説明

交換可能な鼻用ピロー

患者インターフェイス・デバイス10に用いられる交換可能な鼻用ピロー46が開示されている。上記の鼻用ピローは、ベース62と、ケーシング64と、充填材66と、を有する。ベース62は、患者インターフェイス・デバイスの一部に配置されるよう構築されている。ケーシングは、内部に密封空胴を規定するようベース62に結合されている。ケーシングは内側部分67と、患者の鼻孔を密封係合するよう構築された外側部分65とを有する。充填材が、ケーシングとベースとにより規定される密封空胴内に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、 2010年1月15日に出願された米国特許公開公報の出願番号US 61/295,255に関する米国特許法(35 U.S.C.)§119(e)の下での優先的な利益を主張し、上記出願の内容が本願明細書に参照され組みこまれる。
【0002】
本発明は患者インターフェイス・デバイスに関し、特に、交換可能な鼻用ピローを備えた患者インターフェイス・デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
呼吸ガスの流れを患者の気道に非侵襲的に、即ち、患者に挿管することなく又は気管内チューブを食道に外科的に挿入することなく供給することが必要とされる、又は望まれる多くの状況がある。例えば非侵襲性換気として知られている技術を使用して、患者に換気を行うことが知られている。持続的気道陽圧法(CPAP)、患者の呼吸サイクルと共に変化する2値レベルの圧力、又は患者のモニタされた状態と共に変化する自動滴定圧などの変動する気道内圧を供給することも知られている。代表的な圧力支持療法が、睡眠時無呼吸症候群、特に閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)又は鬱血性心不全などの医学的な疾患を治療するために提供されている。
【0004】
非侵襲性の換気療法及び圧力支持療法に、患者インターフェイス・デバイスの設置が関与する。同デバイスは、換気装置又は圧力支持システムを患者の気道と接続するために患者の顔面に置かれた鼻マスク又は鼻/口のマスクであり、結果として呼吸ガスの流れを圧力/流れ生成デバイスから患者の気道へと供給できる。上下のストラップを有するヘッドギアによって、斯様なマスクを患者の顔面に維持させることが知られている。
各々のストラップはマスクの両側及びマスクの上部に備えられた連結要素により装着され、反対側の端部を有する。
【0005】
斯様なマスクは通常長期間装着されるので、様々な懸念を考慮しなければならない。例えば、OSAを治療するためにCPAPを提供する場合、患者は患者インターフェイス・デバイスを通常彼又は彼女が一晩中眠っている間も着用する。斯様な状況における一つの懸念は、患者インターフェイス・デバイスができるだけ快適なことであり、さもなければ、患者はインターフェイス・デバイスを着用することを回避し、処方された圧力支持療法の目的を無効にする。インターフェイス・デバイスが患者に対して不快感無く十分に密着した気密性を提供することも重要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
概してマスク・インターフェイスを換気下で使用する患者は、患者の顔の特徴の寸法に合わせるために、特別なサイズのマスクを必要とする場合がある。これは、サイズがよりはっきりせず、従来の三角形の接続部が用いられる鼻用ピローを使用する患者にとってもあてはまり、これ故より普通に起こり得る。医療提供者は概して、選択するために、患者に様々なサイズを有する複数のマスクを与えることによってサイズ合わせの問題に対処するよう試みる。斯様な解決案は、複数の大きなサイズのマスクが関与している事例ではまことに煩わしく、混乱を招く。斯様な解決案は、非対称な鼻孔を有する患者の更なる問題に対処することにも機能しない。
【0007】
これ故、非対称な鼻孔を含む特定の患者のサイズに容易に合わせることができる鼻用ピローを用いる患者インターフェイスの長所が存在する。斯様なインターフェイスに対する更なる長所が存在し、斯様な特徴を実現できると共に、加えてユーザの快適さを改善できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、従来の患者インターフェイス・デバイスのもつ欠点を克服するインターフェイス・デバイスを患者に提供することが本発明の目的である。この目的が、本体部分及び患者とインターフェイスする部分を有する患者インターフェイス・デバイスを提供することによる、本発明の一実施例によって実現される。当該本体部分は、一対のアームと顎サポートとを有し、一対のアームの各々のアームの第1の末端部分が顎サポートの反対側の端に連結され、顎サポートは、ユーザにより装着された患者インターフェイス・デバイスに応じて下顎骨の下に配置されるよう適応される。本体部分は更に、少なくとも一つのヘッドギア取り付け部と、一対のアームの各々のアームの第2の末端部分に動作可能に結合された回路部分と、を有する。患者とインターフェイスする部分が上記回路部分に動作可能に連結される。患者とインターフェイスする部分は緩衝部と、交換可能な鼻用ピローとを有する。当該緩衝部は、底の部分とプラットフォーム部とを含み、底の部分は、緩衝部を患者インターフェイス・デバイスの本体部分と連結するよう構築される。交換可能な鼻用ピローが緩衝部のプラットフォーム部に配置され、都合よく連結される。鼻用ピローの一部が患者の鼻孔(外鼻孔)を密封係合するよう構築される。
【0009】
本発明の別の実施例によれば、ガスの流れを患者へと供給するための患者インターフェイス・デバイスで使われる、患者インターフェイスが提供される。当該患者インターフェイス・デバイスは本体部分を含む。患者インターフェイスは緩衝部と、交換可能な鼻用ピローとを有する。当該緩衝部は、底の部分とプラットフォーム部とを有する。当該底の部分は、緩衝部を患者インターフェイス・デバイスの本体部分と連結するよう構築される。交換可能な鼻用ピローが緩衝部のプラットフォーム部に配置され、都合よく連結される。鼻用ピローの一部が患者の鼻孔を密封係合するよう構築される。
【0010】
本発明の他の実施例によれば、患者インターフェイス・デバイスに用いられる交換可能な鼻用ピローが提供される。当該鼻用ピローは、ベース、ケーシング、及び充填材を有する。ベースが患者インターフェイス・デバイスの一部に配置されるよう構築される。ケーシングが、ケーシング内に密封空胴を規定するようベースと結合される。ケーシングは内側部分と、患者の鼻孔(外鼻孔)を密封係合するよう構築された外側部分とを有する。充填材が、ケーシングとベースとによって規定される密封空胴に配置される。
【0011】
