人工降雨等発生方法
【課題】移動手段に人工降雨発生装置を搭載していつでも降雨を必要とする地域に移動可能にしていつでもどこにでも人工雨を降らせるようにし、特に、移動手段の複数をより好ましい位置関係に組み合わせることにより渦巻流をより上層へ確実に上昇させて人工降雨を確実かつ多量に発生させ得るようにした人工降雨等発生方法を提供すること。
【解決手段】車両や船舶などの移動手段に人工降雨発生装置を搭載してこれら複数の移動手段を適宜位置関係のもとに組み合わせることで地上からの螺旋状上昇流を形成するようにする。
【解決手段】車両や船舶などの移動手段に人工降雨発生装置を搭載してこれら複数の移動手段を適宜位置関係のもとに組み合わせることで地上からの螺旋状上昇流を形成するようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工降雨等発生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、インド大陸上の空気は、夏季(6月から9月)において暖かくなって上昇気流を発生し、それを補うためインド洋からは大陸へ向けて南西季節風であるモンスーンが吹く。このモンスーンが海側から吹くと多量の湿った空気が内陸にもたらされ、強く長い雨期が続くこととなる。
その雨期にあっては、モンスーンとともに雨雲が流れることとなるが、その流れる先にあるヒマラヤ山脈が立ちはだかって冷やされるため、その手前で全て降雨となってインド大陸に大洪水をもたらす問題がある。
その一方で、ヒマラヤ山脈の存在は、それを越えた地帯に湿気のない極乾燥気流を流すこととなって特にチベット高原以北のタクラマカン砂漠は超乾燥地帯となって緑化どころか温暖化防止推進上のネックになっていた。
そうした軽減策を講じたものもある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2006−239399
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1には、山脈に降った水をその流れる途中に設けた人工池に溜めてその溜まった水をもとに多湿上昇気流を発生させヒマラヤ山脈を越えさせてタクラマカン砂漠まで誘導されるようにしたものや複数の水タンクを立設して噴射した水蒸気を渦巻流として上昇させ人工雲を発生させることにより上昇性能を高めるようにした例も示されている。
この渦巻流方式は、あくまでも固定位置式であるため、望む地域に降雨をもたらすためにはこれら水タンクなどの装置一式をその都度移動車に積み込んで運び積み降ろすなどの作業が必要となっていた。
【0005】
本発明は、このような従来の方法が有していた問題を解決しようとするものであり、移動手段に人工降雨発生装置を搭載していつでも降雨を必要とする地域に移動可能にしていつでもどこにでも人工雨を降らせるようにし、特に、移動手段の複数をより好ましい位置関係に組み合わせることにより渦巻流をより上層へ確実に上昇させて人工降雨を確実かつ多量に発生させ得るようにした人工降雨等発生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両や船舶などの移動手段に人工降雨発生装置を搭載してこれら複数の移動手段を適宜位置関係のもとに組み合わせることで地上からの螺旋状上昇流を形成するようにする。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明の人工降雨等発生方法は、車両や船舶などの移動手段に人工降雨発生装置を搭載してこれら複数の移動手段を適宜位置関係のもとに組み合わせることで地上からの螺旋状上昇流を形成するようにするので、移動手段に人工降雨発生装置を搭載していつでも降雨を必要とする地域に移動可能にしていつでもどこにでも人工雨を降らせるようにし、特に、移動手段の複数をより好ましい位置関係に組み合わせることにより渦巻流をより上層へ確実に上昇させて人工降雨を確実かつ多量に発生させ得るようにした人工降雨等発生方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 本発明の人工降雨等発生方法の一実施形態を示す平面図。
【図2】 図1のV−V線断面図。
【図3】 他の実施形態を示す横断面図。
【図4】 図3の人工降雨発生装置の正面図。
【図5】 螺旋流の他の発生方法を示す縦断面図。
【図6】 エンジン排気を利用した他の実施形態を示す平面図。
【図7】 エンジン排気熱を利用して温蒸気をつくる他の実施形態を示す模式図。
【図8】 他の人工降雨発生方法を示す模式図。
【図9】 螺旋流の他の発生方法を示す縦断面図。
【図10】 図9のH−H線断面図。
