説明

位置管理装置、位置管理システム、及び位置管理プログラム

【課題】移動体の位置情報を精度良く管理する。
【解決手段】位置管理装置の更新部は、受信した、第2移動体を識別する第2識別情報によって特定される第2移動体が停止中と判定され、且つ受信した、複数の第1移動体の各々を識別する第1識別情報によって特定される第1移動体が、特定された第2移動体によって従えられているまたはいずれの第2移動体にも従えられていないと判定された場合に、受信情報に基づいて判定された、前記第1移動体がいずれの前記第2移動体に従えられているかを表すテーブルを更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置管理装置、位置管理システム、位置管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
移動体の位置を管理するシステムとして、GPS(Global Positioning System)を用いた方式が知られている。具体的には、移動体にGPS受信機を搭載することで該移動体の位置情報を取得し、該移動体の位置情報を管理装置等に送信する。これによって、管理装置側で各移動体の位置情報を管理することが行われている。
【0003】
また、被牽引対象の移動体であるシャーシに無線タグを搭載し、該シャーシを牽引する牽引車両に、該無線タグからの信号を受信する受信機とGPS受信機とを搭載したシステムが開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。特許文献1は、無線タグを備えたシャーシと、シャーシを牽引している牽引車両との間で情報を送受信する。そして、特許文献1では、牽引車両側でシャーシの無線タグからの電波を受信しなくなったときに、該シャーシの切り離し位置を示す情報を送信する。これにより、特許文献1では、シャーシの切り離し位置を特定する。特許文献2には、トラクターが、牽引対象であるシャーシの無線タグからタグ情報を受信することが開示されている。特許文献2では、トラクターが、受信したタグ情報とトラクターの位置情報をシャーシ管理サーバーへ送信する。そして、特許文献2では、受信したタグ情報の履歴に基づいて、最新のタグ情報から接続の有無を判別し、非接続と判別したシャーシについては、トラクターからシャーシが開放された時の該トラクターの位置情報を、シャーシの位置情報として求めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−228789号公報
【特許文献2】特開2003−312812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、複数の移動体の各々の位置情報を正確に管理することは困難であった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、移動体の位置情報を精度良く管理することができる、位置管理装置、位置管理システム、位置管理プログラムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の位置管理装置は、受信部と、記憶部と、第2判定部と、更新部と、を備える。
受信部は、複数の第1移動体の各々を識別する第1識別情報、前記第1移動体を従えて移動可能な第2移動体で前記第1移動体から前記第1識別情報を受信した時の第1識別情報の受信情報、前記第2移動体の位置を示す第1位置情報、及び前記第2移動体を識別する第2識別情報を、前記第2移動体から受信する。記憶部は、前記受信情報に基づいて判定された、前記第1移動体がいずれの前記第2移動体に従えられているかを表すテーブル、を記憶する。第2判定部は、前記第1移動体が、受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体によって従えているか、またはいずれの第2移動体にも従えられていないかを前記テーブルに基づき判定する。更新部は、受信した前記第1識別情報によって特定される前記第1移動体が、前記特定された第2移動体によって従えられているまたはいずれの第2移動体にも従えられていないと判定された場合に、前記テーブルを更新する。
【0008】
本発明の位置管理プログラムは、複数の第1移動体の各々を識別する第1識別情報、前記第1移動体を従えて移動可能な第2移動体で前記第1移動体から前記第1識別情報を受信した時の第1識別情報の受信情報、前記第2移動体の位置を示す第1位置情報、及び前記第2移動体を識別する第2識別情報を、前記第2移動体から受信するステップと、前記受信情報に基づいて判定された、前記第1移動体がいずれの前記第2移動体に従えられているかを表すテーブルを記憶するステップと、前記第1移動体が、受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体によって従えているか、またはいずれの第2移動体にも従えられていないかを前記テーブルに基づき判定するステップと、受信した前記第1識別情報によって特定される前記第1移動体が、前記特定された第2移動体によって従えられているまたはいずれの第2移動体にも従えられていないと判定された場合に、前記テーブルを更新するステップと、をコンピュータに実行させるための位置管理プログラムである。
【0009】
本発明の位置管理システムは、複数の第1移動体と、前記第1移動体を従えて移動可能な第2移動体と、前記第1移動体の位置を管理する位置管理装置と、を備える、前記第1移動体は、前記第1移動体を識別する第1識別情報を送信する第1送信部を備える。前記第2移動体は、第1受信部と、取得部と、状態判定部と、送信部と、を備える。第1受信部は、複数の前記第1移動体から前記第1識別情報を受信する。取得部は、前記第2移動体の位置を示す第1位置情報及び前記第2移動体の移動速度情報を取得する。状態判定部は、前記第1位置情報及び前記移動速度情報に基づいて、第2移動体が停止状態にあるか否か、または予め定めた距離以上移動したか否かを判定する。送信部は、第2移動体が停止状態にある、または予め定めた距離以上移動したと判定されたときに、前記第1識別情報、前記第1位置情報、前記移動速度情報、及び前記第2移動体を識別する第2識別情報を送信する。前記位置管理装置は、受信部と、記憶部と、第2判定部と、更新部と、を備える。受信部は、複数の第1移動体の各々を識別する第1識別情報、前記第1移動体を従えて移動可能な第2移動体で前記第1移動体から前記第1識別情報を受信した時の第1識別情報の受信情報、前記第2移動体の位置を示す第1位置情報、及び前記第2移動体を識別する第2識別情報を、前記第2移動体から受信する。記憶部は、前記受信情報に基づいて判定された、前記第1移動体がいずれの前記第2移動体に従えられているかを表すテーブル、を記憶する。第2判定部は、前記第1移動体が、受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体によって従えているか、またはいずれの第2移動体にも従えられていないかを前記テーブルに基づき判定する。更新部は、受信した前記第1識別情報によって特定される前記第1移動体が、前記特定された第2移動体によって従えられているまたはいずれの第2移動体にも従えられていないと判定された場合に、前記テーブルを更新する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、移動体の位置情報を精度良く管理することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、実施の形態1の位置管理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、実施の形態1の位置管理システムの模式図である。
【図3】図3は、第1パケットのデータ構造の一例を示す図である。
【図4】図4は、第1テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】図5は、第2テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】図6は、実施の形態1のホスト装置の制御部の機能ブロック図である。
【図7】図7は、実施の形態1の受信機で行う送受信処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、実施の形態1の送信機で行う送受信処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、実施の形態1のホスト装置の制御部が実行する位置管理処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、表示部に表示される表示画面の一例を示す模式図である。
【図11】図11は、表示部に表示される表示画面の一例を示す模式図である。
【図12】図12は、表示部に表示される表示画面の一例を示す模式図である。
【図13】図13は、実施の形態2の位置管理システムの構成を示すブロック図である。
【図14】図14は、実施の形態2の送信制御装置の制御部の機能ブロック図である。
【図15】図15は、第2パケットのデータ構造の一例を示す図である。
【図16】図16は、第3テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図17】図17は、実施の形態2のホスト装置の制御部の機能ブロック図である。
【図18】図18は、実施の形態2の送信制御装置の制御部が行う送受信処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】図19は、実施の形態2のホスト装置の制御部が実行する位置管理処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】図20は、実施の形態3の位置管理システムの構成を示すブロック図である。
【図21】図21は、実施の形態3の送受信機の制御部の機能ブロック図である。
【図22】図22は、実施の形態3の送信制御装置の制御部の機能ブロック図である。
【図23】図23は、実施の形態3の送受信機の制御部が行う送受信処理の手順を示すフローチャートである。
【図24】図24は、実施の形態3の送信制御装置の制御部が行う送受信処理の手順を示すフローチャートである。
【図25】図25は、実施の形態4の位置管理システムの構成を示すブロック図である。
【図26】図26は、第3パケットのデータ構造の一例を示す図である。
【図27】図27は、第4テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図28】図28は、実施の形態4のホスト装置の制御部の機能ブロック図である。
【図29】図29は、実施の形態4のホスト装置の制御部が実行する位置管理処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、本実施形態にかかる位置管理装置、位置管理システム、位置管理プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態の位置管理システム10の構成、被牽引車両、牽引車両、及び位置管理装置の各機能的構成を示すブロック図である。図2は、本実施の形態の位置管理システム10を模式的に示した図である。
【0014】
図1及び図2に示すように、位置管理システム10は、複数の被牽引車両14、1または複数の牽引車両12、及び位置管理装置16を備える。被牽引車両14と牽引車両12とは、有線または無線の通信回線を介して接続されている。また、牽引車両12と位置管理装置16とは、無線の通信回線を介して接続されている。
【0015】
被牽引車両14は、牽引車両12の移動に伴って移動可能な車両である。なお、本実施の形態では、被牽引車両14は、牽引車両12によって牽引可能な車両である場合を説明するが、移動可能な装置であればよく、車両に限られない。例えば、被牽引車両14は、人等によって携帯されることで移動する携帯端末等であってもよい。
【0016】
被牽引車両14は、送信部18を備える。送信部18は、該送信部18の搭載された被牽引車両14を一意に識別するための識別情報である被牽引車両ID(第1識別情報)を、例えば無線回線を介して送信する。送信部18は、被牽引車両IDを後述する牽引車両12に送信可能な装置であればよい。例えば、送信部18としては、RFID(Radio Frequency Identification)技術を用いたRFタグ(Radio Frequency タグ、無線ICタグと称される場合もある)が挙げられる。更に具体的には、送信部18としては、アクティブタグが挙げられる。
【0017】
なお、位置管理システム10は、複数の被牽引車両14を備えている。複数の被牽引車両14の各々に搭載された各送信部18から被牽引車両IDを送信するタイミングは、各被牽引車両14間で混信しないように予め調整されている。本実施の形態では、複数の被牽引車両14の各々の送信部18は、互いに異なる時間及び異なるタイミングで、被牽引車両IDを牽引車両12へ送信する。
【0018】
牽引車両12は、牽引車両12本体の移動に伴って被牽引車両14を移動させることの可能な車両である。本実施の形態では、牽引車両12は、車両である場合を説明するが、移動可能な装置であればよく、車両に限られない。例えば、被牽引車両14が携帯端末である場合には、牽引車両12についても、人等によって携帯されることで移動する携帯端末等であってもよい。
【0019】
牽引車両12は、受信機20、GPS受信部24、及び送信機22を備える。
【0020】
受信機20は、受信部20A、測定部20B、記憶部20C、及び出力部20Dを備える。受信部20Aは、複数の被牽引車両14の各々から送信された被牽引車両IDを示す信号を受け付け、測定部20B及び記憶部20Cへ出力する。受信機20は、送信部18から送信された被牽引車両IDを受信可能な装置であればよい。受信機20としては、例えば、RFタグから受信した情報を読み取るRFタグリーダー等が挙げられる。
【0021】
測定部20Bは、受信部20Aで受信した被牽引車両IDを示す信号の信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)を測定する。具体的には、送信部18と受信部20Aとが、電磁誘導方式で信号を送受信する場合を想定する。この場合には、測定部20Bは、信号強度として、被牽引車両IDを示す信号における磁界強度を測定する。また、送信部18と受信部20Aとが、電波方式で信号を送受信する場合を想定する。この場合には、測定部20Bは、信号強度として、被牽引車両IDを示す信号の電界強度を測定する。測定部20Bは、測定結果である信号強度を、該信号強度の被牽引車両IDに対応づけて記憶部20Cに記憶する。
【0022】
出力部20Dは、記憶部20Cに格納された、各被牽引車両ID及び各牽引車両IDの信号強度を、予め定められた時間毎に、送信機22へ出力する。
【0023】
GPS受信部24は、GPS衛星26から電波を受信する。GPS受信部24は、受信した電波に基づいて、牽引車両12の現在の位置情報及び移動速度情報を公知の方法により求める。そして、GPS受信部24は、受信機20の出力部20Dが被牽引車両ID及び信号強度を送信機22へ出力するタイミングより短い周期で、位置情報及び移動速度情報を含むGPS情報を送信機22へ出力する。なお、位置情報としては、緯度及び経度を含む情報が挙げられる。
【0024】
送信機22は、入力部22A、入力部22B、及び送信部22Cを備える。入力部22Aは、GPS受信部24からGPS情報を受け付け、送信部22Cへ送信する。また、入力部22Bは、受信機20(出力部20D)から受け付けた被牽引車両ID及び各牽引車両IDの信号強度を受け付け、送信部22Cへ出力する。
【0025】
送信部22Cは、入力部22Bから受け付けた、各被牽引車両ID及び各被牽引車両IDの信号強度と、牽引車両12本体を一意に識別するための牽引車両ID(第2識別情報)と、を含む第1パケットと、第1パケットを入力部22Bから受け付けた直後にGPS受信部24から受け付けたGPS情報と、を位置管理装置16へ送信する。
【0026】
なお、送信部22Cは、第1パケット及びGPS情報を、予め定めた時間毎に定期的に位置管理装置16へ送信してもよいし、位置管理装置16から問い合わせ信号を受け付けたときに位置管理装置16へ送信してもよい。
【0027】
なお、牽引車両12の送信部22Cから位置管理装置16へ第1パケット及びGPS情報を送信するタイミングは以下のように予め調整する。具体的には、被牽引車両14と牽引車両12との接続または切り離しに要する時間内に1回は必ず行われるように予め調整する。なお、各牽引車両12から位置管理装置16へ第1パケット及びGPS情報を送信するタイミングは、複数の牽引車両12間で異なるタイミングとなるように、予め調整されている。
【0028】
なお、被牽引車両14と牽引車両12との接続とは、被牽引車両14を直接または他の被牽引車両14を介して牽引車両12に牽引可能な状態に接続することを示す。また、被牽引車両14と牽引車両12との切り離しとは、牽引車両12によって牽引可能な状態から被牽引車両14を解除した状態を示す。
【0029】
図3は、第1パケットのデータ構造の一例を示す図である。図3に示すように、第1パケットは、ヘッダとフッタの間に、牽引車両IDと、データ数と、1または複数の各被牽引車両14の情報と、チェックサムと、を含む。
【0030】
被牽引車両14の情報は、被牽引車両14の被牽引車両ID(図3中では「ID」と表記)と、該被牽引車両IDの信号強度(図3中では「RSSI」と表記)を含む。データ数は、第1パケットに含まれる、この被牽引車両IDと信号強度を含む各被牽引車両14の情報の数を示している。
【0031】
なお、牽引車両IDは、送信機22の図示を省略する記憶部に予め記憶されている。送信部22Cでは、第1パケットの送信時に、図示を省略する記憶部から牽引車両IDを読取り、該牽引車両IDを含む第1パケットを位置管理装置16へ送信する。
【0032】
なお、本実施の形態では、牽引車両12の送信部22Cは第1パケットと、GPS情報と、を位置管理装置16に送信する場合を説明するが、第1パケットに、GPS情報を含めて送信してもよい。
【0033】