本発明のこれらの及び他の目的、特徴、特性、操作方法、構造に関連するエレメントの機能、パーツの組合せ、及び製造コストが添付の図面を参照して以下の説明及び添付の請求項の範囲を考慮すると一層明らかになり、これらの全てが本願明細書の部分を形成する。ここで、同じ参照番号は様々な図面において対応するパーツを示す。しかしながら、これらの図面は例示目的及び説明目的のためにだけあり、本発明の範囲を規定するものとして意図されてはいないことを明確に理解されたい。本願明細書及び請求項において用いられている単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がはっきり示唆しないかぎりは複数を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1a】本発明の原理による患者インターフェイス・デバイスの第1の実施例の正面の斜視図である。
【図1b】図1aの患者インターフェイス・デバイスがユーザに装着された際の位置決めを例示している正面の斜視図である。
【図2】図1aの患者インターフェイス・デバイスの正面図である。
【図3】図1aの患者インターフェイス・デバイスの側面図である。
【図4】図1aの患者インターフェイス・デバイスの後面図である。
【図5】図1aの患者インターフェイス・デバイスの正面の分解図である。
【図6】図5の患者インターフェイス・デバイスの本体部分の側面図である。
【図7】対応するプラットフォーム部にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピローの実施例の断面図である。
【図8】図7の交換可能な鼻用ピロー及びプラットフォームの断面図である。
【図9】対応するプラットフォーム部にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピローの別の実施例の断面図である。
【図10】対応するプラットフォーム部にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピローの別の実施例の断面図である。
【図11】対応するプラットフォーム部にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピローの別の実施例の断面図である。
【図12】図11の交換可能な鼻用ピロー及びプラットフォームの分解図である。
【図13】対応するプラットフォーム部にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピローの別の実施例の部分断面図である。
【図14】図13のプラットフォームの立面図である。
【図15】対応するプラットフォーム部にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピローの別の実施例の断面図である。
【図16】図15のプラットフォームで同様に使われる鼻用ピローの別の実施例の横断面図である。
【図17】対応するプラットフォーム部にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピローの実施例の断面図である。
【図18】図17の交換可能な鼻用ピロー及びプラットフォームの等尺の分解図である。
【図19】対応するプラットフォーム部にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピローの更なる実施例の断面図である。
【図20】対応するプラットフォーム部にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピローの更に別の実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1a、図1b、及び図2乃至図6は、米国特許公報US 7,500,480に記載されていて、当該内容が本願明細書に組込まれる例としてのベース部材と関連して使用される本発明の実施例の概要を例示している。本発明は、様々なベース部材(本願明細書では本体部分)及び様々な鼻カニューレ・システムと共に容易に用いることができるので、斯様なベース部材/本体部分20は、例えば例示目的のみで提供されていると理解されたい。
【0014】
図1aを参照すると、患者用回線14を介して圧力支持システム12へと接続された患者インターフェイス・デバイス10が概観的に示されており、同デバイスは、圧力支持システム12から患者インターフェイス・デバイス10へとガスを連通する。患者回線14は、柔軟なチューブなどの何らかのデバイスであり、圧力支持システム内の圧力/流れ生成器から患者インターフェイス・デバイス10へとガスの流れを担送する。
【0015】
圧力支持システム12は、何らかの従来からある換気システム又は圧力支持システムである。斯様な圧力支持システムの限定されることのない例としては、換気装置、持続的気道陽圧(CPAP)デバイス、又は可変加圧デバイス、例えば自動滴定デバイス、比例換気支援(PAV(登録商標))デバイス、比例陽性気道内圧(PPAP(登録商標))デバイス、C-FlexTMデバイス、Bi-FlexTMデバイス、又は呼気時と比べると、より高い圧力が吸気時は供給されるよう、患者へ供給される圧力が患者の呼吸サイクルによって変化する、Respironics社、ピッツバーグ、PAによって製造及び供給されたBiPAP(登録商標)デバイスがあり、これら以外の他の圧力支持デバイスもある。
【0016】
引き続き図1aを参照し、加えて図2乃至図4も参照すると、患者インターフェイス・デバイス10は、本体部分20、回路部分30、及び患者とインターフェイスする部分40を有する。本体部分20は、顎サポート22、及び一対のアーム24を有する。例示された典型的な実施例において、ガスの流路が患者インターフェイス・デバイス10中で規定されるよう、回路部分30及び本体部分20はお互いに一体化されている。アーム24は、ユーザが患者インターフェイス・デバイス10を着用するときにヘッドギア・ストラップ50の取付け角度に合致するよう角度を付けられた細長い穴の形状をした複数のヘッドギア取り付けエレメント28を有する。これもまた細長い穴の形状である取付け構造部25が、アーム24の端に設けられている。可撓性ストラップである顎サポート22が、これらの細長い穴を通して挿入される。通常、この顎ストラップは取付け構造部25を通過し、同ストラップ自身の上を環状に戻るパッド付きのストラップである。ストラップの長さが調整されることができるように、フック及びループ、又は他の適切な留め金具がストラップに通常は設けられている。
【0017】
