説明

予旋回槽及び汚水ポンプ装置

【課題】マンホール内への搬入が容易であって、且つ、底部への空気の滞留が防止可能な予旋回槽及び汚水ポンプ装置を提供すること。
【解決手段】マンホール200内に設置される汚水ポンプ装置100の予旋回槽10は、マンホール200の内周形状に沿った縁部20と、縁部20よりも低位置に設けられ、縁部20と傾斜面で連続する平面により形成された浅部21と、浅部21よりも低位置にその底面が設けられた深部22と、浅部21と深部22とを傾斜面にて連続する傾斜部23と、縁部20の一部、浅部21の一部、深部22及び傾斜部23の一部が一体に成形される第1部材31と、縁部20の他部、浅部21の他部及び傾斜部23の他部が一体に成形され、第1部材31と組み合わさることで、縁部20、浅部21、傾斜部23を一体に形成する第2部材32と、第1部材31及び第2部材32にそれぞれ設けられ、互いに当接するフランジ部33,36と、を備える構成とする。
構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下水等において汚水を配水するマンホール内に設けられる予旋回槽及び汚水ポンプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下水処理等の一として、浮遊物や沈澱物を含む汚水は、一旦地下のマンホールに溜められ、所定量溜まると、マンホールに設置されている水中ポンプを有する汚水ポンプ装置により下水処理場に送られる技術が知られている。この汚水ポンプ装置は、汚水中に設置される予旋回槽を備えている(例えば特許文献1参照)。予旋回槽はマンホールの内壁面に沿って開口部が設けられた所定深さの浅部と、この浅部よりも深い深部とを備え、これら浅部と深部との間は、傾斜部を介して一体に成形される。深部には水中ポンプの吸込管が配置される。
【0003】
予旋回槽に設置されている水中ポンプを起動すると、マンホール内の汚水は水中ポンプの吸込管から吸い込まれる。液位が高い間は汚水が旋回せずに深部に流入し、水中ポンプにより排出される。排出が進行し、傾斜部まで液位が下がると、汚水は予旋回槽内で旋回しながら深部に流入し、水中ポンプの吸込管から吸い込まれる。その結果、浮遊物、沈澱物等が汚水と同時に吸引排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−313240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した予旋回槽及び汚水ポンプ装置では、以下の問題があった。即ち、上述した予旋回槽は、地下に埋設されたマンホールに設置されるが、マンホールの内部と地上とを結ぶ口部の開口面積は、マンホールの底面積よりも小さい。このため、マンホール内に設ける予旋回槽の大きさが制限される虞があり、予旋回槽はマンホール内への搬入が困難である場合や搬入性が悪い、という問題がある。
【0006】
また、予旋回槽は、マンホールの底面に設置後、モルタル又はコンクリート等が打設されるが、その際に、予旋回槽の底裏面とコンクリート等との間に空気が滞留する虞がある。予旋回槽の底裏面に空気が滞留すると、当該モルタル又はコンクリート等により部分的に支持されないことから、当該部位が脆弱部となり、予旋回槽上に作業者が載って作業する際に、予旋回槽が破損する虞がある。
【0007】
そこで本発明は、マンホール内への搬入が容易であって、且つ、底部への空気の滞留が防止可能な予旋回槽及びこの予旋回槽を用いた汚水ポンプ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の予旋回槽及び汚水ポンプ装置は、次のように構成されている。
【0009】
本発明の一態様として、マンホールに設置される予旋回槽において、前記マンホールの内周形状に沿った縁部と、前記縁部よりも低位置に設けられ、縁部と傾斜面で連続する平面により形成された浅部と、前記浅部よりも低位置にその底面が設けられ、円錐台形状に窪む深部と、前記浅部と前記深部とを傾斜面にて連続する傾斜部と、前記縁部の一部、前記浅部の一部、前記深部及び前記傾斜部の一部が一体に成形される第1部材と、前記縁部の他部、前記浅部の他部及び前記傾斜部の他部が一体に成形され、前記第1部材と組み合わさることで、前記縁部、前記浅部、前記傾斜部を一体に形成する第2部材と、前記第1部材及び前記第2部材にそれぞれ設けられ、互いに当接するフランジ部と、を備える。
【0010】
