説明

交替領域を有する媒体及びその記録装置並びに記録方法

【課題】グルーブレスディスクにおけるパディング処理時間を短縮することが可能な記録媒体、記録装置および記録方法を提供する。
【解決手段】最内周、最外周に交替領域を配置し、内周側の交替領域は外周から内周方向へ、外周側の交替領域は内周から外周方向へ使用することで、交替領域の無駄なパディング処理領域を減らし、ファイナライズ処理の時間短縮を実現する。また確保する交替領域の容量をディスク全体容量に対して一律同じ容量を確保するのではなく、記録するユーザーデータ容量に応じて決定することで、使用されずに残ってしまう未記録領域を減らし、結果としてパディング処理が必要な領域を減らすことが可能となり、ファイナライズ処理の時間短縮を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザを用いて媒体から情報を再生、または媒体に情報を記録する記録再生装置に係り、特に媒体の交替領域を用いて記録再生を行う媒体における交替領域の割当方法と使用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
背景技術として、例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1の技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−209926号公報
【特許文献2】特開2007−48350号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】M. Ogasawara et.al.、 "16 Layers Write Once Disc with a Separated Guide Layer"、ISOM2010、Th-L-07
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、Blu-ray DiscTM規格の光ディスクにおいて、従来の1層、2層に加えて、3層や4層の記録層を有する光ディスクが開発され規格化済みである。今後更なる大容量化を目指し、更なる記録層を有する光ディスクの開発が行われると予想されるが、物理的な溝構造を持つ層を多数、積層していくことはディスクの製造上、困難が予想される。そこで、例えば、非特許文献1には、記録層を多数、積層する場合でも製造が容易となるように、アドレッシング、トラッキングサーボ制御を行うためのアドレスを含む物理的な溝構造を持つ層(以下、ガイド層)を設け、ランド/グルーブ構造と言った物理的な溝構造を持たない記録再生を行う層(以下、記録層)からなる光ディスク(以下、グルーブレスディスクとする)が提案されている。
【0006】
また、書き換え型もしくは追記型の光ディスク媒体は、メディアの部分破損による傷や、指紋、汚れ、記録膜の劣化等によりメディア上の欠陥(ディフェクト)部分が発生し、その欠陥部分に記録を行っても、データを読み出すことが出来なくなる可能性が高くなる。このようなディスク面の欠陥を回避してディスク寿命を延ばす1つの方法として、その欠陥部分にはデータの記録は行わずに、同じ光ディスク上に設けた交替領域(代替記録領域)に記録を行う、リニアリプレースメント(Linear Replacement)と呼ばれる欠陥管理方法がある。
【0007】
また、DVD-Rなどの追記型の光ディスク媒体は、特許文献1にもあるように機器間の互換性を向上するためにファイナライズ処理が必要となる場合がある。DVDにおけるファイナライズ処理は、未記録領域のパディング処理が必要となり、特許文献2にあるようにDVD−R DLなどの多層媒体をファイナライズ処理を行うとパディングに時間を要する場合がある。例えば、DVD-R DLをL0層、L1層の順で記録していく場合においてL1層に未使用領域が残った場合、L1層の最後までパディング処理が必要となる。
【0008】
そのため、未記録の領域が残されていればいるほど、パディング処理に要する時間は増大する。
【0009】
従って、本発明ではこの点を課題とし、グルーブレスディスクでのパディング処理時間を短縮することが可能な媒体及びその記録装置並びに記録方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題は、例えば、特許請求の範囲に記載の発明により解決される。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、交替領域のパディング処理時間の短縮が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】光ディスクにおける交替領域の配置及び使用方法の一例である。
【図2】本発明に従う光ディスク装置の一実施例を示すブロック構成図である。
【図3】本実施の形態の光ディスクの構成例である。
【図4】光ディスク装置に光ディスクを挿入した時の光ディスク装置の処理フローの一例である。
【図5A】BD−R DLのディスク構造例である。
【図5B】BD−RE DLのディスク構造例である。
【図5C】図5Aのディスク構造例において、交替領域の使用方向に従い、交替領域にデータが記録された場合の一例である。
【図5D】図5Bのディスク構造例において、交替領域の使用方向に従い、交替領域にデータが記録された場合の一例である。
【図6A】図1の交替領域の使用例から考えられる交替領域のディスクレイアウト例である。
【図6B】図1の交替領域の使用例から考えられる交替領域のディスクレイアウト例である。
