説明

中継装置

【課題】 装置本体を安定した状態で卓上に配置できる中継装置を提供する。
【解決手段】 外部接続部8を有する電子腕時計1を電気的に接続して保持する中継装置15であり、ほぼ長方形の箱状に形成された装置本体16と、電子腕時計1の時計バンド6が装置本体16の長手方向に対し直交する幅方向の両側に突出した状態で腕時計ケース2を保持するホルダ部材20と、装置本体16の基端部16a内に設けられて電子腕時計1を充電するための電池23および電子腕時計1の外部接続部8が接続される本体接続部24を有する電源部21と、装置本体16の背面に収納可能に取り付けられたスタンド部材22とを備えた。従って、時計バンド6が卓上に接触しないようにスタンド部材22で装置本体16を立て掛けることができ、また電源部21が電池23の重量によって重いので、装置本体16の重心位置を下げることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子腕時計などの腕装着型の電子機器が着脱可能に保持されて電気的に接続される中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、腕装着型の電子機器である電子腕時計においては、現在位置を特定するためのGPS(グローバル・ポジショニング・システム)機能を搭載したものが開発されている。この種の電子腕時計は、腕時計ケースに内蔵されたアンテナで人口衛星からの電波を受信することにより、現在位置を知ることができるように構成されている。
【0003】
このような電子腕時計では、消費電力が多いため、2〜3時間ごとに頻繁に充電する必要があり、このような要望に応えるために、従来では、特許文献1に記載されているように、電子腕時計を充電するための中継装置が開発されている。この種の中継装置は、外部電源またはパーソナルコンピュータなどの外部機器がケーブルによって接続されるほぼ長方形の箱状に形成された装置本体を備え、この装置本体に腕時計ケースを着脱可能に保持するホルダ部材を設け、このホルダ部材で保持された腕時計ケースの外部接続部を装置本体に設けられた本体接続部に接続し、この状態で腕時計ケース内の充電池に電力を供給して充電すると共に、音楽データなどのデータの授受を行うように構成されている。
【特許文献1】特開2001−188630号
【0004】
このような中継装置では、電子腕時計をホルダ部に保持させるときに、腕時計ケースに取り付けられた時計バンドを装置本体の長手方向と直交する方向の両側に突出させる必要があるため、装置全体がほぼ長方形の箱状に形成されている。このため、時計バンドが腕時計ケースにばね棒などの連結ピンによって回動可能に取り付けられている場合には、時計バンドが装置本体の両側に突出しても、時計バンドが連結ピンを中心に回動して腕時計ケースに対しほぼ平坦な状態になるので、装置本体を横長に寝かした状態で卓上に安定させて配置することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の中継装置では、腕時計ケースに合成樹脂製の時計バンドが一体的に設けられたバンド一体型の場合には、時計バンドが腕に装着しやすい形状に湾曲した状態で腕時計ケースに取り付けられているため、腕時計ケースを装置本体のホルダ部材で保持すると、時計バンドが装置本体の両側から背面側に向けて突出する。このため、この状態で装置本体を横長に寝かした状態で卓上などに配置すると、装置本体の両側から背面側に向けて突出した時計バンドが装置本体を卓上に押し上げるため、装置本体が不安定な状態で卓上に傾いて配置されるという問題がある。
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、装置本体を安定した状態で卓上などの水平面上に配置することができる中継装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
【0008】
請求項1に記載の発明は、図1〜図37に示すように、腕に装着するためのバンド(時計バンド6)および外部接続部(8)を有する腕装着型の電子機器(電子腕時計1)が着脱可能に保持されて電気的に接続される中継装置(15)であり、
ほぼ長方形の箱状に形成された装置本体(16)と、この装置本体に設けられ、前記電子機器の前記バンドが前記装置本体の長手方向に対し直交する方向の両側に突出した状態で前記電子機器を着脱可能に保持して前記装置本体に設けられた本体接続部(24)に対し電気的に接続するためのホルダ部材(20)と、前記装置本体の背面に収納可能に取り付けられ、前記装置本体をその長手方向に傾けて立て掛けるためのスタンド部材(22)とを備えていることを特徴とする中継装置である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、図1〜図37に示すように、腕に装着するためのバンド(時計バンド6)および外部接続部(8)を有する腕装着型の電子機器(電子腕時計1)が着脱可能に保持されて電気的に接続される中継装置(15)であり、
ほぼ長方形の箱状に形成された装置本体(16)と、この装置本体に設けられ、前記電子機器の前記バンドが前記装置本体の長手方向に対し直交する方向の両側に突出した状態で前記電子機器を着脱可能に保持するためのホルダ部材(20)と、前記装置本体内の一端部(基端部16a)側に設けられ、前記電子機器を充電するための電池(23)および前記電子機器の前記外部接続部が接続される本体接続部(24)を有する電源部(21)とを備えていることを特徴とする中継装置である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、図1〜図37に示すように、腕に装着するためのバンド(時計バンド6)および外部接続部(8)を有する腕装着型の電子機器(電子腕時計1)が着脱可能に保持されて電気的に接続される中継装置(15)であり、
ほぼ長方形の箱状に形成された装置本体(16)と、この装置本体に設けられ、前記電子機器の前記バンドが前記装置本体の長手方向に対し直交する方向の両側に突出した状態で前記電子機器を着脱可能に保持するためのホルダ部材(20)と、前記装置本体内の一端部(基端部16a)側に設けられて前記電子機器を充電するための電池(23)および前記電子機器の前記外部接続部が接続される本体接続部(24)を有する電源部(21)と、前記装置本体の背面に収納可能に取り付けられ、前記装置本体をその長手方向に傾けて立て掛けるためのスタンド部材(22)とを備えていることを特徴とする中継装置である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、図1〜図37に示すように、前記ホルダ部材(20)が、前記装置本体(16)の前記本体接続部(24)に対し接離方向にスライドするスライド板(31)と、このスライド板に設けられて前記電子機器(電子腕時計1)を載置する載置部(32)と、この載置部に前記電子機器を載置した状態で前記スライド板を前記本体接続部に向けてスライドさせて前記電子機器を前記載置部と前記装置本体の前記一端部(基端部16a)側との間に挟んだときに前記スライド板をロックするロック部材(33)とを備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の中継装置である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、図1〜図37に示すように、前記電子機器(電子腕時計1)が当接する前記装置本体(16)における前記一端部(基端部16a)側の一部(側面上部保持部43)および前記ホルダ部材(20)の前記載置部(32)の一部(第1側面保持部41)が、弾力性を有する合成樹脂で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の中継装置である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、図1〜図37に示すように、前記ロック部材(33)が、前記装置本体(16)の前記本体接続部(24)と反対側に位置する前記スライド板(31)の端部に設けられたストッパ部(45)と、前記スライド板を前記装置本体の前記本体接続部から離れる方向に付勢する第1ばね部材(第1コイルばね38)と、前記ストッパ部の移動方向と直交する方向に移動可能に設けられて前記ストッパ部の先端面(45a)が接離可能に対面するロック釦(46)と、このロック釦を前記ストッパ部の前記先端面が対面して当接する位置に向けて付勢する第2ばね部材(第2コイルばね47)とを備えていることを特徴とする請求項4または5に記載の中継装置である。
