説明

仰臥開脚維持具

【課題】寝たきりの被介助者のオムツ交換や下半身の清浄などの介助をするとき、介助する人は被介助者の足をもちあげながら作業をしなければならなかった。
【解決手段】被介助者に仰臥開脚維持具を装着すれば、被介助者の足は仰臥開脚の姿勢が維持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介助する人が、被介助者のオムツ交換や下半身の身体洗浄をするときに、非介助者の足を高く保持するための、仰臥開脚維持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、寝たきりの人を介助する人が、浴室まで連れて行き入浴させることは困難があった、そこで寝床の上で身体清浄を済ますことがあった。
【0003】
以下図5により従来の寝床の上でオムツ13交換や、蒸しタオル11などでの下半身の清浄を説明すると、介助する人9は
非介助者8の足を高く持ち上げながら作業をしなければならなった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上述べた従来の方法では、介助する人9が作業するには被介助者8の足が邪魔であった。
【0005】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするもので、被介助者8が無理なく仰臥開脚ができるようにした、仰臥開脚維持具1
を提供することを目的としている。
【0006】
被介助者8は、この仰臥開脚維持具1を装着することによって足を上方に維持することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記第1の解決手段は次の通りである、幅70cm×奥行き60cm×厚さ3cmほどのウレタンなどの軟性のマット、あるいわ薄手の布地やビニール
などでなる仰臥開脚維持具1は上端方向4の中央に直径20cmの頭を出す穴2を設け、その中心より35cmほど下方に左右一対の足を通す穴3は直径
15cmほどである、この3っつの円形の穴を設けてなる仰臥開脚維持具1である。
【0008】
また第2の課題解決手段による作用は、介助する人9は仰臥開脚維持具1の一対の足通し穴3に被介助者8の足をひざまで通してさらに
足を上方で屈曲させ、次に頭を出す穴2の下から頭を上にだして首にひっかけると、仰臥開脚の姿勢が自然に維持される。
【発明の効果】
【0009】
上述したように本発明の仰臥開脚維持具1は、足を通す穴3にとおした足の両方のひざ裏と、頭を出す穴2より頭をだして引っ掛けた首の3点が互いに引っ張り
あって仰臥開脚の姿勢は維持される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施態様を示した仰臥開脚維持具の斜視図
【図2】被介助者の足をひざまで足通し穴に通した斜視図
【図3】ひざまで通した足を上方で屈曲させ頭を出す穴より頭を出した状態を示した斜視図
【図4】本発明の実施態様を示した斜視図
【図5】従来の介助の状態を示した斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明の実施形態を図1〜図4に基ずいて説明する
【0012】
図において1は厚さ0.2cm〜3cm×幅70cm×奥行き60cmのシートの上端方向に頭を出す直径20cmの穴と、下端方向に左右一対の直径15cmの足を出す 穴が設けられている。
【0013】
図2は左右一対の足を通す穴に被介助者の足をひざまで通す
【0014】
図3はひざまで通した足を上方で屈曲させ、頭出し穴より頭を下から上に出して首に引っ掛けると仰臥開脚の姿勢が維持される。
【0015】
図4は介助する人は、被介助者の足が邪魔になることなく下半身の介助作業ができる。
【実施例】
【0016】
仰臥開脚維持具を装着した被介助者は、脱力状態でも仰臥開脚の姿勢が維持される。
【産業上の利用可能性】
【0017】
寝たきりの被介助者を抱える家庭の他に、老人介護施設などで利用できる。
【符号の説明】
1 仰臥開脚維持具
2 頭を出す穴
3 足通し穴
4 上端方向
5 下端方向
7 ビニールシート
8 被介助者
9 介助する人
10 布団
11 蒸しタオル
12 吸水タオル
13 オムツ
14 泡
15 スポンジ
16 ゴム手袋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅70cm×奥行き60cmの長方形の軟質の合成樹脂でポリウレタンなどでなる、厚さ0,2cm〜3cmほどのシートに下端方向に左右一対の直径15cmの
足を通す穴と、上端方向中央に直径20cmの頭を出す円形の穴を設けてなる仰臥開脚維持具は、左右一対の足を通す穴に足のひざまでとおしてさらに
上方で屈曲させて頭方向に引き寄せ頭を通す穴に下から上に頭を出して首にひっかけるとその首とひざ裏の3点で引っ張り合って被介助者が脱力状態で
あっても仰臥開脚の姿勢は維持される。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−120817(P2012−120817A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−288699(P2010−288699)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(000212119)
【Fターム(参考)】