説明

串刺し式建築模型キット

【課題】建築専門の技術を身につけていない一般の方でも、建築の勉強をしている学生でも、建築のイメージを簡単に模型で組み立て、創造性を広げることができ、興味をもってもらえるようにする。
【解決手段】
近代建築の基本的構造要素、柱と床(屋根)を竹串とスチレンボードとし、これらを串刺しにするだけの糊も必要としない組み立て方式を採用し、短時間にイメージする模型を組み立てることができる。床の形や床と柱の間隔などを自在に変えることで、自由なイメージに組み立てることができ、壁や家具などで仕上げてさらに現実に近いイメージに近づけられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築模型の材料やその組み立て方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建築をイメージして模型をつくる時、紙やスチレンボードなど様々な材料があり、その組み立て方も千差万別である。建築学科の授業では、何種類かの模型材料を使った組み立て方を習うことがあるが、ある程度組み立て方の習練が必要であったり、また複雑な組み立て工程を要することがある。ただし、イメージを組み立てる初期段階では、単純化した模型の組み立て方もあるが、建物の外側の形をつくるだけのブロック模型で、ヒートカッターという専用の道具を使う必要がある。
また建築を学んでいない一般の方は、一から建築模型をつくることは難しい。
一般向けに組み立て方を単純化した模型キットもいくつか販売されているが、ラーメン構造(柱・梁構造)の建築を自由に考えさせて、糊を使わずに簡単に骨組模型が組み立てられる模型キットはない。
一般の方も、たくさんの建築空間を常に使っており、これらの建築空間を魅力的にするには、使い手の一般の方にも建築に興味をもって考えてもらう必要がある。そのためには、簡単で楽しく組み立てられる模型キットが建築に興味をもつきっかけとなるはずである。
【特許文献1】実用新案登録第2590253号公報
【特許文献2】実用新案公平06−26942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、建築を学んでいない一般の方でも、特別な技術を使わずに、糊も使わずに簡単に骨組模型が組み立てられ、なおかつ、近代的な建築工法の代表であるラーメン構造(柱・梁構造)の建物をイメージしながら、自由な形を発想できる模型キットを発明することで、前述の問題を解決したい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、先の尖った竹串を柱に見立て、スチレンボードを床板に見立て、のり付きスチレンパネルを地面に見立て、竹串の先の細い方で、スチレンボードを突き通し、最後にのり付きスチレンパネルに突き刺すだけで、ラーメン構造の建物の骨格が組み立てられる。スチレンボードの形や数、大きさと、竹串の長さやスチレンボードの間隔を自由に変えることで、建物のイメージを自由につくることができる。その他、屋根や外壁となる他の材料やシートを付け足すことで、より建築に近いイメージをつくることができる。
【発明の効果】
【0005】
上述の様に、本発明の串刺し式建築模型キットは、ラーメン構造の骨組みを糊も使わずに簡単に自由な形に組み立てることができ、その後、他の材料でより建築に近いイメージに仕上げることができ、一般の方でも、簡単に建築のイメージを組み立てることができ、建築への興味に繋がることが予想される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
一般の方でも考えやすいサイズで建築の模型を組み立てるには机の上で作業でき、またピンセットなどを使わずに手で組み立てられるほどの大きさが必要である。以下、本発明を実施するための要素についてまずは説明する。
(1) 柱:竹串(先が尖っている棒)
(2) 地面:のり付きスチレンパネル (スチレンボードでも可)
(3) 床板:スチレンボード
(4) 壁や屋根:スチレンボードや厚紙
(5) 素材シート:床や壁などの表面のイメージを仕上げるための建築素材写真シート(数種類の素材写真をレイアウトしている)
(6) 素材パネル:透明のポリカ板
プラスチック段ボール(半透明)
アルミメッシュ
リップルボード
和紙など
(7) 家具シート:切り出して家具や人、車が組み立てられるシート
(8) 組み立て説明書:これらの内容物と組み立て方法を説明したシート
これら(1)から(7)の要素を切ったり、貼ったり、組み合わせたり、並べたりしながら建築のイメージ模型を組み立てることができるため、それらのつくり方を説明した(8)もつけることで、模型キットの形態として機能する。
【実施例】
【0007】
以下、添付図面に従って実施例を説明する。図1のような要素を用意する。また図2のような組み立て方を基本とし、建物の骨組模型を組み立てることができる。
【0008】
その他、図3や図4などのように、柱や床の形やサイズを自在に変えることで、自由な形状の建築模型が組み立てられる。
【0009】
また図5のように、これらの骨組模型の外側に(4)外壁や(5)や(6)の素材を張込むことでより実際の建築に近いイメージで仕上げることができる。
【0010】
さらに図6のように、(7)家具シートを切り出し組み立てて、配置することで、建築の使い方のイメージまで仕上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本考案の串刺し式建築模型キットの要素である。
【図2】本建築模型キットの基本的な骨組模型の組み立て図である。
【図3】本建築模型キットの骨組模型の組み立て変化型例図1である。
【図4】本建築模型キットの骨組模型の組み立て変化型例図2である。
【図5】本建築模型キットの骨組模型に外観等を仕上げた例図である。
【図6】本建築模型キットの組み立て完成例図ある。
【符号の説明】
【0012】
1 柱:竹串(先が尖っている棒)
2 地面:のり付きスチレンパネル (スチレンボードでも可)
3 床板:スチレンボード
4 壁や屋根:スチレンボードや厚紙
5 素材シート:床や壁などの表面のイメージを仕上げるための建築素材写真シート(数種類の素材写真をレイアウトしている)
6 素材パネル:透明のポリカ板
プラスチック段ボール(半透明)
アルミメッシュ
リップルボード
和紙など
7 家具シート:切り出して家具や人、車が組み立てられるシート
8 組み立て説明書:これらの内容物と組み立て方法を説明したシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先の尖った竹串を柱に見立て、床板に見立てたスチレンボードを細くなった竹串の先で突き通し、地面に見立てたのり付きスチレンパネルに、スチレンボードの刺さった竹串の先を突き刺し建てることで、建築のイメージ模型を組み立てられる模型キット。
【請求項2】
床板の形や柱の長さ、床板や柱の間隔を好みのサイズや形状でつくりあげることで、自由な形状に組み立てられる模型キット。
【請求項3】
屋根や外壁を実際の建築をイメージした、木目や石模様、タイル模様、コンクリートや鉄板などの素材柄をプリントした紙を表面に貼付けることで、建築のよりリアルで自由なイメージを組み立てられる模型キット。
【請求項4】
家具シートという家具や人の展開図がプリントされた用紙から形を切り出し組み立てて、模型に配置することで、建築の使い方のイメージが広がる模型キット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−47337(P2006−47337A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−223653(P2004−223653)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(304036503)
【出願人】(504292727)
【Fターム(参考)】