説明

予測された行動に基づくターゲット化インセンティブの向上

【課題】 本発明の課題は、小売店における購入量を増大させることであり、より詳細には、消費者が当該小売店では通常は購入しないが、当該製品カテゴリから購入する可能性のある製品カテゴリから製品を当該小売店において購入することを刺激することである。
【解決手段】 本発明は、特定の小売店若しくは小売店チェーンにおける顧客の購入についての製品購入履歴データに対して、製品カテゴリにおけるゼロ若しくは予測された購入額未満の顧客を決定し、当該小売店におけるこれらの顧客に対するターゲットマーケットに対して、当該製品カテゴリにおける製品を決定するため、当該製品カテゴリにおける顧客による確率と、任意的には購入数量とを予測するため、製品購入履歴データの予測的モデリングを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年10月31日に出願された米国出願第11/554,663号と、2006年9月21に出願された米国仮出願第60/826,497号“Improved Targeted Incentives Based Upon Predicted Behavior”(代理人整理番号PIP192DAVIP−US)に基づく優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、マーケティングの分野に関する。より詳細には、本発明は、ターゲット化マーケティングに関する。
【背景技術】
【0003】
便宜上、まず以下で使用される略語について述べる。CIDは、消費者識別情報(Consumer Identification)の略語である。CSは、コンピュータシステム(Computer System)の略語である。PIDは、UPCコードなどの製品識別情報(Product IDentification)の略語である。TIDは、トランザクション識別情報(Transaction IDentification)の略語である。
【0004】
次に、以下で使用される用語の定義について述べる。ターゲット化マーケティングは、個人、家族のメンバー、同じ住宅の人々若しくは互いに共通した他の関連情報を有する人々などの限られた人数の消費者に対する選択的なマーケティングを意味する。O‘Brienによる米国特許第5,832,457号は、ターゲット化マーケティングについて開示している。
【0005】
本出願における予測的モデリングは、先行イベントに対応するデータを利用して、先行イベント期間中又は以降のある期間中におけるイベントの生起確率を決定することを意味する。予測的モデルの具体例として、最近数年間の各年において記録された黒点を入力とし、指定された範囲内での翌年の黒点の確率を出力とした式があげられる。予測的モデリングは、Jamzadehによる米国特許第4,961,089号に開示されている。
【0006】
本出願におけるトランザクションは、少なくとも2つの当事者に関する交換を意味する。購入はトランザクションである。インセンティブオファーの受付(ウェブサイトからインセンティブオファーをダウンロードする行為など)、インセンティブオファーの償還及び消費者調査の参加の受入もまたトランザクションである。
【0007】
本出願における購入は、1以上の製品及びサービスに対して現金、小切手、請求又はクレジットが交換されるトランザクションを意味する。
【0008】
本出願における購入インセンティブオファーは、指定された購入を条件とするインセンティブを意味する。
【0009】
購入履歴は、消費者により購入された製品アイテムの識別に係る消費者の識別情報(CID)と、任意的であるが好ましくは、購入日、各製品のアイテムの数量、製品アイテム毎の価格及び消費者の購入に関する他の情報とを意味する。購入履歴データは、購入履歴情報を格納するデータを意味する。購入履歴レコードは、各消費者若しくは家計のレコードを表し、このタイプの情報は、消費者若しくは家計の識別情報に関連付けされて格納される。
【0010】
ここでの製品は、小売店からの購入に利用可能な製品及びサービスを意味する。
【0011】
ここでのカテゴリは、共通の属性を共有する事物の集合を意味する。クラスとカテゴリという用語は、互換的に使用される。
【0012】
本出願では、データベースという用語は、関連するCSによりアクセス可能なコンピュータメモリにあるフォーマットにより構成されるデータを意味する。このようなコンセプトはまた、データベース管理システムと呼ばれる。データベース若しくはデータベース管理システムは、Microsoft AccessやSQL Serverラインの製品など、CSにより実現される市販のデータベース製品と共に、関連するCSによりアクセス可能なコンピュータメモリに格納されている何れのファイルセットを含む。
【0013】
財若しくはサービスを規定するデータが、データベースに格納されてもよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の1つの課題は、小売店における購入量を増大させることである。
【0015】
本発明の他の課題は、消費者が当該小売店では通常は購入しないが、当該製品カテゴリから購入する可能性のある製品カテゴリから製品を当該小売店において購入することを刺激することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、特定の小売店若しくは小売店チェーンにおける顧客の購入についての製品購入履歴データに対して、製品カテゴリにおけるゼロ若しくは予測された購入額未満の顧客を決定し、当該小売店におけるこれらの顧客に対するターゲットマーケットに対して、当該製品カテゴリにおける製品を決定するため、当該製品カテゴリにおける顧客による確率と、任意的には購入数量とを予測するため、製品購入履歴データの予測的モデリングを提供する。
【0017】
上記及び他の課題は、複数の小売店POS CSからネットワークを介し中央CSの中央データベースシステムに購入履歴レコードを送信することによって、製品の購入のためのトランザクションインセンティブを消費者に提供するか否かの決定を生成するコンピュータ化システム及び方法によって提供される。各購入履歴レコードは、例えば、顧客識別番号、購入日時、購入数量、製品識別情報及び製品カテゴリなどによって特定される。メインメモリに格納された制御プログラムは、中央CSのCPUに変数条件ファイルから変数条件データを読み込み、予測的モデリング解析及び統計解析を行うルールをテーブルに含まれる顧客の購入履歴レコードの一部に適用し、購入インセンティブオファーを顧客に提供するか決定するよう指示する。当該結果はメモリに格納され、購入インセンティブの提供に関する命令が、中央CSから小売店POS CSに送信される。インセンティブは、小売店POS CSにいる顧客のため、又は購入への適用のため印刷される。あるいは、購入インセンティブは、例えば、電子メールなどによって顧客CSに送信及び印刷可能である。
【0018】
変数条件ファイルからの変数条件データ、統計解析を行うルール及び購入インセンティブを顧客に提供するか否かに関する決定の具体例として、
(1)指定された期間に行われた1以上の小売店における購入のための顧客の購入履歴レコードから、第1ターゲットカテゴリにおいて購入を示していない購入履歴レコードを有する第1ターゲットカテゴリの非購入CIDを決定し、
(2)第1ターゲットカテゴリの非購入CIDの購入履歴に対して、第1ターゲットカテゴリの相関値の第1ターゲットカテゴリの非購入CIDのそれぞれに関連して取得するため、CIDが第1ターゲット製品カテゴリにおける購入に関連付けされる確率を相関させる第1ターゲットカテゴリ相関関数を適用し、
(3)第1ターゲットカテゴリの非購入CIDから、最も高い第1ターゲットカテゴリ相関値を有する所定数又は一部のCIDを選択することによって、CIDの第1ターゲットカテゴリインセンティブオファーセットを生成し、
(4)第1ターゲットカテゴリにおける少なくとも1つの製品アイテムの購入を要求する購入インセンティブオファーを表すデータを、CIDの第1ターゲットカテゴリインセンティブオファーセットの少なくとも第1CIDと関連付ける、
ことがあげられる。
【0019】
上記課題はまた、第1CIDに係る消費者が購入する可能性があり、1以上の小売店において購入していない製品を決定するため、上記方法をターゲットカテゴリセットに適用し、当該消費者の1以上の購入インセンティブオファーを第1CIDに関連付けることによって実現され、ここで、各購入インセンティブオファーは当該ターゲットカテゴリセットにおける1以上の製品の購入を条件とする。
【0020】