【図6C】図1の交替領域の使用例から考えられる交替領域のディスクレイアウト例である。
【図6D】図1の交替領域の使用例から考えられる交替領域のディスクレイアウト例である。
【図6E】図1の交替領域の使用例から考えられる交替領域のディスクレイアウト例である。
【図6F】図1の交替領域の使用例から考えられる交替領域のディスクレイアウト例である。
【図7A】DAO(Disc At Once)記録の一例である。
【図7B】図7Aに示したDAO記録の課題を解決するDAO記録の一例である。
【図7C】図7Aに示したDAO記録の課題を解決するDAO記録の別の例である。
【図8】交替領域に記録を行う場合のフローチャートである。
【図9】交替領域の容量決定方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
まず、交替領域を具備するグルーブレスディスクを想定して、ファイナライズ処理を考察する。前述の非特許文献1で想定しているグルーブレスディスクのガイド層は1層であるが、この場合、DVD−R DL、BD−R DLなどの従来の複数の記録層を持つ光ディスクにおいて層の終端で折り返すように次の層への記録へと移行するいわゆるOTP(Opposite Track Path)での記録が出来ない。従って、複数の記録層を持つグルーブレスディスクにおいても、従来と同様にOTPでの記録を行うことを考えると、ガイド層をトラックのスパイラルの方向が異なる2層で構成し、記録或いは再生する層毎に使用するガイド層を交互に変えることで、OTPでの記録を実現可能である。従って本実施の形態で、2層のディスク構造を取り扱う場合は、ガイド層がトラックのスパイラルの方向が異なる2層で構成されるグルーブレスディスクを想定する。
【0015】
次に、グルーブレスディスクのデータ再生処理について考察する。グルーブレスディスクのデータ再生を行う場合は、2つの方式が考えられる。1つはガイド層を用いてトラッキングをかけ、記録層のデータを再生する方式で、もう1つはガイド層を用いずに記録層に記録済みのデータだけでトラッキング処理を行いデータを再生する方式である。後者の場合、記録されたデータのみでトラッキング処理が必要となるが、案内溝がない記録層においてガイド層を用いずにトラッキング処理を行うためには、DPD(Differential Phase Detection)方式を用いた再生方法が考えられる。この方式を採用する場合、ピックアップがアクセスする可能性がある領域は未記録領域が無いように記録する必要がある。従って、交替領域にデータが記録されたグルーブレスディスクのファイナライズ処理を行う場合、交替領域の未記録領域のパディング処理が必要になる場合がある。パディング処理に必要な時間は記録する未記録領域の容量に比例して長くなるため、未記録領域が大きい場合はパディング処理に多大な時間を要することこなり、ユーザーの使い勝手の低下を招くことになる。またパディングデータの記録を行うことで、記録中の失敗や記録レーザーの使用による寿命低下なども懸念される。従って、パディング処理を行う領域は極力少ない方が好ましい。
【0016】
図2は、本発明に従う光ディスク装置の一実施例を示すブロック構成図である。
【0017】
光ディスク装置101は装置に装着された光ディスク102にレーザ光を照射することで情報の記録または再生を行い、SATA(Serial Advanced Technology Attachment)などのインターフェースを通じてPC(Personal Computer)などのホスト103と通信を行う。
【0018】
光ディスク102の構造を図3に例示する。光ディスク102はトラック(ガイド溝)の構造を持つガイド層と、トラックの構造を持たないN個の記録層(N≧1、Nは自然数)を有する。光ディスク装置101は対物レンズ311によって、記録層とガイド層にレーザスポットを生じることができる。なお、ガイド層のトラックはアドレス情報が付加されており、1層または2層で構成される。2層で構成される場合は層毎にスパイラル方向が異なるトラックを有している。
【0019】
光ディスク装置101は、コントローラ201と信号処理部202と、光ピックアップ203と、光ピックアップ203を光ディスク102の半径方向に移動するスライダモータ204と、スライダモータ204を駆動するスライダ駆動手段205と、光ピックアップ203中に備えられた球面収差補正素子309を駆動するための収差補正駆動手段206と、光ディスク102を回転するためのスピンドルモータ207と、スピンドルモータ207の回転に同期した信号を生成する回転信号生成手段208と、スピンドルモータ207を回転させるための回転信号を生成するスピンドル制御手段209と、スピンドル制御手段209が生成する回転信号に応じてスピンドルモータ207を駆動するスピンドル駆動手段210と、光ディスク102の記録層とレーザスポットの合焦位置とのずれ量を示すフォーカス誤差信号を生成するフォーカス誤差信号生成手段211と、フォーカス誤差信号に応じてフォーカス駆動信号を生成するフォーカス制御手段212と、フォーカス駆動信号に応じて光ピックアップ203中に備えられたアクチュエータ312を駆動するフォーカス駆動手段213と、光ディスク102のガイド層上のトラックとレーザスポットとの位置ずれ量を示すトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段214と、トラッキング誤差信号に応じてトラッキング駆動信号を生成するトラッキング制御手段215と、トラッキング駆動信号に応じてアクチュエータ312を駆動するトラッキング駆動手段216と、光ディスク102のガイド層とレーザスポットの合焦位置との位置ずれ量を示すリレーレンズ誤差信号を生成するリレーレンズ誤差信号生成手段217と、リレーレンズ誤差信号に応じたリレーレンズ駆動信号を生成するリレーレンズ制御手段218と、リレーレンズ駆動信号に応じてリレーレンズ321を駆動するリレーレンズ駆動手段219を備えている。
