説明

二酸化炭素精製供給方法及びシステム

【課題】二酸化炭素を精製し、例えば半導体デバイス製造プロセスや液晶表示デバイス製造デバイスにおいて使用できるまでに高純度な二酸化炭素をユースポイントに供給する。
【解決手段】精製循環系20に二酸化炭素を供給して二酸化炭素を精製循環系20内で循環させながら精製する精製循環処理を行い、精製循環系20内の二酸化炭素が所定の清浄度になるまで精製循環処理を行ったのちに、精製循環処理で精製された二酸化炭素をユースポイント40に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素(CO2)を精製して供給する方法及びシステムに関し、特に、半導体デバイス製造プロセスや液晶表示デバイス製造プロセスなどにおいて使用できる高純度の二酸化炭素を供給できる方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスや液晶表示デバイスなどの製造では、表面に微細構造が形成されているウエハや基板などの被処理体を処理する工程が繰り返される。被処理体に付着した汚染物を除去することによって被処理体での高度な清浄度を達成しこれを維持することは、最終的な製品の品質保持や製造時の歩留まり向上にとって重要である。
【0003】
近年、半導体デバイスや液晶表示デバイスなどの製造工程での被処理体の高度化、高集積化、微細化などがさらに進行しており、これに伴って、従来の超純水や薬液を用いた洗浄や乾燥といったウェット(湿式)洗浄処理の限界が指摘され始めてきている。これを克服するため、低粘性、低表面張力などの特徴を有する超臨界流体、特に、超臨界二酸化炭素を使用して洗浄や乾燥を行う処理装置が注目されるようになってきている。超臨界流体は、密度は液体に近いものの、粘性が小さくかつ拡散性が大きくて気体のような挙動を示し、浸漬力に優れ、汚染成分を拡散しやすい性質を有し、表面に微細構造を有する被処理体を洗浄するのに適している。また、超臨界状態では表面張力が働かないので、洗浄後の乾燥工程において、被処理体間に残存する流体の毛管力に起因する倒壊現象を発生させることなく乾燥を行うことが可能になる。
【0004】
このような超臨界流体の媒質として採用される物質としては、二酸化炭素、一酸化二窒素(N2O)、二酸化イオウ(SO2)、エタン(C26)、プロパン(C38)及びフロンなどがある。特に、二酸化炭素は、不燃性で無害であり、また臨界温度が31℃、臨界圧力が7.4MPaであるなど取り扱いが容易であるので、超臨界流体の媒質として好ましいものである。液体二酸化炭素を加熱することで容易に超臨界二酸化炭素を得ることができる。現在、半導体デバイスの製造プロセスに超臨界二酸化炭素を使用した洗浄や乾燥の構成を導入することが検討されているが、その実用化にあたり、高純度であって、含有するパーティクル(微粒子)数を極限にまで低下させた二酸化炭素を安定して供給できるようにする必要がある。
【0005】
現在、市販の二酸化炭素のうち高純度のものとしては、4Nグレード(純度99.99%)及び6Nグレード(純度99.9999%)のものがあり、これらはボンベに入れられて流通している。しかしながら、これらの4Nグレードあるいは6Nグレードの二酸化炭素を超臨界状態としてシリコンウエハの処理に使用し、その後、ウエハ上に残留する直径38nm以上の微小パーティクルの数を計測したところ、本発明者らの結果によれば、6Nグレードの二酸化炭素を使用した場合であっても、ウエハ上に微小パーティクルが多数個存在していた。これは、高純度二酸化炭素ガスボンベ中の二酸化炭素自体に微小なパーティクルが含まれることを示している。1段のフィルタを使用するような単純なフィルタによってはこの微小パーティクルの量を十分には低減できないこともわかった。
【0006】
特許文献1には、高度な清浄度を維持して超臨界二酸化炭素を供給するシステムが開示されている。特許文献1のシステムでは、循環処理によって二酸化炭素の精製を行っている。この特許文献1のシステムは、精製された二酸化炭素を常時循環させる循環系と、必要に応じてユースポイントに対して循環系から超臨界二酸化炭素を供給する供給系とを備えている。しかしながら特許文献1のシステムは、循環系の運転開始から高純度の二酸化炭素が得られるようになるまでに時間がかかり、その間は純度がそれほど高くない二酸化炭素がユースポイントに供給されてしまう、という課題を有する。また、特許文献1のシステムでは、高純度の二酸化炭素を得るために循環系を常時動作させる構成となっており、エネルギーコストが高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−326429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