図1に戻り、送信機22は、位置管理装置16へ信号を送信可能な装置であればよい。送信機22としては、例えば、高出力の無線機や中継局を利用した携帯電話、WiFi(登録商標)などの無線通信装置が挙げられるが、これらに限られない。
【0034】
位置管理装置16は、例えば、基地局等に設置され、ホスト装置28及び受信機30を備える。なお、基地局とは、各種装置や各種端末との間で通信を行うための、装置及び付随する建造物とその設置場所一式を示す。
【0035】
受信機30は、受信部30A及び出力部30Bを備える。受信部30Aは、牽引車両12から第1パケット及びGPS情報を受け付ける。そして、受信部30Aは、受け付けた第1パケット及びGPS情報を、出力部30Bへ出力する。受信機30は、牽引車両12から第1パケット及びGPS情報を受信可能な装置であればよい。受信機30としては、例えば、高出力の無線機や中継局を利用した携帯電話、WiFi(登録商標)などの無線通信装置が挙げられるが、これらに限られない。
【0036】
なお、本実施の形態では、位置管理装置16の受信部30Aと牽引車両12の送信部22Cとは、直接無線通信を行う場合を説明するが、有線通信の通信回線(電話線等)に接続する基地局を介して、電波による無線通信を行ってもよい。
【0037】
出力部30Bは、受信部30Aから受け付けた第1パケット及びGPS情報を、ホスト装置28へ出力する。
【0038】
ホスト装置28は、例えば、PC(Personal Computer)等で構成される。ホスト装置28は、表示部28A、記憶部28B、制御部28C、入力部28D、及び操作部28Eを備える。なお、ホスト装置28及び上記受信機30を含む基地局装置16を、一体的に構成し、PCで構成してもよい。
【0039】
入力部28Dは、出力部30Bから第1パケット及びGPS情報を受け付ける。
【0040】
表示部28Aは、各牽引車両12の位置や各被牽引車両14の位置を表示する。表示部28Aとしては、LCD(Liquid Crystal Display)等の公知の表示装置が挙げられる。
【0041】
操作部28Eは、表示部28Aに表示された画像の表示形態の指示や牽引車両12への問い合わせの指示をユーザから受け付ける。ユーザによって指示される表示形態としては、表示部28Aに表示された各牽引車両12の詳細表示や、被牽引車両14の詳細表示等がある。
【0042】
操作部28Eとしては、例えば、マウス、マイクによる音声認識、ボタン、リモコン、及びキーボード等が挙げられる。
【0043】
記憶部28Bは、ハードディスクドライブ装置(HDD)等の記憶媒体であり、第1テーブル及び第2テーブル等を記憶する。
【0044】
第1テーブルは、牽引車両IDと、被牽引車両14の位置情報(緯度、経度)と、該牽引車両IDを含む第1パケットに含まれる被牽引車両IDの信号強度と、を対応づけたテーブルである。
【0045】
なお、制御部28Cは、入力部28Dで第1パケット及びGPS情報を受け付け、後述する位置管理処理の最後に、第1テーブルを更新する。このため、第1テーブルに格納されている情報は、入力部28Dで前回受け付けた、第1パケット及びGPS情報に応じた情報である。
【0046】
図4は、第1テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、第1テーブルは、牽引車両IDとしてのA〜Dと、各牽引車両の位置情報(緯度、経度)と、被牽引車両ID(被牽引車両a〜c)及び各被牽引車両IDの信号強度(RSSI)と、を対応づけたテーブルである。なお、位置情報は、緯度経度ではなく、ある点を基準にした座標情報などでもよい。
【0047】
第2テーブルは、被牽引車両14の被牽引車両IDと、被牽引車両14の位置情報と、該被牽引車両14を牽引している牽引車両12の牽引車両IDまたは牽引無しを示す情報と、を対応づけたテーブルである。
【0048】
この第2テーブルに格納される各情報は、制御部28Cによる後述する位置管理処理の実行によって更新される。
【0049】
図5は、第2テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、第2テーブルは、被牽引車両IDとしてのa〜dと、被牽引車両14の位置情報(緯度、経度)と、被牽引車両14を牽引している牽引車両12の牽引車両ID(図5ではA〜B)または牽引無しを示す「無」情報と、を対応づけたテーブルである。
【0050】
図1に戻り、制御部28Cは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などを含んで構成されるコンピュータであり、ホスト装置28全体を制御する。制御部28Cは、入力部28Dで受け付けた第1パケット及びGPS情報を、記憶部28Bに格納する。また、制御部28Cは、後述する位置管理処理を実行する。
【0051】
図6は、制御部28Cの機能ブロック図である。図6に示すように、制御部28Cは、第1判定部29A、第2判定部29B、第3判定部29C、算出部29D、更新部29E、及び表示制御部29Fを備える。
【0052】
第1判定部29Aは、牽引車両12から受信機30を介して受け付けた第1パケットに含まれる被牽引車両IDの信号強度が、該牽引車両12から前回受け付けた第1パケットに含まれる該被牽引車両IDの信号強度未満であるか否かを判断する。なお、信号強度未満であるとは、牽引車両12から受信機30を介して受け付けた第1パケットに含まれる被牽引車両IDの信号強度が、前回該牽引車両12から前回受け付けた第1パケットに含まれる該被牽引車両IDの信号強度より減少または「0」であることを示す。
【0053】
なお、本実施の形態では、第1判定部29Aは、信号強度について、該牽引車両12から前回受け付けた第1パケットに含まれる該被牽引車両IDの信号強度未満であるか否かを判断する場合を説明するが、今回受け付けた第1パケットより以前に受け付けた第1パケットの該被牽引車両IDの信号強度未満であるか否かを判断すればよく、「前回」に限られない。
【0054】
第2判定部29Bは、牽引車両12から受信機30を介して受け付けたGPS情報によって示される移動速度情報に基づいて、該牽引車両12が移動中であるか停止中であるかを判断する。
【0055】
第3判定部29Cは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14が、牽引車両12から受け付けた第1パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両12によって牽引中、または牽引する移動体無し(以下、牽引移動体無しと称する場合がある)であるであるか否かを判定する。牽引移動体無しとは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14が、何れの牽引車両12によっても牽引されていないことを示す。
【0056】
算出部29Dは、牽引車両12から受け付けた第1パケットに含まれる被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、上記信号強度及び牽引車両12から受信機30を介して受け付けたGPS情報によって示される位置情報に基づいて算出する。更新部29Eは、第1テーブル及び第2テーブルを更新する。表示制御部29Fは、被牽引車両14及び牽引車両12の位置情報を表示部28Aに表示させる。
【0057】
次に、本実施の形態の位置管理システム10における、牽引車両12の受信機20で行われる受信処理について説明する。図7は、受信機20で行う受信処理の手順を示すフローチャートである。
【0058】
受信機20では、牽引車両12本体から受信機20の装置各部に電力が供給されると、図7に示す受信処理を繰り返し実行する。
【0059】
まず、受信部20Aは、被牽引車両14から被牽引車両IDを受信したか否かを判断する(ステップS100)。そして、受信部20Aは、ステップS100で否定判断すると(ステップS100:No)、後述するステップS106へ進み、肯定判断すると(ステップS100:Yes)、ステップS102へ進む。
【0060】
次に、測定部20Bが、上記ステップS100で受信した被牽引車両IDを示す信号の信号強度を測定する(ステップS104)。次に、測定部20Bが、ステップS102の処理による測定結果である信号強度を、被牽引車両IDに対応づけて記憶部20Cに記憶する(ステップS104)。
【0061】
次に、受信機20が、被牽引車両ID及び信号強度を前回送信機22に送信してから予め定めた所定時間を経過したか否かを判断する(ステップS106)。なお、このステップS106における所定時間は、任意に設定可能である。例えば、このステップS106における所定時間としては、牽引車両12と被牽引車両14との接続や切り離しに要する時間以下の時間が予め設定される。
【0062】
そして、所定時間を経過していないと判断した場合には(ステップS106:No)、上記ステップS100へ戻り、所定時間を経過したと判断した場合には、ステップS108へ進む(ステップS106:Yes)。
【0063】
次に、出力部20Dが、記憶部20Cに格納された、各被牽引車両ID及び各牽引車両IDの信号強度を、送信機22へ出力した後に、本ルーチンを終了する。
【0064】
受信機20が、上記ステップS100〜ステップS108の受信処理を実行する。これによって、受信機20は、牽引車両12の受信機20で信号を受信可能な位置に位置する全ての被牽引車両14から上記所定時間内に受信した複数の被牽引車両IDと、各被牽引車両IDの信号強度と、を所定時間毎に送信機22に送信する。
【0065】
次に、牽引車両12の送信機22が実行する送信処理を説明する。図8は、送信機22で行う送信処理の手順を示すフローチャートである。
【0066】
送信機22では、牽引車両12本体から送信機22の装置各部に電力が供給されると、図8に示す送信処理を繰り返し実行する。
【0067】
まず、送信機22は、複数の被牽引車両IDと各被牽引車両IDの信号強度とを受信機20から受け付けた後、GPS情報をGPS受信部24から受け付ける(ステップS200)。
【0068】
次に、送信機22の送信部22Cが、入力部22Bから受け付けた、各被牽引車両ID及び各被牽引車両IDの信号強度と、牽引車両12本体を一意に識別するための牽引車両IDと、を含む第1パケット(図3参照)を生成する(ステップS202)。なお、牽引車両12の牽引車両IDは、予め送信機22の図示を省略するメモリに記憶しておく、そして、送信機22は、第1パケットの生成時に牽引車両IDを読み出せばよい。
【0069】
次に、送信部22Cは、第1パケットと、GPS受信部24から入力部22Aを介して受け付けたGPS情報と、を位置管理装置16へ送信(ステップS204)した後に、本ルーチンを終了する。
【0070】
なお、送信機22は、受信機20から被牽引車両ID、信号強度を受け付ける度に、上記ステップ200〜ステップS204の送信処理を実行してもよい。また、送信機22は、予め定めた所定時間毎に、上記ステップ200〜ステップ204の送信処理を実行してもよい。この予め定めた所定時間としては、例えば、牽引車両12と被牽引車両14との接続や切り離しに要する時間以下の時間が予め設定される。また、送信機22は、位置管理装置16から問い合わせ信号を受信したときに、上記ステップ200〜ステップS204の送信処理を実行してもよい。
【0071】
次に、位置管理装置16のホスト装置28の制御部28Cが実行する位置管理処理について説明する。図9は、制御部28Cが実行する位置管理処理の手順を示すフローチャートである。
【0072】
制御部28Cは、入力部28D及び受信機30を介して牽引車両12から第1パケット及びGPS情報を受け付ける度に、図9に示す位置管理処理を実行する。
【0073】
まず、制御部28Cは、入力部28Dを介して受け付けた、第1パケット及びGPS情報を読み取る(ステップS300)。
【0074】
次に、更新部29Eが第1テーブルを更新する(ステップS301)。ステップS301において、更新部29Eは、第1テーブルに記憶されている当該牽引車両IDに対応する被牽引車両IDのうち、信号強度が「0」でなく、かつ、今回受け取った第1パケットに含まれない被牽引車両IDに対応する信号強度を「0」とする。これによって、更新部29Eは、第1テーブルを更新する(ステップS301)。なお、該「当該牽引車両ID」は、ステップS300で読み取った第1パケットに含まれる牽引車両IDである。
【0075】
次に、表示制御部29Fが、読み取ったGPS情報に含まれる位置情報を、読み取った第1パケットに含まれる牽引車両IDの位置情報として、表示部28Aに表示する(ステップS302)。ステップS302の処理によって、表示部28Aには、例えば、地図情報上にステップS300で読み取った第1パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両12の位置が表示される。
【0076】
次に制御部28Cは、ステップS300で読み取った第1パケットに含まれるデータ数分(すなわち、第1パケットに含まれる被牽引車両ID情報の数分)、後述するステップ304〜ステップS322の処理を繰り返し実行する。詳細には、制御部28Cは、第1パケットに含まれる複数の被牽引車両ID情報の内の1の被牽引車両ID及び該被牽引車両IDに対応する信号強度を順次読取り、後述するステップS304〜ステップS322の処理を繰り返し実行する。
【0077】
被牽引車両14の送信する被牽引車両IDは、実際に牽引されている牽引車両12で受信するより一時的にたまたま近くを通った牽引車両12の方が強い信号強度で受信される場合がある。そのような場合に、実際には牽引されていない牽引車両12に牽引されているとの誤判定を避けることが望ましい。すなわち、いずれかの他の牽引車両12に牽引されている場合は、牽引車両12で被牽引車両IDを受信したとしても、その牽引車両12では牽引していない可能性が高く、その場合には、更新部はテーブルを更新しないことが望ましい。
【0078】
制御部28Cの第3判定部29Cは、ステップS304において、当該牽引車両12により牽引中または牽引車両無であるか否かを判断する(ステップS304)。
【0079】
詳細には、第3判定部29Cは、第1パケットに含まれる複数の被牽引車両ID情報の内、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14が、該第1パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両12、または何れの牽引車両12によっても牽引されていないことを示す牽引車両無の状態であるか否かを判断する。第3判定部29Cは、記憶部28Bに記憶されている第2テーブル(例えば、図5参照)に、処理対象の被牽引車両IDに対応づけて該第1パケットに格納されている牽引車両ID、または牽引車両無を示す「無」情報が記憶されているか否かを判断することによって、ステップS304の判断を行う。
【0080】
例えば、第2テーブルとして、図5に示す第2テーブルが記憶部28Bに格納されており、第1パケットに格納されている牽引車両IDが「A」であり、該第1パケットにおける処理対象の被牽引車両14の被牽引車両IDが「a」であったとする。この場合には、第3判定部29Cは、第2テーブルに格納されている被牽引車両ID「a」に対応する牽引車両IDが「A」であるため、ステップS304で肯定判断する(ステップS304:Yes)。
【0081】
第3判定部29Cは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14が、第1パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両12によって牽引中である場合、または牽引車両無である場合には肯定判断し(ステップS304:Yes)、ステップS306へ進む。
【0082】
一方、第3判定部29Cは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14が、該第1パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両12によって牽引されておらず、且つ牽引車両無ではない場合には否定判断する(ステップS304:No)。なお、該第1パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両12によって牽引されておらず、且つ牽引車両無ではない場合とは、該被牽引車両14が該牽引車両12以外の他の牽引車両12によって牽引中であることを示す。そして、ステップS304で否定判断すると、後述する第2テーブルの位置情報の更新処理を行わずに、次の被牽引車両IDについてのステップS304〜ステップS322の処理に移行する。
【0083】
次にステップS306において、第2判定部29Bが、上記ステップS300で読み取ったGPS情報に含まれる移動速度情報を読取り、第1テーブルに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両12が移動中であるかまたは停止中であるかを判断する(ステップS306)。
【0084】
具体的には、第2判定部29Bは、ステップS300で読み取ったGPS情報に含まれる移動速度情報が「0」を超える値である場合には移動中であると判断し(ステップS306:移動中)、移動速度情報が「0」である場合には停止中であると判断する(ステップS306:停止中)。
【0085】
ステップS306で、移動中と判断した場合には(ステップS306:移動中)、ステップS308へ進む。そして、第1判定部29Aが、第1パケットに含まれる処理対象の被牽引車両IDの信号強度が、「0」または前回の信号強度に比べて減少しているか否かを判断する(ステップS308)。
【0086】
第1判定部29Aは、ステップ308の判断を以下のようにして行う。まず、第1判定部29Aは、前回の信号強度として、記憶部28Bの第1テーブル(図4参照)に格納されている、第1パケットに含まれる牽引車両ID及び処理対象の被牽引車両IDに対応する信号強度(図4中では、RSSIと記載)を読み取る。そして、この読み取った前回の信号強度と、第1パケットに含まれる処理対象の被牽引車両IDの信号強度と、を比較することによって、ステップS308の判断を行う。