本発明の一態様として、マンホールに設置される汚水ポンプ装置において、前記マンホールの内周形状に沿った縁部、前記縁部よりも低位置に設けられ、縁部と傾斜面で連続する平面により形成された浅部、前記浅部よりも低位置にその底面が設けられ、円錐台形状に窪む深部、前記浅部と前記深部とを傾斜面にて連続する傾斜部、前記縁部の一部、前記浅部の一部、前記深部及び前記傾斜部の一部が一体に成形される第1部材、前記縁部の他部、前記浅部の他部及び前記傾斜部の他部が一体に成形され、前記第1部材と組み合わさることで、前記縁部、前記浅部、前記傾斜部を一体に形成する第2部材、及び、前記第1部材及び前記第2部材にそれぞれ設けられ、互いに当接するフランジ部を具備する予旋回槽と、前記深部に吸込口が設置された水中ポンプと、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、マンホール内への搬入が容易であって、且つ、底部への空気の滞留が防止可能な予旋回槽及び汚水ポンプ装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態に係る予旋回槽が用いられた汚水ポンプ装置及びマンホールの構成を模式的に示す斜視図。
【図2】同汚水ポンプ装置の構成を断面で示す説明図。
【図3】同予旋回槽の構成を上面から示す説明図。
【図4】同予旋回槽を分割した一方の構成を示す上面図。
【図5】同予旋回槽を分割した一方の構成を示す側面図。
【図6】同予旋回槽を分割した他方の構成を示す上面図。
【図7】同予旋回槽を分割した他方の構成を示す側面図。
【図8】本発明の変形例に係る予旋回槽の構成を示す上面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施の形態に係る汚水ポンプ装置100の構成を、図1乃至図7を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る予旋回槽10が用いられた汚水ポンプ装置100及びマンホール200の構成を一部断面で示す斜視図、図2は汚水ポンプ装置100の構成を模式的に示す説明図、図3は予旋回槽10の構成を上面から示す説明図、図4は予旋回槽10を分割した一方を構成する第1部材31の構成を示す上面図、図5は第1部材31の構成を示す側面図、図6は予旋回槽10を分割した他方を構成する第2部材32の構成を示す上面図、図7は第2部材32の構成を示す側面図である。
【0014】
汚水ポンプ装置100は、マンホール200内の汚水を配水する配水装置である。汚水ポンプ装置100は、マンホール200内に配置される。汚水ポンプ装置100は、予旋回槽10と、水中ポンプ11と、ポンプ着脱装置12と、水位計と、を備えている。
【0015】
マンホール200は、地中に埋設され、円柱状の空間Hを有するピット201と、ピット201の空間Hと地上とを連通する円形状の口部202と、口部202を閉塞する蓋体203と、を備えている。なお、本実施の形態においては、マンホール200は、その内径が900mmの1号マンホールを用いた一例を用いて説明する。
【0016】
ピット201は、その内径寸法が、口部202の内径寸法よりも大径に形成されている。例えば、ピット201の内径は、口部202の内径よりも、300〜600mm程度大径に形成されている。具体的には、本実施の形態ピット201の内径が900mmの、所謂1号マンホールにおいては、口部202の内径及び蓋体203は、600mmの円形形状に形成される。
【0017】
ピット201は、その上方の壁面に、汚水供給管210及び汚水排水管211が設けられている。汚水供給管210は、ピット201の上方からピット201内の空間Hに配置されるとともに、その一部が下方に向かって曲折することで、その開口端がピット201の空間Hの下方に配置される。汚水排水管211は、水中ポンプ11に接続されている。
【0018】
予旋回槽10は、図3に示すように、上面視でピット201の内径と略同一径又は若干小径に形成され、その端部が切欠することで、互いに平行な一対の辺部10aを有している。
【0019】
予旋回槽10は、樹脂材料により形成される。予旋回槽10は、その外周に設けられた縁部20と、縁部20に傾斜により連続し、縁部20より低位置に設けられることで、所定の深さに形成された平面状の浅部21と、この浅部21よりも低位置に(深く)形成され、一方の辺部10a側に一対設けられた深部22と、浅部21及び深部22を傾斜面で連続させる傾斜部23と、を備えている。
【0020】
縁部20は、マンホール200のピット201の内周形状に沿った略円形状に形成されている。浅部21は、深部22に隣接して他方の辺部10a側に設けられた水中ポンプ11の取付座24を備えている。
【0021】
取付座24は、浅部21の平面部にポンプ着脱装置12を載置可能な、例えば金属材料で形成された支持板25を備えている。取付座24は、ボルト及びナット等の締結部材Bにより、ピット201の底面及びポンプ着脱装置12に固定される。
【0022】
