説明

付箋ケース

【課題】美観を損なわずに付箋積層体を載置でき、容易かつ迅速に付箋積層体から1枚の付箋を剥離可能な付箋ケースを提供する。
【解決手段】 矩形状の上方開口部10を有し内部に付箋積層体Tが収納される箱体1と、箱体1内部に設けられ付箋積層体Tを上方へ押圧する弾発部材9と、を備え、箱体1は、上方開口部10の前辺側に付箋積層体Tの飛び出しを阻止するための第1受面21bを有し、上方開口部10の後辺側に付箋積層体Tの飛び出しを阻止するための第2受面31bを有し、さらに、箱体1には、第2受面31b近傍に最上位置の付箋taに接触して弯曲山型状に分離するための送りローラ30が上下動可能に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、付箋ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、付箋紙が1枚ずつ剥離可能に積層された付箋積層体(例えば、特許文献1参照)は、机の上に無造作に置かれる場合や、机の引出しや箱に収納されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭62−24539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、机や受付カウンタ等に付箋積層体をそのまま置くのは、美観が損なわれると共に、整理・整頓ができていないと感じられてしまう虞があった。
また、引出しや箱に収納すると、必要な時に直ぐに使用できず使い勝手が悪いといった問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、美観を損なわずに付箋積層体を机上等に載置でき、容易かつ迅速に付箋積層体から1枚の付箋を剥離可能な付箋ケースの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の付箋ケースは、矩形状の上方開口部を有し内部に付箋積層体が収納される箱体と、上記箱体内部に設けられ上記付箋積層体を上方へ押圧する弾発部材と、を備え、上記箱体は、上記上方開口部の前辺側に上記付箋積層体の飛び出しを阻止するための第1受面を有し、上記上方開口部の後辺側に上記付箋積層体の飛び出しを阻止するための第2受面を有し、さらに、上記箱体には、上記第2受面近傍に最上位置の付箋に接触して弯曲山型状に分離するための送りローラが上下動可能に設けられているものである。
【0007】
また、上記箱体内に、上記弾発部材と上記付箋積層体の間に介装される底板部材と、該底板部材と上記付箋積層体の間に介装され該付箋積層体の下面に貼着される補強板と、を備えたものである。
または、上記箱体内に、上記弾発部材と上記付箋積層体の間に介装され該付箋積層体の下面に貼着される底板部材を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、美観を損なわずに付箋積層体を、机上等に出したままにできると共に机上等を整理整頓(スッキリ)できる。付箋積層体から付箋を1枚1枚スムーズに剥離できる。付箋積層体から1枚の付箋を1本の指のみで容易かつ確実に分離状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態の平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】使用状態を説明する断面側面図である。
【図5】作用説明図である。
【図6】作用説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の平面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態の平面図である。
【図9】第3の実施形態の作用を説明するための側面図であり、(a)は付箋積層体収納前状態を示す断面側面図であり、(b)は支持部材装着前を示す要部断面側面図であり、(c)は支持部材装着後を示す断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図示の実施形態に基づき本発明を詳説する。
本発明の付箋ケースは、図1乃至図4に示す第1の実施形態のように、付箋積層体Tを内部に収納可能な樹脂製の箱体1を備えている。
【0011】
