説明

伝送装置、カメラ装置、カメラ制御装置、およびカメラシステム

【課題】カメラシステムのCHU、CCUなどの伝送装置に、複数の周波数のクロック信号に対応したシリアル信号を伝送させる。
【解決手段】伝送装置2,3の送受信部23,24は、複数の周波数から選択された周波数のクロック信号を含むシリアル信号を送受する。クロック再生部41は、受信されたシリアル信号から再生クロック信号を再生する。一致判定部45は、再生された再生クロック信号の周波数と複数の周波数との一致を判定する。周波数制御部45は、一致している場合に再生クロック信号の周波数を決定する。クロック再生部41が再生する再生クロック信号の周波数は、決定されるまで切り替わる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロック信号を含むシリアル信号を伝送する伝送装置、カメラ装置、カメラ制御装置、およびカメラシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン放送などに使用される映像を撮像するために、カメラヘッドユニット(CHU)と、カメラコントロールユニット(CCU)とを有するカメラシステムが用いられている。
そして、CCUは、GENLOCK信号などをCHUへ送信する。
また、CHUは、このGENLOCK信号に同期して、撮像による映像信号をCCUへ出力する。
【0003】
GENLOCK信号は、たとえば複数台のCHUによる映像信号の生成または送信タイミングを同期させるための信号である。
このような同期制御により、複数台のCCUからスイッチャなどへ入力された複数の映像信号は、互いに同期する。
そして、複数台のCHUで撮像した映像信号が互いに同期して入力されるため、スイッチャは、映像の切替前後のフレームを同期させながら映像ソースを切り替えることができる。
これにより、出力の映像信号において、切替の前後のフレームが切れなくなる。
【0004】
また、カメラシステムにおいて、CHUとCCUとは、1本の光ケーブルなどで接続されている(特許文献1)。
この場合、CHUとCCUとは、1本の光ケーブルを用いた双方向通信により、映像信号、GENLOCK信号などを送受する。
このため、CHUとCCUとは、共通の所定の周波数のクロック信号を用いて、映像データやGENLOCKデータをシリアル信号へ変換し、このシリアル信号を双方向に送受している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−303582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、テレビジョン放送などに使用される映像には、高画質化などが求められている。
しかしながら、既存のカメラシステムでは、システム設置当初の使用に耐えうる共通の所定の周波数のクロック信号によりデータをシリアル変換しているため、高画質化に必要となる伝送容量が確保できないことがある。
このため、カメラシステムでは、高い周波数のクロック信号に対応した伝送装置を用いたCHUおよびCCUに置き換える必要が生じている。
【0007】
しかしながら、このようにCHUおよびCCUのシリアル伝送用のクロック信号の周波数を上げた場合、CHUおよびCCUは、既存のものとの互換性が無くなる。
その結果、CHUおよびCCUは、まとめて置き換える必要があり、段階的に置き換えることができない。
また、たとえばシリアル伝送用のクロック信号の周波数を上げた新しいCHUを、臨時的に旧来のCCUと組み合わせて使用することもできない。
【0008】
このようにカメラシステムでは、CHU、CCUなどの伝送装置において、複数の周波数のクロック信号に対応したシリアル信号を送受信することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点の伝送装置は、シリアル信号のクロック成分として用いられる複数の周波数から選択された周波数のクロック信号に基づいてデータをシリアル変換することにより生成され、選択された周波数のクロック信号を含むシリアル信号を送受する送受信部と、送受信部により受信されたシリアル信号が入力され、シリアル信号から再生クロック信号を再生するクロック再生部と、クロック再生部により再生された再生クロック信号が入力され、再生クロック信号の周波数と複数の周波数の各々とが一致しているか否かを判定する一致判定部と、一致判定部により周波数が一致していると判定された場合に、クロック再生部に再生させる再生クロック信号の周波数を、当該一致する周波数に決定するための制御を実行する周波数制御部とを有する。そして、クロック再生部に再生させる再生クロック信号の周波数の設定は、周波数制御部により周波数が決定されるまで、複数の周波数の間で切り替わる。
【0010】
第1の観点の伝送装置において、クロック再生部に再生させる再生クロック信号の周波数の設定は、周波数制御部により周波数が決定されるまで、複数の周波数の間で切り替わる。
また、一致判定部は、受信したシリアル信号に含まれるクロック信号の周波数と、伝送装置が対応可能な複数の周波数の各々との一致を判定する。
いずれかの周波数が一致している場合、周波数制御部は、クロック再生部に再生させる再生クロック信号の周波数を、当該一致する周波数に決定するための制御を実行する。
よって、伝送装置は、シリアル信号に含まれるクロック信号の周波数に応じて再生クロック信号の周波数を切り替えて、シリアル信号を受信することができる。
【0011】
本発明の第2の観点のカメラ装置は、撮像による映像信号を生成する撮像部と、シリアル信号のクロック成分として用いられる複数の周波数から選択された周波数のクロック信号に基づいて映像信号をシリアル変換することにより生成され、選択された周波数のクロック信号を含むシリアル信号を送信する通信部とを有する。通信部は、クロック信号を含むシリアル信号を送受するための送受信部と、送受信部により受信されたシリアル信号が入力され、シリアル信号から再生クロック信号を再生するクロック再生部と、クロック再生部により再生された再生クロック信号が入力され、再生クロック信号の周波数と複数の周波数の各々とが一致しているか否かを判定する一致判定部と、一致判定部により周波数が一致していると判定された場合に、クロック再生部に再生させる再生クロック信号の周波数を、当該一致する周波数に決定するための制御を実行する周波数制御部とを有する。そして、クロック再生部に再生させる再生クロック信号の周波数の設定は、周波数制御部により周波数が決定されるまで、複数の周波数の間で切り替わる。
【0012】
本発明の第3の観点のカメラ制御装置は、カメラ装置が接続可能であり、シリアル信号のクロック成分として用いられる複数の周波数から選択した周波数のクロック信号を含むシリアル信号をカメラ装置との間で送受する送受信部と、送受信部により受信されたシリアル信号が入力され、シリアル信号から再生クロック信号を再生するクロック再生部と、クロック再生部により再生された再生クロック信号が入力され、再生クロック信号の周波数と複数の周波数の各々とが一致しているか否かを判定する一致判定部と、一致判定部により周波数が一致していると判定された場合に、クロック再生部に再生させる再生クロック信号の周波数を、当該一致する周波数に決定するための制御を実行する周波数制御部とを有する。そして、クロック再生部に再生させる再生クロック信号の周波数の設定は、周波数制御部により周波数が決定されるまで、複数の周波数の間で切り替わる。
【0013】
