説明

中継ノードとのハンドオーバを実施するための方法および装置

ネットワーク内で中継ノード(RN)とハンドオーバを実施するための技法が開示されている。RNは、高度化ノードB(eNB)と無線送信/受信ユニット(WTRU)の間に配備されるノードである。RNは、eNBおよびWTRUのうちの一方からデータを受信し、それを他方に転送する。RNは、サービングドナー高度化ノードB(DeNB)からパケットデータ収束プロトコル(PDCP)プロトコルデータユニット(PDU)を受信し、それをWTRUに送信する。RNは、WTRUから受信された測定レポートに基づいてハンドオーバの決定を行う。ハンドオーバの決定を行った後で、RNは、最初の送信に成功しなかったPDCPシーケンス番号(SN)を含めて、ハンドオーバ要求または制御メッセージをサービングDeNBに送る。次いで、サービングDeNBは、最初の送信に成功しなかったPDCP SNよりも古いSNを有するPDCP PDUを破棄する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本願は、2009年6月17日に出願された米国特許仮出願第61/187,809号および2009年6月17日に出願された米国特許仮出願第第61/187,879号の利益を主張するものであり、これらの特許出願を、完全に記載されているかのように参照により組み込む。
【0003】
拡張ロングタームエボリューション(LTE−A)では、中継ノード(RN)の概念が導入されている。RNは、高度化ノードB(eNB)(すなわち、基地局)と無線送信/受信ユニット(WTRU)の間に配備されるノードである。RNは、eNBおよびWTRUのうちの一方からデータを受信し、それを他方に転送する。RNへの、またRNからのWTRUのリンク(回線)品質は、RNの方がWTRUに近いためeNBとの間の直接リンクよりも良いものとなるであろう、したがってeNBとWTRUの間のリンクの性能は、RNを導入することによって高まるであろう。
【0004】
RNは、カバレージ(受信可能範囲サービスエリア)の改善が必要とされるときに、eNBを設置することに対しての低コストな選択肢であることを狙いとしているが、無線ネットワークの容量を改善するために使用することもできる。コスト削減は、ネットワークに対する有線リンクに付随する資本経費および事業費を削減することによって達成される。有線リンクに代わって、RNは、ネットワークに対してのリンク(回線)を提供する「ドナーeNB(DeNB)」に無線を用いて通信する。レガシーWTRU(すなわち、第3世代移動体通信システムの標準化プロジェクト(3GPP)リリース9またはそれ以前のWTRU)にとって、RNは、ちょうどeNBのように見える。図1は、DeNBと共にRNの例示的な配備を示し、RNとDeNBとに関連するインターフェースをも示す。
【0005】
LTE−A(拡張ロングタームエボリューション)でRNを配備する場合には、RNとeNBの間にハンドオーバが発生する可能性がある。以下のハンドオーバシナリオが予期され、すなわち、WTRUが、RNからそれ自体のサービングドナー高度化ノードB(eNB)に移動すること、WTRUが、RNから隣接するドナー高度化ノードBに移動すること、WTRUが、あるRNから、同じドナー高度化ノードBによってサービスの提供を受ける別のRNに移動すること、WTRUが、あるRNから、隣接するドナー高度化ノードBによってサービスの提供を受ける別のRNに移動すること、WTRUが、ドナー高度化ノードBから、同じドナー高度化ノードBによってサービスの提供を受けるRNに移動すること、WTRUが、隣接するドナー高度化ノードBから、異なるドナー高度化ノードBによってサービスの提供を受けるRNに移動すること、などが予期される。
【0006】
WTRUをRNから(別のRN、またはDeNBのいずれかへ)ハンドオーバする必要があるとき、無線リンク制御(RLC)非応答モード(UM)の場合には、まだダウンリンクでのRNの送信がRLCによって完了されていない、RN内のパケットデータ収束プロトコル(PDCP)サービスデータユニット(SDU)を、無線バックホール(backhaul:帰路)リンクを介してDeNBに転送する必要がある。RLC応答(アクノリッジ)モード(AM)の場合は、ダウンリンク送信の場合で、送信することができなかったPDCP SDUに加えて、RNが、WTRUによってRLCレイヤにて成功裏に確認(アクノリッジ)されていないPDCP SDUをも転送しなければならない。これらのデータパケットの再転送の事例が必須となるが、それは、バックホールリンク(Un)とアクセスリンク(Uu)の両方が、自立して動作し、図2〜図9に示されているように別々のピアツゥピア(peer−to−peer)データリンクレベル伝送プロトコルスタックを実装することを考えると、DeNBが、RNに前に送信されたPDCP SDUを削除している可能性があるからである。データの再転送は、バックホールリソースを2回消耗する(すなわち、DeNBからRNにデータを送信するのに使用されるリソースと、RNからDeNBにデータを再送信するのに使用されるリソース)。
【0007】
LTE−Aにおいて考えられているユーザプレーン(Uプレーン)および制御プレーン(Cプレーン)のプロトコルアーキテクチャの例示が図2〜図9に示されている。図2および図3は、DeNBにとってトランスペアレント(透過的)であるフルL3リレーのためのCプレーンアーキテクチャおよびUプレーンアーキテクチャを示す。図4および図5は、プロキシS1/X2のためのCプレーンアーキテクチャおよびUプレーンアーキテクチャを示す(すなわち、RNは、無線通信移動管理装置(MME)にとってDeNB下のセルのように見える)。図6および図7は、RNベアラがRNで終了する場合のCプレーンアーキテクチャおよびUプレーンアーキテクチャを示す。図8および図9は、S1インターフェースがDeNBで終了するCプレーンアーキテクチャおよびUプレーンアーキテクチャを示す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ハンドオーバ中におけるRNからDeNBへのデータ再転送を削減または回避すること、ハンドオーバ中にもとのサービングDeNBに再転送する必要があるDeNBからRNに転送されたデータ量を最小限に抑えること、およびRNとサービングDeNB間での不必要なデータ交換に起因するハンドオーバ完了時間を縮小することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ネットワーク内でRNとハンドオーバを実施するための実施形態を開示する。RNは、eNBとWTRUの間に配備されるノードである。RNは、eNBおよびWTRUのうちの一方からデータを受信し、それを他方に転送する。RNは、WTRUから受信された測定レポートに基づいてハンドオーバの決定をすることができる。ハンドオーバを決定した後で、RNは、最初の送信に成功しなかったPDCPシーケンス番号(SN)を含めて、ハンドオーバ要求または制御メッセージをサービングDeNBに送る。次いで、サービングDeNBは、最初の送信に成功しなかったPDCP SNよりも古いSNを有するPDCP PDU(パッケトデータユニット)を破棄する。
【0010】
RNおよびサービングDeNBは、RNとWTRUの間の無線インターフェースを介してWTRUに送信されたデータのPDCP SNと、RNとサービングDeNBの間の無線インターフェースを介してRNによって受信されたデータのPDCP SN間のマッピングのテーブルを維持することができる。RNは、呼セットアップ中に、WTRUコンテキストアイデンティティ(ID)、RNベアラ情報、WTRUベアラ情報、RNベアラID、およびWTRUベアラIDのうちの少なくとも1つを含めて、WTRUコンテキスト情報をサービングDeNBに提供することができる。
【0011】
サービングDeNBは、ハンドオーバ要求メッセージをターゲットeNBに転送する。ターゲットeNBは、アドミッション制御を実施する。ターゲットeNBは、ハンドオーバ要求ACKメッセージをサービングDeNBに送る。サービングDeNBは、データをターゲットeNBに転送する。WTRUは、ターゲットeNBとの同期を実施し、RACHを介してターゲットセルにアクセスし、ターゲットeNBは、UL割当ておよびタイミングアドバンスで応答し、WTRUがターゲットセルへのアクセスに成功したとき、WTRUは、RRCハンドオーバ完了メッセージを送る。ターゲットeNBは、経路切替要求メッセージをMME/GWに送り、WTRUがセルを変更したことを通知する。サービングGWは、ダウンリンクデータ経路をターゲットeNBに切り替え、元の経路上の1つまたは複数のS1−UPエンドマーカパケットをソースRNおよび/またはソースDeNBに送り、次いでUプレーン/トランスポートネットワークレイヤ(TNL)リソースをソースRNに対して解放する。
【0012】
より詳細な理解を、添付の図面と共に、例として与えられている以下の説明から得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】例示的なリレー配備アーキテクチャを示す。
【図2】LTE−Aにおいて考えられているCプレーンプロトコルアーキテクチャの例を示す図である。
【図3】LTE−Aにおいて考えられているUプレーンプロトコルアーキテクチャの例を示す図である。
【図4】LTE−Aにおいて考えられているCプレーンプロトコルアーキテクチャの例を示す図である。
【図5】LTE−Aにおいて考えられているUプレーンプロトコルアーキテクチャの例を示す図である。
【図6】LTE−Aにおいて考えられているCプレーンプロトコルアーキテクチャの例を示す図である。
【図7】LTE−Aにおいて考えられているUプレーンプロトコルアーキテクチャの例を示す図である。
【図8】LTE−Aにおいて考えられているCプレーンプロトコルアーキテクチャの例を示す図である。