【図11】 高層ビルの上昇流を利用した人工降雨発生方法の実施形態を示す側面図。
【図12】 高伸タワーの上昇流を利用した人工降雨発生方法の実施形態を示す正面図。
【図13】 煙突を利用した人工降雨発生方法の実施形態を示す正面図。
【図14】 車両用トンネルを利用した人工降雨発生方法を示す縦断面図。
【図15】 ジェット戦闘機などの航空機を利用した人工降雨発生方法を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の一形態を図1および図2に基づいて説明する。
Aは1台の主車両、Bは3台の補助車両で、これらの車両A,B…は搬送用の大型トラックで、車両AはBよりもやや大型のものを使用している。各車両A,Bにおいて1はエンジン、2は排気管系、3は荷台、4は後輪である。これらの車両A,Bは、大型トレーラーであったり砂漠や湿地帯などに適した履帯式を採用した車両であることもある。
【0010】
各車両A,Bの荷台3上には、人工降雨(雨雲)発生装置Cの一式が搭載されている。同装置Cとして、荷台3の後部には、荷台3上の平面内のいずれの方向にも移動可能で適宜位置でロックも可能な移動台車6が設けられ、この移動台車6を介して送風機7を内装する吹上装置8が搭載されている。
吹上装置8を移動・ロック可能としたことにより各吹上装置8…の位置関係を仮想円R上により精度よくマッチングさせることができる。しかし、同吹上装置8は、荷台3に固定式にして車両A,Bの移動調整により前記マッチングを図るようにすることもある。
車両Aの吹上装置8は、下部の本体9がドラム型で大きくてその中に送風機7が装備される一方中段は絞りコーン部10とされさらに上部は細い吹上パイプ11になっている。
車両Bの吹上装置8は、下部の本体9がドラム型で大きくてその中に送風機7が装備される一方中段は絞りコーン部10とされさらに上部は細い吹込パイプ12になっている。
特に、車両Aの送風機7は、単一のファンで構成されているが、例えば、図5に示すように、複数個のファンa…で構成してもよい。この場合、各ファンa…の軸芯を垂直でなく傾斜可能にしておいて同じ方向性をもって傾斜設定することで螺旋流を形成させるように構成することができる。この場合、本体9内および/または吹上パイプ11内に螺旋流を確実化するための螺旋羽根をガイドとして設けることがある。
【0011】
荷台3の他の面上には、液タンク(水タンク)13・温蒸気発生装置14・凝結核供給装置15が設置され、液タンク13からは温蒸気発生装置14へ水を供給可能であり、温蒸気発生装置14においては加熱ヒーター(図示省略)により30度程度の温水がつくられ温蒸気を発生できるようになっている。30度とあるのは一例であってそれ以上に加温することもある。温蒸気発生装置14からの温蒸気は図示しない送気手段により吹上装置8内に送り込まれる。この送気手段は、送風機7である吸引手段に置き換えることができる。
凝結核供給装置15からの凝結核は図示しないポンプにより量制御可能に吹上装置8内に送り込まれる。凝結核としては、線香などの発煙手段や塩などが好適である。また、温泉水(例えば、鉄分入り・塩分入り・炭酸入りなど)も好適である。この凝結核供給装置15は、車両A、Bのいずれにも設けられているが、車両Aにのみ設けることもある。
【0012】
前記車両A上の吹上パイプ11は固定で垂直に伸びているが、車両B上の吹込パイプ12は絞りコーン部10に連通状態を保ちながらフレキシブル管でつながれてシリンダ17により角度変更可能になっている。前記移動台車6には、回転デバイスを備えて吹上パイプ11を旋回自在にしてもよい。吹上パイプ11内には、図2の右上欄のように、螺旋流起生ガイド18…を付して中央のパイプ11自体からも螺旋流を吹き上げるようにしてもよい。
この螺旋流は、図2のように上からみて反時計針回り方向になっているが、場合によってはその逆向きであることもある。その向きは、車両Bの吹込パイプ12…が形成する螺旋向きに一致するものとする。
【0013】
一定の地域範囲に人工的に雨を降らせたい場合、その地域よりも離れた風上となる特定地点を決め、その特定地点に車両A,B…を移動させて集結させる。図1に示すように、車両Aの吹上装置8を仮想円Rの中央に位置させるべく移動制御するとともに、残る車両B…は仮想円R上の120度置きに各吹上装置8…がくるように車両B…をレイアウトする。そして、車両B…の吹込パイプ12…をシリンダ17で高さ制御して図1のように中央の温蒸気の接線方向に吹上げるように制御する。勿論、この位置制御には、車両B…そのものを移動制御すること並びに各移動台車6の相互接近・離反等の移動制御も含まれる。これら全制御を通じてより好ましい螺旋流を起生させるようにする。
【0014】