【0087】
第1判定部29Aは、処理対象の被牽引車両IDの信号強度が「0」または前回より減少している場合には(ステップS308:減少または0)、ステップS310へ進む。
【0088】
次に、更新部29Eが、記憶部28Bの第2テーブルに格納されている、処理対象の被牽引車両IDに対応する牽引車両IDとして、牽引車両「無」を示す情報を設定する(ステップS310)。すなわち、更新部29Eは、前回の信号強度の方が大きい場合や第1パケットに含まれる処理対象の被牽引車両IDの信号強度が「0」である場合には、何れの牽引車両12によっても牽引されていないとして、牽引車両「無」を設定する。
【0089】
次に、算出部29Dが、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、入力部28D及び受信機30を介して牽引車両12から前回受け付けたGPS情報による該牽引車両12の位置情報と同じ位置として算出する(ステップS312)。なお、全く同じ位置ではなく、該牽引車両12の位置情報から所定の範囲内であると算出してもよい。前回受け付けたGPS情報による牽引車両12の位置情報は、記憶部28Bに格納されている第1テーブルにおける、第1パケットに含まれる牽引車両IDに対応する緯度及び経度を読み取ることによって得ればよい。
【0090】
すなわち、制御部28Cは、牽引車両12が移動中であり、且つ処理対象の被牽引車両IDの信号強度が「0」、または前回より減少している(すなわち前回の信号強度が大きい)場合には、位置管理システム10におけるいずれの牽引車両12によっても牽引されていないとする。そして、制御部28Cは、処理対象の被牽引車両14の位置情報を、今回受信した第1パケットに含まれる牽引車両IDを含む前回受け付けた第1パケットと同時に受信したGPS情報によって示される位置情報(前回の該牽引車両IDによって特定される牽引車両12の位置)と同じ位置として算出する。なお、全く同じ位置ではなく、該牽引車両12の位置情報から所定の範囲内であると算出してもよい。
【0091】
ここで、上述のように、牽引車両12は、牽引車両12と被牽引車両14とが接続または切り離しに要する時間以内の所定時間毎に、第1パケット及びGPS情報を位置管理装置16に送信する。このため、位置管理装置16側では、牽引車両12と被牽引車両14との切り離し作業中または接続作業中に、該牽引車両12から第1パケット及びGPS情報を受け付ける。このため、前回該牽引車両12が第1パケット及びGPS情報を位置管理装置16へ送信した位置は、被牽引車両14が該牽引車両12から切り離された位置または接続作業中であった位置となる。よって、制御部28Cは、上述のようにして処理対象の被牽引車両14の位置情報を算出する。
【0092】
次に、表示制御部29Fが、上記ステップS312または後述するステップS320の処理によって算出した処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、表示部28Aに表示する(ステップS314)。
【0093】
次に、更新部29Eが、上記ステップS312または後述するステップS320の処理によって算出した処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、該被牽引車両IDに対応づけて記憶部28Bに記憶することによって、第2テーブルを更新する(ステップS316)。
【0094】
次に、更新部29Eは、第1テーブルを更新する(ステップS317)。詳細には、ステップS300で読み取った第1パケットに含まれる被牽引車両IDに対応づけて、該ステップS300で読み取ったGPS情報を記憶部28Bに記憶すると共に、処理対象の被牽引車両IDの信号強度を入力部28Dに記憶する。
【0095】
一方、上記ステップS306において、第2判定部29Bが、上記ステップS300で読み取ったGPS情報に含まれる移動速度情報を読取り、第1テーブルに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両12が停止中であると判断した場合(ステップS306:停止中)には、ステップS318へ進む。
【0096】
次に、更新部29Eが、記憶部28Bの第2テーブルに格納されている、処理対象の被牽引車両IDに対応する牽引車両ID情報として、牽引車両「無」を示す情報を設定する(ステップS318)。
【0097】
次に、算出部29Dが、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、上記ステップS300で受け付けたGPS情報に含まれる位置情報、すなわち牽引車両12の位置情報として算出する(ステップS320)。すなわち、算出部29Dでは、牽引車両12が停止中である場合には、第1パケットに含まれる処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14は、該第1パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される被牽引車両14のそばにあるとして、該被牽引車両14の位置情報を算出する。そして、上記ステップS314へ進む。
【0098】
一方、上記ステップS308の処理において、第1判定部29Aが、第1パケットに含まれる処理対象の被牽引車両IDに対応する信号強度について、前回の信号強度より減少していない、すなわち同等以上と判断すると(ステップS308:同等以上)、ステップS322へ進む。なお、「同等以上である」とは、今回の該被牽引車両IDの信号強度が、前回の該被牽引車両IDの信号強度より大きいことを示している。
【0099】
ステップS322において、更新部29Eが、記憶部28Bの第2テーブルに格納されている、処理対象の被牽引車両IDに対応する牽引車両ID情報として、第1パケットに格納されている牽引車両IDを設定し、上記ステップS320へ進む。
【0100】
すなわち、制御部28Cでは、牽引車両12が移動中であり、且つ処理対象の被牽引車両IDの信号強度が前回と同等以上である場合には、処理対象の被牽引車両IDの被牽引車両14が、今回の第1パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両1によって牽引されていると判断する。そして、制御部28Cでは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、該第1パケットに含まる牽引車両IDによって特定される牽引車両12の位置として算出する。
【0101】
制御部28Cが上記ステップS300〜ステップS322の位置管理処理を実行することによって、表示部28Aには、複数の被牽引車両14の位置が正確に表示される。
【0102】
図10、図11、及び図12には、表示部28Aに表示される表示画面の一例を示す模式図を示した。
【0103】
図10に示すように、例えば、制御部28Cが、上記ステップ302の処理を実行することによって、表示部28Aの表示画面40には、地図画像46上に、牽引車両12の位置情報を示す印46Aが表示される。
【0104】
また、例えば、制御部28Cが位置管理処理(図9参照)を実行することによって、表示部28Aの表示画面40には、図11に示すように、地図画像46上に、牽引車両12の位置42A及び複数の被牽引車両14の位置44A〜44Cを示す位置情報が表示される。
【0105】
なお、表示部28Aに表示される被牽引車両14の表示形態は、図11に示す形態に限られない。例えば、制御部28Cが位置管理処理(図9参照)を実行することによって、表示部28Aの表示画面40には、地図画像46上に、牽引車両12の位置を示す印42Aが表示される(図12(A)参照)。そして、ユーザによる操作部28Eの操作指示によって、印42Aの表示位置が選択されると、図12(B)に示すように、印42Aによって示される牽引車両12を示す情報や、該牽引車両12に牽引または牽引車両12の周囲に位置する複数の被牽引車両14を示す情報が、画面48内に表示されるようにしてもよい。
【0106】
なお、表示部28Aには、牽引車両12及び複数の被牽引車両14の各々の位置情報が表示されればよく、表示形態は、図10、図11、及び図12に示す形態に限られない。
【0107】
以上説明したように、本実施の形態の位置管理システム10では、複数の被牽引車両14の各々から牽引車両12へ被牽引車両IDを送信する。そして、牽引車両12では、複数の被牽引車両14の各々から受け付けた被牽引車両ID、各被牽引車両IDの信号強度、及び牽引車両12の牽引車両IDを含む第1パケットと、牽引車両12の位置情報及び移動速度情報を含むGPS情報と、を、位置管理装置16へ送信する。
【0108】
位置管理装置16では、受け付けた第1パケット及びGPS情報に含まれる、牽引車両12の位置情報及び移動速度情報、各被牽引車両IDの信号強度に基づいて、各被牽引車両14の位置を算出する。
【0109】
このため、本実施の形態の位置管理装置16では、複数の被牽引車両14の各々の位置を正確に管理することができる。
【0110】
詳細には、本実施の形態の位置管理装置16における制御部28Cの第1判定部29Aでは、今回受信した被牽引車両IDの信号強度が、今回受信した牽引車両IDによって特定される牽引移動体12から前回受信した該被牽引車両IDの信号強度未満であるか否かを判定する。そして、算出部29Dでは、今回受信した被牽引車両IDの信号強度が、今回受信した牽引車両IDによって特定される牽引車両12から前回受信した該被牽引車両IDの信号強度未満ではない場合に、該被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、今回受信した牽引車両12の位置情報として算出する。
【0111】
また、算出部29Dでは、今回受信した被牽引車両IDの信号強度が、今回受信した牽引車両IDによって特定される牽引車両12から前回受信した該被牽引車両IDの信号強度未満である場合に、該被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、今回受信した牽引車両IDによって特定される牽引車両12から前回受信した位置情報として算出する。
【0112】
このため、被牽引車両14の位置情報を、簡易な構成で正確に管理することができる。
【0113】
また、制御部28Cでは、入力部28D及び受信機30を介して牽引車両12からさらに、牽引車両12の移動速度情報を受信し、第2判定部29Bにおいて、牽引車両12が移動中であるか否かを判定する。そして、第1判定部29Aは、第2判定部29Bにおいて牽引車両12が移動中であると判定された場合に、上記信号強度の判定を行う。
【0114】
また、第3判定部29Cが、今回受信した被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14が、今回受信した牽引車両IDによって特定される牽引車両12とは異なる他の牽引車両12によって牽引中であるか否かを判定する。そして、第1判定部29Aは、第2判定部29Bにおいて牽引車両12が移動中であると判定された場合に、上記信号強度の判定を行う。
【0115】
このため、牽引車両12に1台ではなく複数の被牽引車両14が牽引されている場合であっても、正確に各被牽引車両14の位置情報を管理することができる。すなわち、本実施の形態の位置管理システム10によれば、牽引車両12と被牽引車両14とが1対1の関係で接続されていない場合であっても、各被牽引車両14の各々の位置情報を正確に管理することができる。
【0116】
すなわち、本実施の形態の位置管理システム10では、第1パケットに含まれる全ての被牽引車両14の被牽引車両IDについて、上記図9を用いて説明した位置管理処理を実行するので、各牽引車両12による被牽引車両14の牽引台数に拘らず、位置管理システム10における全ての各被牽引車両14の各々の位置情報を精度よく管理することができる。また、人手による操作を必要とせずに、全ての被牽引車両14及び牽引車両12の位置情報を正確に管理することができる。
【0117】
また、本実施の形態の位置管理システム10では、牽引車両12から送信された第1パケット及びGPS情報に基づいて、各被牽引車両14の位置情報を算出するので、複数の被牽引車両14を組にして管理することができ、位置管理装置16と牽引車両12との間の通信トラフィックの増大を抑制することができ、よりリアルタイムに各被牽引車両14及び牽引車両12の位置情報を管理することができる。
【0118】
また、第1パケットに含まれる全ての被牽引車両14の被牽引車両IDについて、上記図9を用いて説明した位置管理処理を実行するので、1台の牽引車両12が複数の被牽引車両14を牽引している場合であっても、精度よく各被牽引車両14の位置情報を管理することができる。
【0119】
(実施の形態2)
実施の形態2の位置管理システムでは、牽引車両は、牽引車両が停止したとき、または牽引車両が前回の停止位置から予め定めた距離以上移動したときに、牽引車両の位置情報を含むGPS情報や、被牽引車両ID等の情報を位置管理装置へ送信する。
【0120】
図13は、本実施の形態の位置管理システム10Aの構成、被牽引車両、牽引車両、及び位置管理装置の各機能的構成を示すブロック図である。
【0121】
図13に示すように、位置管理システム10Aは、複数の被牽引車両14、牽引車両13、及び位置管理装置17を備える。なお、被牽引車両14の機能、構成は実施の形態1の被牽引車両14と同様である。被牽引車両14と牽引車両13とは、有線または無線の通信回線を介して接続されている。また、牽引車両13と位置管理装置17とは、無線の通信回線を介して接続されている。
【0122】
牽引車両13は、実施の形態1で説明した牽引車両12と同様に、牽引車両13本体の移動に伴って被牽引車両14を移動させることの可能な車両である。本実施の形態では、牽引車両13は、車両である場合を説明するが、移動可能な装置であればよく、車両に限られない。例えば、被牽引車両14が携帯端末である場合には、牽引車両13についても、人等によって携帯されることで移動する携帯端末等であってもよい。
【0123】
牽引車両13は、受信機50、GPS受信部24、送信制御装置52、及び送信機54を備える。
【0124】
受信機50は、受信部50A、及び出力部50Bを備える。受信部50Aは、複数の被牽引車両14の各々から送信された被牽引車両IDを示す信号を受け付け、出力部50Bへ出力する。受信機50は、送信部18から送信された被牽引車両IDを受信可能な装置であればよい。受信機50としては、例えば、RFタグから受信した情報を読み取るRFタグリーダー等が挙げられる。
【0125】
出力部50Bは、受信部50Aから被牽引車両IDを受け付けると、受け付けた被牽引車両IDを送信制御装置52へ出力する。
【0126】
GPS受信部24は、実施の形態1で説明したように、GPS衛星26から電波を受信する。そして、GPS受信部24は、受信した電波に基づいて、牽引車両12の現在の位置及び移動速度を公知の方法により求める。そして、GPS受信部24は、受信機50の出力部50Bが被牽引車両IDを送信制御装置52へ出力するタイミングより短い周期で、位置情報及び移動速度情報を含むGPS情報を送信制御装置52へ出力する。
【0127】
送信制御装置52は、入力部52B、制御部52D、入力部52A、及び出力部52Cを備える。入力部52Aは、GPS受信部24からGPS情報を受け付け、制御部52Dへ送信する。入力部52Bは、受信機50から被牽引車両IDを受け付け、制御部52Dへ出力する。
【0128】
制御部52Dは、CPU、ROM、及びRAMなどを含んで構成されるコンピュータであり、送信制御装置52全体を制御し、後述する送信処理を行う。
【0129】
図14は、制御部52Dの機能ブロック図である。図14に示すように制御部52Dは、状態判定部53A、収集部53B、第2パケット生成部53C、及び出力制御部53Dを備える。
【0130】
状態判定部53Aは、入力部52Aを介してGPS受信部24から受け付けたGPS情報に含まれる位置情報及び移動速度情報を監視し、位置情報及び移動速度情報に基づいて、牽引車両13が停止した停止状態にあるか否か、または前回の停止位置から予め定めた距離以上移動したか否かを判断する。
【0131】
なお、予め定めた距離とは、任意の距離でよい。予め定めた距離とは、具体的には、複数の被牽引車両14が直列的に連結されて牽引車両13に牽引されているときに、牽引車両13で牽引可能な最大数の被牽引車両14を牽引したときの最後尾の被牽引車両14の送信部18から牽引車両13の受信機50までの距離以上である。
【0132】
状態判定部53Aで停止状態または予め定めた距離移動したことを判断したときに、収集部53Bは、入力部52B及び受信機50を介して複数の被牽引車両14から受信した被牽引車両IDの収集を開始する。なお、詳細は後述するが、この被牽引車両IDの収集は、位置管理システム10Aに含まれる複数の被牽引車両14の全てがタイミングをずらして被牽引車両IDを送信したときに、全被牽引車両14が被牽引車両IDを送信し終わるまでに要する時間分行う。
【0133】
第2パケット生成部53Cは、収集部53Bで収集した各被牽引車両IDと、牽引車両13本体を一意に識別するための牽引車両IDと、GPS受信部24から受け付けたGPS情報(該牽引車両13の位置情報(緯度、経度)及び移動速度情報)と、を含む第2パケットを生成する。出力制御部53Dは、この第2パケットを送信機54へ出力する。
【0134】
図15は、第2パケットのデータ構造の一例を示す図である。図15に示すように、第2パケットは、ヘッダとフッタの間に、牽引車両IDと、GPS情報(緯度、経度、移動速度)と、被牽引車両ID数と、複数の被牽引車両IDと、チェックサムと、を含む。
【0135】
被牽引車両ID数は、第2パケットに含まれる、被牽引車両IDの数を示している。
【0136】
なお、牽引車両IDは、制御部52Dの図示を省略する記憶部に予め記憶されている。第2パケット生成部53Cは、図示を省略する記憶部から牽引車両IDを読取り、該牽引車両IDを含む第2パケットを生成する。
【0137】
図13に戻り、送信機54は、入力部54A及び送信部54Bを備える。入力部54Aは、出力部52Cから第2パケットを受け付け、送信部54Bへ出力する。送信部54Bは、入力部54Aから第2パケットを受け付け、位置管理装置17へ送信する。
