説明

中空球状体、同中空球状体の組立キット、及びランプシェード

【課題】同一形状の複数のシートを連結するだけで構築でき、しかも、表面に隙間が殆ど形成されることのない美しい中空球状体を提供する。
【解決手段】12枚の同一形状のシートを互いに連結して構成した中空球状体であって、
前記各シートに形成された正五角形のベース部からなる12の略五角形領域と、前記ベース部の各辺に付設された異形部同士が連結されて形成される20の略3角形領域とが組み合わせられた多面体からなり、前記略三角形領域には、前記各シート同士の連結部を兼ねる装飾部が形成された構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同一形状のシートを互いに連結して構成される中空球状体、同中空球状体の組立キット、及び同中空球状体からなるランプシェードに関する。
【背景技術】
【0002】
同一形状のシートを互いに連結していくだけで球状体を組み上げることは存外難しく、そのような中空球状体やその組立キットは存在していない。
【0003】
他方、複数のシートを互いに連結することによってランプシェードなどを組み上げることができるようにしたキットは種々販売されている。例えば、複数の係合爪部を備えたシートを複数枚、前記係合爪部同士を連結させてなる複数の連結部により中空体を構成するように結合させた、例えば略紡錘形状の中空構造体が提案されている。また、かかる中空構造体をランプシェードに用いることも提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
特許文献1に記載の中空構造体によれば、シート間には隙間が発生し、かつ、シート同士を部分的に重ねておくと複数の隙間が各々、異なる方向に向くため、照明用シェードとして用いた場合には、隙間から漏れ出る光の出射方向などの斬新さを楽しむことができる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−21204号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1に開示された中空構造体は、構造体表面に隙間が形成されているため、それが斬新さを奏する半面、構造体表面が隙間による凹凸形状となっており、所謂球状体となすことはできないものであった。また、かかる中空構造体は、表面に隙間があるため、これをランプシェードとして利用した場合、隙間から虫などが入り込んで抜け出せなくなるおそれがあり、シェード内が虫の死骸で汚れることも有り得る。
【0007】
本発明は、上記課題を解決することのできる中空球状体、同中空球状体の組立キット、及びランプシェードを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明では、12枚の同一形状のシートを互いに連結して構成した中空球状体であって、前記各シートに形成された正五角形のベース部からなる12の略五角形領域と、前記ベース部の各辺に付設された異形部同士が連結されて形成される20の略3角形領域とが組み合わせられた多面体からなり、前記略三角形領域には、前記各シート同士の連結部を兼ねる装飾部が形成されていることとした。
【0009】
(2)本発明は、上記(1)の中空球状体において、前記シートは、一定の弾性力を有する材料からなり、前記装飾部は3つの前記異形部が組み合わされて立体的に形成されていることを特徴とする。
【0010】
(3)本発明は、上記(1)又は(2)の中空球状体において、前記異形部は、前記ベース部の辺に連接する連接部と、この連接部から屈曲伸延する連結爪部とを有し、この連結爪部同士が組み合わされて前記装飾部を構成していることを特徴とする。
【0011】
(4)本発明は、上記(1)〜(3)のいずれかの中空球状体において、各前記シートの連接部と連結爪部との境目に係合部を入江状に形成し、前記係合部の終端を、前記正五角形のベース部が内接する仮想正五角形の頂点に位置させて、前記係合部の終端を前記装飾部の中心に位置させたことと特徴とする。
【0012】
(5)本発明は、上記(1)〜(4)のいずれかの中空球状体において、前記連結爪部を花弁状に形成したことを特徴とする。
【0013】
(6)本発明では、上記(1)〜(5)のいずれかの中空球状体を構築するために、前記12枚のシートを具備する中空球状体の組立キットとした。
【0014】