本発明の第4の観点のカメラシステムは、撮像した映像のシリアル信号を送信するカメラ装置と、カメラ装置に接続され、カメラ装置に対して、シリアル信号のクロック成分として用いられる複数の周波数から選択した周波数のクロック信号を含むシリアル信号を送信し、カメラ装置から、送信した周波数のクロック信号によりシリアル変換された映像のシリアル信号を受信するカメラ制御装置とを有する。カメラ装置およびカメラ制御装置の少なくとも一方は、選択された周波数のクロック信号を含むシリアル信号を送受する第1送受信部と、第1送受信部により受信されたシリアル信号が入力され、シリアル信号から再生クロック信号を再生する第1クロック再生部と、第1クロック再生部により再生された再生クロック信号が入力され、第1再生クロック信号の周波数と複数の周波数の各々とが一致しているか否かを判定する第1一致判定部と、第1一致判定部により周波数が一致していると判定された場合に、第1クロック再生部に再生させる再生クロック信号の周波数を、当該一致する周波数に決定するための制御を実行する第1周波数制御部とを有する。そして、第1クロック再生部に再生させる再生クロック信号の周波数の設定は、第1周波数制御部により周波数が決定されるまで、複数の周波数の間で切り替わる。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、カメラシステムのCHU、CCUなどの伝送装置において、複数の周波数のクロック信号に対応したシリアル信号を送受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係るカメラシステムの構成図である。
【図2】図2は、図1のCHUとCCUとの間で伝送される各種の信号の説明図である。
【図3】図3は、図1のCHUのブロック図である。
【図4】図4は、図3のCHUによる伝送モード自動検出フローチャートである。
【図5】図5は、図1のCCUのブロック図である。
【図6】図6は、図5のCCUによる伝送モード自動検出フローチャートである。
【図7】図7は、新伝送方式対応の図3のCHUおよび図5のCCUを光ケーブルに接続した場合の説明図である。
【図8】図8は、新伝送方式対応の図3のCHUと、従来の伝送方式に対応したCCUとを光ケーブルに接続した場合の説明図である。
【図9】図9は、従来の伝送方式に対応したCHUと、新伝送方式対応の図5のCCUとを光ケーブルに接続した場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に関連付けて説明する。
説明は以下の順に行う。
1.カメラシステムの説明
2.CHUの説明
3.CHUの伝送モード自動検出回路の説明
4.CHUの伝送モード自動検出動作の説明
5.CCUの説明
6.CCUの伝送モード自動検出回路の説明
7.CCUの伝送モード自動検出動作の説明
8.新伝送方式での接続の説明
9.旧方式での接続の説明
【0017】
[1.カメラシステム1の説明]
図1は、本発明の実施形態に係るカメラシステム1の構成図である。
図1のカメラシステム1は、放送局などにおいて使用されるものである。
このため、カメラシステム1は、カメラヘッドユニット(CHU)2、カメラコントロールユニット(CCU)3を有する。
また、カメラシステム1は、カメラコマンドネットワークユニット(CNU)5、マスタセットアップユニット(MSU)6、SG(Signal Generator)7、リモートコントロールパネル(RCP)8、リターンビデオ信号源9を有する。
そして、CHU2とCCU3とは、光ファイバケーブル4により1対1対応で接続される。
また、CNU5は、CCU3に接続される。MSU6、RCP8は、CNU5に接続される。
また、SG7、リターンビデオ信号源9は、CCU3に接続される。
【0018】
図1のCHU2およびCCU3は、複数の周波数のクロック信号を含む、つまり複数のビットレートの光シリアル信号に対応している。
すなわち、CHU2およびCCU3は、光ファイバケーブル4により接続された相手の装置に応じて、高ビットレートの光シリアル信号、または低ビットレートの光シリアル信号を送受する。
【0019】
低ビットレートの光シリアル信号は、既存のCHU2およびCCU3の伝送方式による信号であり、たとえば74MHzのクロック信号成分を含む。
74MHzのクロック信号を含む光シリアル信号は、約1.5Gbpsのデータ転送速度が得られる。
なお、1.5Gbpsのデータ転送速度により、HD−SDI(High Definition Serial Digital Interface)×1ch分のビデオ信号、オーディオ信号、および制御信号を送受信することができる。
【0020】
高ビットレートの光シリアル信号は、高画質化のために新たに設けた伝送方式による信号であり、たとえば185MHzのクロック信号成分を含む。
185MHzのクロック信号を含む光シリアル信号は、約3.7Gbpsのデータ転送速度が得られる。
なお、3.7Gbpsのデータ転送速度により、HD−SDIx2ch分の往復伝送が可能である。
また、高ビットレートの光シリアル信号は、クロック信号の周波数を約148MHzとして、3Gbpsのデータ転送速度が得られるものであってもよい。
【0021】
このように図1のカメラシステム1は、既存の低ビットレートの光シリアル信号に加えて、高ビットレートの光シリアル信号によりデータを伝送することができる。
【0022】
図2は、図1のCHU2とCCU3との間で伝送される各種の信号の説明図である。
図2に示す各種の信号は、CHU2とCCU3とを接続する光ファイバケーブル4により双方向に送受される。
【0023】
図2に示すように、CHU2は、ビデオ信号、オーディオ信号、コントロール信号を、CCU3へ送信する。
CHU2がCCU3へ送信したビデオ信号、オーディオ信号は、CCU3より他の機器へ出力される。
CHU2がCCU3へ送信したコントロール信号は、CCU3を経由して、CNU5、MSU6、RCP8へ送信される。
【0024】
また、CCU3は、リターンビデオ信号、コントロール信号、オーディオ信号、GENLOCK信号(リファレンス信号)を、CHU2へ送信する。
リターンビデオ信号は、他の映像信号源より生成される。
GENLOCK信号は、たとえば複数台のCHU2による撮像タイミング、ビデオ信号の出力タイミングなどを同期させるための信号であり、SG7などで生成される。
なお、コントロール信号は、RCP8、MSU6などで生成され、CNU5を経由してCHU2まで伝送される。
【0025】
[2.CHU2の説明]
図3は、図1のCHU2のブロック図である。
CHU2は、撮像による映像のビデオ信号を生成する撮像部11と、ビデオ信号をCCU3へ送信し、CCU3からのリターンビデオ信号を受信するCHU通信部12とを有する。
【0026】
撮像部11は、イメージセンサ13、映像プロセッサ14、同期信号生成部15、映像クロック生成部16を有する。
イメージセンサ13は、被写体などの像光を複数の光電変換素子で変換し、複数の画素値を含む撮像信号を生成する。
同期信号生成部15は、10B/8B変換部31または分離デマルチプレクサ29に接続され、CHU通信部12が受信したリターンビデオ信号からGENLOCK信号に同期した内部同期信号を生成する。
映像クロック生成部16は、同期信号生成部15に接続される。撮像クロック生成部は、内部同期信号に同期した所定の周波数の映像クロック信号を生成する。映像クロック信号の周波数は、たとえば74MHzである。
映像プロセッサ14は、イメージセンサ13、映像クロック生成部16に接続される。映像プロセッサ14は、映像クロック信号を用いて撮像信号からビデオ信号を生成し、内部同期信号に同期させて出力する。
映像プロセッサ14は、高レート用ビデオ信号時、2ch分のビデオ信号として、本線ビデオ信号1(Link−A)と本線ビデオ信号2(Link−B)とを出力する。
映像プロセッサ14は、低レート用ビデオ信号時、1ch分の本線ビデオ信号を出力する。
映像プロセッサ14が生成するビデオ信号は、たとえばHD−SDIのフォーマットに準拠した信号であればよい。
【0027】
CHU通信部12は、光ファイバケーブル4により接続されたCCU3に応じて、高ビットレートの光シリアル信号または低ビットレートの光シリアル信号を送受する。
このため、CHU通信部12は、CPU(Central Processing Unit)17、コマンドマルチプレクサ18、合成マルチプレクサ19、8B/10B変換部20、スクランブラ21、P/Sコンバータ22、E/O変換部23を有する。
