシ。
【請求項17】
請求項16に記載のブラシであって、
前記ブラシの一方の側の毛は、天然材料であり、前記ブラシの他方の側の毛は、合成材料である、ブラシ。
【請求項18】
請求項10に記載のブラシであって、
前記ブラシの一方の側の毛は、前記ブラシの他方の側の毛と異なる色である、ブラシ。

【図1】
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【公表番号】特表2011−530378(P2011−530378A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522968(P2011−522968)
【出願日】平成21年8月3日(2009.8.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/004449
【国際公開番号】WO2010/019191
【国際公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(510113405)アニサ インターナショナル,インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】