【0014】
請求項7に記載の発明は、図1〜図37に示すように、前記装置本体(16)に、外部電源および外部機器のうち、少なくとも前記外部電源が接続ケーブルによって電気的に接続される本体側外部接続部(電源接続部26)が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の中継装置である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、腕装着型の電子機器のバンドを装置本体の長手方向と直交する方向の両側に突出させた状態で、電子機器を装置本体のホルダ部材で保持して装置本体を卓上に配置するときに、例えばバンドが電子機器に一体的に取り付けられたバンド一体型の電子機器で、バンドが装置本体の両側から背面側に向けて突出した状態であっても、装置本体の背面に取り付けられたスタンド部材によって装置本体をその長手方向に傾けた状態で卓上に立て掛けることにより、装置本体の両側から背面側に向けて突出したバンドが卓上に接触しないように電子機器を保持することができ、これにより装置本体を安定した状態で卓上に傾けて配置することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、腕装着型の電子機器のバンドを装置本体の長手方向に対し直交する方向の両側に突出させた状態で、電子機器を装置本体のホルダ部材で保持して装置本体を横に寝かして卓上に配置するときに、例えばバンドが電子機器に一体的に取り付けられたバンド一体型の電子機器で、装置本体の両側から背面側に向けて突出したバンドによって装置本体が卓上に押し上げられて傾いた状態で配置されても、装置本体内の一端部側に設けられた電源部が電子機器を充電するための電池を有していることにより、この電源部が電池の重量によって重くなるので、装置本体の重心を電源部側に片寄らせることができ、これにより装置本体の電源部側を確実に下げることができるので、装置本体が卓上に傾いて配置されても、装置本体を安定した状態で卓上に傾けて配置することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、腕装着型の電子機器のバンドを装置本体の長手方向と直交する方向の両側に突出させた状態で、電子機器を装置本体のホルダ部材で保持して装置本体を卓上に配置するときに、例えばバンドが電子機器に一体的に取り付けられたバンド一体型の電子機器で、バンドが装置本体の両側から背面側に向けて突出した状態であっても、請求項1に記載の発明と同様、装置本体の背面に取り付けられたスタンド部材によって装置本体の電源部側を下側にして装置本体をその長手方向に傾けた状態で卓上に立て掛けることができる。
【0018】
このため、装置本体の両側から背面側に向けて突出したバンドが卓上に接触しないように電子機器を保持することができると共に、装置本体内の一端部側に設けられた電源部が電子機器を充電するための電池を有していることにより、請求項2に記載の発明と同様、電源部が電池の重量によって重くなるので、スタンド部材によって装置本体の電源部側を下側にして装置本体をその長手方向に傾けた状態で卓上に立て掛けたときに、装置本体の重心位置を下げることができ、これにより装置本体を、より一層、安定した状態で卓上に傾けて立て掛けることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、ホルダ部材が、装置本体側の本体接続部に対し接離方向にスライドするスライド板と、このスライド板に設けられて電子機器を載置する載置部と、この載置部に電子機器を載置した状態でスライドして電子機器を載置部と装置本体の前記一端部側との間に挟んだときに電子機器の外部接続部と本体接続部とを電気的に接続させてスライド板をロックするロック部材とを備えていることにより、電子機器を装置本体に確実に保持することができる。このため、バンドが装置本体の両側から背面側に向けて突出していても、電子機器の外部接続部を装置本体側の本体接続部に確実に接触させて電気的に接続することができ、これにより接続信頼性を確保することができる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、電子機器が当接する装置本体における前記一端部側の一部およびホルダ部材の載置部の一部が、弾力性を有する合成樹脂で形成されていることにより、電子機器をホルダ部材で保持した状態で、ホルダ部材の載置部が電子機器を装置本体の前記一端部側に押し付けたときに、電子機器がホルダ部材の載置部の一部および装置本体の前記一端部側の一部に弾力的に当接して保持されるので、電子機器の外周面を傷付けることがなく、確実に且つ良好に電子機器を装置本体に保持することができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、ロック部材が、装置本体の本体接続部と反対側に位置するスライド板の端部に設けられたストッパ部と、スライド板を装置本体の本体接続部から離れる方向に付勢する第1ばね部材と、ストッパ部の移動方向と直交する方向に移動可能に設けられてストッパ部の先端面が接離可能に対面するロック釦と、このロック釦をストッパ部の先端面が対面して当接する位置に向けて付勢する第2ばね部材とを備えていることにより、スライド板をスライドさせて、ホルダ部材の載置部に保持された電子機器を装置本体の本体接続部側に押し付けた状態のときに、第1ばね部材のばね力によってストッパ部の先端面がロック釦に当接してスライド板をロックすることができる。また、ロック釦を第2ばね部材のばね力に抗して押すことにより、ロック釦をストッパ部の先端面から離脱させることができるので、簡単にホルダ部材による電子機器のロックを解除することができ、これにより電子機器を装置本体から容易に取り外すことができるので、使い勝手の良いものを得ることができる。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、装置本体に、外部電源および外部機器のうち、少なくとも外部電源が接続ケーブルによって電気的に接続される本体側外部接続部が設けられていることにより、装置本体を中継して外部電源と電子機器とを電気的に接続することができるので、電源部の電池の電力が消耗していても、外部電源から電子機器に電力を供給して電子機器を充電することができる。この場合、外部機器が接続ケーブルによって電気的に接続される本体側外部接続部が設けられていれば、装置本体を中継して外部機器と電子機器とを電気的に接続することができるので、外部機器と電子機器との間で音楽データなどの各種のデータの授受を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図1〜図34を参照して、この発明を適用した中継装置の一実施形態について説明する。
図1〜図6はこの発明の中継装置に保持される電子腕時計を示した図であり、図7〜図16はこの発明の中継装置を示した図であり、図17〜図34はこの発明の中継装置に電子腕時計を保持して使用する状態を示した図である。
この実施形態の中継装置は、電子腕時計が着脱可能に保持されて電気的に接続されるグレードルであり、このグレードルを介して家庭のコンセントなどの外部電源と電子腕時計とを電気的に接続して電子腕時計を充電する構成であるが、グレードル自体が内蔵した電源によって電子腕時計を充電する構成でもある。
【0024】