【0138】
送信機54は、位置管理装置17へ信号を送信可能な装置であればよい。送信機54としては、例えば、高出力の無線機や中継局を利用した携帯電話、WiFi(登録商標)などの無線通信装置が挙げられるが、これらに限られない。
【0139】
位置管理装置17は、例えば、基地局等に設置され、ホスト装置58及び受信機56を備える。
【0140】
受信機56は、受信部56A及び出力部56Bを備える。受信部56Aは、牽引車両13から第2パケットを受け付ける。そして、受信部56Aは、受け付けた第2パケットを、出力部56Bへ出力する。受信機56は、牽引車両13から第2パケットを受信可能な装置であればよい。受信機56としては、例えば、高出力の無線機や中継局を利用した携帯電話、WiFi(登録商標)などの無線通信装置が挙げられるが、これらに限られない。
【0141】
なお、本実施の形態では、位置管理装置17の受信部56Aと牽引車両13の送信部54Bとは、直接無線通信を行う場合を説明するが、有線通信の通信回線(電話線等)に接続する基地局を介して、電波による無線通信を行ってもよい。
【0142】
出力部56Bは、受信部56Aから受け付けた第2パケットを、ホスト装置58へ出力する。
【0143】
ホスト装置58は、例えば、PC等で構成される。なお、ホスト装置58及び上記受信機56を含む基地局装置17を一体的に構成し、PCで構成してもよい。
【0144】
ホスト装置58は、表示部28A、記憶部58B、制御部58C、入力部58D、及び操作部28Eを備える。表示部28A及び操作部28Eは、実施の形態1と同様である。
【0145】
入力部58Dは、出力部56Bから第2パケットを受け付ける。
【0146】
記憶部58Bは、ハードディスクドライブ装置(HDD)等の記憶媒体であり、第3テーブル等を記憶する。
【0147】
図16は、第3テーブルのデータ構造の一例を示す図である。第3テーブルは、牽引車両IDと、被牽引車両14の位置情報(緯度、経度)と、牽引車両13の状態と、被牽引車両ID毎の検出か否かを示す情報と、を対応づけたテーブルである。
【0148】
牽引車両13の状態とは、牽引車両13が移動中(図16中では、「MOVE」と表記)、または停止中(図16中では、「STOP」と表記)であるかを示す。被牽引車両ID毎の検出か否かを示す情報とは、牽引車両13から受信した第2パケット中に被牽引車両IDが含まれているか否かを各牽引車両13の被牽引車両ID毎に示した情報である。図16中、「検出」とは、対応する被牽引車両IDによって特定される牽引車両13から受信した第2パケット中に被牽引車両IDが含まれていたことを示す。一方、図16中、各被牽引車両ID(a〜c)に対応する空白の欄は、対応する牽引車両IDによって特定される牽引車両13から受信した第2パケット中に被牽引車両IDが含まれていないことを示す。
【0149】
図13に戻り、制御部58Cは、CPU、ROM、及びRAMなどを含んで構成されるコンピュータであり、ホスト装置58全体を制御する。制御部58Cは、入力部58Dで受け付けた第2パケットを記憶部58Bに格納する。また、制御部58Cは、後述する位置管理処理を実行する。
【0150】
図17は、制御部58Cの機能ブロック図である。図17に示すように、制御部58Cは、第1判定部59A、第2判定部59B、算出部59C、更新部59D、及び表示制御部59Eを備える。
【0151】
第1判定部59Aは、牽引車両13から受信機56を介して受け付けた第2パケットによって示される移動速度情報に基づいて、該牽引車両13が移動中であるか停止中であるかを判断する。
【0152】
第2判定部59Bは、位置管理システム10Aに含まれる全ての被牽引車両14の被牽引車両IDの内の1つを処理対象の被牽引車両IDとして選択し、該処理対象の被牽引車両IDが、今回受信した第2パケットに含まれるか否かを判断する。また、第2判定部59Bは、同じ牽引車両IDによって特定される牽引車両13から前回受信した第2パケットに、処理対象の被牽引車両IDが含まれるか否かを判断する。
【0153】
算出部59Cは、被牽引車両14の位置情報を算出する。更新部59Dは、第3テーブルを更新する。表示制御部59Eは、被牽引車両14及び牽引車両12の位置情報を表示部28Aに表示させる。
【0154】
次に、本実施の形態の位置管理システム10Aにおける、牽引車両13の送信制御装置52の制御部52Dが行う送受信処理について説明する。図18は、制御部52Dが行う送受信処理の手順を示すフローチャートである。
【0155】
制御部52Dでは、牽引車両13本体から送信制御装置52の装置各部に電力が供給されると、図18に示す送受信処理を繰り返し実行する。
【0156】
まず、制御部52Dは、GPS受信部24を介してGPS情報を受け付ける(ステップS400)。そして、制御部52Dの状態判定部53Aが、ステップS400で受け付けたGPS情報に含まれる移動速度情報に基づいて、牽引車両13が停止状態であるか、または前回の停止位置から予め定めた所定距離以上移動したか否かを判別する(ステップS402)。
【0157】
状態判定部53Aが、ステップS402で停止状態及び停止位置から所定距離以上移動の何れでもないと判断した場合には否定判断し(ステップS402:No)、上記ステップS400へ戻る。
【0158】
一方、状態判定部53Aは、ステップS402で牽引車両13が停止状態または停止位置から所定距離以上移動したと判断すると肯定判断し(ステップS402:Yes)、ステップS404へ進む。
【0159】
ステップS404において、収集部53Bが、入力部52B及び受信機50を介して被牽引車両14からの被牽引車両IDの収集を開始する(ステップS404)。
【0160】
次に、収集部53Bは、全ての被牽引車両14が被牽引車両IDを送信し終わるまで否定判断を繰り返し(ステップS406:No)、肯定判断すると(ステップS406:No)、ステップS408へ進む。
【0161】
ステップS406の判断は、位置管理システム10Aに含まれる複数の被牽引車両14の全てがタイミングをずらして被牽引車両IDを送信したときに全ての被牽引車両14が被牽引車両IDを送信するのに要する時間を経過したか否かを判断することによって行う。そして、収集部53Bは、ステップS404で被牽引車両IDの収集を開始してから該時間を経過するまで否定判断を繰り返す(ステップS406:No)。そして、収集部53Bは、ステップS404で被牽引車両IDの収集を開始してから該時間を経過したときに、肯定判断すればよい(ステップS406:Yes)。
【0162】
次に、第2パケット生成部53Cが、牽引車両13本体の牽引車両ID、上記ステップS402で肯定判断する直前に受け付けたGPS情報に含まれる位置情報(緯度、経度)及び移動速度情報と、ステップS404〜ステップS406の処理によって収集した全ての被牽引車両ID及び被牽引車両ID数を含む第2パケット(図15参照)を作成する(ステップS408)。
【0163】
次に、出力制御部53Dが、第2パケットを送信機54へ出力(ステップS410)した後に本ルーチンを終了する。
【0164】
第2パケットを受け付けた送信機54は、受け付けた第2パケットをただちに位置管理装置17へ送信する。
【0165】
次に、位置管理装置17におけるホスト装置58の制御部58Cで実行する位置管理処理を説明する。図19は、制御部58Cが実行する位置管理処理の手順を示すフローチャートである。
【0166】
制御部58Cは、入力部58D及び受信機56を介して牽引車両13から上記第2パケットを受け付ける度に、図19に示す位置管理処理を実行する。
【0167】
まず、制御部58Cは、入力部58Dを介して受け付けた、第2パケット(図16参照)を読み取る(ステップS500)。
【0168】
次に、制御部58Cの表示制御部59Eが、読み取った第2パケットに含まれる位置情報を、読み取った第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13の位置情報として、表示部28Aに表示する(ステップS502)。ステップS502の処理によって、表示部28Aには、例えば、地図情報上にステップS500で読み取った第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13の位置情報が表示される。
【0169】
次に、第1判定部59Aが、上記ステップS500で読み取った第2パケットに含まれる移動速度情報を読取り、該第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13が移動中であるか停止中であるかを判断する(ステップS504)。
【0170】
第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13が移動中であると判断した場合には(ステップS504:移動中)、更新部59Dが、該牽引車両IDによって特定される牽引車両13の状態を「移動中(MOVE)」に設定する(ステップS506)。詳細には、更新部59Dは、該牽引車両IDに対応づけて、該牽引車両IDによって特定される牽引車両13の状態として「MOVE」を示す情報を設定することによって、記憶部58Bに格納されている第3テーブル(図16参照)を更新する。
【0171】
次に、制御部58Cは、位置管理システム10Aに含まれる全ての被牽引車両14の数分、後述するステップS508〜ステップS516の処理を繰り返す。例えば、記憶部58Bに、位置管理システム10Aに含まれる全ての被牽引車両14の被牽引車両IDを予め記憶する。そして、制御部58Cは、位置管理システム10Aに含まれる全ての被牽引車両14の被牽引車両IDの各々について、後述するステップS508〜ステップS516の処理を実行すればよい。
【0172】
まず、制御部58Cは、位置管理システム10Aに含まれる全ての被牽引車両14の被牽引車両IDの内の1つを処理対象の被牽引車両IDとして選択する。そして、第2判定部59Bにおいて、該処理対象の被牽引車両IDが、今回上記ステップS500で受信した第2パケットに含まれるか否かを判断する(ステップS508)。処理対象の被牽引車両IDが、今回ステップS500で受信した第2パケットに含まれない場合には(ステップS508:無し)、ステップS510へ進む。
【0173】
次に、第2判定部59Bは、同じ牽引車両IDによって特定される牽引車両13から前回受信した第2パケットに、処理対象の被牽引車両IDが含まれるか否かを判断する(ステップS510)。詳細には、第2判定部59Bは、記憶部58Bに格納されている第3テーブルの、上記ステップS500で受信した第2パケットに含まれる牽引車両IDに対応づけて、該処理対象の被牽引車両IDが「検出」と設定されているか否かを判別することによって、前回受信した第2パケットに、処理対象の被牽引車両IDが含まれるか否かを判断する。
【0174】
第2判定部59Bにおいて、同じ牽引車両IDによって特定される牽引車両13から前回受信した第2パケットに、処理対象の被牽引車両IDが含まれていないと判断した場合には(ステップS510:無し)、本ルーチンを終了する。
【0175】
すなわち、制御部58Cは、処理対象の被牽引車両IDが今回受信した第2パケットに含まれず、且つ前回同じ牽引車両13から受信した第2パケットにも該被牽引車両IDが含まれない場合には、本ルーチンを終了する。
【0176】
一方、第2判定部59Bにおいて、同じ牽引車両IDによって特定される牽引車両13から前回受信した第2パケットに、処理対象の被牽引車両IDが含まれていると判断した場合には(ステップS510:あり)、ステップS512へ進む。
【0177】
そして、算出部59Cが、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、前回の該被牽引車両IDの位置情報として算出する(ステップS512)。詳細には、算出部59Cは、記憶部58Bに格納されている第3テーブルにおける、ステップS500で読み取った第2パケットに含まれる牽引車両IDに対応する位置情報(緯度、経度)を前回の位置情報として読み取る。そして、算出部59Cは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、読み取った前回の該被牽引車両IDの位置情報として算出する。
【0178】
すなわち、制御部58Cは、処理対象の被牽引車両IDが今回受信した第2パケットに含まれず、且つ前回同じ牽引車両13から受信した第2パケットに該被牽引車両IDが含まれている場合には、該被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14は、該牽引車両13から切り離されて、前回の位置(すなわち直前の停止位置)にあるとして、位置情報を算出する。
【0179】
次に、表示制御部59Eが、算出した処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、表示部28Aに表示する(ステップS514)。
【0180】
次に、更新部59Dが、第3テーブルを更新する(ステップS516)。詳細には、更新部59Dは、上記ステップS500で受け付けた第2パケットに含まれる牽引車両IDに対応づけて、上記ステップS512または後述するステップS518の処理によって算出した処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報と、該処理対象の被牽引車両IDに対応する「検出」を示す情報と、を対応づけて記憶部58Bに記憶することによって、第3テーブルを更新する。
【0181】
一方、第2判定部59Bにおいて、処理対象の被牽引車両IDが、今回上記ステップS500で受信した第2パケットに含まれると判断すると(ステップS508:有り)、ステップS518へ進む。
【0182】
そして、算出部59Cが、該処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、ステップS500で読み取った第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13と同じ位置として算出する(ステップS518)。そして、上記ステップS514へ進む。なお、この第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13の位置情報は、該第2パケットに含まれる位置情報を読み取ることによって得ればよい。また、同じ位置とは、全く同じ位置ではなく、所定の範囲内を含む。
【0183】
すなわち、制御部58Cは、処理対象の被牽引車両IDが今回受信した第2パケットに含まれる場合には、該被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14は該第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13によって牽引中であると判断する。そして、この牽引車両IDによって特定される牽引車両13の位置情報を、該処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置として算出する。
【0184】
一方、第1判定部59Aが、上記ステップS504の判断において、上記ステップS500で読み取った第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13が停止中であると判断した場合には(ステップS504:停止中)、ステップS519へ進む。
【0185】
次に、更新部59Dが、第3テーブルの該牽引車両IDに対応する、該牽引車両IDによって特定される牽引車両13の「検出」を示す情報を、すべてクリアする(ステップS519)。
【0186】
次に、更新部59Dが、該牽引車両IDによって特定される牽引車両13の状態を「停止中(STOP)」に設定する(ステップS520)。詳細には、更新部59Dは、該牽引車両IDに対応づけて、該牽引車両IDによって特定される牽引車両13の状態として「STOP」を示す情報を設定することによって、記憶部58Bに格納されている第3テーブル(図16参照)を更新する。
【0187】
次に、制御部58Cは、上記ステップS500で読み取った第2パケットに含まれる、被牽引車両ID数分、後述するステップS522〜ステップS526の処理を繰り返す。
【0188】
まず、制御部58Cは、上記ステップS500で読み取った第2パケットに含まれる、複数の被牽引車両IDの内の1の被牽引車両IDを、処理対象の被牽引車両IDとして選択する。そして、算出部59Cが、該被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、該第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13の位置情報として算出する(ステップS522)。第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13の位置情報は、該第2パケットに含まれる位置情報を読み取ることによって得ればよい。
【0189】
すなわち、制御部58Cは、今回受信した第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13が停止中である場合には、該第2パケットに含まれる被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の各々は、該牽引車両13の周囲にあるとして、該牽引車両13の位置情報を各被牽引車両14の位置情報として算出する。
【0190】
次に、表示制御部59Eが、算出した処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報を、表示部28Aに表示する(ステップS524)。
【0191】
次に、更新部59Dが、第3テーブルを更新する(ステップS526)。詳細には、更新部59Dは、上記ステップS500で受け付けた第2パケットに含まれる牽引車両IDに対応づけて、上記ステップS522の処理によって算出した処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の位置情報と、該処理対象の被牽引車両IDに対応する「検出」を示す情報と、記憶部58Bに記憶することによって、第3テーブルを更新する。