あるいは、上記方法は、対応する顧客が購入する可能性があるが、1以上の小売店から購入しなかった複数のカテゴリを決定し、コンビネーション購入インセンティブオファーを規定するデータを当該CIDに関連付けるため、第1CIDに対するカテゴリ群に適用される。当該コンビネーション購入オファーは、顧客が購入する可能性があるが、1以上の小売店から購入しなかった複数のカテゴリからの複数のアイテムの顧客による購入を要求する条件を含み、これらの製品のすべてを購入するための報酬、典型的にはドル金額を提供する。一般に、報酬額は、1つの製品アイテムのみの購入を要求する購入インセンティブオファーの金額より大きくなる。
【0021】
上記課題はまた、このような購入インセンティブオファーを複数の消費者に対応する複数のCIDに関連付けるため、上記方法を適用することによって実現される。
【0022】
各ターゲットカテゴリに対するターゲットカテゴリ相関関数が、規定された期間における消費者群の購入履歴に適用される予測的モデリング解析を利用して取得される。予測的解析は、ターゲットカテゴリにおける現在若しくは以降の購入に相関するターゲットカテゴリ以外における製品の購入間の相関を決定する。
【0023】
例えば、相関関数は、各項の和から構成される線形方程式であってもよく、各項はカテゴリ群に対する製品若しくはカテゴリ購入数量(購入された製品アイテムの個数若しくは購入された製品アイテムの金額であって、任意的には、各アイテムは当該アイテムの購入の最新性の指標によって重み付けされる)を規定する変数と乗算される係数である。各係数は、ターゲットカテゴリにおける製品の購入(第1期間中若しくは以降の第2期間中)に対する非ターゲットカテゴリにおける製品の購入の相関値を表すかもしれない。消費者の購入数量を示す数値と乗算される各係数(価格、数量に基づく)と、各非ターゲットカテゴリにおける購入の最新性(購入日及び現在の日付に基づく)とは、消費者がターゲットカテゴリにおいて購入する可能性の指標に寄与する。このような相関関数の各項の和は、消費者がターゲットカテゴリにおいて購入する可能性を示す。
【0024】
消費者の購入数量(価格、数量に基づく)と、購入の最新性(購入日及び現在の日付に基づく)とを示す数値は、価格、数量若しくは数量×価格若しくは数量+価格などの関数であるかもしれない。さらに、この数値はまた、購入日と現在の日付の関数であるかもしれない。例えば、数量×価格は現在の日付と購入日との間の差によって除される。例えば、数量は現在の日付と購入日との間の差によって除される。例えば、価格は現在の日付と購入日との間の差によって除される。例えば、数量+価格は現在の日付と購入日との間の差によって除される。関数に時間を含める1つの目的は、時間的に以前の購入に対する相関を割り引くためである。
【0025】
4つの製品カテゴリに関するこのようなターゲットカテゴリ相関関数の具体例として、
CF1=a12*P2+a13*P3+a14*P4 (1)
があげられる。ただし、CF1は、カテゴリ1における購入のための相関関数であり、a12は、カテゴリ2からの購入に対する係数であり、P2は、カテゴリ2における購入数量を測定する変数であり、a13は、カテゴリ3からの購入に対する係数であり、P3は、カテゴリ3における購入数量を測定する変数であり、a14は、カテゴリ4からの購入に対する係数であり、P4は、カテゴリ4における購入数量を測定する変数であり、アスタリスク符号は乗算を示す。この関数は、指定された期間におけるCID1などのCID購入履歴に適用され、例えば、(4,0,1)は、CF1(CID1)=a12*4+a13*0+a14*1をもたらす。例えば、a12=1,a13=0.5及びa14=1である場合、CF1(CID1)=4+0+1=5となる。
【0026】
しかしながら、このような関数は、それの結果として得られる値がターゲットカテゴリにおけるある数量の製品の購入確率(0〜1)の指標ではないという点で正規化されておらず、ターゲットカテゴリにおける予想される製品購入量を示すものでない。しかしながら、このような関数は係数の値を正規化することによって正規化することが可能である。例えば、相関関数が導かれるCIDに係るターゲットカテゴリにおける実際の購入数に基づくターゲットカテゴリにおける実際の購入量が、当該CID群に適用される相関関数の値の和に等しくなるように、係数値をスケーリングすることによるものである。これは、正規化されたターゲット相関関数を規定する。正規化された相関関数の値は、関数の値が各CIDに係る製品購入に依存するため、CID毎に変化する。上記の例では、正規化加重関数がもとの値の0.1に係数をスケーリングすると仮定すると、a12=1,a13=0.5及びa14=1の正規化されていない係数値は、a12=0.1,a13=0.05及びa14=0.1に正規化される。同様の具体例では、CF1(CID1)=a12*4+a13*0+a14*1の正規化されていない相関関数が、CF1(CID1)=0.1*4+0.05*0+0.1*1=0.5に正規化される。
【0027】
あるいは、第1CIDの購入履歴は、当該CIDの当該関数の値を提供するため、正規化されたターゲットカテゴリ相関関数に適用される。この値は、第1CIDの実際の購入数量と比較される。第1CIDの実際の購入数量が、第1CIDの正規化された相関関数の値の0.1,0.2又は0.5未満など、正規化されたターゲット相関関数の値の指定された部分未満である場合、システムは、当該ターゲットカテゴリの購入インセンティブオファーを規定するデータを第1CIDと関連付ける。前述した実施例に関連して、当該実施例では、システムは第1CIDについてのコンビネーションインセンティブオファーを決定するようにしてもよい。
【0028】
あるいは、システムは、製品インセンティブオファーのベース値を格納し、第1CIDに係るターゲットカテゴリにおける購入数量と第1CIDの正規化されたターゲットカテゴリ相関関数の値との間の差に基づき、第1CIDのベース値をスケーリング若しくは依存させる。例えば、ターゲットカテゴリにおける購入を有さず、ターゲットカテゴリ相関関数について大きな値を有するCIDが、相対的に大きな報酬値を有するターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーに関連付けされてもよく、ターゲットカテゴリにおける実質的な購入を有し、ターゲットカテゴリ相関関数について大きな値を有するCIDが、相対的に小さな報酬値を有するターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーに関連付けされてもよく、ターゲットカテゴリ相関関数の値を超えるターゲットカテゴリにおける購入を有するCIDが、ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための何れの購入インセンティブオファーにも関連付けされないようにしてもよい。
【0029】
顧客の店舗ロイヤリティ指数データは、特定の店舗において顧客が購入する各カテゴリにおける顧客の支出の一部を示すデータである。このデータは、カテゴリ購入のためのブロックデータ(小さな地理的若しくは居住アドレス領域の平均値である)と小売店から取得した消費者若しくは消費者の家計の実際のカテゴリ家計購入データとの比較から求められる。ブロックデータは、予測的解析に基づくものではなく、ある領域における人口統計に基づくものである。
【0030】
本発明の一特徴によると、本発明は、製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する消費者を選択するコンピュータ化された方法であって、(1)各CIDレコードが互いに関連付けされて少なくとも1つのCIDと、該少なくとも1つのCIDに係るトランザクションにおいて購入された製品のPIDと、該PIDを有する製品アイテムの数量とを格納したCIDレコードを含む購入履歴データであって、特定の期間中の1以上の小売店からの購入に対する購入履歴データを入力装置を介し入力するステップと、(2)前記購入履歴データを中央データベースシステムのコンピュータメモリに格納するステップと、(3)ターゲットカテゴリに対するTCCF(Target Category Correlation Function)であって、非ターゲットカテゴリにおける製品の少なくとも購入数量の関数であるTCCFを規定するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するようプロセッサがCPUに指示するステップと、(4)前記プロセッサが前記CPUに前記購入履歴データを表すデータを前記コンピュータメモリから読み込むよう指示するステップと、(5)前記TCCFの項に対する係数値であって、前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入に対する非ターゲットカテゴリにおける製品の購入の相関に対応する係数値を規定するために、前記購入履歴レコードと前記TCCFとの少なくとも一部に統計解析を適用するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記プロセッサが前記CPUに指示するステップと、(6)CIDに対するCID TCCF値を取得するために前記CIDに係る購入履歴レコードに前記TCCFを適用するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記プロセッサが前記CPUに指示するステップと、(7)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供するか否か決定するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記プロセッサが前記CPUに指示するステップと、(8)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する決定を前記中央データベースシステムに格納するステップと、(9)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する決定を前記CPUが出力装置に出力するステップとを有する方法を提供する。