このグレードルである中継装置に保持される電子腕時計1は、GPS機能を搭載したバンド一体型の腕時計であり、図1〜図6に示すように、腕時計ケース2を備えている。この腕時計ケース2の上面には、図1に示すように、時計ガラス3が装着されており、この腕時計ケース2の下面には、図2〜図6に示すように、裏蓋4が防水リング4aを介してビス4bによって取り付けられている。また、この腕時計ケース2内には、時計モジュール(図示せず)が収納されている。この時計モジュールは、表示部および充電池などの時計機能に必要な各種の電子部品を備えているほか、GPS用のアンテナを備え、このアンテナで人口衛星からの電波を受信することにより、現在位置を知ることができると共に、受信した標準時刻電波に基づいて自動的に現在時刻を修正するように構成されている。
【0025】
また、この腕時計ケース2の12時側と6時側とには、図1〜図5に示すように、それぞれバンド取付部5が一体に形成されている。このバンド取付部5は、図2および図3に示すように、腕時計ケース2の上面から下面に向けて円弧状に湾曲して形成され、この湾曲に沿って図17、図19、図27〜図30に示すようにウレタン樹脂などの合成樹脂製の時計バンド6が一体的に取り付けられるように構成されている。すなわち、この時計バンド6は、図17および図19に示すように、腕時計ケース2のバンド取付部5に一体的に取り付けられていることにより、その基端部がバンド取付部5に湾曲して固定され、先端側が腕時計ケース2の裏蓋4に対しほぼ垂直方向(図17では下方)に延出され、この延出された部分が湾曲して腕に密着するように構成されている。
【0026】
この腕時計ケース2の3時側の側面には、図1、図2、図4および図6に示すように、2つの押釦スイッチ7とその間に位置する外部接続部8とが設けられている。この場合、外部接続部8は、図2および図6に示すように、一対の金属ピン8aからなり、これら金属ピン8aがそれぞればね部材8bによって腕時計ケース2の側壁部内に出没可能に設けられ、通常はばね部材8bのばね力によって腕時計ケース2の外側に向けて弾力的に付勢されて各金属ピン8aの先端面が腕時計ケース2の側面から突出すことなく露出し、この露出した各金属ピン8aの先端面が外部から押されると、ばね部材8bのばね力に抗して腕時計ケース2の内部に向けて没入することにより、時計モジュールの充電池(図示せず)と電気的に接続されるように構成されている。
【0027】
また、この腕時計ケース2の9時側の側面には、図1、図3〜図5に示すように、2つの押釦スイッチ9とその間に位置する光通信部10とが設けられている。この場合、光通信部10は、赤外線を発光する発光素子と、外部からの赤外線を受光する受光素子とを備え、パーソナルコンピュータなどの外部機器(図示せず)との間で光通信によってデータの授受を行うものであり、腕時計ケース2の側面に設けられて光透過性を有するカバー部材10aによって覆われている。このカバー部材10aは、図1において正面側から見たときにほぼ台形状をなし、図3において側面から見たときに先端面がほぼ正方形状をなし、図1および図5に示すように、腕時計ケース2の側面から押釦スイッチ9よりも外側に突出した状態で、腕時計ケース2の側面に取り付けられている。
【0028】
これにより、この腕時計ケース2は、図1〜図5に示すように、3時側と9時側とで側面の形状が異なっている。すなわち、腕時計ケース2の3時側の側面には、図1および図5に示すように、外部接続部8が押釦スイッチ7よりも外側に突出しないように設けられており、9時側の側面には、光通信部10が押釦スイッチ9よりも外側に突出して設けられている。この場合、腕時計ケース2の3時側の側面における下部には、図2および図5に示すように、後述する中継装置15に腕時計ケース2を装着するときに、その腕時計ケース2の逆入れを防止するための逆入れ防止突起11が外部接続部8の下側に位置して設けられている。この逆入れ防止突起11は、図4〜図6に示すように、腕時計ケース2の3時側の側面に設けられた押釦スイッチ7よりも外側に突出しないように形成されている。
【0029】
一方、グレードルである中継装置15は、図7に示すように、全体がほぼ長方形の箱状に形成された装置本体16を備えている。すなわち、この装置本体16は、上部ケース17と下部ケース18とからなり、上部ケース17の中間部17aが凹部状に切り欠かれた構成になっている。この装置本体16における凹部状の中間部17aは、図7に示すように、その長手方向(図7では左右方向)と直交する幅方向(同図では前後方向)が電子腕時計1の腕時計ケース2における12時側と6時側とを結ぶ長さ、つまり腕時計ケース2の12時側と6時側との各バンド取付部5間の長さとほぼ同じ大きさに形成されている。また、この装置本体16における凹部状の中間部17aは、その長手方向の長さが腕時計ケース2の3時側と9時側との間の長さよりも十分に長く形成されている。
【0030】
この装置本体16における一端部側である基端部16a側(図7では左端部側)は、図7〜図10に示すように、装置本体16における凹部状の中間部17aの幅よりも少し広い幅で形成されていると共に、その厚みが装置本体16における凹部状の中間部17aの厚みよりも腕時計ケース2の厚みに相当する分、厚く形成されている。さらに、装置本体16における他端部である先端部16b(図7では右端部)は、装置本体16における凹部状の中間部17aの幅よりも少し狭い幅で形成されていると共に、その厚みが装置本体16における凹部状の中間部17aの厚みよりも少し厚く形成されている。
【0031】
この装置本体16における凹部状の中間部17aには、図7、図9、図10に示すように、電子腕時計1の腕時計ケース2を着脱可能に保持するホルダ部材20が設けられており、この装置本体16における基端部16a側の内部には、図9および図10に示すように、電源部21が設けられている。また、この装置本体16の背面には、図8、図27〜図30に示すように、装置本体16をその長手方向に傾けて卓上などの水平面T上に立て掛けるためのスタンド部材22が取り付けられている。
【0032】
電源部21は、図9および図10に示すように、腕時計ケース2の充電池(図示せず)を充電するための電池23と、腕時計ケース2の外部接続部8と電気的に接続される本体接続部24と、充電状態のときに点灯し充電が完了したときに点滅する発光ダイオード25と、家庭のコンセントなどの外部電源に接続された接続ケーブル(いずれも図示せず)が接続する電源接続部26とを有している。電池23は、電圧が約9ボルトの乾電池であり、図9および図10に示すように、装置本体16の基端部16a内に設けられた電池収納部27内に収納され、下部ケース18に設けられた電池蓋27aで開閉自在に覆われている。この場合、乾電池23は、装置本体16全体の重量の大部分を占める程度の重量を有している。
【0033】
本体接続部24は、図7、図9、図10および図12に示すように、腕時計ケース2の外部接続部8の各金属ピン8aにそれぞれ対応する2本の接続ピン28を備え、装置本体16の基端部16a内から装置本体16の凹部状の中間部17aに向けて突出して設けられている。この場合、2本の接続ピン28は、図26に示すように、それぞれ大径筒28aと小径筒28bとを備え、大径筒28a内に小径筒28bが出没可能に挿入すると共に、大径筒28a内のばね部材(図示せず)のばね力によって小径筒28bが大径筒28a内から押し出される方向に付勢されるように構成されている。
【0034】
また、本体接続部24の各接続ピン28は、図26に示すように、後述するホルダ部材20で保持された腕時計ケース2の外部接続部8の各金属ピン8aに弾接したときに、本体接続部24の各接続ピン28の小径筒28bが大径筒28a内に押し込まれると共に、外部接続部8の各金属ピン8aがばね部材8bのばね力に抗して腕時計ケース2の内側に向けて没入することにより、各接続ピン28の小径筒28bの先端部が外部接続部8の各金属ピン8aと共に腕時計ケース2の側壁内に挿入し、この状態で装置本体16の電源部9と電子腕時計1内の時計モジュールの充電池(図示せず)とが電気的に接続されるように構成されている。
