説明

伝導性層のパターニング方法、それを用いた偏光素子の製造方法、およびその方法によって製造された偏光素子

【課題】伝導性層のパターニング方法、その方法を用いた偏光素子の製造方法、およびその方法によって製造された偏光素子を提供する。
【解決手段】本発明は、a)ステレオリソグラフィ法によって製造されるスタンパを用いて樹脂層を加工した後、前記樹脂層を硬化させて樹脂層上にパターニングされた溝部と突起部を形成するステップと、b)前記樹脂層上のパターニングされた溝部と突起部の立体的形態を用いて傾角(inclined)スパッタリング方法により伝導性充填材料を樹脂層上に溝部の一部と突起部の一部のみに選択的にパターニングしてコーティングすることで伝導性層を形成するステップと、c)前記樹脂層および前記伝導性層上に保護層を形成するステップとを含む、伝導性層のパターニング方法、その方法を用いた偏光素子の製造方法、その方法によって製造された偏光素子、およびその偏光素子を備えたディスプレイ用装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝導性層のパターニング方法、その方法を用いた偏光素子の製造方法、およびその方法によって製造された偏光素子に関するものである。
【0002】
本出願は、2005年6月13日および2006年1月10日付、各々韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10−2005−0050416号および第10−2006−0002769号の出願日の利益を主張し、その内容全ては本明細書に含まれる。
【背景技術】
【0003】
偏光素子は、自然光のような非偏光された光のうち、特定の振動方向を有する直線偏光を取り出す光学素子のことを意味する。偏光素子は、サングラス、カメラ用フィルタ、スポーツ用ゴーグル、自動車のヘッドライト、顕微鏡用偏光フィルムなど幅広い分野にわたって利用されており、最近では液晶表示装置への適用が増加している。
【0004】
偏光素子の1種類であるナノグリッド偏光素子は、図1に示すように伝導性ナノグリッド(nano grid)を用いて偏光を作り出す偏光素子である。ところが、従来のナノグリッド偏光素子は、製造方法が複雑で、効率が低く、大面積で製造し難いため、液晶表示装置に用いることができなかった。
【0005】
具体的に、従来のナノグリッド偏光素子は代表的に次の2種類の方法で製造された。
【0006】
1つの方法は図3に示されている。この方法によれば、ガラスや石英などの無機物基材に伝導性金属膜層を形成し、その上にフォトレジスト層を形成した後、このフォトレジスト層をフォトマスクによって選択的に露光して現像し、パターニングする。次に、パターニングされたフォトレジスト層を用いて、フォトレジスト層の下に積層された伝導性金属膜層をエッチングして伝導性金属膜層をパターニングする。次に、上記フォトレジスト層を除去する。
【0007】
他の1つの方法は図4に示されている。この方法によれば、無機物基材に伝導性金属膜層を形成して、その上にフォトレジスト層を形成した後、このフォトレジスト層をスタンパによって加圧して変形させ、露光および現像によってパターニングする。次に、パターニングされたフォトレジスト層を用いて、フォトレジスト層の下に積層された伝導性金属膜層をエッチングし、伝導性金属膜層をパターニングしてフォトレジスト層を除去する。
【0008】
前述したように、従来技術によるナノグリッド偏光素子の製造方法では、伝導性金属膜層をパターニングするために、伝導性金属膜層上にフォトレジスト層を形成、フォトレジスト層のパターニング、およびフォトレジスト層の除去段階を経なければならないため、工程が複雑で高費用がかかるという問題がある。また、上記従来技術の方法で用いられるフォトマスクまたはスタンパは、電子ビームやX線などを用いて製造されるため、小さい面積でしか製造することができなかった。したがって、従来技術ではナノグリッド偏光素子を大面積で製造することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4,575,330号明細書
【特許文献2】米国特許第4,929,402号明細書
【特許文献3】米国特許第4,752,498号明細書
【特許文献4】韓国特許公開第1992−11695号明細書
【特許文献5】韓国特許公開第1998−63937号明細書
【特許文献6】特開2005−62241号公報