【0192】
そして、制御部58Cは、上記ステップS500で読み取った第2パケットに含まれる被牽引車両ID数分、上記ステップS522〜ステップS526の処理を繰り返し実行した後に、本ルーチンを終了する。
【0193】
以上説明したように、本実施の形態の位置管理システム10Aでは、複数の被牽引車両14の各々から牽引車両13へ被牽引車両IDを送信する。そして、牽引車両13では、牽引車両13のGPS情報に基づいて、牽引車両13本体の停止または予め定めた距離以上の移動を判断したときに、牽引車両13の牽引車両ID、牽引車両12の位置情報及び移動速度情報を含むGPS情報、及び複数の被牽引車両14の各々から受け付けた被牽引車両IDを含む第2パケットを、位置管理装置17へ送信する。
【0194】
位置管理装置17では、受け付けた第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13が停止中である場合には、該第2パケットに含まれる複数の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の各々の位置情報を、該第2パケットに含まれる牽引車両13の位置情報として算出する。一方、位置管理装置17では、受け付けた第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13が移動中である場合には、該第2パケットに含まれる複数の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の各々の位置情報については、該第2パケットに含まれる牽引車両13の位置情報として算出する。また、位置管理装置17では、受け付けた第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両13が移動中であり、且つ今回受け付けた第2パケットには含まれないが前回該牽引車両13から受け付けた第2パケットには含まれる被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14の各々の位置については、前回の算出した位置情報を、現在の位置情報として算出する。
【0195】
このため、本実施の形態の位置管理システム10Aでは、複数の被牽引車両14の各々の位置情報を正確に管理することができる。
【0196】
すなわち、本実施の形態の位置管理システム10Aでは、各牽引車両14による被牽引車両14の牽引台数に拘らず、位置管理システム10Aにおける全ての各被牽引車両14の各々の位置情報を精度よく管理することができる。
【0197】
また、本実施の形態の位置管理システム10Aでは、所定のタイミング、すなわち、牽引車両13本体の停止または予め定めた距離以上の移動を判断したときに、牽引車両13から位置管理装置17へ第2パケットを送信する。このため、より少ない通信トラフィックで位置管理処理を行うことができる。このため、位置管理システム10Aに含まれる全ての被牽引車両14の位置情報を、正確かつ効率良く管理することができる。
【0198】
(実施の形態3)
実施の形態3の位置管理システムでは、実施の形態2の位置管理システムの機能及び構成に加えて、複数の被牽引車両をデイジーチェーン方式で接続する。
【0199】
図20は、本実施の形態の位置管理システム10Bの構成、被牽引車両、牽引車両、及び位置管理装置の各機能的構成を示すブロック図である。
【0200】
図20に示すように、位置管理システム10Bは、複数の被牽引車両15、牽引車両66、及び位置管理装置17を備える。被牽引車両15と牽引車両66とは、有線または無線の通信回線を介して接続されている。また、牽引車両66と位置管理装置17とは、有線または無線の通信回線を介して接続されている。なお、位置管理装置17の機能、構成は実施の形態1の位置管理装置17と同様である。
【0201】
被牽引車両15は、牽引車両66の移動に伴って移動可能な車両である。なお、本実施の形態では、被牽引車両15は、牽引車両66によって牽引可能な車両である場合を説明するが、移動可能な装置であればよく、車両に限られない。例えば、被牽引車両15は、人等によって携帯されることで移動する携帯端末等であってもよい。
【0202】
被牽引車両15は、送受信機19を備える。送受信機19は、他の被牽引車両15の送受信機19とデイジーチェーン方式(数珠つなぎ方式)によって無線回線または有線回線を介して接続されている。
【0203】
詳細には、被牽引車両15は、受信部19A、送信部19B、及び制御部19Cを備える。受信部19Aは、他の被牽引車両15の送受信機19(送信部19B)から1または複数の被牽引車両IDを含むタグ情報を受信する。なお、被牽引車両IDは、実施の形態1と同様に、各被牽引車両15を一意に識別するための識別情報である。
【0204】
送信部19Bは、他の被牽引車両15の送受信機19からタグ情報を受信すると、受信したタグ情報に、該送信部19Bの被牽引車両15本体の被牽引車両IDを付加した新たなタグ情報を送信する。また、詳細は後述するが、所定時間以上、他の被牽引車両15からタグ情報を受信しなかった場合には、被牽引車両15本体の被牽引車両IDを含むタグ情報を送信する(以下、自発送信と称する場合がある(詳細後述))。
【0205】
送受信機19としては、デイジーチェーン方式によって接続される公知の送受信機を用いればよい。具体的には、送受信機19としては、例えば、ビーコン等の無線通信装置や、Zigbee(登録商標)等の無線通信装置が挙げられるが、これらに限られない。
【0206】
制御部19Cは、CPU、ROM、及びRAMなどを含んで構成されるコンピュータであり、送受信機19全体を制御し、後述する送受信処理を行う。
【0207】
図21は、制御部19Cの機能ブロック図である。図21に示すように、制御部19Cは、第1判定部190A、タグ情報生成部190B、送信制御部190C、カウンタ部190D、第2判定部190E、及び第3判定部190Fを備える。
【0208】
第1判定部190Aは、被牽引車両15本体の受信部19Aで他の被牽引車両15から受信したタグ情報に、被牽引車両15本体の被牽引車両IDである自IDが含まれていないか否かを判断する。
【0209】
第3判定部190Fは、前回自発送信したか否かを判定する。
【0210】
第2判定部190Eは、後述する待ち時間TA(詳細後述)が設定時間T(詳細後述)を経過したか否かの判定や、設定時間Tの変更を行う。
【0211】
タグ情報生成部190Bは、被牽引車両15本体の被牽引車両IDを含むタグ情報を生成する。送信制御部190Cは、タグ情報を、送信部19Bを介して送信する。
【0212】
カウンタ部190Dは、後述する待ち時間TAを経時に応じてカウントアップする。
【0213】
図20に戻り、牽引車両66は、実施の形態1で説明した牽引車両12と同様に、牽引車両66本体の移動に伴って被牽引車両15を移動させることの可能な車両である。本実施の形態では、牽引車両66は、車両である場合を説明するが、移動可能な装置であればよく、車両に限られない。例えば、被牽引車両15が携帯端末である場合には、牽引車両66についても、人等によって携帯されることで移動する携帯端末等であってもよい。
【0214】
牽引車両66は、受信機60、送信制御装置62、送信機64、及びGPS受信部24を備える。GPS受信部24の機能及び構成は、実施の形態1におけるGPS受信部24と同様である。
【0215】
受信機60は、受信部60A、及び出力部60Bを備える。受信部60Aは、被牽引車両15から、1または複数の被牽引車両IDを含むタグ情報を受け付け、出力部60Bへ出力する。出力部60Bは、受け付けたタグ情報を、送信制御装置62へ出力する。受信機60は、被牽引車両15の送信部19Bから送信されたタグ情報を受信可能な装置であればよい。受信機60としては、例えば、ビーコンレシーバ等の無線通信装置や、Zigbee(登録商標)等の無線通信装置が挙げられるが、これらに限られない。
【0216】
送信制御装置62は、入力部62B、制御部62D、入力部62A、及び出力部62Cを備える。入力部62Aは、GPS受信部24からGPS情報を受け付け、制御部62Dへ送信する。入力部62Bは、受信機60からタグ情報を受け付け、制御部62Dへ出力する。
【0217】
制御部62Dは、CPU、ROM、及びRAMなどを含んで構成されるコンピュータであり、送信制御装置62全体を制御し、後述する送受信処理を行う。
【0218】
図22は、制御部62Dの機能ブロック図である。図22に示すように、制御部62Dは、状態判定部63A、収集部63B、第2パケット生成部63C、及び出力制御部63Dを備える。
【0219】
状態判定部63Aは、入力部62Aを介してGPS受信部24から受け付けたGPS情報に含まれる移動速度情報を監視し、移動速度が停止状態を示すとき、及び前回の停止位置から予め定めた距離以上移動したときを判断する。
【0220】
なお、予め定めた距離とは、任意の距離であればよいが、具体的には、牽引車両13で牽引可能な最大数の被牽引車両14を牽引したときの最後尾の被牽引車両14の送信部18から牽引車両13の受信機50までの距離以上であることが好ましい。
【0221】
収集部63Bは、状態判定部63Aで停止状態または予め定めた距離以上移動したことを判断されたときに、入力部62B及び受信機60を介して、被牽引車両15からのタグ情報の収集を開始する。なお、詳細は後述するが、このタグ情報の収集は、位置管理システム10Bに含まれる複数の被牽引車両15の全てがタイミングをずらしてタグ情報を送信したときに全被牽引車両15がタグ情報を送信するのに要する時間分行う。
【0222】
第2パケット生成部63Cは、収集部63Bで収集したタグ情報に含まれる全ての被牽引車両IDと、牽引車両66本体を一意に識別するための牽引車両IDと、GPS受信部24から受け付けたGPS情報(該牽引車両66の位置情報(緯度、経度)及び移動速度情報)と、を含む第2パケットを生成する。出力制御部63Dは、この第2パケットを、出力部62Cを介して送信機64へ出力する。
【0223】
なお、この第2パケットのデータ構造は、実施の形態2で説明したデータ構造(図15参照)と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0224】
図20に戻り、送信機64は、入力部64A及び送信部64Bを備える。入力部64Aは、出力部62Cから第2パケットを受け付け、送信部64Bへ出力する。送信部64Bは、入力部64Aから第2パケットを受け付け、位置管理装置17へ送信する。
【0225】
送信機64は、位置管理装置17へ信号を送信可能な装置であればよい。送信機64としては、例えば、高出力の無線機や中継局を利用した携帯電話、WiFi(登録商標)などの無線通信装置が挙げられるが、これらに限られない。
【0226】
位置管理装置17の構成は、実施の形態2の位置管理装置17と同様であるため、詳細な説明を省略する。また、位置管理装置17の制御部58Cで実行する送受信処理についても、実施の形態2と同様であるため、説明を省略する。
【0227】
次に、本実施の形態の位置管理システム10Bにおける、各被牽引車両15の送受信機19の制御部19Cが行う送受信処理について説明する。図23は、各被牽引車両15の送受信機19の制御部19Cが行う送受信処理の手順を示すフローチャートである。
【0228】
各被牽引車両15の送受信機19の制御部19Cでは、被牽引車両15の本体から送受信機19の装置各部に電力が供給されると、図23に示す送受信処理を繰り返し実行する。
【0229】
まず、制御部19Cでは、送受信機19の受信部19Aが、他の被牽引車両15の送受信機19の送信部19Bからタグ情報を受信したか否かを判断する(ステップS600)。他の被牽引車両15の送受信機19からタグ情報を受信した場合には、制御部19Cは肯定判断し(ステップS600:Yes)、ステップS602へ進む。
【0230】
次に、制御部19Cの第1判定部190Aが、受信したタグ情報に、被牽引車両15本体(該制御部19Cの搭載された被牽引車両15)の被牽引車両IDである自IDが含まれていないか否かを判断する(ステップS602)。なお、被牽引車両15本体の被牽引車両IDは、送受信機19の図示を省略するメモリに予め記憶されているものとする。
【0231】
第1判定部190Aで、受信したタグ情報に該被牽引車両15本体の被牽引車両IDである自IDが含まれていると判断すると(ステップS602:No)、制御部19Cは、後述するステップS606の処理を行う。
【0232】
一方、第1判定部190Aで、受信したタグ情報に該被牽引車両15本体の被牽引車両IDである自IDが含まれていないと判断すると(ステップS602:Yes)、ステップS604へ進む。そして、タグ情報生成部190Bが、上記ステップS600で受け付けたタグ情報に、該該被牽引車両15本体の被牽引車両IDである自IDを含めた新たなタグ情報を生成する(ステップS604)。そして、送信制御部190Cが、ステップS604で生成したタグ情報を、送信部19Bを介して送信する(ステップS605)。
【0233】
次に、カウンタ部190Dが、図示を省略するメモリに記憶されている待ち時間TAに「0」を設定することによって、待ち時間TAをクリアする(ステップS606)。そして、カウンタ部190Dが、該待ち時間TAのカウントアップを開始(ステップS608)した後に、本ルーチンを繰り返し実行する。
【0234】
一方、上記ステップS600の判断において、タグ情報を受信しなかった場合には(ステップS600:No)、ステップS610へ進む。そして、第3判定部190Fが、前回のタグ情報の送信時に自発送信を行ったか否かを判断する(ステップS610)。ステップS610の判断は、以下のようにして行う。例えば、後述するステップS614で肯定判断(TA≧T)した後にタグ情報を送信した場合には、制御部19Cの図示を省略するメモリに、自発送信を示す情報を記憶する。また、上記ステップS602で肯定判断した後にタグ情報を送信した場合には、制御部19Cの図示を省略するメモリに、自発送信ではないことを示す情報を記憶する。そして、第3判定部190Fでは、タグ情報を送信する度に、上記自発送信を示す情報または自発送信ではないことを示す情報を、前回記憶したこれらの情報に上書きして記憶する。そして、第3判定部190Fは、ステップS610の判断時において、図示を省略するメモリに、自発送信を示す情報が記憶されているか否かを判断することによって、ステップS610の判断を行えばよい。
【0235】
第3判定部190Fが、上記ステップS610で前回自発送信したと判断すると(ステップS610:Yes)、ステップS611へ進む。第3判定部190Fは、待ち時間TAの上限を示す設定時間Tに、予め定めた上限値を示す時間T1を設定し(ステップS611)、後述するステップS614へ進む。
【0236】
なお、設定時間Tとは、自発送信のための待ち時間TAの上限を示す時間である。自発送信とは、上述のように、被牽引車両15の各送受信機19において待ち時間TAを経過してもタグ情報を受信しなかった場合に、被牽引車両15本体の被牽引車両IDを含むタグ情報を送信する場合を意味する。また、時間T1としては、任意の時間を予め設定する。具体的には、時間T1としては、1の被牽引車両15が、位置管理システム10Bにおける他の全ての被牽引車両15の内の、被牽引車両15でタグ情報の信号を受信可能な位置に存在する全ての被牽引車両15からタグ情報を受信するのに要する時間以上の時間が予め定められる。
【0237】
一方、第3判定部190Fが、上記ステップS610で前回自発送信しなかったと判断すると(ステップS610:No)、ステップS612へ進む。第3判定部190Fは、待ち時間TAの上限を示す設定時間Tに、時間T2を設定し(ステップS612)、後述するステップS614へ進む。この時間T2とは、時間T1に時間αを加算した値である。また、この時間αは、任意の時間を予め設定する。
【0238】
ステップS612の処理を実行することによって、制御部19Cは、自発送信を行った場合には、タグ情報の送信のための待ち時間TAの上限を示す設定時間Tを、自発送信ではない場合に比べて長くする。
【0239】
次に、制御部19Cの第2判定部190Eにおいて、待ち時間TAが、設定時間Tを経過したか否か(待ち時間TA≧設定時間Tであるか否か)を判断する(ステップS614)。
【0240】
第2判定部190Eでは、待ち時間TAが設定時間Tを経過していていない場合には否定判断し(ステップS614:No)、上記ステップS600へ戻る。一方、第2判定部190Eでは、送信部18Cが待ち時間TAが設定時間Tを経過したと判断した場合には(ステップS614:Yes)、ステップS615に進む。
【0241】
次に、タグ情報生成部190Bが、被牽引車両15本体の被牽引車両IDである自IDをタグ情報として生成し(ステップS615)、送信制御部190Cが該タグ情報を送信(ステップ616)した後に、上記ステップS606へ進む。
【0242】
次に、本実施の形態の位置管理システム10Bにおける、牽引車両66の送信制御装置62の制御部62Dが行う送受信処理について説明する。図24は、制御部62Dが行う送受信処理の手順を示すフローチャートである。
【0243】
制御部62Dでは、牽引車両66本体から送信制御装置62の装置各部に電力が供給されると、図24に示す送受信処理を繰り返し実行する。
【0244】
まず、制御部62Dは、GPS受信部24を介してGPS情報を受け付ける(ステップS4000)。そして、制御部62Dの状態判定部63Aが、ステップS4000で受け付けたGPS情報に含まれる移動速度情報に基づいて、牽引車両13が停止状態であるか、または前回の停止位置から予め定めた所定距離以上移動したか否かを判別する(ステップS4020)。
【0245】
状態判定部63Aが、ステップS402で停止状態及び停止位置から所定距離以上移動の何れでもないと判断した場合には否定判断し(ステップS4020:No)、上記ステップS4000へ戻る。
【0246】
一方、状態判定部63Aが、ステップS4020で牽引車両13が停止状態または停止位置から所定距離以上移動したと判断すると肯定判断し(ステップS4020:Yes)、ステップS4040へ進む。