深部22は、円錐台形状に窪み、且つ、傾斜面がその外周壁の一部に設けられる。深部22は、その底面が浅部21よりも低位置に設けられる。傾斜部23は、その長手方向に沿った中心が深部22の中心からずれて深部22と連続する。これにより、汚水は、傾斜部23の直線的な流れから深部22の中心からずれた一方の壁面に当接することで深部22の内周面に沿った回転的な流れになる。また、深部22は、その中心にボルト等の締結部材Bを挿通可能に形成されている。
【0023】
また、予旋回槽10は、2つに分割されて形成されている。具体的に説明すると、予旋回槽10は、辺部10aに平行に2つに分割された第1部材31及び第2部材32を備え、ボルト及びナット等の締結部材Bにより第1部材31及び第2部材32が固定されることで一体に形成される。また、予旋回槽10は、第1部材31及び第2部材32の分割された端辺の両端部が切欠する切欠部10bを有して形成される。
【0024】
第1部材31は、図4及び図5に示すように、予旋回槽10の一方の辺部10a側を形成する。第1部材31は、縁部20の一部、取付座24の一部を含む浅部21の一部、一対の深部22及び傾斜部23の一部を形成する。また、第1部材31は、第2部材32と対向する分割された端辺に、第1フランジ部33を備えている。
【0025】
第1フランジ部33は、方形板状に形成されるとともに、その両端部が、第1部材31の端辺の両端の切欠部10bに位置し、上方から視認可能に形成されている。第1フランジ部33は、その両端の切欠部10bに位置する部位に設けられ、締結部材Bを挿通可能な孔部34を備えている。
【0026】
第1フランジ部33は、浅部21に隣接する位置であって、且つ、取付座24に位置する部位に、当該取付座24の底裏面と連通する第1開口部35を備えている。また、第1フランジ部33は、その第2フランジ部36と当接する面とは相対する面に、補強用のリブ33aを有している。
【0027】
第2部材32は、図6及び図7に示すように、他方の辺部10a側を形成する。第2部材32は、縁部20の他部、取付座24の他部を含む浅部21の他部、及び、傾斜部23の他部を形成する。
【0028】
また、第2部材32は、第1部材31と対向する分割された端辺に、第2フランジ部36を備えている。第2部材32は、第1部材31と組み合わさることで、縁部20、浅部21、傾斜部23を一体に形成する。
【0029】
第2フランジ部36は、方形板状であって、且つ、第1フランジ部33と同一形状に形成され、その両端部が、第2部材32の端辺の両側の切欠部10bに位置し、上方から視認可能に形成されている。第2フランジ部36は、その両端の切欠部10bに位置する部位に設けられ、締結部材Bを挿通可能な孔部37を備えている。
【0030】
第2フランジ部36は、浅部21に隣接する位置であって、且つ、取付座24に位置する部位に、当該取付座24の底裏面と連通する第2開口部38を備えている。また、第2フランジ部36は、その第1フランジ部33と当接する面とは相対する面に、補強用のリブ36aを有している。
【0031】
第1フランジ部33及び第2フランジ部36は、対向して当接することで、第1、第2開口部35,38が連通し、分割された取付座24が一体に形成され、且つ、取付座24の底裏面が同一高さの面一形状に形成される。
【0032】
水中ポンプ11は、電動機部41と、羽根車を内部に収納し、電動機部41により駆動されるポンプ部42と、ポンプ部42の底部に設けられた吸込管43と、ポンプ部42の側部に設けられ、汚水排水管211に接続される吐出管44と、を備えている。吸込管43は、深部22に配置され、その開口端が深部22の底面付近に配置される。
【0033】
ポンプ着脱装置12は、マンホール200の口部202まで上下方向に延設されたガイドパイプ51と、ガイドパイプ51を支持するベース付連結管52と、ポンプ部42の吐出管44に接続され、且つ、ベース付連結管52と接続可能なブラケット54と、を備えている。ベース付連結管52は、一端が水中ポンプ11の吐出管44に接続され、他端が汚水排水管211に接続される連結直管52aと、取付座24に取り付けられ、ガイドパイプ51及び連結直管52aを支持するベース架台52bと、を備えている。
【0034】
ブラケット54は、その一部がガイドパイプ51を挿通可能に形成されている。ブラケット54は、ガイドパイプ51に沿って吐出管44を介して接続された水中ポンプ11とともに上下移動可能に形成される。ブラケット54は、ガイドパイプ51の下端部に位置したときに、ベース架台53に支持されることで、吐出管44を連結直管52に接続可能に形成されている。
【0035】