(7)本発明では、上記(1)〜(5)のいずれかの中空球状体からなり、前記シートを透光性を有する材料で形成したランプシェードとした。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、同一形状の12枚のシートのみから美しい球状体が構成されており、しかも、その表面にはシート同士の連結部を兼ねる装飾部が形成されているため、見栄えのよいオブジェや置物として使用することができる。また、自分で組み立てることができるため、あたかもプラモデルを作製するような楽しみも得られる。さらに、見栄えのするランプ用シェードとして使用することができ、灯りを点灯させると、装飾部に陰影が生じてより幻想的な美しさを生起する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】中空構造体の基本構造を示す多面体の説明図である。
【図2】本実施形態に係る中空球状体を構成するシートの説明図である。
【図3A】本実施形態に係る中空球状体の説明図である。
【図3B】本実施形態に係る中空球状体の説明図である。
【図4】本実施形態に係るシート同士の連結手順の一例及び中空球状体の連結部を兼ねる装飾体の説明図である。
【図5】同シート同士の連結手順の一例及び中空球状体の連結部を兼ねる装飾体の説明図である。
【図6】同シート同士の連結手順の一例及び中空球状体の連結部を兼ねる装飾体の説明図である。
【図7】本実施形態に係る中空球状体をランプシェードに適用した場合の使用状態を示す説明図である。
【図8】同ランプシェードに適用した場合の表面の陰影を示す説明図である。
【図9A】他の実施形態に係る中空球状体の説明図である。
【図9B】他の実施形態に係る中空球状体の説明図である。
【図10】上記他の実施形態に係る中空球状体をランプシェードに適用した場合の使用状態を示す説明図である。
【図11】上記他の実施形態に係る中空球状体を構成するシートの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本実施形態に係る中空球状体は、12枚の同一形状のシートを互いに連結して構成した中空球状体である。この中空球状体は、各シートに形成された正五角形のベース部からなる12個の略五角形領域と、各ベース部の各辺に付設された異形部同士が連結されて形成される20個の略3角形領域とが組み合わせられた多面体から構成されている。そして、20個の略三角形領域には、それぞれ、各シート同士の連結部を兼ねる装飾部が形成されて、中空球状体の美観を高めている。
【0018】
かかる中空球状体に用いられる12枚のシートは、それぞれ、一定の弾性力を有する材料から形成されており、かかるシートにより構成された中空球状体の装飾部は、各シートに形成される5つの異形部のうち、3つの異形部が巴状に組み合わされて立体的に形成されている。
【0019】
異形部は、正五角形のベース部の各辺に連接する連接部と、この連接部から所定の方向に屈曲して伸延する連結爪部とを有しており、この連結爪部同士が組み合わされて中空球状体の装飾部が構成されることになる。
【0020】
シートの形状をより詳しく説明すると、各シートの異形部を形成する連接部と連結爪部との境目には、各シートの連結爪部同士を係合させるための係合部が入江状に形成されている。そして、かかる入江状に形成された係合部の終端を、正五角形のベース部を内接する仮想正五角形の頂点に位置させている。かかる構成のシートを12枚用いて中空球状体を構成するように連結していくと、3つの異形部が組み合わされたとき、係合部の終端は必然的に装飾部の中心に位置する。しかも、このとき、装飾部は3つの異形部が三重に重なるため立体的に形成されることになる。
【0021】
よって、例えば、連結爪部を花弁状に形成すれば、より装飾性が高まり、中空球状体全体の美観を向上させることが可能となる。
【0022】
また、シートを透光性を有する材料で形成すれば、構成された上述の中空球状体を、ランプシェードとして好適に用いることができる。
【0023】
また、12枚のシートを1セットとした中空球状体の組立キット、あるいはランプシェードの組立キットとすれば、購入者に組立て過程の楽しみも付与することができる。
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態をより具体的に説明する。
【0025】
図1は中空構造体の基本構造を示す多面体の説明図である。本実施形態に係る中空球状体は、基本的に、図1に示すように、五角形領域Pと三角形領域Tとが組み合わせられた多面体から構成されており、五角形領域Pが12個、三角形領域Tが20個で構成されている。
【0026】
他方、正多面体としては、4つの正三角形からなる三角錐形状の正4面体、6つの正方形からなる立方体形状の正6面体、8つの正三角形からなり、ピラミッド形状を上下に重ねたような正8面体、さらには、12の正五角形からなる正12面体、20の正三角形からなる正20面体が存在している。
【0027】