【0020】
光ピックアップ203は、たとえば405nmと650nmなど波長の異なる2つの光学系を備えている。まず、405nmの光学系について再生時の動作を説明する。レーザドライバ301は、コントローラ201によって制御されており、レーザダイオード302を駆動する電流を出力する。この駆動電流は、レーザノイズを抑制するために数百MHzの高周波重畳が印加されている。レーザダイオード302は、駆動電流に応じた波形で波長405nmのレーザ光を出射する。出射されたレーザ光はコリメータレンズ303にて平行光となり、ビームスプリッタ304で一部が反射し、集光レンズ305によってパワーモニタ306に集光する。パワーモニタ306は、レーザ光の強度に応じた電流または電圧をコントローラ201にフィードバックする。これによって光ディスク102の記録層に集光するレーザ光の強度が、たとえば2mWなど所望の値に保持される。一方、ビームスプリッタ304を透過したレーザ光は偏光ビームスプリッタ307にて反射し、ダイクロイックミラー308を透過する。ダイクロイックミラー308は特定の波長の光を反射し、その他の波長の光を透過する光学素子である。ここでは波長405nmの光を透過し、650nmの光を反射するものとする。ダイクロイックミラー308を透過したレーザ光は、収差補正駆動手段206にて駆動される球面収差補正素子309によって収束・発散が制御され、1/4波長板310にて円偏光となり、対物レンズ311によって光ディスク102の記録層に集光する。対物レンズ311は、アクチュエータ312によって位置制御される。光ディスク102によって反射したレーザ光は、光ディスク102に記録された情報に応じて強度が変調される。1/4波長板310にて直線偏光となり、ダイクロイックミラー308および球面収差補正素子309を経て、偏光ビームスプリッタ307を透過する。透過したレーザ光は、集光レンズ313によってディテクタ314に集光する。ディテクタ314はレーザ光の強度を検出し、これに応じた信号を信号処理部202に出力する。信号処理部202は、ディテクタ314から出力された再生信号に対し増幅、等化、復号などの処理を行い、復号したデータをコントローラ201に出力する。コントローラ201はデータをホスト103に出力する。
【0021】
またフォーカス誤差信号生成手段211は、ディテクタ314から出力された信号から、記録層に対するフォーカス誤差信号を生成する。フォーカス制御手段212はコントローラ201からの指令信号により、フォーカス誤差信号に対応したフォーカス駆動信号をフォーカス駆動手段213に出力する。フォーカス駆動手段213はフォーカス駆動信号に応じて、アクチュエータ312をディスク面に垂直な方向に駆動する。上述したようにフォーカス制御手段212とフォーカス駆動手段213が動作することで、光ディスク102の記録層に照射されたレーザスポットが常に記録層で合焦するようにフォーカス制御が行われる。
【0022】
記録を行う際には、ホスト103からコントローラ201へと記録データが入力される。コントローラ201は、入力されたデータに対応した記録波形をレーザドライバ301へ出力する。レーザドライバ301は、記録波形に応じた駆動電流をレーザダイオード302に出力し、レーザダイオード302が対応した波形でレーザ光を出射することで光ディスク102の記録層に記録が行われる。
【0023】
なお、コントローラ201は図中には示していないが、データの変復調を行う手段、誤り訂正を行う手段、データを一時記憶しておく一時記憶手段や、その一時記憶手段を制御する一時記憶手段制御手段、ホスト103とのやり取りを行うホストI/F手段など、ピックアップ203から読み出されたデータを、外部装置のホスト103へ出力、またはホスト103からのデータをディスク102上に記録するために必要な手段をすべて備えている。例えば、本発明における物理的なディスク初期化の際に必要な交替領域容量決定手段や、記録中のデフェクトマネージメント処理で必要な交替領域記録手段などもここに含まれる。
【0024】
次に、650nmの光学系について説明する。この光学系については、記録時と再生時での動作の差異はない。405nmの光学系と同様に、レーザドライバ301がレーザダイオード315を駆動し、レーザダイオード315は波長650nmのレーザ光を出射する。レーザ光の一部は、コリメータレンズ316、ビームスプリッタ317、集光レンズ318を経て、パワーモニタ319にてパワーがモニタされる。モニタしたパワーをコントローラ201にフィードバックすることで、光ディスク102のガイド層に集光するレーザ光の強度が、たとえば3mWなど所望のパワーに保持される。ビームスプリッタ317を透過したレーザ光は、偏光ビームスプリッタ320を透過し、リレーレンズ321にて収束・発散の制御が行われる。リレーレンズ321を経たレーザ光は、ダイクロイックミラー308にて反射し、1/4波長板310を経て、対物レンズ311により光ディスク102のガイド層に集光する。光ディスク102にて反射したレーザ光を偏光ビームスプリッタ320にて反射し、集光レンズ322にてディテクタ323に集光する。