図1乃至図3に於て、箱体1は、矩形状の上方開口部10と、箱体1の内部に設けられ収納された付箋積層体T(以下、積層体Tと呼ぶ場合がある)を上方へ押圧する弾発部材9と、上方開口部10の前辺10a側に配設され積層体Tに接触して上方開口部10からの飛び出しを阻止するための第1受面21bと、上方開口部10の後辺10a側に配設され付箋積層体Tに接触して上方開口部10からの飛び出しを阻止するための第2受面31bと、第2受面31bの近傍に配設され最上位置の付箋taに接触する送りローラ30と、を備えている。
【0012】
箱体1は、前辺10a側に、第1受面21bと成る水平面状下面と、第1受面21bから連続状に形成される前方下傾状の誘導勾配面21cと、が形成された平面視半円弧状(舌片状)の係止部21を有している。
【0013】
箱体1は、収納された積層体Tの上面の後部に送りローラ30が接触するように、送りローラ30を枢支する左右一対の支持部31,31を有している。支持部31は、箱体1の後壁部1b側から水平状に前方へ突出している。
支持部31は、第2受面31bと成る水平面状下面と、送りローラ30が外嵌するローラ軸39の端部が差し込まれ上下方向に長い長円形乃至楕円形状の長孔31aと、を有している。
第2受面31bは、送りローラ30の左右両側に一対で配設されている。また、ローラ軸39の端部が長孔31aに沿って上下方向にスライド可能に差し込まれていることで、支持部31は送りローラ30を上下動可能に支持している。
【0014】
水平状の設置面Gから第1受面21bまでの第1高さ寸法H1と、設置面Gから第2受面31bまでの第2高さ寸法H2と、を同等の長さに設定し、送りローラ30の非操作状態で、積層体Tを水平状姿勢にしている。
また、箱体1は、積層体Tの上面の後部乃至後端縁部の上方を覆う天板部37を有している。
天板部37は、送りローラ30の上部外周面を露出させるローラ用窓部37bを有し、送りローラ30の後方近傍に指との接触可能外周面を広くすると共に指と天板部37の干渉を防止する逃がし凹部37aを有している。
【0015】
また、箱体1の内部(収納空間)に、弾発部材9と積層体Tの間に配設される樹脂製の底板部材5と、底板部材5と積層体Tの下面Tbの間に配設される補強板6と、を備えている。
補強板6は、付箋積層体Tの下面Tb(付箋積層体Tの最下位置に配設される台紙d又は付箋t)に貼着され、下面Tbの前後寸法及び左右寸法よりも小さく、台紙dや付箋tよりもコシが強く撓みにくいものが好ましい。具体的には、0.5mm以上の厚紙が望ましい。また、金属製や樹脂製の板状部材とするも良い。
【0016】
送りローラ30は、シリコンゴム、エラストマー等のゴム製が望ましい。また、付箋tの剥離可能仮粘着面以外の場所よりも粘着性のある外周面の円筒部材や、付箋tの剥離可能仮粘着面以外の場所よりも摩擦抵抗のある外周面の円筒部材、等でも良い。
弾発部材9は、軟質の発泡プラスチック、低反発ウレタン、スポンジ等の復元力のある樹脂製の板状乃至ブロック状部材、或いは、(円錐状の)コイルバネ、板バネ等の金属製バネ部材、樹脂性の蛇腹状バネ部材、等であれば良い。また、積層体Tの非収納状態で、底板部材5が第1受面21b及び第2受面31bに当接しても、上方への弾発力を有する(押圧力を発揮する)程度に弾発力が設定されているものである。
【0017】
また、箱体1は、上方矩形開口箱型の樹脂製のケース部材2と、ケース部材2に着脱自在に取着され、水平状軸心L廻りに回転自在に送りローラ30が枢着される樹脂製の支持部材3と、から成る。
支持部材3は、側面視コの字状に形成され、送りローラ30と、ローラ軸39と、支持部31と、天板部37と、を有している。さらに、ケース部材2の底壁部2cに設けられた差込係止溝28に差し込まれる水平突出状の差込突部38を有し、ケース部材2の後壁部2b側から水平状に抜き差し自在に取着されている。また、ケース部材2は、前壁部2aから水平突出状に係止部21を有している。
【0018】
ここで、ケース部材2は、係止部21の先端から後壁部2bまでのケース開口前後寸法S2を、付箋前後寸法Stよりも小さく設定している。積層体Tを収納する際は、係止部21の下方に、積層体Tの前端縁部を潜らせるように前方下傾状に差し込んで収納する。
第1受面21bで積層体Tの前端縁部の浮き上がりを押さえる。その後、支持部材3を差込状に取着することで、第2受面31bで、積層体Tの後部乃至後端縁部の浮き上がりを押さえ、送りローラ30を、最上位置の付箋taの所定位置(付箋積層体Tの上面後部位置)に接触するように配設している。
【0019】