かかる5つの正多面体の中で、最も球に近いのは、頂点の数が20個と最も多い正12面体である。多面体で球状体を構成する場合、この正12面体を基礎とすることが合理的である。このとき、20個の頂点は3つの正五角形により形成されていることから、この頂点部分を正三角形の面で置き換えると、より球状に近い多面体となることを知見した。
【0028】
つまり、3つの正五角形を連結したときに、正五角形の領域と正三角形の領域とが形成されるシートを形成すればよく、かかるシートとしては、単一のシートで正五角形領域が形成でき、かつ3つのシートを連結したときに正三角形領域が形成される形状とすればよいことが分かる。
【0029】
しかも、3つのシートを連結したときに、かかる連結部が装飾性を有するものであればなお良い。そのような見地から、図2に示すシート10を創出した。
【0030】
図2は本実施形態に係る中空球状体を構成するシート10の説明図であり、図示するように、シート10は、正五角形のベース部1と、このベース部1の辺1a,1b,1c,1d,1eにそれぞれ付設された異形部2とを有している。
【0031】
図3A及び図3Bは本実施形態に係る中空球状体の説明図であり、図3A(a)は中空球状体の正面図、図3A(b)は同背面図、図3A(c)は同平面図、図3A(d)は同底面図、図3B(e)は同左側面図、図3B(f)は同右側面図、図3B(g)は同斜視図である。図示するように、本実施形態に係る中空球状体は12の略五角形領域と20の略3角形領域とからなる多面体で構成されている。略五角形領域は各シート10のベース部1により形成され、略3角形領域は3つのシート10の各1つの異形部2同士が連結されて形成される。
【0032】
そして、略三角形領域には、各シート10同士の連結部を兼ねる装飾部4が形成されるのである。本実施形態に係る装飾部4は、あたかも花のような外観を呈しており、オブジェや置物として利用できるような斬新でかつ美しい球状体となっている。
【0033】
また、シート10は、例えば樹脂などを用いた一定の弾性力を有する材料から形成されているため、3つの異形部2が組み合わされると立体的な装飾部4となり、見栄えがより向上する。なお、本実施形態に係るシート10は、その材料として、和紙と和紙との間にPET(Polyethylene Terephthalate)を挟んだ強化和紙を用いている。
【0034】
また、図2に示すように、本実施形態に係るシート10の異形部2は、ベース部1の辺1a,1b,1c,1d,1eに連接する連接部21と、この連接部21から屈曲伸延する連結爪部22とを有しており、連結爪部22同士が巴状に組み合わされて装飾部4(図3A,B参照)を構成している。
【0035】
すなわち、図2に示すように、異形部2の連接部21と連結爪部22との境目には、係合部40が入江状に形成されている。そして、係合部40の終端40aを、正五角形のベース部1が内接する仮想正五角形P1の各頂点1f,1g,1h,1i,1jに位置させることによって、図3A,Bに示すような中空球状体を構築したときに、係合部40の終端40aが装飾部4の中心に位置するようにしている。そして、本実施形態に係る連結爪部22は花弁状に形成されているため、装飾部4は3枚の連結爪部22を花弁とする花のように見える。
【0036】
各連接部21は、装飾部4において他の異形部2と重合する第1の突出部41と第2の突出部42とが形成されている。ここでは、第1の突出部41を入江状の係合部40が形成される側に山状に突出させるとともに、第2の突出部42を第1の突出部41の反対側に形成している。
【0037】
かかるシート10を用いて構成した中空球状体は、図3A,Bに示すように、その表面にシート10同士の連結部を兼ねるとともに、あたかも花のような美しい装飾部4が形成されることになるため、見栄えのよいオブジェや置物として使用することができる。しかも、本実施形態に係る連結爪部22は桜をイメージした花弁とするとともに、シート10を和紙で形成しているため、その相乗効果によって、図3A,Bに示すように、和風が強調された風合いを得ることができる(図8を参照)。
【0038】
ところで、本実施形態では、12枚のシート10を互いに連結して中空球状体を構築するのであるが、ここで、3枚のシート10を用いて、シート同士の連結手順の一例を示しながら中空球状体の連結部を兼ねる装飾部4について、図4〜図6を参照して説明する。なお、図4〜図6における装飾部4は、第1のシート10A、第2のシート10B、第3のシート10Cの順に各連結爪部22を係合させて構成している。また、理解を容易にするために、第1のシート10A、第2のシート10B、第3のシート10Cの各異形部2や各異形部2を構成する連結爪部22などの各部位についても、第1のシート10A、第2のシート10B、第3のシート10Cに準じて符号にA、B,Cを付して区別することとする。