【0025】
トラッキング誤差信号生成手段214は、ディテクタ323から出力された信号から、光ディスク102のガイド層に対するトラッキング誤差信号を生成する。トラッキング制御手段215はコントローラ201からの指令信号により、トラッキング誤差信号に応じたトラッキング駆動信号を生成する。トラッキング駆動手段216はトラッキング駆動信号に応じてアクチュエータ312をディスクの半径方向に駆動する。上述したようにトラッキング制御手段215とトラッキング駆動手段216が動作することで、光ディスク102のガイド層に照射されたレーザスポットが常にガイド層上のトラックを追従するようにトラッキング制御が行われる。
【0026】
また、リレーレンズ誤差信号生成手段217は、ディテクタ323から出力された信号から、光ディスク102のガイド層に対するフォーカス方向の誤差信号であるリレーレンズ誤差信号を生成する。リレーレンズ制御手段218はコントローラ201からの指令信号により、リレーレンズ誤差信号に応じたリレーレンズ駆動信号を生成する。リレーレンズ駆動手段219はリレーレンズ駆動信号に応じてリレーレンズ321を駆動する。リレーレンズ321を駆動することで、ガイド層に照射するレーザスポットの合焦位置が変化し、記録層とガイド層の位置の差異を補償することができる。上述したようにリレーレンズ制御手段218とリレーレンズ駆動手段219が動作することで、光ディスク102のガイド層に照射されたレーザスポットが常にガイド層で合焦するようにリレーレンズ制御が行われる。
【0027】
またスライダ駆動手段205、収差補正駆動手段206、スピンドル制御手段209に関しても、コントローラ201からの指令信号により動作する。
【0028】
なお、ここではレーザダイオード302とレーザダイオード315を駆動するために同一のレーザドライバ301を用いたが、それぞれのレーザダイオードに固有のレーザドライバを備えても良い。また、球面収差補正素子309は、405nmの光学系および650nmの光学系の両方に影響する位置に配置されてもよく、たとえば1/4波長板310とダイクロイックミラー308の間に設置しても良い。
【0029】
図4に光ディスク装置101に光ディスク102を挿入した時の光ディスク装置101の処理フローを示した。
【0030】
S401で光ディスク102を光ディスク装置101に挿入すると、S402で光ディスク装置101はディスクの有無の確認やディスク種別の確認を行う。このとき、たとえば光ディスク装置101は光ディスク102にレーザ光を照射して、反射光によって認識を行うことができる。
【0031】
次にS403では、挿入された光ディスク102に対して、光ディスク装置101内の各種パラメータを好適するための調整処理を行う。各種パラメータとは、たとえばフォーカス制御手段212やトラッキング制御手段215内に含まれる増幅器の増幅率を光ディスク102の反射率にあわせて調節することなどが挙げられる。
【0032】
各種調整を行った後、S404で光ディスク102の管理情報を読み出す。
【0033】
S405まで処理が進むと、記録または再生可能な状態となり、ホスト103からのコマンドに応じて記録または再生を行うことができる。
【0034】
調整処理S403のタイミングはこれに限るものではなく、一部の調整処理を管理情報読み出しS404の後などに行ってもよい。
【0035】
次に、BDにおける交替処理方法について図5A〜Dを用いて説明する。なお、本実施の形態における記録方向の定義は以下の通りとする。「順トラック方向に記録する」、とはアドレスを昇順で使用しながら記録を行うということで、「逆トラック方向に記録する」とは、アドレスを降順で使用しながら記録を行うということである。また、データは所定の最小記録単位で記録される。例えばBDの場合だとCluster単位、DVDの場合だとECCブロック単位となる。従って、逆トラック方向で記録を行う場合でも、最小記録単位で見ると順トラック方向と同じ方向で記録される。
【0036】
図5AはBD−R DLのディスク構造例501を示し、記録する方向(領域を使用していく方向)を矢印で示している。User Data Area はユーザーデータを記録する領域であり、デフェクトマネージメント処理において交替データを記録する交替領域は内周と外周に位置し、それぞれISA(Inner Spare Area)、OSA(Outer Spare Area)となる。BD−R DLの場合、交替領域を消費していく方向はISA、OSA共にユーザーデータ領域の記録方向と同じ順トラック方向である。つまり、L0層に位置する交替領域ISA0、OSA0は内周から外周方向へ、L1層に位置する交替領域ISA1、OSA1は外周から内周方向に向かって領域が消費される。BD−Rにおいては、交替領域を逆トラック方向に使用する特別な理由がないため、ユーザーデータ領域と同じ記録方向とするのが自然である。
【0037】
一方、図5Bは、BD−RE DLのディスク構造502である。BD−RE DLの場合、交替領域を消費して行く方向はISAは内周から外周方向の順トラック方向、OSAは外周から内周方向の逆トラック方向である。このように、L0層のOSA0領域とL1層のISA1領域がUser Data Areaの記録方向と異なる、逆トラック方向となっている。これは書き換え型のBD−REにおいて、交替領域の拡張を見据えているからである。OSA0、ISA1を順トラック方向から使用すると、User Data Areaと交替データが隣接してしまい、交替領域の拡張が出来なくなる。