患者とインターフェイスする部分40は、回路部分30に取り付けられた緩衝部42を有する。当該緩衝部42は、ゲル、シリコン、発泡材、ゴムなどの何らかの適切な材料から、又はこれらの材料の組合せから作られることができ、当該緩衝部42は、底の部分44と、通常は緩衝部42の上部に沿って配置される対応するプラットフォーム48にある鼻開口部47へと各々が都合よく連結される一対の交換可能な鼻用ピロー46とを有する。上で使われたフレーズ「都合よく連結される」は、部材のどちらにも損傷を与えずに当該部材が分離され、再度連結されるような、少なくとも二つの部材間の連結を説明するために用いられねばならない。交換可能な鼻用ピロー46及び緩衝部42の構造が、本発明の複数の典型的な実施例と関連させて以下で詳細に説明されることだろう。
【0018】
図5及び図6に良く示されるように、回路部30は、緩衝部42を男性/女性に取り付けるための緩衝部取り付け部材32を有する。緩衝部取付け部材32の形状に通常適合する形状をもつ緩衝部42の底の部分44に、空腔45が規定される(図5参照)。図5に示すように、空腔45は各々の鼻開口部47へと上方に延在する。底の部分を緩衝部取付け部材32の上に摺動させることによって、緩衝部は回路部分を取り付ける。底の部分44の柔軟性によって緩衝物部取付け部材32の周りで当該底の部分を伸縮させることができ、底の部分44の弾力が取付けを維持する。
【0019】
例示された実施例では、図3の矢印33により示されるように、緩衝部が本体部分20に対して動く又は回転できるよう、緩衝部取付け部材32はバレル形状をもつ(緩衝部内の空腔も同様にバレル形状をもつ)。ボール及びボール受けとは異なり、バレル形状は一平面内のみの動き(回転)を可能にする。緩衝部と緩衝部取付け部材32との間の取り付けを維持するのを助けるために、オプションのピン34がバレルの両側面(端部)に設けられることができ、緩衝部を緩衝部取付け部材から取り外すことなく、ユーザは固定された点(ピン)の回りに当該緩衝部を回転させることができる。流路36が、緩衝部取付け部材32を含む回路部30中に規定される。ガスが回路部分30と緩衝部42との間を流れるよう、開口部38が緩衝部取付け部材32の上部に規定される(図5参照)。
【0020】
図1bに示すように、患者インターフェイス・デバイス10がユーザにより装着された場合、顎サポート22は患者の顔面の一方から他方へと下顎骨の下を通過する。ストラップ50を含むヘッドギア・アセンブリ52が、患者インターフェイス・デバイスを患者に固定する。患者に患者インターフェイス・デバイスを主に担持させるための患者の顔の二つの領域があり、これらは顎(顎サポートを介して)及び患者の鼻及び/又は鼻開口部(患者とインターフェイスする部分を介して)である。ここでは、ガスの流れが圧力支持システムから患者回線14、回路部分30、及び最後に空腔45から鼻開口部47を経て患者へと提供されるよう、各々の交換可能な鼻用ピロー46が患者の鼻孔を密封係合する。
【0021】
本発明による患者インターフェイス・デバイス10の例の概要が以上のように説明されたので、交換可能な鼻用ピロー46及び対応するプラットフォーム48の第1の典型的な実施例が、ここで図7及び図8と共に説明されることであろう。同図は、それぞれ両者の組合せにおける組み立て図及び分解断面図を示す。鼻用ピロー46は、空間を規定する概して円錐台形のリング部材(番号無し)を形成するために、概して平坦でリング状のベース62と、当該ベース62に結合されたケーシング64とを有する。鼻用ピロー46は、ベース62及びケーシング64のアセンブリにより形成された空間内に配置される充填材66を更に有する。描かれている典型的な実施例において、及び同様に本願明細書において説明されている更なる実施例において、ケーシング64は概して薄い可撓性材料(例えば、限定するものではないがシリコン、ポリウレタン、熱可塑性エラストマ、ポリエステル繊維塩化ビニル、天然ゴム)から形成されており、通常外側部分65及び内側部分67を有する。
【0022】
本願明細書において説明されている鼻用ピローの更なる実施例と同様に、ベース62は通常ケーシング64と同様の材料から形成されるか、又は限定されるものではないが熱可塑性のプラスチックなど、いくらかより強固な材料、例えばポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、及びポリスチレン(PS)から形成される。充填材66は通常ゲルから構成されるか、又はベース62とケーシング64とにより規定される空間に概して適合する他の適切な材料から構成されており、ケーシング64の外側部分65は患者の鼻孔に合わせて屈曲し且つ適合させることができる。ケーシング64の内側部分67は、都合よく鼻用ピロー46をプラットフォーム48へと連結するよう、対応するプラットフォーム48の保持機構(後述)と協働して係合する保持機構として役立つ厚くされた部分70を有する。
【0023】
引き続き図7及び図8を参照すると、プラットフォーム48は、平坦な部分72から上方へと延在し、且つ頂部の開口部78で終わる概して管状の煙突部分74を囲むリングのような形状をもつ平坦な棚部分72を有する。煙突部分74は縮径部76を有し、鼻用ピロー46がプラットフォーム48上にインストールされるときに、鼻用ピロー46をプラットフォーム48へと選択的に結合する態様で、鼻用ピロー46の厚くされた部分70が当該縮径部76と協働して係合する(図7参照)ようなサイズをもつ縮径部76を有する。鼻用ピロー46及び/又はプラットフォーム48の一方若しくは両方の比較的可撓性がある特性によって、鼻用ピロー46が開口部78の上を通ってプラットフォーム74上の連結位置へと「パチンと嵌められる」ことができ、プラットフォーム48から分離した位置へと取り除く際に「パチンと外される」ことができる点を理解されたい。厚くされた部分70は、煙突部分74に対する内側部分67の全周に沿って延在する(図8参照)か、又は内側部分67の一部に延在する(図示せず)と考えられる。同様に縮径部76は、煙突部分74の全周にわたって延在する(図7参照)か、又は最低でも、鼻用ピロー46の対応する厚くされた部分70と協働して係合するのに充分な場所に斯様な縮径部76が設けられている限りは、煙突部分74の選択された部分のみに延在する(図示せず)と考えられる。
【0024】