半導体デバイス製造プロセスや液晶表示デバイス製造プロセスにおいて超臨界二酸化炭素を使用する場合、含まれるパーティクルの数を十分に低減させた高純度の二酸化炭素をプロセスに供給する必要があるが、これまでの二酸化炭素供給システムにおいては、パーティクルを十分に低減した二酸化炭素をユースポイント(使用点)に供給することができなかった。
【0009】
本発明の目的は、二酸化炭素を精製し、例えば半導体デバイス製造プロセスや液晶表示デバイス製造デバイスにおいて使用できるまでに高純度な二酸化炭素をユースポイントに供給する二酸化炭素精製供給方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の二酸化炭素精製供給方法は、ユースポイントに二酸化炭素を供給する二酸化炭素精製供給方法において、精製循環系に二酸化炭素を供給して二酸化炭素を精製循環系内で循環させながら精製する精製循環処理を行い、精製循環系内の二酸化炭素が所定の清浄度になるまで精製循環処理を行ったのちに、精製循環処理で精製された二酸化炭素をユースポイントに供給することを特徴とする。
【0011】
本発明の二酸化炭素精製供給システムは、ユースポイントに二酸化炭素を供給する二酸化炭素精製供給システムにおいて、二酸化炭素源から二酸化炭素の供給を受け、二酸化炭素を循環させつつ精製する精製循環系と、精製循環系とユースポイントとの間に設けられた弁と、を有し、精製循環系により二酸化炭素を所定の清浄度になるまで精製した後に、弁を介して精製された二酸化炭素をユースポイントに供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、精製循環系での精製循環処理によって二酸化炭素を精製し、所定の清浄度まで精製された後に精製循環系からユースポイントに対して精製された二酸化炭素を供給するようにしたことにより、例えば半導体デバイス製造プロセスや液晶表示デバイス製造デバイスにおいて使用できるまでに高純度な二酸化炭素をユースポイントに確実かつ安定して供給できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の一形態の二酸化炭素精製供給システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の別の実施形態の二酸化炭素精製供給システムの構成を示す図である。
【図3】実施例及び参考例におけるウエハ上の残留パーティクル数を示すグラフである。
【図4】参考例1,2での二酸化炭素精製供給システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に示す本発明の実施の一形態の二酸化炭素精製供給システムは、二酸化炭素の供給を受けてこの二酸化炭素を精製し、精製された二酸化炭素をユースポイント40に供給するものである。このシステムでは、二酸化炭素の精製のために二酸化炭素を循環させながら精製する精製循環系20と、精製循環系20からユースポイント40に向かう管路に設けられた開閉弁31と、が設けられており、開閉弁31を閉じた状態で精製循環系20において所定の清浄度になるまで二酸化炭素の精製循環処理を行った後に、開閉弁31を開けて高純度の二酸化炭素をユースポイント40に向けて供給するようにしている。
【0015】
フィルタだけを使用して二酸化炭素中からパーティクルを除去する単純な構成では二酸化炭素中の微小パーティクルを十分には低減できないが、本実施形態の構成では、精製循環系20での精製循環処理によって二酸化炭素を精製することにより、必要なレベルまで高純度に二酸化炭素を精製でき、その後、精製された二酸化炭素をユースポイント40に供給するので、ユースポイント40には必要な純度の二酸化炭素のみが供給されることになる。もちろん、純度が所定のレベルに達するまでは、ユースポイント40には二酸化炭素は供給されない。精製循環系20内や精製循環系に対して二酸化炭素を供給する管路には、必要に応じてフィルタを設置する。ユースポイント40において必要な純度に応じ、これらのフィルタの仕様を決定し、また、精製循環系20での循環処理回数や処理時間を変更することができる。