【0038】
ここで例えばBD−R、BD−REの交替領域の使用方向をそのまま本実施の形態のグルーブレスディスクに適応した場合どうなるかを考察する。図5C、図5Dは、夫々、図5Aで示したBD-R DLのディスク構造501及び図5Bに示したBD-RE DLのディスク構造502において、交替領域の使用方向に従い、交替領域にデータが記録された場合の一例を示す。斜線領域はデータが記録済みの領域であり、点線領域は未使用の領域である。BD−R/REにおいては、未記録領域があってもデータ再生における支障がないため、ファイナライズ処理後も未記録領域をそのまま残しておくことが許容されている。しかし、本実施の形態のグルーブレスディスクにおいては、前述した通り、未記録領域のパディング処理が必要となる可能性がある。つまり、図5Cの交替領域に記録済みのBD-R DLのディスク構造503や図5Dの交替領域に記録済みのBD-RE DLのディスク構造504のような状態でファイナライズ処理を行う場合、点線の領域を全てパディング処理する必要があるため、容量によっては多大な時間を要する。当然であるが未使用領域が大きい程時間を要する。
【0039】
そこで、図1を用いて本実施の形態における光ディスク102における交替領域の配置及び使用方法について説明する。図1は、図3における複数ある記録層の中の1つ層を示したものである。1001は少なくともユーザーデータ領域や管理情報格納領域、その他領域などを含む領域、1002は内周側に配置されている内周交替領域、1003は外周側に配置されている外周交替領域である。ここで内周交替領域1002、外周交替領域1003の使用方向について説明する。内周交替領域1002は領域1001と隣り合った領域側、つまりディスクの外周から内周方向に領域を消費していくように、矢印1004の方向で使用する。外周交替領域1003は領域1001と隣り合った領域側、つまりディスクの内周から外周方向に領域を消費していくように、矢印1005の方向で使用する。(なお、矢印1004、矢印1005の方向はOTPでの記録の場合、奇数層、偶数層かによって順トラック方向の方向扱いとなるか逆トラック方向扱いとなるかが異なる。)
内周交替領域、外周交替領域共に、User Data Areaに近いの側から領域を消費する方法は、一見すると501、502の事例とは異なりメリットが得られないように思えるが、本実施の形態のグルーブレスディスクにおいては有効となることを図6Aから図6Fを用いて説明する。図6AからFに示す6001、6002、6003,6004, 6005, 6006は図1の交替領域の使用例から考えられる交替領域のディスクレイアウト例である。レイアウト例6001〜6006は共通して交替領域が最内周位置または最外周位置、もしくは最内周と最外周の両方に位置している。図6Aに示すレイアウト例6001から説明する。User Data Areaの内周に位置されているInner DMA608、外周に配置されているのOuter DMA609はデータ記録中に一時的に記録される管理データやファイナライズ時に記録される管理データなどを含む管理情報格納領域である。内周側の交替領域に着目して時系列的に説明する。L0層では斜線の領域601まで交替データが記録され、L1層では斜線の領域604まで交替データが記録されたとする。この状態でファイナライズ処理を行う場合、パディング処理対象領域は、未記録領域のL0層の領域603、L1層の領域606となる。しかし、L0層、L1層共に領域606にアクセスする必要がなく、その内周側にも有効なデータは存在しない場合は、領域606のパディング処理は不要である。従って、パディング処理はL0層の領域602のみで十分である。しかし、トラッキング引き込み用の領域や、オーバーラン用の領域を考慮し、最も内周側まで記録されている層の最終記録済み領域(レイアウト例6001の事例だとL1層の領域604が相当)から必要十分なバッファ領域607を記録してもよい。この場合、L0層、L1層共に領域605はパディング処理は不要となるため、L0層の領域603とL1層の領域606を全てパディング処理する場合と比較すると、パディング処理に必要な時間が短くて済むことになる。なお、バッファ領域607の容量は設計者によって異なる。例えば、Seekでの記録領域飛び出しによるオーバーランを考慮して、Seek精度(スライダの送り精度等)を考慮して記録済み半径位置からの距離(トラック数)分だけバッファ領域を設けたり、内周と外周でのバッファ領域をトラック数で見たときに同じにするためにバッファでの記録容量としては外周を半径比分だけ内周より多くするようにバッファ領域を設けたり、することが考えられる。
【0040】
外周側の事例に関しては説明を割愛するが、内周の事例と同様である。また、レイアウト例6001では全ての層の内外周にDMA領域が設けられているが、この中でどれかのDMAが存在しなくても同様に処理が可能である。なお、ファイナライズ処理が完了した時点で、User Data AreaとInner DMA608、Outer DMA609のDMA領域内の未記録部分は全てパディング処理が完了している必要がある。
【0041】