図9は、対応するプラットフォーム148上にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピロー146の第2の実施例の断面図を例示する。前述の実施例と同様に、鼻用ピロー146は、内部空間を規定する概して円錐台形のリング部材(番号無し)を形成するために、概して平坦でリング状のベース162と、当該ベース162に結合されたケーシング164とを有する。鼻用ピロー146は、ベース162及びケーシング164のアセンブリにより形成された空間内に配置される充填材166を更に有する。描かれている典型的な実施例において、ケーシング164は、これまでに説明された概して薄い可撓性材料から形成されており、通常外側部分165及び内側部分167を有する。ベース162は(ケーシングと比べると)いくらかより固いが、にもかかわらず、これまでに説明されたような概して可撓性のある材料から形成される。充填材166は通常ゲルから構成されるか、又はベース162とケーシング164とにより規定される空間に概して適合する他の適切な材料から構成されており、ケーシング164の外側部分165は患者の鼻孔に合わせて屈曲し且つ適合させることができる。ケーシング164の内側部分167は、都合よく鼻用ピロー146をプラットフォーム148へと連結するよう、プラットフォーム148の対応する保持機構(後述)と協働して係合する保持機構として役立つ厚くされた部分170を有する。ケーシング164の内側部分167は、都合よく鼻用ピロー146をプラットフォーム148へと連結するよう、プラットフォーム148の対応する保持機構(後述)と協働して係合する保持機構として役立つ厚くされた部分170を有する。引き続き図9を参照すると、プラットフォーム148は、平坦な部分172から上方へと延在し、頂部の開口部178で終わる概して管状の煙突部分174を囲むリングのような形状をもつ平坦な棚部分172を有する。煙突部分174は縮径部176を有し、鼻用ピロー146がプラットフォーム148上にインストールされるときに、当該鼻用ピロー146をプラットフォーム148へと選択的に結合する態様で、鼻用ピロー146の厚くされた部分170が当該縮径部176と協働して係合するようなサイズをもつ縮径部176を有する。鼻用ピロー146及び/又はプラットフォーム148の一方若しくは両方の比較的可撓性がある特性によって、鼻用ピロー146が開口部178の上を通ってプラットフォーム174上の連結位置へと「パチンと嵌められる」ことができ、プラットフォーム148から分離した位置へと取り除く際に「パチンと外される」ことができる点を理解されたい。厚くされた部分170は、煙突部分174に対する内側部分167の全周に沿って延在するか(図示せず)、又は内側部分167の一部に延在する(図9参照)と考えられる。同様に縮径部176は、煙突部分174の全周にわたって延在する(図示せず)か、又は最低でも、鼻用ピロー146の対応する厚くされた部分170と協働して係合するのに充分な場所に斯様な縮径部176が設けられている限りは、煙突部分174の選択された一部のみに延在する(図9参照)と考えられる。
【0025】
厚くされた部分170及び縮径部176の協働係合に加え、図9に描かれている実施例は、鼻用ピロー146をプラットフォーム148へと都合よく連結するのに役立つ追加の保持機構を更に有する。斯様な追加の保持機構がケーシング164の下方に延在するフック状の部分169により提供され、鼻用ピロー146がプラットフォーム148上に完全にインストールされると、平坦な部分172の末端部分173の周囲を引っ掛ける。
【0026】
図10は、対応するプラットフォーム248上にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピロー246の第3の実施例の断面図を例示する。これまでの実施例と同様に、鼻用ピロー246は、内部空間を規定する概して円錐台形のリング部材(番号無し)を形成するために、概して平坦でリング状のベース262と、当該ベース262に結合されたケーシング264とを有する。鼻用ピロー246は、ベース262及びケーシング264のアセンブリにより形成された空間内に配置される充填材266を更に有する。描かれている典型的な実施例において、ケーシング264は、これまでに説明された概して薄い可撓性材料から形成されており、通常外側部分265と内側部分267とを有する。ベース262は(ケーシングと比べると)いくらかより固いが、概して可撓性のある材料から形成される。充填材266は概してゲルから構成されるか、又はベース262とケーシング264とにより規定された空間に概して適合する他の適切な材料から構成されており、ケーシング264の外側部分265は患者の鼻孔に合わせて屈曲し且つ適合させることができる。ベース262が、充填材266に適用された接着材層261によって当該充填材266に更に結合され、ここでは斯様な接着に適する充填材266が使用される。適切な充填材が使用された場合、ベースと充填材との間の斯様な結合が、本願明細書において説明されている実施例の何れかに更に使用されることができる点を理解されたい。
【0027】
ベース262は、鼻用ピロー246を都合よくプラットフォーム248へと連結するために、当該プラットフォーム248の一部と協働して係合する保持機構として役立つ(後述)垂直部分263を、ケーシング264の内側部分267に隣接して有する。
【0028】
引き続き図10を参照すると、プラットフォーム248は、平坦な部分272から上方へと延在し、頂部の開口部278で終わる概して管状の煙突部分274を囲むリングのような形状をもつ平坦な棚部分272を有する。煙突部分274は、鼻用ピロー246がプラットフォーム248上にインストールされるときに、煙突部分274とベース262との間、特に煙突部分274とベース262の垂直部分263との間が締りばめになるようなサイズを概して有する。斯様な締りばめが、鼻用ピロー246のベース262(及びベースの垂直部分263)の、他の材料と比較した場合の相対的な剛性に一部起因して提供される。斯様な締りばめによって、鼻用ピロー246がプラットフォーム248の連結位置へと強制的に摺動されることができ、又は取り外すために強制的にプラットフォーム248から取り除かれることが出来る点を理解されたい。ベース262の垂直部分263は、煙突部分274に対してベース262の全周に沿って延在(図示せず)するか、又はベース262の一部に延在(図10)すると考えられる。
【0029】
図11及び図12は、本発明の原理による交換可能な鼻用ピロー346及び対応するプラットフォーム348の第4の実施例の、それぞれ組み立てた状態の断面図と分解断面図とを例示する。鼻用ピロー346は、空間を規定する概して円錐台形のリング部材(番号無し)を形成するために、概して平坦でリング状のベース362と、当該ベース362に結合されたケーシング364とを有する。鼻用ピロー346は、ベース362及びケーシング364のアセンブリにより形成された空間内に配置される充填材366を更に有する。描かれている典型的な実施例において、ケーシング364は概して薄い可撓性材料から形成されており、通常外側部分365と内側部分367とを有する。ベース362はケーシング364と同様か、又はいくらかより固いが、概して可撓性のある材料から形成される。充填材366は概してゲルから構成されるか、又はベース362とケーシング364とにより規定される空間に概して適合する他の適切な材料から構成されており、ケーシング364の外側部分365は患者の鼻孔に合わせて屈曲し且つ適合させることができる。ベース362は、鼻用ピロー346を都合よくプラットフォーム348へと連結するために、当該プラットフォーム348の対応する保持機構と協働して係合する保持機構として役立つ(後述)下方に向いているフック部分363を有する。
