説明

仏壇

【課題】経机の天板の載置面の拡大を図った仏壇を提供する。
【解決手段】仏壇1は、前方が開放された箱体10と、この箱体10の開口部より突出自在に設けられた経机30と、この経机30の天板31の両端部に箱体10の両側板13、14より側方に張り出す張出部31a、31bと、箱体10は、少なくとも、経机30を収納する収納部を有し、経机30を箱体10内に収納したとき、張出部31a、31bを受け入れる受入部13a、14aが箱体10の両側板13、14に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仏壇に係り、特に、経机の天板の載置面の拡大を図った仏壇に関する。
【0002】
従来、例えば、経机を備えた仏壇がある(例えば、特許文献1参照)。
この仏壇は、香炉等を載置する経机の天板を有している(経机の天板は、例えば、特許文献1の図5の符号46で示す部位参照)。
【特許文献1】特開2007−54100号公報(図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、香炉等を載置する部位を大きくしようとすれば、経机を収納する箱体全体を大きくしなければならないという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記の問題点を除去するようにした仏壇を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の仏壇は、前方が開放された箱体と、この箱体の開口部より突出自在に設けられた経机と、この経机の天板の両端部に前記箱体の両側板より側方に張り出す張出部と、前記箱体は、少なくとも、前記経机を収納する収納部を有し、前記経机を前記箱体内に収納したとき、前記張出部を受け入れる受入部が前記箱体の両側板に設けられているものである。
【0006】
また、請求項2記載の仏壇は、前方が開放された箱体と、この箱体の開口部より突出自在に設けられた経机と、前記箱体の開口部を開閉する扉と、前記経机の天板の両端部に前記箱体の両側板より側方に張り出す張出部と、この張出部は、右張出部と左張出部とを有し、前記右張出部の右張出量は、前記右張出部が対向する前記箱体の側板の板厚の範囲内であり、前記左張出部の左張出量は、前記左張出部が対向する前記箱体の側板の板厚の範囲内であり、前記箱体は、前記経机を収納する収納部を有し、前記経机を前記箱体内に収納したとき、前記張出部を受け入れる受入部が前記箱体の両側板に設けられているものである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の仏壇によれば、経机の天板の両端部に箱体の両側板より側方に張り出す張出部を設けて、箱体を大きくすることなく経机の天板を大きくすることができ、しかも、経机の張出部を受け入れる受入部が箱体の両側板に設けられているため、経机を箱体内に収納しても支障を生じない。
【0008】
請求項2記載の仏壇によれば、経机の天板の両端部に箱体の両側板より側方に張り出す張出部を設けて、箱体を大きくすることなく経机の天板を大きくすることができ、しかも、経机の張出部を受け入れる受入部が箱体の両側板に設けられ、張出部は、右張出部と左張出部とを有し、前記右張出部の右張出量は、前記右張出部が対向する前記箱体の側板の板厚の範囲内であり、前記左張出部の左張出量は、前記左張出部が対向する前記箱体の側板の板厚の範囲内であるため、経机を箱体内に収納しても支障を生じない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の仏壇の一実施例を図面を参照して説明する
図1乃至図8において、1は仏壇で、仏壇1は、天板11、底板12、両側板13、14、背板15からなる前方が開放された箱体10と、この箱体10の開口部を開閉する扉20とを備えている。
なお、箱体10内には、図示しない安置物、仏飯器、茶台、香炉、燭台、花立等の仏具、後述する経机30が収納される。また、扉20は、正面視、右側扉A1、A2と左側扉B1、B2とを有し、右側扉A1と右側扉A2とは図示しない蝶番で、左側扉B1と左側扉B2とは、図示しない蝶番で接続されている。また、扉20は、天板11と底板12とに、それぞれ設けられた溝11a、溝12aに沿って案内され、箱体10の開口部を開閉するようになっている。
【0010】
なお、図2乃至図8においては、本願発明の要部が見えるように、右側扉A1と左側扉B1を省略して、図示している。
図2に示す30は、箱体10の開口部より突出自在に設けられた経机で、経机30は、図4に示すように、箱体10に設けられた溝部10aに経机30の下方に位置する部材30aを介して摺動自在に箱体10に支持されている。
経机30の天板31の両端部には、箱体10の両側板13、14より側方に張り出す張出部31a、31bが設けられている。なお、経机30の天板31は、図示しない経典、香炉等を載せる部位である。
【0011】
また、経机30を箱体10内に収納したとき(図3及び図8参照)、張出部31a、31bを受け入れる受入部13a、14aが箱体10の両側板13、14に設けられている。この受入部13a、14aは、例えば、両側板13、14の一部を切り欠いた部位で構成することができる。
このように、経机30の天板31の両端部に箱体10の両側板13、14より側方に張り出す張出部31a、31bを設けたため、箱体10を大きくすることなく経机30の天板31を大きくすることがで、しかも、経机30の張出部31a、31bを受け入れる受入部13a、14aが箱体10の両側板13、14に設けられているため、経机30を箱体10内に収納しても支障を生じない。
【0012】
なお、本実施例のように、扉20が箱体10の外側に位置する場合、張出部31a、31bは、扉20の移動に支障を生じないようになっている。
即ち、右に位置する右張出部31aと左に位置する左張出部31bとを有し、仏壇1の正面視、右張出部31aの右張出量は、右張出部31bが対向する箱体10の側板13の板厚Tの範囲内であり、左張出部31bの左張出量は、左張出部31bが対向する箱体10の側板14の板厚T(図4参照)の範囲内となっている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の一実施例の仏壇の概略的斜視図である。
【図2】図2は、図1の扉の一部を省略して示した仏壇の概略的斜視図である。
【図3】図3は、図2の仏壇の経机を前方へ引き出した状態の概略的斜視図である。
【図4】図4は、図2の一部を拡大して示す概略的一部拡大正面図である。
【図5】図5は、経机が収納された状態の図4の5−5線の概略的断面図である。
【図6】図6は、経机が前方へ引き出した状態の図4の5−5線の概略的断面図である。
【図7】図7は、経机が収納された状態の図4の7−7線の概略的断面図である。
【図8】図8は、経机が前方へ引き出した状態の図4の7−7線の概略的断面図である。
【符号の説明】
【0014】
1 仏壇
10 箱体
13 側板
13a 受入部
14 側板
14a 受入部
30 経机
31a 張出部
31b 張出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方が開放された箱体と、
この箱体の開口部より突出自在に設けられた経机と、
この経机の天板の両端部に前記箱体の両側板より側方に張り出す張出部と、
前記箱体は、少なくとも、前記経机を収納する収納部を有し、
前記経机を前記箱体内に収納したとき、前記張出部を受け入れる受入部が前記箱体の両側板に設けられている
ことを特徴とする仏壇。
【請求項2】
前方が開放された箱体と、
この箱体の開口部より突出自在に設けられた経机と、
前記箱体の開口部を開閉する扉と、
前記経机の天板の両端部に前記箱体の両側板より側方に張り出す張出部と、
この張出部は、右張出部と左張出部とを有し、
前記右張出部の右張出量は、前記右張出部が対向する前記箱体の側板の板厚の範囲内であり、
前記左張出部の左張出量は、前記左張出部が対向する前記箱体の側板の板厚の範囲内であり、
前記箱体は、前記経机を収納する収納部を有し、
前記経机を前記箱体内に収納したとき、前記張出部を受け入れる受入部が前記箱体の両側板に設けられている
ことを特徴とする仏壇。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−279338(P2009−279338A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137054(P2008−137054)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(391021628)株式会社法月商店 (8)
【出願人】(508156007)株式会社玉泉堂 (1)