【0247】
ステップS4040において、収集部63Bが、入力部62B及び受信機60を介して被牽引車両15からのタグ情報の収集を開始する(ステップS4040)。
【0248】
次に、収集部63Bは、上記ステップS4040においてタグ情報の収集を開始してから、設定時間TBを経過するまで否定判断を繰り返す(ステップS4060:No)。そして、設定時間TBを経過すると、肯定判断し(ステップS4060:Yes)、ステップS4080へ進む。
【0249】
なお、設定時間TBは、被牽引車両15において自発送信を行った場合のタグ情報送信のための待ち時間TAの上限を示す設定時間Tである時間T2以上の時間であればよい(図23のステップS612参照)。なお、牽引車両66の制御部62D側で用いる設定時間TBは、複数の被牽引車両15の各々における初期設定値としての時間T2以上の時間を予め設定してもよいし、各被牽引車両15からタグ情報と共に時間T2を受信して用いてもよい。なお、被牽引車両15から時間T2を受信する場合には、複数の被牽引車両15から受信した時間T2の内の最大値以上の時間を、ステップS4060で用いる設定時間TBとして用いればよい。
【0250】
次に、第2パケット生成部63Cが、牽引車両66本体の牽引車両ID、上記ステップS402で肯定判断する直前に受け付けたGPS情報に含まれる位置情報(緯度、経度)及び移動速度情報と、ステップS4040〜ステップS4060の処理によって収集した全てのタグ情報に含まれる被牽引車両IDと、被牽引車両ID数と、を含む第2パケット(図16参照)を作成する(ステップS4080)。
【0251】
次に、出力制御部63Dが、第2パケットを送信機64へ出力(ステップS4100)した後に本ルーチンを終了する。
【0252】
第2パケットを受け付けた送信機64は、受け付けた第2パケットをただちに位置管理装置17へ送信する。
【0253】
位置管理装置17におけるホスト装置58の制御部58Cでは、実施の形態2で説明した位置管理処理(図19参照)を実行する。なお、図19に示す位置管理処理において、本実施の形態の位置管理装置17では、牽引車両13に代えて牽引車両66、被牽引車両14に代えて被牽引車両15とする以外は、実施の形態2で説明した位置管理処理と同じであるため、詳細な説明を省略する。
【0254】
以上説明したように、本実施の形態の位置管理システム10Bでは、複数の被牽引車両15をデイジーチェーン方式で接続する。そして、牽引車両66では、牽引車両66のGPS情報に基づいて、牽引車両66本体の停止または予め定めた距離以上の移動を判断したときに、被牽引車両15から受信した1または複数の被牽引車両IDを含むタグ情報を収集する。そして、牽引車両66は、牽引車両66本体の牽引車両ID、牽引車両66の位置情報及び移動速度情報を含むGPS情報、及び複数の被牽引車両ID、を含む第2パケットを、位置管理装置17へ送信する。
【0255】
位置管理装置17では、受け付けた第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両66が停止中である場合には、該第2パケットに含まれる複数の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の各々の位置情報を、該第2パケットに含まれる牽引車両66の位置として算出する。一方、位置管理装置17では、受け付けた第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両66が移動中である場合には、該第2パケットに含まれる複数の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の各々の位置については、該第2パケットに含まれる牽引車両66の位置として算出する。また、位置管理装置17では、受け付けた第2パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両66が移動中であり、且つ今回受け付けた第2パケットには含まれないが前回該牽引車両66から受け付けた第2パケットには含まれる被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の各々の位置情報については、前回算出した位置情報を、現在の位置情報として算出する。
【0256】
このため、本実施の形態の位置管理システム10Bでは、複数の被牽引車両15の各々の位置情報を正確に管理することができる。
【0257】
すなわち、本実施の形態の位置管理システム10Bでは、各牽引車両66による被牽引車両15の牽引台数に拘らず、位置管理システム10Bにおける全ての各被牽引車両15の各々の位置情報を精度よく管理することができる。
【0258】
また、本実施の形態の位置管理システム10Bでは、複数の被牽引車両15をデイジーチェーン方式で接続するので、各被牽引車両15から送信されるタグ情報の信号出力が微弱であっても、各被牽引車両15の被兼車両IDを順次伝達することができ、牽引車両66へ送信することができる。
【0259】
また、本実施の形態の位置管理システム10Bでは、複数の被牽引車両15をデイジーチェーン方式で接続するので、各被牽引車両15の位置管理が連結した複数の被牽引車両15による全長(連結長)に依存しなくなり、牽引車両66による被牽引車両15の連結台数を自由に調整することができる。
【0260】
また、本実施の形態の位置管理システム10Bでは、所定のタイミング、すなわち、牽引車両66本体の停止または予め定めた距離以上の移動を判断したときに、牽引車両66から位置管理装置17へ第2パケットを送信する。このため、より少ない通信トラフィックで位置管理処理を行うことができる。このため、位置管理システム10Bに含まれる全ての被牽引車両15の位置情報を、正確かつ効率良く管理することができる。
【0261】
(実施の形態4)
図25は、実施の形態4の位置管理システム10Cの構成、被牽引車両、牽引車両、及び位置管理装置の各機能的構成を示すブロック図である。
【0262】
図25に示すように、位置管理システム10Cは、複数の被牽引車両15、牽引車両68、及び位置管理装置74を備える。被牽引車両15と牽引車両68とは、無線の通信回線を介して接続されている。また、牽引車両68と位置管理装置74とは、有線または無線の通信回線を介して接続されている。なお、被牽引車両15の機能、構成は実施の形態3の被牽引車両15と同様である。
【0263】
牽引車両68は、牽引車両68本体の移動に伴って被牽引車両15を移動させることの可能な車両である。本実施の形態では、牽引車両68は、車両である場合を説明するが、移動可能な装置であればよく、車両に限られない。例えば、被牽引車両15が携帯端末である場合には、牽引車両68についても、人等によって携帯されることで移動する携帯端末等であってもよい。
【0264】
牽引車両68は、受信機70、GPS受信部24、及び送信機72を備える。GPS受信部24の機能及び構成は、実施の形態1のGPS受信部24と同様である。
【0265】
受信機70は、受信部70A、記憶部70B、及び出力部70Cを備える。受信部70Aは、被牽引車両15から、1または複数の被牽引車両IDを含むタグ情報を受け付け、記憶部70Bに記憶する。出力部70Cは、記憶部70Bに格納されたタグ情報を、予め定められた時間毎に送信機72へ出力する。
【0266】
受信機70は、被牽引車両15の送信部19Bから送信されたタグ情報を受信可能な装置であればよい。受信機70としては、例えば、ビーコンレシーバ等の無線通信装置や、Zigbee(登録商標)等の無線通信装置が挙げられるが、これらに限られない。
【0267】
送信機72は、入力部72A、入力部72B、及び送信部72Cを備える。入力部72Bは、GPS受信部24からGPS情報を受け付け、送信部72Cへ送信する。また、入力部72Aは、受信機70(出力部70C)からタグ情報を受け付け、送信部72Cへ出力する。
【0268】
送信部72Cは、入力部72Aから受け付けた、タグ情報に含まれる各被牽引車両IDと、牽引車両68本体を一意に識別するための牽引車両IDと、を含む第3パケットと、GPS受信部24から受け付けたGPS情報と、を位置管理装置74へ送信する。
【0269】
なお、送信部72Cは、第3パケット及びGPS情報を、予め定めた時間毎に定期的に位置管理装置74へ送信してもよいし、位置管理装置74から問い合わせ信号を受け付けたときに位置管理装置74へ送信してもよい。
【0270】
なお、牽引車両68の送信部72Cから位置管理装置74へ第3パケット及びGPS情報を送信するタイミングは、被牽引車両15と牽引車両68との接続及び切り離しに要する時間以内に1回は必ず行われるように予め調整するとよい。なお、各牽引車両68から位置管理装置74へ第3パケット及びGPS情報を送信するタイミングは、複数の牽引車両68間で異なるタイミングとなるように、予め調整されている。
【0271】
図26は、第3パケットのデータ構造の一例を示す図である。図26に示すように、第3パケットは、ヘッダとフッタの間に、牽引車両IDと、データ数と、1または複数の被牽引車両ID(図26中では、ID1〜ID3と表記)と、チェックサムと、を含む。
【0272】
データ数は、該第3パケットに含まれる被牽引車両IDの数を示す。なお、牽引車両IDは、送信機64の図示を省略する記憶部に予め記憶されている。送信部72Cでは、第3パケットの送信時に、図示を省略する記憶部から牽引車両IDを読取り、該牽引車両IDを含む第3パケットを位置管理装置16へ送信する。
【0273】
なお、本実施の形態では、牽引車両68の送信部72Cは第3パケットと、GPS情報と、を位置管理装置74に送信する場合を説明するが、第3パケットにGPS情報を含めて送信してもよい。
【0274】
図25に戻り、送信機72は、位置管理装置74へ信号を送信可能な装置であればよい。送信機72としては、例えば、高出力の無線機や中継局を利用した無線通信(携帯電話、WiFi)などの無線通信装置が挙げられるが、これらに限られない。
【0275】
位置管理装置74は、例えば、基地局等に設置され、ホスト装置78及び受信機76を備える。
【0276】
受信機76は、受信部76A及び出力部76Bを備える。受信部76Aは、牽引車両68から第3パケット及びGPS情報を受け付ける。そして、受信部70Aは、受け付けた第3パケット及びGPS情報を、出力部76Bへ出力する。受信部76Aは、牽引車両68から第3パケット及びGPS情報を受信可能な装置であればよい。受信部76Aとしては、例えば、高出力の無線機や中継局を利用した無線通信(携帯電話、WiFi)などの無線通信装置があげられるが、これらに限られない。
【0277】
なお、本実施の形態では、位置管理装置74の受信部76Aと牽引車両68の送信部72Cとは、直接無線通信を行う場合を説明するが、有線通信の通信回線(電話線等)に接続する基地局を介した電波による無線通信を行ってもよい。
【0278】
出力部76Bは、受信部76Aから受け付けた第3パケット及びGPS情報を、ホスト装置78へ出力する。
【0279】
ホスト装置78は、例えば、PC等で構成される。なお、ホスト装置78及び上記受信機76を含む基地局装置74を、一体的に構成し、PCで構成してもよい。
【0280】
ホスト装置78は、表示部28A、記憶部78B、制御部78C、入力部78D、及び操作部28Eを備える。表示部28A及び操作部28Eは実施の形態1と同様である。
【0281】
入力部78Dは、出力部76Bから第3パケット及びGPS情報を受け付ける。
【0282】
記憶部78Bは、ハードディスクドライブ装置(HDD)等の記憶媒体であり、第4テーブル及び第2テーブル等を記憶する。第4テーブルは、被牽引車両15が何れの牽引車両68によって牽引されているかを示すテーブルである。
【0283】
詳細には、第4テーブルは、牽引車両IDと、牽引車両68の現在の位置情報(現在緯度、現在経度)と、牽引車両68の前回停止したときの停止位置情報(停止緯度、停止経度)と、被牽引車両ID毎の検出か否かを示す情報と、を対応づけたテーブルである。
【0284】
図27は、第4テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図27に示すように、第4テーブルは、牽引車両IDとしてのA〜Dと、牽引車両68の現在の位置情報(現在緯度、現在経度)と、牽引車両68の前回停止したときの停止位置情報(停止緯度、停止経度)と、被牽引車両ID(被牽引車両a〜b)毎の検出か否かを示す情報と、を対応づけたテーブルである。
【0285】
なお、被牽引車両ID毎の検出か否かを示す情報とは、対応する牽引車両IDによって特定される牽引車両68から受信した第3パケット中に被牽引車両IDが含まれているか否かを各被牽引車両ID毎に示した情報である。図27中、「検出」とは、対応する牽引車両IDによって特定される牽引車両68から受信した第3パケット中に被牽引車両IDが含まれていたことを示す。一方、図27中、各被牽引車両ID(被牽引車両IDa〜b)に対応する空白の欄は、対応する牽引車両IDによって特定される牽引車両68から受信した第3パケット中に被牽引車両IDが含まれていないことを示す。
【0286】
第2テーブルは、実施の形態1で説明した第2テーブル(図5参照)と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0287】
制御部78Cは、CPU、ROM、及びRAMなどを含んで構成されるコンピュータであり、ホスト装置74全体を制御する。制御部78Cは、入力部78Dで受け付けた第3パケット及びGPS情報を、記憶部78Bに格納する。また、制御部78Cは、後述する位置管理処理を実行する。
【0288】
図28は、制御部78Cの機能ブロック図である。図28に示すように、制御部78Cは、第1判定部79A、第2判定部79B、第3判定部79C、算出部79D、更新部79E、及び表示制御部79Fを備える。
【0289】
第1判定部79Aは、牽引車両68から受信機76を介して受け付けたGPS情報によって示される移動速度情報に基づいて、該牽引車両12が移動中であるか停止中であるかを判断する。
【0290】
第2判定部79Bは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が、第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中、または牽引移動体無しであるか否かを判定する。牽引移動体無しとは、上述したように、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が、何れの牽引車両68によっても牽引されていないことを示す。
【0291】
第3判定部79Cは、位置管理システム10Cに含まれる全ての被牽引車両15の被牽引車両IDの内の1つを処理対象の被牽引車両IDとして選択する。そして、第3判定部79Cは、該処理対象の被牽引車両IDを今回受信したか否かを判定する。具体的には、第3判定部79Cは、該処理対象の被牽引車両IDが、今回受信した第3パケットに含まれるか否かを判断する。また、第3判定部79Cは、同じ牽引車両IDによって特定される牽引車両68から前回受信した第3パケットに、処理対象の被牽引車両IDが含まれるか否かを判断する。
【0292】
算出部79Dは、被牽引車両15の位置情報を算出する。更新部59Eは、第2テーブル及び第4テーブルを更新する。表示制御部79Fは、被牽引車両15及び牽引車両68の位置情報を表示部28Aに表示させる。
【0293】
本実施の形態の位置管理システム10Cにおける、各被牽引車両15の送受信機19の制御部19Cは、実施の形態3で説明した制御部19Cの送受信処理を行う(図23参照)。このため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0294】
また、本実施の形態の位置管理システム10Cにおける、各牽引車両68の送信機72では、牽引車両68本体から送信機72の装置各部に電力が供給されると、実施の形態1で図8を用いて説明した送信処理と同様の処理を繰り返し実行する。
【0295】
具体的には、送信機72は、GPS情報をGPS受信部24から受け付けると共に、複数の被牽引車両IDを含むタグ情報を出力部70Cから受け付け、第3パケットを生成する。そして、送信機72は、第3パケットと、GPS受信部24から受信したGPS情報と、を位置管理装置74へ送信する。
【0296】
次に、位置管理装置74のホスト装置78の制御部78Cが実行する位置管理処理について説明する。図29は、制御部78Cが実行する位置管理処理の手順を示すフローチャートである。
【0297】
なお、位置管理装置74の受信機76がGPS情報及び第3パケットを位置管理装置68から受信すると、制御部78Cは、受信したGPS情報及び第3パケットを記憶部78Bに順次上書き記憶する。詳細には、制御部78Cは、GPS情報及び第3パケットを位置管理装置68から受信する度に、第4テーブルにおける、第3パケットに含まれる牽引車両IDに対応する現在緯度及び現在経度を示す情報を、該受信したGPS情報によって示される位置情報に上書きする。これによって、第4テーブル(図27参照)を順次上書きしておくものとする。
【0298】
制御部78Cは、入力部78D及び受信機76を介して牽引車両68から上記第3パケット及びGPS情報を受け付ける度に、上記第4テーブルにおける現在緯度及び現在経度の位置情報の更新を行った後に、図29に示す位置管理処理を実行する。
【0299】
まず、制御部78Cは、入力部78Dを介して受け付けた、第3パケット(図27参照)及びGPS情報を読み取る(ステップS700)。
【0300】
次に、制御部78Cの表示制御部79Fが、該GPS情報に含まれる位置情報(緯度、経度)を、該第3パケットに含まれる牽引車両IDの位置情報として表示部28Aに表示する(ステップS702)。ステップS702の処理によって、表示部28Aには、例えば、地図情報上にステップS700で読み取った第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68の位置が表示される。
【0301】