図6E及び図6Fに示されるレイアウト例6005と6006は、DMAや交替領域の配置はレイアウト例6001と同じであるが、パディング領域やガード(バッファ)領域の記録方法がレイアウト例6001と異なる例である。図6Eに示されるレイアウト例6005から説明する。L0層では斜線の領域601まで交替データが記録され、L1層では斜線の領域604まで交替データが記録されたとする。この状態でファイナライズ処理を行う場合、L1の領域604に対してオーバーラン用の領域を考慮し、最も内周側まで記録されている層の最終記録済み領域から必要十分なバッファ領域610を記録する。次にL0層の領域601に対しても同様にトラッキング引き込み用のバッファ領域を考慮し、領域611を記録する。領域602は層間ジャンプを考慮し、領域610に対応する領域をパディング処理した領域である。
【0042】
次に図6Fに示すレイアウト例6006を説明する。L0層では斜線の領域601まで交替データが記録され、L1層では斜線の領域604まで交替データが記録されたとする。この状態でファイナライズ処理を行う場合、L1の領域604に対してオーバーラン用のカード領域を考慮し、最も内周側まで記録されている層の最終記録済み領域から必要十分なバッファ領域610を記録する。領域611は層間ジャンプを考慮し、領域610に対応する領域をパディング処理した領域であるが、結果的に領域611は601に対するトラッキング引き込み用のバッファ領域の役割を兼ねることになる。以上のように、レイアウト例6001、6005、6006は各領域を記録する順序や配置される場所が異なるが、最終的に記録済みとなる領域は同じであり、全て同一の効果が得られる。
【0043】
続けて、図6B〜Dに示すレイアウト例6002、6003、6004の説明を行う。レイアウト例6002は内周に交替領域が存在し、外周には交替領域が存在しない事例で、レイアウト例6003は内周に交替領域が存在せず、外周は交替領域が存在する事例で、レイアウト例6004は内外周共に管理情報格納領域が存在しない事例である。レイアウト例6004の場合、管理情報格納領域は本実施の形態におけるガイド層などにあることを想定している。いずれの事例もレイアウト例6001で説明した事例と同様の説明が可能であり、同様の効果が得られる。
【0044】
以上、グルーブレスディスクにおいて最内周、最外周に交替領域を配置し、内周側の交替領域は外周から内周方向へ、外周側の交替領域は内周から外周方向へ使用することで、交替領域の無駄なパディング処理領域を減らし、ファイナライズ処理の時間短縮を実現する。また、本事例では2層を例に説明したが、1層でも、3層以上でも同様の効果が得られる。
【0045】
次は、グルーブレスディスクにおいて、交替領域を図5Aの事例501で示した使用方向と同じ方向で使用する場合で、かつ事前に光ディスクに記録するデータ量がわかっており、DVDのDAO(Disc At Once)的に記録を行う場合において、パディング処理量を削減することを考える。図7Aから図7Cを用いて説明する。BD-Rにおいて交替領域はディスクフォーマット時に事前にホスト側からの指示(アプリケーションの指示)で確保される。ディスクの欠陥領域はメディアの部分破損による傷や、指紋、汚れ、記録膜の劣化等による欠陥だけではなく、元々のディスク品質の悪さが原因で欠陥領域となる場合もある。フォーマット時に交替領域を多めに確保すれば、欠陥が多く発生しても交替領域に記録可能であるためディスク信頼性が高まりユーザーメリットになるが、交替領域を多く確保するとその分ユーザーデータ記録領域が減少しユーザーデメリットとなり、トレードオフの関係にある。実際のデータ記録において交替領域が使用されるかどうかはディスク品質、ドライブ性能、データ記録環境によっても左右されるため、現状では全ての媒体に対して一律に同じ交替領域容量を確保することが一般的である。つまり、図7Aに示すように、事例701においては、DataZoneに対して割り当てられるISAとOSAの割合はデータの記録量に関わらず一定、ということである。例えば事例701において、L0層のUser Data Area の途中までしか記録しない場合であっても、L0層、L1層すべて記録した場合であっても、確保される交替領域の容量は同じとなる。
【0046】
ここで、事例701がグルーブレスディスクの事例であった場合を考える。BD-Rの場合はパディング処理が必要ないので特に問題とはならないが、グルーブレスディスクにおいて、例えばL0層の途中までしかユーザーデータが記録されなかった場合は、事例701の網点領域のパディングが必要となり、パディング処理にかなり時間を要し、時間の無駄となる。この問題を解決するための方法を702で説明する。
【0047】
まずDAO記録の一例について説明する。事前に記録するデータ容量がわかっている場合、L0からL1への折り返し地点をホストから指定可能する方法も存在する。この方法は記録するデータ容量を各層にほぼ等分となるよう分配して、各層で使用するデータ量を内周からほぼ同じようにする方法である。この記録方法をグルーブレスディスクにも適応して、DAO記録を行うことを考える。
【0048】
次に本事例における交替領域容量の確保の方法について説明する。事例702では、確保する交替領域の容量をDataZone(ディスク全体容量)に対して一律同じ容量を確保するのではなく、記録するユーザーデータ容量に応じて決定する。例えば、User Data Area容量に対して10%の容量を交替領域として確保している場合、User Data Area の容量が例えば100とすると交替領域は10となるが、User Data Areaを半分しか使用しない場合は、交替領域もその半分の5で十分なはずである。つまり使用するユーザーデータの容量が少なければ、相対的に交替領域の容量も少なくて済むので、使用しない可能性が高い交替領域を無駄に確保する必要はない。こうすることでISA、OSAの容量を削減し、結果、パディング処理が必要な領域を削減可能となる。なお、事例702では各層の容量がほぼ等分にしてからの記録を想定したが、必ずしも等分としなくても同様の効果が得られる。また、事例702では2層を例に説明したが、1層でも、3層以上でも同様の効果が得られることは言うまでもない。事例703は図7Aに示す事例701において、L0のISAとL1のOSAの使用方向が図7Bの事例702と逆の場合であるが、事例702の説明と同様の説明が可能で、同様の効果が得られる。