【0030】
引き続き図11及び図12を参照すると、プラットフォーム348は、概してリングのような形状を有する通常平坦な棚部分372を有する。当該平坦な棚部分372は、開口部378を規定する内側へと案内された部分373を有する。当該内側へと案内された部分373は、鼻用ピロー346がプラットフォーム348にインストールされるときに、都合よく鼻用ピロー346をプラットフォーム348へと連結するよう、鼻用ピロー346の下方に向いているフックの部分363が棚部分372の内側へ案内された部分373と協働して係合する(図11)ようなサイズをもつ。鼻用ピローのベース362及び/又は平坦な棚部分372の一方若しくは両方の比較的可撓性がある特性によって、鼻用ピロー346の下方に向いているフックの部分363がプラットフォーム374の開口部378へと「パチンと嵌められる」ことができ、これによって鼻用ピロー346をプラットフォーム348へと連結し、又はプラットフォーム348から分離した位置へと取り除く際に「パチンと外される」ことができる点を理解されたい。下方に向いているフックの部分363は、ベース362の内側の全周に延在するか(図11)、又は同部分の一部に延在する(図示されず)と考えられる。同様に、内側へと案内された部分373も、平坦な棚部372の全周にわたって延在するか(図12)、又は最低でも、鼻用ピロー346の対応する下方に向いているフック部分363と協働して係合するのに充分な場所に斯様な内側へ案内された部分373が設けられている限りは、選択された部分に延在する(図示されず)と考えられる。
【0031】
図13及び図14は、対応するプラットフォーム448上にインストールされた本発明の原理による第5の実施例の交換可能な鼻用ピロー446の断面図、及びプラットフォーム448の立面図を、それぞれ例示する。鼻用ピロー446は、空間を規定する概して円錐台形のリング部材(番号無し)を形成するために、概して平坦でリング状のベース462と、当該ベース462に結合されたケーシング464とを有する。鼻用ピロー446は、ベース462及びケーシング464のアセンブリにより形成された空間内に配置される充填材466を更に有する。描かれている典型的な実施例において、ケーシング464は概して薄い可撓性材料から形成されており、通常外側部分465及び内側部分467を有する。ベース462はケーシング464と同様か、又はいくらかより固いが、概して可撓性のある材料から形成される。充填材466は概してゲルから構成されるか、又はベース462とケーシング464とにより規定された空間に概して適合する他の適切な材料から構成されており、ケーシング464の外側部分465は患者の鼻孔に合わせて屈曲し且つ適合させることができる。ケーシング464の内側部分467は、鼻用ピロー446を都合よくプラットフォーム448へと連結するために、当該プラットフォーム448の対応する保持機構と協働して係合する保持機構として役立つ(後述)溝部分470を有する。
【0032】
引き続き図13及び図14を参照すると、プラットフォーム448は、平坦な部分472から上方へと延在し、頂部の開口部478で終わる概して管状の煙突部分474を囲むリングのような形状をもつ平坦な棚部分472を有する。煙突部分474はリブ部分476を有し、鼻用ピロー446がプラットフォーム448にインストールされるときに、都合よく鼻用ピロー446をプラットフォーム448へと連結するよう、鼻用ピロー446の溝部分470が当該リブ部分476と協働して係合するようなサイズをもつリブ部分476を有する。鼻用ピロー446及び/又はプラットフォーム448の一方若しくは両方の比較的可撓性がある特性によって、鼻用ピロー446が開口部478を越えてプラットフォーム474の連結位置に「パチンと嵌められる」ことができ、又はプラットフォーム448から分離した位置へと取り除く際に「パチンと外される」ことができる点を理解されたい。溝部分470は、煙突部分474の内側部分474の全てに沿って延在するか、又は内側部分474の一部に延在すると考えられる。同様に、リブ部分476も煙突部分474の全周にわたって延在するか(図14)、又は最低でも、煙突部分474の対応するリブ部分476と協働して係合するのに充分な場所に斯様な溝部分470が設けられている限りは、煙突部分474の選択された一部に延在する(図示されず)と考えられる。
【0033】
図15は、対応するプラットフォーム548にインストールされる、本発明の原理による交換可能な鼻用ピロー546の第6の実施例の断面図を例示している。鼻用ピロー546は、内部空間を規定する概して円錐台形のリング部材(番号無し)を形成するために、概して平坦でリング状のベース562と、当該ベース562に結合されたケーシング564とを有する。鼻用ピロー546は、ベース562及びケーシング564のアセンブリにより形成された空間内に配置される充填材566を更に有する。描かれている典型的な実施例では、ケーシング564は概して薄い可撓性材料から形成されており、通常外側部分565及び内側部分567を有する。ベース562は、ケーシング564と同様か、又はいくらかより固いが概して可撓性のある材料から形成される。充填材566は概してゲルから構成されるか、又はベース562とケーシング564とにより規定された空間に概して適合する他の適切な材料から構成されており、ケーシング564の外側部分565は患者の鼻孔に合わせて屈曲し且つ適合させることができる。
【0034】
鼻用ピロー546のベースは、ケーシング564の内側部分567に結合された概して管状の内側部材563を更に有する。内側部材563は、ベース562から下方に延在し、フック部分563Aで終わる。当該フック部分563Aは、鼻用ピロー546を都合よくプラットフォーム548へと連結するために、当該プラットフォーム548の一部と協働して係合する保持機構として役立つ(後述)。
【0035】
引き続き図15を参照すると、プラットフォーム548は概してリングのような形状をもつ通常平坦な棚部分572を有する。平坦な棚部分572は、開口部578を規定している内側へと案内された部分573を有する。当該内側へと案内された部分573は、鼻用ピロー546がプラットフォーム548にインストールされる場合、都合よく鼻用ピロー546をプラットフォーム548へと連結するよう、内側部材563のフック部分563Aが平坦な棚部分572の内側へ案内された部分573と協働して係合するようなサイズをもつ。鼻用ピローのベース562及び/又は平坦な棚部分572の一方若しくは両方の比較的可撓性がある特性によって、鼻用ピロー546のフック部分563Aがプラットフォーム574の開口部578に「パチンと嵌められる」ことができ、よって鼻用ピロー546をプラットフォーム574へと連結し、又はプラットフォーム548から分離した位置へと取り除く際に「パチンと外される」ことができる点を理解されたい。フック部分563Aは、内側部材563の全周に延在する(図15)か、又は内側部材563の一部に延在する(図示せず)と考えられる。同様に、内側へと案内される部分573は、平坦な棚部分572の全周から内側へと延在する(図15)か、又は最低でも、鼻用ピロー546の対応するフック部分563Aと協働して係合するのに充分な場所に斯様な内側へと案内される部分573が設けられている限りは、平坦な棚部分572の選択された部分に延在する(図示せず)と考えられる。