車両Aからの吹上は他の車両Bからの吹上力・量・速度よりも大でその吹上力によって車両Bから吹上げられる温蒸気が引き込まれるようにして螺旋流を形成しそのまま上昇流となる。車両Aからの吹上力を車両Bからの吹上力よりも遅く小さくすることもある。この場合、車両Bからの吹上分が車両Aからの負の力に引き寄せられる傾向となって全体がまとまって螺旋流として上昇する。
図2の右欄のように螺旋流起生ガイド18を設けると、その螺旋流と車両Bからの螺旋流とが協調し合ってさらなる螺旋上昇流を起生することになり、凝結核混じりの温蒸気をより高く上昇させることができるようになる。
また、図2のように、吹上パイプ11の先端あるいは中段もしくは下段などの外周には、パイプ11に隙間をおいてコーン19を装備しその内周に螺旋流促進羽根19aを付けておくことで、車両B…の吹込パイプ12…からの温蒸気の受け入れと螺旋流の形成作用が確実に行われるように構成することができ、この場合、螺旋流は車両Aの吹上パイプ11内からの螺旋流と同調性のある同じ向きに回転させるようにする。
尚、前記車両A,Bに代えて、小型船舶・台船・空母・タンカー等を含む船舶類を図1・図2のように位置制御して集結させ人工雨雲を起生するように構成することもできる。
【0015】
図3および図4に示す実施形態は、螺旋流(サイクロン流)を発生させる他の実施形態を示す。
同実施形態は、車両Aの移動台車6上に丸胴型の本体9を装備し、その周位3個所など複数個所を通じて導入パイプ20…を装通するとともに、これら導入パイプ20にそれぞれ車両Bからの吹込パイプ12を接続可能にして螺旋流を起生させるように構成したものである。この接続には、導入パイプ20の端部に備えた脱着具21に吹込パイプ12側に付けたフレキシブルパイプ22を差し込みロックすればよい。本体9の上部には絞りコーン部10を下部に備えたサイクロンパイプ23が連通して立設されており、同パイプ23の中央には温蒸気をストレートあるいは螺旋流として上昇させ得る吹上パイプ11が図示しない支持具を介してサイクロンパイプ23上に伸びるようにして固定されている。この吹上パイプ11からとサイクロンパイプ23内周隙間からの双方からは凝結核混じりの温蒸気が同じ方向に回転しながら螺旋流として上昇してゆく。この場合は、内外二層状に上昇流が起生されるが、図4の右欄のように、通気性のない中央パイプ24の存在により単層状に上昇流が起生されるようにしてもよい。
【0016】
図6に示す実施形態は、凝結核供給装置15をエンジン1に接続の排気管系2として排気ガスそのものを凝結核混じりのガスとして吹上装置8に供給するようにしたものである。液タンク13から温蒸気発生装置14を通じて吹上装置8へ温蒸気を供給する点は上記実施形態と同様であるが、凝結核を排気ガスとした点が異なり、この場合、温蒸気を過給ポンプ25を使用して排気管系2に送り込むことでエンジン1への負荷を軽減している。尚、液タンク13に代えて給水タンクローリーTを組み合わせてもよい。
【0017】
図7に示す実施形態は、エンジン1の排気熱を利用して温蒸気発生装置14の加熱手段としたもので、それとともに排気ガス分を凝結核を含むガスとして吹上装置8に供給するようにしたものである。26は排気補助ポンプである。
勿論、前記のような凝結核供給装置15を別設してもよい。
【0018】
図8は海洋における人工降雨発生方法の実施形態を示す。27は積乱雲で、この例では自然発生したものであるが図示のように空母あるいはタンカーなどの船舶28に人工降雨発生装置Cを搭載したものを適数配して人工的に雨雲を発生させるようにしてもよい。この積乱雲27は上空に至るにしたがってそのもつ潜熱を矢印Sのように放逸してゆき、さらにその放逸に伴って自然に上昇流が発生してその周域にも積乱雲27´…が連続して発生してゆくものである。この例では、凝結核供給装置を備えた人工降雨発生装置Cを搭載した船舶28…を数艘積乱雲27の周域に準備してそこから凝結核混じりの温蒸気を積極的に上昇させて積乱雲27´をつくろうとするものである。この場合、船舶28…は矢印のように周回させて積乱雲27´の発生を積極的かつ確実化するようにしてもよい。
【0019】
図9および図10に示す実施形態のように、吹上パイプ11からの温蒸気がより多く螺旋流として発生するようにしてもよい。吹上パイプ11は太い部分と細い上部とよりなり、その間はドーナツ板状で通孔30…の空いた仕切り板31で取り付けられている。
【0020】
吹上パイプ11内を上昇してきた温蒸気はその外周において仕切り板31に当り、丁度その個所に通孔30が開いているので温蒸気をより多く通過させるのである。
通孔30を通過した温蒸気は螺旋流起生ガイド32により外パイプ33と吹上パイプ11との間を上昇してゆき、より強い螺旋流で周りを囲まれつつ上昇流となって昇ってゆく。