次に、第1判定部79Aが、上記ステップS700で読み取ったGPS情報に含まれる移動速度情報を読取り、該第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が移動中であるか停止中であるかを判断する(ステップS704)。
【0302】
第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が移動中であると判断した場合には(ステップS704:移動中)、制御部78Cは、位置管理システム10Cに含まれる全ての被牽引車両15の数分、後述するステップS706〜ステップS722の処理を繰り返す。例えば、記憶部78Bに、位置管理システム10Cに含まれる全ての被牽引車両15の被牽引車両IDを予め記憶する。そして、制御部78Cは、位置管理システム10Cに含まれる全ての被牽引車両15の被牽引車両IDの各々について、後述するステップS706〜ステップS722の処理を実行すればよい。
【0303】
まず、制御部78Cは、位置管理システム10Cに含まれる全ての被牽引車両15の被牽引車両IDの内の1つを処理対象の被牽引車両IDとして選択する。そして、制御部78Cの第2判定部79Bが、該処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が、当該牽引車両によって牽引中であるか否かを判断する(ステップS706)。
【0304】
詳細には、第2判定部79Bでは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が、ステップS700で読み取った第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68、または何れの牽引車両12によっても牽引されていないことを示す牽引車両無の状態であるか否かを判断する。第2判定部79Bでは、記憶部78Bに記憶されている第2テーブル(例えば、図5参照)の、処理対象の被牽引車両IDに対応づけて、該第3パケットに格納されている牽引車両ID、または牽引車両無を示す「無」情報が記憶されているか否かを判断することによって、ステップS706の判断を行う。
【0305】
例えば、第2テーブルとして、図5に示す第2テーブルが記憶部78Bに格納されており、処理対象の被牽引車両IDが「a」であり、第3パケットに格納されている牽引車両IDが「A」であったとする。この場合には、第2判定部79Bでは、第2テーブルに格納されている被牽引車両ID「a」に対応する牽引車両IDが「A」であるため、ステップS706で肯定判断する(ステップS706:Yes)。
【0306】
第2判定部79Bは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が、第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中である場合、または牽引車両無である場合には肯定判断し(ステップS706:Yes)、ステップS708へ進む。
【0307】
一方、第2判定部79Bは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が、第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68以外の他の牽引車両68によって牽引されている場合には否定判断する(ステップS706:No)。そして、ステップS706で否定判断した場合には、後述する第2テーブル及び第4テーブルの更新を行わずに本ルーチンを終了する。
【0308】
ステップS708において、第3判定部79Cが、処理対象の被牽引車両IDが、今回上記ステップS700で受信した第3パケットに含まれているか否かを判断する(ステップS708)。処理対象の被牽引車両IDが、今回ステップS700で受信した第3パケットに含まれていない場合には(ステップS708:無し)、ステップS710へ進む。
【0309】
すなわち、処理対象の被牽引車両IDが、今回ステップS700で受信した第3パケットに含まれていない場合(ステップS708:無し)とは、該処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15は、該第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中ではないことを意味する。
【0310】
そして、第3判定部79Cは、同じ牽引車両IDによって特定される牽引車両68から前回受信した第3パケットに、処理対象の被牽引車両IDが含まれているか否かを判断する(ステップS710)。詳細には、第3判定部79Cは、記憶部78Bに格納されている第4テーブル(図27参照)の、上記ステップS700で受信した第3パケットに含まれる牽引車両IDに対応づけて、該処理対象の被牽引車両IDが「検出」と設定されているか否かを判別する。これによって、前回受信した第3パケットに、処理対象の被牽引車両IDが含まれているか否かを判断する。
【0311】
第3判定部79Cは、同じ牽引車両IDによって特定される牽引車両68から前回受信した第3パケットに、処理対象の被牽引車両IDが含まれていない場合には(ステップS710:無し)、本ルーチンを終了する。
【0312】
すなわち、制御部78Cでは、処理対象の被牽引車両IDが、今回受信した第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中であり、且つ今回受信した第3パケットに含まれず、且つ前回同じ牽引車両68から受信した第3パケットにも該被牽引車両IDが含まれない場合には、第4テーブルの更新を行わずに本ルーチンを終了する。
【0313】
一方、第3判定部79Cでは、同じ牽引車両IDによって特定される牽引車両68から前回受信した第3パケットに、処理対象の被牽引車両IDが含まれている場合には(ステップS710:あり)、ステップS712へ進む。
【0314】
更新部79Eは、ステップS712において、記憶部78Bの第2テーブルに格納されている、処理対象の被牽引車両IDに対応する牽引車両ID情報として、牽引車両「無」を示す情報を設定する(ステップS712)。
【0315】
すなわち、制御部78Cは、処理対象の被牽引車両IDが、今回受信した第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中であり、且つ今回受信した第3パケットに含まれず、且つ前回同じ牽引車両68から受信した第3パケットには該被牽引車両IDが含まれる場合には、何れの牽引車両68によっても牽引されていないとして、牽引車両「無」を設定する。
【0316】
次に、算出部79Dが、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の位置情報を、前回の該被牽引車両IDの停止位置情報として算出する(ステップS714)。詳細には、算出部79Dは、記憶部78Bに格納されている第4テーブルにおける、ステップS700で読み取った第3パケットに含まれる牽引車両IDに対応する停止位置情報(停止緯度、停止経度)を読み取る。そして、算出部79Dは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両68の位置情報を、読み取った前回の該被牽引車両IDの停止位置情報として算出する。
【0317】
すなわち、制御部78Cは、処理対象の被牽引車両IDが、今回受信した第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中であり、且つ今回受信した第3パケットに含まれず、且つ前回同じ牽引車両68から受信した第3パケットには該被牽引車両IDが含まれる場合には、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両14は、牽引車両68から切り離されて、前回の停止位置(すなわち前回の停止位置)にあるとして、位置情報を算出する。
【0318】
次に、表示制御部79Fが、算出した処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の位置情報を、表示部28Aに表示する(ステップS716)。
【0319】
次に、更新部79Eが、第4テーブルを更新する(ステップS718)。詳細には、更新部79Eは、上記ステップS700で受け付けた第3パケットに含まれる牽引車両IDに対応づけて、上記ステップS714または後述するステップS722の処理によって算出した処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の位置情報と、該処理対象の被牽引車両IDに対応する「検出」を示す情報と、を記憶部78Bに記憶することによって、第4テーブルを更新する。
【0320】
そして、制御部78Cは、位置管理システム10Cに含まれる全ての被牽引車両15の被牽引車両IDの各々について、上記ステップS706〜ステップS722の処理を実行した後に、繰り返しを終了し、本ルーチンを終了する。
【0321】
一方、第3判定部79Cが、処理対象の被牽引車両IDが、今回上記ステップS700で受信した第3パケットに含まれると判断すると(ステップS708:有り)、ステップS720へ進む。
【0322】
そして、ステップS720において、更新部79Eが、記憶部78Bの第2テーブルに格納されている、処理対象の被牽引車両IDに対応する牽引車両ID情報として、第3パケットに格納されている牽引車両IDを設定する(ステップS720)。
【0323】
次に、算出部79Dが、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の位置情報を、ステップS700で読み取った第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68位置として算出する(ステップS722)。そして、上記ステップS716へ進む。なお、この第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68の位置情報は、上記ステップS700で受信したGPS情報に含まれる位置情報または、第4テーブルにおける該牽引車両IDに対応する現在緯度及び現在経度を読み取ることによって得ればよい。
【0324】
すなわち、制御部78Cでは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が、今回受信した第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中であり、且つ今回受信した第3パケットに該被牽引車両IDが含まれる場合には、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15は、今回の第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引されていると判断する。そして、処理対象の被牽引車両15の位置情報を、該第3パケットに含まる牽引車両IDによって特定される牽引車両68の位置として算出する。
【0325】
一方、第1判定部79Aが、上記ステップS704の判断において、上記ステップS700で読み取った第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が停止中であると判断した場合には(ステップS704:停止中)、ステップS723へ進む。
【0326】
次に、更新部79Eが、第4テーブルの該牽引車両IDによって特定される牽引車両13の「検出」を示す情報をすべてクリアする(ステップS723)。次に、該第3パケットに含まれる、被牽引車両ID数分、後述するステップS724〜ステップS733の処理を繰り返す。
【0327】
まず、制御部78Cは、上記ステップS700で読み取った第3パケットに含まれる、複数の被牽引車両IDの内の1の被牽引車両IDを、処理対象の被牽引車両IDとして選択する。そして、第2判定部79Bが、該処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が、当該牽引車両によって牽引中であるか否かを判断する(ステップS724)。なお、ステップS724の判断は、上述したステップS706の判断と同様にして行う。
【0328】
第2判定部79Bは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が、第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中である場合、または牽引車両無である場合には肯定判断し(ステップS724:Yes)、ステップS726へ進む。
【0329】
一方、第2判定部79Bは、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が、第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68以外の他の牽引車両68によって牽引されている場合には否定判断する(ステップS724:No)。そして、ステップS706で否定判断した場合には、後述する第2テーブル及び第4テーブルの更新を行わずに本ルーチンを終了する。
【0330】
すなわち、制御部78Cでは、第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が停止中であり、且つ処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15が該牽引車両68とは異なる他の牽引車両68によって牽引中であると判断すると、第4テーブルの位置情報の更新処理を行わない。
【0331】
次に、更新部79Eが、ステップS726において、記憶部78Bの第2テーブルに格納されている、処理対象の被牽引車両IDに対応する牽引車両ID情報として、牽引車両「無」を示す情報を設定する(ステップS726)。
【0332】
すなわち、制御部78Cでは、今回受信した第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が停止中であり、且つ処理対象の被牽引車両IDが該牽引車両68によって牽引中である場合には、何れの牽引車両68によっても牽引されていないとして、牽引車両「無」を設定する。
【0333】
そして、算出部79Dが、該被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の位置情報を、該第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68の位置として算出する(ステップS728)。第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68の位置情報は、上記ステップS700で読み取ったGPS情報を読み取ることによって得ればよい。
【0334】
すなわち、制御部78Cは、今回受信した第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が停止中であり、且つ処理対象の被牽引車両IDが該牽引車両68によって牽引中である場合には、該第3パケットに含まれる被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の各々は、該第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68の周囲にあるとして、各被牽引車両15の位置情報を算出する。
【0335】
次に、表示制御部79Fが、算出した処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の位置情報を、表示部28Aに表示する(ステップS730)。
【0336】
次に、更新部79Eが、第4テーブルを更新し(ステップS732)、さらに第2テーブルを更新(ステップS733)した後に、繰り返しを終了し、本ルーチンを終了する。なお、ステップS732及びステップS733の処理は、上記ステップS718及びステップS719と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0337】
以上説明したように、本実施の形態の位置管理システム10Cでは、複数の被牽引車両15をデイジーチェーン方式で接続する。そして、牽引車両68では、デイジーチェーン方式で、被牽引車両15から受信した1または複数の被牽引車両IDを含むタグ情報を収集する。そして、牽引車両68は、牽引車両68本体の牽引車両ID及び複数の被牽引車両IDを含む第3パケットと、牽引車両68の位置情報及び速度情報を含むGPS情報と、を位置管理装置74へ送信する。
【0338】
位置管理装置74の更新部79Eでは、受け付けた第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が停止中であり、且つ該第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中である、または何れの牽引車両68によっても牽引されていない場合に、第4テーブルを更新する。
【0339】
詳細には、位置管理装置74では、受け付けた第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が停止中であり、且つ該第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中である、または何れの牽引車両68によっても牽引されていない場合には、該第3パケットに含まれる複数の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の各々の位置情報を、該第3パケットに含まれる牽引車両66の位置として算出し、第4テーブルを更新する。
【0340】
一方、位置管理装置74では、受け付けた第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が停止中であり、且つ該第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68とは異なる牽引車両68によって牽引中である場合には、第4テーブルの更新を行わず、該第3パケットに含まれる複数の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の各々の位置情報の更新を行わない。