【図9】LTE−Aにおいて考えられているUプレーンプロトコルアーキテクチャの例を示す図である。
【図10】拡張地上波無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)を含むLTE無線通信システム/アクセスネットワークの図である。
【図11】WTRU、eNB、およびRNを含むLTE無線通信システムの例示的なブロック図である。
【図12】一実施形態に従ってRNが展開されるネットワーク内でのハンドオーバの例示的なプロセスを示す図である。
【図13】他の実施形態に従ってRNが展開されるネットワーク内でのハンドオーバのための例示的なプロセスの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
「WTRU」という用語は、以下で参照されたとき、それだけには限らないが、ユーザ機器(UE)、移動局、固定型もしくは移動型加入者ユニット、ページャ(ポケットベル)、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、センサ、マシーン−ツ−マシーン(M2M)のデバイス、または無線環境内で動作することが可能な任意の他のタイプのデバイスを含む。「高度化ノードB(eNB)」「DeNB」または「RN」という用語は、以下で参照されたとき、それだけには限らないが、基地局、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線環境内で動作することが可能な任意の他のタイプのインターフェース用デバイスを含む。
【0015】
3GPP LETおよびLTE−Aに関連して実施形態が開示されているが、これらの実施形態はLETまたはLTE−Aに限定されず、それだけには限らないが、3GPP広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、CDMA2000、IEEE802.XXなどを含めて、現在存在する、または将来配備されることができる任意の無線通信技術に適用可能であることに留意されたい。本明細書に記載されている諸実施形態は、任意の順序または組合せで適用可能とすることができ、実施形態の任意の特定の部分は、その実施形態の残りの部分なしに独立して実施することができることに留意されたい。本明細書で開示されている実施形態は、現在論じられている、または将来開発されることになるRNを含めて、任意のプロトコルアーキテクチャで実施することができることに留意されたい。
【0016】
図10は、拡張地上波無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)205を含むLTE無線通信システム/アクセスネットワーク200を示す。E−UTRAN205は、いくつかのeNB220と、少なくとも1つのRN240とを含む。WTRU210は、eNB220またはRN240のいずれかと通信することができる。eNB220は、X2インターフェースを使用して互いにインターフェースする。eNB220のそれぞれは、S1インターフェースを介して無線通信移動管理装置(MME)/サービングゲートウェイ(S−GW)230とインターフェースする。eNB220は、Unインターフェースを使用してRNとインターフェースする。RN240またはeNB220は、Uuインターフェースを使用してWTRU210とインターフェースする。単一のWTRU210、3つのeNB220、および単一のRN240が図10に示されているが、任意の数のデバイスが存在してもよく、無線デバイスと有線デバイスの任意の組合せが無線通信システムアクセスネットワーク200に含まれてもよいということは明らかなはずである。
【0017】
図11は、WTRU210、eNB220、およびRN240を含むLTE無線通信システム400の例示的なブロック図である。WTRU210、eNB220、およびRN240は、本明細書で開示されている実施形態に従って、無線通信、フロー制御、およびハンドオーバを実施するように構成されている。
【0018】
WTRU210は、典型的なWTRUに見出すことができる構成要素に加えて、少なくとも1つのトランシーバ211と、任意選択で接続されるメモリ213を有するプロセッサ212と、アンテナ214とを含む。プロセッサ212は、単独またはソフトウェアとの組合せで、本明細書で開示されている実施形態に従って、無線通信、フロー制御、およびハンドオーバを実施するように構成される。トランシーバ211は、プロセッサ212およびアンテナ214と通信して、無線通信の送信および受信を容易にする。WTRU210は、eNB220またはRN240のいずれか一方と通信することができる。
【0019】
eNB220は、典型的なeNBに見出すことができる構成要素に加えて、少なくとも1つのトランシーバ221と、任意選択で接続されるメモリ223を有するプロセッサ222と、アンテナ224とを含む。プロセッサ222は、単独またはソフトウェアとの組合せで、本明細書で開示されている実施形態に従って、無線通信、フロー制御、およびハンドオーバを実施するように構成される。トランシーバ221は、プロセッサ222およびアンテナ224と通信して、無線通信の送信および受信を容易にする。
【0020】
RN240は、少なくとも1つのトランシーバ241と、任意選択で接続されるメモリ243を有するプロセッサ242と、アンテナ244とを含む。プロセッサ242は、単独またはソフトウェアとの組合せで、本明細書で開示されている実施形態に従って、無線通信、フロー制御、およびハンドオーバを実施するように構成される。トランシーバ241は、プロセッサ242およびアンテナ244と通信して、無線通信の送信および受信を容易にする。
【0021】
図12は、一実施形態に従ってRNが展開されるネットワーク内でのハンドオーバの例示的なプロセス(一連の処理過程)500を示す。この例では、WTRUが現在はRN(ソースRN)に接続されているが、別のeNB(ターゲットeNB)にハンドオーバされつつあるのを想定している。呼セットアップ(呼設定)中に、WTRU高度化パケットシステム(EPS)ベアラおよびUu無線ベアラ(RB)、ならびにRN EPSベアラおよびUnインターフェースRBが確立され、WTRU EPSベアラ/Uu RBとRN EPSベアラ/Un RB間のマッピングまたは関連付けが確立される(502)。WTRU EPSベアラは、WTRUとパケットデータネットワークゲートウェイ(P−GW)の間に確立されるベアラであり、RN EPSベアラは、RNとP−GWの間に確立されるベアラである。Uu RBは、Uuインターフェースを介してWTRUとRNの間に確立されるベアラであり、Un RBは、Unインターフェースを介してRNとソースDeNBの間に確立されるベアラである。
【0022】
RNは、WTRU EPSベアラ/Uu RBとRN EPSベアラ/Un RB間のマッピングまたは関連付けを維持することができる。マッピングは、一意のWTRUコンテキストID、(1つまたは複数の)RNベアラ(たとえば、インターネットプロトコル(IP)ソースアドレス、IP宛先アドレス、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)ソースポート、UDP宛先ポート、トンネルエンドポイントID)、(1つまたは複数の)WTRUベアラ(たとえば、IPソースアドレス、IP宛先アドレス、UDPソースポート、UDP宛先ポート、トンネルエンドポイントID)、(1つまたは複数の)RNベアラID、(1つまたは複数の)WTRUベアラIDに基づいて維持することができる。これは、図2〜図9におけるプロトコルアーキテクチャのいずれかに適用可能である。
【0023】
この実施形態によれば、RNは、サービングDeNBと制御メッセージを交換する。制御メッセージは、ハンドオーバ中に、RNからサービングDeNBに再転送で返される必要があるデータ量を回避または削減するために、またUuインターフェースを介して送信にまだ成功していないデータパケットに関して、サービングDeNBおよびRNのバッファを同期させ続けるために、交換される。制御メッセージは、定期的に、またはトリガに基づいて、送信することができる。制御メッセージは、たとえばPDCP制御PDUを使用してユーザプレーンに送信されてもよい。あるいは、制御メッセージは、無線リソース制御(RRC)もしくはX2AP、またはRNとサービングDeNBの間の通信用の任意の他の同様に規定されたインターフェースを使用して、制御プレーンに送信されてもよい。
【0024】
制御メッセージは、最初の(すなわち最も古い)送信に成功しなかったUn PDCP SDUシーケンス番号(SN)(すなわち、RNからWTRUへの送信に成功しなかったUn PDCP SDUの最初のSN)を含むことができる。RLC AMデータの場合において、「送信に成功しなかったUn PDCP SDU」は、Uuインターフェースを介してWTRUによって成功裏に受信されたと確認されていない、Uu PDCP SDUに対応するUn PDCP SDUを意味している。RLC UMデータの場合において、「送信に成功しなかったUn PDCP SDU」は、RNにてまだUuインターフェースを介して送信するためにPDCPレイヤから下位のレイヤに提出されていない、またはMACレイヤでハイブリッド自動再送要求(HARQ)機構によって肯定的に確認されていないUu PDCP PDUに対応するUn PDCP SDUを意味している。RLC透過モード(TM)データの場合では、「送信に成功しなかったUn PDCP SDU」は、RNにてまだUuインターフェースを介して送信するためにPDCPレイヤから下位のレイヤに提出されていないUu PDCP PDUに対応するUn PDCP SDUを意味している。代替として、または追加的に、制御メッセージは、Unインターフェースを介してRNへの送信を開始/増大または停止/減少させるための指示を含むことができる。