【0036】
図16は、対応するプラットフォーム648にインストールされる、本発明の原理による交換可能な鼻用ピロー646の第7の実施例の断面図を例示している。鼻用ピロー646は、空間を規定する概して円錐台形のリング部材(番号無し)を形成するケーシング664を有する。描かれている典型的な実施例では、ケーシング664は概して薄い可撓性材料から形成されており、通常外側部分665及び内側部分667を有する。ケーシング664の外側部分665は患者の鼻孔に合わせて屈曲し且つ適合させるよう通常構成される。
【0037】
鼻用ピロー646は、ケーシング664の内側部分667に結合される概して管状である内側部材662を更に有する。当該内側部材662は内側部分667から下方へと延在し、フック部分663で終わる。当該フック部分663は、鼻用ピロー646を都合よくプラットフォーム648へと連結するために、当該プラットフォーム648の一部と協働して係合する保持機構として役立つ(後述)。
【0038】
引き続き図16を参照すると、プラットフォーム648は、概してリングのような形状を有する通常平坦な棚部分672を有する。当該平坦な棚部分672は、開口部678を規定している内側へと案内された部分673を有する。当該内側へと案内された部分673は、鼻用ピロー646がプラットフォーム648にインストールされる場合、都合よく鼻用ピロー646をプラットフォーム548へと連結するよう、内側部材662のフック部分663が平坦な棚部分672の内側へと案内された部分673と協働して係合するようなサイズをもつ。鼻用ピローの内側部材662及び/又は平坦な棚部分672の一方若しくは両方の比較的可撓性がある特性によって、鼻用ピロー646のフック部分663がプラットフォーム674の開口部678に「パチンと嵌められる」ことができ、よって鼻用ピロー646をプラットフォーム648へと連結し、又はプラットフォーム648から分離した位置へと取り除く際に「パチンと外される」ことができる点を理解されたい。フック部分663は、内側部材662の全周に延在する(図16)か、又は内側部材662 の一部に延在する(図示せず)と考えられる。同様に、内側へと案内される部分673は、平坦な棚部分672の全周で内側へと延在する(図16)か、又は最低でも、鼻用ピロー646の対応するフック部分663と協働して係合するのに充分な場所に斯様な内側へと案内される部分673が設けられている限りは、平坦な棚部分672の選択された一部に延在する(図示せず)と考えられる。
【0039】
図17及び図18は、本発明の原理による交換可能な鼻用ピロー746と、対応するプラットフォーム748とを有する第8の実施例の組み立てられた状態の断面図及び等尺の分解図をそれぞれ例示している。鼻用ピロー746は、空間を規定する概して円錐台形のリング部材(番号無し)を形成するために、概して平坦でリング状のベース762と、当該ベース762に結合されたケーシング764とを有する。鼻用ピロー746は、ベース762及びケーシング764のアセンブリにより形成された空間内に配置される充填材766を更に有する。描かれている典型的な実施例では、ケーシング764は概して薄い可撓性材料から形成されており、通常外側部分765及び内側部分767を有する。ベース762は、ケーシング764と同様か、又はいくらかより固いが概して可撓性のある材料から形成される。充填材766は概してゲルから構成されるか、又はベース762とケーシング764とにより規定された空間に概して適合する他の適切な材料から構成されており、ケーシング764の外側部分765は患者の鼻孔に合わせて屈曲し且つ適合させることができる。
【0040】
鼻用ピロー746は、ケーシング764の内側部分767と結合された概して管状である内側部材763を更に有する。内側部材763はベース762から下方へと延在し、複数の開口部775を有する。当該複数の開口部775は、鼻用ピロー746を都合よくプラットフォーム748へと連結するために、当該プラットフォーム748の一部と協働して係合する保持機構として役立つ(後述)。
【0041】
引き続き図17及び図18を参照すると、プラットフォーム748は、概してリングのような形状を有する通常平坦な棚部分772を有する。当該平坦な棚部分772は、同棚部分772から開口部778の方へと内側へ案内された複数の突起773を有する。鼻用ピロー746がプラットフォーム748にインストールされるときに、都合よく鼻用ピロー746をプラットフォーム748へと連結するよう、複数の突起773の各々は鼻用ピロー746の複数の開口部775の各々と協働して係合する。内側部材763及び/又は平坦な棚部分772の一方若しくは両方の比較的可撓性がある特性によって、鼻用ピロー746の内側部材763がプラットフォーム774の開口部778に「パチンと嵌められる」ことができ、よって鼻用ピロー746をプラットフォーム748へと連結し、又はプラットフォーム748から分離した位置へと取り除く際に「パチンと外される」ことができる点を理解されたい。四つの突起773が示されているものの、斯様な突起773の数及び相対的なサイズは本発明の範囲内で変化してもよいことを理解されたい。
【0042】
図19及び図20は、対応するプラットフォーム848にインストールされた、本発明の原理による交換可能な鼻用ピロー846の第9の実施例の断面図を例示している。鼻用ピロー846は、空間を規定する概して円錐台形のリング部材(番号無し)を形成するために、概して平坦でリング状のベース862と、当該ベース862に結合されたケーシング864とを有する。鼻用ピロー846は、ベース862及びケーシング864のアセンブリにより形成された空間内に配置される充填材866を更に有する。描かれている典型的な実施例では、ケーシング864は概して薄い可撓性材料から形成されており、通常外側部分865及び内側部分867を有する。ベース862は、ケーシング864と同様か、又はいくらかより固いが概して可撓性のある材料から形成される。充填材866は概してゲルから構成されるか、又はベース862とケーシング864とにより規定された空間に概して適合する他の適切な材料から構成されており、ケーシング864の外側部分865は患者の鼻孔に合わせて屈曲し且つ適合させることができる。