【0035】
発光ダイオード25は、図7および図12に示すように、装置本体16の基端部16aにおける幅方向の両側部の一方側(図12では左側)に設けられている。すなわち、装置本体16の基端部16aにおける幅方向の両側部には、装置本体16の凹部状の中間部17aに向けて傾斜する傾斜部29が形成されており、その一方側(図12では左側)の傾斜部29の先端側の上面に発光ダイオード25が設けられている。また、電源接続部26は、装置本体16の基端部16aにおける側面に設けられた電源ジャックであり、ゴムキャップ26aによって開閉可能に覆われている。
【0036】
スタンド部材22は、図8(a)および図8(b)に示すように、金属棒をほぼ長方形状に折り曲げたものであり、その金属棒の端部22aが装置本体16の背面における基端部16aの付け根部付近に回動可能に取り付けられている。この場合、装置本体16の背面つまり下部ケース18の下面には、図8(a)に示すように、スタンド部材22を挿脱可能に収納する収納溝30が装置本体16の基端部16aの付け根部付近から装置本体16の先端部16b側に亘って設けられている。これにより、スタンド部材22は、図8(b)に示すように、金属棒の各端部22aを中心に回動させて収納溝30内から引出すと、金属棒の各端部22aの屈曲部が収納溝30の係止部30aに係止されて所定角度に開き、図27〜図30に示すように、装置本体16をその長手方向に傾けて卓上に立て掛けるように構成されている。
【0037】
ところで、電子腕時計1の腕時計ケース12を保持するホルダ部材20は、図7、図9〜図16に示すように、装置本体16の電源部21の本体接続部24に対し接近離間する方向(図7における矢印X、Y方向)にスライドするスライド板31と、このスライド板31に設けられて腕時計ケース2を載置する載置部32と、この載置部32に腕時計ケース2を載置した状態でスライド板31を本体接続部24に向けてスライドさせて腕時計ケース2を載置部32によって装置本体16の基端部16a側の内面に押し付けたときに腕時計ケース2の外部接続部8と本体接続部24とを電気的に接続した状態でスライド板31をロックするロック部材33とを備えている。
【0038】
すなわち、スライド板31は、図7、図9〜図16に示すように、装置本体16における凹部状の中間部17a上にその基端部16a側の本体接続部24に対し接近離間する方向(図7における矢印X、Y方向)にスライド可能に配置されている。この場合、装置本体16の凹部状の中間部17aにおける上面には、図11に示すように、ガイド凹部35が設けられており、このガイド凹部35内には、スライド板31がスライド可能に配置されている。このスライド板31の下面には、図11に示すように、一対の取付ボス36が設けられており、この一対の取付ボス36は、装置本体16のガイド凹部35にスライド板31のスライド方向に沿って設けられた一対のガイド溝37内に移動可能に挿入されている。
【0039】
このガイド溝37内に挿入された取付ボス36の下部には、図9および図10に示すように、第1コイルばね38がそれぞれ取り付けられている。すなわち、この第1コイルばね38は、一端部38a(図9では左端部)が取付ボス36の下部に取り付けられ、他端部38b(図9では右端部)が装置本体16の先端部16b側つまり基端部16aの電源部21側と反対側に位置するガイド溝37の端部に取り付けられ、この状態で取付ボス36を装置本体16の基端部16a側つまり電源部21の本体接続部24から離れる方向(図9、図10における矢印X方向)に付勢している。これにより、スライド板31は、第1コイルばね38のばね力によって装置本体16の基端部16a側の本体接続部24から離れる方向に付勢されている。
【0040】
このスライド板31上に設けられた載置部32は、図7、図9、図10に示すように、腕時計ケース2の下面つまり裏蓋4が当接する下面当接部40と、腕時計ケース2の9時側の側面を保持する第1側面保持部41と、腕時計ケース2の3時側の側面下部を位置決めする第2側面保持部42とを備えている。下面当接部40は、図7、図9〜図11に示すように、腕時計ケース2の裏蓋4の下面における平坦面が当接するほぼ円形の枠状に形成されている。
【0041】
第1側面保持部41は、図7、図9〜図16に示すように、装置本体16の基端部16aの電源部21側と反対側、つまり装置本体16の先端部16b側に位置するスライド板31上の端部(図7では右端部)に設けられ、腕時計ケース2の9時側の側面を保持するように構成されている。すなわち、この第1側面保持部41の内面は、図11および図13に示すように、腕時計ケース2の9時側の側面の形状に対応する凹部状に形成されており、この凹部状の内面には、腕時計ケース2の9時側の光通信部10が嵌合する通信嵌合凹部41aと、2つの押釦スイッチ9がそれぞれ嵌合するスイッチ嵌合凹部41bとが設けられている。
【0042】
第2側面保持部42は、図7、図9〜図16に示すように、装置本体16の基端部16aの電源部21側に位置するスライド板31上の端部(図7では左端部)に設けられ、腕時計ケース2の3時側の側面における外部接続部8の下部側を保持するように構成されている。すなわち、この第2側面保持部42は、図7、図12〜図14に示すように、腕時計ケース2の3時側の側面における外部接続部8の下部側に対応する形状で、その高さが下面当接部40よりも少し高い台座状に形成されている。
【0043】
この場合、第2側面保持部42の中間部の内側面には、図12〜図15に示すように、腕時計ケース2の3時側の側面に設けられた逆入れ防止突起11が挿入する逆入れ防止凹部42aが設けられている。また、この第2側面保持部42の中間部の上面には、スライド板31が装置本体16の基端部16aの電源部21側に向けてスライドして本体接続部24に接近したときに、図26に示すように、本体接続部24の各接続ピン28の下側に僅かな隙間を有して配置されて各接続ピン28が下側に向けて曲がるのを阻止するための曲がり防止凹部42bが設けられている。
【0044】
これにより、載置部32は、図17および図18に示すように、腕時計ケース2の9時側の側面が第1側面保持部41に対応したときに、腕時計ケース2の9時側の光通信部10が第1側面保持部41の通信嵌合凹部41aに嵌合すると共に、9時側の押釦スイッチ9が第1側面保持部41のスイッチ嵌合凹部41bにそれぞれ嵌合し、この状態で腕時計ケース2の裏蓋4が下面当接部40に当接して、腕時計ケース2の3時側の側面に設けられた逆入れ防止突起11が第2側面保持部42の逆入れ防止凹部42aに挿入すると共に、腕時計ケース2の3時側の側面下部が第2側面保持部42に当接することにより、腕時計ケース2を位置決めして保持するように構成されている。
【0045】
この場合、装置本体16の凹部状の中間部17aに対面する装置本体16の基端部16aの内面には、図7、図9、図10、図12に示すように、載置部32に腕時計ケース2が位置決めされて保持された状態でスライド板31が装置本体16の基端部16aの電源部21側にスライドしたときに、腕時計ケース2の3時側の側面上部を保持する側面上部保持部43が設けられている。この側面上部保持部43は、腕時計ケース2の3時側の側面上部が挿入する凹部状に形成されており、その内面には、図12に示すように、腕時計ケース2の3時側の押釦スイッチ7がそれぞれ嵌合するスイッチ嵌合凹部43aが設けられている。
【0046】
これにより、側面上部保持部43は、図20および図22に示すように、腕時計ケース2の3時側の側面が対応して、腕時計ケース2の3時側の押釦スイッチ7がスイッチ嵌合凹部43aにそれぞれ嵌合したときに、腕時計ケース2を載置部32との間に挟み付け、この状態で図26に示すように、装置本体16の基端部16aの内面から突出して設けられた本体接続部24の各接続ピン28を、腕時計ケース2の外部接続部8の各金属ピン8aに当接させると共に、本体接続部24の各接続ピン28の下側に、曲がり防止凹部42bが僅かな隙間を有して配置されるように構成されている。
【0047】