次に、このように構成された汚水ポンプ装置100の設置方法について説明する。まず、マンホール200の口部202から第1部材31及び第2部材32に分解された予旋回槽10をピット201内に搬入する。次に、搬入した第1部材31及び第2部材32を、第1フランジ部33及び第2フランジ部36を当接させて、締結部材Bにより締結する。このとき、切欠部10bにより、締結部材Bの締結作業は、予旋回槽10の上方から可能となる。このようにして、分割された第1部材31及び第2部材32が一体の予旋回槽10に組み立てられる。
【0036】
次に、取付座24の支持板25を配置させるとともに、当該取付座24及び深部22とマンホール200の底面とを締結部材Bで接続し、予旋回槽10をマンホール200の底面に固定させる。
【0037】
予旋回槽10の固定後、マンホール200の底部にコンクリート又はモルタル等(以下「コンクリート」)を打設する。具体的には、マンホール200の底部と予旋回槽10の底裏面との間にコンクリートを流し入れて充填させる。このとき、予旋回槽10の第1フランジ部33及び第2フランジ部36の第1、第2開口部35,38により、取付座24の底裏面が連通する。
【0038】
このため、予旋回槽10の一部が、当該一部よりもマンホール200の底部側に突出した部位に囲まれることがなく、すべての部位において、当該部位と同一高さ又は高い部位が隣接する。換言すると、予旋回槽10の底裏面において、周囲が囲まれた上方に窪む部位がない。このため、空気は、コンクリートが打設される際に、縁部20側へとコンクリートとともに移動する
コンクリートの打設後、取付座24の支持板25上にベース架台53を固定し、ガイドパイプ51及び連結直管52を固定する。次に、水中ポンプ11が吐出管44を介して固定されたブラケット54をガイドパイプ51に挿通させて、下方に移動させることで、ブラケット54がベース架台53に支持されて連結直管52と接続される。これにより、水中ポンプ11は、吸込管43の端部が深部22の略中心に近接して配設される。このような工程により汚水ポンプ装置100がマンホール200内に配置される。
【0039】
このように構成された汚水ポンプ装置100によれば、予旋回槽10は辺部10aと平行に分割されていることから、第1部材31及び第2部材32の最小幅を極力小さくすることが可能となり、結果、マンホール200の口部202からの搬入が容易となる。また、予旋回槽10は、第1部材31及び第2部材32分割されており、且つ、極力小型に形成されていることから、ピット201内部での作業性もよい。このため、汚水ポンプ装置100の設置作業が容易となる。
【0040】
また、予旋回槽10は、2つに分割され、且つ、第1、第2フランジ部33、36の、取付座24と隣接する部位に第1、第2開口部35,38を設けることで、予旋回槽10の一部が、当該一部よりもマンホール200の底部側に突出した部位に囲まれることがない。また、辺部10aは、予旋回槽10の底裏面側の空気の逃げ部となり、確実に空気を逃すことが可能となる。
【0041】
このため、コンクリートの充填において、コンクリートの上面と予旋回槽10の底裏面とにより閉鎖された空間が形成されることがなく、予旋回槽10の底裏面に空気の滞留が発生せずに、コンクリートを打設できる。
【0042】
これにより、予旋回槽10の下部に空気の滞留の発生による上方からの荷重に対する脆弱部が発生することを防止可能となる。これにより、予旋回槽10上に乗って作業者が予旋回槽10や汚水ポンプ装置100の設置作業を行う際に、作業者が乗っても予旋回槽10が破損することが防止可能となる。
【0043】
上述したように本発明の実施形態に係わる汚水ポンプ装置100によれば、マンホール200内への搬入が容易な予旋回槽10であって、且つ、予旋回槽10の底面裏部への空気の滞留が防止可能となる。
【0044】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。上述した例では、予旋回槽10は、マンホール200として、1号マンホールに用いる構成を説明したがこれに限定されない。例えば、マンホール200は、2号マンホールであってもよく、3号マンホールや4号マンホールであってもよい。
【0045】
具体的には、図8に示すように、マンホール200の内径がさらに大径のマンホール200A、例えば、内径が1200mmの2号マンホールに用いる場合には、予旋回槽10Aは、縁部20の周囲に傾斜面で連続する第2縁部60をさらに有する構成であってもよい。
【0046】
2号マンホールに用いる場合には、予旋回槽10Aは予旋回槽10と比べて大径、特に、第2部材32側のサイズが大きくなることから、第2縁部60と縁部20との間に、マンホール200の底部と接続し、当該第2縁部60及び縁部20間を支持する支持部61をさらに設ける構成が好ましい。
【0047】
また、さらに内径が大径のマンホール200B、例えば内径が1500mmの3号マンホールに用いる場合には、予旋回槽10Bは、第2縁部60の周囲にさらに傾斜面で連続する第3縁部64を有する構成であっても良い。