【0016】
以下、この二酸化炭素精製供給システムについてさらに詳しく説明する。ここでは、精製循環系20に対して二酸化炭素を供給する二酸化炭素源として、二酸化炭素ボンベ10が用いられるものとする。もちろん、二酸化炭素源として他のものを使用することもでき、例えば、ユースポイントで使用されて回収された二酸化炭素を二酸化炭素源として使用してもよい。
【0017】
二酸化炭素ボンベ10と精製循環系20とがバルブ11を介して接続され、二酸化炭素が精製循環系20に導入される。二酸化炭素ボンベ10から精製循環系20に対しての二酸化炭素の供給は、精製循環系20の二酸化炭素保有量が所定値以上となったところで停止する。
【0018】
精製循環系20は、二酸化炭素ボンベ10から供給された二酸化炭素を液化させる凝縮器21と、凝縮器21で液化された二酸化炭素を一時的に貯える貯槽22と、貯槽22の出口に設けられて液体二酸化炭素を過冷却する過冷却器23と、過冷却器23の出口に設けられ液体二酸化炭素を圧送するポンプ24と、ポンプ12の出口に設けられたフィルタ25と、フィルタ25から流出した液体二酸化炭素を気化させる蒸発器27と、フィルタ25と蒸発器27の間に設けられた背圧弁26と、蒸発器27から流出する気体二酸化炭素をろ過するフィルタ28と、を備えており、フィルタ28から流出する気体二酸化炭素も凝縮器21に供給されて液化されるようなっている。
【0019】
フィルタ25の出口と背圧弁26の入口を接続する配管から、二酸化炭素をユースポイント40に供給するための配管が分岐し、この分岐した配管に開閉弁31が設けられている。さらに、フィルタ25の出口と背圧弁26の入口を接続する配管には、精製循環系20内を循環する二酸化炭素の分析試料を採取するためのサンプリングバルブ13が設けられている。例えば、サンプリングバルブ13を介して、二酸化炭素に含まれるパーティクルの量を測定するパーティクルカウンタ14を取り付けられることができる。
【0020】
開閉弁31の出口は、減圧弁33に接続し、減圧弁33の出口は、フィルタ34を介し、ユースポイント40に接続している。
【0021】
ユースポイント40としては、高純度二酸化炭素の供給を受ける各種のものが考えられる。図1に示したものでは、一例として、ユースポイント40は、供給された高純度二酸化炭素を加熱し臨界点以上の温度及び圧力にして超臨界二酸化炭素とする加熱器41と、加熱器41の出口に接続されたフィルタ42と、フィルタ42を介して超臨界二酸化炭素が供給されウエハに対する洗浄や乾燥などの処理が行われるチャンバー(反応容器)43と、チャンバー43の出口に接続してユースポイント40内での二酸化炭素の圧力を一定に保つ背圧弁45と、から構成されている。ユースポイント40で使用された二酸化炭素は、背圧弁45の出口から排気される。当然のことながらユースポイント40自体は、本発明の二酸化炭素精製供給システムを構成する要素ではない。
【0022】
図1に示した二酸化炭素精製供給システムでは、開閉弁31を閉じた状態で、まず、二酸化炭素源である二酸化炭素ボンベ10からバルブ11を介して二酸化炭素を精製循環系20に供給する。精製循環系20に供給された二酸化炭素は凝縮器21で液化され、貯槽22に一時的に貯えられる。貯槽22の液体二酸化炭素は、過冷却器23で過冷却され、ポンプ24によって圧送されて、フィルタ25及び背圧弁26を介し、蒸発器27に供給される。
【0023】
蒸発器27にはヒーターが組み込まれており、蒸発器16内にCO2の気液界面が形成されるようになっている。蒸発器27に供給された液体二酸化炭素は気化し、二酸化炭素中の難揮発性のパーティクルは液相側に残ることとなる。そして、蒸発器27において気化することにより精製された二酸化炭素は、気体状態のまま、蒸発器27から、パーティクル類をさらに除去するためのフィルタ28を介して凝縮器21に送られ、凝縮器21において冷却されることにより再度液化され、液体二酸化炭素として貯槽22に戻される。
【0024】