尚、吹上パイプ11内にも螺旋流起生ガイドを設けてもよい。この場合、同ガイドは、前記ガイド32による螺旋流と同じ方向性をもって同調的かつ増幅的に螺旋流を起生するようにする。通孔30は、螺旋流を起生可能なように周方向にそれぞれ傾斜するパイプにしてもよい。この場合、螺旋流をより確実に得るためガイド32を併設することができるが、省略することもある。
【0021】
一方、都市などにおいては酷暑期に地表面が熱せられそれに伴う放熱(図11の矢印D)によってヒートアイランド現象が起きている。例えば、同現象に伴い図11に示す高層ビル36(図はその側面図)付近では、海風などの一定の風の流れも手伝ってビル36には放熱分が当りそのまま立面に添って吹き上がる現象が起きている。
【0022】
図11の実施形態はそうしたヒートアイランド現象を前記人工降雨発生装置Cを使って抑制するようにしたものである。即ち、ビル36で矢印Eのように熱風が立ち上がる裾根部に装置Cを設置した温蒸気を矢印Fのように立ち上げるようにしたものである。前記現象で一帯に流れ込む熱風はビル36前方に設置したブロア37により矢印Xのようにより確実かつ強力にビル36に吹き込むようにする。これにより、人工降雨発生装置Cでつくられた温蒸気はビル36の立面に添って吹き上がる熱風(矢印E)による上昇流に加速されてビル36の上を越えて上空へと上昇させられる。その結果、図示のように人工雲を発生し都市に降雨をもたらし、前記ヒートアイランド現象は抑制されるのである。尚、図示のように、ビル36の屋上に装置Cを設けることもでき、同屋上とビル36の裾根部との併設も可能である。
【0023】
同じく高伸建造物の1つとして図12に示すタワー40があり、同タワー40の場合は、それを構成する鉄骨メンバーそれ自体から夏季に放熱現象を起こし、この放熱が上昇気流Gを起生する。この上昇気流Gを利用するようにタワー40の基礎上に人工降雨発生装置Cを設置して同調的に上昇させることで降雨を促すようにする。
尚、図示のように、タワー40の上部ステージ40aから牽張材bを介して人工降雨発生装置Cつき気球(熱気球あるいはヘリュームなどガス密封式気球やバルーン)41を揚げてその頂点部分41bあるいは発生装置Cを搭載するゴンドラから凝結核混じりの温蒸気を上昇させるようにしてもよい。41aは揚降用駆動装置である。牽張材bを超軽量で強度のあるチューブとしその中を凝結核混じりの温蒸気を通して吹き上げるようにしてもよい。この気球41は、他にビルとか煙突など高いものの上部を介して揚げるようにしてもよい。この気球41は複数個でもよい。気球41が熱気球の場合は、その上昇用の熱源ガスを温蒸気発生用および凝結核供給用として利用することができるし、温蒸気については周りに漂う蒸気を吸入しそれらを温蒸気に変換して上昇させるようにしてもよい。前記気球41は通常の球形にしてあるが円筒状、あるいは中心に縦穴つきの筒胴型など形は自由である。この場合の縦穴を通じて温蒸気を吹上げるようにしてもよい。
【0024】
また図13の実施形態は、同じく高伸建造物の1つである煙突42の発生ガスの上昇力を利用して温蒸気を上昇させるように構成されており、煙突42の基面には人工降雨発生装置Cを設置するとともにその吹上パイプ43を煙突42に添わせて煙突42の先端口部まで導いて構成したものである。
【0025】
図14は高速等の路線に設けられたトンネル45内に溜まる傾向となる内部排気ガスをその車両進行方向に送気手段46により送り出すとともに、それらのガスを溜まりフード47内に掻き集めたあと、その上面に設けたブロア48で上昇気流Iとするもので、その上昇気流Iの軌道上に吹上パイプ49がくるように人工降雨発生装置Cをトンネル45外に設置してなるものである。その結果、温蒸気はトンネル45内からのガス分とともに上昇して付近あるいは流れた先で降雨をもたらすのである。
【0026】
図15の実施形態は、ジェット戦闘機などの航空機51から出されるジェット燃焼ガスJの流れを誘導ガイド52を通じて上昇流Kとなし、その軌道上に相当するガイド52上に吹上パイプ53がくるようにして人工降雨発生装置Cを設置したものであり、これにより、付近一帯あるいは離れた地帯に降雨をもたらすことができるものである。
【符号の説明】
【0027】
A,B 車両
C 人工降雨発生装置
8 吹上装置
11 吹上パイプ
12 吹込パイプ
13 液タンク
14 温蒸気発生装置
15 凝結核供給装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工降雨等発生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、インド大陸上の空気は、夏季(6月から9月)において暖かくなって上昇気流を発生し、それを補うためインド洋からは大陸へ向けて南西季節風であるモンスーンが吹く。このモンスーンが海側から吹くと多量の湿った空気が内陸にもたらされ、強く長い雨期が続くこととなる。