この場合、載置部32の下面当接部40、第1側面保持部41、第2側面保持部42、および装置本体16の基端部16aの側面上部保持部43のうち、図20および図22に示すように、腕時計ケース2の上部側における外周面が当接する載置部32の第1側面保持部41と装置本体16の側面上部保持部43とは、それぞれ腕時計ケース2に接触する表面部分がウレタン樹脂などの弾力性を有する合成樹脂で形成され、その各内部が硬質の合成樹脂で形成されている。また、載置部32の下面当接部40と第2側面保持部42とは硬質の合成樹脂で形成されている。
【0048】
また、スライド板31をロックするロック部材33は、図9、図10、図14、図25に示すように、第1側面保持部41側に位置するスライド板31の端部に設けられた一対のストッパ部45と、スライド板31を装置本体16の基端部16aの電源部21側から離れる方向(図9、図10における矢印X方向)に付勢する第1コイルばね38と、一対のストッパ部45の移動方向と直交する上下方向に移動可能に設けられて一対のストッパ部45の先端面45aが接離可能に対面するロック釦46(図14、図25参照)と、このロック釦46をストッパ部45の先端面45aが対面して当接する位置(図9、図10における上方)に向けて付勢する第2コイルばね47とを備えている。
【0049】
すなわち、一対のストッパ部45は、図9、図10、図13〜図16に示すように、第1側面保持部41側に位置するスライド板31の端部に設けられて、スライド板31の端部から装置本体16の先端部16b側(図9では右側)に向けて突出している。ロック釦46は、図9、図10、図14、図25に示すように、一対のストッパ部45の各先端面45aが接離可能に当接する当接釦部46aと、この当接釦部46a上の中央部に設けられて一対のストッパ部45間に対応して配置される解除釦部46bとからなっている。
【0050】
この場合、当接釦部46aは、図9に示すように、第2コイルばね47のばね力によってロック釦46が押し上げられたときに、図20、図22、図25に示すように、一対のストッパ部45の各先端面45aが第1コイルばね38のばね力によって当接してスライド板31をロックし、図10に示すように、当接釦部46aが第2コイルばね47のばね力に抗して押し下げられたときに、当接釦部46aが一対のストッパ部45の下側に移動し、図14に示すように、一対のストッパ部45が当接釦部46aの両側上面にスライド可能に配置されるように構成されている。
【0051】
解除釦部46bは、図9および図10に示すように、図9および図25に示すように、一対のストッパ部45の先端面45aが当接釦部46aの正面に当接した状態で、第2コイルばね47のばね力によってロック釦46が押し上げられると、装置本体16の上部ケース17に設けられた釦挿入孔17bから上方に突出する。また、この解除釦部46bは、第2コイルばね47のばね力に抗して押し下げられると、図10に示すように、当接釦部46aを一対のストッパ部45の下側に移動させて、一対のストッパ部45によるスライド板31のロックを解除するように構成されている。なお、第2コイルばね47は、図9および図10に示すように、装置本体16の下部ケース18の上面とロック釦16の当接部46aの下面との間に設けられ、ロック釦46を押し上げるように付勢している。
【0052】
これにより、ロック部材33は、図9に示すように、スライド板31が第1コイルばね38のばね力に抗して装置本体16の基端部16aの電源部21側にスライドして一対のストッパ部45の先端面45aがロック釦46から離れると、ロック釦46が第2コイルばね47によって押し上げられるので、図25に示すように、ロック釦46の当接釦部46aが一対のストッパ部45の先端面45aに対面し、この状態でスライド板31が第1コイルばね38のばね力によって装置本体16の先端部16b側に付勢され、一対のストッパ部45の先端面45aがロック釦46の当接釦部46aの正面に当接してスライド板31をロックする。
【0053】
また、このロック部材33は、図10に示すように、装置本体16の上部ケース17の釦挿入孔17bから上方に突出したロック釦46の解除釦部46bが第2コイルばね47のばね力に抗して押し下げられると、ロック釦46の当接釦部46aが一対のストッパ部45の下側に移動して一対のストッパ部45の先端面45aから離れるので、スライド板31に対するロックを解除し、これによりスライド板31が第1コイルばね38のばね力によって装置本体16の先端部16b側に向けてスライドし、図14に示すように、一対のストッパ部45が当接釦部46aの両側上面に配置される。
【0054】
次に、この中継装置15の作用について説明する。
この中継装置15で電子腕時計1を充電する場合には、まず、腕時計ケース2を中継装置15のホルダ部材20で保持する。このときには、図7および図9に示すように、中継装置15の装置本体16に設けられたホルダ部材20のロック釦46を第2コイルばね47のばね力に抗して押し下げると、図10に示すように、ホルダ部材20のスライド板31が第1コイルばね38のばね力によって装置本体16の電源部21側から離れる方向に付勢され、ホルダ部材20の載置部32の第1側面保持部41が装置本体16の電源部21側の基端部16aから最も離れた位置に配置される。また、このときには、ロック部材33の一対のストッパ部45がロック釦46の当接釦部46aの両側上面にスライド可能に配置される。
【0055】
この状態で、図17および図18に示すように、腕時計ケース2の9時側の側面をホルダ部材20の載置部32の第1側面保持部41に対面させると共に、腕時計ケース2の3時側の側面をホルダ部材20の載置部32の第2側面保持部42に対面させる。そして、図17および図18に示すように、腕時計ケース2の9時側の側面を載置部32の第1側面保持部41の凹部に挿入させて、腕時計ケース2の9時側の光通信部10を第1側面保持部41の通信嵌合凹部41aに嵌合させると共に、9時側の2つの押釦スイッチ9を第1側面保持部41のスイッチ嵌合凹部41bにそれぞれ嵌合させる。
【0056】
この後、図18に示すように、腕時計ケース2の裏蓋4を下面当接部40に当接させると共に、図25および図26に示すように、腕時計ケース2の3時側の側面に設けられた逆入れ防止突起11を第2側面保持部42の逆入れ防止凹部42aに挿入させて、腕時計ケース2の3時側の側面下部を第2側面保持部42に当接させる。これにより、図17および図18に示すように、腕時計ケース2がホルダ部材20の載置部32に密着して位置決めされた状態で保持される。
【0057】
この状態で、載置部32の第1側面保持部41を装置本体16の基端部16aの電源部21側に向けて押し、ホルダ部材20のスライド板31を第1コイルばね38のばね力に抗してスライドさせると、図19および図20に示すように、腕時計ケース2がホルダ部材20に保持された状態で装置本体16の基端部16aの内面に設けられた側面上部保持部43に接近し、腕時計ケース2の3時側の側面に設けられた外部接続部8が装置本体16の電源部21の本体接続部24に対応する。
【0058】
この後、スライド板31が装置本体16の基端部16aの電源部21側に向けて更にスライドすると、図19および図20に示すように、腕時計ケース2の3時側の側面上部が装置本体16の側面上部保持部43に挿入して、腕時計ケース2の3時側の2つの押釦スイッチ7がスイッチ嵌合凹部43aにそれぞれ嵌合する。これにより、図19〜図22に示すように、腕時計ケース2が、ホルダ部材20の載置部32と装置本体16の側面上部保持部43との間に挟まれて装置本体16に確実に固定される。
【0059】
このときには、図25および図26に示すように、腕時計ケース2の外部接続部8の各金属ピン8aが装置本体16の本体接続部24の各接続ピン28に当接して相互に押圧されるので、本体接続部24の各接続ピン28の小径筒28bが大径筒28a内に押し込まれると共に、外部接続部8の各金属ピン8aがばね部材8bのばね力に抗して腕時計ケース2の内側に向けて没入する。
【0060】