【0025】
RNは、図2〜図9に示されているように、PDCPエンティティの1つのセットをUuインターフェース上で、またPDCPエンティティのもう1つのセットをUnインターフェース上で維持することができ、これらのセットは、互いに独立して動作することができる。RNとサービングDeNBの間でフロー制御するために、RN(および任意選択でサービングDeNB)は、Uuインターフェースを介してWTRUに送信されるUu PDCP PDUのSNと、Unインターフェースを介してサービングDeNBから受信されるUn PDCP PDUとの間のSN間のマッピングを維持することができる。
【0026】
マッピングは、各UuインターフェースPDCP SNを、対応するUnインターフェースPDCP SNに関連した、またはその逆に関連付けした、ルックアップテーブルを使用して、実行することができる。2つのシーケンス番号の関連付けられた値は、同じでない可能性があり、その理由は、シーケンス番号付けが、UnインターフェースまたはUuインターフェース上でいつでも、上限(たとえば、4095)に達する前に、他方が引き続き動作している間に再スタートすることができるからである。あるいは、シーケンス番号間の関連付けは、UnインターフェースPDCP SNとUuインターフェースPDCP SNの間の1組のオフセットを維持する変換テーブルを介して行われてもよい。変換テーブルは、単一のオフセットまたは複数のオフセットを含むことができる。
【0027】
PDCPエンティティが複数のPDCP SDU(たとえば、IPパケット)を1つのPDCP PDUに連結すること、または単一のPDCP SDUを複数のPDCP PDUにセグメンとする(分ける)ことが許される場合、UnインターフェースPDCP SNをUuインターフェースPDCP SNと関連付けるために、またはその逆で関連付けるために、ルックアップテーブルを使用することができる。
【0028】
RN(および任意選択でサービングDeNB)は、ターゲットハンドオーバへ転送させる必要がある正しいパケットがサービングDeNBで識別できるように、Uuインターフェースを介してRNによって送信されるデータおよびUnインターフェースを介して受信されたデータのSNの適正な変換、及びその逆の変換を、このマッピングを使用して確実にすることができる。代替として、またはそれに加えて、制御メッセージは、最初の送信に成功しなかったPDCP SDU SNがあってもなくても、データフローの開始/増大または停止/減少を示すことができる。
【0029】
さらに、DeNBは、PDCP SDUとPDCP PDU間のマッピングを維持することができる。ダウンリンク送信の場合、DeNBは、PDCP SDU(たとえば、IPパケット)を1つのPDCP PDU内に含めることができる。この場合、マッピングは、1対1のマッピングとすることができる。あるいは、DeNBは、(単一のWTRUまたは複数のWTRUに対して指定された)複数のPDCP SDUを1つのPDCP PDUに連結する、または1つのPDCP SDUが複数のPDCP PDUに含まれるように1つのPDCP SDUを複数のセグメントに分けることができる。この場合、マッピングは、多対1のマッピングとすることができる。このマッピングのために、各PDCP SDU(またはそのセグメント)と各PDCP PDUには、異なるシーケンス番号(SN)を割り当てることができ、DeNBは、関連付けられたマッピングでPDCP SDUを追跡することができる。同様に、RNは、PDCP SDUと、Uuインターフェースを介して送信されるPDCP PDU間のマッピングを維持することができる。
【0030】
マッピング(または上述のマッピングの任意の組合せ)により、DeNBは、RNバッファの輻輳(混雑)または枯渇(スターベイション)が発生したかどうかを判断することができ、このマッピング情報を使用し、ハンドオーバ中のデータ再転送を最小限に抑えることができる。
【0031】
この実施形態によれば、サービングDeNBは、RNからの制御メッセージによって、まだUuインターフェースを介して送信に成功したと確認されていないUn PDCP SDUすべて(すなわち、RLC UMデータの場合、RNにて、送信するために下位のレイヤに提出されていない、またはHARQエンティティによって肯定的に確認されていないPDCP PDU、およびRLC AMデータの場合、RLCレイヤによって受信に成功したと肯定的に確認されていないPDCP SDU)を持ち続けることができる。ソースDeNBが制御メッセージを受信した後で、最初の送信に成功しなかったPDCP SDUよりも古い(1つまたは複数の)Un PDCP SDUをソースDeNBバッファから破棄することができる。
【0032】
フロー制御は、WTRUごと、WTRU EPSベアラごと、RN EPSベアラごと、または他の任意のものごとに実施することができる。WTRUごとの制御の場合、RNは、特定のWTRUについて最初の送信に成功しなかったUn PDCP SDUを、ソースDeNBに示す。WTRU EPSベアラごとの場合、RNは、特定のWTRU EPSベアラ内で最初の送信に成功しなかったUn PDCP SDUを、ソースDeNBに示す。
【0033】
個々のWTRU EPSベアラごと、またはWTRUごとのフロー制御は、サービングDeNBにおいて、WTRU EPSベアラ/Uuデータ無線ベアラ(DRB)とRN EPSベアラ/Un DRB間のマッピングまたは関連付けの知識、およびその関連付けからWTRU EPSベアラ/Uu DRBを導出できることを必要とする。この関連付けは、プロトコルアーキテクチャ次第で、サービングDeNBに既知であることも、既知でないこともある。たとえば、DeNBにとってトランスペアレントなRNでS1インターフェースが終了する場合、この関連付けはサービングDeNBに知られていないことがある。一実施形態によれば、WTRUに対するEPSベアラ/Uu DRB確立の一部として、RN(あるいは、MME、GW、もしくはこれらのノードの任意の組合せ、または(1つまたは複数の)他のノード)は、ソースDeNBに、WTRU EPSベアラ/Uu DRBとRN EPSベアラ/Un DRB間の関連付けまたはマッピングを含むコンテキスト情報を伝えることができる。WTRUコンテキスト情報は、コンテキストIDとすることができる。あるいは、WTRUコンテキスト情報は、WTRUコンテキストIDを、(1つまたは複数の)WTRUベアラおよび(1つまたは複数の)RNベアラに関する情報ならびにそれらのマッピング/関連付けと共に含むことができる。
【0034】
マッピング情報は、WTRU EPSベアラ/Uu DRB確立後に、サービングDeNBに送られる専用のメッセージを使用してやり取りすることができる。RNは、WTRU EPSベアラ/DRBとUnインターフェースEPSベアラ/DRB間の関連付けまたはマッピング情報を、EPSベアラ/Uu DRB確立中またはその確立後に、MME/GWを介してサービングDeNBに伝えることができる。
【0035】
サービングDeNBは、WTRUのためのコンテキストを作成し、WTRU EPSベアラ/Uu DRBとRN EPSベアラ/Un DRB間のマッピングを維持することができる。WTRU EPSベアラ/Uu DRBとRN EPSベアラ/Un DRB間のマッピングが確立した後で、ソースDeNBは、受信した制御メッセージを特定のPDCPプロセスに関連付けることができる。サービングDeNBは、RNに行く予定の各パケットを調べることができ、ハンドオーバ要求メッセージにコンテキストが含まれているWTRU宛のパケットを停止することができる。これは、サービングDeNBからRNへの冗長なデータ転送を回避する助けとなる。
【0036】
PDCP制御PDU交換を介したフロー制御の場合では、ソースDeNBは、受信したPDCP制御PDUを、MACヘッダ内容に基づいて所与のDRBに関連付けられた特定のPDCPプロセスに対して関連付けることができる。非WTRU多重化(non−WTRU multiplexing)の場合でのMACヘッダは、LTEリリース8MACヘッダと同じであるとしてよい。
【0037】
制御プレーンRRCまたはX2APシグナリングを使用するフロー制御の場合、シグナリングメッセージは、最初の送信に成功しなかったPDCP SDU SNに加えて、Uu RB ID、WTRUコンテキストID、およびWTRU EPSベアラ/Uu DRB IDとRN EPSベアラ/Un DRB ID間のマッピング情報などの情報を任意選択で含むことができる。
【0038】
(1つまたは複数の)関連のベアラ用の、(1つまたは複数の)RNバッファ(すなわち、メモリ243内に割り当てられたRNバッファ)は、Unインターフェースを制御メッセージでオーバフローさせる危険性を最小限に抑えながら比較的小さく設計することができる。たとえば、バッファサイズは、フロー制御される特定のベアラについて予想される伝送時間間隔(TTI)あたりの平均データ量の関数として設定することができる。TTI_BufferはTTIあたり予想されるデータの平均量であり、「α」は乗率(倍率)であるため、RNでバッファされるデータの量は、TTI_Bufferにαを乗じたものに等しくなり得る。この乗率は、データ相当の数TTIがRNによってバッファされるように設定することができる。特定のベアラについてTTIあたり予想されるデータの平均量は、保証ビットレートベアラの場合、保証ビットレート(GBR)または上限ビットレート(MBR)などQoSパラメータに関して導出することができる。非保証ビットレートベアラの場合、総合最大ビットレート(AMBR)を使用することができる。たとえば、AMBRを非保証ビットレートベアラの数で除し、各非保証ビットレートベアラに対して予想される最大データ転送速度を得ることができ、一方、GBRは、ある保証ビットレートベアラに対して予想される平均データ転送速度のプロキシ(proxy:代理)として使用することができる。