その雨期にあっては、モンスーンとともに雨雲が流れることとなるが、その流れる先にあるヒマラヤ山脈が立ちはだかって冷やされるため、その手前で全て降雨となってインド大陸に大洪水をもたらす問題がある。
その一方で、ヒマラヤ山脈の存在は、それを越えた地帯に湿気のない極乾燥気流を流すこととなって特にチベット高原以北のタクラマカン砂漠は超乾燥地帯となって緑化どころか温暖化防止推進上のネックになっていた。
そうした軽減策を講じたものもある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2006−239399
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1には、山脈に降った水をその流れる途中に設けた人工池に溜めてその溜まった水をもとに多湿上昇気流を発生させヒマラヤ山脈を越えさせてタクラマカン砂漠まで誘導されるようにしたものや複数の水タンクを立設して噴射した水蒸気を渦巻流として上昇させ人工雲を発生させることにより上昇性能を高めるようにした例も示されている。
この渦巻流方式は、あくまでも固定位置式であるため、望む地域に降雨をもたらすためにはこれら水タンクなどの装置一式をその都度移動車に積み込んで運び積み降ろすなどの作業が必要となっていた。
【0005】
本発明は、このような従来の方法が有していた問題を解決しようとするものであり、移動手段に人工降雨発生装置を搭載していつでも降雨を必要とする地域に移動可能にしていつでもどこにでも人工雨を降らせるようにし、特に、移動手段の複数をより好ましい位置関係に組み合わせることにより渦巻流をより上層へ確実に上昇させて人工降雨を確実かつ多量に発生させ得るようにした人工降雨等発生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両や船舶などの移動手段に人工降雨発生装置を搭載してこれら複数の移動手段を適宜位置関係のもとに組み合わせることで地上からの螺旋状上昇流を形成するようにする。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明の人工降雨等発生方法は、車両や船舶などの移動手段に人工降雨発生装置を搭載してこれら複数の移動手段を適宜位置関係のもとに組み合わせることで地上からの螺旋状上昇流を形成するようにするので、移動手段に人工降雨発生装置を搭載していつでも降雨を必要とする地域に移動可能にしていつでもどこにでも人工雨を降らせるようにし、特に、移動手段の複数をより好ましい位置関係に組み合わせることにより渦巻流をより上層へ確実に上昇させて人工降雨を確実かつ多量に発生させ得るようにした人工降雨等発生方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 本発明の人工降雨等発生方法の一実施形態を示す平面図。
【図2】 図1のV−V線断面図。
【図3】 他の実施形態を示す横断面図。
【図4】 図3の人工降雨発生装置の正面図。
【図5】 螺旋流の他の発生方法を示す縦断面図。
【図6】 エンジン排気を利用した他の実施形態を示す平面図。
【図7】 エンジン排気熱を利用して温蒸気をつくる他の実施形態を示す模式図。
【図8】 他の人工降雨発生方法を示す模式図。
【図9】 螺旋流の他の発生方法を示す縦断面図。
【図10】 図9のH−H線断面図。
【図11】 高層ビルの上昇流を利用した人工降雨発生方法の実施形態を示す側面図。
【図12】 高伸タワーの上昇流を利用した人工降雨発生方法の実施形態を示す正面図。
【図13】 煙突を利用した人工降雨発生方法の実施形態を示す正面図。
【図14】 車両用トンネルを利用した人工降雨発生方法を示す縦断面図。
【図15】 ジェット戦闘機などの航空機を利用した人工降雨発生方法を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の一形態を図1および図2に基づいて説明する。
Aは1台の主車両、Bは3台の補助車両で、これらの車両A,B…は搬送用の大型トラックで、車両AはBよりもやや大型のものを使用している。各車両A,Bにおいて1はエンジン、2は排気管系、3は荷台、4は後輪である。これらの車両A,Bは、大型トレーラーであったり砂漠や湿地帯などに適した履帯式を採用した車両であることもある。
【0010】