【0031】
本発明の他の特徴では、前記決定(7)はまた、前記CIDに係る前記ターゲットカテゴリにおける購入数量に少なくとも部分的に基づくものであってもよい。また、前記格納(1)はまた、前記PIDを有する製品アイテムの数量を前記CIDレコードに格納するようにしてもよい。前記決定(7)はさらに、相対的に高いTCCF値を有し、前記ターゲットカテゴリにおける購入を有しない購入履歴レコードを有するターゲットカテゴリオファーCIDを前記CIDから決定し、前記ターゲットカテゴリオファーCIDと、前記ターゲットカテゴリにおける少なくとも1つの製品を特定する購入インセンティブオファーデータとを関連付けるようにしてもよい。前記TCCFの値が前記ターゲットカテゴリにおける予想される購入数量を規定するように、前記TCCFが正規化され、前記数量は、購入された製品アイテムの個数と金額との少なくとも1つの指標であり、前記CIDの1つのCID TCCF値に対する前記ターゲットカテゴリにおける実際の購入数量の比率を決定するステップをさらに有するようにしてもよい。前記購入履歴データは、CIDに対して複数のCIDレコードを有し、前記複数のCIDレコードのそれぞれは、1つのトランザクションに対応するデータを格納するようにしてもよい。前記購入履歴データは、複数のトランザクションからのデータを格納した少なくとも1つのレコードを含むCIDに対する複数のCIDレコードを含むものであってもよい。前記購入履歴データは、特定のCIDに対する複数のCIDレコードを有し、前記複数のCIDレコードのそれぞれは、異なるCIDレコードが異なる期間からのトランザクションデータを格納するように、ある期間におけるトランザクションのトランザクションデータを格納するようにしてもよい。前記TCCFは、各項の和から構成される線形方程式の形式を有し、各項は、製品若しくはカテゴリ購入数量を示す変数と乗算された係数であってもよい。前記係数は、前記ターゲットカテゴリにおける購入に対する非ターゲットカテゴリにおける購入の統計的相関の指標であってもよい。前記TCCFは、Aij*Pjの項の和の形式を有し、Aijは、ターゲットカテゴリjにおける購入に対する第i非ターゲットカテゴリにおける購入の統計的相関を表し、Pjは、カテゴリjにおける購入数量を表す変数であってもよい。前記相対的に高いTCCF値は、すべてのTCCF値の上位20パーセント以内の値しか含まなくてもよい。前記比率の決定は、前記比率が1未満の指定された小数未満であるか決定するようにしてもよい。複数のカテゴリについてTCCFを規定し、各TCCFに対して前記ステップ(5)〜(7)を実行するステップをさらに有するようにしてもよい。前記購入インセンティブオファーの少なくとも1つは、各々が異なるカテゴリにおける製品である複数の製品について規定され、前記購入インセンティブオファーは、前記購入インセンティブオファーの少なくとも1つに係るインセンティブを受け取るため、前記複数の製品のそれぞれを消費者に購入することを要求するようにしてもよい。前記購入履歴データを中央CSに送信するステップをさらに有し、前記ステップ(1)は、前記中央CSにおいて行われてもよい。前記ステップ(5)及び(6)は、前記中央CSにおいて行われてもよい。前記CIDと前記ターゲットカテゴリに対する関連付けされた製品購入インセンティブオファーの一部を、中央CSから前記一部にCIDを含むトランザクションデータが前記中央CSに送信された送信元のPOS CSに送信するステップをさらに有するようにしてもよい。同一の居住アドレスに係るすべてのCIDレコードを1つのCIDに関連付けるステップをさらに有するようにしてもよい。小売店からの小売店顧客データとブロックデータとが、前記同一の居住アドレスからのすべての購入者が前記小売店において購入することを示すレコードのみを前記購入履歴レコードから選択することによって、前記購入履歴レコードの一部の決定を制限するステップをさらに有するようにしてもよい。
【0032】
本発明の他の特徴では、本発明は、製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する消費者を選択するコンピュータシステムであって、少なくとも1つの中央処理ユニットと、入力装置と、出力装置とを有し、(1)各CIDレコードが互いに関連付けされて少なくとも1つのCIDと、該少なくとも1つのCIDに係るトランザクションにおいて購入された製品のPIDと、該PIDを有する製品アイテムの数量とを格納したCIDレコードを含む購入履歴データであって、特定の期間中の1以上の小売店からの購入に対する購入履歴データを入力するための入力装置と、(2)前記購入履歴データをコンピュータメモリに格納する中央データベースシステムと、(3)ターゲットカテゴリに対するTCCF(Target Category Correlation Function)であって、非ターゲットカテゴリにおける製品の少なくとも購入数量の関数であるTCCFを規定するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するようCPUに指示するプロセッサと、(4)前記CPUに前記購入履歴データを表すデータを前記コンピュータメモリから読み込むよう指示する前記プロセッサと、(5)前記TCCFの項に対する係数値であって、前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入に対する非ターゲットカテゴリにおける製品の購入の相関に対応する係数値を規定するために、前記購入履歴レコードと前記TCCFとの少なくとも一部に統計解析を適用するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記CPUに指示する前記プロセッサと、(6)CIDに対するCID TCCF値を取得するために前記CIDに係る購入履歴レコードに前記TCCFを適用するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記CPUに指示するプロセッサと、(7)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供するか否か決定するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記CPUに指示する前記プロセッサと、(8)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する決定を格納する中央データベースシステムと、(9)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する決定を出力装置に出力するCPUとを有するコンピュータシステムを提供する。
【0033】
本発明の他の特徴では、前記要素(1)は、中央CSに格納され、前記要素(3)は、前記中央CSには格納されなくてもよい。前記要素(1)、(6)及び(7)は、中央CSに格納されるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0034】
本発明によると、特定の小売店若しくは小売店チェーンにおける顧客の購入についての製品購入履歴データに対して、製品カテゴリにおけるゼロ若しくは予測された購入額未満の顧客を決定し、当該小売店におけるこれらの顧客に対するターゲットマーケットに対して、当該製品カテゴリにおける製品を決定するため、当該製品カテゴリにおける顧客による確率と、任意的には購入数量とを予測するため、製品購入履歴データの予測的モデリングを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1は、中央CS10、消費者CS20、メーカーCS30、小売店中央CS40、小売店POS CS50及びネットワーク60を有するネットワークCS1を示す。省略された要素20〜25は、複数の同様の要素が存在することを示している。