【0028】
そして、低ビットレートの光シリアル信号の送信時は、コマンドマルチプレクサ18、スクランブラ21、P/Sコンバータ22、E/O変換部23が使用される。
コマンドマルチプレクサ18は、撮像部11の映像プロセッサ14およびCPU17に接続される。コマンドマルチプレクサ18は、本線ビデオ信号に、CPU17から出力されたコマンド信号を多重する。
スクランブラ21は、コマンドマルチプレクサ18に接続される。スクランブラ21は、コマンドマルチプレクサ18によりコマンドが多重された本線ビデオ信号にスクランブルをかける。
P/Sコンバータ22は、スクランブラ21に接続され、スクランブルされたパラレルの信号を、シリアルの信号へ変換する。低ビットレートの光シリアル信号を送信する場合、P/Sコンバータ22は、低ビットレート用の74MHzのクロック信号を用いて、シリアル信号を生成する。
E/O変換部23は、P/Sコンバータ22に接続される。また、E/O変換部23には、光ファイバケーブル4が接続される。E/O変換部23は、レーザダイオードを有し、P/Sコンバータ22から入力されるシリアル信号に基づいてレーザダイオードを駆動する。E/O変換部23は、電気的なシリアル信号を光シリアル信号へ変換する。
これにより、E/O変換部23から光ファイバケーブル4へ低ビットレートの光シリアル信号が出力される。
【0029】
また、高ビットレートの光シリアル信号の送信時は、コマンドマルチプレクサ18、合成マルチプレクサ19、8B/10B変換部20、P/Sコンバータ22、E/O変換部23が使用される。
コマンドマルチプレクサ18は、撮像部11の映像プロセッサ14およびCPU17に接続される。コマンドマルチプレクサ18は、本線ビデオ信号1(Link−A)に、CPU17から出力されたコマンド信号を多重する。
合成マルチプレクサ19は、撮像部11の映像プロセッサ14およびコマンドマルチプレクサ18に接続される。合成マルチプレクサ19は、本線ビデオ信号2(Link−B)と、コマンドマルチプレクサ18によりコマンドが多重された本線ビデオ信号1(Link−A)とを混合する。
また、合成マルチプレクサ19は、合成した高ビットレートの合成信号に所定の同期コードを付加する。同期コードは、たとえばK28.5であればよい。
8B/10B変換部20は、合成マルチプレクサ19に接続される。8B/10B変換部20は、高ビットレートの合成信号のビット数を8ビット単位に10ビットへ冗長化する。
P/Sコンバータ22は、8B/10B変換部20に接続される。P/Sコンバータ22は、8B/10B変換部20からパラレルに出力される信号をシリアルの信号へ変換する。高ビットレートの光シリアル信号を送信する場合、P/Sコンバータ22は、高ビットレート用の185MHzのクロック信号を用いて、シリアル信号を生成する。
E/O変換部23は、P/Sコンバータ22と、光ファイバケーブル4とに接続される。E/O変換部23は、P/Sコンバータ22から入力されるシリアル信号に基づいてレーザダイオードを駆動する。
これにより、E/O変換部23から光ファイバケーブル4へ高ビットレートの光シリアル信号が出力される。
【0030】
また、CHU通信部12は、O/E変換部24、S/Pコンバータ25、同期コードデテクタ26、デスクランブラ27、TRSデテクタ28、分離デマルチプレクサ29、第1の10B/8B変換部31、第2の10B/8B変換部30、コマンドデマルチプレクサ32を有する。
【0031】
そして、低ビットレートの光シリアル信号の受信時は、O/E変換部24、S/Pコンバータ25、デスクランブラ27、TRSデテクタ28、分離デマルチプレクサ29、コマンドデマルチプレクサ32が使用される。
O/E変換部24は、光ファイバケーブル4に接続される。O/E変換部24は、フォトダイオードを有し、光ファイバケーブル4から入力される光信号を電気信号へ変換する。O/E変換部24は、光シリアル信号を電気的なシリアル信号へ変換する。
S/Pコンバータ25は、O/E変換部24に接続される。S/Pコンバータ25は、O/E変換部24から入力されるシリアルの信号をパラレルの信号へ変換する。
デスクランブラ27は、S/Pコンバータ25に接続され、低ビットレートのリターンビデオ信号をデスクランブルする。
TRSデテクタ28は、デスクランブラ27に接続される。TRSデテクタ28は、リターンビデオ信号に含まれるタイミング参照信号(TRS)を検出する。
タイミング参照信号(TRS)には、たとえばHD−SDIにおけるSAV(Start of Active Video)信号などがある。映像を再生する装置では、このタイミング参照信号の検出タイミングに、映像の水平走査期間、垂直走査期間などを同期させる。
リターンビデオ信号は、分離デマルチプレクサ29に接続されるが、分離デマルチプレクサ29は内部でスルーされ、第1の10B/8B変換部31はバイパスされ、コマンドデマルチプレクサ32に接続される。
コマンドデマルチプレクサ32は、コマンドが多重されたリターンビデオ信号から、リターンビデオ信号と、コマンド信号とに分離する。コマンド信号は、CPU17へ出力される。リターンビデオ信号は、撮像部11の図示しない表示部に表示される。
【0032】
また、高ビットレートの光シリアル信号の受信時は、O/E変換部24、S/Pコンバータ25、同期コードデテクタ26、分離デマルチプレクサ29、第1の10B/8B変換部31、第2の10B/8B変換部30、コマンドデマルチプレクサ32が使用される。
O/E変換部24は、光ファイバケーブル4に接続される。O/E変換部24は、フォトダイオードを有し、光ファイバケーブル4から入力される光信号を電気信号へ変換する。O/E変換部24は、光シリアル信号を電気的なシリアル信号へ変換する。
S/Pコンバータ25は、O/E変換部24に接続される。S/Pコンバータ25は、O/E変換部24から入力されるシリアルの信号をパラレルの信号へ変換する。
同期コードデテクタ26は、S/Pコンバータ25に接続される。同期コードデテクタ26は、高レートのリターンビデオ信号に含まれる同期コードを検出する。
分離デマルチプレクサ29は、同期コードデテクタ26に接続される。分離デマルチプレクサ29は、同期コードデテクタ26で検出された同期コードを先頭に、合成信号を分離して、リターンビデオ信号1とリターンビデオ信号2にする。
【0033】
第1の10B/8B変換部31は、分離デマルチプレクサ29に接続される。第1の10B/8B変換部31は、リターンビデオ信号1を10ビットから8ビットに復号する。
コマンドデマルチプレクサ32は、第1の10B/8B変換部31に接続される。コマンドデマルチプレクサ32は、コマンドが多重されたリターンビデオ信号1から、リターンビデオ信号1と、コマンド信号とに分離する。コマンド信号は、CPU17へ出力される。リターンビデオ信号1は、たとえば撮像部11の図示しない表示部に表示される。
【0034】
第2の10B/8B変換部30は、分離デマルチプレクサ29に接続される。第2の10B/8B変換部30は、リターンビデオ信号2を10ビットから8ビットに復号し、リターンビデオ信号2を再生する。リターンビデオ信号2は、たとええば撮像部11の図示しない表示部に表示される。
【0035】
このように図3のCHU2は、低レート用の合成信号により、往復1ch分のビデオ信号およびコマンド信号を送受することができる(HD−SDIx1ch)。
また、図3のCHU2は、高レート用の合成信号により、往復2ch分のビデオ信号およびコマンド信号を送受することができる(HD−SDIx2ch)。
【0036】
[3.CHU2の伝送モード自動検出回路の説明]
また、図3のCHU2は、高レートおよび低レートの2種類の伝送モードを自動的に検出するための回路を有する。
具体的には、CHU2は、クロック再生回路41、高レート用PLL(Phase Locked Loop)回路42、セレクタ43、低レート用PLL回路44、CHU判定制御部45を有する。