【0043】
引き続き図19を参照すると、プラットフォーム848は、平坦な部分872から上方へと延在し、頂部の開口部878で終わる概して管状の煙突部分874を囲むリングのような形状をもつ平坦な棚部分872を有する。煙突部分874は頂部の開口部878に隣接するリブ部分876を有し、鼻用ピロー846がプラットフォーム848にインストールされるときに、鼻用ピロー846をプラットフォーム848へと選択的に結合する態様で、リブ部分876が内側部分867の最上部(番号無し)と係合する。鼻用ピロー846及び/又は煙突部分874の一方若しくは両方の比較的可撓性がある特性によって、鼻用ピロー846が連結位置へとリブ部分876を越えてプラットフォーム874に「パチンと嵌められる」ことができ、又はプラットフォーム848から分離した位置へと取り除く際に「パチンと外される」ことができる点を理解されたい。リブ部分876は、管状の煙突部分874の全周に延在する(図19)か、又は同煙突部分874の一部に延在する(図示せず)と考えられる。
【0044】
何が現在最も実際的であり且つ好ましい実施例であるかとの考察に基づいて、本発明が例示目的で詳細に説明されたものの、斯様な詳細は、単に例示目的のためだけであり、
本発明が、開示された実施例に限定されるのではなく、これに反して、添付の請求項の範囲内にある改変及び等価な配置を網羅することを意図している点を理解されたい。例えば、可能な限り、何れかの実施例の一つ以上の特徴が何れかの他の実施例の一つ以上の特徴と組み合わせることができると本発明が想定している点を理解されたい。請求項中において、括弧の間に置かれた如何なる参照符号も当該請求項を限定するものとして解釈されてはならない。単語「有する」又は「含む」が、請求項に記載されている以外のエレメントの存在又はステップの存在を除外することはない。複数の手段を列挙しているあらゆるデバイス請求項において、これらの手段の幾つかがハードウェアの全く同一品目により実施されることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者インターフェイス・デバイスに用いられる交換可能な鼻用ピローであって、
前記患者インターフェイス・デバイスの本体部分に結合されるベース部と、
前記ベース部内に密封された空胴を形づくる態様で当該ベース部に結合されるケーシングであって、患者の鼻孔及び内側部分を密封状態で係合する外側部分を有するケーシングと、
前記ケーシング及び前記ベース部により形づくられた前記密封された空胴内に処置される充填材と、
を有する、交換可能な鼻用ピロー。
【請求項2】
前記ケーシングの内側部分が、前記本体部分の一部と協働して連動するための厚くされた部分を有する、請求項1に記載の交換可能な鼻用ピロー。
【請求項3】
前記ケーシングの外側部分が下方へと延在し、前記本体部分に引っ掛けられるフック部分を有する、請求項2に記載の交換可能な鼻用ピロー。
【請求項4】
前記ベース部が、前記ケーシングの内側部分に隣接し、前記本体部分の一部に適合するインターフェイスとして係合する垂直部分を有する、請求項1に記載の交換可能な鼻用ピロー。
【請求項5】
前記ベース部が、前記本体部分の一部と連動する、下方に向いている対向フック部分を有する、請求項1に記載の交換可能な鼻用ピロー。
【請求項6】
前記ケーシングの前記内側部分が、前記本体部分のリブ部分と協働して連動する溝部分を有する、請求項1に記載の交換可能な鼻用ピロー。
【請求項7】
前記ベース部が、前記ケーシングの内側部分に結合された管状の内側部材を有し、当該内側部材が前記ベース部から下方へと延在し、前記本体部分の一部と協働して連動するフック部分で終わる、請求項1に記載の交換可能な鼻用ピロー。
【請求項8】
前記ベース部が、前記ケーシングの前記内側部分と結合された管状の内側部材を有し、当該内側部材は前記ベース部から下方へと延在し、前記本体部分の一部と協働して連動する開口部を有する、請求項1に記載の交換可能な鼻用ピロー。
【請求項9】
前記ケーシングの内側部分の上部が、前記本体部分の一部と協働して連動する、請求項1に記載の交換可能な鼻用ピロー。
【請求項10】
ガスの流れを患者に供給するための患者インターフェイス・デバイスで用いられる患者インターフェイス部分であって、本体部分を有する当該患者インターフェイス部分は、
ベース部及びプラットフォーム部を有する緩衝部であって、前記ベース部が、前記緩衝部を前記患者インターフェイス・デバイスの本体部分と結合する、緩衝部と、
前記緩衝部の前記プラットフォーム部に配置され、同部分へと選択的に結合される交換可能な鼻用ピローであって、当該鼻用ピローの一部が、患者の鼻孔を密封係合する鼻用ピローと、
を有する、患者インターフェイス部分。
【請求項11】
前記鼻用ピローが、
前記緩衝部の前記プラットフォーム部に配置されるベースと、
前記ベース部内に密封された空胴を形づくる態様で当該ベース部に結合されるケーシングであって、患者の鼻孔及び内側部分を密封状態で係合する外側部分を有するケーシングと、
前記ケーシング及び前記ベース部により形づくられた密封された空胴内に処置される充填材と、
を有する、請求項10に記載の患者インターフェイス部分。
【請求項12】
前記緩衝部のプラットフォーム部が、縮径部を有する管状の煙突部分を有し、前記ケーシングの内側部分が、前記鼻用ピローを前記本体部分に選択的に結合する態様で前記管状の煙突部分の前記縮径部と協働して連動する厚くされた部分を有する、請求項11に記載の患者インターフェイス部分。
【請求項13】
前記ケーシングの外側部分が下方へと延在し、前記鼻用ピローを前記緩衝部に選択的に結合する態様で、前記プラットフォーム部に引っ掛かるフック部分を有する、請求項12に記載の患者インターフェイス部分。
【請求項14】
前記プラットフォーム部が管状の煙突部分を有し、前記ベース部が前記ケーシングの内側部分に隣接し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、前記煙突部分の一部に適合するインターフェイスとして連動する垂直部分を有する、請求項11に記載の患者インターフェイス部分。
【請求項15】
前記プラットフォーム部が、内側へ向いた部分をもつ平坦な棚部部分を有し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、前記ベース部が前記棚部分の内側へ向いた部分と連動する、下方に向いている対向フック部分を有する、請求項11に記載の患者インターフェイス部分。
【請求項16】
前記プラットフォーム部が、リブ部分をもつ管状の煙突部分を有し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、前記ケーシングの内側部分が、前記リブ部分と協働して連動する溝部分を有する、請求項11に記載の患者インターフェイス部分。