【0036】
ここに記載された各CSは、中央プロセッサ、メモリ及びデータの入出力のための構成を有する。各CSはまた、CSがユーティリティ及びアプリケーションソフトウェアを実行することを可能にするオペレーティングシステムコードを有する。
【0037】
ネットワーク60は、好ましくは、インターネットである。それは、遠隔にあるCS間における、好ましくはTCP/IPを介した双方向パケット通信を可能にする。
【0038】
中央CS10は、機械語情報処理を実行するための中央処理ユニット(CPU)を含む。CPUは、メインメモリに格納される制御プログラムにより指示される。CPUは、オペレーティングシステムにより調整された割り込み要求(IRQ)ラインアドレスによって各装置に割り当てられる必要がある各種ポートを介して入出力及びメモリ装置に接続される。CPUはまた、バスを介しスピンドル及び他の装置と通信する。
【0039】
中央CS10は、情報を通信するためのバス若しくは他の通信機構と、情報を処理するためバスに接続されたプロセッサとを有する。中央CS10はまた、データ及びコードを格納するためのコードと共に、プロセッサにより実行される情報及び命令を格納するためバスに接続されたランダムアクセスメモリ(RAM)や他のダイナミック記憶装置(ダイナミックRAM(DRAM)、スタティックRAM(SRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、フラッシュRAMなど)などのメインメモリを有する。
【0040】
メインメモリは、プロセッサにより実行される命令の実行中に一時的変数若しくは他の中間情報を格納するのに利用可能である。中央CS10はさらに、プロセッサのための静的情報及び命令を格納するためバスに接続されたROM(Read Only Memory)若しくは他のスタティック記憶装置(プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)など)を有する。磁気ディスクや光ディスクなどのハードディスク及び/又は着脱可能メディアドライブが、情報及び命令を格納するためディスクコントローラを介しバスに設けられ、接続される。ハードディスク及び/又は着脱可能メディアドライブは、テーブル410、420、430、440、450、460、470及び480を有することが可能である。
【0041】
中央CS10はまた、特定用途ロジック装置(特定用途向け集積回路(ASIC)など)若しくはコンフィギュラブルロジック装置(例えば、GAL(Generic Array of Logic)、FPGA(Reprogrammable Field Programmable Gate Array)など)を含むかもしれない。他の着脱可能メディア装置(例えば、コンパクトディスク、テープ、着脱可能光磁気メディアなど)又はさらなる固定された高密度メディアドライブが、適切なデバイスバス(例えば、SCSI(Small Computer System Interface)バス、エンハンストIDE(Integrated Device Electronics)バス、DMA(ultra−Direct Memory Access)バスなど)を利用して中央CS10に追加されてもよい。このような着脱可能メディア装置及び固定された高密度メディアドライブはまた、テーブル410、420、430、440、450、460、470及び480を有することが可能である。中央CS10はさらに、各々が同一のデバイスバス又は他のデバイスバスに接続可能なコンパクトディスクリーダー、コンパクトディスクリーダーライターユニット又はコンパクトディスクジュークボックスを有するかもしれない。
【0042】
中央CS10は、メインハードディスクメモリなどのメモリに含まれる1以上の命令の1以上のシーケンスをプロセッサが実行することに応答した本発明の処理ステップの一部若しくは全てを実行する。このような命令は、着脱可能メディアドライブなどの他のコンピュータ可読媒体からメインハードディスクメモリに読み込まれてもよい。マルチプロセッシング構成における1以上のプロセッサがまた、メインハードディスクメモリに含まれる命令シーケンスを実行するため利用されてもよい。他の実施例では、ハードワイヤ回路が、ソフトウェア命令の代わりに若しくはそれと共に利用されてもよい。
【0043】
中央CS10は、テーブルを含む多数のテーブルから構成される中央データベースシステムにネットワーク60を介し接続される。ネットワーク60は、通信ネットワークとして、又はコンピュータ内の電気リード、ワイヤ若しくはバスとして実現可能である。ネットワーク60は、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク(インターネットなど)、バーチャルプライベートネットワーク及び/又は公衆交換電話網(PSTN)を介した接続であるかもしれない。一実施例では、ネットワーク60は、ケーブルモデム接続、DSL接続、ダイアルアップモデム接続及び/又は他の適切な接続機構を含むいくつかの接続モダリティを含む。
【0044】
中央データベースシステムは、中央データベースシステムや他のデータベースシステムなど、各データベースシステムがメモリを有し、中央データベースシステムに与えられたデータ及び機能の一部に関する複数のデータベースシステムに分割することが可能である。
【0045】
中央データベースシステムのプロセッサは、ネットワーク60を介し送信されるデータを符号化及び復号化し、テーブル410、420、430、440、450、460、470及び480のデータの読み書きを制御し、テムのプロセッサは、ネットワーク60を介し送信されるデータを符号化及び復号化し、テーブル410、420、430、440、450、460、470及び480のデータを解析するのに利用される。プロセッサは、大容量データ伝送用に構成され、通信(おそらくウェブサーバとして)、データベース検索及び計算アルゴリズムの処理において多数の数学的計算を実行する何れかのプロセッサとすることが可能である。
【0046】
テーブル410、420、430、440、450、460、470及び480は、以下に限定されるものではないが、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、磁気若しくは光カード又はデータを格納するのに適した任意のタイプのメディアを含む何れか適切なプロセッサアクセス可能なデータ媒体に常駐若しくは格納されてもよい。
【0047】
いくつかの実施例では、小売店POS CS50は、キーボード、タッチ画面、コンピュータマウス、バーコードリーダー、磁気リーダー(ストリップ、ディスク及びテープリーダーを含む)、スマートカードリーダー、圧力センサ、動き検出装置、電磁レシーバ、電圧計、熱センサ、及びプロモーション識別情報を受信可能な他のトランスデューサなどの入力装置を有することが可能である。1つの一般的な具体例として、スーパーマーケットチェックアウトカウンタにおいてクーポンのバーコードを変換するバーコードリーダーがあげられる。プロモーション識別情報は、中央データベースシステムのベンダ及び/又は保守業者が入力装置に提供されたプロモーションに関する情報を特定することを可能にする。この情報は、入力装置に提供されたプロモーションが特定、記録及び/又は解析可能となるように、中央データベースシステムなどにある以前に格納された情報と比較することが可能である。
【0048】
一例となる小売店POS CS50はまた、消費者に関する識別情報を受け取る識別入力装置を有する。識別情報を変換する装置の実施例は、キーボード、タッチ画面、コンピュータマウス、バーコードリーダー、磁気リーダー(ストリップ、ディスク及びテープリーダーを含む)、スマートカードリーダー、圧力センサ、動き検出装置、電磁レシーバ、電圧計、熱センサ、音声変換装置(マイクロフォンなど)、デジタルカメラ、指紋リーダー、虹彩認識装置、遺伝子識別装置、及び個人に関する識別情報を変換し、当該情報をデジタルプロセッサに転送可能な他のトランスデューサを含む。
【0049】
本発明のコンピュータコード装置は、以下に限定するものでないが、スクリプト、インタプリタ、ダイナミックリンクライブラリ、Java(登録商標)クラス及び完全な実行可能プログラムを含む何れかの解釈された若しくは実行可能なコード機構であるかもしれない。
【0050】
伝送媒体は、バスを構成するワイヤを含む同軸ケーブル、導線及び光ファイバを含む。伝送媒体はまた、無線波及び赤外線データ通信中に生成されたものなどの音響若しくは光波の形態をとりうる。
【0051】