【0341】
このため、本実施の形態の位置管理システム10Cでは、複数の被牽引車両15の各々の位置情報を正確に管理することができる。
【0342】
また、位置管理装置74では、受け付けた第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が移動中である場合には、位置管理システム10Cに含まれる全ての被牽引車両15の各々について位置管理処理を行う。
【0343】
具体的には、位置管理装置74では、第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が移動中であり、且つ該第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68とは異なる牽引車両68によって牽引中である場合には、該第3パケットに含まれる複数の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の各々の位置の更新を行わない。また、位置管理装置74では、第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が移動中であり、且つ第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中である、または何れの牽引車両68によっても牽引されておらず、且つ今回受信した第3パケットに処理対象の被牽引車両IDが含まれる場合には、第4テーブルを更新する。具体的には、この場合には、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の各々の位置情報を、該第3パケットに含まれる牽引車両66の位置として算出し、第4テーブルを更新する。
【0344】
一方、位置管理装置74では、第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68が移動中であり、第3パケットに含まれる牽引車両IDによって特定される牽引車両68によって牽引中である、または何れの牽引車両68によっても牽引されておらず、今回受信した第3パケットに処理対象の被牽引車両IDが含まれず、且つ前回受信した第3パケットに処理対象の被牽引車両IDが含まれる場合には、処理対象の被牽引車両IDによって特定される被牽引車両15の各々の位置情報を、該第3パケットに含まれる牽引車両66の前回の停止位置として算出する。そして、第4テーブルを更新する。
【0345】
このため、本実施の形態の位置管理システム10Cでは、複数の被牽引車両15の各々の位置情報を正確に管理することができる。
【0346】
すなわち、本実施の形態の位置管理システム10Cでは、各牽引車両68による被牽引車両15の牽引台数に拘らず、位置管理システム10Cにおける全ての各被牽引車両15の各々の位置情報を精度よく管理することができる。
【0347】
また、本実施の形態の位置管理システム10Cでは、複数の被牽引車両15をデイジーチェーン方式で接続するので、各被牽引車両15から送信されるタグ情報の信号出力が微弱であっても、各被牽引車両15の被兼車両IDを順次伝達することができ、牽引車両68へ送信することができる。
【0348】
また、本実施の形態の位置管理システム10Cでは、複数の被牽引車両15をデイジーチェーン方式で接続するので、各被牽引車両15の位置管理が連結した複数の被牽引車両15による全長(連結長)に依存しなくなり、牽引車両68による被牽引車両15の連結台数を自由に調整することができる。
【0349】
また、本実施の形態の位置管理システム10Cでは、牽引車両68から送信された第3パケット及びGPS情報に基づいて、各被牽引車両15の位置情報を算出する。このため、複数の被牽引車両15を組にして管理することができる。また、位置管理装置74と牽引車両68との間の通信トラフィックの増大を抑制することができる。また、リアルタイムに各被牽引車両15及び牽引車両68の位置情報を管理することができる。
【0350】
上述したように、本実施の形態では、少なくとも以下の内容を開示する。
【0351】
詳細には、本実施の形態の位置管理装置は、受信部と、算出部と、を備える。受信部は、複数の第1移動体の各々を識別する第1識別情報、第1移動体を従えて移動可能な第2移動体で第1移動体から第1識別情報を受信した時の第1識別情報に対応付けられた信号強度、第2移動体の位置を示す第1位置情報を、第2移動体から受信する。算出部は、受信した信号強度及び第1位置情報に基づいて、第1移動体の位置情報を算出する。
【0352】
また、本実施の形態の位置管理システムは、複数の第1移動体と、第1移動体を従えて移動可能な第2移動体と、第1移動体の位置を管理する位置管理装置と、を備えた位置管理システムである。そして、第1移動体は、第1移動体を識別する第1識別情報を送信する第1送信部を備える。第2移動体は、第1受信部と、状態判定部と、送信部と、を備える。第1受信部は、複数の第1移動体から第1識別情報を受信する。状態判定部は、第2移動体の位置情報を示す第1位置情報及び第2移動体の移動速度情報を取得する第1取得部と、第1位置情報及び移動速度情報に基づいて、第2移動体が停止状態にあるか否か、または予め定めた距離以上移動したか否かを判定する。送信部は、第2移動体が停止状態にある、または予め定めた距離以上移動したと判定されたときに、第1識別情報、第1位置情報、及び第2移動体を識別する第2識別情報を送信する。位置管理装置は、受信部と、算出部と、を備える。受信部は、第1識別情報、第1位置情報、及び第2識別情報を、第2移動体から受信する。算出部は、受信した第1識別情報、第1位置情報、及び第2識別情報に基づいて、第1識別情報によって特定される第1移動体の位置情報を算出する。
【0353】
また、本実施の形態の位置管理装置は、受信部と、記憶部と、第2判定部と、更新部と、を備える。受信部は、複数の第1移動体の各々を識別する第1識別情報、前記第1移動体を従えて移動可能な第2移動体で前記第1移動体から前記第1識別情報を受信した時の第1識別情報の受信情報、前記第2移動体の位置を示す第1位置情報、及び前記第2移動体を識別する第2識別情報を、前記第2移動体から受信する。受信情報とは、第1識別情報、第1位置情報、移動速度情報、及び第2識別情報等を第2移動体から受信したか否かを示す情報や、実施の形態1で示した信号強度等を含む情報である。
【0354】
記憶部は、前記受信情報に基づいて判定された、前記第1移動体がいずれの前記第2移動体に従えられているかを表すテーブル、を記憶する。第2判定部は、前記第1移動体が、受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体によって従えているか、またはいずれの第2移動体にも従えられていないかを前記テーブルに基づき判定する。更新部は、受信した前記第1識別情報によって特定される前記第1移動体が、前記特定された第2移動体によって従えられているまたはいずれの第2移動体にも従えられていないと判定された場合に、前記テーブルを更新する。
【0355】
なお、本実施の形態のホスト装置28、ホスト装置58、ホスト装置78、送信制御装置52、送受信機19、送信制御装置62は、CPUなどの制御装置(制御部28C、制御部58C、制御部78C、制御部52D、制御部19C、制御部62D)と、ROMやRAMなどの記憶装置(記憶部28B、記憶部58B、記憶部78B)と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置(表示部28A)と、キーボードやマウスなどの入力装置(操作部28E)を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0356】
本実施形態のホスト装置28、ホスト装置58、及びホスト装置78で実行される位置管理処理を実行するための位置管理プログラムや、送信制御装置52、送受信機19、及び送信制御装置62で実行される送受信処理を実行するための送受信プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0357】
また、本実施形態のホスト装置28、ホスト装置58、及びホスト装置78で実行される位置管理処理を実行するための位置管理プログラムや、送信制御装置52、送受信機19、及び送信制御装置62で実行される送受信処理を実行するための送受信プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態のホスト装置28、ホスト装置58、及びホスト装置78で実行される位置管理処理を実行するための位置管理プログラムや、送信制御装置52、送受信機19、及び送信制御装置62で実行される送受信処理を実行するための送受信プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0358】
また、本実施形態のホスト装置28、ホスト装置58、及びホスト装置78で実行される位置管理処理を実行するための位置管理プログラムや、送信制御装置52、送受信機19、及び送信制御装置62で実行される送受信処理を実行するための送受信プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0359】
なお、本実施形態のホスト装置28、ホスト装置58、及びホスト装置78で実行される位置管理処理を実行するための位置管理プログラムや、送信制御装置52、送受信機19、及び送信制御装置62で実行される送受信処理を実行するための送受信プログラムは、上述した位置管理処理を実行するための機能部を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から位置管理処理プログラムや送受信プログラムを読み出して実行することにより上記各機能部が主記憶装置上にロードされ、主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0360】
なお、上記には、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0361】
例えば、上記で算出した位置情報は、表示に使うだけでなく、再度牽引車両に送信し、各種制御に用いてもよい。また、実施の形態2及び3で「停止位置から予め定めた距離以上移動したとき」に情報を送信する、ことに加えてその後の移動中に適当なタイミングでデータを収集して送ってもよい。
【符号の説明】
【0362】
10、10A、10B、10C 位置管理システム
12、13、66、68 牽引車両
14、15 被牽引車両
16、17、74 位置管理装置
18、19 送信部
20、50、60、70 受信機
20B 測定部
22、54、64、72 送信機
24 GPS受信部
28、58、78 ホスト装置
28A 表示部
28B、58B、78B 記憶部
28C、58C、78C 制御部
29A 第1判定部
29B 第2判定部
29C 第3判定部
29D 算出部
29E 更新部
52 送信制御装置
52D、62D 制御部
53A 状態判定部
53B 収集部
53C 第2パケット生成部
59A 第1判定部
59B 第2判定部
59C 算出部
59D 更新部
63A 状態判定部
63B 収集部
63C 第2パケット生成部
79A 第1判定部
79B 第2判定部
79C 第3判定部
79D 算出部
79E 更新部
190A 第1判定部
190B タグ情報生成部
190C 送信制御部
190D カウンタ部
190E 第2判定部
190F 第3判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1移動体の各々を識別する第1識別情報、前記第1移動体を従えて移動可能な第2移動体で前記第1移動体から前記第1識別情報を受信した時の第1識別情報の受信情報、前記第2移動体の位置を示す第1位置情報、及び前記第2移動体を識別する第2識別情報を、前記第2移動体から受信する受信部と、
前記受信情報に基づいて判定された、前記第1移動体がいずれの前記第2移動体に従えられているかを表すテーブル、を記憶する記憶部と、
前記第1移動体が、受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体によって従えているか、またはいずれの第2移動体にも従えられていないかを前記テーブルに基づき判定する第2判定部と、
受信した前記第1識別情報によって特定される前記第1移動体が、前記特定された第2移動体によって従えられているまたはいずれの第2移動体にも従えられていないと判定された場合に、前記テーブルを更新する更新部と、
を備えた位置管理装置。
【請求項2】
前記受信部は前記第2移動体の移動速度情報を受信し、
前記受信部で受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体が移動中であるか停止中であるかを、前記受信部で受信した前記移動速度情報に基づいて判定する第1判定部と、
位置情報の算出対象の前記第1移動体の前記第1識別情報を受信したか否かを判定する第3判定部と、
受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体が移動中と判定され、前記第1移動体が前記特定された第2移動体によって従えられている、または、いずれの第2移動体にも従えられていないと判定され、且つ前記第1移動体の前記第1識別情報を受信したと判定された場合に、前記第1位置情報を前記第1移動体の位置情報として算出する算出部と、
を更に備えた、請求項1に記載の位置管理装置。
【請求項3】
前記受信部は、前記第1識別情報、前記第1位置情報、前記移動速度情報、及び前記第2識別情報を、前記第2移動体から複数回受信し、
当該位置管理装置は、
前記受信部で受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体が移動中であるか停止中であるかを、前記受信部で受信した前記移動速度情報に基づいて判定する第1判定部と、
位置情報の算出対象の前記第1移動体の前記第1識別情報を受信したか否かを判定する第3判定部と、
受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体が移動中と判定され、位置情報の算出対象の前記第1移動体が前記第2移動体によって前記第1移動体が前記特定された第2移動体によって従えられている、または、いずれの第2移動体にも従えられていないと判定され、且つ前記第1移動体の前記第1識別情報を受信しなかったと判定された場合に、受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体から前回受信した前記第1位置情報を、前記第1移動体の位置情報として算出する算出部と、
を更に備えた請求項1に記載の位置管理装置。
【請求項4】
前記被牽引移動体の位置情報を表示する表示部を更に備えた、請求項1に記載の位置管理装置。
【請求項5】
複数の第1移動体の各々を識別する第1識別情報、前記第1移動体を従えて移動可能な第2移動体で前記第1移動体から前記第1識別情報を受信した時の第1識別情報の受信情報、前記第2移動体の位置を示す第1位置情報、及び前記第2移動体を識別する第2識別情報を、前記第2移動体から受信するステップと、
前記受信情報に基づいて判定された、前記第1移動体がいずれの前記第2移動体に従えられているかを表すテーブルを記憶するステップと、
前記第1移動体が、受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体によって従えているか、またはいずれの第2移動体にも従えられていないかを前記テーブルに基づき判定するステップと、
受信した前記第1識別情報によって特定される前記第1移動体が、前記特定された第2移動体によって従えられているまたはいずれの第2移動体にも従えられていないと判定された場合に、前記テーブルを更新するステップと、
をコンピュータに実行させるための位置管理プログラム。
【請求項6】
複数の第1移動体と、前記第1移動体を従えて移動可能な第2移動体と、前記第1移動体の位置を管理する位置管理装置と、を備えた位置管理システムであって、
前記第1移動体は、
前記第1移動体を識別する第1識別情報を送信する第1送信部を備え、
前記第2移動体は、
複数の前記第1移動体から前記第1識別情報を受信する第1受信部と、
前記第2移動体の位置を示す第1位置情報及び前記第2移動体の移動速度情報を取得する取得部と、
前記第1位置情報及び前記移動速度情報に基づいて、第2移動体が停止状態にあるか否か、または予め定めた距離以上移動したか否かを判定する状態判定部と、
第2移動体が停止状態にある、または予め定めた距離以上移動したと判定されたときに、前記第1識別情報、前記第1位置情報、前記移動速度情報、及び前記第2移動体を識別する第2識別情報を送信する送信部と、
を備え、
前記位置管理装置は、複数の第1移動体の各々を識別する第1識別情報、前記第1移動体を従えて移動可能な第2移動体で前記第1移動体から前記第1識別情報を受信した時の第1識別情報の受信情報、前記第2移動体の位置を示す第1位置情報、及び前記第2移動体を識別する第2識別情報を、前記第2移動体から受信する受信部と、
前記受信情報に基づいて判定された、前記第1移動体がいずれの前記第2移動体に従えられているかを表すテーブル、を記憶する記憶部と、
前記第1移動体が、受信した前記第2識別情報によって特定される前記第2移動体によって従えているか、またはいずれの第2移動体にも従えられていないかを前記テーブルに基づき判定する第2判定部と、
受信した前記第1識別情報によって特定される前記第1移動体が、前記特定された第2移動体によって従えられているまたはいずれの第2移動体にも従えられていないと判定された場合に、前記テーブルを更新する更新部と、
を備えた、位置管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2013−80288(P2013−80288A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218620(P2011−218620)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】