【請求項17】
前記プラットフォーム部が、内側へと向いた部分をもつ平坦な棚部分を有し、前記ベース部が、前記ケーシングの内側部分に結合された管状の内側部材を有し、当該内側部材は前記ベース部から下方へ延在し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、前記プラットフォーム部にある内側へ向いた部分と協働して連動するためのフック部分で終わる、請求項11に記載の患者インターフェイス部分。
【請求項18】
前記プラットフォーム部が、内側へ向いた突起をもつ平坦な棚部分を有し、前記ベース部が、前記ケーシングの内側部分と結合された管状の内側部材を有し、当該内側部材は前記ベース部から下方へ延在し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、前記プラットフォーム部の前記突起と協働して連動する開口部を有する、請求項11に記載の患者インターフェイス部分。
【請求項19】
前記プラットフォーム部が、同部分から上方へと延在して、頂部の開口部で終わる管状の煙突部分を有し、当該煙突部分が前記頂部の開口部に隣接するリブ部分を有し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、当該リブ部分が前記ケーシングの内側部分の上部と協働して連動する、請求項11に記載の患者インターフェイス部分。
【請求項20】
患者インターフェイス・デバイスであって、同デバイスは、
(a)本体部分であって、
(1) 一対のアームと、
(2) 顎サポートであって、前記一対のアームの各々のアームの第1の端部が当該顎サポートの反対端部に結合され、前記顎サポートが、ユーザにより装着される前記患者インターフェイス・デバイスに応じて下顎の下で配置されるよう適応される、顎サポートと、
(3) 少なくとも一つのヘッドギア取付け部と、
(4) 前記一対のアームの各々のアームの第2の端部に結合された回路部分と、
を有する本体部分、及び
(b)前記回路部分に結合された患者インターフェイス部分であって、同部分は、
(1) ベース部及びプラットフォーム部を有する緩衝部であって、前記ベース部が前記緩衝部を前記患者インターフェイス・デバイスの本体部分に結合する、緩衝部と、
(2) 前記緩衝部の前記プラットフォーム部に配置され、当該プラットフォーム部に選択的に結合される交換可能な鼻用ピローであって、当該鼻用ピローの一部が患者の鼻孔を密封係合する、鼻用ピローと、
を有する、患者インターフェイス部分、
を有する、患者インターフェイス・デバイス。
【請求項21】
前記鼻用ピローが、
前記緩衝部の前記プラットフォーム部に配置されるベースと、
前記ベース部内に密封された空胴を形づくる態様で当該ベース部に結合されるケーシングであって、患者の鼻孔及び内側部分を密封状態で係合する外側部分を有するケーシングと、
前記ケーシング及び前記ベース部により形づくられた密封された空胴に処置される充填材と、
を有する請求項20に記載の患者インターフェイス・デバイス。
【請求項22】
前記緩衝部の前記プラットフォーム部が、縮径部を含む管状の煙突部分を有し、前記ケーシングの内側部分が、前記鼻用ピローを前記患者インターフェイス・デバイスに選択的に結合する態様で、前記管状の煙突部分の縮径部と協働して連動する厚くされた部分を有する、請求項21に記載の患者インターフェイス・デバイス。
【請求項23】
前記ケーシングの外側部分が下方へと延在し、前記鼻用ピローを前記緩衝部に選択的に結合する態様で、前記プラットフォーム部に引っ掛かるフック部分を有する、請求項22に記載の患者インターフェイス・デバイス。
【請求項24】
前記プラットフォーム部が管状の煙突部分を有し、前前記ベース部が、前記ケーシングの内側部分に隣接し、記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、前記煙突部分の一部に適合するインターフェイスとして連動する垂直部分を有する、請求項21に記載の患者インターフェイス・デバイス。
【請求項25】
前記プラットフォーム部が、内部へと向いた部分をもつ平坦な棚部分を有し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、前記ベース部が、前記棚部分の内側へ向いた部分と連動する、下方に向いている対向フック部分を有する、請求項21に記載の患者インターフェイス・デバイス。
【請求項26】
前記プラットフォーム部が、リブ部分をもつ管状の煙突部分を有し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、前記ケーシングの内側部分が、当該リブ部分と協働して連動する溝部分を有する、請求項21に記載の患者インターフェイス・デバイス。
【請求項27】
前記プラットフォーム部が、内側へ向いた部分をもつ平坦な棚部分を有し、前記ベース部が、前記ケーシングの内側部分に結合された管状の内側部材を有し、当該内側部材は前記ベース部から下方へ延在し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、前記プラットフォーム部の前記内側へ向いた部分と協働して連動するためのフック部分で終わる、請求項21に記載の患者インターフェイス・デバイス。
【請求項28】
前記プラットフォーム部が、内側へ向いた突起をもつ平坦な棚部分を有し、前記ベース部が、前記ケーシングの内側部分と結合された管状の内側部材を有し、当該内側部材は前記ベース部から下方に延在し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、前記プラットフォーム部の前記突起と協働して連動する開口部を有する、請求項21に記載の患者インターフェイス・デバイス。
【請求項29】
前記プラットフォーム部が、同部分から上方へと延在し、且つ頂部の開口部で終わる管状の煙突部分を有し、前記鼻用ピローを前記プラットフォーム部に選択的に結合する態様で、当該煙突部分が前記頂部の開口部に隣接するリブ部分を含み、当該リブ部分が前記ケーシングの内側部分の頂部と協働して連動する、請求項21に記載の患者インターフェイス・デバイス。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2013−517036(P2013−517036A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548494(P2012−548494)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055966
【国際公開番号】WO2011/086438
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)