【0037】
クロック再生回路41は、O/E変換部24に接続される。クロック再生回路41は、O/E変換部24が受信した光シリアル信号に含まれるクロック信号を再生する。以下、このクロック信号を再生クロック信号という。
【0038】
高レート用PLL回路42は、クロック再生回路41に接続される。高レート用PLL回路42は、再生クロック信号が、所定の高レート伝送用のクロック信号である場合にこれと同期し、ロック検出信号を出力する。
【0039】
セレクタ43は、クロック再生回路41と高レート用PLL回路42に接続される。セレクタ43は、高レート用PLL回路42により生成されたクロック信号および再生クロック信号の一方を選択して出力する。
【0040】
低レート用PLL回路44は、セレクタ43に接続される。低レート用PLL回路44は、セレクタ43により選択されたクロック信号が、所定の低レート伝送用のクロック信号である場合にこれと同期し、ロック検出信号を出力する。
【0041】
CHU判定制御部45は、クロック再生回路41、高レート用PLL回路42、セレクタ43、低レート用PLL回路44に接続される。
CHU判定制御部45は、セレクタ43およびクロック再生回路41へ制御信号を出力し、一定時間毎に、クロック再生回路41が再生できる周波数の設定変更と、ロック判定に使用するPLL回路42,44を切り替える制御を実行する。
また、CHU判定制御部45は、高レート用PLL回路42または低レート用PLL回路44からロック検出信号が入力されると、クロック再生回路41に生成させる再生クロック信号を当該検出された周波数に維持決定するための制御信号を出力する。
この制御信号により、セレクタ43およびクロック再生回路41の動作が固定される。
【0042】
[4.CHU2の伝送モード自動検出動作の説明]
図4は、図3のCHU2による伝送モード自動検出フローチャートである。
図4の伝送モード自動検出フローチャートは、CHU2のハードウェアにより実行される。
【0043】
CHU2が起動されると、まず、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、セレクタ43、およびクロック再生回路41は、高レート用動作モードとなる(ステップST1)。
【0044】
そして、CHU2は、光ファイバケーブル4からの光シリアル信号の入力待ち状態となる(ステップST2)。
この状態で光ファイバケーブル4から光シリアル信号が入力されると、CHU判定制御部45は、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25などを高レート用動作モードにリセットし(ステップST3)、所定時間T1ms待つ(ステップST4)。
光ファイバケーブル4から光シリアル信号が入力されると、クロック再生回路41は、高レート用のクロック信号を再生する。高レート用PLL回路42および低レート用PLL回路44は、再生クロック信号に対する同期動作を実行する。
【0045】
そして、T1ms後に、CHU判定制御部45は、高クロック信号に同期したか否かを判断する(ステップST5)。
CHU判定制御部45は、高レート用PLL回路42のロック検出信号の有無に基づいて、高クロック信号に同期したか否かを判断する。
【0046】
高レート用PLL回路42がロック検出信号を出力している場合、CHU判定制御部45は、さらに低レート用PLL回路44がロック検出信号を出力するまで待つ(ステップST6)。
その後、CHU判定制御部45は、再生クロック信号を高クロック信号に維持決定するための制御を実行する(ステップST7)。
CHU判定制御部45は、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、セレクタ43、およびクロック再生回路41は、高レート用動作モードに設定する。
【0047】
これに対して、ステップST5において高クロック信号に同期していないと判断した場合、CHU判定制御部45は、動作モードを高レート用動作モードから低レート用動作モードに切り替える(ステップST8)。
具体的には、CHU判定制御部45は、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、セレクタ43、およびクロック再生回路41などを低レート用動作モードにリセットし(ステップST9)、所定時間T2ms待つ(ステップST10)。
【0048】
そして、T2ms後に、CHU判定制御部45は、低クロック信号に同期したか否かを判断する(ステップST11)。
CHU判定制御部45は、低レート用PLL回路44のロック検出信号の有無に基づいて判断する。
【0049】
低レート用PLL回路44がロック検出信号を出力している場合、CHU判定制御部45は、再生クロック信号を低クロック信号に維持決定するための制御を実行する(ステップST12)。
CHU判定制御部45は、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、セレクタ43、およびクロック再生回路41は、低レート用動作モードに設定する。
【0050】
また、ステップST11において低クロック信号に同期していないと判断した場合、CHU判定制御部45は、動作モードを低レート用動作モードから高レート用動作モードに切り替える(ステップST13)。
具体的には、CHU判定制御部45は、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、セレクタ43、およびクロック再生回路41などを高レート用動作モードにリセットする(ステップST14)。
その後、CHU判定制御部45は、所定時間T1ms待つ(ステップST4)。
【0051】
このようにCHU判定制御部45は、所定時間毎に、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、セレクタ43、およびクロック再生回路41などの動作モードを高レート用動作モードと低レート用動作モードとの間で切り替える。
そして、いずれかの動作モードにおいてPLL回路42,44の動作に基づいてクロック信号のロックが検出されると、CHU判定制御部45は、そのロックが検出された周波数にクロック再生回路41の設定を固定するための制御を実行する(ステップST7,ST12)。
【0052】
[5.CCU3の説明]
図5は、図1のCCU3のブロック図である。
CCU3は、リターンビデオ信号などをCHU2へ送信し、CHU2から本線ビデオ信号を受信するCCU通信部51を有する。
【0053】
CCU通信部51は、光ファイバケーブル4により接続されたCHU2に応じて、高ビットレートの光シリアル信号または低ビットレートの光シリアル信号を送受する。
このため、CCU通信部51は、映像クロック生成部52、高レート用クロック生成部53、コマンドマルチプレクサ18、合成マルチプレクサ19、8B/10B変換部20、スクランブラ21、P/Sコンバータ22、E/O変換部23を有する。
また、CCU通信部51は、O/E変換部24、S/Pコンバータ25、同期コードデテクタ26、デスクランブラ27、TRSデテクタ28、分離デマルチプレクサ29を有する。
また、CCU通信部51は、第1の10B/8B変換部31、第2の10B/8B変換部30、コマンドデマルチプレクサ32を有する。
【0054】
映像クロック生成部52は、SG7から入力されたGENLOCK信号に同期した低レート用クロック信号を生成する。低レート用クロック信号の周波数は、たとえば74MHzである。
低レート用クロック信号は、コマンドマルチプレクサ18、合成マルチプレクサ19、スクランブラ21、P/Sコンバータ22、分離デマルチプレクサ29へ供給される。
【0055】
高レート用クロック生成部53は、映像クロック生成部52に接続される。高レート用クロック生成部53は、低レート用クロック信号に同期した高レート用クロック信号を生成する。高レート用クロック信号の周波数は、たとえば185MHzである。