各車両A,Bの荷台3上には、人工降雨(雨雲)発生装置Cの一式が搭載されている。同装置Cとして、荷台3の後部には、荷台3上の平面内のいずれの方向にも移動可能で適宜位置でロックも可能な移動台車6が設けられ、この移動台車6を介して送風機7を内装する吹上装置8が搭載されている。
吹上装置8を移動・ロック可能としたことにより各吹上装置8…の位置関係を仮想円R上により精度よくマッチングさせることができる。しかし、同吹上装置8は、荷台3に固定式にして車両A,Bの移動調整により前記マッチングを図るようにすることもある。
車両Aの吹上装置8は、下部の本体9がドラム型で大きくてその中に送風機7が装備される一方中段は絞りコーン部10とされさらに上部は細い吹上パイプ11になっている。
車両Bの吹上装置8は、下部の本体9がドラム型で大きくてその中に送風機7が装備される一方中段は絞りコーン部10とされさらに上部は細い吹込パイプ12になっている。
特に、車両Aの送風機7は、単一のファンで構成されているが、例えば、図5に示すように、複数個のファンa…で構成してもよい。この場合、各ファンa…の軸芯を垂直でなく傾斜可能にしておいて同じ方向性をもって傾斜設定することで螺旋流を形成させるように構成することができる。この場合、本体9内および/または吹上パイプ11内に螺旋流を確実化するための螺旋羽根をガイドとして設けることがある。
【0011】
荷台3の他の面上には、液タンク(水タンク)13・温蒸気発生装置14・凝結核供給装置15が設置され、液タンク13からは温蒸気発生装置14へ水を供給可能であり、温蒸気発生装置14においては加熱ヒーター(図示省略)により30度程度の温水がつくられ温蒸気を発生できるようになっている。30度とあるのは一例であってそれ以上に加温することもある。温蒸気発生装置14からの温蒸気は図示しない送気手段により吹上装置8内に送り込まれる。この送気手段は、送風機7である吸引手段に置き換えることができる。
凝結核供給装置15からの凝結核は図示しないポンプにより量制御可能に吹上装置8内に送り込まれる。凝結核としては、線香などの発煙手段や塩などが好適である。また、温泉水(例えば、鉄分入り・塩分入り・炭酸入りなど)も好適である。この凝結核供給装置15は、車両A、Bのいずれにも設けられているが、車両Aにのみ設けることもある。
【0012】
前記車両A上の吹上パイプ11は固定で垂直に伸びているが、車両B上の吹込パイプ12は絞りコーン部10に連通状態を保ちながらフレキシブル管でつながれてシリンダ17により角度変更可能になっている。前記移動台車6には、回転デバイスを備えて吹上パイプ11を旋回自在にしてもよい。吹上パイプ11内には、図2の右上欄のように、螺旋流起生ガイド18…を付して中央のパイプ11自体からも螺旋流を吹き上げるようにしてもよい。
この螺旋流は、図2のように上からみて反時計針回り方向になっているが、場合によってはその逆向きであることもある。その向きは、車両Bの吹込パイプ12…が形成する螺旋向きに一致するものとする。
【0013】
一定の地域範囲に人工的に雨を降らせたい場合、その地域よりも離れた風上となる特定地点を決め、その特定地点に車両A,B…を移動させて集結させる。図1に示すように、車両Aの吹上装置8を仮想円Rの中央に位置させるべく移動制御するとともに、残る車両B…は仮想円R上の120度置きに各吹上装置8…がくるように車両B…をレイアウトする。そして、車両B…の吹込パイプ12…をシリンダ17で高さ制御して図1のように中央の温蒸気の接線方向に吹上げるように制御する。勿論、この位置制御には、車両B…そのものを移動制御すること並びに各移動台車6の相互接近・離反等の移動制御も含まれる。これら全制御を通じてより好ましい螺旋流を起生させるようにする。
【0014】
車両Aからの吹上は他の車両Bからの吹上力・量・速度よりも大でその吹上力によって車両Bから吹上げられる温蒸気が引き込まれるようにして螺旋流を形成しそのまま上昇流となる。車両Aからの吹上力を車両Bからの吹上力よりも遅く小さくすることもある。この場合、車両Bからの吹上分が車両Aからの負の力に引き寄せられる傾向となって全体がまとまって螺旋流として上昇する。
図2の右欄のように螺旋流起生ガイド18を設けると、その螺旋流と車両Bからの螺旋流とが協調し合ってさらなる螺旋上昇流を起生することになり、凝結核混じりの温蒸気をより高く上昇させることができるようになる。
また、図2のように、吹上パイプ11の先端あるいは中段もしくは下段などの外周には、パイプ11に隙間をおいてコーン19を装備しその内周に螺旋流促進羽根19aを付けておくことで、車両B…の吹込パイプ12…からの温蒸気の受け入れと螺旋流の形成作用が確実に行われるように構成することができ、この場合、螺旋流は車両Aの吹上パイプ11内からの螺旋流と同調性のある同じ向きに回転させるようにする。