【0048】
なお、予旋回槽10A、10Bにおいては、最も外周側となる第2縁部60又は第3縁部64に、辺部10a,10a及び切欠部10b,10bを設ければよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0049】
10…予旋回槽、10a…辺部、10b…切欠部、11…水中ポンプ、12…ポンプ着脱装置、20…縁部、21…浅部、22…深部、23…傾斜部、24…取付座、25…支持板、31…第1部材、32…第2部材、33…第1フランジ部(フランジ部)、34…孔部、35…第1開口部(開口部)、36…第2フランジ部(フランジ部)、37…孔部、38…第2開口部(開口部)、41…電動機部、42…ポンプ部、43…吸込管、44…吐出管、51…ガイドパイプ、52…ベース付連結管、52a…連結直管、52b…ベース架台、54…ブラケット、60…第2縁部、61…支持部、64…第3縁部、100…汚水ポンプ装置、200…マンホール、201…ピット、202…口部、203…蓋体、210…汚水供給管、211…汚水排水管、B…締結部材、H…空間。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マンホールに設置される予旋回槽において、
前記マンホールの内周形状に沿った縁部と、
前記縁部よりも低位置に設けられ、前記縁部と傾斜面で連続する平面により形成された浅部と、
前記浅部よりも低位置にその底面が設けられ、円錐台形状に窪む深部と、
前記浅部と前記深部とを傾斜面にて連続する傾斜部と、
前記縁部の一部、前記浅部の一部、前記深部及び前記傾斜部の一部が一体に成形される第1部材と、
前記縁部の他部、前記浅部の他部及び前記傾斜部の他部が一体に成形され、前記第1部材と組み合わさることで、前記縁部、前記浅部、前記傾斜部を一体に形成する第2部材と、
前記第1部材及び前記第2部材の互いに対向する端辺にそれぞれ設けられ、互いに当接するフランジ部と、
を備えることを特徴とする予旋回槽。
【請求項2】
前記第1部材及び前記第2部材は、その端部であって、且つ、前記端辺に平行な切欠部を有することを特徴とする請求項1に記載の予旋回槽。
【請求項3】
前記フランジ部は、前記浅部に隣接する位置に、互いに連通する開口部を有することを特徴とする請求項1に記載の予旋回槽。
【請求項4】
前記浅部には、前記マンホール内に設置される水中ポンプを配置させる取付座が設けられることを特徴とする請求項1に記載の予旋回槽。
【請求項5】
前記予旋回槽は、前記取付座により、前記マンホールの底面に締結部材を介して固定されることを特徴とする請求項4に記載の予旋回槽。
【請求項6】
マンホールに設置される汚水ポンプ装置において、
前記マンホールの内周形状に沿った縁部、前記縁部よりも低位置に設けられ、前記縁部と傾斜面で連続する平面により形成された浅部、前記浅部よりも低位置にその底面が設けられ、円錐台形状に窪む深部、前記浅部と前記深部とを傾斜面にて連続する傾斜部、前記縁部の一部、前記浅部の一部、前記深部及び前記傾斜部の一部が一体に成形される第1部材、前記縁部の他部、前記浅部の他部及び前記傾斜部の他部が一体に成形され、前記第1部材と組み合わさることで、前記縁部、前記浅部、前記傾斜部を一体に形成する第2部材、及び、前記第1部材及び前記第2部材にそれぞれ設けられ、互いに当接するフランジ部を具備する予旋回槽と、
前記深部に吸込口が設置された水中ポンプと、
を備えることを特徴とする汚水ポンプ装置。
【請求項7】
前記第1部材及び前記第2部材は、その端部であって、且つ、前記端辺に平行な切欠部を有することを特徴とする請求項6に記載の汚水ポンプ装置。
【請求項8】
前記フランジ部は、前記浅部に隣接する位置に、互いに連通する開口部を有することを特徴とする請求項6に記載の汚水ポンプ装置。
【請求項9】
前記浅部には、前記マンホール内に設置される水中ポンプを配置させる取付座が設けられることを特徴とする請求項6に記載の汚水ポンプ装置。
【請求項10】
前記予旋回槽は、前記取付座により、前記マンホールの底面に締結部材を介して固定されることを特徴とする請求項9に記載の汚水ポンプ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−19109(P2013−19109A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150915(P2011−150915)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(000148209)株式会社川本製作所 (161)
【Fターム(参考)】