このように精製循環系20内で二酸化炭素を循環させることによる精製循環処理を行うことによって、二酸化炭素中のパーティクルの数が次第に低下する。例えば、パーティクル数が所定のレベルよりも低減したことがパーティクルカウンタ14によって検出されたら、次に、開閉弁31を開けて、減圧弁33及びフィルタ34を介して、ユースポイント40に対して二酸化炭素を供給する。また、パーティクルカウンタ14によるパーティクル数の検出・確認は必須ではなく、予め規定した所定時間以上の精製循環処理を行った後、開閉弁31を開けて、ユースポイント40に対して二酸化炭素を供給してもよい。
【0025】
精製循環系20内に保有する二酸化炭素量が減少したら、開閉弁31を閉じて、ユースポイント40に対する二酸化炭素の供給を停止し、二酸化炭素ボンベ10から精製循環系20に対して二酸化炭素の供給を行い、精製循環系20内に二酸化炭素を補給する。これにより、補給された二酸化炭素に対して精製循環処理が行われることになる。
【0026】
これ以降は、精製循環系20内での二酸化炭素量が所定値に達し、かつ二酸化炭素中のパーティクル数が所定のレベルに低下した時点で開閉弁31の開けてユースポイント40に対して二酸化炭素を供給し、精製循環系20内の二酸化炭素量が減少したら開閉弁31を閉じて精製循環系20内に二酸化炭素を補給することを繰り返す。
【0027】
本実施形態において、精製循環系20を循環している二酸化炭素の清浄度をパーティクルカウンタ14によって測定しているが、清浄度を検出する手段はパーティクルカウンタに限られるものではなく、他の測定手段を用いることができ、また、清浄度の指標としてもパーティクル数以外の指標を用いることができる。
【0028】
図2は、本発明の別の実施形態に基づく二酸化炭素精製供給システムを示している。上述の図1に示した二酸化炭素精製供給システムでは、開閉弁31の開閉に応じてユースポイント40に対して二酸化炭素が断続的に供給されることになるが、図2に示した二酸化炭素精製供給システムは、ユースポイント40に対して連続的に二酸化炭素を供給できるようにしたものである。図2に示した二酸化炭素精製供給システムは、図1に示したものにおける開閉弁31と減圧弁33との間に、精製循環系20によって精製された液体二酸化炭素を貯留するバッファタンク32が設けて構成される。
【0029】
図2に示した構成では、精製循環処理の休止中や、二酸化炭素ボンベ10から精製循環系20への二酸化炭素の補充中であっても、精製された二酸化炭素はバッファタンク32中に蓄えられており、ユースポイント40に対する精製された二酸化炭素の供給を継続して実行することができる。バッファタンク32内の二酸化炭素量が減少したら、開閉弁31を再び開けて、精製循環系20から精製された二酸化炭素がバッファタンク32に供給されるようにする。バッファタンク32に供給される二酸化炭素は、例えば、パーティクル数が所定のレベルより低減していることをパーティクルカウンタ14によって確認された二酸化炭素である。
【0030】
図2では、単一のバッファタンク32が設けられているが、バッファタンクの数は1に限られるものではなく、複数個のバッファタンクを設けるようにしてもよい。
【実施例】
【0031】
次に、本発明の二酸化炭素精製供給システムについて、実施例に基づいてさらに詳しく説明する。
【0032】
[実施例1]
図1に示す二酸化炭素精製供給システムを組み立て、同じく図1に示すユースポイントに対し、精製された二酸化炭素を供給した。ここで、フィルタ25,34の孔径を0.003μmとした。二酸化炭素ボンベ10として、4Nグレード(純度99.99%)のものを使用して精製循環系20に二酸化炭素を供給した。精製循環系内に所定量の二酸化炭素を供給した後、バルブ11を閉じて、二酸化炭素ボンベ10から精製循環系に対する二酸化炭素の供給を停止した。精製循環処理を半日以上行った後、開閉弁31を開けて、精製された二酸化炭素をユースポイントに供給した。ユースポイント40では、チャンバー43に超臨界二酸化炭素を供給してチャンバー43内で直径300mmのシリコンウエハの処理を行った。処理後、ウエハの表面に残存する直径38nm以上の微小パーティクル数を計測した。結果を図3に示す。図において「Run1」、「Run2」、「Run3」とあるのは、再現性を確認するために複数回にわたって試行を行った際の何回目の試行であるかを示している。
【0033】
[参考例1,2]