【特許文献7】特開2005−148506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明者らは従来のエッチング法を用いずに熱成形法または光硬化法のようなプラスチック成形法を用いて、樹脂にパターニングして溝部と突起部とを形成した後、樹脂層上に伝導性充填材料をコーティングして上記溝部と突起部の立体的形態を用いてパターンを形成する方法を用いることにより、エッチング工程による汚れおよび伝導性原料の浪費を防ぎ、低費用で簡単に伝導性層をパターニングすることができるという事実を明らかにした。また、上記樹脂に溝部と突起部とを形成するための1つの方法としてステレオリソグラフィによって製造したスタンパを用いる場合、伝導性層を大面積で効率的にパターニングすることができ、このような技術を用いてナノグリッド偏光素子を大面積で製造することができるという事実が明らかになった。
【0011】
そこで、本発明は、伝導性層のパターニング方法、その方法を用いた偏光素子の製造方法、その方法によって製造された偏光素子、およびその偏光素子を備えたディスプレイ用装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、
a)ステレオリソグラフィ法によって製造されるスタンパを用いて樹脂層を加工した後、前記樹脂層を硬化させて樹脂層上にパターニングされた溝部と突起部を形成するステップと、
b)前記樹脂層上のパターニングされた溝部と突起部の立体的形態を用いて傾角(inclined)スパッタリング方法により伝導性充填材料を樹脂層上に溝部の一部と突起部の一部のみに選択的にパターニングしてコーティングすることで伝導性層を形成するステップと、
c)前記樹脂層および前記伝導性層上に保護層を形成するステップとを含む、伝導性層のパターニング方法を提供する。
【0013】
また、本発明は、前記伝導性層のパターニング方法を用いて偏光素子を製造する方法を提供する。
【0014】
また、本発明は、
パターニングされて溝部と突起部が形成された樹脂層と、
前記樹脂層に形成された溝部と突起部の立体的形態を用いて樹脂層上に溝部の一部と突起部の一部のみに選択的にパターニングしてコーティングされた伝導性充填材料と、
前記樹脂層および前記伝導性充填材料層上に形成された保護層とを含む、偏光素子を提供する。
【0015】
また、本発明は、前記偏光素子を備えたディスプレイ用装置を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る伝導性層パターニング方法は、フォトレジスト層のパターニングおよびエッチング工程を含む従来の伝導性層パターニング方法に比べて、低費用で、かつ単純で、原材料の効率を極大化することができ、エッチング工程による汚れを防止するため工程の清浄化を達成することができる。また、伝導性層のパターニングのために、ステレオリソグラフィ法によって大面積で製造されたスタンパを用いることにより、伝導性層を大面積で効率的にパターニングすることができる。したがって、本発明に係る方法は大面積のナノグリッド偏光素子の製造に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】ナノグリッド偏光素子の作用原理を示す概略図である。
【図2】従来技術に係るナノグリッド偏光素子の一例の断面図である。
【図3】従来技術により、フォトマスク露光とエッチング法を用いたナノグリッド偏光素子の製造方法の模式図である。
【図4】従来技術により、ナノインプリンティング法とエッチング法を用いたナノグリッド偏光素子の製造方法の模式図である。
【図5】本発明の一実施状態によるナノグリッド偏光素子の製造方法の模式図である。
【図6】本発明の他の一実施状態によるナノグリッド偏光素子の製造方法の模式図である。
【図7】ステレオリソグラフィ法を用いてスタンパを製作する工程の模式図である。
【図8】本発明に係るナノグリッド偏光素子の構造を例示した断面図である。
【図9】本発明に係るナノグリッド偏光素子の構造を例示した断面図である。
【図10】本発明に係るナノグリッド偏光素子の構造を例示した断面図である。
【図11】本発明に係るナノグリッド偏光素子の構造を例示した断面図である。
【図12】本発明に係るナノグリッド偏光素子の構造を例示した断面図である。
【図13】伝導性充填材料の選択的充填方法を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0019】