高レート用クロック信号は、合成マルチプレクサ19、8B/10B変換部20、P/Sコンバータ22へ供給される。
【0056】
CCU通信部51についての、上述した以外の構成要素は、CHU通信部12の同名の構成要素と同じ機能を発揮するため、同一の符号を付して構成および動作の説明を省略する。
【0057】
[6.CCU3の伝送モード自動検出回路の説明]
また、図5のCCU3は、高レートおよび低レートの2種類の伝送モードを自動的に検出するための回路を有する。
具体的には、CCU3は、クロック再生回路41、同期コードデテクタ26、TRSデテクタ28、CCU判定制御部54を有する。
【0058】
クロック再生回路41は、O/E変換部24に接続される。クロック再生回路41は、O/E変換部24が受信した光シリアル信号に含まれるクロック信号を再生する。以下、このクロック信号を再生クロック信号という。
【0059】
同期コードデテクタ26は、S/Pコンバータ25、クロック再生回路41に接続される。同期コードデテクタ26は、再生クロック信号に基づいて、S/Pコンバータ25により変換された信号中の同期コードを検出する。
再生クロック信号が185MHzである場合、同期コードデテクタ26は、S/Pコンバータ25により変換された信号中の同期コードを検出することができる。これに対して、再生クロック信号が74MHzである場合、再生クロックの不一致によって、同期コードデテクタ26は、S/Pコンバータ25により変換された信号中の同期コードを検出することができない。
【0060】
TRSデテクタ28は、S/Pコンバータ25、クロック再生回路41に接続される。TRSデテクタ28は、再生クロック信号に基づいて、S/Pコンバータ25により変換された信号中のタイミング参照信号(TRS)を検出する。
再生クロック信号が74MHzである場合、TRSデテクタ28は、S/Pコンバータ25により変換された信号中のタイミング参照信号を検出することができる。これに対して、再生クロック信号が185MHzである場合、再生クロックの不一致によって、同期コードデテクタ26は、S/Pコンバータ25により変換された信号中のタイミング参照信号を検出することができない。
【0061】
CCU判定制御部54は、CPUを有し、クロック再生回路41、同期コードデテクタ26、TRSデテクタ28、コマンドマルチプレクサ18、コマンドデマルチプレクサ32に接続される。
CCU判定制御部54は、CPUにより、伝送モード自動検出処理を実行する。
そして、伝送モード自動検出処理において、CCU判定制御部54は、クロック再生回路41へ制御信号を出力し、一定時間毎に、再生クロック信号を切り替える制御を実行する。
また、CCU判定制御部54は、同期コードデテクタ26またはTRSデテクタ28からロック検出信号が入力されると、クロック再生回路41に生成させる再生クロック信号を当該検出された周波数に維持決定するための制御信号を出力する。
この制御信号により、クロック再生回路41の動作が固定される。
【0062】
[7.CCU3の伝送モード自動検出回路の説明]
図6は、図5のCCU3による伝送モード自動検出フローチャートである。
図6の伝送モード自動検出フローチャートは、CCU3のハードウェアとソフトウェアとにより実行される。
【0063】
CCU3が起動されると、まず、3.7Gbpsの伝送レートに対応する高レート用動作モードが設定される(ステップST21)。
高レート用動作モードでは、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41は、高レート用動作モードにリセットされる。
この状態で、光ファイバケーブル4から高レートの光シリアル信号が入力されると、同期コードデテクタ26は、S/Pコンバータ25により変換された信号中の同期コードを検出する。
また、TRSデテクタ28は、S/Pコンバータ25により変換された信号中のタイミング参照信号(TRS)を検出する。
【0064】
CCU判定制御部54は、高レート用動作モードにリセットできたか否かを判断した後(ステップST22)、さらに3.7G系の高クロック信号に同期したか否かを判断する(ステップST23)。
CCU判定制御部54は、同期コードデテクタ26による同期コードの検出の有無に基づいて判断する。
【0065】
同期コードデテクタ26が同期コードを検出している場合、CCU判定制御部54は、3.7G系の高クロック信号に同期したと判断する。
そして、CCU判定制御部54は、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を高レート用動作モードに維持固定する(ステップST25)。
【0066】
同期コードデテクタ26が同期コードを検出していない場合、CCU判定制御部54は、3.7G系の高クロック信号への同期確認回数を判断する(ステップST24)。
そして、同期確認回数が所定のm回(mは自然数)に達していない場合、CCU判定制御部54は、ステップST22からST24までの処理を繰り返す。
この間に、同期コードデテクタ26が同期コードを検出すると、CCU判定制御部54は、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を高レート用動作モードに維持固定する(ステップST25)。
【0067】
これに対して、ステップST24で同期確認回数がm回に達した場合、CCU判定制御部54は、1.5Gbpsの伝送レートに対応する低レート用動作モードを設定する(ステップST26)。
また、ステップST22で高レート用動作モードにリセットできなかった場合、CCU判定制御部54は、1.5Gbpsの伝送レートに対応する低レート用動作モードを設定する(ステップST26)。
【0068】
低レート用動作モードでは、まず、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41は、低レート用動作モードにリセットされる。
CCU判定制御部54は、低レート用動作モードにリセットできたか否かを判断した後(ステップST27)、さらに1.5G系の低クロック信号に同期したか否かを判断する(ステップST28)。
CCU判定制御部54は、TRSデテクタ28によるタイミング参照信号の検出の有無に基づいて判断する。
【0069】
TRSデテクタ28がタイミング参照信号を検出している場合、CCU判定制御部54は、1.5G系の低クロック信号に同期したと判断する。
【0070】
TRSデテクタ28がタイミング参照信号を検出していない場合、CCU判定制御部54は、1.5G系の低クロック信号への同期確認回数を判断する(ステップST34)。
そして、同期確認回数が所定のn回(nは自然数)に達していない場合、CCU判定制御部54は、ステップST27からST29までの処理を繰り返す。
この間に、TRSデテクタ28がタイミング参照信号を検出すると、CCU判定制御部54は、1.5G系の低クロック信号に同期したと判断する。
【0071】
1.5G系の低クロック信号に同期したと判断した場合、CCU判定制御部54は、ソフトウェア処理により、コマンドの送信確認処理を実行する(ステップST30)。
CCU判定制御部54は、高ビットレート対応を確認するコマンド信号を送信する。
【0072】
コマンドの送信確認処理において、CCU判定制御部54は、確認用のコマンド信号をマルチプレクサ18へ出力する。
マルチプレクサ18は、コマンド信号をリターンビデオ信号などと合成し、スクランブラ21はこの合成信号をスクランブルし、P/Sコンバータ22は、シリアル変換する。
このコマンド信号を含む光シリアル信号は、E/O変換部23からCHU2のO/E変換部24へ送信される。
【0073】
CHU2では、O/E変換部24、S/Pコンバータ25、デスクランブラ27、コマンドデマルチブレクサ32により、受信したコマンド信号が再生される。
CHU2のCPU17は、このコマンド信号に対する応答用のコマンド信号をコマンドマルチプレクサ18へ出力する。