図4に、参考例1,2でのシステム構成を示す。この構成は、図1に示したものにおいて二酸化炭素ボンベ10からの二酸化炭素が過冷却器23に直接供給されるようにしたものである。参考例1,2では、二酸化炭素の精製循環処理は行われない。二酸化炭素ボンベ10としては、参考例1においては4Nグレードのものを使用し、参考例2においては6Nグレード(純度99.9999%)のものを使用した。フィルタ25,34の孔径は実施例1の場合と同じである。実施例1の場合と同様に、チャンバー43に超臨界二酸化炭素を供給し、チャンバー43内で直径300mmのシリコンウエハの処理を行い、処理後、ウエハの表面に残存する直径38nm以上の微小パーティクルの数を計測した。結果を図3に示す。図において「Run1」、「Run2」、「Run3」とあるのは、再現性を確認するために複数回にわたって試行を行った際の何回目の試行であるかを示している。
【0034】
図3から分かるように、本実施形態の二酸化炭素精製供給システムによれば、二酸化炭素源として4Nグレードのものを使用したとしても、6Nグレードの二酸化炭素を使用した場合(参考例2)と同程度かそれ以下にまで、ウエハ上の残存パーティクル数を低減することができた。また、同じ4Nグレードの二酸化炭素を使用した場合で比べると、精製循環処理を行った場合には十分にパーティクル数を低減できるのに対し、精製循環処理を行わない場合には、フィルタでパーティクルを除去したとしても、十分にはパーティクルを取り切れないことも分かった。
【符号の説明】
【0035】
10 二酸化炭素ボンベ
11 バルブ
13 サンプリングバルブ
14 パーティクルカウンタ
20 精製循環系
21 凝縮器
22 貯槽
23 過冷却器
24 ポンプ
25,28,34,42 フィルタ
26,45 背圧弁
27 蒸発器
31 開閉弁
32 バッファタンク
33 減圧弁
40 ユースポイント
41 加熱器
43 チャンバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユースポイントに二酸化炭素を供給する二酸化炭素精製供給方法において、
精製循環系に二酸化炭素を供給して前記二酸化炭素を前記精製循環系内で循環させながら精製する精製循環処理を行い、
前記精製循環系内の前記二酸化炭素が所定の清浄度になるまで前記精製循環処理を行ったのちに、前記精製循環処理で精製された前記二酸化炭素を前記ユースポイントに供給することを特徴とする、二酸化炭素精製供給方法。
【請求項2】
前記精製循環処理によって精製された二酸化炭素を前記精製循環系の外部に設けられたバッファタンクに貯留し、前記バッファタンクから前記ユースポイントに前記精製された二酸化炭素を供給する、請求項1に記載の二酸化炭素精製供給方法。
【請求項3】
前記精製循環処理を継続して実施しつつ前記精製循環系に二酸化炭素を供給し、前記ユースポイントでの需要量に応じて前記精製された二酸化炭素を前記ユースポイントに供給する、請求項2に記載の二酸化炭素精製供給方法。
【請求項4】
ユースポイントに二酸化炭素を供給する二酸化炭素精製供給システムにおいて、
二酸化炭素源から二酸化炭素の供給を受け、前記二酸化炭素を循環させつつ精製する精製循環系と、
前記精製循環系と前記ユースポイントとの間に設けられた弁と、
を有し、
前記精製循環系により前記二酸化炭素を所定の清浄度になるまで精製した後に、前記弁を介して前記精製された前記二酸化炭素を前記ユースポイントに供給することを特徴とする、二酸化炭素精製供給システム。
【請求項5】
前記弁と前記ユースポイントとの間に前記精製された二酸化炭素を貯留するバッファタンクを備え、前記バッファタンクから前記ユースポイントに前記精製された二酸化炭素が供給される、請求項4に記載の二酸化炭素精製供給システム。
【請求項6】
前記精製循環系で前記二酸化炭素の精製を継続して実施しつつ前記精製循環系に二酸化炭素が供給され、前記ユースポイントでの需要量に応じて前記精製された二酸化炭素を前記ユースポイントに供給する、請求項5に記載の二酸化炭素精製供給システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−32245(P2013−32245A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169282(P2011−169282)
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【出願人】(000004400)オルガノ株式会社 (606)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】