本発明の一実施状態に係る伝導性層のパターニング方法は図5に示されている。この実施状態では、樹脂層として、支持体の役割をすることができると共にパターニングされた溝部と突起部とが形成され得る樹脂層を用いる。この樹脂層にパターニングして溝部と突起部とを形成する。ここで、溝部と突起部のパターニングは、例えばスタンパを用いて樹脂層を加圧して熱硬化または光硬化した後、樹脂層からスタンパを分離する方式によって行われる。本発明に係る伝導性層のパターニング方法を用いてナノグリッド偏光素子を製造する場合、上記溝部は所定間隔を有するグリッド形状であることが好ましい。例えば、樹脂層上の溝部と突起部は、図8〜10に示された形状または図11および12に示された形状であり得るし、同一の形状が一定間隔で形成されていれば、その形状には特に限定されるものではない。また、上記溝部は、ナノグリッド形状を形成するために幅および深さが数十〜数百nmであることが好ましい。
【0020】
次に、上記樹脂層上の溝部と突起部の立体的形態を用いてパターンを形成するため、伝導性充填材料を樹脂層上にコーティングする。ここで、溝部と突起部の立体的形態を用いてパターンを形成するため、伝導性充填材料を樹脂層上にコーティングするというのは、コーティング方法そのものだけの特徴でなく、樹脂層上の溝部と突起部の立体的形態を用いて樹脂層表面のうちの特定部分のみに、例えば樹脂層の溝部のみに、または樹脂層の突起部のみに、または溝部の一部と突起部の一部のみに伝導性充填材料を選択的にコーティングすることにより、伝導性充填材料のパターニングされた層を形成することを意味する。
【0021】
上記伝導性充填材料のコーティング方法は特に限定されるものではないが、ナイフコーティング、ロールコーティング、スロットダイコーティング方法などのような選択的湿式コーティング方法や、PVD(physical vapor deposition)のような蒸着および傾角(inclined)スパッタリングなどのような選択的乾式コーティング方法を用いることができる。スパッタリング法とは、スパッタリングガスを真空雰囲気からなるチャンバー内に注入し、成膜しようとするターゲット物質と衝突させてプラズマを生成させた後、それを基板上にコーティングさせる方法である。傾角スパッタリングとは、側面でスパッタリングを行うことを意味する。
【0022】
例えば、図13に示すように、傾角スパッタリング法を用いることにより、樹脂層上に溝部の内壁一部と突起部の表面部分に伝導性充填材料を選択的にコーティングして、伝導性層のパターニングを行うことができる。
【0023】
本発明では、前述したように、樹脂層上に伝導性充填材料を直接コーティングして、樹脂層の溝部と突起部の立体的形態を用いてパターンを形成する方法を用いることにより、伝導性充填材料のパターニングのために充填材料を選択的に除去するステップを別途に行う必要なく、それによって工程をより簡素化することができる。
【0024】
必要な場合、伝導性充填材料を樹脂層上にコーティングしてパターン形成した後、その上に保護膜を形成することができる。
【0025】
本発明のまた他の実施状態に係る伝導性層のパターニング方法は図6に示されている。この実施状態では、支持体の役割をすることができる基材上に熱または光などによって硬化可能な樹脂層を形成する。次に、上記硬化性樹脂層にパターニングして溝部と突起部とを形成する。この実施状態において、溝部と突起部のパターニング方法、伝導性充填材料のコーティング方法、保護膜の形成などは、前述した図5の実施状態について記述したものと同様である。
【0026】
本発明において、別途の支持体なしに用いることのできる樹脂層の材料としては、プラスチックのような有機素材を用いることができ、例えばポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリエステルナフテネート、ポリアクリレートなどのような光学的に透明な有機素材を用いることができる。このような材料は、支持体の役割と成形樹脂の役割を共にすることができるため、このような材料からなる樹脂層を用いる場合には別途の基材を用いる必要がない。
【0027】