コマンドマルチプレクサ18へ出力された応答用のコマンド信号は、スクランブラ21、P/Sコンバータ22、E/O変換部23を通じて、CCU3へ送信される。
【0074】
CCU3では、O/E変換部24、S/Pコンバータ25、デスクランブラ27、コマンドデマルチブレクサ32により、受信した応答用のコマンド信号が再生される。
コマンドデマルチブレクサ32は、CHU2から受信した応答のコマンド信号を、CCU判定制御部54のCPUへ出力する。
【0075】
確認用のコマンド信号をマルチプレクサへ出力した後、CCU判定制御部54は、応答用のコマンド信号の受信を確認する(ステップST31)。
そして、高ビットレート対応の応答用のコマンド信号が入力された場合、CCU判定制御部54は、図6の伝送モード自動検出フローを最初からやり直す(ステップST33)。
【0076】
これに対して、従来の伝送方式のカメラの接続で、応答用のコマンド信号が入力されない場合、CCU判定制御部54は、伝送モードを1.5G系に固定する(ステップST32)。
CCU判定制御部54は、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を低レート用動作モードに維持固定する。
【0077】
この低レート用動作モードでのソフトウェアの確認処理を実行することにより、CCU判定制御部54は、接続されたCHU2が高レート伝送に対応しているものである場合には、伝送レートを低伝送レートに固定しないようになる。
【0078】
また、ステップST29で同期確認回数がn回に達した場合、CCU判定制御部54は、図6の伝送モード自動検出処理の試行回数がL回(Lは自然数)であるか否かを判断する(ステップST34)。
また、ステップST27で低レート用動作モードにリセットできなかった場合、CCU判定制御部54は、図6の伝送モード自動検出処理の試行回数がL回(Lは自然数)であるか否かを判断する(ステップST34)。
そして、図6の伝送モード自動検出処理の試行回数がL回に達していない場合、CCU判定制御部54は、図6の伝送モード自動検出処理をステップST21から再度実行する。
【0079】
これに対して、図6の伝送モード自動検出処理の試行回数がL回に達すると、CCU判定制御部54は、検出エラーと判断する(ステップST35)。
CCU判定制御部54は、P/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を低レート用動作モードに維持固定する(ステップST36)。
【0080】
[8.新伝送方式での接続の説明]
図7は、新伝送方式対応の図3のCHU2および図5のCCU3を光ファイバケーブル4に接続した場合の説明図である。
新伝送方式対応のCHU2とCCU3とを接続した場合、電源投入により、CHU2およびCCU3は、それぞれのクロック信号によりデータをシリアル変換した光シリアル信号の送受信を開始する。
【0081】
そして、CCU判定制御部54は、図6の処理に従い、まず、CCU3のP/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を高レート用動作モードに設定する。
よって、CCU3は、高ビットレートの光シリアル信号をCCU3へ送信する。
【0082】
また、CHU2は、図4の処理に従い、まず、CHU2のP/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を高レート用動作モードに設定する。
これにより、通常は、CHU判定制御部45およびCCU判定制御部54は、同期を検出し、それぞれの動作モードを高レート用動作モードに維持固定する。
【0083】
また、CCU3に入力されたGENLOCK信号の乱れなどにより、最初の高レート用動作モードにおいてCHU2とCCU3との同期がとれないことがある。
この場合、CCU判定制御部54は、図6の処理に従い、CCU3のP/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を低レート用動作モードに切り替える。
また、CHU2は、図4の処理に従い、CHU2のP/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を低レート用動作モードに設定する。
【0084】
よって、CHU判定制御部45およびCCU判定制御部54は、低レート用動作モードにおいて同期を検出する。
この場合、CCU判定制御部54は、即座に動作モードを維持固定せず、高ビットレート対応確認のコマンド信号によるソフトウェアの確認処理を実行する。
【0085】
図7の場合、CHU2およびCCU3は、共に新伝送方式に対応している。
このため、CCU判定制御部54が送信した高ビットレート対応確認用コマンド信号は、CHU2により受信され、CHU2は、応答用コマンド信号をCCU3へ応答送信する。
その結果、CCU判定制御部54は、図6の伝送モード自動検出フローを最初からやり直すことになる。
そして、この2回目以降の高レート用動作モードにおいて、CHU2とCCU3とは高レート用動作モードにおいて同期することができる。
【0086】
以上のように、新伝送方式対応のCHU2とCCU3とを接続した場合、CHU2およびCCU3は、最終的に、高レート用動作モードで双方向通信可能な状態に固定される。
【0087】
[9.旧方式での接続の説明]
図8は、新伝送方式対応の図3のCHU2と、従来の伝送方式に対応したCCU100とを光ファイバケーブル4に接続した場合の説明図である。
図8のCCU100は、低レートの伝送方式のみでシリアルデータ通信可能な装置である。
そして、図8のCCU100の各構成要素は、図3の同名の構成要素と同じ機能を発揮するため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0088】
図3のCHU2に対して低レートの伝送方式のみに対応したCCU100を接続した場合、CHU2は、図4の処理に従い、まず、CHU2のP/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を高レート用動作モードに設定する。
しかしながら、CCU100は、低ビットレートの光シリアル信号しか送信しない。
このため、CHU判定制御部45は、同期したと判断することができない。
この場合、CHU2は、CHU2のP/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を低レート用動作モードに切り替える。
そして、CHU判定制御部45は、低レート用動作モードにおいて同期を検出し、動作モードを低レート用動作モードに維持固定する。
【0089】
図9は、従来の伝送方式に対応したCHU101と、新伝送方式対応の図5のCCU3とを光ファイバケーブル4に接続した場合の説明図である。
図9のCHU101は、低レートの伝送方式のみでシリアルデータ通信可能な装置である。
そして、図9のCHU101の各構成要素は、図5の同名の構成要素と同じ機能を発揮するため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0090】
図5のCCU3に対して低レートの伝送方式のみに対応したCHU101を接続した場合、CCU3は、図6の処理に従い、まず、CCU3のP/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を高レート用動作モードに設定する。
しかしながら、CHU101は、低ビットレートの光シリアル信号しか送信しない。
このため、CCU判定制御部54は、同期したと判断することができない。
この場合、CCU判定制御部54は、CCU3のP/Sコンバータ22、S/Pコンバータ25、およびクロック再生回路41を低レート用動作モードに切り替える。
【0091】
そして、CCU判定制御部54は、低レート用動作モードにおいて同期を検出する。