【0049】
最後に、図8のフローチャートを用いて、本実施の形態における図6A〜Fの事例における交替領域に記録を行う処理と、図9のフローチャートを用いて、図7A〜Cの事例における交替領域の容量決定方法について説明する。
【0050】
図8のフローチャートの説明を行う。まず、交替領域へ記録を行う際は、内周側の交替領域への記録かどうかを判断し(S800)、内周側の交替領域に記録を行う場合は外周方向から内周方向へ交替データを記録していく(S801)。外周側の交替領域に記録を行う場合は内周方向から外周方向へ交替データを記録していく(S802)。更にファイナライズ処理を実行するか判断し(S803)、ファイナライズ処理を行う場合は、内周側の交替領域と外周側の交替領域の両方にバッファ領域を記録して終了する(S804)。
【0051】
次に、図9のフローチャートの説明を行う。このフローチャートはN層(Nは自然数)で構成されるグルーブレスディスクに記録する場合で、記録するユーザーデータ容量が事前に決まっており、ファイナライズ処理を含めた記録処理を一気に行う場合の交替領域全体の容量の決定方法である。まず、記録するユーザーデータ容量をNで等分し、各層の折り返しアドレスを決定する(S901)。(必ずしも全て同じ量で等分されるとは限らない)各層に記録するデータ容量に応じた割合の交替領域を各層に割り当てて(S902)、記録を実行する(S903)。
【0052】
なお、本説明では記録層が単層や2層の事例を用いて説明を行ったが、3層以上で記録層が構成されている場合でも同一の効果が得られることは言うまでもない。また、今回の実施例で説明した光ディスクに限らず、交替領域という概念を持つ記録媒体であれば、ガイド層の有無や、記録層の層数に関わらず本発明が適応可能であり、同一の効果が得られることは言うまでもない。
【0053】
以上、本発明はグルーブレスディスクにおいて交替領域の配置位置や、容量、使用方向を工夫することで、パディング処理が必要な領域を削減し、ファイナライズ時の時間を短縮することを可能とした。
【符号の説明】
【0054】
1001 ユーザーデータ領域や管理情報格納領域、などを含む領域
1002 内周交替領域
1003 外周交替領域
1004 内周交替領域使用方向
1005 外周交替領域使用方向
101 光ディスク装置
102 光ディスク
103 ホスト
201 コントローラ
202 信号処理部
203 光ピックアップ
204 スライダモータ
205 スライダ駆動手段
206 収差補正駆動手段
207 スピンドルモータ
208 回転信号生成手段
209 スピンドル制御手段
210 スピンドル駆動手段
211 フォーカス誤差信号生成手段
212 フォーカス制御手段
213 フォーカス駆動手段
214 トラッキング誤差信号生成手段
215 トラッキング制御手段
216 トラッキング駆動手段
217 リレーレンズ誤差信号生成手段
218 リレーレンズ制御手段
219 リレーレンズ駆動手段
301 レーザドライバ
302 レーザダイオード
303 コリメータレンズ
304 ビームスプリッタ
305 集光レンズ
306 パワーモニタ
307 偏光ビームスプリッタ
308 ダイクロイックミラー
309 球面収差補正素子
310 1/4波長板
311 対物レンズ
312 アクチュエータ
313 集光レンズ
314 ディテクタ
315 レーザダイオード
316 コリメータレンズ
317 ビームスプリッタ
318 集光レンズ
319 パワーモニタ
320 偏光ビームスプリッタ
321 リレーレンズ
322 集光レンズ
323 ディテクタ
501 BD−R DLのディスク構造
502 BD−RE DLのディスク構造
503 交替領域に記録済みのBD-R DLのディスク構造
504 交替領域に記録済みのBD-RE DLのディスク構造
601 L0層記録済み領域
602 L0層パディング領域
603 本来L0層で必要なパディング領域
604 L1層記録済み領域
605 パディングが不要となった領域
606 本来L1層で必要なパディング領域
607 バッファ領域
608 内周管理情報格納領域
609 外周管理情報格納領域
6001 グルーブレスディスクにおけるディスクレイアウト例
6002 グルーブレスディスクにおけるディスクレイアウト例
6003 グルーブレスディスクにおけるディスクレイアウト例
6004 グルーブレスディスクにおけるディスクレイアウト例
6005 グルーブレスディスクにおけるディスクレイアウト例
6006 グルーブレスディスクにおけるディスクレイアウト例
701 図5の501のディスク構造例でのDAO記録の例
702 図7の701の問題点を解決したDAO記録の例

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報が記録される媒体であって、
アドレス情報が付加されたスパイラル状のトラックを有する1層もしくは2層のガイド層と、