【0039】
図12を再び参照すると、WTRUは、定期的に、またはトリガのいずれかに基づいて、設定されたソースRNに測定レポートを送ることができる(506)。ソースRNは、測定レポートに基づいて、ハンドオーバする決定を行い(508)、ハンドオーバ要求メッセージ(X2APまたはRRCメッセージ)をサービングDeNBに送る(510)。ハンドオーバ要求メッセージは、最初の送信に成功しなかったUn PDCP SDU SNを含むことができる。あるいは、ハンドオーバ要求メッセージの前後に、別個のメッセージを介して、最初の送信に成功しなかったUn PDCP SDU SNを送ることができる。ソースRNは、このメッセージを使用し、ターゲットハンドオーバノードに転送すべきPDCP SDU SNをサービングDeNBに通知する。サービングDeNBは、示されたSNから開始してそれから先のSNを有するパケットを破棄することができない。
【0040】
RNは、ハンドオーバ要求メッセージと共に、WTRUコンテキスト情報をサービングDeNBに送ることができる。コンテキスト情報は、単にコンテキストIDとすることも、あるいはWTRUベアラ、RNベアラ、およびそれらのマッピングを伴うWTRUコンテキストIDとすることもできる。サービングDeNBは、WTRUコンテキスト情報に基づいて、ハンドオーバをトリガしているWTRUに属する(1つまたは複数の)データフローを識別する。サービングDeNBは、RNに行く各パケットを調べ、ハンドオーバ要求メッセージにコンテキストが含まれるWTRU宛のパケットを停止することができる。これは、冗長なデータ転送を回避する助けとなる。
【0041】
任意選択で、ソースRNは、ソースRNからサービングDeNBに戻る冗長なデータ転送を回避するために、ハンドオーバの開始をサービングDeNBに通知することができる。というのは、(ハンドオーバ要求メッセージは、プロトコルアーキテクチャに応じてサービングDeNBにとってトランスペアレントであり得るので)WTRUに対するハンドオーバが開始されたことをサービングDeNBが知らない可能性があり、サービングDeNBがデータをソースRNに転送し続ける可能性があるからである。また、この方法は、ハンドオーバの開始前にDeNBによってRNに送られたデータをDeNBに再転送することを回避するように設計されている。
【0042】
サービングDeNBは、ハンドオーバ要求メッセージをターゲットeNBに転送する(512)。ターゲットeNBは、アドミッション制御を実施する(514)。リソースをターゲットeNBによって与えることができる場合、ターゲットeNBによって、EPSベアラのサービス品質(QoS)情報に基づいてアドミッション制御を実施し、ハンドオーバ成功の可能性を高めることができる。ターゲットeNBは、受信されたEPSベアラQoS情報に従って、必要とされるリソースを設定し、セル無線ネットワークの一時的な識別子(C−RNTI)などのような、リソースをリザーブ(確保)する。
【0043】
ターゲットeNBは、ハンドオーバ要求ACKメッセージをサービングDeNBに送る(516)。ハンドオーバ要求ACKメッセージは、ハンドオーバを実施するためにRRCメッセージとしてWTRUに送られることになるトランスペアレントなコンテナを含む。このコンテナは、新しいC−RNTI、選択されたセキュリティアルゴリズム用のターゲットeNBセキュリティアルゴリズム識別子、専用ランダムアクセスチャネル(RACH)プリアンブルなど、パラメータを含むことができる。
【0044】
サービングDeNBは、ハンドオーバ要求ACKメッセージ、あるいはハンドオーバコマンドメッセージ(X2APまたはRRCメッセージ)をRNに送ることができる(518)。ハンドオーバ要求ACKメッセージ(あるいは、ハンドオーバコマンドメッセージ)は、サービングDeNBによって破棄されなかったUn PDCP SDUの最初の(すなわち、最も古い)SN(すなわち、サービングDeNBでのデータバッファリングの開始点)を含むことができる。
【0045】
この情報は、ハンドオーバの場合にどのPDCP SDU(1つまたは複数)が転送される必要があるかを判断するために、RNによって使用されることができる。RNは、この情報を使用し、RNからサービングDeNBに転送して返される必要があるパケットが依然としてあるかどうか判断することができる。RNは、ターゲットハンドオーバノード(たとえば、ターゲットeNB)に、ハンドオーバ要求ACKメッセージ(またはハンドオーバコマンド)内に示されたSNの直前のSNを有するパケットまで、以前に受信された、WTRUへの送信に成功しなかったパケットすべてを転送することができる。ハンドオーバ要求ACKメッセージ(またはハンドオーバコマンド)内に示されたSNは、RNによってハンドオーバ要求メッセージ(または制御メッセージ)内に示された、最初の送信に成功しなかったPDCP SDU SNと同じであり得る。この情報は、ハンドオーバ要求ACKメッセージまたはハンドオーバコマンドの前後に別個のメッセージを介して送信されてもよい。RNは、この情報がハンドオーバ要求ACKメッセージまたはハンドオーバコマンド内に含まれていない場合、このSNを暗黙のうちに導出することができる。
【0046】
RNは、ハンドオーバコマンドメッセージをWTRUに送る(520)。RNがその送信機および受信機をフリーズ(凍結)して、WTRUにデータを送信することを停止した、またはWTRUからのデータを受信することを停止した後で、RNは、サービングDeNBを介して(あるいは直接に)ターゲットeNBにSNステータス転送メッセージを送ることができる(522、524)。従来の3GPP R8 X2AP SNステータス転送メッセージを再使用することも、X2AP SNステータス転送メッセージと同様の内容を有する新しいRRC SNステータス転送メッセージを使用することもできる。
【0047】
SNステータス転送メッセージは、PDCPステータス保存(プリザベイション)が適用されるE−RABのアップリンクPDCP SN受信機ステータスおよびダウンリンクPDCP SN送信機ステータスを伝える(すなわち、RLC AMの場合)。アップリンクPDCP SN受信機ステータスは、少なくとも最初の失ったUL SDUのPDCP SNを含む。ダウンリンクPDCP SN送信機ステータスは、ターゲットeNBが新しいSDUに割り当てることを必要とする次のPDCP SNを示す。一実施形態によれば、SNステータス転送メッセージは、最初の送信に成功しなかったダウンリンクUn PDCP SDU SNを含むことができる。あるいは、この情報は、サービングDeNBを最新の情報で更新するためにSNステータス転送メッセージの前後に発行される別個の制御メッセージを介して送ることができ、その結果、RNは、転送される必要があるまさにそのダウンリンクデータを転送することができる。ハンドオーバを支援するフロー制御(またはRN対DeNBのバッファ同期)により、サービングDeNBは、ハンドオーバ時に、RNバッファ内のすべてのUnインターフェースPDCP SDUを有し、おそらくはUuインターフェースを介してすでに成功裏に送信された追加のPDCP SDUを有することができる。SNステータス転送メッセージを拡張する目的は、サービングDeNBによる冗長なデータ転送を最小限に抑えることである。
【0048】
サービングDeNBは、データをターゲットeNBに転送する(526)。ダウンリンクデータの場合、サービングDeNBは、RNによってレポートされた、最初の送信に成功しなかったUn PDCP SDUから開始してそのバッファ内のPDCP SDUすべてを転送することができる。最初の送信に成功しなかったUn PDCP SDU SNは、RNからのSNステータス転送メッセージから導出することも、SNステータス転送メッセージの一部として、または別個のメッセージで、サービングDeNBに明示的にシグナリングすることもできる。フロー制御における停止/減少および開始/増大指示を使用する場合には、ソースDeNBは、Unインターフェースを介してまだ送達されていないPDCP SDUすべてを転送することができ、RNは、Unインターフェースを介して受信されたがUuインターフェースを介した送信にまだ成功していないPDCP PDU(またはSDU)すべてを転送することができる。
【0049】
WTRUは、ターゲットeNBとの同期を実施し、RACHを介してターゲットセルにアクセスし、ターゲットeNBは、UL割当ておよびタイミングアドバンスで応答し、WTRUがターゲットセルへのアクセスに成功したとき、WTRUは、RRCハンドオーバ完了メッセージを送る(528)。
【0050】
ターゲットeNBは、経路切替要求メッセージをMME/GWに送り、WTRUがセルを変更したことを通知する(530)。サービングGWは、ダウンリンクデータ経路をターゲットeNBに切り替え、1つまたは複数のS1−UPエンドマーカパケットを元の経路上でソースRNおよび/またはソースDeNBに送り、次いでUプレーン/トランスポートネットワークレイヤ(TNL)リソースをソースRNに向かって解放する(532、534)。
【0051】
MMEは、経路切替ACKメッセージで経路切替要求メッセージを確認する(536)。MMEから経路切替ACKメッセージを受信した後で、ターゲットeNBは、ハンドオーバの成功を通知しソースDeNBによるリソースの解放をトリガするために、コンテキスト解放メッセージをソースDeNBに送る(538)。ソースDeNBは、コンテキスト解放メッセージを受信すると、RRC接続再構成メッセージをソースRNに送り、ソースRNは、RRC接続再構成応答メッセージで応答する(540、542)。
【0052】