本発明において、支持体の役割をする基材上に形成される樹脂層の材料としては、光硬化法によって微細パターンが形成され得る光硬化性樹脂を用いることができ、例えばウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなどの透明な液状樹脂を用いることができる。上記のような透明な液状樹脂は粘度が低いため、ナノサイズの金型を有するスタンパの金型形状内に容易に充填されてナノサイズの形状が容易に形成され得、基材との接着に優れており、硬化後のスタンパからの分離が容易であるという利点がある。このような樹脂層を基材上に形成する場合、基材としてはガラスや石英などの無機物基材や光学的に透明な有機素材などを用いることができる。従来の伝導性層のパターニング方法では、基材としてガラスや石英などの無機物基材が用いられたために製造された素子の柔軟性が悪いという問題があったが、本発明では基材の材料として無機物材料のみならず柔軟性のある有機素材も用いることができる。したがって、従来技術の方法はバッチ式工程に適しているが、本発明ではプラスチックフィルムのような有機素材の基材を用いることによって連続工程を用いることもできる。
【0028】
本発明における伝導性充填材料は、目的とする素子に電気伝導性を与える役割をする。特に、本発明に係る方法がナノグリッド偏光素子の製造に適用される場合、上記伝導性充填材料はナノグリッド部分に電気伝導性を与えて偏光素子の機能を表すようにすることができる。本発明における伝導性充填材料としては、銀、銅、クロム、白金、金、ニッケル、アルミニウムなどのような伝導性金属の1種以上の単独またはこれらと有機材料との混合物、またはポリアセチレン、ポリアニリン、ポリエチレンジオキシチオフェンなどのような有機物伝導性物質を用いることができる。従来技術では伝導性層を形成するために金属薄膜層を用いることによって材料の柔軟性が悪いという問題があったが、本発明では前述した材料を用いることによって素子の柔軟性を向上させられる。上記伝導性金属粉末の粒径は、ナノグリッド形状の溝部と突起部の立体的形状を用いて、樹脂層上の特定部分のみに選択的にコーティングするために数nm〜数十nmであることが好ましい。また、上記伝導性金属粉末と混合される有機材料としてはエポキシアクリレートなどがあるが、これのみに限定されるものではない。
【0029】
本発明において、必要な場合樹脂層の溝部と突起部の立体的形態を用いて樹脂層上に伝導性充填材料を選択的にコーティングした後、その上に保護膜を形成することができる。この保護層はエポキシアクリレートなどの材料からなり得、保護層はコーティング方法などによって形成され得る。保護層には、必要な場合、接着、帯電防止、耐摩耗などの機能をさらに与えることができる。
【0030】
本発明においては、前述したように樹脂層に溝部と突起部とをパターニングする工程をスタンパによって行うことができる。特に、本発明では、ステレオリソグラフィ法によって大面積で製造されたスタンパを用いることが好ましい。「ステレオリソグラフィ(stereolithography)」とは、コンピュータによって制御されるレーザーを用いて、光硬化可能な組成物の薄膜を硬化することによって3次元物体を生産するための工程のことを意味する。このような工程は、米国特許第4,575,330号、第4,929,402号、および第4,752,498号などと、韓国特許公開第1992−11695号、および第1998−63937号などに詳細に記載されている。本発明では、ステレオリソグラフィ法を本発明に係る伝導性層パターニング方法に用いられるスタンパの製造に用いることにより、ナノサイズの金型を有するスタンパを大面積で製造することができ、これによって伝導性層を大面積で効率的にパターニングすることができる。また、このような方法を用いて大面積のナノグリッド偏光素子を製造することができる。本発明におけるスタンパの金型材料としては、ニッケル、クロム、ロジウムなどのような金属やエポキシ、シリコンなどのような有機材料を用いることができる。図7には、ステレオリソグラフィ法によってスタンパを製造する工程を示している。
【実施例】
【0031】
以下では実施例によって本発明をより詳細に説明するが、下記実施例によって本発明の範囲が限定されるものではない。
【0032】
〔実施例1〕
図5に示された実施状態によって偏光素子を製造した。具体的には、レーザーステレオリソグラフィ(laser stereo lithography)方法によって、ピッチ200nm、ナノグリッド線幅65nmのニッケルスタンパを製造した。樹脂層として厚さ100μmの透明な押出ポリエステルフィルム((株)SAEHAN)に前記ニッケルスタンパで圧力を加え、150℃で熱を加えてスタンパの金型に相応する溝部と突起部とを形成した(韓国「NND」社のナノインプリンティング装備を使用)。次に、伝導性充填材料として銀ナノ粒子をエタノールに分散および安定化した溶液(韓国内製造業者の「ナノ新素材」原料)を、ナイフコーティング(ステンレスカンマナイフ)方法によって前記ポリエステルフィルム上に形成された溝部に選択的に充填した後、120℃で30分間乾燥した。次に、透明アクリル系樹脂を用いて保護膜を形成して、ナノグリッド偏光素子を製造した。