また、ケース部材2の底壁部2cの下面に、設置面Gに固定するための取付固定手段4として、磁石を固着している。なお、取付固定手段4は、ジェル状粘着体や吸盤部材等でも良い。
また、ケース部材2の底壁部2cには、係止部21の対面状位置に、抜き窓29を形成している。この抜き窓29を設けることで、ケース部材2の金型樹脂成型を可能としている。
【0020】
次に、本発明の付箋ケースの使用方法(作用)について説明する。
先ず 積層体Tをケース部材2に収納する前に(予め)、下面Tbに補強板6を貼着する。積層体Tは、複数(10枚以上の多数)の付箋tが積層され一端縁部が、剥離可能に仮粘着された、剥離用仮粘着端縁部を有しており、この仮粘着端縁部を、前にして、ケース部材2内の底板部材5に載置し、ケース部材2に支持部材3を取着して、積層体Tを箱体1に収納した状態とする。
【0021】
図3に示すように、送りローラ30の非操作状態では、第1・第2受面21b,31bによって、積層体Tは、上方開口部10からの飛び出しが阻止され、水平状(設置面Gに対して平行状)に維持されている。
図4に示すように、使用者が指で送りローラ30の上部外周面を後方へ引くように矢印N方向へ回転させると、送りローラ30が最上位置の付箋taの後部乃至後端縁部を、前方へ摺動させて(滑らして)、最上位置の付箋taの前端縁部と後端縁部の間(中間部)を弯曲山型にする。最上位置の付箋taの下にある次の付箋teから、最上位置の付箋taの中間部を分離状態とする。
【0022】
つまり、図5に示すように、送りローラ30の非操作状態では、弾発部材9の上方への弾発力Fdによって、積層体Tの前端縁部は第1受面21bに押圧されている。また、付箋積層体Tの後部乃至後端縁部は第2受面31bに押圧されている。
【0023】
そして、図6に示すように、操作状態では、指からの操作力によって、送りローラ30を矢印N方向に回転させる力と、送りローラ30を弾発力Fdに抗して下方へ移動させる押圧力Ffと、が発生する。
【0024】
押圧力Ffによって、送りローラ30が積層体Tの後部を下方へ押圧すると、最上位置の付箋taは、前端縁部が第1受面21bに押し付けられたまま、積層体Tは後方下傾状となり、積層体T(最上位置の付箋ta)の上面の後部乃至後端縁部と第2受面31bの間に間隙が形成される(所定間隙寸法ΔHだけ離れる)。したがって、最上位置の付箋taの上面の後部乃至後端縁部は、弾発力Fdによって第2受面31bに押し付けられていないため、送りローラ30の回転によってスムーズに前方へ滑るようになる。
【0025】
そして、送りローラ30を矢印N方向に回転すると、最上位置の付箋taの上面の後部乃至後端縁部が前方へ送り出される。この際、最上位置の付箋taの前端縁部は、第1受面21bへの押圧力や箱体1の前壁部1a(ケース部材2の前壁部2a)によって、前方へのスライドが阻止されているため、最上位置の付箋taは、二点鎖線で図示するように、中間部が弯曲山型状となる。つまり、送りローラ30は、最上位置の付箋taの中間部を弯曲山型状とする送り出し力Mを発生させ、最上位置の付箋taの中間部と次の付箋teの間を分離する。
【0026】
送りローラ30から指を離すと、押圧力Ffがなくなるが、弾発力Fdによって、最上位置の付箋taが送りローラ30を押圧することで、滑り戻りが防止され弯曲山型形状が保持されながら送りローラ30は上方へ移動する。そして、再び、最上位置の付箋taが第2受面31bに押圧されるまで戻る。最上位置の付箋taの上面の後部乃至後端縁部が第2受面31bに押圧されることで、後方への滑り戻りが防止され弯曲山型形状が保持される。したがって、指を送りローラ30から離した操作後状態においても、最上位置の付箋taの中間部は、弯曲(丸)山型状に保持される。
【0027】
使用者は、弯曲山型状中間部を摘んで引き上げることで、積層体Tから最上位置の付箋taを容易に剥離できる。この際、誘導勾配面21cによって、付箋taの前方端縁部には、折り目や傷が付けられることなくスムーズに、剥離される。そして、弾発部材9によって積層体Tが押し上げられ、次の付箋teが最上位置の付箋taとなる。
【0028】
また、積層体Tが薄く(付箋tの残り枚数が少なく)なった状態、特に、付箋tが最後の1枚の場合は、(最後の1枚と薄い台紙dの2枚であるため、)積層体Tのコシが弱くなる。最上位置の付箋taと台紙dが2枚重なって弯曲山型となり、中間部が分離できず、付箋taのみを剥離させることが困難となってしまう場合や、使用者が2枚同時に引出す場合がある。しかし、積層体Tの下面Tb(台紙d)に、補強板6を貼着していることで、最後の1枚の付箋tを、台紙dから確実に弯曲山型状の分離状態にできる。補強板6によって台紙dにコシが付与されることで、残り枚数が減少して積層体Tのコシが弱くなっていっても、1枚1枚を確実に分離状態(剥離可能)とすることが可能となる。