図13は、他の実施形態に従ってRNが展開されるネットワーク内でのハンドオーバのための例示的なプロセス600の流れ図である。この実施形態では、ソースRNからサービングDeNBに戻る最小または最も少ない量のダウンリンクデータ転送でハンドオーバが実施され、サービングDeNBからソースRNへ、冗長なデータ転送が削減または回避される。この例では、WTRUが現在RN(ソースRN)に接続されており、別のeNB(ターゲットeNB)にハンドオーバされつつあることが想定されている。この実施形態は、他のシナリオにも適用可能であることに留意されたい。
【0053】
呼セットアップ中に、WTRU EPSベアラおよびUu RB、ならびにRN EPSベアラおよびUnインターフェースRBが確立され、WTRU EPSベアラ/Uu RBとRN EPSベアラ/Un RB間のマッピングまたは関連付けが確立される(602)。RNは、WTRU EPSベアラ/Uu RBとRN EPSベアラ/Un RB間のマッピングまたは関連付けを維持する。マッピングは、一意のWTRUコンテキストID、(1つまたは複数の)RNベアラ(たとえば、IPソースアドレス、IP宛先アドレス、UDPソースポート、UDP宛先ポート、トンネルエンドポイントID)、(1つまたは複数の)WTRUベアラ(たとえば、IPソースアドレス、IP宛先アドレス、UDPソースポート、UDP宛先ポート、トンネルエンドポイントID)、(1つまたは複数の)RNベアラID、(1つまたは複数の)WTRUベアラIDに基づいて維持することができる。これは、任意のプロトコルアーキテクチャのいずれかに適用可能である。
【0054】
DeNBにとってトランスペアレントなRNでS1インターフェースが終了する場合、この関連付けはサービングDeNBに知られていないことがある。一実施形態によれば、WTRUに対するEPSベアラ/Uu DRB確立の一部として、RN、MME、GW、またはこれら3つのノードの任意の組合せは、ソースDeNBに、WTRU EPSベアラ/Uu DRBとRN EPSベアラ/Un DRB間の関連付けまたはマッピングを含むコンテキスト情報を伝えることができる。WTRUコンテキスト情報は、コンテキストIDとすることができる。代替として、WTRUコンテキスト情報は、WTRUコンテキストIDを、(1つまたは複数の)WTRUベアラ、(1つまたは複数の)RNベアラ、およびそれらのマッピングと共に、含むことができる。
【0055】
マッピング情報は、WTRU EPSベアラ/Uu DRB確立の後に、サービングDeNBに送られる専用のメッセージを使用してやり取りすることができる。RNは、WTRU EPSベアラ/DRBとUnインターフェースEPSベアラ/DRB間の関連付けまたはマッピング情報を、EPSベアラ/Uu DRB確立中にMME/GWを介してサービングDeNBを使って伝えることができる。
【0056】
サービングDeNBは、WTRUのためのコンテキストを作成し、WTRU EPSベアラ/Uu DRBとRN EPSベアラ/Un DRB間のマッピングを維持することができる。WTRU EPSベアラ/Uu DRBとRN EPSベアラ/Un DRB間のマッピングが確立した後で、ソースDeNBは、受信された制御メッセージを特定のPDCPプロセスに関連付けることができる。サービングDeNBは、RNに行く各パケットを調べることができ、ハンドオーバ要求メッセージにコンテキストが含まれるWTRU宛のパケットを停止することができる。これは、サービングDeNBからRNへの冗長なデータ転送を回避する助けとなる。
【0057】
マッピング情報は、WTRU EPSベアラ/Uu DRB確立後に、サービングDeNBに送られる専用のメッセージを使用して、RN(またはMMEまたはGW)とサービングDeNBの間で交換することができる。RNはまた、WTRU EPSベアラ/DRBとUnインターフェースEPSベアラ/DRB間の関連付けまたはマッピング情報を、EPSベアラ/Uu DRB確立中にMME/GWを介してサービングDeNBを使って伝えることができる。
【0058】
RNは、PDCPエンティティの一方のセットをUuインターフェース上で、またPDCPエンティティの他方のセットをUnインターフェース上で維持することができ、これらのセットは、互いに独立して動作することができる。RNおよびサービングDeNBは、Uuインターフェースを介してWTRUに送信されるUu PDCP PDUのSNと、Unインターフェースを介してサービングDeNBからRNによって受信されたUn PDCP PDUのSN間のマッピングを維持する。
【0059】
マッピングは、各UuインターフェースPDCP SNをUnインターフェースPDCP SNと関連付ける、またはその逆に関連付けるルックアップテーブルを使用して実施することができる。2つのシーケンス番号の関連付けられた値は、同じでない可能性がある。というのは、シーケンス番号付けは、UnインターフェースまたはUuインターフェース上でいつでも、上限(たとえば、4095)に達する前に、他方が引き続き動作している間に再スタートすることができるからである。あるいは、シーケンス番号間の関連付けは、UnインターフェースPDCP SNとUuインターフェースPDCP SNの間の1組のオフセットを維持する変換テーブルを介して行われてもよい。変換テーブルは、単一のオフセットまたは複数のオフセットを含むことができる。
【0060】
あるいは、PDCPエンティティが複数のIPパケットを1つのPDCP PDUに連結すること、または単一のPDCP SDUを複数のPDCP PDUに分けることが許される場合、UnインターフェースPDCP SNをUuインターフェースPDCP SNと関連付けるために、またはその逆に関連付けるために、ルックアップテーブルを使用することができる。
【0061】
RN(および任意選択でサービングDeNB)は、このマッピングを使用し、ターゲットハンドオーバノードに転送されることを必要とする正しいパケットをサービングDeNBにて識別することができるように、Uuインターフェースを介してRNによって送信されるデータのSNとUnインターフェースを介して受信されたデータの適正な変換、およびその逆の変換を確実にすることができる。
【0062】
さらに、DeNBは、PDCP SDUとPDCP PDU間のマッピングを維持することができる。ダウンリンク送信の場合、DeNBは、PDCP SDU(すなわち、IPパケット)を1つのPDCP PDU内に含めることができる。この場合、マッピングは、1対1のマッピングとすることができる。あるいは、DeNBは、(単一のWTRUまたは複数のWTRUに対して指定された)複数のPDCP SDUを1つのPDCP PDUに連結する、または1つのPDCP SDUが複数のPDCP PDUに含まれるように1つのPDCP SDUを複数のセグメントに分けることができる。この場合、マッピングは、多対1のマッピングとすることができる。このマッピングのために、各PDCP SDU(またはそのセグメント)と各PDCP PDUには、異なるシーケンス番号(SN)を割り当てることができ、DeNBは、関連付けられたマッピングでPDCP SDUを追跡することができる。同様に、RNは、PDCP SDUと、Uuインターフェースを介して送信されるPDCP PDU間のマッピングを維持することができる。
【0063】
マッピング(または上述のマッピングの任意の組合せ)により、DeNBは、RNバッファ輻輳または枯渇が発生したかどうか判断することができ、このマッピング情報を使用し、ハンドオーバ中にデータ再転送を最小限に抑えることができる。
【0064】
WTRUは、定期的に、またはトリガに基づいて、設定されているようにソースRNに測定レポートを送ることができる(604)。ソースRNは、測定レポートに基づいて、ハンドオーバの決定を行い(606)、ハンドオーバ要求メッセージ(X2APまたはRRC)をサービングDeNBに送る(608)。
【0065】
ハンドオーバ要求メッセージは、データのバッファリングを開始するようにサービングDeNBに指示するように拡張されてもよい(すなわち、RNに送られたダウンリンクデータを破棄しない)。ハンドオーバ要求メッセージは、最初の送信に成功しなかったUn PDCP SDU SNを含むことができる。あるいは、ハンドオーバ要求メッセージの前後に、別個のメッセージを介して、データバッファリング要求指示または最初の送信に成功しなかったPDCP SDU SNを送ることができる。ソースRNは、このメッセージを使用し、ターゲットハンドオーバノードに転送すべきSNおよび対応するPDCP SDUをサービングDeNBに通知することができる。データバッファリング要求指示または最初の送信に成功しなかったPDCP SDU SNを受け取ると、サービングDeNBは、パケットを破棄することができず、示されたSNから始まるSNを有するデータをバッファするのを開始することができる。これは、ハンドオーバが開始された後で、RNによる冗長なデータ再転送(すなわち、サービングDeNBによって送られたDLデータをサービングDeNBに再転送して返すこと)を回避するために実施される。
【0066】
RNは、ハンドオーバ要求メッセージと共に、WTRUコンテキスト情報をサービングDeNBに送ることができる。WTRUコンテキスト情報は、単にコンテキストIDとすることも、あるいは(1つまたは複数の)WTRUベアラおよび(1つまたは複数の)RNベアラ、ならびにそれらのマッピング/関連付けの情報を伴うWTRUコンテキストIDとすることもできる。サービングDeNBは、WTRUコンテキスト情報に基づいて、ハンドオーバがトリガされつつあるWTRUに属する(1つまたは複数の)データフローを識別することができる。サービングDeNBは、RNに行く各パケットを調べ、ハンドオーバ要求メッセージにコンテキストが含まれるWTRU宛のパケットを停止することができる。これは、冗長なデータ転送を回避する助けとなる。
【0067】