コンピュータ可読媒体の通常の形式は、例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、テープ、光磁気ディスク、PROM(EPROM、EEPROM、フラッシュEPROM)、DRAM、SRAM、SDRAM、他の何れかの磁気媒体、コンパクトディスク(CD−ROMなど)、他の何れかの光媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを有する他の物理媒体、搬送波、又はコンピュータ読み出し可能な他の何れかの媒体を含む。
【0052】
図2は、POSコンピュータ210、マーケティングCS220、POS端末230、POSプリンタ240及びマーケティングプリンタ250を含む小売店POS CS50の実施例を示す。マーケティングCS220及びマーケティングプリンタ250は、当該要素の本質的な機能がPOSコンピュータ210とPOSプリンタ240に搭載することが可能であるため、任意的なものである。好ましくは、各POSは、POS端末、POSプリンタ及びマーケティングプリンタを近くに有する。
【0053】
POS CS50の要素は、各種方法により互いにやりとりするよう構成されてもよい。例えば、要素21〜25のすべては、LANを介しやりとりするかもしれない。あるいは、POS端末及び/又はプリンタは、POSコンピュータ210により制御されるダム端末装置であってもよい。
【0054】
一実施例では、POSコンピュータ210とPOS端末230はLANを構成し、各POSプリンタは、対応するPOS端末によって制御される。本実施例では、マーケティングCS220及びマーケティングプリンタ250は、第2LANを構成し、マーケティングCS220は、印刷命令をマーケティングプリンタ250に送信する。マーケティングCSはまた、POSコンピュータ210を含むLAN上のデータ信号を受信するための構成を有している。これらの信号から、マーケティングCS220は、小売店で行われたトランザクションに関するトランザクションデータを取得及び記録する。さらに、CS220は、POSにおいて読み込まれたCIDと、当該CIDが読み込まれた対応するPOS端末の識別情報とを決定する。CS220は、対応するPOSのマーケティングプリンタ250において、マーケティングCS220のメモリに格納されたCIDに係るインセンティブオファーを規定するデータの印刷をトリガーする。さらなる印刷のトリガーは、CIDの代わりにPIDに基づくかもしれない。
【0055】
図3は、各ステップの詳細を参照することなく、また当該ステップがネットワーク1の何れにおいて行われるかについて参照することなく処理方法の概略を示す。
【0056】
ステップ310において、ネットワークCS1は購入履歴データを格納する。
【0057】
ステップ320において、ネットワークCS1は、格納されている購入履歴データについて予測的モデリングを実現する。
【0058】
ステップ330において、ネットワークCS1は、CIDに対する製品購入インセンティブオファーを決定する。
【0059】
ステップ340において、ネットワークCS1は、製品購入インセンティブオファーをCIDに係る消費者に提供するための処理を実現する。
【0060】
ステップ1は、小売店における消費者のトランザクションのためのトランザクションデータを小売店の小売店POS CS50が受信することを含むかもしれない。ステップ1はまた、当該店舗における消費者の購入のためのトランザクションデータの小売店から中央CS10などの他のCSへの送信を含むかもしれない。トランザクションデータ情報は、まずローカルに格納されるようにしてもよい。その後、トランザクションデータ情報は、マーケティングCS220若しくはPOSコンピュータ210から中央CS10に直接的に送信されてもよく(インターネット若しくはプライベートネットワークを介し)、又はマーケティングCS220からPOSコンピュータ210を介し中央CS10に送信されてもよい。中央CS10への各情報の送信は、1つのトランザクションレコードから構成されてもよく、又は小売店における1日に行われたすべてのトランザクションレコードなどの多数のトランザクションレコードから構成されてもよい。
【0061】
購入履歴データは、ある期間における複数の消費者からのトランザクションのためのトランザクションデータを編集したものである。
【0062】
購入履歴データは、好ましくは、CIDに関連してトランザクション日付と、各トランザクション日付に関連して、各日に購入された製品のPID及び数量、アイテム購入コスト、インセンティブオファーの償還及び各インセンティブオファーの償還数量、償還額、支払い方法(現金、小切手、クレジットカード)及び取引額を含む。他の多くのトランザクションデータ変数が格納されてもよい。
【0063】
ステップ320において、ネットワークCS1は、格納されている購入履歴データに対する予測的モデリングを実現する。このモデリングは、ネットワークCS1の何れかのCSを利用して実現されるかもしれない。一実施例では、モデリングは中央CS1により実現される。他の実施例では、モデリングは、小売店POS CS50のマーケティングCS220により実現される。あるいは、モデリングは、小売店若しくはメーカー中央CS30、40若しくはPOS CS210により実現されるかもしれない。
【0064】
予測的モデリングに関する1つの好適な実施例では、各PIDは製品カテゴリにヒューリスティックに関連付けされる。例えば、コーヒー(コーヒーグラインド及びカフェインレスコーヒークリスタル)として識別されるすべての製品は、コーヒーカテゴリに関連付けされるかもしれない。製品とカテゴリのヒューリスティックな対応関係に基づかない他の実施例では、各PIDは相異なる製品カテゴリとしてモデル化される。
【0065】
ヒューリスティックな実施例では、以下が現在指定されている製品カテゴリのリストを表す。ベビーフード、ベーキングミックス、ベーキングヌードル、キャンディ、シリアルRTE、コカミックス&ミルクモディファイア、アダルト栄養ドリンク&バー、コーヒー−インスタント/RTS、グレービー&ソース、クッキー、クラッカー、クルトン/ブレッドクラム、デザート/トッピング、人工甘味料、魚の缶詰、花、果物の缶詰、ドライフルーツ、ガム、家庭用クリーニングコンパウンド、家庭用クリーニング供給、ジャム/ゼリー/スプレッド/他のスイーツ、ジュース/ジュースドリンク−シェルフステーブル、洗濯供給、パスタ−ドライ、肉の缶詰、ミルクの缶詰&パウダーS/S、紙製品−汎用、使い捨ておむつ、浴室ティッシュ、ドッグフード、ピクルス&レリッシュ、加工食品−ドライ、サラダドレッシング/トッピング、塩、シーズニング&スパイス、ショートニング&オイル、スナック、石けん−バー&リキッド、食器洗浄剤、ソフトドリンクノンコカ&ミックス、水/Tang、スープ、砂糖、紅茶、野菜の缶詰&ドライ、目/鼻/脚ケア、冷凍ベークドグッズ、冷凍チキン/家禽、冷凍ジュース&ドリンク、冷凍ポテト/オニオンリング、冷凍食品&ポットパイ、冷凍野菜、冷凍朝食用食品、冷凍ノベルティ、チーズ、ヨーグルト、ランチミート、マーガリン、冷凍クッキー&ロール、冷凍サラダ、その他冷凍食品、ビール(アルコール性&ノンアルコール性)、パイシェル、ベビーニーズ、デオドラント、応急処置、ヘアケアニーズ、口腔衛生、専売薬、歯磨き粉、シェービングニーズ、スキンケアニーズ、靴下、雑誌、書籍&レコード、たばこ(シガーなど)、サービスデリ、蒸留酒、美容、グリーティングカード、クーポン償還、シガー、フレッシュフルーツ(非PLU)、フレッシュ野菜(非PLU)、避妊薬、妊娠検査キット、フィルム/フィルム処理、冷凍ジュース、ミルク、ベーグル/トースター、ペイストリー/タルト、婦人衛生、小児科/栄養バー/水、シリアル/グラノラバー、尿漏れパッド、冷凍/冷蔵ピザ、洗剤、コーヒー−グラウンド、フルーツスナック、スナックケーキ、空気洗浄機/カーペットデオドライザ、コーヒークリーム−シェルフステーブル、食品貯蔵庫、ドッグスナックガム、ランチコンビネーション、ライス、ペットサプライヤ/リッタ、ゴミ袋、生魚/シーフード、冷凍魚/シーフード、冷凍肉、冷蔵肉、冷蔵家禽、ブレッド/ロール−魚、エナジードリンク、スポーツドリンク、ぬれタオル、サワークリームレギュラー&低脂肪、ビタミン/ミネラル、フランクフルト、紙タオル、紙ナプキン、フェイシャルティッシュ、香辛料、柔軟仕上げ剤、ピーナッツバター、野菜ジュース−シェルフステーブル、キャットフード、キャットスナック、ソフトドリンク−コーラ、シロップ&モラス、バター、ベーコン、家庭用サプライヤ−その他、シリアル−ホット、デザート−冷蔵、肉代替品−冷凍/冷蔵、パスタ−冷凍/冷蔵/缶詰、コーヒークリーム−冷蔵/冷凍、加工サラダ(非PLU)、アイスクリーム、ワイン、インスタント加工食品、卵、文房具/ギフトラップ/学用品サプライ、カクテルミックス非炭酸、ソーセージ/ハム、紙製品−その他及びスナックナッツ