【0029】
次に、図7に示すように、第2の実施形態は、1つの箱体1に、各々独立して回転可能な2つの送りローラ30を、直列状に(回転軸心を一致させて)配設し、箱体1(ケース部材2)の内部に、仕切り壁部90を設け、内部を区画して第1収納空間91と、第2収納空間92と、を形成している。第1収納空間91と第2収納空間92、夫々に、付箋積層体T,Tが収納される。
各付箋積層体Tに、夫々、対応するように、第1・第2受面21b,31bと、送りローラ30と、図示省略の弾発部材9と、底板部材5と、補強板6と、を設けている。
色違いの付箋積層体Tをひとまとめに収納できると共に、色違いの積層体Tを個別に使用できる。
【0030】
次に、図8及び図9に示すように、第3の実施形態は、積層体Tの積層体厚み寸法Ytが未使用状態で厚いもの(例えば20mm以上のもの)に好適であって、第1の実施形態に比べて箱体1の内部(収納空間)が深い上方開口箱型のケース部材2と、ケース部材2の内部に上方から差し込まれる脚部3bを有する倒立L字状の支持部材3と、を備えている。
【0031】
ケース部材2は、左右の側壁部2d,2dの後壁部2b近傍に、平面視コの字状かつ左右内方開口状の上下方向のガイド凹溝26,26を有している。
また、支持部材3の脚部3bは、ガイド凹溝26,26に、夫々差し込まれる左右一対の凸条36,36を有している。また、支持部材3は、凸条36よりも前方側に、半球状の嵌合凸部35,35を有している。
ケース部材2は、嵌合凸部35,35が弾性変形して嵌まり込む凹曲状の嵌合凹部25,25を左右の側壁部2d,2dに有している。
【0032】
図9(a)に示すように、ケース部材2は、ケース開口前後寸法S2を、積層体Tの付箋前後寸法Stより大きく形成している。
そして、ケース部材2の上方から積層体Tを水平状のまま、接近させて、係止部21に干渉することなく、ケース部材2内に積層体Tを収納可能としている。係止部21をかわすように前方下傾状に差し込むように収納する必要がなく、容易に(厚み寸法Ytによる影響を受けず)収納可能となっている。
図9(b)に示すように、ケース部材2内で、係止部21の第1受面21bにより付箋積層体Tの前端縁部が押さえられるように、積層体Tを前方に移動させる。
すると、積層体Tとケース部材2の後壁部2bの間に、空間が形成される。この空間に、上方から支持部材3の脚部3bを差し込み、凸条36をガイド凹溝26内にスライドさせ、嵌合凸部35を嵌合凹部25に嵌め込んで、図9(c)に示すように、ケース部材2に、支持部材3が装着され箱体1と成る。
【0033】
次に、図示省略するが、他の実施形態は、図2と図3と図4と図9に図示した補強板6を省略したものである。そして、積層体Tを収納する前に、ケース部材2内から底板部材5を取り出して、積層体Tの下面Tbに底板部材5を収納前に(予め)貼着して、付箋積層体Tにコシを付与するものである。
【0034】
また、上述した実施形態のように、箱体1をケース部材2と支持部材3に分離するように設けたことで、送りローラ30に邪魔されず、ケース部材2への積層体Tの収納を容易にすると共に、送りローラ30を積層体Tの上面後部に配設でき、中間部を弯曲山型状に形成しやすくしている。
【0035】
なお、本発明の説明を容易にするために、箱体1を、水平状面の設置面Gに載置した場合を基準姿勢として、方向を説明している。したがって、方向を基に、使用状態の姿勢を限定するものではない。例えば、取付固定手段4によって、棚や机の側面といった鉛直状面に貼り付けた使用や、引出しやカウンターテーブルの下面又は棚の天板等といった水平状面の下面側に逆さに貼り付けた使用も可能である。
また、付箋積層体Tを基準として、方向を言い換えると、上下方向とは、付箋積層体Tの積層方向(厚み方向)であり、前とは、付箋積層体Tの仮粘着端縁部側である。
【0036】