【0039】
先ず、図4に示すように、3枚のうち最上位に位置させる第1のシート10Aの連結爪部22Aに、中位に位置させる第2のシート10Bの連結爪部22Bを係合し、この第2のシート10Bの連結爪部22Bの下方から最下位に位置させる第3のシート10Cの連結爪部22Cを係合させる。このとき、第3のシート10Cの連結爪部22Cを含む異形部2Cは、第2のシート10Bの異形部2Bに対しては下方に位置するが、第1のシート10Aの異形部2Aに対してはその上方に重なるようにする。このようにして、1つの装飾部4が恰も花のように形作られるが、この状態では、第1のシート10A、第2のシート10B、第3のシート10Cは未だ平面方向に広がった二次元状態のままである。
【0040】
次に、他の装飾部4が形成されるように他の連結爪部22同士を連結していくが、第1のシート10Aと第2のシート10Bとの間の他の連結部分を例にとると、図5に示すように、上位に位置していた第1のシート10Aの異形部2Aを第2のシート10Bの下方に位置するように入れ替える。同様に、第2のシート10Bと第3のシート10Cとの間の他の連結部を例にとると、上位に位置していた第2のシート10Bの異形部2Bを第3のシート10Cの下方に位置するように入れ替えるとともに、第3のシート10Cと第1のシート10Aとの間の他の連結部を例にとると、上位に位置していた第3のシート10Cの異形部2Cを第1のシート10Aの下方に位置するように入れ替える。
【0041】
そして、図6に示すように、第1のシート10Aと第2のシート10Bとの間の他の連結部分を例にとった場合、第1のシート10Aの異形部2Aの連結爪部22Aの係合部40(図2参照)と第2のシート10Bの連結爪部22Bの係合部40とを係合させる。同様に、第2のシート10Bと第3のシート10Cとの間の他の連結部分を例にとった場合であれば、第2のシート10Bの異形部2Bの連結爪部22Bの係合部40(図2参照)と第3のシート10Cの連結爪部22Cの係合部40とを係合させるとともに、第3のシート10Cと第1のシート10Aとの間の他の連結部分を例にとった場合であれば、第3のシート10Cの異形部2Cの連結爪部22Cの係合部40(図2参照)と第1のシート10Aの連結爪部22Aの係合部40とを係合させる。
【0042】
こうして、第1のシート10A、第2のシート10B及び第3のシート10Cからなる3枚のシート10を互いに連結すると、その連結部は、花弁状に形成された連結爪部22が巴状に組み合わされることによって花を模した装飾部4が形成される。しかも、この装飾部4は、シート10が弾力性を有する材料で形成されているため、3重に重合している各連結爪部22がピンと張った状態となり、立体的な見栄えのする装飾部4となる。
【0043】
そして、同様にして、12枚のシート10を全て用いて、各シート10同士を互いに連結していくと、図3A,Bに示したように、各シート10に形成された正五角形のベース部1からなる12の略五角形領域と、前記ベース部1の各辺に付設された異形部2同士が連結されて形成される20の略3角形領域とが組み合わせられた多面体からなる中空球状体が構築される(図1参照)。そして、略三角形領域には、各シート10同士の連結部を兼ねる装飾部4が形成されるため、中空球状体としての美観を著しく向上させることができる。
【0044】
なお、シート10の連接部21には、前述したように第1の突出部41と第2の突出部42とが形成されているため、これらが隣接するシート10同士で重合することで、間隙が形成されることを防止するとともに、中空球状体としての強度を高めることができる。
【0045】
ところで、本中空球状体は、図7及び図8に示すように、ランプシェードとして好適に用いることができる。本中空球状体は12枚のシート10が連結されて構築されているものの、表面には間隙などが殆どなく、略球状面となっている。したがって、内部に配設したランプ6の光を透過させるためにシート10は透光性、あるいは半透光性を有する材料で形成している。図7及び図8中、符号60はランプ6の電気コードを示している。
【0046】
かかるランプシェードは、当該シェードを構成するシート10の連接部21に第1の突出部41と第2の突出部42とが形成されているため、前述しように隣接するシート10同士で重合することで強度アップが図れるとともに、図8に示すように、灯りを点けたときには、装飾部4においては重合による陰影の濃淡が表れる。したがって、点灯時には、より美観が高まる効果を奏し、中空球状体がランプシェードとして好適であることが分かる。
