説明

二重まぶた用テープ

【課題】まぶたに貼る前にテープの接着力を弱めないようにした二重まぶた用テープを提供する。
【解決手段】二重まぶた用テープ30は、基部36の片面に接着剤14を付した主テープ部34の一端に、外面に接着剤を備えない取っ手32を切断し易い状態で接続したものである。二重まぶた用テープ30を使用する場合には、取っ手32を持って主テープ部34を台紙18から剥がし、二重まぶた用テープ30の主テープ部34をまぶたに貼り付けて二重まぶたを形成する。その後、取っ手32を主テープ部34から切断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、まぶたの上に貼ることでまぶたを二重まぶたにするための二重まぶた用テープに関する。
【背景技術】
【0002】
日本人の大半の人のまぶたは一重まぶたである。一般には、二重まぶたの方が可愛く見えると言われているため、一重まぶたを二重まぶたに一時的に保つようにした二重まぶた用テープとその保持体が、特許文献1に提供されている。ここで従来既知の二重まぶた用テープ及びその保持体を図5及び図6に基づいて説明する。図5及び図6に示すように、二重まぶた用テープ10は、流線形で透明で非接着性の素材の基部12とその片面に接着される接着剤14との2層から成るものである。二重まぶた用テープ10を多数備える保持体16は、接着剤14が容易に剥がれる面を有する台紙(セパレータ)18と、その台紙18と同じ大きでその台紙18の上に接着されるシート部材20とから成る。このシート部材20の内部に、切り抜いて形成される多数の二重まぶた用テープ10を含んでいる。即ち、シート部材20は、多数の二重まぶた用テープ10と、多数の二重まぶた用テープ10以外の余剰部22とから成る。余剰部22は透明の基部12と同じ素材である基部24とその片面に接着される接着剤14とから成るものである。
【0003】
保持体16から二重まぶた用テープ10を剥がす場合には、図7に示すように、二重まぶた用テープ10の長手方向に対して直角方向に縦断する折り曲げ線26(一点鎖線)の位置で保持体16を折り曲げる。これによって、二重まぶた用テープ10の一端は台紙18から浮き上がって台紙18から離れる。この台紙18から離れた箇所の二重まぶた用テープ10をピンセットや毛抜きや指等の摘み手段28で摘み、二重まぶた用テープ10を台紙18から引き離す。その後、図8に示すように、二重まぶた用テープ10を睫毛の位置より3ミリ程度離した位置のまぶたに貼り付ける。この二重まぶた用テープ10をまぶたに貼ることで、一重のまぶたは自然な二重まぶたとなる。この二重まぶた用テープ10は透明であるので、その上から化粧をすることができる。
【0004】
【特許文献1】特開2002−177316
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図7に示すように、保持体16から二重まぶた用テープ10を剥がす際には、二重まぶた用テープ10の一端を摘み手段28で摘む。このため、二重まぶた用テープ10の接着材14のうち摘み手段28が接触した箇所の接着力は、まぶたに接着する際に弱くなる。特に、摘み手段28が指の場合には、指に付いている油が二重まぶた用テープ10の接着剤14の接着力を弱める。この結果、二重まぶた用テープ10をまぶたに貼り付けた後に、摘み手段28で摘んだ箇所から二重まぶた用テープ10が剥がれるおそれがあった。
【0006】
従来の保持体16では、保持体16から二重まぶた用テープ10を取出す場合に、図7に示すように、折り曲げ線26の位置で保持体16を折り曲げて、二重まぶた用テープ10の一端を台紙18から浮かび上がらせている。保持体16を折り曲げ線26位置で折り曲げた場合に、図7に示すように、折り曲げ線26に位置する全ての二重まぶた用テープ10の一端が台紙18から浮かび上がる。このため、必要でない二重まぶた用テープ10の接着剤14が摘み手段28に触れて、その触れた箇所の接着剤14の接着力が弱まったり、あるいは必要でない二重まぶた用テープ10が摘み手段28に接着して、台紙18から剥がれてしまうという不具合があった。更に、二重まぶた用テープ10は台紙18に接着しているので、二重まぶた用テープ10の一端を台紙18から上手に浮かび上がらせるのに、手間取ってしまうという不具合があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、まぶたに貼る前にテープの接着力を弱めることがないようにした二重まぶた用テープを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る二重まぶた用テープは、まぶたに貼るものであって基部の片面に接着剤を備えた主テープ部と、その主テープ部と分離し易い状態で接続するものであって外面に接着剤を備えない取っ手とから成るものである。本発明は、前記取っ手が接着剤を中心にその両面を非接着性の部材で構成したものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の二重まぶた用テープは、まぶたに貼り付けるための主テープ部とそれから容易に分離できる取っ手とを接続させたものであり、取っ手を摘み手段で摘むことで、主テープ部の接着剤がまぶた以外に触れないようにするものである。これによって、本発明のテープ部が従来のものと比べて、まぶたから離れにくくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に本発明を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る二重まぶた用テープを保持する保持体を示す正面図、図2は図1のA−A線断面図である。本発明において図5及び図6と同一符号は同一部材を示す。本発明に係る二重まぶた用テープ30は、取っ手32と主テープ部34とを接続したものである。主テープ部34は、図5及び図6に示した従来の二重まぶた用テープ10と同一形状及び同一構造のものである。即ち、主テープ部34は、流線形で透明で非接着性の素材の基部12とその片面に取付けた接着剤14との2層から成るものである。主テープ部34と接続される取っ手32は、主テープ部34の一端から外側に伸びるようにして設けられるもので、基部36と、その片面に取付けた接着剤14と、その接着剤14に接着した非接着性の素材の覆い部材38とから成るものである。即ち、取っ手32には接着箇所がないように構成されている。取っ手32と主テープ部34との接続箇所は、取っ手32を持って台紙18から主テープ部34を離す程度では、切断されないように設定してある。しかし、人が取っ手32と主テープ部34とを分断しようとする力を加えることで、取っ手32と主テープ部34との接続箇所が分断できるように設定されている。