また、低レート用動作モードにおいて同期を検出した後、CCU判定制御部54は、即座に動作モードを維持固定せず、高ビットレート対応確認のコマンド信号によるソフトウェアの確認処理を実行する。
しかしながら、図9の従来方式のCHU101は、高ビットレート対応確認のコマンド信号に対応していない。
このため、図9の従来方式のCHU101は、受信したコマンド信号に対する応答用のコマンド信号をCCU3へ送信することができない。
その結果、CCU判定制御部54は、動作モードを低レート用動作モードに維持固定する。
【0092】
以上のように、本実施形態では、CHU2とCCU3との間の伝送容量を拡大した高速の光伝送方式と従来の光伝送方式とを、CHU2およびCCU3の各々において独立して自動検出する。
このため、本実施形態では、既存の光伝送方式にのみ対応する従来のCHU101またはCCU100を接続した場合でも、相手に合わせた伝送方式を検出し、ビデオ信号などを伝送することができる。
そして、たとえば既存のHD−SDIx1chの1.5Gbpsの伝送方式を使用するカメラシステム1において、CHU101またはCCU100を、新方式に対応するものに置き換えて使用することができる。新たなCHU2またはCCU3について、下位互換を確保することができる。
【0093】
特に、本実施形態では、CHU2についてはハードウェアのみで、伝送方式の検出から固定までを実行し、CCU3についてはソフトウェアによる確認処理を実行するようにしている。
このため、本実施形態では、新方式に対応したCHU2とCCU3との接続において誤って従来方式の低伝送速度で接続され難くなる。
【0094】
たとえばCHU2では、CCU3からの光シリアル信号を受信し、2ch伝送と1ch伝送のモード設定を一定時間毎に変更し、受信したシリアル信号から再生した再生クロック信号にロックした周波数に基づいて接続相手の伝送モードを判断して確定している。
また、CHU2の送信側の動作も、この受信側の動作にしたがって切り替わる。
このハードウェアによる切替動作により、CHU2は、従来の1ch伝送方式のCCU3と接続することができる。
【0095】
また、CCU3は、まず送受信の伝送モードを例えば上位の2ch伝送に設定して、CHU2へ2chモードで光シリアル信号を送信し、CHU2からの光シリアル信号の戻りを待つ。
そして、接続されたCHU2が2ch伝送対応の場合、CCU3には、2ch伝送のフォーマットの光シリアル信号が返ってくるので、受信側の回路で同期を検出でき、伝送モードを上位の2ch伝送に確定できる。
これに対して、接続されたCHU2が1ch伝送のみの従来機の場合、CHU2との同期が取れず、CHU2から正常な光シリアル信号が返って来ないので、受信側の回路で同期を検出できない。
この場合、CCU3は、送受信の伝送モードを従来の1ch伝送モードに変更し、受信側で同期検出を待つ。
また、従来の1ch伝送モードで同期検出できれば、ソフトウェアによる確認後に伝送モードを下位の1ch伝送に確定する。
【0096】
また、接続されたCHU2が上位の伝送モード(2ch)に対応したものであっても、稀に従来の伝送モード(1ch)で確定してしまう可能性がある。
このため、本実施形態では、1ch伝送で一旦同期が得られた場合には、CHU2とCCU3との間の所定のコマンド通信によって、接続相手が2ch伝送対応かを問う。
そして、コマンド応答により2ch伝送に対応していることが確認できた場合には、2ch伝送に再設定して、伝送モードの検出処理を継続する。なお、このコマンド通信は、ソフトウェア処理により実行される。
このようにCCU3では、ハードウェア検出処理とソフトウェア判定処理とを統合した検出処理を実行する。
そして、接続されたCHU2が上位の伝送モードに対応したものである場合には、CCU3は、確実に上位の伝送モードで接続し、従来の下位の伝送モードに対応したものである場合のには、従来の伝送モードで接続できる。
【0097】
また、本実施形態の上位の伝送方式に対応したCHU2またはCCU3は、従来の伝送方式のCHU2またはCCU3と互換性がある。
このため、CHU2およびCCU3は、共に接続相手の新旧を意識せずに接続することができる。
その結果、CHU2の臨時の増強増設が容易になったり、スタジオのCHU2およびCCU3の上位機器への段階的な更新が可能になる。
【0098】
また、本実施形態では、3.7Gbpsの伝送速度を確保することができるので、HD−SDIx2ch分の往復伝送が可能である。
しかも、本実施形態では、従来のHD−SDIx1chの伝送方式のものと共通する入出力コネクタ、光/電気変換モジュール、シリアル/パラレル変換器などを使用している。
このため、本実施形態では、送信系および受信系ともに、2ch伝送と1ch伝送とを切り替えて利用することができる。
【0099】
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
【0100】
たとえば上記実施形態においてCHU2およびCCU3は、高ビットレートの光シリアル信号と、低ビットレートの光シリアル信号とに対応している。
この他にも例えば、CHU2およびCCU3は、3種類以上の周波数のクロック信号の光シリアル信号に対応してもよい。
たとえば上記実施形態のCHU2およびCCU3は、74MHzと185MHzとの2種類の周波数のクロック信号に対応している。
そして、CHU2およびCCU3は、74MHz、185MHzの他に、(74/1.001)MHzと(185/1.001)MHzとに対応してもよい。
また、HD−SDIx3ch分に対応するために、CHU2およびCCU3は、222MHzに対応してもよい。
また、上記実施形態においてCHU2およびCCU3は、シリアル信号の低域成分除去方法に、8B/10B変換と、HD−SDIのスクランブルを用いているが、同一方式でも他の方式でもよい。
また、上記実施形態においてCHU2およびCCU3は、同期コードに、8B/10B変換に対応したK28.5と、HD−SDIのスクランブルに対応したTRSを用いているが、同一コードでも他のコードでもよい。
【符号の説明】
【0101】
1…カメラシステム、2…CHU(カメラ装置、伝送装置)、3…CCU(カメラ制御装置、伝送装置)、4…光ファイバケーブル、11…撮像部、12…CHU通信部(通信部)、18…コマンドマルチプレクサ(変換部)、19…合成マルチプレクサ(変換部)、23…E/O変換部(送受信部)、24…O/E変換部(送受信部)、26…同期コードデテクタ(コード検出部)、28…TRSデテクタ(コード検出部)、41…クロック再生回路(クロック再生部)、42…高レート用PLL回路(位相同期回路)、44…低レート用PLL回路(位相同期回路)、45…CHU判定制御部(一致判定部、周波数制御部)、51…CCU通信部(通信部)、54…CCU判定制御部(一致判定部、周波数制御部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリアル信号のクロック成分として用いられる複数の周波数から選択された周波数のクロック信号に基づいてデータをシリアル変換することにより生成され、選択された周波数のクロック信号を含むシリアル信号を送受する送受信部と、
前記送受信部により受信された前記シリアル信号が入力され、前記シリアル信号から再生クロック信号を再生するクロック再生部と、
前記クロック再生部により再生された前記再生クロック信号が入力され、前記再生クロック信号の周波数と前記複数の周波数の各々とが一致しているか否かを判定する一致判定部と、
前記一致判定部により周波数が一致していると判定された場合に、前記クロック再生部に再生させる前記再生クロック信号の周波数を、当該一致する周波数に決定するための制御を実行する周波数制御部と
を有し、
前記クロック再生部が再生する前記再生クロック信号の周波数は、
前記周波数制御部により周波数が決定されるまで、前記複数の周波数の間で切り替わる
伝送装置。
【請求項2】
前記送受信部には、
前記クロック信号の周波数が前記複数の周波数の間で切り替わる前記シリアル信号が入力され、