サービングDeNBは、ハンドオーバ要求メッセージをターゲットeNBに転送する(610)。ターゲットeNBは、アドミッション制御を実施する(612)。リソースをターゲットeNBによって与えることができる場合、ターゲットeNBによって、EPSベアラのサービス品質(QoS)情報に基づいてアドミッション制御を実施し、ハンドオーバ成功の可能性を高めることができる。ターゲットeNBは、受信されたEPSベアラQoS情報に従って、必要とされるリソースを設定し、セル無線ネットワークの一時的な識別子(C−RNTI)などのような、リソースをリザーブ(確保)する。
【0068】
ターゲットeNBは、ハンドオーバ要求ACKメッセージをサービングDeNBに送る。ハンドオーバ要求ACKメッセージは、ハンドオーバを実施するためにRRCメッセージとしてWTRUに送られることになるトランスペアレントなコンテナを含む。このコンテナは、新しいC−RNTI、選択されたセキュリティアルゴリズム用のターゲットeNBセキュリティアルゴリズム識別子、専用RACHプリアンブルなどの、パラメータを含むことができる。
【0069】
サービングDeNBは、ハンドオーバ要求ACKメッセージ、あるいはハンドオーバコマンドメッセージ(X2APまたはRRC)をRNに送ることができる(616)。ハンドオーバ要求ACKメッセージ(あるいは、ハンドオーバコマンドメッセージ)は、ソースDeNBがデータのバッファリングを開始したところのSNを含むことができる。このSNは、RNによって提供された最初の送信に成功しなかったPDCP SDU SNよりも古くてもよい。この情報は、ハンドオーバの場合にどのPDCP SDUが転送される必要があるかを判断するために、RNが使用することができる。ハンドオーバ要求ACKメッセージ内に示されたSNは、ソースRNによってハンドオーバ要求メッセージ内に示されたSNと同じであってもよい。この情報は、ハンドオーバ要求ACKメッセージの後または前に個別に送ることができる。
【0070】
RNは、ハンドオーバコマンドメッセージをWTRUに送る(618)。RNがその送信機および受信機をフリーズ(凍結)して、データをWTRUへ送信すること、またはWTRUからデータを受信することを停止した後で、RNは、サービングDeNBを介してターゲットeNBにSNステータス転送メッセージを送ることができる(620、622)。従来型の3GPP R8 X2AP SNステータス転送メッセージを再使用することも、あるいはX2AP SNステータス転送メッセージと同様の内容を有する新しいRRC SNステータス転送メッセージを定義することもできる。
【0071】
SNステータス転送メッセージは、PDCPステータス保存が適用されるE−RABのアップリンクPDCP SN受信機ステータスおよびダウンリンクPDCP SN送信機ステータスを搬送する(すなわち、RLC AMの場合)。アップリンクPDCP SN受信機ステータスは、少なくとも次の予想される順番内の(in−sequence)アップリンクサービスデータユニットのPDCP SNを含む。ダウンリンクPDCP SN送信機ステータスは、ターゲットeNBが新しいSDUに割り当てることを必要とする次のPDCP SNを示す。一実施形態によれば、SNステータス転送メッセージは、最初の送信に成功しなかったダウンリンクUnインターフェースPDCP SDU SNを含むことができる。あるいは、この情報は、サービングDeNBを最新の情報で更新するためにSNステータス転送メッセージの前後に発行される別個のメッセージを介して送ることができ、その結果、RNは、転送される必要があるまさにそのダウンリンクデータを転送することができる。
【0072】
ソースRNは、データをサービングDeNBに、またはターゲットeNBに直接転送する(624、626)。ダウンリンクデータ転送が、必要とされ、かつDeNBがそのバッファ内に持っているUnインターフェースを介してすでに送信されたデータの情報(knowledge)に基づく場合には、ソースRNは、サービングDeNBバッファ内に存在しないPDCP SDUを転送することができる。Unインターフェースを介してすでに送信されたデータをソースDeNBが持っていないことをソースRNが知っている場合には、ソースRNは、Uuインターフェースを介してWTRUへの送信にまだ成功していない、Unインターフェースを介して受信されたSDUすべてを転送することができる。
【0073】
ダウンリンクデータの場合、サービングDeNBは、RNにより報告された最初の送信に成功しなかったUn PDCP SDUから開始したそのバッファ内に、すべてのPDCP SDUを転送する(628)。最初の送信に成功しなかったPDCP SDU SNは、RNからのSNステータス転送メッセージから導出することも、SNステータス転送メッセージの一部として、または別個のメッセージで、サービングDeNBに明示的にシグナリングすることもできる。
【0074】
WTRUは、ターゲットeNBとの同期を実施し、RACHを介してターゲットセルにアクセスし、ターゲットeNBは、UL割当ておよびタイミングアドバンスで応答し、WTRUがターゲットセルへのアクセスに成功したとき、WTRUは、RRCハンドオーバ完了メッセージを送る(630)。
【0075】
ターゲットeNBは、経路切替要求メッセージをMME/GWに送り、WTRUがセルを変更したことを通知する(632)。サービングGWは、ダウンリンクデータ経路をターゲットeNBに切り替え、1つまたは複数のS1−UPエンドマーカパケットを元の経路上でソースRNおよび/またはソースDeNBに送り、次いでUプレーン/TNLリソースをソースRNに向かって解放する(634、636)。
【0076】
MMEは、経路切替応答メッセージで経路切替要求メッセージを確認する(638)。MMEから経路切替ACKメッセージを受信した後で、ターゲットeNBは、ハンドオーバの成功を通知して、ソースDeNBによるリソースの解放をトリガするために、コンテキスト解放メッセージをソースDeNBに送る(640)。ソースDeNBは、コンテキスト解放メッセージを受信すると、RRC接続再構成メッセージをソースRNに送り、ソースRNは、RRC接続再構成応答メッセージで応答する(642、644)。
【0077】
これらの実施形態は、WTRUが任意のノードから任意のノードへ、たとえばソースRNから、そのソースRNを制御するサービングDeNB、またはサービングDeNBもしくは隣接するeNBのいずれかによって制御される別のRNへ、ハンドオーバされるハンドオーバシナリオ(状況、筋書き)にも同様に適用可能であることに留意されたい。これらの実施形態は、ダウンリンクとアップリンクの両方に適用可能であることにも留意されたい。
【0078】
実施形態
1.RNとのハンドオーバを実施することを特徴とする方法。
【0079】
2.RNがDeNBからPDCP PDUを受信するステップを含むことを特徴とする実施形態1に記載の方法。
【0080】
3.前記RNがWTRUに前記PDCP PDUを送信するステップを含むことを特徴とする実施形態2に記載の方法。
【0081】
4.前記RNが前記WTRUから測定レポートを受信するステップを含むことを特徴とする実施形態3に記載の方法。
【0082】
5.前記RNが前記測定レポートに基づいてハンドオーバの決定を行うステップを含むことを特徴とする実施形態4に記載の方法。
【0083】
6.前記RNが、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含む情報と共にハンドオーバ要求メッセージを前記DeNBに転送するステップを含むことを特徴とする実施形態5に記載の方法。
【0084】
7.前記RNが、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含めて制御メッセージを前記DeNBに送るステップをさらに含むことを特徴とする実施形態2〜6のいずれか1つに記載の方法。
【0085】
8.前記RNが、前記DeNBにて破棄されない最初のPDCP SNを含む情報と共に前記DeNBからハンドオーバ要求応答メッセージを受信するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態6〜7のいずれか1つに記載の方法。
【0086】
9.前記RNが、前記DeNBから受信された情報に基づいて前記DeNBにPDCP PDUを転送するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態8に記載の方法。
【0087】
10.前記RNは、前記ハンドオーバ要求メッセージと共にWTRUコンテキスト情報を前記DeNBに提供することを特徴とする実施形態6〜9のいずれか1つに記載の方法。
【0088】
11.前記RNは、前記RNと前記WTRUの間の無線インターフェースを介して前記WTRUに送信されたデータのPDCP SNと、前記RNと前記DeNBの間の無線インターフェースを介して前記RNによって受信されたデータのPDCP SNとの間のマッピングのテーブルを維持することを特徴とする実施形態3〜10のいずれか1つに記載の方法。
【0089】
12.前記RNが、呼セットアップ中に、WTRUコンテキストID、RNベアラ情報、WTRUベアラ情報、RNベアラID、およびWTRUベアラIDのうちの少なくとも1つを含めて、WTRUコンテキスト情報を前記DeNBに提供するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態2〜11のいずれか1つに記載の方法。
【0090】
13.無線通信用であることを特徴とするRN。
【0091】
14.アンテナを備えることを特徴とする実施形態13に記載のRN。
【0092】
15.DeNBから受信し、WTRUに送信するように構成されたトランシーバを備えることを特徴とする実施形態13〜14のいずれか1つに記載のRN。
【0093】