尚、前記車両A,Bに代えて、小型船舶・台船・空母・タンカー等を含む船舶類を図1・図2のように位置制御して集結させ人工雨雲を起生するように構成することもできる。
【0015】
図3および図4に示す実施形態は、螺旋流(サイクロン流)を発生させる他の実施形態を示す。
同実施形態は、車両Aの移動台車6上に丸胴型の本体9を装備し、その周位3個所など複数個所を通じて導入パイプ20…を装通するとともに、これら導入パイプ20にそれぞれ車両Bからの吹込パイプ12を接続可能にして螺旋流を起生させるように構成したものである。この接続には、導入パイプ20の端部に備えた脱着具21に吹込パイプ12側に付けたフレキシブルパイプ22を差し込みロックすればよい。本体9の上部には絞りコーン部10を下部に備えたサイクロンパイプ23が連通して立設されており、同パイプ23の中央には温蒸気をストレートあるいは螺旋流として上昇させ得る吹上パイプ11が図示しない支持具を介してサイクロンパイプ23上に伸びるようにして固定されている。この吹上パイプ11からとサイクロンパイプ23内周隙間からの双方からは凝結核混じりの温蒸気が同じ方向に回転しながら螺旋流として上昇してゆく。この場合は、内外二層状に上昇流が起生されるが、図4の右欄のように、通気性のない中央パイプ24の存在により単層状に上昇流が起生されるようにしてもよい。
【0016】
図6に示す実施形態は、凝結核供給装置15をエンジン1に接続の排気管系2として排気ガスそのものを凝結核混じりのガスとして吹上装置8に供給するようにしたものである。液タンク13から温蒸気発生装置14を通じて吹上装置8へ温蒸気を供給する点は上記実施形態と同様であるが、凝結核を排気ガスとした点が異なり、この場合、温蒸気を過給ポンプ25を使用して排気管系2に送り込むことでエンジン1への負荷を軽減している。尚、液タンク13に代えて給水タンクローリーTを組み合わせてもよい。
【0017】
図7に示す実施形態は、エンジン1の排気熱を利用して温蒸気発生装置14の加熱手段としたもので、それとともに排気ガス分を凝結核を含むガスとして吹上装置8に供給するようにしたものである。26は排気補助ポンプである。
勿論、前記のような凝結核供給装置15を別設してもよい。
【0018】
図8は海洋における人工降雨発生方法の実施形態を示す。27は積乱雲で、この例では自然発生したものであるが図示のように空母あるいはタンカーなどの船舶28に人工降雨発生装置Cを搭載したものを適数配して人工的に雨雲を発生させるようにしてもよい。この積乱雲27は上空に至るにしたがってそのもつ潜熱を矢印Sのように放逸してゆき、さらにその放逸に伴って自然に上昇流が発生してその周域にも積乱雲27´…が連続して発生してゆくものである。この例では、凝結核供給装置を備えた人工降雨発生装置Cを搭載した船舶28…を数艘積乱雲27の周域に準備してそこから凝結核混じりの温蒸気を積極的に上昇させて積乱雲27´をつくろうとするものである。この場合、船舶28…は矢印のように周回させて積乱雲27´の発生を積極的かつ確実化するようにしてもよい。
【0019】
図9および図10に示す実施形態のように、吹上パイプ11からの温蒸気がより多く螺旋流として発生するようにしてもよい。吹上パイプ11は太い部分と細い上部とよりなり、その間はドーナツ板状で通孔30…の空いた仕切り板31で取り付けられている。
【0020】
吹上パイプ11内を上昇してきた温蒸気はその外周において仕切り板31に当り、丁度その個所に通孔30が開いているので温蒸気をより多く通過させるのである。
通孔30を通過した温蒸気は螺旋流起生ガイド32により外パイプ33と吹上パイプ11との間を上昇してゆき、より強い螺旋流で周りを囲まれつつ上昇流となって昇ってゆく。
尚、吹上パイプ11内にも螺旋流起生ガイドを設けてもよい。この場合、同ガイドは、前記ガイド32による螺旋流と同じ方向性をもって同調的かつ増幅的に螺旋流を起生するようにする。通孔30は、螺旋流を起生可能なように周方向にそれぞれ傾斜するパイプにしてもよい。この場合、螺旋流をより確実に得るためガイド32を併設することができるが、省略することもある。
【0021】
一方、都市などにおいては酷暑期に地表面が熱せられそれに伴う放熱(図11の矢印D)によってヒートアイランド現象が起きている。例えば、同現象に伴い図11に示す高層ビル36(図はその側面図)付近では、海風などの一定の風の流れも手伝ってビル36には放熱分が当りそのまま立面に添って吹き上がる現象が起きている。
【0022】