【0033】
〔実施例2〕
図6に示された実施状態の方法によって偏光素子を製造した。具体的には、基材として厚さ100μmの透明なポリエステルフィルム(日本「TOYOBO」社のA4400)上に透明な光硬化性ウレタンアクリレート液状成形樹脂(韓国「SK−CYTECH」)をコーティングして光硬化性樹脂層を形成した。次に、光硬化性樹脂層に実施例1で使ったものと同様なニッケルスタンパを圧着した後、紫外線を20秒間照射して硬化させ、スタンパを分離することによって光硬化性樹脂層上に溝部と突起部とを形成した。次に、上記樹脂層上の突起部のみに選択的に金属を充填するために、アルミニウムを80度の側面角度で秒当たり0.2nm、総厚さは150nmまで蒸着されるように傾角スパッタリングした(日本「ULVAC」装備)。次に、保護膜を形成してナノグリッド偏光素子を製造した。
【0034】
〔比較例1〕
図3に示された方法によって偏光素子を製造した。具体的には、石英基材上にアルミニウムを蒸着した。そこに、コーティング工程によってフォトレジストを塗布し、フォトマスクを用いて選択的に露光させた。次に、エッチング工程によってフォトレジストの露光された部位に該当するアルミニウム層を除去した後、洗浄およびリンスしてナノグリッド偏光素子を製造した。
【0035】
〔比較例2〕
図4に示された方法によって偏光素子を製造した。具体的には、フォトマスクを用いた露光工程の代わりにスタンパを用いてフォトレジストを加圧した後に露光したのを除いては、比較例1と同様の方法によってナノグリッド偏光素子を製造した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)ステレオリソグラフィ法によって製造されるスタンパを用いて樹脂層を加工した後、前記樹脂層を硬化させて樹脂層上にパターニングされた溝部と突起部を形成するステップと、
b)前記樹脂層上のパターニングされた溝部と突起部の立体的形態を用いて傾角(inclined)スパッタリング方法により伝導性充填材料を樹脂層上に溝部の一部と突起部の一部のみに選択的にパターニングしてコーティングすることで伝導性層を形成するステップと、
c)前記樹脂層および前記伝導性層上に保護層を形成するステップとを含む、伝導性層のパターニング方法。
【請求項2】
前記樹脂層は光学的に透明な有機材料から形成される、請求項1に記載の伝導性層のパターニング方法。
【請求項3】
前記樹脂層は無機物および有機物からなる群より選択される物質からなる基材上に形成されており、前記樹脂層は硬化性液状樹脂からなる、請求項1に記載の伝導性層のパターニング方法。
【請求項4】
前記伝導性充填材料は、金属、金属と有機材料の混合物、および伝導性有機物質からなる群より選択される、請求項1に記載の伝導性層のパターニング方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載された方法を用いて偏光素子を製造する方法。
【請求項6】
パターニングされて溝部と突起部が形成された樹脂層と、
前記樹脂層に形成された溝部と突起部の立体的形態を用いて樹脂層上に溝部の一部と突起部の一部のみに選択的にパターニングしてコーティングされた伝導性充填材料と、
前記樹脂層および前記伝導性充填材料層上に形成された保護層とを含む、偏光素子。
【請求項7】
請求項6に記載の偏光素子を備えるディスプレイ用装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−191766(P2011−191766A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78870(P2011−78870)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【分割の表示】特願2007−552072(P2007−552072)の分割
【原出願日】平成18年6月13日(2006.6.13)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】