このため、本体接続部24の各接続ピン28における各小径筒28bの先端部は、図26に示すように、外部接続部8の各金属ピン8aと共に腕時計ケース2の側壁部内に挿入すると共に、載置部32の第2側面保持部42に設けられた曲がり防止凹部42bの上方に僅かな隙間をもって配置される。これにより、装置本体16の電源部21と電子腕時計1内の時計モジュールの充電池(図示せず)とが電気的に接続される。
【0061】
このように、腕時計ケース2の外部接続部8と装置本体16の本体接続部24とが電気的に接続されると、発光ダイオード25が点灯して充電が開始される。このときには、図20に示すように、ロック部材33によってスライド板31がロックされる。すなわち、ロック部材33の一対のストッパ部45がスライド板31と共に装置本体16の電源部21側にスライドし、一対のストッパ部45の各先端面45aがロック釦46から離れるので、ロック釦46が第2コイルばね47によって押し上げられる。
【0062】
これにより、図20、図22および図25に示すように、ロック釦46の当接釦部46aが一対のストッパ部45の各先端面45aに対面するので、この状態でホルダ部材20の第1側面保持部41から指や手を離して外力を除くと、スライド板31が第1コイルばね38のばね力によって装置本体16の先端部16b側に付勢され、スライド板31が装置本体16の電源部21側から離れる方向にスライドし、これに伴って一対のストッパ部45の各先端面45aがロック釦46の当接釦部46aの正面に当接する。これにより、スライド板31がロックされる。
【0063】
この状態では、図19〜図21に示すように、腕時計ケース2の12時側と6時側とに設けられたバンド取付部5がそれぞれ装置本体16の長手方向と直交する幅方向に位置しているので、これに伴って各バンド取付部5にそれぞれ一体的に湾曲して取り付けられた時計バンド6が装置本体16の長手方向と直交する幅方向から装置本体16の背面側に向けて突出している。このため、図27〜図30に示すように、装置本体16の背面に回動可能に取り付けられたスタンド部材22を所定角度に開き、このスタンド本体22によって装置本体16を卓上に傾けて立て掛ける。
【0064】
このときには、スタンド部材22の金属棒の各端部22aを中心にスタンド部材22を回動させて、図28に示すように、装置本体16の背面つまり下部ケース18の下面に設けられた収納溝30内からスタンド部材22を取り出し、このスタンド部材22の金属棒の各端部22aの屈曲部を収納溝30の係止部30aに係止させることにより、スタンド部材22を所定角度に開くことができる。このスタンド部材22によって装置本体16をその長手方向に傾けて卓上に立て掛けると、図29および図30に示すように、時計バンド6が卓上に接触しないように電子腕時計1を保持することができ、この状態で電子腕時計1の充電池(図示せず)を中継装置15の電池23で充電することができる。
【0065】
また、充電が完了すると、発光ダイオード25が点滅し、充電が完了したことを知らせることができ、電子腕時計1を中継装置15から取り外すことができる。このときには、図19および図20に示すように、装置本体16の先端部16b側の上部ケース17から上方に突出したロック釦46の解除釦部46bを第2コイルばね47のばね力に抗して押し下げると、ロック釦46の当接釦部46aが一対のストッパ部45の下側に移動して一対のストッパ部45の各先端面45aから離れるので、図17および図18に示すように、スライド板31に対するロックが解除される。
【0066】
これにより、スライド板31が第1コイルばね38のばね力によって装置本体16の先端部16b側にスライドし、図14に示すように、一対のストッパ部45が当接釦部46aの両側上方をスライドして元の初期位置に戻り、図17および図18に示すように、ホルダ部材33が装置本体16の電源部21側から離れ、腕時計ケース2に対する固定が解除されるので、腕時計ケース2を装置本体16から取り外すことができる。このときには、第2コイルばね47のばね力によってロック釦46が押し上げられ、当接釦部46aが一対のストッパ部45の下面に当接して保持される。
【0067】
ところで、電子腕時計1を中継装置15のホルダ部材20で保持するときに、図31〜図34に示すように、誤って腕時計ケース2の3時側と9時側とを逆向きに配置した場合には、ホルダ部材20によって腕時計ケース2が確実に保持されない。すなわち、図31および図32に示すように、腕時計ケース2の3時側をホルダ部材20の載置部32の第1側面保持部41に対面させると、3時側の押釦スイッチ7が第1側面保持部41のスイッチ嵌合凹部41bにそれぞれ対応しても、3時側の逆入れ防止突起11が第1側面保持部41の通信嵌合凹部41aに嵌合せず、この通信嵌合凹部41aの下側に位置する第1側面保持部41の側面に当接する。
【0068】
このため、図32に示すように、腕時計ケース2の3時側の側面が第1側面保持部41に密着しないので、腕時計ケース2を押し下げて裏蓋4を下面当接部40に押し付けたときに、腕時計ケース2の9時側の側面下部が第2側面保持部42の逆入れ防止凹部42aに挿入せず、腕時計ケース2の裏蓋4が下面当接部40上に傾いた状態で浮き上がる。このため、腕時計ケース2がホルダ部材2の載置部32に密着せず、腕時計ケース2が載置部32に確実に保持されることがないので、腕時計ケース2が逆向きであることを使用者が判断することができる。
【0069】
この状態で、腕時計ケース2が逆向きであることに気付かず、スライド板31を装置本体16の基端部16a側に向けてスライドさせると、図33および図34に示すように、腕時計ケース2の裏蓋4が下面当接部40上に傾いた状態で浮き上がっているため、腕時計ケース2の9時側の光通信部10が装置本体16の基端部16aの内面に設けられた側面上部保持部43の凹部に挿入せず、側面上部保持部43の内面における上端部に当接する。このため、図34に示すように、腕時計ケース2の9時側の光通信部10と側面上部保持部43の内面との間に隙間ができ、腕時計ケース2の光通信部10が装置本体16の本体接続部24の各接続ピン28に接触することがない。
【0070】
このときには、ロック部材33の一対のストッパ部45がスライド板31と共に装置本体16の基端部16a側にスライドするが、この一対のストッパ部45の各先端面45aがロック釦46から離脱せずに、ロック釦46の当接釦部46aの両側上面に位置する。このため、ロック釦46が第2コイルばね47によって押し上げられることがないので、この状態でホルダ部材20の第1側面保持部41から指や手を離して外力を除くと、スライド板31が第1コイルばね38のばね力によって装置本体16の先端部16b側に付勢されて元の初期位置に戻る。このため、ロック部材33によってスライド板31がロックされることがないので、腕時計ケース2の逆入れを確実に防ぐことができる。
【0071】
このように、この中継装置15によれば、図27〜図30に示すように、腕装着型の電子機器である電子腕時計1の時計バンド6を装置本体16の長手方向と直交する幅方向の両側に突出させた状態で、腕時計ケース2を装置本体16のホルダ部材20で保持して装置本体16を卓上に配置するときに、装置本体16の背面に取り付けられたスタンド部材22によって装置本体16の電源部21を下側にして装置本体16をその長手方向に傾けた状態で卓上に立て掛けることができる。
【0072】
このため、時計バンド6が腕時計ケース2のバンド取付部5に一体的に取り付けられたバンド一体型の電子腕時計1で、時計バンド6が装置本体16の両側から背面側に向けて突出した状態であっても、図29および図30に示すように、時計バンド6が卓上に接触しないように電子腕時計1を保持することができる。このときには、装置本体16の基端部16a側に設けられた電源部21が電子腕時計1の充電池(図示せず)を充電するための電池23を有していることにより、電源部21が電池23の重量によって重くなるので、装置本体16の重心位置を下げることができ、これにより装置本体16を安定した状態で卓上に傾けて配置することができる。
【0073】