16.前記DeNBからPDCP PDUを受信し、前記PDCP PDUを前記WTRUに送信し、前記WTRUから受信された測定レポートに基づいてハンドオーバの決定を行い、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含む情報と共にハンドオーバ要求メッセージを前記DeNBに送るように構成されたプロセッサを備えることを特徴とする実施形態15に記載のRN。
【0094】
17.前記プロセッサは、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含めて制御メッセージを前記DeNBに送るように構成されていることを特徴とする実施形態16に記載のRN。
【0095】
18.前記プロセッサは、前記DeNBにて破棄されない最初のPDCP SNを含む情報と共に前記DeNBからハンドオーバ要求応答メッセージを受信し、前記DeNBから受信された情報に基づいて前記DeNBにPDCP PDUを転送するように構成されていることを特徴とする実施形態16〜17のいずれか1つに記載のRN。
【0096】
19.前記プロセッサは、前記ハンドオーバ要求メッセージと共にWTRUコンテキスト情報を前記DeNBに提供するように構成されていることを特徴とする実施形態16〜18のいずれか1つに記載のRN。
【0097】
20.前記プロセッサは、前記RNと前記WTRUの間の無線インターフェースを介して前記WTRUに送信されたデータのPDCP SNと、前記RNと前記DeNBの間の無線インターフェースを介して前記RNによって受信されたデータのPDCP SNとの間のマッピングのテーブルを維持するように構成されていることを特徴とする実施形態16〜19のいずれか1つに記載のRN。
【0098】
21.前記プロセッサは、呼セットアップ中に、WTRUコンテキストID、RNベアラ情報、WTRUベアラ情報、RNベアラID、およびWTRUベアラIDのうちの少なくとも1つを含めて、WTRUコンテキスト情報を前記DeNBに提供するように構成されていることを特徴とする実施形態16〜20のいずれか1つに記載のRN。
【0099】
22.RNとのハンドオーバを実施することを特徴とする方法。
【0100】
23.ノードBがPDCP PDUをRNに送るステップを含むことを特徴とする実施形態22に記載の方法。
【0101】
24.前記ノードBが、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含む情報と共に前記RNからハンドオーバ要求メッセージを受信するステップを含み、前記ノードBは、前記最初の送信に成功しなかったPDCP SNよりも古いSNを有するPDCP PDUを破棄することを特徴とする実施形態23に記載の方法。
【0102】
25.前記ノードBが、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含めて前記RNから制御メッセージを受信するステップを含み、前記ノードBは、前記制御メッセージを介して示された前記最初の送信に成功しなかったPDCP SNよりも古いSNを有するPDCP PDUを破棄することを特徴とする実施形態23〜24のいずれか1つに記載の方法。
【0103】
26.前記ノードBが、前記DeNBにて破棄されない最初のPDCP SNを含む情報と共に前記RNにハンドオーバ要求応答メッセージを送るステップをさらに含むことを特徴とする実施形態24〜25のいずれか1つに記載の方法。
【0104】
27.前記ノードBは、前記ハンドオーバ要求メッセージと共にWTRUコンテキスト情報を受信することを特徴とする実施形態24〜26のいずれか1つに記載の方法。
【0105】
28.前記ノードBが、呼セットアップ中に、WTRUコンテキストID、RNベアラ情報、WTRUベアラ情報、RNベアラID、およびWTRUベアラIDのうちの少なくとも1つを含めて、WTRUコンテキスト情報を受信するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態24〜27のいずれか1つに記載の方法。
【0106】
29.前記ノードBが、WTRUベアラとRNベアラ間のマッピングを確立するステップを含むことを特徴とする実施形態28に記載の方法。
【0107】
30.前記ノードBがS1−UPエンドマーカパケットを受信するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態24〜29のいずれか1つに記載の方法。
【0108】
31.RNとのハンドオーバを実施することを特徴とするノードB。
【0109】
32.アンテナを備えることを特徴とする実施形態31に記載のノードB。
【0110】
33.RNと無線で通信するように構成されたトランシーバを備えることを特徴とする実施形態31〜32のいずれか1つに記載のノードB。
【0111】
34.前記RNにPDCP PDUを送り、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含む情報と共に前記RNからハンドオーバ要求メッセージを受信するように構成されたプロセッサを備え、前記プロセッサは、前記最初の送信に成功しなかったPDCP SNよりも古いSNを有するPDCP PDUを破棄することを特徴とする実施形態33に記載のノードB。
【0112】
35.前記プロセッサは、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含めて前記RNから制御メッセージを受信し、前記制御メッセージを介して示された前記最初の送信に成功しなかったPDCP SNよりも古いSNを有するPDCP PDUを破棄するように構成されていることを特徴とする実施形態34に記載のノードB。
【0113】
36.前記プロセッサは、前記DeNBにて破棄されない最初のPDCP SNを含む情報と共に前記RNにハンドオーバ要求応答メッセージを送るように構成されていることを特徴とする実施形態34〜35のいずれか1つに記載のノードB。
【0114】
37.前記プロセッサは、前記ハンドオーバ要求メッセージと共にWTRUコンテキスト情報を受信することを特徴とする実施形態34〜36のいずれか1つに記載のノードB。
【0115】
38.前記プロセッサは、呼セットアップ中に、WTRUコンテキストID、RNベアラ情報、WTRUベアラ情報、RNベアラID、およびWTRUベアラIDのうちの少なくとも1つを含めて、WTRUコンテキスト情報を受信し、WTRUベアラとRNベアラ間のマッピングを確立するように構成されていることを特徴とする実施形態34〜37のいずれか1つに記載のノードB。
【0116】
39.前記プロセッサは、S1−UPエンドマーカパケットを受信するように構成されていることを特徴とする実施形態34〜38のいずれか1つに記載のノードB。
【0117】
上記では特徴および要素が特定の組合せで述べられているが、各特徴および要素は、他の特徴および要素なしの単独で、または他の特徴および要素のある、もしくは他の特徴および要素のない様々な組合せで使用することができる。本明細書において提供されている方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するためのコンピュータ可読記憶媒体内に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読記憶媒体の例は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクや取外し式ディスクなど磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多目的ディスク(DVD)など光媒体を含む。
【0118】
好適なプロセッサは、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途用標準品(ASSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、ならびに任意の他のタイプの集積回路(IC)、および/または状態機械を含む。
【0119】
ソフトウェアに関連付けられたプロセッサを使用し、無線送信/受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(UE)、端末、基地局、無線通信移動管理装置(MME)もしくは拡張パケットコア(EPC)、または任意のホストコンピュータ内で使用するための無線周波数トランシーバを実装することができる。WTRUは、ソフトウェア無線(SDR)を含めてハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装されるモジュールと共に、またカメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカフォン、振動デバイス、スピーカ、マイクロフォン、テレビトランシーバ、ハンドフリー用ハンドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、近距離無線通信(NFC)モジュール、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニット、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線構内通信網(WLAN)もしくは超広帯域(UWB)モジュールなど他の構成要素と共に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中継ノード(RN)とのハンドオーバを実施するための方法であって、
RNがドナー高度化ノードB(DeNB)からパケットデータ収束プロトコル(PDCP)プロトコルデータユニット(PDU)を受信するステップと、