なお、本発明は設計変更可能であって、図1乃至図4に示した第1の実施形態のケース部材2のケース開口前後寸法S2を、付箋前後寸法Stよりも大きく設定しても良い。図7に示した第2の実施形態のケース部材2及び支持部材3を、図8に示した第3の実施形態のように、ケース部材2から倒立L字状の支持部材3を上下方向着脱自在に構成するも良く、支持部材3を各収納空間91,92に夫々対応するように分離させて(2つ)設けても良い。なお、箱体1に収納される付箋tの形状は、図示した矩形状に限らず円形状や楕円形状や動物のキャラクター等の形状でも良い。
【0037】
以上のように、本発明の付箋ケースは、矩形状の上方開口部10を有し内部に付箋積層体Tが収納される箱体1と、箱体1内部に設けられ付箋積層体Tを上方へ押圧する弾発部材9と、を備え、箱体1は、上方開口部10の前辺10a側に付箋積層体Tの飛び出しを阻止するための第1受面21bを有し、上方開口部10の後辺10b側に付箋積層体Tの飛び出しを阻止するための第2受面31bを有し、さらに、箱体1には、第2受面31b近傍に最上位置の付箋taに接触して弯曲山型状に分離するための送りローラ30が上下動可能に設けられているので、美観を損なわずに付箋積層体Tを、机上等に出したままにできると共に机上等を整理整頓(スッキリ)できる。付箋積層体Tから付箋を1枚1枚スムーズに剥離できる。また、付箋積層体Tから1枚の付箋を1本の指のみで容易かつ確実に分離状態とすることができる。また、部品点数が少なく容易に製作できる。
【0038】
また、箱体1内に、弾発部材9と付箋積層体Tの間に介装される底板部材5と、底板部材5と付箋積層体Tの間に介装され付箋積層体Tの下面Tbに貼着される補強板6と、を備えたので、積層体Tにコシを付与でき、枚数が少なくなっても安定して、1枚ずつ弯曲山型状の分離状態にできる。最後の1枚の付箋tまで使い切ることができる。また、底板部材5によって弾発部材9の弾発力を付箋積層体Tに略均一に伝達して、付箋積層体Tを水平状に上方へ押圧できる。
【0039】
また、箱体1内に、弾発部材9と付箋積層体Tの間に介装され付箋積層体Tの下面Tbに貼着される底板部材5を備えたので、積層体Tにコシを付与でき、枚数が少なくなっても安定して、1枚ずつ弯曲山型状の分離状態にできる。最後の1枚の付箋tまで使い切ることができる。部品点数を少なくできる。また、弾発部材9の弾発力を付箋積層体Tに略均一に伝達して、付箋積層体Tを水平状に上方へ押圧できる。
【符号の説明】
【0040】
1 箱体
5 底板部材
6 補強板
9 弾発部材
10 上方開口部
10a 前辺
10b 後辺
21b 第1受面
30 送りローラ
31b 第2受面
T 付箋積層体
Tb 付箋積層体の下面
ta 最上位置の付箋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形状の上方開口部(10)を有し内部に付箋積層体(T)が収納される箱体(1)と、上記箱体(1)内部に設けられ上記付箋積層体(T)を上方へ押圧する弾発部材(9)と、を備え、
上記箱体(1)は、上記上方開口部(10)の前辺(10a)側に上記付箋積層体(T)の飛び出しを阻止するための第1受面(21b)を有し、上記上方開口部(10)の後辺(10b)側に上記付箋積層体(T)の飛び出しを阻止するための第2受面(31b)を有し、さらに、上記箱体(1)には、上記第2受面(31b)近傍に最上位置の付箋(ta)に接触して弯曲山型状に分離するための送りローラ(30)が上下動可能に設けられていることを特徴とする付箋ケース。
【請求項2】
上記箱体(1)内に、上記弾発部材(9)と上記付箋積層体(T)の間に介装される底板部材(5)と、該底板部材(5)と上記付箋積層体(T)の間に介装され該付箋積層体(T)の下面(Tb)に貼着される補強板(6)と、を備えた請求項1記載の付箋ケース。
【請求項3】
上記箱体(1)内に、上記弾発部材(9)と上記付箋積層体(T)の間に介装され該付箋積層体(T)の下面(Tb)に貼着される底板部材(5)を備えた請求項1記載の付箋ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−224036(P2012−224036A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−95372(P2011−95372)
【出願日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【特許番号】特許第4779170号(P4779170)
【特許公報発行日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(591177037)