特に、この中継装置15では、ホルダ部材20が、装置本体16側の本体接続部24に対し接離方向にスライドするスライド板31と、このスライド板31に設けられて電子腕時計1の腕時計ケース2を載置する載置部32と、この載置部32に腕時計ケース2を載置した状態でスライドして腕時計ケース2をホルダ部材20の載置部32と装置本体16の側面上部保持部43との間に挟んだときに腕時計ケース2の外部接続部8と装置本体16の本体接続部24とを電気的に接続した状態でスライド板31をロックするロック部材33とを備えていることにより、腕時計ケース2を装置本体16に確実に固定することができる。
【0074】
すなわち、このホルダ部材20は、腕時計ケース2の9時側の光通信部10が載置部32の第1側面保持部41の通信嵌合凹部41aに嵌合すると共に、2つの押釦スイッチ9がスイッチ嵌合凹部41bに嵌合し、腕時計ケース2の裏蓋4が載置部32の下面当接部40に当接し、腕時計ケース2の3時側の側面に設けられた逆入れ防止突起11が載置部32の第2側面保持部42の逆入れ防止凹部42aに挿入して、腕時計ケース2の3時側の側面下部が載置部32の第2側面保持部42に当接することにより、腕時計ケース2をホルダ部材20の載置部32に密着させて位置決めした状態で保持することができる。
【0075】
また、この状態でホルダ部材20のスライド板31を第1コイルばね38のばね力に抗して装置本体16の電源部21側に向けてスライドさせて、腕時計ケース2の3時側の側面を装置本体16の側面上部保持部43に挿入させると、図19および図20に示すように、この装置本体16の側面上部保持部43とホルダ部材20の載置部32との間に腕時計ケース2を挟むことができるので、腕時計ケース2を装置本体16に確実に保持することができると共に、腕時計ケース2の外部接続部8の各金属ピン8aと装置本体16の本体接続部24の各接続ピン28とを確実に当接させて電気的に接続することができる。
【0076】
特に、このときには、ロック部材33のストッパ部45が第1コイルばね38のばね力によってロック釦46の当接釦部46aに当接してスライド板31をロックすることができるので、腕時計ケース2を装置本体16に確実に固定することができると共に、腕時計ケース2の外部接続部8と装置本体16側の本体接続部24とを確実に接触させて電気的に接続することができ、これにより接続信頼性を確保することができる。
【0077】
この場合、電子腕時計1の腕時計ケース2が当接する装置本体16の側面上部保持部43、およびホルダ部材20の載置部32、つまり下面当接部40、第1側面保持部41、第2側面保持部42のうち、少なくとも装置本体16の側面上部保持部43と載置部32の第1側面保持部41とが、ウレタン樹脂などの弾力性を有する合成樹脂で形成されていることにより、腕時計ケース2をホルダ部材20で弾力的に保持することができるので、腕時計ケース2の外周面を傷付けることがなく、確実に且つ良好に腕時計ケース2を装置本体16に保持することができる。
【0078】
また、ロック部材33は、ロック釦46の解除釦部46bを第2コイルばね47のばね力に抗して押し下げるだけで、スライド板31に対するロックを簡単に解除することができると共に、第1コイルばね38のばね力によって自動的にスライド板31が装置本体16の基端部16aから離れる方向にスライドするので、ホルダ部材33による腕時計ケース2の保持を簡単に解除することができ、これにより腕時計ケース2を装置本体16から容易に取り外すことができるので、使い勝手の良いものを得ることができる。
【0079】
また、この中継装置15では、スタンド部材22を収納溝30に収納させた状態、装置本体16を横長に寝かして卓上に配置しても良い。この場合にも、時計バンド6が腕時計ケース2に一体的に取り付けられたバンド一体型の電子腕時計1で、装置本体16の長手方向と直交する幅方向の両側から装置本体16の背面側に向けて時計バンド6が突出し、この突出した時計バンド6によって装置本体16が卓上に押し上げられて傾いた状態で配置されても、腕時計ケース2が装置本体16に確実に固定されていることにより、腕時計ケース2の外部接続部8を装置本体16側の本体接続部24に確実に接触させて電気的に接続できると共に、電源部21が電池23の重量によって重くなっていることにより、装置本体16の電源部21側を常に下げることができるので、装置本体16を安定した状態で卓上に傾けて配置することができる。
【0080】
さらに、この中継装置15では、装置本体16に、接続ケーブルによって外部電源(いずれも図示せず)と電気的に接続される電源接続部26が設けられていることにより、中継装置15を中継して外部電源と電子腕時計1とを電気的に接続することができるので、装置本体16内の電池23の電力が消耗して電池23を交換する必要があるときでも、家庭のコンセントなどの外部電源から電子腕時計1に電力を供給して電子腕時計1の充電池(図示せず)を充電することができる。
【0081】
この場合、装置本体16にデータの入出力用のコネクタ部(図示せず)が設けられていれば、このコネクタ部によって接続ケーブルを介してパーソナルコンピュータなどの外部機器と電気的に接続することができるので、中継装置15を中継して電子腕時計1と外部機器との間で音楽データなどの各種のデータの授受を行うことができる。
【0082】
なお、上記実施形態では、ホルダ部材20の載置部32における第2側面保持部42に、本体接続部24の各接続ピン28の曲がりを防止する曲がり防止凹部42bを設けた場合について述べたが、これに限らず、例えば図35〜図37に示すように、載置部32の第2側面保持部42に、本体接続部24の各接続ピン28の設置高さに応じて曲がり防止凸部50を設けても良い。すなわち、本体接続部24の各接続ピン28が上述した実施形態よりも高い位置に設置されている場合には、各接続ピン28との間の隙間を十分に狭くして各接続ピン28の曲がりを防ぐために、曲がり防止凸部50を高く形成する必要がある。このように、曲がり防止凸部50を高く形成しても、上述した実施形態と同様の作用効果がある。
【0083】
また、上記実施形態では、装置本体16の本体接続部24と腕時計ケース2の外部接続部8とが電気的に接続されると、自動的に充電を開始するように構成した場合について述べたが、これに限らず、例えば装置本体16に電源スイッチを設け、この電源スイッチをオンにして、装置本体16の本体接続部24と腕時計ケース2の外部接続部8とが電気的に接続されたときに充電を開始するように構成しても良い。この場合には、装置本体16の本体接続部24と腕時計ケース2の外部接続部8とが電気的に接続された状態で、電源スイッチをオフにすると、充電を終了させることができる。
【0084】
さらに、上記実施形態では、装置本体16の背面にスタンド部材22を設けた場合について述べたが、必ずしもスタンド部材22を設ける必要はない。すなわち、この中継装置15は、ホルダ部材20によって腕時計ケース2を装置本体16に確実に固定して、腕時計ケース2の外部接続部8と装置本体16側の本体接続部24とを確実に接触させて電気的に接続し、且つ装置本体16の基端部16a内に電池23を有する電源部21を設けた構成であるから、電源部21側の重さを電池23の重量によって重くすることができる。
【0085】
このため、時計バンド6が腕時計ケース2に一体的に取り付けられたバンド一体型の電子腕時計1で、装置本体16の長手方向と直交する幅方向の両側から装置本体16の背面側に向けて突出した時計バンド6によって装置本体16が卓上に押し上げられて傾いた状態で配置されても、腕時計ケース2の外部接続部8と装置本体16側の本体接続部24とを確実に接続した状態で、装置本体16における電源部21側を確実に下げることができるので、装置本体16を横に寝かして卓上に傾けて配置しても、装置本体16を安定した状態で卓上に傾けて配置することができる。
【0086】
なおまた、上記実施形態では、電子腕時計に適用した場合について述べたが、必ずしも電子腕時計である必要はなく、例えば腕装着型の血圧計や脈拍計、血糖値検出計などの各種の腕装着型の電子機器に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】この発明の中継装置に保持される電子腕時計の正面図である。