好ましくは、各製品カテゴリに対して予測的モデリング機能の生成は、各PIDと製品カテゴリの1つとの関連付けを中央CS10に格納するステップと、複数の小売店に対応する複数の小売店POS CS50から購入履歴データを中央CS10により受信するステップと、予測的モデリングに対して当該購入履歴データの一部を選択するステップとを含む。
【0066】
予測的モデリング自体は新規なものでない。しかしながら、ここで用いられるものは新規なものである。予測的モデリングは、1以上の他のカテゴリ、好ましくは、少なくとも5つの他のカテゴリ、より好ましくは少なくとも20の他のカテゴリ、最も好ましくはPIDに関連する他のすべてのカテゴリにおける購入と各ターゲットカテゴリの製品の購入との相関関係を決定するため、当該購入履歴データの一部に適用される。
【0067】
上述した予測的モデルの具体例は、各係数が他の1つのカテゴリにおける購入とターゲットカテゴリにおける購入との相関関係に基づく線形方程式とカテゴリ相関係数とのセットを適用した。しかしながら、ここに開示されたコンセプトは、何れか特定の相関モデルに限定されるものでない。従って、例えば、相関モデルは、複数の他のカテゴリの購入の和とターゲットカテゴリの購入とに関連する相関項、より高次の相関係数などを利用してもよい。予測的モデリングを実現するための1つのツールは、SASと呼ばれる統計解析のためのソフトウェアプログラムである。SASによるこのタイプの解析を実現するためのコードが、本明細書の終わりにある添付I〜Vに含まれる。
【0068】
添付IのLikely_BUYERSは、ターゲットカテゴリの1/3の購入者と2/3の非購入者とから構成される50,000個などのレコードを含むデータセットを生成する機能を実行し、VarSelLogReg、BestVars、ScoreLogReg、EvalScoreの各プログラムを当該順序により実行し、150すべてのLQカテゴリに対して上記をループにより実行し、最終的に、すべての評価を収集することにより1つのレポートを提供する。
【0069】
添付IIのEvalscoreは、scorelogregにおいて無視されたホールドアウトデータセットに対するscorelogregにより生成された複数の線型モデルのパフォーマンスを評価する機能を実行する。
【0070】
添付IIIのScoreLogRegは、varsellogregにより選択された50の変数を用いてターゲットカテゴリに関する重回帰モデルを生成するためSAS’procロジスティック関数を利用する機能を実行する。このデータの2/3はモデルをトレーニングするのに使用され、その他の1/3がEvalScoreのために留保される。
【0071】
添付IVのBestVarsは、varsellogregの出力データセットから上位50個の変数を選択し、上位50個のみの変数とターゲットカテゴリ購入変数とを有するステップIのもとのモデリングデータセットの一部であるデータセットを生成する機能を実行する。
【0072】
添付VのVarsellogregは、ブランド・アンド・バウンド技術を利用してターゲットカテゴリとの最も高い相関指標を選択し、それらをp値によりランク付けする後方高速設定を利用した変数選択のSASロジスティック回帰方法の機能を実行する。
【0073】
ステップ340において、CS1は、製品購入インセンティブオファーを消費者に提供するための各ステップを実現する。これは、例えば、中央CS10においてターゲットカテゴリの製品に対する製品購入インセンティブオファーを、当該ターゲットカテゴリに対する予測的解析において特定されたCIDと関連付けるサブステップと、特定されたCIDと製品購入インセンティブオファーを規定するデータとを、特定されたCIDが当初中央CS10により受信された小売店POS CS50に送信するサブステップと、小売店POS CS50において小売店におけるトランザクションにおいて特定されたCIDを特定するサブステップと、当該CIDに係る消費者がまだPOSにいる可能性がある間に、マーケティングプリンタ250(又はPOSプリンタ240)に製品購入インセンティブオファーを規定するデータによって規定された製品購入インセンティブオファーを印刷することによって当該特定に応答するサブステップとを含む。
【0074】
あるいは、中央CS10は、特定されたCIDに係る郵便アドレスに製品購入インセンティブオファーを郵送するための指示を生成するようにしてもよい。この郵送命令は、好ましくは、フルフィルメント郵送企業によって実現されるであろう。従って、中央CS10は、フルフィルメント企業に郵便情報を郵送若しくはダウンロード可能にし、フルフィルメント企業は印刷及び郵送する。
【0075】
あるいは、中央CS10は、CIDに係る電子メールアドレスに製品購入インセンティブオファーを電子メールする命令を生成するようにしてもよい。中央CS10又は他のCSが、その後、対応する電子メールアドレスに製品購入インセンティブオファーを電子メールすることを実現するようにしてもよい。
【0076】
あるいは、中央CS10は、ウェブサーバがCID(消費者)を特定するデータの受信に応答し、当該CIDに対する製品購入インセンティブオファーを含むウェブページを(要求元のコンピュータのアドレスに)又は電子メールを(CIDに係る電子メールアドレスに)送信することによって応答する命令を生成するようにしてもよい。
【0077】
図4は、本発明の方法において有用な新規なデータ構図の一例となる設計図を示す。
【0078】
410は、CAT(製品カテゴリ)に対するフィールドとPID(製品識別情報)に対するフィールドとを関連付けるテーブルを示す。好ましくは、各カテゴリに関連付けされた複数の製品がある。各PIDフィールドの各データは、当該テーブルのレコードにおいて一意的である(1回しか出現しない)。レコードのCATフィールドのデータは一意的でなく、繰り返しがあるかもしれない。このテーブルは、CATを各PIDに割り当てるのに有用である。
【0079】
420は、トランザクションのデータ要素と同一レコードの他のものとを関連付けるトランザクションデータのためのテーブルを示す。データ要素は、CID、時間、TID、NaPID1,...,NnPIDnである。ここで、N1PID1は、製品識別子PID1を有する製品の購入数量を表す。省略部分は、各PIDに対するこのような項の系列を表し、PIDnで終わる。従って、NnPIDnは、購入トランザクションのPIDnアイテムの数量を示す。
【0080】
430は、420に類似したトランザクションデータのためのテーブルを示す。しかしながら、430は、製品識別子PIDの代わりにカテゴリ(CAT)による購入数量とトランザクションとを関連付ける。実現形態では、コードがテーブル410と420のデータを読み込み、CAT1,...,mに対する当該トランザクションレコードのNiCATiに対する値を求めるため、CATiのすべてのアイテムの購入数量をNiCATiについて合計する。典型的には、数千個のPID(1...n)と、それよりはるかに少ないCAT(1...m)がある。従って、テーブル430のN1...Nmの各値は、一般にテーブル420のN1...Nnより大きくなるべきである。
【0081】
440は、期間とカテゴリにより合計されたCIDによるトランザクションのためのテーブルを示す。CIDに対する複数のトランザクションが指定された期間テーブル430に存在するかもしれない。各カテゴリに対する当該トランザクションの数値は、テーブル440における和として出現する。係数KiCATi(i=1...m)は、指定された期間における同一のCIDを有するテーブル430からの対応するNiの和を表す。テーブル440のデータは、予測的解析モデリングに対して有用である。これは、購入履歴データが好ましくは、ここに記載される予測的モデリングに対する入力として使用されるとき、この形式によるものであるためである(カテゴリと期間に対して統合された)。もちろん、各期間がテーブル440における同一のCIDに対するレコードに対応する複数の期間が存在してもよい。すなわち、使用される予測的モデルは、過去、直近から現在、又は将来の何れか他の期間におけるあるカテゴリの製品の消費者による購入確率又は期待値を決定するため、経時的な各パターンのモデリングを含むかもしれない。もちろん、CIDのデータのテーブル440の統合された形式はまた、カテゴリの予測的モデルをCID(消費者の)購入履歴データに適用する際に有用である。
【0082】