前記RNが無線送信/受信ユニット(WTRU)に前記PDCP PDUを送信するステップと、
前記RNが前記WTRUから測定レポートを受信するステップと、
前記RNが前記測定レポートに基づいてハンドオーバの決定を行うステップと、
前記RNが、最初の送信に成功しなかったPDCPシーケンス番号(SN)を含む情報と共にハンドオーバ要求メッセージを前記DeNBに転送するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記RNが、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含めて制御メッセージを前記DeNBに送るステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RNが、前記DeNBにて破棄されていない最初のPDCP SNを含む情報と共に前記DeNBからハンドオーバ要求応答メッセージを受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記RNが、前記DeNBから受信された情報に基づいて前記DeNBにPDCP PDUを転送するステップをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記RNは、前記ハンドオーバ要求メッセージと共にWTRUコンテキスト情報を前記DeNBに提供することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記RNは、前記RNと前記WTRUの間の無線インターフェースを介して前記WTRUに送信されたデータのPDCP SNと、前記RNと前記DeNBの間の無線インターフェースを介して前記RNによって受信されたデータのPDCP SN間のマッピングのテーブルを維持することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記RNが、呼セットアップ中に、WTRUコンテキストアイデンティティ(ID)、RNベアラ情報、WTRUベアラ情報、RNベアラID、およびWTRUベアラIDのうちの少なくとも1つを含めて、WTRUコンテキスト情報を前記DeNBに提供するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無線通信用の中継ノード(RN)であって、
アンテナと、
ドナー高度化ノードB(DeNB)から受信し、無線送信/受信ユニット(WTRU)に送信するように構成されたトランシーバと、
前記DeNBからパケットデータ収束プロトコル(PDCP)プロトコルデータユニット(PDU)を受信し、前記PDCP PDUを前記WTRUに送信し、前記WTRUから受信された測定レポートに基づいてハンドオーバの決定を行い、最初の送信に成功しなかったPDCPシーケンス番号(SN)を含む情報と共にハンドオーバ要求メッセージを前記DeNBに送るように構成されたプロセッサと
を備えることを特徴とするRN。
【請求項9】
前記プロセッサは、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含めて制御メッセージを前記DeNBに送るように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のRN。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記DeNBにて破棄されない最初のPDCP SNを含む情報と共に前記DeNBからハンドオーバ要求応答メッセージを受信し、前記DeNBから受信された情報に基づいて前記DeNBにPDCP PDUを転送するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のRN。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記ハンドオーバ要求メッセージと共にWTRUコンテキスト情報を前記DeNBに提供するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のRN。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記RNと前記WTRUの間の無線インターフェースを介して前記WTRUに送信されたデータのPDCP SNと、前記RNと前記DeNBの間の無線インターフェースを介して前記RNによって受信されたデータのPDCP SN間のマッピングのテーブルを維持するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のRN。
【請求項13】
前記プロセッサは、呼セットアップ中に、WTRUコンテキストアイデンティティ(ID)、RNベアラ情報、WTRUベアラ情報、RNベアラID、およびWTRUベアラIDのうちの少なくとも1つを含めて、WTRUコンテキスト情報を前記DeNBに提供するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のRN。
【請求項14】
中継ノード(RN)とのハンドオーバを実施するための方法であって、
ノードBがパケットデータ収束プロトコル(PDCP)プロトコルデータユニット(PDU)をRNに送るステップと、
前記ノードBが、最初の送信に成功しなかったPDCPシーケンス番号(SN)を含む情報と共に前記RNからハンドオーバ要求メッセージを受信するステップとを含み、前記ノードBは、最初の送信に成功しなかったPDCP SNよりも古いSNを有するPDCP PDUを破棄することを特徴とする方法。
【請求項15】
前記ノードBが、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含めて前記RNから制御メッセージを受信するステップをさらに含み、前記ノードBは、前記制御メッセージを介して示された前記最初の送信に成功しなかったPDCP SNよりも古いSNを有するPDCP PDUを破棄することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ノードBが、前記DeNBにて破棄されない最初のPDCP SNを含む情報と共に前記RNにハンドオーバ要求応答メッセージを送るステップをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記ノードBは、前記ハンドオーバ要求メッセージと共にWTRUコンテキスト情報を受信することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記ノードBが、呼セットアップ中に、WTRUコンテキストアイデンティティ(ID)、RNベアラ情報、WTRUベアラ情報、RNベアラID、およびWTRUベアラIDのうちの少なくとも1つを含めて、WTRUコンテキスト情報を受信するステップと、
前記ノードBが、WTRUベアラとRNベアラ間のマッピングを確立するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記ノードBがS1−UPエンドマーカパケットを受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
中継ノード(RN)とのハンドオーバを実施するためのノードBであって、
アンテナと、
RNと無線で通信するように構成されたトランシーバと、
前記RNにパケットデータ収束プロトコル(PDCP)プロトコルデータユニット(PDU)を送り、最初の送信に成功しなかったPDCPシーケンス番号(SN)を含む情報と共に前記RNからハンドオーバ要求メッセージを受信するように構成されたプロセッサであって、前記最初の送信に成功しなかったPDCP SNよりも古いSNを有するPDCP PDUを破棄するプロセッサと
を備えることを特徴とするノードB。
【請求項21】
前記プロセッサは、最初の送信に成功しなかったPDCP SNを含めて前記RNから制御メッセージを受信し、前記制御メッセージを介して示された前記最初の送信に成功しなかったPDCP SNよりも古いSNを有するPDCP PDUを破棄するように構成されていることを特徴とする請求項20に記載のノードB。
【請求項22】
前記プロセッサは、前記DeNBにて破棄されない最初のPDCP SNを含む情報と共に前記RNにハンドオーバ要求応答メッセージを送るように構成されていることを特徴とする請求項20に記載のノードB。
【請求項23】
前記プロセッサは、前記ハンドオーバ要求メッセージと共にWTRUコンテキスト情報を受信することを特徴とする請求項20に記載のノードB。
【請求項24】
前記プロセッサは、呼セットアップ中に、WTRUコンテキストアイデンティティ(ID)、RNベアラ情報、WTRUベアラ情報、RNベアラID、およびWTRUベアラIDのうちの少なくとも1つを含めて、WTRUコンテキスト情報を受信し、WTRUベアラとRNベアラ間のマッピングを確立するように構成されていることを特徴とする請求項20に記載のノードB。
【請求項25】
前記プロセッサは、S1−UPエンドマーカパケットを受信するように構成されていることを特徴とする請求項24に記載のノードB。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2012−531103(P2012−531103A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516196(P2012−516196)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【国際出願番号】PCT/US2010/038656
【国際公開番号】WO2010/147974
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】