前記周波数制御部は、
前記一致判定部により一致が判定されると、前記クロック再生部が再生する前記再生クロック信号の周波数を決定する
請求項1記載の伝送装置。
【請求項3】
前記一致判定部は、
前記再生クロック信号が入力され、入力された前記再生クロック信号が前記複数の周波数のいずれかの周波数である場合に位相が同期する複数の位相同期回路を有し、
前記複数の位相同期回路のいずれかにおいて位相が同期した場合に周波数が一致すると判定する
請求項2記載の伝送装置。
【請求項4】
前記伝送装置は、
前記送受信部が受信した前記シリアル信号から再生された前記再生クロック信号に基づいて、前記複数の周波数毎に任意の同期コードをシリアル変換する変換部を有し、
前記送受信部は、
前記変換部により変換された前記同期コードを前記シリアル信号として送信する
請求項2または3記載の伝送装置。
【請求項5】
前記送受信部は、
前記複数の周波数毎に任意の同期コードをシリアル変換した前記シリアル信号を受信し、
前記一致判定部は、
前記送受信部により受信された前記シリアル信号が入力され、前記再生クロック信号によるサンプリング処理により前記シリアル信号から得られる同期コードと、前記複数の周波数毎に任意の同期コードとの一致を検出する複数のコード検出部を有し、
前記複数のコード検出部のいずれかにおいて同期コードが一致した場合に周波数が一致すると判定する
請求項1記載の伝送装置。
【請求項6】
前記伝送装置は、
複数の周波数から選択された1の周波数のクロック信号に基づいてデータをシリアル変換して前記送受信部に送信させる変換部を有し、
前記周波数制御部は、
前記一致判定部により一致が判定されるまで、前記変換部がデータ変換に使用するクロック信号の周波数を前記複数の周波数の間で切り替えさせ、
前記一致判定部により一致が判定されると、前記変換部がデータ変換に使用するクロック信号の周波数を、前記一致する周波数に決定する
請求項5記載の伝送装置。
【請求項7】
前記伝送装置は、
前記周波数制御部によりクロック信号の周波数が決定された場合、前記変換部に、当該決定された周波数のクロック信号に基づいて、前記複数の周波数のうちの所定の周波数に対応した所定のコマンドデータを変換させて前記送受信部から送信させ、
当該コマンドデータに対して所定の応答があった場合には、前記変換部がデータ変換に使用するクロック信号の周波数を、当該所定の周波数に切り替える
請求項6記載の伝送装置。
【請求項8】
撮像による映像信号を生成する撮像部と、
シリアル信号のクロック成分として用いられる複数の周波数から選択された周波数のクロック信号に基づいて前記映像信号をシリアル変換することにより生成され、選択された周波数のクロック信号を含むシリアル信号を送信する通信部と
を有し、
前記通信部は、
前記シリアル信号を送受するための送受信部と、
前記送受信部により受信されたシリアル信号が入力され、前記シリアル信号から再生クロック信号を再生するクロック再生部と、
前記クロック再生部により再生された前記再生クロック信号が入力され、前記再生クロック信号の周波数と前記複数の周波数の各々とが一致しているか否かを判定する一致判定部と、
前記一致判定部により周波数が一致していると判定された場合に、前記クロック再生部に再生させる前記再生クロック信号の周波数を、当該一致する周波数に決定するための制御を実行する周波数制御部と
を有し、
前記クロック再生部が再生する前記再生クロック信号の周波数は、
前記周波数制御部により周波数が決定されるまで、前記複数の周波数の間で切り替わる
カメラ装置。
【請求項9】
カメラ装置が接続可能であり、シリアル信号のクロック成分として用いられる複数の周波数から選択した周波数のクロック信号を含むシリアル信号を前記カメラ装置との間で送受する送受信部と、
前記送受信部により受信された前記シリアル信号が入力され、前記シリアル信号から再生クロック信号を再生するクロック再生部と、
前記クロック再生部により再生された前記再生クロック信号が入力され、前記再生クロック信号の周波数と前記複数の周波数の各々とが一致しているか否かを判定する一致判定部と、
前記一致判定部により周波数が一致していると判定された場合に、前記クロック再生部に再生させる前記再生クロック信号の周波数を、当該一致する周波数に決定するための制御を実行する周波数制御部と
を有し、
前記クロック再生部が再生する前記再生クロック信号の周波数は、
前記周波数制御部により周波数が決定されるまで、前記複数の周波数の間で切り替わる
カメラ制御装置。
【請求項10】
撮像した映像のシリアル信号を送信するカメラ装置と、
前記カメラ装置に接続され、前記カメラ装置に対して、シリアル信号のクロック成分として用いられる複数の周波数から選択した周波数のクロック信号を含むシリアル信号を送信し、前記カメラ装置から、送信した前記周波数のクロック信号によりシリアル変換された映像のシリアル信号を受信するカメラ制御装置と
を有し、
前記カメラ装置および前記カメラ制御装置の少なくとも一方の装置は、
前記シリアル信号を送受する第1送受信部と、
前記第1送受信部により受信された前記シリアル信号が入力され、前記シリアル信号から再生クロック信号を再生する第1クロック再生部と、
前記第1クロック再生部により再生された前記再生クロック信号が入力され、前記第1再生クロック信号の周波数と前記複数の周波数の各々とが一致しているか否かを判定する第1一致判定部と、
前記第1一致判定部により周波数が一致していると判定された場合に、前記第1クロック再生部に再生させる前記再生クロック信号の周波数を、当該一致する周波数に決定するための制御を実行する第1周波数制御部と
を有し、
前記第1クロック再生部が再生する前記再生クロック信号の周波数は、
前記第1周波数制御部により周波数が決定されるまで、前記複数の周波数の間で切り替わる
カメラシステム。
【請求項11】
前記カメラ装置が前記一方の装置であり、
前記カメラ制御装置は、
前記複数の周波数のうちの1の周波数のクロック信号を含むシリアル信号を送受する第2送受信部と、
前記第2送受信部により受信された前記シリアル信号が入力され、前記シリアル信号から再生クロック信号を再生する第2クロック再生部と、
を有する
請求項10記載のカメラシステム。
【請求項12】
前記カメラ制御装置が前記一方の装置であり、
前記カメラ装置は、
前記複数の周波数のうちの1の周波数のクロック信号を含むシリアル信号を送受する第2送受信部と、
前記第2送受信部により受信された前記シリアル信号が入力され、前記シリアル信号から再生クロック信号を再生する第2クロック再生部と、
を有する
請求項10記載のカメラシステム。
【請求項13】
前記カメラ装置および前記カメラ制御装置の他方は、
前記シリアル信号を送受する第2送受信部と、
前記第2送受信部により受信された前記シリアル信号が入力され、前記シリアル信号から再生クロック信号を再生する第2クロック再生部と、
前記第2クロック再生部により再生された前記再生クロック信号が入力され、前記第2再生クロック信号の周波数と前記複数の周波数の各々とが一致しているか否かを判定する第2一致判定部と、
前記第2一致判定部により周波数が一致していると判定された場合に、前記第2クロック再生部に再生させる前記再生クロック信号の周波数を、当該一致する周波数に決定するための制御を実行する第2周波数制御部と
を有し、
前記第2クロック再生部が再生する前記再生クロック信号の周波数は、
前記第2周波数制御部により周波数が決定されるまで、前記複数の周波数の間で切り替わる
請求項10記載のカメラシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−223341(P2011−223341A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−90765(P2010−90765)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】