450は、ベクトル形式によりターゲットカテゴリ相関関数(TCCF)を表すテーブルを示す。テーブル440のレコードのデータは、テーブル450のレコードの値とドット乗算され、その後、ターゲットカテゴリにおける購入のためのテーブル440のレコードのCIDに対する予測的解析の値を提供するため、結果として得られた値が合計される。テーブル450のフィールドは、カテゴリ1...mに対するターゲットカテゴリ相関関数であるTCCFk(k=1...m)と相関係数ak1...,akmである。ここに記載された具体例では、各相関係数ak1〜akmは、ターゲットカテゴリkにおける購入に対する非ターゲットカテゴリa...mにおける購入の相関を表す。
【0083】
460は、テーブル450のTCCFのテーブル440の消費者の統合された製品購入データへの適用の結果を表すテーブルを示す。それの各フィールドV(TCCF1)...C(TCCFn)は、消費者に対するCIDと消費者の統合された製品購入履歴に適用されたTCCFの値である。正規化されると、TCCFは各カテゴリにおける消費者による期待される購入額である。
【0084】
470は、i=1...mに対して消費者の予想されるカテゴリ購入V(TCCFi)に対する消費者の実際のカテゴリ購入KiCATiの比率を表すテーブルを示す。上述されたように、このデータは、製品iのカテゴリアイテムの購入に対して消費者にインセンティブを提供すべきか否か決定し、そのようなインセンティブの金額を決定するのに利用されてもよい。
【0085】
480は、各カテゴリについて利用可能な報酬を表すテーブルを示す。それは、Reward PID rule及びReward amountというカテゴリ名に対するフィールドCATを含む。Reward ruleは、対応するCIDとReward amountとを関連付けるため充足する必要があるテーブル460及び470の対応するデータに適用可能な条件を指定するかもしれない。対応するCSについて実現されるコードは、各CIDと関連付ける製品購入インセンティブオファーデータを決定するとき、テーブル480のルールを抽出し、テーブル460及び470の日付に適用する。
【0086】
図4の記載は例示的なものである。例えば、製品の数量及び購入額の何れか若しくは両方が、予測的解析のための基礎として格納及び利用されてもよく、当該分野において周知なように、他の形式がまた図4に示されるデータを表すのにCSにおいて利用されてもよい。しかしながら、この形式は、請求される本発明を実現するのに有用なタイプの処理とデータ関係の相対的にシンプルな記載を提供する。例えば、1つのルールは、ターゲットカテゴリにおいて購入のない特定されたCIDに1ドルのインセンティブを提供し、ターゲットカテゴリの予想される購入数量(アイテム数)又は金額より少ないCIDには0.5ドルのインセンティブを提供するというものであるかもしれない。さらに、ターゲットカテゴリの予想される数量(アイテム数)又は金額より高いCIDについてはインセンティブを提供せず、指定されたカテゴリにおける製品Xの購入を条件としたインセンティブを提供する。
【0087】
小売店は、本発明が小売店の売り上げを増大させるため魅力的なものであると認識することに留意すべきである。しかしながら、メーカーもまた、1つの小売店がターゲットカテゴリにおける自らのブランドを店頭に置き、競合する小売店が当該ブランドを店頭に置かないエリアにおいて売上に貢献するため、本発明を魅力的であると認識するかもしれない。従って、メーカーは、競合する小売店に対してターゲットカテゴリにおける顧客への商売に負けていると仮定すると、ここに記載された予測的モデリング基準に適合する購入レコードを有するCIDにメーカーのブランドの製品の購入に対するインセンティブを提供することを決定することが可能となる。
【0088】
さらに、CS1は、その一部が予測的モデリング基準を満たし、また一部が他のターゲット化マーケティング基準を満たすCIDに対するインセンティブオファーを、小売店と特定のメーカーの両方に有利となるように優先順位付けするかもしれない。例えば、CS1は、小売店についてターゲットカテゴリに対する予測的モデリングターゲット化マーケティングを実現し、当該小売店におけるCIDへのインセンティブオファーを、インセンティブ値を取得するための要件として特定のメーカーの製品を有するカテゴリのみに限定することが可能である。同様に、メーカーは、予測的解析に基づきターゲット化インセンティブオファーを提供することを許可した製品カテゴリを小売店単位で選択することができる。例えば、メーカーは、契約価格の相違などに基づき、ある地域における1つの小売店チェーンにおける特定カテゴリの売上を他の小売店チェーンにより有利にし、消費者の店舗選択に影響を与えるため、予測モデリングを利用して有利な小売店チェーンの店舗における販売を促進しようとするかもしれない。
【0089】
本発明は、上述した特定の実施例に限定されるものでなく、以下の請求項の範囲によりより適切に画定される。以下の添付I〜Vは、上述されたものである。
【0090】
【表1】







【0091】
【表2】

















【0092】
【表3】













【0093】
【表4】



























【0094】
【表5】

















【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】図1は、新規なネットワークCS1の概略図である。
【図2】図2は、新規な小売店POS CS50の概略図である。
【図3】図3は、製品購入インセンティブオファーを顧客に提供するための新規な方法のフローチャートである。
【図4】図4は、新規なデータ構造の設計図である。
【符号の説明】
【0096】
1 ネットワークCS
10 中央CS
20 消費者CS
30 メーカーCS
40 小売店中央CS
50 小売店POS CS
210 POSコンピュータ
220 マーケティングCS
230 POS端末
240 POSプリンタ
250 マーケティングプリンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する消費者を選択するコンピュータ化された方法であって、
(1)各CIDレコードが互いに関連付けされて少なくとも1つのCIDと、該少なくとも1つのCIDに係るトランザクションにおいて購入された製品のPIDと、該PIDを有する製品アイテムの数量とを格納したCIDレコードを含む購入履歴データであって、特定の期間中の1以上の小売店からの購入に対する購入履歴データを入力装置を介し入力するステップと、
(2)前記購入履歴データを中央データベースシステムのコンピュータメモリに格納するステップと、
(3)ターゲットカテゴリに対するTCCF(Target Category Correlation Function)であって、非ターゲットカテゴリにおける製品の少なくとも購入数量の関数であるTCCFを規定するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するようプロセッサがCPUに指示するステップと、
(4)前記プロセッサが前記CPUに前記購入履歴データを表すデータを前記コンピュータメモリから読み込むよう指示するステップと、
(5)前記TCCFの項に対する係数値であって、前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入に対する非ターゲットカテゴリにおける製品の購入の相関に対応する係数値を規定するために、前記購入履歴レコードと前記TCCFとの少なくとも一部に統計解析を適用するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記プロセッサが前記CPUに指示するステップと、
(6)CIDに対するCID TCCF値を取得するために前記CIDに係る購入履歴レコードに前記TCCFを適用するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記プロセッサが前記CPUに指示するステップと、
(7)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供するか否か決定するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記プロセッサが前記CPUに指示するステップと、
(8)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する決定を前記中央データベースシステムに格納するステップと、
(9)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する決定を前記CPUが出力装置に出力するステップと、
を有する方法。
【請求項2】
前記決定(7)はまた、前記CIDに係る前記ターゲットカテゴリにおける購入数量に少なくとも部分的に基づく、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記格納(1)はまた、前記PIDを有する製品アイテムの数量を前記CIDレコードに格納する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記決定(7)はさらに、