図11の実施形態はそうしたヒートアイランド現象を前記人工降雨発生装置Cを使って抑制するようにしたものである。即ち、ビル36で矢印Eのように熱風が立ち上がる裾根部に装置Cを設置した温蒸気を矢印Fのように立ち上げるようにしたものである。前記現象で一帯に流れ込む熱風はビル36前方に設置したブロア37により矢印Xのようにより確実かつ強力にビル36に吹き込むようにする。これにより、人工降雨発生装置Cでつくられた温蒸気はビル36の立面に添って吹き上がる熱風(矢印E)による上昇流に加速されてビル36の上を越えて上空へと上昇させられる。その結果、図示のように人工雲を発生し都市に降雨をもたらし、前記ヒートアイランド現象は抑制されるのである。尚、図示のように、ビル36の屋上に装置Cを設けることもでき、同屋上とビル36の裾根部との併設も可能である。
【0023】
同じく高伸建造物の1つとして図12に示すタワー40があり、同タワー40の場合は、それを構成する鉄骨メンバーそれ自体から夏季に放熱現象を起こし、この放熱が上昇気流Gを起生する。この上昇気流Gを利用するようにタワー40の基礎上に人工降雨発生装置Cを設置して同調的に上昇させることで降雨を促すようにする。
尚、図示のように、タワー40の上部ステージ40aから牽張材bを介して人工降雨発生装置Cつき気球(熱気球あるいはヘリュームなどガス密封式気球やバルーン)41を揚げてその頂点部分41bあるいは発生装置Cを搭載するゴンドラから凝結核混じりの温蒸気を上昇させるようにしてもよい。41aは揚降用駆動装置である。牽張材bを超軽量で強度のあるチューブとしその中を凝結核混じりの温蒸気を通して吹き上げるようにしてもよい。この気球41は、他にビルとか煙突など高いものの上部を介して揚げるようにしてもよい。この気球41は複数個でもよい。気球41が熱気球の場合は、その上昇用の熱源ガスを温蒸気発生用および凝結核供給用として利用することができるし、温蒸気については周りに漂う蒸気を吸入しそれらを温蒸気に変換して上昇させるようにしてもよい。前記気球41は通常の球形にしてあるが円筒状、あるいは中心に縦穴つきの筒胴型など形は自由である。この場合の縦穴を通じて温蒸気を吹上げるようにしてもよい。
【0024】
また図13の実施形態は、同じく高伸建造物の1つである煙突42の発生ガスの上昇力を利用して温蒸気を上昇させるように構成されており、煙突42の基面には人工降雨発生装置Cを設置するとともにその吹上パイプ43を煙突42に添わせて煙突42の先端口部まで導いて構成したものである。
【0025】
図14は高速等の路線に設けられたトンネル45内に溜まる傾向となる内部排気ガスをその車両進行方向に送気手段46により送り出すとともに、それらのガスを溜まりフード47内に掻き集めたあと、その上面に設けたブロア48で上昇気流Iとするもので、その上昇気流Iの軌道上に吹上パイプ49がくるように人工降雨発生装置Cをトンネル45外に設置してなるものである。その結果、温蒸気はトンネル45内からのガス分とともに上昇して付近あるいは流れた先で降雨をもたらすのである。
【0026】
図15の実施形態は、ジェット戦闘機などの航空機51から出されるジェット燃焼ガスJの流れを誘導ガイド52を通じて上昇流Kとなし、その軌道上に相当するガイド52上に吹上パイプ53がくるようにして人工降雨発生装置Cを設置したものであり、これにより、付近一帯あるいは離れた地帯に降雨をもたらすことができるものである。
【符号の説明】
【0027】
A,B 車両
C 人工降雨発生装置
8 吹上装置
11 吹上パイプ
12 吹込パイプ
13 液タンク
14 温蒸気発生装置
15 凝結核供給装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両や船舶などの移動手段に人工降雨発生装置を搭載してこれら複数の移動手段を適宜位置関係のもとに組み合わせることで地上からの螺旋状上昇流を形成するようにする人工降雨発生方法。
【請求項1】
車両や船舶などの移動手段に人工降雨発生装置を搭載してこれら複数の移動手段を適宜位置関係のもとに組み合わせることで地上からの螺旋状上昇流を形成するようにする人工降雨発生方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−100640(P2012−100640A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−265720(P2010−265720)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(594100838)フジワラ産業株式会社 (51)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(594100838)フジワラ産業株式会社 (51)
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