【0047】
また、本ランプシェードは、12枚のシート10を連結して構成したものであるが、その表面には間隙などは殆ど形成されることがない。したがって、虫などがシェード内に入り込むおそれを可及的に防止することができる。
【0048】
図9A(a)〜図9B(g)及び図10に示したものは、他の実施の形態に係る中空球状体(ランプシェード)である。また、図11に示したものは、上記他の実施形態に係る中空球状体(ランプシェード)を構成するシートの説明図である。
【0049】
本実施形態に係る中空構造体及びランプシェードは、上述してきた実施形態に係る中空球状体及びランプシェードに対して、装飾部4のデザインのみが変わっただけであり、実質的な構成は同じである。よって、図において先の実施形態と同一構成要素については同一の符号を付し、その具体的説明は省略する。
【0050】
本実施形態では、装飾部4を構成するシート10の連結爪部22が花弁状ではなく、よりシンプルな円形に形成されている。したがって、特に和風というわけではなく、洋間にも和室にもマッチする中空構造体又はランプシェードとなる。
【0051】
以上、実施形態を通して本発明を説明してきたが、本発明の趣旨を逸脱することのない限り、具体的な構成は適宜変更しても構わない。例えば、装飾部4のデザインを実質的に規定する連結爪部22の形状は適宜所望する形状に変更することができる。
【0052】
また、シート10の材料としても、オブジェや置物として利用する場合は、その色や模様、さらに材質などは特に限定されるものではない。人の手によって組立て可能な適度な弾性を有する材料であれば何でもよい。また、ランプシェードとして利用する場合は、それに加えて光を透過するものであれば何でもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 ベース部
2 異形部
4 装飾部
10 シート
21 連接部
22 連結爪部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
12枚の同一形状のシートを互いに連結して構成した中空球状体であって、
前記各シートに形成された正五角形のベース部からなる12の略五角形領域と、前記ベース部の各辺に付設された異形部同士が連結されて形成される20の略3角形領域とが組み合わせられた多面体からなり、
前記略三角形領域には、前記各シート同士の連結部を兼ねる装飾部が形成されていることを特徴とする中空球状体。
【請求項2】
前記シートは、一定の弾性力を有する材料からなり、前記装飾部は3つの前記異形部が組み合わされて立体的に形成されていることを特徴とする請求項1記載の中空球状体。
【請求項3】
前記異形部は、
前記ベース部の辺に連接する連接部と、この連接部から屈曲伸延する連結爪部とを有し、この連結爪部同士が組み合わされて前記装飾部を構成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の中空球状体。
【請求項4】
各前記シートの連接部と連結爪部との境目に係合部を入江状に形成し、前記係合部の終端を、前記正五角形のベース部が内接する仮想正五角形の頂点に位置させて、前記係合部の終端を前記装飾部の中心に位置させたことと特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の中空球状体。
【請求項5】
前記連結爪部を花弁状に形成したことと特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の中空球状体。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の中空球状体を構築するために、前記12枚のシートを具備することを特徴とする中空球状体の組立キット。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の中空球状体からなり、前記シートを透光性を有する材料で形成したことを特徴とするランプシェード。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図7】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−249256(P2011−249256A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123766(P2010−123766)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(510151027)株式会社アジアン・マーケット (1)
【Fターム(参考)】