相対的に高いTCCF値を有し、前記ターゲットカテゴリにおける購入を有しない購入履歴レコードを有するターゲットカテゴリオファーCIDを前記CIDから決定し、
前記ターゲットカテゴリオファーCIDと、前記ターゲットカテゴリにおける少なくとも1つの製品を特定する購入インセンティブオファーデータとを関連付ける、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記TCCFの値が前記ターゲットカテゴリにおける予想される購入数量を規定するように、前記TCCFが正規化され、
前記数量は、購入された製品アイテムの個数と金額との少なくとも1つの指標であり、
前記CIDの1つのCID TCCF値に対する前記ターゲットカテゴリにおける実際の購入数量の比率を決定するステップをさらに有する、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記購入履歴データは、CIDに対して複数のCIDレコードを有し、
前記複数のCIDレコードのそれぞれは、1つのトランザクションに対応するデータを格納する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記購入履歴データは、複数のトランザクションからのデータを格納した少なくとも1つのレコードを含むCIDに対する複数のCIDレコードを含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記購入履歴データは、特定のCIDに対する複数のCIDレコードを有し、
前記複数のCIDレコードのそれぞれは、異なるCIDレコードが異なる期間からのトランザクションデータを格納するように、ある期間におけるトランザクションのトランザクションデータを格納する、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記TCCFは、各項の和から構成される線形方程式の形式を有し、
各項は、製品若しくはカテゴリ購入数量を示す変数と乗算された係数である、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記係数は、前記ターゲットカテゴリにおける購入に対する非ターゲットカテゴリにおける購入の統計的相関の指標である、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記TCCFは、Aij*Pjの項の和の形式を有し、
Aijは、ターゲットカテゴリjにおける購入に対する第i非ターゲットカテゴリにおける購入の統計的相関を表し、
Pjは、カテゴリjにおける購入数量を表す変数である、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記相対的に高いTCCF値は、すべてのTCCF値の上位20パーセント以内の値しか含まない、請求項4記載の方法。
【請求項13】
前記比率の決定は、前記比率が1未満の指定された小数未満であるか決定する、請求項5記載の方法。
【請求項14】
複数のカテゴリについてTCCFを規定し、各TCCFに対して前記ステップ(5)〜(7)を実行するステップをさらに有する、請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記購入インセンティブオファーの少なくとも1つは、各々が異なるカテゴリにおける製品である複数の製品について規定され、
前記購入インセンティブオファーは、前記購入インセンティブオファーの少なくとも1つに係るインセンティブを受け取るため、前記複数の製品のそれぞれを消費者に購入することを要求する、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記購入履歴データを中央CSに送信するステップをさらに有し、
前記ステップ(1)は、前記中央CSにおいて行われる、請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記ステップ(5)及び(6)は、前記中央CSにおいて行われる、請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記CIDと前記ターゲットカテゴリに対する関連付けされた製品購入インセンティブオファーの一部を、中央CSから前記一部にCIDを含むトランザクションデータが前記中央CSに送信された送信元のPOS CSに送信するステップをさらに有する、請求項1記載の方法。
【請求項19】
同一の居住アドレスに係るすべてのCIDレコードを1つのCIDに関連付けるステップをさらに有する、請求項1記載の方法。
【請求項20】
小売店からの小売店顧客データとブロックデータとが、前記同一の居住アドレスからのすべての購入者が前記小売店において購入することを示すレコードのみを前記購入履歴レコードから選択することによって、前記購入履歴レコードの一部の決定を制限するステップをさらに有する、請求項1記載の方法。
【請求項21】
製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する消費者を選択するコンピュータシステムであって、
少なくとも1つの中央処理ユニットと、
入力装置と、
出力装置と、
を有し、
(1)各CIDレコードが互いに関連付けされて少なくとも1つのCIDと、該少なくとも1つのCIDに係るトランザクションにおいて購入された製品のPIDと、該PIDを有する製品アイテムの数量とを格納したCIDレコードを含む購入履歴データであって、特定の期間中の1以上の小売店からの購入に対する購入履歴データを入力するための入力装置と、
(2)前記購入履歴データをコンピュータメモリに格納する中央データベースシステムと、
(3)ターゲットカテゴリに対するTCCF(Target Category Correlation Function)であって、非ターゲットカテゴリにおける製品の少なくとも購入数量の関数であるTCCFを規定するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するようCPUに指示するプロセッサと、
(4)前記CPUに前記購入履歴データを表すデータを前記コンピュータメモリから読み込むよう指示する前記プロセッサと、
(5)前記TCCFの項に対する係数値であって、前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入に対する非ターゲットカテゴリにおける製品の購入の相関に対応する係数値を規定するために、前記購入履歴レコードと前記TCCFとの少なくとも一部に統計解析を適用するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記CPUに指示する前記プロセッサと、
(6)CIDに対するCID TCCF値を取得するために前記CIDに係る購入履歴レコードに前記TCCFを適用するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記CPUに指示するプロセッサと、
(7)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供するか否か決定するため、前記コンピュータメモリに格納されるコードを使用して、前記コンピュータメモリに含まれる命令シーケンスを実行するよう前記CPUに指示する前記プロセッサと、
(8)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する決定を格納する中央データベースシステムと、
(9)前記CID TCCF値に少なくとも部分的に基づき、前記CIDに係る消費者に前記ターゲットカテゴリにおける製品の購入のための購入インセンティブオファーを提供する決定を出力装置に出力するCPUと、
を有するコンピュータシステム。
【請求項22】
前記要素(1)は、中央CSに格納され、
前記要素(3)は、前記中央CSには格納されない、請求項21記載のシステム。
【請求項23】
前記要素(1)、(6)及び(7)は、中央CSに格納される、請求項21記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−77662(P2008−77662A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−244025(P2007−244025)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(507314729)カタリナ マーケティング コーポレーション (13)