【0011】
図1乃至図3に示すように、保持体40は、台紙18と、その台紙18と同じ大きでその台紙18の上に接着されるシート部材42とから成る。シート部材42はその内部に、切り抜いた状態の多数の二重まぶた用テープ30を含んでいる。即ち、シート部材42は、多数の二重まぶた用テープ30と、多数の二重まぶた用テープ30以外の余剰部(周辺部)44a,44bとから成る。このシート部材42は、図1に示す2つの区画線46(一点鎖線)で3つの領域にその構造が分けられている。2つの区画線46は、二重まぶた用テープ30における取っ手32と主テープ部34との接続箇所とする。シート部材42の3つの領域は、2つの区画線46に囲まれる1個の第一領域42aと、各区画線46と外縁とで囲まれる2個の第二領域42bとから成る。
【0012】
第一領域42aは主テープ部34とその周辺部44aとから成り、第二領域42bは取っ手32とその周辺部44bとから成る。即ち、二重まぶた用テープ30のうち、主テープ部34は第一領域42aに含まれ、二重まぶた用テープ30のうちの取っ手32は第二領域42bに含まれる。第一領域42aの周辺部44aは、主テープ部32と同様に、基部12と接着剤14との2層から成る。第二領域42bの周辺部44bは、取っ手32と同様に、基部36(基部12と同じ素材)と接着剤14とその接着剤14に接着する非接着性の素材の覆い部材38との3層から成るものである。
【0013】
なお、取っ手32と周辺部44bとを含む第二領域42bは、基部36と接着剤14と覆い部材38との3層から構成して非接着性のものとしたが、非接着性の素材の基部36だけの1層としても良い。しかし、第二領域42bが2層の第一領域42aから延長したものであることから、接着剤14を取付けた基部36に覆い部材38を接触させて3層とした方が、非接着性の基部36だけの1層とするよりも、製造が簡単で製造コストが安く、しかも取っ手32の厚みが増して持ち易くなる。なお、取っ手32の上に、厚みを増すためと印刷を施すために、更なる層の部材を取り付けるようにしても良い。
【0014】
次に、二重まぶた用テープ30を多数備えた保持体40から1個の二重まぶた用テープ30を取出す場合について説明する。図2に示すように、本発明の保持体40においては、シート部材42における二重まぶた用テープ30の取っ手32を含む第二領域42bは、台紙18に接着されていない。このため、区画線46の位置で周辺部44bと台紙18とを台紙18側に折り曲げることで、多数の取っ手32が台紙18から浮き上がる(図2)。この浮き上がった取っ手32のうち1個を指で摘み上げることで、主テープ部34(二重まぶた用テープ30)を台紙18から剥がすことができる(図3)。
【0015】
台紙18から引き離した二重まぶた用テープ30は、その後、取っ手32を持った状態で、主テープ部34を睫毛の位置より3ミリ程度離した位置のまぶたに貼り付ける。まぶたに主テープ部34を貼り付けた後、取っ手32と主テープ部34との接続箇所を手で切断する。これによって、取っ手32が主テープ部34から離れ(図4)、主テープ部34のみがまぶたに貼り付けられる。このように、本発明に係る二重まぶた用テープ30では、まぶたに貼り付けられる主テープ部34の接着剤14には摘み手段28が接触することはない。よって、本発明の主テープ部34は従来のものと比べて、まぶたから離れにくいものとなる。
【0016】
本発明に係る二重まぶた用テープを保持する保持体40では、取っ手32の外面に接着剤は存在しない。このため、多数の取っ手32が台紙18から浮き上がった際に、使用しない取っ手32に摘み手段28が触れても、使用しない二重まぶた用テープ30が台紙18から剥がれることが無い。また、取っ手32が台紙18に接着してないので、保持体40を折り曲げただけで、必要とする二重まぶた用テープ30の取っ手32を容易に摘むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る二重まぶた用テープを保持する保持体を示す正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2の状態から本発明に係る二重まぶた用テープを離した状態を示す断面図である。
【図4】本発明に係る二重まぶた用テープを2つに分割した状態を示す正面図である。
【図5】従来既知の二重まぶた用テープ及びその保持体を示す正面図である。
【図6】図5のB−B線断面図である。
【図7】従来既知の二重まぶた用テープを保持体から剥がす状態を示す斜視図である。
【図8】二重まぶた用テープを顔に貼る状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0018】
12 基部
14 接着剤
18 台紙
30 二重まぶた用テープ
32 取っ手
34 主テープ部
36 基部
38 覆い部材
40 保持体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
まぶたに貼るものであって基部の片面に接着剤を備えた主テープ部と、その主テープ部と分離し易い状態で接続するものであって外面に接着剤を備えない取っ手とから成ることを特徴とする二重まぶた用テープ。
【請求項2】
前記取っ手が接着剤を中心にその両面を非接着性の部材で構成したことを特徴とする請求項1記載の二重まぶた用テープ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−34526(P2009−34526A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−247145(P2008−247145)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【分割の表示】特願2004−154249(P2004−154249)の分割
【原出願日】平成16年5月25日(2004.5.25)
【出願人】(591165780)株式会社コージー本舗 (7)