前記ガイド層からの深さ位置が互いに異なる複数の記録層とを有し、
前記複数の記録層には、ユーザーデータ領域と、交替領域と、前記交替領域の使用の情報を格納する管理情報格納領域とが含まれ、
前記ユーザーデータ領域の内周側に位置する内周交替領域は外周方向から内周方向へ使用され、前記ユーザーデータ領域の外周側に位置する外周交替領域は内周方向から外周方向へ使用されるように構成されていることを特徴とする媒体。
【請求項2】
請求項1の媒体であって、該媒体をファイナライズ処理した状態において、前記内周交替領域内の最終記録位置から内周方向へ一定量のバッファ領域が記録され、前記外周交替領域内の最終記録位置から外周方向へ一定量のバッファ領域が記録されていることを特徴とする媒体。
【請求項3】
請求項1の媒体であって、該媒体へのユーザーデータ記録容量を決定してからファイナライズ処理を含めた記録処理が行われた場合、前記交替領域は該ユーザーデータ記録容量に応じた量が確保されていることを特徴とする媒体。
【請求項4】
媒体に情報を記録する記録方法であって、
前記媒体は、アドレス情報が付加されたスパイラル状のトラックを有する1層もしくは2層のガイド層と、前記ガイド層からの深さ位置が互いに異なる複数の記録層とを有し、該記録層にはユーザーデータ領域と、交替領域と、交替領域使用の情報を格納する管理情報格納領域とが含まれており、
前記ユーザーデータ領域の内周側に位置する内周交替領域には、外周方向から内周方向へ使用し、前記ユーザーデータ領域の外周側に位置する外周交替領域には、内周方向から外周方向へ使用することを特徴とする記録方法。
【請求項5】
請求項4の記録方法であって、前記媒体をファイナライズ処理する際は、前記内周交替領域内の最終記録位置から内周方向へ一定量のバッファ領域を記録し、前記外周交替領域内の最終記録位置から外周方向へ一定量のバッファ領域を記録することを特徴とする記録方法。
【請求項6】
請求項4の記録方法であって、前記媒体へのユーザーデータ記録容量を決定してからファイナライズ処理を含めた記録処理を行う場合、前記交替領域の容量を該ユーザーデータ記録容量に応じて変更することを特徴とする記録方法。
【請求項7】
媒体に情報を記録する記録装置であって、
前記媒体は、アドレス情報が付加されたスパイラル状のトラックを有する1層もしくは2層のガイド層と、前記ガイド層からの深さ位置が互いに異なる複数の記録層とを有し、該記録層にはユーザーデータ領域と、交替領域と、交替領域使用の情報を格納する管理情報格納領域とが含まれており、
該交替領域を用いて交替処理を行う交替領域記録手段を具備し、
該交替領域記録手段は、前記ユーザーデータ領域の内周側に位置する内周交替領域に記録を行う場合は外周方向から内周方向へ使用し、前記ユーザーデータ領域の外周側に位置する外周交替領域に記録を行う場合は内周方向から外周方向へ使用することを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項7の記録装置であって、前記交替前記媒体をファイナライズ処理する際に、前記交替領域記録手段は前記内周交替領域内の最終記録位置から内周方向へ一定量のバッファ領域を記録し、前記外周交替領域内の最終記録位置から外周方向へ一定量のバッファ領域を記録することを特徴とする記録装置。
【請求項9】
請求項7の記録装置であって、更に交替領域容量決定手段を具備し、
該交替領域容量決定手段は、該媒体へのユーザーデータ記録容量を決定してからファイナライズ処理を含めた記録処理を行う場合、該交替領域容量決定手段は前記交替領域の容量を該ユーザーデータ記録容量に応じて変化させることを特徴とする記録装置。
【請求項10】
情報が記録される媒体であって、
アドレス情報が付加されたスパイラル状のトラックを有する1層もしくは2層のガイド層と、
前記ガイド層からの深さ位置が互いに異なる複数の記録層とを有し、
前記記録層にはユーザーデータ領域と交替領域と交替領域使用の情報を格納する管理情報格納領域が含まれ、
最内周に位置する領域は内周側の交替領域であり、最外周に位置する領域は外周側の交替領域であることを特徴とする媒体。
【請求項11】
情報が記録される媒体であって、
アドレス情報が付加されたスパイラル状のトラックを有する1層もしくは2層のガイド層と、
前記ガイド層からの深さ位置が互いに異なる複数の記録層を有し、
前記記録層には、ユーザーデータ領域と、交替領域と、交替領域使用の情報を格納する管理情報格納領域とが含まれ、
最内周に位置する領域は前記交替領域で、最外周に位置する領域は前記管理情報格納領域であることを特徴とする媒体。
【請求項12】
情報が記録される媒体であって、
アドレス情報が付加されたスパイラル状のトラックを有する1層もしくは2層のガイド層と、
前記ガイド層からの深さ位置が互いに異なる複数の記録層とを有し、
前記記録層には、ユーザーデータ領域と、交替領域と、交替領域使用の情報を格納する管理情報格納領域とが含まれ、
最内周に位置する領域は前記管理情報格納領域であり、最外周に位置する領域は前記交替領域であることを特徴とする媒体。
【請求項13】
請求項10から12のいずれかの媒体の記録方法であって、
前記交替領域に記録する場合において、内周側に位置する交替領域は外周方向から内周方向へ使用し、外周側に位置する交替領域は内周方向から外周方向へ使用することを特徴とする記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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