【図2】図1の電子腕時計における3時側の側面図である。
【図3】図1の電子腕時計における9時側の側面図である。
【図4】図1のA−A矢視における6時側のほぼ半分を断面で示した側面図である。
【図5】図1の電子腕時計の裏面図である。
【図6】図4の要部を示した拡大断面図である。
【図7】この発明の中継装置の斜視図である。
【図8】図7の中継装置の背面側を示し、(a)はスタンド部材を収納した状態を示した斜視図、(b)はスタンド部材を所定角度に開いた状態を示した斜視図である。
【図9】図7の中継装置のB−B矢視における断面図である。
【図10】図9においてスライド板のロックを解除した状態の断面図である。
【図11】図7の中継装置のC−C矢視における断面を示した斜視図である。
【図12】図7の中継装置のD−D矢視における断面を示した斜視図である。
【図13】図7の中継装置のホルダ部材におけるスライド板および載置部を示した斜視図である。
【図14】図13のホルダ部材におけるスライド板および載置部を左後方から見た斜視図である。
【図15】図14のホルダ部材のE−E矢視における断面を示した斜視図である。
【図16】図14のホルダ部材のF−F矢視における断面を示した斜視図である。
【図17】図7の中継装置のホルダ部材に腕時計ケースを配置した状態を示した斜視図である。
【図18】図17のG−G矢視における断面を示した斜視図である。
【図19】図17の中継装置においてホルダ部材のスライド板をスライドさせて腕時計ケースを保持した状態を示した斜視図である。
【図20】図18のH−H矢視における断面を示した斜視図である。
【図21】図19の平面図である。
【図22】図21のI−I矢視における断面図である。
【図23】図19において側面上部保持部の一部を切り欠いた状態を示した要部の斜視図である。
【図24】図23の平面図である。
【図25】図24のJ−J矢視における断面図である。
【図26】図25における本体接続部と腕時計ケースの外部接続部との接続状態を示した要部の拡大断面図である。
【図27】図19の状態の中継装置を背面側から見た斜視図である。
【図28】図27の状態の中継装置においてスタンド部材を所定角度に開いた状態を示した斜視図である。
【図29】図28の状態の中継装置を卓上に立て掛けた状態を示した斜視図である。
【図30】図29のK−K矢視における断面を示した斜視図である。
【図31】図7の状態で腕時計ケースをホルダ部材に逆向きに配置した状態を示した平面図である。
【図32】図31のL−L矢視における断面図である。
【図33】図31の状態でスライド板をスライドさせて腕時計ケースを側面上部保持部に当接させた状態の平面図である。
【図34】図33のM−M矢視における断面図である。
【図35】この発明の中継装置における本体接続部の接続ピンの曲がりを防止する曲がり防止部の変形例を示した斜視図である。
【図36】図35のホルダ部材に腕時計ケースを配置した状態の斜視図である。
【図37】図35のホルダ部材に腕時計ケースを逆向きに配置した状態を断面で示した斜視図である。
【符号の説明】
【0088】
1 電子腕時計
2 腕時計ケース
4 裏蓋
5 バンド取付部
6 時計バンド
7、9 押釦スイッチ
8 外部接続部
10 光通信部
11 逆入れ防止突起
15 中継装置
16 装置本体
20 ホルダ部材
21 電源部
22 スタンド部材
23 電池
24 本体接続部
26 電源接続部
30 収納溝
31 スライド板
32 載置部
33 ロック部材
38 第1コイルばね
40 下面当接部
41、第1側面保持部
42 第2側面保持部
43 側面上部保持部
45 ストッパ部
46 ロック釦
47 第2コイルばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腕に装着するためのバンドおよび外部接続部を有する腕装着型の電子機器が着脱可能に保持されて電気的に接続される中継装置であり、
ほぼ長方形の箱状に形成された装置本体と、
この装置本体に設けられ、前記電子機器の前記バンドが前記装置本体の長手方向に対し直交する方向の両側に突出した状態で前記電子機器を着脱可能に保持して前記装置本体に設けられた本体接続部に対し電気的に接続するためのホルダ部材と、
前記装置本体の背面に収納可能に取り付けられ、前記装置本体をその長手方向に傾けて立て掛けるためのスタンド部材と
を備えていることを特徴とする中継装置。
【請求項2】
腕に装着するためのバンドおよび外部接続部を有する腕装着型の電子機器が着脱可能に保持されて電気的に接続される中継装置であり、
ほぼ長方形の箱状に形成された装置本体と、
この装置本体に設けられ、前記電子機器の前記バンドが前記装置本体の長手方向に対し直交する方向の両側に突出した状態で前記電子機器を着脱可能に保持するためのホルダ部材と、
前記装置本体内の一端部側に設けられ、前記電子機器を充電するための電池および前記電子機器の前記外部接続部が接続される本体接続部を有する電源部と
を備えていることを特徴とする中継装置。
【請求項3】
腕に装着するためのバンドおよび外部接続部を有する腕装着型の電子機器が着脱可能に保持されて電気的に接続される中継装置であり、
ほぼ長方形の箱状に形成された装置本体と、
この装置本体に設けられ、前記電子機器の前記バンドが前記装置本体の長手方向に対し直交する方向の両側に突出した状態で前記電子機器を着脱可能に保持するためのホルダ部材と、
前記装置本体内の一端部側に設けられ、前記電子機器を充電するための電池および前記電子機器の前記外部接続部が接続される本体接続部を有する電源部と、
前記装置本体の背面に収納可能に取り付けられ、前記装置本体をその長手方向に傾けて立て掛けるためのスタンド部材と
を備えていることを特徴とする中継装置。
【請求項4】
前記ホルダ部材は、前記装置本体の前記本体接続部に対し接離方向にスライドするスライド板と、このスライド板に設けられて前記電子機器を載置する載置部と、この載置部に前記電子機器を載置した状態で前記スライド板を前記本体接続部に向けてスライドさせて前記電子機器を前記載置部と前記装置本体の前記一端部側との間に挟んだときに前記スライド板をロックするロック部材とを備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の中継装置。
【請求項5】
前記電子機器が当接する前記装置本体における前記一端部側の一部および前記ホルダ部材の前記載置部の一部は、弾力性を有する合成樹脂で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の中継装置。
【請求項6】
前記ロック部材は、前記装置本体の前記本体接続部と反対側に位置する前記スライド板の端部に設けられたストッパ部と、前記スライド板を前記装置本体の前記本体接続部から離れる方向に付勢する第1ばね部材と、前記ストッパ部の移動方向と直交する方向に移動可能に設けられて前記ストッパ部の先端面が接離可能に対面するロック釦と、このロック釦を前記ストッパ部の前記先端面が対面して当接する位置に向けて付勢する第2ばね部材とを備えていることを特徴とする請求項4または5に記載の中継装置。
【請求項7】
前記装置本体には、外部電源および外部機器のうち、少なくとも前記外部電源が接続ケーブルによって電気的に接続される本体側外部接続部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の中継装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2008−9665(P2008−9665A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−178877(P2006−178877)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】